JP7218258B2 - 発光ガラス - Google Patents
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Description
[1] 5質量%以上60質量%以下のP2O5と、30質量%以上80質量%以下のNb2O5とを含む、発光ガラスであって、発光中心としてEu成分を含む、発光ガラス。
[2] 1質量%以上30質量%以下のTiO2を含む、[1]に記載の発光ガラス。
[3] Li2OとNa2OとK2Oとを合計で、0質量%超30質量%以下含む、[1]又は[2]に記載の発光ガラス。
[4] 350~420nmの光の照射により、570nm~700nmの間に波長の極大値を有する光を放射する、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の発光ガラス。
本実施の形態の発光ガラスは、P2O5-Nb2O5系の母ガラスに、Euを含有させたものである。P2O5-Nb 2 O 5 系の母ガラスに用いることにより、耐酸性、耐水性、加工特性が優れている、Eu発光をする発光ガラスを提供することができる。
本実施の形態の発光ガラスの母ガラスは、ネットワーク形成成分としてP2O5成分を含む。P2O5は、ガラスも骨格を形成する必須成分である。
P2O5はガラス骨格として、5質量%以上、60質量%以下の割合で含まれる。P2O5の含有量が5質量%以上であれば、失透しにくくなり、60質量%以下であれば、耐水性、耐酸性を向上させることができ、ガラス転移温度の上昇を抑制することができ、プレス成形が可能となる。
P2O5の下限は、8質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、12質量%以上がさらに好ましく、15質量%以上がより一層好ましい。
P2O5の上限は、55質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましく、40質量%以下がより一層好ましい。
Nb2O5の上限は、75質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、65質量%以下がさらに好ましい。
また、TiO2は、透過率、安定性の観点から、含有量の上限は、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
なお、各成分としては、Li2Oの好ましい含有量は0質量%以上1質量%以下である。Na2Oの好ましい含有量は0質量%以上30質量%以下であり、好ましくは1質量%以上、20質量%以下である。また、K2Oの好ましい含有量は0質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは、1質量%以上、20質量%以下である。
アルカリ金属酸化物としては、Na2Oのみ、K2Oのみ、または、Na2OおよびK2Oが含有されていることが好ましく、Na2OおよびK2Oが含有されていることがさらに好ましい。
本発明の発光ガラスは、発光中心として、Eu成分(Eu2O3)を含む。母ガラスに、Eu2O3を含有させることで、所定の波長の光を照射することにより、発光ガラスは発光することができる。
一方、母ガラスに対して外割りで5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の発光ガラスは、ガラス原料の調合、熔融、成形することにより得ることができる。ガラス原料としては、例えば、ガラス成分を含むリン酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、金属酸化物、正リン酸等を用いればよい。ガラスの熔融法、成形法については公知の方法を用いればよい。
本実施の形態の発光ガラスは、所定の波長の光を照射することにより、発光するガラスである。照射する光は、具体的には、ガラスを励起状態にすることができる波長であれば良く、これは特に制限されるものではない。本実施の形態の発光ガラスを励起状態にすることができる波長は、励起スペクトルを測定することでわかる。後述する実施例1のガラスの励起スペクトルを示す図2からわかるように、本発明の発光ガラスでは特に350nm~420nmの光であれば、発光ガラスを励起することができる。また、蛍光スペクトルを示す図1からわかるように、少なくとも394nmの波長の光は、570nm~700nmの波長の発光を示す。したがって、例えば、394nm等の波長を有する自然光(太陽光)でも、ガラスを励起する波長の光を含む光であれば、本実施の形態の発光ガラスを励起させることができる。効率的に発光させるために、350nm~420nmの波長を有する光のみを照射させてもよい。
本発明の発光ガラスから発光される光は、上記したように、赤~ピンク色である。発光する光の波長としては、570nm~700nmの波長を有する光を発する。発光する光の波長は、570nm~700nmの間に極大値を有する波長である。
本実施例のガラスの発光時間は、特に制限されるものではなく、所定の時間発光した後、発光が終了する。したがって、励起状態が終了すれば、発光が終了することになると推測される。
本実施の形態のガラスは、発光ガラスとして、耐水性、耐酸性が良好である。耐水性、耐酸性が良好であるため、屋外での使用では、他の発光ガラスに比べてより有効に使用できる。本実施の形態のガラスは、日本光学硝子工業会規格JOGIS06-2009の規格において、耐水性、耐酸性のいずれも一級であることが好ましい。
本実施の形態のガラスは、加工性に優れているという点が挙げられる。本実施の形態のガラスは、加工性の指標の一つである摩耗度(日本光学硝子工業会規格JOGIS10-1994の規格)が150~350であることが好ましい。摩耗度がこの範囲にあると、必要最低限の剛性を有しつつ、加工性が高いため、好ましい。
このような波長の光は、レーザー、ディスプレイ等の用途に有用である。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
粉末法耐酸性:参考例、及び比較例1及び2のガラスの耐酸性を、日本光学硝子工業会規格JOGIS-06 2009「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉末法)」に則って測定した。具体的に耐酸性の試験を説明すると、比重に相当する重量の粉末ガラス(粒度425~600μm)を白金かごに入れ、それを0.01mol/L硝酸水溶液の入った石英ガラス製丸底フラスコ内に浸漬し、沸騰水浴中で60分間処理し、その処理前後での重量減少率Da(%)を測定し、得られた値を表1に基づいて分類した。各ガラスの等級を表3に示す。
粉末法耐水性:参考例、及び比較例1及び2のガラスの耐水性を、日本光学硝子工業会規格JOGIS-06 2009「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉末法)」に則って測定した。表3には粉末法耐水性の等級を記載した。具体的に耐水性の試験を説明すると、比重に相当する重量の粉末ガラス(粒度425~600μm)を白金かごに入れ、それを純水の入った石英ガラス製丸底フラスコ内に浸漬し、沸騰水浴中で60分間処理し、その処理前後での重量減少率Dw(%)を測定し、得られた値を表2に基づいて分類した。各ガラスの等級を表3に示す。
比較例2は、P2O5ガラスであるが、Nb2O5を含まないガラスである。Nb2O5を含まないため、耐酸性は劣る結果になっている。
Claims (4)
- 15質量%以上60質量%以下のP2O5と、35質量%以上80質量%以下のNb2O5とを含む、発光ガラスであって、発光中心としてEu成分を含む、発光ガラス。
- 1質量%以上30質量%以下のTiO2を含む、請求項1に記載の発光ガラス。
- Li2OとNa2OとK2Oとを合計で、0質量%超30質量%以下含む、請求項1又は2に記載の発光ガラス。
- 350~420nmの光の照射により、570nm~700nmの間に波長の極大値を有する光を放射する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光ガラス。
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WO2017006998A1 (ja) | 2015-07-07 | 2017-01-12 | Hoya株式会社 | ガラス、光学ガラス、リン酸塩光学ガラス、研磨用ガラス素材、プレス成形用ガラス素材および光学素子 |
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Patent Citations (3)
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Non-Patent Citations (2)
Title |
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Laura B. de Mello, Fernando A. Sigoli, and Italo Odone Mazali,Structural and Optical Properties of Erbium and Ytterbium Codoped Germanoniobophosphate Glasses,J. American Ceramic Soc.,米国,The American Ceramic Soc.,2014年08月,97 [8],2462-2470 |
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JP2021031354A (ja) | 2021-03-01 |
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