JP7216505B2 - 車両の走行制御システム - Google Patents

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本発明は、ドライバによるステアリング保持を必要とする運転モードの制御とドライバによるステアリング保持を必要としない運転モードの制御を行う車両の走行制御システムに関する。
自動車等の車両においては、ドライバの負担を軽減して快適且つ安全な走行を実現するため、ドライバの運転を支援する運転支援やドライバによる運転操作を要することなく車両の自動運転を行う制御システムが開発され、一部は実用化されている。
このような制御システムにおいては、一般に、ドライバが自ら操舵しようとする場合、ドライバのステアリグ保持を検知してドライバのステアリング保持を必要としない運転モードからドライバのステアリング保持を必要とする運転モードに自動的に切り換えるようにしている。
例えば、特許文献1には、運転者の操舵を補助する補助トルクを操舵機構に付与するモータの制御方式を、運転者がステアリング・ホイールに付与する操舵トルクの絶対値の大小を判定して切り換えることにより、特別なスイッチ操作によって操舵モードを自動操舵モードから手動操舵モードに切り換える必要を無くし、運転中の操作対象や操作数を削減して操作性の高いより自然なマンマシンインターフェイスを構築することのできる技術が開示されている。
特開2004-17881号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来の技術では、ドライバがステアリングを保持していない状態からステアリングを保持して操舵しようとする場合、ドライバの操舵方向とシステム側の操舵方向とが異なる場合には、ドライバに操舵反力が加わり、操舵感が固いと感じて違和感が生じるばかりでなく、この操舵反力に対して力を入れ過ぎて操舵量が過多となり、操舵特性がオーバーステアになる虞がある。逆に、ドライバの操舵方向とシステム側の操舵方向とが同じ場合には、操舵感が軽すぎて操舵量が不足し、操舵特性がアンダーステアになる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ドライバのステアリング保持を必要としない運転モードからドライバのステアリング保持を必要とする運転モードにドライバに違和感を与えることなく切り換え、ドライバの円滑な操舵を可能とすることのできる車両の走行制御システムを提供することを目的としている。
本発明の一態様による車両の走行制御システムは、ドライバによるステアリング保持を必要とする第1の運転モードと、前記ドライバによる前記ステアリング保持を必要としない第2の運転モードとを有する車両の走行制御システムであって、車両運転中の前記ドライバの状態を検出するドライバ状態検出部と、前記第2の運転モードで走行中に、前記ドライバ状態検出部で検出した前記ドライバの状態から前記ドライバが前記ステアリングを保持しようとしているか否かを判断するステアリング保持判断部と、前記第2の運転モードで走行中に、前記ステアリング保持判断部によって前記ドライバが前記ステアリングを保持しようとしていると判断された場合、前記ドライバが実際に前記ステアリングを保持する前に前記第2の運転モードから前記第1の運転モードに切り換え、前記ドライバが前記ステアリングを保持していなくとも前記第1の運転モードの走行制御を実行させる運転モード切換部とを備える。
本発明によれば、ドライバのステアリング保持を必要としない運転モードからドライバのステアリング保持を必要とする運転モードにドライバに違和感を与えることなく切り換え、ドライバの円滑な操舵を可能とすることができる。
車両の走行制御システムを示す構成図 ステアリング保持の説明図 操舵アシストのオンオフタイミングを示す説明図 運転モード切換処理のフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1において、符号1は自動車等の車両の走行制御システムであり、走行制御装置100を中心として、ドライバ状態監視装置5、外部環境認識装置10、測位装置20、地図情報処理装置30、エンジン制御装置40、変速機制御装置50、ブレーキ制御装置60、操舵制御装置70、警報制御装置80等が通信バス150を介してネットワーク接続されて構成されている。
ドライバ状態監視装置5は、車内のドライバの状態を監視してドライバ状態の情報を走行制御装置100に送信する。ドライバ状態は、車内に設置されたカメラ、近赤外線LED、レーダ等を用いた視覚センサ6により、ドライバの顔の表情やドライバの手の動きを検出することで取得することができる。走行制御装置100は、ドライバ状態監視装置5からの情報に基づいて、ドライバが正常に運転を可能な状態にあるか、ドライバが自らの意思で運転しようとしているか否かを判断する。
例えば、カメラ画像からドライバの視線挙動を検出してドライバが正常に運転可能な状態にあるか否かを判断する場合、角膜上の虚像が眼球運動によって平行移動するのを瞳孔中心を基準として検出する。そして、後述する外部環境認識装置10で認識した先行車両等に対するドライバの視線挙動のばらつきを評価し、ドライバが正常に運転可能な覚醒状態にあるか否かを判断する。また、ドライバの瞳孔面積の変化からドライバ状態を判断する場合には、カメラ画像におけるドライバの瞳孔面積の減少率を算出し、所定時間内で瞳孔面積の減少率が閾値を上回った時間が一定以上となった場合、ドライバの覚醒度が低下していると判断する。
外部環境認識装置10は、車載のカメラユニット11、ミリ波レーダやレーザレーダ等のレーダ装置12等の環境認識用の各種デバイスを備えている。外部環境認識装置10は、カメラユニット11やレーダ装置12等で検出した自車両周囲の物体の検出情報に加え、路車間通信や車車間通信等のインフラ通信によって取得した交通情報、測位装置20で測位した自車両の位置情報、地図情報処理装置30からの地図情報等により、自車両周囲の外部環境を認識する。
例えば、カメラユニット11として、同一対象物を異なる視点から撮像する2台のカメラで構成されるステレオカメラを搭載する場合、このステレオカメラで撮像した左右一対の画像をステレオ処理することにより、外部環境を3次元的に認識することができる。ステレオカメラとしてのカメラユニット11は、例えば、車室内上部のフロントウィンドウ内側のルームミラー近傍に、CCDやCMOS等の撮像素子を有するシャッタ同期の2台のカラーカメラが所定の基線長で車幅方向左右に配置されて構成されている。
ステレオカメラとしてのカメラユニット11で撮像された左右一対の画像は、マッチング処理によって左右画像間の対応位置の画素ずれ量(視差)が求められ、画素ずれ量を輝度データ等に変換した距離画像が生成される。この距離画像上の点は、三角測量の原理から、自車両の中心とする実空間上の点に座標変換され、自車両が走行する道路の白線(車線)、障害物、自車両の前方を走行する車両等が3次元的に認識される。
車線としての道路白線は、画像から白線の候補となる点群を抽出し、その候補点を結ぶ直線や曲線を算出することにより、認識することができる。例えば、画像上に設定された白線検出領域内において、水平方向(車幅方向)に設定した複数の探索ライン上で輝度が所定以上変化するエッジの検出を行って探索ライン毎に1組の白線開始点及び白線終了点を検出し、白線開始点と白線終了点との間の中間の領域を白線候補点として抽出する。
そして、単位時間当たりの車両移動量に基づく白線候補点の空間座標位置の時系列データを処理して左右の白線を近似するモデルを算出し、このモデルにより、白線を認識する。白線の近似モデルとしては、ハフ変換によって求めた直線成分を連結した近似モデルや、2次式等の曲線で近似したモデルを用いることができる。
測位装置20は、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星等の複数の航法衛星からの信号に基づく測位を主として、自車両の車両位置を検出する。また、衛星からの信号(電波)の捕捉状態化や電波の反射によるマルチパスの影響等で測位精度が悪化した場合には、ジャイロセンサ22や車速センサ23等の車載センサを用いた自律航法による測位を併用して自車両の車両位置を検出する。
複数の航法衛星による測位では、航法衛星から送信される軌道及び時刻等に関する情報を含む信号を受信機21を介して受信し、受信した信号に基づいて自車両の自己位置を、経度、緯度、高度、及び時間情報を含む絶対位置として測位する。また、自律航法による測位では、ジャイロセンサ22によって検出した自車両の進行方位と車速センサ23から出力される車速パルス等から算出した自車両の移動距離とに基づいて、相対的な位置変化分としての自車位置を測位する。
地図情報処理装置30は、地図データベースDBを備え、測位装置20で測位した自車両の位置データから地図データベースDBの地図データ上での位置を特定して出力する。地図データベースDBは、自動運転を含む走行制御用に作成された高精度地図を保有するデータベースであり、HDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)等の大容量記憶媒体に格納されている。
詳細には、高精度地図は、道路形状や道路間の接続関係等の静的な情報と、インフラ通信によって収集される交通情報等の動的な情報とを複数の階層で保持する多次元マップ(ダイナミックマップ)として構成されている。道路データとしては、道路白線の種別、走行レーンの数、走行レーンの幅、走行レーンの幅方向の中心位置を示す点列データ、走行レーンの曲率、走行レーンの進行方位角、制限速度等が含まれている。データの信頼度やデータ更新の日付け等の属性データと共に保持されている。
更に、地図情報処理装置30は、地図データベースDBの保守管理を行い、地図データベースDBのノード、リンク、データ点を検定して常に最新の状態に維持すると共に、データベース上にデータが存在しない領域についても新規データを作成・追加し、より詳細なデータベースを構築する。地図データベースDBのデータ更新及び新規データの追加は、測位装置20によって測位された位置データと、地図データベースDBに記憶されているデータとの照合によって行われる。
エンジン制御装置40は、エンジン運転状態を検出する各種センサ類からの信号及び通信バス150を介して送信される各種制御情報に基づいて、エンジン(図示せず)の運転状態を制御する。エンジン制御装置40は、例えば、吸入空気量、スロットル開度、エンジン水温、吸気温度、空燃比、クランク角、アクセル開度、その他の車両情報に基づき、燃料噴射制御、点火時期制御、電子制御スロットル弁の開度制御等を主要とするエンジン制御を実行する。
変速機制御装置50は、変速位置や車速等を検出するセンサ類からの信号や通信バス150を介して送信される各種制御情報に基づいて、自動変速機(図示せず)に供給する油圧を制御し、予め設定された変速特性に従って自動変速機を制御する。
ブレーキ制御装置60は、例えば、ブレーキスイッチ、4輪の車輪速、操舵角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、4輪のブレーキ装置(図示せず)をドライバのブレーキ操作とは独立して制御する。また、ブレーキ制御装置60は、各輪のブレーキ力に基づいて各輪のブレーキ液圧を算出して、アンチロック・ブレーキ・システムや横すべり防止制御等を行う。
操舵制御装置70は、例えば、車速、ドライバの操舵トルク、操舵角、ヨーレート、その他の車両情報に基づいて、操舵系に設けた電動パワーステアリングモータ(EPSモータ;図示せず)による操舵トルクを制御する。この操舵トルクの制御は、実操舵角を目標操舵角に一致させるための目標操舵トルクを実現するEPSモータの電流制御として実行され、ドライバのステアリング操作によるオーバーライドがない場合、例えばPID制御によってEPSモータの駆動電流が制御される。
警報制御装置80は、車両の各種装置に異常が生じた場合やドライバに注意を喚起するための警報、及びドライバに提示する各種情報の出力を制御する装置である。例えば、モニタ、ディスプレイ、アラームランプ等の視覚的な出力と、スピーカ・ブザー等の聴覚的な出力との少なくとも一方を用いて、警告・情報提示を行う。警報制御装置80は、自動運転を含む走行制御を実行中、その制御状態をドライバに提示し、また、ドライバの操作によって自動運転含む走行制御が休止された場合には、そのときの運転状態をドライバに報知する。
次に、走行制御システム1の中心となる走行制御装置100について説明する。走行制御装置100は、ドライバがステアリング操作、アクセル操作、及びブレーキ操作等の運転操作を行って自車両を走行させる手動運転モードに対して、ドライバが図示しないスイッチやパネル等を操作してドライバの運転操作を支援する運転支援モード、或いはドライバの運転操作を要しない自動走行の自動運転モードにセットしたとき、エンジン制御装置40、変速機制御装置50、ブレーキ制御装置60を介して、所定の走行制御を実行する。
この走行制御装置100による走行制御においては、走行制御装置100は、ドライバによるステアリングの保舵状態に応じて、第1の運転モードと第2の運転モードとを切り換える。第1の運転モードは、ドライバによるステアリングの保持を必要とする運転モードであり、ドライバがステアリングを保持していることを前提としてドライバの運転操作を支援する運転支援モードから上述の手動運転モードまでを含む運転モードである。また、第2の運転モードは、ドライバによるステアリングの保持を必要としない運転モードであり、少なくともドライバによる運転操作を必要としない自動運転を含む運転モードである。
この場合、第2の運転モードでドライバがステアリングを保持していない状態からステアリングを保持してそのまま操舵しようとすると、EPSモータによってドライバの操舵をアシストするアシストトルクが発生し、操舵方向によっては操舵感が固くなったり軽すぎたりして違和感が生じる虞がある。このため、走行制御装置100は、第2の運転モードで走行中にドライバ状態監視装置5によってドライバがステアリングを保持しようとしていると判断された場合、実際にドライがステアリングを保持する前に第2の運転モードから第1の運転モードに切り換えることにより、ドライバが実際にステアリングを保持したときに違和感を与えないように改善する。
このような運転モードの切り換えに係る機能部として、走行制御装置100は、ステアリング保持判断部101、運転モード切換部102、走行制御部103を備えている。運転モード切換部102は、切換指示部102aと切換タイミング調整部102bと切換復帰部102cとを備えて構成されている。
走行制御装置100は、これらの機能部により、車両運転中のドライバの状態を検出するドライバ状態検出部としてのドライバ状態監視装置5からの情報に基づいて、ドライバがステアリングを保持しようとしているか否かを判断する。そして、第2の運転モードで走行中に、ドライバがステアリングを保持しようとしていると判断した場合、ドライバが実際にステアリングを保持する前に第2の運転モードから第1の運転モードに切り換えることにより、ドライバが実際にステアリングを保持する前にEPSモータを介してドライバの操舵をアシストするアシストトルクを発生させ、ドライバが実際にステアリングを保持したときに違和感を与えないようにする。
詳細には、ステアリング保持判断部101は、第2の運転モードで走行中に、ドライバ状態監視装置5で検出したドライバの手の動きからドライバがステアリングを保持しようとしているか否かを判断する。例えば、図2に示すように、カメラ画像等からドライバの手Hがステアリングホイール2の方向に向かって所定速度で移動したことを検出した場合、所定時間後にドライバがステアリングを保持する意思があると判断する。この場合、既にドライバの手Hがステアリングホイール2の近傍にある場合には、指Fの動きを検出し、指Fがステアリングホイール2を握る方向に動いた場合、ドライバがステアリングを保持する意思があると判断する。
尚、ドライバがステアリングを保持しようとしているか否かは、ドライバの手の動きとドライバの視線の変化に基づいて判断するようにしても良い。例えば、ドライバの手がステアリングホイール2の方向に移動し、且つドライバの眼球運動によって角膜上に出現するステアリングホイール2の像が一定以上の面積となったとき、ドライバがステアリングを保持しようとしていると判断する。
更に、ステアリング保持判断部101は、ドライバがステアリングを保持する意思があると判断した場合、その後、設定時間内にドライバが実際にステアリングを保持したか否かを、ステアリングホイール2の操舵トルクを検出するトルクセンサ7や、ドライバの手(指)のステアリングホイール2への接触を検出するタッチセンサ8等からの信号によって確認する。
トルクセンサ7は、ステアリングホイール2が固設されるステアリング軸(図示せず)の捩れからドライバがステアリング軸に入力する操舵トルクを検出するセンサである。このトルクセンサ7で検出した操舵トルクからドライバによる操舵介入(操舵オーバライド)の有無を判定することができる。
また、タッチセンサ8は、感圧センサ、圧力センサ、容量センサ等から構成することができ、例えば、図2に示すように、ステアリング軸(図示せず)にスポーク2aを介して支持されるステアリングホイール2の周方向に、ドライバがステアリングホイール2を把持する位置に対応して複数のタッチセンサ8a,8b,8c,8dが配設されている。これらのタッチセンサ8a,8b,8c,8dからの信号により、ドライバがステアリングホイール2の設定範囲を設定圧力で把持したことを検出したとき、ドライバによる操舵介入(操舵オーバライド)と判定することができる。
運転モード切換部102は、第2の運転モードで走行中に、ステアリング保持判断部101でドライバがステアリングを保持しようとしていると判断した場合、ドライバが実際にステアリングを保持する前に、第1の運転モードへの切換指示を切換指示部102aから出力する。
切換指示部102aから出力される第1の運転モードへの切換指示は、切換タイミング調整部102bにより、走行制御部103への出力タイミングが調整される。切換タイミング調整部102bは、第2の運転モードから第1の走行モードに切り換えるタイミングを、車両の制御状態、走行環境の変化、ドライバの状態等に応じて調整する。切換タイミング調整部102bは、通常の運転状態では切換指示部102aからの切換指示を走行制御部103に直ちに出力し、緊急の操舵を要する状態では、走行制御部103に出力するタイミングを保留を含めて所定時間遅らせる。
具体的には、走行制御システム1は、車両に異常が発生した場合、自車両を路側帯等の安全な場所に自動的に停止させる自動停車モードに移行し、また、自車両前方に衝突危険性のある障害物を検出した場合には、障害物を回避するための回避操舵モードに移行する。このような自動停車モードや回避操舵モード等の緊急操舵モードの制御時には、ドライバの操作による回避操舵が間に合うか否かを判断し、ドライバの回避操舵が間に合わないと判断した場合、第2の運転モードから第1の運転モードへの切り換えを保留し、ドライバの回避操舵が間に合うと判断した場合には、ドライバが実際にステアリングを保持するまで第1の運転モードへの切換指示を出力するタイミングを遅らせる。
例えば、図3(a)に示すように、ドライバが自車両Cの前方に障害物OBを発見して緊急の回避操舵を行うような状況においては、ドライバが実際にステアリングを保持する前に操舵アシストをオンにしてEPSモータからアシストトルクを発生させると、このアシストトルクはドライバの操舵トルクを見込んだトルクとなる。このため、ドライバが実際にステアリングを操舵するときに操舵感を軽く感じてしまい、障害物OBを回避するための操舵量が不足する虞がある。
このため、切換タイミング調整部102bは、緊急操舵モードの制御時、第1の運転モードに切り換えるタイミングを通常の場合よりも遅くする(ドライバの操作による回避操舵が間に合わない場合は保留)ことにより、できるだけドライバの操舵によらずに必要な操舵量をシステム側で発生する時間を確保する。これにより、図3(b)に示すように、障害物OBを回避可能な操舵量を発生させることができ、安全性を確保することが可能となる。
切換復帰部102cは、走行制御部103に第2の運転モードから第1の運転モードに切り換える切換指示を出力した後、設定時間内に、ステアリング保持判断部101でドライバが実際にステアリングを保持したことを確認できない場合、走行制御部103に、切り換えた第1の運転モードから第2の運転モードに戻すための復帰指示を出力する。
走行制御部103は、ステアリング保持判断部101でドライバがステアリングを把持していないと判断される場合、少なくともドライバによる運転操作を必要としない自動運転を含む第2の運転モードで自車両の走行を制御する。例えば、ドライバがスイッチやパネル等を介して自動運転モードにセットし、外部環境認識装置10、測位装置20、地図情報処理装置30により、自車両の走行環境情報、道路環境及び自車両位置情報を所定の精度で取得でき、且つドライバが覚醒状態にあってステアリングを保持していない場合、自動運転の制御条件が成立し、走行制御部103は自車両が進行する目標経路に沿って自車両が所定の速度で走行するよう制御する。
また、走行制御部103は、第2の運転モードで走行中に、切換タイミング調整部102bから第1の運転モードへの切換指示を受信した場合、第2の運転モードから第1の走行モードに切り換えてEPSモータを介したアシストトルクを発生させる。このアシストトルクは、ドライバがステアリングを保持する前に発生させ、ドライバが実際にステアリングを保持したときに違和感を与えないようにする。但し、アシストトルクを発生させた後、設定時間が経過してドライバが実際にステアリングを保持していない場合には、第1の運転モードから第2の運転モードに戻してアシストトルクの発生を停止する。
次に、走行制御装置100における運転モードの切換処理について、図4に示す運転モード切換処理のフローチャートを用いて説明する。
この運転モード切換処理は、先ず最初のステップS1において、走行制御装置100は、ドライバがステアリングを保持しておらず、EPSモータによる操舵アシストがオフの状態の第2の運転モードで走行中か否かを調べる。その結果、第1の運転モードで走行中の場合には本処理を抜け、第2の運転モードで走行中の場合、更にステップS2でドライバがステアリングを保持する可能性があるか(保持しようとしているか)を判断する。
ステップS2において、ドライバがステアリングを保持する可能性がない場合には本処理を抜け、ドライバがステアリングを保持する可能性があると判断される場合、ステップS3へ進んで緊急操舵フラグFがF=1にセットされているか否かを調べる。緊急操舵フラグFは、異常発生時の緊急操舵モードを示すフラグであり、F=1で緊急操舵モードの走行状態であることを示し、F=0で通常の走行状態であることを示している。
ステップS3において、緊急操舵フラグFがF=0で通常の走行状態である場合には、ステップS3からステップS4へ進む。ステップS4では、第2の運転モードから第1の運転モードに切り換え、ドライバの操舵操作をアシストするアシストトルクをEPSモータの電流制御によって発生させる(EPSアシストトルクON)。
ステップS4でアシストトルクをONにした後は、ステップS5へ進み、第2の運転モードから第1の運転モードに切り換えた後(アシストトルクをONにした後)、設定時間内にドライバが実際にステアリングを保持したか否かを調べる。ドライバがステアリングを保持した場合には本処理を抜け、設定時間内にドライバがステアリングを保持していない場合、ステップS5からステップS6へ進んで、第2の運転モードから第1の運転モードに戻し、アシストトルクを0にする(EPSアシストトルクOFF)。
一方、ステップS3において緊急操舵フラグFがF=1にセットされており、緊急操舵モードの制御時である場合には、ステップS3からステップS7へ進み、ドライバの操作で緊急操舵が間に合うか否かを判断する。ドライバの操作で緊急操舵が間に合うと判断される場合、ステップS7からステップS8へ進み、ドライバの操作で緊急操舵が間に合わないと判断される場合には、ステップS7からステップS3へ戻り、第2の運転モードから第1の運転モードに切り換えるタイミングを遅らせる。
ドライバの操作で緊急操舵が間に合うと判断される場合、ステップS8では、ドライバがステアリングを保持したか否かを検知する。ドライバのステアリング保持を検知しない場合には、ステップS8からステップS3へ戻り、ドライバのステアリング保持を検知した場合、ステップS8からステップS9へ進んで第2の運転モードから第1の運転モードに切り換え、EPSアシストトルクをONにする。
このように本実施の形態においては、第2の運転モードで走行中にドライバがステアリングを保持しようとしていると判断した場合、実際にドライがステアリングを保持する前に第2の運転モードから第1の運転モードに切り換えることにより、ドライバが実際にステアリングを保持したときに違和感を生じないようにしている。これにより、第2の運転モードから第1の運転モードにドライバに違和感を与えることなく切り換え、ドライバの円滑な操舵を可能とすることができる。
1 走行制御システム
2 ステアリングホイール
5 ドライバ状態監視装置
6 視覚センサ
7 トルクセンサ
8 タッチセンサ
10 外部環境認識装置
20 測位装置
30 地図情報処理装置
40 エンジン制御装置
50 変速機制御装置
60 ブレーキ制御装置
70 操舵制御装置
80 警報制御装置
100 走行制御装置
101 ステアリング保持判断部
102 運転モード切換部
102a 切換指示部
102b 切換タイミング調整部
102c 切換復帰部
103 走行制御部

Claims (5)

  1. ドライバによるステアリング保持を必要とする第1の運転モードと、前記ドライバによる前記ステアリング保持を必要としない第2の運転モードとを有する車両の走行制御システムであって、
    車両運転中の前記ドライバの状態を検出するドライバ状態検出部と、
    前記第2の運転モードで走行中に、前記ドライバ状態検出部で検出した前記ドライバの状態から前記ドライバが前記ステアリングを保持しようとしているか否かを判断するステアリング保持判断部と、
    前記第2の運転モードで走行中に、前記ステアリング保持判断部によって前記ドライバが前記ステアリングを保持しようとしていると判断された場合、前記ドライバが実際に前記ステアリングを保持する前に前記第2の運転モードから前記第1の運転モードに切り換え、前記ドライバが前記ステアリングを保持していなくとも前記第1の運転モードの走行制御を実行させる運転モード切換部と
    を備えることを特徴とする車両の走行制御システム。
  2. 前記ステアリング保持判断部は、前記ドライバの手の前記ステアリング方向への動きと速度とに基づいて、前記ドライバが前記ステアリングを保持しようとしているか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御システム。
  3. 前記ステアリング保持判断部は、前記ドライバの手の前記ステアリング方向への動きと走行方向への前記ドライバの視線の変化とに基づいて、前記ドライバが前記ステアリングを保持しようとしているか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御システム。
  4. 前記運転モード切換部は、前記ドライバが実際に前記ステアリングを保持する前に前記第2の運転モードから前記第1の運転モードに切り換えたとき、前記ドライバの操舵をアシストするアシストトルクを発生させることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の車両の走行制御システム。
  5. 前記運転モード切換部は、前記ドライバが実際に前記ステアリングを保持する前に前記第2の運転モードから前記第1の運転モードに切り換えた後、設定時間内に前記ドライバが実際に前記ステアリングを保持したと前記ステアリング保持判断部により判断されない場合、前記第1の運転モードから前記第2の運転モードに戻すことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の車両の走行制御システム。
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