JP7215175B2 - センサ異常検出装置、分散型電源システム、及びセンサ異常判定方法 - Google Patents

センサ異常検出装置、分散型電源システム、及びセンサ異常判定方法 Download PDF

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Description

この発明はセンサ異常検出装置、分散型電源ユニット、及びセンサ異常判定方法に関する。
燃料電池、太陽光発電装置、蓄電池等からなる分散型電源ユニットが普及しつつある。分散型電源ユニットは、系統から負荷への電路(ケーブル)に接続され、系統から負荷に供給される電力と負荷の大きさに応じて負荷に電力を供給する。分散型電源ユニットのこのような機能により、系統による送電ロスを削減できる。また系統からの電力供給低下時に分散型電源ユニットから負荷に電力を供給することにより、負荷に相当する機器の動作を正常に保つことができる。このように分散型電源ユニットを設置することにより利便性が向上するため、分散型電源ユニットの設置台数が増加している。
このような分散型電源ユニットの発電電力が多くなり、負荷での消費電力を超えると余剰電力が生じる。この余剰電力は何もしないと系統に逆潮流することになる。しかし、系統の電力品質を確保するために、このような逆潮流は認められてないことが多い。そのため、逆潮流が生じるのを防止することが必要である。
そのために、系統から負荷への電路に電流センサを設けることがよく行われる。この電流センサにより系統と負荷との間の電流を監視し、逆潮流が生じないように分散型電源ユニットを制御する。
こうした電流センサとして、クランプ式電流センサが多く用いられている。クランプ式電流センサは巻線からなる計測線を有し、クランプにより巻線が電路を囲むように取付けることにより、その電路を流れる交流電流と計測線との相互インダクタンスによる結合で計測線に生じる電流を出力する。この電流の大きさを知ることにより、電路を流れる電流の大きさを知ることができる。
こうしたクランプ式電流センサは、クランプにより電路に取付けるだけで電路に流れる電流の大きさを測定できる。そのため、電流センサの設置及びメンテナンスが簡便に行える。しかしその一方、クランプ式電流センサは電路から脱落したり、取付けが不完全になったり、接続方向を誤ったりする危険性がある。こうした事態が発生すると、電路を流れる電流を正しく検出できない。電流を正しく検出できないと逆潮流等が生じる危険性が高まる。そのため、こうした問題は直ちに検出し適切な対応を行う必要がある。
こうした問題を解決するための提案が後掲の特許文献1によりされている。特許文献1に開示された分散型電源ユニットは、分散型電源と、第1の電圧線に接続されるべき第1の電流センサと、第2の電圧線に接続されるべき第2の電流センサと、判定部とを含む。判定部は、第1及び第2の電流センサの接続予定位置と分散型電源の間の第1及び第2の電圧線に接続された電力負荷に、系統電源から所定の時間の電力供給を複数回行わせ、その結果に基づいて第1及び第2の電流センサの接続の有無、接続位置、及び接続方向の正誤を判定する。
特開2015-122819号公報
しかし、特許文献1に開示の技術は、分散型電源ユニットの内部電力負荷に通電を行い、通電前後の電流センサによる電流測定値の変化量によって電流センサの接続有無等を判定している。そのため、分散型電源ユニットに内部電力負荷とスイッチとを設けなければならない。分散型電源ユニットの部品が多くなるため、コストが高くなるという問題がある。
したがってこの発明の目的は、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できるセンサ異常検出装置、分散型電源ユニット、及びセンサ異常判定方法を提供することである。
この発明の第1の局面に係るセンサ異常検出装置は、交流電流が流れる電路に装着されたセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出装置であって、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定する測定回路と、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定回路の出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定回路と、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定回路による判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定する第2の判定回路とを含む。
この発明の第2の局面に係る分散型電源ユニットは、単相3線式の交流電路に接続された分散型電源ユニットであって、単相3線式の交流電路は、中性線と、第1の電路及び第2の電路とを含み、第1の電路には、当該第1の電路に流れる電流の大きさに応じた電流を出力するセンサが取付けられ、直流電源と、直流電源と交流電路との間に設けられた電力変換装置と、センサの出力に基づいて、センサ異常が発生したか否かを判定するセンサ異常検出装置と、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知していないときに、センサの出力に基づいて電力変換装置を制御し、直流電源と交流電路上の交流電力との間で電力変換を行わせるための制御回路と、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知したことに応答し、センサ異常時の処理を実行するための異常処理回路とを含み、センサ異常検出装置は、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定する測定回路と、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定回路の出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定回路と、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定回路による判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定し判定結果を制御回路及び異常処理回路に出力する第2の判定回路とを含む。
この発明の第3の局面に係るセンサ異常検出方法は、交流電流が流れる電路に装着されたセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出方法であって、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定するステップと、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定するステップにおける出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定ステップと、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定ステップによる判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定する第2のステップとを含む。
この発明の第4の局面に係るセンサ異常検出方法は、単相3線式の交流電路に接続された分散型電源ユニットとともに用いられるセンサの異常を検出する。単相3線式の交流電路は、中性線と、第1の電路及び第2の電路とを含む。第1の電路には、当該第1の電路に流れる電流の大きさに応じた電流を出力するセンサが取付けられる。分散型電源ユニットは、直流電源と、直流電源と交流電路との間に設けられた電力変換装置と、センサの出力に基づいて、センサ異常が発生したか否かを判定するセンサ異常検出装置と、センサの出力に基づいて電力変換装置を制御し、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知していないときに、直流電源と交流電路上の交流電力との間で電力変換を行わせるための制御回路と、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知したことに応答し、センサ異常時の処理を実行するための異常処理回路とを含む。このセンサ異常検出方法は、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定するステップと、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定するステップにおける出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定ステップと、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定ステップによる判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定し判定結果を制御回路及び異常処理回路に出力する第2の判定ステップとを含む。
この発明によれば、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できるセンサ異常検出装置、分散型電源ユニット、及びセンサ異常判定方法を提供できる。
この発明の目的、構成及びその効果は、添付の図面と以下の発明の詳細な説明とにより明らかとなるだろう。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る分散型電源ユニットの概略ブロック図である。 図2は、図1に示す分散型電源ユニットの概略ブロック図である。 図3は、図2に示す制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、分散型電源ユニットにおいてCTセンサの1つが脱落した状態を示すブロック図である。 図5は、CTセンサの出力電流の一例を示すグラフである。 図6は、分散型電源ユニットにおけるCTセンサの異常検出方法として考えられる一例を説明するための模式図である。 図7は、この発明の第1の実施形態に係る分散型電源ユニットにおけるCTセンサの異常検出方法を説明するための模式図である。 図8は、この発明の第1の実施形態に係るCTセンサの第1段の異常検出方法をコンピュータで実現するためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図9は、この発明の第1の実施形態において発生する可能性があるCTセンサの異常の誤検出の原理を説明するための概略ブロック図である。 図10は、この発明の第1の実施形態に係るCTセンサの異常検出方法を説明するための概略ブロック図である。 図11は、この発明の第1の実施形態に係るCTセンサの第2段の異常検出方法をコンピュータで実現するためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図12は、この発明の第2の実施形態に係るCTセンサの第2段の異常検出方法をコンピュータで実現するためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せても良い。
[この発明の実施形態の説明]
この発明の第1の局面に係るセンサ異常検出装置は、交流電流が流れる電路に装着されたセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出装置であって、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定する測定回路と、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定回路の出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定回路と、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定回路による判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定する第2の判定回路とを含む。第2の測定時間は第1の測定時間の5倍以上でかつ100倍以下であることが望ましい。
第1の測定時間の基本ブロックについてセンサ異常があるか否かを第1の判定回路が繰返し判定する。第2の測定時間が完了すると、その間の第1の判定回路による判定結果によりセンサ異常の有無が判定される。センサの出力電流の電流周波数がたまたま正常範囲にはいったとしても、それはごく少数の基本ブロックに限定され、第2の測定時間の判定結果には影響を及ぼさない。またそのために余分に必要とされる部品もなく、コストが上昇することはない。その結果、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できるセンサ異常検出装置を提供できる。
好ましくは、測定回路は、センサの出力する電流の実効値及び周波数を定期的に測定する回路を含む。
電流の実効値及び周波数を定期的に測定し、その結果に基づいて基本ブロックのセンサ異常に関する判定が行われる。双方を用いることでセンサ異常の判定の精度が高くなる。
より好ましくは、第1の判定回路は、第1の測定時間の間の測定する回路の出力する電流の電流周波数と基準周波数との差が一定値以上であり、かつ、測定する回路の出力に基づいて算出される、交流電流の第1の測定時間の間の実効値が一定値以下である、という条件が満たされたか否かに応答して、第1の測定時間の間の判定を行う第3の判定回路を含む。
第3の判定回路は、2つの条件が同時に満たされて始めてセンサ異常があると判定する。いずれか一方のみで判定する場合よりも高い信頼性でセンサ異常を検出できる。
さらに好ましくは、第2の判定回路は、第1の測定時間ごとの第3の判定回路による判定が、第2の測定時間内において所定のしきい値以上の割合を占めているか否かによって、センサの異常を判定する回路を含む。
第1の測定時間よりも長い第2の測定時間の間、基本ブロックでセンサ異常が検出されたか否かを繰返し判定する。第2の測定時間内でセンサ異常が検出された基本ブロックの数がしきい値以上の割合を占めているときのみセンサ異常と判定するので、局部的な事象によってセンサ異常があると誤って判定される危険性を小さくできる。
より好ましくは、第2の判定回路は、第2の測定時間の間の第1の判定回路の最新の判定結果を記憶する記憶回路と、第1の測定時間が経過するごとに、記憶回路に記憶された判定結果の内、センサが異常であることを示す判定結果の割合が所定のしきい値以上か否かにしたがって、センサの異常を判定する異常判定回路を含む。
第1の測定時間が終了するごとに、その直前の第2の測定時間内でセンサ異常が検出された基本ブロックの割合が判定される。第1の測定時間おきにセンサ異常があるか否かが判定されるので、最終的なセンサ異常の判定間隔は第1の測定時間となり、センサ異常があったときに早期にそのセンサ異常を発見できる。
さらに好ましくは、第2の判定回路は、第2の測定時間の間の第1の判定回路の最新の判定結果を記憶する記憶回路と、第2の測定時間が経過するごとに、記憶回路に記憶された判定結果の内、センサが異常であることを示す判定結果の割合が所定のしきい値以上か否かにしたがって、センサの異常を判定する異常判定回路を含む。
第2の測定時間が終了するごとに、その第2の測定時間内でセンサ異常が検出された基本ブロックの割合が判定される。第1の測定時間より長い第2の測定時間おきにセンサ異常があるか否かが判定されるので、最終的なセンサ異常の判定間隔は第2の測定時間となり、計算量を節約できる。
好ましくは、所定のしきい値は50%以上100%以下である。
第2の測定時間の内、50%以上の基本ブロックでセンサ異常があると仮に判定されたときに初めてセンサ異常があると判定される。局部的な事象によってセンサ異常があると誤って判定される危険性を小さくできる。
この発明の第2の局面に係る分散型電源ユニットは、単相3線式の交流電路に接続された分散型電源ユニットであって、単相3線式の交流電路は、中性線と、第1の電路及び第2の電路とを含み、第1の電路には、当該第1の電路に流れる電流の大きさに応じた電流を出力するセンサが取付けられ、直流電源と、直流電源と交流電路との間に設けられた電力変換装置と、センサの出力に基づいて、センサ異常が発生したか否かを判定するセンサ異常検出装置と、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知していないときに、センサの出力に基づいて電力変換装置を制御し、直流電源と交流電路上の交流電力との間で電力変換を行わせるための制御回路と、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知したことに応答し、センサ異常時の処理を実行するための異常処理回路とを含み、センサ異常検出装置は、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定する測定回路と、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定回路の出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定回路と、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定回路による判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定し判定結果を制御回路及び異常処理回路に出力する第2の判定回路とを含む。
第1の測定時間の基本ブロックについてセンサ異常があるか否かを第1の判定回路が繰返し判定する。第2の測定時間が完了すると、その間に正常/異常が判定された基本ブロックの内、センサ異常があった基本ブロックの割合が算出され、その結果によりセンサ異常の有無が判定される。センサの出力電流の電流周波数がたまたま正常範囲にはいったとしても、それはごく少数の基本ブロックに限定され、第2の測定時間の判定結果には影響を及ぼさない。またそのために余分に必要とされる部品もなく、コストが上昇することはない。その結果、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できる分散型電源ユニットを提供できる。
好ましくは、センサ異常検出装置はさらに、第2の判定回路によりセンサ異常が発生したと判定されたことに応答して、電力変換装置を制御して当該電力変換装置の出力を所定量だけ変化させる出力制御装置と、出力制御装置による出力の変化に応答して、測定回路の出力が変化するか否かによりセンサに真にセンサ異常が発生しているか否かを判定する第3の判定回路とを含む。
第2の判定回路によりセンサ異常が発生したと判定された場合でも、負荷の消費電力量と、その負荷に電力変換装置から供給される電力とがたまたま一致していると、実際にはセンサ異常が発生していないにもかかわらず、センサの出力が測定回路により正しく測定されない場合がある。そうしたときに、電力変換装置の出力を所定量だけ変化させ、それに応じてセンサの出力が変化したことが測定回路により測定されれば、センサ異常は発生していないと判定できる。逆にセンサの出力が変化しなければセンサ異常が発生したと判定できる。センサ異常の発生について再度確認できるため、センサ異常が発生したと誤って判定する危険性を小さくできる。
より好ましくは、出力制御装置は、第2の判定回路によりセンサ異常が発生したと判定されたことに応答して、電力変換装置を制御して当該電力変換装置の出力を所定量だけ減少させる出力制限装置を含み、第3の判定回路は、出力制限装置による出力の変化に応答して、測定回路の出力が出力制限装置による出力の減少に対応する量だけ増加するか否かによりセンサに真にセンサ異常が発生しているか否かを判定する第4の判定回路を含む。
電力変換装置が系統に接続されている場合、電力変換装置が設けられているシステムから系統への逆潮流は避けなければならない。そうした条件のもとでは、電力変換装置の出力を増加させると逆潮流が発生する危険性が高くなる。したがって、電力変換装置の出力を変化させる際には出力を減少させるようにすることが好ましい。逆潮流が発生する危険性を小さくできる。
さらに好ましくは、出力制限装置は、電力変換装置と交流電路との間に接続されたリミッタを含む。
リミッタにより電力変換装置の出力を簡便に制限することで、逆潮流を防止しながら、センサ異常が発生したか否かを既存の装置を用いて簡易に確認できる。
好ましくは、出力制限装置は、電力変換装置による買電目標値を所定量だけ大きく設定することにより電力変換装置の出力を減少させる目標値設定装置を含む。
買電目標値を大きく設定することで間接的に電力変換装置の出力を減少させることができる。電力変換装置の出力を簡便に制限することで、逆潮流を防止しながら、センサ異常が発生したか否かを既存の装置を用いて簡易に確認できる。
この発明の第3の局面に係るセンサ異常検出方法は、交流電流が流れる電路に装着されたセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出方法であって、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定するステップと、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定するステップにおける出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定ステップと、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定ステップによる判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定する第2のステップとを含む。
第1の測定時間についてセンサ異常があるか否かを第1の判定ステップで繰返し判定する。第2の測定時間が完了すると、その間の第1の測定時間の正常/異常の判定の内、センサ異常があったという判定の割合が算出され、その結果によりセンサ異常の有無が判定される。センサの出力電流の電流周波数がたまたま正常範囲に入ったとしても、それは第2の測定時間の間の判定の内、ごく少数の第1の測定時間の判定に限定され、第2の測定時間の判定結果には影響を及ぼさない。またそのために余分に必要とされる部品もなく、コストが上昇することはない。その結果、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できるセンサ異常検出方法を提供できる。
この発明の第4の局面に係るセンサ異常検出方法は、単相3線式の交流電路に接続された分散型電源ユニットとともに用いられるセンサの異常を検出する。単相3線式の交流電路は、中性線と、第1の電路及び第2の電路とを含む。第1の電路には、当該第1の電路に流れる電流の大きさに応じた電流を出力するセンサが取付けられる。分散型電源ユニットは、直流電源と、直流電源と交流電路との間に設けられた電力変換装置と、センサの出力に基づいて、センサ異常が発生したか否かを判定するセンサ異常検出装置と、センサの出力に基づいて電力変換装置を制御し、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知していないときに、直流電源と交流電路上の交流電力との間で電力変換を行わせるための制御回路と、センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知したことに応答し、センサ異常時の処理を実行するための異常処理回路とを含む。このセンサ異常検出方法は、センサの出力に基づいて、電路を流れる交流電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定するステップと、少なくとも交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の測定するステップにおける出力に基づいて、センサ異常に関する判定を第1の測定時間ごとに行う第1の判定ステップと、第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、第1の判定ステップによる判定結果に基づいて、センサ異常の有無を判定し判定結果を制御回路及び異常処理回路とに出力する第2の判定ステップとを含む。
第1の測定時間についてセンサ異常があるか否かを第1の判定ステップで繰返し判定する。第2の測定時間が完了すると、その間の第1の測定時間の正常/異常の判定の内、センサ異常があったという判定の割合が算出され、その結果によりセンサ異常の有無が判定される。センサの出力電流の電流周波数がたまたま正常範囲に入ったとしても、それは第2の測定時間の間の判定の内、ごく少数の判定に限定され、第2の測定時間の判定結果には影響を及ぼさない。またそのために余分に必要とされる部品もなく、コストが上昇することはない。その結果、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できるセンサ異常検出方法を提供できる。
センサ異常検出方法はさらに、第2の判定ステップによりセンサ異常が発生したと判定されたことに応答して、電力変換装置を制御して当該電力変換装置の出力を所定量だけ変化させるステップと、出力の変化に応答して、測定するステップにおける測定結果が変化するか否かによりセンサに真にセンサ異常が発生しているか否かを判定する第3の判定ステップとを含む。
第2の判定ステップによりセンサ異常が発生したと判定された場合、電力変換装置の出力を所定量変化させる。すると、センサが正常ならばその出力はこの変化量に応じて増加又は減少する。その変化が測定するステップで測定されれば、第3の判定ステップでセンサ異常は発生していないと判定し、さもなければセンサ異常が発生したと判定できる。そのために余分に必要とされる部品もなく、コストが上昇することはない。その結果、より低いコストで電流センサの動作が正常か異常かを高精度に判定できるセンサ異常検出方法を提供できる。
〔この発明の実施形態の詳細〕
[第1の実施形態]
<構成>
以下に説明する実施形態は、単相三線式の分散型電源ユニットを例としたものである。またこの例では、センサの1例としてCTセンサを用いる。
図1を参照して、分散型電源システム50は、系統60と、系統60からそれぞれ電路W、О及びUを介して電力の供給を受ける負荷62、64及び66と、電路U及び電路Wに取付けられ、これら電路U及びWを流れる電流をそれぞれ検知する2つのCTセンサ70及び72と、電路U、О及びWに接続された出力を持ち、CTセンサ70及び72の出力に基づき、必要に応じて負荷62、64及び66に電力を供給するための分散型電源ユニット68とを含む。
図2を参照して、分散型電源ユニット68は、電源ユニット90と、電源ユニット90の出力する直流電流を降圧するDC―DCコンバータ92と、DC―DCコンバータ92の出力する直流電流を交流電流に変換するインバータ94と、インバータ94と電路U及び電路Wの間に接続され、インバータ94の出力が所定の電圧を超えないように制限するリミッタ96とを含む。分散型電源ユニット68は、これら構成要素に対し、CTセンサ70及び72からのCTセンサ電流に基づいて刻々と変化する負荷消費電力の内、系統60からの電力では不足する電力を電源ユニット90からの出力で賄うよう電力制御を行って分散型電源システム50の全体の経済性を高める。
このような出力制御を行うために、分散型電源ユニット68は、CTセンサ70及び72の出力を受ける制御部80を持ち、この制御部80により、CTセンサ70及びCTセンサ72の出力に基づいて系統60からの系統電流を測定し、その値に基づいて分散型電源ユニット68の電源ユニット90、DC―DCコンバータ92及びインバータ94から負荷62、64及び66に電力を供給する。なお、電源ユニットとしてこの実施形態では蓄電池を想定しているが、これ以外にも例えば太陽光発電装置、風力発電装置等を含む分散型電源ユニットについてもこの発明を適用できる。
CTセンサ70又は72が電路から脱落したり、CTセンサ70又は72の計測線が断線したりすると、分散型電源ユニット68の制御部80は系統電流を正常に測定できなくなる。すると、制御部80は電力制御を正常に行えなくなる。この場合には分散型電源ユニット68を保護停止する必要がある。したがって、CTセンサ70及び72の動作が正常か異常かを判定する仕組みが必要である。
CTセンサには、無負荷だと無効電流が流れ、負荷があると有効電流と無効電流とを合成した電流が流れる。この実施形態では、制御部80は、CTセンサ70及び72の出力のこのような性質に基づいて、CTセンサ70及び72の動作が正常か異常かを判定し、異常と判定されたときには分散型電源ユニット68の動作を停止する機能を持つ。この実施形態では、後述するようにこの判断を2段階とし、CTセンサ異常の誤判定を避けるようにしている。
上記したようなCTセンサの動作異常を検出するために、制御部80は以下のような構成を持つ。図3に、制御部80のハードウェア構成を示す。図3を参照して、制御部80は、CTセンサ70及び72からのCTセンサ電流を受けAD変換を行う入出力インターフェイス(以下「I/F」と呼ぶ。)100と、入出力I/F100が接続され、制御部80の構成要素の間での信号の送受信の経路となるバス102と、いずれもバス102に接続されたCPU(Central Processing Unit)104、RОM(Read-Only Memory)106、入出力I/F108、タイマ110、及びRAM(Random Access Memory)112、及び入出力I/F114と、入出力I/F114に接続され、CPU104の制御にしたがってエラーコード等を2ケタの数字で表示する7セグメント表示器116とを含む。なお、タイマ110は、後述する各種の区間の時間長を測定するために用いられる。また7セグメント表示器116は、センサ異常等が検出された際のエラー情報の表示に用いられる。以下に記載する処理は、制御部80のCPU104により実行されるプログラムにより実現される。それらプログラムは例えばRОM106に記憶され、実行時にはRAM112にロードされCPU104により実行される。これらのプログラムはRОM106だけではなく、例えば光記憶媒体、ハードディスク等の磁気媒体等に記憶されてRОM106に書き込まれるようにしてもよい。
これらの内、入出力I/F100は図1に示すCTセンサ70及び72からのセンサ電流を受信し、AD変換してCPU104に入力するためのものである。入出力I/F108は、CPU104からの制御信号を電源ユニット90に送信するためのものである。入出力I/F114は、CPU104からの制御にしたがって、CTセンサ70又はCTセンサ72の動作が異常と判定されたときに、その内容を示すコードを表示するよう7セグメント表示器116に制御信号を与えたり、図2に示すDC―DCコンバータ92、インバータ94、及びリミッタ96に与えたりするためのものである。
図4に、分散型電源システム50においてCTセンサ72が電路Wから脱落した状態を示す。この場合には、CTセンサ72からの出力は図5に示すように電路Wを流れる電流を反映したものではなくなり、有効ではない。このような状態を避けるため、CTセンサ72がこのような状況になっていることを検出するために想定される方法を以下に説明する。
図6を参照して、制御部80は例えばCTセンサ72からの出力について、5秒の判定対象区間130、132及び134等について、繰返し、以下に述べる条件が成立しているか否かを各区間の終わりで判定し、条件が成立していなければCTセンサ72は正常、成立していればCTセンサ72は異常と判定する。
そのための条件として、制御部80が、CTセンサ70及び72からのセンサ電流の実効値と電流周波数とを用いることが考えられる。具体的には、以下のような条件が成立したときにCTセンサの動作が異常と判定する。すなわち、CTセンサ電流の実効値がしきい値未満であって、かつCTセンサ電流の周波数が所定の範囲外、という条件が所定の検出時限(これは5秒より短く設定される。)以上継続したときに、CTセンサ72の動作が異常と判定する。このときの電流実効値のしきい値と電流周波数の所定の範囲とは、CTセンサを接続したシステムの仕様に依存するので、そのつど決定する必要がある。なお、電流周波数は、電流のゼロクロス点の間の時間を測定し、その逆数を求めることで計算できる。
ところが、このような条件でCTセンサの異常を判定しようとすると、誤判定が発生する可能性がある。CTセンサに脱落等の異常が生じたときには、CTセンサの出力は無効電流のみとなる。したがってその電流実効値が大きくなることはあまり考えられない。しかし、電流周波数を上に述べたようにゼロクロス点の間の時間の逆数で計算すると、その結果が上記した所定の範囲にたまたま収まる可能性がある。そうした場合にはCTセンサが脱落しているにもかかわらずそれが検出できないと誤って判定される。
例えば、図5を参照して、CTセンサ72が電路Wから脱落しているときのCTセンサ72の出力電流は、全く平坦というわけではなくランダムな値となっている。すると、図5に示すように、ゼロクロス点の間の時間の逆数で電流周波数を計算すると、例えば150Hzとなったり、80Hzとなったり、60Hzとなったりする。そのため、この値がたまたま所定の範囲に入ると、CTセンサ72が脱落しているにもかかわらず脱落していないと誤判定することになる。
この発明の第1の実施形態では、以下に説明するような方法を用いてこうした誤検出を避ける。
図7を参照して、制御部80は、所定間隔(例えば5秒間隔)で以下の処理を繰返し行う。すなわち、5秒の判定対象区間150、152、154等の各々を、より短い基本ブロック(例えば0.1秒間隔)に分割する。図7では判定対象区間150、152、154等の各々が縦に短冊状に分割されて描かれているが、この短冊の各々が基本ブロックを表している。この基本ブロックの各々について、CTセンサ電流の実効値がしきい値未満であって、かつCTセンサ電流の周波数が所定の範囲外、という条件が0.1秒の間継続したときに、CTセンサ72の動作が異常と判定する。そうでないときにはその基本ブロックは正常と判定する。これを5秒の間繰返す。5秒の判定対象区間には50の基本ブロックが存在する。これら基本ブロックの内、異常と判定された基本ブロック(例えば図7においてハッチングされた基本ブロック160、162、164、166、及び168等)が半数以上であれば、すなわち判定対象区間の基本ブロックの内、異常と判定された基本ブロックの割合が50%以上であれば、その区間においてCTセンサ72にセンサ異常が発生したと判定し、異常発生時の処理を行う。判定対象区間の中で異常と判定された基本ブロックが半数未満のときはその区間を正常と判定し、CTセンサ72にはセンサ異常は発生していないと判定する。こうすると、電流周波数がたまたま正常範囲にはいったとしても、そうした基本ブロックが判定対象区間の中で半数以上となることは通常はあり得ないといってよいと思われる。その結果、上に述べたようなCTセンサの異常検出に誤判定が生じる可能性を小さくできる。
図7に示す例では、判定対象区間150では異常な基本ブロックの数は0である。したがって判定対象区間150ではCTセンサは正常と判定される。判定対象区間152では、異常な基本ブロックの数は、基本ブロック160及び162のみである。したがって判定対象区間152でもCTセンサは正常と判定される。これに対し判定対象区間154では、異常な基本ブロックは、基本ブロック164、複数の基本ブロック166、及び基本ブロック168であり、これらの数は判定対象区間154の中の基本ブロックの数の半数を超えているものとする。この場合、判定対象区間154においてCTセンサに異常が生じたと判定される。
〈電流実効値のためのしきい値の決定例〉
Fを系統電圧周波数(Hz)、Cを分散型電源ユニットの系統側コンデンサ容量(F)、Vを系統電圧実効値(V)とすると、CTセンサが測定する無効電流(A)は以下の式により算出される。
無効電流=2πFCV
単相三線式系統AC200V・50Hzの場合であって系統側コンデンサ容量=6.6μFであれば、無効電流=0.42Aである。しきい値としてはこの無効電流の値の75%のマージンをとった0.105Aとする。すなわち、CTセンサの出力の電流実効値がこのしきい値より大きければ正常と判定する。
〈CTセンサ電流の周波数の範囲の決定例〉
この実施形態では、系統の電圧周波数の±5%(両端を含まない)を正常な範囲とし、それ以外の範囲を異常とする。すなわち、系統電圧が50Hzの場合、CTセンサ電流周波数が47.5Hz以下又は52.5Hz以上で範囲外とする。系統電圧が60Hzの場合、CTセンサ電流周波数が57Hz以下又は63Hz以上で範囲外とする。
もちろんこれは1例であって、範囲の両端を正常範囲に含めてもよい。またこれらの値は、CTセンサを接続したシステムの仕様に依存するので上記した値以外となる場合が大部分である。
〈判定対象区間及び基本ブロックの時間長の決定例〉
基本ブロックの測定時限は、最低でも系統電圧周期以上の時間である必要がある。この実施形態では1例として0.1秒を基本ブロックの測定時限とする。また判定対象区間は基本ブロックを多数含むだけの長さが必要であり、当然基本ブロックの時間より長い時間を選択する。例えば判定対象区間は基本ブロックの測定時限より長く、例えばその5倍以上とすることが望ましい。上記したように基本ブロックの測定時限を0.1秒とするならば、判定対象区間は0.5秒以上とすることが望ましい。この実施形態では、判定対象区間は上記したように5秒(基本ブロックの測定時限の50倍)とした。これより長くてもよいが、あまり長いとCTセンサの脱落の検出が遅延してしまうので5秒程度が適当である。最長でも判定対象区間の長さは基本ブロックの測定時限の100倍程度とすることが望ましい。
〈プログラム構成〉
上記したCTセンサの異常判定は、この実施形態では、以下に述べるような制御構造を持つプログラムを制御部80のCPU104が実行することにより実現される。なお以下の説明は、CTセンサ72に関する異常検出のみを行う場合のものである。CTセンサ70についても同様のプログラムを実行することでCTセンサ72とは独立に異常の検出を行うことができる。
図8を参照して、このプログラムは、所定のサンプリング周波数でCTセンサの出力電流値を複数回だけ測定するステップ180と、ステップ180で測定したサンプルに基づいて、電流実効値及び電流周波数を算出するステップ182と、ステップ182で算出した電流実効値が一定値以下か否かにしたがって制御の流れを分岐させるステップ184とを含む。
このプログラムはさらに、ステップ184の判定が肯定のときに、ステップ182で算出された電流周波数が予め定めた基準周波数との差が一定値以上か否かを判定し、判定結果にしたがって制御の流れを分岐させるステップ186と、ステップ186の判定が肯定のときに、処理対象となっている基本ブロックを異常ブロックとしてマークするステップ188と、ステップ184又はステップ186の判定が否定のときに、処理対象となっている基本ブロックを正常ブロックとしてマークするステップ190とを含む。
このプログラムはさらに、ステップ188の後、及びステップ190の後に、判定対象区間が経過したか否か、すなわち判定対象区間の処理を開始してから5秒が経過したか否かを判定し、判定に応じて制御の流れを分岐させるステップ192と、ステップ192の判定が肯定のときに、判定対象区間の中の異常ブロックの割合を計算するステップ194と、ステップ194で計算された割合が50%以上か否かを判定し、判定に応じて制御の流れを分岐させるステップ196と、ステップ196の判定が肯定のときに、CTセンサに異常が発生したと判定し、異常が発生したことを示すフラグをセットして処理を終了するステップ200と、ステップ196の判定が否定であるときに、判定対象区間が全体として正常であると判定し、異常ブロックの数等をクリアし処理を終了するステップ198とを含む。なお、ステップ192の判定が否定のときには制御をステップ180に戻す。
以上の処理を実行することにより、CTセンサに異常が発生したという仮の判定を行うことができる。しかし、このような判定を行っても、分散型電源ユニット68の出力と負荷の大きさとの間にある条件が成立すると、CTセンサに異常がないにもかかわらず異常発生と誤って判定する可能性がある。その誤判定について以下に説明する。
図9を参照して、分散型電源システム50において、電路Uと中性線Oとの間に1000Wの負荷230が接続され、電路Wと中性線Oとの間に500Wの負荷232が接続されている場合を考える。負荷の合計は1500Wである。この例では、この場合に分散型電源ユニット68から1000Wを負荷に供給する仕様となっているものとする。分散型電源ユニット68の出力を相ごとに制御することはできないため、分散型電源ユニット68からは電路Uに500W、電路Wに500Wを供給する。電路Uの負荷230が1000Wであるのに対し、分散型電源ユニット68から電路Uに供給される電力は500Wであり、500Wだけ不足する。そのため、系統60から不足分の500Wを買電することになる。
一方、電路Wでは、負荷232が500Wであるのに対し、分散型電源ユニット68から500Wが供給される。その結果、系統60からの買電は0Wとなる。この場合、CTセンサ72がセンサ異常を検出する条件が成立することになり、CTセンサ72に何ら異常が発生していないにもかかわらず、CTセンサ72に異常が発生したと誤って判定してしまう。このような判定の誤りも防止する必要がある。
そこでこの実施形態では、図8に示した異常検出の第1段の判定処理に加えて、図9に示したような条件が成立したときの判定の誤りを防止するための第2段の判定処理を行う。その第2段の判定処理について以下に説明する。
図10を参照して、図9に示したような状況が発生したときには、分散型電源ユニット68の出力を変化させる。分散型電源ユニット68の出力を増加させても減少させても良いが、この実施形態では、分散型電源ユニット68の出力を不用意に増加させると系統60への逆潮流が発生する危険性があるため好ましくない。そこで、例えば分散型電源ユニット68の出力を減少させることにし、ここでは100W減少させる。すると、理論的には電路Uについて見ると、分散型電源ユニット68から負荷230には450Wが供給され、不足分の550Wを系統60から買電することになる。一方、電路Wについて見ると、分散型電源ユニット68から負荷232には450Wが供給され、50Wが不足する。そのため、系統60から50Wの買電が発生する。この場合、CTセンサ72が正常であればこの50Wに相当する電流に応じてCTセンサ72の出力が増加するはずであり、増加が見られない場合にはCTセンサ72に異常が発生したと判定できる。このような考え方で第2段の判定処理を実現するためのプログラムの制御構造を図11にフローチャート形式で示す。なおここで分散型電源ユニット68の出力を減少させるために、この実施形態では図2に示すリミッタ96により分散型電源ユニット68の出力を所定値に制限する手法を用いる。
図11を参照して、このプログラムは、第1段の判定処理(図8)を行い、異常が検知されたか否かを判定し、異常が検知されるまでこの処理を繰返すステップ250を含む。ステップ250で行われる処理は図8に示すものと同じだが、ステップ198が終了した時点で一度処理を終了するようにすれば、この図11のステップ250は図8の処理でそのまま実現できる。
このプログラムはさらに、ステップ250の判定で異常が検知されたときに、図2に示すリミッタ96により、分散型電源ユニット68の最大出力を900Wに制限するステップ252と、ステップ252による出力制限の後、分散型電源ユニット68の出力が安定するまで、所定時間(例えば0.1秒)待機するステップ254と、ステップ254での待機が終了した後、第2段階の異常検知処理を実行し、その結果により制御の流れを分岐させるステップ256とを含む。このステップ256では、CTセンサ72の出力の実効電流値がしきい値以下であればCTセンサ72に異常が発生したと判定する(判定=肯定)。その条件が充足されていなければ異常は発生していないと仮に判定する(判定=否定)。
このプログラムはさらに、ステップ256の判定が否定のときに、CTセンサ72が取付けられている電路Wの電流が50W以上か否かを判定するステップ268と、ステップ268の判定が肯定のときに、図2に示すリミッタ96による出力制限を1000Wに戻し、制御をステップ250に戻してCTセンサ72の異常判定処理を最初から繰返すステップ270とを含む。
このプログラムはさらに、ステップ256の判定が肯定のときに、分散型電源ユニット68の運転を停止するステップ258と、これまで述べたCTセンサの異常検出処理とは全く別個の手段によるCTセンサ脱落監視処理を行うステップ260と、ステップ260の結果、CTセンサ72が正常か否かを判定し、判定結果により制御を分岐させるステップ262と、ステップ262でCTセンサに正常ではないと判定されたことに応答して、センサ異常が発生したことを図3に示す7セグメント表示器116等で告知して処理を終了するステップ264と、ステップ262でCTセンサ72が正常と判定されたことに応答して、図2のリミッタ96による出力制限を1000Wに戻し、制御をステップ250に戻すステップ266とを含む。
この第2段の判定処理では、ステップ252で分散型電源ユニット68の出力を一旦減少させ、その結果、CTセンサ72の出力電流の電流実効値がしきい値以下であればCTセンサ72はその時点で異常と判定される。しかしCTセンサ72の出力電流の電流実効値がしきい値より大きく、またその値により表される電路Wの電力が50W以上であればステップ268でCTセンサ72は正常と判定される。これら2つの判定の条件のいずれかが成立するまで、ステップ256及びステップ268が繰返し実行され、いずれかの条件が成立すれば、CTセンサ72が異常又は正常と判定されることになる。
<動作>
上記した分散型電源システム50の分散型電源ユニット68において、制御部80は以下のように動作する。なお、以下の説明はCTセンサ72に関するものだけだが、CTセンサ70に関しても同じ処理が並列して実行される。
図1及び図2を参照して、CTセンサ70及び72は、それぞれ電路U及び電路Wに流れる電流に応じたCTセンサ電流を制御部80に入力する。制御部80は、通常はこの値と予め設定された目標買電電力値に応じて、買電電力が目標値を上回らないように、かつ分散型電源ユニット68からの出力電力で各負荷の消費電力の不足分を賄うように、かつ逆潮流が発生しないように、DC―DCコンバータ92、インバータ94、及びリミッタ96を調整する。
―第1段の判定―
図11を参照して、制御部80は分散型電源ユニット68の電源がオンするとステップ250の処理を実行する。ここではステップ250の処理は図8に示すものと同等で、ステップ198の後に実行を終了する点だけが図8に示すものと異なる。
ここでは、最初に判定対象区間の各基本ブロックについて以下の処理を繰返す。図8を参照して、対象の基本ブロックについて、ステップ180で所定サンプリング周波数においてCTセンサ72の出力電流値を測定する。続いてステップ182において、ステップ180で測定したサンプルに基づいて、電流実効値及び電流周波数を算出する。続くステップ184で、ステップ182で算出した電流実効値が一定値以下であれば制御をステップ186に進め、そうでない場合にはステップ190に進める。
ステップ184の判定が肯定のときには、ステップ186において、ステップ182で算出された電流周波数と予め定めた基準周波数との差が一定値以上か否かを判定する。判定が肯定であれば制御はステップ188に進み、そうでなければ制御はステップ190に進む。
ステップ184の判定が否定であるとき、及びステップ186の判定が否定であるときには、処理対象の基本ブロックの中ではCTセンサ72は正常と考えられる。そこでステップ190で処理対象の基本ブロックについて正常としてマークする。一方、ステップ184及びステップ186の双方で判定が肯定となったときには、対象の基本ブロックは異常と判定されることになる。そこでステップ188において、対象の基本ブロックを異常とマークする。
いずれの場合にも、ステップ192において処理中の判定対象区間が経過したか否か、すなわち判定対象区間の処理を開始してから5秒が経過したか否かを判定する。ステップ192の判定が肯定のときには制御はステップ194に進み、判定対象区間の中の異常ブロックの割合を計算する。ステップ194で計算された割合が50%以上か否かをステップ196で判定し、判定が肯定であればステップ200でこの判定対象区間で異常が発生と判定し、異常が発生したことを示すフラグをセットしてこの処理を終了する。
ステップ196の判定が否定であるときには、判定対象区間が全体として正常であると判定し、ステップ198で異常ブロックの数等をクリアし、フラグをリセットしてこの処理を終了する。
ステップ192の判定が否定であったときには、判定対象区間の全基本ブロックに対する処理が完了していないということである。したがって、制御はステップ180に戻り、同じ判定対象区間の次の基本ブロックに対する処理を開始する。
-第2段の判定-
図11を参照して、ステップ250では、フラグがセットされているか否かにより第1段の判定処理で異常が検知されたか否かを判定できる。フラグがリセットされていれば異常が検知されなかったということであり、制御はステップ250に戻り、図11の処理が次の判定対象区間に対して実行される。フラグがセットされていると制御はステップ252に進む。
ステップ252以下では第2段の判定処理が実行される。すなわち、ステップ252で図2に示すリミッタ96による出力制限値を900Wに減少させる。ステップ254で分散型電源ユニット68の出力が安定するまで、0.1秒だけ待機する。ステップ256で、第2段の異常検知処理を行う。すなわち、ステップ256において、CTセンサ72の出力をサンプリングし、その実効電流値がしきい値以下であればCTセンサ72に異常が発生したと判定する(判定=肯定)。この場合、制御はステップ258に進む。その条件が充足されていなければ異常は発生していないと仮に判定し、制御はステップ268に進む。
ステップ256の判定が否定のときには、ステップ268において、CTセンサ72が取付けられている電路Wの電流が50W以上か否かを判定する。ステップ268の判定が肯定のときには、CTセンサ72は正常と判定され、ステップ270で図2に示すリミッタ96による出力制限を1000Wに戻した後、制御をステップ250に戻してCTセンサ72の異常判定処理を最初から再開する。
ステップ256の判定が肯定のときには、ステップ258で分散型電源ユニット68の運転を停止する。続いてステップ260で、この実施形態のCTセンサの異常検出処理とは全く別個の手段によるCTセンサ脱落監視処理を行う。ステップ262で、ステップ260の結果、CTセンサ72が正常か否かを判定する。CTセンサ72が正常ではないと判定されると、ステップ264でセンサ異常が発生したことを図3に示す7セグメント表示器116等で告知して処理を終了する。ステップ262でCTセンサ72が正常と判定されると、図2のリミッタ96による出力制限を1000Wに戻し、制御をステップ250に戻すステップ266とを含む。ステップ256とステップ268の判定結果がいずれも否定のときには、いずれかのステップの判定結果が肯定となるまでこれら2つのステップを繰返し実行する。
以上のようにこの実施形態によれば、判定対象区間をより短い基本ブロックに分割し、各基本ブロックについてCTセンサ72に異常が発生しているか否かを判定する。各ブロックを、異常又は正常とマークし、判定対象区間が終了した時点で、その判定対象区間の中の異常ブロックの割合がしきい値(例えば50%)以上か否かを判定する。異常ブロックの割合がしきい値以上ならその判定対象区間でCTセンサ72に異常が発生したと判定する。そうでなければその判定対象区間は正常と判定する。こうした判定により、CTセンサ72の出力電流の電流周波数がたまたま正常範囲に入ってしまうためにCTセンサ72に異常が発生しているにもかかわらず正常と判定してしまう危険性を小さくできる。
また上記した第1段の判定で異常が発生したと判定された場合には、さらに分散型電源ユニット68の出力を変化させ(制約によっては出力を減少させることのみ可能)、その結果、対象となるCTセンサが取付けられた電路に流れる電流の実効値が変化するかどうかを調べる。実効値が増加すればCTセンサは正常と考えられる。実効値が増加しなければCTセンサは異常と判定される。この結果、たまたま負荷容量と分散型電源ユニット68の出力とが一致したためにCTセンサに出力が現れず、CTセンサに異常が発生してしまうと誤って検出されるという問題を回避できる。
なお、図11のステップ260で実行するCT脱落監視の処理は、CTの脱落について確実に判定できるのであれば、どのようなものであっても良く、例えば人手を介して確認する処理でもよいし、この実施形態と全く異なる方法でCTの脱落を検出する方法でもよい。例えば分散型電源ユニット68の電源ユニット90への強制充電に伴う電力の変化によるCTセンサの異常判定を行っても良い。
上記実施形態では、CTセンサの脱落、CTセンサの断線等の不具合を検出するための特別なハードウェアを必要としない。したがって制御部80及び分散型電源ユニット68のコストの上昇を防止できる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、第1段の異常検知で異常が発生したという仮の判定結果が得られた場合、図11のステップ252に示すように、図2のリミッタ96による出力電力の制限値を下げている。こうした処理により、第2段の異常検知を行うことができる。しかし、この発明はそうした実施形態に限定されるわけではない。例えば、分散型電源ユニット68のように系統電力に接続されたシステムの場合には、買電目標電力値が設定されることがある。分散型電源ユニット68はこの値を記憶する記憶装置を持っており、通常可動時の系統からの買電電力がこの目標電力値を上回らないように分散型電源ユニット68からの出力を制御している。
すなわち、分散型電源ユニット68には、この目標買電電力値に応じて分散型電源ユニット68の出力を制御する機能が備わっている。そこで、第1の実施形態のようにリミッタ96を制御して分散型電源ユニット68の出力を制限する代わりに、分散型電源ユニット68の目標買電電力値を上げることが考えられる。目標買電電力値を上げると、上記制御の結果、分散型電源ユニット68の出力が減少する。その結果、電路W及び電路Uに流れる買電電力が増加する。したがって、第1の実施形態のようにリミッタ96を用いて分散型電源ユニット68の出力を制限するのと同様の効果を得ることができる。
図12に、この第2の実施形態に係る分散型電源ユニットの制御部が実行するプログラムの制御構造をフローチャート形式で示す。図12に示すフローチャートが図11に示す第1の実施形態で実行されるプログラムのフローチャートと異なるのは、図11のステップ252、266及び270にそれぞれ代えて、ステップ300、302、304及び306を含む点である。
ステップ300では、図2のリミッタ96により出力を制限するのに代えて、分散型電源ユニットの中に記憶されている目標買電電力値をより大きな値に書き換える(例えば50W→150W)。後に目標買電電力値を書き換え前の値に戻す必要があるので、書き換え前の値を退避しておく必要がある。この処理の結果、ステップ254で第1の実施形態と同様の時間待機することで、分散型電源ユニットの出力が減少した値で安定する。後は図11に示す第1の実施形態と同様である。
ただし、図11のステップ264及び266でリミッタ96による出力制限を元に戻していたのに代えて、この第2の実施形態では、ステップ302及び304において、ステップ300で退避されていた書き換え前の目標買電電力値を分散型電源ユニットの目標買電電力値の記憶域に書き戻す。この結果、この第2の実施形態に係る分散型電源ユニットを含む分散型電源ユニットでも、第1の実施形態に係る分散型電源システム50と同様の効果を得ることができる。
なお、上記第1の実施形態及び第2の実施形態は、いずれも制御部80はデジタル的に分散型電源システム50を制御している。しかしこの発明はそのようなデジタル制御を行うものには限定されない。デジタル制御技術と同様の機能を実現するアナログ回路要素でこの発明を実現することも可能である。
なお、上に示した実施形態では、第2の判定対象期間が終わるたびにセンサ異常の第2段の判定を行っている。しかしこの発明はそのような実施形態には限定されない。直前の所定個数の基本ブロックに対する第1段の判定結果を記憶しているならば、第2の判定対象期間ではなく、第1段の判定結果が終了するたびに、直前の所定個数(第2の判定対象期間と同じ長さの第1段の判定個数)に対して第2段の判定を行っても良い。この場合、第2段の判定は第2の判定対象期間ごとではなく、第1の判定を行う期間ごとに行われることになり、必要な計算量が増加する。しかし、実際のセンサ異常が発生したときには、第2の判定対象期間を待たずに直ちにそれを検知できるという効果がある。
また、上記実施の形態では、図11及び図12のステップ250に示すように、第1段の異常が検知された後に第2段の異常検知を行っている。しかしこの発明はそのような実施の形態には限定されない。ステップ250の処理をなくし、第2段の異常検知のみを行うようにしても良い。その場合、図11及び図12に示すいずれのプログラムも、そのままでは分散型電源ユニットの出力を不安定にさせる危険性があるので、一定時間の間隔をおいて判定を行うようにすることが望ましい。
今回開示された実施形態は単に例示であって、この発明が上記した実施形態のみに制限されるわけではない。この発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
50 分散型電源システム
60 系統
62、64、66、230、232 負荷
68 分散型電源ユニット
70、72 CTセンサ
80 制御部
90 電源ユニット
92 DC―DCコンバータ
94 インバータ
96 リミッタ
100、108、114 入出力I/F
102 バス
104 CPU
106 RОM
110 タイマ
112 RAM
116 7セグメント表示器
130、132、134、150、152、154 判定対象区間
180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、250、252、254、256、258、260、262、264、268、270、300、302、304 ステップ
160、162、164、166、168 基本ブロック

Claims (12)

  1. 交流電流が流れる電路に装着されたセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出装置であって、
    前記センサの出力を測定する測定回路と、
    少なくとも前記交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の前記測定回路の出力に基づいて、前記センサのセンサ異常に関する判定を前記第1の測定時間ごとに行う第1の判定回路と、
    前記第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、前記第1の判定回路による判定結果に基づいて、前記センサ異常の有無を判定する第2の判定回路とを含み、
    前記測定回路は、前記センサの出力する電流の実効値及び周波数を定期的に測定する回路を含む、センサ異常検出装置。
  2. 前記第1の判定回路は、前記第1の測定時間の間の前記測定する回路の出力する前記電流の電流周波数と基準周波数との差が一定値以上であり、かつ、前記測定する回路の出力する前記電流の前記第1の測定時間の間の実効値が一定値以下である、という条件が満たされたか否かに応答して、前記第1の測定時間の間の前記判定を行う第3の判定回路を含む、請求項に記載のセンサ異常検出装置。
  3. 前記第2の判定回路は、前記第1の測定時間ごとの前記第3の判定回路による判定が、前記第2の測定時間内において所定のしきい値以上の割合を占めているか否かによって、前記センサの異常を判定する回路を含む、請求項に記載のセンサ異常検出装置。
  4. 前記第2の判定回路は、
    前記第2の測定時間の間の前記第1の判定回路の最新の判定結果を記憶する記憶回路と、
    前記第1の測定時間が経過するごとに、前記記憶回路に記憶された前記判定結果のうち、前記センサが異常であることを示す判定結果の割合が所定のしきい値以上か否かにしたがって、前記センサの異常を判定する異常判定回路を含む、請求項1又は請求項に記載のセンサ異常検出装置。
  5. 前記第2の判定回路は、
    前記第2の測定時間の間の前記第1の判定回路の最新の判定結果を記憶する記憶回路と、
    前記第2の測定時間が経過するごとに、前記記憶回路に記憶された前記判定結果のうち、前記センサが異常であることを示す判定結果の割合が所定のしきい値以上か否かにしたがって、前記センサの異常を判定する異常判定回路を含む、請求項1又は請求項に記載のセンサ異常検出装置。
  6. 前記所定のしきい値は50%以上100%以下である、請求項3から請求項のいずれか1項に記載のセンサ異常検出装置。
  7. 単相3線式の交流電路に接続された分散型電源システムであって、前記単相3線式の交流電路は、中性線と、第1の電路及び第2の電路とを含み、前記第1の電路には、当該第1の電路に流れる電流の大きさに応じた電流を出力するセンサが取付けられ、
    直流電源と、
    前記直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置と、
    前記センサの出力に基づいて、前記センサにセンサ異常が発生したか否かを判定するセンサ異常検出装置と、
    前記センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知していないときに、前記センサの出力に基づいて前記電力変換装置を制御し、前記直流電源と前記交流電路上の交流電力との間で電力変換を行わせるための制御回路と、
    前記センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知したことに応答し、センサ異常時の処理を実行するための異常処理回路とを含み、
    前記センサ異常検出装置は、
    前記センサの出力する電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定する測定回路と、
    少なくとも前記交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の前記測定回路の出力に基づいて、前記センサのセンサ異常に関する判定を前記第1の測定時間ごとに行う第1の判定回路と、
    前記第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、前記第1の判定回路による判定結果に基づいて、前記センサ異常の有無を判定し判定結果を前記制御回路及び前記異常処理回路に出力する第2の判定回路とを含み、
    前記センサ異常検出装置はさらに、
    前記第2の判定回路によりセンサ異常が発生したと判定されたことに応答して、前記電力変換装置を制御して当該電力変換装置の出力を所定量だけ変化させる出力制御装置と、
    前記出力制御装置による前記出力の変化に応答して、前記測定回路の出力が変化するか否かにより前記センサに真にセンサ異常が発生しているか否かを判定する第3の判定回路とを含む、分散型電源システム。
  8. 前記出力制御装置は、前記第2の判定回路によりセンサ異常が発生したと判定されたことに応答して、前記電力変換装置を制御して当該電力変換装置の出力を所定量だけ減少させる出力制限装置を含み、
    前記第3の判定回路は、前記出力制限装置による前記出力の変化に応答して、前記測定回路の出力が前記出力制限装置による前記出力の減少に対応する量だけ増加するか否かにより前記センサに真にセンサ異常が発生しているか否かを判定する第4の判定回路を含む、請求項に記載の分散型電源システム。
  9. 前記出力制限装置は、前記電力変換装置と前記交流電路との間に接続されたリミッタを含む、請求項に記載の分散型電源システム。
  10. 前記出力制限装置は、前記電力変換装置による買電目標値を所定量だけ大きく設定することにより前記電力変換装置の出力を減少させる目標値設定装置を含む、請求項に記載の分散型電源システム。
  11. 交流電流が流れる電路に装着されたセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出方法であって、
    前記センサの出力する電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定するステップと、
    少なくとも前記交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の前記測定するステップにおける出力に基づいて、前記センサのセンサ異常に関する判定を前記第1の測定時間ごとに行う第1の判定ステップと、
    前記第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、前記第1の判定ステップによる判定結果に基づいて、前記センサ異常の有無を判定する第2のステップとを含み、
    前記測定するステップは、前記センサの出力する電流の実効値及び周波数を定期的に測定するステップを含む、センサ異常検出方法。
  12. 単相3線式の交流電路に接続された分散型電源システムとともに用いられるセンサの異常を検出するためのセンサ異常検出方法であって、前記単相3線式の交流電路は、中性線と、第1の電路及び第2の電路とを含み、前記第1の電路には、当該第1の電路に流れる電流の大きさに応じた電流を出力する前記センサが取付けられ、
    前記分散型電源システムは、
    直流電源と、
    前記直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置と、
    前記センサの出力に基づいて、前記センサにセンサ異常が発生したか否かを判定するセンサ異常検出装置と、
    前記センサの出力に基づいて前記電力変換装置を制御し、前記センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知していないときに、前記直流電源と前記交流電路上の交流電力との間で電力変換を行わせるための制御回路と、
    前記センサ異常検出装置がセンサ異常の発生を検知したことに応答し、センサ異常時の処理を実行するための異常処理回路とを含み、
    前記方法は、
    前記センサの出力する電流の実効値又は電流周波数を周期的に測定するステップと、
    少なくとも前記交流電路上の交流電流の1周期以上である第1の測定時間の間の前記測定するステップにおける出力に基づいて、前記センサのセンサ異常に関する判定を前記第1の測定時間ごとに行う第1の判定ステップと、
    前記第1の測定時間より長い第2の測定時間の間の、前記第1の判定ステップによる判定結果に基づいて、前記センサ異常の有無を判定し判定結果を前記制御回路及び前記異常処理回路に出力する第2の判定ステップと
    前記第2の判定ステップによりセンサ異常が発生したと判定されたことに応答して、前記電力変換装置を制御して当該電力変換装置の出力を所定量だけ変化させるステップと、
    前記出力の変化に応答して、前記測定するステップにおける測定結果が変化するか否かにより前記センサに真にセンサ異常が発生しているか否かを判定する第3の判定ステップとを含む、センサ異常検出方法。
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