JP7222232B2 - 徐放性外用剤組成物 - Google Patents
徐放性外用剤組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7222232B2 JP7222232B2 JP2018225716A JP2018225716A JP7222232B2 JP 7222232 B2 JP7222232 B2 JP 7222232B2 JP 2018225716 A JP2018225716 A JP 2018225716A JP 2018225716 A JP2018225716 A JP 2018225716A JP 7222232 B2 JP7222232 B2 JP 7222232B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- sustained
- polymer
- release
- cellulose
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
〔1〕以下(i)~(iii)の成分を含み、かつ(a)~(d)の特性を有する粒子を含む、徐放性外用剤組成物:
(i)ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カチオン化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマー;
(ii)(ii-1)アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、疎水化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩、ならびに(ii-2)アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマー、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマー;ならびに
(iii)有効成分;
(a)有効成分が粒子内部に含まれる;
(b)体積分布平均粒子径が1~900nmである;
(c)前記粒子は、粒子膜上の水の接触角が20~70度であるという特性を有する;
(d)前記粒子は、界面活性剤を実質的に含まない。
〔2〕ポリスチレン基板上の水の接触角に対する、粒子膜上の水の接触角の比率が0.2~0.9の範囲内であるという特性を前記粒子が有する、〔1〕の徐放性外用剤組成物。
〔3〕電気泳動による移動度の絶対値が2μmcm/Vs以上であるという特性を前記粒子が有する、〔1〕または〔2〕の徐放性外用剤組成物。
〔4〕粒子の表面が負に荷電している、〔1〕~〔3〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔5〕前記粒子が可塑剤を実質的に含まない、〔1〕~〔4〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔6〕前記(i)のポリマーが、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、およびそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーである、〔1〕~〔5〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔7〕ヒドロキシアルキルセルロースが、ヒドロキシエチルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースであり、
カルボキシアルキルセルロースが、カルボキシメチルセルロースである、〔6〕の徐放性外用剤組成物。
〔8〕前記(ii)のポリマーが、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、およびヒドロキシアルキルアルキルセルロースのエステル誘導体、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーである、〔1〕~〔7〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔9〕アルキルセルロースが、メチルセルロース、またはエチルセルロースであり、
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのエステル誘導体が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである、〔8〕の徐放性外用剤組成物。
〔10〕前記(ii)のポリマーが、アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマー、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーであり、
アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマーが、ビニル系ポリマー、プロピレン系ポリマー、およびブチレン系ポリマー、ならびにそれらのコポリマーからなる群より選ばれる、〔1〕~〔7〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔11〕ビニル系ポリマーが、ビニルアルコール、アクリル酸およびそのエステル誘導体、メタクリル酸およびそのエステル誘導体、ならびにビニルピロリドンからなる群より選ばれる1種または2種以上のモノマー単位を含むポリマーである、〔10〕の徐放性外用剤組成物。
〔12〕前記粒子が実質的に均一のサイズを有する、〔1〕~〔11〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔13〕有効成分が低分子化合物である、〔1〕~〔12〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔14〕前記粒子の重量に対する有効成分量が0.01~80%(wt)である、〔1〕~〔13〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔15〕前記粒子の重量に対する有効成分量が0.1~15%(wt)である、〔1〕~〔14〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔16〕前記粒子が有効成分の生体組織透過作用を有する、〔1〕~〔15〕のいずれかの徐放性外用剤組成物。
〔17〕生体組織が皮膚である、〔16〕の徐放性外用剤組成物。
〔18〕生体組織が角層である、〔16〕の徐放性外用剤組成物。
(i)ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カチオン化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマー;
(ii)(ii-1)アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、疎水化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩、ならびに(ii-2)アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマー、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマー;ならびに
(iii)有効成分;
(a)有効成分が粒子内部に含まれる;
(b)体積分布平均粒子径が1~900nmである;
(c)前記粒子は、粒子膜上の水の接触角が20~70度であるという特性を有する;
(d)前記粒子は、界面活性剤を実質的に含まない。
粒子は、(i)ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カチオン化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーと、(ii)(ii-1)アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、疎水化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩、ならびに(ii-2)アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマー、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーとの混合物である。
アルキルとしては、炭素原子数1~12のアルキルが好ましく、炭素原子数1~6のアルキルがより好ましく、炭素原子数1~4のアルキルがさらに好ましい。上記炭素原子数に置換基の炭素原子数は含まれない。炭素原子数1~12のアルキルとしては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシルが挙げられる。
アルケニルとしては、炭素原子数2~12のアルケニルが好ましく、炭素原子数2~6のアルケニルがより好ましく、炭素原子数2~4のアルケニルがさらに好ましい。上記炭素原子数に置換基の炭素原子数は含まれない。炭素原子数2~12のアルケニルとしては、例えば、ビニル、プロペニル、n-ブテニルが挙げられる。
アルキニルとしては、炭素原子数2~12のアルキニルが好ましく、炭素原子数2~6のアルキニルがより好ましく、炭素原子数2~4のアルキニルがさらに好ましい。上記炭素原子数に置換基の炭素原子数は含まれない。炭素原子数2~12のアルキニルとしては、例えば、エチニル、プロピニル、n-ブチニルが挙げられる。
1価の鎖状炭化水素基としては、アルキルが好ましい。
シクロアルキルとしては、炭素原子数3~12のシクロアルキルが好ましく、炭素原子数3~6のシクロアルキルがより好ましく、炭素原子数5~6のシクロアルキルがさらに好ましい。上記炭素原子数に置換基の炭素原子数は含まれない。炭素原子数3~12のシクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。
シクロアルケニルとしては、炭素原子数3~12のシクロアルケニルが好ましく、炭素原子数3~6のシクロアルケニルがより好ましく、炭素原子数5~6のシクロアルケニルがさらに好ましい。上記炭素原子数に置換基の炭素原子数は含まれない。炭素原子数3~12のシクロアルケニルとしては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルが挙げられる。
シクロアルキニルとしては、炭素原子数3~12のシクロアルキニルが好ましく、炭素原子数3~6のシクロアルキニルがより好ましく、炭素原子数5~6のシクロアルキニルがさらに好ましい。上記炭素原子数に置換基の炭素原子数は含まれない。炭素原子数3~12のシクロアルキニルとしては、例えば、シクロプロピニル、シクロブチニル、シクロペンチニル、シクロヘキシニルが挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基としては、シクロアルキルが好ましい。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニルが好ましい。
有効成分の重量の測定は、当該分野で公知の任意の方法により行うことができる。このような方法としては、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、分光光度計(例、UV-VIS分光光度計)を用いた方法が挙げられる。また、有効成分の濃度は、粒子の製造において用いられる、有効成分を含む水溶液、または有効成分および第2ポリマーの双方を含む水溶液中の有効成分の濃度から評価することもできる。
体積分布平均粒子径の測定は、レーザー回折法により粒度分布を計測することにより行うことができる。好ましくは、レーザー回折法による粒度分布の計測は、レーザー回折式粒度分布計(Malvern Instruments Ltd.製、ZetasizerNanoS)を用いて行うことができる。
粒子膜上の水の接触角の測定は、以下のとおり行うことができる。先ず、粒子の膜(粒子膜)を得る。例えば、粒子を含む溶液をポリスチレン基板上に滴下し、適温(例、室温(27℃等))にて自然乾燥させて、ポリスチレン基板を完全に覆う粒子の膜(粒子膜)を得る。次に、このようにして得られた粒子膜に20μLの水滴を滴下した後、側面から画像を撮影する。その画像から接触角の値を計測する。
粒子膜上の水の接触角の測定は、上記と同様にして行うことができる。
ポリスチレン基板上の水の接触角の測定は、以下のとおり行うことができる。ポリスチレン基板上に20μLの水滴を滴下した後、粒子膜上の水の接触角の測定と同じ上記方法により、接触角の値を計測する。
粒子膜上の水の接触角の値をポリスチレン基板上の水の接触角の値で除算することにより、ポリスチレン基板上の水の接触角に対する、粒子膜上の水の接触角の比率を算出することができる。
電気泳動による粒子の電気泳動による移動度の測定は、1mM NaCl水溶液中の粒子を、ZetasizerNanoS(Malvern Instruments Ltd.製)を用いて、その移動度を解析することにより行うことができる。
溶液としては、例えば、水溶液、および有機溶媒が挙げられる。
水溶液としては、例えば、水(例、蒸留水、滅菌蒸留水、精製水、生理食塩水)、および緩衝液が挙げられる。緩衝液としては、例えば、リン酸緩衝液、Tris‐塩酸緩衝液、TE(Tris-EDTA)緩衝液、炭酸‐重炭酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、酒石酸緩衝液、塩酸‐塩化カリウム緩衝液、グリシン‐塩酸緩衝液、グリシン‐水酸化ナトリウム緩衝液、クエン酸緩衝液、クエン酸‐リン酸緩衝液、酢酸緩衝液が挙げられる。
有機溶媒は、後述するものと同様であり、好ましい範囲も同様である。
好ましくは、溶液は水溶液であり、水がより好ましい。
本発明はまた、粒子の製造方法を提供する。本発明の方法は、(i)セルロース誘導体を含む有機溶媒と(ii)水溶液とを混合して、粒子を析出させることを含む。有効成分は、有機溶媒または水溶液のいずれに含まれていてもよく、その両方に含まれていてもよいが、好ましくは、水溶液に含まれる。
本発明の徐放性外用剤組成物は、粒子として、同種のポリマー粒子のみを含むものであっても、または異種のポリマー粒子を含むものであってもよい。用語「同種のポリマー粒子」とは、粒径および構成成分が同様であるポリマー粒子をいう。同じ条件(例、成分の種類および量、ならびに処理様式が同様である条件)下で製造されるポリマー粒子は、同種のポリマー粒子であると考えることができる。一方、用語「異種のポリマー粒子」とは、粒径および構成成分の一方または双方が異なるポリマー粒子をいう。異なる条件(例、成分の種類および量、ならびに処理条件のいずれかが異なる条件)下で製造されるポリマー粒子は、異種のポリマー粒子であると考えることができる。本発明の徐放性外用剤組成物は、ポリマー粒子として、同種のポリマー粒子のみを含むものであっても、所望の特性を十分に発揮できることから、粒子の調製/入手の負担の軽減等の観点から、好ましくは、同種のポリマー粒子のみを含んでいてもよい。したがって、本発明の徐放性外用剤組成物は、好ましくは、平均粒子径1μmを超えるポリマー粒子を含まないものであってもよい。
一価または多価アルコールは、炭素原子数1以上の直鎖、分岐鎖または環状(単環式または縮合環等の二環式)の飽和または不飽和の炭化水素部分(例、炭化水素鎖)を有する一価または多価アルコールであってもよい。一価または多価アルコールとしては、例えば、炭素原子数1~30の炭化水素部分を有する一価または多価アルコールが挙げられる。炭素原子数は、例えば2以上、好ましくは3以上であってもよい。炭素原子数はまた、20個以下であってもよい。多価アルコールの価数は、例えば2~6、好ましくは2または3である。一価アルコールの具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル(例、n-プロピル、iso-プロピル)アルコール、ブチル(n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル)アルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デカニルアルコール、ウンデカニルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコールが挙げられる。多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンが挙げられる。
カルボン酸は、一価または多価カルボン酸である。
一価カルボン酸としては、例えば、炭素原子数1~30の飽和または不飽和の脂肪酸が挙げられる。一価カルボン酸の炭素原子数は、例えば2以上、好ましくは3以上であってもよい。一価カルボン酸の炭素原子数はまた、20個以下であってもよい。一価カルボン酸の具体例としては、メタン酸(ギ酸)、エタン酸(酢酸)、プロパン酸(プロピオン酸)、ブタン酸(酪酸)、ペンタン酸(吉草酸)、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ウンデカン酸(ウンデシル酸)、ドデカン酸(ラウリン酸)、トリデカン酸(トリデシル酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸(ペンタデシル酸)、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、炭素原子数1~20の飽和または不飽和の酸が挙げられる。多価カルボン酸の炭素原子数は、例えば2以上、好ましくは3以上であってもよい。多価カルボン酸の炭素原子数はまた、20個以下であってもよい。多価カルボン酸の価数は、例えば2~6、好ましくは2または3である。多価カルボン酸の具体例としては、コハク酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸が挙げられる。
一価アルコールとカルボン酸とのエステルの具体例としては、オクタン酸オクチル、ノナン酸ノニル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチルが挙げられる。
多価アルコールとカルボン酸とのエステルの具体例としては、グリコリド(例、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ピバリン酸トリプロピレングルコール)、グリセリド(例、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、ジイソステアリン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン(トリエチルヘキサノイン)、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン)が挙げられる。
本発明の徐放性外用剤組成物における粒子の配合量は、適宜調節することができ、任意の配合量に設定することができる。粒子の配合量は、他の成分の有無およびその量等の因子によっても変動するが、例えば0.5%(wt)以上、好ましくは0.75%(wt)以上、より好ましくは1.0%(wt)以上、さらにより好ましくは2.0%(wt)以上であってもよい。配合量はまた、50%(wt)以下、好ましくは45%(wt)以下、より好ましくは40%(wt)以下、さらにより好ましくは35%(wt)以下であってもよい。より具体的には、配合量は、例えば0.5%~50%(wt)、好ましくは0.75~45%(wt)、より好ましくは1.0~40%(wt)、さらにより好ましくは2.0~35%(wt)であってもよい。本発明の徐放性外用剤組成物は、粒子を1種または2種以上含んでいてもよい。
先ず、下記3種の溶液を調製した。
(1)ポリマー液1
ポリマー液1は、エチルセルロース(ダウケミカル社製、STD7FP。重量平均分子量:55,025)8gをアセトン600mLに溶解させることにより調製した。
(2)ポリマー液2
ポリマー液2は、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株)製、SL。重量平均分子量:100,000)2gを水328mLに溶解させることにより調製した。
(3)有効成分含有液
有効成分は、グルタミルリジン(味の素(株)製)2.0gを用いた。
得られた粒子液は、スプレードライヤー(ビュッヒ社製、B-290)で瞬間的に水分が十分に無くなるまで乾燥させた。
製造例1の有効成分含有液のグルタミルリジン(味の素(株)製)2.0gを、トラネキサム酸(丸善製薬(株)製)10.0gに変えた以外は、製造例1と同様に調製した。
(1)ポリマー液1
ポリマー液1は、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル(信越化学工業(株)製、AS-MG。重量平均分子量:17,933)12gをメタノール400mLに溶解させることにより調製した。
(2)ポリマー液2
ポリマー液2は、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株)製、SL。重量平均分子量:100,000)3gを水300mLに溶解させることにより調製した。
(3)有効成分含有液
ポリマー液1に有効成分として、ミノキシジル(OXCHEM社製)15.0gを溶解させた。
得られた粒子液は、凍結乾燥器(SP Scientific社製、FM25EL-85)で-80℃、20mPaで水分が十分に無くなるまで乾燥させた。
(1)ポリマー液1
ポリマー液1は、エチルセルロース(ダウケミカル社製、STD4。重量平均分子量:44,046)12.0gをアメタノール400mLに溶解させることにより調製した。
(2)ポリマー液2
ポリマー液2は、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株)製、SL。重量平均分子量:100,000)3.0gを水300mLに溶解させることにより調製した。
(3)有効成分含有液
ポリマー液1に有効成分として、ミノキシジル(OXCHEM社製)15.0gを溶解させた。
得られた粒子液は、凍結乾燥器(SP Scientific社製、FM25EL-85)で-80℃、20mPaで水分が十分に無くなるまで乾燥させた。
製造例1の有効成分含有液のグルタミルリジン2.0gを、ジクロフェナクナトリウム(シグマ・アルドリッチ社製)2.0gに変え、ポリマー液1のエチルセルロース(ダウケミカル社製、STD7FP。重量平均分子量:55,025)8gをエチルセルロース(ダウケミカル社製、STD10。重量平均分子量:77,180)8gに変えた以外は、製造例1と同様に調製する。
あらかじめ、乳液を調製しておき、粉体成分を室温にて均一になるよう混合して試験サンプルを得た。
あらかじめ、乳液を調製しておき、製造例5および比較例5の粉体成分を室温にて均一になるよう混合して試験サンプルを得る。
製造例5および比較例5の粉体成分6gを流動パラフィン38g及びトルエン50gを混合し、別に準備したスチレンーイソプレンースチレン(SIS)ブロック共重合体14.4g、脂環族飽和炭化水素樹脂35.6g、ポリイソブチレン6g及びトルエン50gの溶液と混合して混合物を得る。この混合物を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に展延し、溶剤を乾燥除去して薬物層を形成し、これを支持体に積層する。その後、裁断して経皮吸収製剤を得る。
前記のように調製した外用剤組成物を2cm角に切り取ったプラスチックパラフィンフィルム(パラフィルム、Bemis Flexible Packaging社製)に、グルタミルリジン含有組成物は1.06g、トラネキサム酸含有組成物は1.1gを、ミノキシジル含有組成物は1.04g採取した。100mLビーカーに10倍に希釈したPBS緩衝液を100mL入れ、マグネチックスターラー250rpmで攪拌したものに、前述のフィルム上に秤量したサンプルごとビーカーに入れて試験を開始した。サンプル投入後、5、15、30、60、120分後(トラネキサム酸含有サンプルについては、6、15、30、60、120分後)にビーカーから液を1mL採取し、遠心分離、フィルターろ過(クロマトディスク13P孔径0.45μm、直径13mm、クラボウ製、)し、HPLCにて分析した。有効成分の濃度から有効成分の溶出率を求めた。
粒度分布はレーザー回折式粒度分布計(Malvern Instruments Ltd.製、ZetasizerNanoS)で3回測定した平均値にて評価した。
実施例1では、溶出試験開始120分かけて有効成分の溶出率が約90%まで到達し、徐々に放出した。一方、比較例1では、試験開始30分から60分の間に有効成分の溶出率が90%に到達した。
実施例2では、溶出試験開始120分かけて有効成分の溶出率が約90%まで到達し、徐々に放出した。一方、比較例2では、試験開始15分で有効成分の溶出率がほぼ100%に到達した。
実施例3は、各時点で比較例3よりも有効成分の溶出率が低いレベルで推移した。
実施例4では、有効成分の溶出率が各時点で比較例4よりも低いレベルで推移した。
実施例5では、有効成分の溶出率が各時点で比較例5以下のレベルで推移した。
先ず、下記3種の溶液を調製した。
(1)ポリマー液1
ポリマー液1は、エチルセルロース(ダウケミカル社製、STD7FP。重量平均分子量:55,025)0.4gをアセトン30mLに溶解させることにより調製した。
(2)ポリマー液2
ポリマー液2は、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株)製、SL。重量平均分子量:100,000)0.1gを水15mLに溶解させることにより調製した。
(3)有効成分含有液
有効成分含有液は、トラネキサム酸(丸善製薬(株)製)0.1gを水1.5mLに溶解させることにより調製した。
参考例1のトラネキサム酸量を2.0gに変えて、かつトラネキサム酸を有効成分含有液に溶解した溶液を調製せずに、トラネキサム酸をポリマー液2に直接溶解させ、ポリマー液1とポリマー液2を用いた以外は参考例1と同様に粒子液を調製し、粒度分布を測定した(下記の表5を参照)。
先ず、下記3種の溶液を調製した。
(1)ポリマー液1
ポリマー液1は、エチルセルロース(ダウケミカル社製、STD7FP。重量平均分子量:55,025)8gをアセトン600mLに溶解させることにより調製した。
(2)ポリマー液2
ポリマー液2は、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株)製、SL。重量平均分子量:100,000)2gを水300mLに溶解させることにより調製した。
(3)有効成分含有液
有効成分含有液は、トラネキサム酸(丸善製薬(株)製)2gを水30mLに溶解させることにより調製した。
参考例1のエチルセルロースをヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル(信越化学工業(株)製、AS-MG。重量平均分子量:18,000)に、ポリマー液1のアセトンをメタノールに変えた以外は参考例1と同様に粒子液を調製し、粒度分布を測定した(下記の表5を参照)。
参考例1のエチルセルロースをヒプロメロースフタル酸エステル(信越化学工業(株)製、HP-55。重量平均分子量:84,000)に変えた以外は参考例1と同様に粒子液を調製し、粒度分布を測定した(下記の表5を参照)。なお、用いたヒプロメロースフタル酸エステル(HP-55)は、pH溶解性≧5.5、表示粘度40mPa・s〔20℃におけるメタノール/ジクロルメタン溶液(1:1)の10%溶液粘度(日本薬局方)〕の特性を有する。
参考例1のエチルセルロースをメタクリル酸コポリマーS(エボニック社製、S-100。重量平均分子量:125,000)に変えた以外は参考例1と同様に粒子液を調製し、粒度分布を測定した(下記の表5を参照)。
参考例1の(3)有効成分含有液(トラネキサム酸0.1gを水1.5mLに溶解させたもの)を水1.5mLに変えた以外は参考例1と同様に粒子液を調製し、粒度分布を測定した(下記の表5を参照)。
参考例1~6、および参考比較例1において測定された粒度分布の結果を表5に示す。
参考例1のトラネキサム酸0.1gを食用赤色3号(保土谷化学工業製)0.01gに変更した以外は参考例1と同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成が確認された。
参考例3のトラネキサム酸を、L-アルギニン(味の素製)、L-ヒスチジン(味の素製)、グルタミルリジン(味の素製)、およびD-アラニン(東京化成工業製)からなる群より選ばれるいずれか一つの物質に変更した以外は参考例3と同様にして、実験を行った。その結果、いずれの物質を用いた場合も、粒子の形成が確認された。
参考例3のトラネキサム酸を、L-バリン(味の素製)、L-グルタミン酸ナトリウム(味の素製)のいずれかの物質に、アセトンをメタノールに変更した以外は参考例3と同様にして、実験を行った。その結果、いずれの物質を用いた場合も、粒子の形成が確認された。
参考例3のトラネキサム酸2gをピロリドンカルボン酸(PCA)ナトリウム塩50%(wt)水溶液(味の素製、NL-50)4gに変更した以外は参考例3と同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成が確認された。
参考例7のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)のグレードを下記表6に示すとおりに変更した以外は、参考例7と同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成が確認された(表6)。
参考例7のエチルセルロース(EC)のグレードを下記表7に示すとおりに変更した以外は、参考例7と同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成が確認された(表7)。
参考例4のヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル(信越化学工業(株)製、AS-MG)のグレードを下記表8に示すとおりに変更した以外は、参考例4と同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成が確認された。
参考例6のメタクリル酸コポリマーS(エボニック社製、S-100)をメタクリル酸コポリマーL(エボニック社製、L100。重量平均分子量:125,000)に変更した以外は、参考例6と同様にして、実験を行った。その結果、メタクリル酸コポリマーL(L100)では平均粒子径747nmの粒子の形成が確認された。
(1)疎水性ポリマーを含まない有機溶媒の使用
参考例1のトラネキサム酸0.1gを食用赤色3号(保土谷化学工業製)0.01gにし、エチルセルロースを使用しなかった他は、参考例1と同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成は確認されなかった。
以上より、疎水性ポリマーを含まない有機溶媒(ポリマー液1の代わりの非ポリマー液)、および親水性ポリマーを含む水溶液(ポリマー液2)を用いた場合には、粒子が形成されないことが確認された。
(2)親水性ポリマーを含まない水溶液の使用
参考例1のトラネキサム酸0.1gを食用赤色3号(保土谷化学工業製)0.01gにし、ヒドロキシプロピルセルロースを使用しなかった他は、参考例1同様にして、実験を行った。その結果、粒子の形成が確認された(動的光散乱測定結果:平均粒子径217nm)。
以上より、疎水性ポリマーを含む有機溶媒(ポリマー液1)、および親水性ポリマーを含まない水溶液(ポリマー液2の代わりの非ポリマー液)を用いた場合には、粒子が形成されることが確認された。
参考例1のトラネキサム酸0.1gを食用赤色3号(保土谷化学工業製)0.01gに、ポリマー液2および有効成分含有液の混合液をポリマー液1に滴下することに変更した以外は実施例と同様にして、実験を行った。本実験条件では、多量の有機溶媒に少量の水溶液を添加している。その結果、粒子の形成が確認された。
参考例1のトラネキサム酸に代えて、4-ヒドロキシ安息香酸メチル(メチルパラベン、純正化学製)、ミノキシジル(東京化成製)、またはジヒドロキシカプシエイト(味の素製)のいずれかの有効成分を、有効成分含有液の調製をせずにポリマー液1に溶解した以外は、参考例1と同様にして、実験を行った。その結果、いずれの物質を用いた場合も、粒子の形成が確認された。また、有効成分を水溶液ではなく有機溶媒(ポリマー液1)に溶解させることにより、有効成分を含有する粒子が得られることが確認された。
先ず、参考例3で調製した粒子液を遠心分離機(日立工機(株)製、CF-15RN)で15分間遠心加速度21500×gで遠心分離後、取り除いた上澄みと同量の水を加えて再分散させる洗浄操作を実施し、精製粒子液を得た。この精製粒子液の一部について、再度遠心分離にて洗浄液と粒子を分離し、粒子部分からメタノールを含む高速クロマトグラフの移動相等でトラネキサム酸を抽出した液を分析して、粒子中のトラネキサム酸量をあらかじめ求めた。その結果、粒子の重量に対するトラネキサム酸量は、6%(wt)であった。
参考試験例1の遠心精製に用いた粒子液を参考例4で調製した粒子液に変えた以外は参考試験例1と同様に表皮モデル透過性を評価した(下記の表9を参照)。
参考試験例1の精製粒子液を4mg/mLトラネキサム酸水溶液に変えた以外は参考試験例1と同様に表皮モデル透過性を評価した(下記の表9を参照)。
参考試験例1の遠心精製に用いた粒子液を参考比較例1で調製した粒子液に変え、トラネキサム酸量として0.2mgを後から添加した以外は参考試験例1と同様に表皮モデル透過性を評価した(下記の表9を参照)。
参考試験例1、2、および参考比較試験例1、2において24時間後の透過量の結果を表9に示す。
参考例3で得られた粒子液を自然乾燥させて走査型電子顕微鏡で観察した外観より、参考例3で得られた粒子の表面が硬質であり、また、当該粒子が真球状であることが確認された(図3)。
(1)非凍結条件下での保存性の評価
参考例1~20で調製した粒子液は、冷蔵(4℃)にて1.5年保存後も凝集することなく粒子状態を維持していた。よって、粒子は、保存性に優れることが確認された。
(2)凍結乾燥後の粒子分散能の評価
参考例3で調製した粒子液を攪拌減圧吸引によって、水を10分の1に減らし、凍結乾燥して粉体を得た。この粉体を再度固形分濃度3%(wt)になるように水に分散させたところ元通りの粒子液になることを確認した。
(3)スプレードライ後の粒子分散能の評価
参考例3で調製した粒子液を攪拌減圧吸引によって、水を10分の1に減らし、スプレードライ(日本ビュッヒ製B-290)して粉体を得た。この粉体を再度固形分濃度3%(wt)になるように水に分散させたところ元通りの粒子液になることを確認した。
上述したように得られた粒子15、16、17について、参考試験例1、2、参考比較試験例1、2と同様の方法において、表皮モデル透過性の評価を行った。その結果、有効成分を含有するこれらの粒子は、表皮モデルにおいて、有効成分の単純溶液よりも透過性が高いことが確認された。
参考例7のポリマー液1のエチルセルロース0.4gをポリ乳酸グリコール酸ブロック共重合体(PLGA5015、和光純薬製)、セタノール(NAA-44、日油製)、白色ワセリン(小城製薬製)、カスターワックス(日油製)、ステアリルアルコール(NAA-45、日油製)、ステアリン酸(NAA-180P-1、日油製)、プロピレングリコールカプリル酸エステル(SEFSOL-218、日光ケミカルズ製)、プロピレングリコールジカプリル酸エステル(SEFSOL-228、日光ケミカルズ製)、親油型モノオレイン酸グリセリン(MGO、日光ケミカルズ製)、親油型モノステアリン酸グリセリン(MGS-AMV、日光ケミカルズ製)、親油型モノステアリン酸グリセリン(MGS-BMV、日光ケミカルズ製)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(CDS-6000P、日光ケミカルズ製)、ショ糖脂肪酸エステル(L-595、三菱化学フーズ製)、ショ糖脂肪酸エステル(S-570、三菱化学フーズ製)、ショ糖脂肪酸エステル(S-770、三菱化学フーズ製)、ステアリン酸ポリオキシル40(NIKKOL MYS-40MV、日光ケミカルズ製)、セトマクロゴール1000(NIKKOL BC-23、日光ケミカルズ製)、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(プロノン#188、日油製)、ポビドン(K-30、BASF製)、コポリビドン (VA64、BASF製)、飽和ポリグリコール化グリセリド(Gelucire50/13、Gattefosse製)、PEG20000(和光純薬工業製)、ポリビニルアルコール(JMP-10L、日本酢ビ・ポバール製)、ポリビニルアルコール(LL-810、日本酢ビ・ポバール製)、ポリビニルアルコール(LL-920、日本酢ビ・ポバール製)、ポリビニルアルコール(LL-940、日本酢ビ・ポバール製)0.1gに、アセトン30mLを15mLに、ポリマー液2のヒドロキシプロピルセルロース0.1gをポリビニルアルコール(EG-05、日本合成化学工業製)0.6gに、水15mLを30mLに変更し、ポリソルベート80を0.13g加えた以外は、参考例7と同様に、実験を行った(表10、11)。その結果、いずれの物質を用いた場合も、粒子の形成が確認された。しかしながら、3次元培養表皮モデルを用いた透過性の評価にて、24時間以内に透過性を示さなかった。
参考比較例2のポリマー液1のアセトンに代えて、水を用いた以外は、参考比較例2と同様に、実験を行った(表12)。その結果、いずれの物質を用いた場合も、粒子の形成が確認された。しかしながら、3次元培養表皮モデルを用いた透過性の評価にて、24時間以内に透過性を示さなかった。
参考比較例2のポリマー液2のポリビニルアルコールに代えて、ポビドン(K-90、BASF製)、PEG6000(和光純薬工業製)のいずれかの成分を用いた以外は、参考比較例2と同様に、実験を行った(表12)。その結果、いずれの物質を用いた場合も、粒子の形成が確認された。しかしながら、3次元培養表皮モデルを用いた透過性の評価にて、24時間以内に透過性を示さなかった。
Claims (18)
- 以下(i)~(iii)の成分を含み、かつ(a)~(c)の特性を有する粒子を含む、徐放性外用剤組成物:
(i)ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カチオン化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマー;
(ii)(ii-1)アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、疎水化セルロース、およびそれらのエステル誘導体、ならびにそれらの塩、ならびに(ii-2)アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマー、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマー;ならびに
(iii)有効成分;
(a)有効成分が粒子内部に含まれる;
(b)体積分布平均粒子径が1~900nmである;
(c)前記粒子は、粒子膜上の水の接触角が20~70度であるという特性を有する。 - ポリスチレン基板上の水の接触角に対する、粒子膜上の水の接触角の比率が0.2~0.9の範囲内であるという特性を前記粒子が有する、請求項1記載の徐放性外用剤組成物。
- 電気泳動による移動度の絶対値が2μmcm/Vs以上であるという特性を前記粒子が有する、請求項1または2記載の徐放性外用剤組成物。
- 粒子の表面が負に荷電している、請求項1~3のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 前記粒子が可塑剤を実質的に含まない、請求項1~4のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 前記(i)のポリマーが、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、およびそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーである、請求項1~5のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- ヒドロキシアルキルセルロースが、ヒドロキシエチルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースであり、
カルボキシアルキルセルロースが、カルボキシメチルセルロースである、請求項6記載の徐放性外用剤組成物。 - 前記(ii)のポリマーが、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、およびヒドロキシアルキルアルキルセルロースのエステル誘導体、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーである、請求項1~7のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- アルキルセルロースが、メチルセルロース、またはエチルセルロースであり、
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースのエステル誘導体が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである、請求項8記載の徐放性外用剤組成物。 - 前記(ii)のポリマーが、アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマー、ならびにそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上のポリマーであり、
アルキレン系ポリマーおよびそのコポリマーが、ビニル系ポリマー、プロピレン系ポリマー、およびブチレン系ポリマー、ならびにそれらのコポリマーからなる群より選ばれる、請求項1~7のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。 - ビニル系ポリマーが、ビニルアルコール、アクリル酸およびそのエステル誘導体、メタクリル酸およびそのエステル誘導体、ならびにビニルピロリドンからなる群より選ばれる1種または2種以上のモノマー単位を含むポリマーである、請求項10記載の徐放性外用剤組成物。
- 前記粒子が実質的に均一のサイズを有する、請求項1~11のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 有効成分が低分子化合物である、請求項1~12のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 前記粒子の重量に対する有効成分量が0.01~80%(wt)である、請求項1~13のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 前記粒子の重量に対する有効成分量が0.1~15%(wt)である、請求項1~14のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 前記粒子が有効成分の生体組織透過作用を有する、請求項1~15のいずれか一項記載の徐放性外用剤組成物。
- 生体組織が皮膚である、請求項16記載の徐放性外用剤組成物。
- 生体組織が角層である、請求項16記載の徐放性外用剤組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018058119 | 2018-03-26 | ||
JP2018058119 | 2018-03-26 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019172654A JP2019172654A (ja) | 2019-10-10 |
JP7222232B2 true JP7222232B2 (ja) | 2023-02-15 |
Family
ID=68167725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018225716A Active JP7222232B2 (ja) | 2018-03-26 | 2018-11-30 | 徐放性外用剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7222232B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023112678A1 (ja) * | 2021-12-14 | 2023-06-22 | 株式会社 資生堂 | 組成物 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010180145A (ja) | 2009-02-04 | 2010-08-19 | Hosokawa Micron Corp | トラネキサム酸含有ナノ粒子及び複合粒子の製造方法 |
WO2015133637A1 (ja) | 2014-03-07 | 2015-09-11 | 国立大学法人京都大学 | マイクロrna封入ナノ粒子及びその医薬用途 |
-
2018
- 2018-11-30 JP JP2018225716A patent/JP7222232B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010180145A (ja) | 2009-02-04 | 2010-08-19 | Hosokawa Micron Corp | トラネキサム酸含有ナノ粒子及び複合粒子の製造方法 |
WO2015133637A1 (ja) | 2014-03-07 | 2015-09-11 | 国立大学法人京都大学 | マイクロrna封入ナノ粒子及びその医薬用途 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Pharm Res,2011年,28,2353-2378 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019172654A (ja) | 2019-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Elnaggar et al. | Lecithin-based nanostructured gels for skin delivery: an update on state of art and recent applications | |
US11452688B2 (en) | Transdermally absorbable base material containing lipid peptide compound | |
JP6865239B2 (ja) | 親水性薬物を経皮吸収させる方法 | |
JP5485879B2 (ja) | 異なる物性の薬物の一剤形化 | |
JP4237446B2 (ja) | トコフェロール誘導体を用いてナノ乳化粒子を安定化させる方法及びナノ乳化粒子を含有する皮膚外用剤組成物 | |
Todosijević et al. | Biocompatible microemulsions of a model NSAID for skin delivery: A decisive role of surfactants in skin penetration/irritation profiles and pharmacokinetic performance | |
JPWO2014054702A1 (ja) | ヒドロゲル形成材料、プレミックス及びヒドロゲル形成方法 | |
US20200030217A1 (en) | Moisturizing base material containing lipid peptide compound | |
JP2017154989A (ja) | S/o型貼付剤 | |
US20170367978A1 (en) | Aqueous topical drug formulation with controlled release and increased stability | |
JP7222232B2 (ja) | 徐放性外用剤組成物 | |
Patrekar et al. | Ethosomes as novel drug delivery system: A review | |
JP2007176820A (ja) | 粉末状リン脂質組成物 | |
JP7151070B2 (ja) | 粒子およびその製造方法 | |
JP4594661B2 (ja) | 油溶性アスコルビン酸誘導体を含有した乳化組成物 | |
JP2018118958A (ja) | 乳化型組成物 | |
JP7222236B2 (ja) | 経口固形組成物 | |
WO2020158881A1 (ja) | 皮膚又は粘膜の外用剤及びその製造方法、並びに皮膚又は粘膜の外用剤の基剤 | |
WO2018062315A1 (ja) | 粒子およびその製造方法 | |
JP2018118957A (ja) | ゲル状組成物 | |
JPWO2019230939A1 (ja) | 経皮吸収性製剤 | |
JP2018118956A (ja) | 粉体組成物 | |
Basu et al. | Ethosomes: A Lipid-Based Drug Delivery System | |
TW201113049A (en) | Single dosage form for medicines with different physical properties | |
JP2022189546A (ja) | 脂質の流動化を高める組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210913 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220531 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220531 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221004 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7222232 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |