JP7219762B2 - 成形された房キャリアとベースプレートとを使用してブラシヘッドを製造する方法 - Google Patents

成形された房キャリアとベースプレートとを使用してブラシヘッドを製造する方法 Download PDF

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Description

本開示は、成形された房キャリア(molded tuft carrier)とベースプレート(base plate)とを使用してブラシヘッドアセンブリ(brush head assembly)を製造する方法に概ね向けられている。
手動歯ブラシ及び電動歯ブラシの両方のブラシヘッドは、歯、舌、及び頬を洗浄するために使用される剛毛(bristles)を含む。幾つかの歯ブラシにおいて、剛毛は、ブラシヘッドのネック部分にステープル留めされるか或いは固定される。他の歯ブラシにおいて、剛毛は、一般的に「アンカフリータフティング(アンカ無し房付け)(anchor free tufting)」として知られる方法で、ステープルを用いないでヘッドに保持される。
アンカフリータフティングを有するブラシヘッドを製造する幾つかの方法がある。1つの方法では、個々の毛の群又は房が一端で互いに融解されるか(melted)或いは融合され(fused)、次に、剛毛房は、次に硬化する材料でオーバーモールドして、ブラシヘッドを形成する。別の方法では、一端で融合された剛毛房をブラシネックの穴に挿入し、ネック材料を加熱して剛毛房の周囲で収縮させるか、或いは挿入された剛毛房を備えるブラシネックをオーバーモールドする。しかしながら、これらの現在の製造方法の各々には、製造方法が遅い、複数の工程及び機器を含む、又は許容可能な故障率よりも高い故障率を有するというような、制限及び困難があり、使用中にブラシヘッドから抜け出すことがある緩い剛毛又は剛毛房をもたらす。
特許文献1は、ブラシヘッド構成を開示している。
特許文献2は、ブラシヘッドアセンブリ及び製造方法を開示している。
特許文献3は、ブラシヘッドアセンブリ及び製造方法を開示している。
特許文献4は、ブラシを製造する方法及びデバイスを開示している。
国際公開第2016/181291A1号 国際公開第2016/181278A1号 国際公開第2016/181322A1号 国際公開第2017/009354A1号
従って、当技術分野には、アンカフリータフティングでブラシヘッドをより効率的に製造するための方法及び装置の必要がある。
本開示は、固定された剛毛房を備えるブラシヘッドを製造するための発明的な方法に向けられている。本明細書中の様々な実施形態及び実装は、房キャリアが保持要素と共に成形される製造方法に向けられており、保持要素は、それらを貫通して形成される開口を有し、開口は、剛毛の房を保持するために使用される。房キャリアを成形するか或いは取扱いプレート上及び/又は内に他の方法で配置して、製造プロセスを支援することができる。一例として、(例えば、取扱いプレートを有する)房キャリアをスタンピングツール内に装填し、個々の保持要素に分離するか、或いはさもなければ房キャリアの余分な部分を除去することができる。スタンピングを用いて、保持要素を同様にスタンピングツールに装填されるベースプレートの対応する凹部内に直接的にスタンピングすることができる。
処理された房キャリアは、後の更なる処理のために取りのけられることができ、或いは直ちに次の製造工程に進むことができる。これは製造プロセスの異なる部分が異なる時間に及び/又は異なる製造場所で起こることを可能にする。追加的な製造プロセスは、剛毛房を保持要素の各保持要素の開口に挿入すること、剛毛房の一端又は両端をトリミングすること、剛毛房を保持要素内に保持すること、ブラシネックを剛毛房と組み合わせること、及び様々な他のプロセスのようなプロセスを含んでよい。剛毛房が保持要素の開口にひとたび挿入されると、所望の長さの輪郭を達成するために、例えば、何がブラシヘッドのための歯磨き面となるかを画定するために、及び/又はボンディングを容易にするよう房キャリアの近位側での剛毛房の均一な長さを達成するために、剛毛房の一端又は両端をトリミングすることができ、或いは調整することができる。
例えば、レーザ又は他の熱源、化学融解又は接着剤を使用することによって、剛毛房の処理された近位端を、或いは幾つかの構成では、剛毛房の近位端及び保持要素の近位側を互いに接合させて、併合された近位端ヘッド部分を形成することができ、それによって、剛毛房及び保持要素は、併合された房アセンブリが形成されるように、互いに固定される。任意的に、ボンディングプロセスの後に、もし事前に行われないならば、余分な材料を房キャリアから除去することができる、例えば、個々の併合された房アセンブリに分離することができる。引き続き、併合された房アセンブリを、例えば、ブラシヘッドのネックと共に、エラストママトリクスのようなマトリクス内にオーバーモールドすることができる。本明細書中の様々な実施形態及び実装は、ブラシヘッドの費用効果的で効率的な製造を提供し、アンカフリー剛毛房(anchor free bristle tufts)が実質的に改良される。
一般的に、1つの態様において、ベースプレートを備えるブラシヘッドを製造する方法が提供される。本方法は、複数の保持要素を共に有し、各保持要素が各保持要素を通じる開口を有する、1つ又はそれよりも多く房キャリアを成形すること(molding)、保持要素を取扱いプレートの開口内に位置付けること(positioning)、1つ又はそれよりも多くの房キャリアから余分な材料を除去すること(removing)、複数の保持要素をベースプレートの対応する凹部内に装填すること(loading)、各保持要素の開口内に剛毛房を挿入すること(inserting)、剛毛房及び保持要素を併合された房アセンブリとして互いに固定する併合された近位端ヘッド部分を形成するために、各剛毛房の近位端を各々の対応する保持要素の近位側と共にボンディングすること(bonding)、ベースプレートにあるキャビティを用いて併合された房アセンブリに対してブラシヘッドのネックのプラテンを位置付けること(positioning)、並びに、プラテン及び複数の併合された房アセンブリを少なくとも部分的に取り囲むよう、ベースプレート内にマトリクス材料をオーバーモールドすることを含む。
1つの実施形態において、装填することは、スタンピングの結果として直接的に生じる。1つの実施形態において、成形することは、1つ又はそれよりも多くの房キャリアを取扱いプレート上にオーバーモールドすることを含む。1つの実施形態において、1つ又はそれよりも多くの房キャリアは、スタンピングの結果として取扱いプレートから除去される。
1つの実施形態において、剛毛房及び保持要素は、同一又は類似の融点を有する同一又は類似の材料で作られる。1つの実施形態において、保持要素の開口は、異なる形状、大きさ(サイズ)、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせを有する。1つの実施形態において、ボンディング(接合)することは、剛毛房及び保持要素を共に融解させて併合された近位端ヘッド部分にするために熱を加えることを含む。
1つの実施形態において、余分な材料は、キャリアプレート、ウェビングリンク、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせの一部又は全部を含む。1つの実施形態において、保持要素は、キャリアプレート、ウェビングリンク、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせによって相互接続されたベースプレート内に装填される。
一般的に、別の態様では、ブラシヘッドを製造するためのベースプレートが提供される。ベースプレートは、各凹部が、房キャリアの保持要素を内部に受け入れるように構成される、複数の凹部と、各房穴が、剛毛房を内部に受け入れる構成される、凹部から延びる複数の房穴と、複数の凹部の上方に位置付けられる製造プレートを位置決めするように構成された凹部領域と、剛毛房の自由端の1つ又はそれよりも多くの特性を設定するように構成された調整構成と、ブラシヘッドのネックを受け入れるように成形されており、ネックがキャビティ内に位置決めされ且つ保持要素が凹部内に位置決めされるときに、ネックのプラテン及び保持要素を、キャビティ内に注入されるマトリクス材料で少なくとも部分的にカプセル化するように構成されている、キャビティとを含む。
1つの実施形態において、製造プレートは、房キャリアを保持する取扱いプレートである。
一般的に、別の態様では、製造システムが、ベースプレートと、スタンピングツールとを含み、ベースプレートは、房キャリア及び取扱いプレートと共にスタンピングツールに装填されるように構成され、スタンピングツールは、保持要素を取扱いプレートからベースプレートの凹部内に直接的にスタンピングするように構成される。
一般的に、別の態様では、製造システムが、ベースプレートと、タフティングユニット(房付けユニット)とを含み、ベースプレートは、タフティングユニット内に装填されるように構成され、タフティングユニットは、剛毛房を保持要素の各々にある開口の各々に挿入するように構成される。
1つの実施形態において、製造プレートは、高さを有する切断プレートを含み、切断プレートは、剛毛がベースプレートに設置された切断プレートと共にトリミングされるときに、剛毛房の近位長を前記高さに等しくするように設定される。
1つの実施形態において、調整構成(adjustment feature)は、剛毛房の自由端を受け入れるように構成され、1つ又はそれよりも多くの盲穴、1つ又はそれよりも多くの調整可能なピン、輪郭付き表面を有する輪郭インサート、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせを含む。
一般的に、1つの実施形態では、ブラシヘッドが提供される。ブラシヘッドは、複数の併合された房アセンブリであって、各房アセンブリは、各剛毛房が、複数の剛毛ストランドを含み、自由端と、近位端とを有する、複数の剛毛房と、各保持要素が、剛毛房のうちの1つ又はそれよりも多くを受け入れるように構成された、各保持要素を貫通する開口を有する、複数の保持要素であって、保持要素は、組立中に房キャリアによって含められており、少なくとも部分的に保持要素を取扱いプレートの1つ又はそれよりも多くの開口内に挿入することによって並びに取扱いプレートを用いて房キャリアから余分な材料を除去することによって形成されている、複数の保持要素と、各近位端ヘッド部分が、各剛毛房の近位端を各々の対応する保持要素にボンディングすることによって形成されている、複数の近位端ヘッド部分とを含む、複数の併合された房アセンブリと、プラテンを有するネックと、併合された房アセンブリの保持要素及びプラテンを少なくとも部分的に取り囲むマトリクス材料とを含む。
1つの実施形態において、保持要素及び剛毛房は、同一又は類似の材料で構成される。1つの実施形態において、近位端ヘッド部分は、保持要素と共に融解された剛毛房によって形成される。1つの実施形態において、複数の併合された房アセンブリは、房キャリアウェブ又は房キャリアプレート内で相互接続される。1つの実施形態において、マトリクス材料は、エラストマ材料である。
前述の着想及び以下により詳細に議論される追加的な着想の全ての組み合わせは、(そのような着想が相互に矛盾しない限り)、本明細書に開示される本発明的な主題の一部であると想定されることが理解されるべきである。特に、この開示の末尾に現れる請求項の主題の全ての組み合わせは、本明細書に開示される発明的な主題の一部であることが想定される。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に記載する(複数の)実施形態から明らかであり、それらを参照して解明される。
図面において、同等の参照符号は、異なる図面を通じて同じ部分を概ね指す。また、図面は必ずしも縮尺通りでなく、代わりに概して強調を置いて、本発明の原理を例示する。
ある実施形態に従ったブラシヘッドアセンブリの概略的な斜視図である。
図1Aのブラシヘッドアセンブリの分解斜視図である。
本明細書に開示する2つの実施形態に従った併合された房アセンブリの概略的な表現の側断面図である。 本明細書に開示する2つの実施形態に従った併合された房アセンブリの概略的な表現の側断面図である。
タフトキャリアの保持要素内に係合した剛毛房の底面図である。
本明細書に開示する異なる実施形態に従った房キャリアの概略図である。 本明細書に開示する異なる実施形態に従った房キャリアの概略図である。 本明細書に開示する異なる実施形態に従った房キャリアの概略図である。 本明細書に開示する異なる実施形態に従った房キャリアの概略図である。 本明細書に開示する異なる実施形態に従った房キャリアの概略図である。 本明細書に開示する異なる実施形態に従った房キャリアの概略図である。
本発明のブラシヘッドアセンブリを製造するためのスタンピングツールの表現である。
本明細書に開示する1つの実施形態に従って、房キャリアの保持要素を打ち抜くためにダイブロック又は取扱いプレートを使用する連続的なステップを示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従って、房キャリアの保持要素を打ち抜くためにダイブロック又は取扱いプレートを使用する連続的なステップを示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従った房キャリアの保持要素を打ち抜くためにダイブロック又は取扱いプレートを使用する連続的なステップを示している。
本明細書に開示する1つの実施形態に従った取扱いプレートを示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従った房キャリアと係合した取扱いプレートを示している。
本明細書に開示する1つの実施形態に従った取扱いプレートを示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従った房キャリアと係合した取扱いプレートを示している。
本明細書に開示する1つの実施形態に従ったベースプレートの斜視図を示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従ったベースプレートの斜視断面図を示している。
本明細書に開示する1つの実施形態に従ったタフティングユニットに装填されたベースプレートを示している。
剛毛房の近位端がトリミングされる前の剛毛房の断面図である。 剛毛房の近位端がトリミングされた後の剛毛房の断面図である。
本明細書に開示する様々な実施形態に従った剛毛房の挿入及び接合後の房キャリアを例示している。 本明細書に開示する様々な実施形態に従った剛毛房の挿入及び接合後の房キャリアを例示している。 本明細書に開示する様々な実施形態に従った剛毛房の挿入及び接合後の房キャリアを例示している。
本明細書に開示する様々な実施形態に従った挿入された剛毛房の自由端を調整する構成を有するベースプレートを例示している。 本明細書に開示する様々な実施形態に従った挿入された剛毛房の自由端を調整する構成を有するベースプレートを例示している。 本明細書に開示する様々な実施形態に従った挿入された剛毛房の自由端を調整する構成を有するベースプレートを例示している。
本明細書に開示する1つの実施形態に従ったベースプレートを用いたブラシヘッドを製造する様々な段階の頂面図を例示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従ったベースプレートを用いたブラシヘッドを製造する様々な段階の断面図を例示している。 本明細書に開示する1つの実施形態に従ったベースプレートを用いたブラシヘッドを製造する様々な段階の断面図を例示している。
本明細書に開示する実施形態に従ったブラシヘッドアセンブリの側断面図である。 本明細書に開示する実施形態に従ったブラシヘッドアセンブリの側面図である。
本明細書に開示する1つの実施形態に従ったブラシヘッドを製造する方法を例示するフローチャートである。
本開示は、成形されたエラストママトリクス中に固定された保持要素中にアンカフリータフティング(アンカ無し房付け)(anchor free tufting)によって保持された剛毛房(bristle tufts)を備えるブラシヘッドアセンブリ(brush head assembly)を製造する方法の様々な実施形態を記載する。より一般的には、本出願人は、アンカフリータフティングを用いて行われる製造方法及び製品の改良の必要性を認識した。キャリアを成形することによって、幾つかの構成では、剛毛房と同一又は類似の材料からキャリアを成形することによって、製品品質の向上と共に、製造における効率が達成される。
図1A~図1Bを参照すると、1つの実施形態では、ブラシヘッドアセンブリ10の概略図が提供される。より具体的には、ブラシヘッドアセンブリ10は、ネック40(neck)の遠位端でマトリクス材料30内に配置された複数の剛毛房21を含むことがあるが、これらに限定されない。即ち、プラテンと呼ぶことがあるネック40の遠位部分42が、マトリクス材料30内に少なくとも部分的に取り囲まれて接続されることがある。併合された房アセンブリ20(merged tuft assemblies)は、1つ又はそれよりも多くの保持要素52を有する房キャリア50(tuft carrier)を含むことがあり、剛毛房21は、本明細書でより詳細に議論するように固定される。ネック40は、手動又は動力付き歯ブラシシャフトに連結されるか、或いはその一部を形成することができる。例えば、ネック40は、現在知られているか或いは開発される動力付き口腔ケアデバイス(例えば、電気歯ブラシ)のアクチュエータ又は駆動シャフト(図示せず)に取り外し可能に連結されるように構成されてよい。
併合された房アセンブリ20の2つの例が、併合された房アセンブリ20A及び20Bとしてそれぞれ示されて、図2A及び図2Bに例示されている。参照番号「20」は、本明細書に開示する併合された房アセンブリのいずれかを概ね指すことを意図するが、本明細書では、特定の実施形態に関する議論を容易にするために、アセンブリ20A及び20Bが使用されることが理解されるべきである。併合された房アセンブリ20の多くの構成要素は、実施形態を通じて共有され、よって、同じ参照番号で参照されることも理解されたい。
図1~図2Cを参照すると、各剛毛房21は、房キャリア50の保持要素52内に固定される複数の剛毛ストランド22を含む。各剛毛房21は、近位端23と、自由端25とを有する。各剛毛房21の近位端23は、房キャリア50の保持要素52の各々の保持要素の開口51内に保持されるのに対し、自由端25は、近位端23とは反対側に配置され、組み立てられるときにブラシヘッド10を押す歯磨き面を形成する。剛毛房21を保持要素52の開口51の大きさ及び形状に整合する形状及び直径に形成することができる。
ブラシヘッド10の様々な構成要素は、任意の所望の大きさ、形状、及び/又は向きを取ってよいことが理解されるべきである。例えば、図1Aに見られるように、保持要素及びそれらの内部に収容される剛毛房は、円形、五角形、六角形、又は、四角形、ダイヤモンド、六角形、七角形、八角形などのような、様々な他の形状であり得る。加えて、保持要素52及びそれらにある開口51は、互いに同じ大きさ、形状及び配置であることができ、或いは異なる形状及び大きさであることができる。例えば、保持要素52は、その周囲を画定する第1の形状を有することがある一方で、開口51は、そこを通じて挿入される剛毛房21の形状を画定する第2の異なる形状を有する。
剛毛房21が、保持要素52の開口51にひとたび挿入されると、剛毛房21の近位端23、又は幾つかの構成において、剛毛房21の近位端23及び保持要素52の近位側53の少なくとも一部は、併合された近位端ヘッド部分26を形成するように互いに結合される。即ち、併合された近位ヘッド部分26は、剛毛22のみ又は剛毛22に隣接する保持要素52の一部と一緒の剛毛22からの融合材料から形成されてよい。1つの実施形態において、剛毛房及び/又は保持要素52は、溶接(超音波、レーザなど)、溶融、接着などのような、任意の適切なプロセスによって互いに結合される。
図2A~図2Bに示すような併合された近位ヘッド部分26の形成を容易にするために、房キャリア50及び剛毛房21は、好ましくは、同じ材料、又は類似の組成を有する材料から作られる。アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリアミド(PA)若しくはナイロン、ポリプロピレン、又はこれらの若しくは他の材料の変形又は組み合わせのような、プラスチックを使用することができる。特に有用なものは、類似の温度及び速度で融解及び冷却することによって結合を容易にするように類似の融解係数を有する材料の組み合わせである。1つの実施形態において、剛毛22は、PAから形成される一方で、保持要素52は、PA/ABSブレンドから形成される。例えば、剛毛ストランド22及び/又は保持要素52の材料の特性並びに溶接中に利用されるパラメータに基づいて、併合された近位端ヘッド部分26の溶接に亘って、若干の変化性(variability)がある場合があることが理解されるべきである。特に、剛毛房21及び保持要素52が異なる材料で作られるならば、変化が生じることがあり、それは異なる温度での融解/冷却又はそれらの異なる化学組成に起因する他の相違を引き起こすことがある。しかしながら、所望の結合が達成される限り、そのような変化性は許容される。
房キャリア50及び/又は保持要素52を、本明細書でより詳細に議論するように、成形、スタンピングなどのような、様々な方法で形成することができる。房キャリア50のための様々な実施形態を図3A~図3Fにおいて理解することができる。本明細書で使用されるとき、参照番号「50」は、一般的に、開示される或いは想定される房キャリアの全ての実施形態を指すことを意図するが、図に示す特定の実施形態の議論を容易にするために、アルファベット接尾辞(例えば、「A」、「B」など)が提供される。本明細書の他の構成要素に関して、類似の命名スタイルが利用されることがある。
図3Aの房キャリア50Aは、単一の1つの保持要素52を含み、それは保持要素50Aの開口51内に剛毛房21の少なくとも1つを保持する。図3B及び図3Cは、それぞれ、房キャリア50B及び房キャリア50Cを示しており、各々の房キャリアは、互いに接続された、例えば、最終ブラシヘッド又はその一部の形状に配置された、貫通する開口51を有する複数の保持要素52を有するキャリアプレート54を含む。図3D~図3Fにおいて、房キャリア50D、50E、及び50Fがそれぞれ示されている。房キャリア50D~50Fの各々は、一連のストランド(strands)又はウェビングリンク55(webbing links)によって互いに接続された複数の個々の保持要素52を有する房キャリアウェブ(tuft carrier web)を含む。このようにして、保持要素52が別個の離散的なユニットであり得ること、或いは、例えば、キャリアプレート54又はウェビングリンク55によって、保持要素52を互いに相互接続し得ることが理解されるべきである。房キャリア50B及び50Cと同様に、房キャリア50D~図50Fの保持要素52及び/又は開口51は、ブラシヘッドが完全に組み立てられるときに房21のための所望のパターンに配置されてよく、或いはその一部であってよい。
1つの実施形態において、房キャリア50は、射出成形のような、成形操作によって形成される。房キャリア50の実際の形状及び大きさ、開口51の数、大きさ、及び形状などを、キャリア50を形成するために使用される型によって設定及び決定することができる。キャリア50がひとたび形成されて冷却されると、任意的にキャリア50を型から取り除くことができ、直ちに或いは後の時間及び/又は場所で、更なる処理のための準備ができている。
本明細書に開示され且つ想定される実施形態によれば、房キャリア50の少なくとも一部は、ブラシヘッド10内に保持要素52を組み立てる前に取り除かれてよい。1つの実施形態において、余分な材料の除去は、図4に示すスタンピングツール100によって行われる。例えば、スタンピングツール100は、図5Bに示すように、ダイブロック又は取扱いプレート101(handling plate)内に配置される房キャリア50に強制的に係合して、房キャリア50の1つ又はそれよりも多くの部分を互いに切り離したり、切断したり、又は他の方法で分離するプレス、ラム、スタンプ、又はダイを含んでよい。
ダイブロック又は取扱いプレート101は、房キャリア50内の保持要素52と大きさ、形状、及び配置が整合するように構成された、一連の開口103を有する。即ち、図5A~図5Cのダイブロック又は取扱いプレート101の開口103は、図3Cからの房キャリア50Cの大きさ、形状、及びレイアウトに対応する。このようにして、図5Bに示すように、房キャリア50の保持要素52をダイブロック又は取扱いプレート101の開口103に挿入することができる。然る後、房キャリア50を処理することができる、例えば、スタンピングツール100によってスタンピングすることができる。図5Cに示すように、スタンピング操作は、余分な材料59から保持要素52を切り離すか或いは分離することがある。余分な材料59は、再利用されるか或いは廃棄されてよい一方で、保持要素52は、取扱いプレート101の開口103内に留まってよく、或いは更なる処理のために除去されてよい。取扱いプレート101は、房キャリア50の一般的な取扱い、及び/又はタフティングユニット(房付けユニット)又は完成したブラシヘッド10を形成するために使用される他の機器のような、他のツールへの房キャリア50の装填を容易にするために利用されてよい。本発明の1つの構成では、房キャリアを内部に備える取扱いプレート101を、類似の大きさ及び形状の開口を備えるベースプレート110の上部で、類似の位置に配置することができ、房キャリアは、取扱いプレートからベースプレート110に移転されてよい。房キャリア50の余分な材料59の一部又は全部は、この工程又は製造プロセスの他の工程で、他のプロセス、例えば、切断を介して、或いは複数の連続的なプロセスを介して除去されてよいことも留意のこと。
様々な房キャリア50の取扱いを容易にするために、1つ又はそれよりも多くのダイブロック又は取扱いプレート101が使用されてよい。本明細書では特に取扱いプレート101Bとして指し示されるダイブロック又は取扱いプレートが、図6A~図6Bに例示されている。即ち、取扱いプレート101Bは、開口103Bを含み、開口103Bは、図6Bに示すように、図3Dの房キャリア50Dの保持要素52に形状、大きさ、及びレイアウトが対応する。取扱いプレート101Bの開口103Bは、取扱いプレート101Bへの房キャリア50Dの直接的なスタンピングを容易にする。加えて、取扱いプレート101Bは、房キャリア50Dのウェビングリンク55を受け入れるような形状及び大きさにされた一組の溝又は凹部104を含んでよい。このようにして、例えば、溝104は、製造中に房キャリア50Dを位置決め及び保持を支援することがある。本明細書に開示され且つ想定される取扱いプレート101は、例えば、取扱いプレート101によって運ばれる対応する房キャリアの更なる処理を容易にするために、ベースプレート110又は型又はスタンピングツール100の他の構成要素から取り外し可能に分離されてよいことに留意のこと。このようにして、取扱いプレート101Bは、取扱いプレートにスタンピングされる房キャリア50と共に、更なる処理のために、所望であれば任意の余分な材料から分離されてよい。
別の実施形態に従った取扱いプレート101Cが、図7A~図7Bに例示されている。取扱いプレート101Bとは異なり、取扱いプレート101Cは、(個々の保持要素52とは対照的に)、一般的な形状、大きさ、及び/又はレイアウトにおいて、図3Bの房キャリア50Bのキャリアプレート54に対応する開口103Cを含む。このようにして、キャリアプレート54の一部又は全部は、様々な製造工程のために保持要素52と共に残ってよく、且つ/或いは最終組立中にブラシヘッド10に含められてよい。例えば、1つの実施形態において、スタンピングツール100は、房キャリア50Bの形状を図3Fの房キャリア50Fの形状に変更するように、パンチ要素でキャリアプレート54の一部のみを除去する構成されてよい。換言すれば、ウェビングリンク55のみを残すために、キャリアプレート54の余分な部分が除去されてよい。他の実施形態において、キャリアプレート54は、余分な部分を除去することなく利用されてよい。
1つの実施形態において、房キャリア50は、房キャリア50を対応する取扱いプレート又はダイブロック101の上に直接的にオーバーモールドすることによって形成される。このようにして、取扱いプレート101は、房キャリア50の未処理の事例(インスタンス)と共に、ベースプレート110上に直接的に配置されて、製造機器によって処理されることができる、例えば、スタンピングツール100によってスタンピングされることができる。取扱いプレート101は、取扱いプレート101と係合させられるときに房キャリア50の取扱いを容易にするために、並びに複数のスタンピング又は他の製造プロセスのための取扱いプレート101の再利用性を促進するために、金属又は他の剛性材料のような、任意の所望の材料で作られてよい。
ベースプレート110の1つの実施形態が、図8Aに示されておいり、図8Bに断面図で示されている。ベースプレート110は、取扱いプレート101又は本明細書で議論するような(図9に示すような)他の製造プレートを受け入れるように構成された凹部領域111を含む。このようにして、1つの実施形態によれば、凹部領域111内に配置される取扱いプレート101と共にベースプレート110をスタンピング中に使用して、保持要素52をベースプレート110の対応する開口109に直接的にスタンピングすることができる。図8Bのベースプレート110は、上記で議論したようなスタンピングを介して或いは手動挿入のような他のプロセスによって開口部109内に既に挿入された保持要素52を有するように示されている。上述のように、房キャリア50aは、図8Bに示すように個々の保持要素52を含んでよく、或いは、房キャリア50b、50cは、キャリアプレート54によって接続された複数の保持要素52を含んでよく、或いは、房キャリア50d、50e、50fは、ウェビングリンク55によって接続された複数の保持要素52を含んでよい。
図8Bに示すように、ベースプレート110は、保持要素52の開口51の各々に対応する開口109を有する。開口109の直径又は寸法は、保持要素52がベースプレート110によって所望の位置に保持されるように構成されてよい(例えば、開口109は上から下にテーパ付けられてよい)ことに留意のこと。開口109の構成は、製造プロセスの後続のステップの間に挿入される剛毛房21の形状、長さ、構成、及び断面形状を画定するのに有用である。以下により詳細に議論するように、ベースプレート110は、輪郭インサート114のような、剛毛房21の自由端25の長さ及び/又は輪郭を画定するのを補助するように構成された調整構成を含んでよい。
図9は、1つの実施形態に従ったタフティングユニット130(tufting unit)を例示している。タフティングユニット130は、図10Aに示すように、保持要素52の複数の開口51の各々に挿入された剛毛房21内に複数の剛毛ストランド22を形成するように操作されてよい。例えば、図9に示すように、タフティングユニット130は、ベースプレート110に挿入された(例えば、凹部領域111内に保持された)ダイブロック又は取扱いプレート101の対応する開口103と整列させられることができるタフティング挿入器132(tufting inserter)を含んでよい。ダイブロック又は取扱いプレート101は、それを貫通する複数の開口103を含む。取扱いプレート101の開口103は、房キャリア50の開口51及びベースプレート110の開口109と整列させられる。操作中に、取扱いプレート101、房キャリア50、及びベースプレート110にある様々な開口103、51、109が整列させられると、タフティングユニット130は、その中に剛毛を強制的に(例えば、機械的に、加圧空気を介して)注入して、開口と対応する形状及び大きさの剛毛房21を形成する。取扱いプレート101は、ダイプレート、ガイドプレート、又は異なるプレートであってよいことが理解されるべきである。所望であれば、タフティングは、房キャリアの前述のスタンピング又は切断の前に起こってよいことに留意のこと。
理解することができるように、剛毛房21は、各々のそれぞれの開口に適合するように、適切な形状、大きさ、及び直径を有さなければならない。ベースプレート110の内側にある剛毛房21の端は、図10Aに示すように、ブラシヘッドアセンブリ10において剛毛房21の自由端25となる一方で、ベースプレート110の上方に突出する剛毛房21の部分は、図9に示すように、剛毛房21の近位端23になる。
タフティング後に、剛毛房21の近位端23は、任意的に、後続のボンディング工程中の適切なシールを保証するために均一な高さにトリミングされることが必要な場合がある。トリミングを行うために、図10Aに示すように、高さHを有する切断プレート116を、剛毛房21の近位端23でベースプレート110にある凹部111に配置することができる。切断プレート116は、取扱いプレート101と同じプレートであってよいし、或いは異なるプレートであってよい。ナイフ又は切断器具117を使用して、プレート116の上方に突出する剛毛房21の余分な部分を除去することによって剛毛房21の長さをトリミングすることができる。このようにして、図10Bに示すように、保持要素52の近位側53から延出する剛毛房21の長さは、プレート116が除去されるときに、プレート116の高さHとほぼ等しい。例えば、剛毛房21の近位端23のこの事前設定された長さは、ボンディング中の近位端ヘッド部分26の一貫した予測可能な生成を支援するのに有用であり得る。
タフティング後、剛毛房21の近位端23を、例えば、融解、溶接、接着、又は他の技法によって、保持要素52の近位側53に接合させて、図2A~2Bに関して上述し、図11A~図11Cにも示すように、併合された近位端ヘッド部分26を形成することができる。タフティング後の房キャリア50の3つの異なる例が図11A~図11Cに示されている。より具体的には、図11Aは、ベースプレート110の開口内に延びる、剛毛房21を房付しれた房キャリア50Dを例示している。図11Bは、取扱いプレート101Cによって支持される間に剛毛房21を房付けした房キャリア50Bを例示している。図11Cは、房キャリア50A(単一の1つの保持要素52)を例示しており、剛毛房21は、剛毛房21の少なくとも一部と保持要素52の近位端の一部とから併合された近位端ヘッド部分26を形成するように融解されている。
1つの実施形態において、ボンディングは、単独で又は保持要素52の一部と共に、剛毛ストランド22を融解させることによって達成される。レーザのような、剛毛房の近位端23及び/又は保持要素52の近位側53と直接的に物理的に接触するようになる熱源によって、熱を供給することができる。代替的に、加熱された空気、又は直接的に物理的に接触することができる、単に隣接することができる、或いは方向付けられることができる様々な他の熱源のいずれかによって、熱を供給することができる。上述のように、同一又は類似の材料組成から剛毛ストランド22及び保持要素52を形成することは、同一又は類似の融点を利用することによってボンディングを有利に向上させることがある。
図12A~図12Cの観点から剛毛房21の自由端25の特性の調整を可能にする構成の幾つかの実施形態を理解することができる。図12Aでは、房ボア112(tuft bores)が、ベースプレート110内で終端する盲穴(ブラインドホール)として配置されている。上記で議論したように、保持要素52がタフティング中に着座する開口109から所定の距離として盲穴の底面を設定することができる。即ち、各盲穴の底は、剛毛房21が製造プロセス中に適切な長さに維持されるように、完成したブラシヘッド内の剛毛房21の自由端25と最終的になる剛毛ストランド22の部分のための停止部(ストップ)を提供する。また、盲穴は、剛毛ストランド22が(例えば、タフティングユニット130を介して)挿入されるときに、製造プロセス中に剛毛ストランド22を支持する。長さに加えて、盲穴として配置される房穴112を異なる形状、大きさ、又は輪郭に設定することができる。例えば、第1の盲穴118Aが、他のものよりも僅かに大きいように例示されている一方で、第2の盲穴118Bが、盲穴118Bに挿入される剛毛房21の自由端25のための湾曲した輪郭を形成するように湾曲した底面を備えて、他のものよりも僅かに短いように例示されている。
図12Bのベースプレート110は、図8Bにも示す輪郭インサート114を含むように示されている。前述のように、輪郭インサート114は、ブラシヘッドアセンブリ10内の剛毛房21の自由端25の形状を画定するために使用されてよい。例えば、図12Bに示す輪郭インサート114は、輪郭インサート114の表面114aに対して係合する剛毛房21によって設定されるように、長さ及び表面角度が変化する剛毛房の形状を有する、完成したブラシヘッドを生成する。使用される輪郭インサート114の形状に基づいて、例えば、全ての剛毛房21の自由端25が同じ距離だけ突出する平坦な歯磨き面のような、他の形状も達成し得ることを理解することができる。輪郭インサート114は取り外し可能で交換可能な構成要素として構成されることがあるので、完成したブラシヘッド剛毛の様々な所望の形状を同じベースプレート110で達成することができる。
図12Cに示す別の構成において、房穴112の各々は、房穴112と同じ形状及び直径のピン116を備えてよい。例えば、ピン116は、房ボア112の長さを調節可能に設定するのを可能にするように、房ボア112内で移動可能であってよい。自由端部25に由来する歯磨き面の輪郭を変更するために、異なる表面角度をその頂面に有するピン116を含めることができる。よって、ピン116は、輪郭インサート114及び盲穴118と同じ目的及び機能を概ね果たし、例えば、完成したブラシヘッドの剛毛場及び/又は歯磨き面の所望の形状、長さ、及び輪郭を形成するように働ことが理解されるべきである。
図13A~図13Cの観点から、ブラシヘッド10の最終組立を理解することができる。図13Aは、上述したように、内部に形成された凹部109及び房穴112を有する、即ち、剛毛房21及び保持要素52をそれぞれ受け入れるための、ベースプレート110の頂面図を示している。このようにして、スタンピング、タフティング、ボンディングなどの後に、併合された房アセンブリ20は完全に形成され、凹部109内の保持要素52及び房穴112内の剛毛房21の自由端25と共に位置決めされることができる。
ベースプレート110は、ブラシヘッドネック40及び/又はマトリクス材料30の一般的な形状の凹部又はキャビティ120を含んでもよい。併合された房アセンブリ20が作られ、ベースプレート110内に位置付けられた後に、ネック40は、房アセンブリ20の併合された近位端ヘッド部分26に対してプラテン42を整列させるように位置付けられてよい。例えば、図13Bに示すように、キャビティ120は、ネック40がキャビティ120内に配置されるときに、ネック40のプラテン42を房アセンブリ20と適切に整列させることがある。加えて、この製造工程の間に、任意の所望のプレハブ部品(例えば、電子部品、追加的なリング、バネ、又は任意的な他の構成要素)を加え、ベースプレート110によって所定の位置に保持することができる。本明細書の後続のステップで記載するように、あらゆるそのような部品を最終ブラシヘッド内に成形することができる。
然る後、構成要素は、房組立体20の併合された近位端ヘッド部分26とプラテン42との間に形成された空間に、例えば、液体又は流動可能な状態にある、材料を注入することによって、マトリクス材料30によってオーバーモールドされてよい。マトリクス材料30は、図13Cに示すように、プラテン42及び房アセンブリ20を少なくとも部分的に囲むか或いはカプセル化することによって、ネック40及び房アセンブリ20を互いに固定するように凝固し、それによって、ブラシヘッドアセンブリ10を形成する。ある実施形態によれば、マトリクス材料30は、好ましくは、フレキシブルな熱可塑性エラストマのようなエラストマ材料から作られる。1つの実施形態において、ネック40は、予め形成された部材として提供されず、むしろ、マトリクス材料30及びネック40は、キャビティ120内に適切な材料を注入することによって、同時に同じ材料によって形成されることが理解されるべきである。図14A及び図14Bは、完成したときのブラシヘッド10の追加的な例をそれぞれ例示している。
図15を参照すると、1つの実施形態において、様々なブラシヘッドの実施形態10及び本明細書に記載される或いはさもなければ想定される実装のうちの1つ又はそれよりも多くを製造する方法200がある。ステップ210では、例えば、任意の既知の成形プロセスによって成形されることによって、房キャリア(例えば、房キャリア50のいずれか)が形成される。房キャリアは、1つ又はそれよりも多く保持要素52を含み、保持要素52は、そこを通じて形成された開口51を有する。
方法200の任意的なステップ220において、房キャリアは、房キャリア又は保持要素もしくは保持要素を通じる開口の大きさ又は形状を変更し、設定し、或いは画定するように処理されてよい。例えば、房キャリアは、余分な材料59を除去するためにスタンピング又は切断されてよい。例えば、房キャリアは、キャリアプレート54であってよく、キャリアプレート54は、ステップ220において、1つ又はそれよりも多くのウェビングリンク55が、(例えば、スタンピングツール100、取扱いプレート101で、或いは図4~図7Bに関して議論されるような別の方法で)形成され、成形され、サイズ変更され、或いは除去されるように、更に処理される。
ステップ230で、房キャリアの保持要素は、ステップ210における形成の直後に、或いはステップ220における処理の後に、取扱いプレート110の対応する凹部109内に位置付けられる。1つの実施形態において、ステップ220及び230は、(図4~図7Bに関して議論したように)余分な材料が除去されると同時に、保持要素が取扱いプレートの凹部内に直接的にスタンピングされるという点で、本質的に組み合わされる。
方法200のステップ240で、剛毛は房状に配置され、保持要素52の開口51を通じて(例えば、タフティングユニット130を介して)挿入される。任意的なステップ250で、剛毛房21の近位端23及び近位端23の反対側の自由端25は、長さ、形状、大きさ、輪郭などが調節されてよい。例えば、ベースプレートは、自由端の輪郭を受け入れて設定するための盲穴118及びピン116、又は輪郭インサート114のような、調整構成を含んでよい。剛毛房の近位端は、任意的に、切断プレート及びナイフ又は切断器具(例えば、切断プレート116及びナイフ117)を用いて所望の高さを達成するように切断されてよく、或いはトリミングされてよい。
方法のステップ260で、剛毛房21の剛毛22の近位端23は、併合された近位端ヘッド部分26を形成するよう互いに接合され、或いは保持要素52の近位側53の少なくとも一部に接合される。併合された近位端ヘッド部分26によってひとたび互いに固定されると、剛毛房と保持要素の各々の対応するペアは、併合された房アセンブリ20を形成する。1つの実施形態において、ボンディングは、剛毛房の近位端又は剛毛房の近位端及び保持要素の近位端に熱を加えて構成要素を互いに融解させることによって達成される。レーザ溶接、加熱空気、又は直接的に物理的に接触することができる、単に隣接することができる、或いは方向付けされることができる様々な他の熱源のいずれかによって、熱を供給することができる。同一又は類似の組成、従って、同一又は類似の融点を有する材料から剛毛ストランド及び保持要素を作ることによって、良好なボンディング(接合)を促進することができる。
任意的なステップ270で、製造プロセスにおいて(例えば、ステップ220で)既に前もって行われていないならば、房キャリアを処理して、余分な材料を除去することができる。例えば、ステップ220に関して上記で議論したように、これは、キャリアプレート、ウェビングリンクなどの一部又は全部を除去することを含んでよい。同様に上記で議論したように、例えば、完全に組み立てられたときに、キャリアプレート54の全体がブラシヘッドアセンブリ10に含められるならば、ステップ270は、実行されないことがある。
方法200のステップ280において、併合された房アセンブリに対して位置決めされるブラシのために、房アセンブリを(未だ設置されていないならば)ベースプレートに挿入し、そして、ネック40に挿入することができる。例えば、これはベースプレート110の対応するキャビティ120内にネックを配置することを含んでよく、それはブラシネック40のプラテン42部分を房アセンブリに対して整列させる。位置決め後、ネックと併合された房アセンブリとの間の空間に材料を注入することによって、マトリクス材料30が、併合された房アセンブリ及びネックの少なくとも一部にオーバーモールドされる。マトリクス材料30は、エラストマ材料を含んでよい。ひとたび凝固させられると、マトリクス材料は、併合された房アセンブリ及びネックを少なくとも部分的に一緒に取り囲むか或いはカプセル化し、それによって、ブラシヘッドアセンブリを形成する。
本明細書において開示され且つ想定される実施形態によれば、同じ取扱いプレート又はベースプレート(101、110)が、剛毛を成形、スタンピング、タフティング、ボンディング、トリミング/調整すること、及び/又はオーバーモールドすることのような、複数の異なる製造工程のために利用される場合があることが理解されるべきである。他の実施形態において、部分的に製造される構成要素は、1つの取扱いプレート又はベースプレートから異なる取扱いプレート又はベースプレートに移転されてよい。加えて、方法200中のステップの各々は任意であること、及び/又は示される順序以外の順序で完了されてよいことが理解されるべきである。有利には、これらの構成は、製造工程のいずれかのために時間及び場所における柔軟性を可能にする一方で、所望であれば、各工程が次の工程に直ちに続くことも可能にする。
本明細書中で定義され且つ用いられるとき、全ての定義は、辞書的定義、参照として援用される文献中の定義、及び/又は定義される用語の通常の意味を支配すると理解されるべきである。
本明細書及び特許請求の範囲において用いられるとき、単数形の表現は、明瞭に反対のことが示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
本明細書及び特許請求の範囲において使用するとき、「及び/又は」という語句は、そのように結合された要素、即ち、ある場合には結合して存在し且つ他の場合には非結合的に存在する要素の「一方又は両方」を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」と共に列挙される複数の要素は、同じ様に、即ち、そのように結合された要素の「1つ又はそれよりも多く」と解釈されるべきである。「及び/又は」という節によって具体的に特定される要素以外の他の要素が、具体的に特定される要素に関連しようが関連しまいが、任意に存在してよい。
本明細書及び特許請求の範囲において使用するとき、「又は」は、上記で定義されるようなの「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト中の品目を分離するとき、「又は」又は「及び/又は」は、包括的である、即ち、多数の要素又は要素のリストのうちの少なくとも1つを含むが、1つよりも多くの要素も含み、任意的に、追加的な列挙されていない品目を含むと解釈されなければならない。「~のうちの1つのみ」又は「~のうちの正確に1つ」のような明らかに逆のことを示す用語、又は特許請求の範囲において使用されるときの「~なる」のような用語のみが、多数の要素又は要素のリスト中の正確に1つを含むことを指す。一般的に、本明細書において使用されるとき、「又は」という用語は、「いずれか」、「~のうちの1つ」又は「~のうちの正確に1つ」のような排他性の用語が先行するときに、排他的選択肢(即ち、一方又は他方であるが両方ではない)を示すものとしてのみ解釈されるべきである。
本明細書及び特許請求の範囲において使用されるとき、1つ又はそれよりも多く要素のリストを参照する際の「少なくとも1つ」という語句は、要素のリスト中の要素の任意の1つ又はそれよりも多くから選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、要素のリスト中に具体的に列挙されるありとあらゆる要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含まず、要素のリスト中の要素の任意の組み合わせを排除しない。この定義は、具体的に特定される要素に関連するにしても関連しないにしても、「少なくとも1つ」が言及する要素のリスト内で具体的に特定される要素以外の要素が任意的に存在してよいことも可能にする。
明瞭に反対のことが示されていない限り、1つよりも多くのステップ又は行為を含む本明細書中において特許請求されるいずれかの方法において、方法のステップ又は行為の順番は、方法のステップ又は行為が引用される順番に必ずしも限定されないことも理解されるべきである。
特許請求の範囲において並びに本明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「保持する(carrying)」、「有する(having)」、「収容する(containing)」、「含む()involving」、「保持する(holding)」、「~なる(composed of)」、及び同等表現のような、全ての移行句は、開放端(オープンエンド)である、即ち、非限定的に含むことを意味すると理解されるべきである。「~なる」及び「本質的に~なる」という移行句のみが、それぞれ、閉鎖された或いは半閉鎖された移行句でなければならない。
幾つかの発明的な実施形態を本明細書に記載し且つ例示したが、当業者は、本明細書に記載する機能を遂行し且つ/或いは結果及び/又は利点の1つ又はそれよりも多くを得るための様々な他の手段及び/又は構造を容易に心に思い描き、そのような変形及び/又は修飾の各々は、本明細書に記載する発明的な実施形態の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載する全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成が、例示的であることを意図すること、並びに実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成が発明的な教示を用いる具体的な適用又は複数の適用に依存することを容易に認識するであろう。当業者は、日常的であるに過ぎない実験を用いて、本明細書に記載する具体的な発明的な実施形態に対する多くの同等物を認識し或いは確認することができるであろう。従って、前述の実施形態は、ほんの一例として提示されていること、並びに発明的な実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその同等物の範囲内で、具体的に記載され且つ特許請求されるものとは異なるように実施される場合があることが理解されるべきである。本開示の発明的な実施形態は、本明細書に記載する各々の個々の構成、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法に向けられる。加えて、2つ又はそれよりも多くのそのような構成、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法のあらゆる組み合わせも、そのような構成、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しないならば、本開示の発明的な範囲内に含まれる。

Claims (15)

  1. ブラシヘッドを製造する方法であって、
    少なくとも1つの保持要素を有し、各保持要素が各保持要素を貫通する開口を有する、1つ又はそれよりも多く房キャリアを成形するステップと、
    前記房キャリアの前記保持要素を取扱いプレートの開口内に位置付けるステップと、
    前記複数の保持要素をベースプレートの対応する凹部内に装填するステップと、
    各保持要素の前記開口内に剛毛房を挿入するステップと、
    前記剛毛房及び前記保持要素を併合された房アセンブリとして互いに固定する併合された近位端ヘッド部分を形成するために、各剛毛房の近位端を各々の対応する保持要素の近位側の少なくとも一部と共にボンディングするステップと、
    前記ベースプレートにあるキャビティを用いて前記併合された房アセンブリに対してネックのプラテンを位置付けるステップと、
    前記プラテン及び前記複数の併合された房アセンブリを少なくとも部分的に取り囲むよう、前記ベースプレートにある前記キャビティの一部内にマトリクス材料をオーバーモールドするステップとを含む、
    方法。
  2. 前記1つ又はそれよりも多くの房キャリアから余分な材料を除去するステップを更に含み、該除去するステップは、スタンピングツールを用いて除去するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ又はそれよりも多く房キャリアは、タンピングの結果として前記取扱いプレートから除去される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記剛毛房及び前記保持要素は、同一又は類似の融点を有する同一又は類似の材料で作られる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記保持要素にある前記開口は、異なる形状、大きさ、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせを有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ボンディングするステップは、レーザを使用して或いは熱を適用して、前記剛毛房及び前記保持要素を共に融解させて前記併合された近位端ヘッド部分にするステップを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記余分な材料は、キャリアプレート、ウェビングリンク、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせのうちの一部又は全部を含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記保持要素は、キャリアプレート、ウェビングリンク、又は前述のもののうちの少なくとも1つを含む組み合わせによって相互接続された前記ベースプレート内に装填される、請求項1に記載の方法。
  9. プラテンを有するネックと、
    複数の併合された房アセンブリであって、
    各房アセンブリは、
    各剛毛房が、複数の剛毛ストランドを含み、自由端と、近位端とを有する、複数の剛毛房と、
    各保持要素が、前記剛毛房のうちの1つ又はそれよりも多くを受け入れるように構成された、各保持要素を貫通する開口を有する、複数の保持要素であって、保持要素は、組立中に房キャリアによって含められており、少なくとも部分的に保持要素を取扱いプレートの1つ又はそれよりも多くの開口内に挿入することによって形成されている、複数の保持要素と、
    各近位端ヘッド部分が、各剛毛房の近位端の少なくとも一部を対応する保持要素の近位端にボンディングすることによって形成されている、複数の近位端ヘッド部分とを含む、
    複数の併合された房アセンブリと、
    前記併合された房アセンブリの前記保持要素及び前記プラテンを少なくとも部分的に取り囲むマトリクス材料とを含む、
    ブラシヘッドアセンブリ。
  10. 前記保持要素及び前記剛毛房は、同一又は類似の材料で構成される、請求項9に記載のブラシヘッドアセンブリ。
  11. 前記近位端ヘッド部分を形成する前記保持要素への前記剛毛房のボンディングは、レーザを使用することによって又は熱を加えることによって達成される、請求項9に記載のブラシヘッドアセンブリ。
  12. 前記複数の併合された房アセンブリは、キャリアウェブ又はキャリアプレートにおいて相互接続される、請求項9に記載のブラシヘッドアセンブリ。
  13. 前記マトリクス材料は、エラストマ材料である、請求項9に記載のブラシヘッドアセンブリ。
  14. 前記保持要素の前記開口は、異なる形状、大きさ、又は前述のもののうちの少なくとも1つの組み合わせを有する、請求項9に記載のブラシヘッドアセンブリ。
  15. 前記保持要素は、異なる形状、大きさ、又は前述のもののうちの少なくとも1つの組み合わせを有する、請求項9に記載のブラシヘッドアセンブリ。
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