JP7225499B2 - パンツ型紙おむつ - Google Patents
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Description
この製法でボクサーパンツ型の紙おむつを製造する方法は、従来から知られている。脚周り被覆部は筒状に形成しているのではなく、着用時に脚周り近くと股間部の外装体が変形することで、着用したときに形成される。
ボクサーパンツ型の紙おむつは、着用時の複雑な変形に対応し、フィット性を高める工夫が必要となる。特許文献2及び特許文献3に代表されるように通常のパンツ型紙おむつより多くの糸ゴムを使用し、複雑な配置に糸ゴムを設置する必要がある。
ここで、外装体10は、延伸状態の弾性フィルム10bの両面に溶着により不織布10aを貼合した伸縮性複合材料であるが、弾性フィルム10bは、縦方向平行線上の距離Lsが30mm以上100mm以下となるように間隔を空けて、それぞれ不織布10aと貼合した、幅方向の長さが同一である二枚の弾性フィルム101b及び102bからなる。Lsを30mm以上100mm以下として、二枚の弾性フィルム101b及び102bを不織布10aと貼合し、カットラインKをそれよりも上又は下に設けることで、良好な接着性と、履いた時の適切な変形を両立し得るパンツ型紙おむつ1となる。
なお、縦方向平行線上の距離Lsとは、二枚の弾性フィルム101b及び102bのそれぞれ隣接する端部の辺を延伸した直線A1と直線A2の間の縦方向平行線上の距離であり、60mm以上90mm以下であることが好ましい。図9に示すように、二枚の弾性フィルム101b及び102bの不織布10aとの貼合工程において、加工方向Tと垂直な方向に距離Lsを空けて加工することにより、距離Lsが形成される。
開繊する工程でSAPを担持したアセテートトウを用いる吸収体23を、縦方向の両端のみキャリアシート24に接着剤で固定し、接着層26とする。この接着層26の接着領域26aは、図1のサイドシール18の下端より上側にあることが好ましい。
キャリアシート24と液透過性のトップシート21側及び液不透過性のバックシート22側の接着は、吸収体23とキャリアシート24を固定している接着層26と同じ領域内の接着層27’及び接着層27でそれぞれ接着されている。
本発明のパンツ型紙おむつ1は、着用前はボクサーパンツ型の特徴である筒状の脚周り被覆部は形成されていない。
なお、本実施形態の説明の図ではカットラインKを略直線で示したが、より身体の線にあうように曲線が含まれても問題ない。
このとき、図6に示したようにアセテートトウ吸収体30の両端のみ接着剤で固定し、接着領域26aとする。このようにして固定されたアセテートトウ吸収体30は、接着領域26aの間では自由に幅を変えることができる。
内装パッド20と外装体10の接着はこの両端部の領域だけだと、股間で外装体10と内装パッド20が別の動きをし、ずれるおそれがある。そのため外装体10の縦方向中央にある非伸縮領域13にある接着層29で内装パッド20を接着する。
このとき、接着層29の接着領域29aは非伸縮領域13全面を使っても構わないが、図1で示したように幅方向両端部が接着されていればよい。本発明ではこの領域は脚周り被覆部15の内腿になる部分であり、上述の二枚の弾性フィルム101b及び102bによる前後の伸縮領域によって引っ張られることにより、内装パッド20のよれが起こらない。この特徴を活かすためには少なくとも幅方向両端部が接着されていることが必要である。
外装体10の伸縮性複合材料は、図2及び図3に示すように、延伸状態の弾性フィルム10bの表裏に不織布10aを貼合(ラミネート)する。弾性フィルム10bの表裏に不織布10aを貼合する方法は超音波溶着がのぞましい。貼合するときの弾性フィルム10bの延伸率は2.5倍以上4.0倍以下が好ましく、より好ましいのは3.0倍以上3.5倍以下である。ラミネート時に延伸された弾性フィルム10bは永久ひずみが残るため自然長になっても元の長さにならない。
またアンビルロール軸方向に対し角度θ’の傾斜を持たせることにより、装置の耐久性を高めることができるため望ましい。傾斜を持たない場合、ホーンはアンビルロールの凸部と接触しているときとしていないときを繰り返すため、衝撃が大きい。一方、傾斜を持たせる場合、ホーンは常にアンビルロールの凸部と接触しているため、ホーンへの衝撃による負荷が軽減される。
溶着点の幅方向の間隔は、溶着点間距離Dを設定したあとに、適宜決めることができる。溶着点の幅方向の間隔が狭すぎると、溶着点の面積率が高くなり、超音波溶着時の処理条件が高いエネルギーを必要とするため好ましくない。溶着点の幅方向の間隔が広すぎると超音波溶着時に発生した弾性フィルム10bのネックインからの戻りにより縦ジワが発生する可能性がある。
以上のことから溶着点間距離Dは、好ましくは0.8mm以上4.0mm以下で加工条件と仕上がりのバランスがよいものを選択することができる。
10 外装体
10a 不織布
10b、101b、102b 弾性フィルム
13 非伸縮領域
15 脚周り被覆部
16 スリット部
18 サイドシール
K カットライン
20 内装パッド
21 トップシート
22 バックシート
23 吸収体
24 キャリアシート
25 立体ギャザー
26、27、27’、28、29、29’ 接着層
26a、29a 接着領域
30 アセテートトウ吸収体
Claims (3)
- 幅方向の両端部にサイドシールをそれぞれ備える前身頃及び後身頃からなる外装体と、内装パッドを有し、前記前身頃と前記後身頃を重ね合わせ、前記サイドシール同士を溶着することでパンツ型となる構造であり、着用したときにボクサーパンツ型となるパンツ型紙おむつであって、
前記外装体は、延伸状態の弾性フィルムの両面に溶着により不織布を貼合した伸縮性複合材料であり、
前記サイドシール同士を溶着する前の展開した状態で、前記弾性フィルムは、幅方向と直交する縦方向平行線上の距離で30mm以上100mm以下の間隔を空けて、それぞれ不織布と貼合した、幅方向の長さが同一である二枚の弾性フィルムからなり、
前記二枚の弾性フィルムのそれぞれの隣接する端部の辺を幅方向に延伸した直線から、前記サイドシールのうち、弾性フィルムと縦方向中心線を境界として同じ側にあるサイドシールの、前記外装体の内側の端部を縦方向平行に延伸した直線と脚周り用のカットラインの交点までの、縦方向平行線上の距離が、20mm以上45mm以下である、脚周り用のカットラインを有し、
前記内装パッドと、前記外装体とは、前記二枚の弾性フィルムの間の弾性フィルムを含まない領域と、前記内装パッドの縦方向の両端の三か所で接着されることを特徴とする、パンツ型紙おむつ。 - 前記内装パッドは、開繊時に高吸収性ポリマー粒子を担持したアセテートトウを用いる吸収体と、前記吸収体を包むキャリアシートとを有し、
開繊する工程で前記高吸収性ポリマー粒子を担持した前記吸収体が、縦方向の両端のみ前記キャリアシートに接着剤で固定されており、
前記接着剤で固定される接着領域は、前記サイドシールの下端よりそれぞれ上側にあることを特徴とする、請求項1に記載のパンツ型紙おむつ。 - 前記内装パッドは、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートを有し、
前記キャリアシートと前記液透過性のトップシート側及び前記液不透過性のバックシート側の接着は、前記吸収体と前記キャリアシートを固定している接着領域と同じ領域内で接着されていることを特徴とする、請求項2に記載のパンツ型紙おむつ。
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JP2016189819A (ja) | 2015-03-30 | 2016-11-10 | 大王製紙株式会社 | 吸収性物品 |
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