JP7221128B2 - コンクリートのスランプ特定方法及びスランプ特定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートのスランプ特定方法とスランプ特定装置に関する。
フレッシュコンクリートをポンプ圧送し、配管を介して打設場所へ送り出して打設することにより、鉄筋コンクリート構造物や無筋コンクリート構造物、鋼コンクリート合成構造物等が施工される。施工現場の制約等により、配管長が長くなったり、配管がベント管や上向き垂直管等を含むような場合には、配管閉塞が大きな問題となり得る。コンクリートのポンプ圧送に関して、配管閉塞が起き難い配合の一要素として、単位セメント量が300kg/m以上の配合のコンクリートを用いることが経験則の観点から推奨されており、この場合には300m以内の圧送距離が確保できると言われている。また、コンクリートのポンプ施工指針(非特許文献1)においては、粗骨材の最大寸法40mm、スランプ12cm、空気量4%で、配管径が150mmの場合に、単位セメント量が300kg/m以上であれば、圧送距離100mを満足することが記載されており、これも経験則に依拠するものである。このように、コンクリートのポンプ圧送性においては、コンクリートの配合が重要であることが分かっている。尚、上記するコンクリートのポンプ施工指針では、コンクリートのポンプ圧送性に関して、コンクリートの配合の他に、コンクリートをポンプ圧送(加圧)した後の経過時間とブリーディング量を加圧ブリーディング試験から特定し、圧送性の評価を行う方法も記載されている。
しかしながら、これら過去の経験則やポンプ施工指針においては、ポンプ圧送できる圧送距離を可及的に長くするための最適なコンクリートの配合、別の言い方をすれば、ポンプ圧送性に最適な配合を具体的に示していない。さらには、これら過去の経験則やポンプ施工指針は、配管閉塞せずにポンプ圧送できる圧送距離を具体的に示していない。そのため、実際の現場施工においては、必要に応じて、現場施工に先行して実際に所定延長の配管を組み、設定されている配合のコンクリートをポンプ圧送して配管閉塞の有無を確認する、実配管試験を行っている。しかしながら、この実配管試験において仮に配管閉塞がないことが確認できたとしても、実配管試験での配管長さや配管線形等が、現場施工における配管長さや配管線形等を忠実に模擬していないと、実際の現場施工において配管閉塞がないとは言い切れない。例えば、都市部における工事においては、コンクリートポンプ車を多数箇所に置き、多方向から配管を延ばしてコンクリートのポンプ圧送を行えるスペースが無い場合が往々にしてある。このような場合、実際のコンクリート打設においては、例えば一台のコンクリートポンプ車から配管を延ばし、必要に応じてベント管や上向き垂直管、フレキシブルホース等を介在させながら打設場所まで配管を延ばしてコンクリート打設を行う必要がある。このような施工に際して予め実配管試験を行う場合に、実際の配管長さや配管の線形等を忠実に模擬して試験を行うことは、試験を行うスペースの問題やコストの問題、時間や手間の問題等から、不可能と言ってよい。
そこで、配合選定の段階で、試験室内において、閉塞までの圧送距離を特定することのできる、コンクリートポンプ圧送性評価方法が提案されている。具体的には、パイプ内にコンクリートを流し込む流入工程と、パイプの両端にそれぞれ設置された圧送手段を交互に用いて、コンクリートをパイプ内の第一地点と第二地点との間で往復移動させる圧送工程と、を備えた評価方法である。圧送工程では、圧送手段によるポンプ圧送回数を計測しながら、パイプ内でコンクリートの流動性が一定値以下となる閉塞状態になるまで圧送を続け、閉塞状態になったときにポンプ圧送回数から圧送可能距離を算出する。圧送工程では、パイプ内の圧力を計測し、パイプ内の圧力が所定の圧力を超えた際に閉塞状態になったと判定する(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-102059号公報
コンクリートのポンプ施工指針(2012年版) 土木学会
特許文献1に記載のポンプ圧送評価方法を適用して、配管閉塞までのポンプ圧送回数と、圧送手段である油圧シリンダーのストローク量を乗じることにより、圧送可能距離を室内にて特定することができるが、条件が様々に異なる実際の施工現場におけるコンクリートのスランプを再現するものではない。
本発明は、実際の施工現場におけるコンクリートのスランプを、簡易かつ高い精度で特定することのできる、コンクリートのスランプ特定方法及びスランプ特定装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明によるコンクリートのスランプ特定方法の一態様は、
練り終わり後のコンクリート試料を静置し、任意の時間間隔ごとに該コンクリート試料を切り返してスランプを測定する、スランプ測定工程と、
前記スランプ測定工程にて測定されたスランプに基づき、前記コンクリート試料のスランプに関する第一経時変化グラフを作成する第一経時変化グラフ作成工程と、
前記第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定する、スランプ特定工程と、
を有することを特徴とする。
本態様によれば、練り終わり後のコンクリート試料のスランプ、及び時間経過後のコンクリート試料のスランプに基づいてスランプの経時変化に関する第一経時変化グラフを作成し、この第一経時変化グラフに基づいて練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定することにより、条件の異なる各現場における例えば配管の筒先のコンクリートのスランプを、簡易な方法で、かつ高い精度で特定することができる。ここで、第一経時変化グラフは、例えば、横軸を時間軸とし、縦軸をスランプとした座標系にプロットされた、複数の時間におけるスランプを通るグラフ、もしくは近似曲線等によるグラフとして表される。また、「練り終わり後」とは、コンクリートプラントにおいて所定の配合にてコンクリートが製造された時や、コンクリートを現場において直接製造する場合には、現場においてコンクリートが製造された時等を含んでいる。
例えば、コンクリートプラントから出発したアジテータトラックにより現場にコンクリートが搬入され、現場において、受け入れ検査のためのコンクリート試料を採取し、受け入れ検査においてコンクリート試料のスランプが測定される。コンクリート試料が受け入れ検査に合格した際には、スランプが測定されたコンクリート試料が練り船やバケツ等に収容され、静置される。この静置に際しては、コンクリート試料中の水分が逸散しないような措置を講じておくのがよい。静置から三十分、一時間といった任意の時間間隔ごとに、コンクリート試料を切り返してスランプを測定する。この切り返しにより、硬化が開始しているコンクリート試料を乱し、スランプを測定し易くできる。この切り返し後のスランプ測定を一回もしくは複数回実施することにより、練り終わり後のコンクリート試料に関して、時間経過に伴う複数のスランプが特定される。
上記する練り終わり後から異なる時間経過後における複数のスランプに基づき、コンクリート試料のスランプに関する第一経時変化グラフを作成する第一経時変化グラフ作成工程を実施する。さらに、第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定するスランプ特定工程を実施することにより、練り終わり後から所望する経過時間後のコンクリートのスランプを特定することができる。例えば、コンクリートプラントにおける練り終わり後、アジテータトラックによりコンクリートが現場まで搬送され、現場にてコンクリートが受け入れられ、アジテータトラックからポンプ車にコンクリートが下ろされ、ポンプ車によるコンクリート圧送が行われる過程において、コンクリートプラントにおける練り終わり後からコンクリートが配管の筒先まで到達するトータルの経過時間を求め、第一経時変化グラフを用いてこの経過時間後のスランプを求めることにより、配管の筒先におけるコンクリートのスランプを精度よく特定することができる。この際、コンクリート搬送の際の交通渋滞等も経過時間に含まれることから、実際の現場に則したコンクリートのスランプを特定することができる。
また、現場には、複数のコンクリートプラントからアジテータトラックを介してコンクリートが納入されることが往々にしてあるが、コンクリートプラントごとに骨材等の材料や製造方法が異なり得ることから、同じ配合のコンクリートであってもコンクリートプラントごとに製造されるコンクリートの品質は異なり、スランプの経時変化の傾向は異なり得る。従って、本態様のコンクリートのスランプ特定方法をコンクリートプラントごとに行い、各コンクリートプラントに固有の第一経時変化グラフを作成しておくことにより、受け入れたコンクリートの製造元であるコンクリートプラントに応じた第一経時変化グラフを用いて、コンクリートプラントにおける練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを精度よく特定することができる。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定方法の他の態様において、前記スランプ測定工程は、コンクリートプラントにおいてコンクリートが製造された際にスランプを測定することを含み、
現場に到着したアジテータトラックから一定時間間隔でコンクリート試料を採取し、該コンクリート試料のスランプを測定して、アジテータトラック内のコンクリートのスランプに関する第二経時変化グラフを作成する第二経時変化グラフ作成工程をさらに有し、
圧送開始時のスランプを第二経時変化グラフにて特定し、圧送後のスランプを前記第一経時変化グラフにて特定し、双方のスランプの差分によるスランプロスを特定する、スランプロス特定工程をさらに有することを特徴とする。
本態様によれば、第二経時変化グラフを用いて、アジテータトラック内のコンクリートの圧送開始時のスランプを特定し、第一経時変化グラフを用いて例えば筒先にコンクリートが到達した際のスランプを特定し、双方のスランプの差分により特定されたスランプロス(圧送ロス)を用いることにより、スランプロスが大きな場合は必要に応じてコンクリートの配合を調整することができる。
ここで、スランプ測定工程では、まず、コンクリートプラントにおいてコンクリートが製造された際にスランプの測定が実行され、次いで、現場における受け入れ検査のためのコンクリート試料のスランプが測定され、さらに、静置されたコンクリート試料を切り返してスランプが測定される。既述するように、この切り返し後のスランプ測定は一回もしくは複数回実施される。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定方法の他の態様において、ポンプ車によるコンクリートの圧送圧がその閾値を超えた際の、圧送圧増分当たりのスランプロスが設定されており、
前記スランプロスを勘案して前記第一経時変化グラフを補正して、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを作成する、圧送圧補正グラフ作成工程をさらに有することを特徴とする。
本態様によれば、圧送条件が厳しく、従ってポンプ車による圧送圧が高くなり、コンクリートに作用するせん断力が大きな場合においては、圧送されたコンクリートに作用する圧送圧の大きさに応じたスランプロスを勘案し、補正された第一経時変化グラフを使用することにより、高い圧送圧を受ける場合においても例えば配管の筒先のコンクリートのスランプを精度よく特定することができる。ここで、コンクリートに作用する圧送圧はポンプの最大前面圧により判定してよく、また、予め、圧送圧の大きさに応じたスランプロスに関するデータがある場合はこの値を使用してもよい。
本発明者等によれば、圧送圧が5MPaを超えるとスランプが急激に低下すること、1MPa当たり3cm程度のスランプロスがあることが特定されている。従って、圧送圧の閾値を例えば5MPaに設定し、圧送圧増分当たりのスランプロスを3cm×(圧送圧-5MPa)の算定式により算定して、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを作成することができる。例えば、圧送圧が7MPaの場合は、3cm×(7-5)=6cmのスランプロスにて補正後の第一経時変化グラフを作成できる。すなわち、補正前の第一経時変化グラフの線形を有し、補正前の第一経時変化グラフからスランプが6cm低下したグラフを補正後の第一経時変化グラフとすることができる。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定方法の他の態様において、前記第一経時変化グラフ作成工程では、前記第一経時変化グラフを作成した際のコンクリート温度を測定し、
前記第一経時変化グラフに対して、異なるコンクリート温度の際に積算温度による補正を行うことにより、異なるコンクリート温度の際の第一経時変化グラフを作成する温度補正グラフ作成工程をさらに有することを特徴とする。
本態様によれば、作成された第一経時変化グラフはその時のコンクリート温度におけるグラフとし、この第一経時変化グラフを用いて、異なるコンクリート温度の際の第一経時変化グラフを積算温度(有効材齢)による補正にて作成することにより、任意のコンクリート温度の際に作成された一つの第一経時変化グラフを用いて、様々なコンクリート温度における第一経時変化グラフを作成することができる。コンクリート温度の高い(例えば30℃)の第一経時変化グラフは、コンクリート温度の低い(例えば10℃)の第一経時変化グラフに比べて、時間経過後のスランプの低下勾配が急になる傾向があり、補正後の第一経時変化グラフを参照した際に、ポンプ圧送開始から筒先にコンクリートが到達するまでの経過時間において、スランプが小さ過ぎると特定される場合は、配合の調整を行うことができる。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定装置の一態様は、
練り終わり後に測定されたコンクリート試料のスランプと、一定時間経過後に測定されたコンクリート試料のスランプと、が格納される格納部と、
複数の前記スランプに基づいて、前記コンクリート試料のスランプに関する第一経時変化グラフを作成し、該第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定する演算部と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、格納部に入力され、格納されている練り終わり後の異なる経過時間における複数のスランプに基づいて、演算部においてコンクリート試料のスランプに関する第一経時変化グラフが作成されることから、例えば、第一経時変化グラフにおいて、圧送開始時間(圧送開始時刻)と、筒先にコンクリートが到達するまでの圧送時間とを入力することにより、コンクリートが筒先に到達する際のスランプを精度よく特定することができる。本態様のスランプ特定装置は、パーソナルコンピュータやタブレット、スマートフォン等の端末により形成され、例えば、現場における工事管理者等が有するタブレットに格納部や演算部が内蔵され、工事管理者による入力等により、格納部に複数の時刻におけるスランプが格納される。演算部において作成された第一経時変化グラフはタブレットの表示画面に表示される。ここで、工事管理者が、圧送開始時間を入力すると、既に入力されている筒先にコンクリートが到達するまでの圧送時間を用いて筒先にコンクリートが到達する時間(時刻)が特定され、当該時刻におけるスランプが画面表示される。尚、筒先にコンクリートが到達するまでの圧送時間は、現場における工事区画と、ポンプ車の配置位置により種々変化し得ることから、複数のパターンの圧送時間を格納部に予め格納しておき、該当するパターンの圧送時間を選択できるようにしてもよい。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定装置の他の態様において、前記格納部には、コンクリートプラントにおいてコンクリートが製造された際のコンクリート試料のスランプと、現場に到着したアジテータトラックから一定時間間隔で採取されたコンクリート試料のスランプとがさらに格納されており、
前記演算部は、前記アジテータトラックから採取された前記スランプに基づいて、アジテータトラック内のコンクリートのスランプに関する第二経時変化グラフを作成し、圧送開始時のスランプを該第二経時変化グラフにて特定し、圧送後のスランプを前記第一経時変化グラフにて特定し、双方のスランプの差分によるスランプロスを特定することを特徴とする。
本態様によれば、第二経時変化グラフを用いて、アジテータトラック内のコンクリートの圧送開始時のスランプを特定し、第一経時変化グラフを用いて例えば筒先にコンクリートが到達した際のスランプを特定し、双方のスランプの差分により特定されたスランプロスを用いることにより、スランプロスが大きな場合は必要に応じてコンクリートの配合を調整することができる。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定装置の他の態様において、前記格納部には、コンクリートの圧送圧の閾値と、該閾値を超えた際の圧送圧増分当たりのスランプロスがさらに格納されており、
前記演算部は、前記スランプロスを勘案して前記第一経時変化グラフを補正して、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを作成し、該圧送圧による補正後の第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定することを特徴とする。
本態様によれば、圧送されるコンクリートがポンプ車から高い圧送圧を受ける場合においても、例えば配管の筒先のコンクリートのスランプを精度よく特定することができる。
また、本発明によるコンクリートのスランプ特定装置の他の態様において、前記格納部には、前記第一経時変化グラフを作成した際のコンクリート温度がさらに格納されており、
前記演算部は、前記第一経時変化グラフに対して積算温度による補正を行うことにより、異なるコンクリート温度の際の第一経時変化グラフを作成し、該異なるコンクリート温度の際の第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定することを特徴とする。
本態様によれば、任意のコンクリート温度の際に作成された一つの第一経時変化グラフを用いて、様々なコンクリート温度における第一経時変化グラフを作成することができる。
本発明のコンクリートのスランプ特定方法及びスランプ特定装置によれば、実際の施工現場におけるコンクリートのスランプを、簡易かつ高い精度で特定することができる。
第1の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例を示すフローチャートである。 第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを示す図である。 第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを用いてスランプロスを説明する図である。 第2の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例を示すフローチャートである。 圧送圧とスランプロスの関係を示す図である。 圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを示す図である。 第3の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例を示すフローチャートである。 積算温度による補正後の第一経時変化グラフを示す図である。 実施形態に係るコンクリートのスランプ特定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 スランプ特定装置の機能構成の一例を示す図である。 スランプ特定装置の表示画面の一例を示す図である。 第1実施例を説明する図であって、(a)は、配合改善前の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図であり、(b)は、配合改善後の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図である。 第2実施例を説明する図であって、(a)は、配合改善前の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図であり、(b)は、配合改善後の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図である。 第3実施例を説明する図であって、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフと実測値を示す図である。 第4実施例を説明する図であって、10℃のコンクリート温度の第一経時変化グラフを補正することにより作成された25℃と30℃のコンクリート温度の第一経時変化グラフと実測値等を示す図である。
以下、実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法とスランプ特定装置について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[第1の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法]
はじめに、図1乃至図3を参照して、第1の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例について説明する。ここで、図1は、第1の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例を示すフローチャートである。また、図2は、第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを示す図であり、図3は、第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを用いてスランプロスを説明する図である。尚、図2等を用いた以下の説明において、時刻t0、t1等は、時間t0、t1等と読み替えてもよい。
本実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法においては、まず、練り終わり後のコンクリート試料のスランプを測定する、第一スランプ測定工程(ステップS10)を実施する。コンクリートプラントにおけるコンクリートの練り終わり後からの経過時間を表す横軸と、経過時間におけるスランプを表す縦軸とを有する座標系を示す図2において、時刻t0は、コンクリートプラントにおいて所定の配合のコンクリートが練り混ぜられて製造され、練り終わりの時刻を示している。コンクリートの練り終わりの時刻t0におけるスランプS0を測定する。
次に、第一スランプ測定工程から一定時間経過後の時刻t1において、コンクリート試料のスランプを測定し、さらに時間経過後の時刻t2において静置する、第二スランプ測定工程(ステップS12)を実施する。コンクリートプラントから出発したアジテータトラックにより現場にコンクリートが搬入され、現場において、受け入れ検査のためのコンクリート試料を時刻t1において採取し、時刻t1におけるスランプS1を測定する。コンクリート試料が受け入れ検査に合格した際には、当該コンクリート試料が練り船等に収容され、静置されるとともに、時刻t2においてスランプS2を測定する。この静置に際しては、コンクリート試料中の水分が逸散しないようにシート養生等を行うのがよい。
時刻t0乃至時刻t1の時間間隔は、コンクリートプラントから現場までの搬送時間であり、搬送距離や交通渋滞の程度等によって時刻t1は前後する。また、現場にて採取されたコンクリート試料を練り船等に収容し、静置するまでの時刻t1乃至時刻t2のスランプの低下傾向は、アジテータトラックの回転ドラム内で撹拌されていた時刻t0乃至時刻t1のスランプの低下傾向に比べて若干急勾配を示す。
次に、コンクリート試料を静置してから一定時間経過後、静置されているコンクリート試料を切り返してスランプを測定する、第三スランプ測定工程(ステップS14)を実施する。図2において、コンクリート試料が静置された時刻t2から一定時間経過後の時刻t3において、コンクリート試料を切り返して乱した後、スランプS3を測定する。
図2に示すように、ここでは、第三スランプ測定工程において、時刻t3から一定時間経過後の時刻t4にてスランプS4を測定し、さらに時刻t4から一定時間経過後の時刻t5にてスランプS5を測定する。以上、第一スランプ測定工程(ステップS10)乃至第三スランプ測定工程(ステップS14)が、スランプ測定工程に含まれる。
コンクリートプラントにおけるコンクリートの練り終わり後の時刻t0から、時刻t5までの六つの測定点を繋ぐことにより、第一経時変化グラフを作成する(第一経時変化グラフ作成工程、ステップS16)。作成された第一経時変化グラフは、アジテータトラックからポンプ車にコンクリートが下ろされ、ポンプ車によるコンクリート圧送が行われる際の圧送後のスランプを示すグラフとなる。尚、第三スランプ測定工程におけるスランプの測定は図示例の回数に限定されず、少なくとも1回以上あればよく、圧送されたコンクリートが配管の筒先に到達する時刻をプロットできる長さの第一経時変化グラフが作成できる測定回数であればよい。
一方、現場において回転ドラム内でコンクリートを撹拌しながら停車しているアジテータトラックからは、時刻t1から一定時間(例えば30分等)経過後に、スランプ測定に必要なコンクリート試料を採取し、採取の都度、スランプを測定する。図2において、時刻t1から一定時間経過後の時刻t6、さらに一定時間経過後の時刻t7、さらに一定時間経過後の時刻t8において、それぞれスランプS6,S7,S8を測定する。そして、時刻t1、時刻t6乃至時刻t8の四つの測定点を繋ぐことにより、第二経時変化グラフを作成する(第二経時変化グラフ作成工程、ステップS18)。第二経時変化グラフは、現場においてコンクリートを撹拌し続けるアジテータトラック内のコンクリートのスランプの経時変化を示すグラフであることから、ポンプ車によるコンクリートの圧送開始の際のスランプを特定するグラフとなる。
次に、ポンプ車から所定のコンクリート打設場所まで延設する配管を介して、コンクリートを圧送し、コンクリート打設を行う。この際、図3に示すように、第二経時変化グラフにおいて、コンクリートの圧送開始の時刻t9における圧送開始点P1をプロットする。
そして、配管の筒先からコンクリートが吐出される際の時刻t10における、筒先到達点P2を第一経時変化グラフにプロットする。
図3において、時刻t9乃至時刻t10の時間間隔が配管を通したコンクリートの圧送時間となり、筒先到達点P2におけるスランプS10を、筒先におけるスランプと特定することができる(スランプ特定工程、ステップS20)。さらに、圧送開始点P1におけるスランプS9と筒先到達点P2におけるスランプS10の差分値を、圧送ロスと特定することができる。尚、スランプ特定工程では、圧送ロス(スランプロス)も特定されることから、スランプロス特定工程がスランプ特定工程に含まれる。
実施形態に係るスランプ特定方法によれば、実際に利用されるコンクリートプラントにおいてコンクリートが製造された後(練り終わり後)の、複数の時間経過後におけるコンクリート試料のスランプに基づいてスランプの経時変化に関する第一経時変化グラフを作成し、この第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプが特定される。そのため、現場施工に先行した実配管試験や室内試験を不要にしながら、簡易な方法で、かつ高い精度で配管の筒先のコンクリートのスランプを特定することができる。一つの現場において、配管の線形や長さが種々変化し、圧送ロスが変化し得ることから、様々な線形及び長さの配管に対して実施形態に係るスランプ特定方法を適用して、筒先のスランプやスランプロスを特定することができる。そして、スランプが低い場合や圧送ロスが大きな場合には、配合を見直す等の迅速な措置を講じることができる。
尚、現場における実施工に先んじて、コンクリートプラントにて試験練りを実行し、実施形態に係るスランプ特定方法のステップS10乃至ステップS18までを実行して、図2に示す第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを予め作成しておき、実施工においてステップS20を行うことにより、配管の筒先のコンクリートのスランプを特定することもできる。
また、現場には複数のコンクリートプラントからアジテータトラックを介してコンクリートが納入されることが往々にしてあることから、実施形態に係るスランプ特定方法をコンクリートプラントごとに行い、各コンクリートプラントに固有の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを作成しておくことにより、受け入れたコンクリートの製造元であるコンクリートプラントに応じた第一経時変化グラフ及び第二経時変化グラフを用いて、配管の筒先におけるコンクリートのスランプや圧送ロスを精度よく特定することができる。
さらに、現場にてコンクリートを直接製造する場合においても、原則的には図2及び図3に示すように第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを作成し、配管の筒先におけるコンクリートのスランプや圧送ロスを特定することに変わりはない。コンクリートプラントからコンクリートを受け入れる施工と異なり、コンクリートの搬送に要する時刻t0乃至時刻t1の時間が格段に短縮されるだけである。このように、コンクリートプラントからコンクリートを受け入れる施工現場、コンクリートを直接製造する施工現場のいずれの施工現場においても、実施形態に係るスランプ特定方法を適用することができる。
[第2の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法]
次に、図4乃至図6を参照して、第2の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例について説明する。ここで、図4は、第2の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例を示すフローチャートである。また、図5は、圧送圧とスランプロスの関係を示す図であり、図6は、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを示す図である。
図4に示すように、第2の実施形態に係るスランプ特定方法は、第二経時変化グラフ作成工程(ステップS18)とスランプ特定工程(ステップS20)の間に、圧送圧補正グラフ作成工程(ステップS22)を有する点において、第1の実施形態に係るスランプ特定方法と相違する。
圧送条件が厳しく、ポンプ車による圧送圧が高いことに起因してコンクリートに作用するせん断力が大きくなる場合には、圧送されたコンクリートに作用する圧送圧の大きさに応じたスランプロスを勘案して、第一経時変化グラフを圧送圧に応じて補正する。本発明者等は、圧送圧とスランプロスの関係について検証し、図5に示す相関グラフを得ている。図5には、ポンプ最大前面圧-スランプロスの座標系に対して複数の測定点がプロットされ、複数の測定点に基づいて作成された近似グラフが示されている。図5に示すように、ポンプ最大前面圧が大きくなるにつれてスランプロスが大きくなること、ポンプ最大前面圧が5MPaを変曲点とし、5MPaを超えるとスランプロスの低下傾向が顕著になることが特定されている。さらに、ポンプ最大前面圧が5MPaを超えた場合に、1MPa当たり3cm程度のスランプロスがあることが特定されている。
ポンプ最大前面圧の特定においては、ポンプ車の圧力ゲージにより最大油圧を読み、ゲージ圧とポンプ前面圧の間においてポンプ機種ごとに決まっている換算係数を用いて、ゲージ圧に換算係数を乗じることにより、ポンプ最大前面圧を特定することができる。
また、別の方法として、コンクリートのポンプ施工指針(2012年版) 土木学会(既述する非特許文献1)や建築学会による指針に示されている方法を用いて、ポンプ最大前面圧を特定することができる。具体的には、配管構成から水平換算長さを算定し、水平換算長さに単位長さ当たりの圧力損失(スランプの大きさと圧送速度に対する予測式が付与されている)を乗じることにより、圧送時の必要圧力を算定する。そして、この必要圧力に対してポンプ内部の損失係数(1.2乃至1.3程度)を乗じることにより、ポンプ最大前面圧を特定することができる。
以上の内容を踏まえて、ポンプ車によるコンクリートの圧送圧の閾値として5MPaを設定し、5MPaを超えた際の圧送圧増分当たり(1MPa当たり)のスランプロスを3cmに設定することができる。そして、コンクリートの圧送圧が5MPaを超えた場合は、図6に示すように、既に作成されている第一経時変化グラフを、圧送圧に応じたスランプロスを勘案して補正し、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを作成する。
図6に示すように、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフにおいて、配管の筒先からコンクリートが吐出される際の時刻t10における筒先到達点P3をプロットすることにより、圧送ロスにさらに圧送圧に起因する圧送ロス増分が加味されたスランプS11を測定する。例えば、圧送圧が6MPaの場合は、3cm×(6-5)=3cmのスランプロスにて補正後の第一経時変化グラフを作成できる。すなわち、補正前の第一経時変化グラフの線形を有し、補正前の第一経時変化グラフからスランプが3cm低下したグラフを補正後の第一経時変化グラフとすることができる。このように、補正された第一経時変化グラフを使用することにより、高い圧送圧を受ける場合においても、配管の筒先のコンクリートのスランプやスランプロスを精度よく特定することができる。
[第3の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法]
次に、図7及び図8を参照して、第3の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例について説明する。ここで、図7は、第3の実施形態に係るコンクリートのスランプ特定方法の一例を示すフローチャートである。また、図8は、積算温度による補正後の第一経時変化グラフを示す図である。
図7に示すように、第3の実施形態に係るスランプ特定方法は、第二経時変化グラフ作成工程(ステップS18)とスランプ特定工程(ステップS20)の間に、温度補正グラフ作成工程(ステップS22)を有する点において、第1の実施形態に係るスランプ特定方法と相違する。尚、この温度補正グラフ作成工程は、必ずしもステップS18とステップS20の間にある必要はなく、現状のコンクリート温度に基づいて作成された第一経時変化グラフと第二経時変化グラフに基づいて筒先のコンクリートのスランプをステップS20にて特定した後、他のコンクリート温度における第一経時変化グラフ等を作成してもよい(ステップS20の後にステップS24があってもよい)。
図8は、コンクリート温度が10℃の際の第一経時変化グラフを積算温度(有効材齢)にて補正することにより、コンクリート温度が15℃、20℃、25℃及び30℃の際の第一経時変化グラフを示している。ここで、例えば、積算温度(有効材齢)による経過時間の補正方法として、コンクリート温度10℃の第一経時変化グラフを用いてコンクリート温度30℃の経過時間の補正を行う場合は、(コンクリート温度30℃の経過時間)=(コンクリート温度10℃の経過時間)×(10+10℃)/(10+30℃)で補正することができる。ここで、分子と分母の「10」は積算温度の基底(-10℃)を意味している。
第3の実施形態に係るスランプ特定方法によれば、任意のコンクリート温度の際に作成された一つの第一経時変化グラフを用いて、様々なコンクリート温度における第一経時変化グラフを作成することができる。例えば、年間を通じてコンクリート打設が行われる現場においては、任意のコンクリート温度の際に作成された一つの第一経時変化グラフを用いて、他の打設時期における代表的なコンクリート温度の際の第一経時変化グラフを作成することができ、他の打設時期において、既に作成済の第一経時変化グラフを用いて筒先のスランプ等を精度よく特定することが可能になる。
[実施形態に係るコンクリートのスランプ特定装置]
次に、図9乃至図11を参照して、実施形態に係るコンクリートのスランプ特定装置の一例について説明する。ここで、図9は、実施形態に係るコンクリートのスランプ特定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。また、図10は、スランプ特定装置の機能構成の一例を示す図であり、図11は、スランプ特定装置の表示画面の一例を示す図である。
スランプ特定装置100は、スマートフォンやタブレット、パーソナルコンピュータなどにより形成されるが、図11には、タブレットにより形成されるスランプ特定装置100を示している。
図9に示すように、スランプ特定装置100は、CPU(Central Processing Unit)102、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)106、無線通信装置108、表示装置110、及び入力装置112を有し、それらがシステムバス114にてデータ通信可能に接続されている。
ROM106には、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記憶されている。RAM104は、ROM106に記憶されているプログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域として用いられる。CPU102は、RAM104にロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。例えば、スランプ特定装置100に格納される練り終わり後から複数の経過時間におけるスランプに基づいて、コンクリート試料のスランプに関する第一経時変化グラフを作成する。尚、その他、スランプ特定装置100にインストールされたプログラム等を記憶する補助記憶装置(図示せず)を有していてもよい。
表示装置110は、液晶ディスプレイ等からなり、たとえばタッチパネルの表示機能を担う。入力装置112は、表示装置110に対する接触体の接触を検出するセンサを有する電子部品である。接触体の接触の検出方式としては、静電方式や抵抗膜方式、光学方式などがある。この接触体として、施工管理者等の指や専用ペン等が挙げられる。無線通信装置108は、無線LAN又は移動体通信網等において通信を行う際に必要となる、アンテナ等の電子部品である。例えば、コンクリートプラントにおいて測定された練り終わり後の時刻とその際のスランプに関する情報データが、無線通信装置108に送信される。
スランプ特定装置100は、CPU102による制御により、図10に示す通信部120、演算部130、表示部140、及び格納部150として機能する。
コンクリートプラントにおいて測定された練り終わり後の時刻とその際のスランプに関する情報データが、通信部120にて受信され、受信されたデータは、格納部150に格納される。
格納部150には、コンクリートプラントにおける練り終わり後、複数の経過時刻と、各経過時刻において測定されたコンクリート試料のスランプとが、施工管理者等による入力により格納される。また、格納部150には、ポンプ車によるコンクリートの圧送圧の閾値と、この閾値を超えた際の圧送圧増分当たりのスランプロスが格納される。
演算部130では、格納部150に格納されている複数の経過時刻におけるスランプに基づいて、コンクリート試料のスランプに関する第一経時変化グラフを作成し、第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定する。また、演算部130では、アジテータトラックから一定時間間隔にて採取された複数の時刻におけるスランプに基づいて、アジテータトラック内のコンクリートのスランプに関する第二経時変化グラフを作成する。そして、施工管理者等により圧送開始時刻が入力されると、演算部130では圧送開始時のスランプを第二経時変化グラフを用いて特定する。さらに、施工管理者等により圧送時間(コンクリートが筒先に到達した時刻)が入力されると、演算部130では圧送後のスランプを第一経時変化グラフを用いて特定し、筒先におけるスランプを特定する。さらに、演算部130では、圧送開始時のスランプと圧送後のスランプとの差分に基づいてスランプロスを特定する。
また、コンクリートの圧送圧がその閾値を超えた場合において、演算部130では、スランプロスを勘案して第一経時変化グラフを補正して、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを作成する。そして、この圧送圧による補正後の第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定する。
さらに、格納部には、第一経時変化グラフを作成した際のコンクリート温度が格納されている。演算部130では、第一経時変化グラフに対して積算温度による補正を行い、異なるコンクリート温度の際の第一経時変化グラフを作成し、様々なコンクリート温度の際の第一経時変化グラフが格納部150に格納される。所定のコンクリート温度の時期において、対応するコンクリート温度の第一経時変化グラフが格納部150から読み出され、演算部130では、読み出された第一経時変化グラフに基づいて、練り終わり後から所定時間経過した際のコンクリートのスランプを特定する。
図11は、タブレット100の表示画面110に表示された表示内容の一例を示している。表示画面110には、まず、コンクリートプラント名152が表示され、その下に、第一経時変化グラフと第二経時変化グラフを表示する、練り終わり後の経過時間-スランプ座標系154が表示される。圧送開始時刻(もしくは練り終わり後から圧送開始までの経過時間)が入力されることにより、第二経時変化グラフに圧送開始点がプロットされ、第一経時変化グラフにおいて所定の圧送時間経過時点(筒先にコンクリートが到達した時点)がプロットされる。このプロットにより、筒先におけるスランプが読み出され、画面の右側における筒先スランプ表示欄156にスランプが視認し易い大きさで表示される。
さらに、筒先スランプ表示欄156の下には、圧送圧表示欄158があり、ポンプ最大前面圧が表示される。図示例では4MPaと表示されており、ポンプ車によるコンクリートの圧送圧の閾値である5MPaを超えていないことが分かり、従って、第一経時変化グラフが圧送圧により補正されていないことが分かる。尚、筒先のスランプに加えて、スランプロスも表示されるようになっていてもよい。
施工管理者は、タブレット100の表示画面110に表示された表示内容に基づいて、筒先のスランプが低いと判断される場合や、スランプロスが大き過ぎると判断される場合は、コンクリートプラントに連絡し、速やかに配合の見直しを行う等の措置を講じることができる。
[実施例]
<第1実施例>
次に、図12を参照して、第1実施例である具体的な事例について説明する。ここで、図12(a)は、配合改善前の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図であり、図12(b)は、配合改善後の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図である。
図12(a)に示すように、本事例における当初の配合によるコンクリート試料を用いて作成された第一経時変化グラフと第二経時変化グラフでは、双方の間の相違が大きく、従ってスランプロスが大きくなる配合であることが分かる。尚、図12(a)からも明らかなように、実測点を点線で繋ぐ実測グラフは第一経時変化グラフと同様の傾向を示しており、実施形態に係るスランプ特定方法における第一経時変化グラフ作成工程にて作成された第一経時変化グラフが高い精度を有していることが分かる。
当初の配合を見直し、改善後の配合によるコンクリート試料を用いて作成された、図12(b)に示す第一経時変化グラフと第二経時変化グラフでは、双方の間の相違が小さくなっており、スランプロスが小さくなる配合であることが分かる。また、図12(b)においても、実測点を点線で繋ぐ実測グラフは第一経時変化グラフと同様の傾向を示しており、第一経時変化グラフ作成工程にて作成された第一経時変化グラフが高い精度を有していることが分かる。
<第2実施例>
次に、図13を参照して、第2実施例である具体的な事例について説明する。ここで、図13(a)は、配合改善前の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図であり、図13(b)は、配合改善後の第一経時変化グラフと第二経時変化グラフと実測値を示す図である。
図13(a)に示すように、本事例における当初の配合によるコンクリート試料を用いて作成された第一経時変化グラフと第二経時変化グラフでは、双方の間の相違が大きく、従ってスランプロスが大きくなる配合であることが分かる。また、図13(a)からも明らかなように、実測点は第一経時変化グラフ上にプロットされており、実施形態に係るスランプ特定方法における第一経時変化グラフ作成工程にて作成された第一経時変化グラフが高い精度を有していることが分かる。
当初の配合を見直し、改善後の配合によるコンクリート試料を用いて作成された、図13(b)に示す第一経時変化グラフと第二経時変化グラフでは、双方の間の相違が小さくなっており、スランプロスが小さくなる配合であることが分かる。また、図13(b)において、実測点を点線で繋ぐ実測グラフは第一経時変化グラフと同様の傾向を示しており、第一経時変化グラフ作成工程にて作成された第一経時変化グラフが高い精度を有していることが分かる。
<第3実施例>
次に、図14を参照して、第3実施例である具体的な事例について説明する。ここで、図14は、第3実施例を説明する図であって、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフと実測値を示す図である。
本事例においては、ポンプ最大前面圧がおよそ6MPaであり、閾値の5MPaを1MPa超えていることから、第一経時変化グラフ作成工程にて第一経時変化グラフを作成した後、圧送圧補正グラフ作成工程において、3cmのスランプロスにて補正後の第一経時変化グラフを作成した。図14には、補正前後の第一経時変化グラフを示している。そして、図示する座標系に筒先の実測値をプロットすると、実測値は補正後の第一経時変化グラフ上にプロットされることになり、圧送圧が高い場合には、圧送圧補正グラフ作成工程にて作成された圧送圧による補正後の第一経時変化グラフが高い精度を有していることが分かる。
<第4実施例>
次に、図15を参照して、第4実施例である具体的な事例について説明する。ここで、図15は、第4実施例を説明する図であって、10℃のコンクリート温度の第一経時変化グラフを補正することにより作成された25℃と30℃のコンクリート温度の第一経時変化グラフと実測値等を示す図である。
本事例では、まず、コンクリート温度10℃の際の第一経時変化グラフを作成し、この第一経時変化グラフを積算温度(有効材齢)にて補正することにより、コンクリート温度が15℃、20℃、25℃及び30℃の際の第一経時変化グラフを作成した。図15は、各コンクリート温度の際の第一経時変化グラフをまとめて一つの座標系に示している。
そして、コンクリート温度が29℃の際のコンクリート試料を用いて第一経時変化グラフを作成し、上記座標系に表示すると、29℃での実測グラフは、コンクリート温度が30℃の際の第一経時変化グラフと同様の傾向を示しており、温度補正グラフ作成工程にて作成された第一経時変化グラフが高い精度を有していることが分かる。
29℃での実測グラフからも明らかなように、当初の配合では、スランプの低下傾向が急であることから、配合を見直した。配合改善後のコンクリート試料を用いて第一経時変化グラフを作成し、この第一経時変化グラフを図15に示す。そして、配合改善後のコンクリートの実測値を実線で繋ぐ実線グラフを座標系に記載すると、29℃での実線グラフから1時間程度グラフを右側にシフトさせることが可能になり、施工可能時間を延長することが可能になった。
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本発明はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100:スランプ特定装置(コンクリートのスランプ特定装置、タブレット)、110:表示装置(表示画面)、120:通信部、130:演算部、140:表示部、150:格納部

Claims (5)

  1. コンクリートプラントにおいて、コンクリートが練り混ぜられて製造され、アジテータトラックにて現場にコンクリートが搬送され、該アジテータトラックからポンプ車にコンクリートが下ろされ、該ポンプ車によるコンクリート圧送によって配管からコンクリートが打設される際のコンクリートのスランプを特定する、コンクリートのスランプ特定方法であって、
    前記コンクリートプラントにおける製造後のコンクリートのスランプを測定し、前記アジテータトラックにて現場に搬送されて受け入れられた該コンクリートの一部をコンクリート試料としてそのスランプを測定し、該コンクリート試料を静置し、一定時間経過後に該コンクリート試料を切り返してスランプを測定することにより、前記コンクリートプラントにて製造されてからの該コンクリート試料に関する複数のスランプを測定するとともに、現場に到着した前記アジテータトラックから一定時間間隔で別途のコンクリート試料を採取し、該別途のコンクリート試料に関する複数のスランプを測定する、スランプ測定工程と、
    前記スランプ測定工程にて測定された、前記コンクリート試料に関する複数のスランプに基づき、現場において静置され、切り返された該コンクリート試料のスランプに関する、前記コンクリートプラントに固有の第一経時変化グラフを作成する第一経時変化グラフ作成工程と、
    前記スランプ測定工程にて測定された、前記別途のコンクリート試料に関する複数のスランプに基づき、前記アジテータトラック内のコンクリートのスランプに関する、前記コンクリートプラントに固有の第二経時変化グラフを作成する第二経時変化グラフ作成工程と、
    予め作成された、前記コンクリートプラントに固有の前記第一経時変化グラフに基づいて、その後に該コンクリートプラントにて製造され、現場へ搬送され、ポンプ車によって圧送された後のコンクリートのスランプを特定し、
    予め作成された、前記コンクリートプラントに固有の前記第二経時変化グラフに基づいて、その後に該コンクリートプラントにて製造され、現場へ搬送され、前記アジテータトラックにて撹拌され、コンクリート圧送を待っているコンクリートが圧送を開始する際のスランプを特定する、スランプ特定工程と、を有することを特徴とする、コンクリートのスランプ特定方法。
  2. 前記スランプ特定工程において特定した、前記第一経時変化グラフに基づくスランプと、前記第二経時変化グラフに基づくスランプとの差分によるスランプロスを特定する、スランプロス特定工程をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートのスランプ特定方法。
  3. ポンプ車によるコンクリートの圧送圧がその閾値を超えた際の、圧送圧増分当たりのスランプロスが設定されており、
    前記スランプロスを勘案して前記第一経時変化グラフを補正して、圧送圧による補正後の第一経時変化グラフを作成する、圧送圧補正グラフ作成工程をさらに有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のコンクリートのスランプ特定方法。
  4. 前記第一経時変化グラフ作成工程では、前記第一経時変化グラフを作成した際のコンクリート試料のコンクリート温度を測定し、
    前記第一経時変化グラフに対して、異なるコンクリート温度の際に積算温度による補正を行うことにより、異なるコンクリート温度の際の第一経時変化グラフを作成する温度補正グラフ作成工程をさらに有し、
    前記積算温度による補正において、コンクリート温度A℃のコンクリートの第一経時変化グラフを用いて別途のコンクリート温度B℃のコンクリートの第一経時変化グラフの経過時間の補正を行う際に、別途のコンクリート温度B℃のコンクリートの経過時間を、積算温度の基底温度をD℃として、コンクリート温度A℃の経過時間×(A℃-D℃)/(B℃-D℃)なる算定式により算定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコンクリートのスランプ特定方法。
  5. コンクリートプラントにおいて、コンクリートが練り混ぜられて製造され、アジテータトラックにて現場にコンクリートが搬送され、該アジテータトラックからポンプ車にコンクリートが下ろされ、該ポンプ車によるコンクリート圧送によって配管からコンクリートが打設される際のコンクリートのスランプを特定する、コンクリートのスランプ特定装置であって、
    格納部と演算部とを有し、
    前記格納部は、
    前記コンクリートプラントにおける製造後のコンクリートのスランプが測定され、前記アジテータトラックにて現場に搬送されて受け入れられた該コンクリートの一部がコンクリート試料としてそのスランプを測定され、該コンクリート試料が静置され、一定時間経過後に該コンクリート試料が切り返されてスランプが測定されることにより、前記コンクリートプラントにて製造されてからの該コンクリート試料に関する複数のスランプを格納し、さらに、現場に到着した前記アジテータトラックから一定時間間隔で別途のコンクリート試料が採取され、測定された、該別途のコンクリート試料に関する複数のスランプを格納し、
    前記演算部は、
    前記コンクリート試料に関する複数のスランプに基づき、現場において静置され、切り返された該コンクリート試料のスランプに関する、前記コンクリートプラントに固有の第一経時変化グラフを作成し、
    複数の別途のコンクリート試料に関する複数のスランプに基づき、前記アジテータトラック内のコンクリートのスランプに関する、前記コンクリートプラントに固有の第二経時変化グラフを作成し、
    予め作成された、前記コンクリートプラントに固有の前記第一経時変化グラフに基づいて、その後に該コンクリートプラントにて製造され、現場へ搬送され、ポンプ車によって圧送された後のコンクリートのスランプを特定し、
    予め作成された、前記コンクリートプラントに固有の前記第二経時変化グラフに基づいて、その後に該コンクリートプラントにて製造され、現場へ搬送され、前記アジテータトラックにて撹拌され、コンクリート圧送を待っているコンクリートが圧送を開始する際のスランプを特定することを特徴とする、コンクリートのスランプ特定装置。
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