JP7226773B2 - ワイヤー結束機 - Google Patents

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本発明は、複数本の長尺材をワイヤーで結束するワイヤー結束機に関する。
例えば、製鉄圧延工場では、棒鋼、鋼管、形鋼等の長尺材(条材ともいう)は、所定本数に束ねられて出荷される。このために、所定本数の長尺材はワイヤーによって結束される。この結束は、ワイヤー結束機によって行われる。ワイヤー結束機は、複数の長尺材の周囲にワイヤーを導きループ状とするためのガイドトラックと、ループ状にあるワイヤーの両端部をねじってねじり目を形成するための結束ユニットとを備える。
ワイヤーのねじれ目として、Y形状とS形状とがある。図17は、Y形状のねじり目の説明図である。このねじり目を得るための前記結束ユニットは、ワイヤー90の両先端91,92を保持するクランプを有する。クランプが、ワイヤー90の両先端91,92を保持した状態で回転する。これにより、Y形状のねじり目93が得られ、複数本の長尺材(鋼管99)の結束が完了する。図18は、S形状のねじり目の説明図である。S形状のねじり目95は、特許文献1に記載の結束機により、得られる。
特開2011-207505号公報
図17に示すY形状のねじり目93の場合、ワイヤー90の先端91,92が外側に向く。つまり、ワイヤー90の先端91,92が、長尺材99の束から離れる方向に向く。このため、ワイヤー90の先端91,92が、別の長尺材束に擦れ、それに含まれる長尺材が損傷したり、長尺材束をシートで覆っても、そのシートが先端91,92によって破れたりする可能性がある。
S形状のねじり目95の場合、ねじり目95の基部から先部までの長さや、ワイヤー90の先端96,97の向きが様々となり、ねじり目形状が均一にならない場合がある。
そこで、本開示は、ワイヤーの先端が別の長尺材束に擦れ、それに含まれる長尺材が損傷するのを防ぐことが可能となる、新たなねじり目を形成するワイヤー結束機を提供することを目的とする。
本開示のワイヤー結束機は、ワイヤーの送り出し及び引き戻しを行う供給器と、複数本の長尺材の周囲に前記ワイヤーを導きループ状とするためのガイドトラックと、ループ状にある前記ワイヤーの両端部をねじってねじり目を形成するための結束ユニットと、を備え、前記結束ユニットは、前記供給器により送り出された前記ワイヤーを通過させる第一通路、及び当該第一通路を通過し前記ガイドトラックを経由した当該ワイヤーの第一の先端部を通過させる第二通路が設けられているヘッド軸と、前記ヘッド軸の外周側に設けられ当該ヘッド軸に対して軸方向に移動可能であると共に当該ヘッド軸と一体回転可能である筒体と、前記ヘッド軸及び前記筒体を当該ヘッド軸の中心線回りに回転させる回転機構と、前記筒体を、前記長尺材側の方向である前方に、第一ストロークについて前進させると共に、第二ストロークについて更に前進させる駆動機構と、を有し、前記第一ストロークの前進により、前記筒体の第一接触部が、前記第二通路を通過した前記ワイヤーの前記第一の先端部を前方に押して前方に向かって曲げ、前記第二ストロークの前進により、前記筒体の第二接触部が、前記第一通路側で切断された前記ワイヤーの第二の先端部を前方に押して前方に向かって曲げる。
このワイヤー結束機によれば、筒体が第一及び第二ストロークすることで、長尺材束を束ねるワイヤーの両先端が、外側向きではなく、その長尺材束側となる内側に向く。ヘッド軸及び筒体が回転機構によって回転することで、ワイヤーのねじり目が形成される。このため、ワイヤーの両先端が、別の長尺材束に擦れ、それに含まれる長尺材が損傷するのを防ぐことが可能となる。
また、好ましくは、前記第一接触部と前記第二接触部とは、前記中心線を中心として180°離れて設けられていて、当該第一接触部は当該第二接触部よりも前方に位置している。
この構成により、ワイヤーの第一の先端部が先に前方に向かって曲げられてから、第二の先端部が前方に向かって曲げられる。
また、好ましくは、前記結束ユニットは、前記ワイヤーの一部を切断するため、前記筒体の近傍に設けられているカッターブロックを、更に有し、前記第二ストロークの前進により、前記ワイヤーの内の前記第一通路を通る直前の部分を、前記筒体と前記カッターブロックとで切断すると共に、切断されることで得られた前記第二の先端部を、前記筒体の前記第二接触部が前方に押して前方に向かって曲げる。
この構成によれば、筒体が第二ストロークについて前進する間に、ワイヤーの切断と、第二の先端部の曲げとが行われる。
また、好ましくは、前記第一通路と前記第二通路とは、当該第一通路及び当該第二通路が共に繋がるスリットを経て、前記ヘッド軸の前面において開口していて、前記スリット及び前記開口は、前記ねじり目を形成する際の前記第一通路及び前記第二通路における前記ワイヤーの位置よりも、当該ねじり目を形成するために前記ヘッド軸が回転する方向の前方側に形成されている。
この構成によれば、ねじり目が形成されると、ヘッド軸に対して筒体を後退させ、ヘッド軸を、ねじり目を形成するための回転方向とは反対に小回転させることで、ねじり目を、スリットを経てヘッド軸の前面の開口から離脱させることが容易となる。
また、好ましくは、前記筒体の内周側には、前記ワイヤーの前記第一の先端部を位置させる第一溝、及び、前記第二の先端部を位置させる第二溝が形成され、前記第一溝は、前記ヘッド軸の外周面との間で前記第一の先端部を挟んだ状態としてクランプ可能とする溝断面形状を有し、前記第二溝は、前記ヘッド軸の外周面との間で前記第二の先端部を挟んだ状態としてクランプ可能とする溝断面形状を有する。
この構成によれば、前記第一ストロークの前進により、筒体の第一接触部が、ワイヤーの第一の先端部を前方に押して前方に向かって曲げると共に、筒体とヘッド軸との間で挟んだ状態として、第一の先端部がクランプされる。前記第二ストロークの前進により、筒体の第二接触部が、ワイヤーの第二の先端部を前方に押して前方に向かって曲げると共に、筒体とヘッド軸との間で挟んだ状態として、第二の先端部がクランプされる。第一及び第二の先端部が前方に向かって曲げられたワイヤーが、前記のようにクランプされた状態で、ヘッド軸及び筒体が回転機構によって回転することで、前記ねじり目が形成される。
本開示のワイヤー結束機によれば、長尺材束を束ねたワイヤーの先端が、外側向きではなく、その長尺材束側となる内側に向いたねじり目が形成される。このため、ワイヤーの先端が別の長尺材束に擦れ、それに含まれる長尺材が損傷するのを防ぐことが可能となる。
ワイヤー結束機の一例を示す側面図である。 結束ユニットを側面から見た場合の構成図である。 結束ユニットの一部を長尺材の束側から見た場合の構成図である。 結束ユニットの一部の断面図である。 ヘッド軸及び筒体の前側部分を示す断面図である。 筒体が第一ストロークについて前進した状態の図である。 筒体が第二ストロークについて前進した状態の図である。 結束動作(1)の説明図である。 結束動作(2)の説明図である。 結束動作(3)の説明図である。 結束動作(4)の説明図である。 結束動作(5)の説明図である。 結束動作(6)の説明図である。 結束動作(7)の説明図である。 結束動作(8)の説明図である。 M形状ねじり目の説明図である。 Y形状ねじり目の説明図である。 S形状ねじり目の説明図である。
〔ワイヤー結束機の構成の説明〕
図1はワイヤー結束機の一例を示す側面図である。ワイヤー結束機10(以下、結束機10と称する)は、例えば製鉄圧延工場に設置され、棒鋼、鋼管、形鋼等の長尺材(条材ともいう)を所定本数に束ねるための設備である。結束機10は、床上に設置される装置フレーム25、ベース29、ガイドトラック11、結束ユニット12、及び、供給器13を備える。装置フレーム25にベース29が取り付けられている。ベース29に、ガイドトラック11、結束ユニット12、及び供給器13が搭載されている。ベース29は、装置フレーム25の上部に揺動可能に支持されている。装置フレーム25とベース29との間にアクチュエータ26が介在する。アクチュエータ26の動作によって、結束ユニット12は揺動する。結束ユニット12が第一の揺動位置にある状態で、ワイヤー7による長尺材5の束の結束が行われる。結束が終わると、結束ユニット12が第二の揺動位置へ移動し、結束された長尺材5の束が、図外の搬送コンベア上に載り、搬出される。
ガイドトラック11は、ワイヤー7を誘導する環状のガイド28を有する。ガイド28の中心側に所定数の長尺材5が位置する。ガイド28は、ワイヤー誘導用の通路を有し、この通路は断面凹形状を有する。この凹形状は、ガイド28の中心側に向かって開口している。供給器13によってワイヤー7が送り出されることで、ワイヤー7は、結束ユニット12を経由して、ガイド28に沿って移動し(図1では反時計回りに移動し)、ループ状となる。ループ状となったワイヤー7の先端部が保持された状態で、供給器13がワイヤー7を引き戻すことで、ワイヤー7はガイド28から抜け出て、長尺材5の束に巻き付く。このように、ガイドトラック11は、束状にある複数本の長尺材5の周囲にワイヤー7を導きループ状とする。
供給器13は、図外のモータによって回転するホイール13aを有する。ホイール13aは正回転及び逆回転する。ホイール13aが正回転(図1では反時計回りに回転)することで、ワイヤー7が結束ユニット12側へ送り出される。ホイール13aが逆回転することで、ワイヤー7は結束ユニット12側から引き戻される。このように、供給器13は、結束ユニット12に対して、ワイヤー7の送り出し及び引き戻しを行う。
結束ユニット12は、ループ状にあり長尺材5の束に巻き付いたワイヤー7の両端部をねじって、ねじり目8(図16参照)を形成する。結束ユニット12の詳細な構成について以下説明する。
図2は、結束ユニット12を側面から見た場合の構成図である。結束ユニット12は、ヘッド軸14、筒体15、回転機構16、駆動機構17、カッターブロック18、及び、ストッパ27を有する。図3は、結束ユニット12の一部を長尺材5の束側から見た場合の構成図である。図4は、結束ユニット12の一部の断面図である。図5は、ヘッド軸14及び筒体15の前側部分を示す断面図である。
図4において、ヘッド軸14は、直線状の部材である。筒体15は、ヘッド軸14の外周側に設けられている筒状の部材である。ヘッド軸14と筒体15とはキー33により連結されている。このために、筒体15は、ヘッド軸14に対して軸方向に移動可能であるが、ヘッド軸14に対して回転不能である。つまり、筒体15は、ヘッド軸14に沿って前進及び後退可能であり、中心線C0回りにヘッド軸14と一体回転可能である。結束ユニット12において、「軸方向」とは、ヘッド軸14の中心線C0に沿った方向である。中心線C0に直交する方向が「径方向」となり、中心線C0を中心とする回転方向が「周方向」となる。長尺材5の束側を「前」と定義し、束側と反対側を「後」と定義する。本開示では、筒体15は前後に二分割されているが、分割されていなくてもよい。
筒体15は、前側に、ワイヤー7の一部及び他部と接触可能である第一接触部31及び第二接触部32を有する。第一接触部31は第二接触部32よりも前方に位置している。第一接触部31と第二接触部32とは、中心線C0を中心として180°離れて設けられている(図3参照)。第一接触部31は、筒体15の前端の一部により成る。この一部に対して180°離れた筒体15の前部にワイヤー7の径よりも幅の大きい切り欠きが設けられている。この切り欠きの後部(底部)が第二接触部32と成る。
筒体15の内周側には、第一溝19及び第二溝20が形成されている。第一溝19及び第二溝20の溝長手方向は、中心線C0に平行である。第一溝19は、ワイヤー7の(曲げられた)第一の先端部71を位置させる(図7参照)。第二溝20は、ワイヤー7の(曲げられた)第二の先端部72を位置させる。なお、ワイヤー7の先端部71,72の曲げについては後に説明する。
図5において、ヘッド軸14には、ワイヤー7を通過させる第一通路21及び第二通路22が設けられている。第一通路21及び第二通路22それぞれは、ヘッド軸14の前部に形成されている穴により構成されている。第一通路21及び第二通路22は(図3参照)、中心線C0を挟んで径方向の一方側及び他方側に平行となって設けられている。第一通路21及び第二通路22それぞれは、ヘッド軸14を貫通している。図5において、第一通路21は、供給器13(図2参照)のホイール13aが正回転することにより送り出されたワイヤー7を通過させる。第二通路22は、第一通路21を通過し前記ガイドトラック11を経由したワイヤー7の第一の先端部71を通過させる。
第一通路21を構成する前側の壁面21aは、第一通路21を通過しているワイヤー7の一部に接触可能であり、当該一部の前方への移動を規制する。第二通路22を構成する前側の壁面22aは、第二通路22を通過しているワイヤー7の一部に接触可能であり、当該一部の前方への移動を規制する。図3及び図5に示すように、第一通路21及び第二通路22は、共通するスリット23を経てヘッド軸14の前面14aにおいて開口している。つまり、穴により構成されている第一通路21及び第二通路22は、その穴の長手方向以外でも開口している。前面14aにおける前記開口の符号は「24」である。後に説明するが(図14参照)、ワイヤー7の両先端部71,72がねじられることで、ねじり目8が形成される。ねじり目8は、スリット23及び開口24を通じて、ヘッド軸14から離脱することができる。
図2において、回転機構16は、モータ(減速機付きモータ)34を有する。モータ34の出力軸にヘッド軸14が取り付けられている。モータ34は図外の制御装置によって制御される。モータ34が一方向に回転することで、ヘッド軸14が正方向に回転する。モータ34が他方向に回転することで、ヘッド軸14が逆方向に回転する。前記のとおり、ヘッド軸14と筒体15とは相対回転不能であることから、回転機構16は、ヘッド軸14及び筒体15を中心線C0回りに正逆回転させる。
駆動機構17は、モータ35によって回転するクランク36と、アーム体37と、トラニオン部38とを有する。アーム体37がその中央部でベース29に揺動可能に支持されている。アーム体37の一端側が、クランク36の先部にピン37aによって支持されていて、アーム体37の他端側が、トラニオン部38のピン38aに支持されている。トラニオン部38は(図3及び図4参照)、ピン38aと一体であるリング38bを有する。リング38bは、筒体15に径方向の隙間を有して外嵌している。リング38bは、筒体15に軸方向について移動不能となって取り付けられている。このため、筒体15は、トラニオン部38(リング部38b)に対して回転可能であり、中心線C0に沿って前後にトラニオン部38と一体となって移動可能となる。
モータ35(図2参照)によってクランク36が、図2の状態から、モータ35の中心線C1回りに半回転(180°回転)すると、アーム体37は一方向に揺動し、トラニオン部38及び筒体15は前方へ移動する。この半回転のうち、図2の状態から、クランク36が90°回転した状態でモータ35は一旦停止する。この90°回転により、トラニオン部38は筒体15と共に、ヘッド軸14を残して、第一ストロークS1(図5から図6参照)について前方へ移動する。前記半回転(180°回転)のうち、クランク36が残りの90°について更に回転し、その状態でモータ35は再び一旦停止する。この90°回転により、トラニオン部38は筒体15と共に、ヘッド軸14を残して、第二ストロークS2(図6から図7参照)について前方へ移動する。以上のように、駆動機構17は、筒体15を、長尺材5側の方向である前方に、第一ストロークS1について前進させると共に、第二ストロークS2について更に前進させる。
モータ35が更に半回転(180°回転)すると、アーム体37は他方向に揺動し、トラニオン部38及び筒体15は後方へ、第一ストロークS1と第二ストロークS2との合計のストロークについて、移動する。なお、回転機構16及び駆動機構17は、以上のように説明した形態以外であってもよい。図5に示すように、筒体15が前方へ移動する前の状態(待機状態)では、第一通路21及び第二通路22は、その長手方向両側において、筒体15によって覆われておらず、開口している。
図2において、ストッパ27とカッターブロック18とは、中心線C0を中心として180°離れて設けられている。ストッパ27は、筒体15の近傍(径方向外側)において、ベース29に取り付けられている(固定されている)。供給器13から結束ユニット12に送り出されたワイヤー7は、先ず、ヘッド軸14の第一通路21を通過し、ガイドトラック11によってループ状とされ、その後、ワイヤー7の第一の先端部71が第二通路22を通過し、先端71aがストッパ27に接触する。
前記のとおり(図5及び図6参照)、第二通路22を通過したワイヤー7の一部の前方への移動は、前側の壁面22aによって規制されている。このため、図6及び図7に示すように、前進する筒体15によってワイヤー7の第一の先端部71は前方へ押され前方へ曲げられる。
図2において、カッターブロック18は、供給器13から送り出されたワイヤー7が通過する位置に、ベース29に取り付けられている(固定されている)。図6から図7に示すように、カッターブロック18は、ワイヤー7の一部(第二の先端部72側となる部分)を切断する。このために、カッターブロック18は、筒体15の近傍(径方向外側)に設けられている。ワイヤー7の切断については後に説明するが、前記のとおり、第一通路21を通過しているワイヤー7の一部の前方への移動は、前側の壁面21aによって規制されている。このため、筒体15が前進すると、筒体15の先端の一部51a(先端の外周面の一部51a)とカッターブロック18との間でワイヤー7が切断(せん断)される。
前記のとおり、筒体15の内周側には、第一溝19及び第二溝20が設けられている。第一通路21と周方向について同じ位置に、第二溝20が設けられている。第二通路22と周方向について同じ位置に、第一溝19が設けられている。筒体15が、第一及び第二ストロークS1,S2について前進した状態で(図7参照)、第一溝19と、ヘッド軸14の外周面14b(外周面14bの内の第一溝19と径方向に対向する部分)との間で、ワイヤー7の第一の先端部71は挟まれた状態となる。これにより、第一の先端部71は、筒体15及びヘッド軸14によってクランプされた状態となる。同様に、筒体15が、第一及び第二ストロークS1,S2について前進した状態で、筒体15の第二溝20と、ヘッド軸14の外周面14b(外周面14bの内の第二溝20と径方向に対向する部分)との間で、第二の先端部72は挟まれた状態となる。これにより、第二の先端部72は、筒体15及びヘッド軸14によってクランプされた状態となる。
前記のようにワイヤー7の先端部71,72がクランプされるために、第一溝19及び第二溝20の溝深さ(溝の径方向の寸法)及び溝幅(溝の周方向の寸法)は、ワイヤー7の径と同一よりもわずかに大きい(最大でワイヤー7の径の20%大きい)程度である。以上のように、第一溝19は、ヘッド軸14の外周面14bとの間で第一の先端部71を挟んだ状態としてクランプ可能とする溝断面形状を有する。第二溝20は、ヘッド軸14の外周面14bとの間で第二の先端部72を挟んだ状態としてクランプ可能とする溝断面形状を有する。
〔結束動作について〕
前記構成を備える結束機10が、ワイヤー7を用いて長尺材5の束を結束する動作について説明する。図8から図15は、結束動作を順に説明するための図である。図8に示す状態から図15に示す状態まで結束動作が順に実行される。
供給器13(図2参照)のホイール13aの正回転によってワイヤー7が結束ユニット12に送り出される。ワイヤー7は、ヘッド軸14の第一通路21を経て(図8参照)、ガイドトラック11に沿ってループ状となり、先端部(第一の先端部71)が第二通路22を通過する。第一の先端部71の先端71aがストッパ27に接触する。
図9に示すように、筒体15が第一ストロークS1について前進する。筒体15の第一接触部31が第一の先端部71を前方に押して前方に向かって曲げる。第一の先端部71は、第一接触部31とヘッド軸14との間で挟まれて保持された状態となる。図10に示すように、ホイール13aの逆回転によってワイヤー7が結束ユニット12から引き戻される。これにより、長尺材5の束はワイヤー7によって締め付けられる。
図11に示すように、第一ストロークS1について前進した筒体15が、更に第二ストロークS2について前進する。これにより、筒体15の第一接触部31が第一の先端部71を更に前方に押して前方に向かって更に曲げる。筒体15が、第二ストロークS2について前進する間に、筒体15の先端の一部とカッターブロック18との間でワイヤー7が切断(せん断)される。ワイヤー7は切断されることで第二の先端部72が得られる。図12に示すように、前記切断の後、筒体15の第二ストロークS2についての前進の間に、筒体15の第二接触部32が第二の先端部72を前方に押して前方に向かって曲げる。第一及び第二のストロークS1,S2についての筒体15の前進は、駆動機構17(図2参照)によって行われる。
筒体15が第二ストロークS2について前進すると、ワイヤー7の第一及び第二の先端部71,72は、筒体15とヘッド軸14との間に挟まれてクランプされた状態となる。この状態で、図13に示すように、回転機構16(図2参照)によって、ヘッド軸14と筒体15とは、中心線C0回りに所定回転数について一方向に回転する(例えば、1.5~2回転)。図13において、ヘッド軸14及び筒体15の回転方向を、矢印R1で示している。これにより、ワイヤー7にはねじり目8が形成される。図16に示すように、ねじり目8は、前後方向に沿って形成され、先端部71,72は、UターンされてM字形状を有する。つまり、M形状のねじり目8が形成される。ねじり目8はスリット23及び開口24から前方に延びている。
その後、図14に示すように、筒体15は、後退する。後退のストロークは、第一ストロークS1と第二ストロークS2との合計の値であり、筒体15は前記待機状態となる。
ヘッド軸14は、回転機構16によって、小回転する。この小回転の方向は、ねじり目8を形成する場合の回転方向(図13の矢印R1方向)とは反対となる、他方向である。この小回転に併せて、前記アクチュエータ26(図1参照)によって結束ユニット12を揺動させる。これら小回転の動作及び揺動は、次に説明するように(図15参照)、ねじり目8をヘッド軸14から離脱させるためである。すなわち、前記のとおり(図3及び図16参照)、ヘッド軸14の第一通路21と第二通路22とは、これら第一通路21及び第二通路22が共に繋がるスリット23を経て、ヘッド軸14の前面14aにおいて開口している。スリット23及び開口24は、ねじり目8を形成する際の第一通路21及び第二通路22におけるワイヤー7の位置(図3参照)よりも、ねじり目8を形成するためにヘッド軸14が回転する方向(図3の矢印R1方向)の前方側に形成されている。そこで、ヘッド軸14を反対方向(図3の矢印R2方向)に小回転させる。そして、ヘッド軸14が長尺材5の束から離れる方向に結束ユニット12を揺動させる。これにより、図14から図15に示すように、ねじり目8をヘッド軸14から離脱させる。
以上のようにして、所定本数の長尺材5がワイヤー7によって結束された状態となる。結束された長尺材5の束が、搬出コンベアによって搬出される。
〔本開示の結束機10に関して〕
本開示の結束機10が備える結束ユニット12は、ヘッド軸14と、筒体15と、回転機構16と、駆動機構17とを有する。ヘッド軸14には、供給器13により送り出されたワイヤー7を通過させる第一通路21、及び、第一通路21を通過しガイドトラック11を経由したワイヤー7の第一の先端部71を通過させる第二通路22が設けられている。筒体15は、ヘッド軸14の外周側に設けられていて、ヘッド軸14に対して軸方向に移動可能であると共にヘッド軸14と一体回転可能である。回転機構16は、ヘッド軸14及び筒体15を中心線C回りに回転させる。駆動機構17は、筒体15を、長尺材5側の方向である前方に、第一ストロークS1(図6参照)について前進させると共に、第二ストロークS2(図7参照)について更に前進させる。
筒体15が第一ストロークS1について前進することにより、筒体15の第一接触部31が、第二通路22を通過したワイヤー7の第一の先端部71を前方に押して前方に向かって曲げる。筒体15が、更に、第二ストロークS2について前進することにより、筒体15の第二接触部32が、第一通路21側で切断されたワイヤー7の第二の先端部72を前方に押して前方に向かって曲げる。これと共に、筒体15とヘッド軸14との間で第一及び第二の先端部71,72が挟まれた状態となり、クランプされる。このように、両先端部71,72が前方に向かって曲げられたワイヤー7がクランプされた状態で、回転機構16が、ヘッド軸14及び筒体15を回転させることで、ワイヤー7にねじり目8が形成される。
この結束機10によれば、筒体15が第一及び第二ストロークS1,S2することで、図16に示すように、長尺材5の束を束ねるワイヤー7の両先端71a,72aが、外側向きではなく、その長尺材5束側となる内側に向く。この状態で、ヘッド軸14及び筒体15が回転機構16によって回転することで、図16に示すように、ワイヤー7のM形状のねじり目8が形成される。
なお、ねじり目8の長さは、ヘッド軸14及び筒体15の回転数に依存する。従来のS形状ねじり目95(図18参照)を形成する結束機の場合、図示しないが、ねじり目95を形成する際のワイヤーのグリップ力が、ワイヤーの剛性、及び、ワイヤーと結束ヘッドとの摩擦係数による力に大きく依存する。このため、前記剛性及び摩擦係数が高い場合はよいが、低い場合、S形状のねじり目95の長さや、先端96,97の方向がばらつく。しかし、本開示の結束機10によれば、ワイヤー7は、前記のとおりヘッド軸14と筒体15との間で強固にクランプされるので、ねじり目8の形状が安定する。
本開示の結束ユニット12は、ワイヤー7の一部(第二の先端部72側となる部分)を切断するためにカッターブロック18を有する(図6、図7、及び図11参照)。筒体15が第二ストロークS2について前進することにより、ワイヤー7の内の第一通路21を通る直前の部分が、筒体15とカッターブロック18とで切断(せん断)される。そして、切断により得られた第二の先端部72が、第二ストロークS2について前進する筒体15の第二接触部32によって、前方に押されて前方に向かって曲げられる(図12参照)。このように、本開示の結束機10によれば、筒体15が第二ストロークS2について前進する間に、ワイヤー7の切断と、第二の先端部72の曲げとが行われる。
本開示の結束機10によってねじり目8が形成されて結束された長尺材5の束は、図外の搬送コンベアによって搬出される。ワイヤー7によって結束された長尺材5の束は、例えば、複数の束の上に積まれて保管される。本開示の結束機10によれば、ワイヤー7のねじり目8はM形状となる(図15及び図16参照)。この結果、ワイヤー7の両先端71a,72aが別の長尺材束に擦れ、それに含まれる長尺材が損傷するのを防ぐことが可能となる。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
5:長尺材 7:ワイヤー 8:ねじり目
10:ワイヤー結束機 11:ガイドトラック 12:結束ユニット
13:供給器 14:ヘッド軸 14a:前面
15:筒体 16:回転機構 17:駆動機構
18:カッターブロック 19:第一溝 20:第二溝
21:第一通路 22:第二通路 23:スリット
24:開口 31:第一接触部 32:第二接触部
71:第一の先端部 71a:先端 72:第二の先端部
72a:先端 C1 中心線 S1 第一ストローク
S2 第二ストローク

Claims (4)

  1. ワイヤーの送り出し及び引き戻しを行う供給器と、
    複数本の長尺材の周囲に前記ワイヤーを導きループ状とするためのガイドトラックと、
    ループ状にある前記ワイヤーの両端部をねじってねじり目を形成するための結束ユニットと、
    を備え、
    前記結束ユニットは、
    前記供給器により送り出された前記ワイヤーを通過させる第一通路、及び当該第一通路を通過し前記ガイドトラックを経由した当該ワイヤーの第一の先端部を通過させる第二通路が設けられているヘッド軸と、
    前記ヘッド軸の外周側に設けられ当該ヘッド軸に対して軸方向に移動可能であると共に当該ヘッド軸と一体回転可能である筒体と、
    前記ヘッド軸及び前記筒体を当該ヘッド軸の中心線回りに回転させる回転機構と、
    前記筒体を、前記長尺材側の方向である前方に、第一ストロークについて前進させると共に、第二ストロークについて更に前進させる駆動機構と、
    を有し、
    前記第一ストロークの前進により、前記筒体の第一接触部が、前記第二通路を通過した前記ワイヤーの前記第一の先端部を前方に押して前方に向かって曲げ、
    前記第二ストロークの前進により、前記筒体の第二接触部が、前記第一通路側で切断された前記ワイヤーの第二の先端部を前方に押して前方に向かって曲げる、ワイヤー結束機。
  2. 前記第一接触部と前記第二接触部とは、前記中心線を中心として180°離れて設けられていて、当該第一接触部は当該第二接触部よりも前方に位置している、請求項1に記載のワイヤー結束機。
  3. 前記結束ユニットは、前記ワイヤーの一部を切断するため、前記筒体の近傍に設けられているカッターブロックを、更に有し、
    前記第二ストロークの前進により、前記ワイヤーの内の前記第一通路を通る直前の部分を、前記筒体と前記カッターブロックとで切断すると共に、切断されることで得られた前記第二の先端部を、前記筒体の前記第二接触部が前方に押して前方に向かって曲げる、請求項1又は2に記載のワイヤー結束機。
  4. 前記筒体の内周側には、前記ワイヤーの前記第一の先端部を位置させる第一溝、及び、前記第二の先端部を位置させる第二溝が形成され、
    前記第一溝は、前記ヘッド軸の外周面との間で前記第一の先端部を挟んだ状態としてクランプ可能とする溝断面形状を有し、
    前記第二溝は、前記ヘッド軸の外周面との間で前記第二の先端部を挟んだ状態としてクランプ可能とする溝断面形状を有する、請求項1~のいずれか一項に記載のワイヤー結束機。
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