JP7216570B2 - 燃料ガス供給システムおよび燃料ガス供給方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ガス供給システムおよび燃料ガス供給方法に関し、特に、高発熱量の燃料ガスおよび低発熱量の燃料ガスを需要先に供給することが可能な燃料ガス供給システムおよび燃料ガス供給方法に関するものである。
従来から、LNG基地では、タンク(LNGタンク)に貯蔵された液化天然ガス(Liquefied Natural Gas、以下、「LNG」と称す)を気化して、一般家庭等に「都市ガス」(以下、「LNG」を気化させたガスを「NG」と称す)を供給するほか、その他の需要先、例えば、ガス発電機に用いられる「NG」(以下、「発電用ガス」と称す)を発電所等に供給する運用をおこなっている。
一般に、LNG基地から供給される「NG」は、その需要先の使用用途等に応じて、その性状(品質)が定められている場合が少なくない。
具体的に、「都市ガス」にあっては、需要先での利用に適した発熱量(例えば、「45MJ/m3」)が厳密に規定される一方、「発電用ガス」にあっては、「都市ガス」ほどの厳密な規定はないものの、契約等によって定められた要求発熱量(例えば、「40.5~42.5MJ/m3」)に調整等することが求められている。
ところで、近年、地球温暖化対策の観点などからLNGの需要が世界的に拡大しており、生産量が増加傾向にある「非在来型LNG」(例えば、シェールガス)が注目されている。
このような「非在来型LNG」は、比較的調達しやすく、価格が低位安定化等しているため、今後、LNG基地において、総LNG調達量に占める「非在来型LNG」の割合が増加していくことが見込まれる。
しかしながら、一般に、「非在来型LNG」の発熱量は、比較的低いため(例えば、「40~42.5MJ/m3」)、総LNG調達量に占める「非在来型LNG」の割合が増加すると、その分、LNG基地が保有するLNGの平均保有発熱量も低下してしまう、といった問題が生じる。
かかる場合、
(a)「都市ガス」にあっては、規定発熱量(例えば、「45MJ/m3」)からかけ離れていくのはもちろんのこと、
(b)「発電用ガス」にあっては、要求発熱量に適合する「LNG」(例えば、「41MJ/m3」)をLNGタンクに受け入れる(貯蔵する)運用をおこなっている場合、これを維持することが困難になる(例えば、「40.5~42.5MJ/m3」の範囲外になる)おそれが生じる。
そこで、このような不都合を解消するための手法として、例えば、特許文献1のような技術が知られている。
この特許文献1の技術は、
「LNG」を気化して「NG」を生成する「LNG気化器」と、
タンクから排出されたボイルオフガス(Boil Off Gas、以下、「BOG」と称する)を圧縮する「BOG圧縮機」と、
液化石油ガス(Liquefied Petroleum Gas、以下、「LPG」と称す)を気化してLPG気化ガスを生成する「LPG気化器」と、
「LPG気化器」により生成されたLPG気化ガスの送出量(流量)を調整する「流量調節弁」と、
「BOG圧縮機」により昇圧された「BOG」と、「流量調節弁」によって流量調整されたLPG気化ガスとを混合する「ミキサ」と、
「ミキサ」により混合された「BOG」と、「LPG気化器」により生成された「NG」とを合流させた状態で、需要先に「NG」を供給する「ガス導管」と、
を備えたものである。
このような技術によれば、「流量調節弁」や「ミキサ」等を設けることにより「都市ガス」等を所定の発熱量まで上昇させることが可能である。
実公平06-022429号公報
しかしながら、一般に、「LNG」や「NG」の増熱に用いられる「LPG」は、比較的高価であるため、特許文献1の技術では、その使用量の増加に伴って、コスト(ガス製造単価)が割高になる、といった問題があった。
また、特許文献1の技術では、所定発熱量の「都市ガス」等を得るため、「流量調整弁」の開閉量などを比較的高い精度で制御しなければならず、制御内容によっては、発熱量にばらつきが生じ、常に、一定品質の「都市ガス」等を需要先に供給することができない、といった問題が生じる。
さらに、特許文献1の技術では、「LPG」が添加された「BOG」を、「NG」が流れる「ガス導管」に直接導入するように構成されているため、比較的能力(吐出圧力等)の高い「BOG圧縮機」を用いなければならず、駆動頻度等によっては、消費電力の増加を招く、といった問題を招来する。
本発明の目的は、このような課題を解決することであり、発熱量の異なる燃料ガス(例えば、「都市ガス」や「発電用ガス」)を、品質の低下を招くことなく、安定的かつ安価に需要先に供給することが可能な燃料ガス供給システムおよび燃料ガス供給方法を提供することにある。
上記課題は、本発明にかかる燃料ガス供給システムによれば、低温液体を貯蔵する第1低温タンクと、前記低温液体よりも発熱量が高い低温液体を貯蔵する第2低温タンクと、前記第1低温タンクに接続され、第1発熱量の第1燃料ガスを需要先に供給するための第1払出ラインと、前記第2低温タンクに接続され、前記第1発熱量よりも高い第2発熱量の第2燃料ガスを需要先に供給するための第2払出ラインと、前記第1払出ラインを流通する前記低温液体または該低温液体を気化させた燃料ガスに増熱用燃料を混合することによって前記第2燃料ガスを生成可能な熱量調整装置と、を備え、前記第1低温タンクには、前記第1発熱量として予め定めた発熱量範囲に調整された低温液体が貯蔵される、ことにより解決される。
また、上記課題は、本発明にかかる燃料ガス供給方法によれば、低温液体を貯蔵する第1低温タンクと、前記低温液体よりも発熱量が高い低温液体を貯蔵する第2低温タンクと、前記第1低温タンクに接続され、第1発熱量の第1燃料ガスを需要先に供給するための第1払出ラインと、前記第2低温タンクに接続され、前記第1発熱量よりも高い第2発熱量の第2燃料ガスを需要先に供給するための第2払出ラインと、を備えた燃料ガス供給システムにおける燃料ガス供給方法であって、前記燃料ガス供給方法は、前記第1発熱量として予め定めた発熱量範囲に調整された低温液体を前記第1低温タンクに貯蔵する貯蔵工程を含む、ことによっても解決される。
なお、ここでいう「低温液体」とは、いわゆる超低温または極低温の液体を意味し、例えば、「LNG」や「LPG」が該当する。
また、上記(「第1発熱量」の)「第1燃料ガス」および(「第1発熱量」よりも高い「第2発熱量」の)「第2燃料ガス」とは、例えば、「低温液体」が「LNG」であれば、「発電用ガス」(例えば、発熱量:「40.5~42.5MJ/m3」)が「第1燃料ガス」に、また、「都市ガス」(例えば、発熱量:「45MJ/m3」)が「第2燃料ガス」に、それぞれ、該当する。
上記構成では、
(a)第1低温タンクから払い出された低温液体を気化させることで、第1払出ラインを介して需要先に供給される(第1発熱量(以下、「低発熱量」と称す)の)第1燃料ガスが生成される一方、
(b)第2低温タンクから払い出された低温液体を気化させることで、第2払出ラインを介して需要先に供給される(第2発熱量(以下、「高発熱量」と称す)の)第2燃料ガスが生成される、
ように構成されている。
すなわち、上記構成では、
(a)第1払出ラインが「低発熱量」の第1燃料ガス(例えば、「発電用ガス」)を供給するための系統、
(b)第2払出ラインが「高発熱量」の第2燃料ガス(例えば、「都市ガス」)を供給するための系統、
といったように、これら系統がシンプルかつ明確に区分けされているため、複雑な制御等をおこなうことなく、各需要先に所定発熱量の燃料ガスを供給することが可能である。
また、上記構成では、
(a)「低発熱量」の低温液体が、第1低温タンクに、また、
(b)「高発熱量」の低温液体が、第2低温タンクに、
それぞれ、貯蔵されるように構成されている。
このため、上記構成では、例えば、「LNG」種(例えば、シェール・ガス)が多様化しても、発熱量の異なる「LNG」を混ぜることなく(均一化することなく)柔軟に受け入れる(対応する)ことが可能なため、「LNG」の発熱量の管理や受け入れ等を容易におこなうことができる。
さらに、上記構成では、2系統のガス供給ライン(「発電用ガス」供給ラインおよび「都市ガス」供給ライン)と、2基以上の低温タンクとが、既に設けられている施設(例えば、LNG基地)にあっては、大がかりな工事等を要することなく、ほとんどそのまま利用することが可能である。
さらに、上記構成では、第1低温タンクおよび第2低温タンクに貯蔵される低温液体によっては、
(a)第1低温タンクから払い出された低温液体を気化させるだけで、需要先に「低発熱量」の第1燃料ガスを供給することができる一方、
(b)第2低温タンクから払い出された低温液体を気化させるだけで、需要先に「高発熱量」の第2燃料ガスを供給することができる、
ように構成されている。
かかる場合、熱調処理をおこなう必要がないため、高品質の燃料ガス(第1燃料ガスおよび第2燃料ガス)を需要先に直接的かつ安定的に供給することが可能である。
特に、上記構成では、第1低温タンクに貯蔵される低温液体の品質に問題がなければ、需要先(例えば、発電所)で使用される第1燃料ガス(「発電用ガス」)の要求性状を十分に確保することが可能である。
ここで、発電用のガスタービンを例にとって説明すると、この種のガスタービンは、「NG」の発熱量や燃焼速度が一定であれば、安定した運転をおこなうことができるように構成されているのが一般的である。
すなわち、上記構成では、発熱量および燃焼速度が一定で、かつ、需要先(発電所等)の要求性状を満たす「LNG」を第1低温タンクに貯蔵するだけで、ガスタービンの運転に支障をきたすことのない「発電用ガス」を発電所等に提供することが可能である。
一方、上記構成では、第2低温タンクに貯蔵される低温液体が、第2燃料ガスとして必要な発熱量(例えば、都市ガスであれば、「45MJ/m」)を満足しない場合も想定される。
しかしながら、第2低温タンクには、そもそも、発熱量の比較的高い低温液体(例えば、「44.5MJ/m」の低温液体)が貯蔵されているため、増熱に要する負担を低減(例えば、「LPG」の添加量を削減)することが可能である。
なお、上記燃料ガス供給システムにかかる発明においては、前記燃料ガス供給システムは、前記第1低温タンクおよび前記第2低温タンクの少なくとも何れか一方の低温タンク内で発生した蒸発ガスを当該低温タンクの外部に排出するための蒸発ガス排出ラインと、前記蒸発ガス排出ラインを介して排出された前記蒸発ガスを冷却して再液化する再液化装置と、前記再液化装置によって再液化された再液化ガスを前記第1払出ラインに供給する再液化ガス供給ラインと、前記再液化ガス供給ラインに設けられ、前記第1払出ラインへの前記再液化ガスの供給量を可変する制御バルブと、前記第1燃料ガスの品質を表す品質値を計測する計測装置と、前記計測装置によって計測された前記品質値に基づいて前記制御バルブの開閉量を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記計測装置によって計測された前記品質値が予め定めた品質基準値を満たしているか否かを判定する判定部を有し、前記判定部によって前記品質値が前記品質基準値を満たしていないと判定されると、前記第1払出ラインに供給する前記再液化ガスの量を減じるように前記制御バルブの開閉量を制御する、と好適である。
この場合、前記燃料ガス供給システムは、前記再液化装置によって再液化された再液化ガスを前記第2払出ラインに供給する第2再液化ガス供給ラインと、前記第2再液化ガス供給ラインに設けられ、前記第2払出ラインへの前記再液化ガスの供給量を可変する第2制御バルブと、をさらに備え、前記制御装置は、前記判定部によって前記品質値が前記品質基準値を満たしていないと判定されると、前記制御バルブを制御することによって減じられた量に対応する前記再液化ガスを前記第2払出ラインに供給するように前記第2制御バルブの開閉量を制御する、とより好適である。
以上のように、このような構成を具備する本発明によれば、比較的簡単な構成でありながらも、既存の設備に容易に適用することが可能なうえ、発熱量の異なる燃料ガスを、品質の低下を招くことなく、安定的かつ安価に提供することができる。
本実施形態にかかるLNG供給システムを説明するための系統図である。 本実施形態にかかるLNG供給方法の内容を説明するためのフロー図である。 シャットダウン工程をおこなった際の再液化BOGの流れを説明するための説明図である。 インターロック工程をおこなった際の再液化BOGの流れを説明するための説明図である。 都市ガス供給量増加工程をおこなった際の都市ガスの流れを説明するための説明図である。
以下、発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかるLNG供給システムを説明するための系統図、図2は本実施形態にかかるLNG供給方法の内容を説明するためのフロー図、図3はシャットダウン工程をおこなった際の再液化BOGの流れを説明するための説明図、図4はインターロック工程をおこなった際の再液化BOGの流れを説明するための説明図、図5は都市ガス供給量増加工程をおこなった際の都市ガスの流れを説明するための説明図である。
である。
(LNG供給システム1の構成)
図1は、本実施形態にかかるLNG供給システム1およびLNG供給方法が適用される施設(以下、「LNG基地」と称す)の概要を示す配管系統図である。なお、上記LNG供給システム1が特許請求の範囲に記載の「燃料ガス供給システム」に該当する。
図1に示すように、LNG供給システム1は、「LNG」を貯蔵するLNGタンクTと、LNG受入ライン10と、LNG払出ライン20と、冷却用LNGライン25と、NG供給ライン30と、BOG排出ライン40と、再液化装置Rと、再液化BOG供給ライン50と、熱調設備60と、制御装置70とを備えている。なお、上記「LNG」と、BOG排出ライン40と、再液化装置Rと、制御装置70とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「低温液体」と、「低温タンク」と、「蒸発ガス排出ライン」と、「再液化装置」と、「熱量調整装置」と、「制御装置」とに該当する。
(LNGタンクT)
LNGタンクTは、第1発熱量(本実施形態では、「42.5MJ/m」)の「LNG」(以下、「低発熱量LNG」と称す)を貯蔵ずる第1LNGタンクTLと、第1発熱量よりも発熱量の高い第2発熱量(本実施形態では、「44.5MJ/m」の「LNG」(以下、「高発熱量LNG」と称す)を貯蔵する第2LNGタンクTHとを有している。なお、上記第1LNGタンクTLと、第2LNGタンクTHとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1低温タンク」と、「第2低温タンク」とに該当する。
これら第1LNGタンクTLおよび第2LNGタンクTHは、何れも、例えば、「LNG」を貯蔵する内槽と、その周囲に設けられる外槽と、内槽と外槽との間に設けられ、保冷材(例えば、パーライト)が充填される保冷層とを備えた地下式の二重殻タンクである。
第1LNGタンクTLおよび第2LNGタンクTHには、LNG受入ライン10およびLNG払出ライン20等の各種配管が接続され、これらの内部には、それぞれ、第1LNG払出ポンプP1Aと、第2LNG払出ポンプP1Bとが設けられている。
(LNG受入ライン10)
LNG受入ライン10は、アンローディングアーム2を介してLNGタンカーSから荷揚げされた「LNG」をLNGタンクTに受け入れるための管路であって、第1LNGタンクTLに接続される第1LNG受入ライン10Aと、第2LNGタンクTLに接続される第2LNG受入ライン10Bとを有している。
本実施形態では、LNGタンカーSから荷揚げされた、「低発熱量LNG」を、第1LNG受入ライン10Aを介して第1LNGタンクTLに(そのまま)導入する一方、「高発熱量LNG」を、第2LNG受入ライン10Bを介して第2LNGタンクTHに(そのまま)導入するように構成されている。
(LNG払出ライン20)
LNG払出ライン20は、第1LNG払出ポンプP1Aに接続される第1LNG払出ライン20Aと、第2LNG払出ポンプP1Bに接続される第2LNG払出ライン20Bと、第1LNG払出ライン20Aから分岐して延びる第1LNG払出分岐ライン20Cとを有している。なお、第1LNG払出ライン20Aと、第2LNG払出ライン20Bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1払出ライン」と、「第2払出ライン」とに該当する。
第1LNG払出ライン20Aは、第1LNG払出ポンプP1Aから圧送された「低発熱量LNG」を、後述する第1気化器V1を介して、第1NG供給ライン30Aに払い出すための管路である。本実施形態では、第1LNG払出ライン20Aの管路中に、再液化BOG供給ライン50(後述する第1再液化BOG供給ライン50A)が分岐接続されている。
一方、第2LNG払出ライン20Bは、第2LNG払出ポンプP1Bから吐出された「高発熱量LNG」を、後述する第2気化器V2を介して第2NG供給ライン30Bに払い出すための管路である。本実施形態では、この第2LNG払出ライン20Bの管路中に、後述する冷却用LNG往きライン25A、第2再液化BOG供給ライン50B、冷却用LNG戻りライン25BおよびLPG払出ライン62が、それぞれ、下流側に向かって順に接続されている。
また、第1LNG払出分岐ライン20Cは、「低発熱量LNG」を、後述する第3気化器V3および第2NG分岐供給ライン30Cを介して第2NG供給ライン30Bに払い出すための管路である。本実施形態では、この第1LNG払出分岐ライン20Cの管路中に、第3気化器V3への「低発熱量LNG」の導入量を可変することが可能な流量調整弁21(例えば、電動弁)が設けられるとともに、後述するLPG払出分岐ライン64が接続されている。
なお、本実施形態では、第1LNG払出ライン20Aと第2LNG払出ライン20Bとをバイパスする管路として、2つのバイパスライン22A,22Bが設けられている。これらバイパスライン22A,22Bの管路中には、それぞれ、開閉弁23A,23Bが設けられ、本実施形態において、これら開閉弁23A,23Bは、工事をおこなうなどの特別な場合を除いて、何れも常時閉としている。
(冷却用LNGライン25)
冷却用LNGライン25は、再液化装置Rに導入された「BOG」を冷却して再液化するための管路であって、冷却用LNG往きライン25Aと、冷却用LNG戻りライン25Bとを有している。なお、上記「BOG」が特許請求の範囲に記載の「蒸発ガス」に該当する。
冷却用LNG往きライン25Aは、再液化装置Rに「LNG」を供給するための管路であって、その管路中に、再液化装置Rへの「LNG」の吐出量(導入量)を可変することが可能な冷却用LNGポンプP2が設けられている。
一方、冷却用LNG戻りライン25Bは、再液化装置Rから排出された「LNG」を、再度、第2LNG払出ライン20Bに戻すための管路である。
(NG供給ライン30)
NG供給ライン30は、第1気化器V1に接続される第1NG供給ライン30Aと、第2気化器V2に接続される第2NG供給ライン30Bと、第2NG供給ライン30Bから分岐され、第3気化器V3に接続される第2NG分岐供給ライン30Cとを有している。
第2NG分岐供給ライン30Cには、その管路中に、第2NG供給ライン30Bへの「都市ガス」の導入量を可変することが可能な流量調整弁31(例えば、電動弁)が設けられている。なお、上記第1NG供給ライン30Aと、第2NG供給ライン30Bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1払出ライン」と、「第2払出ライン」とに該当する。
(第1気化器V1~第3気化器V3)
ここで、第1気化器V1~第3気化器V3について説明する。なお、第1気化器V1~第3気化器V3は、ほぼ同様な構成を有しているため、以下においては、第1気化器V1について説明し、必要がある場合を除き、第2気化器V2および第3気化器V3についての説明を省略する。
第1気化器V1は、公知の気化器と同様に、第1LNG払出ライン20Aを介して供給された「LNG」を海水等で気化させて「NG」(「都市ガス」)を生成するための装置である。
本実施形態では、第1気化器V1が「発電用ガス」(例えば、発熱量:「40.5~42.5MJ/m3」)を、また、第2気化器V2および第3気化器V3が「都市ガス」(発熱量:「45MJ/m3」)を、それぞれ、生成するための装置として設けられている。なお、上記「発電用ガス」と、「都市ガス」とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「第1発熱量」の「第1燃料ガス」と、「第2発熱量」の「第2燃料ガス」とに該当する。
すなわち、本実施形態では、第1気化器V1に接続される第1NG供給ライン30Aが「発電用ガス」を供給するためのラインとして、また、第2気化器V2および第3気化器V3に接続される第2NG供給ライン30Bが「都市ガス」を供給するためのラインとして系統分けされている。
上述したように、本実施形態では、上述したように、第1気化器V1および第2気化器V2に加え、「低発熱量LNG」(例えば、発熱量:「42.5MJ/m3」)を気化して、「都市ガス」(発熱量:「45MJ/m3」)を生成する第3気化器V3が設けられている。
本実施形態では、このような第3気化器V3が設けられているため、需要先への「都市ガス」の供給量が不足しがちなときなどに、(第1LNG払出ライン20Aを流れる)「低発熱量LNG」を利用して「都市ガス」の供給量を増加させることが可能となっている。
詳しくは後述するが、本実施形態では、「都市ガス」の供給量を増加する際、
・第1LNG払出分岐ライン20Cに設けられた流量調整弁21、および、後述するLPG払出分岐ライン64に設けられた流量調整弁65の開閉量を、それぞれ、増加させて、「LPG」が添加された「低発熱量LNG」(増熱された「LNG」(発熱量:「42.5MJ/m3」))を第3気化器V3に導入するとともに、
・第2NG分岐供給ライン30Cに設けられた流量調整弁31の開閉量を増加させて、第3気化器V3により生成された「NG」(発熱量:「42.5MJ/m3」)を第2NG供給ライン30Bに導入する、
ように構成されている。
(BOG排出ライン40)
BOG排出ライン40は、第1LNGタンクTLおよび第2LNGタンクTH内のそれぞれにおいて、自然気化した「BOG」をLNGタンクT外に排出するための管路であって、その管路中には、BOG圧縮機41が設けられている。
本実施形態では、BOG圧縮機41により昇圧された「BOG」が、BOG排出ライン40を介して再液化装置Rに導入されるように構成されている。
(再液化装置R)
ここで、再液化装置Rについて説明すると、本実施形態にかかる再液化装置Rは、公知の再液化装置と同様に、冷却用LNG往きライン25Aを介して導入された「LNG」の冷熱を利用して、BOG排出ライン40を介して導入された「BOG」を再液化するための装置である。
(再液化BOG供給ライン50)
再液化BOG供給ライン50は、再液化装置Rにより再液化された「BOG」(例えば、発熱量:「39.6MJ/m3」、以下、「再液化BOG」と称す)を圧送するためのコンデンセントポンプP3と、第1再液化BOG供給ライン50Aと、第2再液化BOG供給ライン50Bとを有している。なお、上記「再液化BOG」と、第1再液化BOG供給ライン50Aと、第2再液化BOG供給ライン50Bとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「再液化ガス」と、「再液化ガス供給ライン」と、「第2再液化ガス供給ライン」とに該当する。
第1再液化BOG供給ライン50Aは、第1LNG払出ライン20Aに接続され、その管路中には、「再液化BOG」の流通を遮断することが可能な緊急遮断弁51(例えば、電磁弁)と、その流量を調整することが可能な流量調整弁52(例えば、電動弁)とが、第2LNG払出ライン20Bに向かって順に設けられている。なお、上記緊急遮断弁51および流量調整弁52が特許請求の範囲に記載の「制御バルブ」に該当する。
第2再液化BOG供給ライン50Bは、第2LNG払出ライン20Bに接続され、その管路中には、第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量を可変することが可能な流量調整弁53(例えば、電動弁)が設けられている。なお、上記流量調整弁53が特許請求の範囲に記載の「第2制御バルブ」に該当する。
(熱調設備60)
熱調設備60は、「LPG」を貯蔵するLPGタンク61と、LPGタンク61から払い出された「LPG」を第2LNG払出ライン20Bに供給するLPG払出ライン62と、第1LNG払出ライン20Aへの「LPG」の導入量を調整する流量調整弁63(例えば、電動弁)と、LPG払出ライン62から分岐して延び、第1LNG払出分岐ライン20Cに接続されるLPG払出分岐ライン64と、第1LNG払出ライン20Aへの「LPG」の導入量を調整する流量調整弁65(例えば、電動弁)とを備えている。なお、上記「LPG」が特許請求の範囲に記載の「増熱用燃料」に該当する。
本実施形態では、このような熱調設備60が設けられているため、例えば、
(a)第2LNG払出ライン20Bを流れる「LNG」の発熱量が「都市ガス」の規定発熱量(発熱量:「45MJ/m3」)に満たない場合であっても、「高発熱量LNG」に「LPG」を混合することによって、これを増熱することができるうえ、
(b)需要先への「都市ガス」の供給量が不足しがちなときなどに、第1LNG払出分岐ライン20Cを流れる「低発熱量LNG」に「LPG」を混合することによって、「都市ガス」の供給量を増加させることができる、
ように構成されている。
なお、本実施形態では、「LNG」を増熱する方式として、いわゆる「液-液熱調方式」を採用したが、これに代えて(または、これに加えて)、例えば、
・「ガス-ガス熱調方式」(LPGタンク61から払い出された「LPG」を気化させたものと、BOG排出ライン40を流れる「BOG」とを、ミキサ等のガス-ガス熱調装置で混合して、これを第2NG供給ライン30Bに供給する方式、特許文献1のような熱調方式)を採用してもよく、また、
・「液-ガス熱調方式」(LPGタンク61から払い出された「LPG」と、BOG排出ライン40を流れる「BOG」とを、いわゆる液-ガス熱調装置で混合して、これを第2NG供給ライン30Bに供給する方式)を採用することも可能である。
(制御装置70)
制御装置70は、中央制御部(CPU:Central Processing Unit)71と、記憶部72とを有し、例えば、「LNG基地」のガス製造設備の運転等を監視するコントロールセンターに設けることが可能なものである。なお、上記中央制御部71が特許請求の範囲に記載の「判定部」に該当する。
中央制御部71は、例えば、
(a)第2NG供給ライン30Bを流れる「都市ガス」の発熱量を監視(例えば、熱量計(図示省略))して流量調整弁63の開閉量を制御するとともに、
(b)第2NG供給ライン30Bを流れる「都市ガス」の供給量を監視(例えば、流量計(図示省略))して流量調整弁21,31,65の開閉量を制御するほか、
(c)
・第1LNG払出ライン20Aを流れる「低発熱量LNG」の流量、
・第1NG供給ライン30Aを流れる「発電用ガス」の発熱量やガス成分、
・第1再液化BOG供給ライン50Aを流れる「再液化BOG」の流量、
・BOG排出ライン40を流れる「BOG」のガス成分等の計測値と、後述する記憶部72に記憶された「第1品質基準値」および「第2品質基準値」とに基づいて、冷却用LNGポンプP2およびコンデンセントポンプP3の駆動を制御するとともに、流量調整弁52,53および緊急遮断弁51の開閉量を制御する。なお、上記計測値と、この計測値を測定する計測装置(例えば、流量計、熱量計およびガスクロマトグラフ)とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「品質値」と、「計測装置」とに該当する。
制御装置70の記憶部72は、ROM(Read Only Memory)等の半導体メモリーからなり、LNG供給システム1の基本動作を司る基本動作プログラムが記憶される記憶領域のほか、
・「都市ガス」の品質基準値を示す情報(本実施形態では、発熱量:「45MJ/m3」)、
・「LNG基地」側で予め定めた「都市ガス」の供給量を示す情報、
・「発電用ガス」の契約値(「発電用ガス」を供給する需要先との間で取り決めた値、以下、「第1品質基準値」と称す)を示す情報(本実施形態では、発熱量:「40.5MJ/m3」)、および、
・「発電用ガス」の自主管理値(上記契約値よりも「発電用ガス」の品質が高くなるように「LNG基地」側で予め定めた値、以下、「第2品質基準値」と称す)を示す情報(例えば、発熱量:「41.5MJ/m3」)、
が記憶される記憶領域等を有している。なお、上記「第1品質基準値」および「第2品質基準値」が特許請求の範囲に記載の「品質基準値」に該当する。
詳しくは後述するが、中央制御部71は、「発電用ガス」の品質が「第1品質基準値」および「第2品質基準値」の何れの基準値を満たしていると判定すると、
・第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量が「15t/h」、
・第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量が「1t/h」、
となるように、流量調整弁52,53等の制御をおこなう(再液化BOGの総導入量:「16t/h」)。
また、中央制御部71は、
(a)「発電用ガス」の品質が、「第1品質基準値」を満たしているが「第2品質基準値」を満たしていないと判定すると、流量調整弁52,53等を制御して、
・第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量を「15t/h」→「2t/h」に減じるとともに(導入量:「13t/h」減)、
・第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量を「1t/h」→「14t/h」に増やす(導入量:「13t/h」増)、
制御(後述する「インターロック工程S700」)をおこなう一方(図4参照)、
(b)「発電用ガス」の品質が「第1品質基準値」を満たしていない判定すると、緊急遮断弁51および流量調整弁53および等を制御して、
・第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量を「15t/h」→「0t/h」にする(シャットダウンする)とともに(導入量:「15t/h」減)、
・第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量を「1t/h」→「16t/h」に増やす(導入量:「15t/h」増)、
制御(後述する「シャットダウン工程S600」)をおこなう、
ように構成されている(再液化BOGの総導入量:「16t/h」)。
ところで、「再液化BOG」の発熱量は、LNGタンクに貯蔵される「LNG」の発熱量(第1LNGタンクTLに貯蔵される「LNG」の発熱量:「42.5MJ/m」、第2LNGタンクTLに貯蔵される「LNG」の発熱量:「44.5MJ/m」)よりも低くなるのが一般的である(例えば、「39.6MJ/m」)。
そうすると、上述したような「シャットダウン」する制御がおこなわれた場合には、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入が遮断されるため、「発電用ガス」の発熱量が急上昇してしまうことが懸念される。
すなわち、一般に、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量が多くなるほど、「発電用ガス」の発熱量の低下幅が大きくなる傾向があるため、かかる場合、熱量変化幅は大きくなる(熱量変化速度が速くなる)結果、「発電用ガス」の品質が低下する、といった問題が生じやすい。
この点、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量は、
・再液化装置Rの運転状況や、
・「シャットダウン処理」時における第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の振替スピード、
などを考慮したうえで、予め制限(例えば、「発電用ガス」の供給量の「1/11」以下)するのが望ましい、といえる。
次に、本実施形態にかかるLNG供給方法(特許請求の範囲に記載の「燃料ガス供給方法」に該当)について、図1~図5を参照しつつ説明する。
なお、以下においては、説明の便宜上、
・第1LNG払出ライン20Aへの「LNG」の払出量が「160t/h」、および、
・第2LNG払出ライン20Bへの「LNG」の払出量が「160t/h」、
であること、
・中央制御部71による冷却用LNGポンプP2およびコンデンセントポンプP3の制御によって再液化装置Rから送出される「再液化BOG」の総送出量が「16t/h」となっていること、
・中央制御部71による流量調整弁63の制御によって「都市ガス」の発熱量が「45MJ/m」となっていること(中央制御部71による流量調整弁21,31,65の制御を除く)、
を前提として説明する。
図2に示すように、本実施形態にかかるLNG供給方法は、主として、制御装置70の中央制御部71においておこなわれ(後述する貯蔵工程S200を除く)、第1判定工程S100と、貯蔵工程S200と、第2判定工程S300と、第3判定工程S400と、再液化BOG通常運転工程S500と、シャットダウン工程S600と、インターロック工程S700と、第4判定工程S800と、都市ガス供給量増加工程S900とを備えている。
(第1判定工程S100)
図1および図2に示すように、中央処理部71は、第1判定工程S100において、
(a)第1LNGタンクTLに、予め定めた貯蔵量(以下、「規定貯蔵量」と称す)の「低発熱量LNG」(本実施形態では、発熱量:「42.5MJ/m」の「LNG」)が貯蔵されているか否かを判定するとともに、
(b)第2LNGタンクTHに、「規定貯蔵量」の「高発熱量LNG」(本実施形態では、発熱量:「44.5MJ/m」の「LNG」)が貯蔵されているか否かを判定する、
処理をおこなう。
例えば、このような判定は、第1LNGタンクTL(第2LNGタンクTL)に設置された貯蔵量計測装置(例えば、液量計)から送信される貯蔵量と、記憶部72に予め記憶された貯蔵量(「規定貯蔵量」)とを比較することによって実現することが可能である。
本実施形態では、中央処理部71において、第1LNGタンクTL(第2LNGタンクTH)に「規定貯蔵量」の「低発熱量LNG」(「高発熱量LNG」)が貯蔵されていないと判定されると、ステップS200に移行する一方、「規定貯蔵量」の「低発熱量LNG」(「高発熱量LNG」)が貯蔵されていると判定されると、ステップS300に移行するように構成されている。なお、中央処理部71は、第1LNGタンクTLおよび第2LNGタンクTHの少なくとも何れか一方に、「規定貯蔵量」の「LNG」が貯蔵されていないと判定した場合、その旨を監視員等に知らしめるための処理(例えば、警告音等を発する等の報知処理)をおこなうのが望ましい。
(貯蔵工程S200)
貯蔵工程S200では、
(a)第1LNGタンクTLに「規定貯蔵量」の「低発熱量LNG」が貯蔵されていない場合、LNGタンカーSから荷揚げされた「低発熱量LNG」(発熱量:「42.5MJ/m」の「LNG」)を、第1LNG受入ライン10Aを介して、そのまま、第1LNGタンクTLに受け入れる作業をおこなうとともに、
(b)第2LNGタンクTHに「規定貯蔵量」の「高発熱量LNG」が貯蔵されていない場合、LNGタンカーSから荷揚げされた「高発熱量LNG」(発熱量:「44.5MJ/m」の「LNG」)を、第2LNG受入ライン10Bを介して、そのまま、第2LNGタンクTHに受け入れる作業をおこなう。
本実施形態では、このような受入作業をおこなった後、再び、ステップS100に移行するように構成されている。なお、上記第1LNGタンクTLに「低発熱量LNG」を受け入れる作業が、特許請求の範囲に記載の「貯蔵工程」に該当する。
(第2判定工程S300)
中央処理部71は、第2判定工程S300において、
・第1NG供給ライン30Aを流れる「発電用ガス」の発熱量が、記憶部72に記憶された「第1品質基準値」(契約値)を満たしているか否かを判定する処理をおこなう。
具体的に、中央制御部71は、「発電用ガス」の発熱量が「40.5MJ/m」未満となっているか否かを判定する処理をおこなう。
中央制御部71は、「第1品質基準値」を満たしていると判定すると、ステップS400に処理を移し、「第1品質基準値」を満たしていないと判定すると、ステップS600に処理を移す。なお、本実施形態では、「発電用ガス」の所定発熱量を「第1品質基準値」としたが、これに加えて(または、これに代えて)、例えば、「発電用ガス」の所定窒素濃度(「4.0mol%」)を「第1品質基準値」とすることも可能である。
(第3判定工程S400)
中央制御部71は、第1NG供給ライン30Aを流れる「発電用ガス」の発熱量が、記憶部72に記憶された「第2品質基準値」(自主管理値)を満たしているか否かを判定する処理をおこなう。
具体的に、中央制御部71は、「発電用ガス」の発熱量が、例えば、「41.5MJ/m」未満となっているか否かを判定する処理をおこなう。
中央制御部71は、「第2品質基準値」を満たしていると判定すると、ステップS500に処理を移し、「第2品質基準値」を満たしていないと判定すると、インターロック工程S700に処理を移す。なお、本実施形態では、「発電用ガス」の所定発熱量を「第2品質基準値」としたが、これに加えて(または、これに代えて)、例えば、「発電用ガス」の所定窒素濃度(「0.3mol%」)を「第1品質基準値」とすることも可能である。
(再液化BOG通常運転工程S500)
中央制御部71は、再液化BOG通常運転工程S500において、第1LNG払出ライン20Aおよび第2LNG払出ライン20Bへの再液化BOGの導入量が、通常時の運転状態となるための制御をおこなう。
具体的に、中央制御部71は、
(a)第1再液化BOG供給ライン50Aを流れる「再液化BOG」の流量が「15t/h」となるように流量調整弁52の開閉量を制御するとともに、
(b)第2再液化BOG供給ライン50Bを流れる「再液化BOG」の流量が「1t/h」となるように流量調整弁53の開閉量を制御する、
処理をおこなう。
中央制御部71は、再液化BOG通常運転工程S500をおこなった後、再び、ステップS100に処理を移す。
(シャットダウン工程S600)
図1~図3に示すように、中央制御部71は、「第1品質基準値」(契約値)を満たしていないと判定すると(第2判定工程S300)、シャットダウン工程S600において、
(a)第1再液化BOG供給ライン50A側では、緊急遮断弁51を閉位置に移動させるとともに(例えば、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量:「15t/h」→「0t/h」(15t/h減))
(b)第2再液化BOG供給ライン50B側では、流量調整弁53を所定量開移動させる(例えば、第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量:「1t/h」→「16t/h」(15t/h増))、
制御をおこなう。
これにより、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」(低発熱量(例えば、「39.6MJ/m」)の液化燃料)の導入が遮断されるため、「発電用ガス」の発熱量を上昇させることが可能となる。
中央制御部71は、シャットダウン処理S600をおこなった後、ステップS800に処理を移す。
なお、シャットダウン工程S600をおこなった結果、「発電用ガス」の発熱量等が「第1品質基準値」を満たすようになった場合、
(a)緊急遮断弁51を開移動させるとともに、
(b)流量調整弁53を所定量閉移動させる、
必要が生じるが、このような復旧作業は、手動でおこなってもよく、また、自動(例えば、中央制御部71による制御)でおこなうことも可能である。
(インターロック工程S700)
図1、図2および図4に示すように、中央制御部71は、「第2品質基準値」(自主管理値)を満たしていないと判定すると(第3判定工程S400)、インターロック工程S700において、
(a)第1再液化BOG供給ライン50A側では、流量調整弁52の開閉量を絞って、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量を「15t/h」→「2t/h」に減少させるとともに(13t/h減)、
(b)第2再液化BOG供給ライン50B側では、流量調整弁53を所定量開移動させて、第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量を「1t/h」→「14t/h」に増加させる(13t/h増)、
制御をおこなう。
これにより、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入が減じられるため、上述したシャットダウン工程S600と同様に、「発電用ガス」の発熱量を(徐々に)上昇させることが可能となる。
中央制御部71は、インターロック工程S700をおこなった後、ステップS800に処理を移す。
なお、インターロック工程S700をおこなった結果、「発電用ガス」の発熱量等が「第2品質基準値」を満たすようになった場合、
(a)流量調整弁52を所定量開移動させるとともに、
(b)流量調整弁53を所定量閉移動させる、
必要が生じるが、このような復旧作業は、手動でおこなってもよく、また、自動(例えば、中央制御部71による制御)でおこなうことも可能である。
(第4判定工程S800)
図1および図2に示すように、中央制御部71は、第4判定工程S800において、第2NG供給ライン30Bを介して供給される「都市ガス」の供給量を増加させる必要があるか否かを判定する処理をおこなう。
例えば、このような判定は、第2NG供給ライン30Bに設置された流量計測装置(例えば、流量計)から送信される流量と、記憶部72に記憶された供給量(「規定供給量」)とを比較することによって実現することが可能である。
中央制御部71は、「都市ガス」の供給量を増加させる必要があると判定すると、ステップS900に処理を移し、「都市ガス」の供給量を増加させる必要がないと判定すると、再度、ステップS100に処理を移す。
(都市ガス供給量増加工程S900)
図1、図2および図5に示すように、中央制御部71は、都市ガス供給量増加工程S900において、
(a)流量調整弁21,65の各開閉量を増加させて、「LPG」が混合された「低発熱量LNG」(発熱量:「42.5MJ/m3」)を第3気化器V3に導入するとともに、
・流量調整弁31の開閉量を増加させて、第3気化器V3から流出された「NG」(発熱量:「42.5MJ/m3」)を第2NG供給ライン30Bに導入する、
制御をおこなう
これにより、第2NG供給ライン30Bには、第2気化器V2を介した「NG」に加え、第3気化器V3を介した「NG」が流れることとなるため、「都市ガス」の供給量を増加させることが可能となる。
中央制御部71は、都市ガス供給量増加工程S900をおこなった後、再び、ステップS100に処理を移す。
以上のように、本実施形態では、原則、
(a)第1LNGタンクTLから払い出された「低発熱量LNG」(発熱量:「42.5MJ/m3」)を気化させることで、第1NG供給ライン30Aを介して供給される「発電用ガス」(発熱量:「40.5~42.5MJ/m3」)が生成される一方、
(b)第2LNGタンクTHから払い出された「高発熱量LNG」(発熱量:「44.5MJ/m3」)を気化させることで、第2NG供給ライン30Bを介して供給される「都市ガス」が生成される、
ように構成されている。
すなわち、本実施形態では、
(a)第1LNG払出ライン20Aおよび第1NG供給ライン30Aが、「発電用ガス」を供給するための系統、
(b)第2LNG払出ライン20Bおよび第2NG供給ライン30Bが、「都市ガス」を供給するための系統、
といったように、これら系統がシンプルかつ明確に区分けされているため、複雑な制御等をおこなうことなく、各需要先に所定発熱量の燃料ガスを供給することが可能である。
また、本実施形態では、
(a)「低発熱量LNG」が、第1LNGタンクTLに、また、
(b)「高発熱量LNG」が、第2LNGタンクTHに、
それぞれ、貯蔵されるように構成されている。
このため、本実施形態では、例えば、「LNG」種(例えば、シェール・ガス)が多様化しても、発熱量の異なる「LNG」を混ぜることなく(均一化することなく)柔軟に受け入れる(対応する)ことが可能なため、「LNG」の発熱量の管理や受け入れ等を容易におこなうことができる。
さらに、本実施形態では、2系統のLNG供給ラインと、2基以上のLNGタンクとが、既に設けられている施設(例えば、本実施形態のような「LNG基地」)にあっては、大がかりな工事等を要することなく、ほとんどそのまま利用することが可能である。
さらに、本実施形態では、第1LNGタンクTLおよび第2LNGタンクTHに貯蔵される「LNG」の発熱量によっては、
(a)第1LNGタンクTLから払い出された「低発熱量LNG」を気化させるだけで、そのまま、需要先に「発電用ガス」を供給することができる一方、
(b)第2LNGタンクTHから払い出された「高発熱量LNG」を気化させるだけで、そのまま、需要先に「都市ガス」を供給することができる、
ように構成されている。
かかる場合、熱調処理をおこなう必要がないため、高品質の「発電用ガス」および「都市ガス」を需要先に直接的かつ安定的に供給することが可能である。
特に、本実施形態では、第1LNGタンクTLに貯蔵される「低発熱量LNG」の品質に問題がなければ、需要先(例えば、発電所)で使用される「発電用ガス」の要求性状を十分に確保することが可能である。
また、本実施形態では、第2LNGタンクTHに、「高発熱量LNG」(発熱量:「44、5MJ/m」が貯蔵されているため、これをそのまま用いる場合であっても、増熱(「都市ガス」(発熱量:「45MJ/m」))に要する負担を低減(「LPG」の添加量を削減)することが可能である。
さらに、本実施形態では、第1NG供給ライン30Aを流れる「発電用ガス」の品質が、
(a)「第1品質基準値」(契約値、例えば、発熱量:「40.5MJ/m」)および「第2品質基準値」(自主管理値、例えば、発熱量:「41.5MJ/m3」)の何れの基準値も満たしている場合、第1LNG払出ライン20Aに「15t/h」の「再液化ガス」を導入する一方、第2LNG払出ライン20Bに「1t/h」の「再液化ガス」を導入し、
(b)「第1品質基準値」を満たしているが「第2品質基準値」を満たしていない場合、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量を「15t/h」→「2t/h」に減少させる一方(「13t/h」減)、第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量を「1t/h」→「14t/h」に増加させるとともに(「13t/h」増)、
(c)「第1品質基準値」を満たしていない場合、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化BOG」の導入量を「15t/h」→「0t/h」にする一方(「15t/h」減)、第2LNG払出ライン20Bへの「再液化BOG」の導入量を「1t/h」→「16t/h」に増加させる(「15t/h」増)、
ように構成されている。
すなわち、本実施形態では、第1LNG払出ライン20A側においては、
(a)原則、第1LNGタンクTLから払い出された「LNG」(例えば、発熱量:「44.8MJ/m3」)に比較的多め(「15t/h」)の「再液化BOG」(例えば、発熱量:「39.6MJ/m3」))を混合したものを流通させることができる一方、
(b)「発電用ガス」の品質が「第1品質基準値」(「第2品質基準値」)を満たさなくなると、第1LNGタンクTLから払い出された「低発熱量LNG」のみ(「低発熱量LNG」に比較的少なめ(「2t/h」)の「再液化BOG」を混合したもの)を流通させることができる、
ように構成されている。
このため、本実施形態では、「発電用ガス」を、需要先に安定して供給することができるばかりか、比較的容易に、一定の品質(「第1品質基準値」および「第2品質基準値」を満たす品質)とすることが可能なため、ガス製造に要するコストを確実に低減することが可能である。
一方、本実施形態では、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化ガス」の導入量が減じられると、その減じた分の「再液化ガス」が、第2LNG払出ライン20Bに導入されるように構成されている。
すなわち、本実施形態では、第1LNG払出ライン20Aへの「再液化ガス」の導入量を減じる場合であっても、再液化装置Rによる「再液化ガス」の生成処理を、中断することなく継続的におこなうことができるため、常に、一定品質の「再液化ガス」を安定して生成することが可能である。
なお、一般に、「都市ガス」を供給する運用をおこなっている施設(本実施形態のような「LNG基地」)においては、「都市ガス」の規定発熱量(発熱量「45MJ/m3」を遵守する必要があることから、熱調設備60のような設備や、比較的発熱量の高い「LNG」を貯蔵するLNGタンクが設けられている場合がほとんどである。
このため、本実施形態のように、「再液化ガス」を第2LNG払出ライン20Bに供給することによって、「都市ガス」の発熱量が低下するような場合であっても、既存の設備を利用して、「高発熱量LNG」を増熱することが可能である。
この点、本実施形態では、「発電用ガス」のみならず、「都市ガス」においても、品質を確保しつつ、需要先に安定的に供給することができるものといえる。
なお、本実施形態では、再液化装置Rを用いて「BOG」の再液化処理をおこなっているため、
(a)BOG圧縮機41の吐出圧力等を、必要以上に高める必要がなく、また、
(b)「BOG」中の「メタン」と、高沸点成分である「窒素」とを良好に分離することが可能なため、需要先に供給される「発電用ガス」等の窒素成分を低減することができ、
(c)「BOG」を「LNG」の冷熱を利用して間接的に「BOG」を冷却しているため、「LNG」の発熱量が損失することがほとんどない、
等のメリットがある。
このように、本実施形態によれば、発熱量の異なる「都市ガス」および「発電用ガス」を、品質の低下を招くことなく、安定的かつ安価に、需要先に供給することができるうえ、様々な「LNG基地」等の施設に容易に適用することが可能である。
なお、本実施形態では、低温液体としての「LNG」を需要先に供給する場合を例にとって説明したが、本発明は、これに限られず、他の低温液体(例えば、LPG)を供給する場合にも適用することが可能である。
また、本実施形態では、「第1品質基準値」および「第2品質基準値」として、所定の「発熱量」を設定したが、これに加えて(または、これに代えて)、他の基準値、例えば、「窒素濃度」(例えば、「第1品質基準値」としては「窒素濃度:4.0mol%」、また、「第2品質基準値」としては「窒素濃度:0.3mol%」)や、「熱量変化速度」(例えば、「第1品質基準値」としては「熱量変化速度:5.0%/min」、また、「第2品質基準値」としては「熱量変化速度:3.0%/min」)を設定してもよい。
さらに、本実施形態では、「再液化BOG」を、第1LNG払出ライン20Aおよび第2LNG払出ライン20Bに導入するように構成したが、何れか一方の払出ライン20に導入しないように構成してもよく、また、何れの払出ラインにも導入しないように構成することも可能である。
また、本実施形態では、「低発熱量LNG」を第2NG供給ライン30Bに導入するためのラインとして、第1LNG払出分岐ライン20C、第3気化器V3および第2NG分岐供給ライン30Cを設けたが、これらを省略することも可能である。
さらに、本実施形態では、「都市ガス」側の系統のみに熱調設備60を設けたが、必要に応じて、「発電用ガス」側の系統にもこれと同様な熱調設備を設けてもよいことはいうまでもない。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により、本発明は限定されるものではない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実例および運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることはもちろんであることを付け加えておく。
1 LNG供給システム
2 アンローディングアーム
10 LNG受入ライン
10A 第1LNG受入ライン
10B 第2LNG受入ライン
20 LNG払出ライン
20A 第1LNG払出ライン
20B 第2LNG払出ライン
20C 第1LNG払出分岐ライン
21 流量調整弁
22A,22B バイパスライン
23A,23B 開閉弁
25 冷却用LNGライン
25A 冷却用LNG往きライン
25B 冷却用LNG戻りライン
30 NG供給ライン
30A 第1NG供給ライン
30B 第2NG供給ライン
30C 第2NG分岐供給ライン
31 流量調整弁
40 BOG排出ライン
41 BOG圧縮機
50 再液化BOG供給ライン
50A 第1再液化BOG供給ライン
50B 第2再液化BOG供給ライン
51 緊急遮断弁
52,53 流量調整弁
60 熱調設備
61 LPGタンク
62 LPG払出ライン
63,65 流量調整弁
64 LPG払出分岐ライン
70 制御装置
71 中央制御部
72 記憶部
T LNGタンク
TL 第1LNGタンク
TH 第2LNGタンク
R 再液化装置
S LNGタンカー
P1A,P1B LNG払出ポンプ
P2 冷却用LNGポンプ
P3 コンデンセントポンプ
V1 第1気化器
V2 第2気化器
V3 第3気化器

Claims (4)

  1. 低温液体を貯蔵する第1低温タンクと、
    前記低温液体よりも発熱量が高い低温液体を貯蔵する第2低温タンクと、
    前記第1低温タンクに接続され、第1発熱量の第1燃料ガスを需要先に供給するための第1払出ラインと、
    前記第2低温タンクに接続され、前記第1発熱量よりも高い第2発熱量の第2燃料ガスを需要先に供給するための第2払出ラインと、
    前記第1払出ラインを流通する前記低温液体または該低温液体を気化させた燃料ガスに増熱用燃料を混合することによって前記第2燃料ガスを生成可能な熱量調整装置と、
    前記第1低温タンクおよび前記第2低温タンクの少なくとも何れか一方の低温タンク内で発生した蒸発ガスを当該低温タンクの外部に排出するための蒸発ガス排出ラインと、
    前記蒸発ガス排出ラインを介して排出された前記蒸発ガスを冷却して再液化する再液化装置と、
    前記再液化装置によって再液化された再液化ガスを前記第1払出ラインに供給する再液化ガス供給ラインと、
    前記再液化ガス供給ラインに設けられ、前記第1払出ラインへの前記再液化ガスの供給量を可変する制御バルブと、
    前記第1燃料ガスの品質を表す品質値を計測する計測装置と、
    前記計測装置によって計測された前記品質値に基づいて前記制御バルブの開閉量を制御する制御装置と、を備え、
    前記第1低温タンクには、
    前記第1発熱量として予め定めた発熱量範囲に調整された低温液体が貯蔵され
    前記制御装置は、
    前記計測装置によって計測された前記品質値が予め定めた品質基準値を満たしているか否かを判定する判定部を有し、
    前記判定部によって前記品質値が前記品質基準値を満たしていないと判定されると、前記第1払出ラインに供給する前記再液化ガスの量を減じるように前記制御バルブの開閉量を制御する、
    ことを特徴とする燃料ガス供給システム。
  2. 前記燃料ガス供給システムは、
    前記再液化装置によって再液化された前記再液化ガスを前記第2払出ラインに供給する第2再液化ガス供給ラインと、
    前記第2再液化ガス供給ラインに設けられ、前記第2払出ラインへの前記再液化ガスの供給量を可変する第2制御バルブと、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記判定部によって前記品質値が前記品質基準値を満たしていないと判定されると、前記制御バルブを制御することによって減じられた量に対応する前記再液化ガスを前記第2払出ラインに供給するように前記第2制御バルブの開閉量を制御する、
    ことを特徴とする請求項に記載の燃料ガス供給システム。
  3. 低温液体を貯蔵する第1低温タンクと、
    前記低温液体よりも発熱量が高い低温液体を貯蔵する第2低温タンクと、
    前記第1低温タンクに接続され、第1発熱量の第1燃料ガスを需要先に供給するための第1払出ラインと、
    前記第2低温タンクに接続され、前記第1発熱量よりも高い第2発熱量の第2燃料ガスを需要先に供給するための第2払出ラインと、
    前記第1払出ラインを流通する前記低温液体または該低温液体を気化させた燃料ガスに増熱用燃料を混合することによって前記第2燃料ガスを生成可能な熱量調整装置と、
    前記第1低温タンクおよび前記第2低温タンクの少なくとも何れか一方の低温タンク内で発生した蒸発ガスを当該低温タンクの外部に排出するための蒸発ガス排出ラインと、
    前記蒸発ガス排出ラインを介して排出された前記蒸発ガスを冷却して再液化する再液化装置と、
    前記再液化装置によって再液化された再液化ガスを前記第1払出ラインに供給する再液化ガス供給ラインと、
    前記再液化ガス供給ラインに設けられ、前記第1払出ラインへの前記再液化ガスの供給量を可変する制御バルブと、
    前記第1燃料ガスの品質を表す品質値を計測する計測装置と、
    前記計測装置によって計測された前記品質値に基づいて前記制御バルブの開閉量を制御する制御装置と、
    を備えた燃料ガス供給システムにおける燃料ガス供給方法であって、
    前記燃料ガス供給方法は、
    前記第1発熱量として予め定めた発熱量範囲に調整された低温液体を前記第1低温タンクに貯蔵する貯蔵工程と、
    前記制御装置が、前記品質値が品質基準値を満たしていないと判定すると、前記第1払出ラインに供給する前記再液化ガスの量を減じるように前記制御バルブの開閉量を制御する工程と、を含む、
    ことを特徴とする燃料ガス供給方法。
  4. 前記燃料ガス供給方法の前記燃料ガス供給システムは、
    前記再液化装置によって再液化された前記再液化ガスを前記第2払出ラインに供給する第2再液化ガス供給ラインと、
    前記第2再液化ガス供給ラインに設けられ、前記第2払出ラインへの前記再液化ガスの供給量を可変する第2制御バルブと、をさらに備え、
    前記燃料ガス供給方法は、
    前記制御装置が、前記品質値が前記品質基準値を満たしていないと判定すると、前記制御バルブを制御することによって減じられた量に対応する前記再液化ガスを前記第2払出ラインに供給するように前記第2制御バルブの開閉量を制御する工程を含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料ガス供給方法。
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