JP7219878B2 - 亀裂検出装置及び亀裂検出方法 - Google Patents

亀裂検出装置及び亀裂検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、被加工物の内部に形成された亀裂に関する亀裂情報を検出する技術に関するものである。
従来、シリコンウェーハやガラスウェーハ等の基板(以下、「被加工物」という。)の内部に集光点を合わせてレーザー光を切断予定ラインに沿って照射し、加工ラインに沿って被加工物の内部に切断の起点となる改質領域を形成するレーザー加工装置(レーザーダイシング装置ともいう。)が知られている。改質領域が形成された被加工物は、その後、エキスパンドやブレーキングといった割断プロセスによって切断予定ラインで割断されて個々のチップに分断される。このようなレーザー加工装置によれば、被加工物の内部に改質領域が形成され、その改質領域を起点として切断予定ラインに沿って被加工物が分断されるので、ブレードを用いて被加工物を切削して分断するブレードダイシング装置と比べ、発塵量が低く、ダイシング傷、チッピングあるいは材料表面でのクラック等が発生する可能性が低くなる等の利点がある。
ところで、レーザー加工装置により被加工物に改質領域を形成すると、その改質領域から被加工物の厚さ方向に亀裂(クラック)が伸展する。その亀裂が被加工物の表面(レーザー光照射面)もしくは反対側の裏面まで到達してしているか、または被加工物の内部で十分に伸展していれば、割断プロセスにおいてチップへの分断を適正に行うことができる。その理由としては、被加工物の内部に形成された亀裂は被加工物を分断する際の起点となるため、その亀裂の伸展度合いが被加工物の分断率を左右することによる。また、厚い被加工物の場合には、亀裂が被加工物の表面または裏面に到達しないことがあるため、被加工物の表面または裏面に亀裂が到達したか否かでは必ずしも改質領域が適正に形成されたか否かを適切に判断できない場合がある。
したがって、レーザー加工装置により改質領域を形成した後、割断プロセス前において、被加工物を分断する際の起点となる改質領域が適正に形成されたか否か、すなわち、被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを検出することによって、割断プロセスにおけるチップへの分断の良否を正確に予測することが可能となる。そして、被加工物の内部に改質領域が適正に形成されていない箇所があれば、その部分だけ、再度、レーザー加工装置により再加工することや、割断プロセスにおける割断方法を変えるなどの対応が可能となる。これによって、その後の割断プロセスにおけるチップの損失を無くすことができる。また、不良箇所の発生状況などを参考にしてレーザー加工装置における加工条件を修正することもでき、その後に加工する被加工物での改質領域の不良箇所の発生を低減させることができる。不良箇所の改質領域を再加工する場合には、不良箇所が低減することによって、再加工に要する時間の損失も低減することができる。
一方、被加工物の内部に発生した亀裂の評価は、従来、試料を切断研磨するか、限られた条件下での観察が行われていた。そのため、レーザー加工装置を用いた加工プロセスへの適用は困難であった。
これに対し、例えば特許文献1には、被加工物の内部に形成された亀裂を非破壊で検査する技術が開示されている。特許文献1に開示された技術では、亀裂の一方から光を入射させ、亀裂を含む領域を透過した光を検出し、亀裂の散乱による検出光量の低下を利用して亀裂の検査を行っている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、受光器の信号レベルが亀裂の深さを直接示すものではなく、閾値として扱われる。そのため、予め実験を行い、閾値を設定する必要があった。また、亀裂長さ(亀裂深さ)を測定するためには、実験により亀裂長さに応じて予め閾値を複数設定しておく必要があった。また、透過光(亀裂を含む領域を透過した光)の減少のみを利用して亀裂先頭位置を確認するため、亀裂の亀裂深さの検出精度を向上させるには限界がある。
そこで、本願出願人は、上記課題を解決するために、被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを非破壊かつ精度よく検出することができる亀裂検出技術を提案している(特許文献2参照)。この亀裂検出技術では、集光レンズの集光点を被加工物の厚さ方向に変化させながら、被加工物に対して検出光を斜め方向に照射する偏射照明を行い、被加工物からの反射光を光検出器で検出し、その検出結果に基づいて被加工物の内部に形成された亀裂の亀裂深さを検出する。
特開2008-222517号公報 特開2017-133997号公報
しかしながら、特許文献2に開示された技術では、亀裂の上方に亀裂検出装置を位置付けて、検出光の集光点を被加工物の厚さ方向に移動させながら検出を行っている。そのため、検査点(亀裂)毎に検出光の集光点を被加工物の厚さ方向に移動させる動作が必要となるため、複数箇所の亀裂を検査するときに時間がかかり、スループットが低下するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スループットを向上させることができ、被加工物の内部に形成された亀裂に関する亀裂情報を非破壊かつ精度よく高速に検出することができる亀裂検出装置及び亀裂検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下の発明を提供する。
本発明の第1態様に係る亀裂検出装置は、光源と、集光レンズと、光検出器とを有し、光源から出射された検出光を集光レンズの片側半分の第1領域を介して被加工物に偏射照明を行い、かつ被加工物で反射した検出光の反射光を集光レンズの反対側の片側半分の第2領域を介して光検出器で検出する光学ユニットと、被加工物と光学ユニットとを相対移動させることにより、検出光を被加工物の厚さ方向に直交する方向に走査する走査手段と、光学ユニットにより検出光を被加工物に偏射照明しつつ走査手段により検出光を走査した場合に光検出器で検出された検出結果に基づいて、被加工物の内部に形成された亀裂に関する亀裂情報を検出する亀裂検出手段と、を備える。
本発明の第2態様に係る亀裂検出装置は、第1態様において、被加工物の厚さ方向における被加工物の検出光照射面又は反対側の面の高さ位置を検出する高さ検出手段と、高さ検出手段の検出結果に基づいて、被加工物の厚さ方向における集光レンズの集光点の位置を調整する集光点調整手段と、を備える。
本発明の第3態様に係る亀裂検出装置は、第2態様において、集光点調整手段は、集光レンズの集光点の位置が被加工物の検出光照射面とは反対側の面に一致するように調整する。
本発明の第4態様に係る亀裂検出方法は、光源から出射された検出光を集光レンズの片側半分の第1領域を介して被加工物に偏射照明を行う照明ステップと、被加工物で反射した検出光の反射光を集光レンズの反対側の片側半分の第2領域を介して検出する光検出ステップと、検出光を被加工物の厚さ方向に直交する方向に相対的に走査する走査ステップと、照明ステップと走査ステップとが行われた場合に光検出ステップで検出された検出結果に基づいて、被加工物の内部に形成された亀裂に関する亀裂情報を検出する亀裂検出ステップと、を備える。
本発明の第5態様に係る亀裂検出方法は、第4態様において、被加工物の厚さ方向における被加工物の検出光照射面又は反対側の面の高さ位置を検出する高さ検出ステップと、高さ検出ステップの検出結果に基づいて、被加工物の厚さ方向における集光レンズの集光点の位置を調整する集光点調整ステップと、を備える。
本発明の第6態様に係る亀裂検出方法は、第5態様において、集光点調整ステップは、集光レンズの集光点の位置が被加工物の検出光照射面とは反対側の面に一致するように調整する。
本発明によれば、スループットを向上させることができ、被加工物の内部に形成された亀裂に関する亀裂情報を非破壊かつ精度よく高速に検出することができる。
本実施形態に係る亀裂検出装置の概略を示した構成図である。 光学ユニットの上方から集光レンズを見た図であり、集光レンズを通過する光束(検出光及び反射光の各光束)を説明するための図である。 制御装置の構成を示したブロック図である。 本実施形態の亀裂検出方法の概略を示した図である。 被加工物に対して検出光の偏射照明と走査が行われたときの様子を示した説明図である。 被加工物に対して検出光の偏射照明と走査が行われたときの様子を示した説明図である。 被加工物に対して検出光の偏射照明と走査が行われたときの様子を示した説明図である。 亀裂検出部で行われる亀裂情報の算出方法を説明するための図である。 亀裂検出部で行われる亀裂情報の算出方法を説明するための図である。 本実施形態における亀裂検出処理で得られる光検出器の出力信号を説明するための図である。 本実施形態における亀裂検出処理で得られる光検出器の出力信号を説明するための図である。 本実施形態における亀裂検出処理の効果を検証するための評価で亀裂検出処理の検出対象としたサンプルを示した図である。 図12に示したサンプルに対して亀裂検出処理を行った場合に得られた計測結果(光検出器からの出力信号の実測値)を示した図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について説明する。
[亀裂検出装置]
図1は、本実施形態に係る亀裂検出装置10の概略を示した構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る亀裂検出装置10は、被加工物Wに対して検出光L1を照射し、被加工物Wで反射した検出光L1の反射光L2を検出することで、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報の検出を行う装置である。なお、亀裂検出装置10は、被加工物Wの内部に改質領域を形成するレーザー加工装置(不図示)と組み合わされたものであるが、図1では、図面の複雑化を避けるため、本発明の説明を行う上で必要な亀裂検出装置に係る構成要素のみを図示している。なお、図1において、X、Y、Z方向は互いに直交しており、X方向は水平方向、Y方向はX方向に直交する水平方向、Z方向は鉛直方向である。θ方向は、Z方向を中心とした回転方向である。
図1に示すように、亀裂検出装置10は、XYθステージ12と、光学ユニット14と、Zステージ16と、高さ検出器26と、制御装置50と、を備えている。なお、本実施形態では、光学ユニット14と制御装置50とが別々に構成される場合を例示したが、この構成に限らず、光学ユニット14が制御装置50の一部又は全部を含んでいてもよい。
XYθステージ12は、被加工物Wを載置するものであり、X方向、Y方向、及びθ方向に移動可能に構成される。被加工物Wは、その表面(検出光照射面)がデバイス面とは反対側の面となるようにXYθステージ12上に載置される。なお、被加工物Wのデバイス面が被加工物Wの表面(検出光照射面)となるように、XYθステージ12上に被加工物Wが載置されてもよい。XYθステージ12は、被加工物Wと光学ユニット14とを相対移動させることにより、後述する検出光L1を被加工物Wの厚さ方向に直交する方向(X方向又はY方向)に走査するものである。XYθステージ12は、本発明の「走査手段」の構成要素の1つである。
光学ユニット14は、XYθステージ12上に載置された被加工物Wに対向する位置に配置される。光学ユニット14は、集光レンズ18と、光源20と、光検出器22とを有しており、光源20から出射された検出光L1を集光レンズ18を介して被加工物Wに向けて照射するとともに、被加工物Wからの反射光L2を集光レンズ18を介して光検出器22で検出するものである。
検出光L1としては、被加工物Wの内部を透過可能な波長を有する光が用いられる。例えば、被加工物Wがシリコンウェーハの場合には、検出光L1として、波長1100nm以長の赤外光が好適に用いられる。
また、光検出器22としては、検出光L1(反射光L2)の波長帯域の光の光強度を検出可能なものであれば特に限定はされないが、例えば、フォトディテクタ、フォトダイオードアレイ、CCD(Charged Coupled Device)イメージセンサなどが好適に用いられる。
光学ユニット14は、Zステージ16に取り付けられている。Zステージ16は、Z方向に移動可能に構成される。これにより、光学ユニット14の高さ位置(Z方向位置)は、Zステージ16の移動により調整可能となっている。換言すれば、Zステージ16は、光学ユニット14と被加工物Wとの間の距離(ワーキングディスタンス)を調整するものであり、これによって集光レンズ18の集光点の位置(すなわち、集光レンズ18により集光される検出光L1の集光点の位置)を所望の位置(本例では、被加工物Wの裏面)に調整することが可能となっている。Zステージ16は、本発明の「集光点調整手段」の構成要素の1つである。
光学ユニット14の側面には、高さ検出器26が取り付けられている。高さ検出器26は、被加工物Wの厚さ方向(Z方向)における被加工物Wの表面(検出光照射面)の高さ位置(Z方向位置)を検出するものである。高さ検出器26としては、被加工物Wの表面の高さ位置を検出可能であれば、接触式のもの、非接触式のものを問わず、各種のセンサを用いることができるが、測定対象となる被加工物Wに影響を与えない非接触式のセンサが望ましい。非接触式のセンサとしては、レーザーや超音波を用いた非接触式の距離センサ(例えば、レーザー測長センサ等)が好適に用いられる。本実施形態における高さ検出器26は、非接触式の距離センサで構成される。高さ検出器26の検出結果は、制御装置50に対して出力される。高さ検出器26は、本発明の「高さ検出手段」の一例である。
なお、本実施形態では、XYθステージ12とZステージ16とを組み合わせて、被加工物Wと光学ユニット14とがX方向、Y方向、Z方向、及びθ方向に相対移動する構成を例示したが、この構成に限定されるものではなく、被加工物Wと光学ユニット14とを各方向に相対移動できるものであればよい。例えば、光学ユニット14を固定し、被加工物Wが載置されたステージを光学ユニット14に対して各方向に相対移動させる構成としてもよい。
ここで、光学ユニット14の具体的構成について詳しく説明すると、以下のとおりである。図2は、光学ユニット14の上方(図1の矢印A方向)から集光レンズ18を見た図であり、集光レンズ18を通過する光束(検出光L1及び反射光L2の各光束)を説明するための図である。なお、集光レンズ18の光軸Pを含む平面で集光レンズ18を2分割した場合に、片側半分の領域を第1領域18aとし、反対側の片側半分の領域を第2領域18bとする。
本実施形態では、図1に示すように、光源20と集光レンズ18との間にはピンホール24が配置されている。そのため、光源20から出射された検出光L1は、ピンホール24で絞り込まれて、集光レンズ18の第1領域18aのみに入射するように構成される(図2参照)。そして、第1領域18aに入射した検出光L1は、集光レンズ18で集光されて被加工物Wに向けて出射される。すなわち、被加工物Wに対して検出光L1が集光レンズ18の光軸Pに対して斜め方向に照射される偏射照明が行われる。なお、集光レンズ18に対する検出光L1の照射領域を絞り込む手段(マスク手段)としては、ピンホール24に限らず、スリットなどを用いてもよい。
さらに本実施形態では、光検出器22は、被加工物Wからの反射光L2のうち、集光レンズ18で集光されて第2領域18bを通過した反射光L2の光強度を検出可能に構成される。光検出器22の検出結果(すなわち、第2領域18bを通過した反射光L2の光強度)は、制御装置50に対して出力される。
なお、図1では、図面を簡略化するために、光源20から出射された検出光L1の光軸が集光レンズ18の光軸Pの一方側(図1の右側)に偏心した位置に配置され、かつ光検出器22の光軸が集光レンズ18の光軸Pの他方側(図1の左側)に偏心した位置に配置された構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、光源20から出射された検出光L1を第1領域18aのみに入射させることができるものであれば他の構成であってもよい。また、光検出器22は、第2領域18bのみを通過した反射光L2を検出可能に構成してもよいし、第1領域18aと第2領域18bとの両方の領域を通過した反射光L2を領域毎に検出可能に構成してもよい。すなわち、光検出器22は、第2領域18bを通過した反射光L2の光強度を検出可能であれば、第1領域18aを通過した反射光L2を検出可能としてもよいし、検出不可能としてもよい。
制御装置50は、例えばパーソナルコンピュータやマイクロコンピュータなどの汎用のコンピュータによって実現されるものである。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリ、キーボードやマウス等の入力装置、モニタ等の出力装置、その他の周辺回路等を含んで構成され、これらを用いて所定の動作プログラムを実行することで、図3に示す制御装置50の各部の機能を実現する処理を行う。
図3は、制御装置50の構成を示したブロック図である。図3に示すように、制御装置50は、主制御部52と、移動制御部54と、高さ制御部56と、光源制御部58と、亀裂検出部60として機能する。
主制御部52は、亀裂検出装置10の各部を統括的に制御する機能部である。具体的には、主制御部52は、移動制御部54、高さ制御部56、光源制御部58、及び亀裂検出部60を制御する。また、主制御部52は、亀裂検出部60から亀裂検出の結果を受け取り、その結果を図示しない表示装置(モニタ)に表示する。
移動制御部54は、主制御部52からの指示に従って、XYθステージ12の動作を制御する。具体的には、移動制御部54は、被加工物Wと光学ユニット14との相対位置な位置合わせ(アライメント調整)を行うアライメント制御を実行する。また、移動制御部54は、被加工物Wと光学ユニット14とを相対移動させることにより、検出光L1を被加工物Wの厚さ方向に直交する走査方向に走査する走査制御を実行する。移動制御部54は、上述のXYθステージ12とともに、本発明の「走査手段」の構成要素の1つである。
高さ制御部56は、主制御部52からの指示に従って、Zステージ16の動作を制御する。具体的には、高さ制御部56は、高さ検出器26の検出結果(すなわち、被加工物Wの表面の高さ位置)に基づいて、Zステージ16をZ方向に移動させて光学ユニット14の高さ位置を調整する。これにより、被加工物Wの厚さ方向(Z方向)における光学ユニット14と被加工物Wとの間の距離が所望の距離に調整され、集光レンズ18の集光点(集光レンズ18により集光される検出光L1の集光点)の位置を所望の位置に位置付けることが可能となる。高さ制御部56は、上述のZステージ16とともに、本発明の「集光点調整手段」の構成要素の1つである。
光源制御部58は、主制御部52からの指示に従って、光源20の動作を制御する。具体的には、光源制御部58は、光源20から出射される検出光L1の波長や強度などを制御する光源制御を実行する。
亀裂検出部60は、光検出器22の検出結果(すなわち、光検出器22が検出した反射光L2の光強度)に基づいて、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報を検出する亀裂検出処理を行う。亀裂検出部60は、本発明の「亀裂検出手段」の一例である。
[亀裂検出方法]
次に、本実施形態における亀裂検出方法について説明する。この亀裂検出方法は、上述した亀裂検出装置10を用いて行われるものである。以下、特に断らない場合には、本実施形態における亀裂検出方法では、上述した制御装置50の主制御部52が全体的な制御を統括的に行い、主制御部52からの指示に従って、移動制御部54、高さ制御部56、光源制御部58、及び亀裂検出部60がそれぞれ対応する制御を実行するものとする。
図4は、本実施形態の亀裂検出方法の概略を示した図である。なお、図4の下段には、本実施形態の亀裂検出方法が行われた場合に得られる光検出器22の出力信号の一例を示している。光検出器22の出力信号の横軸は移動距離(被加工物Wと光学ユニット14との相対移動距離)であり、縦軸は光検出器22が検出した反射光L2の光強度(信号強度)である。また、被加工物Wの内部には、被加工物Wと光学ユニット14との相対移動方向に沿って複数の亀裂Kが一定又は任意の間隔に配列されているものとする。
本実施形態の亀裂検出方法では、まず事前処理として、図示しないアライメントカメラを用いて被加工物Wと光学ユニット14との相対的な位置合わせを行うアライメント調整処理と、被加工物Wに対する集光レンズ18の集光点の高さ位置を調整する高さ調整処理が行われる。
アライメント調整処理では、移動制御部54は、被加工物Wと光学ユニット14との相対位置を検出するアライメントカメラ(不図示)の検出結果に基づいて、XYθステージ12の移動を制御して、被加工物Wと光学ユニット14との相対的な位置合わせを行う。これにより、複数の亀裂Kの配列方向と検出光L1の走査方向(本例では、X方向)とが一致したものとなる。
高さ調整処理では、移動制御部54は、XYθステージ12の移動を制御して、被加工物Wの表面における所定の基準位置(例えば中央位置)に対向する位置に高さ検出器26を配置する。その後、高さ検出器26によって被加工物Wの表面の高さ位置が検出される。そして、高さ制御部56は、高さ検出器26の検出結果に基づいて、被加工物Wの裏面(検出光照射面とは反対側の面)に集光レンズ18の集光点の高さ位置が一致するように、Zステージ16の移動を制御して光学ユニット14の高さ位置を調整する。なお、被加工物Wの裏面の高さ位置は、高さ検出器26が検出した被加工物Wの表面の高さ位置から被加工物Wの厚さに相当する距離Dだけ下方にオフセットすることで、集光レンズ18の集光点の高さ位置を被加工物Wの裏面に一致させることができる。なお、被加工物Wの厚さに関する情報は、制御装置50の記憶部(不図示)に記憶されており、高さ制御部56は記憶部に記憶された被加工物Wの厚さに関する情報を参照することで、上述した制御を行うことができる。
以上のようにして事前処理(アライメント調整処理及び高さ調整処理)が行われた後、亀裂検出処理が行われる。亀裂検出処理では、図4に示すように、被加工物Wに対して検出光L1を偏射照明しつつ、被加工物Wと光学ユニット14との相対移動により検出光L1を被加工物Wの厚さ方向に直交する方向(X方向)に走査しながら、被加工物Wで反射した検出光L1の反射光L2が光検出器22で検出される。そして、亀裂検出部60は、光検出器22の検出結果に基づき、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報を検出する。
ここで、本実施形態における亀裂検出処理について詳しく説明する。
図5から図7は、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査が行われたときの様子を示した説明図である。なお、図5から図7は、図4の符号100Aから100Cで示した位置でそれぞれ、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明が行われたときの反射光L2の進行方向を概略的に図示したものであり、被加工物Wや亀裂Kの形状は、図4とは必ずしも一致していない。
図5に示すように、検出光L1の光路上と、被加工物Wの裏面で反射した反射光L2の光路上とのいずれにも亀裂Kが存在しない場合には、その反射光L2は、集光レンズ18の光軸Pに対して検出光L1の光路と反対側(図5の左側)の経路をたどって、第2領域18bを通過して光検出器22で検出される。
これに対し、図6に示すように、検出光L1の光路上に亀裂Kが存在する場合には、検出光L1は被加工物Wの裏面に到達する前に亀裂Kで反射し、その反射光L2は、集光レンズ18の光軸Pを挟んで検出光L1の入射側と同じ側(図6の右側)に反射されるので、光検出器22では反射光L2が検出されない。
また、図7に示すように、検出光L1の光路上に亀裂Kが存在しないが、被加工物Wの裏面で反射した反射光L2の光路上に亀裂Kが存在する場合には、その反射光L2は、検出光L1の入射側と同じ側に反射されるので、光検出器22では反射光L2が検出されない。
したがって、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査を行った場合には、図4に示すように、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kの位置に応じて、被加工物Wからの反射光L2の進行方向が変化するので、光検出器22において反射光L2の検出と非検出とが繰り返される。
本実施形態における亀裂検出処理は、このような原理を利用して、亀裂検出部60が、光検出器22が検出した反射光L2の光強度の変化から、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報として、被加工物Wの厚さ方向における亀裂Kの亀裂下端位置、亀裂上端位置、及び亀裂長さを算出することにより検出するものである。
図8及び図9は、亀裂検出部60で行われる亀裂情報の算出方法を説明するための図である。図8は、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査を行った場合に亀裂Kに対する検出光L1及び反射光L2の移動軌跡を示した図であり、図9は、図8の一部を拡大した図である。
被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査が行われると、図8に示すように、亀裂Kを基準(固定)として見た場合、集光レンズ18が被加工物Wに対して図8の矢印M方向に向かって相対的に移動しながら、被加工物Wに対して検出光L1が照射される。これにより、被加工物Wに対する検出光L1の照射位置(入射位置)が相対的に変化し、その変化に伴って検出光L1及び反射光L2の進行方向が変化する。
このとき、光検出器22が反射光L2を検出し始める位置(検出開始位置)における検出光L1及び反射光L2の軌跡をそれぞれL1a、L2aとする。また、光検出器22が反射光L2を検出しなくなる位置(検出終了位置)における検出光L1及び反射光L2の軌跡をそれぞれL1c、L2cとする。また、集光レンズ18の光軸Pが亀裂Kの位置と一致しているときの検出光L1及び反射光L2の軌跡をL1b、L2bとする。なお、図8及び図9から分かるように、検出光L1の軌跡L1bは軌跡L1aと軌跡L1cとの中間位置となり、反射光L2の軌跡L2bは軌跡L2aと軌跡L2cとの中間位置となる。
検出光L1が軌跡L1aから軌跡L1cとの間の範囲である場合には、検出光L1及びその反射光L2は、それらの進行方向の途中で亀裂Kに遮られることがないため、光検出器22で検出される。一方、検出光L1が上記範囲の前後にある場合(例えば、検出光L1が軌跡L1dの位置にある場合)には、検出光L1又はその反射光L2の進行方向の途中で亀裂Kに遮られるため、光検出器22で検出されない。
被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査を行った場合に得られる光検出器22の検出結果から、光検出器22による反射光L2の検出開始位置と検出終了位置とを求めることにより、以下のようにして、亀裂下端位置(被加工物Wの裏面からの距離)を算出することが可能である。すなわち、図9に示すように、被加工物Wに対する検出光L1の入射角度をθとし、検出開始位置から検出終了位置までの距離を2dとすると、亀裂下端位置hは、以下の式(1)によって求めることができる。
h=d/tanθ ・・・(1)
図10及び図11は、本実施形態における亀裂検出処理で得られる光検出器22の出力信号(検出結果)を説明するための図である。図10は、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達していない場合である。図11は、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達している場合である。なお、図10及び図11に示した光検出器22の出力信号の横軸は移動距離(被加工物Wと光学ユニット14とを相対移動させたときの移動距離)であり、縦軸は光検出器22が検出した反射光L2の光強度(信号強度)である。
図10に示すように、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達していない場合には、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射する前に亀裂Kで遮蔽される場合と、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射した後にその反射光L2が亀裂Kで遮蔽される場合とがあり、光検出器22の出力信号は、1つの亀裂Kで2度低下する。
具体的には、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査が行われた場合、光検出器22の出力信号は、検出光L1及び反射光L2が亀裂Kで遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間(S1)が継続し、続いて、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射した後にその反射光L2が亀裂Kで遮蔽されてローレベル信号となるローレベル期間(T1)が継続し、さらに、検出光L1及び反射光L2が亀裂Kで遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間(S2)が継続する。また、さらに続いて、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射する前に亀裂Kで遮蔽されてローレベル信号となるローレベル期間(T2)が継続し、続いて、検出光L1及び反射光L2が亀裂Kで遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間(S3)が継続する。
したがって、光検出器22の出力信号の立上がりと立下がりのそれぞれのタイミングを検出することにより、ローレベル期間T1、T2及びハイレベル期間S2の各移動距離を求めることができる。
ここで、ハイレベル期間S2の移動距離に相当する距離D1は、図9に示した距離dの2倍に相当するものであり、亀裂下端位置h1は、以下の式(2)によって求めることができる。
h1=(D1/2)/tanθ ・・・(2)
また、ローレベル期間T1、T2及びハイレベル期間S2の各移動距離の合計に相当する距離をD2とすると、亀裂上端位置h2は、以下の式(3)によって求めることができる。
h2=(D2/2)/tanθ ・・・(3)
また、亀裂長さHは、以下の式(4)によって求めることができる。
H=h2-h1
=(D1-D2)/(2×tanθ) ・・・(4)
一方、図11に示すように、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達している場合には、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射する前に亀裂Kで遮蔽される場合と、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射した後にその反射光L2が亀裂Kで遮蔽される場合とがあるが、いずれの場合も検出光L1又は反射光L2が亀裂Kの上側を通過する場合に限られるため、光検出器22の出力信号は、1つの亀裂Kで1度低下するだけである。
具体的には、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査が行われた場合、光検出器22の出力信号は、検出光L1及び反射光L2が亀裂Kで遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間(S4)が継続し、続いて、検出光L1が被加工物Wの裏面で反射した後にその反射光L2が亀裂Kで遮蔽されてローレベル信号となるローレベル期間(T3)が継続し、さらに、検出光L1及び反射光L2が亀裂Kで遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間(S5)が継続する。
したがって、光検出器22の出力信号の波形から、1つの亀裂Kに対するローレベル期間の数を検出することにより、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達しているか否かを判定することができる。
具体的には、1つの亀裂Kに対するローレベル期間が2つである場合には、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達していないと判定することができる。この場合には、式(2)から(4)により、亀裂下端位置h1、亀裂上端位置h2、及び亀裂長さHを求めることができる。
また、1つの亀裂Kに対するローレベル期間が1つである場合には、光検出器22の出力信号の立上がりと立下がりのそれぞれのタイミングを検出することにより、ローレベル期間Tの移動距離に相当する距離D3を求める。
そして、亀裂上端位置(被加工物Wの裏面からの距離)h3は、以下の式(5)によって求めることができる。
h3=(D3/2)/tanθ ・・・(5)
また、この場合には、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面まで達しているので、亀裂長さHは、以下の式(6)によって求めることができる。
H=h3
=(D3/2)/tanθ ・・・(6)
なお、被加工物Wの厚さ方向に直交する面内における各亀裂Kの位置情報は、制御装置50の記憶部(不図示)に予め記憶されており、既知である。したがって、検出光L1の走査方向に複数の亀裂Kが存在する場合には、亀裂検出部60は、制御装置50の記憶部に記憶された各亀裂Kの位置情報を参照することにより、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査を行った場合に得られる光検出器22の検出結果から、各亀裂Kの亀裂情報を亀裂毎に検出することが可能となっている。
以上のようにして、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報が亀裂検出部60で検出されると、その検出結果は図示しない表示装置(モニタ)に表示され、亀裂検出処理が終了となる。なお、上述したように、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが検出光L1の走査方向に沿って複数形成されている場合には、1回の走査で、各亀裂Kに関する亀裂情報が亀裂毎に検出される。
ここで、本実施形態における亀裂検出処理の効果を検証するために、実際の亀裂に対して亀裂検出処理を行った場合の評価結果について説明する。具体的には、図12に示すように、亀裂Kの位置及び長さが既知(亀裂下端位置h1=79μm、亀裂上端位置h2=209μm、亀裂長さH=130μm)であるサンプルに対して亀裂検出処理を行った場合の評価を行った。なお、図12の下段には、光検出器22からの出力信号の理論値を示している。また、この評価で用いた亀裂検出装置10における検出光L1の入射角θは、約0.57度(tanθ=0.1)である。
図13は、図12に示したサンプルに対して亀裂検出処理を行った場合に得られた計測結果(光検出器22からの出力信号の実測値)である。図13に示した計測結果から、亀裂Kの亀裂下端位置h1、亀裂上端位置h2、及び亀裂長さHは、以下の式(7)から式(9)に示すとおり求められる。
h1=(D1/2)/tanθ
=16/2/0.1=80(μm) ・・・(7)
h2=(D2/2)/tanθ
=44/2/0.1=220(μm) ・・・(8)
H=h2-h1
=220-80=140(μm) ・・・(9)
被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報(亀裂Kの亀裂下端位置h1、亀裂上端位置h2、及び亀裂長さH)に関して、図12に示した実際の値と、図13に示した計測結果から得られる計測値とを比較すると、これらの誤差が少なくとも10%以下の精度で一致している。したがって、本実施形態における亀裂検出処理によれば、被加工物Wに対して検出光L1の偏射照明と走査が行われた場合の光検出器22の検出結果を用いることで亀裂情報を精度良く検出することが可能となる。
[効果]
本実施形態によれば、被加工物Wに対して検出光L1を偏射照明しつつ被加工物Wの厚さ方向に直交する方向に走査しながら、被加工物Wからの反射光L2を光検出器22で検出し、光検出器22の検出結果に基づいて、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報を検出することが可能である。したがって、被加工物Wの厚さ方向に検出光L1を走査する必要がないのでスループットを向上させることができ、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報を非破壊かつ精度よく検出することができる。
また、本実施形態では、光検出器22の検出結果である出力信号の波形形状から、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kが被加工物Wの裏面(検出光照射面とは反対側の面)にまで到達しているか否かを判断することも可能である。例えば、被加工物Wの裏面に亀裂Kが到達しているか否かを確認したい場合には、亀裂検出部60において、光検出器22の出力信号の波形形状が、図10示したパターンと図11に示したパターンとのどちらのパターンに該当するかを判定することにより、容易かつ簡易に判定することが可能となる。
また、本実施形態では、好ましい態様として、集光レンズ18の集光点(すなわち、集光レンズ18で集光される検出光L1の集光点)の位置を被加工物Wの裏面に一致させた状態で亀裂検出処理を行う場合を示したが、これに限定されるものではなく、集光レンズ18の集光点が被加工物Wの裏面に必ずしも一致していなくてもよい。この場合は、被加工物Wの裏面に対する集光レンズ18の集光点の位置ずれ量を考慮して亀裂検出処理を行えばよい。
また、本実施形態では、高さ検出手段の一例である高さ検出器26が、被加工物Wの厚さ方向における被加工物Wの表面(検出光照射面)の高さ位置を検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、被加工物Wの裏面(検出光照射面とは反対側の面)の高さ位置を検出するものであってもよい。この場合、高さ制御部56は、被加工物Wの裏面の高さ位置を基準として、被加工物Wに対する集光レンズ18の集光点の高さ位置の調整を行うことが可能となる。なお、高さ検出手段は、公知のオートフォーカス技術を用いて、被加工物Wの表面又は裏面の高さ位置を検出可能に構成されていてもよい。
また、本実施形態では、被加工物Wの内部に形成された亀裂Kに関する亀裂情報として、亀裂下端位置、亀裂上端位置、及び亀裂長さを検出する場合を示したが、これに限定されるものではなく、亀裂下端位置、亀裂上端位置、及び亀裂長さの少なくとも1つを検出するものであってもよい。また、亀裂下端位置及び亀裂上端位置とは、それぞれ、被加工物Wの裏面から亀裂Kの下端位置もしくは上端位置までの距離を示すものとして説明したが、もちろん、これに限定されるものではなく、被加工物Wの表面(検出光照射面)からの距離としてもよい。
また、本実施形態における亀裂検出装置10は、上述したように、図示しないレーザー加工装置と組み合わされたものであり、集光レンズ18はレーザー加工装置のレーザー加工部と共用されるが、これに限らず、レーザー加工装置とは組み合わされずに、単独の亀裂検出装置として構成されていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…亀裂検出装置、12…XYθステージ、14…光学ユニット、16…Zステージ、18…集光レンズ、18a…第1領域、18b…第2領域、20…光源、22…光検出器、24…ピンホール、26…高さ検出器、50…制御装置、52…主制御部、54…移動制御部、56…高さ制御部、58…光源制御部、60…亀裂検出部、K…亀裂、L1…検出光、L2…反射光、P…光軸、W…被加工物

Claims (10)

  1. 光源と、集光レンズと、光検出器とを有し、前記光源から出射された検出光を前記集光レンズの片側半分の第1領域を介して被加工物に偏射照明を行い、かつ前記被加工物で反射した前記検出光の反射光を前記集光レンズの反対側の片側半分の第2領域を介して前記光検出器で検出する光学ユニットと、
    前記被加工物と前記光学ユニットとを相対移動させることにより、前記検出光を前記被加工物の厚さ方向に直交する方向に走査する走査手段と、
    前記光学ユニットにより前記検出光を前記被加工物に偏射照明しつつ前記走査手段により前記検出光を走査した場合に前記光検出器で検出された検出結果であって、前記反射光が、前記被加工物の内部に形成された亀裂で遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間と、前記反射光が前記亀裂で遮蔽されてローレベル信号となるローレベル期間の検出結果に基づいて、前記亀裂に関する亀裂情報を検出する亀裂検出手段と、
    を備える、亀裂検出装置。
  2. 前記被加工物の厚さ方向における前記被加工物の検出光照射面又は反対側の面の高さ位置を検出する高さ検出手段と、
    前記高さ検出手段の検出結果に基づいて、前記被加工物の厚さ方向における前記集光レンズの集光点の位置を調整する集光点調整手段と、
    を備える、請求項1に記載の亀裂検出装置。
  3. 前記集光点調整手段は、前記集光レンズの集光点の位置が前記被加工物の検出光照射面とは反対側の面に一致するように調整する、
    請求項2に記載の亀裂検出装置。
  4. 前記ハイレベル期間と前記ローレベル期間の検出結果に基づいて前記亀裂の亀裂下端位置、亀裂上端位置、及び亀裂長さのうちの少なくとも1つを算出する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の亀裂検出装置。
  5. 1つの前記亀裂に対する前記ローレベル期間の数の検出結果に基づいて、前記亀裂が前記被加工物の裏面まで達しているか否かを判定する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の亀裂検出装置。
  6. 光源から出射された検出光を集光レンズの片側半分の第1領域を介して被加工物に偏射照明を行う照明ステップと、
    前記被加工物で反射した前記検出光の反射光を前記集光レンズの反対側の片側半分の第2領域を介して検出する光検出ステップと、
    前記検出光を前記被加工物の厚さ方向に直交する方向に相対的に走査する走査ステップと、
    前記照明ステップと前記走査ステップとが行われた場合に前記光検出ステップで検出された検出結果であって、前記反射光が、前記被加工物の内部に形成された亀裂で遮蔽されずにハイレベル信号となるハイレベル期間と、前記反射光が前記亀裂で遮蔽されてローレベル信号となるローレベル期間の検出結果に基づいて、前記亀裂に関する亀裂情報を検出する亀裂検出ステップと、
    を備える、亀裂検出方法。
  7. 前記被加工物の厚さ方向における前記被加工物の検出光照射面又は反対側の面の高さ位置を検出する高さ検出ステップと、
    前記高さ検出ステップの検出結果に基づいて、前記被加工物の厚さ方向における前記集光レンズの集光点の位置を調整する集光点調整ステップと、
    を備える、請求項に記載の亀裂検出方法。
  8. 前記集光点調整ステップは、前記集光レンズの集光点の位置が前記被加工物の検出光照射面とは反対側の面に一致するように調整する、
    請求項に記載の亀裂検出方法。
  9. 前記亀裂検出ステップでは、前記ハイレベル期間と前記ローレベル期間の検出結果に基づいて前記亀裂の亀裂下端位置、亀裂上端位置、及び亀裂長さのうちの少なくとも1つを算出する、
    請求項6から8のいずれか1項に記載の亀裂検出方法。
  10. 前記亀裂検出ステップでは、1つの前記亀裂に対する前記ローレベル期間の数の検出結果に基づいて、前記亀裂が前記被加工物の裏面まで達しているか否かを判定する、
    請求項6から9のいずれか1項に記載の亀裂検出方法。
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