JP7226053B2 - 検査装置 - Google Patents

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本発明は、検査装置に関する。
繊維を含有する分散液中の異物の有無を判断する方法として、例えば、特許文献1のセルロースナノファイバー分散液の評価方法が知られている。この方法では、セルロースナノファイバー分散液の薄膜の両面側に、それぞれ偏光板をそれらの偏光軸方向が互いに直交するような状態に配置し、一方の偏光板側から光源の光を照射し、他方の偏光板側から撮影装置で透過画像を撮影する工程と、得られた画像をもとにセルロースナノファイバー分散液中の異物の有無を判別する工程とを有する。
そして、光源は、点光源でも、面状(板状)光源でもよいが、比較的広い領域を均一に照明するためには面状光源が好適である、と記載されている。
特開2017-160305号公報
近年、繊維を含有するボード状の部材又は繊維を含有するマット状の部材(以下、繊維含有部材とも称する)から大型の部品を製造し、また、一枚の繊維含有部材から複数の部品を製造することを可能とするために、大型の繊維含有部材に対する需要が高まっている。そして、このような大型の繊維含有部材において繊維含有部材の一面側から他面側に透過する光の量を検知して、繊維含有部材を検査する検査方法が検討されている。
しかし、大型の繊維含有部材を検査する場合、繊維含有部材の一面の全域にわたって光を均一に照射することが難しく、繊維含有部材を検査する際の検査精度が悪化する虞がある。例えば、複数の光源からの光を繊維含有部材に照射する構成では、一面に照射される光の照度は複数の光源からの光の積算値となるため、相対的に光源からの光が照射されやすい繊維含有部材の中央部付近で高く、相対的に光源からの光が照射されにくい繊維含有部材の外周部付近で低くなる傾向にあり、問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、大型の繊維含有部材を検査する場合であっても、繊維含有部材を検査する際の検査精度を向上することを目的とする。本発明は、以下の形態として実現することが可能である。
検査装置は、繊維を含有するボード状の部材又は繊維を含有するマット状の部材である検査対象物の一面側に光を照射して、他面側に透過する光の量を検知することで、前記検査対象物を検査する検査装置であって、前記検査対象物が配置される検査領域を有する暗室と、前記検査領域に配置された前記検査対象物の前記一面と対向する形で前記暗室の所定領域内に配置され、前記検査領域に向けて光を照射する複数の光源からなる光源群と、前記光源群の側方に配置され、前記複数の光源からの光を前記検査領域に向けて反射する光反射部と、を備え、前記光源群は、前記検査領域のうち光が照射される範囲内に存在するいずれの部位においても、測定される照度が、設定照度の90%から前記設定照度の110%の範囲内となるように、前記複数の光源が、前記所定領域の外周側に位置する外周部より前記所定領域の中央側に位置する中央部において疎に配置されていることを特徴とする。
この検査装置によれば、光反射部を備えるから、検査対象物の一面の外周部付近に光反射部で反射した光が照射されることにより、一面の外周部における照度を補完できる。また、複数の光源が所定領域の外周部より所定領域の中央部において疎に配置されているから、一面の中央部付近の照度が高くなりすぎることを抑制できる。このため、大型の検査対象物を検査する場合であっても、検査対象物の一面に照射される光の照度を均一にすることができ、他面側に透過する光の量を検知して、検査対象物を検査する際の検査精度を向上することができる。
上記構成において、前記光反射部は、前記光源群の周囲を全周に亘って囲む形で設けられ、前記光源群は、前記所定領域の前記外周部に配置された前記光源が前記光反射部に沿って配列されていてもよい。このような構成によれば、所定領域の外周部に配置された光源から光反射部に向かう光の量を周方向においてより均一にすることができる。このため、光反射部で反射して、検査対象物の一面に照射される光の量をより均一にすることができる。
上記構成において、前記光源群は、前記検査領域に対して鉛直方向下側に配置されており、前記検査装置は、前記暗室内に搬入された前記検査対象物を載置する載置部と、前記暗室の天井部に設置され、前記他面側に透過する光の量を検知する検知部と、を更に備えてもよい。検査対象物搬入時の利便性の観点において載置部の高さが制約され得るが、上記のような光反射部及び光源群を備える検査装置によれば、光源群と検査領域との距離が近い場合であっても、検査対象物の一面に照射される光の照度を均一にすることができる。そのうえで、検知部と検査対象物との距離を十分に確保して暗室の天井部に設置することで、検査対象物の他面全体からの光を一括して検知する構成を実現できる。この結果、大型の検査対象物を搬入し易く、また、検知部により大型の検査対象物を透過した光を検知可能な検査装置を提供することができる。
本発明によれば、繊維含有部材を検査する際の検査精度を向上することができる。
本発明の一実施形態の検査装置の一部断面図である。 図1のII-II線で切断して、光源群の配置を示す断面図である。 図1のIII-III線で切断して、第1遮光板が配された設置部を示す断面図である。 図1のIII-III線で切断して、第2遮光板が配された設置部を示す断面図である。 (A)本実施形態における検査領域の照射態様を模式的に示す説明図である。(B)本実施形態における照度分布を示すグラフである。 本発明の変形例において、光源群の配置を示す断面図である。 (A)比較例における検査領域の照射態様を模式的に示す説明図である。(B)比較例における照度分布を示すグラフである。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本発明の一実施形態の検査装置10を図1~図5を参照しつつ説明する。
検査装置10は、図1に示すように、検査対象物100の一面102側に光を照射して、他面104側に透過する光の量を検知することで、検査対象物100を検査する装置である。検査対象物100は、繊維を含有するボード状の部材又は繊維を含有するマット状の部材である。繊維を含有するマット状の部材としては、植物性繊維と熱可塑性樹脂繊維とを交絡させた厚さ10mm~15mm程度のマットを例示できる。また、繊維を含有するボード状の部材としては、上記したマット状の部材を熱プレスすることにより、内部の熱可塑性樹脂繊維が溶融固化した厚さ2.5mm~3mm程度のボードを例示できる。以下の説明では、これらの両部材を繊維含有部材と総称する場合がある。検査装置10は、繊維含有部材である検査対象物100における繊維の分散性を検査し、分散性の良好な検査対象物100を良品とし、分散性の悪い検査対象物100を不良品として判別するための装置である。検査装置10では、検査対象物100の背面から光を照射して、検査対象物100の透け具合を確認する。検査対象物100の透け具合が全体的に略均一であれば、繊維の分散性が良好と判断される。他方、検査対象物100の透け具合が不均一であれば、繊維の分散性が不良と判断される。繊維含有部材は、良好に繊維が分散していれば、外観が良好となるとともに、繊維による強度の向上が期待できる。
検査装置10は、暗室20と、設置部30(載置部)と、光源群40と、光反射部50と、検知部60と、を備える。本実施形態では、検査装置10は、例えば、1500mm角程度の大型の検査対象物100を検査可能とされる。検査対象物100より小型の検査対象物を検査する際には、検査対象物100を検査する場合に用いられる遮光板(第1遮光版)32より、光透過口34が小さい第2遮光板36を用いればよい(図4参照)。検査対象物100の形状は、特に限定されないが、方形状のボードを例示する。
暗室20は、箱型の光透過性を有しない筐体によって構成されている。暗室20は、底部24と、天井部26と、側壁部28とによって囲まれ、直方体状の内部空間を有している。暗室20は、検査作業する作業者に面する方向(後述する開口部29が開口する方向)を前方とすると、前後及び左右の寸法が略同じとされ、高さ寸法が左右の寸法より大きい、いわゆる縦型タイプとされる。
暗室20は、検査対象物100が配置される検査領域22を有する。検査領域22は、暗室20における鉛直方向中央部付近に位置し、水平方向に沿って延在する領域とされる。本実施形態では、検査領域22は後述する設置部30の直上に広がる、1500mm~1600mm角の略正方形状の領域とされる。この検査領域22の広さは、検査対象となる検査対象物100の大きさに応じて設定される。暗室20は、検査領域22を挟んで、鉛直方向下側に位置する下部空間と、鉛直方向上側に位置する上部空間とに区画されている。上部空間には、前方に向けて開口する開口部29が設けられている。開口部29は、図示しないシャッターによって遮蔽可能とされ、遮蔽された状態で暗室20内に外光が入らないように構成されている。この開口部29は、開放された状態において、暗室20内に検査対象物100を搬入及び搬出するために用いられる。
設置部30は、検査領域22に検査対象物100をセットするためのものとされる。本実施形態では、設置部30は、暗室20内に搬入された検査対象物100を載置する載置部として構成される。このような設置部30の構成によれば、柔軟性を有するマット状の部材や、形状を保持しにくい大型の部材についても検査の際に形状を保持し易く好ましい。具体的には、設置部30は、ガラス等の光透過性を有する板状部材によって構成され、下部空間と上部空間とを仕切る形で設けられている。設置部30の上面には、遮光板32が配置される。遮光板32は、検査対象物100を検査領域22に配置した状態で、検査対象物100の周囲から上部空間側に漏れる光を遮るものとされている。遮光板32は、検査対象物100と略同形同大の光透過口34を有する。
光源群40は、検査領域22に向けて光を照射する複数の光源42からなる。本実施形態では、光源42は、長手状の光出射面44を有し、複数のLED(Light Emitting Diode)が長手方向に沿って並ぶ形で実装されてなる(図2参照)。光源42は、光軸L1方向に出力のピークがあり、光軸L1からの角度に応じて出力が低減する(図5参照)。光源42は、半値角が30°~120°程度の比較的広い照射範囲を有している。複数の光源42は、同出力で駆動される構成となっている。複数の光源42の配置構成については、後に説明する。
光反射部50は、図1に示すように、暗室20内において光源群40の側方に配置され、複数の光源42からの光を検査領域22に向けて反射するように構成されている。光反射部50は、板状をなし、一の板面が光反射性に優れた反射面52とされる。反射面52は、アルミ等の金属からなり、鏡面状に構成されている。本実施形態では、光反射部50は、光源群40の周囲を全周に亘って囲む形で設けられている。光反射部50は、側壁部28の内側において、底部24から設置部30まで立ち上がる形で、下部空間の略全高に亘って設けられている。
検知部60は、暗室20の天井部26に設置され、他面104側に透過する光の量を検知する構成とされる。検知部60は、検査領域22全体、つまり一枚の検査対象物100を透過する光の量を一括して検知可能とされる。検知部60は、例えば、天井部26の孔27から検査対象物100の他面104を撮像する撮像部とされる。検査装置10は、検知部60で得られた像を画像解析や目視で確認することにより、検査対象物100の透け具合を判定するものとされる。検知部60が設置される天井部26は、検知部60の画角と検査領域22の大きさに応じて、設置部30からの高さが設定されている。そして、この天井部26と設置部30の間に開口部29を設けることで、天井部26の高さを活かして大型の検査対象物100を搬入出し易い検査装置10が実現されている。
続いて、光源群40の配置構成について図2及び図3を参照しつつ説明する。検査装置10を用いて検査対象物100を検査する際には、図3に示すように、設置部30に遮光板32が設置される。遮光板32は、光透過口34を有し、光透過口34を通過した光が検査領域22に照射可能とされる。検査対象物100は、光透過口34を覆う形で、検査領域22に配置される。なお、検査対象物100より小型のボードを検査する場合には、設置部30に第2遮光板36を設置して、検査対象物100を検査する場合と同様に検査することができる(図4参照)。
光源群40は、図2に示すように、検査領域22のうち光が照射される範囲内に存在するいずれの部位においても、測定される照度が設定照度の90%から設定照度の110%の範囲内となるように、複数の光源42が所定領域70の外周側に位置する外周部72より所定領域70の中央側に位置する中央部74において疎に配置されている。上記の測定される照度は、設定照度の92%から設定照度の108%の範囲内であることがより好ましく、設定照度の95%から設定照度の105%の範囲内であることが更に好ましい。なお、図2においては、外周部72に濃い網掛けを付し、中央部74に薄い網掛けを付して描いている。
設定照度は、予め設定された検査に適した照度の基準値である。設定照度は、検査領域22において検査対象物100を配置しない状態において測定した場合の照度として定める。設定照度は、検査対象物100の厚さ、空隙率、材料等によって定まる検査対象物100の光透過率や、検知部60の感度や測定条件等に応じて、検査対象物100の検査に適した照度に適宜設定される。設定照度は、繊維を含有するボード状の部材を検査する場合には、例えば、1000lux~4000luxの間の任意の値に設定することができる。設定照度は、繊維を含有するマット状の部材を検査する場合には、例えば、3000lux~6000luxの間の任意の値に設定することができる。これらの設定照度は、検査対象物100の予備的な検査を行い、十分な検査精度が得られた照度範囲X~Yの中央値として求めてもよい。
所定領域70は、底部24の上面内の領域である。底部24の上面は、検査領域22に検査対象物100がセットされた状態で、検査対象物100の一面102と対向する対向面とされる。所定領域70は、底部24の上面において検査領域22を下方に投影した1500mm~1600mm角の領域とされる。この所定領域70が、複数の光源42が配置される光源配置領域となる。つまり、複数の光源42は、検査領域22に配置された検査対象物100の一面102の外周部と対向する位置より一面102の中央部と対向する位置において疎に配置されていると言える。
所定領域70の外周部72は、所定領域70の外周端から幅寸法W1だけ後退した位置までの部分とされる。幅寸法W1は、例えば、所定の方向(図2の上下方向又は左右方向)において、所定領域70の寸法の約1/5~1/3程度とすることができる。具体的には、1600mm角の所定領域70の外周部72は、所定領域70において外周端から400mmまでの範囲とすることができる。また、所定領域70の中央部74は、外周部72の内側において、所定領域70の中心付近の幅寸法W2の部分とされる。幅寸法W2は、例えば、所定の方向において、所定領域70の寸法の約1/5~1/3程度とすることができる。具体的には、1600mm角の所定領域70の中央部74は、所定領域70において内側の500mm角の範囲とすることができる。
複数の光源42は、所定領域70の外周部72に配置される密度(単位面積当たりに配置される光源42の数)より、所定領域70の中央部74に配置される密度の方が少ない。本実施形態では、複数の光源42は、所定領域70において外周部72にのみ配置され、中央部74には配置されていない。具体的には、所定領域70を1600mm角とした場合において、面積20700cmの外周部72に12本の光源42が配置され、面積2500cmの中央部74に0本の光源42が配置される構成となっている。
光源群40は、所定領域70の外周部72に配された光源42が光反射部50に沿って配列されている。本実施形態では、複数の光源42は、平面視正方形状の所定領域70の外形をなす各辺に沿って配置されている。複数の光源42は、所定領域70の中心を対称点として点対称に配置されている。詳細には、複数の光源42は、所定領域の外側と内側に2列に配置され、外側において所定領域70の各辺につき2本の光源42が配置され、内側において所定領域70の各辺につき1本の光源42が配置されている。外側に配置された光源42は、光反射部50に近接して配置されている。また、外側に配置された光源42は、平面視方形状の所定領域70の角部近傍まで配置されている。このような構成により、照度が低下し易い検査領域22の外周部や角部において、十分な照度を確保することができる。
光源群40は、検査領域22に対して鉛直方向下側に配置されている。言い換えれば、光源群40が底部24に配置され、所定領域70からの距離が必要な検知部60が天井部26に配置されることにより、検知部60が底部24に配置され、光源群40が天井部26に配置される構成に比して、検査領域22の高さが低く、検査対象物100を検査領域22に搬入出し易い構成が実現されている。また、検査装置10は、縦型タイプとされるから、光源群と検知部が水平方向に並んで配置された横型タイプの装置に比して、大型の検査対象物100を検査するために、検査領域22と検知部60との距離が十分に確保される構成であっても、検査装置10の設置スペースを小型化することができる。
続いて、本実施形態の作用効果について、図5を参照しつつ説明する。まず、図7に示すように、複数の光源42が所定領域70において、所定の方向に同じ間隔で配置される構成の作用について説明する。図7(A)に示すように、光源42からの光の一部は、光出射面44から光軸L1方向(上方)に向けて進行して、検査領域に照射される。また、光源42からの光の他の一部は、光出射面44から側方(前後左右方向)に向けて進行して、光反射部50に入射する。光反射部50に入射した光は、主に反射面52で鏡面反射して検査領域に照射される。検査領域における所定の部位の光の照度は、複数の光源42の各々から出射された光の積算値となる。検査領域の中央部では、その直下に配された光源42からの光のみならず、当該部位の両側に位置する光源42からの光が照射されるから、照度が高くなる。一方、検査領域の外周部では、当該部位の外周側に光源42が配置されないため、中央部より照度が低くなる。このため、光源42が所定領域70に同じ間隔で配置されている構成では、図7(B)に示すように、山型の照度分布となる。このような山型の照度分布となる場合、検査領域の外周部を除く中央部付近の比較的照度が均一な部分のみを検査領域として用いることも考えられるが、この場合、検査装置が大型化することになり、また、コストの面でも好ましくない。なお、このような検査装置において、検査領域の照度を測定した結果、照度の最大値は、検査領域の中央部で記録した1435luxであった。照度の最小値は、検査領域の外周部(その角部付近)で記録した1100luxであった。
一方、本実施形態では、図5(A)に示すように、光源42からの光の一部は、光出射面44から光軸L1方向(上方)に向けて進行して、検査領域22に照射される。この際、所定領域70の中央部74には光源42が配置されていないから、検査領域22の中央部74に直接照射される光の量が低減される。また、光源42からの光の他の一部は、光出射面44から側方(前後左右方向)に向けて進行して、光反射部50に入射する。光反射部50に入射した光は、主に反射面52で鏡面反射して検査領域22に照射される。光反射部50で反射した光は、検査領域22の外周側に向けても進行するため、外周側の照度を補完する作用が奏される。また、光反射部50で反射される光が検査領域22に照射されるため、直下に光源42が配置されていない検査領域22の中央部にも十分な光が照射されることになる。このため、本実施形態では、図5(B)に示すように、なだらかな照度分布となる。なお、このような検査装置10において、検査領域22の照度を測定した結果、照度の最大値は、検査領域22の外周部で記録した1448luxであった。照度の最小値は、検査領域22の外周部で記録した1310luxであった。
本実施形態によれば、光反射部50を備えるから、検査対象物100の一面102の外周部付近に光反射部50で反射した光が照射されることにより、一面102の外周部における照度を補完できる。また、複数の光源42が所定領域70の外周部72より所定領域70の中央部74において疎に配置されているから、一面102の中央部74付近の照度が高くなりすぎることを抑制できる。このため、大型の検査対象物100を検査する場合であっても、検査対象物100の一面に照射される光の照度を均一にすることができ、他面104側に透過する光の量を検知して、検査対象物100を検査する際の検査精度を向上することができる。
また、本実施形態では、光反射部50は、光源群40の周囲を全周に亘って囲む形で設けられ、光源群40は、所定領域70の外周部72に配された光源42が光反射部50に沿って配列されている。このような構成によれば、所定領域70の外周部72に配置された光源42から光反射部50に向かう光の量を周方向においてより均一にすることができる。このため、光反射部50で反射して、検査対象物100の一面102に照射される光の量をより均一にすることができる。
また、本実施形態では、光源群40は、検査領域22に対して鉛直方向下側に配置されており、検査装置10は、暗室20内に搬入された検査対象物100を載置する設置部30と、暗室20の天井部26に設置され、他面104側に透過する光の量を検知する検知部60と、を更に備える。検査対象物100搬入時の利便性の観点において設置部30の高さが制約され得るが、上記のような光反射部50及び光源群40を備える検査装置10によれば、光源群40と検査領域22との距離が近い場合であっても、検査対象物100の一面102に照射される光の照度を均一にすることができる。そのうえで、検知部60と検査対象物100との距離を十分に確保して暗室20の天井部26に設置することで、検査対象物100の他面104全体からの光を一括して検知する構成を実現できる。この結果、大型の検査対象物100を搬入し易く、また、検知部60により大型の検査対象物100を透過した光を検知可能な検査装置10を提供することができる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または本質から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
(1)上記実施形態では、光源が長手状をなす構成を例示したが、光源は点状をなす構成であってもよい。図6に示すように、光源群140は、点状の光源142が所定領域70の外周側に位置する外周部72より所定領域70の中央側に位置する中央部74において疎に配置された構成であってもよい。
(2)上記実施形態では、光反射部が光源群の周囲を全周に亘って囲む形で設けられる構成を例示したが、これに限られない。例えば、光反射部は、照度分布を均一にするために必要な箇所にのみ配置してもよい。また、光反射面の位置によって光反射率を変更してもよい。
(3)上記実施形態以外にも、光源の配置構成は適宜変更可能である。例えば、所定領域の中央部にも外周部より小さい密度で光源を配置してもよい。また、検査装置の構成に応じて、所定領域の外周部及び中央部の範囲は適宜設定可能である。
(4)上記実施形態では、光源群が検査領域に対して鉛直方向下側に配置される構成を例示したがこれに限られない。例えば、光源群が検査領域と水平方向に並んで配置されてもよい。また、光源群が検査領域と水平方向に並んで配置される構成においては、設置部が検査対象物の下端部を保持するレールによって構成され、検査対象物をスライドさせながら設置部にセットする構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、検知部が撮像部として構成されるものを例示したが、これに限られない。例えば、検知部は、他面側に透過する光の量を直接的に測定する測定部であってもよい。
(6)上記実施形態では、検査対象物の大きさが2種の場合について説明したが、検査対象物の種類は1種であってもよく、3種以上であってもよい。また、上記実施形態では、特定形状の検査対象物を例にして説明したが、検査対象物の形状は特に限定されず、用途に応じて適宜変更できる。また、検査する検査対象物の大きさ、検査領域及び所定領域の広さ、検査装置のサイズは適宜変更可能である。
(7)検査対象物に含まれる繊維は、天然繊維、無機繊維、合成繊維のいずれであってもよい。天然繊維としては、植物繊維及び動物繊維が挙げられ、これらのうちの一方のみを用いてよいし、両方を用いてもよい。本発明においては、植物繊維を含むことが好ましい。植物繊維は、植物における、幹、茎、枝、葉、根等に由来する繊維を、そのまま用いてよいし、これらを、熱処理、乾燥処理、粉砕処理等により加工された繊維を用いてもよい。本発明において、好ましい植物繊維は、ケナフ、ジュート麻、マニラ麻、サイザル麻、雁皮、三椏、楮、バナナ、パイナップル、ココヤシ、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、ヤシ、パピルス、葦、エスパルト、サバイグラス、麦、稲、竹、針葉樹(杉、檜等)、広葉樹、綿花等に由来する線状繊維体である。ケナフに由来する線状繊維体(ケナフ繊維)であることが特に好ましい。このケナフとしては、学名におけるhibiscus cannabinus及びhibiscus sabdariffa等、並びに通称名における紅麻、キューバケナフ、洋麻、タイケナフ、メスタ、ビムリ、アンバリ麻及びボンベイ麻等が挙げられる。
動物繊維としては、ヒト、豚、羊、山羊、馬、鹿、兎、猪、駱駝等の体毛等を、そのまま用いてよいし、これらを、化学処理、熱処理、乾燥処理、粉砕処理等により加工された繊維を用いてもよい。
無機繊維としては、金属又は合金、金属酸化物、炭化物、窒化物、ガラス、炭素等からなる繊維を用いることができる。
また、合成繊維としては、6-ナイロン、6,6-ナイロン等を含むポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂;アクリル系樹脂;セルローストリアセテート樹脂等を含む繊維を用いることができる。
(8)検査対象物には、強度向上のため熱可塑性樹脂が含まれることが好ましい。熱可塑性樹脂は、特に限定されず種々のものを用いることができる。例えば、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル樹脂{(ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル樹脂)、(ポリエチレンテレフタレート等の芳香族ポリエチレン樹脂)}、ポリスチレン、ポリアクリル樹脂(メタアクリレート、アクリレート等)、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
10…検査装置
20…暗室
22…検査領域
24…底部
26…天井部
27…孔
28…側壁部
29…開口部
30…設置部(載置部)
32…遮光板(第1遮光版)
34…光透過口
36…第2遮光板
40…光源群
42…光源
44…光出射面
50…光反射部
52…反射面
60…検知部
70…所定領域
72…外周部
74…中央部
100…検査対象物
102…一面
104…他面
L1…光軸

Claims (3)

  1. 繊維を含有するボード状の部材又は繊維を含有するマット状の部材である検査対象物の一面側に光を照射して、他面側に透過する光の量を検知することで、前記検査対象物を検査する検査装置であって、
    前記検査対象物が配置される検査領域を有する暗室と、
    前記検査領域に配置された前記検査対象物の前記一面と対向する形で前記暗室の所定領域内に配置され、前記検査領域に向けて光を照射する複数の光源からなる光源群と、
    前記光源群の側方に配置され、前記複数の光源からの光を前記検査領域に向けて反射する光反射部と、を備え、
    前記光源群は、
    前記検査領域のうち光が照射される範囲内に存在するいずれの部位においても、測定される照度が、設定照度の90%から前記設定照度の110%の範囲内となるように、
    前記複数の光源が、前記所定領域の中央側に位置する中央部において配置されておらず、前記中央部の外周側に位置する外周部に配置されていることを特徴とする検査装置。
  2. 前記光反射部は、前記光源群の周囲を全周に亘って囲む形で設けられ、
    前記光源群は、前記所定領域の前記外周部に配置された前記光源が前記光反射部に沿って配列されていることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記光源群は、前記検査領域に対して鉛直方向下側に配置されており、
    前記検査装置は、
    前記暗室内に搬入された前記検査対象物を載置する載置部と、
    前記暗室の天井部に設置され、前記他面側に透過する光の量を検知する検知部と、を更に備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検査装置。
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