JP7223671B2 - 送風装置及び環境形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物品配置室の内部に所望の環境を形成する環境形成装置に関するものである。また本発明は、環境形成装置に好適な送風装置に関するものである。
環境形成装置の一例として、環境試験装置が知られている。環境試験装置は、試験室(物品配置室)を有しており、温度環境(例えば、高温や低温)や湿度環境(例えば、高湿度や低湿度)等の所定の環境を試験室内に人工的に作り出すことができるものである。
環境試験装置には、空調部と試験室を有しているものがある。ここで、空調部はヒータや冷却器等の空調機器が内蔵された部分であり、試験室は供試体等の処理対象物品が配置される空間である。
環境試験装置は送風装置を備え、当該送風装置で前記した空調部と試験室の間で空気を循環させて、試験室内の環境を所望の環境に整えるものがある。
特開2014-66593号公報
環境試験を行う場合、供試体に直接的に空気を吹きつけ、短時間の内に供試体の温度等を試験温度に至らせたい場合がある。
一方、例えば供試体が大きいものである様な場合、供試体に直接的に空気を吹きつけると、供試体の表面に温度ばらつきが生じてしまうことがある。この様な事態に備え、供試体の周囲を所定の温度等に調整された空気で包み込むことが望ましい場合がある。
また、環境試験装置に必要な一般的性能として、試験室内の温度ばらつきが小さいことが要求される。
供試体に直接的に空気を吹きつけたい場合には、送風装置から直進方向に風を吹き出させることが望ましい場合がある。
一方、供試体の周囲を所定の温度等に調整された空気で包み込むことを希望する場合や、物品配置室内の温度ばらつきを小さくしたい場合には、送風装置からの送風を、ある程度拡散させる方が良い場合もある。
本発明は、上記した要求に応えることができる送風装置を提供することを目的とするものであり、直進方向への吹き出し風量と拡散方向への風量の割合を、変更することができる送風装置を開発することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための態様は、中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、前記中心側送風部及び前記外側送風部は、少なくとも前記吸い込み部から空気を導入するものであり、前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有することを特徴とする送風装置である。
本態様の送風装置では、空気流変更手段を用いて、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更することができる。
上記した態様において、前記空気流変更手段は、前記吸い込み部に至る空気流路の圧力損失を増減する圧損可変手段を有し、前記圧力損失を変化させることにより、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更することが可能であることが望ましい。
上記した課題を解決するための具体的態様は、中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有し、前記空気流変更手段は、前記吸い込み部に至る空気流路の圧力損失を増減する圧損可変手段を有し、前記圧力損失を変化させることにより、前記風量の割合を変更することが可能であることを特徴とする送風装置である。
一般に、送風装置は、吸い込み側の圧力損失が変わると、送風量が変化する。
ここで本態様の送風装置は、中心側送風部と外側送風部を有しており、中心側送風部と外側送風は、構造が異なる。
前記した様に、送風装置は、吸い込み側の圧力損失が変わると、送風量が変化する。しかしながら、中心側送風部と外側送風は構造が違うので、圧力損失に対応する送風量の変化は、中心側送風部と外側送風部の間で相違する。
そのため、本態様の送風装置では、圧損可変手段によって吸い込み側の圧力損失を変化させることにより、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を、変更することができる。
前記圧損可変手段は、前記吸い込み部に近接離反する抵抗板を有するものであることが望ましい。
抵抗板を吸い込み部に近づけると、流路抵抗が増大し、吸い込み側の圧力損失が大きくなる。逆に抵抗板を吸い込み部から離すと圧力損失が小さくなる。
上記した各態様において、前記圧力損失の増減に対する風量の変化量は、前記外側送風部より前記中心側送風部の方が大きいことが望ましい。
本態様の送風装置では、中央側から空気を吸入して前方及び側方に吐出する。
本態様の送風装置では、中心側送風部の風量の変化量が外側送風部よりも大きいので、圧力損失に応じての分流比率を比較的大きく変化させることができる。
上記した各態様において、前記空気流変更手段が、前記中心側送風部及び前記外側送風部の回転速度を変更可能なモータ及び回転軸を備え、前記回転軸の同軸上に、前記中心側送風部と前記外側送風部が配置され、前記中心側送風部と前記外側送風部は、回転速度の変化に対する静圧の変化量が相違するものであり、前記モータの回転速度を変化させることにより、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更することが可能であることが望ましい。
上記した課題を解決するための具体的態様は、中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有し、前記空気流変更手段が、前記中心側送風部及び前記外側送風部の回転速度を変更可能なモータ及び回転軸を備え、前記回転軸の同軸上に、前記中心側送風部と前記外側送風部が配置され、前記中心側送風部と前記外側送風部は、回転速度の変化に対する静圧の変化量が相違するものであり、前記モータの回転速度を変化させることにより、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更することが可能であることを特徴とする送風装置である。
ここでモータの回転速度とは、単位時間当たりの回転数であり、出力軸の角速度である。なお、本明細書において、「回転速度」を「回転数」と略称する場合がある。
本態様の送風装置は、主として前方に向かう空気流を発生させる中心側送風部と、主として側方に向かう空気流を発生させる外側送風部を有している。中心側送風部と外側送風部は、同軸上に配置されていて前記モータによって同一の回転速度で回転される。また、中心側送風部及び外側送風部として、回転速度の変化に対する静圧の変化量が異なるものが選定されている。
そのためモータの回転速度を変化させることにより、中心側送風部と外側送風部の静圧の差が変化し、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合が変わる。
上記した各態様において、前記中心側送風部はプロペラ状の第一送風部を備えた軸流ファンであり、前記外側送風部は、多翼状の第二送風部を備えた遠心ファンであることが望ましい。
本態様の様に、中心側送風部が軸流ファンであり、外側送風部が遠心ファンであるならば、圧力損失に対応する送風量の変化は、軸流ファンの方が大きい。即ち、軸流ファンは、吸い込み側の圧力損失が増大すると、送風量が大幅に減少するが、遠心ファンはそれほど減少しない。
圧力損失が小さい場合には、中心側送風部と外側送風部の両方から風が吹き出す。
逆に圧力損失を増大させると、主に中心側送風部の風量が少なくなる。この理由は、中心側送風部はプロペラを回転させる軸流ファンであるため、もともと静圧が高くはなく、吸込み側の圧力損失の影響を受けやすいからである。
一方、外側送風部は多翼型の遠心力ファンであるため、もともと静圧が高く、吸込み側の圧力損失による影響が少ない。
空気流路の圧力損失を大きくすると、中心側送風部の軸流ファンは風量が少なくなり、外側送風部の遠心ファンは逆にやや風量が大きくなる。
遠心ファン側の風量が大きくなる理由は、軸流ファンが送風装置全体の吸い込み部から空気を吸い込む役目に徹し、吸い込まれた空気を遠心ファンが円周方向に吹き出すのを助ける役目をするからであると予想される。
逆に空気流路の圧力損失を小さくすると、軸流ファンは圧力損失の影響を受けにくくなり、軸流ファン自体の静圧が回復するので、直進流が大きくなり、その結果として遠心ファンへ流入する空気が相対的に少なくなり、円周方向の風がやや少なくなると予想される。
上記した各態様において、前記第一送風部からの送風を導くガイド部材が設けられていることが望ましい。
本態様の送風装置は、第一送風部の吹出風を直線方向に導くガイド部材が設けられているので、前方に向かう空気流が側方に向かう空気流に干渉されにくく、円滑に前方に向かう。
上記した各態様において、前記第一送風部の周端に前記第二送風部の一部が接続されており、前記第一送風部から動力伝導を受けて前記第二送風部が回転されることが望ましい。
本態様の送風装置では、第一送風部と第二送風部が接続されていて一体化されている。そのため、取り扱いや他の機器への組み付けが容易である。
また本態様の送風装置では、第一送風部の周端に第二送風部の一部が接続されている。そのため第一送風部の機能を損ない難い。
環境形成装置に関する態様は、物品を配置する物品配置室と、空調機器を備える空調部と、上記したいずれかに記載の送風装置を有し、前記送風装置によって前記空調部と前記物品配置室との間で空気を循環させることを特徴とする。
環境形成装置に関する具体的態様は、物品を配置する物品配置室と、空調機器を備える空調部と、送風装置を有し、前記送風装置は、中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有し、前記送風装置によって前記空調部と前記物品配置室との間で空気を循環させることを特徴とする環境形成装置である。
本態様の環境形成装置は、前記した送風装置を搭載しているので、空気流変更手段によって、送風装置の前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変えることができる。
上記した態様において、前記物品配置室と前記空調部との間を仕切る仕切りがあり、前記仕切りに送風開口が設けられており、前記仕切りの上下の辺部近傍及び/又は左右の辺部近傍に吸気開口があり、前記物品配置室内の空気が前記吸気開口から前記空調部に導入されて前記空調機器を通過し、その空気が前記送風装置によって当該送風開口から前記物品配置室に向かって送風されることが望ましい。
本態様によると、送風を物品に衝突させ易いレイアウトを実現することができる。また、空気流変更手段により、送風を周方向に分散させ、供試体の周囲を所定の温度等に調整された空気で包み込むこともできる。
また本態様によると、送風を物品に衝突させた空気を空調部に回収し易いレイアウトを実現することができる。
上記した各態様において、前記送風装置を2台以上備えたものであってもよい。
本態様によると、物品配置室の空気の流れを大きく変えることができる。
本発明の送風装置は、直進方向への吹き出し風量と拡散方向への吹き出し風量の割合を、変更することができる。
また本発明の環境形成装置は、物品配置室内における空気の流れを変更することができる。
本発明の実施形態の環境形成装置の断面図である。 図1のA-A断面図である。 図1の環境形成装置で採用する送風装置の斜視図である。 図3の送風装置の断面図である。 図3の送風装置が発生する風量を示す説明図であり、(a)は抵抗板を吸い込み部に近付けた場合を示し、(b)は抵抗板を吸い込み部から遠ざけた場合を示す。 本発明の他の実施形態の送風装置の分解斜視図である。 本発明の他の実施形態の環境形成装置の図2に相当する位置における断面図である。 本発明の他の実施形態の送風装置の断面図である。 (a)、(b)、(c)は、それぞれ本発明の他の実施形態の送風装置で採用する圧損可変手段を示し、左図は圧力損失が大きい状態の正面図であり、中央図は側面図であり、右図は圧力損失が小さい状態の正面図である。 本発明の他の実施形態の送風装置の原理を概念的に示す断面図であり、(a)は吸い込み部の中央部を開口させた状態を示し、(b)は吸い込み部の周部を開口させた状態を示す。 図10に示す原理を応用した送風装置の断面図である。 図10に示す原理を応用した他の送風装置の空気流変更手段を示し、(a)はその分解斜視図であり、(b)はその正面図であって中央部を開口させた状態を示し、(c)はその正面図であって周部を開口させた状態を示す。 図10に示す原理を応用した他の送風装置の空気流変更手段を示し、(a)はその分解斜視図であり、(b)はその斜視図であって中央部を開口させた状態を示し、(c)はその斜視図であって周部を開口させた状態を示す。
以下、環境試験装置1を例に挙げて、本発明の環境形成装置を説明する。
図1に示すように、本実施形態の環境試験装置1は、断熱壁2で形成された筐体3を有している。筐体3の前面には開口5があり、開口5には扉6が設けられている。筐体3の内部には試験室(物品配置室)8として機能する空間がある。
本実施形態では、筐体3及び扉6によって断熱槽10が形成されている。断熱槽10の内部には仕切り壁(仕切り)11があり、仕切り壁11によって、断熱槽10内が試験室8と空調部15に大きく分かれている。
仕切り壁11には、上下の端部、即ち仕切り壁11の上下の辺部の近傍に、吸気開口16、17が設けられている。
また、仕切り壁11の中心部には、送風開口20がある。
環境試験装置1は空調機器22を有している。
空調機器22は、加湿装置23、冷却装置及び加熱ヒータ26によって構成されている。
冷却装置は、蒸発器たる冷却器25a、25bを有している。本実施形態の冷却装置は、凝縮器(図示せず)の下流側が分岐され、2基の冷却器25a、25bが並列に接続されてそれぞれに冷媒が供給される構成となっている。
加熱ヒータ26は、電気ヒータであり、略環状に形成されている。加湿装置23は、水を溜める加湿皿27と、加湿ヒータ28によって構成されている。
本実施形態では、加湿皿27、加湿ヒータ28、冷却器25a、25b及び加熱ヒータ26が、空調部15内に内蔵されている。
本実施形態では、仕切り壁11の中央に相当する位置に送風装置30が配置されている。
以下、送風装置30について説明する。以下の説明において、試験室(物品配置室)8側を前方と称し、空調部15側を後方と称する。送風方向を基準にすると、吸い込み側が後方であり、後記する中心側送風部33の吐出側が前方である。
送風装置30は、図3、図4に示すように、送風装置本体31、モータ32及び圧損可変手段71(空気流変更手段)によって構成されている。
本実施形態で採用されているモータ32は、インバータ制御されており、単位時間当たりの回転数(回転速度)を任意に変更することができる。モータ32は回転数を変更することができるものであれば構造や制御方法に限定はなく、例えば直流モータや、ポールチェンジモータであってもよい。
なお、モータ32は回転数を変更することができないものであってもよい。
送風装置本体31は、中心側送風部33と外側送風部35が一体化されたものである。
本実施形態では、後記する様に中心側送風部33と外側送風部35が接続部38で接続されているが、仮に両者を分離して単体で回転させた場合、それぞれ空気流を生じさせることができるものである。
中心側送風部33及び外側送風部35は、単体でも送風装置として機能させることができるものであり、回転させることによって風を起こすことができ、また静圧を発生させることができるものである。
本実施形態では、中心側送風部33が発生させる吸引側の静圧と、外側送風部35が発生させる吸引側の静圧は異なる。即ち、本実施形態では、中心側送風部33には最大静圧が低いファン構造が採用されている。一方、外側送風部35には最大静圧が高いファン構造が採用されている。
また、中心側送風部33と外側送風部35は、回転数(回転速度)の変化に対する静圧の変化量が相違するものであってもよい。このように構成する場合、中心側送風部33には、回転数(回転速度)の変化に対する静圧の変化量が小さいファン構造が採用される。一方、外側送風部35には、回転数の変化に対する静圧の変化量が大きいファン構造が採用される。
本実施形態では、中心側送風部33と外側送風部35として、回転数(回転速度)の変化に対する静圧の変化量が相違するものが採用されている。
中心側送風部33と外側送風部35は、送風方向が異なることが必要である。
そのため中心側送風部33は、主として前方に向かう空気流を発生させる構造となっている。これに対して外側送風部35は、主として側方に向かう空気流を発生させる構造となっている。
即ち、中心側送風部33は、外側送風部35に比べて最大静圧が低く、回転数(回転速度)の変化に対する静圧の変化量が小さく、且つ主として前方に向かう空気流を発生させる設計となっている。
一方、外側送風部35は、中心側送風部33に比べて最大静圧が高く、回転数の変化に対する静圧の変化量が大きく、且つ主として側方に向かう空気流を発生させる設計となっている。
本実施形態で採用する中心側送風部33は、上記した要求を満足するため、基本構造として、軸流ファンの構造が採用されている。
一方、外側送風部35は上記した要求を満足するため、基本構造として、遠心ファンの構造が採用されている。
中心側送風部33は、プロペラ状の第一送風部36を備え、単体では軸流ファンとして機能する構造のものである。
第一送風部36は、中心部48から放射状に設けられた4枚の翼片40を有している。
4枚の翼片40は、いずれもひねられた形状の板であり、前面側の面は平滑であり、全体的に曲面である。また4枚の翼片40は、多くの部位が軸方向に傾斜した面となっている。
第一送風部36の翼片40の前側表面は、平滑且つ連続した曲面によって構成された風切り面41となっている。
中心側送風部33の後方には風洞部材37が設けられている。風洞部材37は短い筒であり、図の様に、第一送風部36の後方に位置している。
外側送風部35は、翼片部材47が複数設けられた多翼状の第二送風部55を有している。即ち第二送風部55(外側送風部35)は、後方板45と前方板46を有し、後方板45と前方板46の間に翼片部材47が複数設けられたものであり、単体では遠心送風装置として機能する構造のものである。
後方板45及び前方板46は、いずれも正面視が円形であり、中央に大きな開口50、51がある。開口50、51の径は、前記した第一送風部36の外径よりも大きい。
後方板45及び前方板46を正面視すると、ドーナツ状或いは浮輪状であると言える。
前方板46の開口部には、円筒形のガイド部材77が設けられている。ガイド部材77は、第一送風部36からの送風を直進方向に導くものである。
翼片部材47は、四角形の板である。本実施形態で採用する翼片部材47は、平板状である。外側送風部35の第二送風部55は、プレートファンに類する構造を備えたものであり、図2、図3に示すように、翼片部材47は、後方板45の中心方向に向いている。
第二送風部55の構造は、プレートファンに類する構造に限定されるものではなく、例えばシロッコファンの様に翼片部材47が曲面を構成していてもよい。また、ターボファンの様に回転方向に対して逆方向に傾斜した姿勢であってもよい。
外側送風部35は、後方板45と前方板46が対向し、その間に翼片部材47が一定間隔で取り付けられたものである。
本実施形態では、後方板45と前方板46は、翼片部材47を介して結合されている。
本実施形態で採用する送風装置本体31は、中心側送風部33と外側送風部35が同軸状に配置され、中心側送風部33と外側送風部35が接続部38を介して結合されたものである。
本実施形態では、図4に示すように、第一送風部36の翼片40の先端と、外側送風部35の後方板45とが、接続部38で接続されている。
接続部38は、図4の様に、第一送風部36の翼片40の先端(周端)と、外側送風部35の後方板45の内周部を、繋ぐものである。
接続部38は、翼片40に比べて極めて細い。また接続部38は、翼片40の突端面にあり、風切り面41からは外れている。
なお本実施形態では、第一送風部36と、接続部38及び後方板45は一枚の板を打ち抜き加工した後、曲げ加工して作られている。
送風装置本体31を正面側から観察すると、図2の様に中心側送風部33と外側送風部35が同軸状に配置され、外側送風部35が中心側送風部33の周囲を取りまいている。即ち、中心側送風部33と外側送風部35は、中心が同一軸線上に並ぶ様に配置されている。
送風装置本体31は、中心側送風部33と外側送風部35が一体化されたものであり、両者の吸い込み部は共通する。本実施形態では、図4の様に、後方板45の開口50が、中心側送風部33と外側送風部35の共通の吸い込み部76として機能する。吸い込み部76は、送風装置本体31全体の吸い込み部である。吸い込み部76の後方の風洞部材37は、端部がやや拡径しベルマウス状となっている(拡径形状は図4には図示せず)。
圧損可変手段71は、直線方向に移動する抵抗板72によって構成されている。抵抗板72は、中央に開口73を有する円形の板であり、背面側にガイド棒75が4本設けられている。
送風装置30は、前記した様に、送風装置本体31、モータ32及び圧損可変手段71によって構成されている。
本実施形態では、圧損可変手段71の抵抗板72は、送風装置本体31の後方にあり、さらにその後方にモータ32が配置されている。モータ32の出力軸43は、圧損可変手段71の開口73を通過して送風装置本体31に接続されている。
本実施形態では、図1の様に、モータ32は、断熱槽10の外に配置されている。これに対して、抵抗板72は、断熱槽10内の空調部15内であって、送風装置本体31の吸い込み部76の近傍にある。即ち、抵抗板72は、吸い込み部76に至る空気流路に置かれている。
抵抗板72は、ガイド棒75によって直線方向に移動する様に規制されている。ガイド棒75の先端は、図1の様に、断熱槽10の外に突出している。
断熱槽10の外部には、図示しない駆動手段があり、当該駆動手段によって、ガイド棒75が直線駆動され、抵抗板72が、吸い込み部76に対して近接、離反方向に移動する。
本実施形態では、図4の様に、第一送風部36の中心部48に、モータ32の出力軸43が接続されている。前記した様に中心側送風部33と外側送風部35は接続部38を介して結合されているから、モータ32を駆動することによって、中心側送風部33と外側送風部35が同期的に回転する。即ち、外側送風部35は中心側送風部33から動力伝導を受けて回転する。
送風装置本体31の一部たる中心側送風部33は、基本構造が軸流ファンであるから、軸方向に向かう送風を起こす。即ち、第一送風部36の後方から空気を吸い込み、前方側に向かって空気を排出する。
これに対して送風装置本体31の一部たる外側送風部35は、基本構造が遠心ファンであるから、側方に向かう送風を起こす。即ち中央の開口50から空気を吸い込み、外側送風部35によって遠心力が与えられて放射状に吐出する。
送風装置本体31は、中心側送風部33と外側送風部35が結合されたものであるから、送風装置本体31における空気の流れを全体的に観察すると、図4の矢印の様になる。
即ち、中心側送風部33及び外側送風部35が回転することによって生じる負圧により、風洞部材37の後端開口を経由して吸い込み部76から、空気が導入されて送風装置本体31の中に入る。
そして当該空気は、中心側送風部33によって付勢され、その一部が矢印Aの様に正面側から前方に向かって吐出される。
一方、送風装置本体31に入った空気の一部は、外側送風部35の第二送風部55に導入され、側方に吐出される。
中心側送風部33の周部と外側送風部35の開口との近傍は、外側送風部35によって負圧傾向となるので、中心側送風部33によって前方に向かう送風の一部が、当該負圧に引かれて吐出方向がやや外側に向かう。
この様に、本実施形態の送風装置30は、送風の一部が前方に向かって直進し、他の一部が側方に拡散される。
本実施形態の送風装置30では、抵抗板72の位置を変更することによって、前方に向かって直進する空気と側方に拡散される空気の割合を、変更することができる。
また、モータ32の回転数を変更することによっても、前方に向かって直進する空気と側方に拡散される空気の割合を、変更することができる。
次に抵抗板72による直進風と拡散風の比率変更について説明する。
本実施形態で採用する抵抗板72は、中央にモータ32の出力軸43を通す丸孔状の開口73を有するものであり、その外形は円盤状のドーナツ形である。
本実施形態では、抵抗板72は、図示しない駆動手段によって、出力軸43の軸方向に直線移動し、吸い込み部76に対して近接、離反する。
本実施形態の送風装置30では、抵抗板72を吸い込み部76に近づけて空気の導入路を狭めると、側方に吹き出される送風量の割合が増大し、抵抗板72を吸い込み部76から遠ざけて空気の導入路を広げると、前方に吹き出される送風量の割合が増大する。
この理由は、外側送風部35(遠心ファン)が発生させる静圧と、中心側送風部33(軸流ファン)が発生させる吸い込み側の静圧に、差があるためである。即ち、遠心ファンは本来的に静圧が高い特性を有するので、抵抗板72に起因する圧力損失を受けてもまだ送風に十分な静圧を残している。
一方、軸流ファンはそもそも外側送風部35(遠心ファン)に比べて発生させる静圧が低いため、抵抗板72の圧力損失を受けると送風のための静圧が不足し、送風量が顕著に低下する。
図5(a)の様に、抵抗板72を吸い込み部76に近づけて空気の導入路を狭めると、吸い込み部76に至る空気流路の圧力損失が増大し、中心側送風部33に供給される空気量が減少する。一方、外側送風部35は、圧力損失の影響を受けにくく、送風量が維持される。そのため図5(a)の様に抵抗板72を吸い込み部76に近づけると、側方に吹き出される送風量の割合が増大する。
逆に図5(b)の様に抵抗板72を吸い込み部76から遠ざけると、前方に吹き出される送風量の割合が増大することとなる。
仮に抵抗板72が吸い込み部76の開口側から離れ、吸い込み部76と抵抗板72の距離が十分遠い場合は、抵抗板72の圧力損失の影響が送風装置本体31には及びにくく、中心側送風部33・外側送風部35は共に、それぞれの定格風量性能を発揮する。したがって、送風装置本体31から前方に向かって吹き出される直進風は、この時最大となる。
直進風が最大の場合、中心側送風部33の静圧が大きいので相対的に外側送風部35が吸い込む風がやや少なくなり、送風装置本体31から側方に向かって吹き出される拡散風は、この時最大とはならない。
一方、送風装置本体31の共通の吸込み口である吸い込み部76と抵抗板72の距離が非常に近い場合は、抵抗板72の圧力損失が大きく影響する。この圧力損失の影響は、遠心ファンである外側送風部35よりも、軸流ファンである中心側送風部33に顕著に現れる。その結果、中心側送風部33からの送風量が減少する。
こうした原理により、吸い込み部76と抵抗板72の距離が近い場合は、直進風は減少する。ただし、この時でも中心側送風部(軸流ファン)33は回転しているので、静圧を発生させている。この中心側送風部33の静圧が、外側送風部(遠心ファン)35が吸い込み部76から空気を吸い込む助けとなり、外側送風部(遠心ファン)35の送風量が、先述した吸い込み部76と抵抗板72の距離が遠い時よりもむしろ大きくなる。
このように抵抗板72の位置を制御することで、直進風と拡散風の比率を任意に変更することができる。
本実施形態の送風装置30は、モータ32の回転数を変更することによっても、直進風と拡散風の比率を変更することができる。
例えば、モータ32を一定回転(例えば毎分1000回転)の速度で回転した場合における、中心側送風部33が発生する静圧をPCLとし、外側送風部35が発生する静圧をPOLと仮定する。
一方、モータ32を1.5倍の速度(例えば毎分1500回転)で回転した場合における、中心側送風部33が発生する静圧をPCHとし、外側送風部35が発生する静圧をPOHと仮定する。
本実施形態で採用する中心側送風部33と外側送風部35は、回転速度(回転数)の変化に対する静圧の変化量が相違し、外側送風部35は、回転速度(回転数)の変化に対する静圧の変化量が中心側送風部33よりも大きい。
従って、各圧力の間には次の関係がある。
(PCH-PCL)<(POH-POL)
即ち、回転速度を増加すると、外側送風部35が発生する静圧と中心側送風部33が発生する静圧の差が、大きくなる。
モータ32を一定回転(例えば毎分1000回転)の速度で回転した場合における、中心側送風部33が発生する静圧はPCLであり、この時の外側送風部35が発生する静圧はPOLであるから、PCLとPOLのバランスによって一定の風量が前方に吐出され、一定の風量が側方に拡散される。
この状態からモータ32を増速して、1.5倍の速度(例えば毎分1500回転)で回転すると、中心側送風部33が発生する静圧はPCHであり、この時の外側送風部35が発生する静圧はPOHとなり、PCHとPOHのバランスによって一定の風量が前方に吐出され、一定の風量が側方に拡散される。
しかしながら、静圧の増加量を比較すると、外側送風部35の変化量の方が、中心側送風部33よりも大きいので、モータ32を増速すると送風の分配比率が崩れ、外側送風部35側から排出される空気の割合が大きくなる。
なお全体の風量を比較すると、モータ32の回転速度が速い状態の方が、遅い場合に比べて多い。
次に、環境試験装置1を構成する各部材の位置関係について説明する。
本実施形態では、送風装置30が、前記した仕切り壁11の中心部に位置するように、断熱槽10に取り付けられ、送風装置30の開口が仕切り壁(仕切り)11に形成された送風開口20となっている。
本実施形態では、仕切り壁(仕切り)11の中心に送風装置30が設置されているが、送風装置30の位置は、中心から幾分ずれても大きな影響はない。
図1、図4の様に、外側送風部35は、仕切り壁11から試験室8側に突出している。
2基の冷却器25a、25bは、図1、図2の様に、送風装置30の上下の位置にある。
言い換えると、上側の冷却器25aは、上部側の吸気開口16と送風装置30の間に配置されている。
また下側の冷却器25bは、下部側の吸気開口17と送風装置30の間に配置されている。
加熱ヒータ26は、送風装置30の吸気側を取り巻く位置に設けられている。
加湿皿27は、空調部15の下方に設置されている。
また、試験室8内であって、送風開口20の近傍に、温度センサー52と湿度センサー53が設けられている。温度センサー52と湿度センサー53の位置は任意であり、送風開口20の近傍に限定されるものではない。
次に、本実施形態の環境試験装置1の機能について説明する。
本実施形態の環境試験装置1では、送風装置30を起動すると、空調部15と試験室8との間で空気が循環し、試験室8内の温度や湿度が所望の環境に調節される。
送風装置30を起動すると、空調部15内が負圧傾向となり、試験室8内の空気が上下の吸気開口16、17から空調部15内に導入される。そして空調部15が通風状態となり、空調機器22に空気が接触して熱交換や湿度調整がなされ、送風装置30に吸引される。
そして送風装置30の先端から、試験室8内に温度や湿度を調整後の空気が吹き出される。仕切り壁11の中央の送風開口20から試験室8に向かって空気が吹き出されることとなる。
環境試験装置1を使用する際には、送風装置30を運転し、温度センサー52及び湿度センサー53の検出値が、設定環境の温度及び湿度に近づく様に空調機器22を制御する。
本実施形態の環境試験装置1では、抵抗板72の位置を制御することとモータ32の回転数を変更することにより、試験室8内の空気の流れを変えることができる。
例えば、送風装置30から直接的に供試体に風を当てたい場合には、抵抗板72を吸い込み部76から遠ざけて圧力損失の影響を少なくするか、モータ32を比較的低回転で駆動する。二つの方法を同時に利用しても構わない。
その結果、送風装置30から吐出される送風の多くが直線的に前方に向かって吹きつけられ、供試体に直接的に風を当てることができる。
また供試体の周囲を温度等が調節された空気で覆いたい場合は、抵抗板72を吸い込み部76に接近させて圧力損失を生じさせるか、モータ32を比較的高回転で駆動する。
この場合も二つの方法を同時に利用しても構わない。
その結果、側方に分流される空気の割合が増加し、温度等が調節された空気が試験室8内に広がる。
以上説明した実施形態では、接続部38を第一送風部36及び後方板45と一体に成形した例を示したが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、第一送風部36と後方板45等を個別に成形し、これをネジ等で結合してもよい。
例えば図6に示す様に、第一送風部36の先端と、後方板45に孔62、63を設け、両者の間にスペーサー65を介在させた状態で、ネジ等によって第一送風部36と後方板45を結合してもよい。
本実施形態によると、第二送風部55を第一送風部36より前方に配置することができる。
また、前方板46や翼片部材47と第一送風部36を結合してもよい。
上記した実施形態では、前方板46と後方板45を有する構成としたが、そのいずれか一方のみを有する構成としてもよい。
上記した実施形態では、ガイド部材77が前方板46に取り付けられた構成としたが、ガイド部材77が翼片部材47に取り付けられる構成としてもよい。
上記した実施形態では、第一送風部36及び第二送風部55に流れる空気の全量が、共通の吸い込み部76から流れ込む構成としたが、空気の一部が吸い込み部76以外の場所から流れ込む構成としてもよい。
上記した実施形態では、抵抗板72を移動する方法及び回転数を異なる様に調整する方法の双方により、送風装置30から直進する風と双方に流れる風の量を変更できる構成としたが、抵抗板72を移動する方法のみで変更できる構成としてもよいし、回転数を異なるように調整する方法のみで変更できる構成としてもよい。
以上説明した実施形態では、仕切り壁11の上下の辺部の近傍に吸気開口16、17を設け、二つの冷却器25a、25bを、吸気開口16、17と送風装置30の間に設置した。
本態様によると、吸気開口16、17と送風装置30の間の通風路を、冷却器25a、25bが横切る状態となり、送風と冷却器25a、25bとの接触機会が多く、熱交換効率が高い。
加熱ヒータ26についても同様であり、加熱ヒータ26が送風装置30の吸気側を取り巻く位置に設けられているので、送風と加熱ヒータ26との接触機会が多く、熱交換効率が高い。
また、空調部15内に2系統の通風経路が形成され、且つ二つの通風経路はいずれも短い。そして、それぞれの通風経路を流れる風は循環風量の半分となるから、通過風速も半分になり圧力損失が比較的小さい。
さらに、試験室8の上下から空気が吸い込まれるので、試験室8内に空気の淀む部分が出来にくい。
以上説明した実施形態では、前記した様に、仕切り壁11の上下の辺部の近傍に吸気開口16、17を設け、二つの冷却器25a、25bを、吸気開口16、17と送風装置30の間に配置したが、仕切り壁11の左右の辺部の近傍にそれぞれ吸気開口を設け、二つの冷却器25a、25bを、各吸気開口と送風装置30の間に配置してもよい。
さらに、仕切り壁11の上下の辺部の近傍と、左右の辺部の近傍にそれぞれ吸気開口を設け、送風装置30の吸気側の周囲に冷却器を環状に配置してもよい。
吸気開口の形状は任意であり、多数の小孔によって構成されていてもよい。また、フィルター等が装着されていてもよい。
以上説明した実施形態では、加熱ヒータ26を、送風装置30を取り巻く位置に設置したが、冷却器25と同様に、複数に分割して、吸気開口16、17等と送風装置30の間に設けてもよい。
送風装置30は、試験室8の中心に向かって送風できる位置にあることが推奨されるが、送風装置30の位置は限定されず、他の位置であってもよい。
上記した実施形態では、仕切り壁11に送風装置30を一台だけ設置したが、送風装置30を複数台設置してもよい。
図7は、送風装置30を2台、横方向に並べて設置した環境試験装置70の例を示している。
図7の環境試験装置70の様に、送風装置30a、30bを複数台設置すると、送風装置30a、30bの回転数を異なる様に調整する方法や、抵抗板72を移動する方法により、試験室(物品配置室)8内の空気の流れを大きく変えることができる。
例えば、送風装置30a、30bの抵抗板72をそれぞれの吸い込み部76から離すことにより、各送風装置30a、30bから前側及び側方に向かって送風される。
これに対して、送風装置30a、30bの抵抗板72をそれぞれの吸い込み部76に近づけると、風に斜め方向のベクトルが生じる。そのため、より側方に風を流すことができる。
また同様に、送風装置30a、30bを駆動するモータの回転数を変えることによっても、風に斜め方向のベクトルを生じさせることができる。
上記した実施形態では、風洞部材37は、図4の様に、第一送風部36の後方に位置しており、外側送風部35の周囲に風洞部材37は無い。しかしながら、風洞部材37を外側送風部35の周囲にまで延長し、部分的に開口を設けて当該開口から風を拡散させてもよい。
以上説明した実施形態では、送風方向を基準として、中心側送風部33の下流側に外側送風部35が設置されているが、中心側送風部33と外側送風部35の前後関係は限定されるものではない。
例えば図8に示す送風装置80の様に、外側送風部35の下流側に中心側送風部33が設置されたものであってもよい。中心側送風部33の外側の同一平面上に、外側送風部35が配置されていてもよい(図10、図11参照)。
図8の送風装置80の構成部材は、前記した送風装置30と略同じであるから、同一の部材に同一の番号を付して、重複した説明を省略する。
以上説明した実施形態で採用した圧損可変手段71は、抵抗板72を直線方向に移動して、抵抗板72を吸い込み部76に近接離反させるものであるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
例えば、図9(a)に示す圧損可変手段81の様に、開口を有する二枚の板82、83が重ねられた構造であり、板82、83を相対回転して、重複する開口の面積を変化させ、圧力損失を変えるものであってもよい。
図9(b)に示す圧損可変手段85は、開口を有する二枚の板86、88が重ねられた構造であり、板86、88の少なくともいずれかを直線移動させて重複する開口の面積を変化させ、圧力損失を変えるものである。
図9(c)に示す圧損可変手段87は、開口にダンパー90を設け、有効開口面積を変化させることによって圧力損失を変えるものである。
以上説明した実施形態では、圧損可変手段71を吸い込み部76の近傍に設置した。この位置に圧損可変手段71を配置する構成は、最も推奨されるが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、空調部15内にダンパー状の圧損可変手段を設けて送風装置30に至る空気流路の有効面積を増減し、吸い込み部76に至る空気流路の圧力損失を増減するものであってもよい。
以上、空気流変更手段の例として、圧力損失を変化させる圧損可変手段と、送風装置の回転数を変更する回転数変更手段を示した。
他の空気流変更手段として、空気の送風装置に対する導入位置を変更する方策や、導入流路を切り替える方策も可能である。
図10に示す送風装置100は、送風装置本体31に対する空気の導入位置を変更することによって、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段110を採用している。
図10に示す送風装置100は、送風装置本体31の吸い込み部76にダクト102が設けられており、中心側の吸い込み流路103と、周部側の吸い込み流路105に区分されている。
また吸い込み部76に開度調節部材101が設けられており、中心側の吸い込み流路103と周部側の吸い込み流路105の開度を、調節することができる。
図10(a)は、周部側の吸い込み流路105の開度を狭めて、中心側の吸い込み流路103を開き、吸い込み部76の中央部を開口させた状態を示し、送風装置100に対して、主として中央部から空気を導入する状態を示している。
この状態においては、前方に向かって直進する空気の割合が増加する。
逆に、図10(b)の様に、中心側の吸い込み流路103の開度を狭めて、周部側の吸い込み流路105を開くと、側方に拡散される空気の割合が増加する。
図11は、上記した原理を応用した送風装置120の断面図である。図11に示す送風装置120では、中心側の吸い込み流路103と周部側の吸い込み流路105に、それぞれダンパー121、122が設けられており、ダンパー121,122の開度を調節することにより、送風装置120に対する空気の導入位置を変更することによって、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更することができる。
図12は、上記した原理を応用した送風装置の空気流変更手段130の他の一例を示す。空気流変更手段130は、図12(a)の様に二枚の板131、132によって構成されている。一方の板131は、中央エリアと周部エリアにそれぞれ扇形の開口133、135が設けられている。板131では、中央エリアに設けられた開口133の周方向の位置と、周部エリアに設けられた開口135の周方向の位置がずれている。
これに対して、他方の板132には、中央エリアと周部エリアにまたがる開口136が設けられている。
空気流変更手段130は、前記した二枚の板131、132が重ねられたものである。また、少なくとも一方の板が回転し、二枚の板131、132の相対角度位置を変更することができる。
そして二枚の板131、132が一定の回転姿勢のとき、図12(b)の様に、板131の中央エリアに設けられた開口133が、他方の板132の開口136と合致する。この状態においては、空気流変更手段130の、送風装置本体31の中央部に対向する位置が開口する。
図12(b)の回転姿勢においては、空気流変更手段130の、送風装置本体31の周部に対向する位置が封鎖される。そのため、送風装置本体31に対し、主として中央部から空気が導入される。
また二枚の板131、132が一定の回転姿勢のとき、図12(c)の様に、板131の周部に設けられた開口135の位置が、他方の板132の開口136の位置と合致する。この状態においては、空気流変更手段130の、送風装置本体31の周部に対向する位置が開口する。
図12(c)の回転姿勢においては、空気流変更手段130の、送風装置本体31の中央部に対向する位置が封鎖される。そのため、送風装置本体31に対し、主として周部から空気が導入される。
回転姿勢が図2(b)と図2(c)の中間状態である場合は、中心側の吸い込み流路103及び周部側の吸い込み流路105は、共に送風装置の上流側空間と連通し、回転姿勢によって開口割合が変わる。
図13は、上記した原理を応用した送風装置のさらに他の空気流変更手段140を示す。空気流変更手段140は、立体的な部材であり、図13(a)の様に、固定側筒141と可動側筒142によって構成されている。
固定側筒141は二重構造となっており、外筒145と内筒146によって構成されている。
内筒146は、中心側の吸い込み流路103を構成する。また、外筒145と内筒146の間で、周部側の吸い込み流路105が構成される。
内筒の端面には扇形の開口150が2か所に設けられている。なお本実施形態では、中心にモータ32の出力軸43を挿通させる必要上、扇形の二つの開口150が中心で繋がっている。
外筒145は端面が解放されている。また外筒145の側面には、四角形の開口147が設けられている。
可動側筒142の端面には、扇形の開口152が2か所に設けられている。なお本実施形態では、中心にモータ32の出力軸43を挿通させる必要上、扇形の二つの開口152が中心で繋がっている。
可動側筒142の側面には、四角形の開口153が設けられている。
空気流変更手段140は、固定側筒141の外側に、可動側筒142が回転可能に装着されたものである。
可動側筒142は、固定側筒141に対して回転可能である。
そして図13(b)の様に、可動側筒142が一定の回転姿勢のとき、可動側筒142の扇形の開口152の位置と、固定側筒141の扇形の開口150の位置が、合致する。そのため、固定側筒141内の内筒146内部は、空気流変更手段140の外部と連通する。
この回転姿勢においては、可動側筒142の側面の開口153の位置と固定側筒141の側面の開口147の位置は一致せず、周部側の吸い込み流路105は閉じられた状態となる。
一方、図13(c)の様に、可動側筒142が他の一定の回転姿勢のとき、可動側筒142の側面の開口153の位置と、固定側筒141の側面の開口147の位置が、合致する。そのため、周部側の吸い込み流路105は、空気流変更手段140の外部と連通する。
この回転姿勢においては、可動側筒142の扇形の開口152の位置と、固定側筒141の扇形の開口150の位置は一致せず、固定側筒141内の内筒146は閉じられた状態となる。
回転姿勢が図13(b)と図13(c)の中間状態である場合は、中心側の吸い込み流路103及び周部側の吸い込み流路105は、共に空気流変更手段140の外部と連通し、回転姿勢によって、開口割合が変わる。
以上説明した実施形態では、外側送風部35の前方板46にガイド部材77を設けた。本実施形態によると、ガイド部材77は、外側送風部35とともに回転する。ガイド部材77の位置は任意であり、回転しない位置に設けてもよい(図10,11参照)。またガイド部材77を省略してもよい。
以上説明した実施形態では、空気流変更手段を吸い込み部よりも風上側に設置した。しかしながら、図9に示す圧損可変手段81、85、87の様な、有効開口面積を変化させる構造の空気流変更手段を採用する場合には、送風装置本体31の下流側に空気流変更手段を設置してもよい。
以上説明した実施形態では、圧力損失の増減に対する風量の変化量が、外側送風部35よりも中心側送風部33の方が大きい構成となっているが、本発明は、この構成に限定されるものではない。即ち、外側送風部35と中心側送風部33の、圧力損失の増減に対する風量の変化量が異なっていればよく、例えば中心側送風部33より外側送風部35の変化量が大きくてもよい。
1、70 環境試験装置(環境形成装置)
8 試験室(物品配置室)
11 仕切り壁
15 空調部
22 空調機器
30、80、100、120 送風装置
31 送風装置本体
32 モータ
33 中心側送風部
35 外側送風部
36 第一送風部
37 風洞部材
38 接続部
40 翼片
41 風切り面
45 後方板
46 前方板
47 翼片部材
50、51 開口
71、81、85、87 圧損可変手段(空気流変更手段)
72 抵抗板
76 吸い込み部
110,130、140 空気流変更手段

Claims (11)

  1. 中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、
    前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、
    前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有し、
    前記空気流変更手段は、前記吸い込み部に至る空気流路の圧力損失を増減する圧損可変手段を有し、前記圧力損失を変化させることにより、前記風量の割合を変更することが可能であることを特徴とする送風装置。
  2. 前記圧損可変手段は、前記吸い込み部に近接離反する抵抗板を有するものであることを特徴とする請求項に記載の送風装置。
  3. 前記圧力損失の増減に対する風量の変化量は、前記外側送風部より前記中心側送風部の方が大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の送風装置。
  4. 中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、
    前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、
    前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有し、
    前記空気流変更手段が、前記中心側送風部及び前記外側送風部の回転速度を変更可能なモータ及び回転軸を備え、
    前記回転軸の同軸上に、前記中心側送風部と前記外側送風部が配置され、
    前記中心側送風部と前記外側送風部は、回転速度の変化に対する静圧の変化量が相違するものであり、
    前記モータの回転速度を変化させることにより、前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更することが可能であることを特徴とする送風装置。
  5. 前記中心側送風部はプロペラ状の第一送風部を備えた軸流ファンであり、前記外側送風部は、多翼状の第二送風部を備えた遠心ファンであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の送風装置。
  6. 前記第一送風部からの送風を導くガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項に記載の送風装置。
  7. 前記第一送風部の周端に前記第二送風部の一部が接続されており、前記第一送風部から動力伝導を受けて前記第二送風部が回転されることを特徴とする請求項又はに記載の送風装置。
  8. 物品を配置する物品配置室と、空調機器を備える空調部と、請求項1乃至のいずれかに記載の送風装置を有し、前記送風装置によって前記空調部と前記物品配置室との間で空気を循環させることを特徴とする環境形成装置。
  9. 物品を配置する物品配置室と、空調機器を備える空調部と、送風装置を有し、
    前記送風装置は、中心側送風部と、外側送風部と、吸い込み部を有し、
    前記中心側送風部は、主として前方に向かう空気流を発生させるものであり、前記外側送風部は、主として側方に向かう空気流を発生させるものであって、
    前方に向かう風量と側方に向かう風量の割合を変更する空気流変更手段を有し、
    前記送風装置によって前記空調部と前記物品配置室との間で空気を循環させることを特徴とする環境形成装置。
  10. 前記物品配置室と前記空調部との間を仕切る仕切りがあり、前記仕切りに送風開口が設けられており、前記仕切りの上下の辺部近傍及び/又は左右の辺部近傍に吸気開口があり、前記物品配置室内の空気が前記吸気開口から前記空調部に導入されて前記空調機器を通過し、その空気が前記送風装置によって当該送風開口から前記物品配置室に向かって送風されることを特徴とする請求項8又は9に記載の環境形成装置。
  11. 前記送風装置を2台以上備えたことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の環境形成装置。
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