JP7205255B2 - 酸素発生電極、及び酸素発生装置 - Google Patents

酸素発生電極、及び酸素発生装置 Download PDF

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Description

本発明は、酸素発生電極と、酸素発生装置に関する。
現在、環境にやさしくサステナブルな新エネルギーの開発に世界的な関心が寄せられている。ひとつの手法は、光合成を模して、水と二酸化炭素と太陽光から燃料を生成することである。光触媒による水分解は、水を水素等の燃料に変換するプロセスにおける重要な反応である。酸素の発生は水分分解プロセス(酸化還元反応)の半反応であるが、4つの電子(e-)と4つのプロトン(H+)の生成を伴うため、電気化学反応の律速と考えられている。酸素発生反応に対して高活性で、可視光のフォトンを効率良く電子-ホール対に変換して電気化学(酸化還元)反応を促進することのできる材料またはデバイス構造が望まれている。
光触媒として、光吸収層の上に酸素発生反応(OER:Oxygen Evolution Reaction)のための光触媒薄膜を積層した「共触媒」構造が採用されつつある。シリコン(Si)のフォトアノードの場合、一般的に、OERに対して高活性なIr、Ruといった貴金属が光触媒として用いられている。貴金属触媒よりも低コストでありながら貴金属と同程度またはそれ以上の活性を示し、かつ環境にやさしい材料が望まれる。そのような材料として、酸化物ベースの光触媒が期待されている。
特公昭63-3031号公報 特開2003-47859号公報
発明者らは、貴金属の光触媒が非常に薄い層でその活性が維持されるのに対し、ペロブスカイト構造を有する酸化物のOER触媒は、超薄膜の限界に近づくとその性能が損なわれることを見いだした。OER触媒は、光触媒表面での光吸収を最小にし、固液界面へのキャリア輸送距離を短くする観点から、できるだけ薄い層であることが望ましいが、薄膜化につれてOER活性が損なわれると触媒性能の点で問題となる。
本発明は、酸化物ベースの光触媒の薄膜化と高いOER活性を両立させた酸素発生電極と、これを用いた酸素発生装置を提供することを目的とする。
ひとつの態様では、酸素発生電極は、
少なくともコバルト(Co)とランタン(La)と酸素(O)を含むペロブスカイト型の酸化物で形成されて最上層に位置する光触媒層と、
前記光触媒層を支持する単層または多層の支持体であって、内部に空乏層が生じる層を少なくとも含む支持体と、
前記光触媒層と前記支持体の間に配置されるn型に縮退ドープされたペロブスカイ型のスズ化合物バッファ層と、
を有する。
上記の構成により、酸化物ベースの光触媒の薄膜化と高いOER活性を両立させた酸素発生電極と酸素発生装置が実現する。
本発明が適用される酸素発生装置の模式図である。 第1実施形態の酸素発生装置で用いられる酸素発生電極の一例を示す図である。 図2の構成で光触媒層を薄膜化したときのOER活性の変化を測定するサンプルの模式図である。 OER活性の測定結果を示す図である。 NSTO上に直接光触媒層を形成したときのTEM画像である。 NSTO上に直接光触媒層を形成したときのAFM画像である。 第2実施形態の酸素発生電極の模式図である。 図7の構成で光触媒層を薄膜化したときのOER活性の変化を測定するサンプルの模式図である。 OER活性の測定結果を示す図である。 図7の構成におけるバッファ層挿入の効果を示す図である。 光触媒層の膜厚の関数としての直列抵抗を示す図である。 第3実施形態の酸素発生電極の変形例の模式図である。 図12の構成における最適なバッファ層の膜厚の範囲を示す図である。 図12の測定で用いたサンプルの模式図である。 図14の構成でバッファ層上に光触媒層を形成したときのAFM画像である。 図14の構成でバッファ層上に光触媒層を形成したときのTEM画像である。 第4実施形態の酸素発生電極の模式図である。 図17の構成における光触媒層のAFM画像である。
<第1実施形態>
図1は、実施形態の酸素発生電極が適用される酸素発生装置100の模式図である。酸素発生装置100は、光電極1と、対向電極102と、これらの電極の間に介在する電解液101とを有する。電解液101には、水と水酸化物イオン(OH-)または水素イオン(H+)が含まれている。図中の電解液101に含まれる白丸は酸素、黒丸は水素を表わしている。
酸素発生装置100は、光触媒による水分解反応を利用している。光電極1は、たとえば導電層に担持されたn型の酸化物半導体で形成されており、アノード電極として機能する。光電極1に光が入射すると、入射光の吸収によって電子とホールが励起され、励起されたキャリアがそれぞれの方向に移動する。フォトアノードの場合、ホールは光電極1と電解液101の界面へ移動して水を酸化し、酸素を生成する。電子は対向電極102に移動して水を還元し、水素を生成する。このとき、酸化物半導体とこれを担持する導電層の界面、及び酸化物半導体と電解液101の界面で、それぞれのフェルミ準位が一致するようにバンドエッジが曲がって、ホールは電解液101との界面へ、電子は導電層へと移動して、電荷の分離が進む。
図2は、酸素発生装置100で用いられる光電極1の一例として、酸素発生電極10の構成例を示す。酸素発生電極10は、光触媒層13と、光吸収層12と、導電層11を有する。
光触媒層13は、酸素発生装置100で電解液101と接触する層であり、酸素発生の触媒活性を示す酸化物材料で形成されている。触媒活性の高い酸化物材料として、たとえばペロブスカイト構造を有するランタン・コバルト酸化物(LaCoO)等の金属酸化物を用いることができる。ペロブスカイト構造の結晶は、一般式ATO3またはA2TO4で表され、Aはランタノイド、またはアルカリ土類金属、Tは遷移金属である。
LaCoO等のペロブスカイト型の酸化物に、Sr、Ca、Ba、Mg、Beなどのアルカリ土類金属や、Mn、Ir、Pd等の遷移金属を添加されてもよい。これらの元素の添加は必須ではなく、光触媒層13は、少なくともLaとCoとOを含む化合物で形成される。このランタン・コバルト酸化物は、酸素放出により化学量論比から外れる場合があり、LaCoO3-δと記載されてもよい。この明細書及び特許請求の範囲でLaCoOというときは、LaCoO3-δも含むものとする。LaCoOにSr、Ca等の元素が添加される場合も、SrやCaの置換による酸素放出によって化学量論比から外れる場合があり、La1-xSrxCoO3-δ、La1-xCaxCoO3-δのように記載されてもよい。
光吸収層12は、内部空乏層を有する層であり、光の吸収により励起されたキャリアを生成する。図2の構成の酸素発生電極10に用いられる場合は、光吸収層12はシリコン等の半導体層にn型ドーパントが添加された層、あるいはn型の伝導性を示すペロブスカイト型の酸化物半導体層である。光吸収層12にシリコン等の半導体材料が用いられる場合、P、As、Sb、Bi等を添加してもよい。光吸収層12にSrTiO等のペロブスカイト型の酸化物半導体が用いられる場合、Nb,La、Hf、Ta、Mo、Ru、Rh、Ir、Gb、Mn、As、Sb、Bi等を添加してもよい。一例として、SrTi1-xNbxO3、Sr1-xLaxTiO3等を用いることができる。
導電層11は、作用電極として機能する。導電層11は、電解液101に対して不活性な良導体であればその材料に特に限定はなく、Au、Pt等を用いてもよい。
図2の構成で、光触媒層13はキャリア輸送距離を短くする観点から、できるだけ薄い方が望ましい。さらに、光触媒層13が光入射側となる場合は、光触媒層13での光の吸収を最小にするという観点からも、できるだけ薄い方が望ましい。しかし、Ir、Ruといった貴金属と異なり、ペロブスカイト型の金属酸化物は原子層レベルの薄さになると触媒活性が著しく低下する。これを図3と図4を参照して説明する。
図3は、図2の構成で電圧-電流特性の測定に用いた酸素発生電極10のサンプル10Aの模式図である。光触媒層13としてLa0.7Sr0.3CoOを用い、La0.7Sr0.3CoOの膜厚を変えて電圧-電流特性を測定する。光吸収層12として、1wt%のNbが添加されたSrTiO(適宜「NSTO」と称する)を用いる。NSTO層の厚さは500μmである。作用電極となる導電層11は、厚さ50nmのAu層である。
図4は、図3の構成のサンプル10Aで光触媒層13の膜厚を変えたときの電圧-電流曲線である。横軸が参照電極(RHE:可逆水素電極)に対する作用電極の電位(E-IR vs RHE)、縦軸が電流密度j(mA/cm-2)である。電解液として、0.1MのKOH(水酸化カリウム)溶液を用いる。参照電極に対する作用電極の電位を20mV/sでスイープして応答電流を測定し、電解液抵抗を補正する。この電圧-電流特性は、酸素発生電極10の触媒活性を示す目安となる。
LSCOの光触媒層13の厚さが2nm~40nmでは、触媒作用に伴う電圧-電流特性が非常に良好である。バルクのLSCOでは、1.63Vの電位で10mA/cm2の電流密度が観測されるが、厚さ2nm~40nmの薄膜でも、2.0V未満の電位で電流密度が急峻に立ち上がって、バルクと同程度の電流密度を得ることができる。
ここから、ペロブスカイト型の金属酸化物は、ナノスケールの薄膜光触媒として有効に機能することがわかる。光触媒層13がLaとCoとOを少なくとも含むペロブスカイト型化合物の薄膜で形成される場合は、厚さが2nm~40nmの範囲で良好な触媒活性を示す。これは、光触媒層13と光吸収層12の間に均一で平滑なpn接合が形成され、触媒表面への電子の拡散が抑制されるバンドベンディングとなって高い光電流値を示すからと考えられる。
図5は、図3の構成でNSTOの上に厚さ2nmのLSCOが堆積された積層のTEM(Transmission Electron Microscopy:透過型電子顕微鏡)画像、図6は、同構造のAFM(Atomic Force Microscopy:原子力間顕微鏡)画像である。原子的に均一で滑らかなLSCOの層が形成されていることが観察される。
これに対し、ペロブスカイト型酸化物の光触媒層13の厚さが1nm以下になると、触媒活性がほとんど得られない。これは、ひとつには、光吸収層12の広い空乏層が固液界面に近づきすぎ、光吸収層12の高濃度ドープされたキャリアリザーバ側から光触媒層13への電荷の輸送が妨げられているからと考えられる。
SrTiO3へのNbの添加量が1wt%の場合、空乏層の幅は約20nm、Nbの添加量が0.01wt%の場合は、空乏層の幅は約100nmにもなる。固液界面の近傍で空乏層の幅が広くなりすぎると、励起されてNSTOに蓄積されたキャリアを光触媒層13の表面に向けて分離することが困難になる。このような触媒活性の劣化は、NSTOだけではなく、内部に空乏層が広がる任意の材料に当てはまる。たとえば、光アノードとして用いられるSiのような間接バンドギャップの光吸収体でも、固液界面の近傍で空乏層の幅が広くなると触媒活性が低下する。
第1実施形態の構成でも光触媒層13の厚さを2nm~40nmとすることで、十分に高い触媒活性が実現するが、以下の実施形態では、光触媒層13のさらなる薄膜化を目指す。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態の酸素発生電極20の模式図である。第2実施形態では、電解液101に接する光触媒層を2nm未満の原子層レベルに薄膜化した場合でも、貴金属と同程度のOER活性が得られる酸素発生電極の構成を提供する。これを実現するために、光触媒層と、内部空乏層を有して光吸収による励起キャリアを生成する支持基板の間に、n型に縮退ドープされたスズ酸塩のバッファ層を挿入する。バッファ層を挿入することで、支持基板の空乏層のドープ側に蓄積された励起キャリアを光触媒層の表面まで迅速に輸送することができる。
酸素発生電極20は、電解液101(図1参照)と接触する光触媒層23と、支持基板22の間に、縮退的にドープされたバッファ層24を有する。
光触媒層23は、第1実施形態と同様に、電解液101に対する触媒活性の高い酸化物材料で形成されている。触媒活性の高い酸化物材料として、たとえばペロブスカイト構造を有するランタン・コバルト酸化物(LaCoO)等の金属酸化物を用いることができる。LaCoO等のペロブスカイト型のコバルト酸化物に、Sr、Ca、Ba、Mg、Beなどのアルカリ土類金属や、Mn、Ir、Pd等の遷移金属を添加してもよい。これらの元素の添加は必須ではなく、光触媒層23は、少なくともLaとCoとOを含む化合物で形成される。
第1実施形態と異なる点は、光触媒層23はn型に縮退的にドープされたバッファ層24の上に積層されて、この積層体25が支持基板22の上に支持されている点である。この明細書で、ある層の「上に」という場合は、積層方向の上側をいう。支持基板22と光触媒層23の間にn型に縮退ドープされたバッファ層24を挿入することで、光触媒層23の厚さを0.5nm~20nmまで薄膜化することができる。挿入されるバッファ層24の厚さは、2nm~100nmであり、より好ましくは3nm~100nm、さらに好ましくは、3nm~50nmである。バッファ層の最適な膜厚範囲については後述する。
バッファ層24は、たとえばペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物半導体の層であるが、縮退的にドープされていることで、そのフェルミ準位が伝導帯の準位に近づいて金属的な性質を帯びている。バッファ層24の内部に生じる空乏層の幅は、支持基板22の内部空乏層と比較して十分に狭い。バッファ層24と支持基板22の界面では、互いのフェルミ準位が一致するようにバンドエッジが曲がり、価電子帯に励起されたホールがバッファ層24から光触媒層23へと移動しやすい状態になっている。
空乏層幅の狭いバッファ層24は、たとえば、ペロブスカイト型のスズ酸塩をn型に縮退的にドープすることで実現される。スズ酸塩の比誘電率は約25と低く、低誘電率のスズ酸塩に不純物を縮退的に添加することで、内部空乏層の幅を狭くすることができる。スズ酸塩として、たとえばBaSnO、SrSnO、CaSnOなどを用いることができる。この場合、n型の伝導性を与える元素Mが添加されたスズ酸塩として、Ba1-xxSnO、Sr1-xxSnO、Ca1-xxSnOなどがある。
光触媒層23とバッファ層24の積層体25は、単層または多層の上に支持される。図7の例では、単層の支持基板22の上に、光触媒層23とバッファ層24の積層体25が配置されているが、多層の支持体の上に配置されてもよい。多層の支持体の上に積層体25を配置する構成については、第3実施形態で説明する。
縮退的にドープされたバッファ層24を、作用電極として用いてもよい。あるいは、支持基板22の裏面にAu等の導電膜を形成して作用電極としてもよい。
図8は、第2実施形態の酸素発生電極20で触媒活性を測定するサンプル20Aの構成図である。サンプル20Aは、光触媒層23としてLa0.7Sr0.3CoO(図中、「LSCO」と表記)を用い、その膜厚を種々に変化させる。バッファ層24は、3at%のLaが添加された厚さ50nmのBa0.97La0.03SnO(図中、「BLSO」と表記)の層である。支持基板22は、ドープされていない厚さ0.5mmのSrTiO基板である。
アンドープのSrTiOの支持基板22の上に、La添加量が3at%のBLSOの層を、パルスレーザ堆積法により厚さ50nmに成長する。BLSOのバッファ層24の上に、LSCOの光触媒層23を、0.5nm~20nmの範囲で膜厚を変えて成膜して複数のサンプルを作製する。なお、測定用の作用電極として、アンドープSTOの支持基板22の裏面にAu膜を形成する。
図9は、図8のサンプルの測定結果である。横軸が参照電極(RHE:可逆水素電極)に対する電位(E-IR vs RHE)、縦軸が電流密度j(mA/cm-2)である。電解液101として、0.1MのKOH(水酸化カリウム)溶液を用いる。参照電極に対する作用電極の電位を20mV/sでスイープして応答電流を測定し、電解液抵抗を補正する。この電圧-電流特性は、酸素発生電極20の触媒活性を示す目安となる。
LSCOの光触媒層23の厚さを0.5nm~20nmと薄膜化した場合でも、触媒(酸化)作用に伴う電圧-電流特性が非常に良好である。バルクのLSCOでは、1.63Vの電位で10mA/cm2の電流密度が観測されるが、厚さが0.5nm~20nmの薄膜でも、1.8V以下の電位で電流密度が急峻に立ち上がって、バルクと同程度の電流密度を得ることができる。特に、LSCOの厚さが20nmのサンプルでは、1.66Vの電位で10mA/cm2の電流密度が得られ、バルクと同程度の触媒活性が実現される。LSCOの膜厚を1nmにした場合でも、1.72Vの電位で10mA/cm2の電流密度が得られる。LSCOの厚さを0.5nm、すなわち1単位セルの薄膜にした場合でも触媒活性が維持されることが確認される。
図10は、図8のサンプルで、BLSO/STOの構成の上に厚さ2nmのLSCO膜を形成したときの電圧-電流曲線を示す。比較として、第1実施形態でNbドープのSTO基板(「NSTO」)の上に直接、厚さ2nmのLSCO膜を形成したときの電圧-電流曲線を一緒に示す。図10では、電解液抵抗と膜抵抗の直列抵抗が補正されていないので、図4及び図9の測定結果から若干ずれているが、電圧-電流曲線の傾向は同じである。
触媒作用を有するLSCOの薄膜の下にBLSOのバッファ層を挿入することで、より低い電位でバルクのLSCO光触媒と同程度の活性を実現することができる。
図11は、LSCOの光触媒層の厚さの関数としての直列抵抗を示す。黒い四角マークは、NSTOの上に直接LSCO膜を形成した第1実施形態の構成での直列抵抗、白い四角マークが、BLSOのバッファ層24の上にLSCO膜を形成した第2実施形態の構成での直列抵抗である。
第1実施形態のようにNSTO上に直接LSCOの光触媒層13を形成した構成では、LSCOの膜厚の変化に関わらず、直列抵抗はほぼ一定である。ただし、触媒活性の観点からはLSCOの膜厚は2nm以上であることが望ましい(図4参照)。
第2実施形態のように、STO上にBLSOのバッファ層24を介してLSCOの光触媒層23を形成した構成では、LSCOの光触媒層23の厚さを1~10nmにすることで、直列抵抗を低減することができる。より好ましくは、LSCOの光触媒層23の厚さを1~2nmとすることで、直列抵抗を水分解セルの抵抗に近づけることができる。
以上から、縮退的にn型にドープされたバッファ層24の上に光触媒層23を形成する構成では、触媒活性を高く維持した状態で光触媒層23の厚さを0.5nm~20nmに薄膜化することができる。直列抵抗の低減を勘案すると、光触媒層23の厚さは、1nm~10nmであることがさらに好ましい。
<第3実施形態>
図12は、第3実施形態の酸素発生電極30の模式図である。第3実施形態では、光触媒層33とバッファ層34の積層体35を、多層の支持体36の上に配置する。多層の支持体36は、支持基板32と、その裏面に形成された導電層31を含む。支持基板32は内部に空乏層を有し、光吸収層として機能し得る。導電層31は、作用電極として機能する。
第2実施形態と同様に、光触媒層33と支持体36の間にn型に縮退ドープされたスズ酸塩のバッファ層34が挿入されている。これにより、光触媒層33の厚さは0.5nm~20nmまで薄膜化されている。また、光吸収により生成された励起キャリアを、支持基板32の空乏層の縮退ドープ側に蓄積された励起キャリアを、光触媒層33へと迅速に輸送することができる。
光触媒層33は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、電解液101に対する触媒活性の高い酸化物材料で形成されている。触媒活性の高い酸化物材料として、たとえばペロブスカイト構造を有するランタン・コバルト酸化物(LaCoO)等の金属酸化物を用いることができる。LaCoO等のペロブスカイト型のコバルト酸化物に、Sr、Ca、Ba、Mg、Beなどのアルカリ土類金属や、Mn、Ir、Pd等の遷移金属を添加してもよい。これらの元素の添加は必須ではなく、光触媒層33は、少なくともLaとCoとOを含む化合物で形成される。
バッファ層34は、n型に縮退ドープされたペロブスカイト型のスズ化合物層である。バッファ層34の内部空乏層の幅は、支持基板32の内部空乏層と比較して十分に狭い。n型に縮退ドープされたスズ化合物のバッファ層34は、たとえばBa1-xLaxSnO、Sr1-xLaxSnO、Ca1-xLaxSnO等である。
光触媒層33とバッファ層34の積層体35を支持する支持基板32は、たとえばn型にドープされたペロブスカイト型の基板である。一例として、NbがドープされたSrTiO基板を用いる。第1実施形態と比較して、支持基板32と光触媒層33の間に空乏層幅の狭いバッファ層34が挿入されているので、支持基板32に添加されるドーパントの割合は、第1実施形態の光吸収層12に添加されるドーパントの割合よりも低くすることができる。一例として、0.01wt%のNbが添加される。
空乏層幅の狭いバッファ層34が挿入されていることで、光吸収により生成された励起キャリアは、支持基板32の内部空乏層のキャリア蓄積側から光触媒層33の表面へと迅速に輸送される。
図13は、図12の構成におけるバッファ層34の最適な膜厚範囲を示す図である。測定用のサンプルとして、0.01wt%のNbが添加された厚さ0.5mmのSrTiO(NSTO)基板の表面に、BLSOの厚さを種々に異ならせて成長し、BLSO層の上に厚さ2.5nmのLa0.7Sr0.3CoO(LSCO)の薄膜を形成する。NSTO基板の裏面に厚さ50nmのAu層を作用電極として形成する。
図13の横軸はバッファ層34としてのBLSOの膜厚、縦軸は10mA/cm2の電流密度が得られるときの電位(V-IR vs RHE)である。電解液として0.1MのKOHを用いて、RHE電極に対する作用電極の電位を10mV/sでスイープし、10mA/cm2の電流密度が得られるときの電位を記録する。このサイクリックボルタンメトリーは、光入射の無い状態で行われている。
同じ応答電流を得るための電位は、低い方が望ましい。図13の測定結果から、BLSOのバッファ層34の膜厚は、2.0V以下の電位で10mA/cm2の電流密度が得られる2nm~100nmの範囲が望ましく、2.0V未満の電位で10mA/cm2の電流密度が得られる3nm~100nmの範囲がより望ましい。さらには、1.75V以下の電位で10mA/cm2の電流密度が得られる3nm~50nmの範囲が好ましい。
図14は、図13の測定で用いたサンプル30Aの模式図である。サンプル30Aは、0.01wt%のNbが添加されたSrTiO(NSTO)の支持基板32の表面に、厚さ10nmのBa0.97La0.03SnO(BLSO)のバッファ層34を成長し、バッファ層34の上に、La0.7Sr0.3CoO(LSCO)の光触媒層33Aを成長して作製されている。NSTOの支持基板32の裏面に、導電層31として厚さ50nmのAu層を形成する。
サンプル30Aの表面領域Sにおいて、LSCOの光触媒層33に凹凸またはアイランド331が形成されている。アイランド331の平均高さは2.5nmである。
図15と図16は、図14の構成のAFM画像とTEM画像である。BLSOのバッファ層34の上にLSCOを成長したときのアイランド構造が観察される。アイランド331が形成されていることで、電解液101と光触媒層33との接触面積が増え、電解液101に対する触媒作用を強化することができる。また、隣接するアイランド331とアイランド331の隙間から、n型に縮退ドープされたバッファ層34及び支持基板32へと効率良く光を入射することができる。
支持基板32とLSCOの光触媒層33の間に空乏層幅の狭いバッファ層34が配置されているので、支持基板32の内部に比較的広い空乏層が拡がっている場合でも、光触媒層33の表面に効率良くホールを輸送することができる。
<第4実施形態>
図17は、第4実施形態の酸素発生電極40の模式図である。第4実施形態では、キャリア輸送を促進するバッファ層44と光触媒層43の間に、第2のバッファ層47が挿入されている。
第3実施形態で図14~図16に示したアイランド構造は、バッファ層34を形成するBLSOと、光触媒層33を形成するLSCOの間の格子不整合により形成されたと考えられる。アイランド331により、光触媒層33と電解液101との接触面積が増大し、かつ酸素発生電極30の内部へ光を効率良く入射させることができる。ただし、成膜プロセスによっては、バッファ層34の構造が不安定になる場合もあり得る。
そこで、第4実施形態では、キャリア輸送を促進するバッファ層44を安定化させて、酸素発生電極40の信頼性を高める。
酸素発生電極40は、内部空乏層を有する支持基板42の上に、n型に縮退ドープされたスズ酸塩のバッファ層44と、n型に縮退ドープされた第2のバッファ層47と、光触媒層43とがこの順で積層された積層体45を有する。支持基板42の裏面に導電層41が形成されおり、積層体45は、多層の支持体46の上に配置されている。
光触媒層43は、第1~第3の実施形態と同様に、酸素発生の触媒活性の高い酸化物材料で形成されており、その厚さは0.5nm~20nmまで薄膜化されている。
触媒活性の高い酸化物材料として、たとえばペロブスカイト構造を有するランタン・コバルト酸化物(LaCoO)等の金属酸化物を用いることができる。LaCoO等のペロブスカイト型の酸化物に、Sr、Ca、Ba、Mg、Beなどのアルカリ土類金属や、Mn、Ir、Pd等の遷移金属を添加してもよい。p型にドープすることは必須ではなく、光触媒層33は、少なくともLaとCoとOを含む化合物で形成される。
n型に縮退ドープされたスズ酸塩のバッファ層44は、たとえばBa1-xLaxSnO、Sr1-xLaxSnO、Ca1-xLaxSnO等である。バッファ層44の内部空乏層の幅は支持基板42の内部空乏層と比較して十分に狭い。
光触媒層43とバッファ層44の間に配置される第2のバッファ層47は、光触媒層43とバッファ層44の間の格子を整合させる。第2のバッファ層47の格子定数は、バッファ層44と光触媒層43の格子定数の間の大きさであることが望ましい。
第2のバッファ層47の材料は、バッファ層44と光触媒層43の材料に応じて選択され、BLSOのバッファ層とLSCOの光触媒層43を用いる場合は、たとえば、3at%のLaが添加されたSrTiO3(図中、「LSTO」と表記)を用いることができる。
バッファ層44、第2のバッファ層47、及び光触媒層43の積層体45を支持する支持基板42は、内部に空乏層が生じるペロブスカイト型の酸化物基板である。一例として0.01wt%のNbがドープされたSrTiO基板を用いる。
空乏層幅の狭いバッファ層44が挿入されていることで、光吸収により生成された励起キャリアは、支持基板32の内部空乏層のキャリア蓄積側から光触媒層33の表面へと迅速に輸送される。
バッファ層44と光触媒層43の間に第2のバッファ層47が配置されていることで、積層体45の中で各層の結晶が安定して成長し、光触媒層43は均一で平滑な層となっている。
図18は、図17の構成のAFM画像である。厚さ10nmのBa0.97La0.03SnO(BLSO)のバッファ層44の上に、厚さ4nmのLa0.03Sr0.97TiOで第2のバッファ層47を成長し、第2のバッファ層47の上に厚さ2nmのLSCOの光触媒層43を成膜している。
第2のバッファ層47を挿入したことで、レイヤ・バイ・レイヤの成長が促進されて、平滑な光触媒層43が形成されている。この構成でも、光触媒層43の薄膜化と高い触媒活性が実現されている。
第2のバッファ層47の厚さは、積層体45の厚さを著しく増大させない範囲で、かつバッファ層44と光触媒層43の間の格子整合をとることのできる適切な膜厚にすることができる。バッファ層44がBa1-xxSnO、Sr1-xxSnO、Ca1-xxSnO等であり、光触媒層43がLaCoO3、またはLaCoO3にSr、Ca、Ba、Mg、Be、Mn、Ir、Pdから選択される1または複数の元素が添加された層である場合、り、第2のバッファ層47として厚さ1nm~20nmのLaSrTiOを挿入してもよい。
以上、特定の構成例に基づいて実施形態を説明してきたが、本発明は上記の例に限定されない。図1の酸素発生装置100の光電極1として、第1~第4実施形態の酸素発生電極10、20、30、40のいずれを用いてもよい。いずれの構成も、電解液101と接触する光触媒層が薄膜化され、かつ高い触媒活性を示すことができる。なお、電解液101と接触して電解液101に触媒反応を生じさせる最上層を便宜上「光触媒層」と称してきたが、最上層の光触媒層から内部空乏層を有する層までの全体を「光触媒」と呼んでもよい。
ランタン・コバルト酸化物の光触媒層は、LSCO(La1-xSrxCoO3-δ、)に限定されず、LaCoO3-δ、La1-xCaxCoO3-δ等を用いてもよい。
n型に縮退ドープされたスズ酸塩のバッファ層は、Ba1-xLaxSnOに替えて、Sr1-xxSnO、Ca1-xxSnOなどを用いてもよい。
内部空乏層を有する層は、Nb添加のSrTiO3に限定されず、STOにLa、Hf、Ta、Mo、Ru、Rh、Ir、Gb、Mn、As、Sb、Bi等を添加してもよい。あるいは、シリコン(Si)等の半導体に、P、As、Sb、Bi等を添加した層を用いてもよい。
以上の説明に対し、以下の付記を提示する。
(付記1)
少なくともコバルト(Co)とランタン(La)と酸素(O)を含むペロブスカイト型の酸化物で形成されて最上層に位置する光触媒層と、
前記光触媒層を支持する単層または多層の支持体であって、内部に空乏層が生じる層を少なくとも含む支持体と、
前記光触媒層と前記支持体の間に配置されるn型に縮退ドープされたペロブスカイ型のスズ化合物のバッファ層と、
を有することを特徴とする酸素発生電極。
(付記2)
前記光触媒層は、前記バッファ層の上に連続して積層されており、
前記光触媒層の厚さは0.5nm~20nmであることを特徴とする付記1に記載の酸素発生電極。
(付記3)
前記光触媒層は、前記バッファ層の上に連続して積層されており、
前記光触媒層は表面に凹凸またはアイランド構造を有することを特徴とする付記1に記載の酸素発生電極。
(付記4)
前記バッファ層の厚さは2~100nmであることを特徴とする付記1~3のいずれかに記載の酸素発生電極。
(付記5)
前記バッファ層と前記光触媒層の間に配置される第2のバッファ層、
をさらに有し、
前記光触媒層の表面は平坦面であることを特徴とする付記1に記載の酸素発生電極。
(付記6)
前記光触媒層は、LaCoO3、またはLaCoO3にSr、Ca、Ba、Mg、Be、Mn、Ir、Pdから選択される1または複数の元素が添加されていることを特徴とする付記1~5のいずれかに記載の酸素発生電極。
(付記7)
前記バッファ層は、Ba1-xxSnO、Sr1-xxSnO、またはCa1-xxSnOを含むことを特徴とする付記1~6のいずれかに記載の酸素発生電極。
(付記8)
前記第2のバッファ層の格子定数は、前記バッファ層の格子定数と前記光触媒層の格子定数の間の値であることを特徴とする付記1~7のいずれかに記載の酸素発生電極。
(付記9)
前記内部に空乏層を生じる層は、n型にドープされた半導体、またはn型にドープされたペロブスカイト型の酸化物半導体であることを特徴とする付記1~8のいずれかに記載の酸素発生電極。
(付記10)
n型の伝導型を示すペロブスカイト型の酸化物半導体層と、
前記酸化物半導体層の第1の面に配置され、少なくともコバルト(Co)とランタン(La)と酸素(O)を含むペロブスカイト型の酸化物で形成される厚さ2nm~40nmの光触媒層と、
前記酸化物半導体層の前記第1の面と反対側の第2の面に配置される導電層と、
を有することを特徴とする酸素発生電極。
(付記11)
付記1~10のいずれかに記載の酸素発生電極と、
前記酸素発生電極と対向して配置される対向電極と、
前記酸素発生電極と前記対向電極の間を満たす電解液と
を有する酸素発生装置。
10、20、30、40 酸素発生電極
10A、20A、30A サンプル
11、31、41 導電層
12 光吸収層(酸化物半導体層)
13、23、33、34 光触媒層
22、32、42 支持基板(内部に空乏層を生じる層)
24、34、44 バッファ層
25、35、45 積層体
36、46 支持体
47 第2のバッファ層
100 酸素発生装置
101 電解液
102 対向電極
331 アイランド

Claims (7)

  1. 少なくともコバルト(Co)とランタン(La)と酸素(O)を含むペロブスカイト型の酸化物で形成されて最上層に位置する光触媒層と、
    前記光触媒層を支持する単層または多層の支持体であって、内部に空乏層が生じる層を少なくとも含む支持体と、
    前記光触媒層と前記支持体の間に配置されるn型に縮退ドープされたペロブスカイ型のスズ化合物のバッファ層と、
    を有し、前記バッファ層と前記支持体の界面で互いのフェルミ準位が一致するようにバンドエッジが曲がっていることを特徴とする酸素発生電極。
  2. 前記光触媒層は、前記バッファ層の上に連続して積層されており、
    前記光触媒層の厚さは0.5nm~20nmであることを特徴とする請求項1に記載の酸素発生電極。
  3. 前記光触媒層は、前記バッファ層の上に連続して積層されており、
    前記光触媒層は表面に凹凸またはアイランド構造を有することを特徴とする請求項1に記載の酸素発生電極。
  4. 前記バッファ層の厚さは2~100nmであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の酸素発生電極。
  5. 前記バッファ層と前記光触媒層の間に配置される第2のバッファ層、
    をさらに有し、
    前記光触媒層の表面は平坦面であることを特徴とする請求項1に記載の酸素発生電極。
  6. 1wt%よりも低い割合のNbを含むSrTiOの層と、
    前記SrTiOの層の第1の面側に配置され、少なくともコバルト(Co)とランタン(La)と酸素(O)を含むペロブスカイト型の酸化物で形成される光触媒層と、
    前記光触媒層と前記SrTiOの層の間に設けられるn型に縮退ドープされたペロブスカイト型のスズ化合物のバッファ層と、
    前記SrTiOの層の前記第1の面と反対側の第2の面側に配置される導電層と、
    を有することを特徴とする酸素発生電極。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の酸素発生電極と、
    前記酸素発生電極と対向して配置される対向電極と、
    前記酸素発生電極と前記対向電極の間を満たす電解液と
    を有する酸素発生装置。
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