JP7211407B2 - 回診車 - Google Patents

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Description

本発明は、回診車に関する。
従来、放射線を発生させる放射線照射装置と、放射線画像を生成する放射線撮影装置と、がケーブルで接続されていない状態であっても、互いに同期をとって動作する放射線撮影システムが提案されている。
例えば、特許文献1には、被写体を透過したX線を受像する2次元X線検出手段を備えるケーブルレス撮影部と、発生装置の撮影制御を行う制御装置とを備え、撮影部の撮影可能期間情報を撮影制御装置乃至発生装置との間で同期させ、その後、両者が各内蔵タイマにて、撮影可能期間情報を有するX線撮影装置について記載されている。
また、特許文献2には、放射線照射装置と放射線撮影装置のうちの一方の装置と連動して定期的に第一計時情報を生成する第一計時手段と、他方の装置と連動して定期的に第二計時情報を生成する第二計時手段と、第一計時情報を第二計時手段へ送信する送信手段と、第二計時手段が第一計時情報を取得しない状態において、少なくとも一方の計時手段の動作を調整条件に基づいて調整する調整手段と、を備える制御システムについて記載されている。
特開2006-305106号公報 特開2020-005881号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたX線撮影装置は、静止画撮影用のものであり、ユーザーによるスイッチ操作が1回なされる毎に1回の放射線照射がなされる。このため、放射線を繰り返し照射させるためには、ユーザーが何度もスイッチを操作又は制御しなければならない。
更に、スイッチは通常2段階操作を行うようになっており、2段目の操作がなされることで放射線の照射開始となるため、放射線を繰り返し照射させる際、個々の放射線の照射タイミングの時間的な間隔が広くなり過ぎてしまうことがある。つまり、特許文献1に記載の技術は、複数のフレーム画像からなる動画の撮影(以下、シリアル撮影)には不向きである。
また、特許文献2に記載された制御システムは、特許文献1に記載された技術と異なり、シリアル撮影に対応したものにはなっている。
しかし、特許文献2に記載された制御システムは、各々の機器でクロックを生成するため、基準がない状態で計時情報を調整することになるが、特許文献2の内容からは、それを実現する具体的な手段が考えにくい。つまり、特許文献2に記載のクロックのずれを修正する方式は、実現性が低く、必ずしも計時情報の調整がうまくいかない可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、放射線を発生させる放射線照射装置と、放射線画像を生成する放射線撮影装置と、がケーブル等のインターフェースで接続されていない状態であっても、複数のフレーム画像を生成するシリアル撮影を安定的に行えるようにすることを目的とする。
前記の課題を解決するため、本発明に係る回診車は、
一回のシリアル撮影で複数のフレーム画像を生成する放射線撮影装置であって、
外部インターフェースと接続可能なインターフェース部と、
前記インターフェース部に接続された前記外部インターフェースからのタイミング信号に基づいて、前記シリアル撮影における放射線照射装置による放射線の発生を繰り返すタイミングと同期して動作する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後も、外部との通信を行うことなく前記放射線照射装置との同期がとれた状態を維持しながら前記フレーム画像を生成するための動作を繰り返し、
前記インターフェース部は、前記外部インターフェースと接続されている間、前記タイミング信号を繰り返し受信する放射線撮影装置を収納する収納部と、
一回のシリアル撮影で放射線を複数回発生させる放射線制御装置と、
車輪と、
を備える回診車であって、
前記放射線撮影装置を複数備え、
複数の前記放射線撮影装置には、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された状態において前記放射線照射装置と同期がとれた状態を保つことのできる期間である同期維持時間がそれぞれ設定されており、
複数の前記放射線撮影装置の中から、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除されてからの経過時間が前記同期維持時間を超えていない前記放射線撮影装置が選択された場合に撮影を許可する
また、本発明に係る回診車は、
一回のシリアル撮影で複数のフレーム画像を生成する放射線撮影装置であって、
外部インターフェースと接続可能なインターフェース部と、
前記インターフェース部に接続された前記外部インターフェースからのタイミング信号に基づいて、前記シリアル撮影における放射線照射装置による放射線の発生を繰り返すタイミングと同期して動作する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後も、外部との通信を行うことなく前記放射線照射装置との同期がとれた状態を維持しながら前記フレーム画像を生成するための動作を繰り返し、
前記インターフェース部は、前記外部インターフェースと接続されている間、前記タイミング信号を繰り返し受信する放射線撮影装置を収納する収納部と、
一回のシリアル撮影で放射線を複数回発生させる放射線制御装置と、
車輪と、を備え、
前記収納部は、シールド部材が装着された状態の前記放射線撮影装置を収納することが可能である。
本発明によれば、放射線を発生させる放射線照射装置と、放射線画像を生成する放射線撮影装置と、がケーブル等のインターフェースで接続されていない状態であっても、複数のフレーム画像を生成するシリアル撮影を安定的に行うことができる。
本発明の実施形態に係る放射線撮影システムの概略構成を示すブロック図である。 図1の放射線撮影システムが備える放射線照射装置の具体的構成を示すブロック図である。 図1の放射線撮影システムが備える放射線撮影装置の具体的構成を示すブロック図である。 図1の放射線撮影システムの変形例を示す斜視図である。 図1の放射線撮影システムを用いて構成した回診撮影システムの一例を示すブロック図である。 図1の放射線撮影システムの動作を表すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図面に例示したものに限定されるものではない。
<1.放射線撮影システム>
初めに、本実施形態の放射線撮影システム(以下撮影システム100)の概略について説明する。図1は、撮影システム100の概略構成を表すブロック図である。
〔1-1.放射線撮影システムの概略構成〕
本実施形態の撮影システム100は、図1に示すように、放射線照射装置(以下照射装置1)と、一又は複数の放射線撮影装置(以下撮影装置2)と、外部インターフェース(以下、外部IF)と、を備えて構成されている。
(放射線照射装置)
照射装置1は、放射線R(例えば、X線)を発生させ、その放射線Rを被検体及びその背後に配置される撮影装置2へ照射するものであり、放射線制御装置(以下制御装置1a)と、管球1bと、を備えて構成されている。
この制御装置1aの具体的構成については後述する。
(放射線撮影装置)
撮影装置2は、照射装置1から放射線Rを受けることで画像データを生成するものであり、照射装置1と通信することが可能となっている。
この撮影装置2の具体的構成についても後述する。
(外部インターフェース)
外部IFは、例えば、照射装置1又は図示しない制御装置と、撮影装置2と、を通信可能に接続するものである。
外部IFは、例えば、通信ケーブル3、撮影装置2を差し込むクレードル、撮影装置2を収納する回診車の収納部6等で構成されている。
また、外部IFは、必要に応じて照射装置1及び撮影装置2のうちの少なくとも一方の装置との接続を解除(例えば、抜去)することが可能となっている。
〔1-2.放射線撮影システムの概略動作〕
このように構成された本実施形態の撮影システム100は、照射装置1から、当該照射装置1と撮影装置2との間に配置された被検体へ放射線Rを照射することにより、被検体の撮影を行うことが可能となっている。
また、本実施形態に係る撮影システム100は、動画の撮影(以下、シリアル撮影)を行うことが可能となっている。すなわち、一回の撮影操作(図示しない照射指示スイッチの押下)に基づいて、照射装置1が予め設定された時間幅のパルス状の放射線Rを一定間隔で複数回連続して発生させるとともに、撮影装置2が動画を構成する複数のフレーム画像を生成することが可能となっている。
また、この撮影システム100は、放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等の他のシステムや、解析装置と通信可能に構成することもできる。
<2.放射線照射装置>
次に、照射装置1が備える制御装置1aの詳細について説明する。図2は、制御装置1aの具体的構成を表すブロック図である。
〔2-1.放射線照射装置の具体的構成〕
制御装置1aは、図2に示すように、照射側制御部11、高電圧発生部12、記憶部13、照射側インターフェース部(以下照射側IF部14)等で構成されている。
また、制御装置1aの各部11~14は、図示しない電源ケーブル又は内蔵電源によって電力の供給を受けることが可能となっている。
照射側制御部11は、CPU、RAM等を備え、照射装置1の各部12~14の動作を統括的に制御するように構成されている。
また、照射側制御部11は、発振器(以下、照射側発振器11a)を備えている。照射
側発振器11aは、電源がオンにされると所定周期のクロックを生成する水晶発振子やセラミック発振子等で構成することができる。
本実施形態に係る照射側発振器11aは、100ppmよりも高精度(例えば10ppm)でクロックを生成するものとなっている。
なお、照射側発振器11aとは別の他の計時手段を用いて計時を行うようにしてもよい。
高電圧発生部12は、照射側制御部11からタイミング信号を受信したことに基づいて、予め設定された撮影条件(例えば撮影モード(静止画撮影、シリアル撮影)、撮影対象部位、体格等の被検体に関する条件や、管電圧や管電流、照射時間、電流時間積等の放射線Rの照射に関する条件)に応じた電圧を管球1bに印加するようになっている。
撮影条件に含まれる撮影モードとは、例えば静止画撮影やシリアル撮影といった撮影方法に関する情報である。システム100は、予め撮影モードを設定できるようになっており、高電圧発生部12は、撮影モードの設定に応じて撮影モードに適した動作を行う。
撮影条件にシリアル撮影が含まれている場合には、タイミング信号を受信する度にパルス状の電圧を所定間隔で繰り返し印可するようになっている。
管球1bは、高電圧発生部12から電圧が印加されると、印加された電圧に応じた線量の放射線Rを発生させる。具体的には、高電圧発生部12からパルス状の電圧が印加されればパルス状の放射線Rを照射する。
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリー等により構成され、各種
処理プログラム、及び当該処理プログラムの実行に必要なパラメーターやファイル等を記憶している。
また、記憶部13は、照射側制御部11が行う処理の過程で生成された各種データ(例えば後述する計時情報等)を記憶することが可能となっている。
照射側IF部14は、外部IFと接続可能で、各種情報(信号やデータ)の送信と受信のうちの少なくとも一方を行うことが可能に構成されている。
具体的には、通信ケーブル3を差し込むためのコネクターや、電波を送受信可能なアンテナ、光(赤外線を含む)を発するランプ又は光を検出する光センサー、音(超音波を含む)を発するスピーカー又は音を検出するマイク、接触する機器(撮影装置2等)に振動を伝達する振動子又は振動を検出する振動センサー、磁界を生成するコイル、等で構成することができる。
なお、照射側IF部14をどのような構成とするかは、情報の送信形式に応じて決定することとなる。
〔2-2.放射線照射装置の具体的動作〕
このように構成された照射装置1の照射側制御部11は、記憶部13に記憶されたプログラムに従って以下のような動作をする。
例えば、照射側制御部11は、各種撮影条件(撮影モード(静止画撮影、シリアル撮影)、撮影対象部位、体格等の被検体に関する条件や、管電圧や管電流、照射時間、電流時間積、フレームレート等の放射線Rの照射に関する条件)を設定する。
また、照射側制御部11は、図示しない照射指示スイッチの押下を伝える信号を受信したことに基づいて、高電圧発生部12に対し電圧の印加(放射線Rの照射)の契機となるタイミング信号を生成する。
撮影条件にシリアル撮影が含まれている場合には、フレームレートに応じた周期でタイミング信号を繰り返し生成する。
<3.放射線撮影装置の構成>
次に、上記撮影システム100が備える撮影装置2の具体的構成について説明する。図3は、撮影装置2の具体的構成を表すブロック図である。
〔3-1.放射線撮影装置の具体的構成〕
本実施形態に係る撮影装置2は、図示しない筐体の他、図3に示すように、撮影側制御部21、放射線検出部22、読み出し部23、記憶部24、撮影側インターフェース部(以下撮影側IF部25)等を備えている。
また、撮影装置2の各部21~25は、図示しない電源ケーブル又は内蔵電源によって電力の供給を受けることが可能となっている。
撮影側制御部21は、CPU、RAM等で撮影装置2の各部22~25の動作を統括的に制御するように構成されている。
また、撮影側制御部21は、発振器(以下、撮影側発振器21a)を備えている。撮影側発振器21aは、電源がオンにされると所定周期のクロックを生成する水晶発振子やセラミック発振子等で構成することができる。
本実施形態に係る撮影側発振器21aは、照射側発振器11aと同様、100ppmよりも高精度(例えば10ppm)でクロックを生成するものとなっている。
なお、撮影側発振器21aとは別の他の計時手段を用いて計時を行うようにしてもよい。
放射線検出部22は、外部から受けた放射線Rの線量に応じた電荷を直接的又は間接的に発生させる放射線検出素子、及び各放射線検出素子と配線との間に設けられ放射線検出素子と配線との間の通電が可能なオン状態又は通電が不能なオフ状態に切り替え可能なスイッチ素子を有する画素が二次元状に複数配列された基板を有するものであればよく、従来公知のものを用いることができる。
すなわち、撮影装置2は、シンチレーターを備え、シンチレーターが放射線Rを受けることで発した光を検出するいわゆる間接型のものであってもよいし、シンチレーター等を介さずに放射線Rを直接検出するいわゆる直接型のものであってもよい。
読み出し部23は、複数の放射線検出素子にそれぞれ蓄積された(放射線検出素子が発生させた)電荷の量に応じた信号値を読み出し、各信号値を基に放射線画像の画像データを生成することが可能に構成されていればよく、従来公知のものを用いることができる。
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリー等により構成され、各種
画像処理プログラムを含む各種処理プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメーターやファイル等を記憶している。
また、記憶部24は、撮影側制御部21が行う処理の過程で生成された各種データ(例えば後述する計時情報等)を記憶することが可能となっている。
撮影側IF部25は、外部IFと接続可能で、各種情報(信号やデータ)の送信と受信のうちの少なくとも一方(ただし、照射側IF部14が送信と受信のうちの一方のみを行う場合には少なくとも他方)を行うことが可能に構成されている。
具体的には、通信ケーブル3を差し込むためのコネクターや、電波を送受信可能なアンテナ、光(赤外線を含む)を発するランプ又は光を検出する光センサー、音(超音波を含む)を発するスピーカー又は音を検出するマイク、接触する機器(照射装置1等)に振動を伝達する振動子又は振動を検出する振動センサー、磁界を生成するコイル、等で構成することができる。
なお、撮影側IF部25をどのような構成とするかは、照射側IF部14の構成に応じて決定することとなる。
なお、撮影装置2を、内蔵電源から電力の供給を受けるように構成する場合、内蔵電源は、リチウムイオンキャパシタ(LiC)としてもよいし、リチウムイオンバッテリー(LiB)としてもよいし、その他の電源としてもよい。
リチウムイオンキャパシタは、急速充電が可能で、発火しないため、撮影(例えば、回診撮影)を終えた後、短い時間で次の撮影を行うことができる。
一方、リチウムイオンバッテリーは、安価で容量が大きいため、撮影装置2の製造コストを下げることができるとともに充電の回数を減らすことができる。
いずれの構成としても、複数回の撮影をこなす上で好ましい。
〔3-2.放射線撮影装置の具体的動作〕
このように構成された撮影装置2の撮影側制御部21は、記憶部24に記憶されたプログラムに従って以下のような動作をする。
例えば、撮影側制御部21は、撮影装置2の状態を、「初期化状態」、「蓄積状態」、「読み出し・転送状態」のうちのいずれかの状態に切り替える機能を有している。
なお、状態を切り替えるタイミングについては後述する。
「初期化状態」は、各スイッチ素子にオン電圧が印加され、放射線検出素子が発生させた電荷が各画素に蓄積されない(電荷が信号線に放出される)状態である。
「蓄積状態」は、各スイッチ素子にオフ電圧が印加され、放射線検出素子が発生させた電荷が画素内に蓄積可能となる(電荷が信号線に放出されない)状態である。
「読み出し・転送状態」は、各スイッチ素子にオン電圧が印加されるとともに、読み出し部23が駆動して、流れ込んできた電荷に基づく信号値を読出すことが可能な状態である。
また、撮影側制御部21は、上記蓄積状態とする(放射線検出素子が発生させた電荷を蓄積する)時間を従来よりも相対的に長く、又は上記読み出し・転送状態とする(読み出し部23による信号値の読み出しに要する)時間を相対的に短くしている。
している。
なお、シリアル撮影を行う前に上記初期化状態とする動作の繰り返しは、多くの電力を消費する。
そこで、撮影装置2は、ユーザーにより所定操作がなされたことを契機としてシリアル撮影前の初期化状態とする動作の繰り返しを開始するようになっていてもよいし、ワークフロー相当の時間をwaitとして設定しておき、wait経過後に自動的に開始するようになっていてもよい。
このようにすれば、一連のワークフローの中で、電力の消費を抑えることができる。
<4.信号の同期>
次に、上記撮影システム100におけるタイミング信号の同期について説明する。
〔4-1.親機・子機共通動作〕
まず、照射装置1の照射側制御部11は、照射側発振器11aが生成するクロックを用いて、定期的に計時情報を生成する機能を有している。
ここで生成される計時情報には、例えば、タイミング信号や時刻情報が含まれる。
タイミング信号は、一又は複数のクロックが生成される度に出力されるパルス状の信号等を指す。
時刻情報は、クロックに合わせてカウントアップするタイマーのカウント値等を指す。
また、照射装置1の各部11~14は、照射側発振器11aが生成するクロックを基に動作する。
また、撮影装置2の撮影側制御部21も、撮影側発振器21aが生成するクロックを用いて、定期的に計時情報を生成する機能を有している。
ここで生成される計時情報の形式は、照射装置1が生成する計時情報と合わせるのが好ましい。
また、撮影装置2の各部21~25は、撮影側発振器21aが生成するクロックを基に動作する。
〔4-2.親機の動作〕
また、照射側制御部11と撮影側制御部21のうち親機となる装置の制御部は、生成した計時情報を子機となる装置へ送信する。
この計時情報の送信機能は、照射装置1の照射側IF部14と撮影装置2の撮影側IF部25とが接続されている状態のときに有効となる。接続されている状態としては、照射側IF部のコネクターに通信ケーブル3の一端側のコネクターが差し込まれるとともに、撮影側IF部のコネクターに通信ケーブル3の他端側のコネクターが差し込まれているとき(有線接続されているとき)や、一方のIF部に備えられているアンテナが他方のIF部のアンテナに近づけられているとき、一方のIF部に備えられているランプが他方のIF部の光センサーに近づけられているとき(光ケーブルで接続されているときを
含む)、一方のIF部のスピーカーが他方のIF部のマイクに近づけられているとき、一方のIF部のコイルが他方のIF部のコイルに近づけられているとき、一方のIF部の振動子が他方のIF部のセンサーに接触しているとき等が挙げられる。
照射装置1と撮影装置2を接続する通信ケーブル3を用いた有線通信にて計時情報を送信する場合には、例えばNTP(Network Time Protocol)などのプロトコルや、国際標準規格IEEE Std.1588-2008(以下IEEE1588と略す)に規定されているような方法を用いることもできる。
なお、上述した計時情報を子機へ送信する構成には、照射装置1を親機、撮影装置2を子機とし、両者を通信ケーブル3で接続することにより、照射装置1の経時情報(タイミング信号等)を、通信ケーブルを介して撮影装置2へ送信する場合と、撮影装置2を親機、照射装置1を子機とし、撮影装置2の経時情報を、通信ケーブルを介して照射装置1へ送信する場合の両方が含まれる。
このうち、照射装置1を親機(撮影装置2を子機)とする場合、計時情報を子機へ送信する機能は、照射装置1が通常有する機能である、あるいはソフトウェアの変更のみで実現することが可能な機能となる。
一方、撮影装置2を親機(照射装置1を子機)とする場合、この計時情報を子機へ送信する機能を実現するためには、例えば撮影側IF部25を経時情報を出力できるように改造・交換をする等のハードウェアの変更が必要となってしまう場合がある。
〔4-3.子機の構成〕
子機となる装置には、IF部と外部IFとの接続が解除された状態において親機となる装置と同期がとれた状態を保つことのできる期間である同期維持時間が設定されている。
〔4-4.接続時の子機の動作〕
照射側制御部11と撮影側制御部21のうち子機となる装置の制御部は、親機となる装置から計時情報を受信すると、当該計時情報の受信時における自身の計時情報を、受信した計時情報に基づいて補正する。
具体的には、子機となる装置の制御部は、親機となる装置が送信してくるタイミング信号に基づいて、立ち上がりのタイミングがタイミング信号と等しいコピー信号を生成する。
照射装置1及び撮影装置2がそれぞれ保持しているタイミング信号は、何もしないと、時間経過と共に、発振器11a,21aの個体差や、温度特性差により、同期精度が低下してきてしまうが、このようにすることで、同期精度の低下を抑えることができる。
なお、子機となる装置の制御部は、IF部に外部IFが接続されている間、親機となる装置が繰り返し送信してくるタイミング信号に基づいて、コピー信号の生成を繰り返すようになっていてもよい。
より具体的には、子機となる装置の制御部は、外部IFが接続されたと判段した直後に、コピー信号の生成を開始し、外部IFとの接続が解除されたと判断した直後にコピー信号の生成を終了する。
コピー信号を一度するだけで終わりにしてしまうと、コピー信号とタイミング信号の同期精度が低下してきてしまうが、新たなコピー信号を繰り返し生成することで、IF部に外部IFが接続されている間は、同期精度の低下が生じなくなる。
このため、子機となる装置の制御部は、IF部に外部IFが接続されている間、IF部に接続された外部IFからのタイミング信号(計時情報)に基づいて、親機となる装置が動作を繰り返すタイミングと同期して動作する。
〔4-5.接続解除後の子機の動作〕
また、子機となる装置の制御部は、IF部と外部IFとの接続が解除された後は、自らが生成したコピー信号に基づいてフレーム画像を生成する動作を行う。
このため、子機となる装置の制御部は、IF部と外部IFとの接続が解除された後も、外部(親機となる装置や、他の制御装置)との通信を行うことなく親機となる装置との同期がとれた状態を維持しながらフレーム画像を生成するための動作、又は放射線Rを発生させる動作を繰り返す。
ところで、IF部と外部IFとの接続が解除された後、親機となる装置が生成するタイミング信号と子機となる装置が生成するコピー信号は、時間が経つにつれて同期精度が低下していく。
しかし、上述したように、本実施形態に係る照射側発振器11a及び撮影側発振器21aは、いずれも、100ppmより高精度でクロックを生成するようになっている。このため、IF部と外部IFとの接続が解除されてから比較的長時間(例えば30分程度)経過した後であっても、子機となる装置は、親機となる装置との同期がとれた状態(タイミング信号に対するコピー信号のずれが、画質に影響しない許容範囲内に収まっている状態)を維持し続けることができる。
また、上述したように、撮影側制御部21は、放射線検出素子が発生させた電荷を蓄積する(蓄積状態とする)時間を従来よりも相対的に長くする、又は読み出し部23による信号値の読み出しに要する時間を相対的に短くしている。すなわち、信号のずれの許容範囲を広げている。
このことによっても、子機となる装置は、親機となる装置との同期がとれた状態を維持し続けることができる。
なお、外部IFが通信ケーブル3である場合、子機となる装置のコネクターへのケーブルの挿入、又はコネクターからのケーブルの抜去の際に生じるチャタリング等の影響で、照射装置1及び撮影装置2がそれぞれ保持しているタイミング信号の同期精度が低下する可能性がある。
そこで、子機となる装置は、チャタリング防止回路を備えていてもよい。
このようにすれば、ケーブルの挿入又は抜去の際のタイミング信号の同期精度の低下を防ぐことができる。
〔4-6.信号の同期その他〕
以上説明してきたような同期維持時間を長くする工夫がなされたシステム100は、以下のようになっていてもよい。
例えば、親機となる装置及び子機となる装置のうちの少なくとも一方の制御部は、IF部と外部IFとの接続を解除してからの経過時間が同期維持時間を超えた場合、撮影を規制する(許可しない)ようになっていてもよい。
このようにすれば、画像影響が出ない同期維持時間内でのみ撮影が行われるため、放射線画像の画質低下を防ぐことができる。
また、親機となる装置及び子機となる装置のうちの少なくとも一方の制御部は、IF部と外部IFとの接続を解除してからの経過時間が同期維持時間を超えた場合、撮影不可である旨、又はIF部への外部IFの接続を促す旨を、通知部4を介してユーザーへ通知するようになっていてもよい。
通知部4としては、表示器や、スピーカー、振動子等が挙げられる。
通知部4を設ける位置は、例えば図4に示すように、照射装置1、撮影装置2、通信ケーブル3等、システム100におけるユーザーが視認できる箇所であれば何処でもよい。
また、経過時間が同期維持時間を超えた場合に通知を行うように構成した場合、親機となる装置及び子機となる装置のうちの少なくとも一方の制御部は、撮影オーダーの並び、及び残り時間(同期維持時間とこれまでの経過時間の差)に基づいて、この先、撮影を途中で中断する必要が生じるか否かを推測し、その推測結果を、通知部4を介してユーザーに事前に通知するようになっていてもよい。
このようにすれば、例えば、静止画撮影を行った後に続けてシリアル撮影を行うような場合に、静止画撮影後、本来ならば同期の取り直しをせずにそのままシリアル撮影を行うことができたにもかかわらず、同期をとるために撮影装置2を外部IFに接続してしまい、ポジショニングをやり直す、といった状況になってしまうことを防ぐことができる。
<5.回診撮影システム>
次に、上記撮影システム100を用いて構成した回診撮影システム100Aの詳細について説明する。図5は回診撮影システム100Aの一例を示すブロック図である。
〔5-1.背景〕
病院の撮影室に設置されている撮影台を用いて撮影を行う場合、撮影台に設置された撮影装置2には通信ケーブルや電源ケーブルを接続し、照射装置1との間で情報の送受信や、撮影装置2への電力の供給等を行うことができる。
例えば、上記撮影装置2との接続に通信ケーブルを用いる場合、通信ケーブルの制御信号にパルス信号やタイミング信号を含ませることで、照射装置1と撮影装置2のタイミングを合わせて撮影することが可能となる。
しかし、例えば撮影室における撮影でも、車椅子やベッドに乗せたままの状態で撮影を行わなければならない場合があり、そのような場合に撮影装置2に通信ケーブルを接続したままの撮影では、
・通信ケーブルが邪魔になる
・通信ケーブルが抜けて通信不能になる危険性がある
・通信ケーブルが被検体に触れるので衛生面で問題がある
といった問題があり、通信ケーブルを用いない撮影を行いたい、といった要望があった。
一方、回診撮影システム100Aで移動して撮影を行う場合には、被検体が療養している病棟にて撮影を行うこととなる。この場合には被検体が寝ているベッドにて撮影することとなり、収納部6から撮影装置2を取り出し、被検体とベッドとの間に撮影装置2を入れて撮影を行う必要がある。この場合、上記撮影室で撮影を行う場合以上に、通信ケーブルが邪魔になる、通信ケーブルが抜けて通信不能になる危険性がある、通信ケーブルが被検体に触れるので衛生面で問題がある、といった問題があり、通信ケーブルを用いない撮影を行いたいといった要望があった。
特に、CR(Computed Radiography)を用いた撮影では、撮影時に通信ケーブルが不要であったため、撮影装置2を用いた撮影においても、CRと同等の操作の容易性を得るために通信ケーブルを用いない撮影を行いたいといった要望があった。
そこで、上記のように構成された本実施形態の撮影システム100を、回診撮影システム100Aとして用いることも可能である(勿論、病院の撮影室等に据え付けて用いることも可能である)。
〔5-2.回診撮影システムの具体的構成〕
回診撮影システム100Aは、図5に示すように、回診車1Aと、上記撮影装置2と、で構成されている(図5では管球1bの図示を省略)。
本実施形態に係る回診撮影システム100Aは、撮影装置2を複数備えている。
上述したように、上記撮影装置2には、同期維持時間が設定されているため、回診撮影システム100Aが備える複数の撮影装置2にも、同期維持時間がそれぞれ設定されていることになる。
なお、複数の撮影装置2のうちの少なくともいずれか(但しすべては除く)は、上記撮影装置ではなく、従来ある(外部IFとの接続が解除されると直ちに同期がとれた状態の維持が困難になる)放射線撮影装置であってもよい。
回診車1Aは、上記制御装置1aの他、コンソール5と、収納部6と、図示しない車輪と、を備え、移動可能に構成されている。
また、本実施形態に係る回診車1Aは、充電部7と、アクセスポイント8と、を更に備えている。
コンソール5は、他のシステム(HIS、RIS等)から取得した撮影オーダー、又はユーザー(例えば放射線技師)によって図示しない操作部になされた操作に基づいて、制御装置1a及び撮影装置2のうちの少なくとも一方の装置に、撮影条件(撮影モード(静止画撮影、シリアル撮影)、管電圧、管電流と照射時間又は電流時間積(mAs値)、撮影部位、撮影方向等)を設定することが可能となっている。
また、コンソール5は、撮影装置2が生成した放射線画像の画像データを取得し、それを自身に保存したり、他の装置(PACS、動態解析装置等)へ送信したりすることが可能となっている。
収納部6は、撮影装置2を収納可能に構成されている。
本実施形態に係る収納部6は、複数の撮影装置2を収納可能に構成されている。
また、収納部6は、撮影装置2が収納されたときに撮影側IF部25と接続される外部IFを有する。具体的には、収納部6の内部における撮影側IF部25と対向する箇所に、通信ケーブル3の先端部が取り付けられている。
なお、収納部6は、収納された複数の撮影装置2の各撮影側IF部25と接続されるよう、外部IFを複数有していてもよい。このようにすれば、回診車1Aと複数の撮影装置2の同期を同時に取ることができる。
また、どの接続を、同期をとることができる外部IFとするかについては、回診車1Aの構成に応じて変えてもよい。
例えば、収納部6のみとしてもよいし、通信ケーブル3のみとしてもよいし、全ての接続としてもよい。
このようにすれば、同期を取る外部IFの選択肢が増えることで、ユーザビリティが向上する。
なお、収納部6は、シールド部材(例えば、キャップ型のグリッド(本数が多く、グリッドムラが高周波となるもの)等)が装着された状態の撮影装置2を収納することが可能となっていてもよい。
また、その際、内蔵電源の充電、タイミング信号の同期とり等も同時に行うことが可能となっていてもよい。
このようにすれば、撮影装置2を収納部6へ収納する際にシールド部材を取り外さなくて済むため、ユーザーのストレスを低減することができる。
また、シールド部材をキャップ型のグリッドとした場合には、撮影装置2へのノイズ(電磁波ノイズや、散乱線)の流入を防ぎつつ、例えば患者の背面に撮影装置2を挿入して撮影、あるいは収納する際に、撮影装置2に対するシールド部材(グリッド)の角度のずれを防ぐことができる。その結果、放射線画像からグリッドを除去する画像処理から、放射線画像に基づいてグリッドの角度を算出する処理を省くことができる。
充電部7は、撮影装置2の内蔵電源を充電するためのものである。
充電部7は、外部電源(例えば病院のコンセント)から電力の供給を受けて充電するものであってもよいし、回診車1Aが備える電源から電力の供給を受けて充電するものであってもよいし、自らが有する電源を用いて充電するものであってもよい。
回診車1Aには、必要電力量が設定されている。
必要電力量は、撮影装置2が所定の撮影を行うのに必要な電力量(撮影装置2が所定の撮影を行う際に内蔵電源から供給を受ける電力量)である。
本実施形態に係る回診車1Aには、所定の撮影の種類、所定の撮影の種類がシリアル撮影である場合の撮影時間、及び所定の撮影の種類がシリアル撮影である場合のIFのうちの少なくともいずれかの条件に応じた複数の必要電力量が設定されている。
〔5-3.回診撮影システムの動作〕
以上のような構成を有する本実施形態に係る回診撮影システム100Aの回診車1Aの照射側制御部11は、例えば以下のような動作をする。
例えば、照射側制御部11は、ユーザーにより例えばコンソール5になされた操作に応じて、複数の撮影装置2の中から使用する撮影装置2を選択する。
また、照射側制御部11は、複数の撮影装置2のIF部と外部IFとの接続が解除されてからの経過時間を管理する。
そして、照射側制御部11は、複数の撮影装置2の中から、IF部と外部IFとの接続が解除されてからの経過時間が同期維持時間を超えていない放射線撮影装置が選択された場合に撮影を許可する。
また、照射側制御部11は、撮影装置2の撮影側IF部25に外部IFが接続されている間、撮影装置2の内蔵電源を充電部7に充電させる。
なお、照射側制御部11は、所定の撮影を行う前の内蔵電源の残量が必要電力量を下回っている場合、撮影を規制するようになっていてもよい。
また、照射側制御部11は、所定の撮影を行う前の内蔵電源の残量が必要電力量を下回っている場合、撮影不可である旨、又はIF部への外部IFの接続を促す旨を、通知部4を介してユーザーへ通知するようになっていてもよい。
なお、照射側制御部11は、目安となる充電時間を、通知部4を介して通知するようになっていてもよい。
このようにすれば、途中で内蔵電源が尽きて所望の放射線画像が得られず、再撮影によって被検体が無駄に被曝してしまうリスクを低減することができる。
また、内蔵電源の残量が必要電力量を下回っている場合に通知を行うように構成した場合、親機となる装置及び子機となる装置のうちの少なくとも一方の制御部は、コンソール5が取得した撮影オーダーの並び、及び内蔵電源の残り残量に基づいて、この先、撮影を途中で中断する必要が生じるか否かを推測し、その推測結果を、通知部4を介してユーザーに事前に通知するようになっていてもよい。
このようにすれば、例えば、静止画撮影を行った後に続けてシリアル撮影を行うような場合に、静止画撮影後、本来ならば充電せずにそのままシリアル撮影を行うことができたにもかかわらず、充電のために撮影装置2を外部IFに接続してしまい、ポジショニングをやり直す、といった状況になってしまうことを防ぐことができる。
また、回診車1A及び撮影装置2のうちのいずれか一方の装置の制御部は、撮影終了、検査終了等を契機として、撮影装置2を回診車1Aの収納部6へ収納する(外部IFと接続する)ことを促す旨を、通知部4を介してユーザーへ通知するようになっていてもよい。
このようにすれば、複数回の撮影を行う場合であっても、撮影と撮影の合間に回診車1Aのタイミング信号と撮影装置2のコピー信号との同期がとられるとともに、内蔵電源が充電されるため、撮影の途中で同期維持時間を過ぎる、又は内蔵電源の残量が必要電力量以下となることによりその後の撮影を行えなくなってしまうのを防ぐことができる。
また、撮影装置2は、静止画撮影を行う場合も含め、一度外部IFとの接続が解除されると、次に外部IFに接続されるまで同期がとれた状態を継続し続けることになる。
このため、IF部と外部IFとの接続が解除された後は、撮影側制御部21の動作モードを、比較的消費電力の少ない動作モード(例えば、読み出し部23は動かさずに、撮影側制御部21においてタイミング信号の同期をとる動作のみ行うモード)にすることで、同期がとれた状態を長く継続するようになっていることが望ましい。
このようにすれば、内蔵電源の残量低下が抑えられるため、同期維持時間内であるのに内蔵電源の残量が足りずに撮影を行うことができないという状況になるのを防ぐことができる。
また、撮影装置2は、一度外部IFと接続されると、次に外部IFとの接続が解除されるまでコピー信号の生成を繰り返す。
このため、IF部と外部IFとの接続が解除された後は、撮影側制御部21の動作モードを、上述したような比較的消費電力の少ない動作モードにすることで、回診車1Aによる撮影装置2の内蔵電源の充電能力が、撮影装置2の消費電力を下回らないようにすることが望ましい。
このようにすれば、回診車1Aと撮影装置2の同期とりと、撮影装置2の内蔵電源の確実な充電を両立することができる。
<6.放射線撮影システムを用いた撮影>
次に、上記撮影システム100が行う基本的な撮影動作について説明する。図6は、撮影システム100の動作を表すタイミングチャートである。
〔6-1.動作開始〕
まず、ユーザーが、照射装置1の照射側制御部11及び撮影装置2の撮影側制御部21による計時開始の契機となる動作を行う(例えば撮影システム100の各機器の電源をオンにする等)。すると、照射側制御部11及び撮影側制御部21がそれぞれ計時を開始する。このとき、各機器の電源がオンにされるタイミングが異なれば、照射側制御部11の撮影側制御部21の計時開始タイミングと撮影側制御部21の計時開始タイミングも異な
ることとなり、照射装置1による計時情報の生成タイミングと撮影装置2による計時情報の生成タイミングは、この段階では異なることとなる。
〔6-2.照射装置1と撮影装置2の接続〕
ここで、照射装置1の照射側IF部と撮影装置2の撮影側IF部とを接続する(予め接続しておいてもよい)と、照射装置1と撮影装置2のうち親機となる装置から計時情報が子機となる装置へ送信される。計時情報を受信した子機は、自身の制御部の動作を、親機となる装置の制御部の動作に合わせて補正する(同じタイミングで同じ値の計時情報を生成するようになる)。
〔6-3.照射装置1と撮影装置2との接続解除〕
その後、ユーザーが、外部IFと撮影側IF部との接続を解除する(撮影装置2を撮影位置へ移動させる)。すると、子機は、計時情報を取得しない状態となり、親機となる装置と子機となる装置がそれぞれ独自に計時を行う。
上述したように、本実施形態に係る照射側発振器11a及び撮影側発振器21aが高精度でクロックを生成するようになっている上、信号のずれの許容範囲が広げられているため、子機となる装置の制御部は、IF部と外部IFとの接続が解除された後も、外部との通信を行うことなく放射線撮影装置との同期がとれた状態を維持しながらフレーム画像を生成するための動作、又は放射線Rを発生させる動作を繰り返す。
〔6-4.撮影期間〕
その後、システム100が、照射側制御部11と撮影側制御部21のうち親機となる装置に備えられる制御部及び子機となる装置に備えられる制御部を用いて、照射装置1による放射線Rの発生タイミングと、撮影装置2による画像データの生成タイミングと、をそれぞれ制御する。
具体的には、例えば図6に示したように、撮影側制御部21の計時情報が第一所定値(t1)になると(計時開始から第一所定時間(t1)が経過すると)、撮影装置2が初期化状態となる。
初期化状態において、撮影側制御部21は、放射線検出部22の各スイッチ素子にオン電圧を印加して、各画素に蓄積されていた暗電荷を信号線に放出させる初期化を行う。
なお、撮影装置2の放射線検出素子の構成によっては、電荷読み出し時に蓄積電荷を解放し初期化動作を行う場合もある。
その後、撮影側制御部21が生成する計時情報が第一所定値より大きい第二所定値(t2)になると(計時開始から第二所定時間(t2)が経過すると)、撮影装置2が蓄積状態となる。
蓄積状態において、撮影側制御部21は、各走査線へオフ電圧を印加して、放射線検出部22を、放射線検出素子が発生させた電荷を画素内に蓄積可能な状態とする。撮影装置2は、この蓄積状態を、撮影側制御部21が生成する計時情報が第二所定値よりも大きい第四所定値(t4)となるまで(計時開始から第四所定時間経過するまで)継続する。
また、照射側制御部11が生成する計時情報が第二所定値より大きく第四所定値よりも小さい第三所定値(t3)になると(計時開始から第三所定時間経過すると)、照射装置1が、放射線Rを被検体及びその背後の撮影装置2へ照射する。すなわち、照射装置1は、撮影装置2が電荷を蓄積可能な状態となっている間(t2~t4)に放射線Rを照射する。
この間、撮影装置2は蓄積状態となっているため、撮影装置2は、放射線Rを受けると、放射線検出部22の各放射線検出素子で電荷を生成し、それを各画素に蓄積する。
また、撮影側制御部21が生成する計時情報が第三所定値よりも大きい第四所定値(t4)になると(計時開始から第四所定時間(t4)が経過すると)、撮影装置2が読み出し・転送状態となる。
読み出し・転送状態において、撮影側制御部21は、まず、初期化と同じ流れで、各走査線に接続された各スイッチ素子にオン電圧を印加し、各画素に蓄積していた電荷を各信号線に放出させる。そして、撮影側制御部21は、読み出し部23に流れ込んできた電荷に基づく信号値を読み出させ、読み出した複数の信号値を基に画像データを生成する。
撮影モードがシリアル撮影の場合、撮影装置2は、撮影側発振器21aが生成する計時情報に基づいて、所定時間(t5,t8,t11・・)になる度に、上述した蓄積状態となり、その後読み出し・転送状態となる一連の動作を撮影するフレーム画像の数だけ繰り返す。
また、照射装置1は、照射側発振器11aが生成する計時情報に基づいて、所定時間(t6,t9,t12・・)になる度に、放射線Rの照射を、撮影するフレーム画像の数だけ繰り返す。
<7.放射線撮影システムその他>
次に、上記実施形態及びその変形例の他に、上記システム100(回診撮影システム100A)に適用可能な各種技術について説明する。
〔7-1.静止画撮影〕
照射装置1及び撮影装置2で保持しているタイミング信号は、シリアル撮影向けのものである。このため、システム100(回診撮影システム100A)は、ワークフロー上、タイミング信号の同期をユーザーが意識することなく、静止画撮影をそのまま実施できるようになっていることが好ましい。
そこで、子機となる装置の制御部は、タイミング信号の同期をとるための処理をシリアル撮影を行うための処理から独立して実行し、シリアル撮影を行う場合の放射線Rの照射のタイミングをタイミング信号に合わせるようになっていてもよい。
この場合、子機となる装置の制御部は、静止画撮影を、複数のタイミング信号のうち1つのタイミング信号を利用して行うようになっていてもよいし、別系統で行うようになっていてもよい。
このようにすれば、静止画撮影もワークフローに組み込んで実施することができるようになり、ユーザビリティが向上する。
〔7-2.有線撮影〕
無線接続ができない、内蔵電源の残量不足等で撮影が継続できないときのための対策として、照射装置1と撮影装置2とを通信ケーブル3で接続して撮影を行うことも考えられる。しかし、システム100(回診撮影システム100A)が置かれている環境によっては、有線接続時に放射線Rを照射して撮影すると、通信ケーブル3が周囲の電磁波ノイズを拾って、放射線画像にノイズの影響が出てしまう可能性がある。
そこで、システム100(回診撮影システム100A)は、通信ケーブル3の接続状態及び無線通信に用いる電波の状態を確認し、電波の状態に応じて有線接続での撮影と無線接続での撮影を切り替えるようになっていてもよいし、無線状態に応じて有線接続での撮影と無線接続での撮影のいずれか一方を他方に優先して行うようになっていてもよい。
又は、通信ケーブル3が拾ってしまう可能性がある電磁波ノイズの影響を考慮し、有線接続しているときは無線撮影を禁止するようになっていてもよい。
また、同期精度の低下を防ぐことを目的として、電波の状態に関わらず、有線撮影を優先して行うようになっていてもよい。
このようにすれば、放射線画像に通信ケーブル3経由のノイズの影響が出てしまうのを防ぐことができる。
〔7-3.目印〕
外部IF(通信ケーブル3、クレードル等)が複数あり、その中にタイミング信号の同期をとることができないものが含まれていることがある場合、撮影装置2をどの外部IFへ接続すればタイミング信号の同期を事前に取ることができるか一目で判別できるようになっていることが望ましい。
そこで、タイミング信号の同期をとることのできる外部IFは、目印が付されたものとなっていてもよい。
また、外部IFは、例えば、目印以外の手段(例えば、音、光の点滅、消灯、発光色の変更等)でタイミング信号の同期をとることのできるものであることを通知するようになっていてもよい。
なお、同期をとることのできる手段の案内を、例えばコンソール5の図示しない表示部に表示させるようになっていてもよい。
このようにすれば、同期を取ることのできる手段をユーザーが的確に見分けることができ、スムーズなワークフローを実現することができる。
〔7-4.フレームレートの切り替え許可〕
照射装置1及び撮影装置2がそれぞれ保持しているタイミング信号は、撮影途中で照射装置1及び撮影装置2のうちのいずれか或いは両方の装置のフレームレートがそれまでと異なるフレームレートに切り替わった場合、同期がとれた状態を維持することができない。
よって、照射装置1及び撮影装置2のうちの少なくとも一方の装置のIF部と外部IFとの接続が無い状態では、フレームレートの切り替えを禁止するようになっていることが望ましい。
また、フレームレートの切り替えを禁止する代わりに/禁止しつつ同期が切断されたことをユーザーに報知するようになっていることが望ましい。
〔7-5.撮影条件範囲〕
一般的に、レントゲン撮影向けの放射線制御装置は、照射時間にミリ秒オーダー(例えば1ミリ秒)から数秒又は数十秒オーダー(例えば10秒)までの離散的な値を使用できるようになっている。このため、システム100(回診撮影システム100A)でも同様の値が選択できるようになっていることが望ましい。
しかし、シリアル撮影においては、既に説明した通り、撮影装置2が電荷を蓄積可能な状態である蓄積状態となっている期間(t2~t4)に照射装置1が放射線Rを照射する必要があるが、例えば1秒間に15回パルス状の放射線Rを照射して1秒間あたり15フレームの画像を生成する場合、パルス状の放射線Rの照射の周期(図6のt3からt6)及びフレームを生成する周期(図6のt2からt5)は約66ミリ秒となり、蓄積状態となっている期間は66ミリ秒よりもさらに短くなる。
このため、上記のような最大数十秒オーダーの照射時間を選択可能にしてしまうと、あるフレームに前フレームの残像が映りこんでしまい適切な画像が得られない。
そこで、コンソール5は、設定された撮影モードに応じて、設定可能な照射時間の範囲を切り替えることが可能となっていっていてもよい。
具体的には、静止画撮影で使用可能な照射時間範囲A(例えば1ミリ秒から10秒)とシリアル撮影で使用可能な照射時間範囲B(例えば3ミリ秒から10ミリ秒)をテーブルとして予め保持しておき、設定された撮影モードに応じてテーブルから該当する照射時間範囲を取得し、設定しようとする照射時間と取得した照射時間範囲とを比較して照射時間の適合性判定し、設定しようとする照射時間が照射時間範囲外であれば設定を許可せず、照射時間範囲内であれば設定を許可するようにする設定許可制御を行う。
また、コンソール5は、シリアル撮影のフレームレートに応じた照射時間範囲を持っていても良い。
高いフレームレートでは蓄積状態となる期間(t2~t4)が低いフレームレートよりも短くなる。よって、フレームレートに応じた照射時間範囲を予め保持しておき、設定されたフレームレートに応じた照射時間範囲を取得して適合性判定及び設定許可制御を行うことで、フレームレートごとに適切な画像を生成することができる。
また、コンソール5は、照射装置1と撮影装置2とを通信ケーブル3で接続して撮影を行う有線撮影の場合と接続せずに撮影する無線撮影の場合に応じた照射時間範囲を持っていてもよい。
有線撮影では、照射装置1による放射線Rの発生タイミングと撮影装置2による蓄積状態(t2~t4)とするタイミングを有線によって合わせることができるため、これらのタイミングのずれが小さい。その結果、照射時間範囲を広くとることができる。一方で、無線撮影では、これらのタイミングのずれが有線撮影よりも大きくなる傾向にあるため、照射時間範囲は有線撮影よりも狭くなる。
そこで、コンソール5は、有線撮影及び無線撮影に応じた照射時間範囲を持ち、設定された撮影方法(有線撮影・無線撮影)に応じた照射時間範囲を取得して適合性判定及び設定許可制御を行うことで、撮影方法ごとに適切な画像を生成することができる。
なお、ここまで、コンソール5による、撮影モード、フレームレート、有線撮影・無線撮影に応じた適合性判定と設定許可制御について説明してきたが、コンソール5は、これらのうちの2つ以上を組み合せたテーブルを用意し適合性判定と設定許可制御を行うようになっていてもよい。
また、ここまで、照射時間範囲について説明してきたが、コンソール5は、管電圧範囲、管電流範囲及び管電流時間積範囲のうちの少なくともいずれかについても同様の制御を行うようになっていてもよい。
シリアル撮影は、静止画撮影に比べて、管球1bと制御装置1aに長時間の負荷がかかることから、照射装置1の寿命に影響する。
そこで、コンソール5は、シリアル撮影で使用可能な管電圧範囲や管電流範囲、管電流時間積範囲を静止画撮影で使用可能なものよりも狭い範囲にし、設定された管電圧や管電流、管電流時間積の適合性判定及び設定許可制御を行うようになっていてもよい。
こうすることで、照射装置1の寿命への影響を軽減することができる。
なお、コンソール5は、管電圧範囲、管電流範囲、管電流時間積範囲及び照射時間範囲のうちの2つ以上を組み合せたテーブルをもっていてもよい。また、コンソール5は、各範囲をテーブルとして持たず、計算式により範囲を算出するようになっていてもよい。
また、ここまでは、コンソール5に上記機能を持たせる構成について説明してきたが、上記機能は、制御装置1aが持っていてもよいし、コンソール5と制御装置1aの両方がそれぞれ持っていてもよい。
また、コンソール5と制御装置1aは上記機能を分割して持っていても良い。例えば、シリアル撮影の照射時間範囲が静止画撮影の照射時間範囲からはみ出さない場合、シリアル撮影用の適合性判定及び設定許可制御を行う機能はコンソール5が持ち、静止画撮影用の適合性判定及び設定許可制御を行う機能は制御装置1aが持つようになっていてもよい。
〔7-6.管電流時間積から管電流及び照射時間への変換〕
一般的に、レントゲン撮影向けの放射線制御装置は、管電圧と管電流と照射時間をそれぞれ設定するkV/mA/secモードと、管電圧と管電流時間積(mAs)を設定するkV/mAsモードを選択することが可能となっている。
kV/mAsモードの場合、放射線制御装置は、管電流時間積(mAs)を予め定めた方法に従って管電流(mA)と照射時間(sec)とに分割し、管電圧と管電流と照射時間を使って高電圧発生部及び管球を制御する。
また、一般的に、レントゲン撮影で使用可能な最大照射時間は、数秒又は数十秒オーダーと非常に長いため、管電流時間積(mAs)を管電流(mA)と照射時間(sec)とに分割する際、選択可能な最大の照射時間を選んだ後に、mAsが所望の値になるように管電流(mA)を決めると、数秒又は数十秒オーダーの照射時間が選ばれるケースが増えてしまう。照射時間が長くなることは、照射中の患者の体動影響を受けやすくなり不適切である。そのため、このような管電流(mA)より照射時間を優先(大きくする)して分割する方式は一般的に用いられず、照射時間より管電流(mA)を優先(大きくする)して分割する方式が用いられる。
しかし、シリアル撮影においては、照射時間より管電流(mA)を優先する方式を用いると、選択可能な照射時間の内、最小の照射時間が選択されるケースが増える。例えば、照射時間範囲が1ミリ秒から10ミリ秒の場合、1ミリ秒に近い値が選択されるケースが多くなる。一般的に照射時間が短い場合、放射線の波形が安定しない事が知られているが、シリアル撮影のようにパルス状の放射線Rを複数回照射する撮影においては、この放射線波形の不安定性が各パルス状放射線R間の線量の差異を生じさせ、画像のちらつきを引き起こし、適切な画像が得られないことがある。
この問題を回避するために、制御装置1aは、kV/mAsモード時において、設定された撮影モードが静止画撮影の場合は、照射時間より管電流(mA)を優先(大きくする)して分割する方式を選択し、シリアル撮影の場合は、管電流(mA)より照射時間を優先(大きくする)して分割する方式を選択し、選択した方式を用いて管電流時間積(mAs)を管電流(mA)と照射時間(sec)とに分割するようになっていてもよい。
この場合、シリアル撮影では、シリアル撮影で使用可能な最大照射時間が選択されるケースが増えるが、シリアル撮影においては既に説明した通り、静止画撮影に比べて最大照射時間が非常に短いため(例えば10ミリ秒)、照射中の患者の体動影響は受けにくく、静止画撮影で管電流(mA)より照射時間を優先(大きくする)して分割する方式を選んだときに発生する問題は起きない。
このようにすることで、撮影モードごとに適切な管電流(mA)と照射時間(sec)が自動的に選択されるため、撮影者の使い勝手が向上すると共に、撮影失敗による被検体の無駄な被曝を防ぐことができる。
なお、ここまでは、制御装置1aに分割機能を搭載する構成について説明してきたが、コンソール5が本分割機能を搭載していてもよい。
また、制御装置1a又はコンソール5は、分割の際に使用する照射条件範囲及び管電流範囲として、〔7-5.撮影条件範囲〕で説明した範囲テーブルを用いるようになっていてもよい。
〔効果〕
以上説明してきた本実施形態に係る放射線撮影システム100(回診撮影システム100A)が備える照射装置1及び撮影装置2のうち子機となる装置は、外部IFと接続可能なIF部と、IF部に接続された外部IFからのタイミング信号に基づいて、照射装置1が、シリアル撮影において親機となる装置が動作を繰り返すタイミングと同期して動作する制御部と、を有し、制御部は、IF部と外部IFとの接続が解除された後も、外部との通信を行うことなく照射装置1との同期がとれた状態を維持しながらフレーム画像を生成するための動作又は放射線Rを発生させる動作を繰り返す。
このため、放射線撮影システム100(回診撮影システム100A)によれば、照射装置1と、撮影装置2と、が通信ケーブル3等の外部IFで接続されていない状態であっても、シリアル撮影を安定的に行うことができる。
100 放射線撮影システム
1 放射線照射装置
1a 放射線制御装置
11 照射側制御部
11a 照射側発振器
12 高電圧発生部
13 記憶部
14 照射側インターフェース部
1b 管球
2 放射線撮影装置
21 撮影側制御部
21a 撮影側発振器
22 放射線検出部
23 読み出し部
24 記憶部
25 撮影側インターフェース部
3 通信ケーブル(外部インターフェース)
4 通知部
100A 回診撮影システム
1A 回診車
5 コンソール
6 収納部
7 充電部
8 アクセスポイント
R 放射線

Claims (12)

  1. 一回のシリアル撮影で複数のフレーム画像を生成する放射線撮影装置であって、
    外部インターフェースと接続可能なインターフェース部と、
    前記インターフェース部に接続された前記外部インターフェースからのタイミング信号に基づいて、前記シリアル撮影における放射線照射装置による放射線の発生を繰り返すタイミングと同期して動作する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後も、外部との通信を行うことなく前記放射線照射装置との同期がとれた状態を維持しながら前記フレーム画像を生成するための動作を繰り返し、
    前記インターフェース部は、前記外部インターフェースと接続されている間、前記タイミング信号を繰り返し受信する放射線撮影装置を収納する収納部と、
    一回のシリアル撮影で放射線を複数回発生させる放射線制御装置と、
    車輪と、
    を備える回診車であって、
    前記放射線撮影装置を複数備え、
    複数の前記放射線撮影装置には、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された状態において前記放射線照射装置と同期がとれた状態を保つことのできる期間である同期維持時間がそれぞれ設定されており、
    複数の前記放射線撮影装置の中から、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除されてからの経過時間が前記同期維持時間を超えていない前記放射線撮影装置が選択された場合に撮影を許可する回診車
  2. 一回のシリアル撮影で複数のフレーム画像を生成する放射線撮影装置であって、
    外部インターフェースと接続可能なインターフェース部と、
    前記インターフェース部に接続された前記外部インターフェースからのタイミング信号に基づいて、前記シリアル撮影における放射線照射装置による放射線の発生を繰り返すタイミングと同期して動作する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後も、外部との通信を行うことなく前記放射線照射装置との同期がとれた状態を維持しながら前記フレーム画像を生成するための動作を繰り返し、
    前記インターフェース部は、前記外部インターフェースと接続されている間、前記タイミング信号を繰り返し受信する放射線撮影装置を収納する収納部と、
    一回のシリアル撮影で放射線を複数回発生させる放射線制御装置と、
    車輪と、を備え、
    前記収納部は、シールド部材が装着された状態の前記放射線撮影装置を収納することが可能である回診車
  3. 前記放射線撮影装置が前記収納部に収納された状態において、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとが接続される請求項1又は請求項2に記載の回診車。
  4. 前記放射線撮影装置のインターフェース部に外部インターフェースが接続されている間に、前記放射線撮影装置の内蔵電源を充電する充電部を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回診車。
  5. 所定の撮影を行うのに必要な電力量である必要電力量が設定されており、
    前記所定の撮影を行う前の内蔵電源の残量が前記必要電力量を下回っている場合、撮影不可である旨、又は前記インターフェース部への前記外部インターフェースの接続を促す旨をユーザーへ通知する通知部を有する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回診車。
  6. 前記放射線撮影装置は、
    受けた放射線の線量に応じた電荷を発生させる複数の放射線検出素子と、
    前記放射線検出素子が発生させた電荷の量に応じた信号値を読み出す読み出し部と、を備え、
    前記制御部は、前記放射線検出素子が発生させた電荷を蓄積する時間を相対的に長くする、又は前記読み出し部による信号値の読み出しに要する時間を相対的に短くすることにより、前記放射線照射装置との同期がとれた状態を維持する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回診車
  7. 前記放射線撮影装置は、
    前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された状態において前記放射線照射装置と同期がとれた状態を保つことのできる期間である同期維持時間が設定されており、
    前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続を解除してからの経過時間が前記同期維持時間を超えた場合、撮影不可である旨、又は前記インターフェース部への前記外部インターフェースの接続を促す旨をユーザーへ通知する通知部を有する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回診車
  8. 前記制御部は、
    前記インターフェース部に前記外部インターフェースが接続されている間に、前記タイミング信号を取得し、前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後も前記タイミング信号に対応する信号を保持する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回診車
  9. 前記制御部は、
    前記インターフェース部に前記外部インターフェースが接続されている間に、前記タイミング信号に基づいて、立ち上がりのタイミングが前記タイミング信号と等しいコピー信号の生成を繰り返し、
    前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後は、前記コピー信号に基づいて前記フレーム画像を生成する動作を行う請求項に記載の回診車
  10. 前記放射線撮影装置は、
    前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が解除された後、外部との通信を行うことなく前記放射線照射装置との同期がとれた状態を維持しながら、放射線による静止画撮影が可能である請求項1から請求項のいずれか一項に記載の回診車
  11. 前記放射線撮影装置は、
    100ppm未満の精度の撮影側発振器を有する請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の回診車
  12. 前記放射線撮影装置は、
    内蔵電源を有し、
    前記インターフェース部と前記外部インターフェースとの接続が接続されている間に、前記内蔵電源が充電される請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の回診車
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