JP7222011B2 - コイル装着装置及びコイル装着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル装着装置及びコイル装着方法に関する。
従来、円環状に巻かれたコイルをステータコアの内側に挿入し、コイルのスロット収容部をステータコアのスロットに対して内方から外方に向かって移動させることによって、ステータコアのスロットに装着する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記従来技術は、外周に溝を有する円筒状の挿入治具にコイルを巻き付け、ステータコアの内側に挿入した後、挿入治具に巻き付けられたコイルを拡張治具によって拡径させるようにしている。
特許第3982446号公報
ステータコアのスロット内には、コイルとステータコアとの絶縁を図るために、絶縁紙がそれぞれ装着される。そのため、ステータコアの内側に挿入された円環状のコイルを拡径させてスロット内に挿入する際に、絶縁紙が、コイルとスロットの内壁面との間で噛み込まれることによって損傷するおそれがある。
しかしながら、上記従来技術では、スロット内のコイルと絶縁紙との噛み込みを防止するための具体的な装置及び方法は開示されていない。
本発明は、円環状に巻き取られた帯状コイルの直状部をステータコアの内側からスロット内に挿入する際に、直状部がスロット内の絶縁紙を噛み込むおそれのないコイル装着装置及びコイル装着方法を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係るコイル装着装置は、円環状に巻回された帯状コイル(例えば、後述の帯状コイル100)の直状部(例えば、後述の直状部102)を、ステータコア(例えば、後述のステータコア2)の内方から、絶縁紙(例えば、後述の絶縁紙24)を有するスロット(例えば、後述のスロット22)内に挿入することによって、前記帯状コイルを前記ステータコアの周方向に沿って装着するコイル装着装置(例えば、後述のコイル装着装置1)であって、前記絶縁紙は、前記ステータコアの軸方向の端面(例えば、後述の端面2a)からはみ出したカフス部(例えば、後述のカフス部24a)を有し、前記ステータコアを、所定の位置及び姿勢に固定するステータコア固定治具(例えば、後述のステータコア固定治具3)と、前記ステータコア固定治具に固定される前記ステータコアの内側に配置され、外周に放射状に配列される櫛歯状溝(例えば、後述の櫛歯状溝43)に前記帯状コイルの前記直状部を挿入することによって、前記帯状コイルを円環状に巻き取ったコイル巻取治具(例えば、後述のコイル巻取治具4)と、前記ステータコア固定治具に設けられ、前記カフス部を支持するガイド溝(例えば、後述のガイド溝331)を有するカフスガイド(例えば、後述のカフスガイド33)と、を備え、前記ガイド溝は、前記カフス部を前記ステータコアの周方向から挟むように支持するカフス部支持溝部(例えば、後述のカフス部支持溝部331a)と、前記カフス部支持溝部よりも前記ステータコアの前記端面から遠い側に、前記カフス部支持溝部の溝幅(例えば、後述の溝幅W1)よりも狭い溝幅(例えば、後述の溝幅W2)を有するコイル案内溝部(例えば、後述のコイル案内溝部331b)と、を有する。
(2) 上記(1)に記載のコイル装着装置において、前記コイル巻取治具の前記櫛歯状溝は、外径側に、溝幅(例えば、後述の溝幅W3)が前記ガイド溝の前記コイル案内溝部の溝幅よりも狭い縮幅部(例えば、後述の縮幅部43a)を有してもよい。
(3) 本発明に係るコイル装着方法は、円環状に巻回された帯状コイル(例えば、後述の帯状コイル100)の直状部(例えば、後述の直状部102)を、ステータコア(例えば、後述のステータコア2)の内方から、絶縁紙(例えば、後述の絶縁紙24)を有するスロット(例えば、後述のスロット22)内に挿入することによって、前記帯状コイルを前記ステータコアの周方向に沿って装着するコイル装着方法であって、前記絶縁紙は、前記ステータコアの軸方向の端面(例えば、後述の端面2a)からはみ出したカフス部(例えば、後述のカフス部24a)を有し、前記カフス部を前記ステータコアの周方向から挟むように支持するカフス部支持溝部(例えば、後述のカフス部支持溝部331a)と、前記カフス部支持溝部よりも前記ステータコアの前記端面から遠い側に、前記カフス部支持溝部の溝幅(例えば、後述の溝幅W1)よりも狭い溝幅(例えば、後述の溝幅W2)を有するコイル案内溝部(例えば、後述のコイル案内溝部331b)と、を有するガイド溝(例えば、後述のガイド溝331)を備えるカフスガイド(例えば、後述のカフスガイド33)の前記カフス部支持溝部によって、前記カフス部を支持し、前記カフス部を前記カフス部支持溝部によって支持した状態で、円環状の前記帯状コイルを拡径させ、前記直状部を前記スロット内に挿入するとともに、前記コイル案内溝部によって前記直状部の移動を案内する。
上記(1)によれば、スロット内の絶縁紙のカフス部が、カフスガイドのガイド溝のカフス部支持溝部によって、ステータコアの周方向から挟むように支持されるため、カフス部がスロットに対して位置決めされるとともに、直状部が、ガイド溝のコイル案内溝部に当接することによって、カフス部を噛み込むことなくスロット内に案内される。そのため、円環状に巻き取られた帯状コイルの直状部をステータコアの内側からスロット内に挿入する際に、直状部がスロット内の絶縁紙を噛み込むおそれのないコイル装着装置を提供することができる。
上記(2)によれば、コイル巻取治具の櫛歯状溝内の直状部がステータコアのスロット内に挿入される直前で、直状部の位置が縮幅部によって補正される。そのため、櫛歯状溝内の直状部をスロット内の絶縁紙の内側に円滑に挿入することができる。
上記(3)によれば、スロット内の絶縁紙のカフス部を、カフスガイドのガイド溝のカフス部支持溝部によって、ステータコアの周方向から挟むように支持するため、カフス部をスロットに対して位置決めすることができるとともに、直状部を、ガイド溝のコイル案内溝部に当接させることによって、カフス部を噛み込むことなくスロット内に案内することができる。そのため、円環状に巻き取られた帯状コイルの直状部をステータコアの内側からスロット内に挿入する際に、直状部がスロット内の絶縁紙を噛み込むおそれのないコイル装着方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るコイル装着装置を示す斜視図である。 コイル装着装置におけるステータコアが固定されたステータコア固定治具とコイル巻取治具とを分解して示す斜視図である。 ステータコア固定治具におけるステータコアの固定部位を示す部分拡大図である。 ステータコアのスロット内に装着された絶縁紙を示す斜視図である。 ステータコアのスロットとコイル巻取治具の櫛歯状溝とが位相合せされた状態を示す部分拡大図である。 カフスガイドを示す側面図である。 カフスガイドを図6中のA方向から見た図である。 コイル巻取治具を示す斜視図である。 帯状コイルを示す正面図である。 コイル巻取治具に帯状コイルを巻き取る様子を示す平面図である。 帯状コイルを巻き取ったコイル巻取治具を示す斜視図である。 ステータコアの内側に挿入されたコイル巻取治具に対してコイル拡張機構部を装着する様子を断面で示す側面図である。 ステータコアの内側に挿入されたコイル巻取治具とコイル拡張機構部の保持部とを示す斜視図である。 縮径状態のコイル拡張機構部を示す斜視図である。 縮径状態のコイル拡張機構部のコイル拡張部を示す側面図である。 縮径状態のコイル拡張機構部のコイル拡張部を示す正面図である。 拡径状態のコイル拡張機構部を示す斜視図である。 拡径状態のコイル拡張機構部のコイル拡張部を示す側面図である。 拡径状態のコイル拡張機構部のコイル拡張部を示す正面図である。 ステータコアのスロット内の絶縁紙がカフスガイドによって支持される状態を示す斜視図である。 ステータコアのスロット内の絶縁紙がカフスガイドによって支持された状態を示す部分拡大図である。 ステータコアを図21中のB-B線に沿って見た状態を示す図である。 ステータコア固定治具に固定されたコイル巻取治具の帯状コイルをコイル拡張機構部によって拡張させる様子を断面で示す側面図である。 コイル拡張機構部によって押圧された帯状コイルがステータコアのスロット内に挿入された状態を部分拡大図である。 コイル巻取治具の櫛歯状溝とカフスガイドのガイド溝とを示す図である。 帯状コイルの直状部がカフスガイドのガイド溝によって案内される様子を示す図6中のP1の位置の断面図である。 帯状コイルの直状部がカフスガイドのガイド溝によって案内される様子を示す図6中のP2の位置の断面図である。 スロット内に帯状コイルが挿入された後にカフスガイドが後退した状態を示す部分拡大図である。 帯状コイルがスロット内に周方向に沿って装着されたステータを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、コイル装着装置1は、ステータコア2と、ステータコア2を固定するステータコア固定治具3と、ステータコア2の内側に挿入され、帯状コイル100を円環状に巻き取ったコイル巻取治具4と、コイル巻取治具4に巻き取られた帯状コイル100を拡張させるコイル拡張機構部5と、を備える。
ステータコア2は、図2及び図3に示すように、例えば、薄肉のコアプレートが複数積層された積層体からなる円環部21を有する。円環部21の中心には、軸方向に貫通する貫通孔20を有する。ステータコア2は、ステータコア2の軸方向に貫通する複数のスロット22を有する。スロット22は、円環部21の周方向に沿って一定の間隔で放射状に配列され、円環部21の径方向の内方の貫通孔20に向けて開口する開口部22aを有する。本実施形態のステータコア2は、72個のスロット22を有する。ステータコア2の円環部21の外周には、一定の間隔で突出する6つの耳部23を有する。なお、ステータコア2及びステータコア固定治具3において、図2及び図3に示すように、スロット22が配列されるX方向が周方向であり、貫通孔20の中心から放射方向に沿うY方向が径方向であり、図2に示すZ方向(図3の紙面に対する垂直方向)が軸方向である。
ステータコア固定治具3は、図1、図2及び図3に示すように、ステータコア2の軸方向の寸法に略等しい軸方向の寸法を有する六角柱形状を有し、ステータコア2を挿入して配置可能なステータコア挿入孔31を中央に有する。本実施形態のコイル装着装置1において、ステータコア固定治具3は、ステータコア挿入孔31内に固定されたステータコア2の軸方向が水平方向になるように、コイル装着装置1の基台11の中央部に固定される。
ステータコア固定治具3は、ステータコア挿入孔31内のステータコア2を所定の位置及び姿勢に固定する。詳しくは、ステータコア固定治具3は、図2及び図3に示すように、ステータコア2の6つの耳部23の位置に対応して、ステータコア挿入孔31内に対して突出及び後退するように移動可能な6つのコア押さえブロック32を有する。ステータコア固定治具3は、ステータコア挿入孔31内にステータコア2が挿入された後、コア押さえブロック32を、図示しないシリンダ等のアクチュエータの駆動によって、それぞれステータコア挿入孔31内に向けて突出させる。これによって、コア押さえブロック32は、図2に示すように、それぞれステータコア2の耳部23を把持し、ステータコア挿入孔31内のステータコア2を所定の位置及び姿勢に固定する。
ステータコア2のスロット22には、図3及び図4に示すように、それぞれ絶縁紙24が予め装着されている。絶縁紙24は、ステータコア2を軸方向から見たときのスロット22の略コ字状の内面形状に倣うように、略コ字状に折り曲げられて形成される。すなわち、絶縁紙24は、ステータコア2の径方向に延びるスロット22の内壁面に沿う一対の径方向部241,241と、径方向部241,241の径方向外側の端部同士をステータコア2の周方向に沿って連結する周方向部242と、を有する。
図4に示すようにスロット22内に装着された絶縁紙24は、カフス部24aを有する。カフス部24aは、絶縁紙24の径方向部241,241及び周方向部242がステータコア2の軸方向に延長されてスロット22からはみ出し、ステータコア2の軸方向の端面2aから外側に突出する部位である。図4は、ステータコア2の一方の端面2aからはみ出した絶縁紙24の一方のカフス部24aのみを示すが、カフス部24aは、ステータコア2の軸方向の両方の端面2a,2aからそれぞれはみ出している。
図1及び図2に示すように、予めステータコア2が固定されたステータコア固定治具3の軸方向の両端面3a,3aには、それぞれ複数のカフスガイド33が周方向に沿って一定の間隔で放射状に配列するように取り付けられる。カフスガイド33は、それぞれ図示しないシリンダ等のアクチュエータの駆動によって、ステータコア2の径方向に沿って進退移動可能に設けられる。なお、図3では、コア押さえブロック32の説明の理解を容易にするため、カフスガイド33は図示を省略している。
カフスガイド33は、ステータコア2の径方向に沿って長尺な薄板状に形成される。図5に示すように、カフスガイド33の内端33a側には、絶縁紙24のカフス部24aをステータコア2の周方向の両側から挟むように支持するガイド溝331を有する。ガイド溝331は、カフスガイド33の内端33a側に、カフスガイド33の長さ方向に沿ってコ字状に切り欠かれ、ステータコア固定治具3の内方に向けて開口している。カフスガイド33のガイド溝331よりも外端33b側には、カフスガイド33の径方向の移動範囲を規制する長孔332が設けられる。
図6及び図7に示すように、カフスガイド33は、長孔332よりも内端33aに向かうに従って、板厚が徐々に薄くなるテーパ面33cを有する。テーパ面33cは、ステータコア固定治具3の端面3aに対向する底面33dとは反対側の面に設けられる。ガイド溝331は、カフスガイド33においてテーパ面33c設けられる領域に亘って設けられている。ステータコア2の径方向に沿うガイド溝331の溝深さDは、ステータコア2の径方向に沿うスロット22の深さ以上である。
図7に示すように、ガイド溝331は、ステータコア2の周方向に沿う溝幅が相対的に広いカフス部支持溝部331aと、ステータコア2の周方向に沿う溝幅が相対的に狭いコイル案内溝部331bと、によって形成される。カフス部支持溝部331aとコイル案内溝部331bとは、カフスガイド33の板厚方向(図6及び図7の上下方向)に連続して形成される。カフス部支持溝部331aは、ステータコア固定治具3に固定されたステータコア2の端面2aに近い側に配置され、コイル案内溝部331bは、ステータコア固定治具3に固定されたステータコア2の端面2aから遠い側に配置される。
カフス部支持溝部331aは、カフスガイド33の板厚方向におけるステータコア固定治具3の端面3aに対向する底面33dの側に配置される。ステータコア2の周方向に沿うカフス部支持溝部331aの溝幅W1は、ステータコア2の周方向に沿うスロット22の幅に略等しい。ステータコア2の軸方向に沿うカフス部支持溝部331aの高さH1は、ステータコア2の端面2aからはみ出すカフス部24aの突出高さ以上の高さを有する。この高さH1は、ガイド溝331の長さ方向に沿って一定である。カフス部支持溝部331aは、カフスガイド33がステータコア2のスロット22に向けて前進した際に、カフス部24aにおける一対の径方向部241,241の部位をステータコア2の周方向の両側から挟むように支持する(図22参照)。
コイル案内溝部331bは、カフスガイド33の板厚方向におけるテーパ面33cの側に配置され、カフス部支持溝部331aとテーパ面22cとの間の全体に亘って設けられる。ステータコア2の周方向に沿うコイル案内溝部331bの溝幅W2は、ステータコア2の周方向に沿うスロット22の開口幅よりも狭い。したがって、コイル案内溝部331bは、スロット22内に装着された絶縁紙24よりもスロット22の内部に向けて僅かに突出するように配置される。しかし、コイル案内溝部331bの溝幅W2は、スロット22内に挿入される後述の帯状コイル100の直状部102の幅Wc以上である(図25参照)。そのため、コイル案内溝部331bは、直状部102のスロット22内への挿入を阻害することはない。
なお、本実施形態のステータコア固定治具3は、1つの端面3a当たり、ステータコア2の1つおきのスロット22に対応する36個のカフスガイド33を有する。カフスガイド33は、ステータコア固定治具3の径方向内側に移動してガイド位置に位置決めされた際に、隣り合うカフスガイド33,33間の内端33a側の周方向の離隔距離が、ガイド溝331のコイル案内溝部331bの溝幅W2に一致するように配置される。
図6及び図7に示すように、カフスガイド33の内端33a側の両側面には、カフスガイド33の長さ方向に沿って、底面33d側のカフスガイド33の全体の幅を狭くする切り欠き部333a,333aを有する。この切り欠き部333aは、カフス部支持溝部331aと同じ一定の高さH1を有する。これによって、全てのカフスガイド33が径方向内側に移動して、対応する絶縁紙24のカフス部24aを挟むように支持した際(図21参照)、周方向に隣り合うカフスガイド33,33の切り欠き部333a,333aは、カフス部支持溝部331aと同様に、カフスガイド33,33の間に配置されるスロット22の絶縁紙24のカフス部24aをステータコア2の周方向の両側から挟むように支持するカフス部支持溝部を形成する。さらに、カフスガイド33の切り欠き部333aよりもテーパ面33c側の外側面には、切り欠き部333aよりも側方に張り出した張出部333bが形成される。これによって、隣り合うカフスガイド33,33の張出部333b,333bとの間には、コイル案内溝部331bと同様のコイル案内溝部が形成される。
ステータコア固定治具3の両端面3a,3aには、図5に示すように、カフスガイド33にそれぞれ対応して一対ずつ設けられる内径側規制ピン34a及び外径側規制ピン34bを有する。カフスガイド33の長孔332は、一対の内径側規制ピン34a及び外径側規制ピン34bを内側に係合させて、ステータコア固定治具3の両端面3a,3aに取り付けられる。
内径側規制ピン34aは、カフスガイド33がステータコア固定治具3の径方向外側に向けて移動した際に、長孔332の内端部332aに当接することによって、図2に示すように、カフスガイド33を最も径方向外側の非ガイド位置に位置決めする。非ガイド位置では、カフスガイド33の内端33aは、ステータコア挿入孔31よりも径方向の外側に配置される。
外径側規制ピン34bは、カフスガイド33がステータコア固定治具3の径方向内側に向けて移動した際に、長孔332の外端部332bに当接することによって、カフスガイド33を最も径方向内側のガイド位置に位置決めする。このとき、カフスガイド33の内端33aは、コイル巻取治具4よりも径方向外側に配置される(図20及び図21参照)。
なお、ステータコア2は、ステータコア固定治具3のステータコア挿入孔31に、軸方向のいずれか一方側から挿入されるため、ステータコア2の挿入側と反対側に配置されるカフスガイド33は、図5に示すように、外径側規制ピン34bが長孔332の内端部332aに当接した状態で、内端33a側がステータコア2の円環部21に干渉するように配置されていてもよい。しかし、内径側規制ピン34a及び外径側規制ピン34bは、ステータコア固定治具3の内部に設けたシリンダ等のアクチュエータを有する図示しない進退機構によって、ステータコア固定治具3の表面に対する突出及び陥没を選択可能に構成してもよい。これによって、図5に示すようにカフスガイド33が配置される場合、必要に応じて、内径側規制ピン34a及び外径側規制ピン34bをステータコア固定治具3の表面に対して陥没させることによって、カフスガイド33をさらに径方向外側に移動させ、図2に示すように、カフスガイド33をステータコア2の円環部21から完全に退避させた状態にすることができる。
コイル巻取治具4は、図8に示すように、略円筒状の治具本体41と、治具本体41の外周に放射状に突出する複数の櫛歯部42と、周方向に隣り合う櫛歯部42の間によって形成される複数の櫛歯状溝43と、治具本体41の中心に開口する軸孔44と、を有する。
櫛歯部42及び櫛歯状溝43は、治具本体41の軸方向の両端部にそれぞれ設けられる。治具本体41の両端部の櫛歯部42及び櫛歯状溝43のそれぞれの位相は軸方向に揃えられている。治具本体41の周方向に配列される櫛歯状溝43の数は、ステータコア2に設けられるスロット22の数に一致している。したがって、本実施形態のコイル巻取治具4は、72個の櫛歯状溝43を有する。コイル巻取治具4は、ステータコア2の円環部21の内側に挿入可能となるように、櫛歯部42の先端の位置によって規定されるコイル巻取治具4の外径が、ステータコア2の内径よりも小径になるように形成されている。
コイル巻取治具4には、ステータコア2に装着するための帯状コイル100が円環状に巻き取られる。図9に示すように、帯状コイル100は、断面形状が略矩形状の平角導線101によって形成される長尺帯状のコイルである。平角導線101は、例えば、銅、アルミニウム等の導電性の高い金属によって形成される。
帯状コイル100は、複数の直状部102と複数のコイルエンド部103とを有する。直状部102は、ステータコア2のスロット22内に挿入される部位であり、それぞれ略直線状に延びて一定の間隔で平行に配置される。コイルエンド部103は、直状部102よりも帯状コイル100の側端寄りの位置にそれぞれ配置され、隣り合う直状部102の一方端部同士と他方端部同士とを略三角形の山型状に交互に連結する。コイルエンド部103は、帯状コイル100がステータコア2のスロット22に装着された際に、スロット22からステータコア2の軸方向にそれぞれ突出するように配置される部位である。本実施形態の帯状コイル100は、複数の直状部102と複数のコイルエンド部103とがそれぞれ折り曲げ形成された6本の平角導線101を、直状部102が一定の間隔で平行に並列するように束ねることによって、長尺帯状に形成される。
コイル巻取治具4は、図10に示すように、ステータコア2の内側に挿入される前に、帯状コイル100の直状部102を櫛歯状溝43の外方からそれぞれ順次挿入することによって、帯状コイル100を多重に巻き取っている。これによって、図11に示すように、帯状コイル100が円環状に巻き取られたコイル巻取治具4が構成される(コイル巻取工程)。
治具本体41の軸方向の櫛歯部42間の距離は、帯状コイル100の直状部102の長さに対応している。そのため、コイル巻取治具4に巻き取られた帯状コイル100の直状部102は、治具本体41の両端部の同位相の櫛歯状溝43,43に亘って収容される。多重に巻き取られた帯状コイル100のコイルエンド部103は、櫛歯状溝43から治具本体41の軸方向にそれぞれ円筒状に突出する。このようにして帯状コイル100が円環状に巻き取られたコイル巻取治具4は、図1、図2及び図3に示すように、ステータコア固定治具3に固定されたステータコア2の貫通孔20の内側に、例えば、図示しないロボットの動作によって挿入される。なお、図1では、コイル巻取治具4の帯状コイル100は図示を省略している。
ステータコア2の内側の貫通孔20に挿入されたコイル巻取治具4は、ステータコア固定治具3を間に挟んでその両側にそれぞれ配置されるコイル拡張機構部5によって、所定の位置及び姿勢に保持される。本実施形態のコイル拡張機構部5は、図1に示すように、略円柱状の外観形状を有し、ステータコア2の内側に挿入されたコイル巻取治具4に対して軸方向から対向している。
図1及び12に示すように、コイル拡張機構部5には、ステータコア固定治具3を固定する基台11上に、ステータコア固定治具3を挟んで対面するように、一対の支持基板12,12が立設される。コイル拡張機構部5は、支持基板12からステータコア2の内側に挿入されるコイル巻取治具4に向けてそれぞれ水平方向に突出している。コイル拡張機構部5は、支持基板12が図示しないモータ等の駆動によって基台11上を直線的に移動することによって、コイル巻取治具4に対して当接する方向及び離隔する方向にそれぞれ移動可能に設けられる。
コイル拡張機構部5は、図12及び図13に示すように、支持基板12からステータコア2の内側に挿入されたコイル巻取治具4に向けて延びる主軸部51を中心に有する。主軸部51の先端には、ステータコア2の内側においてコイル巻取治具4を所定の位置及び姿勢に保持する保持部52が設けられる。保持部52は、主軸部51の先端に配置される円形状の端板部521の中心から突出する軸突部522と、軸突部522の径方向外側の端板部521から軸突部522と同一方向に突出する1つの位置決め突部523と、を有する。軸突部522は、コイル巻取治具4の軸孔44に嵌合する。位置決め突部523は、コイル巻取治具4の軸孔44の径方向外側に設けられる1つの位置決め孔45に嵌合する。
コイル巻取治具4の位置決め孔45及び保持部52の位置決め突部523は、互いに嵌合した際に、ステータコア固定治具3に固定されるステータコア2のスロット22の位相と、ステータコア2の内側に挿入されたコイル巻取治具4の櫛歯状溝43の位相とが一致するように、予め位置決めされて設けられている。したがって、コイル拡張機構部5がステータコア固定治具3に向けて移動し、コイル巻取治具4の軸孔44及び位置決め孔45と保持部52の軸突部522及び位置決め突部523とが嵌合すると、図5に示すように、コイル巻取治具4は、ステータコア2のスロット22に対して櫛歯状溝43の位相を合わせた状態で保持される。これによって、ステータコア2のスロット22の内部とコイル巻取治具4の櫛歯状溝43の内部とが、径方向に連通する。
コイル拡張機構部5は、主軸部51の外周側にコイル拡張部53を有する。コイル拡張部53は、主軸部51の外周側に嵌合する可動筒部531と、可動筒部531のさらに外周側に配置される複数の可動腕部532と、可動腕部532の先端にそれぞれ設けられる複数の駒部材533と、を有する。
可動筒部531は、主軸部51の長さよりも短い長さを有し、支持基板12の後方に配置されるシリンダ等のアクチュエータ54の駆動によって、主軸部51の軸方向に沿って摺動可能に設けられる。
可動腕部532は、主軸部51の軸方向に沿って延び、可動筒部531の外周側において周方向に一定の間隔をおいて複数配置される。本実施形態のコイル拡張部53は、主軸部51の周方向に沿って配列される12本の可動腕部532を有する。支持基板12の表面には、主軸部51を中心にして径方向外側に向けて放射状に配列される12本のガイドレール121が設けられる。可動腕部532の後端532bは、それぞれガイドレール121に沿って移動可能に取り付けられる。可動腕部532は、ガイドレールから可動筒部531の軸方向に沿って屈曲して保持部52の外周近傍まで延びている。可動腕部532の先端532aは、それぞれ回動可能に取り付けられる2つずつのリンク部534を介して、可動筒部531の先端側の外周面に連結される。
駒部材533は、略扇形状を有し、可動腕部532の先端にそれぞれ1つずつ設けられる。したがって、本実施形態のコイル拡張部53は、12個の駒部材533を有する。図15及び図16に示すように、駒部材533は、周方向の一方端部に一対の係合突片533aをそれぞれ有し、周方向の他方端部に、一対の係合突片533aと係合する一対の係合溝533bをそれぞれ有する。一対の係合突片533aは、コイル拡張部53の軸方向に平行に配置され、それぞれコイル拡張部53の周方向に向けて平行に突出している。12個の駒部材533は、周方向に隣り合う駒部材533,533の一対の係合突片533aと一対の係合溝533bとが互いに係合し合うことによって、保持部52の外周側に円環状に配列される。
図12、図13及び図14に示すコイル拡張機構部5のコイル拡張部53は、可動筒部531が主軸部51の後端側(支持基板12側)に後退した状態を示す。このとき、可動腕部532は、それぞれ放射状のガイドレール121の内方端側に移動し、可動筒部531の外周面に最も近接するように配置される。これによって、コイル拡張部53は、図15及び図16に示すように、12個の駒部材533を互いに密接させるように最も縮径する。コイル拡張部53が最も縮径したときの外径は、帯状コイル100が巻き取られたコイル巻取治具4から軸方向に円筒状に突出するコイルエンド部103の内径よりも僅かに小さい。コイル拡張機構部5は、コイル拡張部53が縮径した状態で、コイル巻取治具4の軸方向に円筒状に突出するコイルエンド部103に挿入され、保持部52によってコイル巻取治具4を保持する。
次に、可動筒部531が、アクチュエータ54の駆動によって、主軸部51に沿ってコイル巻取治具4に向けて前進すると、可動筒部531に連結されるリンク部534が、それぞれ可動筒部531の径方向外側に向けて張り出すように回動し、可動腕部532をガイドレールに沿ってそれぞれ外側に平行移動させる。これによって、12本の可動腕部532は、可動筒部531から径方向外側に離隔する。このとき、コイル拡張部53は、図17、図18及び図19に示すように、隣り合う駒部材533間の距離を互いに広げるように移動させて拡径する。最も拡径したコイル拡張部53の外径は、コイル巻取治具4の外径よりもやや大きい。
なお、図18及び図19に示すように、コイル拡張部53が最も拡径した際、隣り合う駒部材533,533同士は離隔するが、駒部材533,533間には係合溝533bから離れた一対の係合突片533aが周方向に張り出している。そのため、コイル拡張部53を周方向に見た場合、隣り合う駒部材533,533の間は一対の係合突片533aによって連続し、コイル拡張部53を径方向に貫通するような溝部は形成されない。
次に、コイル装着装置1において、コイル巻取治具4に巻き取られた帯状コイル100を、ステータコア固定治具3に固定されたステータコア2の内側からスロット22に挿入する方法について説明する。
コイル巻取治具4には、ステータコア2の内側に挿入される前に、上記のように、コイル巻取工程において、帯状コイル100が円環状に巻き取られる。帯状コイル100が円環状に巻き取られたコイル巻取治具4がステータコア固定治具3に固定されたステータコア2の内側に挿入された後は、図20に示すように、カフスガイド33が、図示しないアクチュエータの駆動によって径方向内側に向けて移動する。
カフスガイド33が径方向内側に向けて移動すると、図21に示すように、カフスガイド33のガイド溝331が、対応するスロット22内の絶縁紙24のカフス部24aを周方向の両側から挟み込むように支持する。詳しくは、図22に示すように、ガイド溝331のカフス部支持溝部331aは、カフス部24aの一対の径方向部241,241の部位を挟むように支持する。カフス部24aよりもステータコア2の軸方向外側(図22における紙面上方)には、ガイド溝331のコイル案内溝部331bが、カフス部24aを覆い隠すように配置される。
このとき、周方向に隣り合うカフスガイド33,33の間にも、カフスガイド33の切り欠き部333aによって形成されるカフス部支持溝部によって、カフスガイド33,33間のスロット22の絶縁紙24のカフス部24aが、周方向の両側から挟み込まれるように支持される。さらに、そのカフス部24aを覆い隠すように、カフスガイド33,33の張出部333b,333bが配置される。このように、スロット22内の全ての絶縁紙24のカフス部24aが、カフスガイド33のカフス部支持溝部331a及び切り欠き部333aによって支持されることにより、全ての絶縁紙24は、スロット22内の所定の位置に位置決めされる。
なお、図20では、コイル巻取治具4を保持するコイル拡張機構部5は図示されていないが、カフスガイド33によるカフス部24aの支持動作は、ステータコア固定治具3にステータコア2が固定された後で、後述するコイル拡張部53の動作によって帯状コイル100がステータコア2のスロット22内に挿入される前までの適宜のタイミングで行われる。
ステータコア2の内側に挿入されたコイル巻取治具4は、コイル拡張部53を縮径させた状態のコイル拡張機構部5がコイル巻取治具4に向けてそれぞれ移動することによって、コイル拡張機構部5の保持部52によって保持される(コイル巻取治具保持工程)。
さらに、カフスガイド33のガイド溝331のカフス部支持溝部331aによってスロット22内の絶縁紙24のカフス部24aが位置決めされた後、図23及び図24に示すように、コイル拡張機構部5のコイル拡張部53がそれぞれアクチュエータ54の駆動によって拡径する。これによって、コイル拡張部53は、コイル巻取治具4に巻き取られた帯状コイル100のコイルエンド部103を、帯状コイル100の内方から外方に向けて拡張させるように押圧する。コイル拡張部53によって押圧された帯状コイル100は徐々に拡張する。これに伴い、直状部102は、櫛歯状溝43にガイドされながら、櫛歯状溝43と連通するステータコア2のスロット22に向けて移動する。これによって、帯状コイル100の直状部102は、ステータコア2のスロット22に干渉することなく、スロット22の開口部22aからスロット22内に挿入される(コイル拡張工程)。
ここで、図25に示すように、コイル巻取治具4の櫛歯状溝43は、外径側に縮幅部43aを有する。コイル巻取治具4の周方向に沿う縮幅部43aの溝幅W3は、カフスガイド33のガイド溝331のコイル案内溝部331bの溝幅W2よりも狭い。しかし、この縮幅部43aの溝幅W3は、帯状コイル100の直状部102の幅Wcに略等しい。これによって、スロット22に向けて移動する櫛歯状溝43内の直状部102が縮幅部43aを通過する際に、直状部102の位置が、スロット22内に挿入される直前で、スロット22の開口部22aの中央を通るスロット中心線22bに沿うように位置補正される。そのため、櫛歯状溝43内の直状部102は、スロット22の開口部22aを通って絶縁紙24の内側に円滑に挿入される。
スロット22の開口部22aを通過する直状部102は、図26に示すように、カフスガイド33のガイド溝331のコイル案内溝部331b及び張出部333bに当接しながらスロット22内を移動することによって、コイル案内溝部331b及び張出部333bに沿って案内される。コイル案内溝部331bは、カフス部支持溝部331aよりも幅狭であるため、カフス部支持溝部331aによって支持されるカフス部24aが直状部102と接触することはない。したがって、スロット22内に挿入される直状部102が、スロット22との間で絶縁紙24のカフス部24aを噛み込むことは防止される。
直状部102がスロット22内に挿入された帯状コイル100のコイルエンド部103は、図26に示すように、カフスガイド33のガイド溝331及び隣り合うカフスガイド33,33の間から外側に屈曲して延びるとともに、ガイド溝331のコイル案内溝部331bとテーパ面33cとの間の角部331c及び張出部333bとテーパ面33cとの間の角部333cに当接する(図6におけるP1位置)。帯状コイル100は、直状部102がスロット22内に奥深く挿入されるに従って徐々に拡径し、周方向に隣り合う直状部102,102同士の間隔が広がるため、コイルエンド部103と直状部102とが成す内側の角度θが次第に大きくなるように変形する。このとき、スロット22内の直状部102には、ステータコア2の周方向に湾曲しようとする応力が作用する。直状部102がスロット22内で湾曲すると、スロット22内の絶縁紙24の径方向部241と接触して絶縁紙24を損傷させるおそれがある。しかし、本実施形態のカフスガイド33の角部331c,333cは、テーパ面33cに沿って形成されるため、直状部102がスロット22内に奥深く挿入されるのに伴って、直状部102の両端のコイルエンド部103,103は、図27において矢印で示すように、角部331c,333cを支点にして、直状部102に対してステータコア2の軸方向(図27の上下方向)に沿う張力Fを付与する(図6におけるP2位置)。これによって、スロット22内の直状部102は真っ直ぐに延ばされ、スロット22内を移動する際に、直状部102が湾曲して絶縁紙24を損傷させることは抑制される。
ガイド溝331のコイル案内溝部331bの角部331c,333cは、それぞれ丸みを有するR形状に形成されている。そのため、コイルエンド部103が角部331cと接触しても、帯状コイル100の表面に形成されている保護被膜の損傷は抑制される。コイル案内溝部331b及び張出部333bの全体が、丸みを有する円弧形状に形成されてもよい。
2つのコイル拡張機構部5のコイル拡張部53がそれぞれ最も拡径すると、コイル巻取治具4の帯状コイル100の直状部102は、図28に示すように、ステータコア2のスロット22内にそれぞれ完全に挿入され、帯状コイル100はステータコア2のスロット22内に装着される。2つのコイル拡張機構部5のコイル拡張部53は、同時に拡径するように動作してもよいし、直状部102がスロット22の開口部22aに対して径方向に斜めに挿入されるように、時間差を設けて順次拡径するように動作してもよい。
その後、カフスガイド33が径方向外側に移動してステータコア2の端面2aから完全に退避するとともに、コイル拡張部53がそれぞれ縮径し、コイル拡張機構部5はそれぞれコイル巻取治具4から離隔する。これによって、図29に示すように、ステータコア2のスロット22内に帯状コイル100が装着されたステータ200が得られる。
以上のように、本実施形態のコイル装着装置1は、円環状に巻回された帯状コイル100の直状部102を、ステータコア2の内方から、絶縁紙24を有するスロット22内に挿入することによって、帯状コイル100をステータコア2の周方向に沿って装着する。絶縁紙24は、ステータコア2の軸方向の端面2aからはみ出したカフス部24aを有する。コイル装着装置1は、ステータコア2を、所定の位置及び姿勢に固定するステータコア固定治具3と、ステータコア固定治具3に固定されるステータコア2の内側に配置され、外周に放射状に配列される櫛歯状溝43に帯状コイル100の直状部102を挿入することによって、帯状コイル100を円環状に巻き取ったコイル巻取治具4と、ステータコア固定治具3に設けられ、カフス部24aを支持するガイド溝311を有するカフスガイド33と、を備える。ガイド溝331は、カフス部24aをステータコア2の周方向から挟むように支持するカフス部支持溝部331aと、カフス部支持溝部331aよりもステータコア2の端面2aから遠い側に、カフス部支持溝部331aの溝幅W1よりも狭い溝幅W2を有するコイル案内溝部311bと、を有する。これによれば、スロット22内の絶縁紙24のカフス部24aが、カフスガイド33のガイド溝331のカフス部支持溝部331aによって、ステータコア2の周方向から挟まれるように支持されるため、カフス部24aがスロット22に対して位置決めされるとともに、直状部102が、ガイド溝331のコイル案内溝部331bに当接することによって、カフス部24aを噛み込むことなくスロット22内に案内される。そのため、円環状に巻き取られた帯状コイル100の直状部102をステータコア2の内側からスロット22内に挿入する際に、直状部102がスロット22内の絶縁紙24を噛み込むおそれのないコイル装着装置1を提供することができる。
本実施形態のコイル巻取治具4の櫛歯状溝43は、外径側に、溝幅W3がガイド溝311のコイル案内溝部311bの溝幅W2よりも狭い縮幅部43aを有する。これによれば、コイル巻取治具の櫛歯状溝内の直状部がステータコアのスロット内に挿入される直前で、直状部の位置が縮幅部によって補正される。そのため、櫛歯状溝内の直状部をスロット内の絶縁紙の内側に円滑に挿入することができる。
本実施形態のコイル装着方法は、円環状に巻回された帯状コイル100の直状部102を、ステータコア2の内方から、絶縁紙24を有するスロット22内に挿入することによって、帯状コイル100をステータコア2の周方向に沿って装着する。絶縁紙24は、ステータコア2の軸方向の端面2aからはみ出したカフス部24aを有し、カフス部24aをステータコア2の周方向から挟むように支持するカフス部支持溝部331aと、カフス部支持溝部331aよりもステータコア2の端面2aから遠い側に、カフス部支持溝部331aの溝幅W1よりも狭い溝幅W2を有するコイル案内溝部331bと、を有するガイド溝331を備えるカフスガイド33のカフス部支持溝部331aによって、カフス部24aを支持し、カフス部24aをカフス部支持溝部331aによって支持した状態で、円環状の帯状コイル100を拡径させ、直状部102をスロット22内に挿入するとともに、コイル案内溝部331bによって直状部102の移動を案内する。これによれば、スロット22内の絶縁紙24のカフス部24aを、カフスガイド33のガイド溝331のカフス部支持溝部331aによって、ステータコア2の周方向から挟むように支持するため、カフス部24aをスロット22に対して位置決めすることができるとともに、直状部102を、ガイド溝331のコイル案内溝部331bに当接させることによって、カフス部24aを噛み込むことなくスロット22内に案内することができる。そのため、円環状に巻き取られた帯状コイル100の直状部102をステータコア2の内側からスロット22内に挿入する際に、直状部102がスロット22内の絶縁紙24を噛み込むおそれのないコイル装着方法を提供することができる。
以上説明した実施形態のコイル装着装置1は、ステータコア2及びコイル巻取治具4の軸方向が水平方向に配置されるように構成されるが、ステータコア2及びコイル巻取治具4の軸方向が垂直方向等の水平方向以外の方向に配置されるように構成されてもよい。
帯状コイル100が円環状に巻き取られたコイル巻取治具4は、いずれか一方のコイル拡張機構部5の保持部52に取り付けられて保持された状態で、ステータコア固定治具3に固定されたステータコア2の内側に挿入されてもよい。
ステータコア固定治具3の両端面3a,3aには、それぞれステータコア2のスロット22に対応する数のカフスガイド33が設けられてもよい。
1 コイル装着装置
2 ステータコア
2a 端面
22 スロット
24 絶縁紙
24a カフス部
3 ステータコア固定治具
33 カフスガイド
331 ガイド溝
331a カフス部支持溝部
331b コイル案内溝部
4 コイル巻取治具
43 櫛歯状溝
43a 縮幅部
100 帯状コイル
102 直状部

Claims (3)

  1. 円環状に巻回された帯状コイルの直状部を、ステータコアの内方から、絶縁紙を有するスロット内に挿入することによって、前記帯状コイルを前記ステータコアの周方向に沿って装着するコイル装着装置であって、
    前記絶縁紙は、前記ステータコアの軸方向の端面からはみ出したカフス部を有し、
    前記ステータコアを、所定の位置及び姿勢に固定するステータコア固定治具と、
    前記ステータコア固定治具に固定される前記ステータコアの内側に配置され、外周に放射状に配列される櫛歯状溝に前記帯状コイルの前記直状部を挿入することによって、前記帯状コイルを円環状に巻き取ったコイル巻取治具と、
    前記ステータコア固定治具に設けられ、前記カフス部を支持するガイド溝を有するカフスガイドと、を備え、
    前記ガイド溝は、前記カフス部を前記ステータコアの周方向から挟むように支持するカフス部支持溝部と、前記カフス部支持溝部よりも前記ステータコアの前記端面から遠い側に、前記カフス部支持溝部の溝幅よりも狭い溝幅を有するコイル案内溝部と、を有する、コイル装着装置。
  2. 前記コイル巻取治具の前記櫛歯状溝は、外径側に、溝幅が前記ガイド溝の前記コイル案内溝部の溝幅よりも狭い縮幅部を有する、請求項1に記載のコイル装着装置。
  3. 円環状に巻回された帯状コイルの直状部を、ステータコアの内方から、絶縁紙を有するスロット内に挿入することによって、前記帯状コイルを前記ステータコアの周方向に沿って装着するコイル装着方法であって、
    前記絶縁紙は、前記ステータコアの軸方向の端面からはみ出したカフス部を有し、
    前記カフス部を前記ステータコアの周方向から挟むように支持するカフス部支持溝部と、前記カフス部支持溝部よりも前記ステータコアの前記端面から遠い側に、前記カフス部支持溝部の溝幅よりも狭い溝幅を有するコイル案内溝部と、を有するガイド溝を備えるカフスガイドの前記カフス部支持溝部によって、前記カフス部を支持し、
    前記カフス部を前記カフス部支持溝部によって支持した状態で、円環状の前記帯状コイルを拡径させ、前記直状部を前記スロット内に挿入するとともに、前記コイル案内溝部によって前記直状部の移動を案内する、コイル装着方法。
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