JP7218204B2 - 固化材含有量の計測装置及び、計測方法 - Google Patents

固化材含有量の計測装置及び、計測方法 Download PDF

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Description

本開示は、固化材含有量の計測装置、計測方法及び、計測プログラムに関するものである。
従来、地盤改良工事等においては、現場で採取した対象土の固化材含有量(例えば、セメント含有量)を計測する技術が種々提案されている。この種の技術として、例えば特許文献1には、セメントを含む対象土に塩酸を添加し、セメントと塩酸との反応熱による対象土の上昇温度に基づいて、対象土のセメント含有量を測定する塩酸溶解法を用いた技術が開示されている。
特開平08-054385号公報
ところで、固化材と塩酸との反応熱は、周辺温度の影響を受け易い。このため、上記塩酸溶解法に基づいた計測を、例えば低温環境下等で行うと、反応温度の上昇が低く抑えられることにより、固化材含有量が実際の含有量よりも少なく計測されるといった課題がある。
本開示の技術は、対象土の固化材含有量を高精度に計測することができる計測装置、計測方法及び、計測プログラムを提供することを目的とする。
本開示の固化材含有量の計測装置は、対象土及び本計測用対象土に添加する塩酸と、該塩酸添加前の前記対象土及び前記本計測用対象土の初期温度とをそれぞれ取得する初期温度取得部と、少なくとも前記塩酸を添加した前記対象土及び前記本計測用対象土をそれぞれ撹拌可能な撹拌機と、前記撹拌機により撹拌される前記対象土及び前記本計測用対象土の反応温度をそれぞれ取得する反応温度取得部と、少なくとも2以上の前記対象土に前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して、前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記対象土の初期温度とに基づいて前記対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する回帰分析部と、前記本計測用対象土に前記塩酸を添加して前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記本計測用対象土の初期温度とに基づいて前記本計測用対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する含有量演算部と、を備えることを特徴とする。
また、前記初期温度取得部は、前記対象土に添加する水の初期温度をさらに取得し、
前記回帰分析部は、前記2以上の対象土の前記上昇温度を、該2以上の対象土の前記最高温度と、前記初期温度取得部により取得した前記塩酸、前記2以上の対象土及び、前記水の各初期温度とに基づいて演算することが好ましい。
また、前記回帰分析部は、前記初期温度取得部により取得した前記2以上の対象土の初期温度と、前記塩酸の比熱と、前記2以上の対象土の比熱と、該2以上の対象土に添加する前記固化材の比熱とに基づいて算出した撹拌前温度を前記2以上の対象土の前記最高温度からそれぞれ差し引くことにより、前記2以上の対象土の前記上昇温度をそれぞれ演算することが好ましい。
また、少なくとも前記撹拌機を含む計測ユニットと、少なくとも前記回帰分析部及び、前記含有量演算部を含む制御ユニットとが別体に構成されていることが好ましい。
本開示の固化材含有量の計測方法は、対象土に添加する塩酸及び、該塩酸添加前の前記対象土の初期温度を取得する第1工程と、該第1工程で初期温度を取得した少なくとも2以上の前記対象土に、前記第1工程で初期温度を取得した前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して撹拌すると共に、撹拌される前記2以上の対象土の反応温度をそれぞれ計測し、計測される該反応温度の最高温度を判定する第2工程と、該第2工程で判定した前記最高温度と、前記第1工程で計測した前記初期温度とに基づいて、前記2以上の対象土の上昇温度をそれぞれ演算すると共に、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する第3工程と、本計測用対象土に添加する塩酸及び、該塩酸添加前の前記本計測用対象土の初期温度を取得する第4工程と、該第4工程で初期温度を取得した前記本計測用対象土に前記第4工程で初期温度を取得した前記塩酸を添加して撹拌すると共に、撹拌される前記本計測用対象土の反応温度を計測し、計測される該反応温度から最高温度を判定する第5工程と、該第5工程で判定した前記最高温度と、前記第4工程で計測した前記初期温度とに基づいて、前記本計測用対象土の上昇温度を演算すると共に、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する第6工程と、を含むことを特徴とする。
本開示の計測プログラムは、固化材含有量を計測する計測装置のコンピュータを、対象土及び本計測用対象土に添加する塩酸と、該塩酸添加前の前記対象土及び前記本計測用対象土の初期温度とをそれぞれ取得する初期温度取得部、少なくとも前記塩酸を添加した前記対象土及び前記本計測用対象土を撹拌機にそれぞれ撹拌させる共に、撹拌される前記対象土及び前記本計測用対象土の反応温度をそれぞれ取得する反応温度取得部、少なくとも2以上の前記対象土に前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して、前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記対象土の初期温度とに基づいて前記対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する回帰分析部、前記本計測用対象土に前記塩酸を添加して前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記本計測用対象土の初期温度とに基づいて前記本計測用対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する含有量演算部、として機能させることを特徴とする。
本開示の技術によれば、対象土の固化材含有量を高精度に計測することができる。
本実施形態に係る計測装置を示す模式的な全体構成図である。 本実施形態に係る計測ユニットの模式的な分解斜視図である。 本計測試験の前に行う検量線作成試験の手順を説明する模式図である。 本計測試験の手順を説明する模式図である。 本実施形態に係るデータ処理部及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。 (A)は、内割検量線グラフの一例を示す模式図、(B)は、外割検量線グラフの一例を示す模式図である。 本実施形態に係る固化材含有量の計測方法のフローを説明する図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る固化材含有量の計測装置、計測方法及び、計測プログラムについて説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る計測装置1を示す模式的な全体構成図であり、図2は、本実施形態に係る計測ユニット10の模式的な分解斜視図である。
図1に示すように、計測装置1は、計測ユニット10と、制御ユニット100とを備えて構成されている。計測ユニット10及び、制御ユニット100は、好ましくは別体に設けられており、ケーブル80を介して互いに通信可能に接続されている。なお、計測ユニット10と制御ユニット100との接続は、有線又は無線の何れであってもよい。
[計測ユニット]
図1及び図2に示すように、計測ユニット10は、保温容器11と、保温容器11を支持する台座部12と、台座部12の上面に載置される撹拌機本体部20と、塩酸容器40(図1参照)と、4本の温度センサ51,52,53,54(図1参照)とを備えている。
保温容器11は、上端が開口する有底筒状の容器であって、計測対象の対象土を収容する。保温容器11は、好ましく二重筒構造とされており、内部に収容した対象土の保温効果が得られるようになっている。保温容器11の容量は約300mL、高さHは約147mm、開口径Dは約74mmとされている。
台座部12は、例えば、耐腐食性の塩化ビニル樹脂等で略矩形板状に形成されており、その略中心部には略円筒状の支持筒部13(図2に示す)が設けられている。支持筒部13の内径は、保温容器11の外径と略同径に形成されており、支持筒部13内に保温容器11を嵌め込むことにより、保温容器11が台座部12に着座支持されるようになっている。台座部12の所定部位(図示例では角部付近)には、上方に向かって突出する一対の位置決め突起14,15が設けられている。台座部12の長辺L1は約200mm、短辺L2は約170mmとされている。なお、位置決め突起14,15の個数は、図示例の2個に限定されず、3個以上であってもよい。
撹拌機本体部20は、ベース部21と、ベース部21から上方に延びる支柱部24と、ベース部21から支柱部24と略平行に上方に延びる把持部26と、支柱部24の上部に設けられた蓋部28と、撹拌モータ30と、撹拌フィン35とを備えて構成されている。
ベース部21は、例えば耐腐食性の塩化ビニル樹脂等で台座部12と略同形状の略矩形板状に形成されており、台座部12の上面に着座する。ベース部21の略中心部には、保温容器11よりも大径の貫通穴21A(図2に示す)が設けられている。また、ベース部21の位置決め突起14,15に対応する部位(図示例では角部付近)には、一対の位置決め穴22,23(図2に示す)が貫通形成されている。撹拌機本体部20を台座部12に載置する際は、位置決め穴22,23内に位置決め突起14,15を挿入させることにより、台座部12に対する撹拌機本体部20の位置合わせが容易に行えるようになっている。これら位置決め突起14,15及び、位置決め穴22,23の配置関係は、台座部12側に位置決め穴を、ベース部21側に位置決め突起を入れ替えて配置してもよい。
支柱部24は、例えば耐腐食性の塩化ビニル樹脂等で保温容器11及び、支持筒部13(図2に示す)よりも大径の略円筒状に形成されている。また、支柱部24の高さ(軸方向長さ)は、保温容器11の高さよりも長く形成されている。支柱部24の内部には、台座部12に支持された保温容器11が収容される。支柱部24の筒壁部には、内部に収容した保温容器11及び、撹拌フィン35を視認可能にする開口窓25が設けられている。
把持部26は、例えば耐腐食性の塩化ビニル樹脂等で形成されおり、作業者によって把持し易い略円柱状を呈している。把持部26の下端側はベース部21に固定されており、把持部26の上端側は板材27を介してベース部21に連結されている。把持部26は、支柱部24に対して所定の間隔を隔てて平行に立設されており、作業者が把持部26を把持することにより、撹拌機本体部20を容易にハンドリングできるように構成されている。
蓋部28は、例えば耐腐食性の塩化ビニル樹脂等で支柱部24と略同径の円板状に形成されており、支柱部24の上端開口を閉塞する。蓋部28の上面の略中心部には、撹拌モータ30(本開示の撹拌機の一部)が出力軸を支柱部24内に突出させるように固定されている。撹拌モータ30は、後述する制御ユニット100のバッテリ120からケーブル80を介して供給される電力で駆動する。なお、計測ユニット10と制御ユニット100とを無線通信で接続する場合には、撹拌機本体部20に撹拌モータ30用のバッテリを別体に設ければよい。
撹拌モータ30の出力軸には、下方に延びる撹拌ロッド33が一体回転可能に接続されている。また、撹拌ロッド33の下端には、撹拌フィン35(本開示の撹拌機の一部)が一体回転可能に固定されている。撹拌フィン35は、保温容器11を支持した台座部12に撹拌機本体部20を載置すると、保温容器11内の対象土に挿入される。この状態で撹拌モータ30を駆動させると、撹拌フィン35の回転に伴い保温容器11内の対象土が撹拌されるようになっている。
本実施形態において、台座部12、撹拌機本体部20及び、撹拌モータ30を含めた計測ユニット10の高さHは、約260mmとされている。また、計測ユニット10の奥行Dきは、台座部12の長辺に相当する約200mmとされ、計測ユニット10の幅Wは、台座部12の短辺に相当する約170mmとされている。すなわち、計測ユニット10全体が作業者により容易に持ち運びができ、且つ、現場にも容易に搬入できるコンパクトなポータブルサイズで構成されている。
4本の温度センサ51,52,53,54は、塩酸用温度センサ51(初期温度取得部の一例)と、土用温度センサ52(初期温度取得部の一例)と、水用温度センサ53(初期温度取得部の一例)と、反応熱用温度センサ54(反応温度取得部の一例)とにより構成されている。これら各センサ51~54は、制御ユニット100と電気的に接続されており、検出温度が制御ユニット100にリアルタイムに送信されるようになっている。これらセンサ51~54のうち、塩酸用温度センサ51及び、反応熱用温度センサ54は、塩酸による腐食を防止するために、少なくともそのセンサ部を樹脂被覆されている。
反応熱用温度センサ54は、撹拌機本体部20に対して着脱自在に設けられている。具体的には、撹拌機本体部20の蓋部28には、反応熱用温度センサ54のセンサ部を挿通させるセンサ挿入穴29(図2に示す)が貫通形成されている。反応熱用温度センサ54は、センサ部をセンサ挿入穴29に挿入させると共に、センサ部よりも大径の基端部を蓋部28のセンサ挿入穴29周縁に着座させることにより、撹拌機本体部20に取り付けられる。撹拌機本体部20に取り付けられた状態で、反応熱用温度センサ54のセンサ部は、保温容器11内の対象土に挿入される。
[制御ユニット]
制御ユニット100は、収容ボックス101と、入力表示パネル110と、電源としてのバッテリ120と、データ処理部160と、SDメモリカードやUSBメモリ等の外部記憶装置170とを備えている。なお、制御ユニット100は、外部電源装置(例えば、100V)に接続可能な不図示の電源プラグを備えれば、バッテリ120を省略してもよい。
収容ボックス101は、内部に配されたバッテリ120やデータ処理部160、外部記憶装置170等を保護すべく、6面が閉塞された例えばステンレス製の箱状体であり、その上面には入力表示パネル110が取り付けられている。収容ボックス101の高さHは約200mm、奥行きDは約300mm、幅Wは約400mmとされており、作業者により容易に持ち運びができるポータブルサイズで形成されている。
入力表示パネル110は、データ処理部160に接続されたタッチ操作式のディスプレイである。入力表示パネル110は、データ処理部160に種々の情報や指示等を入力する入力装置として機能しつつ、データ処理部160への入力内容やデータ処理部160による演算結果等を表示する表示装置としても機能する。なお、入力表示パネル110の入力機能を、別体のキーボードやマウス等により構成してもよい。
データ処理部160は、例えば、コンピュータ等の演算を行う処理装置であり、互いにバス等で接続されたCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備え、計測プログラムを実行する。データ処理部160による各種演算処理の詳細については後述する。
[計測試験手順]
次に、図3及び図4に基づいて、本実施形態に係る計測装置1を用いた検量線作成試験及び、本計測試験の試験手順について説明する。なお、以下では、検量線作成試験に用いる対象土を単に「対象土300」といい、本計測試験に用いる対象土を「計測用対象土400」という。
[検量線作成試験]
図3は、本計測試験の前に行う検量線作成試験の手順を説明する模式図である。検量線作成試験は、現場にて採取した対象土300及び、現場にて実際に使用する固化材340(例えば、塩酸と反応するセメント、石灰、水ガラス等)を用い、塩酸添加後の対象土の上昇温度と固化材含有量とを回帰分析することにより、検量線(例えば、一次回帰式)を作成する工程である。検量線の作成は、例えば、以下の表1に示す複数の試験ケース1~5について、各対象土300に対して塩酸320、水310、固化材340をそれぞれ添加すると共に、これらを添加後に撹拌した際の各対象土300の反応温度Mを計測することにより行われる。本開示において、検量線作成試験には、好ましくは、現場にて固化材340を含まない対象土300を採取して用いるものとするが、当該対象土300に現場の固化材340が含まれていることを排除しない。
Figure 0007218204000001
図3(A)に示すように、手順1では、現場にて採取した塩酸添加前の対象土300に対して土用温度センサ52を、水310に対して水用温度センサ53を、添加前の塩酸(塩酸容器40内)320に対して塩酸用温度センサ51をそれぞれ挿入し、対象土300の初期温度J、水310の初期温度I及び、塩酸320の初期温度Lをそれぞれ計測する。各初期温度J,I,Lの計測は、作業者が入力表示パネル110の「計測開始ボタン」を押すことにより開始される。各温度センサ51,52,53により計測される初期温度J,I,Lは、詳細を後述するデータ処理部160に送信される。
次いで、図3(B)に示す手順2では、上記表1の固化材量H(g)、水量O(g)、土量N(g)をそれぞれ採取して保温容器11内に、好ましくは、対象土300→固化材340→水310の順に入れる。例えば、試験ケース5であれば、固化材10.0g、水9.0g、土81.0gをそれぞれ採取して保温容器11内に入れる。これら対象土300、固化材340、水310を保温容器11内に入れたならば、好ましくは、ヘラ等で撹拌して土塊を潰すようにする。
次いで、図3(C)に示す手順3では、塩酸容器40にパッケージ化された100mLの塩酸320を保温容器11内に添加し、ヘラ等で軽く混合して土塊があれば潰すようにする。ここで、塩酸320は、規定量の100mLが予め塩酸容器40にパッケージ化されているため、作業者の計量作業等を省略することが可能となり、作業効率及び安全性の向上が図られるようになる。
次いで、図3(D)に示す手順4では、保温容器11を計測ユニット10にセットし、反応熱用温度センサ54を保温容器11内に挿入する。反応熱用温度センサ54を挿入した後、入力表示パネル110の「撹拌開始ボタン」を押すと、撹拌モータ30が駆動することにより反応温度Mの計測が開始される。以降、他の試験ケース1~4についても、手順1~4と同様の作業を繰り返す。各試験ケース1~5の最高温度MMaxの判定、上昇温度Qの演算及び、検量線グラフg1,g2の生成は、詳細を後述するデータ処理部160によって自動的に処理される。
[本計測試験]
図4は、本計測試験の手順を説明する模式図である。本計測試験は、現場にて採取した計測用対象土400の固化材含有量を、前述の検量線作成試験にて作成した検量線グラフg1,g2に基づいて計測する試験である。なお、本計測試験で用いる計測用対象土400は、固化材含有量の計測結果が0(ゼロ)の場合もあり得るため、固化材が実際に含まれているか否かを問わない。
図4(A)に示すように、手順1では、現場にて採取した計測用対象土400に対して土用温度センサ52を、添加前の塩酸(塩酸容器40内)420に対して塩酸用温度センサ51それぞれ挿入し、計測用対象土400の初期温度T及び、塩酸420の初期温度Uをそれぞれ計測する。各初期温度T,Uの計測は、例えば、作業者が入力表示パネル110の「計測開始ボタン」を押すことにより開始される。各温度センサ51,52により計測される初期温度T,Uは、詳細を後述するデータ処理部160に送信される。
次いで、図4(B)に示す手順2では、計測用対象土400を100g採取して保温容器11内に入れると共に、塩酸容器40にパッケージ化された100mLの塩酸420を保温容器11内に添加し、ヘラ等で軽く混合して土塊があれば潰すようにする。ここで、塩酸420は、規定量の100mLが予め塩酸容器40にパッケージ化されているため、作業者の計量作業等を省略することが可能となり、作業効率及び安全性の向上が図られるようになる。
次いで、図4(C)に示す手順3では、保温容器11を計測ユニット10にセットし、反応熱用温度センサ54を保温容器11内に挿入する。反応熱用温度センサ54を挿入した後、入力表示パネル110の「撹拌開始ボタン」を押すと、撹拌モータ30が駆動することにより反応温度Vの計測が開始される。反応温度Vの最高温度VMaxが判定されると、該最高温度VMaxから上昇温度Wが算出され、検量線グラフg1,g2に基づいて固化材含有量Yが演算される。これら最高温度VMaxの判定、上昇温度Wの演算及び、固化材含有量Yの演算は、詳細を後述するデータ処理部160により自動的に処理される。
[データ処理部]
図5は、データ処理部160及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。データ処理部160は、計測プログラムの実行により、初期温度取得部161、記憶部162、反応温度取得部163、最高温度判定部164(本開示の回帰分析部の一部)、内割検量線生成部165(本開示の回帰分析部)、外割検量線生成部166(本開示の回帰分析部)、固化材含有量演算部167(本開示の含有量演算部)を備える装置として機能する。
初期温度取得部161は、前述の検量線作成試験の手順1にて、作業者により表示操作パネル110の「計測開始ボタン」が押されると、各温度センサ51,52,53から対象土300の初期温度J、水310の初期温度I及び、塩酸320の初期温度Lをそれぞれ取得する。また、初期温度取得部161は、前述の本計測試験の手順1にて、作業者により表示操作パネル110の「計測開始ボタン」が押されると、各温度センサ51,52から計測用対象土400の初期温度T及び、塩酸420の初期温度Uをそれぞれ取得する。初期温度取得部161により取得されるこれら各初期温度J,I,L,T,Uは、記憶部162に送信される。
記憶部162は、初期温度取得部161から送信される初期温度J,I,L,T,Uをそれぞれ記憶する。また、記憶部162は、前述の検量線作成試験及び、本計測試験にて、最高温度判定部164により判定される最高温度MMax,VMaxをそれぞれ記憶する。また、記憶部162は、前述の検量線作成試験にて、内割検量線生成部165により生成される内割検量線グラフg1及び、外割検量線生成部166により生成される外割検量線グラフg2をそれぞれ記憶する。さらに、記憶部162は、前述の本計測試験にて、固化材含有量演算部167により演算される計測用対象土400の上昇温度W及び固化材含有量Yをそれぞれ記憶する。記憶部162に記憶されるこれらデータ類の全部又は一部は、外部記憶装置170にも記憶可能に構成されている。
反応温度取得部163は、前述の検量線作成試験又は本計測試験にて、作業者により表示操作パネル110の「撹拌開始ボタン」が押されると、撹拌モータ30を駆動させると共に、各対象土300,400の反応温度M,Vを反応熱用温度センサ54によりリアルタイムに取得する。反応温度取得部164により取得される反応温度M,Vは、最高温度判定部164にリアルタイムに送信される。反応温度取得部163により駆動された撹拌モータ30は、最高温度判定部164が最高温度MMax,VMaxを判定すると自動的に停止される。
最高温度判定部164は、前述の検量線作成試験又は本計測試験にて、反応温度取得部163からリアルタイムに送信される各対象土300,400の反応温度M,Vに基づいて、これらの最高温度MMax,VMaxをそれぞれ判定する。具体的には、塩酸が添加されて撹拌される各対象土300,400の反応温度M,Vは、図5中に符号M(V)で示すように、時間の経過とともに上昇し、最高温度に達すると、その後は低下する。最高温度判定部164は、反応温度M(V)が降下し始める点を検出し、反応温度M(V)が降下し始めるよりも前の最高温度値を取得することにより、これらの最高温度MMax,VMaxをそれぞれ判定する。最高温度判定部164により判定された最高温度MMax,VMaxは、記憶部162に送信される。
内割検量線生成部165は、上記表1の試験ケース1~5に対応する各対象土300の上昇温度Qと固化材含有量Sとを算出し、これらを回帰分析することにより一次回帰直線式(Y=aX+b)を求めて内割検量線グラフg1(図6(A)参照)を生成する。ここで、内割とは、固化材混合土:1m3に含まれる固化材量(kg/m3)であり、主としてプラント練り等で使用する。内割を選択するか否かは、作業者が入力表示パネル110の「内割選択ボタン」を押すことにより選択できるように構成されている。以下、内割検量線グラフg1の生成手順の詳細を説明する。
まず、内割検量線生成部165は、上記表1の試験ケース1~5に対応する各対象土300の上昇温度Qを、最高温度MMaxから撹拌前温度Eを差し引く以下の数式(1)に従ってそれぞれ算出する。
Q=MMax-E=MMax-((H×F×K)+(O×4.2×I)+(N×P×J)+(100×G×L))/((H×F)+(O×4.2)+(N×P)+(100×G)) ・・・(1)
数式(1)において、撹拌前温度Eの分母は、撹拌前の対象土、塩酸、水、固化材の熱容量(J/℃)、分子は、撹拌前の対象土、塩酸、水、固化材の熱量(J)である。Iは水の初期温度(℃)、Jは土の初期温度(℃)、Lは塩酸の初期温度(℃)であり、検量線作成試験にて各温度センサ51~53により取得した値である。Hは固化材量(g)、Oは水量(g)、Nは土量(g)であり、上述の表1に示す各試験ケース1~5に応じた値を入力する。Fは固化材の比熱(J/g)であり、例えば、1.2が予めデフォルト値として設定されている。なお、固化材の比熱Fは、任意の値に設定可能としてもよい。Kは固化材温度(℃)であり、例えば、20(℃)が予めデフォルト値として設定されている。なお、固化材温度Kは、任意の値に設定可能としてもよい。Gは塩酸の比熱(J/mL)であり、2.9が予めデフォルト値として設定されている。なお、塩酸の比熱Gは、任意の値に設定可能としてもよい。Pは土の比熱(J/g)であり、土の含水比A(%)を含む数式(P=0.8×100/(100+A)+4.2×A/(100+A))から求められる。含水比A(%)は、例えば、地盤工学会等の既知の値を用いればよい。
次いで、内割検量線生成部165は、各対象土300の固化材含有量Sを以下の数式(2)に従ってそれぞれ算出する。
S=H×1000/(H/C+N×100/(100+A)/B+N×A/(100+O)) ・・・(2)
数式(2)において、固化材量H(g)、土量N(g)、水量O(g)及び、含水比A(%)は、数式(1)と同じである。Bは、土の粒子密度(g/cm3)であり、例えば、地盤工学会等の既知の値を用いればよい。Cは、固化材の粒子密度(g/cm3)であり、例えば、高炉セメントの場合は3.05が予め設定されている。なお、特殊セメントを使用することも考えられるため、固化材の粒子密度Cは、任意の値に設定可能としてもよい。
内割検量線生成部165は、上記数式(1)に従って算出した上昇温度Q1~Q5を横軸(X軸)、上記数式(2)に従って算出した固化材含有量S1~S5を縦軸(Y軸)とし、これらを回帰分析することにより一次回帰直線式(Y=aX+b)を求めて、内割検量線グラフg1(図6(A)参照)を生成すると共に、当該一時回帰直線式(Y=aX+b)の相関係数の二乗(R)を算出する。これら内割検量線グラフg1、一次回帰直線式(Y=aX+b)及び、相関係数の二乗(R)は、記憶部162に格納されると共に、表示操作パネル110に表示される。
上昇温度Q1~Q5及び固化材含有量S1~S5のうち、内割検量線グラフg1の直線上から大きく外れているものがあれば、該当する試験ケース1~5につき、上記図3に示す手順に従って計測をやり直せばよい。また、相関係数の二乗(R)が所望の値から外れている場合には、上記図3に示す手順に従って検量線作成試験をやり直せばよい。
外割検量線生成部166は、上記表1の試験ケース1~5に対応する各対象土300の上昇温度Qと固化材含有量Sとを算出し、これらを回帰分析することにより一次回帰直線式(Y=a’X+b)を求めて外割検量線グラフg2(図6(B)参照)を生成する。ここで、外割とは、原土:1m3に添加する固化材量(kg/m3)であり、主として原位置撹拌工法で使用する。外割を選択するか否かは、作業者が入力表示パネル110の「外割選択ボタン」を押すことにより選択できるように構成されている。以下、外割検量線グラフg2の生成手順の詳細を説明する。
まず、外割検量線生成部166は、上記表1の試験ケース1~5に対応する各対象土300の上昇温度Qを、最高温度MMaxから撹拌前温度Eを差し引く上述の数式(1)に従ってそれぞれ算出する。
次いで、外割検量線生成部166は、各対象土300の固化材含有量Sを以下の数式(3)に従ってそれぞれ算出する。
S=H×1000/N×Z ・・・(3)
数式(3)において、固化材量H(g)及び、土量N(g)は、数式(1)又は(2)と同じである。Z(g/cm3)は、地盤の湿潤密度であり、例えば、地盤工学会等の既知の値を用いればよい。
外割検量線生成部166は、上記数式(1)に従って算出した上昇温度Q1~Q5を横軸(X軸)、上記数式(3)に従って算出した固化材含有量S1~S5を縦軸(Y軸)とし、これらを回帰分析することにより一次回帰直線式(Y=a’X+b)を求めて、外割検量線グラフg2(図6(B)参照)を生成すると共に、当該一時回帰直線式(Y=a’X+b)の相関係数の二乗(R)を算出する。これら外割検量線グラフg2、一次回帰直線式(Y=a’X+b)及び、相関係数の二乗(R)は、記憶部162に格納されると共に、表示操作パネル110に表示される。
上昇温度Q1~Q5及び固化材含有量S1~S5のうち、外割検量線グラフg2の直線上から大きく外れているものがあれば、該当する試験ケース1~5につき、上記図3に示す手順に従って計測をやり直せばよい。また、相関係数の二乗(R)が所望の値から外れている場合には、上記図3に示す手順に従って検量線作成試験をやり直せばよい。
固化材含有量演算部167は、上述の本計測試験(図4参照)にて測定される計測用対象土400の初期温度T、塩酸420の初期温度Uに基づいて、撹拌後の計測用対象土400の最高温度VMaxから撹拌前温度E’を差し引く以下の数式(4)に従って、計測用対象土400の上昇温度Wを算出する。
W=VMax-E’=VMax-((100×P×T)+(100×G×U))/((100×P)+(100×G))・・・(4)
数式(4)において、土の比熱P(J/g)、塩酸の比熱G(J/mL)は、上記数式(1)と同じであり、説明は省略する。
固化材含有量演算部167は、上記数式(4)に従って算出した計測用対象土400の上昇温度Wに基づいて、内割であれば内割検量線グラフg1を、外割であれば外割検量線グラフg2を参照し、X軸の上昇温度Wに対応するY軸の値を読み取ることにより、計測用対象土400の固化材含有量Yを自動計算する。固化材含有量演算部167により演算された固化材含有量Yは、入力表示パネル110に表示されると共に、記憶部162に格納される。
次に、図7に基づいて、本実施形態に係る固化材含有量の計測方法のフローを説明する。
ステップS10では、内割又は外割を選択する。内割であればステップS20に進み、外割であればステップS40に進む。
ステップS20に進んだ場合、すなわち内割であれば、表示操作パネル110から以下の条件値を入力する。
(1)土の含水比A
(2)土の粒子密度B
(3)固化材の粒子密度C
(4)固化材の比熱F
(5)塩酸の比熱G
(6)土の比熱P
(7)固化材量H
(8)土量N
(9)水量O
(10)固化材量K
ステップS40に進んだ場合、すなわち外割であれば、表示操作パネル110から以下の各条件値を入力する。
(1)土の含水比A
(2)土の粒子密度B
(3)固化材の粒子密度C
(4)固化材の比熱F
(5)塩酸の比熱G
(6)土の比熱P
(7)固化材量H
(8)土量N
(9)水量O
(10)固化材量K
(11)地盤の湿潤密度Z
次いで、ステップS21及び、ステップS41(本開示の第1工程)では、対象土300の初期温度J、水310の初期温度I、塩酸320の初期温度Lを計測する。
次いで、ステップS22及び、ステップS42(本開示の第2工程)では、対象土300に対して、水310、固化材340及び、塩酸320を添加して撹拌モータ30を駆動すると共に、反応熱用温度センサ54により反応温度Mを計測し、該反応温度Mの最高温度MMaxを判定する。
次いで、ステップS23及び、ステップS43(本開示の第3工程)では、対象土300、水310、塩酸320の各初期温度J,I,L及び、土300、塩酸320の比熱P,Gに基づいて撹拌前温度Eを算出すると共に、最高温度MMaxから撹拌前温度Eを差し引くことにより、対象土300の上昇温度Qを演算し、該上昇温度Q及び対象土300の固化材含有量Sを回帰分析することにより検量線グラフg1,g2を生成する。
次いで、ステップS24及び、ステップS44(本開示の第4工程)では、計測用対象土400の初期温度T、塩酸420の初期温度Uを計測する。
次いで、ステップS25及び、ステップS45(本開示の第5工程)では、計測用対象土400に対して塩酸420を添加して撹拌モータ30を駆動すると共に、反応熱用温度センサ54により反応温度Vを計測し、該反応温度Vの最高温度VMaxを判定する。
最後に、ステップS26及び、ステップS46(本開示の第6工程)では、計測用対象土400、塩酸420の各初期温度T,U及び、計測用対象土400、塩酸420の比熱P,Gに基づいて撹拌前温度E’を算出すると共に、最高温度VMaxから撹拌前温度E’を差し引くことにより、計測用対象土400の上昇温度Wを演算し、該上昇温度Wに応じた値を検量線グラフg1,g2から読み取ることにより計測用対象土400の固化材含有量Yを自動計算して計測を終了する。なお、上述のステップS20~S23及び、ステップS40~43による検量線作成試験は、計測を行う環境(例えば、気温)や、現場の土質に大きな変化が生じるまでの間は、原則として1回のみ行えばよく、その間はステップS24~S26及び、ステップS44~46による本計測試験を繰り返し実施することが可能である。
以上詳述した本実施形態によると、検量線作成試験では、予め対象土300、水310及び、塩酸320の初期温度J,I,Lをそれぞれ計測し、これら初期温度J,I,Lと対象土300、塩酸320及び、固化材340の比熱P,G,Fとに基づいて撹拌前温度Eを算出すると共に、対象土300に固化材340及び塩酸320を添加して撹拌した際の最高温度MMaxから撹拌前温度Eを差し引くことにより、対象土300の上昇温度Qを演算する。また、本計測試験では、予め計測用対象土400及び、塩酸420の初期温度T,Uをそれぞれ計測し、これら初期温度T,Uと計測用対象土400及び塩酸420の比熱P,Gとに基づいて撹拌前温度E’を算出すると共に、塩酸420を添加して撹拌した際の最高温度VMaxから撹拌前温度E’を差し引くことにより、計測用対象土400の上昇温度Wを演算するように構成されている。これにより、周辺温度の影響を考慮した各対象土300,400の上昇温度Q,Wを算出することが可能となり、低温環境下或は高温環境下であっても、検量線グラフg1,g2の作成精度が向上されるようになり、さらには、固化材含有量Yの測定精度も効果的に向上することができる。
また、塩酸を使用する計測ユニット10と、腐食に弱いデータ処理部160等を含む制御ユニット100とを別体に構成したことより、データ処理部160等が塩酸により腐食して故障を引き起こすことを効果的に防止することができる。
また、計測ユニット10及び、制御ユニット100を、作業者が容易に持ち運びをできるコンパクトなポータブルサイズとしたことで、現場への搬入や設置スペースの確保、さらには現場からの搬出が容易となり、作業効率を確実に向上することができる。
また、塩酸を用いる計測ユニット10を、耐腐食性の塩化ビニル樹脂等で形成することにより、メンテナンス等の頻度や維持費を効果的に削減することができる。
また、各対象土300,400に添加する塩酸320,420を、予め塩酸容器40にパッケージ化したことにより、作業者の計量作業を省略することが可能となり、作業効率や安全性の向上を図ることができる。
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
例えば、上昇温度Q,Wや固化材含有量Yの演算式は、上記数式(1)~(4)に限定されず、他の公式やモデル式等を用いてもよい。また、本開示の適用は、セメントや石灰に限定されず、塩酸と反応し得る他の固化材にも広く適用することが可能である。
1 計測装置
10 計測ユニット
11 保温容器
12 台座部
20 撹拌機本体部
21 ベース部
24 支柱部
26 把持部
28 蓋部
30 撹拌モータ
35 撹拌フィン
40 塩酸容器
51 塩酸用温度センサ51
52 土用温度センサ
53 水用温度センサ
54 反応熱用温度センサ
100 制御ユニット
101 収容ボックス
110 入力表示パネル
120 バッテリ
160 データ処理部
161 初期温度取得部
162 記憶部
163 反応温度取得部
164 最高温度判定部
165 内割検量線生成部
166 外割検量線生成部
167 固化材含有量演算部
170 外部記憶装置

Claims (6)

  1. 対象土及び本計測用対象土に添加する塩酸と、該塩酸添加前の前記対象土及び前記本計測用対象土の初期温度とをそれぞれ取得する初期温度取得部と、
    少なくとも前記塩酸を添加した前記対象土及び前記本計測用対象土をそれぞれ撹拌可能な撹拌機と、
    前記撹拌機により撹拌される前記対象土及び前記本計測用対象土の反応温度をそれぞれ取得する反応温度取得部と、
    少なくとも2以上の前記対象土に前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して、前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記対象土の初期温度とに基づいて前記対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する回帰分析部と、
    前記本計測用対象土に前記塩酸を添加して前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記本計測用対象土の初期温度とに基づいて前記本計測用対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する含有量演算部と、を備え
    前記初期温度取得部は、前記対象土に添加する水の初期温度をさらに取得し、
    前記回帰分析部は、前記2以上の対象土の前記上昇温度を、該2以上の対象土の前記最高温度と、前記初期温度取得部により取得した前記塩酸、前記2以上の対象土及び、前記水の各初期温度とに基づいて演算する
    ことを特徴とする固化材含有量の計測装置。
  2. 対象土及び本計測用対象土に添加する塩酸と、該塩酸添加前の前記対象土及び前記本計測用対象土の初期温度とをそれぞれ取得する初期温度取得部と、
    少なくとも前記塩酸を添加した前記対象土及び前記本計測用対象土をそれぞれ撹拌可能な撹拌機と、
    前記撹拌機により撹拌される前記対象土及び前記本計測用対象土の反応温度をそれぞれ取得する反応温度取得部と、
    少なくとも2以上の前記対象土に前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して、前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記対象土の初期温度とに基づいて前記対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する回帰分析部と、
    前記本計測用対象土に前記塩酸を添加して前記撹拌機により撹拌させた際に前記反応温度取得部により取得される反応温度から最高温度を判定すると共に、該最高温度と前記本計測用対象土の初期温度とに基づいて前記本計測用対象土の上昇温度を演算し、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する含有量演算部と、を備え
    前記回帰分析部は、前記初期温度取得部により取得した前記2以上の対象土の初期温度と、前記塩酸の比熱と、前記2以上の対象土の比熱と、該2以上の対象土に添加する前記固化材の比熱とに基づいて算出した撹拌前温度を前記2以上の対象土の前記最高温度からそれぞれ差し引くことにより、前記2以上の対象土の前記上昇温度をそれぞれ演算する
    ことを特徴とする固化材含有量の計測装置。
  3. 少なくとも前記撹拌機を含む計測ユニットと、少なくとも前記回帰分析部及び、前記含有量演算部を含む制御ユニットとが別体に構成されている
    請求項1又は2に記載の固化材含有量の計測装置。
  4. 前記対象土及び前記本計測用対象土に添加する前記塩酸は、規定量が予め容器にパッケージ化されている
    請求項1から3の何れか一項に記載の固化材含有量の計測装置。
  5. 対象土に添加する塩酸及び、該塩酸添加前の前記対象土の初期温度を取得する第1工程と、
    該第1工程で初期温度を取得した少なくとも2以上の前記対象土に、前記第1工程で初期温度を取得した前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して撹拌すると共に、撹拌される前記2以上の対象土の反応温度をそれぞれ計測し、計測される該反応温度の最高温度を判定する第2工程と、
    該第2工程で判定した前記最高温度と、前記第1工程で計測した前記初期温度とに基づいて、前記2以上の対象土の上昇温度をそれぞれ演算すると共に、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する第3工程と、
    本計測用対象土に添加する塩酸及び、該塩酸添加前の前記本計測用対象土の初期温度を取得する第4工程と、
    該第4工程で初期温度を取得した前記本計測用対象土に前記第4工程で初期温度を取得した前記塩酸を添加して撹拌すると共に、撹拌される前記本計測用対象土の反応温度を計測し、計測される該反応温度から最高温度を判定する第5工程と、
    該第5工程で判定した前記最高温度と、前記第4工程で計測した前記初期温度とに基づいて、前記本計測用対象土の上昇温度を演算すると共に、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する第6工程と、を含み、
    前記第1工程は、前記対象土に添加する水の初期温度をさらに取得し、
    前記第3工程は、前記2以上の対象土の前記上昇温度を、該2以上の対象土の前記最高温度と、前記初期温度取得部により取得した前記塩酸、前記2以上の対象土及び、前記水の各初期温度とに基づいて演算する
    ことを特徴とする固化材含有量の計測方法。
  6. 対象土に添加する塩酸及び、該塩酸添加前の前記対象土の初期温度を取得する第1工程と、
    該第1工程で初期温度を取得した少なくとも2以上の前記対象土に、前記第1工程で初期温度を取得した前記塩酸及び異なる量の固化材をそれぞれ添加して撹拌すると共に、撹拌される前記2以上の対象土の反応温度をそれぞれ計測し、計測される該反応温度の最高温度を判定する第2工程と、
    該第2工程で判定した前記最高温度と、前記第1工程で計測した前記初期温度とに基づいて、前記2以上の対象土の上昇温度をそれぞれ演算すると共に、該上昇温度と前記対象土の固化材含有量とを回帰分析することにより回帰式を作成する第3工程と、
    本計測用対象土に添加する塩酸及び、該塩酸添加前の前記本計測用対象土の初期温度を取得する第4工程と、
    該第4工程で初期温度を取得した前記本計測用対象土に前記第4工程で初期温度を取得した前記塩酸を添加して撹拌すると共に、撹拌される前記本計測用対象土の反応温度を計測し、計測される該反応温度から最高温度を判定する第5工程と、
    該第5工程で判定した前記最高温度と、前記第4工程で計測した前記初期温度とに基づいて、前記本計測用対象土の上昇温度を演算すると共に、該上昇温度と前記回帰式とに基づいて固化材含有量を演算する第6工程と、を含み、
    前記第3工程は、前記初期温度取得部により取得した前記2以上の対象土の初期温度と、前記塩酸の比熱と、前記2以上の対象土の比熱と、該2以上の対象土に添加する前記固化材の比熱とに基づいて算出した撹拌前温度を前記2以上の対象土の前記最高温度からそれぞれ差し引くことにより、前記2以上の対象土の前記上昇温度をそれぞれ演算する
    ことを特徴とする固化材含有量の計測方法。
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