JP7213012B2 - 血液の凍結方法 - Google Patents

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Description

本発明は、血液または血液から分画された成分の凍結方法または凍結装置に関するものである。より詳しくは、血液または血液から分画された成分を凍結する際の時間を短縮するとともに、血液または血液から分画された成分内に存在する生理活性成分の分解を極力抑え、解凍後にも有効な生理活性成分を含む血液または血液から分画された成分を得ることが出来る方法および装置に関する。
現在血液または血液から分画された成分を凍結させる方法としては、エアブラスト式凍結法が用いられている。しかし、凍結のための時間が長いため消費電力が多くなり、多額の費用および大量のCO2の排出が生じるなどの問題がある。
また、凍結にかかる作業は、血液または血液から分画された成分を封入したパッケージを並べたトレイを凍結装置へ出し入れするなどすべて手作業で行っており、効率的ではない。
また、エアブラスト式凍結法に代えて、溶媒を利用したブライン型凍結法も提案されているが(特許文献1)、液体を用いるため血液または血液から分画された成分の凍結には課題が多く、現実的ではない。
特開2014-214911
本発明の課題は、血液または血液から分画された成分を凍結するのに際し、短時間で消費電力が少なく、さらにCO2排出量が少ない方法および装置を提供することにある。
また、本発明の課題は、生理活性成分の分解を極力抑えた血液または血液から分画された成分の凍結方法および装置を提供することにある。
本研究者らは、特定の冷凍方法および凍結装置を用いることにより上記課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明は、血液または血液から分画された成分の凍結方法であって、
(a)血液または血液から分画された成分が封入されたパッケージを用意する工程、
(b)前記パッケージに封入された血液または血液から分画された成分1mLに対して、2~11秒の最大氷結晶生成帯時間で前記パッケージを冷却する工程、
を有することを特徴とする、前記凍結方法である。
また、本発明は、前記(b)工程が、前記パッケージに冷気を吹きつけることにより、前記パッケージを冷却することを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記パッケージに冷気を吹きつける工程において、スリットノズルを通して冷気を吹き付けることを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記スリットノズルおよび/または前記パッケージを互いに反対方向に移動させて、前記パッケージに冷気を吹き付けることを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記スリットノズルが、前記パッケージに対して上方および/または下方に配置される、上記の方法である。
また、本発明は、前記スリットノズルが、前記パッケージの上方および/または下方に複数配置される、上記の方法である。
また、本発明は、前記パッケージがコンベアベルトに載せられ、前記スリットノズルの上方および/または下方を往復することを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記(b)工程が、
入口開口部および出口開口部を有するハウジングと、前記ハウジングの前記入口開口部および前記出口開口部を通って前記パッケージを搬送するコンベアベルトと、前記ハウジング内で冷気を循環させる冷却器および送風機からなる冷気循環装置と、前記パッケージに対し冷気の略垂直噴流を噴出して前記パッケージの冷却を行なうスリットノズルとを備えた連続搬送式凍結装置であって、
前記コンベアベルトの上方空間に前記パッケージを搬送する方向に配置した複数の上部スリットノズル、および下方空間に前記パッケージを搬送する方向に配置した複数の下部スリットノズルを連続的に並設するとともに、
前記上部スリットノズル上流側の開口と前記ハウジングの上方空間とを対面させ、一方前記下部スリットノズル上流側の開口は、コンベアベルトのパッケージ搬送方向と直交するベルト幅方向両側に設けられたダクト開口を介してハウジングの上方空間の冷気が導入可能に構成され、
前記並設したスリットノズル間に形成された凹部を利用して前記スリットノズルを挟んで連続的に排気路を設け、前記排気路を介して前記コンベアベルトのベルト幅方向両側に前記パッケージを冷却後の冷気が導出されるとともに、前記導出された前記冷気が前記冷却器に戻り、前記冷却器および送風機からなる冷気循環装置を介してハウジングの上方空間に冷気が供給されるように構成されたことを特徴とする連続搬送式凍結装置、
を用いて冷却する工程であることを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記連続搬送式凍結装置が、前記スリットノズルを複数個ずつ一体に構成したスリットノズルユニットとすることを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記コンベアベルトが出入りするハウジング入口開口部または出口開口部付近に設置された前記上部スリットノズルのノズル先端部が、前記ハウジング中央側に向け斜めに角度をもたせて設置されていることを特徴とする、上記の方法である。
また、本発明は、前記血液または血液から分画された成分が哺乳動物由来である、上記の方法である。
また、本発明は、前記哺乳動物が、ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジおよびサルから成る群から選択される少なくとも1種である、上記の方法である。
また、本発明は、前記哺乳動物がヒトである、上記の方法である。
また、本発明は、血液から分画された成分が血液製剤である、上記の方法である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分が、1つのパッケージあたり、100mL~1000mL封入されている、上記の方法である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分が、1つのパッケージあたり、200mL~500mL封入されている、上記の方法である。
また、本発明は、前記パッケージの構成成分が塩化ビニルを含む、上記の方法である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分の凍結装置であって、血液または血液から分画された成分が封入されたパッケージに、冷気を吹き付けるスリットノズルを備えることを特徴とする装置である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分の凍結装置であって、前記スリットノズルおよび/または前記パッケージを互いに反対方向に移動させる装置を有することを特徴とする、上記の凍結装置である。
また、本発明は、前記スリットノズルが、前記パッケージに対して上方および/または下方に配置されることを特徴とする、上記の凍結装置である。
また、本発明は、前記スリットノズルが、前記パッケージの上方および/または下方に複数配置されることを特徴とする、上記の凍結装置である。
また、本発明は、さらにコンベアベルトを備え、前記パッケージが前記コンベアベルトに載せられ、前記スリットノズルの上方および/または下方を往復することを特徴とする、上記の凍結装置である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分の連続搬送式凍結装置であって、
入口開口部および出口開口部を有するハウジングと、前記ハウジングの前記入口開口部および前記出口開口部を通って、血液または血液から分画された成分を封入したパッケージを搬送するコンベアベルトと、前記ハウジング内で冷気を循環させる冷却器および送風機からなる冷気循環装置と、前記パッケージに対し冷気の略垂直噴流を噴出して前記パッケージの冷却を行なうスリットノズルとを備え、
前記コンベアベルトの上方空間に前記パッケージを搬送する方向に配置した複数の上部スリットノズル、および下方空間に前記パッケージを搬送する方向に配置した複数の下部スリットノズルを連続的に並設するとともに、
前記上部スリットノズル上流側の開口と前記ハウジングの上方空間とを対面させ、一方前記下部スリットノズル上流側の開口は、コンベアベルトのパッケージ搬送方向と直交するベルト幅方向両側に設けられたダクト開口を介してハウジングの上方空間の冷気が導入可能に構成され、
前記並設したスリットノズル間に形成した凹部を利用して前記スリットノズルを挟んで連続的に排気路を設け、前記排気路を介して前記コンベアベルトのベルト幅方向両側に前記パッケージを冷却後の冷気が導出されるとともに、前記導出された前記冷気が前記冷却器に戻り、前記冷却器および送風機からなる冷気循環装置を介してハウジングの上方空間に冷気が供給されるように構成されたことを特徴とする、血液または血液から分画された成分の上記の凍結装置である。
また、本発明は、前記連続搬送式凍結装置が、前記スリットノズルの複数を一体に構成したスリットノズルユニットとすることを特徴とする、上記の凍結装置である。
また、本発明は、前記コンベアベルトが出入りするハウジング入口開口部または出口開口部付近に設置された前記上部スリットノズルのノズル先端部が、前記ハウジング中央側に向け斜めに角度をもたせて設置されていることを特徴とする、上記の凍結装置である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分が、1つのパッケージあたり、100mL~1000mL封入されている、上記の凍結装置である。
また、本発明は、血液または血液から分画された成分が、1つのパッケージあたり、200mL~500mL封入されている、上記の凍結装置である。
また、本発明は、前記パッケージの構成成分が塩化ビニルを含む、上記の凍結装置である。
本発明によれば、血液または血液から分画された成分を凍結するのに際し、短時間で消費電力が少なく、さらにCO2排出量が少ない方法および装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、生理活性成分の分解を極力抑えた血液または血液から分画された成分の凍結方法および装置を提供することができる。
本発明に用いる連続搬送式凍結装置(サーモジャック式凍結装置)および従来の凍結装置(エアブラスト式凍結装置)を示す写真である。 本発明の実施例1~4および比較例1~4を示す図である。 本発明および従来技術による最大氷結晶生成帯時間を示す図である。 本発明および従来技術によるバッグ中心部温度の到達時間を示す図である。 本発明および従来技術による凍結前後の凝固因子活性の変化率を示す図である。 本発明および従来技術による氷結晶の状態を示す図である。 コアンダ効果の原理を説明する図である。 助走区間をもつ山形スリットノズルの効果を説明する斜視図である。 本発明の連続搬送式凍結装置の一例を示す斜視図である。 図9の凍結装置を別の角度から見た斜視図である。 図9、図10に示した凍結装置のベルトコンベアに当たる衝突噴流の流れを示す斜視図である。 本発明の連続搬送式凍結装置の他の一例を示す拡大立面図である。 図12のVIa部の拡大図である。
本発明に用いられる血液としては、動物の体内に酸素等を運搬する作用を有するものであれば特に制限はないが、例えば哺乳動物の血液を挙げることができ、好ましくは、ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、サル等の血液を挙げることができ、特にヒトの血液を挙げることができる。
また、本発明で用いられる血液から分画された成分としては、血液に含まれる成分であれば特に制限はないが、例えば血漿、血小板、赤血球、白血球等を挙げることができ、さらに、血漿成分を分画した、アルブミン、免疫グロブリン、血液凝固因子、アンチトロンビン、組織接着剤等を挙げることができる。
また、血液または血液から分画された成分の他の分類としては、ヒトの血液を分画して得られる血液製剤を挙げることができ、全血製剤、血液成分製剤、血漿分画製剤等に分類することができる。
本発明で用いられるパッケージは、通常血液または血液を分画した成分を封入するために製造されたものであり、主として塩化ビニルで構成されている。
ここで、本発明の(a)血液または血液から分画された成分が封入されたパッケージを用意する工程としては、このパッケージにペリスタポンプなどを用いて、血液または血液から分画された成分を注入し、封入することとなる。
本発明において、1つのパッケージあたりに封入される血液または血液から分画された成分の量としては特に制限はないが、通常10~5000mLであり、好ましくは100~1000mL、より好ましくは200~500mLを挙げることができる。
次に、本発明の(b)前記パッケージに封入された血液または血液から分画された成分1mLに対して、2~10秒の最大氷結晶生成帯時間で前記パッケージを冷却する工程、を行うこととなる。
ここで、本発明において最大氷結晶生成帯とは、前記血液または血液から分画された成分を冷却していった場合、血液または血液から分画された成分の温度の変化が少なくなり、同時に氷の生成が最大になる温度帯のことをいう。
そして、本発明において最大氷結晶生成帯時間とは、血液または血液から分画された成分を冷却していった場合に、最大氷結晶生成帯にとどまる時間のことをいう。
本発明においては、前記パッケージに封入された血液または血液から分画された成分1mLに対して、通常2~11秒、好ましくは3~10秒、より好ましくは4~9秒の最大氷結晶生成帯時間で前記パッケージを冷却することとなる。
本発明の(b)工程において、パッケージに冷気を吹き付ける方法としては、特に制限はなく、気流により冷気がパッケージにあたればよいが、たとえばスリットノズルを通して冷気をパッケージに吹き付けることにより、効率的にパッケージを冷却することができる。
また、スリットノズルおよび/またはパッケージを互いに反対方向に、移動させることにより、効率的に冷却することができる。
また、パッケージの上方および/または下方に、さらに複数のスリットノズルを配置することにより、上下から冷気を吹き付けることにより、効率的に冷却することができる。
さらに、パッケージをコンベアベルトに載せ、スリットノズルの上方および/または下方を往復させることにより、より効率的にパッケージを冷却することもできる。
次に、本発明の血液または血液から分画された成分の凍結装置について説明する。
本発明の凍結装置は、血液または血液から分画された成分が封入されたパッケージに冷気を吹き付けるスリットノズルを備える。このスリットノズルを用いることにより、パッケージに対して、コアンダ効果によるパッケージ表面に沿う薄膜流を確実に形成することができるようになる。
そして、このスリットノズルを複数配置し、さらにパッケージの上下に配置することにより、より効率的にパッケージを冷却することが可能となる。
また、スリットノズルおよび/またはパッケージをを互いに反対方向に移動させる装置を備えることにより、効率的ににパッケージを冷却することができ、さらにパッケージをコンベアベルトに載せてスリットの上方および/または下方を往復させることにより、より一層効率的にパッケージを冷却することができる。
次に、本発明の連続搬送式凍結装置について説明する。
本発明の連続搬送式凍結装置において、噴出後の冷気を複数のスリットノズル間でコンベアベルトの両側方向に導出する排気路を設けたことにより、排気路の設置がスリットノズルの設置を阻害することがなく、従ってスリットノズルをパッケージに対して最適な位置に設置可能となるため、コアンダ効果によるパッケージ表面に沿う薄膜流を確実に形成することができるようになる。
図7はコアンダ効果を説明する図であり、図7において、たとえば円筒体Aの側面に対して、円筒体Aの中心線上を垂直に膜状の空気噴流kが衝突した場合、コアンダ効果により円筒体Aの全長に亘り円筒体Aの側面に密着した状態で円筒体Aを包絡する安定した薄膜流が形成される。従って冷気流を衝突させた場合、コアンダ効果による冷風気流は円筒体Aに対する熱伝達率をきわめて良好にし、冷却効果を向上させることができる。
またコンベアベルトの両側方向に導出する冷気の排気路を設けたことにより、パッケージに衝突する噴流が斜めに傾くことがなく、しかも排気がスムーズにコンベアベルトの両側方に排出され、冷気を発生する冷却器等の吸入側に容易に到達することができる。
本発明の装置において、前記スリットノズル上流側に助走区間をもうけることによって、冷気流に整流性をもたせ、流れに方向性を与えることができるとともに、スリットノズルから噴出する際の到達距離を増加することができる。図8はこの原理を説明する図であり、山型のスリットノズルnは助走区間bを有し、ここから噴出した衝突噴流kは、コンベアベルトc上を搬送されるパッケージwに垂直に衝突する。
この際助走区間bを有する山形ノズルnから噴出される衝突噴流kは、整流性が良く、流れに方向性があるため、なかなか拡散せず、衝突噴流の到達距離hを長くすることができる。これによってたとえスリットノズルからパッケージまでの距離が離れていても、冷気流がパッケージに衝突可能であるため、冷却効果を維持することができる。
また本発明において、前記上部スリットノズル上流側の開口と前記ハウジングの上方空間とを対面させ、一方前記下部スリットノズル上流側の開口は、コンベアベルトのパッケージ搬送方向と直交するベルト幅方向両側に設けられたダクト開口を介してハウジングの上方空間の冷気が導入可能に構成されている。前記並設したスリットノズル間に形成した凹部を利用して該スリットノズルを挟んで連続的に排気路を設け、該排気路を介して前記コンベアベルトのベルト幅方向両側に前記パッケージ冷却後の冷気が導出されるとともに、該導出された前記冷気が前記冷却器に戻り、該冷却器および送風機からなる冷気循環手段を介してハウジングの上方空間に冷気が供給されるように構成されている。
これによって、パッケージに噴出した後の冷気が前記排気路から排出されることによって、パッケージに噴出される噴出流又はパッケージ周辺の雰囲気を乱すことなく、スムーズにコンベアベルトから排出される。
また本発明によれば前記構成により、排気路の形成がスリットノズルの配置を阻害することなく、かつ排気路の形成がきわめて容易になると共に、排気がコンベアベルトの両側からスムーズに排気され、冷気流の圧力損失が少なくなる。
また本発明において、コンベアベルトが出入りするハウジングの入口開口部又は出口開口部付近に設置されたスリットノズルのノズル先端部を(同入口開口部と同出口開口部との圧力差に応じて)前記ハウジング中央側に向け斜めに角度をもたせて設置してもよい。即ちハウジングの内部で(ハウジング中央側の)圧力の高いほうから(同入口開口部と同出口開口部側に)低いほうに向かって冷気流が生じ、これによってフリーザ庫外への冷気の吹き出しおよびフリーザ庫外の空気の流入が生じる場合がある。そのため前記スリットノズルを発生した冷気流に抗する方向へハウジング中央側に向け斜めに角度をもたせて設置することにより、スリットノズルから噴射される冷風のフリーザ庫外への冷風の吹き出しおよび庫外空気の流入を防ぐことが可能になる。前記両開口部での圧力差がある場合、ノズル先端部の角度の方向を斜めに変えることにより空気流入を遮断することが可能になる。
また本発明において、好ましくは、前記スリットノズルの複数を一体に構成したスリットノズルユニットとする。これによってスリットノズルの製造および取り付けがきわめて容易になる。さらには上記構成に加えて、好ましくは、前記コンベアベルトの上方に配置された前記スリットノズルユニットを同コンベアベルトの両側方に設けられたフレーム上に載置することにより、洗浄、その他の保守点検の際に、スリットノズルの取り外しがきわめて容易になる。
なお前述のように、スリットノズルのノズル先端を斜めに設置した場合において、スリットノズルユニットをコンベアベルトの両側方に設けられたフレーム上に載置する構成とした場合には、スリットノズルユニットの向きを入れ変えるだけでノズル先端部の斜め方向の向きを簡単に変えることができる。
以下、本発明を図に例示して詳細に説明する。但し、これらの例示に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
本発明の連続搬送式凍結装置の一例として、図9、図10において、1は、好ましくは、断熱性の壁で構成されたハウジングで、コンベアベルト2が出入りする図示しない入口開口部および出口開口部以外は密閉され、内部で冷却された空気が循環する密閉空間を形成している。3および4は、冷風サイクルの一部を構成する冷却器およびファンである。
5は、コンベアベルト2の上方空間に設けられた上部スリットノズルユニットで、上部スリットノズル5aが複数個で一体に構成されている。9は、コンベアベルト2および上部スリットノズルユニット5等を支持する支柱、10は、支柱9に装架された縦フレームで、複数の上部スリットノズルユニット5が縦フレーム10に持ち上げ可能に載置されている。6はコンベアベルト2の下方空間に設けられた下部スリットノズルユニットで、上部スリットノズルユニット5と同様に、複数個の下部スリットノズル6aが一体となって構成され、支柱9に支持された横フレーム11に支持されている。
上下スリットノズル5aおよび6aは、コンベアベルト2を横切る方向に配置され、ともに山形をなし、図8に示されるように、開口部の上流側に助走区間bが設けられている。本発明において、上下スリットノズル5aおよび6aは、パッケージの種類に応じてエアカーテンを形成するごとく連続した開口を有してもよいし、あるいは連続した開口に断続的にスペーサを配置して断続した噴流を吹き出すようにしてもよい。
冷却器3で発生した冷気流は、ファン4で矢印のように上部スリットノズルユニット5のほうに向けられるが、一部がコンベアベルト2の両側部に配置されたダクト7の開口7aからダクト7を通って、下部スリットノズルユニット6の下方に配置されたダクト8に導入される。その後下部スリットノズル6aからコンベアベルト2の下面に向けて吹き出し、コンベアベルト2の下面からパッケージを冷却する。
なおコンベアベルト2は、本実施例では、熱伝達率の良いスチール製でつくられたスチールベルトであり、熱伝達率が良いため、下方からの冷気流により冷却されて間接的にパッケージを冷却できるため無孔であるが、代わりに有孔として、冷気流の一部が上方および下方から同孔を通して流れるようにしてもよい。
かかる装置において、図11に示すように、コンベアベルト2はパッケージwを載置して矢印a方向に移動する。一方冷却器(クーラ)3で発生した冷気流は、矢印で示すように、ファン4によって上部スリットノズルユニット5に向けられ、上部スリットノズル5aからコンベアベルト2上のパッケージwに向けて垂直方向に衝突噴流kを吹き出し、パッケージwを冷却する。冷気流の一部はダクト7の開口7aからダクト7の内部を通ってダクト8および下部スリットノズルユニット6を経て下部スリットノズル6aからコンベアベルト2の下面に向けて垂直方向に衝突噴流kを吹き出し、コンベアベルト2の下面を冷却することにより間接的にパッケージwを冷却する。パッケージw又はコンベアベルト2の下面にぶつかった噴流は、その後上下スリットノズル5aおよび6aの間に形成された凹部の排気路12を通って、図11の矢印eで示すように、コンベアベルト2の両側方へ排出される。その後冷排気は、ファン4により再び冷却器3に吸引される。
かかる装置によれば、開口の上流側に助走区間を有する山形の上下スリットノズル5aおよび6aにより整流された、流れに方向を有し、到達距離hを長くした冷気流kをパッケージwに対し垂直方向に衝突させるため、コアンダ効果によりパッケージwの全長に亘りパッケージwの側面に密着した状態でパッケージwを包絡する安定した薄膜流を形成することができる。従って冷気流を衝突させた場合、コアンダ効果による冷風気流はパッケージwに対する熱伝達率をきわめて良好にし、冷却効果を向上させることができる。
またファン4から冷気をハウジング1の上方空間に供給し、上部スリットノズル5aからパッケージwに噴出した後、排気路12に排出する。一方冷気の一部をコンベアベルト2の両側部に設けられたダクト7の開口7aを通って下部スリットノズル6aに導入し、パッケージwに噴出する。その後、排気路12に排出し、排気路12から冷却器(クーラ)3に戻る冷気の循環経路を形成したことによって、パッケージwに噴出した後の冷気がパッケージに噴出される噴出流又はパッケージ周辺の雰囲気を乱すことなく、スムーズにコンベアベルト2から排出される。
また冷気流の排気路を並設された上下スリットノズル5a,6a間の凹部の排気路12に形成したことによって、排気路の形成がスリットノズルの配置を阻害することなく、かつきわめて容易になる。さらに、排気がコンベアベルト2の両側からスムーズに排気され、そのままハウジング1内のオープンスペースを冷却器3までスムーズに循環されるため、冷気流の圧力損失が少なくなるという利点がある。
またスリットノズルを複数個ずつ一体に構成した上下スリットノズルユニット5および6としたため、スリットノズルの製造および取り付けがきわめて容易になる。さらにはコンベアベルト2の上方に配置された上部スリットノズルユニット5をコンベアベルト2の両側方に設けられた縦フレーム10上に取り外し自在に載置することにより、洗浄、その他の保守点検の際に、スリットノズルの取り外しがきわめて容易になるという利点がある。
図12は、本発明の装置の他の例の一部拡大断面図である。連続搬送式凍結装置のハウジング入口開口部と出口開口部との間に圧力差が生じた場合、ハウジングの内部で圧力の高いほうから低いほうに向かって冷気流が生じ、これによってハウジング外への冷気の吹き出しおよびハウジング外の空気の流入が生じる場合がある。この場合、冷風が庫外に洩れて作業者へ悪影響を及ぼしたり、或いはハウジング外の空気が流入して冷却器に霜が付き、冷却性能に悪影響を及ぼしたりする。
本発明の他の一例としては、これを解消するために、図示しない入口開口部から出口開口部22に向かって冷気流が生じている場合、図12のように、ハウジング21の出口開口部22付近に設置された上部スリットノズルユニット23のスリットノズル先端部23aを出口開口部22側と反対の方向に斜めに角度をもたせて設置する。これによって出口開口部22からフリーザ庫外への冷風の吹き出しおよび入口開口部からの庫外空気の流入を防ぐことが可能になる。なお23bは、出口開口部22から離れた位置に配置された上部スリットノズルのノズル先端部で、コンベアベルト25に対し鉛直方向に向けられている。24は下部スリットノズルユニットで、そのノズル先端部24aはコンベアベルト25に対し鉛直方向に配置されている。wはコンベアベルト25に載置されたパッケージである。図13は、図12のVIa部分の拡大図である。このように入口開口部および出口開口部で圧力差がある場合、ノズル先端部の角度を斜め方向に変えることにより冷気の吹き出しおよび空気流入を防ぐことが可能になる。
なお上部スリットノズル先端部23aに限らず、下部スリットノズル先端部24aを斜めに角度をもたせて設置してもよい。また斜めに角度をもたせるスリットノズル列の数は装置の条件に応じて適宜に設定することができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.サンプル、装置等
<模擬血漿製剤サンプル>
模擬血漿製剤として、生理食塩液880mL、ACD-A液120mL、ウシアルブミン70g、ローダミンB0.003%を含むサンプル(以下、単に「ACD-A液」という。)を調製した。
本発明に用いるパッケージとして、400mL用血液バッグにACD-A液を240mL、800mL用血液バッグにACD-A液を480mLそれぞれ封入した。
さらに、血液バッグのみの形態(240mLbagおよび480mLbag)のものと、FFP(添付文書+血液バッグ+包装箱)形態(240mL箱および480mL箱)の模擬血漿製剤を作製した。
<使用した装置>
本発明の実施例としては、図1の左に示す連続搬入式凍結装置(サーモジャック式凍結装置、株式会社前川製作所製)を用い、幅5mmのスリットノズルより冷気を15m/秒の速度で上下方向から噴射させた。この装置は試験機であり冷却器を搭載していないため、試験の実施はこの装置を冷凍室に置き、冷凍室内の温度を-33.5℃に設定して行った。
また、コンベアベルトはスチール製のものを用い、模擬血漿製剤を1バッグのせて凍結した。
一方、比較例としては図1の右に示すエアブラスト式凍結装置TBF-500(株式会社テイオン製)を用いた。庫内の温度を-70℃に設定し、庫内ファンにより冷気を左右から吹き付けた。
現行で血漿製剤凍結に使用しているプラスチック製トレイを9ケース重ね、中心のケースに模擬血漿製剤を1バッグのせて、その上下のケースに水480mL入りバッグを各々4バッグを置いて凍結した。
<温度の測定>
各バッグの中心部に温度センサーを設置し、凍結時の温度を温度記録計TR-55i(株式会社デイアンドデイ製)に記録し、氷結晶生成帯時間と-20℃および-30℃到達時間を確認した。
<凍結による血漿製剤の品質への影響評価>
凍結による品質への影響を調べるため、血漿製剤を用いサーモジャック式凍結装置で-33.5℃で30分間、エアブラスト式凍結装置で-70℃で18時間それぞれ凍結した。これらを-33℃で14日間保存し、恒温槽サーモミンダー(タイテック株式会社製)で37℃で融解した後、PT、APTT、フィブリノーゲン濃度および血液凝固第V、VII,IX因子活性を全自動血液凝固測定機CS-2000i(シスメックス株式会社製)で測定した。
<パッケージ材料に及ぼす凍結の影響評価>
サーモジャック式凍結装置により凍結した240mLbag、480mLbag、240mL箱、480mL箱それぞれにつき、バッグの変形および破損の有無を目視により確認した。
<氷結晶の形態に及ぼす凍結の影響評価>
模擬血漿製剤の480mLbagをサーモジャック式凍結装置を用いて1時間、別の480mLbagをエアブラスト式凍結装置を用いて6時間凍結した。凍結後にバッグ中心部を30mm×30mmに切り出し、さらにそこから直径10mm、高さ20mmの円柱に切り出して円柱の上部(バッグ表面付近)と中心部を凍結状態でスライスして近赤外分光法により顕微鏡写真を撮影した(図6上部参照)。
2.結果
(1)図2に、模擬血漿製剤を凍結させた場合のバッグ中心の温度変化を示す。
これより、サーモジャック式凍結装置を用いた場合(実施例1~4)は、エアブラスト式凍結装置を用いた場合(比較例1~4)より、顕著に短い時間で凍結していることが分かる。
(2)図3に、図2で得られたグラフから、模擬血漿製剤の最大氷結晶生成帯時間をプロットした図を示す。
これより、サーモジャック式凍結装置を用いた場合は、エアブラスト式凍結装置を用いた場合より、最大氷結晶生成帯時間が優位に短いことが分かる。
(3)表1に、図3で得られた最大氷結晶生成帯時間を模擬血漿製剤の量で割った値を示す。
Figure 0007213012000001
したがって、サーモジャック式凍結装置を用いた場合の最大氷結晶生成帯時間は、模擬血漿製剤1mLあたり約2~約10の範囲である一方、エアブラスト式凍結装置を用いた場合の最大氷結晶生成帯時間は、約12秒~約25秒である。このため、サーモジャック式凍結装置を用いた場合には、従来のエアブラスト式凍結装置を用いた場合より、顕著に短い時間でサンプルが凍結されていることが分かる。
(4)図4に、模擬血漿製剤のバッグ中心温度が-20℃および-30℃となるまでの時間を示す。
これより、サーモジャック式凍結装置を用いた場合は、エアブラスト式凍結装置を用いた場合より、-20℃および-30℃に到達するまでの時間が優位に短いことが分かる。
(5)図5に、凍結による血漿製剤の品質への影響を示す。
これより、PT、APTT、フィブリノーゲン濃度および血液凝固第V、VII,IX因子活性のいずれにおいても、サーモジャック式凍結装置を用いた場合と、エアブラスト式凍結装置を用いた場合と比べて有意な差は無く、また、一部データは活性がより高いものが認められる。よって、サーモジャック式凍結装置は従来用いられているエアブラスト式凍結装置に替えても、血漿製剤の品質の問題がないことがわかる。
(6)表2に、パッケージ材料に及ぼす凍結の影響を示す。
Figure 0007213012000002
したがって、サーモジャック式凍結装置を用いた場合でも、パッケージ材料に変形や破損が生じることがないことが確認された。
(7)図6下部に、氷結晶の形態に及ぼす凍結の影響を示す。
氷結晶の形態は、エアブラスト式凍結装置を用いた場合は、徐々に結晶が成長するため水とタンパク質が分離し、結晶と結晶の間にタンパク質の圧縮層が鮮明に確認された。
一方、サーモジャック式凍結装置を用いた場合は、バッグ上部および中心部は共に鮮明なタンパク質の圧縮層は観察されず、氷結晶が成長しきらない状態で凍結が完了し、氷結晶生成帯時間の長いエアブラスト式凍結装置を用いた場合と比べて、水とタンパク質の分離が少なく、血漿製剤の品質に与える影響が少ないものと考えられる。
本発明によれば、血液または血液から分画された成分を凍結するのに際し、短時間で消費電力が少なく、さらにCO2排出量が少ない方法および装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、生理活性成分の分解を極力抑えた血液または血液から分画された成分の凍結方法および装置を提供することができる。
1 ハウジング
2 コンベアベルト
3 冷却器
4 ファン
5 上部スリットノズルユニット
5a 上部スリットノズル
6 下部スリットノズルユニット
6a 下部スリットノズル
w パッケージ

Claims (12)

  1. 血液または血液から分画された成分の凍結方法であって、
    (a)血液または血液から分画された成分が封入された塩化ビニル製の血液バッグを含むパッケージを用意する工程、
    (b)前記パッケージに冷気を吹きつけることにより、前記血液バッグに封入された血液または血液から分画された成分1mLに対して、3.2~9.4秒の最大氷結晶生成帯時間で前記パッケージを冷却する工程、
    を有することを特徴とする、前記凍結方法。
  2. 前記パッケージに冷気を吹きつける工程において、スリットノズルを通して冷気を吹き付けることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記パッケージを冷却する工程において、前記冷気を略垂直噴流で前記パッケージに吹き付けることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記最大氷結晶生成帯時間は、3.2~4.1秒である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記パッケージは、包装箱に収容されている前記血液バッグである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記最大氷結晶生成帯時間は、8.1~9.4秒である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記血液または血液から分画された成分は、フィブリノーゲン、血液凝固第V因子、血液凝固第VIII因子および血液凝固第IX因子のいずれかを有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記(b)工程の凍結後のフィブリノーゲン活性は、99.9±1.5%である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記(b)工程の凍結後の血液凝固第V因子活性は、97.9±2.1%である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記(b)工程の凍結後の血液凝固第VIII因子活性は、95.3±3.9%である、請求項7に記載の方法。
  11. 前記(b)工程の凍結後の血液凝固第IX因子活性は、94.8±3.6%である、請求項7に記載の方法。
  12. 前記(b)工程の凍結後の血液または血液から分画された成分において、タンパク質の圧縮層で区画される結晶が確認されない、請求項4または7に記載の方法。
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