JP7216842B2 - Cu-Ni-Al系焼結合金の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、自動車の燃料タンク中で使用される燃料ポンプの焼結軸受や排出ガスなどの高温腐食性雰囲気中で使用される排気弁やEGR(排気ガス還流システム)などの軸受の構成材料に用いて好適なCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法に関する。
本願は、2019年12月11日に、日本に出願された特願2019-223927号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2019年12月11日に、日本に出願された特願2019-223927号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ガソリンや軽油などの液体燃料を用いるモーター式燃料ポンプを備えたエンジンは、世界各地で使用されている。モーター式燃料ポンプの軸受には、高い摺動性や耐摩耗性が求められている。モーター式燃料ポンプを備えたエンジンに使用される液体燃料の品質は地域によって異なる。
世界の地域によっては、硫黄や酸等が含まれた品質の悪い粗悪ガソリンが使用される地域がある。
以上に説明した理由から、モーター式燃料ポンプに使用される軸受には高い耐食性も要求される。
世界の地域によっては、硫黄や酸等が含まれた品質の悪い粗悪ガソリンが使用される地域がある。
以上に説明した理由から、モーター式燃料ポンプに使用される軸受には高い耐食性も要求される。
この種の用途の軸受材の一例として、質量%でCu-21~35%Ni-5~12%Sn-3~7%C-0.1~0.8%Pの組成を有するCu-Ni系焼結合金からなる軸受合金(特許文献1参照)や焼結アルミ青銅(特許文献2、3、4参照)およびNiを含むアルミ青銅(特許文献4参照)が知られている。
また、同様に、排出ガスなどの高温腐食環境下で使用されるEGR用ブッシュに用いられる材料として、Cu-Ni-Sn系固溶体あるいはCu-Ni-Sn-P系の固溶体の素地に遊離黒鉛を分散させた焼結摺動合金(特許文献5、6参照)が知られ、アルミ青銅合金の適応も検討されている(特許文献4、7参照)。
また、同様に、排出ガスなどの高温腐食環境下で使用されるEGR用ブッシュに用いられる材料として、Cu-Ni-Sn系固溶体あるいはCu-Ni-Sn-P系の固溶体の素地に遊離黒鉛を分散させた焼結摺動合金(特許文献5、6参照)が知られ、アルミ青銅合金の適応も検討されている(特許文献4、7参照)。
これら従来材料の中でも、主に燃料ポンプの焼結軸受に使用されるアルミ青銅系合金は、比較的安価なAlによる耐食効果が期待できる。このアルミ青銅軽合金の使用により、高価なNiの添加量を6質量%以下に抑えることが可能となり、材料コストの低減につながる。
しかし、Al粉末およびAlを含む合金粉末は、容易に酸化する性質を持つため焼結によって焼結体を得ることが難しく、焼結性を改善することが課題である。
即ち、Al粉末あるいはAlを含む合金は、表面に酸化皮膜を生成し易く、この酸化皮膜の安定性が高いため、焼結雰囲気において酸化皮膜の存在が焼結性を阻害する要因となる。
しかし、Al粉末およびAlを含む合金粉末は、容易に酸化する性質を持つため焼結によって焼結体を得ることが難しく、焼結性を改善することが課題である。
即ち、Al粉末あるいはAlを含む合金は、表面に酸化皮膜を生成し易く、この酸化皮膜の安定性が高いため、焼結雰囲気において酸化皮膜の存在が焼結性を阻害する要因となる。
焼結性の改善のためには、フッ化アルミニウムやフッ化カルシウム等のフッ化物を焼結助剤として原料粉末中に配合する。更に、その成形体を金属製などの箱の中に入れて焼結することが望ましい。また、焼結保護雰囲気として、極力酸化し難いガスを選択するなどの調整が必要となる。
このため、上述の焼結性の改善方法では、焼結効率が低く、焼結工程費のコストが高くなる。更に、焼結助剤が焼結中に分解し、フッ素ガスが発生すると、焼結炉材の劣化が早くなるという課題があった。
このため、上述の焼結性の改善方法では、焼結効率が低く、焼結工程費のコストが高くなる。更に、焼結助剤が焼結中に分解し、フッ素ガスが発生すると、焼結炉材の劣化が早くなるという課題があった。
以上の背景において、アルミ青銅の焼結性を改善するために、本発明者が鋭意研究した結果、Niを含むアルミ青銅系焼結合金において、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末に純Al粉末を加えて混合し、原料粉末を作製することが焼結性改善に有効であることを見出した。すなわち、これらの原料粉末を用い、圧粉成形を行って成形体を形成し、この成形体を3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結すると、焼結助剤を添加していなくても焼結が進行し、比較的強度の高い焼結体が得られることを見出した。
なお、必要に応じフッ化アルミニウムやフッ化カルシウム等の焼結助剤を用いると、焼結体の強度が更に向上することも知見した。
なお、必要に応じフッ化アルミニウムやフッ化カルシウム等の焼結助剤を用いると、焼結体の強度が更に向上することも知見した。
本発明は、以上説明の事情に鑑みてなされたものであり、Niを含むアルミ青銅系の焼結合金の製造方法において、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末の組み合わせにより、焼結助剤を用いなくとも焼結を可能としたCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法の提供を目的とする。
(1)本発明の一態様に係る焼結合金の製造方法(以下、「本発明の焼結合金の製造方法」と称する。)は前記課題を解決するために、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末に純Al粉末を所定量加えて混合することにより、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%、残部Cuおよび不可避不純物の組成比の原料粉末を作製し、この原料粉末を用いて圧粉成形を行って圧粉成形体を形成し、この圧粉成形体を3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結することを特徴とする。
焼結雰囲気は、水素ガスが3体積%以上含まれた窒素ガスを含む還元性雰囲気であっても良い。その還元性雰囲気の例としては、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスや分解アンモニアガス(アンモニアガスを分解して製造される水素ガスと窒素ガスの混合ガス)を窒素ガスで希釈した水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気などがある。
なお、軸受製品を製造するに当たっては、本発明の焼結合金の製造方法における焼結後にサイジングが行われ、次いで潤滑油の浸油も必要に応じて行われる。
(2)本発明の焼結合金の製造方法において、アンモニアガスの分解による水素ガスと窒素ガスとの混合ガスを窒素ガスで希釈した3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結しても良い。
焼結雰囲気は、水素ガスが3体積%以上含まれた窒素ガスを含む還元性雰囲気であっても良い。その還元性雰囲気の例としては、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスや分解アンモニアガス(アンモニアガスを分解して製造される水素ガスと窒素ガスの混合ガス)を窒素ガスで希釈した水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気などがある。
なお、軸受製品を製造するに当たっては、本発明の焼結合金の製造方法における焼結後にサイジングが行われ、次いで潤滑油の浸油も必要に応じて行われる。
(2)本発明の焼結合金の製造方法において、アンモニアガスの分解による水素ガスと窒素ガスとの混合ガスを窒素ガスで希釈した3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結しても良い。
本発明者は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末を所定量加えて混合した原料粉末を用いて圧粉成形した圧粉成形体は、焼結工程中においてCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末の焼結反応が進む効果がある事を見出した。
すなわち、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末との組み合わせは必須であり、それ以外の組み合わせで、例えば合金粉末の成分にAlが無いCu-Ni二元合金粉末と純Al粉末との組み合わせでは、焼結反応がほとんど進行しない。その理由は次の様に考えられる。
本発明の焼結合金の製造方法では、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末との組み合わせによる原料粉末から成る圧粉成形体を焼結工程において、焼結温度880℃~1000℃への昇温途中の約660℃(Alの融点)で純Al粉末が溶融し液相が生成する。この液相は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末表面との濡れ性が良いため、液相焼結による焼結反応が進行する。その一方で、Alが含まれていない合金粉末を用いても、純Al粉末から生成した液相との濡れ性が悪いため、液相焼結の状態になっても焼結が進みにくいと考えられる。
純Al粉末の添加量が少ない場合、液相焼結による焼結促進の効果が得られず、目的の強度が得られない。純Al粉末の添加量が多すぎる場合は、Alリッチな相が現れるようになり、耐食性が低下するので好ましくない。
また、焼結を進行させるために、3体積%以上の水素ガスを含む窒素ガスとの還元性雰囲気中(例えば水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気、または、分解アンモニアガス(アンモニアガスの分解による水素ガスと窒素ガスの混合ガス)を窒素ガスで希釈した水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中)で焼結することが重要である。この混合ガス雰囲気中で上述のCu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末を含む原料粉末から成る圧粉成形体を焼結することにより、純Al粉末から生成した液相が合金粉末表面に生成している酸化皮膜を破って焼結を進行させることができる。このため、圧環強度の高い焼結合金を得ることができる。
すなわち、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末との組み合わせは必須であり、それ以外の組み合わせで、例えば合金粉末の成分にAlが無いCu-Ni二元合金粉末と純Al粉末との組み合わせでは、焼結反応がほとんど進行しない。その理由は次の様に考えられる。
本発明の焼結合金の製造方法では、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末との組み合わせによる原料粉末から成る圧粉成形体を焼結工程において、焼結温度880℃~1000℃への昇温途中の約660℃(Alの融点)で純Al粉末が溶融し液相が生成する。この液相は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末表面との濡れ性が良いため、液相焼結による焼結反応が進行する。その一方で、Alが含まれていない合金粉末を用いても、純Al粉末から生成した液相との濡れ性が悪いため、液相焼結の状態になっても焼結が進みにくいと考えられる。
純Al粉末の添加量が少ない場合、液相焼結による焼結促進の効果が得られず、目的の強度が得られない。純Al粉末の添加量が多すぎる場合は、Alリッチな相が現れるようになり、耐食性が低下するので好ましくない。
また、焼結を進行させるために、3体積%以上の水素ガスを含む窒素ガスとの還元性雰囲気中(例えば水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気、または、分解アンモニアガス(アンモニアガスの分解による水素ガスと窒素ガスの混合ガス)を窒素ガスで希釈した水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中)で焼結することが重要である。この混合ガス雰囲気中で上述のCu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末を含む原料粉末から成る圧粉成形体を焼結することにより、純Al粉末から生成した液相が合金粉末表面に生成している酸化皮膜を破って焼結を進行させることができる。このため、圧環強度の高い焼結合金を得ることができる。
(3)本発明の焼結合金の製造方法において、前記原料粉末として、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末を含み、純Al粉末を質量%で0.9~12%含む混合粉末を用いることができる。
(4)本発明の焼結合金の製造方法において、前記原料粉末として、質量%でCu-1~15%Ni-1~12%Al合金粉末と0.9~12%の純Al粉末を含む混合粉末を用いることができる。
(4)本発明の焼結合金の製造方法において、前記原料粉末として、質量%でCu-1~15%Ni-1~12%Al合金粉末と0.9~12%の純Al粉末を含む混合粉末を用いることができる。
(5)本発明の焼結合金の製造方法において、前記原料粉末として、前記組成に加え、質量%で1.0~8.0%の黒鉛を含む原料粉末を用いることができる。
(6)本発明の焼結合金の製造方法において、前記原料粉末として、前記組成に加え、質量%で0.1~0.9%のPを含む原料粉末を用いることができる。
(7)本発明において、前記原料粉末として、前記組成に加え、フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムの少なくとも一方からなる焼結助剤を質量%で0.02~0.2%含む原料粉末を用いることができる。
(7)本発明において、前記原料粉末として、前記組成に加え、フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムの少なくとも一方からなる焼結助剤を質量%で0.02~0.2%含む原料粉末を用いることができる。
(8)本発明の焼結合金の製造方法において、前記原料粉末として、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末に加え、Ni粉末とCu-P合金粉末と黒鉛粉末とステアリン酸亜鉛粉末のうち、少なくとも1種または2種以上の粉末を添加した原料粉末を用いることができる。
本発明の焼結合金の製造方法において、純Al粉末は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と焼結中に液相となって反応することでCu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系原料粉末間での焼結を促進する。このため、圧環強度が高く、耐摩耗性と耐食性に優れた焼結合金を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る焼結合金からなる円筒状の軸受部材1を示し、この軸受部材1は、一例として、エンジン用のモーター式燃料ポンプ等に組み込まれる軸受として用いられる。
軸受部材1を構成する焼結合金は、一例として、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有する。
特に限定されないが、軸受部材1を構成する焼結合金は、質量%で、Ni:4~12%、Al:5~14.5%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有してもよく、質量%で、Ni:6~11%、Al:10~14%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有してもよい。
図1は本実施形態に係る焼結合金からなる円筒状の軸受部材1を示し、この軸受部材1は、一例として、エンジン用のモーター式燃料ポンプ等に組み込まれる軸受として用いられる。
軸受部材1を構成する焼結合金は、一例として、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有する。
特に限定されないが、軸受部材1を構成する焼結合金は、質量%で、Ni:4~12%、Al:5~14.5%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有してもよく、質量%で、Ni:6~11%、Al:10~14%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有してもよい。
軸受部材1を構成する焼結合金の組織としては、Cu、Ni、Alを含む不定形の合金粒が複数の粒界(純Alからなる結合相を含む)を介して結合された焼結組織を有しているものがある。
なお、以下の説明において元素の含有量を示す%は特に指定しない限り質量%を意味する。また、本明細書において、特定元素の含有量範囲について、「~」を用いて上限と下限を規定した場合、特に説明しない限り上限と下限を含む範囲とする。よって、1~15%は、1質量%以上15質量%以下を意味する。
なお、以下の説明において元素の含有量を示す%は特に指定しない限り質量%を意味する。また、本明細書において、特定元素の含有量範囲について、「~」を用いて上限と下限を規定した場合、特に説明しない限り上限と下限を含む範囲とする。よって、1~15%は、1質量%以上15質量%以下を意味する。
軸受部材1を製造するには、一例として、まず、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末(例えば、Cu-Ni-Al合金粉末)に純Al粉末を加えて混合することにより、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%、残部Cuおよび不可避不純物の組成比の原料粉末を作製する。この原料粉末として、Cu-Ni-Al合金粉末と純Al粉末との混合粉末を用いる。
Cu-Ni-Al合金とは、所定量のNi、所定量のAl及び不可避不純物を含み、残部がCuである合金を意味する。
Cu-Ni-Al系合金とは、Cu-Ni-Al合金であって、Ni、Al、Cu及び不可避不純物以外の元素を含有する合金を意味する。
Cu-Ni-Al合金粉末としては、例えば、Cu-1~15%Ni-1~12%Al合金粉末を用いることができる。この合金粉末に対し、純Al粉末を0.9~12%添加し混合することで、混合粉末(原料粉末)を調製することができる。
なお、ここで用いる原料粉末には、前記組成に加え、質量%で1.0~8.0%のCを含む原料粉末を用いることもできる。Cの添加は、例えば天然黒鉛粉末を上述の割合となるように原料粉末に混合することで行うことができる。
Cu-Ni-Al合金とは、所定量のNi、所定量のAl及び不可避不純物を含み、残部がCuである合金を意味する。
Cu-Ni-Al系合金とは、Cu-Ni-Al合金であって、Ni、Al、Cu及び不可避不純物以外の元素を含有する合金を意味する。
Cu-Ni-Al合金粉末としては、例えば、Cu-1~15%Ni-1~12%Al合金粉末を用いることができる。この合金粉末に対し、純Al粉末を0.9~12%添加し混合することで、混合粉末(原料粉末)を調製することができる。
なお、ここで用いる原料粉末には、前記組成に加え、質量%で1.0~8.0%のCを含む原料粉末を用いることもできる。Cの添加は、例えば天然黒鉛粉末を上述の割合となるように原料粉末に混合することで行うことができる。
以下、本実施形態の原料粉末における各組成比の限定理由について説明する。
「純Al粉末含有量:0.9~12%」
純Al粉末は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と焼結中に液相となって反応し、Cu-Ni-Al系合金粉末間での焼結促進に寄与する。混合粉末(原料粉末)全体に対する純Al粉末の含有量が0.9%未満では焼結促進効果が不足し、所望の焼結合金としての硬さ、強度が得られない。逆に、純Al粉末の含有量が12%を超える場合、焼結性向上効果は見込めるものの、組織にAlリッチな相が現れるようになり、耐食性が低下するので、好ましくない。
特に限定されないが、混合粉末(原料粉末)全体に対する純Al粉末の含有量は、3~10%であってもよく、4.5~8.5%であってもよい。
「純Al粉末含有量:0.9~12%」
純Al粉末は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と焼結中に液相となって反応し、Cu-Ni-Al系合金粉末間での焼結促進に寄与する。混合粉末(原料粉末)全体に対する純Al粉末の含有量が0.9%未満では焼結促進効果が不足し、所望の焼結合金としての硬さ、強度が得られない。逆に、純Al粉末の含有量が12%を超える場合、焼結性向上効果は見込めるものの、組織にAlリッチな相が現れるようになり、耐食性が低下するので、好ましくない。
特に限定されないが、混合粉末(原料粉末)全体に対する純Al粉末の含有量は、3~10%であってもよく、4.5~8.5%であってもよい。
なお、純Al粉末は、アトマイズ法で製造した粉末を用いることができる。アトマイズ法に用いる流体は、空気、窒素ガスなどがあるため、酸素や窒素およびアトマイズ法に使用する炉材やAl原料に含まれる不純物から不可避不純物が混入する。
純Al粉末中の酸素量は少ない方が焼結促進効果が高いため、純Al粉末は窒素ガスによるアトマイズ法により製造されたものが好ましい。また、空気アトマイズ法による純Al粉末であっても、粉末製造条件により低酸素にコントロールできるならば、焼結性促進効果が得られる。純Al粉末中の酸素量が0.2%以下であれば、焼結促進効果が得られるが、アトマイズ粉末に含まれる酸素量としては、0.1%以下であることが好ましい。
純Al粉末として使用可能な粉末に含まれるAlの含有量は、97%以上~100%である。
純Al粉末中の酸素量は少ない方が焼結促進効果が高いため、純Al粉末は窒素ガスによるアトマイズ法により製造されたものが好ましい。また、空気アトマイズ法による純Al粉末であっても、粉末製造条件により低酸素にコントロールできるならば、焼結性促進効果が得られる。純Al粉末中の酸素量が0.2%以下であれば、焼結促進効果が得られるが、アトマイズ粉末に含まれる酸素量としては、0.1%以下であることが好ましい。
純Al粉末として使用可能な粉末に含まれるAlの含有量は、97%以上~100%である。
「Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末」
Cu、Ni、Alを含む合金粉末の一例として、Cu-Ni-Al系合金粉末を用いることができる。Cu-Ni-Al系合金粉末は、焼結中に純Al粉末から生成される液相と反応してCu-Ni-Al系合金粉末間での焼結が促進される。
Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるNi量が1%未満では、焼結促進に効果が少なくなり、所望の硬さ、強度が得られず、Ni量が15%を超えるように添加しても焼結促進効果は飽和する。Niは高価な元素であるので、Ni含有量を増やすとコスト高となるので好ましくない。
特に限定されないが、Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるNi量は、4~12%であってもよく、6~11%であってもよい。
Cu、Ni、Alを含む合金粉末の一例として、Cu-Ni-Al系合金粉末を用いることができる。Cu-Ni-Al系合金粉末は、焼結中に純Al粉末から生成される液相と反応してCu-Ni-Al系合金粉末間での焼結が促進される。
Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるNi量が1%未満では、焼結促進に効果が少なくなり、所望の硬さ、強度が得られず、Ni量が15%を超えるように添加しても焼結促進効果は飽和する。Niは高価な元素であるので、Ni含有量を増やすとコスト高となるので好ましくない。
特に限定されないが、Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるNi量は、4~12%であってもよく、6~11%であってもよい。
Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるAl量が1%未満では、焼結促進に効果が得られ難くなり、全体に対するAl含有量が1.9%未満では、焼結合金として所望の強度が得られなくなる。Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるAl含有量が12%を超えるようであると、合金粉末が硬くなり、圧縮成形性が劣るようになるので、好ましくない。特に限定されないが、Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるAl量は、4~12%であってもよく、6~11%であってもよい。よって、Cu-Ni-Al系合金粉末に含まれるNi量は1~15%の範囲が望ましく、Al量は1~12%の範囲が望ましい。なお、Cu-Ni-Al系合金粉末は、アトマイズ法によるものを用いることができる。
また、前記原料粉末として、前記組成に加え、質量%で0.1~0.9%のPを含む原料粉末を用いることもできる。原料粉末にPを添加する場合、Cu-P合金粉末、Ni-P合金粉末を原料粉末に対するP含有量として0.1~0.9%の範囲となるように添加することができる。
特に限定されないが、上記P含有量は0.2~0.6%でもよく、0.3~0.5%でもよい。
PはCu-Ni-Al系合金粉末粒間での焼結促進に効果がある。Cu-PやNi-Pの合金粉末の形態で添加した場合、焼結中Cu-8%Pであれば約714℃で、Ni-11%Pであれば約880℃で溶融し液相となり、その液相によって先に液相となった純Alの焼結促進効果をさらに高める作用がある。Pを添加する場合、0.1%未満では焼結促進効果が認められず、0.9%を超えて添加しても焼結促進効果は飽和するため好ましくない。
特に限定されないが、上記P含有量は0.2~0.6%でもよく、0.3~0.5%でもよい。
PはCu-Ni-Al系合金粉末粒間での焼結促進に効果がある。Cu-PやNi-Pの合金粉末の形態で添加した場合、焼結中Cu-8%Pであれば約714℃で、Ni-11%Pであれば約880℃で溶融し液相となり、その液相によって先に液相となった純Alの焼結促進効果をさらに高める作用がある。Pを添加する場合、0.1%未満では焼結促進効果が認められず、0.9%を超えて添加しても焼結促進効果は飽和するため好ましくない。
前記原料粉末として、前記組成に加え、フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムの少なくとも一方からなる焼結助剤を質量%で0.02~0.2%含む原料粉末を用いることもでき、より好ましくは0.02~0.1%である。フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムは焼結中にCu-Ni-Al粉末の表面を覆うAl酸化皮膜と反応してそれを除去することが可能で、焼結促進効果を高めることができる。しかし、フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムの添加量が0.02%未満では焼結促進を高める効果が見られず、その一方でこれらのフッ化物を0.2%以上添加しても焼結促進を高める効果は飽和し、かえってフッ化物から発生するガスによる影響増大が懸念されるため好ましくなく、可能な限り添加しないか添加量を抑えた方が良い。
また、本発明において、前記原料粉末として、Cu-Ni-Al合金粉末と純Al粉末に加え、Ni-P合金粉末とCu-P合金粉末とフッ化アルミニウム粉末とフッ化カルシウム粉末のうち、少なくとも1種または2種以上の粉末を添加した混合粉末を用いることもできる。
また、本発明において、前記原料粉末として、Cu-Ni-Al合金粉末と純Al粉末に加え、Ni-P合金粉末とCu-P合金粉末とフッ化アルミニウム粉末とフッ化カルシウム粉末のうち、少なくとも1種または2種以上の粉末を添加した混合粉末を用いることもできる。
原料粉末に、Ni粉末を添加する場合、原料粉末中にCu-Ni-Al合金粉末に含まれているNi量と合計で15%以下となるようにNi粉末、あるいはNi-11%P粉末を添加することができる。
原料粉末にステアリン酸亜鉛粉末やエチレンビスアマイド粉末等の金型潤滑剤を添加する場合、原料粉末に1.5%以下の範囲で添加することができる。
原料粉末にステアリン酸亜鉛粉末やエチレンビスアマイド粉末等の金型潤滑剤を添加する場合、原料粉末に1.5%以下の範囲で添加することができる。
「製造方法」
本実施形態に係る焼結合金の製造方法の実施例は後に詳述する。本願発明の実施形態の一例としては、ベース粉末としてのCu-Ni-Al系合金粉末に必要量の純Al粉末を混合して得た混合粉末を原料粉末として用いる。原料粉末については、先に説明した添加物を追加した原料粉末を用いても良い。
本実施形態に係る焼結合金の製造方法の実施例は後に詳述する。本願発明の実施形態の一例としては、ベース粉末としてのCu-Ni-Al系合金粉末に必要量の純Al粉末を混合して得た混合粉末を原料粉末として用いる。原料粉末については、先に説明した添加物を追加した原料粉末を用いても良い。
原料粉末中のNi含有量を増加させる場合には、Ni粉末を添加混合することができる。同様に、Cを含有させる場合には、天然黒鉛粉末を混合することができる。同様に、Pを含有させる場合には、Cu-P合金粉末あるいはNi-P合金粉末を混合することができる。焼結助剤を含有させる場合は、フッ化アルミニウム粉末あるいはフッ化カルシウム粉末を混合することができる。添加黒鉛量が4質量%以下の場合は、ステアリン酸亜鉛やエチレンビスアマイドなどの粉末状の潤滑剤を混合することができる。
原料混合粉末を作製する場合、混合する各粉末として粒径(D50)が10~90μm程度の粒径のものを用いることが好ましい。
原料混合粉末を作製する場合、混合する各粉末として粒径(D50)が10~90μm程度の粒径のものを用いることが好ましい。
これらの粉末を前述の範囲となるように所定割合で混合した後、V型ミキサーなどの混合器を用いて充分に混合し、原料粉末とする。
この原料粉末を成形金型に充填し、所定の圧力で圧縮成形し、成形体を得ることができる。成形体の形状の例としては、リング状のものが挙げられる。
次にこの成形体を、雰囲気を調整することが可能な加熱炉に収容し、所定の雰囲気中で所定の温度で加熱して焼結する。焼結時の雰囲気としては、水素ガスを3体積%以上、例えば、5~15体積%含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中を使用することができる。あるいは、分解アンモニアガスを窒素ガスで希釈することで水素ガス割合を3体積%以上とした水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気を使用することができる。焼結温度は、880~1000℃、より好ましくは920~970℃とする。
焼結後、徐冷すると硬度の高いNi-Al化合物相が析出し易くなり、摺動部材としての初期なじみ性が低下する。そのため、焼結後の冷却速度はできるだけ速くするが好ましい。好ましい冷却速度は、10℃/分以上である。
この原料粉末を成形金型に充填し、所定の圧力で圧縮成形し、成形体を得ることができる。成形体の形状の例としては、リング状のものが挙げられる。
次にこの成形体を、雰囲気を調整することが可能な加熱炉に収容し、所定の雰囲気中で所定の温度で加熱して焼結する。焼結時の雰囲気としては、水素ガスを3体積%以上、例えば、5~15体積%含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中を使用することができる。あるいは、分解アンモニアガスを窒素ガスで希釈することで水素ガス割合を3体積%以上とした水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気を使用することができる。焼結温度は、880~1000℃、より好ましくは920~970℃とする。
焼結後、徐冷すると硬度の高いNi-Al化合物相が析出し易くなり、摺動部材としての初期なじみ性が低下する。そのため、焼結後の冷却速度はできるだけ速くするが好ましい。好ましい冷却速度は、10℃/分以上である。
冷却後、焼結体を所定の圧力でサイジング処理する。本実施形態の一例では、冷却後の焼結体を所定の圧力でサイジング処理することで、所定の外径と内径と長さを有するリング状の焼結合金からなる軸受部材1を得ることができる。
この焼結合金からなる軸受部材1は、10~20%程度の気孔率を有し、圧環強度90~310N/mm2程度の強度の高い焼結合金となる。
また、前述の焼結合金は、Alを2~15%程度含有し、Niを1~15%含有するので、耐食性に優れた焼結合金であり、軸受部材1は優れた耐食性を発揮する。
このため、本実施形態の軸受け部材1をエンジンのモーター式燃料ポンプの軸受けに使用すると、ガソリンや軽油などの液体燃料に硫黄や有機酸等の不純物が多く含まれる環境下で使用されたとしても、耐食性に優れ、長期間使用できる耐久性に優れた軸受部材1を提供できる効果がある。また、本実施形態の軸受部材1であれば、焼結合金に含まれるNi量を低減して低コスト化を図ったとしても、安価なAlの添加量の調整によって、優れた耐食性を維持することができる。このため、安価であり、耐食性に優れ、強度の高い焼結合金を提供できる効果がある。
従って前述の軸受部材1はエンジンのモーター式燃料ポンプ等の軸受部材に適用して腐食性の燃料に晒されながら軸による摺動を受けた場合であっても、耐食性と耐久性に優れる。さらに高温の排気ガスに晒されるEGR(排気ガス還流システム)などの軸受に適用しても同様の耐食性と耐久性に優れる。
また、前述の焼結合金は、Alを2~15%程度含有し、Niを1~15%含有するので、耐食性に優れた焼結合金であり、軸受部材1は優れた耐食性を発揮する。
このため、本実施形態の軸受け部材1をエンジンのモーター式燃料ポンプの軸受けに使用すると、ガソリンや軽油などの液体燃料に硫黄や有機酸等の不純物が多く含まれる環境下で使用されたとしても、耐食性に優れ、長期間使用できる耐久性に優れた軸受部材1を提供できる効果がある。また、本実施形態の軸受部材1であれば、焼結合金に含まれるNi量を低減して低コスト化を図ったとしても、安価なAlの添加量の調整によって、優れた耐食性を維持することができる。このため、安価であり、耐食性に優れ、強度の高い焼結合金を提供できる効果がある。
従って前述の軸受部材1はエンジンのモーター式燃料ポンプ等の軸受部材に適用して腐食性の燃料に晒されながら軸による摺動を受けた場合であっても、耐食性と耐久性に優れる。さらに高温の排気ガスに晒されるEGR(排気ガス還流システム)などの軸受に適用しても同様の耐食性と耐久性に優れる。
なお、本実施形態においては前述の焼結合金を用いてリング状の軸受部材1を構成したが、本実施形態の焼結合金はノズル機構やバルブ機構に設けられる軸部材やロッド部材、軸受部材、プレート等に広く適用できるのは勿論である。
本実施形態の焼結合金はエンジンのモーター式燃料ポンプの軸受部材として利用できるほか、腐食性の流体に晒される環境に設けられる各種機構部品の構成材として利用することができるのは勿論である。
焼結合金又は焼結合金からなる焼結体が、本発明の焼結合金の製造方法によって製造されたものであるかどうかは、例えば、焼結合金又は焼結合金からなる焼結体の組成及びその断面を分析することで確認することができる。
焼結合金が、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有し、その断面のうち、Cu-Ni-Al系合金粉末に相当する部分が、製造に使用されたCu-Ni-Al系合金粉末に対応する組成、例えば1~15%のNi及び1~12%のAlを含有し、残部がCu及び不可避不純物の組成を有し、純Al粉末由来の結合相に相当する部分が、製造に使用された純Al粉末に対応する組成、例えば15%以上のAlを含有する組成を有するのであれば、当該焼結合金又は焼結合金からなる焼結体は、本発明の焼結合金の製造方法によって製造されたものであると言える。
焼結合金又は焼結合金からなる焼結体の組成は、従来用いられる方法で確認することができる。例えば、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP発光分光分析法) や蛍光X線分析法(XRF)により確認することができる。
焼結合金又は焼結合金からなる焼結体における、Cu-Ni-Al系合金粉末に相当する部分及び純Al粉末由来の結合相に相当する部分の組成は、その断面を従来用いられる方法で分析することで確認することができる。例えば、エネルギー分散型X線分析(EDX、EDS)により確認することができる。
焼結合金又は焼結合金からなる焼結体が、本発明の焼結合金の製造方法によって製造されたものであるかどうかは、例えば、焼結合金又は焼結合金からなる焼結体の組成及びその断面を分析することで確認することができる。
焼結合金が、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%を含有し、残部Cuおよび不可避不純物の組成を有し、その断面のうち、Cu-Ni-Al系合金粉末に相当する部分が、製造に使用されたCu-Ni-Al系合金粉末に対応する組成、例えば1~15%のNi及び1~12%のAlを含有し、残部がCu及び不可避不純物の組成を有し、純Al粉末由来の結合相に相当する部分が、製造に使用された純Al粉末に対応する組成、例えば15%以上のAlを含有する組成を有するのであれば、当該焼結合金又は焼結合金からなる焼結体は、本発明の焼結合金の製造方法によって製造されたものであると言える。
焼結合金又は焼結合金からなる焼結体の組成は、従来用いられる方法で確認することができる。例えば、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP発光分光分析法) や蛍光X線分析法(XRF)により確認することができる。
焼結合金又は焼結合金からなる焼結体における、Cu-Ni-Al系合金粉末に相当する部分及び純Al粉末由来の結合相に相当する部分の組成は、その断面を従来用いられる方法で分析することで確認することができる。例えば、エネルギー分散型X線分析(EDX、EDS)により確認することができる。
以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
原料粉末として、Cu-5%Ni-5%Al合金、Cu-5%Ni-10%Al合金、Cu-10%Ni-10%Al合金のそれぞれの-100Mesh合金粉末と、-200Meshの窒素ガスアトマイズ純Al粉末および空気アトマイズ純Al粉末と、カルボニルNi粉末と、-200MeshのCu-8%P粉末と、-150Meshの鱗状黒鉛粉末と、焼結助剤として平均粒径10μmのフッ化アルミニウムと平均粒径1.5μmのフッ化カルシウム粉末を用意した。
これらの粉末のうち、複数の粉末を以下の表1の各例に示す所定の割合となるように混合し、更にエチレンビスアマイド粉末を0.5%加え、V型ミキサーにて20分間混合し、原料粉末を得た。
原料粉末として、Cu-5%Ni-5%Al合金、Cu-5%Ni-10%Al合金、Cu-10%Ni-10%Al合金のそれぞれの-100Mesh合金粉末と、-200Meshの窒素ガスアトマイズ純Al粉末および空気アトマイズ純Al粉末と、カルボニルNi粉末と、-200MeshのCu-8%P粉末と、-150Meshの鱗状黒鉛粉末と、焼結助剤として平均粒径10μmのフッ化アルミニウムと平均粒径1.5μmのフッ化カルシウム粉末を用意した。
これらの粉末のうち、複数の粉末を以下の表1の各例に示す所定の割合となるように混合し、更にエチレンビスアマイド粉末を0.5%加え、V型ミキサーにて20分間混合し、原料粉末を得た。
これらの原料粉末を成形圧力196~686MPaにてプレス成形してリング状の圧粉体を作製した。
次に、この圧粉体をメッシュベルト式のオープン炉を用い、3~15体積%の水素ガス含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中において焼結し、筒状の焼結材を得た。
いずれの焼結材もサイジングを施し、外径φ10mm、内径φ5mm、全長5mmの軸受部材に形を整え、後述の各試験に供した。
次に、この圧粉体をメッシュベルト式のオープン炉を用い、3~15体積%の水素ガス含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中において焼結し、筒状の焼結材を得た。
いずれの焼結材もサイジングを施し、外径φ10mm、内径φ5mm、全長5mmの軸受部材に形を整え、後述の各試験に供した。
先の例においては、表1に示すように原料粉末に焼結助剤を添加していない試料と原料粉末に焼結助剤を添加した試料を作製している。
また、表1に示すように、原料粉末に黒鉛粉末を混合した試料、原料粉末に焼結補助剤としてフッ化アルミニウム(AlF3)粉末とフッ化カルシウム(CaF2)粉末を混合添加した試料、原料粉末にNi粉末を混合添加した試料を作製した。
また、表1に示すように、原料粉末に黒鉛粉末を混合した試料、原料粉末に焼結補助剤としてフッ化アルミニウム(AlF3)粉末とフッ化カルシウム(CaF2)粉末を混合添加した試料、原料粉末にNi粉末を混合添加した試料を作製した。
「気孔率」
気孔率はアルキメデス法、JIS Z2501:2000焼結金属材料―密度、含油率及び開放気孔率試験方法に準じて測定した。
「圧環強度」
前述のリング形状を有する軸受部材に半径方向から荷重を加え、試料が破壊した時の試験荷重を圧環強度とした。圧環強度は、80MPa以上であることが好ましい。
「腐食試験による質量変化率」
ガソリンにRCOOH(Rは水素原子又は炭化水素基)で表されるカルボン酸を所定量添加して、疑似粗悪ガソリンを想定した有機酸試験液を製作した。この有機酸試験液を60℃に加熱した後、有機酸試験液に本発明例と比較例の軸受を300時間浸漬した。そして、有機酸試験液に浸漬する前の軸受の質量と浸漬後の軸受の質量の変化率を測定した。
以上の試験結果を以下の表2、表4に示すとともに、表5に配合原料粉末の全体組成(質量%)を示す。
気孔率はアルキメデス法、JIS Z2501:2000焼結金属材料―密度、含油率及び開放気孔率試験方法に準じて測定した。
「圧環強度」
前述のリング形状を有する軸受部材に半径方向から荷重を加え、試料が破壊した時の試験荷重を圧環強度とした。圧環強度は、80MPa以上であることが好ましい。
「腐食試験による質量変化率」
ガソリンにRCOOH(Rは水素原子又は炭化水素基)で表されるカルボン酸を所定量添加して、疑似粗悪ガソリンを想定した有機酸試験液を製作した。この有機酸試験液を60℃に加熱した後、有機酸試験液に本発明例と比較例の軸受を300時間浸漬した。そして、有機酸試験液に浸漬する前の軸受の質量と浸漬後の軸受の質量の変化率を測定した。
以上の試験結果を以下の表2、表4に示すとともに、表5に配合原料粉末の全体組成(質量%)を示す。
表1~表5に記載の結果によれば、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al合金粉末に純Al粉末を混合し、質量%でNi;1~15%、Al:1.9~15%、残部Cuおよび不可避不純物の組成比の原料粉末を作製し、この原料粉末を用いた圧粉成形体を3~15体積%の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結すると焼結を進行させることができ、圧環強度が高く、耐食性に優れた焼結合金を得ることができることが分かった。
これらに対し、表3及び表4に示す比較例1が示すように、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al合金粉末を用いることなく、純Al粉末に黒鉛粉末とCu-Ni粉末を加えた原料粉末を用いた試料は、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も大きかった。比較例2のようにCu-Ni-Al合金粉末を用いることなく、純Al粉末に黒鉛粉末とNi粉末とCu-Ni粉末を加えた原料粉末を用いた試料は、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も大きかった。
比較例3はCu-Ni-Al系合金粉末中のAl含有量が少なく、純Al粉末の混合量も少ない試料であるが、配合原料粉全体におけるAl含有量が少ないため、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も大きかった。
比較例4は、Cu-Ni-Al系合金粉末中のAl含有量が少なく、配合原料粉全体におけるAl含有量が少なく、Pを多く含有させた試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も大きかった。
比較例3はCu-Ni-Al系合金粉末中のAl含有量が少なく、純Al粉末の混合量も少ない試料であるが、配合原料粉全体におけるAl含有量が少ないため、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も大きかった。
比較例4は、Cu-Ni-Al系合金粉末中のAl含有量が少なく、配合原料粉全体におけるAl含有量が少なく、Pを多く含有させた試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も大きかった。
比較例5は、Cu-Ni-Al系合金粉末中のNi含有量が少なく、配合原料粉全体におけるNi含有量が少ない試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も若干大きかった。
比較例6は、Cu-Ni-Al系合金粉末中のAl含有量が多く、焼結雰囲気中の水素量が少なく、焼結温度が高い条件で製作した試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も若干大きかった。
比較例7は、純Al粉末の混合量が少ない試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も若干大きかった。
比較例8は、純Al粉末の混合量が多い試料であるが、圧環強度は優れるものの、腐食試験による重量変化率が大きかった。
比較例9は、黒鉛粉末の混合量が多い試料であるが、圧環強度が低下した。
比較例6は、Cu-Ni-Al系合金粉末中のAl含有量が多く、焼結雰囲気中の水素量が少なく、焼結温度が高い条件で製作した試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も若干大きかった。
比較例7は、純Al粉末の混合量が少ない試料であるが、圧環強度が不足し、腐食試験による重量変化率も若干大きかった。
比較例8は、純Al粉末の混合量が多い試料であるが、圧環強度は優れるものの、腐食試験による重量変化率が大きかった。
比較例9は、黒鉛粉末の混合量が多い試料であるが、圧環強度が低下した。
これら実施例と比較例の対比から明らかなように、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末に純Al粉末を加えて混合し、質量%で、Ni;1~15%、Al:1.9~15%、残部Cuおよび不可避不純物の組成比の原料粉末を作製し、この原料粉末の圧粉成形体を3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結することにより、圧環強度が高く、耐食性に優れた焼結合金を得られることが分かった。
純Al粉末は、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と焼結中に液相となって反応することでCu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系原料粉末間での焼結を促進する。このため、圧環強度が高く、耐摩耗性と耐食性に優れた焼結合金を得ることができる。
1 軸受部材
Claims (8)
- Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末に純Al粉末を所定量加えて混合することにより、質量%で、Ni:1~15%、Al:1.9~15%、残部Cuおよび不可避不純物の組成比の原料粉末を作製し、この原料粉末を用いて圧粉成形を行って圧粉成形体を形成し、この圧粉成形体を3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結することを特徴とするCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- アンモニアガスの分解による水素ガスと窒素ガスとの混合ガスを窒素ガスで希釈した3体積%以上の水素ガスを含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で焼結することを特徴とする請求項1に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- 前記原料粉末として、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末を含み、純Al粉末を質量%で0.9~12%含む混合粉末を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- 前記原料粉末として、質量%でCu-1~15%Ni-1~12%Al合金粉末と0.9~12%の純Al粉末を含む混合粉末を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- 前記原料粉末として、前記組成に加え、質量%で1.0~8.0%の黒鉛を含む原料粉末を用いることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- 前記原料粉末として、前記組成に加え、質量%で0.1~0.9%のPを含む原料粉末を用いることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- 前記原料粉末として、前記組成に加え、フッ化アルミニウムとフッ化カルシウムの少なくとも一方からなる焼結助剤を質量%で0.02~0.2%含む原料粉末を用いることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
- 前記原料粉末として、Cu、Ni、Alを含むCu-Ni-Al系合金粉末と純Al粉末に加え、Ni粉末とCu-P合金粉末とNi-P合金粉末と黒鉛粉末のうち、少なくとも1種または2種以上の粉末を添加した原料粉末を用いることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のCu-Ni-Al系焼結合金の製造方法。
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