JP7218851B2 - 監視システム、監視方法および測定器 - Google Patents

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Description

本発明は粉粒体に空気を通過させて、乾燥、加熱などの処理をするシステムおよびその方法に関する。さらに詳しくは乾燥、加熱などの処理の状況を監視するシステムおよびその方法に関する。
成形に用いられるプラスチック原料は、含有水分が成形時の不良の原因となるため、専用の乾燥機を用いて所定の水分値まで乾燥される。特に多く用いられるのは熱風式の乾燥機であり、原料が収容された容器内に、加熱された大気や除湿された乾燥ガス、または不活性ガスなどを通過させることにより、収容された原料を加熱乾燥する、というものである。
また、一般に熱風乾燥機では投入熱量が多大となるため、省エネの観点から必要な水分値の減少に応じた適正な制御が求められる。
例えば、特許文献1には、乾燥ホッパからの排気温度を監視し、乾燥の進行状況を判定し、乾燥機の運転を制御し、乾燥を効率化する、除湿乾燥機の制御方法が記載されている。
特開平11-287557号公報
一般に、このような乾燥機では、乾燥処理をしながら材料の状態を知るのは難しい。例えば、機械の動作が不具合等で不安定になってくると、乾燥が十分でなくなることがあるが、それを不具合や異常が発生したときに察知する方法は少ない。
ここで、乾燥運転では、複数の要因が相互に関連している。例えば装置内の湿度、各所の温度、機内を通過する風量、樹脂の種類や粉粒体の形状、さらにはそれ含まれる含有物、樹脂の乾燥時の初期状態、ブロワやヒータなど機械構成部品の劣化、フィルタの目詰まりなどである。実際の乾燥運転は、これらが組み合わされた現象として把握される。このため、個別の現象のみから乾燥状態の良否を判断することは困難であるから、複数の因子が組み合わされたままで、総合的に乾燥運転の状況を把握することが必要である。
しかしながら、総合的に乾燥運転の状況を把握するのは難しい。何をもって、状況を判断する指標あるいは基準にするのかも定まらない。少なくとも、何らかの指標/基準がないと、乾燥運転の状態を評価するのは困難であると考えられる。例えば、乾燥運転が何らかの基準に沿って、予定した通りに運転されると、乾燥運転の安定性があると考え、一方で、その基準から逸脱したら、その時に運転の安定から逸脱した状態と考える、などである。
そこで、本発明では、簡易な基準を設けることにより、粉粒体に空気を通過させる処理装置が基準から逸脱した時を自律的に判断することのできる監視システムおよび監視方法を提供することを第1の課題とする。
さらに、基準から逸脱した時に、その原因となる要因(場所)がある程度特定できると、元の安定した状態に自律的に戻すのが容易になる。
すなわち、基準から逸脱した時を乾燥機などの粉粒体に空気を通過させる処理装置が自律的に判断し、原因となる場所を自律的に特定できると、適切なタイミングで、適切な箇所に対応を図ることができ、結果として処理の安定性を自律的に維持することができる。
そこで本発明は、粉粒体に空気を通過させる処理装置の安定性を自律的に維持することができる監視システムおよび監視方法を提供することを第2の課題とする。
また、特許文献1の制御方法は、過度に進行した乾燥に対して加熱を弱めているに過ぎず、材料の状態を把握して制御しているわけではない。設定された所定の乾燥温度で乾燥されている。
プラスチック原料は過度の加熱により熱劣化を生じるので、乾燥後の原料の状態を最適とするため、材料の状態に応じた乾燥の温度・時間で運転するのがよい。同じ材料であっても、材料の初期水分量などの状態によって、乾燥に要する時間が異なってくる。
しかし、材料中の初期水分量が微小であること、測定の精度が低いこと、測定に時間を要することなどから、温度情報だけから初期水分量などの材料の状態を把握するのは困難である。
そこで本発明は、材料の初期水分量などの状態を推測することができる粉粒体に空気を通過させる処理装置の監視システムおよび監視方法を提供することを第3の課題とする。
(1)本発明の監視システムの第1の態様は、容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により処理する処理装置内の前記空気の湿度を含む湿度測定情報を有する測定情報を検知するセンサ部と、そのセンサ部から得た測定情報およびその測定情報に対応する時間を含む時間情報を測定データとして取得する取得手段と、前記測定データが指標とすべき適正な前記測定情報の経時変化を示す参照データが予め登録されており、前記湿度に関する参照データおよび測定データに基づいて、前記処理装置による処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段とを備えていることを特徴とする。
ここで、「湿度測定情報」とは、湿度あるいはそれに換算できる情報である。実施形態では符号12、12aが対応する。
「測定情報」とは、センサ部で検知される情報である。実施形態では符号15、15aが対応する。
「時間情報」とは、とは、時間あるいは時間に換算できる情報である。実施形態では符号16、16aが対応する。
「取得手段」とは、実施形態では工程S2が対応する。
「逸脱判定手段」とは、実施形態では工程S3が対応する。
(2)このような監視システムは、前記湿度測定情報は前記容器を通過後の空気の湿度に基づいていることが好ましい。
(3)また、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の風量を含む風量測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、風量に関する参照データと測定データに基づいて、風量が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えていることが好ましい。
ここで「要因検査手段」は、実施形態では工程S6が対応する。
(4)さらに、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、温度に関する参照データと測定データに基づいて、温度が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えていることが好ましい。
(5)さらに、前記温度測定情報は前記容器を通過後の空気の温度に基づいていることが好ましい。
(6)本発明の監視システムの第2の態様は、容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により処理する処理装置内の前記空気の風量を含む風量測定情報からなる測定情報を検知するセンサ部と、そのセンサ部から得た測定情報およびその測定情報に対応する時間を含む時間情報を測定データとして取得する取得手段と、前記測定データが指標とすべき適正な前記測定情報の経時変化を示す参照データが予め登録されており、前記風量に関する参照データおよび測定データの比較に基づいて、前記処理装置による処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段とを備えていることを特徴としている。
ここで、「風量測定情報」とは、センサからの検知値あるいは検知値に換算できる情報である。実施形態では符号14、14aが対応する。
(7)このような監視システムは、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、湿度に関する参照データと測定データに基づいて、湿度が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えていることが好ましい。
(8)また、前記湿度測定情報は前記容器を通過後の空気の湿度に基づいていることが好ましい。
(9)さらに、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、温度に関する参照データと測定データに基づいて、温度が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えていることが好ましい。
(10)さらに、前記温度測定情報は前記容器を通過後の空気の温度に基づいていることが好ましい。
(11)本発明の監視システムの第3の態様は、容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により処理する処理装置内の前記空気の温度を含む温度測定情報を有する測定情報を検知するセンサ部と、そのセンサ部から得た測定情報およびその測定情報に対応する時間を含む時間情報を測定データとして取得する取得手段と、前記測定データが指標とすべき適正な前記測定情報の経時変化を示す参照データが予め登録されており、前記温度に関する参照データおよび測定データに基づいて、前記処理装置による処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段とを備えていることを特徴としている。
ここで、「温度測定情報」とは、センサからの温度検知値あるいは検知値に換算できる情報である。実施形態では符号13、13aが対応する。
(12)このような監視システムは、前記温度測定情報は前記容器を通過後の空気の温度に基づいていることが好ましい。
(13)また、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の風量を含む風量測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、風量に関する参照データと測定データに基づいて、風量が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えていることが好ましい。
(14)さらに、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、湿度に関する参照データと測定データに基づいて、湿度が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えていることが好ましい。
(15)さらに、前記湿度測定情報は前記容器を通過後の空気の湿度に基づいていることが好ましい。
(16)さらに、前記逸脱判定手段が適正な状態であると判定すると、そのときの測定データを、予め設定された更新条件に基づいて、新たな参照データとして更新する更新手段とを備えていることが好ましい。
ここで「更新手段」とは、実施形態では工程S4が対応する。
(17)さらに、前記要因検査手段の検査に基づいて、前記逸脱の要因が処理装置にあるかどうかを判定する要因判定手段を備えていることが好ましい。
ここで「要因判定手段」とは、実施形態では工程S6、T3が対応する。
(18)さらに、前記粉粒体の処理が樹脂材料の乾燥処理であり、前記処理装置に要因がないと判定されると、参照データにおける過去の運転における樹脂材料の初期水分値に対する、樹脂材料の初期水分値を推測する推測手段を備えていることが好ましい。
ここで「推測手段」とは、実施形態では工程S9が対応する。
(19)本発明の監視方法の第1の態様は、容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により処理する処理装置内の前記空気の湿度、温度および風量のうちの1つの特性を示す時系列の測定データを取得し、その測定データと予め登録された過去の運転履歴に基づく適正な時系列の参照データに基づいて、前記処理装置による処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定することを特徴としている。
(20)このような監視方法は、前記処理が適正であると、取得された測定データで前記参照データを更新することが好ましい。
(21)また、前記逸脱を判定したのと異なる特性を示す時系列の測定データを取得し、前記処理が適正な状態から逸脱していると、前記異なる特性の測定データが、その測定データに対応する予め登録された過去の運転履歴に基づく適正な時系列の参照データに対して適性であるかどうか検査することが好ましい。
(22)さらに、前記要因検査手段の検査に基づいて、前記逸脱の要因が処理装置にあるかどうかを判定することが好ましい。
(23)さらに、前記粉粒体の処理が樹脂材料の乾燥処理であり、前記処理装置に要因がないと判定すると、参照データにおける過去の運転における樹脂材料の初期水分値に対する樹脂材料の初期水分値を推測することが好ましい。
(24)本発明の監視システムの第4の態様は、樹脂材料を熱風乾燥する乾燥機内の空気の湿度、風量および温度の特性のうちの1つの特性に基づいて、前記乾燥機の運転が安定した状態から逸脱しているかどうかを判定し、前記運転が安定した状態から逸脱していると、残りの1つあるいは2つの特性に基づいて、前記逸脱の要因が乾燥機にあるかどうかを判定することを特徴としている。
ここで修正手段は、実施形態ではS10が相当する。
(25)本発明の監視方法の第2の態様は、樹脂材料を熱風乾燥する乾燥機内の空気の湿度、風量および温度の特性のうちの1つに基づいて、前記乾燥機の運転が安定した状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段と、前記運転が安定した状態から逸脱していると、残りの1つあるいは2つの特性に基づいて、前記逸脱の要因が乾燥機にあるかどうかを判定する要因判定手段と、前記乾燥機に要因がないと判定すると、前記樹脂材料に要因があるとし、乾燥機の運転を修正する修正手段とを備えていることを特徴としている。
(26)本発明の測定器は、上述の監視システムに用いる測定器であって、前記センサ部およびそのセンサ部が連結される測定管とからなり、前記測定管が前記空気の流れを絞る小径部と、その小径部の両端に連結され、かつ、軸方向の外向きに次第に拡径する左右のテーパ状部と、それらのテーパ状部の端部にそれぞれ連結される左右の大径部とからなる管状であり、前記大径部の流入側および小径部に、前記空気の圧力を検知すべく、前記検知部を連結するためのポート部がそれぞれ設けられていることを特徴としている。
(27)このような測定器においては、前記センサ部は、前記容器を通過後の空気の測定情報を検知するのが好ましい。
(28)また、乾燥空気の気流発生源と、粉粒体を貯留する容器とを備えた乾燥機に用いるものであり、前記センサ部は気流発生源と容器の間の測定情報を検知するのが好ましい。
(29)本発明の測定器の第2の態様は、容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により乾燥する乾燥機内の前記空気の風量を含む風量測定情報からなる測定情報を検知するセンサ部を備えており、そのセンサ部は、前記容器を通過後の空気の測定情報を検知することを特徴とする。
(30)本発明の測定器の第3の態様は、容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により乾燥する乾燥機内の前記空気の風量を含む風量測定情報からなる測定情報を検知するセンサ部を備えており、乾燥空気の気流発生源と、空気を加熱する乾燥ヒータとを備えた乾燥機に用いるものであり、前記センサ部は気流発生源と容器の間の測定情報を検知することを特徴とする。
(31)このような測定器においては、前記測定情報は、前記風量測定情報にそれぞれ関連付けられる前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報および/または空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有しているのが好ましい。
(32)また、前記センサ部およびそのセンサ部が連結される測定管とからなり、その測定管が前記空気の流れを絞る小径部と、その小径部の両端に連結され、かつ、軸方向の外向きに次第に拡径する左右のテーパ状部と、それらのテーパ状部の端部にそれぞれ連結される左右の大径部とからなる管状であり、前記大径部の流入側および小径部に、前記空気の圧力を検知すべく、前記検知部を連結するためのポート部がそれぞれ設けられているのが好ましい。
(1)、(6)、(11)、(19)本発明の監視システムおよび乾燥方法は、参照となる時系列データと測定されている時系列データとを比較し、測定されている時系列データの参照データからの乖離が大きくなったときに、異常として判定している。特に、参照データが適正であるとされた過去のデータに基づいていると、異常かどうかの判定の信頼性が高まる。これにより、乾燥機の状態が安定から逸脱した時を乾燥機が自律的に判断することができる。
(2)、(5)、(8)、(10)、(12)、(15)このような監視システムおよび監視方法において、前記測定情報は前記容器を通過後の空気に基づいているので、得られる測定情報には粉粒体の状況が加味されているので、測定情報の信頼性が一層高い。
(3)、(4)、(7)、(9)、(13)、(14)、(21)また、前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の風量を含む風量測定情報をさらに有しており、前記処理が適正な状態から逸脱していると、風量に関する参照データと測定データに基づいて、風量が適性であるかどうか検査する要因検査手段を備えているので、逸脱の要因について、どの種類の測定データが組み合わさっているのか把握することができる。
(16)、(20)また、前記逸脱判定手段が適正な状態であると判定すると、そのときの測定データを、予め設定された更新条件に基づいて、新たな参照データとして更新する更新手段とを備えているので、過去のデータ蓄積に基づいて異常かどうかを判定するので、さらに信頼性が高い。すなわち、参照データの精度を高め、さらに現場に適合した参照データにすることができる。
(17)、(22)また、前記要因検査手段の検査に基づいて、前記逸脱の要因が処理装置にあるかどうかを判定する要因判定手段を備えているので、逸脱の要因が処理措置にあるかどうかを判定でき、仮に処理装置に無いのなら粉粒体に要因があることになる。このため、処理装置に不具合の無いことを確認した上で、省エネや、適切な処理を粉粒体に自律的に行うことができる。
一方で、処理装置に要因があるなら、故障の可能性を自律的に判定できる。
(18)、(23)また、前記粉粒体の処理が樹脂材料の乾燥処理であり、前記処理装置に要因がないと判定されると、参照データにおける過去の運転における樹脂材料の初期水分値に対する、樹脂材料の初期水分値を推測する推測手段を備えているので、樹脂材料に対しさらに適切な運転をすることができる。
(24)、(25)本発明の監視システムおよび乾燥方法は、1つの特性に基づいて逸脱を判定したのち、乾燥機に逸脱の要因がないことを確認できるため一層確実な自律運転を実現することができる。
(26)(32)本発明の測定器は、測定される時系列データを容易に、精度よく取得することができる。またベンチュリー式であるので、測定温度範囲に制約がある流量計に比べ、高温の空気であっても測定することができる。
また気流による圧力損失が小さく、配管に組み込んだ際に気流に与える影響を抑えつつ流量または流速の測定をすることができる。
また、測定しようとする機器に組み込むのが容易で、使い勝手がよい。そして測定管として、無駄に長尺なストレートを備えていないという点において、省スペースであり、低コストである。
このため、配置しようとする機器やプラント設備のコンパクトさや、省スペース化を維持して測定管を設けることができる。
(27)(29)本発明の測定器の第2の態様では、前記測定情報は前記容器を通過後の空気に基づいているので、材料の状態を間接的に把握することができる。
(28)(30)本発明の測定器の第3の態様は、気流発生源(ブロワ)と粉粒体を貯留する容器との間に測定器が設けられているので、乾燥風量を正確に測定することができる。
(31)このような測定器において、前記測定情報は、前記風量測定情報にそれぞれ関連付けられる前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報および/または空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有している場合は、乾燥機に用いる測定器として、風量を温度および/または湿度に紐付けして取得すると、それらが連動しているかを把握するのに有効であり、乾燥機の運転状態を把握するのに役立つ。仮に連動しているなら、風量計などの一方の計器の不具合でないことが把握できる。また、樹脂材料が不具合の要因なのか、乾燥機が不具合の要因なのかを一時的に判定する助けになる。
図1は本発明の監視システムの一実施形態の機能を示す概略図である。 図2は本発明の監視システムの一実施形態を示す機能ブロック図である。 図3は本発明の監視システムが用いられる乾燥システムの一実施形態を示す概略フロー図である。 図4は監視システムのハードウェア構成を示す概略図である。 図5は監視プログラムの処理の一実施形態を示すフローチャートである。 図6aは参照データのデータ構造の一実施形態を示す概略図、図6bは測定データのデータ構造の一実施形態を示す概略図である。 図7aは要因検査プログラムの処理の一実施形態を示すフローチャート、図7bは要因修正プログラムの処理の一実施形態を示すフローチャートである。 図8aは乾燥運転における適正な湿度の経時変化を示すグラフ、図8bは適正な温度の経時変化を示すグラフ、図8cは適正な風量の経時変化を示すグラフである。 図9は監視プログラムの処理の他の実施形態を示すフローチャートである。 図10は監視プログラムの処理のさらに他の実施形態を示すフローチャートである。 図11は本発明の監視方法の一実施形態を示す概略フロー図である。 図12aは本発明の乾燥機監視システムが用いられる乾燥システムの他の実施形態を示す概略フロー図、図12bは本発明の乾燥機監視システムが用いられる乾燥システムのさらに他の実施形態を示す概略フロー図である。 図13は本発明の監視システムの一実施形態を示す制御ブロック図である。 図14は本発明の測定器を配置する状況を示す概略図である。 図15aは本発明の測定器の一例を示す正面図、図15bは側面図である。 図16は図15の測定器が用いられるシステム機器の概略フロー図である。 図17は測定用サブアセンブリの一例を示す正面図である。
[1.概略説明]
(監視システム1)
まず図1の模式図を用いて、本発明の一実施形態に係る監視システムの概略を説明する。
この監視システム1は、例えば、容器(乾燥容器21)に貯留された樹脂材料19を熱風乾燥する処理装置(乾燥機20)の処理(乾燥運転)を監視するものである。その監視システム1は、乾燥運転における乾燥状態を表すものとして湿度の検出値の経時変化を測定データ10として取得する取得手段2と、その測定データに基づいて乾燥状態の異常を判定する逸脱判定手段3とを備えている。
逸脱判定手段3による判定では、測定データ10が参照データ11(図2参照)と比較される。参照データ11は、例えば過去に安定動作した運転の実績に基づいて作成される。このため乾燥運転が同一条件下で、その参照データ11に大きく外れることなく運転されると、乾燥運転の安定性があると考えられる。一方、そのデータから逸脱したら、その時に運転の安定から逸脱した状態と考えられる。すなわち乾燥の状態が変化したと判断できる。
さらに、監視システム1は、逸脱判定手段3が逸脱であると判定すると、風量および/あるいは温度に関する測定データが適正であるかどうかを検査する要因検査手段4を備えている。この検査により、湿度の逸脱だけでなく、他の風量や温度が逸脱していないかを把握し、乾燥状態が複合的に判断される。
さらに、要因検査手段4の検査に基づいて、逸脱の要因が乾燥機20にあるのかどうかを判定する要因判定手段5を備えている。ここで、要因検査手段4の検査に基づいて、樹脂材料19が要因なのか、乾燥機20が要因なのかを判定する。
このように、参照データ11から逸脱した時に、その原因となる箇所がある程度特定できると、元の安定した状態に自律的に戻すのが容易になる。すなわち、参照データ11から逸脱したのを乾燥機20が自律的に判断し、原因となる箇所を自律的に特定できると、適切なタイミングで、適切な箇所に対応を図ることができ、結果として乾燥運転の安定性を自律的に維持することができる。
とくに、乾燥機20に逸脱の要因がないことを確認した後に、乾燥運転の条件を修正(図2の修正手段27参照)するので、一層確実な自律運転を実現することができる。
[2.監視システムの構成]
<第1実施形態>
次に、図2の機能ブロック図を加えて、本発明の一実施形態に係る監視システム1の各部を詳述する。
(センサ部9)
この監視システム1の乾燥機20には、その乾燥容器21からの排気湿度を含む湿度測定情報12および排気温度を含む温度情報13、並びに乾燥容器への供給風量を含む風量情報14を取得するセンサ部9が設けられている。
ここで、図に示しているように、湿度センサ9a、風量センサ9cおよび温度センサ9bをまとめてセンサ部9としている。
(取得手段2)
取得手段2は、センサ部9から得た乾燥容器21からの排気湿度を含む湿度測定情報12および排気温度を含む温度測定情報13、並びに乾燥容器21への供給風量を含む風量測定情報14からなる測定情報15と、その測定情報15に対応する時間を含む時間情報16とを測定データ10として取得する。
なお、対応する時間とは、センサ部9が検出した時間でもよいし、検出した時間と全く同一でなくてもよく、いくらか所定のずれがあってもよい。
(逸脱判定手段3)
逸脱判定手段3は、乾燥運転の安定な状態からの逸脱を判定するものである。また、監視システム1はデータベース17を備えており、それには過去の乾燥運転における測定情報15が乾燥時間と共に参照データ11として予め記憶されている。逸脱判定手段3は、排気湿度に対応する参照データ11と測定データ10とを、予め設定された逸脱条件3aに基づいて比較し、逸脱したかどうかを判定する。
(要因検査手段4)
乾燥運転が安定な状態から逸脱していると、要因検査手段4は、前記逸脱判定手段3で比較した以外の測定データ、ここでは排気温度および供給風量に対応する測定データ10と対応する参照データ11を、予め設定された検査条件4aに基づいて検査する。
(要因判定手段5)
要因判定手段5は、要因検査手段4の検査の結果から、要因条件5aに基づき、湿度が単独で逸脱したのか、風量および/あるいは温度の変化に連動しているのかなどを把握する。仮に連動していたなら、風量および/あるいは温度に起因していると考えられ、乾燥機20が逸脱の要因になり得る。このため、樹脂材料19が要因なのか、乾燥機20が要因なのかを一時的に判定することができる。
なお、要因の判定を確実にするために、他の要素、例えば、主に後述する乾燥機20の乾燥ヒータ24、乾燥ブロワ22、インバータ、吸着塔23、制御部品の応答などが正常か否かを確認する工程を含んでもよい。
(更新手段6)
監視システム1は、運転が適正であると判定すると、そのときの測定データを予め設定された更新条件6aに基づいて、新たな参照データとして更新する更新手段6を備えている。
(推測手段7、修正手段27)
監視システム1は、乾燥機20に要因がないと判定すると、参照データ11における過去の運転における樹脂材料19の初期水分値に対する樹脂材料の初期水分値を推測する推測手段7を備えている。
さらに、監視システム1は、推測された初期水分値に基づいて、参照データを変更するなどの修正をする修正手段27を備えている。
(乾燥機20)
図3には、乾燥システムの概略フロー図を示す。その乾燥システム40は、乾燥機20と、その乾燥機から輸送先へ乾燥樹脂を輸送し、新たな材料を投入するための輸送機構41とからなる。
乾燥機20は、内部に樹脂材料19(図1参照)を収納する乾燥容器21と、その乾燥容器内に供給される乾燥エアを吐出する乾燥ブロワ22と、その乾燥ブロワから吐出されるエアの水分を吸着する吸着筒23と、その吸着筒で脱湿されたエアを加熱する乾燥ヒータ24とを備えている。
また、乾燥容器21の上には新たな材料を投入するための乾燥機ホッパ21aが設けられている。その排出口には、材料の自重で乾燥容器内に樹脂材料19を落下させ投入する開閉蓋21bが回動自在に設けられている。さらに乾燥機ホッパ21aには、図示しない材料タンクから材料を供給するための吸入管21cが配置され、ホースで乾燥機ホッパ21aへ材料を供給している。
さらにまた、吸着筒23には、吸着した水分を脱着させるために、再生ブロワ25から吐出され、再生ヒータ26で加熱された再生エアが通されている。吸着筒で吸着された水分は、再生エアと共に水分が系外に放出される。乾燥ブロワ22および再生ブロワ25には、それぞれ乾燥フィルタ22a、再生フィルタ26aが設けられている。
輸送機構41は、輸送ブロワ42と、その輸送ブロワによって乾燥された樹脂材料が輸送される輸送先のホッパ43とを備えている。また輸送ブロワ42には輸送フィルタ42aが設けられている。
(ハードウェア構成)
この実施形態の監視システム1では、図4に示すように、例えばコンピュータを用いている。
そのコンピュータはCPU30を備えたものである。そのCPU30には、揮発性メモリ31a、不揮発性メモリ31b、光を用いた記憶デバイス(例えば、DVD)、あるいは磁気を用いた記憶デバイス、さらにはUSBやSDカードなど書き換え可能なデバイス32を読み込むドライブ33および外部とネットワークを介して通信するための通信回路34がバスライン35を介して接続されている。
さらに、不揮発性メモリ31bには、本発明の監視システムを処理するための監視プログラム36、要因検査プログラム37a、要因修正プログラム37b、データベース17、ブラウザプログラム39a、さらにはOS39b(オペレーティングシステム)が記録されている。
監視プログラム36、要因検査プログラム37a、要因修正プログラム37bは、OS39bおよびブラウザプログラム39aの機能を利用して、協働して動作するものである。なお、OS39bおよびブラウザプログラム39aと異なる別個のプログラムであってもよい。監視プログラム36、要因検査プログラム37a、要因修正プログラム37b、データベース17、ブラウザプログラム39aおよびOS39bは、例えばDVD、さらにはUSBやSDカードなど書き換え可能なデバイス32に記憶されており、ドライブ33を介して、揮発性メモリ31aあるいは不揮発性メモリ31bにインストールされる。
上述したハードウェア構成では、例えば、図2に示す機能をCPU30と監視プログラム36、要因検査プログラム37a、要因修正プログラム37b、データベース17、ブラウザプログラム39aおよびOS39bは、例えばCPU30を用いて実現するようにしているが、その一部または全部をマイコンなどの論理回路、あるいは、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を用いてシーケンス制御してもよい。
[3.監視プログラム]
図5は、監視システム1の監視プログラム36の処理の一実施形態を示すフローチャートである。なお、ここから図2も用いて説明する。
(S0)初期状態として、乾燥機20に参照データ11が入力済みである。その参照データ11は、例えば乾燥機20が出荷時ならデフォルトの設定推奨値である。また、既に稼働しているなら、過去の乾燥運転により何度か更新され最適化された参照データ11が入力されていてもよい。また、ネットワーク経由で外部サーバーから受け取ったデータでもよい。人為的に入力してもよい。
(参照データ11のデータ構造)
図6aに参照データ11のデータ構造の例を示す。その参照データ11には、時間情報16aに関連付けされた測定情報15a、すなわち湿度測定情報12a、温度測定情報13a、風量測定情報14aを有している。小文字aは、測定データ10と区別するために付している。
その他、例えば、樹脂情報18としての樹脂種類18a、初期水分量18b、重量18cや、乾燥条件8としての乾燥時間8a、乾燥温度8bなどのいくつか、あるいは全部を登録してもよい。
樹脂種類18aとしては、例えば製造元が付している樹脂の型番、樹脂に使われる一般的な名称、例えばPE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの名称、それらを記号化した数字や文字などが相当する。なお、利用者が任意に設定してもよい。
(S1)図5に戻って、乾燥機20を初期状態で運転する。
(S2)そして、CPU30(図4参照)は、センサ部9から湿度測定情報12、温度測定情報13および風量測定情報14からなる測定情報15を時間情報16と共に測定データ10として所定のタイミングあるいは連続的に取得する。これらのデータは、データベース17などの記憶部に記憶される。または外部データべース17a(図13参照)に記憶してもよい。
(測定データ10のデータ構造)
図6bに測定データ10のデータ構造の例を示す。その測定データ10は、時間情報16に関連付けされた測定情報15、すなわち湿度測定情報12、温度測定情報13および風量測定情報14を有している。なお、樹脂情報18や乾燥条件8を有してもよい。
再び、図5に戻って、
(S3)予め登録された過去の乾燥運転から得られた参照データ11とセンサ部9から得られる測定データ10を、予め設定された逸脱条件3aに基づいて比較判定する。
比較の方法(逸脱条件3a)としては、例えば、乾燥条件8や樹脂情報18などが同一である運転条件の参照データ11からの湿度測定情報12aと、測定データ10からの湿度測定情報12とから、処理時間が対応している絶対値を比較するほか、それぞれの変化速度(時間微分)を求め、それらが一定範囲内に有るか否かで判定することができる。
なお、参照データ11を中心として上限と下限を設け、測定データ(絶対値)が逸脱しているかで判定したり、時間に対するトレンドのデータとして、それらの形状の相関を判定したり、前記トレンドデータを波形と見立て、両波形の相違を比較して判定してもよい。
また、同一運転条件下の参照データ11が記録に存在しない場合は、複数の類似条件(例えば、樹脂種類が同一で乾燥設定温度が測定条件よりも高いケースのデータと低いケースのデータ)から、演算により対応する同一条件の参照データを推定する。類似する記録も存在しない場合、判定は行われず(異常なしと判定し)、後述のように測定データが記録されて次回参照される参照データ11となる。運転が繰り返されることによるデータの蓄積に伴い、この参照データ11は更新されて、より適正な乾燥結果を与える条件に変更される。
判定の結果、適正である(逸脱がない)と判定されると、湿度が適正範囲内にあり、乾燥運転は安定している。
(S4)次いで、測定データ10をデータベース17に記録する。そして、更新条件6aに基づいて、記録された測定データ10で参照データ11を更新する。その更新条件6aとしては、例えば、風量、ヒータの出力などから投入エネルギー量を換算し、成形品に不良が出ない条件のうち低いエネルギーで済むデータを新たに登録する。また、場合によっては必ずしも参照データを更新しなくてもよい。
なお、更新条件6aは必要に応じて変更してもよい。
さらになお、前記新たな参照データとは、元の参照データ11と別の参照データでもよいし、元の参照データ11の一部を部分的に修正して更新したものでもよい。
他にも、参照データ11の更新は、測定データ10による上書きだけではなく、同一条件で繰り返し蓄積された測定データ10を統計的に処理、評価し、加工したもので更新してもよい。具体的には、平均化したモデルデータを形成したり、時系列データを平滑化したりすることなどができる。
また、外部機器からの信号に基づき更新することも可能とされる。具体的には、乾燥機20で処理された材料が使用される後工程において材料の良否の判定が行われ、結果が参照データ11更新のための条件として用いられてもよい。例えば、射出成形機で材料を射出成形したときの不良発生率と連動して該当する乾燥条件が読み出され、不良発生率の少ない条件が参照データ11として採用される。この場合は運転時の測定と時間的に差が発生するが、このように事後的に良条件を更新することもできる。
さらに、処理後の材料の水分を測定し、その結果に基づいて該当する条件の良否を判定して参照データ11の更新に用いてもよい。これらの方法による更新は工場内の同一ラインにおけるものに限らず、外部のデータベースに蓄積されたものの中からネットワーク経由で良条件の情報を得て更新することができる。この他、作業者の手動により参照データ11を更新してもよく、選択する内容と時機は任意に行うことができる。
(S5)そして、運転が終了かどうか、例えば運転終了時間などから判断する。この終了判定はタイマーによるものでもよく、作業者が操作してもよい。また、外部機器からの信号によるものでもよい。外部機器は製品生産を連動して行っている工場内の機器であっても、遠隔操作のために用いられる通信機器であってもよい。終了しない場合は再びS1の運転に戻る。
(S3)S3に戻って、比較の結果、逸脱していると判定すると、すなわち湿度が不適正である。このため、その要因を検査する。
(S6)この工程で湿度が不適切であった要因を検査する。
図7aは、要因検査プログラム37aの処理の一実施形態を示すフローチャートである。
要因検査の方法(検査条件4a)としては、例えば、
(T1)まず、測定データ10の風量測定情報14と参照データ11の風量測定情報14aとを比較する。
(T2)次いで、測定データ10の温度測定情報13と参照データ11の温度測定情報13aとを比較する。これらの工程における比較の方法は、前述した工程(S2)とほぼ同じであるので、省略する。
なお工程T1とT2は逆の順番でもよい。
要因判定の方法(要因条件5a)としては、例えば、
(T3)これらの比較において両方とも参照データ11の一定範囲内に有る場合は、乾燥機が要因になっておらず、樹脂材料が要因になっていると判定する。
図5に戻って、
(S7)乾燥機に要因が有る場合、(S8)要因を修正する。
図7bは、要因修正プログラム37bの処理の一実施形態を示すフローチャートである。
(U1)まず、測定データ10の風量測定情報14が、参照データ11の風量測定情報14aを目標とするように修正する。例えば、センサ部9からの検出値によると低下していた風量を、参照データ11の風量になるまで乾燥ブロワ22(図3参照)の出力を上げる。なお、乾燥機20の状態に修正の必要が無い場合に、条件設定を変えるために風量を調整することもできる。この場合、条件変更に伴い比較される参照データ11も調整後の条件に合わせて改めて選択される。
(U2)次いで、風量が参照データ11の目標値にならない場合、(U3)既定の時間の間、乾燥ブロワ22の出力を上げるように指示を出し続ける。その後、規定する時間をオーバーしたら他の原因による故障の可能性が高いため、警報を出す。
(U4)一方、風量が適正である、あるいは、修正により適正になった場合、測定データ10の温度測定情報13が、参照データ11の温度測定情報13aを目標になるように修正する。例えば、空気の流通するラインなど温度測定情報13aに影響のある箇所の検査により、リークなどの問題があれば温度測定情報13aが適正範囲と異なる原因を解消する。なお、乾燥機20の状態に修正の必要が無い場合に、条件設定を変えるために温度を調整することもできる。この場合、条件変更に伴い比較される参照データ11も調整後の条件に合わせて改めて選択される。
(U5)次いで、温度が参照データ11の目標値にならない場合、(U6)規定する時間をオーバーしたら故障の可能性が高いため、警報を出す。
なお風量の調整と温度の調整は逆の順番でもよい。
図5に戻って、
(S8)において、要因が修正されたなら、S1に戻る。仮に、それでも再び、(S3)比較の結果、湿度測定情報12が逸脱していると判定されると、(S6)もう一度、温度測定情報13、風量測定情報14が目標値になっているか、要因検査する。通常、既に目標値に修正した直後であれば、(S7)異常はない。このとき、乾燥機に要因がないと判定する。従って、樹脂材料19に要因があると判定する。
このとき、樹脂材料の初期水分値が異なっていることを表示してもよい。
(S9)樹脂材料19に要因がある場合、乾燥している樹脂材料の初期水分量が参照データ11で想定していたのと異なると推定される。このため、想定していた初期水分量より多いのか少ないのかを、S3の工程において、湿度測定情報12の逸脱していた方向から推測する。そして、例えば、樹脂種類18a、初期水分値18bを含むデータから演算により、樹脂材料の新たな初期水分量を求め、(S10)その新たな初期水分量に基づき参照データ11が変更され、新たな乾燥時間を推定する。
このとき、求められる初期水分量は参照データ11を基準として相対的な割合として求められ、例えば基準+X%多い/少ないといった結果と表現されるものでよい。あるいは、大小が段階的に区分けして分類されてもよい。さらに、基準よりも多いか少ないかだけを判定するだけでもよい。これにより、必ずしも定量的な初期水分量を必要とせず、安定した運転条件からの乖離の幅に基づいて乾燥機の運転を監視し、新たに適当な運転条件を見積もることができる。
一方、初期水分量を定量データとして持つ場合の推定を行うこともできる。ただし初期水分量についての蓄積データが存在しない場合は定量的推定を行うことができないため、そこで用いている材料に対し初期水分量を測定することを要する。このとき操作盤面や外部から入力することを促すように表示がされてもよい。元々参照とすべきデータが無い時点では初期水分量を判断することができないが、随時初期水分値を含む測定データがいくつか蓄積されていくことにより演算により補完していくことができ、繰り返し測定する必要は無くなり、自動的に推定を行うことができるようになる。
なお、乾燥時間8a(図6参照)を変更しないで、乾燥温度8bや乾燥風量を変更してもよい。
そして再び工程S1に戻る。初期水分値に対して参照データ11が変更されるため、乾燥している材料について湿度のずれは解消される。
(実施例)
図8aに示すグラフは、乾燥運転における湿度の経時変化を示すグラフ44である。横軸に時間、縦軸に湿度を取り、乾燥運転における湿度をモニターしている。中央の線は湿度測定情報を示す線45である。その上下の線は湿度の誤差許容範囲を示す線46である。例えば、湿度測定情報を示す線45が誤差許容範囲を示す線46を超えてくると、逸脱していると判定する。この逸脱は、乾燥機によるものか、樹脂材料の初期水分量がもともと多いためなのかは、湿度だけでは判断ができないため、前述の工程S6(図5参照)の要因検査を行う。
グラフ44に矢印44aで示す通り、乾燥の最初に水分が大量に放出され、ピークを過ぎると、放出はゆっくりになる。初期乾燥でも連続乾燥でも、放出量は異なるが、同じ傾向である。なお、排気温度については、大量水分放出中は低く、放出水分が少なくなってくると、上がり始める。上げ止まって一定時間後に乾燥の到達が十分であるとみなすことができる(図8b参照)。さらになお、風量については一定である(図8c参照)。
例えば、参照データ11として、少なくとも乾燥開始から乾燥完了の一単位となる範囲が登録される。例えば、特定の乾燥機の外気温、外気湿度、樹脂種類、重量(仕込み量)などのデータを保有しようとすると、条件毎に必要になり、膨大になる。このため、実際に稼働している乾燥機が自身で参照データ11を形成するのが好ましい。一方、記録された測定データは外部との通信や記録媒体の移動による移し替えなどを経て外部サーバーに記録が移転されて蓄積されてもよい。このとき、乾燥機の記録可能な容量に応じて測定データは適宜消去され、必要な範囲のデータだけを用いることができる。
[4.他の実施形態]
<第2実施形態>
(監視システム50)
次に、本発明の監視システムの第3の態様を説明する。この監視システム50(図2参照)は、前述した監視システム1とほぼ同じなので、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。この監視システム50は、前述した監視システム1に対し、監視プログラムが異なる。
図9に示すように、本監視システム50の監視プログラム50aは、第1実施形態に対し、湿度測定情報ではなく、温度測定情報13に関する測定データ15で乾燥運転の逸脱(S3a)を確認している点で異なる。図示していないが、要因検査S6aでは、湿度測定情報と風量測定情報を検査する。また、要因修正S8aにおける湿度の修正は、目標とすべき初期水分量のデータに最も近いデータを参照データ11として用いることにより行われる。
(実施例)
図8bに示すグラフは、乾燥運転における温度測定情報13の経時変化を示すグラフ51である。横軸に時間、縦軸に排気温度を取り、乾燥運転における温度測定情報をモニターしている。中央の線は温度測定情報を示す線52である。その上下の線は温度の誤差許容範囲を示す線53である。温度を示す線52が温度測定情報の誤差許容範囲を示す線53を超えてくると、逸脱していると判定する。
他の条件が同一の場合、樹脂材料の水分値が多いと温度測定情報13の昇温は遅く、少ない時には速い。
<第3実施形態>
(監視システム54)
次に、本発明の監視システムの第3の態様を説明する。この監視システム54(図2参照)は、前述した監視システム1とほぼ同じなので、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。この監視システム54は、監視システム1に対し、監視プログラムが異なる。
図10に示すように、本監視システム54の監視プログラム54aは、第1実施形態に対し、湿度測定情報12ではなく、風量測定情報14に基づく測定データ15で乾燥運転の逸脱(S3b)を確認している点で異なる。このため、要因検査S6bでは、湿度と排気温度を検査する。そして、要因修正(S8b)で湿度と温度が修正された上で、まだ風量の異常が続く場合は、風量に関する箇所の異常と特定され(S11)、警報を発する(S12)。
図示していないが、要因検査S6bでは、湿度測定情報12と温度測定情報13を検査する。また、要因修正S8bにおける前記湿度の修正は、目標とすべき初期水分量のデータに最も近いデータを参照データ11として用いることにより行われる。
(実施例)
図8cに示すグラフは、乾燥運転における風量測定情報14の経時変化を示すグラフ55である。横軸に時間、縦軸に風量を取り、乾燥運転における風量をモニターしている。中央の線は風量測定情報を示す線56である。その上下の線は風量の誤差許容範囲を示す線57である。例えば、風量測定情報を示す線56が誤差許容範囲を示す線57を超えてくると、逸脱していると判定する。
[5.監視方法]
図11に本発明の乾燥機監視方法58を示す。この乾燥機監視方法は、樹脂材料を乾燥容器内で熱風乾燥する乾燥機の運転を監視する方法である。なお図11と共に、図2も用いて説明する。
(V1)まず、乾燥容器21内に貯留された樹脂材料19を空気の通過により乾燥する乾燥機20内の前記空気の湿度、温度および風量のうちの1つの特性を示す時系列の測定データ10を取得する。
(V2)次いで、測定データ10と予め登録された過去の運転履歴に基づく適正な時系列の参照データ11に基づいて、前記乾燥機による処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する。
(V3)その処理が適正であると、取得された測定データ10で参照データ11を更新する。
(V4)逸脱を判定したのと異なる特性を示す時系列の測定データ10を取得し、前記処理が適正な状態から逸脱していると、異なる特性の測定データ10が、その測定データに対応する予め登録された過去の運転履歴に基づく適正な時系列の参照データ11に対して適性であるかどうか検査する。
(V5)その検査に基づいて、逸脱の要因が乾燥機20にあるかどうかを判定する。
(V6)乾燥機20に要因がないと判定すると、参照データ11における過去の運転における樹脂材料の初期水分値に対する樹脂材料の初期水分値を推測する。
(V7)次いで、推測された初期水分値に基づき新たな参照データ11を選択し、乾燥機20の運転を修正する。
[6.その他]
図12aおよび図12bは、それぞれ乾燥システム40の他の実施形態である。これらの構成は、ほぼ同じであるので、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
図12aに示す乾燥システム40aは、吸着塔を備えていない一部循環型の乾燥機20aである。その乾燥機20aは、例えば、加熱した乾燥空気を乾燥容器内に流通し、容器外へ水分と共に排出するものである。吸着筒を備えておらず、乾燥ブロワ22の後に窒素の導入部59を備えている。
図12bに示す乾燥システム40bは、熱風乾燥機20bである。吸着筒を備えておらず、乾燥ブロワを用いて吸入した空気を加熱して乾燥容器内に流通し、乾燥容器を通過後は外気へ放出する。
図13は、図1~4に示した監視システムを機能ブロック図で示したものであり、ほぼ同じ構成であるので、同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。符号60はデータ処理部であり、例えば、監視プログラム50などがCPU30により処理される。符号60aはデータ比較部であり、測定データ10と参照データ11などが比較される。符号61は、データ入力部であり、センサからの検出値を取得するデバイスである。符号9aは湿度センサとしての露点計であり、符号9bは排気温度センサであり、符号9cは風量センサとしての風速計である。
なお、符号17aは外部データベースであり、データベース17に記憶されている情報を外部データベース17aに記憶させてもよい。
(変形例)
温度測定情報13は乾燥容器21からの排気温度に限定されない。粉粒体などの材料温度など処理に用いられている空気温度に換算できるものや、空気温度を代表するものであればよい。
湿度測定情報12は乾燥容器21からの排気湿度に限定されない。供給側の湿度でもよい。
風量測定情報14は乾燥容器21への供給側の風量に限定されない。排気側の風量でもよい。
前記粉粒体は、例えば、合成樹脂、薬品、木材、食品、その他工業用原料などの原料である。
なお参照データ11は、データベース17に記憶されたデータテーブル形式の他に演算式で表してもよい。
なお、上述した判定において、例えば、逸脱するかどうかを判定しているについて、逸脱したことだけを検知してもよいし、逸脱していないことだけを検知してもよいし、両者を検知してもよい。その他の判定についても同様である。
図6bに示す測定データ10のデータ構造において、樹脂情報および乾燥条件を加え、さらに樹脂情報および乾燥条件毎にIDを付してもよい。
そして図6aに示す参照データ11のデータ構造において、樹脂情報18および乾燥条件8毎に、あるいはID毎に測定情報15aおよび時間情報16aをまとめたデータ構造にしてもよい。
複数の乾燥機をインターネットなどのネットワークを経由して、前記外部サーバーに接続してもよい。
例えば、乾燥機20の取得手段2で乾燥機に関する情報を取得する。乾燥機に関する情報とは、機械の不具合の発生の情報、製品の不具合発生の情報、乾燥機あるいは消耗品の稼働時間、消耗品の交換の有無の情報、樹脂情報、乾燥条件などである。
次いで、乾燥機の送信手段により乾燥機に関する情報をサーバーに送信する。送信された情報は、サーバーのサーバ受信手段で受信し、サーバーの外部データベース17a(図13参照)に記憶する。
例えば、サーバーは乾燥機20の所定の稼働時間毎に、同じ樹脂情報18および乾燥条件8(ID)で、稼働時間が先行する他の乾燥機の乾燥機に関する情報を将来的な稼働状況レポートとして作成する作成手段を備えてもよい。例えば将来的な消耗品の交換時期、発生する可能性のある不具合情報などを予め知らせることができる。
その稼働状況レポートは、サーバーのサーバ送信手段が乾燥機に送信する。乾燥機の受信手段は稼働状況レポートを受信し、表示手段により乾燥機の制御盤などの表示部に稼働状況レポートを表示する。なお、サーバ送信手段は、乾燥機のユーザあるいはメンテナンスの担当者の端末に稼働状況レポートを送信してもよい。
[7.風量・風速を測定する測定器]
(1)概略説明
まず図15を用いて、本発明の測定器の概略を説明する。測定器71は、2点間の圧力の差を用いて流量または流速を測定するものである。この測定器71は、一例を挙げると、システム機器としての、乾燥対象物、例えば粉粒体を乾燥させる乾燥機や、粉粒体を輸送するプラント設備などの配管に設けられる。
前記乾燥機やプラント設備の配管経路は、通常は、なるべくコンパトで、省スペースになるように設計されているため、高精度な流量を測定するために十分な直管部分(ストレート部)を得ることは難しい傾向にある。強引にストレート部を得ようとすると、その機器やプラント設備の持っているコンパクトさや、省スペース化を損なうことに繋がりかねない。
例えば、図14では、乾燥機器やプラント設備の配管の一部であり、かつ、風量などの測定を検討している直管部(ストレート部S)のある配管84を示している。なお前後の配管の詳細は省略している。
その配管84の上流(図の左方)に、下流(右方)に比べて流体の流れを比較的に乱しやすい要因があるとして、それを符号86で示す(図のア参照)。その乱す要因86としては、例えばベンド、開口面積の拡大/縮小などが考えられる。その乱す要因86の影響が大きいほど、測定器1をそこから離して配置することが考えられる。
また下流に乱す要因87がある場合(図のイ参照)、その乱す要因からも遠ざける。その際に、上下の乱す要因86、87の大小を考慮する。配置するためのストレート部の長は一定であるので、乱す要因の大きさに応じて、設置する位置が定められる。
さらにまた、配管84に流れを整える要因85、例えば整流子あるいはそれに準じた部材(ハニカム状の熱交換器など)、が設置されている場合(図のウ参照)、その整える要因85と測定器71との距離を短くすることができる。
本発明の測定器71は管の軸に垂直かつ軸方向の中心を通る面に対して略対称であり、低コストで製作しやすく、管内への配置も容易となっている。
なお、測定器71の前後に十分にストレート長が取れるなら、JIS規格などに沿って配置すればよい。
(2)測定器の各構成の説明
(測定器71)
ここから図15(a)および図15(b)を用いて、測定器71を詳述する。その測定器71は、測定管72と、流体の流量または流速を測定すべくその流れを絞る前と絞られた時の圧力を検知する検知部(図3の符号9c参照)73とからなる。
(測定管72)
測定管72は前記流体が流される、ベンチュリー型の管状である。
その測定管72は、小径部74と、その小径部の両端に連結され、かつ、軸方向の外向きに次第に拡径する左右のテーパ状部75と、それらのテーパ状部の端部にそれぞれ連結される左右の大径部76とからなる。
そして大径部76の流入側と小径部74とに前記流体の圧力を検知するためのポート部77、77がそれぞれ設けられている。
(小径部74)
小径部74は、流体の流れを絞る機構に相当する。本実施形態では、その小径部74の内径は任意であるが、例えば10~70mmである。
また、材料を輸送する輸送ラインの配管(材料管)に用いる場合は、輸送される材料で管内が閉塞しないような内径が好ましい。
(テーパ状部75)
テーパ状部75は、平面視で、軸Oとの成す角度αが約20°であり、5~45°であるのが好ましい。
図では、テーパ状部を形成する配管部材として、レデューサと呼ばれる鋼管を用いており、大径部76と連結される直管部を備えている。この直管部は大径部76の一部である。なお、レデューサとして、直管部を有しないものを用いてもよい。
(大径部76)
大径部76は、既存の配管に連結される。このため設置しようとする配管と同形状である。本実施形態では、大径部75の内径は任意であるが、例えば20~100mmである。その配管長はポート部77が設けられる程度であればよい。
(ポート部77、センサ取付部78)
流入側(図の左方)の大径部76および小径部74には、前記流体の圧力を伝達するための導圧路を連結するためのポート部77、77がそれぞれ設けられている。そのポート部77は、例えば本実施形態ではソケットまたは管継手などである。なお孔でもよい。
一方、流出側の大径部75には前記流体の温度を測定するための温度検知部79を設置するためのセンサ取付部78が形成されている。
(ポート部77、センサ取付部78の配置)
ポート部7、7およびセンサ取付部78は、平面視で軸方向に並んで配置されている。
また測定器71が設けられるラインに粉塵や粉粒体が混入する場合には、そのラインの略水平な部分に設け、かつ、前記ポート部が鉛直方向の上方になるように設けるのがよい。水平部では材料管の下側に材料が流れ、上側に空気が流れる傾向にある。このため、ポート部77およびセンサ取付部78を鉛直方向の上側になるようにすると、ポート部77や温度検知部79への粉粒体や摩耗粉の混入や付着を防止できる。
すなわち、予めポート部77、77およびセンサ取付部78が、平面視で軸方向に並んで設けられているから、それらを同時に鉛直方向に対し上方に配置でき、使い勝手が良い。なお、鉛直方向の上側にあれば、必ずしも軸方向に並んでいなくてもよい。
また測定管72は対称であるので、ポート部を設けるなどの製造が容易である。
(配管について)
図で示している実施形態では、大径部76は呼び径50Aの配管用ステンレス鋼管である。例えば配管用ステンレス鋼管については、単に50AのSUS配管と記載する。
また小径部74は、40AのSUS配管である。
さらにテーパ状部75は、レデューサと呼ばれる鋼管である。
(組み合わせ)
例えば、大径部76を呼び径25A、32A、40A、50Aおよび65Aに相当する配管用の鋼管からなる群より選ばれた一つの鋼管とする。一方、小径部74を呼び径20A、25A、32A、40Aおよび50Aに相当する前記鋼管からなる群より選ばれた一つの鋼管であると共に、前記大径部と比べて呼び径が1~3サイズ小さい鋼管とする。
これらの規格品の組み合わせにより、測定管72を構成することで、既存の配管のコンパクト・省スペースを壊さず、測定精度の低下の防止を容易に実現できる。なお、大径部6、小径部4およびテーパ状部5の組み合わせは上記の範囲に限定されず、規格として一般的に流通する鋼管のサイズが好ましい。なお規格品でなくてもよい。
(開口比)
大径部76の開口面積に対する小径部74の開口面積の比は、0.2~1未満であり、0.25~0.75とされるのが好ましい。
(検知部73)
前記検知部73は、ポート部77から導圧路80を介して連結されている。その検知部73は、例えば差圧計やマノメータなど従来公知のものである。検知した測定値は電気信号として外部へ出力できるものが好ましい。本実施形態では、取得された差圧の測定値は、乾燥機やプラント設備の制御盤82(図16参照)の制御部にて、流量または流速に変換される。なお、そのような換算を検知部73で行ってもよい。さらになお、各ポート部77に圧力計を設けてそれらを検知部としてもよい。
(記憶部83)
また、検知部73が検知した測定値は、制御盤82に設けられた記憶部83(例えば図4のメモリ31a、31b)あるいは図13の外部データベース17a)に記録される。その記録の際に、測定器を識別するIDと共に記録するのが好ましい。そのIDは測定値、測定場所、時間、状況などと紐付けられている。その状況とは乾燥機であるなら、乾燥温度、乾燥時間、乾燥対称物などである。
(温度検知部79)
温度検知部79は、熱電対等の従来公知の温度センサであり、測定値を外部に出力するものである。そのセンサ部位81(図15b参照)は、管内の中心付近に突出している。
また、材料管に設ける場合は、粉粒体などの材料がぶつからないように、突出させる長さを短くしたり、管の内周面付近に設けたりしてもよい。また材料流れの方向に傾かせて配置してもよい。その場合、センサ取付部78を大径部76の周壁を斜めに貫通するように設けてもよい。
なお温度検知部79およびセンサ取付部78を測定管72に設けないで、近傍の配管に設けてもよい。
乾燥機20に用いる測定器71として、風量を温度および/または湿度に紐付けして取得すると、それらが連動しているかを把握するのに有効であり、乾燥機の運転状態を把握するのに役立つ。
仮に連動しているなら、風量計などの一方の計器の不具合でないことが把握できる。また、樹脂材料が不具合の要因なのか、乾燥機20が不具合の要因なのかを一時的に判定する助けになる。
(導圧路80)
導圧路80は、測定管71内の流体の圧力を検知部73に伝達する部材である。例えば、本実施形態では計装用エアなどの配管に用いられるチューブが挙げられる。なお、導圧路80をなくし、ポート部77に直接検知部73を取り付けてもよい。
(3)測定器の配置
(乾燥システム81)
図16には、本発明の測定器71が用いられるシステム機器の概略フロー図を示す。その乾燥システム81は図3で説明したシステムとほぼ同じであるので、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
乾燥システム81は、乾燥機20と、輸送機構41とからなる。それら乾燥機20および輸送機構41は、複数の部品(組立部品)から構成されている。
また、符号82で示されているのは制御盤であり、測定器71から得られた差圧データが送られる。
(組立部品)
本実施形態において組立部品とは、乾燥容器21、乾燥機ホッパ21a、気流発生源としての乾燥ブロワ22、乾燥フィルタ22a、吸着部(吸着筒)23、乾燥ヒータ24、再生ブロワ25、再生フィルタ25a、再生ヒータ26、輸送ブロワ42、輸送フィルタ42aおよび輸送先のホッパ43、さらには符号22bで示す熱交換器である。
なお気流発生源とは、ブロワを含む気流を発生させる機器である。
本実施形態では、例えば測定器71は、吸着筒23の流出側に設けられている。その吸着筒23にはハニカム状の吸着剤が用いられている。乾燥ブロワ22から送風された空気は、ハニカム状の細い流路に通される。
測定器71は吸着筒23に接近して配置する一方で、乾燥ヒータ24側には距離を取る。これにより、測定に必要なストレート長を有効に活用することができ、省スペースであり、測定精度も高い。
また本実施形態では、例えば、測定器71は、乾燥容器21の出口に設けられている。このとき、測定器71の流出側にストレート長を形成すると、絞りにより低下した圧力を緩やかに戻し、絞りによるエネルギー損失を抑えることができる。すなわち、測定に必要なストレート長を有効に活用することができ、省スペースであり、測定精度も高い。
その他、乾燥システム81の風量を測定したい箇所に、測定器71を設けることができる。その際に、測定器71は単純構造かつ小型であるから、乾燥システム81の配管のストレートな部分を有効に活用できる。
(ベンチュリー)
測定管72は、ベンチュリー型の風量計であるから、オリフィス型の風量計などに比べて圧力損失や、気流の乱れが小さい。このため、設置の自由度が高く、乾燥機やプラント設備など、とりわけ配管経路の限られたストレート長において、好ましい位置に測定管を配置するのが容易になる。さらに、配置しようとする機器やプラント設備のコンパクトさや、省スペース化を維持して測定管などを設けることができる。
また高温であっても気流が測定できる。ベンチュリー型の場合は気流が高温時でも測定器はダメージを受けにくい。
(オリフィス管)
なお、乾燥ラインなど気体が流体の場合、測定管72の絞り機構として、従来公知のオリフィスを設けた管状の部材(図示せず)を用いてもよい。この場合、オリフィスを中心として前述した測定管72と同じような対称形状となる。なお、オリフィスで流体を絞るので、テーパ状部75、75は不要である。
(レイノルズ数)
乾燥システム81における乾燥機20に想定される風速の範囲は、5~25、好ましくは10~20m/s(normal)である。そして大径部6を流れる流体のレイノルズ数としては、5.0×10~1.0×10、好ましくは1.0×10~1.0×10である。
また輸送機構22に想定される風速の範囲は、10~40、好ましくは15~30m/s(normal)である。そして大径部6を流れる流体のレイノルズ数としては、1.0×10~1.5×10、好ましくは3.0×10~2.5×10である。
これらの範囲において測定値は安定していた。
(4)測定器付きサブアッセンブリ
(概略構成)
次に、図17を用いて本発明の測定用サブアッセンブリ(以下アッセンブリという)を説明する。図17に示すアッセンブリ90は、測定管72が乾燥ヒータ24のヒータボックス91に取付配管92を介して固定されたものである。なお図では温度検知部79が取付けられている。
(乾燥ヒータ24)
乾燥ヒータ24は、ヒータ本体93と、そのヒータ本体を収納するヒータボックス91とからなる。
ヒータ本体93は、電極が設けられている基部94と、その基部から延びる細長状の管部95とからなる。その基部94にはヒータボックスとの取付部96が設けられている。
ヒータボックス91は、管部95が収納される有底筒状で開口端に取付部96に固定されるフランジ97が設けられている。そのヒータボックス91の周壁には、内部に連通する基部側の入口91aと先端側の出口91bがそれぞれ形成されている。
また、ヒータボックス91には乾燥機などに固定するためのブラケット91cが設けられている。さらにヒータボックス91の周囲は、保温材91dで覆われている。
(取付配管92)
取付配管92は、ヒータボックスの入口91aから半径方向の外向きに延び、次いでほぼ直角に折れ曲がり、ヒータボックス91の周壁にそって、その中央付近まで延びている。ここで符号Pは直角の部位を示す。
その取付配管92の先端には測定管72が取付けられている。その取付配管92の内径は測定管の大径部76の内径とほぼ同じにされている。そして、取付配管と測定管との連結部の内面には段差がないよう滑らかにされている。取付配管92と測定管72の合計長さは、ヒータボックス91の全長(符号S参照)とほぼ同じである。
ここで図中の符号Sはヒータボックス31に並列に直管を配置できるストレート部を示し、符号Dは大径部76の内径を示している。
また測定管2の流入側には、合成樹脂製で弾力的に変形するホース98が接続され、湾曲した経路で吸着筒23(図16参照)の出口に接続されている。そのホース98は緩やかに湾曲されているから、ホース内の流れを大きく乱さない。そして吸着筒23(図16参照)は細かなハニカム形状であるから、ハニカムを通った流体は、半径方向の速度分布の広がりは小さいと考えられる。すなわち吸着筒23は整える要因85(図14参照)であると考えられる。
一方で、取付配管32のヒータボックス側には、直角な部位Pがある。このため、符号P付近では流れが乱れやすい。すなわち測定管72の配置として、部位Pのある下流側が、吸着筒23のある上流より流体の流れを比較的に乱しやすい部分(乱す要因)86であると考えられる。
このため測定管72は、乱す要因86から遠ざけるように、そして整える要因85に近づけるように、それらの程度に応じ適当に配置される。
このように、ヒータボックス91のストレート部Sを有効に利用するので、省スペースである。またヒータボックス91に固定配管92と共に固定されることにより、サブアッセンブリとしてまとめられているから、測定管72を組み込むのが容易である。
(変形例)
前述した例では、ヒータボックス91に取付配管92を設けたが、他の組立部品に設けてもよい。例えば、図16で示す各組立部品に設けることができる。一例として、取付配管92を乾燥容器21の出口に設けたり、また吸着筒23の入口および/または出口に設けたりすることができる。
また乾燥容器21の軸方向をストレート部Sとして利用し、取付配管92を延ばしてもよい。さらには乾燥容器21の周方向に延ばしたりしてストレート部Sとして利用してもよい。緩やかな湾曲であるなら、流れを乱さないからである。
(測定管の変形例)
なお、上述の例における測定用アッセンブリ90は、測定管72としてベンチュリー管を用いたが、例えばオリフィス板を設けた管状の部材(測定管)を用いたり、ピトー管を設けた管状の部材を用いたり、さらには熱線式、コリオリ式などの機構を設けるための管状の部材などを用いてもよい。
(5)その他
(管について)
本実施形態の測定管72には、JISG3459において定められている配管用ステンレス鋼管が用いられている。
また、JISG3459に定められているステンレス鋼管の他に、JISG3468あるいはJISG3448に定められているステンレス鋼管を用いてもよい。
さらに、ステンレス鋼管のほかに、配管用の各種炭素鋼鋼管、ライニング鋼管などの従来公知の鋼管を用いてもよい。そして、炭素鋼鋼管として、例えば、配管用炭素鋼鋼管(SGP)、圧力配管用炭素鋼鋼管(STPG)、高圧配管用炭素鋼鋼管(STS)などの鋼管を用いてもよい。鋳鉄であってもよい。ここではステンレス鋼管を含め、上記の鋼管を、単に鋼管と呼称している。
また、鋼管を用いないで、板材を曲げて管状またはテーパ状に形成してもよい
なお、硬質ポリ塩化ビニル管などの合成樹脂製の管などの種々の材料から筒状の部材を構成してもよい。
また測定管72が設けられる機器やシステムの配管について、上述した鋼管や樹脂製の管などの従来公知の管を用いることができる。
なお、大径部76および小径部74について、それぞれ25Aおよび20Aより小さな呼び径のものを用いてもよい。さらに大径部76および小径部74について、それぞれ65Aおよび50Aより大きな呼び径のものを用いてもよい。
(測定管72など)
大径部76の先端に他の配管と接続するためのフランジ、フェルールなどを設けてもよい。
ポート部77、77およびセンサ取付部78は、平面視で軸方向に並んでいなくてもよく、周方向の任意な位置に配置してもよい。
測定管72は、絞り機構として小径部74を用い、その後に大径部76により流れを戻しているが、予め流入側の大径部76の径を大きくし、小径部74を通常の配管径にし、流出側の大径部76を省略してもよい。例えば、乾燥容器21の出口にこのような管状の部材を設けると、測定におけるストレート部Sの長さを短くすることができる。
速度分布を整えるために、細孔を有する整流装置を用いてもよい。さらにハニカム状の熱交換器などのハニカム構造のものは整流効果が期待できる。このため、そのような組立部品に測定管72を近づけてもよい。
また、測定管72を略対称にしなくてもよい。
また、測定器71は、乾燥ラインの他の位置に設置されてもよい。例えば、乾燥容器21の入口に設けてもよい。
(乾燥対象物、流体)
乾燥対象物としては、例えば樹脂等の有機系材料であり、輸送対象物としては前記有機系材料に加え、炭酸カルシウムや顔料等の添加材あるいはそれ以外の粉粒体全般であり、さらにその形状がペレット状、粒状あるいは粉状などでもよい。
流体は空気であるが、水分が除去された除湿された空気、窒素などの気体や、窒素などの特定の成分を多く含む空気などでもよい。
上述した他の実施形態は、それぞれを適宜に組み合わせて用いることができる。
1 監視システム
2 取得手段
3 逸脱判定手段
3a 逸脱条件
4 要因検査手段
4a 検査条件
5 要因判定手段
5a 要因条件
6 更新手段
6a 更新条件
7 推測手段
8 乾燥条件
8a 乾燥時間
8b 乾燥温度
9 センサ部
10 測定データ
11 参照データ
12 湿度測定情報
12a 湿度測定情報(参照データ)
13 温度測定情報
13a 温度測定情報(参照データ)
14 風量測定情報
14a 風量測定情報(参照データ)
15 測定情報
15a 測定情報(参照データ)
16 時間情報
16a 時間情報(参照データ)
17 データベース
17a 外部データベース
18 樹脂情報
18a 樹脂種類
18b 初期水分量
18c 重量
19 樹脂材料
20 乾燥機
21 乾燥容器
21a 乾燥機ホッパ
21b 開閉蓋
21c 吸入管
22 乾燥ブロワ
22a 乾燥フィルタ
22b 熱交換器
23 吸着筒
24 乾燥ヒータ(気流発生源)
25 再生ブロワ
25a 再生フィルタ
26 再生ヒータ
26a 再生フィルタ
27 修正手段
30 CPU
31a 揮発性メモリ
31b 不揮発性メモリ
32 デバイス
33 ドライブ
34 通信回路
35 バスライン
36 監視プログラム
37a 要因検査プログラム
37b 要因修正プログラム
39a ウェブブラウザ
39b OS
40 乾燥システム
41 輸送機構
42 輸送ブロワ
42a 輸送フィルタ
43 輸送先ホッパ
44 適正な湿度の経時変化を示すグラフ
44a 矢印
45 湿度測定情報を示す線
46 湿度の誤差許容範囲を示す線
50 監視システム
50a 監視プログラム
50b 監視プログラム
51 適正な温度の経時変化を示すグラフ
52 温度測定情報を示す線
53 温度の誤差許容範囲を示す線
54 監視システム
54a 監視プログラム
55 適正な風量の経時変化を示すグラフ
56 風量測定情報を示す線
57 風量の誤差許容範囲を示す線
58 監視方法
59 導入部
60 データ処理部
60a データ比較部
61 データ入力部
71 測定器
72 測定管(管状の部材)
73 検知部
74 小径部
75 テーパ状部
76 大径部
77 ポート部
78 センサ取付部
79 温度検知部
80 導圧路
81 乾燥システム
82 制御盤
83 記憶部
84 配管
85 整える要因
86 乱す要因(大)
87 乱す要因(小)
90 測定用サブアッセンブリ(アッセンブリ)
91 ヒータボックス
91a 入口
91b 出口
91c ブラケット
91d 保温材
92 取付配管
93 ヒータ本体
94 基部
95 管部
96 取付部
97 フランジ
98 ホース
D 大径部の径
O 軸
P 直角
S ストレート部
α 角度

Claims (32)

  1. 容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により乾燥処理する処理装置内の前記空気の湿度を含む湿度測定情報を有する測定情報を検知するセンサ部と、
    そのセンサ部から得た測定情報およびその測定情報に対応する時間を含む時間情報を測定データとして取得する取得手段と、
    前記測定データが指標とすべきもので、前記乾燥処理に対応する過去の運転履歴である適正な測定情報の経時変化を示す参照データが予め登録されており、前記湿度に関する参照データおよび取得した前記測定データに基づいて、前記処理装置による前記乾燥処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段とを備えている、監視システム。
  2. 請求項1記載の監視システムであって、
    前記湿度測定情報は前記容器を通過後の空気の湿度に基づいている、監視システム。
  3. 請求項1または2記載の監視システムであって、
    前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の風量を含む風量測定情報をさらに有しており、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、風量に関する参照データと測定データに基づいて、風量が適であるかどうか検査する要因検査手段を備えている監視システム。
  4. 請求項1、2あるいは3のいずれかに記載の監視システムであって、
    前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報をさらに有しており、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、温度に関する参照データと測定データに基づいて、温度が適であるかどうか検査する要因検査手段を備えている監視システム。
  5. 請求項4記載の監視システムであって、
    前記温度測定情報は前記容器を通過後の空気の温度に基づいている、監視システム。
  6. 容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により乾燥処理する処理装置内の前記空気の風量を含む風量測定情報からなる測定情報を検知するセンサ部と、
    そのセンサ部から得た測定情報およびその測定情報に対応する時間を含む時間情報を測定データとして取得する取得手段と、
    前記測定データが指標とすべきもので、前記乾燥処理に対応する過去の運転履歴である適正な測定情報の経時変化を示す参照データが予め登録されており、前記風量に関する参照データおよび取得した前記測定データに基づいて、前記処理装置による前記乾燥処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段とを備えている、監視システム。
  7. 請求項6記載の監視システムであって、
    前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有しており、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、湿度に関する参照データと測定データに基づいて、湿度が適であるかどうか検査する要因検査手段を備えている監視システム。
  8. 請求項7記載の監視システムであって、
    前記湿度測定情報は前記容器を通過後の空気の湿度に基づいている、監視システム。
  9. 請求項6、7あるいは8のいずれかに記載の監視システムであって、
    前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報をさらに有しており、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、温度に関する参照データと測定データに基づいて、温度が適であるかどうか検査する要因検査手段を備えている監視システム。
  10. 請求項9記載の監視システムであって、
    前記温度測定情報は前記容器を通過後の空気の温度に基づいている、監視システム。
  11. 容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により乾燥処理する処理装置内の前記空気の温度を含む温度測定情報を有する測定情報を検知するセンサ部と、
    そのセンサ部から得た測定情報およびその測定情報に対応する時間を含む時間情報を測定データとして取得する取得手段と、
    前記測定データが指標とすべきもので、前記乾燥処理に対応する過去の運転履歴である適正な測定情報の経時変化を示す参照データが予め登録されており、
    前記温度に関する参照データおよび取得した前記測定データに基づいて、前記処理装置による前記乾燥処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段とを備えている、監視システム。
  12. 請求項11記載の監視システムであって、
    前記温度測定情報は前記容器を通過後の空気の温度に基づいている、監視システム。
  13. 請求項11または12記載の監視システムであって、
    前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の風量を含む風量測定情報をさらに有しており、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、風量に関する参照データと測定データに基づいて、風量が適であるかどうか検査する要因検査手段を備えている監視システム。
  14. 請求項11、12あるいは13のいずれかに記載の監視システムであって、
    前記測定情報は、前記センサ部から検知される空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有しており、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、湿度に関する参照データと測定データに基づいて、湿度が適であるかどうか検査する要因検査手段を備えている監視システム。
  15. 請求項14記載の監視システムであって、
    前記湿度測定情報は前記容器を通過後の空気の湿度に基づいている、監視システム。
  16. 請求項1乃至15のいずれかに記載の監視システムであって、
    前記逸脱判定手段が適正な状態であると判定すると、そのときの測定データを、予め設定された更新条件に基づいて、新たな参照データとして更新する更新手段とを備えている、監視システム。
  17. 請求項3、4、5、7、8、9、10、13、14あるいは15のいずれかに記載の監視システムであって、
    前記要因検査手段の検査に基づいて、前記逸脱の要因が処理装置にあるかどうかを判定する要因判定手段を備えている、監視システム。
  18. 請求項17記載の監視システムであって、
    前記粉粒体の処理が樹脂材料の乾燥処理であり、
    前記処理装置に要因がないと判定されると、参照データにおける過去の運転における樹脂材料の初期水分値に対する、樹脂材料の初期水分値を推測する推測手段を備えている、監視システム。
  19. 容器内に貯留された粉粒体を空気の通過により乾燥処理する処理装置内の前記空気の湿度、温度および風量のうちの1つの特性を示す時系列の測定データを取得し、
    前記測定データが指標とすべきもので、前記乾燥処理に対応する過去の運転履歴である適正な湿度、温度および風量のうちの1つの特性を示す時系列の参照データが予め登録されており、前記取得された特性に関する前記参照データおよび前記取得した特性に関する前記測定データに基づいて、前記処理装置による前記乾燥処理が適正な状態から逸脱しているかどうかを判定する、監視方法。
  20. 請求項19記載の監視方法であって、
    前記処理が適正であると、取得された測定データで前記参照データを更新する、監視方法。
  21. 請求項19記載の監視方法であって、
    前記逸脱を判定したのと異なる特性を示す時系列の測定データを取得し、
    前記処理が適正な状態から逸脱していると、前記異なる特性の測定データが、その測定データに対応する予め登録された過去の運転履歴に基づく適正な時系列の参照データに対して適であるかどうか検査する、監視方法。
  22. 請求項21記載の監視方法であって、
    記検査に基づいて、前記逸脱の要因が処理装置にあるかどうかを判定する、監視方法。
  23. 請求項22記載の監視方法であって、
    前記粉粒体の処理が樹脂材料の乾燥処理であり、
    前記処理装置に要因がないと判定すると、参照データにおける過去の運転における樹脂材料の初期水分値に対する樹脂材料の初期水分値を推測する、監視方法。
  24. 樹脂材料を熱風乾燥する乾燥機内の空気の湿度、風量および温度の特性のうちの1つの特性に基づいて、前記乾燥機の運転が安定した状態から逸脱しているかどうかを判定し、
    前記運転が安定した状態から逸脱していると、残りの1つあるいは2つの特性に基づいて、前記逸脱の要因が乾燥機にあるかどうかを判定する、監視方法。
  25. 樹脂材料を熱風乾燥する乾燥機内の空気の湿度、風量および温度の特性のうちの1つに基づいて、前記乾燥機の運転が安定した状態から逸脱しているかどうかを判定する逸脱判定手段と、
    前記運転が安定した状態から逸脱していると、残りの1つあるいは2つの特性に基づいて、前記逸脱の要因が乾燥機にあるかどうかを判定する要因判定手段と、
    前記乾燥機に要因がないと判定すると、前記樹脂材料に要因があるとし、乾燥機の運転を修正する修正手段とを備えている、監視システム。
  26. 請求項3、6、7、8、9、10あるいは13のいずれかに記載の監視システムに用いる測定器であって、
    前記センサ部およびそのセンサ部が連結される測定管とからなり、
    前記測定管が前記空気の流れを絞る小径部と、
    その小径部の両端に連結され、かつ、軸方向の外向きに次第に拡径する左右のテーパ状部と、
    それらのテーパ状部の端部にそれぞれ連結される左右の大径部とからなる管状であり、
    前記大径部の流入側および小径部に、前記空気の圧力を検知すべく、前記検知部を連結するためのポート部がそれぞれ設けられており、
    前記監視システムの乾燥空気を流通する既存の配管の途中に設けられており、
    前記大径部が、前記既存の配管と同形状であると共に、前記既存の配管に連結されている、測定器。
  27. 請求項26記載の測定器であって、
    前記センサ部は、前記容器を通過後の空気の測定情報を検知する、測定器。
  28. 請求項26記載の測定器であって、
    乾燥空気の気流発生源と、粉粒体を貯留する容器とを備えた乾燥機に用いるものであり、
    前記センサ部は気流発生源と容器の間の測定情報を検知する、測定器。
  29. 請求項19、20、21、22あるいは23のいずれかに記載の監視方法であって、
    前記容器を通過後の前記空気の風量を含む風量測定情報からなる測定情報を検知するセンサ部を備えた測定器を用いる、監視方法。
  30. 請求項19、20、21、22あるいは23のいずれかに記載の監視方法であって、
    乾燥空気の気流発生源と前記容器の間の前記空気の風量を含む風量測定情報からなる測定情報を検知するセンサ部を備えた測定器を用いる、監視方法。
  31. 請求項29または30記載の監視方法であって、
    前記測定情報は、前記風量測定情報にそれぞれ関連付けられる前記センサ部から検知される空気の温度を含む温度測定情報および/または空気の湿度を含む湿度測定情報をさらに有している、監視方法
  32. 請求項29、30または31のいずれかに記載の監視方法であって、
    前記測定器が、前記センサ部およびそのセンサ部が連結される測定管からなり、
    その測定管が前記空気の流れを絞る小径部と、
    その小径部の両端に連結され、かつ、軸方向の外向きに次第に拡径する左右のテーパ状部と、
    それらのテーパ状部の端部にそれぞれ連結される左右の大径部とからなる管状であり、
    前記大径部の流入側および小径部に、前記空気の圧力を検知すべく、前記検知部を連結するためのポート部がそれぞれ設けられている、監視方法
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