JP7214077B2 - 吐水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吐水装置に係り、特に、供給された水を吐水する吐水装置に関する。
従来、特許文献1に示すように、光電センサが設けられた吐水装置が知られている。このような光電センサにおいては、投光素子及び受光素子が配置された回路基板に信号線が接続される。
また、従来、図4に示すように、吐水装置の光電センサ124として、センサケース126内に回路基板132とバックプレート128とが設けられ、回路基板132にハーネス134の電線134aがはんだ付けされ、バックプレート128の外側を覆うようにポッティングによる樹脂層130が形成されているものが知られている。
特開2004-116083号公報
しかしながら、図4に示すような、従来の吐水装置の光電センサ124においては、ハーネス134を回路基板132にはんだ部分135によりはんだ付けするため、回路基板132の前後方向X’における後方側の比較的長い部分をはんだ付けのための部分132a(はんだ付けのために用意しておくスペース)として確保しておく必要があった。これにより、回路基板132の長さが小さくできず、光電センサ124の前後方向X’の長さも小さくできないという問題があった。このように、光電センサ124の前後方向の長さを小さくできないので、吐水装置の光電センサを収納する部分の長さ(大きさ)を小さくできず、吐水装置を小型化できないという問題があった。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、光電センサの前後方向の長さを小さくすることにより、吐水装置の光電センサを収納する部分の長さを小さくでき、吐水装置を小型化できる吐水装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、供給された水を吐水する吐水装置であって、供給された水を吐水する吐水装置であって、水を吐水口から吐水する吐水部と、給水源から供給された水を上記吐水口に導く吐水流路と、上記吐水部からの水の吐水を制御する制御部と、投光した検出光の反射光を受光することにより、上記反射光の受光に対応した受信信号を上記制御部に出力する光電センサと、を備え、上記光電センサは、上記検出光を投光する投光素子と、上記反射光を受光する受光素子と、上記制御部と電気的に接続されるハーネスと、電子回路が形成された回路基板とを備え、上記回路基板は、上記投光素子及び上記受光素子が配置される本体基板であって、上記光電センサの前後方向に延びる本体基板と、上記ハーネスがはんだ付けされるハーネス基板であって、上記本体基板に対して立壁状に配置されるハーネス基板とを備えることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、光電センサの回路基板は、ハーネスがはんだ付けされるハーネス基板であって本体基板に対して立壁状に配置されるハーネス基板を備えている。よって、本発明によれば、従来のような光電センサの前後方向に延びる回路基板の後部におけるはんだ付け部分を無くすことができる。これにより、本発明は、はんだ付けに必要な前後方向のスペースを小さくすることができる。よって、本発明によれば、光電センサの前後方向の長さを小さくすることにより、吐水装置の光電センサを収納する部分の長さを小さくすることができ、吐水装置を小型化することができる。また、光電センサの前後方向の長さが小さくされるので、光電センサをより多くの形態の吐水装置に内蔵させることができる。
本発明において、好ましくは、上記ハーネス基板は、上記ハーネスの接続方向と、上記本体基板の延びる方向とが平行となるように、上記本体基板に対して立壁状に配置された状態で固定される。
このように構成された本発明においては、ハーネスの接続方向と、本体基板の延びる方向とが平行となるので、ハーネス基板にはんだ付けされたハーネスの湾曲が抑制され、光電センサを上下方向において小型化することができる。
本発明において、好ましくは、上記ハーネス基板は、上記本体基板に対して垂直に配置された状態で固定され、上記ハーネスの接続方向は、上記ハーネス基板に対して垂直な方向である。
このように構成された本発明においては、ハーネス基板は、本体基板に対して垂直に配置された状態で固定され、上記ハーネスの接続方向は、ハーネス基板に対して垂直な方向である。これにより、ハーネスの接続方向は、本体基板と平行な方向とできる。よって、ハーネス基板にはんだ付けされたハーネスの湾曲がより抑制され、光電センサをより小型化することができる。
本発明において、好ましくは、上記回路基板は、さらに、上記本体基板と上記ハーネス基板とを接続する可撓性のフレキシブル基板を備えている。
このように構成された本発明においては、回路基板は、さらに、本体基板とハーネス基板とを接続する可撓性のフレキシブル基板を備えるので、ハーネス基板を本体基板に対して立壁状に配置した状態で、回路基板を比較的容易に形成できる。また、ハーネス基板を本体基板に対して立壁状に配置した状態で、回路基板を比較的容易に固定できる。
本発明において、好ましくは、上記光電センサは、さらに、上記回路基板を内部に収容する上記センサケースと、上記センサケースの上記内部と外部とを連通する後方開口部内に配置されるバックプレートであって、上記バックプレートは上記ハーネスを通すハーネス孔を形成する、上記バックプレートと、上記センサケースの後方開口部に配置された上記バックプレートの外側を覆うように形成される樹脂層とを備え、上記ハーネス基板が上記バックプレートの前面に当接した状態で上記ハーネス基板が上記バックプレートの上記ハーネス孔の前方側を覆うような立壁を形成する。
従来、吐水装置で使用される光電センサにおいて、センサケース内部に水が浸入することを抑制するためバックプレートの外側を覆うように形成される樹脂層によりポッティングが行われていた。このような従来の光電センサにおいては回路基板がバックプレートから前方側に延びており、硬化前の樹脂がバックプレートのハーネス孔からセンサケース内に侵入し、回路基板上に流入することを防ぐため、バックプレートのハーネス孔をハーネスの径とほぼ同じ大きさに形成していた。このとき、有効な防水効果を得るためには、バックプレートの外側に所定の厚みの樹脂材が形成されることが必要であった。
これに対し、このように構成された本発明においては、ハーネス基板が上記バックプレートの前面に当接した状態でハーネス基板が上記バックプレートの上記ハーネス孔の前方側を覆うような立壁を形成する。よって、バックプレートのハーネス孔をハーネスの径に対して比較的大きくなるように設定できる。よって、ハーネスをハーネス孔に挿入させた状態で、ハーネス孔内に樹脂を侵入させ、このハーネス孔内の樹脂を、有効な防水効果を得るための樹脂材の厚みにカウントできる。よって、同じ厚みの樹脂材が形成されるとしても、ハーネス孔内に樹脂層が形成されるバックプレートの厚み分、ポッティングの樹脂層の後面が前方側に形成できる。よって、本発明によれば、樹脂材の厚みを変更することなく、バックプレートの厚み分、光電センサの前後方向の長さをより小さくできる。
本発明において、好ましくは、上記本体基板は、上記吐水流路側の第1面と、上記第1面と反対側の第2面とを備え、上記ハーネス基板は、上記第2面側に配置される。
このように構成された本発明においては、ハーネス基板が本体基板に対して立壁状に配置されるときに、ハーネス基板が第2面側に配置される場合の本体基板に配置される投光素子及び受光素子と吐水流路との距離を、仮にハーネス基板が第1面側に配置される場合の本体基板に配置される投光素子及び受光素子と吐水流路との距離よりも小さくできる。よって、本発明によれば、本体基板に配置される投光素子及び受光素子と吐水流路とをより近い位置に配置することができる。従って、吐水流路中の水により回路への電磁ノイズの影響を低減することができる。
また、ハーネス基板が第2面側に配置される場合には、本体基板に配置される投光素子及び受光素子と吐水流路とをより近い位置に配置することができるので、使用者の手指を吐水口(吐水流路)により近い位置で検知することができる。吐水装置の使い勝手をより向上させることができる。
本発明において、好ましくは、上記投光素子及び上記受光素子は、上記本体基板の一方側面上に配置され、上記ハーネス基板も、上記一方側面側に配置される。
このように構成された本発明においては、ハーネス基板が本体基板に対して立壁状に配置されるときに、投光素子及び受光素子は、本体基板の一方側面上に配置されると共に上記ハーネス基板も上記一方側面側に配置される。この場合の光電センサの上下方向の長さは、上記投光素子及び上記受光素子が、上記本体基板の一方側面上に配置されると共に上記ハーネス基板が他方側面側に配置される場合の光電センサの上下方向の長さに比べて小さくできる。
本発明の吐水装置によれば、光電センサの前後方向の長さを小さくすることにより、吐水装置の光電センサを収納する部分の長さを小さくすることができ、吐水装置を小型化することができる。
本発明の一実施形態による吐水装置を備えた吐水システムを概略的に示す概略構成図である。 図1の吐水装置の光電センサの分解斜視図である。 図2のIII-III線に沿って見た断面図である。 従来の吐水装置の光電センサにおいてハーネスが回路基板に接続されている状態を示す光電センサの前後方向の断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態による吐水装置について説明する。
まず、図1は、本発明の一実施形態による吐水装置を備えた吐水システムを概略的に示す概略構成図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態による吐水装置1を備えた吐水システム2は、洗面台用の吐水システムである。吐水装置1は使用者の手指等及び/又は対象物を検知して自動的に吐水する自動水栓タイプの吐水装置である。
吐水システム2は、供給された水を吐水する吐水装置1と、吐水装置1から吐水された水を受けるボウル部4と、ボウル部4で受けた水を排水する排水路6とを備えている。
吐水システム2の吐水装置1は、台所用の吐水システムの吐水装置、小便器用の吐水システムの吐水装置、手洗い器用の吐水システムの吐水装置等の水を吐水する必要がある部分に設けることができる。
吐水装置1は、給水源(図示せず)から供給される水を吐水する吐水装置であり、カウンター8等に設置されている。
吐水装置1は、カウンター8に固定される水栓本体10と、給水源から延びる給水路12と、給水路12を開閉する電磁弁14と、電磁弁14を制御する制御部16とを備えている。
電磁弁14は、後述する制御部16と電気的に接続され、後述する制御部16により制御されるようになっている。
水栓本体10は、ボウル部4側の上方に延びる吐水部18と、給水源から供給された水を吐水口20に導く吐水流路22と、吐水部18内に配置される光電センサ24とを備えている。水栓本体10の中空の四角柱状の外郭部材10aの内側に吐水流路22及び光電センサ24等が配置される。外郭部材10aは金属製である。外郭部材10aは、金属製に限られず一部に樹脂を使用しているものであってもよく、樹脂表面に金属メッキ加工、金属蒸着等による金属のような表面仕上げを施したものであってもよい。外郭部材10aは筒状であってもよい。
吐水部18は、水を吐水口20から吐水するように形成される。吐水部18の外形は、水栓本体10の外郭部材10aにより形成されている。吐水部18は、外郭部材10aの開口部の内側において水を吐水する吐水口20を配置するように形成されている。吐水口20は吐水流路22の下流端に形成されている。吐水流路22は、水を通水する流路を形成し、吐水装置1の使用時には水が満たされた状態となる。なお、本実施形態における水には、いわゆる水道水及び井戸水等に限られず、温度調節機器(図示せず)により温度調節された湯水、いわゆる改質された機能水(酸性、アルカリ性、除菌効果を有する水等の機能水)、水石けん等も含まれる。
制御部16は、吐水装置1を制御する制御部である。制御部16は、電磁弁14及び光電センサ24等の各機能部と電気的に接続され、電気信号を相互に送受信することができ、各機能部を電気的に操作できるようになっている。例えば、制御部16は、電磁弁14の開閉操作、光電センサ24の検知動作等を制御する機能を有する。制御部16は、光電センサ24の受信信号(検知信号)を受けて、予め記憶されたプログラム等に従って電磁弁14の制御を行う。制御部16は、各機器を制御できるようなメモリ等の記憶装置(図示せず)及び演算装置(図示せず)を備えている。制御部16は、各機器の制御により例えば光電センサ24による使用者の検知に基づいて吐水部18からの水の吐水を制御する機能を有する。
光電センサ24は、吐水部18内に配置されると共に、投光した検出光Aの反射光Bを受光することにより、反射光Bの受光に対応した受信信号(検知信号)を制御部16に出力する。光電センサ24は、例えば赤外線センサである。光電センサ24は、吐水部18において外郭部材10aの内側に収納され、外郭部材10aの内部において下向きに配置されている。また、吐水部18の吐水口20を吐水口20の前方から見た状態で、光電センサ24は、吐水口20と並んで外郭部材10aの内側に配置されている。なお、図3において、光電センサ24が検出光を投光する方向を前方側とし、前方側と反対側を後方側とし、光電センサ24の前後方向を矢印Xにより示している。光電センサ24の吐水流路22側を下方側とし、下方側と反対側を上方側とし、光電センサ24の上下方向を矢印Yにより示している。なお、光電センサ24を前方側から見た右手方向を右側とし、右側と反対側を左側とし、光電センサ24の左右方向を矢印Z(図2参照)により示している。
光電センサ24は、吐水方向に向けて(ボウル部4に向けて)配置されている。光電センサ24の前後方向の長さL1が比較的小さい場合には、吐水部18の高さH1(光電センサ24の前後方向に対応する長さ)が比較的小さくできる。また、光電センサ24は、横向き又は斜向きに配置されている場合には、光電センサ24の前後方向の長さL1が比較的小さい場合には、吐水部18の前方に突出する長さI1及び/又は高さH1が比較的小さくできる。吐水部18の前方に突出する長さI1は、例えば水栓本体10の立ち上がり部から吐水部の先端までの長さであるが、吐水部18が他の基準位置から延びる長さであってもよい。
また、光電センサ24の上下方向の長さ(高さ)L2が比較的小さい場合には、吐水部18の長さI1(光電センサ24の上下方向に対応する長さ)が比較的小さくできる。また、光電センサ24が横向き又は斜向きに配置されているとき、光電センサ24の上下方向の長さ(高さ)L2が比較的小さい場合には、吐水部18の高さH1及び/又は長さI1が比較的小さくできる。
このようにして、光電センサ24を小型化することにより、光電センサ24の配置の向きに応じて、吐水部18の高さ、幅、長さ、又は外径等の要素のうち少なくともいずれかをより小さくすることができる。よって、吐水部18及び吐水装置1が小型化できる。
次に、図2乃至図4に示すように、光電センサ24について説明する。
図2は図1の吐水装置の光電センサの分解斜視図であり、図3は図2のIII-III線に沿って見た断面図である。
光電センサ24は、中空の箱状に形成されたセンサケース26と、センサケース26の内部と外部とを連通する後方開口部26a(図3参照)内に配置されるバックプレート28と、センサケースの後方開口部26aに配置されたバックプレート28の外側を覆うように形成される樹脂層30と、電子回路が形成された回路基板32と、回路基板32と電気的に接続されたハーネス34と、検出光Aを投光する投光素子36と、反射光Bを受光する受光素子38とを備えている。
図2に示すように、センサケース26は、回路基板32を内部に収容するようになっている。センサケース26は、回路基板32、投光素子36及び受光素子38等を覆うように形成され、防水ケースを形成している。センサケース26は、バックプレート28及びハーネス34を取付ける後方開口部26aと、検出光Aを透過する部材である検出光窓26bと、検出光Aが使用者の手指等で反射した反射光Bを透過する部材である反射光窓26cとを備えている。
バックプレート28は、センサケース26の後方開口部26aと概ね同様の外形を形成している立壁状部分28bとを備えている。図3に示すように、バックプレート28は、バックプレート28がセンサケース26内部に嵌合された状態で、回路基板32をセンサケース26内に固定する。
バックプレート28は、立壁状部分28bにおいてハーネス34を通すハーネス孔28a(図3参照)を形成する。ハーネス孔28aは、ハーネス34を通すことができるように、ハーネス34の径よりも大きな大きさの高さの開口を形成している。ハーネス孔28aは、ハーネス34を通した状態でハーネス34の周りにポッティング用の樹脂の充填部分(樹脂材)を形成するため、ハーネス34の径よりも比較的大きな大きさの開口を形成している。ハーネス孔28aは、ハーネス34の径とほぼ同様の大きさの開口を形成していてもよい。ハーネス孔28aは、ハーネス基板42の高さよりも低い位置に配置される。また、ハーネス孔28aは、ハーネス基板42よりも小さい大きさに形成される。ハーネス孔28aは、ハーネス基板42と並んで配置され、ハーネス基板42がバックプレート28の立壁状部分28bの前面に当接した状態でハーネス基板42がバックプレート28のハーネス孔28aの前方側を覆うような立壁を形成する。ハーネス基板42はバックプレート28により支持される。
樹脂層30は、ポッティングにより樹脂を硬化させて形成される。樹脂層30は、センサケース26とバックプレート28との隙間を埋めると共に所定の厚さの層を形成するように樹脂が充填され、この樹脂が硬化されることにより形成される。樹脂層30は、水が光電センサ24の外部から内部の回路基板32側に侵入することを抑制する防水性を有する。
ハーネス34は、回路基板32と制御部16とを電気的に接続するワイヤーハーネスである。ハーネス34は、カバー内の電線34aをハーネス基板42にはんだ付けすることにより、ハーネス基板42と電気的に接続される。はんだ付け部分35がハーネス基板42と電線34aとの間に形成される。本実施形態においては、4本のハーネス34が、ハーネス基板42と制御部16とを接続しているが、ハーネス34の本数は異なる本数でもよい。
次に、図3により、光電センサ24の回路基板32についてより詳細に説明する。
回路基板32は、投光素子36及び受光素子38が配置される本体基板40と、ハーネス34がはんだ付けされるハーネス基板42と、本体基板40とハーネス基板42とを接続する可撓性の第1フレキシブル基板44とを備えている。
本体基板40は、薄板状に形成されると共に、吐水流路側の第1面40aと、第1面40aと反対側の第2面40bとを備えている。本体基板40は、光電センサ24の前後方向に延び、その下面側の第1面40aが吐水流路22に向けられている。本体基板40は、基板面である第2面40b上に投光素子36及び受光素子38を載せるように配置している。
図2に示すように、本体基板40は、さらに、受光素子38が載せられるように配置される第1センサ基板58と、第1センサ基板58の側方に配置され、投光素子36が配置される第2センサ基板60と、第1センサ基板58と第2センサ基板60との間に配置され、第1センサ基板58と第2センサ基板60との間を電気的に接続する接続基板である第2フレキシブル基板62とを備える。本体基板40の第1センサ基板58及び第2センサ基板60は、リジッドタイプのプリント基板により形成される。第2フレキシブル基板62は、薄板状に形成され、可撓性を有している。第2センサ基板60は、第1センサ基板58と平行又は面一に並んで配置されている。第2フレキシブル基板62は、フレキシブルタイプのプリント基板により形成される。
ハーネス基板42は、本体基板40に対して立壁状に配置される。ハーネス基板42は、その上下方向の高さがその左右方向の幅よりも小さくなるように形成されている。ハーネス基板42の高さ、すなわち光電センサ24の上下方向の高さ(長さ)は、投光素子36及び/又は受光素子38とほぼ同じ程度又はこれらよりもわずかに高い。ハーネス基板42の高さは、投光素子36及び/又は受光素子38よりも低くてもよい。ハーネス基板42の高さ、すなわち光電センサ24の上下方向の高さ(長さ)は、ハーネス34の径よりもわずかに大きい大きさに対応する高さ(長さ)に形成されている。ハーネス基板42はリジッドタイプのプリント基板により形成される。ハーネス基板42は、本体基板40に対して起立した起立状態である。ハーネス基板42が本体基板40に対して立壁状とは、例えば、ハーネス基板42が本体基板40に対して60度乃至120度の範囲内、より好ましくは概ね90度で立っている状態である。
ハーネス基板42は、ハーネス34の接続方向C(図3参照)と、本体基板40の延びる方向とが互いに平行となるように、本体基板40に対して立壁状に配置された状態で固定される。より具体的には、ハーネス基板42は、本体基板40に対して垂直となるように配置された状態で固定されている。このとき、ハーネス34の接続方向Cは、ハーネス基板42に対して垂直な方向である。よって、ハーネス34の接続方向Cは、本体基板40と平行な方向とできる。なお、変形例として、ハーネス34の接続方向Cと、本体基板40の延びる方向とが互いに平行となるように、ハーネス34の接続方向Cがハーネス基板42に対して斜めの方向であってもよい。
ハーネス基板42には、ハーネス34の接続方向Cを達成しやすくするように、小穴42aが形成されている。小穴42aには、ハーネス34の電線34aが挿入され、挿入された状態で、ハーネス34の電線34aとハーネス基板42の小穴42aとがはんだ付けされる。ハーネス34の電線34aと小穴42aとがはんだ付けされることにより、両者が電気的に接続される。小穴42aにハーネス34の電線34aを挿入するので、ハーネス34がハーネス基板42に対して垂直な方向(接続方向C)に接続される。
ハーネス基板42は、本体基板40の第2面40b側に配置される。ハーネス基板42は、本体基板40の第2面40bより上方側に配置される。このように、投光素子36及び受光素子38は、本体基板40の一方側面(例えば第2面40b)上に配置され、ハーネス基板42も、一方側面(例えば第2面40b)側に配置される。なお、投光素子36、受光素子38及びハーネス基板42が第1面40a側に配置されてもよい。
第1フレキシブル基板44は、薄板状に形成される。第1フレキシブル基板44は、前後方向(X方向)に延びる本体基板40と、上下方向(Y方向)に延びるハーネス基板42との間で約90度折り曲がった状態で配置される。第1フレキシブル基板44は、本体基板40とハーネス基板42とを電気的に接続する。第1フレキシブル基板44は、フレキシブルタイプのプリント基板により形成される。なお、回路基板32は、第1フレキシブル基板44の配置部分が曲がるように形成されているリジッドフレキシブル基板により形成されてもよい。なお、第1フレキシブル基板44は、自在に曲げられる構造であるので、ハーネス34がハーネス基板42に取付けられる際には、第1フレキシブル基板44が曲げられておらず、本体基板40と第1フレキシブル基板44とハーネス基板42とが平坦に並んでいる状態であってもよい。このとき、ハーネス34がハーネス基板42に取付けられた後、第1フレキシブル基板44を曲げることにより、ハーネス基板42が本体基板40に対して立壁状の構造を形成する。
上述した本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、光電センサ24の回路基板32は、ハーネス34がはんだ付けされるハーネス基板42であって本体基板40に対して立壁状に配置されるハーネス基板42を備えている。よって、本発明によれば、従来のような光電センサ24の前後方向に延びる回路基板32の後部におけるはんだ付け部分を無くすことができる。これにより、本発明は、はんだ付けに必要な前後方向のスペースを小さくすることができる。よって、本発明によれば、光電センサ24の前後方向の長さを小さくすることにより、吐水装置1の光電センサ24を収納する部分の長さを小さくすることができ、吐水装置1を小型化することができる。また、光電センサ24の前後方向の長さが小さくされるので、光電センサ24をより多くの形態の吐水装置1に内蔵させることができる。
また、本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、ハーネス34の接続方向と、本体基板40の延びる方向とが平行となるので、ハーネス基板42にはんだ付けされたハーネス34の湾曲が抑制され、光電センサ24を上下方向において小型化することができる。
さらに、本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、ハーネス基板42は、本体基板40に対して垂直に配置された状態で固定され、ハーネス34の接続方向は、上記ハーネス基板42に対して垂直な方向である。これにより、ハーネス34の接続方向は、本体基板40と平行な方向とできる。よって、ハーネス基板42にはんだ付けされたハーネス34の湾曲がより抑制され、光電センサ24をより小型化することができる。
さらに、本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、回路基板32は、さらに、本体基板40とハーネス基板42とを接続する可撓性の第1フレキシブル基板44を備えるので、ハーネス基板42を本体基板40に対して立壁状に配置した状態で、回路基板32を比較的容易に形成できる。
さらに、従来、図4に示すような、吐水装置で使用される光電センサ124において、センサケース26内部に水が浸入することを抑制するためバックプレート128の外側を覆うように形成される樹脂層によりポッティングが行われていた。このような従来の光電センサ124においては回路基板132がバックプレート128から前方側に延びており、硬化前の樹脂がバックプレート128のハーネス孔128aからセンサケース内に侵入し、回路基板132上に流入することを防ぐため、バックプレート128のハーネス孔128aをハーネス134の径とほぼ同じ大きさに形成していた。このとき、有効な防水効果を得るためには、バックプレート128の外側に所定の厚みの樹脂材が形成されることが必要であった。
これに対し、本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、ハーネス基板42がバックプレート28の前面に当接した状態でハーネス基板42がバックプレート28のハーネス孔の前方側を覆うような立壁を形成する。よって、バックプレート28のハーネス孔28aをハーネス34の径に対して比較的大きくなるように設定できる。よって、ハーネス34をハーネス孔28aに挿入させた状態で、ハーネス孔28a内に樹脂を侵入させ、このハーネス孔28a内の樹脂を、有効な防水効果を得るための樹脂材の厚みにカウントできる。よって、同じ厚みの樹脂材が要求されるとしても、ハーネス孔28a内に樹脂層が形成されることにより、バックプレート28の厚み分、ポッティングの樹脂層の後面が前方側に形成できる。よって、本発明によれば、樹脂材の厚みを変更することなく、バックプレート28の厚み分、光電センサ24の前後方向の長さをより小さくできる。
さらに、本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、ハーネス基板42が本体基板40に対して立壁状に配置されるときに、ハーネス基板42が第2面側に配置される場合の本体基板40に配置される投光素子36及び受光素子と吐水流路22との距離を、仮にハーネス基板42が第1面側に配置される場合の本体基板40に配置される投光素子36及び受光素子38と吐水流路22との距離よりも小さくできる。よって、本発明によれば、本体基板40に配置される投光素子36及び受光素子38と吐水流路22とをより近い位置に配置することができる。従って、吐水流路中の水により回路への電磁ノイズの影響を低減することができる。
また、ハーネス基板42が第2面側に配置される場合には、本体基板40に配置される投光素子36及び受光素子38と吐水流路とをより近い位置に配置することができるので、使用者の手指を吐水口(吐水流路)により近い位置で検知することができる。吐水装置の使い勝手をより向上させることができる。
さらに、本発明の一実施形態による吐水装置1によれば、ハーネス基板が本体基板40に対して立壁状に配置されるときに、上記投光素子及び上記受光素子は、上記本体基板40の一方側面上に配置されると共に上記ハーネス基板も上記一方側面側に配置される。この場合の光電センサ24の上下方向の長さは、上記投光素子及び上記受光素子が、上記本体基板40の一方側面上に配置されると共に上記ハーネス基板が他方側面側に配置される場合の光電センサ24の上下方向の長さに比べて小さくできる。
1 吐水装置
10 水栓本体
10a 外郭部材
16 制御部
18 吐水部
20 吐水口
22 吐水流路
24 光電センサ
26 センサケース
26a 後方開口部
28 バックプレート
28a ハーネス孔
30 樹脂層
32 回路基板
34 ハーネス
36 投光素子
38 受光素子
40 本体基板
40a 第1面
40b 第2面
42 ハーネス基板
44 第1フレキシブル基板
58 第1センサ基板
60 第2センサ基板
124 光電センサ
126 センサケース
128 バックプレート
130 樹脂層
132 回路基板
134 ハーネス
A 検出光
B 反射光
C 接続方向

Claims (7)

  1. 供給された水を吐水する吐水装置であって、
    水を吐水口から吐水する吐水部と、
    給水源から供給された水を上記吐水口に導く吐水流路と、
    上記吐水部からの水の吐水を制御する制御部と、
    投光した検出光の反射光を受光することにより、上記反射光の受光に対応した受信信号を上記制御部に出力する光電センサと、を備え、
    上記光電センサは、
    上記検出光を投光する投光素子と、
    上記反射光を受光する受光素子と、
    上記制御部と電気的に接続されるハーネスと、
    電子回路が形成された回路基板とを備え、
    上記回路基板は、
    上記投光素子及び上記受光素子が配置される本体基板であって、上記光電センサの前後方向に延びる上記本体基板と、
    上記ハーネスがはんだ付けされるハーネス基板であって、上記本体基板に対して立壁状に配置されるハーネス基板とを備えることを特徴とする吐水装置。
  2. 上記ハーネス基板は、上記ハーネスの接続方向と、上記本体基板の延びる方向とが平行となるように、上記本体基板に対して立壁状に配置された状態で固定される、請求項1に記載の吐水装置。
  3. 上記ハーネス基板は、上記本体基板に対して垂直に配置された状態で固定され、
    上記ハーネスの接続方向は、上記ハーネス基板に対して垂直な方向である、請求項2に記載の吐水装置。
  4. 上記回路基板は、さらに、上記本体基板と上記ハーネス基板とを接続する可撓性のフレキシブル基板を備えている、請求項1乃至3の何れか1項に記載の吐水装置。
  5. 上記光電センサは、
    さらに、上記回路基板を内部に収容するセンサケースと、
    上記センサケースの上記内部と外部とを連通する後方開口部内に配置されるバックプレートであって、上記バックプレートは上記ハーネスを通すハーネス孔を形成する、上記バックプレートと、
    上記センサケースの後方開口部に配置された上記バックプレートの外側を覆うように形成される樹脂層とを備え、
    上記ハーネス基板が上記バックプレートの前面に当接した状態で上記ハーネス基板が上記バックプレートの上記ハーネス孔の前方側を覆うような立壁を形成する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の吐水装置。
  6. 上記本体基板は、上記吐水流路側の第1面と、上記第1面と反対側の第2面とを備え、上記ハーネス基板は、上記第2面側に配置される、請求項1乃至5の何れか1項に記載の吐水装置。
  7. 上記投光素子及び上記受光素子は、上記本体基板の一方側面上に配置され、上記ハーネス基板も、上記一方側面側に配置される、請求項1乃至5の何れか1項に記載の吐水装置。
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