JP7210536B2 - 電子イオン化源からのイオンの移動 - Google Patents

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Description

本開示は、質量分析システムに関し、より詳細には、イオンをイオン源から質量分析計に移動させることに関する。
ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)は、ガスクロマトグラフィーおよび質量分析の特徴を組み合わせて試験サンプル中の異なる物質を同定する分析方法である。
いくつかのGC/MS機器においては、イオンは、電子イオン化(EI)によってEI源において生成され、次に、試験のために下流の質量分析計(例えば、四重極マスフィルタ)に移動される。いくつかの場合において、直流(DC)電極レンズを使用して、イオンの焦点を、下流の真空ステージに、および、質量分析計の入口に合わせ、イオンの収集を改善することができる。
本開示は、質量分析機器の文脈において、イオンを、イオン源(例えば、電子イオン化(EI)イオン源)から下流の質量分析計の入口に効率的に移動させるシステムおよび技法を特徴とする。
GC/MS機器においては、サンプルが、(例えば、サンプル構成要素を、カラム内のそれらの相対的な滞留に基づいて分離するキャピラリーカラムを使用して)ガスクロマトグラフによって分離される。カラムから溶出したサンプル構成要素は、イオン化され、イオン化されたサンプル構成要素は、質量分析装置によって分析される。
イオンは、イオン源(例えば、電子イオン化(EI)イオン源、化学イオン化(CI:chemical ionization)イオン源など)によって生成され、次に、下流の質量分析計(例えば、四重極マスフィルタ)に移動されることができる。
いくつかの場合においては、直流(DC)電極レンズを使用して、イオン源を出るイオンを、(例えば、イオンの焦点を、下流の真空ステージおよび質量分析計の入口に合わせることによって)質量分析計の入口に送達することができる。概して、質量分析計の透過は、より細かい焦点合わせと入口におけるイオンのより低い角拡散との両方または一方によって改善する。しかし、DCレンズの、良好なイオンビーム焦点特性を送達する能力は、多くの場合に、イオン源を出るイオンの角エネルギーおよび運動エネルギーの広がりによって、そのような静電レンズにおける固有の収差特性によって、ならびに、イオン源と質量分析計の入口との間の領域におけるバックグラウンドのガス分子との衝突に起因するイオンの散乱によって、制限される。これらの制限は、さらに、イオンの焦点が質量分析計の入口において合わせられる程度を制限する可能性があり、その結果、分析性能を制限する。
一例として、いくつかの場合においては、イオンは、イオン源内の広範な初期の空間分布を伴って生成され、イオンの運動エネルギーおよび引き出し角度の広範な分布を伴ってイオン源を出る。この分布は、DCレンズの、良好なイオンビーム焦点特性を送達する能力を制限する可能性がある。いくつかの場合においては、質量分析計の入口に送達されるイオンの位相‐空間分布は、質量分析計の分析性能(例えば、感度および質量分解度など)を損なうほど十分に広範である可能性がある。
したがって、開示されるシステムは、いくつかの実施態様においては、イオンをイオン源から質量分析計の入口まで移動させるためにDC静電レンズを使用するのではなく、1つまたは複数のRFオンリーイオンガイドを組み込み、イオンを、イオン源の出口から質量分析計の入口まで直接的に移動させることができる。
1つの態様においては、イオン源真空ステージにおける比較的高いバックグラウンドのガス圧力の結果として、イオンの衝突冷却が生じ、これは、質量分析計の入口における、イオンの運動エネルギーの分布と、径方向位置の分布と、半径方向の速度分布の幅の低減とを容易にし、それによって、質量分析計の性能を改善する。
別の態様においては、運動エネルギーならびに空間角度および引き出し角度の実質的により大きい分布を有するイオンの引き出しおよび効率的な移動は、衝突冷却によるこれらの分布の上述したその後の低減によって、可能となる。したがって、電子衝突イオン源は、サンプル分子がイオン化され、引き出され、はるかに大きいイオン化容積部から効果的かつ効率的に移動されるように構成することができ、結果として感度が改善される。
さらに別の態様においては、イオン化容積部内に電界の輪郭が確立され、それによって、イオン化容積部内のさらに大きい空間分布のイオンを、RFイオンガイド入口に引き出すことができる。
さらに別の態様においては、イオン源の出口と質量分析計の入口との間のRFイオンガイドにおいて軸方向の電界が与えられるため、衝突冷却の結果として、イオン源から質量分析計の入口へのイオン輸送の遅延が生じない。
さらに、イオン源領域と質量分析計領域との間の真空ステージの仕切りが、RFアパーチャを組み込んでいてもよい。そのようなアパーチャは、狭い径方向位置と、DC電圧を有する従来のステージ間アパーチャよりも良好な速度分布とを維持することができる。
別の態様においては、装置は、(1)イオンと中性ガス分子との間の衝突が誘発される加圧チャンバと、(2)冷却チャンバの軸に沿う径方向の疑似ポテンシャル井戸を発生させる1つまたは複数のRFオンリーイオンガイドと、(3)冷却チャンバの出口に向かう、径方向内方への流れ場の成分と軸方向の流れ場の成分とを有する冷却チャンバ内のガス流を提供するガス流ガイドと、(4)冷却チャンバの長さの少なくとも一部に沿って延在する軸方向の電界を提供する補助的な電極アセンブリと、(5)冷却チャンバの入口端および出口端にそれぞれ位置決めされる入口電極および出口電極と、を含むことができる。
動作中に、イオンは、冷却チャンバの入口にある電極アセンブリによってチャンバ内に引き出されることができる。ガス流は、軸上へのイオンの収束を助け、下流のRFオンリーイオンガイドに向かって移動させることができる。イオンは、イオンガイドを通って進むときに、径方向の疑似電位ポテンシャル井戸も受け、中性ガス分子との衝突を受け、これは、径方向寸法におけるイオンの運動エネルギーおよび空間分布をさらに低減する。その一方で、補助的な電極アセンブリによって発生される軸方向の電界は、チャンバの出口に向かって移動するイオンの軸方向の運動エネルギーを維持することができる。チャンバの出口において、イオンは、電極アセンブリによって押し出され、質量分析計の入口に送達される。いくつかの場合においては、出口に位置決めされる電極アセンブリは、RF電界を組み込み、イオンビームの径方向のコンパクトさを維持することができる。
本明細書において記載される実施態様のうちの1つまたは複数は、(例えば、従来のDC静電レンズの構成を使用する質量分析計の性能に比して)質量分析計の性能を改善することができる。
一態様においては、システムは、イオン源および質量分析計を含む。イオン源は、システムの動作中に、電子の流れを発生させるように構成されている電子源と、システムの動作中に、少なくとも1つの被験物質を輸送するように構成されているサンプル導入アセンブリと、第1の入力ポート、第2の入力ポートおよび出口ポートを有するイオン化チャンバと、を含む。第1の入力ポートは、システムの動作中に、電子の流れを電子源から受け取るように構成されている。第2の入力ポートは、システムの動作中に、少なくとも1つの被験物質をサンプル導入アセンブリから受け取るように構成されており、それによって、被験物質イオンが、イオン化チャンバのイオン化領域内で少なくとも1つの被験物質と電子との相互作用によって生成され、それによって、被験物質イオンは、イオンビーム軸に沿って出口ポート(図3A中の「318」)を通ってイオン化チャンバを出る。イオン化チャンバは、システムの動作中に、それぞれの独立して制御される電圧が印加されるように構成されている少なくとも2つのチャンバ電極を含む。少なくとも2つのチャンバ電極は、出口ポートを画定する出口電極を含む。出口電極は、システムの動作中に、出口電極電圧が印加されるように構成されている。出口電極は、イオン化領域に面する上流の表面を含み、上流の表面は、より小さい基部とより大きい基部とを有する実質的に円錐台の形状を画定し、より小さい基部は、出口ポートに近接しているかまたは出口ポートと一致する。システムの動作中に、出口電極と電極のうちの少なくとも1つの他方とに印加される電圧から生じる、イオン化チャンバ内の電界は、イオン化領域から出口ポートを通して被験物質イオンの焦点を合わせるとともに加速させるように働く。
この態様の実施態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
いくつかの実施態様においては、実質的に円錐台の形状は、面と面とが当接する少なくとも2つのディスクによって形成することができる。少なくとも2つのディスクは、イオンビーム軸に対して同心であるアパーチャを有することができ、アパーチャのサイズは、イオン化領域に最も近いディスクから、イオン化領域から最も離れたディスクまでそれぞれ単調に減少する。
いくつかの実施態様においては、電子ビーム発生器は、システムの動作中に、イオン源チャンバ内で第1の横断方向に電子ビームを発生させるように構成することができ、第1の横断方向はイオンビーム軸に対して直交する。イオン源チャンバは、システムの動作中に、電子ビームの方向に対して平行であるとともに電子ビームと一致する方向に磁場を発生させるように構成されている磁場発生器を含むことができる。
いくつかの実施態様においては、磁場発生器は、少なくとも2つの永久磁石を含むことができる。
いくつかの実施態様においては、少なくとも2つの永久磁石は、電子ビームの方向に対して平行な方向に位置合わせすることができる。
いくつかの実施態様においては、少なくとも2つのチャンバ電極は、電界を発生させ、サンプルイオンを、上記イオン出口ポートを通して空間的に焦点を合わせるように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、質量分析計は、四重極マスフィルタ、衝突チャンバによって隔てられる2つの四重極マスフィルタの組み合わせ、四重極マスフィルタ、衝突チャンバおよび飛行時間型質量分析計の組み合わせ、飛行時間型質量分析計、三次元イオントラップ、または二次元イオントラップ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、サンプル導入アセンブリは、ガスクロマトグラフィーカラムの出口部分を含むことができる。
概して、別の態様においては、システムは、電子イオン化イオン源および質量分析計を含む。電子イオン源は、システムの動作中に、サンプル分子から、イオンビーム軸に沿って延在するイオンのビームを生成するように構成されている。システムは、ガスマニホールドと電界発生器とを備える衝突冷却チャンバも含む。冷却チャンバは、冷却チャンバのそれぞれの対向端に入口アパーチャと出口アパーチャとを画定し、冷却チャンバの入口アパーチャは、イオンビーム軸と軸方向に位置合わせする。冷却チャンバは、システムの動作中に、電界発生器を使用して、冷却チャンバ内で高周波(RF:radio frequency)電界を発生させるとともに、ガスマニホールドを通して衝突ガスを受け取って冷却チャンバを加圧するように構成されている。
この態様の実施態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
いくつかの実施態様においては、電界発生器は、システムの動作中に、冷却チャンバの長さの少なくとも一部に沿って延在する軸方向の電界を発生させるようにさらに構成することができる。
いくつかの実施態様においては、冷却チャンバは、システムの動作中に、0.13Pa~13.33Pa(1mTorr~100mTorr)の圧力の衝突ガスで加圧されるように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、冷却チャンバは、システムの動作中に、イオン源チャンバから第2の入口アパーチャを通してイオンを受け取り、受け取ったイオンのうちの少なくともいくらかの運動エネルギーを低下させ、受け取ったイオンのうちの少なくともいくらかを、冷却チャンバから第2の出口チャンバを通して押し出すように構成されている。
いくつかの実施態様においては、受け取ったイオンのうちの少なくともいくらかの運動エネルギーを低下させることは、受け取ったイオンと冷却ガスの分子との間の1つまたは複数の衝突を誘発することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、電界発生器は、冷却チャンバの長さの少なくとも一部に沿って延在する複数の伝導ロッドを含むことができる。ロッドは、冷却チャンバ内に軸対称に配置することができる。
いくつかの実施態様においては、冷却チャンバの出口アパーチャは、冷却チャンバの出口軸の周りに軸対称に配置される複数の出口アパーチャ電極を含むことができる。複数の出口アパーチャ電極は、システムの動作中に、RFおよびDCオフセット電圧が印加されるように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、質量分析計は、システムの動作中に、質量分析のために冷却チャンバからイオンを受け取るように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、質量分析計は、四重極マスフィルタ、衝突チャンバによって隔てられる2つの四重極マスフィルタの組み合わせ、四重極マスフィルタ、衝突チャンバおよび飛行時間型質量分析計の組み合わせ、飛行時間型質量分析計、三次元イオントラップ、または二次元イオントラップ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、システムは、ガスクロマトグラフをさらに含むことができる。イオン源チャンバは、システムの動作中に、ガスクロマトグラフから流れ出るサンプルを受け取るように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、システムは、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つに通信可能に結合される制御モジュールをさらに含むことができる。制御モジュールは、システムの動作中に、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節するように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節することは、ガスクロマトグラフからイオン源チャンバへのサンプル粒子の移動を調節することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節することは、イオン源チャンバによるサンプル粒子のうちの少なくともいくらかのイオン化を調節することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節することは、1つまたは複数の電極のそれぞれの電位を調節することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節することは、電界発生器による冷却チャンバ内のRF電界の発生を調節することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節することは、ガスマニホールドを通した冷却チャンバ内への不活性ガスの移動を調節することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、イオン源、冷却チャンバ、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つの動作を調節することは、イオン化されたサンプル粒子のフィルタリングを調節することを含むことができる。
概して、別の態様においては、システムはイオン源チャンバを含む。イオン源チャンバは、第1の入力ポート、第2の入力ポート、第1の出口ポート、および、第1の出口ポートに近接する1つまたは複数のチャンバ電極を含む。イオン源チャンバは、動作中に、第1の入口ポートを通して被験物質を受け取り、第2の入口ポートを通して電子の流れを受け取り、イオン源チャンバ内のイオン化領域において、被験物質と電子との相互作用によって被験物質イオンを発生させ、1つまたは複数のチャンバ電極を使用して、被験物質イオンの焦点を合わせるとともに、イオンビーム軸に沿って出口ポートを通してイオン源チャンバから加速させるように構成されている。1つまたは複数の電極は、イオンビーム軸に沿って電極アパーチャを画定する。電極アパーチャは、イオンビーム軸に沿ってイオン化領域から第1の出口ポートへの方向に単調に減少する断面積を有する。
この態様の実施態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
いくつかの実施態様においては、システムは、冷却チャンバをさらに含むことができる。冷却チャンバは、ガスマニホールド、電界発生器、および、冷却チャンバの第1の端にある第3の入力ポートを含むことができる。第3の入力ポートは、イオンビーム軸と軸方向に位置合わせすることができる。冷却チャンバは、冷却チャンバの第2の端にある第2の出口ポートも含むことができる。冷却チャンバは、システムの動作中に、電界発生器を使用して冷却チャンバ内で高周波(RF)電界を発生させるとともに、ガスマニホールドを通して衝突ガスを受け取り、冷却チャンバを加圧するように構成することができる。
概して、別の態様においては、システムは、システムの動作中に、サンプル分子を複数のイオンに変えるとともに、イオンを、イオン化容積部からイオン源の出口ポートを通して送達するように構成されているイオン源を含む。システムは、ガスマニホールドと、ガス流ガイドと、少なくとも1つのRFオンリーイオンガイドと、軸方向電界電極アセンブリと、入口電極アセンブリと、出口電極アセンブリと、を含む衝突冷却チャンバも含む。システムは質量分析計も含む。
この態様の実施態様は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
いくつかの実施態様においては、イオン源は、電子衝突(EI)イオン化源または化学イオン化(CI)源のうちの少なくとも一方を含むことができる。
いくつかの実施態様においては、軸方向電界電極アセンブリは、システムの動作中に、冷却チャンバの長さの少なくとも一部に沿って延在する軸方向の電界を発生させるように構成されている。
いくつかの実施態様においては、冷却チャンバは、システムの動作中に、ガスマニホールドを介して衝突ガスで加圧されるように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、ガス流ガイドは、冷却チャンバの入口に位置決めすることができ、システムの動作中に、冷却チャンバの入口アパーチャと同心の円錐の導管を形成するように構成することができる。導管を通るガス流は、イオンを径方向に集中させるとともに、イオンを下流に向かって移動させることができる。ガス流の速度およびガスの温度は、コントローラを介して調整可能とすることができる。
いくつかの実施態様においては、RFオンリーイオンガイドは、冷却チャンバの長さの少なくとも一部に沿って延在するとともに冷却チャンバ内に軸対称に配置される複数の伝導性の円柱状電極を含むことができる。
いくつかの実施態様においては、入口電極アセンブリは、システムの動作中に、イオン源からイオンを集めて受け取るように構成することができる。入口電極アセンブリは、イオン源内に一部として一体化することができる。
いくつかの実施態様においては、出口電極アセンブリは、システムの動作中に、イオンのうちの少なくともいくらかを冷却チャンバから押し出すように構成することができる。出口電極アセンブリは、RFおよびDCオフセット電圧が印加される少なくとも4つのサブユニットにさらに方位角によって分割されることができる。
いくつかの実施態様においては、質量分析計は、システムの動作中に、質量分析のために、冷却チャンバからイオンを受け取るように構成することができる。
いくつかの実施態様においては、質量分析計は、四重極マスフィルタ、衝突チャンバによって隔てられる2つの四重極マスフィルタの組み合わせ、四重極マスフィルタ、衝突チャンバおよび飛行時間型質量分析計の組み合わせ、飛行時間型質量分析計、三次元イオントラップ、または二次元イオントラップ、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、システムは、イオン源、冷却チャンバ、ガス流コントローラ、ガスマニホールド、質量分析計、質量分析計検出システム、ガスクロマトグラフ、または移動デバイス、のうちの少なくとも1つに通信可能に結合されるとともにそれを調節する制御モジュールをさらに含むことができる。
1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。他の特徴利点は、説明および図面から、ならびに、特許請求の範囲から明らかとなる。
例示的なガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)システムの概略を示すブロック図。 例示的なガスクロマトグラフィー/質量分析/質量分析(GC/MS/MS)システムの概略を示すブロック図。 例示的なイオン源の断面図。 例示的なイオン源の断面図。 例示的なイオン源、および例示的なイオン移動チャンバの一部の断面図。 別の例示的なイオン源、および例示的なイオンチャンバの一部の断面図。 例示的なイオン源の断面図。 図4において示されている例示的なイオン源および例示的なイオン移動チャンバ、ならびに、例示的な四重極マスフィルタの一部の断面図。 例示的なイオン源、例示的なイオン移動チャンバ、および例示的な四重極マスフィルタの断面図。 別の例示的なイオン源、別の例示的なイオン移動チャンバ、および別の例示的な四重極マスフィルタの断面図。
例示的なガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)システム100の簡略化された概略図が、図1において示されている。システム100は、ガスクロマトグラフ102、イオン源104、イオン移動チャンバ106、四重極マスフィルタ108、イオン検出器110および制御モジュール112を含む。
システム100の動作中に、サンプルは、ガスクロマトグラフ102の注入ポート114に注入され、キャピラリーカラム116に入る。サンプル構成要素は、ヘリウムガスの流れの助けによって、カラム116を通って、および、加熱された炉118を通って流れる。サンプル構成要素は、カラム116におけるそれらの相対的な滞留に従って分離される。例えば、サンプル構成要素の分離は、カラムの寸法(例えば、長さ、直径、フィルム厚)、および、その位相特性に応じて変わることができる。サンプル中の異なる分子間の化学特性の違い、および、カラムの固定相に対するそれらの相対的な親和性は、サンプルがカラムの長さを進むときに分子の分離を促す。
カラム116の出口部分120は、カラム116の出口端124がイオン源104内に位置付けられるように、加熱された移動構成要素122内を通る。サンプル構成要素は、カラム116内で分離されると、出口端124からイオン源104内に連続的に溶出する。
いくつかの場合においては、イオン源104は、電子イオン化イオン源とすることができる。例えば、図1において示されているように、イオン源104は、イオン源104のイオン容積部128を通して電子ビーム126を発生させることができ、溶出する構成要素の一部を、電子ビーム126中の電子との相互作用によってイオン化させる。電子イオン化イオン源が図1において示されているが、他のイオン源も可能である。例えば、いくつかの場合においては、イオン源104は、化学イオン化イオン源とすることができる。
イオン源104は、引き出し電極134、および/または、リペラー電極(図示せず)、および/または、イオン容積部ハウジングに電圧を印加することによって、イオン容積部128内で電界も発生させる(図面では、等電位の輪郭130によって示されている)。イオン容積部128内で形成されるサンプルイオンは、電界に反応し、イオン源104から加速されて出て、引き出し電極134内のアパーチャ132を通る。
サンプルイオンは、引き出し電極のアパーチャ132を通して引き出され、イオン移動チャンバ106によって四重極マスフィルタ108の入口まで移動される。
四重極マスフィルタ108のイオン透過率および分解能は、四重極マスフィルタ108に入るサンプルイオンのビームの特性に応じて変わる(例えば、径方向位置、角度、および、比較的程度は低いが、サンプルイオンが四重極マスフィルタ108に入るときのサンプルイオンの運動エネルギー)。これらのイオンビームの特性は、さらに、システムにおいて使用される任意のイオン移動の光学系(例えば、DC電極レンズ)の焦点合わせ特性の制約と併せて、イオン源のイオン化効率および排出特性によって制限される。
これらの特性を改善するために、いくつかの場合においては、イオン移動チャンバ106は、イオン移動チャンバ106内で高周波(RF)電界を発生させるイオンガイド136を含むことができる。いくつかの場合においては、イオン移動チャンバ106は、軸方向の電界も発生させることができる(すなわち、サンプルイオンビームの進行経路の方向に沿って延在する電界)。イオン移動チャンバ106は、ガスで加圧されることもできる。イオン源を出るサンプルイオンは、イオン移動チャンバ106内を通り、RF電界によって抑制され、イオンガイド136の長さを横切るときにイオンガイド軸138を中心に振動する。ガス分子との衝突がサンプルイオンの運動エネルギーを消散させ、結果として、それらの径方向への偏位および運動エネルギーを低下させ、それによって、サンプルイオンは、イオン移動チャンバ106の出口端140に達すると、改善されたビーム特性(例えば、径方向位置および角度のばらつきが少なく、運動エネルギーがより小さい)を伴って四重極マスフィルタ108の入口内に焦点を合わせられることができ、従来の静電光学系の場合よりも、マスフィルタによるより高いイオン透過および分解能またはより高いイオン透過もしくは分解能を可能にする。これは、例えば、イオン源104から生成されるような、初期の広範な空間的および角度のイオン分布に関してイオン透過率を改善するため、同様に有利であるものとすることができる。
イオン移動チャンバ106の出口140において焦点を合わせられたイオンビームは、サンプルイオンの質量分析のために、四重極マスフィルタ108の入口に注入される。四重極マスフィルタは、サンプルイオンを(例えば、それらの質量電荷比(m/z)に基づいて)分解する。一例として、四重極マスフィルタ108は、2×2形態で配置される4つの平行な導電性ロッドを含むことができ、この場合、それぞれの対向するロッドの対は、電気的に一緒に接続される。DCオフセット電圧を伴うRF電圧が、ロッドの1つの対と他の対との間に印加される。サンプルイオンがロッド間の四重極を下に進むと、特定の質量電荷比のイオンのみが、電圧の所与の比に関して検出器に達する。他のイオンは、不安定な軌道を有し、ロッドと衝突する。これは、特定のm/zを有するイオンの選択を可能にする。
質量分解されたイオンは、四重極マスフィルタ108の出口端を通って出て、次に、イオン検出器110によって検出される。イオン検出器110からの出力信号が、制御モジュール112によって処理され、ここで、透過されたm/zのイオンの信号強度が記録される。
システム100は、システム100の種々のステージを真空状態にする真空圧送システム142も含む。例えば、真空圧送システム142は、イオン源104、イオン移動チャンバ106、四重極マスフィルタ108、および/または、イオン検出器110とガス連通することができ、内部に閉じ込められる漂遊粒子を除去するように構成することができる。
制御モジュール112は、イオン検出器からの出力信号を処理することに加えて、システム100の他の構成要素のうちのいくつかまたはすべての動作を制御することもできる。例えば、いくつかの場合においては、制御モジュール112は、イオン源104、イオン移動チャンバ106、四重極マスフィルタ108、イオン検出器110、および/または、真空圧送システム142に通信可能に結合され、命令もしくはコマンドを提供してそれぞれの構成要素の性能を調節することができる。いくつかの場合においては、制御モジュール112は、少なくとも一部は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータなどの、1つまたは複数のマイクロプロセッサをそれぞれ有する1つまたは複数の電子処理デバイス)を使用してインプリメントされることができる。
単一の四重極構造(すなわち、GC/MSシステム)が図1において示されているが、これは例示的な例に過ぎない。例えば、図1において示されている単一の四重極マスフィルタ108の代わりに、任意の他の質量分析装置の構造を用いることができ、結果として、単一の四重極マスフィルタ構造に関して上記で記載したように、感度およびマスディスクリミネーションが改善される。いくつかの場合においては、システムは、複数の四重極構造を有することができる。一例として、図2は、例示的なガスクロマトグラフィー/質量分析/質量分析(GC/MS/MS)システム200(すなわち、二重の四重極構造)の簡略化された概略図である。システム200は、ガスクロマトグラフ202、イオン源204、2つのイオン移動チャンバ206aおよび206b、2つの四重極マスフィルタ208aおよび208b、イオン検出器210ならびに制御モジュール212を含む。
概して、イオン源204は、図1において示されているイオン源104と同様に機能することができる。例えば、システム200の動作中に、サンプルは、ガスクロマトグラフ202の注入ポート214に注入され、キャピラリーカラム216に入る。サンプル構成要素は、ヘリウムガスの流れの助けによって、カラム216を通って、および、加熱された炉218を通って流れる。サンプル構成要素は、カラム216におけるそれらの相対的な滞留に従って分離される。
同様に、カラム216の出口部分220は、カラム216の出口端224がイオン源204内に位置付けられるように、加熱された移動構成要素222内を通る。サンプル構成要素は、カラム216内で分離されると、出口端224からイオン源204内に連続的に溶出する。
上記のように、いくつかの場合においては、イオン源204は、電子イオン化イオン源とすることができる。例えば、図2において示されているように、イオン源204は、イオン源204のイオン容積部228を通して電子ビーム226を発生させることができ、溶出する構成要素の一部を、電子ビーム226中の電子との相互作用によってイオン化させる。
さらに、イオン源204は、引き出し電極234、および/または、リペラー電極(図示せず)、および/または、イオン容積部ハウジングに電圧を印加することによって、イオン容積部228内で電界も発生させる(図面では、等電位の輪郭230によって示されている)。イオン容積部228内で形成されるサンプルイオンは、電界に反応し、イオン源204から加速されて出て、引き出し電極234内のアパーチャ232を通る。
同様に、サンプルイオンは、引き出し電極のアパーチャ232を通して引き出され、イオン移動チャンバ206aによって四重極マスフィルタ208aの入口まで移動される。イオン移動チャンバ206aは、イオン移動チャンバ106に関して上記で記載したのと同様に、イオンガイド236a(例えば、RFオンリーイオンガイド)および衝突ガスを含み、引き出し電極のアパーチャ232からのイオンの焦点を四重極マスフィルタ208aに合わせる。
イオン移動チャンバ206aの出口240において焦点が合わせられたイオンビームは、四重極マスフィルタ208aの入口に注入され、質量によって分解される。四重極マスフィルタ208aによって選択された質量分解イオン(すなわち、「プリカーサ」イオン)は、加速されて第2のイオン移動チャンバ206b内に入る。
第2のイオン移動チャンバ206bは、図1において示されているイオン移動チャンバ106と同様に機能することができる。例えば、第2のイオン移動チャンバ206bは、イオン移動チャンバ206aにおいてRF電界を発生させるイオンガイド236を含むことができる。いくつかの場合においては、イオン移動チャンバ206bは、軸方向の電界も発生させることができる(すなわち、サンプルイオンビームの進行経路の方向に沿って延在する電界)。イオン移動チャンバ206bは、ガスで加圧されることもできる。四重極マスフィルタ208aを出るサンプルイオンは、イオン移動チャンバ206b内を通り、RF電界によって抑制され、イオンガイド236の長さを横切るときにイオンガイド軸238を中心に振動する。ガス分子との衝突がサンプルイオンの運動エネルギーを消散させ、結果として、それらの径方向への偏位および運動エネルギーを低下させ、それによって、サンプルイオンは、イオン移動チャンバ206bの出口端246に達すると、改善されたビーム特性を伴って第2の四重極マスフィルタ208bの入口内に焦点を合わせられることができる。さらに、衝突セルにおけるガス分子とのエネルギー衝突は、プリカーサイオンをフラグメントイオンにフラグメント化させる。
フラグメントイオンは、次に、第2の四重極マスフィルタ208bによって質量分解され、次に、イオン検出器210によって検出される。イオン検出器210からの出力信号が、制御モジュール212によって処理され、ここで、信号強度が、イオン質量の関数として記録される。
同様に、システム200は、システム200の種々のステージを真空状態にする真空圧送システム242も含む。例えば、真空圧送システム242は、イオン源204、イオン移動チャンバ206aおよび206b、四重極マスフィルタ208aおよび208b、ならびに/または、イオン検出器210とガス連通することができ、内部に閉じ込められる漂遊粒子を除去するように構成することができる。
制御モジュール212は、イオン検出器からの出力信号を処理することに加えて、システム200の他の構成要素のうちのいくつかまたはすべての動作を制御することもできる。例えば、いくつかの場合においては、制御モジュール212は、イオン源204、イオン移動チャンバ206aおよび206b、四重極マスフィルタ208aおよび208b、イオン検出器210、ならびに/または、真空圧送システム242に通信可能に結合され、命令もしくはコマンドを提供してそれぞれの構成要素の性能を調節することができる。いくつかの場合においては、制御モジュール212は、少なくとも一部は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータなどの、1つまたは複数のマイクロプロセッサをそれぞれ有する1つまたは複数の電子処理デバイス)を使用してインプリメントされることができる。
図3Aは、イオン源300の簡略化された概略図を示している。イオン源300は、例えば、図1および図2に示されているイオン源として使用することができる。
図3Aにおいて示されているように、イオン源300は、入力ポート302aおよび302b、リペラー304、引き出し電極306ならびに引き出し電極のアパーチャ308を含む。
イオン源300の動作中に、イオン源300は、入力ポート302aを通して被験物質(例えば、GCカラムからの溶出したサンプル構成要素)を受け取る。
イオン源300は、(例えば、電流が流れるワイヤーフィラメント316を加熱することによる熱イオン放出によって)電子ビーム312も発生させ、電子ビーム312を、入力ポート302bからイオン化チャンバ310内に方向付ける。電子ビーム312中の電子は、フィラメント316とイオン化チャンバ310ハウジングとの間に印加される電位差によって、フィラメント316からイオン化チャンバ310内に加速される。いくつかの場合においては、この電位差は、約70Vとすることができる。いくつかの場合においては、この電位差は、5V~150Vに調整することができる。電子ビーム312によって、被験物質分子の一部が、電子ビーム312中の電子との相互作用によりイオン化される。
さらに、イオン源300は、電圧を、引き出し電極306および/またはリペラー電極304および/またはイオン容積部ハウジング320に印加することによって、イオン化チャンバ310内で電界を発生させる(図面では、等電位の輪郭314によって示されている)。イオン化チャンバ310内で形成されるイオン化された被験物質は、電界に反応し、加速されて引き出し電極のアパーチャ308を通してイオン源300を出る。
図3Bにおいて示されているように、(リペラー304および/または引き出し電極306および/またはイオン化チャンバハウジングに印加される電位によって誘発される)電界は、イオン化された被験物質の焦点を合わせ、イオン化された被験物質を加速させて、引き出し電極のアパーチャ132を通してイオン源300から出す。イオン化された被験物質のシミュレーションされた経路が、軌道315として示されている。
例示的な印加される電位を上記で記載したが、これらは例示的な例に過ぎない。実際には、異なる電位をリペラー304および引き出し電極306の両方または一方に印加し、イオン源300のイオンビームの焦点合わせおよびイオン加速特性を調整することができる。概して、リペラー電極304と、引き出し電極306と、イオン化容積部ハウジングとの間に印加される電圧差は、イオン化容積部に面するこれらの電極の表面の寸法および形状に応じて変わる。いくつかの場合においては、これらの差は、数分の1ボルトから数十ボルトの範囲であってもよい。しかし、それらの実際の値は、下流のRFイオンガイドに入るイオンに最適である運動エネルギーに応じて変わる。これは、それらの運動エネルギーが、イオン化容積部におけるイオン化の時点での電位と、後続の下流のイオンガイドDCオフセット電圧との差に応じて変わるためである。他方で、RFイオンガイドのDCオフセット電圧は、イオンガイド出口におけるイオンの電位に影響を与え、イオンは、イオン移動チャンバ内で衝突冷却されている。このイオンガイドオフセット電圧と下流のマスフィルタとの間の差が、次に、イオンが下流のマスフィルタ内に方向付けられるときに、イオンの運動エネルギーを決定する。いくつかの場合においては、イオン源電極に印加される電圧は、-50V~+50Vとすることができる。
さらに、引き出し電極306の形状も、イオン源300のイオンビームの焦点合わせおよびイオン加速特性を調整するために異なるものとすることができる。例えば、図4は、例示的なイオン源400、および例示的なイオン移動チャンバ450の一部の簡略化された断面図を示している。イオン源400およびイオンチャンバ450は、例えば、図1および図2において示されているイオン源およびイオン移動チャンバとして使用することができる。イオン源400は、概ね円筒形のチャンバ402、および、チャンバ402の遠位端に位置決めされる引き出し電極404を画定する。この例においては、引き出し電極404は、チャンバ402の軸方向の延在に沿って(例えば、イオンビーム軸または中心軸406に沿って)概ね環状の断面を有し、アパーチャ408を画定する。さらに、アパーチャ408の断面の直径は、チャンバ402の中央に最も近い引き出し電極404の部分から、チャンバ402の遠位端410まで単調に減少する。したがって、引き出し電極404の内側面412は、円錐台形状を画定する(例えば、アパーチャ408は円錐台形である)。
引き出し電極404の例示的な形状が図4において示されているが、これは例示的な例に過ぎない。実際には、引き出し電極404の1つまたは複数の寸法を、イオン源300のイオンビームの焦点合わせおよびイオン加速特性を調整するために変えることができる。例えば、いくつかの場合においては、引き出し電極404の軸方向長さ422は、0.5mm~10mmとすることができる。別の例として、引き出し電極404の直径414は、0.5mm~5mmとすることができる。別の例として、円錐角416(すなわち、中心軸406と内側面412)との間の角度は、60度~150度とすることができる。別の例として、最小の環状の厚さ418は、0.5mm~2mmとすることができる。別の例として、最大の環状の厚さ420は、1mm~3mmとすることができる。実際には、実施態様に応じて、他の寸法も可能である。
図4において示されている例では、イオン源400は、単一の一体的な引き出し電極404を含む。しかし、これは必ずしもそうでなくてもよい。いくつかの実施態様においては、イオン源は、出口アパーチャをまとめて画定する複数の引き出し電極を含むことができる。例えば、図5は、別の例示的なイオン源500、および例示的なイオンチャンバ550の一部の簡略化された断面図を示している。イオン源500およびイオンチャンバ550は、例えば、図1および図2において示されているイオン源として使用することができる。上記のように、イオン源500は、概ね円筒形のチャンバ502を画定する。
しかし、この例においては、イオン源500は、複数の引き出し電極504a~cを含む。それぞれの引き出し電極504a~cは、それぞれのアパーチャ506a~cをそれぞれ画定する、環状またはディスク状の形状である。アパーチャ506a~cは、同心円状であり、出口アパーチャ508をまとめて画定する。アパーチャ508の断面の直径は、引き出し電極504a(すなわち、チャンバ502の中央に最も近い引き出し電極)から、引き出し電極506c(すなわち、チャンバ502の遠位端510上の引き出し電極)まで単調に低減する。したがって、アパーチャ506a~cは、概ね円錐台の形状(例えば、階段状の円錐台形状)を画定する。
電位を、それぞれの引き出し電極504a~cに印加することができる。いくつかの場合においては、同じ電位をそれぞれの引き出し電極504a~cに印加することができる。いくつかの場合においては、異なる電位を、引き出し電極504a~cのうちのいくつかまたはすべてに印加することができる。例えば、いくつかの場合においては、いずれかの電極504a~cに印加される電圧は、-100V~+100Vの範囲とすることができる。
さらに、引き出し電極504a~cのそれぞれの寸法は、イオン源500のイオンビームの焦点合わせおよびイオン加速特性を調整するために変えることができる。例えば、いくつかの場合においては、それぞれの引き出し電極504a~cの軸方向長さは、0.5mm~3.0mmとすることができる。別の例として、それぞれの引き出し電極504a~cの直径は、1mm~10mmとすることができる。別の例として、それぞれの引き出し電極504a~cの内径は、0.5mm~5.0mmとすることができる。別の例として、最小の環状の厚さ(例えば、最も中央の引き出し電極504aの環状の厚さ)は、0.5mm~5.0mmとすることができる。別の例として、最大の環状の厚さ(例えば、端510に最も近い引き出し電極504cの環状の厚さ)は、0.5mm~5.0mmとすることができる。実際には、実施態様に応じて、他の寸法も可能である。
さらに、図5においては3つの引き出し電極504a~cが示されているが、これも例示的な例に過ぎない。実際には、イオン源は、任意の数の引き出し電極(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上)を含むことができる。同様に、それぞれの引き出し電極に印加される電位、および、それぞれの引き出し電極の寸法は、イオン源に異なるイオンビームの焦点合わせおよびイオン加速特性を与えるために、異なるものとすることができる。
いくつかの場合においては、イオン源は、電子ビームの方向に対して平行であるとともに電子ビームに一致する方向に磁場を発生させるように構成されている磁場発生器を含むことができる。これは、例えば、電子ビームの電子を、電子ビームの方向を中心として螺旋方向に進行させ、それによって、イオンチャンバ内のそれぞれの電子の経路を延長するとともに、それぞれの電子が被験物質と相互作用して該被験物質をイオン化させる可能性を高めるため、有用であるものとすることができる。
一例として、図6は、イオン源600の簡略化された断面図を示している。イオン源600は、例えば、図1および図2において示されているイオン源として使用することができる。
図6において示されているように、イオン源600は、入力ポート602aおよび602b、リペラー604ならびに引き出し電極606を含む。
イオン源300の動作中に、イオン源600は、入力ポート602aを通して被験物質(例えば、GCカラムからの溶出したサンプル構成要素)を受け取る。被験物質は、リペラー604によって推進されてイオン化チャンバ608に入る。
イオン源300は、(例えば、電流が流れるワイヤーフィラメントを加熱することによって)電子ビーム610も発生させ、電子ビーム610を、入力ポート602bからイオン化チャンバ608内に方向付ける。イオン源は、電子ビーム610の両端に位置決めされるとともに電子ビームの方向に対して平行な方向に位置合わせされる2つの永久磁石612aおよび612bも含む。これは、(磁場のベクトル614によって表される)イオンチャンバ612内の磁場を発生させる。
図7は、図4において示されている例示的なイオン源400および例示的なイオン移動チャンバ450、ならびに、例示的な四重極マスフィルタ700の一部の簡略化された断面図を示している。イオン源400、イオン移動チャンバ450および四重極マスフィルタ700は、例えば、図1および図2において示されているイオン源、イオン移動チャンバおよび四重極マスフィルタとして使用することができる。図7において示されているように、イオンチャンバ450は、概ね円筒形の内側チャンバ702を画定する。イオンチャンバ450は、内側チャンバ702の長さに沿って延在するイオンガイド704も含む。図7において示されている例では、イオンガイド704は、イオンガイド軸708を囲む2×2形態で配置される4つの平行な導電性ロッド706a~dを含み、この場合、それぞれの対向するロッドの対(例えば、706aおよび706d、ならびに706bおよび706c)は、電気的に一緒に接続される。図7において示されている断面図によると、ロッド706bおよび706cは断面で示されており、ロッド706dは示されていない。それぞれのロッドの対間にRF電圧が印加され、内側チャンバ702においてRF電界を発生させる。イオン源400を出るサンプルイオンは、イオン移動チャンバ450の内側チャンバ702内を通り、RF電界によって抑制され、内側チャンバ702およびイオンガイド704の長さを横切るときにイオンガイド軸708を中心に振動する。イオンガイド704のRF電界は、イオンガイド軸708に沿う径方向の疑似ポテンシャル井戸を誘発する。
導電性ロッド706a~dは、イオンガイド軸708からそれぞれ等距離にあり、イオンガイド軸708を中心として径方向に分散される(例えば、イオンガイド軸708に対して、間に90°の角度の距離を置いて位置決めされる)。それぞれの伝導ロッド706a~dおよびイオンガイド軸708間の距離は、変えることができる。例えば、伝導ロッドの中心までのイオンガイド軸708との間の径方向の距離710は、1mm~10mmすることができる。
伝導ロッド706a~dの寸法も変えることができる。例えば、それぞれの伝導ロッド706a~dの長さ712は、10mm~200mmとすることができる。別の例として、それぞれの伝導ロッド706a~dの直径714は、1mm~10mmとすることができる。
実際には、実施態様に応じて、他の寸法も可能である。
それぞれの対向するロッドの対に印加されるRF電圧も変えることができる。例えば、いくつかの場合においては、10V~1000V超のRFの電圧を使用することができる。
いくつかの場合においては、イオンガイド704は、イオン移動チャンバ450の軸方向端のいずれかに位置決めされる付加的な電極も含むことができる。例えば、図7において示されているように、イオンガイド704は、イオンガイド軸708を囲んで配置される4つの付加的な電極である導電性電極716a~dを含み、この場合、それぞれの対向するロッドの対(例えば、716aおよび716d、ならびに716bおよび716c)は、電気的に一緒に接続される。図7において示されている断面図によると、電極716bおよび716cは断面で示されており、電極716dは示されていない。いくつかの場合においては、電極のそれぞれは、対応する伝導ロッドと軸方向に位置合わせされ、対応する伝導ロッドに電気的に接続されることができる。例えば、電極716aは、ロッド702aと軸方向に位置合わせされるとともにロッド702aに電気的に接続されることができ、電極716bは、ロッド702bと軸方向に位置合わせされるとともにロッド702bに電気的に接続されることができ、電極716cは、ロッド702cと軸方向に位置合わせされるとともにロッド702cに電気的に接続されることができ、電極716dは、ロッド702dと軸方向に位置合わせされるとともにロッド702dに電気的に接続されることができる。これは、例えば、イオンガイド704が内側チャンバ702内でより一貫したRF電界を発生させることを可能にし、それによって、イオン移動チャンバ450の焦点合わせ特性の性能を改善するため、有利であるものとすることができる。
いくつかの場合においては、イオン移動チャンバ450は、サンプルイオンを、イオン移動チャンバ450を通して軸方向にさらに押しやる軸方向の電界(すなわち、イオンガイド軸708に沿うサンプルイオンビームの進行経路の方向に沿って延在する電界)も発生させることができる。これは、例えば、イオン移動チャンバ450内の衝突が、イオン移動チャンバ450を通した四重極マスフィルタ内へのイオンの輸送を大幅に遅延させないことを確実にする上で、有用であるものとすることができる。
いくつかの場合においては、イオン移動チャンバ450は、ガスで加圧することもできる。例えば、図7において示されているように、イオン移動チャンバ450は、内側チャンバ702が加圧されるように、ガス源(例えば、ガスタンク)からガスを受け取るためのガスマニホールド718(例えば、入力ポートまたはアパーチャ)を含むことができる。ガス圧は、内側チャンバ702内で変えることができる。例えば、内側チャンバ702内のガス圧は、およそ0.13Pa~13.33Pa(1mTorr~100mTorr)とすることができる。窒素、アルゴン、ヘリウムなどの種々のガスを使用して内側チャンバ702を加圧することができる。
上記で記載したように、サンプルイオンとガス分子との衝突がサンプルイオンの運動エネルギーを消散させ、結果として、サンプルイオンの径方向への偏位および運動エネルギーを低下させる。したがって、サンプルイオンは、イオン移動チャンバ450の出口端720に達すると、改善されたビーム特性を伴って、四重極マスフィルタ700の入口内に焦点を合わせられることができる。
一例として、図8は、例示的なイオン源800、例示的なイオン移動チャンバ810および例示的な四重極マスフィルタ820の簡略化された断面図を示している。イオン源800、イオン移動チャンバ810および四重極マスフィルタ820は、例えば、図1および図2において示されているイオン源、イオン移動チャンバおよび四重極マスフィルタとして使用することができる。イオン化された被験物質のシミュレーションされた経路が、経路802として示されている。図8において示されているように、イオン源800は、被験物質(例えば、GCカラムからの溶出したサンプル構成要素)を受け取り、受け取った粒子をイオン化させる。イオン化された被験物質は、イオン源800内で焦点を合わせられ、加速されてイオン移動チャンバ810内に入る。イオン移動チャンバ810は、イオン化された被験物質の焦点をさらに合わせ、(イオン移動チャンバ810内で加圧されるガスの衝突に起因して)イオン化された被験物質の運動エネルギーを低下させる。続いて、イオン化された被験物質は、さらなる処理のためにマスフィルタ820内に注入される。
いくつかの場合においては、ガス分子は、ガスの方向性のある流れをイオン移動チャンバ内で誘発するように、イオン移動チャンバ内に方向性を有して注入されることができる。これは、例えば、そのような方向性のあるガス流がない場合よりも、サンプルイオンの径方向への偏位および運動エネルギーをより迅速に低下させるとともに、軸方向の電界の存在下または非存在下で、イオンが進行中に衝突冷却を受けるときの、軸に沿ったイオンの連続的な移動を促進することができるため、有利であるものとすることができる。一例として、ガス分子は、ガスの流れが、イオン移動チャンバの入口からイオン移動チャンバの出口の方向に、イオン移動チャンバの延在の軸に沿って延在するように、注入することができる。
一例として、図9は、例示的なイオン源900、例示的なイオン移動チャンバ910および例示的な四重極マスフィルタ920の簡略化された断面図を示している。イオン源900、イオン移動チャンバ910および四重極マスフィルタ920は、例えば、図1および図2において示されているイオン源、イオン移動チャンバおよび四重極マスフィルタとして使用することができる。図9において示されているように、(点線902によって表されている)ガス分子は、(例えば、ガスダクトまたは導管904を介して)イオン移動チャンバ910内に方向性を有して注入される。ガス分子は、(例えば、イオン移動チャンバ910の延在軸906に沿う軸方向に)イオン移動チャンバ910を横切って流れ、方向性のあるガスジェットを形成する。このガスジェットは、イオン移動チャンバ910を通してサンプルイオンを推進する。
いくつかの場合においては、ガス分子は、イオン移動チャンバ内に方向性を有して注入されることができ、それによって、結果として生じるガスジェットは、サンプルイオンに対して、軸方向の力および(例えば、軸方向の力に対して直交する)径方向の力の双方を与える。例えば、図9において示されているように、イオン移動チャンバは、ガス分子の焦点を径方向に合わせて幅狭の流れにする焦点合わせまたは収束構造908(例えば、バッフルまたはフランジ)を含むことができる。これは、例えば、サンプルイオンをさらにコンパクトにするとともに、サンプルイオンの径方向の偏位をさらに低下させるために有用であるものとすることができる。
複数の実施形態を記載した。それにもかかわらず、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更を行ってもよいことが理解されるだろう。したがって、他の実施形態が特許請求の範囲の範囲内にある。

Claims (7)

  1. イオン源と、
    衝突冷却チャンバと、
    質量分析計とを備えるシステムにおいて、
    前記衝突冷却チャンバは前記イオン源から入口を通してイオンを受け取り、受け取ったイオンのうちの少なくともいくらかを前記衝突冷却チャンバから押し出すように構成されており、前記質量分析計は質量分析のために前記衝突冷却チャンバからイオンを受け取るように構成されており、
    前記イオン源は、
    前記システムの動作中に、電子の流れを発生させるように構成されている電子源と、
    前記システムの動作中に、少なくとも1つの被験物質を輸送するように構成されているサンプル導入アセンブリと、
    イオン容積部ハウジングと、
    一体的な引き出し電極と、
    前記イオン容積部ハウジングと前記引き出し電極との間に形成されるとともに第1の入力ポート、第2の入力ポートおよび出口ポートを有するイオン化チャンバとをんでおり、
    前記第1の入力ポートは、前記システムの動作中に、前記電子の流れを前記電子源から受け取るように構成されており、
    前記第2の入力ポートは、前記システムの動作中に、前記少なくとも1つの被験物質を前記サンプル導入アセンブリから受け取るように構成されており、前記第1の入力ポートと前記第2の入力ポートとによって、被験物質イオンが、前記イオン化チャンバのイオン化領域内で前記少なくとも1つの被験物質と前記電子との相互作用によって生成され、前記第1の入力ポートと前記第2の入力ポートとによって、前記被験物質イオンは、イオンビーム軸に沿って前記出口ポートを通って前記イオン化チャンバを出て、
    前記イオンは、前記システムの動作中に、第1の電位が印加されるように構成されており、前記第1の電位は前記イオン源に備わるリペラー電極、または前記イオン容積部ハウジングのうちの少なくとも1つに印加され
    前記衝突冷却チャンバの前記入口を兼ねている前記引き出し電極は前記イオン源の前記出口ポートを画定するとともに、前記イオン化領域と前記出口ポートとの間の前記イオン化チャンバの部分としてのアパーチャを画定し、前記引き出し電極前記イオン源内に前記イオン源の一部として一体化され、
    前記引き出し電極は、前記システムの動作中に、一定の電位が印加されて、前記イオン源から前記被験物質イオンを収集し、受け取るように構成され、
    前記引き出し電極は、前記アパーチャを画定するように前記イオン化領域に面する表面を含み、前記表面は、より小さい基部とより大きい基部とを有する円錐台の側面を画定し、前記より小さい基部は、前記出口ポートに近接しているかまたは前記出口ポートと一致し、前記アパーチャの断面における直径は、前記イオンビーム軸の上流から下流に単調に減少する部分を含み
    前記システムの動作中に、前記引き出し電極、前記リペラー電極または前記イオン容積部ハウジングのうちの少なくとも1つとに印加される電圧から生じる、前記イオン化チャンバ内の電界は、前記イオン化領域から前記出口ポートを通して前記衝突冷却チャンバへと前記被験物質イオンの焦点を合わせるとともに加速させるように働く、システム。
  2. 記円錐台の側面は、面と面とが当接する少なくとも2つのディスクによって形成され、前記少なくとも2つのディスクは、前記イオンビーム軸に対して同心である前記アパーチャを有し、前記アパーチャのサイズは、前記イオン化領域に最も近い前記ディスクから、前記イオン化領域から最も離れた前記ディスクまでそれぞれ単調に減少する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記電子源は、前記システムの動作中に、前記イオン化チャンバ内で第1の横断方向に電子ビームを発生させるように構成されており、前記第1の横断方向は前記イオンビーム軸に対して直交し、
    前記イオン化チャンバは、前記システムの動作中に、前記電子ビームの方向に対して平行であるとともに前記電子ビームと一致する方向に磁場を発生させるように構成されている磁場発生器を備える、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記磁場発生器は、少なくとも2つの永久磁石を備える、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記少なくとも2つの永久磁石は、前記電子ビームの前記方向に対して平行であるとともに前記電子ビームと一致する前記方向に位置合わせされる、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記質量分析計は、
    四重極マスフィルタ、
    衝突チャンバによって隔てられる2つの四重極マスフィルタの組み合わせ、
    四重極マスフィルタ、衝突チャンバおよび飛行時間型質量分析計の組み合わせ、
    飛行時間型質量分析計、
    三次元イオントラップ、または
    二次元イオントラップ、
    のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記サンプル導入アセンブリは、ガスクロマトグラフィーカラムの出口部分を備える、請求項1に記載のシステム。
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