JP7214280B1 - 食材加温装置及びこれを備えた食材冷凍システム並びに食材加温方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一に食材を加温することができる食材加温装置を提供する。【解決手段】食材を収容する容器3と、容器3内に蒸気を供給する蒸気噴出ノズル13と、容器3内の気体を排気する排気部7と、容器3内に容器3外の空気を供給する給気ファン10と、を備えている。排気部7によって排気される気体の量、及び、給気ファン10によって供給される空気の量に応じて、蒸気噴出ノズル13から供給される蒸気の供給量を制御する制御部を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、食材加温装置及びこれを備えた食材冷凍システム並びに食材加温方法に関するものである。
食材を45℃~90℃に加温した後に冷凍する食材冷凍システムが知られている(例えば特許文献1)。同文献では、送風機構によって食材付近に対流を発生させて一定温度で加温することが開示されている。
特許第6010240号公報
しかし、送風機構によって食材付近に対流を発生させることとしても、まだ十分に食材を均一に加温することは難しい。食材の加温が不均一となり局所的に90℃を超える加温が行われると、食材の細胞膜が壊れて旨み成分が損なわれてしまうという問題がある。細胞膜が壊れてしまった食材を冷凍しても、おいしさが維持された冷凍食品を得ることができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、可及的に均一に食材を加温することができる食材加温装置及びこれを備えた食材冷凍システム並びに食材加温方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る食材加温装置は、食材を収容する容器と、前記容器内に加温媒体を供給する加温媒体供給部と、前記容器内の気体を排気する排気部と、前記容器内に該容器外の空気を供給する空気供給部と、を備えている。
容器内から気体が排気されることによって容器内の加温媒体の一部が容器外へと排出される。また、容器内に空気が供給されることによって加温媒体が希釈される。このように加温媒体が排気部から一部排出されるとともに空気供給部によって容器内の気体が希釈されるので、加温媒体を容器内にさらに多く供給することができる。これにより、容器内に新鮮でエンタルピーが高い加温媒体を常時供給することができるので、食材に対する熱伝達を向上させて均一に加熱することができる。
なお、加温媒体としては、好適には過熱蒸気が用いられる。
食材を加温する加温温度としては、例えば、75℃以上89℃以下とされる。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記排気部は、排気ブロワを備え、前記空気供給部は、給気ファンを備え、前記排気部の前記排気ブロワによって排気される気体の量、及び、前記空気供給部の前記給気ファンによって供給される空気の量に応じて、前記加温媒体供給部から供給される加温媒体の供給量を制御する制御部を備えている。
加温媒体が排気部から一部排出されるとともに空気供給部によって容器内の気体が希釈されるので、これらを補うように制御部によって加温媒体の供給量を制御することとした。すなわち、排気部から排気するとともに空気供給部から空気を導入することによって、加温に必要な熱量が減少するので、それを補うように加温媒体の供給量を増大させることとした。これにより、容器内に新鮮でエンタルピーが高い加温媒体を大量に常時供給することができるので、食材に対する熱伝達を向上させて均一に加熱することができる。
制御部は、例えば、加温媒体の流量を制御する流量制御弁を制御する。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記容器の内部の温度を計測する温度センサを備え、前記制御部は、前記温度センサの計測値に基づいて加温媒体の供給量を制御する。
容器の内部の温度を計測する温度センサの計測値に基づいて加温媒体の供給量を制御するので、所望の温度で食材を加温することができる。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記加温媒体供給部は、前記容器の下方でかつ該容器の内壁に向けて噴出する。
容器の下方でかつ容器の内壁に向けて加温媒体を噴出することとした。これにより、食材に直接的に加温媒体が接触することを回避するとともに、自然対流を利用して下方から上方に向かう加温媒体の流れを形成して循環流れを促すようにした。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記容器は、扉体を備えた箱形とされ、前記排気部は、排気ブロワを備えている。
箱形の容器とした上で扉体を備えることとした。扉体を開けて容器内に食材を設置した後に扉体を閉じる。これにより、容器内に収容した食材ごとに(いわゆるバッチ的に)食材を加温する。
排気部として排気ブロワを設けることとして強制的に容器内の気体を排気することとした。これにより、排気する気体流量を所定値以上とすることで、加温媒体の供給量を確保することができる。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記容器内の気体を循環させる循環ファンが設けられている。
容器内の気体を循環させることによって、蒸気と空気とを混合した気体を偏って流れることを防ぎ、食材の均一な加温を促進することができる。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記容器は、入口開口と出口開口とを有するトンネル形とされ、前記入口開口から前記出口開口に向けて食材を搬送するコンベアベルトを備え、前記排気部は、前記入口開口及び前記出口開口とされ、前記空気供給部は、前記出口開口の外部から該出口開口に向けて空気を供給する。
トンネル形の容器として食材を搬送するコンベアを設けることで、食材を連続的に加温することができる。加温媒体供給部から容器内に供給された加温媒体は、コンベアで搬送される食材を加温する。
出口開口の外部に空気供給部を設け、出口開口に向けて空気を供給することとした。これにより、空気は出口開口から入口開口に向かって流れ、コンベアベルト上を搬送される食材に対して対向する流れとなる。これにより、熱伝達が向上して食材を効果的に均一に加温することができる。
容器内に供給された加温媒体及び空気の混合ガスは、入口開口及び出口開口から容器外へと排気される。
本発明の一態様に係る食材加温装置では、前記空気供給部から供給される空気の風向を制御する風向制御板が設けられている。
風向制御板によって空気供給部から供給される空気の風向を制御することとした。これにより、出口開口から容器内に供給される空気量を制御することができ、容器内の温度を所望値に制御することができる。
なお、空気供給部から供給される空気の供給量を制御できるようにしても良い。具体的には、空気供給部としてファンが採用される場合には、ファンの回転数を制御するようにしても良い。
本発明の一態様に係る食材冷凍システムは、上記の食材加温装置と、前記食材加温装置によって加温された後の食材を冷凍する冷凍装置と、を備えている。
所望温度でかつ均一に加温された食材を冷凍するので、食材の細胞膜が壊れずに旨みが維持された食材を冷凍できる。
本発明の一態様に係る食材加温方法は、食材を収容する容器内に加温媒体を供給する加温媒体供給工程と、前記容器内の気体を排気ブロワによって排気する排気工程と、前記容器内に該容器外の空気を給気ファンによって供給する空気供給工程と、を備え、前記排気ブロワによって排気される気体の量、及び、前記給気ファンによって供給される空気の量に応じて、前記加温媒体供給部から供給される加温媒体の供給量を制御する
均一に食材を加温することができる。
本発明の一実施形態に係る食材冷凍システムを用いた工程を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る加温装置を示した概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る加温装置を示した概略構成図である。 蒸気噴出ノズルから噴出された蒸気の方向を示した横断面図である。 容器内の混合気の流れを示した横断面図である。 容器内の空気流れと排気を示した概略縦断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1には、本実施形態の食材冷凍システムを用いた工程が示されている。本実施形態において食材には、野菜、魚介類、食肉、フルーツ、米、麦等のあらゆる食材が含まれる。
図1に示すように、前処理工程S1、加温工程S2、冷却工程S3及び冷凍工程S4がこの順番で行われる。
前処理工程S1では、食材を洗浄し、且つ/又は、食材を切断することが行われる。
加温工程S2では、食材を所定温度まで加温して処理する。例えば、75℃以上89℃以下、好ましくは85℃以上89℃以下に加温する。加温工程S2で用いられる加温装置の具体的な構成は後に説明する。
冷却工程S3では、加温工程S2にて加温された食材を所定温度まで冷却する。冷却は、強制的に冷風を吹き付けて冷却しても良いし、室内に放置して自然冷却しても良い。
冷凍工程S4では、食材を冷凍する。冷凍工程S4で用いる冷凍装置としては、既存の冷凍装置を用いることができる。例えば、-30℃~-40℃程度の冷風によって食材を急速冷凍する。
図2には、本実施形態の加温装置(食材加温装置)1が示されている。加温装置1は、箱形とされた容器3を備えている。容器3は、縦長の略直方体とされており、正面の壁部には扉体(図示せず)が設けられている。扉体は開閉可能となっており、扉体を閉じると容器3内が閉空間となる。
扉体を開いた状態で、食材Fが棚に配置されたコンテナ5が容器3内に出し入れ可能となっている。コンテナ5は下部に車輪5aを有しており、作業車によって移動可能とされている。
容器3の天井部3aには、排気部7が設けられている。排気部7は、例えばシロッコファンとされた送風装置を備えている。排気部7によって、容器3内の気体が容器3の外部へと排気される。排気部7の動作は、図示しない制御部の指令によって行われる。
容器3の天井部3aでかつ排気部7の側方には、循環ファン9が設けられている。循環ファン9は、例えばプロペラファンとされた送風装置を備えている。循環ファン9によって、容器3の内部の気体が強制的に循環するようになっている。循環ファン9の動作は、図示しない制御部の指令によって行われる。
循環ファン9の側方でかつ容器3の側壁部11bの上部には、給気ファン(空気供給部)10が設けられている。給気ファン10によって、容器3の外部の空気が容器3の内部に強制的に供給される。給気ファン10の動作は、図示しない制御部の指令によって行われる。
容器3の内部には、コンテナ5が収容される空間を仕切るように隔壁11が設けられている。隔壁11は、容器3の天井部3aに対して平行に設けられた天井部11aと、容器3の側壁部3bに対して平行に設けられた側壁部11bとを備えている。隔壁11によって、容器3の内壁との間に循環流路C1が形成されている。循環流路C1は、気体の流れの上流側から下流に向かって順に、排気部7、循環ファン9、給気ファン10が設けられている。
容器3の下方には、過熱蒸気(加温媒体)を供給する蒸気噴出ノズル(加温媒体供給部)13が設けられている。蒸気噴出ノズル13は、複数設けられていることが好ましい。蒸気噴出ノズル13は、コンテナ5が収容される空間に設けられており、循環流路C1には設けられていない。蒸気噴出ノズル13から噴出される蒸気は、容器3の下方でかつ容器3の内壁に向けて噴出される。すなわち、食材Fに向かう方向を避けて蒸気が噴出される。蒸気噴出ノズル13から噴出された蒸気は、循環流路C1から流出した気体と合流するようになっている。
蒸気噴出ノズル13は、ボイラ等の蒸気供給源(図示せず)と蒸気配管系統15を介して接続されている。蒸気配管系統15は、高圧蒸気が流れる高圧蒸気配管15aと、低圧蒸気が流れる低圧蒸気配管15bと、高圧蒸気配管15aと低圧蒸気配管15bとが合流する合流配管15cとを備えている。高圧蒸気配管15aには制御弁15a1が設けられ、低圧蒸気配管15bには制御弁15b1が設けられている。
制御弁15a1,15b1の開閉および開度調整は、図示しない制御部の指令によって行われる。
容器3内には、コンテナ5が収容される空間の温度を計測するための温度センサ17が設けられている。温度センサ17の出力値は、図示しない制御部に送信される。
制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
次に、上記構成の加温装置1の動作について説明する。
起動時は、制御部の指令により、低圧蒸気配管15bの制御弁15b1を全閉とし、高圧蒸気配管15aの制御弁15a1を全開として、高圧蒸気を容器3の内部に供給する。排気部7と給気ファン10は停止しておき、循環ファン9は動作させて庫内の気体の循環を促す。なお、高圧蒸気配管15aの制御弁15a1の開度は全開が好ましいが、蒸気源から供給される高圧蒸気の圧力及び/又は温度に応じて、制御部の指令によって開度を適宜調整しても良い。
そして、温度センサ17によって計測した温度が70℃に近づいてきたら、温度制御モードに移行する。
温度制御モードでは、蒸気供給系統を低圧蒸気配管15bに切り替える。すなわち、制御部の指令によって、低圧蒸気配管15bの制御弁15b1を開とし、高圧蒸気配管15aの制御弁15a1を全閉として、低圧蒸気を容器3の内部に供給する。このとき、低圧蒸気配管15bの制御弁15b1は、制御部の指令に応じた開度とされる。
循環ファン9は動作させたままで、制御部の指令によって、排気部7と給気ファン10を起動する。排気部7が起動することによって、容器3内の気体が容器3外へと排気される。給気ファン10が起動することによって、容器3外の空気が容器3内へと供給される。制御部は、温度センサ17の計測値が設定値(例えば88℃)に近づくように制御弁15b1の開度を調整する。すなわち、設置値よりも計測温度が低い場合は制御弁15b1の開度を増大させる。また、排気部7による排気と給気ファン10による給気によって容器3内の熱量が減少するので、これを補うようにより大量の蒸気を供給するように制御弁15b1の開度は増大するように制御される。
以上説明した本実施形態の作用効果は以下の通りである。
容器3内から蒸気と空気の混合気が排気されることによって容器3内の蒸気の一部が容器3外へと排出される。また、容器3内に給気ファン10から空気が供給されることによって蒸気が希釈される。このように蒸気が排気部7から一部排出されるとともに給気ファン10によって容器3内の蒸気が希釈されるので、蒸気を容器3内にさらに多く供給することができる。これにより、容器3内に新鮮でエンタルピーが高い蒸気を常時供給することができるので、食材Fに対する熱伝達を向上させて均一に加熱することができる。
食材Fを均一に加熱することができるので、局所的に食材Fが過熱されて細胞膜が壊れて旨み成分が流出することを防止できる。そしてこれを冷凍装置によって冷凍すれば、おいしさを維持した冷凍食品を製造することができる。
蒸気が排気部7から一部排出されるとともに給気ファン10によって容器3内の蒸気が希釈されるので、これらを補うように制御部によって蒸気の供給量を制御することとした。すなわち、排気部7から排気するとともに給気ファン10から空気を導入することによって、加温に必要な熱量が減少するので、それを補うように蒸気の供給量を増大させることとした。これにより、容器3内に新鮮でエンタルピーが高い蒸気を大量に常時供給することができるので、食材Fに対する熱伝達を向上させて均一に加熱することができる。
容器3の下方でかつ容器3の内壁に向けて蒸気を蒸気噴出ノズル13から噴出することとした。これにより、食材Fに直接的に蒸気が接触することを回避するとともに、自然対流を利用して下方から上方に向かう蒸気の流れを形成して循環流れを促すことができる。
箱形の容器3とした上で扉体を備えることとした。扉体を開けて容器3内にコンテナ5に設けた食材Fを設置した後に扉体を閉じる。これにより、容器3内に収容したコンテナ5ごとに(いわゆるバッチ的に)食材Fを加温する。
排気部7として排気ブロワを設けることとして強制的に容器内の気体を排気することとした。これにより、排気する気体流量を所定値以上とすることで、蒸気の供給量を確保することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、第1実施形態がコンテナ5ごとに加温するバッチ式であったのに対し、連続的に食材Fを加温する連続式とされる点で異なる。以下、第1実施形態との相違点について説明し、共通する事項は同一符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態に係る加温装置(食材加温装置)21は、トンネル形とされた容器23を備えている。容器23は、入口開口23aと出口開口23bとを有している。本実施形態では、入口開口23aと出口開口23bとが排気部となる。この点で強制的に排気する排気部7とされた第1実施形態とは異なる。
容器23内には、コンベアベルト25が設けられている。コンベアベルト25は、入口開口23aから出口開口23bに向けて(図3において左から右に向けて)食材Fを搬送する。
容器23は、搬送方向に複数に(図3では4つに)区画されている。但し、区画された各部屋は連通しており、一連の1つの空間と見なすこともできる。区画毎に温度センサ17が設けられている。制御部は、温度センサ17の平均値及び/又は最大値及び/又は最小値を用いて制御する。容器23の各区画には、それぞれ、蒸気噴出ノズル13が設けられている。図4Aに示すように、蒸気噴出ノズル13から噴出される蒸気は、容器23の下方でかつ容器23の内壁に向けて噴出される。すなわち、コンベアベルト25上の食材Fに向かう方向を避けて蒸気が噴出される。
出口開口23bのコンベアベルト25の流れ方向の下流側(図3において右側)には、出口開口23bに向けて空気を供給する給気ファン10が設けられている。給気ファン10は、一定の回転数で運転されてもよく、または、回転数可変とさせて給気量が制御できるようにされていてもよい。
給気ファン10には、金属製(例えばSUS)とされた風向制御板27が設けられている。風向制御板27は、制御部によって向き(角度)が変更されるようになっている。風向制御板27によって、出口開口23bから容器23内に供給される空気量を制御することができる。
次に、上記構成の加温装置21の動作について説明する。
起動時は、制御部の指令により、低圧蒸気配管15bの制御弁15b1を全閉とし、高圧蒸気配管15aの制御弁15a1を全開として、高圧蒸気を容器3の内部に供給する。給気ファン10は停止されている。なお、高圧蒸気配管15aの制御弁15a1の開度は全開が好ましいが、蒸気源から供給される高圧蒸気の圧力及び/又は温度に応じて、制御部の指令によって開度を適宜調整しても良い。
そして、温度センサ17によって計測した温度が70℃に近づいてきたら、温度制御モードに移行する。
温度制御モードでは、蒸気供給系統を低圧蒸気配管15bに切り替える。すなわち、制御部の指令によって、低圧蒸気配管15bの制御弁15b1を開とし、高圧蒸気配管15aの制御弁15a1を全閉として、低圧蒸気を容器3の内部に供給する。このとき、低圧蒸気配管15bの制御弁15b1は、制御部の指令に応じた開度とされる。
制御部の指令によって、給気ファン10を起動する。給気ファン10が起動することによって、容器23外の空気が容器23内へと供給される。空気が容器23内に供給されることによって、容器23の入口開口23aから蒸気と空気の混合気が排気される(図5の矢印M1参照)。一方、コンベアベルト25の動きによって入口開口23aから出口開口23bに向かう流れも形成されるので、入口開口23aからも排気される(図5の矢印M2参照)。入口開口23aから排気される流量は、出口開口23bから排気される流量よりも多く、例えば、7:3~8:2といった割合である。
図4Bには、容器23の長手方向の略中間位置における横断面が示されている。同図に示されているように、蒸気は蒸気噴出ノズル13から下方に向けて噴出された後に、自然対流によって側壁を伝って上方へと流れて容器23の上部中央へと流れる。給気ファン10から供給された空気は、上述した蒸気流れに随伴するように容器23の側壁から上方へと流れて容器23の上部中央へと集まる。容器23の上部中央へと集まった混合気(蒸気及び空気)は、下方へと流れてコンベアベルト25上の食材Fを加温する。
制御部は、各温度センサ17の計測値が設定値(例えば88℃)に近づくように制御弁15b1の開度を調整する。すなわち、設置値よりも計測温度が低い場合は制御弁15b1の開度を増大させる。また、入口開口23a及び出口開口23bからの排気と給気ファン10による給気によって容器3内の熱量が減少するので、これを補うようにより大量の蒸気を供給するように制御弁15b1の開度は増大するように制御される。また、制御部は、給気ファン10の回転数を増減させて空気量を制御しても良いし、風向制御板27の角度を調整して出口開口23bへ導く空気量を制御しても良い。
以上説明した本実施形態の作用効果は以下の通りである。
容器23の入口開口23a及び出口開口23bから蒸気と空気の混合気が排気されることによって容器23内の蒸気の一部が容器23外へと排出される。また、容器23内に給気ファン10から空気が供給されることによって蒸気が希釈される。このように蒸気が一部排出されるとともに給気ファン10によって容器3内の蒸気が希釈されるので、蒸気を容器23内にさらに多く供給することができる。これにより、容器23内に新鮮でエンタルピーが高い蒸気を常時供給することができるので、食材Fに対する熱伝達を向上させて均一に加熱することができる。
食材Fを均一に加熱することができるので、局所的に食材Fが過熱されて細胞膜が壊れて旨み成分が流出することを防止できる。そしてこれを冷凍装置によって冷凍すれば、おいしさを維持した冷凍食品を製造することができる。
蒸気が一部排出されるとともに給気ファン10によって容器3内の蒸気が希釈されるので、これらを補うように制御部によって蒸気の供給量を制御することとした。すなわち、入口開口23a及び出口開口23bから排気するとともに給気ファン10から空気を導入することによって、加温に必要な熱量が減少するので、それを補うように蒸気の供給量を増大させることとした。これにより、容器23内に新鮮でエンタルピーが高い蒸気を大量に常時供給することができるので、食材Fに対する熱伝達を向上させて均一に加熱することができる。
容器23の下方でかつ容器23の内壁に向けて蒸気を蒸気噴出ノズル13から噴出することとした。これにより、食材Fに直接的に蒸気が接触することを回避するとともに、自然対流を利用して下方から上方に向かう蒸気の流れを形成して循環流れを促すことができる。
出口開口23bの外部に給気ファン10を設け、出口開口23bに向けて空気を供給することとした。これにより、空気は出口開口23bから入口開口23aに向かって流れ、コンベアベルト25上を搬送される食材Fに対して対向する流れとなる。これにより、熱伝達が向上して食材Fを効果的に均一に加温することができる。
1 加温装置(食材加温装置)
3 容器
3a 天井部
3b 側壁部
5 コンテナ
5a 車輪
7 排気部
9 循環ファン
10 給気ファン(空気供給部)
11 隔壁
11a 天井部
11b 側壁部
13 蒸気噴出ノズル(加温媒体供給部)
15 蒸気配管系統
15a 高圧蒸気配管
15a1 制御弁
15b 低圧蒸気配管
15b1 制御弁
15c 合流配管
17 温度センサ
23 容器
23a 入口開口(排気部)
23b 出口開口(排気部)
25 コンベアベルト
27 風向制御板
C1 循環流路
F 食材

Claims (9)

  1. 食材を収容する容器と、
    前記容器内に加温媒体を供給する加温媒体供給部と、
    前記容器内の気体を排気する排気部と、
    前記容器内に該容器外の空気を供給する空気供給部と、
    を備え
    前記排気部は、排気ブロワを備え、
    前記空気供給部は、給気ファンを備え、
    前記排気部の前記排気ブロワによって排気される気体の量、及び、前記空気供給部の前記給気ファンによって供給される空気の量に応じて、前記加温媒体供給部から供給される加温媒体の供給量を制御する制御部を備えている食材加温装置。
  2. 前記容器の内部の温度を計測する温度センサを備え、
    前記制御部は、前記温度センサの計測値に基づいて加温媒体の供給量を制御する請求項に記載の食材加温装置。
  3. 前記加温媒体供給部は、前記容器の下方でかつ該容器の内壁に向けて噴出する請求項1又は2に記載の食材加温装置。
  4. 前記容器は、扉体を備えた箱形とされている請求項1又は2に記載の食材加温装置。
  5. 前記容器内の気体を循環させる循環ファンが設けられている請求項に記載の食材加温装置。
  6. 食材を収容する容器と、
    前記容器内に加温媒体を供給する加温媒体供給部と、
    前記容器内の気体を排気する排気部と、
    前記容器内に該容器外の空気を供給する空気供給部と、
    を備え、
    前記容器は、入口開口と出口開口とを有するトンネル形とされ、
    前記入口開口から前記出口開口に向けて食材を搬送するコンベアベルトを備え、
    前記排気部は、前記入口開口及び前記出口開口とされ、
    前記空気供給部は、前記出口開口の外部から該出口開口に向けて空気を供給する食材加温装置。
  7. 前記空気供給部から供給される空気の風向を制御する風向制御板が設けられている請求項に記載の食材加温装置。
  8. 請求項1又は2に記載の食材加温装置と、
    前記食材加温装置によって加温された後の食材を冷凍する冷凍装置と、
    を備えている食材冷凍システム。
  9. 食材を収容する容器内に加温媒体を供給する加温媒体供給工程と、
    前記容器内の気体を排気ブロワによって排気する排気工程と、
    前記容器内に該容器外の空気を給気ファンによって供給する空気供給工程と、
    を備え
    前記排気ブロワによって排気される気体の量、及び、前記給気ファンによって供給される空気の量に応じて、前記加温媒体供給工程において供給される加温媒体の供給量を制御する食材加温方法。
JP2022113943A 2022-07-15 2022-07-15 食材加温装置及びこれを備えた食材冷凍システム並びに食材加温方法 Active JP7214280B1 (ja)

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