JP7221797B2 - 検電器チェッカー - Google Patents
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Description
検電器には、電圧や用途等に応じて種々のものがあり、例えば低圧用、高圧用の検電器や、交流用、直流用、交流/直流両用の検電器がある。
また、検電器として、図6に示すように、携帯可能なペン型の検電器100がある。ペン型の検電器100は、ペン型の本体101の先端に金属や導電性ゴムからなる検知部102を有し、この検知部102を検査対象部位に接触させることにより検電を行う。検査対象部位が電気を帯びていれば、検電器100は本体101に設けられたランプを点灯させる等してユーザに通知する。
本実施形態に係る検電器チェッカー1は、図6に示したようなペン型の検電器100を対象として、その動作確認を行う検電器チェック機能を有するとともに、この検電器チェック機能だけでなく、正しく検電を行うためのトレーニング機能を有する。
本実施形態では、低圧用で交流/直流両用のペン型の検電器100(例えば使用電圧範囲が交流(AC)50V~600V、直流(DC)12V~600V)を対象とすることを想定する。
図1(a)、(b)に、検電器チェッカー1の外観構成を示す。検電器チェッカー1は、アルミケース等の箱体2を備える。箱体2は、本体3と、取っ手5が取り付けられた蓋4とを備え、持ち運び可能である。本体3内は、上段面6a及び下段面6bの二層構造とされている。
なお、図1には主要素となる構成を図示するが、全ての構成を図示したものではなく、必要に応じて配線等が設置される。
端子台7、8は、一対の端子(入力端子22及び出力端子23)からなる極を複数集合させたものである。各端子22、23には、ねじ24により接続線を接続する構造になっている。
また、直流検電用の端子台8では、例えば複数の極のうち半分を+極用に、残りを-極用にする。
なお、図2に示す端子台は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。また、交流検電用の端子台7と、直流検電用の端子台8とで極数を異ならせてもよいし、異なるタイプの端子台を用いてもよい。
電気伝導体9は、丸棒状であり、上段面6aから突出するように設置される。電気伝導体9は、絶縁体からなる円筒状のカバー10により覆われている。カバー10は、先端面が閉塞するとともに、円筒周面に開口部25、26が形成される。詳細には、長手方向に延びるスリット状の第1の開口部25と、第1の開口部25の隣に配置され、第1の開口部25よりも短い第2の開口部26とが形成され、これら第1の開口部25及び第2の開口部26が周方向に等間隔で4箇所に配置される。第1の開口部25及び第2の開口部26は、ペン型の検電器100の検知部102が挿入可能なサイズに設定されており、検知部102を第1の開口部25や第2の開口部26に挿入して、電気伝導体9に接触させることができる。
電圧出力装置17は、ACプラグ15を介していわゆる家庭用電源(100Vの交流電圧を供給する電源)に接続され、交流電圧及び直流電圧を出力する。交流の出力電圧は例えば50V(±10%)、直流の出力電圧は例えば+50V~+60V及び-50V~-60Vである。
また、電圧出力装置17は、アースクリップ16を介して接地される。また、電圧出力装置17は、上段面6aの接地端子14に接続する。
この状態で、ペン型の検電器100の検知部102を、交流検電用の端子台7の入力端子22や直流検電用の端子台8の入力端子22に接触させる。電圧出力装置17に接続する入力端子22に接触させることで、検電器100が正常であればランプが点灯等するので、検電器100の動作確認を行うことができる。検電器チェッカー1において、交流検電用の端子台7と、直流検電用の端子台8とが設置されることで、交流及び直流を意識して動作確認を行うことができる。なお、直流検電を行うときは、一方の手で検電器100を持ち、他方の手を接地端子14に触れるようにする。
また、ペン型の検電器100の検知部102を、カバー10の第1の開口部25や第2の開口部26に挿入して、電気伝導体9に接触させる。検電器100が正常であればランプが点灯等するので、検電器100の動作確認を行うことができる。
実際の現場では、検査対象部位の形状やその周囲の環境等は様々であり、検電器100を当てにくい状況も多々ある。作業者は、その時々の状況に合わせ、過去の経験から、検電器100をどのように当てればよいかを見出す。
検電器チェッカー1において、端子台7、8により現場と同様の端子台を再現することで、現場での検電の実態に即した訓練環境として、トレーニングを行うことができる。
なお、端子台7、8に端子22、23を覆うような遮蔽板を設ける等して、あえて検電器100を当てにくくする構造とすることにより、トレーニング効果をより高めることができる。また、図2では、端子が一段に配置された端子台7、8を例示したが、端子が階段状に配置された多段の端子台もあり、そういった複雑な構造の端子台を設置して、あえて検電器100を当てにくくする構造としてもよい。
検電器チェッカー1において、端子台7、8の入力端子22を常時通電とせず、電圧出力装置17による入力端子22への電圧の印加を時系列でオンオフするようにして、シーケンスにより電圧印加状態と無電圧状態との変化を生じさせる。検電器チェックだけでいえば、常時通電の部位に検電器100を一瞬だけ当てれば動作確認が済むところを、あえて電圧印加状態と無電圧状態との変化を生じさせることで、検電器100をしっかりと適当な時間だけ当てるといった動作の意識付けを行うことができる。また、検電器100の動作(検知、検知無し)をより明確に判別することが可能になり、検電器不良や動作遅れ等の発見率が向上する。
上記実施形態では、ペン型の検電器100を対象とする例を説明したが、本発明は、特定の検電器専用のチェッカーではなく、交流用、直流用の接触式検電器(電子式、ネオン管式)のチェッカーとして広く適用可能である。また、本発明は、高圧用の検電器を対象とする検電器チェッカーにも適用可能である。
また、電気伝導体9に交流電圧を印加するようにしたが、電気伝導体9と別に又は電気伝導体9に替えて、直流電圧を印加する電気伝導体及びそれを覆うカバーを設置してもよい。
Claims (6)
- 検電器の動作確認を行うための検電器チェッカーであって、
複数の端子を集合させた端子台と、
前記端子台の前記端子に接続し、電圧を印加する電圧出力装置と、
前記電圧出力装置による前記端子への電圧の印加を時系列でオンオフする切替部とを備えることを特徴とする検電器チェッカー。 - 前記電圧出力装置は交流電圧及び直流電圧を出力し、
前記端子台として、前記電圧出力装置により交流電圧が印加される端子台と、前記電圧出力装置により直流電圧が印加される端子台とを備えることを特徴とする請求項1に記載の検電器チェッカー。 - 前記電圧出力装置により電圧が印加される電気伝導体と、
前記電気伝導体を覆うとともに、前記検電器の検知部が挿入可能な開口部が形成されたカバーとを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の検電器チェッカー。 - 前記電気伝導体は丸棒状であり、
前記カバーは円筒状であり、
前記カバーの周方向に前記開口部が複数形成されていることを特徴とする請求項3に記載の検電器チェッカー。 - 前記端子台、前記電圧出力装置、前記切替部、前記電気伝導体及び前記カバーが、持ち運び可能な箱体に収納されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の検電器チェッカー。
- 前記電圧出力装置は、100Vの交流電圧を供給する電源を利用して電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の検電器チェッカー。
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