JP7209628B2 - エレクトロクロミック化合物及びそれらを含む光学物品 - Google Patents

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Description

本発明は、一群の新規なエレクトロクロミック化合物に関する。より具体的には、本発明は、1つ又はいくつかのピリジニウム環を含むエレクトロクロミック化合物、及び眼科用レンズなどの光学物品の製造のための透過率可変媒体としてのこれらの化合物の使用に関する。
エレクトロクロミズムは、電圧が印加されると色が可逆的に変化する特定の部類の化学化合物で観察される周知の物理的現象である。材料は、酸化及び還元によって光学特性が可逆的に変化する。有利には、エレクトロクロミック材料は、電界が印加されていないときは無色であり、電界が印加されると着色する。
従って、エレクトロクロミックデバイス、即ちその吸光度が電界の存在のみに依存するエレクトロクロミック化合物を含むデバイスは、2つの状態、即ち着色状態(電気的に活性化されている場合)及び脱色状態(不活性状態)を有することができる。デバイスの光透過特性は、エレクトロクロミック化合物の性質に依存する。
エレクトロクロミック特性を維持し、広範囲の色を有しながら、高品質の物品、特に高品質の眼科用レンズを形成するための透明媒体としてそれらを使用するために、エレクトロクロミック材料を改良する必要性が依然として存在する。
いくつかのピリジニウム環を含む化合物は、エレクトロクロミック材料の優れた候補として知られている。いくつかのピリジニウム環を含む化合物に関する課題は、化合物が2つの還元ピークを示し得ることであり、第2の還元プロセスは、溶解性及び/又は安定性の問題を有する種を生成することが知られている。例えば、ビピリジニウム(bipm)化合物は、以下のスキーム:
Figure 0007209628000001
に示すように、3つの酸化状態:V2+(bipm2+)、V(bipm)、及びV(bipm)を示し得る。
2+からVへの還元は、電位Eで起こり可逆的である。しかしながら、電位Eで生じるVからVへの還元は、多くの場合に可逆性が低く、部分的にはVが不溶性の種であることが多いからである。確かに、Vが可溶性であるとき反応性であり、酸化を受け光化学反応に関与して、非エレクトロクロミック不純物を与えることが知られている。更に、種Vは、Vとは異なる可視吸収スペクトルを有し、これは透過率可変用途において問題がある。更に、Vの存在は、均等化反応(comproportionation reaction)による電気化学的スイッチングにおける複雑さをもたらす。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、優れたエレクトロクロミック特性を示し、セル内に容易に組み込んで、例えばエレクトロクロミックレンズを形成することができる1つ又はいくつかのピリジニウム基を含む新規なエレクトロクロミック化合物を提供する。このように、本発明の化合物は、有利には以下の通りである:
- 不活性化状態では無色であり、活性化状態では、例えば赤色、ピンク色、橙色、黄色又は茶色に着色され、
- 可逆的に酸化又は還元され、
- 容易に活性化され、即ち-1.5~-0.5Vの電気化学ポテンシャルを有し、
- 安定な、即ち分解生成物が生成されない(少なくとも0.1V、好ましくは少なくとも0.3V、より好ましくは少なくとも0.4V、更により好ましくは少なくとも0.5Vだけ隔てられた唯一の可逆的酸化/還元ピーク又は2つのピーク)。
従って、本発明は、以下に定義される式(I)のエレクトロクロミック化合物に関する。
また、本発明は、少なくとも1つの式(I)の化合物を含むエレクトロクロミック組成物に関する。
最後に、本発明は、式(I)のエレクトロクロミック化合物又は本発明によるエレクトロクロミック組成物を含む、眼科用レンズなどのエレクトロクロミックデバイスに関する。
定義
「C~C10アリーレン」という表現は、6~10の炭素原子を含む芳香族炭化水素の任意の二価ラジカルを表す。C~C10アリーレン基の例としては、フェニレン及びナフチレンが挙げられる。
「ピリジンジイルラジカル」という表現は、5つの炭素原子、及び窒素を含む芳香族基であるピリジンの任意の二価ラジカルを表す。
「ピリジニウムジイルラジカル」という表現は、5つの炭素原子、及び正に帯電した窒素を含む芳香族基であるピリジニウムの任意の二価ラジカルを表す。
「アルキル」という表現は、1~18の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状炭化水素鎖の任意の一価ラジカルを表す。「C~Cアルキル」という表現は、1~3の炭素原子を有するアルキル基を表す。「C~Cアルキル」という表現は、5~7の炭素原子を有するアルキル基を表す。C~C18アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピルなどのC~Cアルキル基、n-ペンチル、n-ヘキシル、2,2,-ジメチルプロピル又はn-ヘプチルなどのC~Cアルキル基が挙げられる。
「アルコキシ」という表現は、式-ORのラジカルを表し、ここでRはC~C12アルキルである。C~C12アルコキシ基の例としては、-OCH、-OCHCH又は-O(CHCHなどのC~Cアルコキシ基が挙げられる。
「アルキルチオ」という表現は、式-SRのラジカルを表し、ここでRはC~C12アルキルである。C~C12アルキルチオ基の例としては、-SCH及び-SCHCHが挙げられる。
「ハロアルキル」という表現は、F又はClなどの1以上のハロゲン原子で置換された任意のC~C12アルキル基を表す。C~C12ハロアルキル基の例としては、C~C12ペルハロアルキル基、特にC~Cペルハロアルキル基、例えば-CF、並びにC~C12(ペルハロアルキル)アルキル基、特に-CHCFなどの(C~Cペルハロアルキル)-(C~Cアルキル)基が挙げられる。
「ハロアルコキシ」という表現は、式-ORのラジカルを表し、ここでRはC~C12ハロアルキルである。C~C12ハロアルコキシの例としては、C~C12ペルハロアルコキシ基、特に-OCFなどのC~Cペルハロアルコキシ基、並びにC~C12(ペルハロアルキル)アルコキシ基、特に-OCHCFなどの(C~Cペルハロアルキル)-(C~Cアルコキシ)基が挙げられる。
「ハロアルキルチオ」という表現は、式-SRのラジカルを表し、ここでRはC~C12ハロアルキルである。C~C12ハロアルコキシ基の例としては、C~C12ペルハロアルキルチオ基、特に-SCFなどのC~Cペルハロアルキルチオ基、並びにC~C12(ペルハロアルキル)アルキルチオ基、特に-SCHCFなどの(C~Cペルハロアルキル)-(C~Cアルキルチオ)基が挙げられる。
「ポリアルキレンオキシ」という表現は、式-O(R’O)Rのラジカルを表し、ここでR’はC~C12アルキレンであり、RはC~C12アルキルであり、mは1~12の整数である。ポリ(C~C12アルキレンオキシ)基の例としては、OCHCHOCHが挙げられる。
「アルコキシカルボニル」という表現は、式-C(O)ORのラジカルを表し、ここでRはC~C18アルキル基である。C~C18鎖を有するアルコキシカルボニル基の例としては、-C(O)OCH及び-C(O)OCが挙げられる。
「アリール」という表現は、6~18の炭素原子を含む芳香族炭化水素の任意の一価ラジカルを表す。C~C18アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル及びフェナントレニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という表現は、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1~3のヘテロ原子を含む単環式又は二環式の5~10員芳香族基の任意の一価ラジカルを表す。C~C10ヘテロアリール基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾイル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾイル、チアゾリル、オキサゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1-ベンゾフリル、1-ベンゾチエニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、1,2-ベンズイソオキサゾリル、2,1-ベンズイソオキサゾリル、1,2-ベンズイソチアゾリル、2,1-ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピリジニル、ピリジニウミル、N-アルキルピリジニウミル、キノリニル、キノリニウム、イソキノリニル、イソキノリニウム、ピリダジニル、シンノリニル、フタラジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、ピラジニル及びキノキサリニルが挙げられる。
「ピリジニル基」という表現は、ピリジンの任意のラジカル基を表す。
「ピリジニウミル基」という表現は、5つの炭素原子と正に帯電した窒素を含む芳香族基であるピリジニウムの任意のラジカルを表す。
「N-アルキルピリジニウミル基」という表現は、5つの炭素原子と正に帯電した窒素を含む芳香族基であるピリジニウムの任意のラジカルを表し、前述の窒素はアルキル基で置換されている。
「N-アリールピリジニウミル基」という表現は、5つの炭素原子と正に帯電した窒素を含む芳香族基であるピリジニウムの任意のラジカルを表し、前述の窒素はアリール基、好ましくはフェニル基で置換されている。
特に明記しない限り、前述で定義された基及びラジカルは、非置換であることができる、又は、例えば、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルカノイル、アロイル、ホルミル、ニトリル、ニトロ、アミド、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ及びジアリールアミノなどの1つ以上の置換基で置換されることができる。
「Zは、サイクルAの4位及びサイクルBの4位に同時に結合しない」という表現は、サイクルAのZ及びY並びにサイクルBのZ及びYが同時にパラ位にないことを意味する。言い換えれば、この表現において、Yは、サイクルA及びBにおける1位を定義する。
エレクトロクロミック化合物
本発明のエレクトロクロミック化合物は、ピリジンジイルラジカル又はピリジニウムジイルラジカルのいずれかである中央の核(以下の式(I)でZとして表される)を有し、これに対して2つの側方ピリジン又はピリジニウム(これらは以下の式(I)における環又はサイクルA及びBと表される)が分岐している。
このように、本発明のエレクトロクロミック化合物は、式(I)で表される。
Figure 0007209628000002
式中、
- Zはピリジンジイルラジカル又はピリジニウムジイルラジカルであり、
- Yはそれぞれ、独立してN又は(N-R)(X)から選択され、RはC~C18アルキル、又はRはアリール基であり、
- Rはそれぞれ、独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、ポリアルキレンオキシ、アルコキシカルボニル、アリール、又はヘテロアリールから選択され、
- nは1、2、3又は4であり、
- aは4であり、
- Xは対イオンであり、
- Zは、サイクルAの4位及びサイクルBの4位に同時に結合していない。
以下において、中央の核Zにおける環窒素原子は、1位を定義する。
本発明の第1の実施形態においては、式(I)の化合物の中央の核Zはピリジンジイルラジカルである。前述のピリジンジイルラジカルは、以下から選択することができる。
- 2,3-分岐ピリジンジイルラジカル、
- 2,4-分岐ピリジンジイルラジカル、
- 2,5-分岐ピリジンジイルラジカル、又は
- 2,6-分岐ピリジンジイルラジカル。
「2,3-分岐ピリジンジイルラジカル」、「2,4-分岐ピリジンジイルラジカル」、「2,5-分岐ピリジンジイルラジカル」及び「2,6-分岐ピリジンジイルラジカル」という用語は、2つの側方ピリジン又はピリジニウム(環又はサイクルA及びB)は、中央の核(Z)において、以下に示すようにそれぞれ2位及び3位、2位及び4位、2位及び5位、又は2位及び6位で分岐していることを意味する(中央の核における任意の置換基又は縮合系は示されていない)。
Figure 0007209628000003
本発明の第2の実施形態においては、式(I)の化合物の中央の核Zはピリジニウムジイルラジカルである。前述のピリジニウムジイルラジカルは、以下から選択され得る。
- 1,2-分岐ピリジニウムジイルラジカル、
- 1,4-分岐ピリジニウムジイルラジカル、
- 2,3-分岐Nアルキルピリジニウムジイルラジカル、
- 2,4-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル、
- 2,5-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル、
- 3,4-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル、又は
- 3,5-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル。
「1,2-分岐ピリジニウムジイルラジカル」及び「1,4-分岐ピリジニウミルラジカル」という用語は、以下に示す1位及び2位又は1位及び4位において、2つの側方ピリジン又はピリジニウム(サイクルA及びB)が、それぞれ中央のピリジニウム核(Z)において分岐していることを意味する(中央のピリジニウム核における任意の置換基又は縮合系は示されていない)。
Figure 0007209628000004
「2,3-分岐N-アルキルピリジニウミルラジカル」、「2,4-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル」及び「2,5-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル」という用語は、2つの側方ピリジン又はピリジニウム(サイクルA及びB)が、中央のピリジニウム核(Z)において、以下に示すように、それぞれ2位及び3位又は2位及び4位又は2位及び5位で分岐していることを意味する(Rは、前述の定義のアルキル基であり、中央のピリジニウム核における任意の置換基又は縮合系は示されていない)。
Figure 0007209628000005
「3,4-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル」及び「3,5分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル」という用語は、2つの側方ピリジン又はピリジニウム(サイクルA及びB)が、それぞれ以下に示すように3位及び4位又は3位及び5位で中央のピリジニウム核(Z)において分岐していることを意味する(Rは、前述の定義のアルキル基であり、中央のピリジニウム核における任意の置換基又は縮合系は示されていない)。
Figure 0007209628000006
本発明のこの第2の実施形態によれば、前述のピリジニウムジイルラジカルは、
- 1,4-分岐ピリジニウムジイルラジカル、
- 2,3-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル、又は
- 2,5分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカルから好ましくは選択される。
Zが1,4-分岐ピリジニウムジイルラジカルであるとき、好ましくは置換されている。好ましくは、前述の1,4-分岐ピリジニウムジイルラジカルは少なくとも1つのアリール基で置換されている。より好ましくは、前述の1,4-分岐ピリジニウムジイルラジカルは、2つのアリール基、更により好ましくは2つのメチルフェニル(-CCH)基で置換されている。
Zが2,3-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカルであるとき、好ましくは非置換N-アルキルピリジニウムジイルラジカルである。
Zが2,5-分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカルであるとき、好ましくは非置換N-アルキルピリジニウムジイルラジカルである。
本発明の第3の実施形態においては、式(I)の化合物の中央の核Zは前述の通りであり、Yはそれぞれ、N又は(N-R)(X)であり、RはC~Cアルキル又はRはアリール基である。好ましくは、YはN又は(N-R)(X)であり、Rはメチル、n-ヘキシル又は置換又は非置換フェニル基である。
両方のYがNであるとき、nは好ましくは1に等しい。
少なくとも1つのYが(N-R)(X)であり、Rが前述の定義の通りである場合、nは好ましくは2、3又は4に等しい。
本発明の第4の実施形態においては、Z及びYは前述で定義された通りであり、Rのそれぞれは、H、アルキル、及びヘテロアリールから独立して選択され、好ましくは、H、アルキル、ピリジニル基、ピリジニウミル基、N-アルキルピリジニウミル基、又はN-アリールピリジニウミル基から選択され、好ましくは、H、C~Cアルキル、N-C18アルキルピリジニウミル基及びN-フェニルピリジニウミル基から選択され、より好ましくは、H、非置換C~Cアルキル、N-C~Cアルキルピリジニウミル基、N-C~Cアルキルピリジニウミル基及び非置換N-フェニルピリジニウミル基から選択され、更により好ましくは、H、メチル、N-メチルピリジニウミル基、N-n-ヘキシルピリジニウミル基、及び非置換N-フェニルピリジニウミル基から選択される。
対イオンXは、式(I)の化合物の電気的中性を維持する任意のアニオンであり得る。Xは、ハロゲン化物、好ましくはフッ化物及び塩化物、テトラフルオロボレート、テトラフェニルボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ニトレート、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、トルエンスルホネート、ヘキサクロロアンチモネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ペルクロレート、アセテート、及びスルフェートから選択され得る。好ましくは、Xはテトラフルオロボレートである。
本発明によるエレクトロクロミック化合物は、好ましくは溶媒媒体に良好に溶解する。従って、エレクトロクロミック化合物は、溶解度を制限する官能基を含まないことが好ましい。特にエレクトロクロミック化合物は、スルホネート基、ホスホネート基、ホスフェート基、リン酸基、トリクロロシリル基、トリアルコキシシリル基、モノクロロシリル基、及びモノアルコキシシリル基を含まないことが好ましい。
本発明の第5の実施形態においては、エレクトロクロミック化合物は式(II)で表される。
Figure 0007209628000007
式中、Z、Y、R、X、a及びnは、前述のように定義される。
本発明の第6の実施形態においては、エレクトロクロミック化合物は式(III)で表される。
Figure 0007209628000008
式中、Z、Y、R、X、a及びnは、前述のように定義される。
本発明の特に好ましい実施形態においては、本発明の化合物は、以下からなる群から選択される。
Figure 0007209628000009
Figure 0007209628000010
本発明の化合物は、当技術分野で周知の様々な方法に従って調製することができる。
ピリジニウムラジカル中央核を有する化合物は、スキーム1に詳述されている合成経路に従って、重要な中間体であるピリロゲンAa-Acを2-アミノピリジン又は4-アミノピリジン及びそれらの誘導体と反応させることによって得ることができる。ピリロゲンAは、当業者に知られている標準的な文献の手順によって得ることができる(E.L.Clennan,C.Liao and E.Ayokosk,J.Am.Chem.Soc.,2008,130,7552)。
Figure 0007209628000011
スキーム2~4に示されている順序によって、クアテルピリジン核を含む化合物を得ることができる。従って、4,2:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン-1,1’,1’’,1’’’-テトラウム種の合成は、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンと2,5-ジブロモピリジンとの初期の鈴木-宮浦カップリングを伴い、5-ブロモ-2,4’-ビピリジンを生成し(J.Sopkova-de Olivera Santos,A.S.Voisin-Chiret,G.Burzicki,L.Sebaoun,M.Sebban,J.-F.Lohier,R.Legay,H.Oulyadi,R.Bureau and S.Rault,J.Chem.Inf.Model.,2012,52,429)、これはNi触媒ホモカップリングを受け(M.Tiecco,L.Testaferri,M.Tingoli,D.Chianelli and M.Montanucci,Synthesis,1984,736;M.Iyoda,H.Otsuka,K.Sato,N.Nisato and M.Oda,Bull.Chem.Soc.Jpn.,1990,63,80)、次いでスキーム2に示す4,2:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジンの逐次アルキル化を受けた。
Figure 0007209628000012
4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンと2,3-ジブロモピリジンとの鈴木-宮浦カップリングにより3-ブロモ-2,4’-ビピリジンを得、これは標準的な手順で4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン-1,1’,1’’,1’’’-テトラウム塩に変換された(スキーム3)。
Figure 0007209628000013
5-ブロモ-2-ヨードピリジンを、ヘキサ-n-ブチルジチンでのStille-Kellyカップリングに供し、5,5’-ジブロモ-2,2’-ビピリジンを得た(J.I.Bruce,J.-C.Chambron,P.Kolle and J.-P.Sauvage,J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2002,1226;X.-L.Bai,X.-D.Liu,C.-Q.Kang and L.-X.Gao,Synthesis,2005,458.)。その後の鈴木-宮浦カップリングにより、4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジンを得、これは常法に従ってテトラ(N-アルキル)誘導体に変換された(スキーム4)。
Figure 0007209628000014
4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン及び異性体4,3’,:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジンの両方の選択的N-アリール化により、1,1’’’-ジフェニル-1,1’’’-ジウム誘導体を得、これはジフェニルヨードニウムトリフレートからの銅媒介アリール転移によって達成することができた(T.Lv,Z.Wang,J.You,J.Lan and G.Gao,J.Org.Chem.,2013,78,5723)。中央のビピリジン部位のその後のメチル化は、我々の標準的な手順によるトシル酸メチルでの処理によって達成され、対応する1,1’,1’’,1’’’-テトラウム誘導体を得た(スキーム5)。
Figure 0007209628000015
エレクトロクロミック組成物
また、本発明は、酸化性エレクトロクロミック化合物として前述で定義された式(I)、(II)又は(III)の少なくとも1つの化合物を含むエレクトロクロミック組成物に関する。組成物の色又は着色状態の強度を適合させるために、1つ以上の更なる酸化エレクトロクロミック化合物を本発明の組成物に添加することができる。前述の更なる化合物は、式(I)、(II)又は(III)の別の化合物、或いは相溶性染料又は顔料などの異なる化合物であり得る。例えば、更なる酸化性エレクトロクロミック化合物は、アルキルビオロゲン、アリールビオロゲン、アルキルアリールビオロゲン又はアントラキノン及び誘導体から選択することができる。好ましくは、更なる化合物は、式(I)、(II)又は(III)の化合物に近い酸化還元電位を有する。更なる酸化性エレクトロクロミック化合物の非限定的な例としては、国際公開第2015/040033号パンフレット及び国際公開第2015/040031号パンフレットに記載されている化合物が挙げられる。
また、組成物は、少なくとも1つの還元化合物を含むことができる。また、還元化合物は、エレクトロクロミック化合物であり得る。還元化合物の例としては、5,10-ジヒドロフェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、N,N,N’,N’-テトラメチル-p-フェニレンジアミン、チオアントレン、テトラチアフルバレン、フェロセン及びそれらの誘導体が挙げられる。
本発明の組成物は、流体、メソモルファス(mesomorphous)媒体又はゲルであり得るホスト媒体を含むことができる。ホスト媒体は、エレクトロクロミック化合物の溶液を形成するために、本発明の組成物に導入されエレクトロクロミック化合物を溶解する。好ましくは、ホスト媒体は、有機溶媒、液晶、ポリマー、液晶ポリマー及びそれらの混合物からなる群から選択される。
好ましくは、本発明によるエレクトロクロミック化合物は、溶媒媒体に良好に溶解する。従って、エレクトロクロミック化合物は、溶解度を制限する官能基を含まないことが好ましい。特にエレクトロクロミック化合物は、スルホネート基、ホスホネート基、ホスフェート基、リン酸基、トリクロロシリル基、トリアルコキシシリル基、モノクロロシリル基、及びモノアルコキシシリル基を含まないことが好ましい。
ホスト媒体として使用することができる適切な有機溶媒の例は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、グルタロニトリル、メチルグルタロニトリル、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、スルホラン、3-メチルスルホラン、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、エタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、2-メトキシエチルエーテル、キシレン、シクロヘキサン、3-メチルシクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸フェニルエチル、テトラヒドロフラン、メタノール、プロピオン酸メチル、エチレングリコール、エチレンカーボネート、イオン液体、及びそれらの混合物などの組成物のエレクトロクロミック化合物と反応できないレドックス適合性溶媒である。カーボネート、特にプロピレンカーボネートが好ましい。
ホスト媒体として使用できる適切な液晶の例は、ネマチック又はキラルネマチック媒体である。
ホスト媒体として使用できる適切なポリマーの例は、溶媒に可溶なポリマー、特にPMMA又はその他のアクリレートポリマー、ポリウレタン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリ酢酸ビニル、ポリ(N-ビニルピロリドン)、及びポリフッ化ビニリデンである。
ホスト媒体として使用され得る適切な液晶ポリマーの例は、Merck RM257(Merck)、LC242(BASF)又はSLM90519(Wacker)である。これらの液晶ポリマーは、一般には、有機溶媒、例えば前述の有機溶媒の1つと組み合わせて使用される。
エレクトロクロミックデバイス
また、本発明は、前述で定義された式(I)、(II)又は(III)の化合物、又は本発明による組成物を含むエレクトロクロミックデバイスに関する。前述のデバイスは、光学物品、好ましくは、光学レンズ、又は光学フィルター、窓、好ましくは、航空機の窓、バイザー、ミラー、頭部装着型デバイス及びディスプレイ、特にセグメント化又はマトリックスディスプレイから選択することができる。好ましくは、本発明のデバイスは、光学物品、より好ましくは光学レンズ、更により好ましくは眼科用レンズである。
頭部装着型デバイスの非限定的な例としては、没入型及び非没入型デバイス、特にシースルー型デバイス及びシーアラウンド(see-around)型デバイスが挙げられる。頭部装着型デバイスは、拡張現実デバイス又は仮想現実デバイスのいずれかであり得る。
眼科用レンズの非限定的な例としては、セグメント化されていてもセグメント化されていなくてもよい、単眼又は多眼レンズを含む矯正レンズ及び非矯正レンズ、並びに、これらに限定されないがコンタクトレンズ、眼内レンズ、拡大レンズ、及び保護レンズ、又はバイザーを含む、視力を矯正、保護、又は増強するために使用されるその他の要素が挙げられる。表示要素及びデバイスの非限定的な例としては、スクリーン及びモニターが挙げられる。窓の非限定的な例としては、自動車、船舶及び航空機の窓、フィルター、シャッター、並びに光学スイッチが挙げられる。
好ましくは、本発明のデバイスは、本発明の化合物又は組成物を機械的に安定な環境に保持するための機構を含む。より好ましくは、前述のデバイスは、ホスト媒体と本発明の前述の化合物又は前述の組成物との混合物を受けるための間に間隙を有する一対の対向基板と、前述の一対の基板を互いに隣接して保持するフレームを含むことができる。
従って、本発明のデバイスは、国際公開第2006/013250号パンフレットに開示されているように、その表面に対して平行方向に並置された少なくとも1つの透明セル配列を備える光学部品を含むことができ、セルはそれぞれ、密閉されており、本発明の少なくとも1つの化合物又は組成物を含む。
本発明によるその他のデバイスは、少なくとも1つの本発明の化合物又は組成物を含む、仏国特許第2937154号明細書又は仏国特許第2950710号明細書に記載されているデバイスであり得る。
本発明を以下の非限定的な実施例によって更に説明するが、これらの実施例は説明のみを目的とするものであって、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
実施例1:4-メチル-2’,6’-ジ-p-トリル-[2,1’:4’,4’’-テルピリジン]-1’-イウムテトラフルオロボレート(II-1)の合成
Figure 0007209628000016
摩砕したNaOH(11.22g、200.5ミリモル)を、4’-メチルアセトフェノン(37.6g、280ミリモル)及びピリジン-4-カルボキシアルデヒド(15g、140ミリモル)の混合物に摩砕しながら少しずつ加えた。固体の塊を、撹拌しながら熱EtOH/水(300mL)に懸濁した。得られた懸濁液を冷却し、固体を濾過により集め、水(50mL)で洗浄した。固体を熱EtOHから結晶化し、濾過により集め、EtOHで洗浄して3-(ピリジン-4-イル)-1,5-ジ-p-トリルペンタン-1,5-ジオン(28.46g、56%)を無色の針状物として得た。
窒素下、AcOHに溶解した、3-(ピリジン-4-イル)-1,5-ジ-p-トリルペンタン-1,5-ジオン(12g、33.6ミリモル)及びトランス-カルコン(7.27g、34.9ミリモル)の熱撹拌溶液に三フッ化ホウ素エーテレート(48mL)を滴下した。得られた溶液を6時間加熱還流した。冷却した溶液をEtO(500mL)で希釈し、固体を濾過により集め、EtO(2×100mL)で洗浄し風乾して、4-(ピリジン-4-イル)-2,6-ジ-p-トリルピリリウムビス(テトラフルオロボレート)(13.80g、80%)を、橙色の粉末として得、これを次の工程に直接使用した。
プロパン-2-オール(45mL)に溶解した、4-(ピリジン-4-イル)-2,6-ジ-p-トリルピリリウムビス(テトラフルオロボレート)(3g、5.8ミリモル)、4-メチルピリジン-2-アミン(0.76g、7ミリモル)、NaOAc(1.92g、23.4ミリモル)の溶液を、16時間加熱還流し冷却し、水(200mL)を加えた。プロパン-2-オール水溶液を混合物からデカントし、水(1.5L)で希釈し、セライトを通して濾過した。前述のセライトをMeOH(50mL)に懸濁し、水(1.5L)で希釈し、セライトを通して濾過した。プロパン-2-オール水溶液及びメタノール水溶液相を合わせ減圧下で蒸発させた。得られた残渣をMeOH(20mL)に溶解し、撹拌しながら0℃で水に滴下した。得られた沈殿物を濾過により集め、水(10mL)で洗浄し風乾して、黄色の粉末として、4-メチル-2’,6’-ジ-p-トリル-[2,1’:4’,4’’-テルピリジン]-1’-イウムテトラフルオロボレート(2.21g、73%)を得た。
H NMR 400MHz(CDOD)δ 8.87(2H,d,J=6.2Hz),8.60(2H,s),8.21(1H,d,J=5.1Hz),8.15(2H,d,J=6.2Hz),7.42-7.30(5H,m),7.26-7.16(5H,m),2.34(6H,s)及び2.21(3H,s);13C NMR 100MHz(CDOD)δ 157.22,154.86,151.51,150.34,148.14,142.46,141.26,129.55,129.47,128.83,126.44,126.39,124.72,122.62,19.90及び19.24.
実施例2:1,1’’-ジメチル-2’,6’-ジ-p-トリル-[2,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムトリス(テトラフルオロボレート)(II-2)の合成
Figure 0007209628000017
水(20mL)に溶解した水酸化ナトリウム(2g、50ミリモル)を、EtOH(50mL)に溶解したピリジン-2-カルボキシアルデヒド(5.4g、50.4ミリモル)及び4’-メチルアセトフェノン(13.4g、111ミリモル)の撹拌溶液に添加した。溶液を3時間撹拌し、水(100mL)に注ぎ入れ、得られた沈殿物を濾過により集め、水(100mL)で洗浄した。EtOH(30mL)からの結晶化により、3-(ピリジン-2-イル)-1,5-ジ-p-トリルペンタン-1,5-ジオン(6.95g、39%)をクリーム色の粉末として得た。
AcOH(14mL)に溶解した、3-(ピリジン-2-イル)-1,5-ジ-p-トリルペンタン-1,5-ジオン(6.87g、19.2ミリモル)及びトランス-カルコン(4.53g、21.8ミリモル)の還流溶液にBF.EtO(32mL)を滴下した。滴下が完了したら、加熱を6時間続けた。冷却した混合物をEtO(200mL)で希釈し、固体を濾過により集め、EtO(2×100mL)で洗浄し風乾した。前述の固体をAcOH(30mL)から結晶化し、真空濾過により集め、EtO(2×50mL)で洗浄し風乾して、2-(2,6-ジ-p-トリルピリリウム-4-イル)ピリジン-1-イウムビス(テトラフルオロボレート)(1.31g、68%)を赤色の粉末として得、これを直接次の工程で使用した。
プロパン-2-オール(25mL)に溶解した、2-(2,6-ジ-p-トリルピリリウム-4-イル)ピリジン-1-イウムビス(テトラフルオロボレート)(1.30g、2.7ミリモル)、4-アミノピリジン(0.30g、3.2ミリモル)、NaOAc(0.88g、10.7ミリモル)の溶液を16時間加熱還流した。混合物を60℃に冷却し、水(50mL)を加えた。得られた懸濁液をセライトを通して濾過し、濾液の体積を減らした。得られた沈殿物を濾過により集め、水(2×10mL)で洗浄し風乾して、2’,6’-ジ-p-トリル-[2,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1’-イウムテトラフルオロボレート(0.67g、50%)を淡黄色の粉末として得た。
DCM(20mL)に溶解した、2’,6’-ジ-p-トリル-[2,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1’-イウムテトラフルオロボレート(1.61g、3.2ミリモル)及びMeOBF(1.14g、7.7ミリモル)の混合物をN窒素下で3日間撹拌した。次いで混合物をMeOH(20mL)で希釈し濾過した。濾液を熱MeOH(20mL)で3回摩砕し、固体を濾過により集め風乾して、淡黄色の粉末として1,1’’-ジメチル-2’,6’-ジ-p-トリル-[2,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムトリス(テトラフルオロボレート)(1.45g、64%)を得た。
H NMR 400MHz(d-AcMe)δ 9.43(1H,bd,J=5.8Hz),9.23(2H,bd,J=5.2Hz),9.06-8.94(1H,m),8.71(1H,bd,J=1.9Hz),8.60-8.37(4H,bm),7.54(4H,bd,J=7.0Hz),7.27(4H,bd,J=7.0Hz),4.66(3H,s),4.58(3H,s)及び2.34(6H,s);19F NMR 376MHz(d-AcMe)δ -151.11;13C NMR 100MHz(d-AcMe)δ 157.56,156.90,152.61,150.74,149.02,148.37,147.72,146.62,142.08,130.37,130.29,129.62,129.36,128.40,128.28,49.22,47.96及び20.52.
実施例3:1,1’’’-ジヘキシル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(II-3a)及び1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(II-3b)の合成
Figure 0007209628000018
HI(57%)水溶液を2,5-ジブロモピリジン(12.60g、53.2ミリモル)及びNaI(11.40g、76ミリモル)に加えた。得られた混合物を24時間加熱還流し、冷却した後、水(100mL)で希釈した。得られた混合物をNaHCOで塩基性化し、無色になるまでNaで処理した。混合物をDCM(5×60mL)で抽出し、乾燥(NaSO)溶媒を減圧下で除去した。残渣を濾過により集め、EtO(60mL)で洗浄し風乾して、5-ブロモ-2-ヨードピリジン(8.28g、55%)を薄灰色の粉末として得た。
5-ブロモ-2-ヨードピリジン(6.60g、23.2ミリモル)及びPd(PPh(0.72g、0.6ミリモル)をN下で無水PhMe(120mL)に溶解した。ヘキサ-n-ブチルジチン(7.25g、12.5ミリモル)を加え、溶液を3日間加熱還流した。混合物をセライトを通して濾過し、溶媒を除去した。残渣を、DCMからEtOAcへの勾配を使用してシリカでクロマトグラフィー処理した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンから結晶化して、5,5’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン(1.22g、33%)を淡黄色の粉末として得た。結晶化液を減圧下で蒸発させ、残渣をDCMに溶解し、ヘキサンを加え、溶媒の体積を減らした。得られた沈殿物を濾過により集め風乾して、第2の群の生成物(0.46g、13%)をクリーム色の粉末として得た。
下、脱気したEtOH(40mL)及びPhMe(40mL)に溶解した、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(2.38g、11.6ミリモル)、5,5’-ジブロモ-2,2’-ビピリジン(1.46g、4.6ミリモル)、KCO(1.6g、11.6ミリモル)及びPd(PPh(0.27g、5モル%)の混合物を、48時間加熱還流した。混合物を冷却し、水(200mL)で希釈し、MeOH(150mL)を含むDCM(1.5L)に注ぎ入れ、セライトを通して濾過した。前述のセライトをDCM(800mL)及びMeOH(100mL)で抽出し、合わせたDCM及びMeOH抽出物をセライトを通して濾過した。抽出/濾過の手順を更に3回繰り返した。有機相を合わせ、もう一度セライトを通して濾過し、その後溶媒を減圧下で除去し、残渣を熱アセトン(100mL)で摩砕した。摩砕した固体を濾過により集め風乾して、4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン(1.18g、82%)を淡褐色の粉末として得た。液を冷却し、沈殿した固体を濾過により集め、第2の群の生成物(0.15g、10%)を薄ピンク色の粉末として得た。
下の暗所でMeCN(50mL)に溶解した4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン(0.60g、1.9ミリモル)及び1-ヨードヘキサン(2.46g、11.6ミリモル)の溶液を、24時間加熱還流した。冷却して固体を濾過により集め、EtO(3×50mL)で洗浄し風乾して、1,1’’’-ジヘキシル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムジヨージド(1.05g、74%)を、砂状の粉末として得た。液をEtO(30mL)で希釈し、沈殿した固体を濾過により集め、EtO(2×30mL)で洗浄し風乾して、第2の群の生成物(0.11g、8%)を得た。
熱MeOH(100mL)に溶解した、1,1’’’-ジヘキシル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムジヨージド(1.00g、1.36ミリモル)の濾過溶液を、水(200mL)に溶解したNaBF(12g、109ミリモル)の溶液に撹拌しながら滴下した。0.5時間撹拌を続け、次いで得られた沈殿物を濾過により集め、水(2×10mL)で洗浄した。前述の固体を熱MeOH(150mL)に溶解し、撹拌しながら水(250mL)に溶解したNaBF(12g、109ミリモル)の溶液に滴下した。0.5時間撹拌を続けた後、得られた沈殿物を濾過により集め、水(2×10mL)で洗浄し風乾して、褐色の粉末として1,1’’’-ジヘキシル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(II-3a)(0.76g、85%)を得、これを次の工程で直接使用した。
δ 400MHz(DMSO-d)0.86(6H,bt,6.9Hz),1.21-1.39(12H,m),1.89-2.2(4H,m),4.61(4H,t,J=7.2Hz),8.64-8.75(8H,m),9.20(4H,d,J=6.6Hz)及び9.45(2H,bs);δ 376MHz(DMSO-d)-148.25--148.13;δ 100MHz(DMSO-d)14.33,22.36,25.58,31.07,31.12,60.72,121.82,125.42,130.81,137.73,145.46,149.67,152.11及び156.83.
トシル酸メチル(3.18g)に溶解した1,1’’’-ジヘキシル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(0.56g、0.86ミリモル)の混合物を、180℃で2.5時間加熱した。冷却した反応混合物をEtO(40mL)で摩砕し、固体を濾過により集め、EtO(3×40mL)で洗浄し風乾した。前述の固体をトシル酸メチル(1.71g)に溶解し、180℃で1時間加熱した。冷却した混合物をEtO(4×30mL)で摩砕し、濾過により集め風乾した。得られたゴム状固体をMeOH/水(25mL、1/4)に溶解し、撹拌しながら水(50mL)に溶解したNaBF(3.38g、30.7ミリモル)の溶液に滴下した。撹拌を0.5時間続け、得られた沈殿物を濾過により集め、水(2×5mL)で洗浄し風乾した。この固体を熱MeOH(8mL)で摩砕し、得られた固体を濾過により集め、冷MeOH(2mL)で洗浄して、1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(II-3b)(0.38g、51%)をクリーム色の粉末として得た。
H NMR 400MHz(CDOD/DO)δ 10.04-9.87(2H,bs),9.32(2H,d,J=7.7Hz),9.13(4H,d,J=6.3Hz),8.72-8.48(6H,m),4.70-4.54(4H,m),2.11-1.93(4H,m),1.50-1.17(12H,m)及び0.82(6H,t,J=6.7Hz);19F NMR 376MHz(CDOD/DO)δ -150.99.
実施例4:1,1’,1’’-トリメチル-[2,3’:6’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムトリス(テトラフルオロボレート)(II-4)の合成
Figure 0007209628000019
窒素下、2,5-ジブロモピリジン(5.92g、25ミリモル)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(5.13g、25ミリモル)、Pd(PPh(1.01g、0.88ミリモル、3.5モル%)及びKCO(3.46g、25ミリモル)の混合物に、脱気したEtOH/PhMe(120mL)を添加し、22時間加熱還流した。混合物を冷却し、水(150mL)で希釈し、DCM(3×100mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去して褐色の固体を得た。フラッシュクロマトグラフィー(5%MeOH/EtOAc)による精製、続いてPhMe/ヘキサンからの再結晶化により、低密度のクリーム色の固体(2.78g、47.3%)を得た。窒素下、Pd(PPh(0.24g、0.21ミリモル、2.5モル%)及び5-ブロモ-2,4’-ビピリジン(1.97g、8.3ミリモル)の混合物に、無水THF(4.5mL)を加え、スラリーを0.5時間撹拌した後、2-ピリジル亜鉛ブロミド(25mL、12.5ミリモル、THF中0.5M)をゆっくり加え、65℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、HCl(15mL、2M)を加え、NaOH(25mL中2.5g)で塩基性にすると、白色沈殿物が観察された。次いで、前述の混合物をEtO(3×300mL)とDCM(3×50mL)とに分配し、水性層を塩基性にし、DCM(1×50mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空中で除去し茶色の固体を得た。フラッシュクロマトグラフィー(1%MeOH/EtOAc)により精製してクリーム色の粉末を得た。
窒素下、2,3’:6’,4’’-ターピリジン(0.75g、3.22ミリモル)及びトシル酸メチル(12.1mL、14.97g、80ミリモル)の混合物を180℃で4時間撹拌し冷却し、ジエチルエーテルを加え、沈殿物を真空濾過により集め、ジエチルエーテルで洗浄して灰色の固体(2.34g、91.8%)を得た。
最少量の温MeOHに溶解した、1,1’,1’’-トリメチル-[2,3’:6’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウム4-メチルベンゼンスルホン酸(2.20g、2.78ミリモル)、及び水(150mL)に溶解したNaBF(4.58g、41.7ミリモル、15.0当量)から。0.5時間撹拌し、NaBF(15.0当量)を加え、溶媒を真空中で減少させ、溶液をセライトを通して濾過し、NaBF(15.0当量)を加え、16時間4℃に冷却した。得られた沈殿物を集め、少量の冷水で洗浄して、オフホワイトの結晶(0.86g、57.3%)を得た。融点:300+℃。
δ(400MHz DMSO-d)9.61(1H,s,Ar-H6),9.36(2H,d,J=6.4,Ar-H2’,6’),9.31(1H,d,J=6.0Hz,Ar-H6’’),9.10(1H,d,J=1.2,8.3Hz,Ar-H4),8.86(1H,app.t,Ar-H4’’),8.51(1H,d,J=8.3Hz,Ar-H3),8.46(2H,d,J=6.3Hz,Ar-H3’,5’),8.39(1H,app.t,Ar-H5’’),8.20(1H,d,J=7.6Hz,Ar-H3’’),4.52(3H,s,N-CH),4.26(6H,s,N’,N’’-CH).
実施例5:1,1’’-ジヘキシル-2’,6’-ジ-p-トリル-[3,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムトリス(テトラフルオロボレート)(III-1)の合成
Figure 0007209628000020
乳棒と乳鉢において、ピリジン-3-カルボキサルデヒド(5g、46.7ミリモル)及び4’-メチルアセトフェノン(12.52g、93.4ミリモル)の混合物を、摩砕したNaOH(3.74g、93.5ミリモル)に加えた。摩砕を10分間続けた後、得られた塊を熱EtOH(500mL)に溶解し、水(500mL)を加えた。混合物を撹拌しながら冷却し、得られた沈殿物を濾過により集め、EtOH/水(50mL、1/1)で洗浄し風乾して、3-(ピリジン-3-イル)-1,5-ジ-p-トリルペンタン-1,5-ジオン(12.38g、74%)を無色の粉末として得、これをそれ以上精製せずに使用した。
BF.EtO(28mL、198ミリモル)を、熱AcOH(13mL)に溶解した3-(ピリジン-3-イル)-1,5-ジ-p-トリルペンタン-1,5-ジオン(6g、16.8ミリモル)及びトランス-カルコン(3.96g、19ミリモル)の熱溶液に撹拌しながら滴下した。得られた溶液を5時間加熱還流し、次いで冷却し、EtO(400mL)で希釈し、固体を濾過により集めた。前述の固体を熱AcOH(40mL)から結晶化させ、濾過により集め、次いでAcOH(30mL)、次いでEtO(4×50mL)で洗浄し風乾して、3-(2,6-ジ-p-トリルピリリウム-4-イル)ピリジン-1-イウムビス(テトラフルオロボレート)(5.38g、62%)を橙色のプリズムとして得、これを次の工程で直接使用した。
プロパン-2-オール(40mL)に溶解した、3-(2,6-ジ-p-トリルピリリウム-4-イル)ピリジン-1-イウムビス(テトラフルオロボレート)(2.00g、3.9ミリモル)、4-アミノピリジン(0.44g、4.7ミリモル)、NaOAc(1.28g、15.6ミリモル)の溶液を16時間加熱還流した。冷却した反応混合物を水(1.5L)で希釈し、セライトを通して濾過した。プロパン-2-オール水溶液を除去した後に得られた残渣をMeOH(10mL)に溶解し、撹拌しながら水(200mL)に溶解したNaBF(2.57g、23.4ミリモル)の溶液に滴下した。0.5時間撹拌を続けた後、沈殿物を濾過により集め、水(2×10mL)で洗浄し風乾して、2’,6’-ジ-p-トリル-[3,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1’-イウムテトラフルオロボレート(1.51g、77%)を淡黄色の粉末として得た。
下、MeCN(50mL)に溶解した、2’,6’-ジ-p-トリル-[3,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1’-イウムテトラフルオロボレート(1.00g、2ミリモル)及び1-ヨードヘキサン(5.06g、23.8ミリモル)の溶液を5日間暗所で加熱還流した。冷却した溶媒を除去して得られた残渣を、EtO(3×50mL)で摩砕し、濾過により集め風乾して、1,1’’-ジヘキシル-2’,6’-ジ-p-トリル-[3,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムテトラフルオロボレートジヨージド(1.83g、100%)を黄土色の粉末として得た。
MeOH(15mL)に溶解した、1,1’’-ジヘキシル-2’,6’-ジ-p-トリル-[3,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムテトラフルオロボレートジヨージド(1.50g、1.6ミリモル)の溶液を、撹拌しながら、水(250mL)に溶解したNaBF(4.30g、39ミリモル)の溶液に滴下した。溶媒の体積を減らし、残りの溶媒を残渣からデカントした。前述の残渣をMeOH(40mL)に溶解し、氷冷水(500mL)に溶解したNaBF(8.60g、78ミリモル)に急速攪拌しながら滴下した。得られた沈殿物を濾過により集め(氷冷温度を維持し)、氷冷水(2×20mL)で洗浄し、真空下で乾燥し冷却して、1,1’’-ジヘキシル-2’,6’-ジ-p-トリル-[3,4’:1’,4’’-テルピリジン]-1,1’,1’’-トリイウムトリス(テトラフルオロボレート)(0.59g、43%)を黄色の粉末として得た。
H NMR 400MHz(CDOD)δ 9.77(1H,s),9.31-9.16(2H,m),9.14(2H,d,J=6.3Hz),8.81(2H,s),8.40-8.29(2H,m),8.23(2H,d J=6.3Hz),7.46(4H,d,J=7.9Hz),7.28(4H,d,J=7.9Hz),4.76(2H,t,J=7.6Hz),4.58(2H,t,J=6.8Hz),2.35(6H,s),2.21-2.03(2H,m),1.95-1.76(2H,m),1.57-1.21(10H,m),1.17-1.02(2H,m)及び1.00-0.81(6H,m);19F NMR 376MHz(CDOD)δ -153.35;13C NMR 100MHz(CDOD)δ 157.00,152.75,152.10,146.97,146.29,145.05,144.96,142.40,135.06,130.14,129.55,128.54,128.45,128.28,127.75,62.58,62.51,31.03,30.90,30.71,30.60,25.53,24.91,22.07,22.06,20.04,12.91,12.88.
実施例6:1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(III-2)の合成
Figure 0007209628000021
下、脱気したEtOH(40mL)及びPhMe(40mL)に溶解した、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.89g、19ミリモル)、2,5-ジブロモピリジン(5g、21.1ミリモル)、KCO(2.88g、20.1ミリモル)及びPd(PPh(0.49g、2モル%)の混合物を、16時間加熱還流した。冷却した溶液を水(200mL)に注ぎ入れ、DCM(3×100mL)で抽出し、合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、溶媒を減圧下で除去した。溶離液としてMeOH(EtOAc中1%)を使用して、残渣をシリカでクロマトグラフィー処理した。溶媒を減圧下で除去して、5-ブロモ-2,4’-ビピリジン(3.54g、79%)をオフホワイトの固体として得た。
下、THF(30mL)に溶解したNiBr(PPh(3.03g、4.1ミリモル、30モル%)、Zn粉末(1.32g、20.3ミリモル)及びEtNI(3.49g、13.6ミリモル)の混合物を、0.5時間撹拌した。THF(25mL)に溶解した5-ブロモ-2,4’-ビピリジン(3.19g、13.6ミリモル)の溶液を加え、混合物を60℃で24時間加熱した。冷却した混合物を水(200mL)及びEtOAc(100mL)で希釈し、濾過し残渣をEtOAc(50mL)で洗浄した。残渣をアンモニア水溶液(200mL)で撹拌し、DCM(5×200mL)で抽出し、乾燥し(NaSO)、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を熱DCM(30mL)に懸濁し、ヘキサン(30mL)を加えた。混合物を冷却し、固体を濾過により集めた。前述の固体をDCM(300mL)に溶解し、NaOH(2M、100mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、溶媒を減らしヘキサンを加えた。得られた沈殿物を濾過により集め、ヘキサンで洗浄し風乾して、4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン(1.47g、70%)を淡黄色の粉末として得た。
MeCN(50mL)に溶解した4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン(0.89g、2.9ミリモル)及び1-ヨードヘキサン(3.65g、17.2ミリモル)の溶液を、24時間加熱還流した。生成した固体を濾過により集め、EtO(3×30mL)で洗浄し風乾して、1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムジヨージド(1.68g、80%)を橙色の粉末として得た。濾過液をEtO(100mL)で希釈し濾過して、EtO(2×30mL)で洗浄した後、淡橙色の粉末として第2の群の生成物(0.41g、19%)を得た。
温MeOH/水(25mL、5/2)に溶解した、1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムジヨージド(1.61g、2.2ミリモル)の溶液を、撹拌しながら水(200mL)に溶解したNaBFに滴下した。撹拌を0.5時間続け、混合物を温めてあらゆる固体を確実に溶解させた。冷却の際に沈殿した固体を濾過により集め、水(2×5mL)で洗浄し風乾して、1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(1.31g、92%)を黄色の粉末として得た。
トシル酸メチル(3.21g、17.3ミリモル)に溶解した、1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(0.94g、1.4ミリモル)の溶液を、180℃で1時間加熱した。冷却した混合物から得られた固体を、EtO(3×30mL)で摩砕し、濾過により集めてクリーム色の粉末(1.47g)を得た。前述の固体を温MeOH(20mL)に溶解し、水(100mL)に溶解したNaBF(3.79g、34.4ミリモル)に撹拌しながら滴下した。撹拌を0.5時間続け、得られた沈殿物を濾過により集めた。沈殿物を熱MeOH(20mL)で摩砕し、続いて冷却し濾過して、1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(0.78g、63%)を、明灰色の粉末として得た。
H NMR 400MHz(d-DMSO)δ 10.00(2H,bs),9.45(4H,bd,J=5.8Hz),9.38(2H,bd,J=8.2Hz),8.63-8.50(6H,m),4.77(4H,bt,J=6.9Hz),4.33(6H,s),2.10-1.92(4H,bm),1.49-1.25(12H,bm)及び1.00-0.82(6H,bs);19F NMR 376MHz(d-DMSO)δ -148.26;13C NMR 100MHz(d-DMSO)δ 150.74,147.08,146.19,146.08,144.21,133.34,130.75,129.44,61.84,48.59,31.32,31.09,25.56,22.36及び14.34.
実施例7:1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(III-4)の合成
Figure 0007209628000022
下、脱気したEtOH(30mL)及びPhMe(30mL)に溶解した、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(4.32g、21.1ミリモル)、2,3-ジブロモピリジン(5g、21.1ミリモル)、KCO(3.49g、25.3ミリモル)及びPd(PPh(24mg、1モル%)の混合物を、7日間加熱還流した。冷却した混合物を水(100mL)に注ぎ入れ、DCM(3×100mL)で抽出し乾燥して(NaSO)、溶媒を減圧下で除去した。溶離液としてMeOH(EtOAc中0~3%)を使用して、残渣をシリカでクロマトグラフィー処理した。得られた固体を熱EtOAc/ヘキサンから結晶化して、3-ブロモ-2,4’-ビピリジン(2.67g、54%)を薄橙色の針状物として得た。結晶化液を蒸発させると固体が得られ、これをDCM/ヘキサンから結晶化させて、第2の群の生成物(0.59g、12%)を薄橙色の針状物として得た。N下で、THF(30mL)に溶解したNiBr(PPh(3.01g、4ミリモル、30モル%)、Zn粉末(1.31g、20.1ミリモル)及びEtNI(3.44g、13.4ミリモル)の混合物を、0.5時間撹拌した。THF(30mL)に溶解した3-ブロモ-2,4’-ビピリジン(3.15g、13.4ミリモル)の溶液を加え、混合物を60℃で20時間加熱した。冷却した混合物をアンモニア水溶液(100mL)で希釈し、DCM(4×100mL)で抽出した。合わせたDCM抽出物を水(50mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、溶媒を減圧下で除去した。溶離液としてMeOH(EtOAc中0~5%)を使用して、残渣をシリカでクロマトグラフィー処理した。Rf.=0.3(EtOAc)を有する分画を集め、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAc/ヘキサンから結晶化させて、4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン(1.10g、53%)をクリーム色の粉末として得た。
MeCN(50mL)に溶解した、4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン(0.79g、2.5ミリモル)及び1-ヨードヘキサン(3.24g、15.3ミリモル)の溶液を、24時間加熱還流した。冷却して、溶媒を約10mLに減らし、EtO(50mL)を加えた。得られた沈殿物をEtO(3×50mL)で摩砕し、濾過により集め、風乾して粘着性の橙色の固体を得た。固体をMeOH(5mL)に溶解し、撹拌しながら水(100mL)に溶解したNaBF(11.20g、101.6ミリモル)の溶液に滴下した。得られた溶液の体積を減らし、波形加工紙を通して濾過した。残渣をMeOHに溶解し、水(30mL)に注ぎ入れ、溶媒の体積を減らした。得られたガム状物を波形加工紙を通して濾過し風乾した。ガム状物を濾紙からメタノールで洗い流し、溶媒を除去して、1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(1.05g、63%)を、黄色のガラス状物として得た。
H NMR 400MHz(CDOD)δ 8.93(2H,dd,J=1.4及び4.7Hz),8.76(4H,d,J=6.7Hz),8.22(2H,dd,J=1.4及び7.9Hz),7.81(2H,dd,J=4.7及び7.9Hz)及び7.66(4H,d,J=6.7Hz),4.68-4.50(4H,m),2.09-1.90(4H,m),1.47-1.30(12H,m)及び1.02-0.86(6H,m);19F NMR 376MHz(CDOD)δ -153.67;13C NMR 100MHz(CDOD)δ 154.80,150.83,150.27,144.50,140.72,133.43,127.59,125.97,61.46,30.83,30.77,25.48,22.07及び12.84.
実施例8:1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(III-3)の合成
Figure 0007209628000023
トシル酸メチル(2.14g、11.5ミリモル)に溶解した、1,1’’’-ジヘキシル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(0.94g、1.4モル)の溶液を、180℃で2時間加熱した。冷却した混合物から得られた固体をEtO(4×30mL)で摩砕し、濾過により集めて、1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラフルオロボレートトシル酸(1.57g、99%)を、オフホワイトの吸湿性粉末として得た。熱MeOH/HO(30mL、1/1)に溶解した、1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラフルオロボレートトシル酸(1.31g、1.2ミリモル)の溶液を、水(30mL)に溶解したNaBF(5.19g、47.2ミリモル)の溶液に攪拌しながら滴下した。得られた混合物を溶解するまで加熱し、3℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過により集め、固体を熱MeOH(20mL)で摩砕した。摩砕した固体を濾過により集め、MeOH(5mL)で洗浄し風乾して、1,1’’’-ジヘキシル-1’,1’’-ジメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(0.52g、52%)を、無色の粉末として得た。
H NMR 400MHz(CDOD)δ 9.26-9.14(6H,m),8.78(2H,d,J=8.0Hz),8.41(2H,dd,J=1.6及び6.3Hz),8.31(2H,dd,J=6.2及び8.2Hz),8.00(2H,dd,J=1.7及び6.2Hz),4.69(4H,t,J=7.9Hz),4.09(6H,s),2.19-1.98(4H,m),1.53-1.26(12H,m)及び1.00-0.83(6H,m);19F NMR 376MHz(CDOD)δ -151.90;13C NMR 100MHz(CDOD)δ 149.88,148.22,148.14,147.27,144.05,133.35,129.27,129.08,129.07,63.03,30.59,30.44,25.36,21.90及び13.10.
実施例9:1,1’,1’’,1’’’-テトラメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(III-5)の合成
Figure 0007209628000024
4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン(0.30g、0.97ミリモル)及びトシル酸メチル(4.36g、23.3ミリモル)の混合物を、窒素下180℃で4時間撹拌した。冷却した混合物をEtOで希釈し、固体を濾過により集め、EtO、DCM、及びEtOで順次洗浄して、1,1’,1’’,1’’’-テトラメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(4-メチルベンゼンスルホン酸)(650mg、63.7%)を、灰色の粉末として得た。温MeOH(15mL)に溶解した1,1’,1’’,1’’’-テトラメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(4-メチルベンゼンスルホン酸)(0.60g、0.57ミリモル)の濾過した溶液を、水(40mL)に溶解したNaBF(2.00g、18.2ミリモル)の撹拌溶液に加えた。混合物を30分間撹拌し、次いで1,1’,1’’,1’’’-テトラメチル-[4,2’:3’,3’’:2’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’,1’’,1’’’-テトライウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(360mg)を灰色の粉末として濾過により得た。濾液を60℃で15分間撹拌し、3℃に冷却し一晩放置した。濾液の体積を真空中で減少させ、溶液を3℃に1時間冷却し、次いで濾過により第2の群の生成物(50mg、0.41g、全体で99.9%)を灰色の粉末として得た。
H NMR 400MHz(d-DMSO)δ 9.34(2H,d,J=5.9Hz),9.20(2H,d,J=6.3Hz),9.10(2H,d,J=6.3Hz),8.64(2H,d,J=7.7Hz),8.31-8.37(4H,m),7.80(2H,dd,J=6.26及び1.78Hz),4.43(6H),3.96(6H,s);13C NMR 100MHz(d-DMSO)δ 149.15,148.67,148.30,147.71,147.52,143.74,133.47,129.64,129.12,128.33,48.95及び48.90.
実施例10:1,1’’’-ジフェニル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(III-6)の合成
Figure 0007209628000025
乾燥DMF(30mL)に溶解した、4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン(0.24g、0.8ミリモル)、ジフェニルヨードニウムトリフレート(1.00g、2.3ミリモル)、Cu(OAc)・HO(15.5mg、0.077ミリモル、10モル%)の混合物を、100℃で16時間加熱し、冷却後、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtO(2×20mL)で摩砕して、1,1’’’-ジフェニル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムジトリフレート(0.54g、91%)を、淡褐色の粉末として得た。
δ 400MHz[(CDCO]7.75-7.86(6H,m),7.92-8.02(4H,m),8.77(2H,dd,J=2.1及び8.3Hz),8.83(2H,d,J=8.3Hz)9.05(4H,d,J=6.8Hz),9.51(4H,d,J=6.8Hz)及び9.54(2H,d,J=2.1Hz);δ 376MHz[(CDCO]-77.56;δ 100MHz[(CDCO]121.14(q,J=321Hz,CF),124.48,124.68,125.15,130.73,131.79,134.55,137.14,142.89,145.87,149.80,150.01及び153.25.
熱MeOH-水(1:1、60mL)に溶解した1,1’’’-ジフェニル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムジトリフレート(0.55g、0.72ミリモル)の溶液を、ガラスウール栓を通して濾過し、撹拌しながら水(50mL)に溶解したNaBF(3.17g、28.8ミリモル)の溶液に滴下した。0.5時間撹拌を続け、得られた沈殿物を濾過し、水(2×5mL)で洗浄し風乾して、1,1’’’-ジフェニル-[4,2’:5’,3’’:6’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムビス(テトラフルオロボレート)(0.46g、100%)を、淡褐色の粉末として得た。
δ 400MHz(DMSO-d)7.72-7.87(6H,m),7.92-8.03(4H,m),8.77(2H,br.dd,J=1.8及び8.2Hz),8.83(2H,d,J=8.2Hz),9.05(4H,d,J=6.7Hz),9.50(2H,d,J=6.7Hz)及び9.54(2H,d,J=1.8Hz);δ 376MHz(DMSO-d)-148.22及び-148.17.
実施例11:1,1’’’-ジフェニル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(II-5)の合成
Figure 0007209628000026
乾燥DMF(50mL)に溶解した、4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン(0.48g、1.55ミリモル)、ジフェニルヨードニウムトリフレート(2.00g、4.6ミリモル)、Cu(OAc)・HO(31mg、0.155ミリモル、10モル%)の混合物を、100℃で16時間加熱し、冷却後、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtO(3×20mL)、次いでアセトン(10mL)で摩砕して、0.6gの粗ジトリフレートを黄色の粉末として得た。後者をトシル酸メチル(3mL)に加え、混合物を180℃で2時間加熱し、冷却した後、混合物をEtO(3×20mL)で摩砕した。得られた固体をMeOH(20mL)に溶解した。この溶液をガラスウール栓を通して濾過し、撹拌しながら水(50mL)に溶解したNaBF(3.41g、31ミリモル)の溶液に滴下した。0.5時間撹拌を続け、得られた沈殿物を濾過により集め、水(3×5mL)で洗浄し風乾して、1,1’’’-ジフェニル-[4,3’:6’,2’’:5’’,4’’’-クアテルピリジン]-1,1’’’-ジイウムテトラキス(テトラフルオロボレート)(0.48g、37%)を、灰色の粉末として得た。
δ 400MHz(DMSO-d)4.35(6H,s),7.80-7.91(6H,m),7.97-8.05(4H,m),8.79(2H,d,J=8.3Hz),8.94(4H,d,J=7.0Hz),9.68(2H,dd,J=1.5及び8.0Hz),9.78(4H,d,J=7.0Hz)及び10.36(2H,br.s);δ 376MHz(DMSO-d)-148.38--148.06(m);δ 100MHz(DMSO-d)48.57,125.30,126.11,130.78,131.45,132.12,135.60,142.73,144.31,145.97,146.59,148.45及び149.66.
本発明の化合物の酸化還元電位及び吸収スペクトルの評価
酸化還元電位の測定方法
化合物の酸化還元電位は、3つの電極を用いたサイクリックボルタンメトリーによって測定される。
使用される3つの電極は、以下の通りである。
- 1つの白金作用電極
- 1つの白金補助電極又は対電極
- アセトニトリル中0.01MのAgNO+0.1MのTBAP(過塩素酸テトラブチルアンモニウム)からなる溶液中に浸漬された1つの白金参照電極。
電位の走査速度は100mV/sに固定される。
redは、分析した化合物の最初の還元ピークに対応する。
redは、分析した化合物の2番目の還元ピークに対応する。
1/2は、以下で計算される、酸化剤/還元剤系の酸化還元電位に対応する。
1/2=(E red+E ox)/2
式中、E oxは、分析された化合物の最初の酸化ピークに対応する。
ΔEredは、以下で計算される、E redとE redとの間の差に対応する。
ΔEred=|E red|-|E red
示された電位値は、標準水素参照電極(SHE)に対して、化合物についての最初の還元電位である。
分析された溶液は、溶媒としてのプロピレンカーボネートに溶解した、0.005Mの分析される化合物及び0.5MのTBAP塩を含む。
吸収スペクトルの測定方法
溶媒としてのプロピレンカーボネートに溶解した、0.01Mの分析される化合物、0.005Mの10-メチルフェノチアジン(Mephtz)、及び0.5MのTBAP塩を含む溶液を用いて化合物の吸収スペクトルを測定する。
この溶液を1mmの光路を有する石英セルに導入し、この電極上に分析された化合物を着色するために白金ガーゼ作用電極(80メッシュ)を配置する。白金補助電極(又は対電極)及び白金参照電極(アセトニトリル中の0.01MのAgNO+0.1MのTBAP(過塩素酸テトラブチルアンモニウム)からなる溶液に浸漬した)も石英セルに導入する。
時間領域における化合物の吸収スペクトルを、分光光度計により測定する。
化合物を活性化するために、作用電極と参照電極の間の電位を、絶対値で、1mV/Sの走査速度で化合物のE redまで増加させる。
吸収スペクトルをE redのこの値で記録する。λmax値は、可視スペクトル内の最大吸収ピーク(370~800nm)に対応する。合成した各化合物についての結果を以下の表に示す。E redは最初の還元電位に対応する。以下の表に示されている色は、日光条件下で正視眼によって知覚される視覚色である。λmax値は、特定の化合物の色のおおよその指標をまさに与えることに留意されたい。しかしながら、吸収帯の広い性質の結果として、任意の1つの化合物の最終的に知覚される色を理解するために全吸収スペクトルを考慮に入れなければならない。
Figure 0007209628000027
Figure 0007209628000028

Claims (14)

  1. 一般式(I):
    Figure 0007209628000029
    のエレクトロクロミック化合物であって、
    - Zはピリジンジイルラジカル又はピリジニウムジイルラジカルであり、
    - Yはそれぞれ、独立してN又は(N-R)(X)から選択され、RはC~C18アルキル、又はRはアリールであり、
    - Rのそれぞれは、独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、ポリアルキレンオキシ、アルコキシカルボニル、アリール、又はヘテロアリールから選択され、
    - nは1、2、3又は4であり、
    - aは4であり、
    - Xは対イオンであり、
    - Zは、サイクルAの4位及びサイクルBの4位に同時に結合していない、エレクトロクロミック化合物。
  2. 式(II):
    Figure 0007209628000030
    (式中、Z、Y、R、X、a及びnは、請求項1に定義される通りである)
    で表される、請求項1に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  3. 式(III):
    Figure 0007209628000031
    (式中、Z、Y、R、X、a及びnは、請求項1に定義される通りである)
    で表される、請求項1に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  4. Zは、2,3分岐ピリジンジイルラジカルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  5. Zは、
    ,4-分岐ピリジニウムジイルラジカル、
    - 2,3分岐N-アルキルピリジニウムジイルラジカル、又は
    - 2,5分岐ピリジニウムジイルラジカ
    から選択されるピリジニウムジイルラジカルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  6. Yは独立してN及び(N-R)(X)から選択され、RはC~Cアルキル、又はRはアリールである、請求項1~5のいずれか一項に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  7. のそれぞれは、H、アルキル、及びヘテロアリールから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  8. 両方のYがNであり、nが1に等しく、又は少なくとも1つのYが(N-R)(X)であり、nが2、3又は4に等しい、請求項1~7のいずれか一項に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  9. 前記対イオンXは、ハロゲン化物から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  10. Figure 0007209628000032
    Figure 0007209628000033
    から選択される、請求項1に記載の式(I)のエレクトロクロミック化合物。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の少なくとも1つのエレクトロクロミック化合物を含むエレクトロクロミック組成物。
  12. ホスト媒体を更に含む、請求項11に記載のエレクトロクロミック組成物。
  13. 請求項1~10のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック化合物、又は請求項11又は12に記載のエレクトロクロミック組成物を含む、エレクトロクロミックデバイス。
  14. 光学物品である、請求項13に記載のエレクトロクロミックデバイス。
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