JP7222800B2 - 逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁 - Google Patents

逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁 Download PDF

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Description

本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁は、逆流防止機構を有するスチームトラップ等の自動弁における入流部のクリーニング技術に関する。
自動弁としてはたとえばスチームトラップがある。スチームトラップは、産業プラント等に設置された蒸気移送のための配管系統の随所に設けられており、配管内の蒸気から発生するドレンを適宜、配管外に排出し、かつ蒸気を極力漏らさないように動作する。
スチームトラップには種々の構造のものがあるが、フロート式トラップは弁室に中空のフロートを内蔵している。そして、通常においては、このフロートは弁室の底部付近に形成されたドレン排出口を塞いでいるが、弁室にドレンが流入した場合、ドレンの滞留に従ってこのフロートが浮上し、ドレン排出口を開放する。ドレン排出口が開放されたことにより、弁室内に滞留したドレンは、配管内の高圧の勢いを受けて自動的にドレン排出口からドレン回収管に向けて排出される。ドレンの排出後はフロートが下降して復位し、再びドレン排出口を閉塞する。
ここで、スチームトラップの排出側に背圧が生じた場合、ドレン回収管からドレンが弁室内に逆流することがある。ドレンが弁室内に逆流した場合、配管系統における蒸気移送に支障が生じるため、ドレン排出口に逆流防止弁が設けられることがある。
また、スチームトラップの弁室内には、流入するドレンとともに錆やスケール(水垢)等の異物が侵入することがある。そして、このような異物がドレン排出口に付着して堆積した場合、この異物によってドレン排出口が塞がれて詰まりが生じ、フロートが浮上しても適正にドレンを排出することができなくなる。特にドレン排出口は、フロートの接触面との関係上、口径の小さなオリフィス状に形成されていることから、異物による詰まりが生じやすい。このため、スチームトラップに、ドレン排出口に付着・堆積した異物を除去するためのクリーニング機構が設けられていることがある。
以上のような逆流防止弁及びクリーニング機構が設けられたスチームトラップとして、後記特許文献1に開示されているフロート式ドレントラップがある。このフロート式ドレントラップは、弁室4の下部に弁座部材8を配置し、この弁座部材8に弁口11を形成する。弁口11は、弁室4と出口7とを連通させる(特許文献1、段落番号0008)。そして弁座部材8内に、受圧壁部14が設けられた操作部材13を配置し、スプリング15によって操作部材13を前進させ、弁口11内に位置させて、フランジ状の受圧壁部14で弁口11を閉じる(特許文献1、段落番号0009)。
入口5から弁室4内にドレンが流入し、フロート17が浮上して弁口11を開口したとき、弁口11を通過する排出ドレンが受圧壁部14に衝突し、スプリング15を圧縮して操作部材13を弁口11から後退させ、ドレンは通孔12から出口通路10を通じて出口7に排出される(特許文献1、段落番号0010)。そして、フロート17が下降して弁口11を閉口したとき、スプリング17の付勢を受けて操作部材13が弁口11に侵入し、弁口11内に付着した異物を除去する(特許文献1、段落番号0010)。また、出口7側の流体圧力が入口5側より高くなると、さらに操作部材13が前進し、受圧壁部14が逆止弁座部16に当接して弁口11を閉じ、逆流が防止される(特許文献1、段落番号0010)。
特開2007-247789号公報
前述の特許文献1に開示されたフロート式ドレントラップには、蒸気移送の開始初期に配管内に滞留している初期エアーを適正に排気することができない。すなわち、通常時において、操作部材13及び受圧壁部14はスプリング15の付勢を受けて前進した状態にあり、受圧壁部14が逆止弁座部16に当接して弁口11を閉じている。このため、蒸気移送の開始初期において弁室4内の初期エアーが排気されず、弁室4にドレンが流入することができない。
そこで、本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁は、これらの問題を解決することを課題とし、初期エアーを適正に排気することができ、かつ弁口のクリーニングを容易に行うことができる逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁の提供を目的とする。
本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁は、
流入部及び流出部を有しており、流入部から流入した流体を流出部から流出させる作動流路、
作動流路内に移動可能に位置しており、流入部を閉塞する閉塞部及び流入部に侵入する侵入部を有する逆流防止弁であって、初期状態にあるとき又は流体が流入部から作動流路内に流入したとき、流入部から退避して流入部を開放し、流体が流出部から作動流路内に逆流したとき、当該逆流を受けて流入部に向けて進出して閉塞部によって流入部を閉塞する逆流防止弁、
作動流路に向けて位置し、作動流路の外部から操作可能なクリーニング部であって、外部からクリーニング操作されたとき、逆流防止弁に働きかけて逆流防止弁を流入部に向けて進出させ、侵入部を流入部に侵入させるクリーニング部、
を備えたことを特徴とする。
本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁においては、初期状態にあるとき、逆流防止弁は流入部から退避して流入部を開放するよう位置している。このため、流入部を通じて初期エアーを確実に流出部から排気することができる。
また、クリーニング部は、外部からクリーニング操作されたとき、逆流防止弁に働きかけて逆流防止弁を流入部に向けて進出させ、侵入部を流入部に侵入させる。このため、流入部に付着した異物を除去することができ、容易にクリーニングを行うことができる。
本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁の第1の実施形態を示すフロート式スチームトラップ1の初期状態の断面図である。 図1に示すフロート式スチームトラップ1の弁座6近傍の拡大断面図である。 図1に示す逆止弁2の側面図である。 図1に示す逆止弁2の正面図である。 図1に示すフロート式スチームトラップ1の通常動作時の状態を示す断面図である。 図1に示すフロート式スチームトラップ1の逆流時の状態を示す、弁座6近傍の拡大断面図である。 図1に示すフロート式スチームトラップ1のクリーニング時の状態を示す、弁座6近傍の拡大断面図である。 本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁の第2の実施形態を示す弁座6近傍の初期状態の断面図である。
実施形態において示す主な用語は、本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁の下記の要素にそれぞれ対応している。
スチームトラップ1・・・自動弁
逆止弁2、7・・・逆流防止弁
クリーニングバー3及びクリーニング押圧部31、81・・・クリーニング部
逆止弁空間21a、21b、21c・・・通過空間
侵入突起25、75・・・侵入部
球面部28、78・・・閉塞部
オリフィス61・・・流入部
弁室空間62・・・作動流路
弁座流出口69・・・流出部
逆止弁凹部70及び押圧凸部80・・・結合手段
エアー、蒸気又はドレン・・・流体
[第1の実施形態]
本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁の第1の実施形態をスチームトラップに適用した例を説明する。
(スチームトラップ1の構成の説明)
産業プラントに設置されている配管系統の随所には、ドレンを適宜、排出するための多数のスチームトラップが設けられている。図1は本実施形態におけるスチームトラップ1の断面図である。配管の主管には支管が連通して設けられており(図示せず)、この支管にスチームトラップ1が取り付けられる。
スチームトラップ1の上部本体11には下部本体12がボルトで固定され、内部に形成された空間が弁室15として構成される。上部本体11には入口51が形成されており、ここに支管(図示せず)が接続され、入口51から蒸気やドレンが矢印91方向に沿って弁室15に流入する。また、上部本体11には出口55が形成されており、ここにドレン回収管(図示せず)が接続されて出口55を通じてドレンが排水される。
弁室15内には、中空の球状体であるフロート10が浮動自在に位置している。また、弁室15の上部には、メッシュカバー45がボルトで固定された状態で配置されている。このメッシュカバー45は、蒸気やドレンとともに入口51から流入する異物を捕捉する。
弁室15の下部には、バイメタル40がボルトで固定された状態で配置されており、フロート10の底部に当接している。このバイメタル40は、膨張率の異なる2種の部材を貼り合わせ、湾曲させて構成されている。そして、バイメタル40は、部材の膨張率が異なることを利用し、部材の温度が所定の温度以下になったとき、湾曲部(U字状部)の開きが大きくなることによって図1に示すようにフロート10を下方から持ち上げる。また、この状態から部材の温度が逆に所定の温度を上回ったとき、湾曲部(U字状部)の開きが小さくなるように変形する。
下部本体12の底部近傍には斜め方向に貫通孔が形成されており、この貫通孔の弁室15側には弁座6が取り付けられている。図2は弁座6近傍の拡大断面図である。図2に示すように、弁座6はガスケット68を挟んで下部本体12の貫通孔に螺入して固定されている。
弁座6には、弁室15側の先端にオリフィス61が形成されており、さらに弁座6には円筒状の貫通孔である弁座空間62が形成されている。弁座空間62の後端は弁座流出口69として開口されている。オリフィス61と弁座空間62とは連通しており、弁座空間62の筒径はオリフィス61の内径よりも大きく構成されている。
図1に示すように弁座6の弁座空間62は、下部本体12に形成された出口通路53及び上部本体11に形成された出口通路54、出口55に連通しており、弁室15内のドレンが弁座6からこれらの経路を通して、矢印92方向に沿って出口55から排水される。なお、フロート10がバイメタル40による干渉を解かれたとき、フロート10は弁座6に着座して当接し、オリフィス61を閉塞するようになっている。
弁座6の弁座空間62には、逆止弁2が進退自在に位置している。図3は逆止弁2の側面図、図4は逆止弁2の正面図である。なお、前述の図1及び図2には、図4に示すIII-III方向の矢視断面の逆止弁2が示されている。
逆止弁2は、一体的に形成された受圧部21、球面部28及び侵入突起25から構成されている。受圧部21は、3つの受圧片21a、21b、21cからなる。受圧片21a、21b、21cは、図4に示すように球面部28から放射線状に突出して等間隔で配置されており、受圧片21a、21b、21cのそれぞれ間に逆止弁空間22a、22b、22cが形成される。
また、受圧部21の外縁が表す円の直径は、弁座空間62の円筒径よりもやや小さくなるように構成されており、弁座空間62内において逆止弁2は図1及び図2に示す姿勢を保ったままの状態で弁座空間62の中心軸方向、すなわち矢印101、102方向に自在に進退可能である。なお、弁座6の弁座流出口69近傍にはストッパー65が固定されており、このストッパー65に逆止弁2の受圧片21a、21b、21cが当接することによって、逆止弁2は弁座流出口69から抜け落ちることはなく、弁座空間62内に保持される。
逆止弁2の球面部28の外周が表す球体の直径はオリフィス61の径よりも大きく形成されており、逆止弁2が矢印101方向に進出し限界位置に達したとき、球面部28がオリフィス61の後端部を閉塞するようになっている。
また、球面部28から先端に向けて延びる侵入突起25の太さは、オリフィス61の径よりもやや小さい径で形成されており、逆止弁2が矢印101方向に進出した際、侵入突起25はオリフィス61内に侵入し、かつ逆止弁2が進出して限界位置に達したとき、オリフィス61を貫通して弁室15側に突出する。
弁座6の弁座流出口69の後方には、下部本体12の貫通孔にガスケット38を介してプラグ37が螺入されて固定されている。プラグ37及びガスケット38には、中心軸に沿って貫通孔が形成されている。そして、プラグ37の貫通孔には、クリーニングバー3がネジ機構を介して螺入操作可能に取り付けられている。
クリーニングバー3の先端にはクリーニング押圧部31が一体的に接続されており、このクリーニング押圧部31は弁座6の弁座空間62に向けて配置されている。クリーニングバー3の後端はプラグ37から下部本体12の外側に突出しており、突出した後端面には操作溝35が形成されている。クリーニングバー3を回転操作したとき、この回転を受けてクリーニングバー3はネジ機構に従って矢印101又は矢印102方向に進退する。
なお、弁座6、逆止弁2、クリーニングバー3及びクリーニング押圧部31のそれぞれの中心軸は同一線上に位置するよう配置されている。
(スチームトラップ1の初期状態・通常動作時の説明)
まずスチームトラップ1の初期状態、すなわち配管系統が蒸気移送を開始する前の状態から、蒸気移送が開始された後の通常動作について説明する。初期状態においては、スチームトラップ1は蒸気で加熱されていないため、バイメタル40の湾曲が大きく開いてフロート10を持ち上げ、図1に示すように弁座6のオリフィス61は開弁している。
この状態から配管系統の蒸気移送が開始されたとき、配管内に滞留していた初期エアーが入口51から矢印91方向に沿って弁室15内に流入するが、この初期エアーは開弁されているオリフィス61から弁座空間62、出口通路53、54及び出口55を通じ、矢印92方向に沿って速やかに排気される。また、配管内の低温のドレンも同様の経路から出口55を通じて排水される。
なお、逆止弁2の受圧部21には逆止弁空間22a、22b、22cが形成されているため(図4参照)、初期エアーや低温のドレンはこの逆止弁空間22a、22b、22cを通過して流れる。このため、逆止弁2が初期エアーの排気や低温のドレンの排水の障害になることはない。
初期エアーの排気や低温のドレンの排水の後、弁室15には高温の蒸気とドレンが矢印91方向に流入する。そして、弁室15に流入するドレンの温度が上昇し、所定の温度に達したとき、これにバイメタル40が反応して湾曲の開きが小さくなり、バイメタル40のフロート10への当接が解除されて、以後バイメタル40はフロート10に干渉しなくなる。これによってフロート10は着座し、弁座6のオリフィス61を閉塞する。図5はこの状態を示しており、スチームトラップ1はこの状態から通常動作を開始する。
オリフィス61が閉塞されたことによって、弁室15に流入して滞留するドレンの水位が上昇し、これに応じてフロート10も徐々に浮上する。そして、滞留するドレンの水位がレベルL2に達しフロート10が浮上位置96に浮上したとき、フロート10はオリフィス61を完全に開放する。オリフィス61が開放されると、弁室15内に滞留していたドレンは配管内の高圧の勢いに従って一気に矢印92方向に沿って排水される。なお、この場合においても、ドレンは、逆止弁2の受圧部21に形成された逆止弁空間22a、22b、22c(図4)を通過して流れるため、逆止弁2がドレンの排水の障害になることはない。
ドレンの排水によって弁室15内に滞留するドレンの水位が下がり、レベルL1に達したときフロート10は再び下降して着座し弁座6のオリフィス61を閉塞する。そして、弁室15内のドレンの水位が再度、レベルL2に達したとき浮上したフロート10はオリフィス61を開放しドレンの排水が行われる。
スチームトラップ1は以上のような動作を繰り返し、ドレンを適宜、排水する。なお、この動作中、弁室15内に滞留しているドレンの水位は、レベルL1とL2との間で往復して変化することになるが、オリフィス61は常にドレンに水没している状態であるので、配管系統を移送される蒸気が漏れることはなく、蒸気のロスを回避することができる。
(スチームトラップ1に逆流が生じた場合の説明)
スチームトラップ1の排出側に背圧が生じた場合、ドレン回収管からドレンが弁室15に向けて逆流することがある。ドレンが弁室15内に逆流した場合、配管系統における蒸気移送に支障が生じるため、本実施形態においては逆止弁2が動作しドレンの逆流を防止する。
図6はドレンの逆流が生じた場合の弁座6近傍の拡大断面図である。背圧によってドレンが、出口55及び出口通路54(図1、図5)から出口通路53を通し、矢印93方向に沿って弁座流出口69から弁座空間62内に浸入する。
弁座空間62内にドレンが浸入した場合、弁座6のストッパー65に接して待機していた逆止弁2は、受圧片21a、21b、21cが逆流圧を受けながら矢印101方向に浮動する。そして、逆止弁2が図6に示す限界位置まで移動したとき、逆止弁2の球面部28がオリフィス61の後端部を閉塞する。これによって、弁室15内へのドレンの逆流が阻止される。
また、逆止弁2が図6に示す限界位置まで移動したとき、球面部28がオリフィス61の後端部を閉塞すると同時に、逆止弁2の侵入突起25がオリフィス61内に侵入して貫通する。これによって、ドレンの逆流防止の機会に、オリフィス61に付着した異物を侵入突起25によって除去し、クリーニング動作の実施と同様の効果を得ることができる。
スチームトラップ1の排出側の背圧が解消し、逆流したドレンが適正にドレン回収管に排水された場合、逆止弁2はドレンの排水に従ってストッパー65に接する位置まで矢印102方向に退き、図5に示す状態に復位する。
(クリーニング時の説明)
ところで、弁室15にはメッシュカバー45(図1)の網目を透過して、細かいゴミやスケール等の異物が流入することがあり、この異物がオリフィス61に付着することがある。このような異物が時間の経過によって堆積した場合、オリフィス61の口径が徐々に縮小されてドレンの排水が不十分になり、最終的にオリフィス61が完全に閉塞されて、フロート10が浮上してもドレンがまったく排水されない事態に至る。また、比較的大きな異物がオリフィス61に付着した場合、突然、ドレンがまったく排水されなくなることがある。
このため、スチームトラップ1からのドレンの排水が鈍くなった場合や、ドレンがまったく排水されなくなった場合、オリフィス61に詰まりが発生している可能性があると判断し、メンテナンスの一環としてクリーニングバー3を操作して弁座6のオリフィス61のクリーニングを行う。クリーニングを行う場合、図5に示す状態から、クリーニングバー3後端に形成された操作溝35に工具等を嵌め入れて締め込む方向に回転操作する。これによって、クリーニングバー3は、ネジ機構を介して矢印101方向に進出する。
クリーニングバー3の矢印101方向への進出によって、クリーニング押圧部31は、弁座流出口69から弁座空間62内に侵入する。そして、クリーニング押圧部31の先端面が、ストッパー65に接して待機していた逆止弁2の後端面に当接し、クリーニングバー3の回転操作に従ってクリーニング押圧部31は逆止弁2を矢印101方向に押し上げて強制的に進出させる。
クリーニングバー3の太さは、弁座6に固定されているストッパー65の間隔よりもやや小さいため、クリーニングバー3はストッパー65に移動を規制されることはなく、ストッパー65の間を通過して矢印101方向に進出することができる。
クリーニングバー3が限界位置まで矢印101方向に進出した状態が図7である。図7は弁座6近傍の拡大断面図である。逆止弁2は、クリーニングバー3のクリーニング押圧部31によって押圧され、ドレンの逆流時(図6)と同様の状態に位置し、強制的に侵入突起25がオリフィス61を貫通することになる。この侵入突起25の貫通によって、オリフィス61の内面に付着した異物はそぎ落とされてオリフィス61から弁室15側に押し出される。
この後、クリーニングバー3後端に形成された操作溝35に嵌め入れた工具等を緩める方向に回転操作し、クリーニングバー3を矢印102方向に退避させ、図5に示す状態に復位させる。クリーニングバー3の矢印102方向への退避に従って、逆止弁2は自重によって矢印102方向に退き、逆止弁2も図5に示す状態に復位する。
なお、逆止弁2の侵入突起25によって、オリフィス61から弁室15側に押し出された異物は、スチームトラップ1の通常動作時におけるドレンの排水の際、排水の勢いに従ってドレンとともにドレン回収管に向けて排出される。
[第2の実施形態]
次に、本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁の第2の実施形態を説明する。本実施形態におけるスチームトラップの基本的構成や初期状態、通常動作時、逆流時又はクリーニング時の動作は第1の実施形態と同様である。
図8は、本実施形態における弁座6近傍の拡大断面図である。本実施形態においては、弁座6内に逆止弁7が設けられている。この逆止弁7が、受圧部71、球面部78及び侵入突起75から構成されている点は、第1の実施形態における逆止弁2の構成(受圧部21、球面部28及び侵入突起25)と同様であるが、本実施形態における逆止弁7にはさらに後端面に逆止弁凹部70が形成されている。
一方、本実施形態においても、第1の実施形態で示したクリーニングバー3と同様のクリーニングバーが設けられているが、先端側に位置しているクリーニング押圧部81には、先端面に押圧凸部80が設けられている。この押圧凸部80は、逆止弁7の後端面に形成された逆止弁凹部70に嵌合する形状を有している。
本実施形態において、オリフィス61のクリーニングを行う場合、第1の実施形態の場合と同様にクリーニングバーの後端に形成された操作溝に工具等を嵌め入れて回転操作し、クリーニングバーのクリーニング押圧部81を矢印101方向に進出させ、逆止弁7の後端面に当接させる。このとき、クリーニング押圧部81の押圧凸部80が、逆止弁7の後端面に形成された逆止弁凹部70に嵌合して結合する。これによって、クリーニング押圧部81は、逆止弁7を回転させながらより確実に押し上げることができる。
以後、第1の実施形態と同様に、クリーニング押圧部81によって押し上げられた逆止弁7の侵入突起75はオリフィス61を貫通し、オリフィス61の内面に付着した異物をそぎ落として押し出す。この後、クリーニングバー後端に形成された操作溝に嵌め入れた工具等を逆回転操作し、クリーニングバーを矢印102方向に退避させ復位させる。クリーニングバー3の矢印102方向への退避に従って、逆止弁7は自重によって矢印102方向に退き復位する。
[その他の実施形態]
前記実施形態においては、本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁をフロート式スチームトラップに適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、流体が通る経路に設けられ、流れの方向・圧力・流量の制御を行う自動弁であれば他の機器に適用することができる。なお、前述の各実施形態においては、メカニカルスチームトラップの一種であるフロート式スチームトラップを例に掲げて説明したが、他の形式のスチームトラップに対して、本願に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁を適用することも可能である。
また、前記実施形態においては、閉塞部として球面部28、78を例示したが、ドレン(流体)の逆流を受けて移動し、オリフィス61(流入部)を閉塞するものであれば、他の形状、構造を採用してもよい。
さらに、前記実施形態においては、侵入部として侵入突起25、75を例示したが、クリーニング動作の際、オリフィス61(流入部)に侵入するものであれば他の形状、構造を採用してもよい。
なお、クリーニング動作や逆流防止の際にフロート10が損傷する危険を回避するために、侵入突起25、75の先端をゴム等の柔らかい部材で形成してもよい。また、前記実施形態において示した侵入突起25、75の突出長さを短く形成し、逆止弁2、7が限界位置まで進出しとき、侵入突起25、75がオリフィス61の先端側に突き抜けないように構成し、フロート10への衝突を避け、フロート10の損傷を回避することもできる。
前記実施形態においては、クリーニング部としてクリーニングバー3及びクリーニング押圧部31、81を例示したが、これに限定されるものではなく、外部からクリーニング操作されたとき、逆止弁2(逆流防止弁)に働きかけて逆止弁2をオリフィス61(流入部)に向けて進出させ、侵入突起25、75(侵入部)をオリフィス61に侵入させるものであれば、他の形状、構造を採用してもよい。
また、第2の実施形態においては、クリーニング押圧部81に押圧凸部80が形成され、逆止弁7に逆止弁凹部70が形成された例を示したが、逆にクリーニング押圧部81に凹部を形成し、逆止弁7に凸部を形成してもよい。さらに、凹部及び凸部の形状は例示したものに限られず、結合可能な形状である限り、他の形状を採用することもできる。
また、結合手段は、第2の実施形態において示した嵌合する機構に限られず、クリーニング押圧部81(クリーニング部)及び逆止弁7(逆流防止弁)のいずれか一方又は双方に設けられた、クリーニング押圧部81が逆止弁7を押圧するとき両者を結合させるものであれば他の機構を用いることもできる。たとえば、金属部とマグネットを用い磁力によって結合させることもできる。
1:スチームトラップ 2、7:逆止弁 3:クリーニングバー
22a、22b、22c:逆止弁空間 25、75:侵入突起 28、78球面部
31、81:クリーニング押圧部 61:オリフィス 62:弁室空間
69:弁座流出口 70:逆止弁凹部 80:押圧凸部

Claims (3)

  1. 流入部及び流出部を有しており、流入部から流入した流体を流出部から流出させる作動流路、
    作動流路内に移動可能に位置しており、流入部を閉塞する閉塞部及び流入部に侵入する侵入部を有する逆流防止弁であって、初期状態にあるとき又は流体が流入部から作動流路内に流入したとき、流入部から退避して流入部を開放し、流体が流出部から作動流路内に逆流したとき、当該逆流を受けて流入部に向けて進出して閉塞部によって流入部を閉塞する逆流防止弁、
    作動流路に向けて位置し、作動流路の外部から操作可能なクリーニング部であって、外部からクリーニング操作されたとき、逆流防止弁に働きかけて逆流防止弁を流入部に向けて進出させ、侵入部を流入部に侵入させるクリーニング部、
    を備えたことを特徴とする逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁。
  2. 請求項1に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁において、
    クリーニング部は外部からクリーニング操作されたとき、逆流防止弁を押圧して逆流防止弁を流入部に向けて進出させ、
    クリーニング部及び逆流防止弁のいずれか一方又は双方に、クリーニング部が逆流防止弁を押圧するときの結合手段が形成されている、
    ことを特徴とする逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁。
  3. 請求項1又は請求項2に係る逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁において、
    逆流防止弁には、流入部から流入した流体を流出部に向けて通過させるための通過空間が形成されている、
    ことを特徴とする逆流防止機構及びクリーニング機構を有する自動弁。

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