JP7221112B2 - アルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼及びその製造方法並びにアルカリ水電解処理装置及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼及びその製造方法並びにアルカリ水電解処理装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐久性に優れたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼及びその製造方法並びにアルカリ水電解処理装置及びその製造方法に関する。
地球温暖化対策がグローバルな課題となっており、その対策のひとつとしてCOを発生させない再生可能エネルギーの利用推進が進められている。ただし、再生可能エネルギーは自然エネルギーを用いるため、発電量が人々の生活スタイルからの要望と対応させることが難しい課題がある。たとえば太陽光発電は、悪天候時や生活上電気が必要な夜間では発電できない。また、日中の気温が穏やかな気候条件では、他の発電方法との兼ね合いで太陽光発電による電力が余剰になる場合があり、送電システムによってはその余剰電力が送電系に悪影響を与える可能性がある。そのため、好天でもその発電分の利用が出来ないと言う矛盾も生じる場合がある。余剰電力は蓄電池で貯蔵する方法もあるが、現行では大型の蓄電池が必要となり、かつ高価であるため大規模発電での適用は課題が多い。
この余剰電力を有効活用する手段として、水の電解分解により発生した水素を製造する方法が検討されている。水素を製造・貯蔵することができれば、夜間や悪天候時に水素を用いた燃料電池により発電することで、カーボンフリーな再生可能エネルギーでの電力の安定供給が期待される。また上記で生成させた水素からメタンを生成させることで水素よりも貯蔵が容易でかつ環境にやさしい燃料とすることも可能である。
水を電気分解する手法は、一般に、アルカリ水電解、固体高分子形水電解、高温水電解の各方式に大別される。このなかでも特にアルカリ水電解は、鉄系材料等の低コストな材料を使用できる可能性があるため、厳しいコスト効率が求められる工業用途で有望視されている。
水電解装置の一部はすでに実用化が始まっている。その一例として、特許文献1の図1及び図2に、水電解装置の一例が図示されている。特許文献1に記載の水電解装置では、水中に設置された電極の間に隔膜を設置して水を電気分解することで、アノード側で酸素を、カソード側で水素を発生させ、水素を取り出している。
特許文献1においては、ステンレス鋼はアルカリ水電解環境での耐久性がないとして、ニッケル電極を用いることが記載されている。しかし、ニッケルはレアメタルであり、高価なだけでなく生産国も限定され、地政学的なリスクがある。また、投機的な原料価格の乱高下が生じることも問題とされる。
ニッケルより安価な耐食材料としてステンレス鋼が広く知られる。ステンレス鋼をアルカリ電解に適用した例として、特許文献2には、ステンレス鋼製のアノードをアルカリ水電解槽内で使用する前に、水酸化カリウム水溶液を主とした腐食剤溶液中に浸して電解することを特徴としたステンレス鋼アノードが記載されている。特許文献2によれば、腐食剤溶液中での電解処理により、ステンレス鋼の耐食性が未処理のものと比べて向上するとの記載があるが、その評価時間は160時間程度の短期間であり、長期間に渡る評価の実績がないため、長時間の耐久性が十分であるかは不明である。
特許文献3には、電解研磨による清浄化処理の後に、加熱処理してなる鉄系不動態皮膜を表面に有するステンレス鋼により構成された水素・酸素発生装置が記載されている。ただし、特許文献3に記載された装置は純水中での水素酸素発生装置であり、アルカリ水中での耐久性は評価されてはない。
一方、ステンレス鋼の耐食性を向上させる手段として、特許文献4には、表面に含ホウ素又は含ホウ素とフッ素若しくはこれらの酸素系被膜層を形成させる方法が記載されている。特許文献4では、ホウ酸水溶液単独又はホウ酸にフッ酸を加えた混合水溶液でステンレス鋼を電解することで、ステンレス鋼表面に形成される皮膜の耐食性が向上されるとしている。電解処理に用いる電解液は、ホウ酸を主体としており、また酸性溶液下での電解法である。このため、形成された皮膜はホウ素が主体である。この形成された皮膜は、塩化物を含む中性または酸性溶液中での耐応力腐食割れ性に優れることを特徴としているが、アルカリ水溶液中で電解した場合の耐久性は評価されていない。
特開2017-122255号公報 特開2008-45205号公報 特開平9―302492号公報 特開2010―189666号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、耐久性に優れたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼及びその製造方法並びにアルカリ水電解処理装置及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。
[1] ステンレス鋼からなる基材と、前記基材の表面に形成された皮膜とを備え、
前記皮膜中に、フッ素が含有されており、
前記皮膜の表面におけるフッ素の濃度C とCrの濃度C Cr との濃度比C /C Cr が下記(1)式を満たすことを特徴とするアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼。
0.73≧C /C Cr ≧0.1 … (1)
上記式(1)において、C は前記皮膜の表面におけるF濃度(原子%)であり、C Cr は前記皮膜の表面におけるCr濃度(原子%)である。
] フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液にステンレス鋼からなる基材を浸漬する浸漬処理を行うことを特徴とする[1]に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
[3] 5~20質量%の硝酸と0.5~15質量%のフッ酸とを含む水溶液、3~20質量%の過酸化水素と2~20質量%の硫酸と0.3~5.0質量%のフッ酸とを含む水溶液、2~20質量%の硫酸と0.3~5.0質量%のフッ酸とを含む水溶液、または2~20質量%の硫酸と2~20質量%のケイフッ化ナトリウムとを含む水溶液の何れかの水溶液中で、ステンレス鋼からなる基材を電解する電解処理を行うことを特徴とする[1]に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
[4] フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液にステンレス鋼からなる基材を浸漬する浸漬処理と、前記水溶液中で前記基材を電解する電解処理とをこの順に行うことを特徴とする[1]に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
[5] 前記浸漬処理後に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を施すことを特徴とする[]に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
[6] 前記電解処理後に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を施すことを特徴とする[3]または[4]に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
[7] [1]に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼を備えたアルカリ水電解処理装置。
[8] []乃至[6]の何れか一項に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法によって製造されたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼を用いたアルカリ水電解処理装置の製造方法。
本発明によれば、耐久性に優れたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼及びその製造方法並びにアルカリ水電解処理装置及びその製造方法を提供できる。
本発明者は、アルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の耐久性向上のため、アルカリ水電解環境でのステンレス鋼の耐久性について調査した。アルカリ水電解では、特にアノード側の電極に未処理のステンレス鋼を適用すると、過不働態溶解によりステンレス鋼が溶解して耐久性を有さないこと、および特許文献2および特許文献3に記載された方法でも長期の使用に耐えうるような耐久性は示されていないことを知見した。
そこで、ステンレス鋼表面の皮膜組成を種々検討した結果、皮膜中にフッ素を含有するステンレス鋼が優れた耐久性を示し、更に、フッ素を含む溶液を用いて浸漬処理または電解処理を行った後に、アルカリ溶液中において予備電解処理を施すと、更に優れた耐久性を有することを見出し、耐久性に優れたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼およびそのステンレス鋼を用いたアルカリ水電解処理装置を開発したものである。なお、本実施形態における優れた耐久性とは、アルカリ水電解処理中のステンレス鋼の腐食減量が少ないことをいう。
すなわち、本発明の実施形態に係るアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼は、ステンレス鋼からなる基材と、基材の表面に形成された皮膜とを備え、皮膜中に、フッ素が含有されるアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼である。
また、本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼は、皮膜中のフッ素の濃度CとCrの濃度CCrとの濃度比C/CCrが下記(1)式を満たすことが好ましい。
/CCr≧0.1 …(1)
上記式(1)において、Cは皮膜中のF濃度(原子%)であり、CCrは皮膜中のCr濃度(原子%)である。
なお、皮膜中のF及びCrの濃度は、皮膜表面を電解放射型オージェ電子分光法FE-AESを用いて深さ方向に元素分析して得た深さ方向の元素濃度プロファイルから、金属元素とFとを原子%で整理した結果である。
以下、本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼について詳細に説明する。
本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の基材となるステンレス鋼は、汎用のステンレス鋼でよいが、特にNiを含むオーステナイト系ステンレス鋼および二相ステンレス鋼が好適である。
オーステナイト系ステンレス鋼としては、SUS304(18Cr-8Ni),SUS304L(18Cr-10Ni-低C),SUS316(18Cr-10Ni-2Mo),SUS316L(18Cr-12Ni-2Mo-低C),SUS310(25Cr-20Ni),SUS305等が代表例としてあげられる。
二相ステンレス鋼としては、SUS329J4L(25Cr-6Ni-3Mo-0.15N),SUS821L1(21Cr-2Ni-3Mn-1Cu-0.17N),SUS323L(23Cr-4Ni-0.15N)等があげられる。ただし上記は一例でありこれに限ったものではない。
ステンレス鋼からなる基材の表面には、皮膜が形成されている。この皮膜は、ステンレス鋼の表面に存在している不動態被膜に対して、フッ素を含む溶液を用いた浸漬処理または電解処理、もしくは、更にアルカリ液中で電解処理がなされて形成されたものである。
本実施形態に係る皮膜は、皮膜中にフッ素(F)及びクロム(Cr)が含まれている。また、皮膜中のフッ素の濃度CとCrの濃度CCrとの濃度比C/CCrが0.1以上になっている。ステンレス鋼の表面には、通常、Cr及びFeを含む不動態皮膜が形成されているが、本実施形態の皮膜には更にフッ素が含まれる。皮膜中にフッ素が含まれることで、アルカリ水電解処理のアノードに用いた場合であっても、耐久性が大幅に向上する。皮膜中のフッ素の濃度CとCrの濃度CCrとの濃度比C/CCrが0.1未満になると、十分な耐久性が得られなくなる。濃度比C/CCrのより好ましい下限は0.2以上であり、0.3以上でもよく、0.5以上でもよく、0.7以上でもよい。ただし、濃度比C/CCrが1.00を超えると、皮膜中のCr量が相対的に減少して、皮膜の耐食性が低下し、ステンレス鋼の耐食性能が低下する場合があるので、濃度比C/CCrは好ましくは1.00以下がよい。
皮膜の厚みは、特に限定する必要はないが、1~1000nmの範囲がよい。皮膜が薄すぎると、アルカリ水電解処理装置のアノード電極に使用された場合に耐久性が低下するおそれがある。また、皮膜の厚みに上限はないが、1000nmを超える皮膜が形成されると皮膜の均一性が阻害され耐食性が低下する可能性があるため1000nmを上限とする。より好ましくは300nm以下である。
次に、本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法について説明する。
本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼を製造するには、フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液にステンレス鋼からなる基材を浸漬する浸漬処理を行えばよい。
また、上記の浸漬処理に代えて、上記の水溶液中で基材を電解する電解処理を行ってもよい。
また、上記の浸漬処理を行った後に、上記の電解処理を行ってもよい。
更に、上記の浸漬処理または上記の電解処理を行った後に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を施してもよい。
更にまた、上記の浸漬処理と上記の電解処理を順次行った後に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を施してもよい。
特に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を追加して行うことで、皮膜中の濃度比C/CCrを高めることができ、アルカリ水電解処理装置のアノード電極に使用された場合に耐久性をより向上できる。なお、アルカリ水溶液中でアノード電解処理のみだけでは耐久性向上効果が得られない。優れた耐久性を得るには、フッ素を含む水溶液中での浸漬処理または電解処理の少なくとも一方を行う必要がある。
以下、フッ素を含む水溶液中での浸漬処理及び電解処理と、アルカリ水溶液中でのアノード電解処理とについて、詳細に説明する。
浸漬処理または電解処理に供するステンレス鋼は、予め表面を研磨して清浄化することが好ましい。例えば、基材の表面を#600エメリー紙で湿式研磨するなどすればよい。
(浸漬処理)
浸漬処理では、フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液に、ステンレス鋼からなる基材を浸漬する。
浸漬処理に用いる水溶液は、フッ酸またはフッ素を含有した無機化合物を含む水溶液であればよい。フッ酸を含む水溶液としては、例えば、硝フッ酸混合液を用いることができる。硝フッ酸混合溶液としては、例えば、5~20質量%の硝酸と0.5~15質量%のフッ酸とが混合された水溶液がよい。
フッ酸を含む水溶液の他の例としては、過酸化水素と硫酸とフッ酸を含む水溶液でもよい。この場合は、3~20質量%の過酸化水素と、2~20質量%の硫酸と、0.3~5.0質量%のフッ酸とが混合された水溶液がよい。
また、フッ素を含む無機化合物を含む水溶液としては、硫酸とケイフッ化ナトリウムを含む水溶液を例示できる。この場合は、2~20質量%の硫酸と、2~20質量%のケイフッ化ナトリウムとが混合された水溶液がよい。硫酸は5~15質量%でもよく、ケイフッ化ナトリウムは5~15質量%でもよい。
浸漬処理の処理温度、すなわち、水溶液の温度は高いほうが反応が促進され望ましいが、高温すぎるとNOxガスが過剰に発生したり、フッ酸が揮発したりするので、20~80℃の範囲がよく、望ましくは40~70℃とする。
浸漬時間は、基材の表面が僅かに溶解する程度でよく、過剰に浸漬時間が長いと表面を大幅に溶解するおそれがあるため、1~120秒、より望ましくは5~60秒とする。
(電解処理)
電解処理は、フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液中で、ステンレス鋼からなる基材を電解処理する。
電解処理に用いる水溶液は、浸漬処理に用いる水溶液と同様でよい。すなわち、硝フッ酸混合液を用いることができ、硝フッ酸混合溶液として例えば、5~20質量%の硝酸と0.5~15質量%のフッ酸とが混合された水溶液がよい。
また、他の例として、過酸化水素と硫酸とフッ酸を含む水溶液でもよく、この場合は、それぞれの濃度が、3~20質量%の過酸化水素と、2~20質量%の硫酸と、0.3~5.0質量%のフッ酸とが混合された水溶液がよい。更に、過酸化水素を除いた硫酸とフッ酸との混合液でもよい。
更に、硫酸とケイフッ化ナトリウムを含む水溶液も電解処理に用いることができる。この場合は、2~20質量%の硫酸と、2~20質量%のケイフッ化ナトリウムとが混合された水溶液がよい。硫酸の濃度は5~15質量%でもよく、ケイフッ化ナトリウムの濃度は5~15質量%でもよい。
上記の水溶液に更に、その他の有機酸や無機酸を加えてもよい。
また、浸漬処理に用いる水溶液として、その他の酸とふっ酸とフッ化物との混合液でもよい。
電解処理の処理温度、すなわち、水溶液の温度は高いほうが反応が促進され望ましいが、高温すぎるとふっ酸が揮発するおそれがあるため、20~80℃、より望ましくは30~70℃とする。
電解処理時の電流密度は、基材の表面に対して+50~+400mA/cmの範囲がよい。
電解時間は、1~120秒、より望ましくは5~60秒とする。電流密度が高い場合にはより短時間でよい。
電解は、めっきのような直接電解法でもよく、コイル製造時のような間接通電法でもよいが、間接通電法の場合には、基材が貴となるアノード溶解と卑となるカソード溶解を繰り返す必要があるため、その場合には電解の最後がアノード溶解となるよう処理する必要がある。
(アルカリ水溶液中でのアノード電解処理)
上記の浸漬処理または電解処理した基材に対して、更にアルカリ水溶液中でアノード電解処理を行ってもよい。
アルカリ水溶液としては、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウムの水溶液がよく、これらの混合液でもよい。濃度は、5~40質量%がよく、10~35質量%でもよい。アルカリ水電解法に使用するアルカリ水溶液であってもよい。
処理温度、すなわち水溶液の温度は高温のほうが望ましいが、あまりに高温過ぎると溶液の管理やその他設備の耐久性の問題があるので、60~130℃が望ましく、より望ましくは70~110℃である。
アノード電解は定電位電解とする。このときの電位(RHE基準)は、低すぎると反応が生じにくく、高すぎると他の反応で電解効率が低下するため、+0.6~+1.8V(vsRHE)とし、より望ましくは+0.8~+1.5V(vsRHE)である。
電解時間は、短時間では効果が出ず、長すぎると電解のコストが高くなるため、5~120秒とし、より望ましくは10~100秒とする。
以上の方法、すなわちFを含んだ浸漬処理や電解処理を実施すること、更にはアルカリ水溶液中での電解処理を施すことにより、アルカリ水電解でのアノード電極として長期間に渡り使用可能なステンレス鋼を提供できる。
また、本実施形態のアルカリ水電解処理装置用のステンレス鋼は、アルカリ水電解処理装置の部材として用いることができ、特にアルカリ水電解処理のアノード電極として用いることができる。また、本実施形態のステンレス鋼は、アルカリ水電解処理装置の電解槽に用いることができる。また、アルカリ溶液に対して耐久性が求められる各種の部材にも用いることができ、アルカリ電解がなされる各種の装置の部材にも用いることができる。
また、本実施形態のアルカリ水電解処理装置は、電解槽とアノード電極及びカソード電極を備えたものであればよく、特にアノード電極として本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼を用いたものがよい。
本実施形態のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼によれば、アルカリ水電解処理装置の部材として用いた場合に、従来に比べて耐久性を大幅に高めることができる。
実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。なお以下に説明する実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。
(実施例1)
表1に化学成分を示したSUS316Lを基材に用いて、各種の表面処理を施して耐久性試験に供した。
SUS316L鋼板を縦100mm、横50mm、厚み1.0mmの形状に切り出し、表面を#600エメリー紙で湿式研磨して基材とした。研磨後の基材を、浸漬処理、電解処理、アルカリ溶液中でのアノード電解処理に供した。
浸漬処理では、8質量%の硝酸と1.5質量%のフッ酸とを混合した硝フッ酸水溶液を60℃に保持し、ここに研磨処理したSUS316L板を1分間浸漬し、その後、水洗・乾燥させた。
電解処理では、10質量%ケイフッ化ナトリウムと10質量%硫酸を混合した水溶液を60℃に保持し、ここに研磨処理したSUS316Lを作用極とし、白金板を対極として設置し、+300mA/cmの電解を積算で10秒処理したのちに水洗・乾燥させた。
また、アルカリ溶液によるアノード電解処理では、30%水酸化カリウム水溶液を90℃に保持し、基材を作用極とし、白金板を対極として設置し、定電位電解を行った。定電位電解の電位としては、1.0V(RHE基準)で60秒処理し、その後、水洗・乾燥させた。なお定電位電解は、東方技研製のポテンシオスタットPS-2100を用いた。
耐久性の評価方法は以下の通りとした。30%KOH水溶液を90℃に保持し、試験片を作用極とし、白金板を対極として設置し、+300mA/cmでの定電流電解を行った。電解時間は24時間及び120時間まで実施し、電解後の単位面積当たりの腐食減量(g/m)で評価した。
また、皮膜組成については、電解放射型オージェ電子分光法FE-AES:日本電子製JAMP-9510Fを用い、皮膜表面から元素の深さプロファイルを測定し、皮膜最表面から検出された元素のうち、C、N、Oを除いた残りの元素の合計を100原子%とし、皮膜中のF濃度C(原子%)とCr濃度CCr(原子%)を求め、更に濃度比C/CCrを求めた。その結果を表2に示す。
なお、表2において「○浸漬」は浸漬処理を行ったことを意味し、「○電解」は電解処理を行ったことを意味し、「○KOH」はKOH溶液にてアルカリ電解処理したことを意味する。また、「-」は当該処理を実施しなかったことを意味する。
試験例1は、表面研磨のみ行った試験例であり、耐久試験において腐食減量が増大し、皮膜にもFが存在していなかった。
試験例2は、浸漬処理や電解処理を行わず、アルカリ溶液中でアノード電解処理を行った例であるが、試験例1と同様に耐久試験で腐食減量が増大した。
これに対し、Fを含む溶液で浸漬処理した試験例3や、Fを含む溶液中で電解処理した試験例7では、皮膜からFが検出され、また、皮膜中のFとCrの濃度比率はC/CCr≧0.1を示していた。これらの試験例では、耐久試験での腐食減量が1.0g/m以下となり、著しく低減した。
また、浸漬処理後にアルカリ溶液でアノード電解を行った試験例5や、電解処理後にアルカリ溶液でアノード電解を行った試験例8では、皮膜中のF濃度が高くなり、皮膜中のFとCrの濃度比はC/CCr≧0.1を満たした。また、耐久試験でも腐食減量が極めて小さくなった。腐食減量は、皮膜の濃度比C/CCrの値が大きいほど小さくなる傾向を示した。
なお、皮膜の厚みは、どの試験例でも1~1000nmの範囲内であった。
/CCrの値が大きいほど腐食減量が小さくなる機構について詳細は明らかではないが、Fを含む溶液中での浸漬処理または電解処理によって、CrとFが結合した皮膜が形成され、これがアルカリ水溶液中で極めて優れた耐食性を有する構造を取るためと推定される。特にこの皮膜は、アルカリ水溶液中での電解処理を実施することで、より安定性の高い皮膜に改質されると考えられる。
Figure 0007221112000001
Figure 0007221112000002
(実施例2)
供試材として、前述のSUS316Lのほかに、下記表3に示すSUS304、SUS821L1、SUS343L、SUS329J4Lを用いた。
供試材の研磨方法、浸漬処理、電解処理及びアルカリ溶液でのアノード電解処理の条件は、上記実施例1と同様とした。耐久性の評価は、より長期の耐久性評価とするために、24時間、120時間及び1000時間で実施した。
最初に、供試材はすべて表面を#600エメリー紙で湿式研磨した。
浸漬処理は、実施例1と同様に、8質量%硝酸と1.5質量%フッ酸を混合した水溶液を60℃に保持し、ここに研磨処理した供試材を1分間浸漬処理し、その後に水洗・乾燥させた。
一部の供試材については、濃度30%のKOH溶液を60℃に保持し、ここに研磨処理した供試材を1分間浸漬処理し、その後に水洗・乾燥させた。
電解処理では、10質量%ケイフッ化ナトリウムと10質量%硫酸を混合した水溶液を60℃に保持し、ここに研磨処理した供試材を作用極とし、白金板を対極として設置し、+300mA/cmの電解を積算で10秒処理したのちに水洗・乾燥させた。
また、アルカリ溶液によるアノード電解処理では、30%水酸化カリウム水溶液を90℃に保持し、基材を作用極とし、白金板を対極として設置し、定電位電解を行った。定電位電解の電位としては、1.0V(RHE基準)で60秒処理し、その後、水洗・乾燥させた。なお定電位電解は、東方技研製のポテンシオスタットPS-2100を用いた。
耐久性の評価方法も実施例1と同様に、30%KOH水溶液を90℃に保持し、試験片を作用極とし、白金板を対極として設置し、+300mA/cmでの定電流電解を行った。電解時間は24時間及び120時間とするとともに、長期耐久性を評価するため600時間及び1200時間まで評価した。電解後に、単位面積当たりの腐食減量(g/m)で評価した。
皮膜組成については、電解放射型オージェ電子分光法FE-AES:日本電子製JAMP-9510Fを用い、皮膜表面から元素の深さプロファイルを測定し、皮膜最表面から検出された元素のうち、C、N、Oを除いた残りの元素の合計を100原子%とし、皮膜中のF濃度C(原子%)とCr濃度CCr(原子%)を求め、更に濃度比C/CCrを求めた。結果を表4に示す。
なお、表4において、「○」は当該処理を実施したことを意味し、「-」は当該処理を実施しなかったことを意味する。また、「○Fあり」はFを含有する溶液で浸漬処理したことを意味し、「○KOH」はFを含有しないKOH溶液で浸漬処理したことを意味する。
まず、SUS316Lを供試材としたNo.1~10の試験結果を述べる。
No.1~3と、No.5、7、8は、供試材を、実施例1において評価したものと同じ条件で表面処理したものである。腐食試験を1200時間まで実施したところ、120時間で腐食減量がほぼ直線的に増加したNo.1、2(実施例1における試験例1、2(比較例)に相当)は、120時間経過後も腐食減量の増加が続いた。
一方、本発明例であるNo.3、5、7及び8(実施例1の試験例3、5、7及び8(本発明例)に相当)では、1200時間でも腐食減量は1.0g/m以下となり、優れた耐久性を示した。
次に、No.4は、浸漬処理において、Fを含まないKOH溶液で浸漬処理した例であり、また、No.6は、Fを含まないKOH溶液で浸漬処理してからアルカリ溶液中でアノード電解処理を行った例である。No.4及びNo.6では、皮膜中のC/CCrが規定値を満たさず、耐久試験でも腐食減量はほぼ直線的に増加し耐久性を示さなかった。
次に、No.9は浸漬処理を実施し、次いで、電解処理を実施した例であり、No.10は浸漬処理、電解処理及びアルカリ溶液でのアノード電解処理をこの順に行った例である。No.9及びNo.10では、皮膜中のC/CCrが規定値を満たし、耐久試験でも腐食減量の増加が見られなかった。これらの2例を比較すると、アルカリ溶液中でのアノード電解を行ったNo.10の方が、皮膜中のC/CCrがより高くなり、耐久試験時の腐食減量もより少なくなった。
次に、SUS316L以外のステンレス鋼を供試材としたNo.11~22の試験結果について述べる。
SUS304を研磨処理ままで耐久試験を実施したNo.11では、皮膜中のC/CCrが規定値を満たさず、耐久試験でも腐食減量はほぼ直線的に増加し耐久性を示さなかった。この腐食減量値は、No.1(SUS316L)よりも大きくなった。
一方、SUS304に対して浸漬処理とアルカリ溶液のアノード電解処理を実施したNo.12や、電解処理とアルカリ溶液のアノード電解処理を実施したNo.13では、皮膜中のC/CCrが規定値を満たし、耐久試験でも腐食減量の増加が見られなかった。
また、SUS304と同様の条件で、SUS821L1、SUS343L及びSUS329J4Lを用いて試験したところ、本発明の条件を満たさないNo.14、17及び20は、皮膜中のC/CCrが規定値を満たさず、耐久試験でも腐食減量はほぼ直線的に増加し耐久性を示さなかった。
一方、本発明の条件を満たすNo.15、16、18、19、21、22は、皮膜中のC/CCrが規定値を満たし、耐久試験でも腐食減量の増加が見られなかった。
なお、皮膜の厚みは、どの試験例でも1~1000nmの範囲内であった。また、試験例No.10、22は、参考例とする。
Figure 0007221112000003
Figure 0007221112000004
以上の説明から明らかなように、本発明により、耐久性に優れたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼およびそのステンレス鋼を用いたアルカリ水電解処理装置を提供することが可能となる。これらはアルカリ電解処理装置の電極だけでなく電解槽やその他耐久性が求められる装置・部品に用いることが可能となる。またそれ以外にもアルカリ水溶液が用いられる各種電池やその部品、アルカリ中で電解されるような各種装置やその部品にも適用が可能である。

Claims (8)

  1. ステンレス鋼からなる基材と、前記基材の表面に形成された皮膜とを備え、
    前記皮膜中に、フッ素が含有されており、
    前記皮膜の表面におけるフッ素の濃度C とCrの濃度C Cr との濃度比C /C Cr が下記(1)式を満たすことを特徴とするアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼。
    0.73≧C /C Cr ≧0.1 …(1)
    上記式(1)において、C は前記皮膜の表面におけるF濃度(原子%)であり、C Cr は前記皮膜の表面におけるCr濃度(原子%)である。
  2. フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液にステンレス鋼からなる基材を浸漬する浸漬処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
  3. 5~20質量%の硝酸と0.5~15質量%のフッ酸とを含む水溶液、3~20質量%の過酸化水素と2~20質量%の硫酸と0.3~5.0質量%のフッ酸とを含む水溶液、2~20質量%の硫酸と0.3~5.0質量%のフッ酸とを含む水溶液、または2~20質量%の硫酸と2~20質量%のケイフッ化ナトリウムとを含む水溶液の何れかの水溶液中で、ステンレス鋼からなる基材を電解する電解処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
  4. フッ酸またはフッ素を含む無機化合物を含む水溶液にステンレス鋼からなる基材を浸漬する浸漬処理と、前記水溶液中で前記基材を電解する電解処理とをこの順に行うことを特徴とする請求項1に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
  5. 前記浸漬処理後に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を施すことを特徴とする請求項2に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
  6. 前記電解処理後に、アルカリ水溶液中でアノード電解処理を施すことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法。
  7. 請求項1に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼を備えたアルカリ水電解処理装置。
  8. 請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載のアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼の製造方法によって製造されたアルカリ水電解処理装置用ステンレス鋼を用いたアルカリ水電解処理装置の製造方法。
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