JP7223721B2 - ニッケル水素蓄電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ニッケル水素蓄電池の製造方法に係り、詳細には、負極の活性をより好ましく行うニッケル水素蓄電池の製造方法に関する。
近年、ポータブル機器や携帯機器などの電源として、また電気自動車やハイブリッド自動車用の電源として、アルカリ蓄電池が注目されている。その中でも特に、ニッケル水素蓄電池は、水酸化ニッケルを主体とした活物質からなる正極と水素吸蔵合金を主材料とした負極とを備える蓄電池であり、エネルギー密度が高く信頼性にも優れている等々の理由から、それら用途の電源として広く普及している。
ただし、こうしたニッケル水素蓄電池は、電池組立直後の水素吸蔵合金の活性が低く、その初期出力が低下してしまう不都合がある。
そこで、水素吸蔵合金を活性化させる技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の技術は、ニッケル水素蓄電池の正極中の水酸化ニッケルの活性化を含む正極活物質の活性化を行い、正極活性された蓄電池に対する1乃至複数回の充放電サイクルの実行によって負極の活物質である水素吸蔵合金の活性化を行う。そしてこの水素吸蔵合金の活性化に際し、1乃至複数回の充放電サイクル中、少なくとも1サイクルは、当該蓄電池の充電状態が過充電状態になるSOCまで充電を行う。
特許文献1に記載の技術では、負極活性工程に際し活性化充放電中の温度環境を50°C以内の高温に維持するとともに、電池の充電状態が過充電状態になるまで充電する。これによって、負極中の水素吸蔵合金表面にいわゆる割れ(クラック)が生じるようになる。そしてこれにより、負極中の水素吸蔵合金表面が微粉化されてその表面積が拡大されるようになり、電解液との接触面積、すなわち電極材料としての反応面積(活性点)を拡大することができるようになる。
上記製造方法ではこのように、負極中の水素吸蔵合金の活性点が拡大されることによって、ニッケル水素蓄電池としての初期のDC-IR(内部抵抗)を低減させることが可能となり、初期出力性能をより高く確保することができた。
特開2010-153261号公報
しかしながら、特許文献1には、活性化充放電全体の温度に対して広く言及しているものの、活性化充放電中の「充電中」と「放電中」の温度を区別して言及するようなものはなかった。すなわち、当業者においては、「充電中」と「放電中」の温度については、DC-IRの低減の原理などの知見もなく、細かい温度管理をする課題も動機づけもなかった。
そのため、本発明者は、抵抗低減効果を十分に引き出せていないという問題があったことを見出した。
本発明が解決しようとする課題は、負極の活性化をより好ましく行うニッケル水素蓄電池の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のニッケル水素蓄電池の製造方法では、水酸化ニッケルを活物質として含む正極と、水素吸蔵合金を活物質として含む負極を備えたニッケル水素蓄電池の製造方法であって、電池ケースに極板群とアルカリ電解液とを収容した後、前記水素吸蔵合金を活性化させる活性化充放電を含む活性化工程を含み、前記活性化工程は、活性化充放電中の少なくとも1回の中で放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を5°C以上低い設定温度に管理して放電することを特徴とする。
好ましくは、前記活性化工程は、活性化充放電中の少なくとも1回の中で放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を20°C以上低い設定温度に管理して放電する。
また、好ましくは、前記活性化工程の活性化充放電中は、放電開始温度T1を30°C以上55°C以下とする。
また、好ましくは、前記活性化工程は、活性化充放電の放電終了温度T2の設定温度を5°C以上に設定して管理して放電する。
また、好ましくは、前記活性化工程の活性化充放電中は、放電開始温度T1を15°C以上50°C以下とし、放電終了温度T2の設定温度を10°C以上45℃以下の範囲でおこなう。
前記活性化充放電中の放電終了温度T2が、設定温度より低くなるように、強制的な冷却手段により温度を管理して放電することができる。
また、前記活性化充放電中の放電時間が、放電終了温度T2の設定温度より低くなるように放電レートにより管理して放電することもできる。
本発明のニッケル水素蓄電池の製造方法によれば、負極の活性化をより好ましく行うことができる。
(a)放電開始時の合金結晶構造を示す模式図。(b)放電中の合金結晶構造を示す模式図。 本実施形態のニッケル水素蓄電池の製造装置のブロック図。 本実施形態におけるニッケル水素蓄電池の製造方法の手順を示すフローチャート。 本実施形態のニッケル水素蓄電池の電池モジュールについて部分断面構造を含む斜視図。 活性化充放電の手順を示すフローチャート。 活性化工程の手順における活性化充放電のSOC[%]と時間[min]と電池温度T[°C]の関係を示すグラフ。 電池温度管理の手順を示すフローチャート。 放電開始時の温度[°C]と、活性化充放電後の25°CにおけるCD-IR[%]の低下を示すグラフ。 CD-IR低減効果を引き出すための活性化充放電における放電開始温度[°C]と、放電終了温度[°C]の組み合わせを示す表。
<実施形態の概略>
まず、本発明においてニッケル水素蓄電池としての初期の内部の直流抵抗DC-IRを低減させることを可能とした原理について説明する。
従来技術で述べたとおり、従来の活性化工程は、活性化充放電中を通じて、環境温が一定の高温(例えば50°C)に維持されるとともに、1乃至複数回の充放電サイクル中、少なくとも1サイクルは、当該蓄電池の充電状態が過充電状態になるSOCまで充電を行っていた。
特許文献1に記載の技術では、負極活性工程に際し、電池の充電状態が過充電状態になるまで充電することによって、負極中の水素吸蔵合金表面にいわゆる割れ(クラック)を生じさせ、ニッケル水素蓄電池としての初期のDC-IR(内部抵抗)を低減させることを可能としていた。
しかしながら、従来の方法は、活性化充放電中を通じて、環境温度は一定の高温(例えば50°C)に維持されるが、この温度を充電と放電に分けて、それぞれ管理するという知見はなかった。本発明者は、この温度を適正に管理することで、負極の活性化をより好ましく行うことで初期のDC-IR(内部抵抗)をさらに低減させることができることを見出した。
<活性化の原理>
図1(a)は、放電開始時の合金結晶構造を示す模式図である。図1(b)は、放電中の合金結晶構造を示す模式図である。
図1(a)に示すように、充電終了時、すなわち放電開始時には、SOCは100%となっており、負極の水素平衡圧が上昇し、合金格子が膨張した状態である。また、同じSOCであっても、温度が高いときには水素平衡圧はより高くなり、温度が低いときには水素平衡圧は低くなる。したがって図1(a)に示す充電終了時の状態では、高いSOCと高い温度から、水素平衡圧が高い状態になっている。
本実施形態では充電終了時の温度を高い状態から、放電終了時に温度を低い状態にすることで水素平衡圧が高い状態から低い状態にしている。このため、従来の放電時のSOCの低下による水素放出に伴う合金収縮に加えて、温度低下による平衡圧低下に伴う合金の収縮を加えることができる。つまり、膨張した合金からの収縮を大きく促進することができる。
本実施形態では、充電が終了すると、その後放電に移行する。放電を開始すると、SOCは100%から漸次低下して、放電終了時にはSOCは0%となる。つまり、負極から水素が放出され負極の水素平衡圧が下降し、合金格子が収縮した状態となる。このとき、水素吸蔵合金は、収縮のエネルギーで水素吸蔵合金割れ(クラック)が促進され、その結果水素吸蔵合金が微粉化するなどして負極の表面積が増大し、負極の内部抵抗(DC-IR)を低減させることが可能となる。
その結果、電解液との接触面積、すなわち電極材料としての反応面積(活性点)を拡大することができるようになる。つまり合金の反応表面積を増加させ、DC-IR低減効果を十分に引き出すことができる。
(実施形態1)
以下、このような活性化工程を含む本発明のニッケル水素蓄電池の製造方法の一実施形態について詳細に説明する。
<ニッケル水素蓄電池の製造装置>
図2は、本実施形態のニッケル水素蓄電池の製造装置のブロック図である。
ニッケル水素蓄電池1は、ニッケル水素蓄電池の製造装置2に接続されている。ニッケル水素蓄電池の製造装置2は、充放電装置3、電圧測定器4、電流測定器5、温度計6、保温冷却装置7を備え、それぞれニッケル水素蓄電池1に接続されている。充放電装置3は、所定の充放電レートで、ニッケル水素蓄電池1の充電及び放電を行う。電圧測定器4は、ニッケル水素蓄電池1のセル電圧を測定する。電流測定器5は、ニッケル水素蓄電池1の電流を測定する。温度計6は、ニッケル水素蓄電池1の電池温度Tを測定する。保温冷却装置7は、ニッケル水素蓄電池1を保温し、又は冷却をして電池温度Tを調整する。制御装置8は、CPU81と、ROM・RAMなどのメモリ82とを備えた周知のコンピュータとして構成され、電圧測定器4、電流測定器5、温度計6からのデータに基づいて、充放電装置3、保温冷却装置7を制御する。
<ニッケル水素蓄電池の製造方法>
図3は、本実施形態におけるニッケル水素蓄電池の製造方法の手順を示すフローチャートである。
ニッケル水素蓄電池1の製造方法は、まず電池モジュール組立工程(S1)が行われる。ここでは、まず、セル電池(不図示)を組み立て、セル電池を複数接続して電池モジュール11(図4)を組み立てる。
次に、活性化工程(S2)を行う。ここでは、所定の条件で充放電装置3により充放電が繰り返され、電極の活性化が行われる。
その次に、不良品判定工程(S3)が行われ、不良品が排除される。そして、最終的に組電池組立工程(S4)により、製品としての組電池である電池パックが完成する。
<電池モジュール組立工程(S1)>
<ニッケル水素蓄電池1>
図4は、ニッケル水素蓄電池の製造方法で製造されるニッケル水素蓄電池1の電池モジュール11について部分断面構造を含む斜視図である。図4に示すように、本実施形態のニッケル水素蓄電池は、密閉型電池であり、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両の電源として用いられる電池である。車両に搭載されるニッケル水素蓄電池としては、所要の電力容量を得るべく、複数の単電池30を電気的に直列接続して構成された電池モジュール11からなる角形密閉式の蓄電池が知られている。
電池モジュール11は、複数の単電池30を収容可能な角形ケース13と同角形ケース13の開口部16を封止する蓋体14とによって構成される直方体状の電池ケースとしての一体電槽10を有している。また、角形ケース13の表面には電池使用時の放熱性を高めるべく複数の凹凸(図示略)が形成されている。
一体電槽10を構成する角形ケース13及び蓋体14は、アルカリ性の電解液に対して耐性を有する樹脂材料であるポリプロピレン(PP)及びポリフェニレンエーテル(PPE)を含んで構成されている。そして一体電槽10の内部には、複数の単電池30を区画する隔壁18が形成されており、この隔壁18によって区画された部分が、単電池30毎の電槽15となる。一体電槽10は、例えば、6つの電槽15のそれぞれが単電池30を構成している。
こうして区画された電槽15内には、極板群20と、その両側に接合された正極の集電板24及び負極の集電板25とが水酸化カリウム(KOH)を主成分とする水系電解質であるアルカリ電解液とともに収容されている。
極板群20は、矩形状の正極板21及び負極板22がセパレータ23を介して積層して構成されている。このとき、正極板21、負極板22及びセパレータ23が積層された方向が積層方向である。極板群20の正極板21及び負極板22は、極板の面方向であって互いに反対側の側部に突出されることで構成される正極板21のリード部の側端縁に集電板24がスポット溶接等により接合され、負極板22のリード部の側端縁に集電板25がスポット溶接等により接合されている。
また、隔壁18の上部には各電槽15の接続に用いられる貫通孔32が形成されている。貫通孔32は、集電板24の上部に突設されている接続突部、及び集電板25の上部に突設されている接続突部の2つの接続突部同士が該貫通孔32を介してスポット溶接等により溶接接続されることで、各々隣接する電槽15の極板群20を電気的に直列接続させる。貫通孔32のうち、両端の電槽15の各々外側に位置する貫通孔32は、一体電槽10の端側壁上方で正極の接続端子29a又は負極の接続端子(図示略)が装着される。正極の接続端子29aは、集電板24の接続突部と溶接接続される。負極の接続端子は、集電板25の接続突部と溶接接続される。こうして直列接続された極板群20、すなわち複数の単電池30の総出力が正極の接続端子29a及び負極の接続端子から取り出される。
一方、蓋体14には、一体電槽10の内部圧力を開弁圧以下にする排気弁33と、極板群20の温度を検出するためのセンサを装着するセンサ装着穴34とが設けられている。排気弁33は、隔壁18の上部の図示しない連通孔で連通される一体電槽10の内部圧力の値が許容される閾値を超えた開弁圧以上になった場合には、開弁されることで一体電槽10内部に発生したガスを排出する。
<極板群の構成>
正極板21は、金属多孔体である発泡ニッケル基板と、発泡ニッケル基板に充填された水酸化ニッケル、オキシ水酸化ニッケル等のニッケル酸化物を主成分とする正極活物質、添加剤(導電剤等)を有する。導電剤は、金属化合物であり、ここではオキシ水酸化コバルト(CoOOH)等のコバルト化合物であってニッケル酸化物の表面を被覆している。
導電性の高いオキシ水酸化コバルトは、正極内において導電性ネットワークを形成し、正極の利用率(「放電容量/理論容量」の百分率)を高める。
負極板22は、パンチングメタルなどからなる電極芯材と、電極芯材に塗布された水素吸蔵合金(MH)とを有する。水素吸蔵合金は、電極芯材に塗布されている。
セパレータ23は、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の不織布、もしくは必要に応じてこれにスルホン化などの親水処理を施したものである。
こうした正極板21及び負極板22及びセパレータ23が使用されて電池モジュール11が製造される。
<活性化工程(S2)>
活性化工程(S2)は、正極活性化工程と負極活性化工程とからなる。
<正極活性化工程>
正極活性化工程は、ニッケル水素蓄電池を充電することによって、正極合材に含まれるコバルトを電気化学的に酸化させて、オキシ水酸化コバルトとして析出させる工程である。正極活性化工程では、組み立てられた充電前のニッケル水素蓄電池を、0.1A以上2.0A以下の定電流で、1時間以上5時間以下充電させることが好ましい。この条件でニッケル水素蓄電池を充電させることによって、β型のオキシ水酸化コバルトの抵抗低減と、コバルトの析出とを両立させることができる。
<負極活性化工程>
次に、負極活性化工程を行う。ここでは、「活性化充放電」が行われる。
<活性化充放電>
図5は、本実施形態の活性化充放電の手順を示すフローチャートである。図6は、活性化工程の手順における活性化充放電のSOC[%]と時間t[min]と電池温度T[°C]の関係を示すグラフである。以下、図6を参照しながら、図5のフローチャートに沿って活性化充放電の手順を説明する。
図5に示すように活性化充放電の工程では、まず充電工程(S10)が行われる。図6に示すように充電工程では、まず時間tsにおいて電池温度Tが所定の温度に設定される。本実施形態では、例えば、50°Cとされる。充電開始時toでは、電池温度Tは、常温あるいは、前の充放電サイクルにおいて低温に冷却されているので、電池温度T=50°Cが充電終了時、すなわち放電開始時tsまでに到達するように加温される。但し、開弁温度を超さないように、例えば、上限温度を50°C±2°C程度に加温を制限する。充電は、例えば3Cのハイレートの電流でSOC=100%まで充電する。したがって充電時間は、概ね1/3時間程度である。
次に、充電終了か否かは、SOCにより判断される(S11)。なお、SOCは、例えば、測定したOCVからの推定や、電池に流れた電流を積算してSOCを推定する電流積算法などで推定する。SOCが100%未満では、充電継続と判断し(S11:NO)、SOCが100%になれば、充電終了と判断する(S11:YES)。
充電が終了したら(S11:YES)、基本的には直ちに加温を中止して放電を開始する。但し、本実施形態では、温度管理がなされるため、放電開始にあたり、電池温度Tが適正か判定される(S12)。電池温度Tが、設定された放電開始温度T1ではない場合は(S12:NO)、加熱又は冷却して、適正温度調整して(S13)、放電を開始する(S14)。電池温度Tが設定された放電開始温度T1である場合は(S12:YES)、そのまま放電を開始する(S14)。本実施形態では、電池温度Tは、50°Cに維持されており、放電開始温度T1の50°Cと等しいので、そのまま放電が開始される。
放電が開始されると、基本的には、そのまま放置して電池温度Tの低下を待つだけでもよい。但し、環境温度が著しく高温又は著しく低温である場合には、本実施形態のように電池温度管理S15を実施してもよい。
<電池温度管理(S15)>
<上限温度Tmax>
図7は、電池温度管理の手順を示すフローチャートである。図7を参照して電池温度管理の手順を説明する。放電が開始されると温度計6(図3)により電池温度Tの測定がなされる(S151)。電池温度Tの測定は、電池モジュール11のセンサ装着穴34に装着された熱電対からなる温度計6により測定される。次に、測定された電池温度Tが、制御装置8により算出された上限温度Tmaxと比較して高い場合は、冷却工程(S153)で保温冷却装置7により冷却される。
ここで「放電開始温度T1」とは、放電開始時tsに設定される電池温度Tをいう。「放電終了温度T2」とは、放電終了時teに設定される電池温度Tをいう。
「上限温度Tmax」は、放電終了時teに電池温度Tが放電終了温度T2を下回るための閾値である。その時点で、放電終了時teにおいて電池温度Tが放電終了温度T2より低温とするために設定した温度である。つまり、測定された電池温度Tが、制御装置8により算出された上限温度Tmaxと比較して高い場合は、その温度変化ΔTでは、放電終了時teにおいて電池温度Tが放電終了温度T2まで下がらないということになる。
図6に示すように、活性化充放電では、充電終了時は電池温度Tが50°Cになるように設定され、保温冷却装置7により適正な温度が維持されている。その後、充電によりSOC=100%になると、充電が終了する。これと基本的には同時である放電開始時tsに放電が開始される。このタイミングで、電池モジュール11は加温が中止され、放置または冷却される。電池モジュール11の冷却は、環境温度が高温の場合に保温冷却装置7により行われる。保温冷却装置7での冷却手段の構成は、環境温度にも左右されるが、自然冷却、送風による冷却、冷風による冷却、水などの媒体による冷却などから選択される。
活性化充放電中の放電終了時teの電池温度Tが、放電終了温度T2の設定温度より低くなるように、強制的な冷却手段により温度を管理することができる。放電は、この例では3Cのハイレートで行われるので、放電時間は、概ね1/3時間である。ここで、放電終了時teに電池温度Tが放電終了温度T2より下回らなければならない。つまり、その時間のタイミングで、図8にTmaxで示す下降線より、電池温度Tが下回っていなければ、放電終了時teに電池温度Tは、放電終了温度T2を超えてしまう。そこで、制御装置8は、温度計6からのデータに基づき温度変化ΔTを設定し保温冷却装置7を制御して、電池温度Tが上限温度Tmaxを超えないように制御する。
<下限温度Tmin>
次に、測定された電池温度Tが、設定されている下限温度Tminと比較して低い場合は、保温工程(S153)で保温される。
ここで、「下限温度Tmin」は、放電終了時teに電池温度Tが過放電のリスクのある電池温度Tである過放電温度Tod(例えば、5°C)を下回らないようにするための閾値である。その時点で、放電終了時teにおいて電池温度Tが過放電温度Todより低温にならないようにするために設定した温度である。
例えば、環境温度が著しく低温の場合、あるいは短時間で放電を完了させるために、冷却手段が冷媒などを用いた強制冷却手段の場合、例えば過放電温度Todを下回るような電池温度Tとなると、過放電のリスクが生じる。ニッケル水素蓄電池1の場合は、過放電により電池の劣化を抑制するため、放電終了時teに過放電温度Todを下回らないように保温する。ここで「保温工程」は、積極的に加温するだけでなく、冷却手段の能力を下げたり、停止したりすることも含む。但し、電池温度Tが上昇するような保温は、水素平衡圧が上昇し、合金の収縮を妨げるため、電池温度Tが上昇しないようにする。
以上のように実施形態の電池温度管理(S15)では、放電終了時teに電池温度Tが適正な温度になるように管理され、図6に示す斜線のハッチングで示す範囲に制御される。この場合、電池温度が、放電開始時tsの放電開始温度T1から、放電終了時teの放電終了温度T2まで、均等な温度変化ΔTで温度が低下する態様が基本的な態様である。もちろん、最初にある程度大きな温度変化ΔTで冷却して、設定温度まで下がったらその温度を維持するようにしてもよい。要は、水素平衡圧の低下による収縮のエネルギーは、基本的に温度差に依存するので、放電開始温度T1と放電終了温度T2との差が重要である。但し、放電の過程で温度上昇による水素平衡圧の上昇が起きないようにすることが肝要である。なお、実施形態は一例であり放電開始から一定時間冷却しないで、その後冷却するような場合は、ハッチングで示す範囲外となるが、そのような温度管理でもよい。
<電池温度管理(S15)の終了>
再び、図5に戻り活性化充放電の説明を続ける。以上のとおり、電池温度管理(S15)の手順は、放電が完了するまで、繰り返され(S16:NO→S15)、放電が終了したら終了する(S16:YES→終了)。
放電終了か否かは、SOC、OCVにより判断され、SOCが0%となった時点で放電終了と判断する。
<不良品判定工程(S3)>
続いて、図3に戻り、蓄電池の製造補法の手順の説明を続ける。図4に示すように、活性化工程S2が終了すると、不良品判定工程が行われる(S3)。
その後、不良品判定工程(S3)では、電池モジュール11の初期不良についての判定を行う。蓄電池の不良品判定は、例えば、OCV検査、又は、カレントインタラプタ法に基づいて行われる。
<組電池組立工程(S4)>
そして、組電池組立工程(S4)で、こうして製造された複数の電池モジュール11から図示しない組電池が組み立てられる。組電池は、使用先である車両等に設置される電池パックを構成する。組電池は、良品とされた活性化済みの複数の電池モジュール11を電気的に直列又は並列に接続させるとともに、スタックして機械的に固定連結させ、さらに制御装置や測定装置などを装備して構成される。
これで製品としてのニッケル水素蓄電池1が完成する。
(本実施形態の温度設定)
<効果の確認>
図8は、放電開始温度T1[°C]と、活性化充放電後の25°Cにおける内部の直流抵抗DC-IR[%]の低下を示すグラフである。比較のため活性化工程において放電開始時tsの放電開始温度T1から温度を下げなかった場合L1と、放電開始時tsに放電開始温度T1から放電中の温度を低下させた場合L2のDC-IRを比較するグラフである。放電開始温度T1は、20から60°Cとし、放電終了時teの放電終了温度T2を20°Cとした場合の直流抵抗DC-IR[%]を比較した。
その結果を調べてみると、20°Cでいわゆる常温で加温しなかった場合のDC-IRを100%としたとき、放電開始温度T1を60°Cまで上昇させると、加温のみを行った場合は、概ね99%までDC-IRが下がったことがわかる。すなわち、放電開始温度T1=20°CよりT1=60°Cの方が、活性化の効果が高いことが確認できた。
さらに、放電開始時tsに放電開始温度T1から放電中の温度を低下させた場合L2では、概ね20°Cの場合は、温度低下がないが、概ね60°Cの場合は、40°Cの温度差があり、概ね97%までDC-IRが下がったことがわかる。以上のことから、充電過程で高温を維持し、かつ放電過程で冷却することにより、従来のニッケル水素蓄電池の製造方法よりも本実施形態のニッケル水素蓄電池の製造方法の方が、活性化充放電後の25°Cにおける内部の直流抵抗DC-IR[%]を有意に低下させることが確認できた。
<放電開始温度T1と放電終了温度T2>
図9は、DC-IRの低減効果を引き出すための活性化充放電における放電開始温度T1[°C]と、放電終了温度T2[°C]の組み合わせを示す表である。
放電開始温度T1と放電終了温度T2の設定にあたり、以下のような条件が求められる。
<条件1:5℃以上の温度差>
活性化充放電の放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を5°C以上低い設定温度に管理することを特徴とする。本実施形態の原理で説明したように本実施形態では、放電開始温度T1と放電終了温度T2との温度差により、DC-IR改善の効果が生じる。すなわち、放電中の温度を低くすることで水素平衡圧が低下するため従来の放電中の水素放出に伴う合金収縮に加えて平衡圧低下に伴う合金の収縮を加えることができる。結果、合金の膨張収縮を大きく促進することができるため合金の反応表面積を増加させ、CD-IR低減効果を十分に引き出すことができる。本発明者は、このような効果を生じさせるには、概ね5°Cの温度差により効果が明確になることを確認した。
よって、放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を少なくとも5°C以上低い設定温度に管理することが条件となる。
なお、可能であれば、放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を20°C以上低い設定温度に管理することが望ましい。このような設定とすれば、より効果が高まる。
<条件2:複数サイクルの活性化充放電>
複数サイクルの活性化充放電をする場合は、その複数サイクルの活性化充放電中の少なくとも1回の中で温度管理を実施すればよい。但し、好ましくは複数回繰り返すことで効果は高まる。
<条件3:放電開始温度T1が30°C以上>
活性化充放電中は、望ましくは、放電開始温度T1を30°C以上とすることを任意の条件とする。このように高温にすることでそれ自体にDC-IRを改善する効果があり、さらに温度差を大きくすることができるため、より効果を高めることができる。
<条件4:開弁リスクを回避>
電池温度Tが55°C以上となると、セル電池内で水素が発生し、内圧が上昇し、開弁リスクが高まる。このことから、活性化充放電中は、放電開始温度T1を55°C以下とする。開弁リスクはそのニッケル水素蓄電池により温度が異なるが、本実施形態では、55°Cとなると開弁リスクが高まることから、放電開始温度T1が、55°Cを超えないことを条件としている。
<条件5:過放電リスクを回避>
活性化充放電の放電終了温度T2の設定温度を5°C以上に設定して管理する。過放電リスクはそのニッケル水素蓄電池により温度が異なるが、本実施形態では電池温度Tが5°C未満となると、過放電となるリスクが高まる。そこで、放電終了温度T2であっても、電池温度Tが5°C未満とならないように管理することが条件となる。
<実施形態1の温度設定の条件>
以上の条件を総合的に考慮すると、本実施形態では、放電開始温度T1を15°C以上50°C以下とし、放電終了温度T2の設定温度を10°C以上45℃以下の範囲でおこなうことが望ましいとした。
図9に示すDC-IRの低減効果を引き出すための活性化充放電における放電開始温度T1[°C]と、放電終了温度T2[°C]の組み合わせを示す表について説明する。
図9に示す表から最も好ましい放電開始温度T1と、放電終了温度T2の組み合わせを選ぶと、表に「●」を記したT1=50°CとT2=10°C(以下(T1,T2)=(50、10)のように記載する。)である。放電開始温度T1と放電終了温度T2の差が40°Cで最大であり、放電開始温度T1の絶対温度も許容される最高温度である50°Cとしているからである。
これに続きDC-IRの改善が見られたのは、表に「◎」で示した(T1,T2)=(50、15~30)、(45,10~25)、(40、10~20)、(35、10~15)、(30、10)である。これらの群は、いずれも放電開始温度T1と、放電終了温度T2の差が20°C以上ある組み合わせである。
次に続くのは、放電開始温度T1と放電終了温度T2の差が、15~10°Cある組み合わせである。表に「○」記した群で、(T1,T2)=(50、40~35)、(45、35~30)、(40、30~25)、(35、25~20)、(30、20~15)、(25,10)である。なお、(T1,T2)=(25,15)、(20,10)を含まないのは、放電開始温度T1の絶対温度が低いからである。図9に示すように、放電開始温度T1は、20°Cから温度が上昇するに連れてDC-IRが改善しているため、このようなDC-IR改善の効果を得るためには、放電開始温度T1が30°C以上が望ましいからである。
なお、図8に示すように、DC-IR改善への影響については、放電開始温度T1の絶対温度よりも、放電開始温度T1と放電終了温度T2の差の方が影響が大きいことがわかる。
つまり、従来は放電開始温度T1の絶対温度にしか着目していなかったが、放電開始温度T1と放電終了温度T2の差に着目した本実施形態の方がより効率的にDC-IRを改善することができる。
以上、本実施形態により、DC-IRの改善について、好ましい条件について説明したが、必ずしもすべての条件を満たす必要はなく、少なくとも、放電終了温度T2が放電開始温度T1より5度以上低下するように温度管理すれば、本発明を実施できる。
(実施形態1の効果)
以下実施形態1の検査方法の効果を列記する。
(1)ニッケル水素蓄電池1としての初期の内部抵抗(DC-IR)を低減させることを可能とし、初期出力性能をより高く確保することができる。
(2)活性化工程は、活性化充放電中の少なくとも1回の中で放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を低い設定温度に管理することで、DC-IRを改善することができる。
(3)ニッケル水素蓄電池の製造装置2は、従来のニッケル水素蓄電池の製造装置と同様の構成で、ニッケル水素蓄電池の製造方法を実施することができる。
(4)電池温度Tの最高温度を管理することで、開弁リスクを回避することができる。
(5)電池温度Tの最低温度を管理することで、過放電リスクを回避することができる。
(実施形態2)
以下実施形態2について説明する。説明は、実施形態1と異なる構成のみ説明し、その他の構成の説明は省略する。
実施形態1では、放電レートを3Cで一定とし、強制的な冷却手段である保温冷却装置7を備え、電池温度Tが上限温度Tmaxより下回るようにして管理して、放電終了時teに電池温度Tが放電終了温度T2よりも低くなるようにしている。
ここに示す実施形態2では、活性化充放電中の放電時間(ts~te)が、放電終了温度T2の設定温度より低くなるように充放電装置3の放電レートにより管理することができるようにした構成である。
実施形態2では、例えば、自然冷却により電池温度Tを下降させる場合であっても、その温度変化ΔTで、放電終了時teに電池温度Tが、放電終了温度T2を超えないようにする構成である。例えば、温度変化ΔTが、電池温度Tが1°C/毎分の割合で低下する環境であるとする。また、放電開始温度T1=50°Cとし、放電終了温度=10°Cであるとする。この場合、40°Cの温度低下を達成するには、40分(2/3時間)かかることになる。放電終了時teは、放電レートにより変わる。そこで上記実施形態では、放電レートを3Cのハイレートで行っていたが、放電レートを1.5Cとすれば、放電時間は、2/3時間(40分)となる。そうすれば、放電開始時tsに、放電開始温度=50°Cであった場合、40分経過した放電終了時teには、電池温度Tは、放電終了温度T2=10°Cとなっている。
(実施形態2の効果)
(6)実施形態2は、実施形態1と異なる以下のような効果を奏することができる。
実施形態2の構成であれば、既存の保温冷却装置7の冷却能力に合わせて、温度管理が可能となる。あるいは、強制的な冷却手段を持たない自然冷却でも、その温度低下に合わせて放電レートを調整することで本実施形態を実施することができる。
(変形例)
上記実施形態1,2は、以下のようにしても実施することができる。
○実施形態では、放電工程において、一定の放電レートで放電していたが、途中で放電レートを変更してもよい。
また、放電工程において、電池温度Tを一定の割合で温度を下げているが、例えば放電開始後に一挙に電池温度Tを下げて、その後は電池温度Tを維持したり、あるいはもっと小さな温度変化ΔTで電池温度Tを下げたりするような制御としてもよい。
○以上、本実施形態1、2により、本発明を説明したが、ニッケル水素蓄電池の構成や状態、状況に応じて負極の内部抵抗(DC-IR)が目標値まで低減するように設定を変えることができる。温度設定はもちろん、活性化充放電の繰り返しサイクル数や、放電レートC、放電開始時ts~放電終了時te、SOCの上限や下限なども適宜変更できる。
〇図5、図7に示すフローチャートは一例であり、当業者であればそれらの手順の順序を変えたり、手順を追加したり、省略して実施することができる。
○また、当業者であれば、特許請求の範囲を逸脱しない限り、構成を付加し、削除し、変更して実施できることは言うまでもない。
1…ニッケル水素蓄電池
2…ニッケル水素蓄電池の製造装置
3…充放電装置
4…電圧測定器
5…電流測定器
6…温度計
7…保温冷却装置
8…制御装置
81…CPU
82…メモリ
10…一体電槽
11…電池モジュール
13…角形ケース
14…蓋体
15…電槽
16…開口部
18…隔壁
20…極板群
21…正極板
22…負極板
23…セパレータ
24…正極の集電板
25…負極の集電板
29a…正極の接続端子
29b…負極の接続端子(図示略)
30…単電池
32…貫通孔
33…排気弁
34…センサ装着穴
ts…放電開始時
te…放電終了時
T…電池温度
T1…放電開始温度
T2…放電終了温度
Tmax…上限温度
Tmin…下限温度
Tod…過放電温度
ΔT…温度変化
DC-IR…直流内部抵抗

Claims (7)

  1. 水酸化ニッケルを活物質として含む正極と、水素吸蔵合金を活物質として含む負極を備えたニッケル水素蓄電池の製造方法であって、
    電池ケースに極板群とアルカリ電解液とを収容した後、前記水素吸蔵合金を活性化させる活性化充放電を含む活性化工程を含み、
    前記活性化工程の前記活性化充放電において、前記ニッケル水素蓄電池の充電状態を100%になるまで充電し、放電終了時に充電状態を0%にするとともに、
    前記活性化工程は、活性化充放電中の少なくとも1回の中で放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を5°C以上低い設定温度に管理して放電することを特徴とするニッケル水素蓄電池の製造方法。
  2. 前記活性化工程は、活性化充放電中の少なくとも1回の中で放電開始温度T1に対して、放電終了温度T2を20°C以上低い設定温度に管理して放電することを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法。
  3. 前記活性化工程の活性化充放電中は、放電開始温度T1を30°C以上55°C以下とすることを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法。
  4. 前記活性化工程は、活性化充放電の放電終了温度T2の設定温度を5°C以上に設定して管理して放電することを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法。
  5. 前記活性化工程の活性化充放電中は、放電開始温度T1を15°C以上50°C以下とし、放電終了温度T2の設定温度を10°C以上45℃以下の範囲でおこなうことを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法。
  6. 前記活性化充放電中の放電終了温度T2が、設定温度より低くなるように、強制的な冷却手段により温度を管理して放電することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法。
  7. 前記活性化充放電中の放電時間が、放電終了温度T2の設定温度より低くなるように放電レートにより管理して放電することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のニッケル水素蓄電池の製造方法。
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