JP7205127B2 - 直流配電システム、直流配電システムの制御方法、及び蓄電装置 - Google Patents

直流配電システム、直流配電システムの制御方法、及び蓄電装置 Download PDF

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Description

本発明は直流配電システム、直流配電システムの制御方法、及び直流配電システムに用いる蓄電装置に関する。
所要の電圧の直流電力を負荷に対して供給する、直流配電システムが知られている。このような直流配電システムでは、商用の交流電力系統から供給された交流電力を、整流器で直流電力に変換することで、負荷の接続される直流回路に対して、直流電力の供給が行われる。直流回路には、例えば太陽光発電のようなローカルな発電装置を接続し、自立運転が可能なように構成することも検討されている。
また、直流回路に、例えば二次電池を用いた蓄電装置を備えることも検討されている。この場合、商用の交流電力系統が停電した際に、二次電池に予め蓄えた電気エネルギーを直流回路に対して供給することによって電力供給を維持し、直流配電システムの安定化を図ることができる。
特許5297217号公報
このような、直流回路に接続された蓄電装置を備えた直流配電システムにおいては、商用の交流電力系統が、停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に、瞬間的に大きな突入電流が直流回路に流れ込む課題がある。このような突入電流は、直流回路や負荷等の故障を生じさせるため抑制する必要がある。
本発明の一態様は、簡易な構成で、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に発生する突入電流を抑制させることができる直流配電システムを実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る直流配電システムは、負荷を接続するための直流回路と、電力系統からの交流電力を整流し、前記直流回路に供給する整流器と、前記交流電力のAC電圧を検出するAC電圧検出器と、前記直流回路に接続された蓄電装置とを備え、前記蓄電装置が、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部と、前記直流回路のDC電圧を制御目標値に維持するように前記DC-DC変換部に指示する制御部とを有し、前記制御部は、前記AC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記制御目標値を、通常時における制御目標値よりも大きく設定する構成を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る直流配電システムの制御方法は、負荷を接続するための直流回路と、電力系統からの交流電力を整流し、前記直流回路に供給する整流器と、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部とを有した蓄電装置と、を備えた直流配電システムの制御方法であって、前記交流電力のAC電圧を監視し、前記AC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記蓄電部に蓄えられた電力を前記直流回路に供給し、前記直流回路のDC電圧が通常時よりも大きくなるように、前記DC-DC変換部の動作を制御する構成を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る蓄電装置は、電力系統からの交流電力を整流器により変換した直流電力を負荷に対して供給する直流回路に接続される蓄電装置であって、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部と、前記直流回路のDC電圧を制御目標値に維持するように前記DC-DC変換部に指示する制御部とを備え、前記制御部は、前記交流電力のAC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記制御目標値を、通常時における制御目標値よりも大きく設定する構成を備える。
本発明の一態様に係る直流配電システムによれば、簡易な構成で、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に発生する突入電流を抑制させることができる直流配電システムが実現できる。
本発明の一態様に係る直流配電システムの制御方法によれば、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に発生する突入電流を抑制させることができる。
本発明の一態様に係る蓄電装置によれば、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に、直流配電システムに発生する突入電流を抑制させることができる蓄電装置が実現できる。
本発明の実施形態1に係る直流配電システム及び蓄電装置を示す概略構成図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る蓄電装置の制御部の回路構成を示すブロック図である。 比較例の直流給電システムの動作を示す波形図である。 本発明の実施形態1に係る直流配電システムの動作を示す波形図である。 本発明の実施形態1に係る直流配電システムの整流器の構成例を示す回路図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
(直流配電システムの構成)
図1は、実施形態1に係る直流配電システム10を示す図である。図1では、直流配電システム10と、その周辺の構成が併せて示される。
直流配電システム10は、商用の交流電力系統である商用電源20から変圧器30を介して、所定のAC電圧の交流電力を受け入れる。なお、変圧器30は必須ではない。また、直流配電システム10は、直流母線である直流回路15を通じて、所定のDC電圧Vdcの直流電力を提供する。例示として、所定のAC電圧は6600V、所定のDC電圧Vdcは1500Vであり得るが、これに限られるものではない。
直流回路15には、少なくとも一つの負荷が電気的に接続される。図1においては、例示として、DC負荷50、太陽光発電60、電気自動車70が、それぞれDC-DC変換器51、61、71を介して電気的に接続されている。このように、直流回路15には、負荷のみならず、発電設備が電気的に接続されていてもよく、また蓄電設備が電気的に接続されていてもよい。各設備のDC-DC変換器は必須ではなく、例えばDC負荷50がDC-DC変換器を介さずに直流回路15に電気的に接続されても良い。また、AC負荷が、DC-AC変換器を介して電気的に接続されていてもよい。さらに、直流遮断器40が単数もしくは複数、適宜の箇所に設けられていてもよい。
直流配電システム10は、交流回路11、AC電圧検出器12、交流遮断器13、整流器14、直流回路15、蓄電装置100を備えている。交流回路11は、商用電源20から変圧器30を介して交流電力を受け入れる母線である。AC電圧検出器12は、交流回路11のAC電圧を検出する装置である。AC電圧検出器12は、一般に、計器用変成器と称されるものであり得る。交流遮断器13は、交流回路11中に設けられる。交流遮断器13は、直流配電システム10の構成要素として必須ではなく、直流配電システム10が交流遮断器13を備えているかは任意である。交流回路11の終端には整流器14が接続される。ここでいう整流器とは、交流を直流に一方向に変換する回路であり、DC電圧を直接的に制御することは出来ない受動的な回路である。整流器14には、公知のダイオード整流器を用いることができる。例示として図6に示される12パルスダイオード整流器であり得るが、これに限られるものではない。整流器14の直流出力側には、直流母線である直流回路15が接続される。直流回路15に接続された蓄電装置100は、直流回路15を監視し、直流電力供給系統の安定化を行う。
(蓄電装置の構成)
実施形態1に係る蓄電装置100の構成について、図1を参照し、以下に説明する。蓄電装置100は、DC-DC変換部120を介して直流回路15に接続される蓄電部130を備えている。
蓄電部130は、電気エネルギーを受け入れ、エネルギーとして蓄積でき、また電気エネルギーとして放出できる機能を備えたユニットである。二次電池、キャパシタ、超伝導電力貯蔵システム、フライホイール蓄電システム、圧縮空気エネルギー貯蔵システムなど、エネルギー貯蔵機能を備えた任意のユニットを用いることができる。
DC-DC変換部120は、制御部110の指示により、所要の電力を直流回路15から受け取り、エネルギーの蓄積のため、所要の電圧の電力を蓄電部130に供給する。また、制御部110の指示により、電力を蓄電部130から受け取り、所要のDC電圧の電力を直流回路15に供給する。あるいは、制御部110の指示により、直流回路15と蓄電部130との間の電力のやりとりを停止し、蓄電部130に蓄えられたエネルギーを保持する。このように、DC-DC変換部120は双方向に電力のやり取りが可能な回路である。また、DC-DC変換部120は、制御部110の指示により、直流回路15に供給するDC電圧をアクティブに制御できる回路である。DC-DC変換部120としては、スイッチングレギュレータなど、公知のDC-DC変換回路で構成し得る。また、DC-DC変換部120は直流回路15のDC電圧Vdcを検出できる。
このように、制御部110の指示により直流回路15と蓄電部130との間の電力のやり取りを制御することで、蓄電装置100は、直流回路15のDC電圧Vdcを調整することが可能である。
制御部110は、AC電圧検出器12から、交流回路11のAC電圧に関する情報Vacを受け取ることができる。制御部110は、DC-DC変換部120から、直流回路15のDC電圧Vdcに関する情報を受け取ることができる。また、制御部110は、蓄電部130またはDC-DC変換部120から、蓄電量に関する情報を受け取ることができる。蓄電部130が二次電池であるとき、蓄電量に関する情報は、二次電池の充電状態(SOC:State Of Charge)であり得る。
制御部110は、DC-DC変換部120、蓄電部130とともに、一体の筐体に納められ、蓄電装置100の外観が、一体の筐体で構成されていても良い。しかし、これらが一体の筐体に納められているものに限らず、別々の筐体に納められていて、全体として蓄電装置100を構成するものであってもよい。
蓄電装置100の制御部110は、蓄電装置100のみを制御するユニットに限られず、他の装置をも含めて制御するものであってもよい。
(蓄電装置の動作)
図2は、実施形態1に係る蓄電装置100の動作を説明するためのフローチャートである。以下に、図2を用い、蓄電装置100あるいは直流配電システム10の動作が説明される。
初期状態として、直流回路15のDC電圧Vdcは、通常時の制御目標値Vsに等しい定格値に維持されているものとする。なお、通常時の制御目標値Vsは、その時の直流電圧Vdcとしてもよい。
初めに、蓄電装置100の制御部110は、AC電圧検出器12から、交流回路11のAC電圧情報Vacを受信する(S1)。
次に、制御部110は、AC電圧情報Vacに基づいて、商用電源20から供給される交流電力のAC電圧の低下の有無を判断する(S2)。判断の基準は、AC電圧が通常時の電圧(定格電圧)よりも小さい所定の閾値電圧を下回るか否かである。例示として、閾値電圧を定格電圧の0.8倍(0.8p.u.)とし得るが、適宜に設定すればよい。
AC電圧が閾値電圧よりも大きいと判断される場合(S2でNO)、制御部110は、直流回路15のDC電圧Vdcの制御目標値を定格値でもある通常値Vsとする(Vs=1.0[p.u.])。制御部110は、DC-DC変換部120に指示し、DC電圧Vdcを通常値Vsに維持させ(S7)、フローを終了させる。
瞬時電圧低下あるいは停電の発生等によって、AC電圧が閾値電圧よりも低下していると判断された場合(S2でYES)、制御部110は、直流回路15のDC電圧Vdcの制御目標値を通常値Vsよりも大きい値Vhとする(Vh>Vs)。例示として、制御目標値Vhを定格電圧の1.1倍(Vh=1.1[p.u.])とし得るが、適宜に設定すればよい。制御部110は、DC-DC変換部120に指示し、DC電圧Vdcを制御目標値Vhに維持させる(S3)。よって、直流回路15のDC電圧Vdcは、通常時よりも上昇する。このとき、蓄電部130から電力がDC-DC変換部120を通じて供給され、DC-DC変換部120は、制御目標値Vhに等しい電圧を直流回路15に対して発生させるように動作する。
次に、制御部110は、AC電圧検出器12からのAC電圧情報Vacの受信(S4)と、受信したAC電圧情報Vacに基づいたAC電圧が低下から回復したか否かの判断(S5)を、AC電圧が低下から回復するまで続ける(S4とS5のループ)。判断の基準は、例示として、AC電圧が上記閾値電圧を上回るか否かであるが、上記閾値と通常の運転電圧との間に設定してもよい。
AC電圧が閾値電圧よりも大きくなったと判断された場合にはループが終了し(S5でYES)、制御部110は、直流回路15のDC電圧Vdcの目標値を通常値Vsとする(Vs=1.0[p.u.])。制御部110は、DC-DC変換部120に指示し、DC電圧Vdcを通常値Vsに維持させ(S7)、フローを終了させる。ここで、DC電圧Vdcの大きい目標値Vhから、通常値Vsへの回復は、徐々に行うことも好ましい。
蓄電装置100は、上記一連のフローを、繰り返し実行する。
このようなフローを実行するための制御部110の例示の回路構成の概略が、図3のブロック図に示される。
交流回路11のAC電圧に関する情報Vacが、AC電圧低下検出回路111に入力される。AC電圧低下検出回路111は、AC電圧が閾値電圧より低下しているか否かの判断情報を、Vdc指令値切替回路112に伝達する。AC電圧低下検出回路111からの判断情報に基づき、Vdc指令値切替回路112は、直流回路15のDC電圧Vdcの制御目標値(Vdc指令値)を、通常値Vsまたは通常値よりも大きい値Vhに切り替える。
検出された直流回路15のDC電圧Vdcと制御目標値(Vdc指令値)との差分が、差分回路113で演算され、電圧制御器114に入力される。電圧制御器114は、DC電圧Vdcと制御目標値(Vdc指令値)との差分に基づいて、DC電圧Vdcのフィードバック制御を行う。点弧指令作成回路115が、電圧制御器114からのフィードバック制御情報に基づき、DC-DC変換部120のスイッチング素子の点弧制御を行う。
(効果)
上記構成により、実施形態1に係る蓄電装置100、及び蓄電装置100を備える直流配電システム10が奏する効果について、比較例と対比しつつ説明する。
図4及び図5は、それぞれ比較例及び直流配電システム10の各所の波形を示すタイムチャートである。図5(a)、(b)、(c)には、それぞれ、交流回路11のAC電圧波形、交流回路11のAC電流波形、直流回路15のDC電圧波形が示される。図5(d)には、直流回路15に電気的に接続された各装置の電力波形が示される。ここでは、負荷として、直流回路15にDC負荷、モーター負荷が接続された場合を想定した。図5(d)において、L1、L2はそれぞれDC負荷、モーター負荷の電力波形を示す。図5において、DC負荷の電力波形L1と、モーター負荷の電力波形L2は、ほぼ重なって表示されている。図5(d)において、BT、PVは、それぞれ蓄電装置、太陽光発電の電力波形を示す。数値がマイナスのとき、各装置から直流回路15に対して電力が供給されていることを表している。また図5(d)において、商用電源20から整流器14を通じて直流回路15に供給される電力の波形も、ACとして併せて示されている。図4にも、それぞれ図5と対応する波形が示されている。
図4に示される比較例の直流配電システムは、蓄電装置による直流回路のDC電圧の制御方法が異なる他は、実施形態1に係る蓄電装置100と同様である。比較例の直流配電システムにおいて、蓄電装置は、交流回路のAC電圧低下が生じた際に、DC電圧が所定値(リミット値)よりも下回らないようDC電圧の低下を抑制させるように動作する。図4で具体的には、DC電圧のリミット値を0.85p.u.と設定した。
図4及び図5では、商用電源からの電力供給に、瞬時電圧低下が発生し、その後復帰した場合の各波形が示されている。瞬時電圧低下の継続時間は200msとし、電圧低下は100%とした。
比較例の図4(d)、直流配電システム10の図5(d)のいずれの場合においても、AC電圧低下期間T中に、商用電源からの電力供給(AC)が途絶えたのに代わって、蓄電装置からの電力供給(BT)がなされている。こうして、各負荷への電力供給(L1、L2)は維持され、直流電力供給系統の安定化が実現されている。
比較例の図4(c)においては、AC電圧低下期間T中、DC電圧が低下するが、リミット値の0.85p.u.程度に維持されている。一方、直流配電システム10の図5(c)においては、上述の通り、AC電圧低下期間T中、DC電圧Vdcが瞬時電圧低下発生前の電圧値より、逆に電圧が上昇するように制御される。
電圧低下期間Tが終了し、AC電圧が復帰する際、比較例の図4(b)においては、AC電流に突入電流が発生する。整流器から直流回路側を見ると、静電容量が存在するためである。それは、通常、直流回路には、整流器の平滑コンデンサ、各装置のDC-DC変換装置のリップル対策用のコンデンサ等が並列接続されているからである。
AC電流に突入電流が発生する際、図4(d)で、直流回路に電気的に接続された負荷への電力供給(L1、L2)が増大していることから示されるように、比較例では、負荷に対しても過渡的に大きな電流が流れる。このような過渡電流は、直流回路や負荷の故障の原因となり得る。
一方、図5(b)に示されるとおり、実施形態1の直流配電システム10においては、復帰の際の突入電流の発生が無い。よって、直流回路15に電気的に接続された負荷への過大な過渡電流の発生も無く、直流回路15や直流回路に電気的に接続される機器の故障が防止される。このように、過大な過渡電流の発生が抑制されているのは、AC電圧低下期間T中にDC電圧Vdcを上昇させているためである。整流器14の出力側のDC電圧Vdcが、通常時より高いため、交流回路11側からの電流が抑制されるように働く。
また、実施形態1の直流配電システム10においては、上述の通り蓄電装置100の動作の工夫を行うことで、突入電流を防止する効果を得ている。そのため、例えば、限流リアクトルのような高価な機器を別途設置する必要はない。また、限流リアクトルをシステムに導入する場合には、静電容量との間で共振現象を生じる怖れがあるが、そのような懸念も軽減できる。
以上、実施形態での例示では、通常時における制御目標値よりも大きい制御目標値Vhとして、特定の値の場合について説明した。しかし、本願発明の適用は、例示の数値の場合に限られるものではない。制御目標値Vhの値をあまり大きくしすぎると、停電・瞬時電圧低下時に直流回路や直流回路に接続される装置にストレスを与えるので好ましくない。しかし、制御目標値Vhが小さいと、AC電圧の復帰時に突入電流の発生を抑制する効果が小さくなる。このことを考慮して適宜に設定すればよい。例えば、通常時における制御目標値よりも大きい制御目標値Vhを1.01~1.3p.u.の範囲、より好ましくは、1.01~1.2p.u.の範囲とすることができる。
本発明において、交流遮断器13は、AC電圧の低下時に遮断させるなど、特に蓄電装置100と連携して動作する必要はない。従って、本発明の直流配電システムは、機器間の複雑な動作連携を必要とすることがなく、簡便な構成で実現ができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
蓄電装置100の制御部110は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、蓄電装置100は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る直流配電システムは、負荷を接続するための直流回路と、電力系統からの交流電力を整流し、前記直流回路に供給する整流器と、前記交流電力のAC電圧を検出するAC電圧検出器と、前記直流回路に接続された蓄電装置とを備え、前記蓄電装置は、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部と、前記直流回路のDC電圧を制御目標値に維持するように前記DC-DC変換部に指示する制御部とを有し、前記制御部は、前記AC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記制御目標値を、通常時における制御目標値よりも大きく設定する構成を備えている。
上記の構成によれば、簡易な構成で、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に発生する突入電流を抑制させることができる直流配電システムが実現できる。
本発明の態様2に係る直流配電システムは上記態様1において、前記制御部が、前記閾値電圧よりも低下した前記AC電圧が、前記閾値電圧以上に復帰した場合に、前記制御目標値を通常時における制御目標値に復帰させる構成を有していても良い。
上記の構成によれば、商用の交流電力系統の復帰後、自動的に直流電圧を通常時に復帰できる、直流配電システムが実現できる。
本発明の態様3に係る直流配電システムは上記態様1または2において、前記交流電力を遮断するための遮断器を備えていても良い。
上記の構成によれば、短絡事故等が発生した場合やAC電圧に過電圧が生じた際に、電力系統から切断することができる直流配電システムが実現できる。
本発明の態様4に係る直流配電システムの制御方法は、負荷を接続するための直流回路と、電力系統からの交流電力を整流し、前記直流回路に供給する整流器と、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部とを有した蓄電装置と、を備えた直流配電システムの制御方法であって、前記交流電力のAC電圧を監視し、前記AC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記蓄電部に蓄えられた電力を前記直流回路に供給し、前記直流回路のDC電圧が通常時よりも大きくなるように、前記DC-DC変換部の動作を制御する構成を備える。
上記の構成によれば、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に発生する突入電流を抑制させることができる。
本発明の態様5に係る蓄電装置は、電力系統からの交流電力を整流器により変換した直流電力を負荷に対して供給する直流回路に接続される蓄電装置であって、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部と、前記直流回路のDC電圧を制御目標値に維持するように前記DC-DC変換部に指示する制御部とを備え、前記制御部は、前記交流電力のAC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記制御目標値を、通常時における制御目標値よりも大きく設定する構成を備える。
上記の構成によれば、商用の交流電力系統が停電や瞬時電圧低下から復帰した場合に、直流配電システムに発生する突入電流を抑制させることができる蓄電装置が実現できる。
10 直流配電システム
11 交流回路
12 AC電圧検出器
13 交流遮断器
14 整流器
15 直流回路
20 商用電源
30 変圧器
40 直流遮断器
50 DC負荷
51、61、71 DC-DC変換器
60 太陽光発電
70 電気自動車
100 蓄電装置
110 制御部
111 AC電圧低下検出回路
112 指令値切替回路
113 差分回路
114 電圧制御器
115 点弧指令作成回路
120 DC-DC変換部
130 蓄電部
Vdc 直流回路のDC電圧
Vs 通常時の制御目標値
Vh 通常時よりも大きい制御目標値

Claims (5)

  1. 負荷を接続するための直流回路と、
    電力系統からの交流電力を整流して直流電力に変換する受動的な回路であって、接続された前記直流回路に前記直流電力を供給する整流器と、
    前記交流電力のAC電圧を検出するAC電圧検出器と、
    前記直流回路に接続された蓄電装置とを備え、
    前記蓄電装置は、蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部と、前記直流回路のDC電圧を制御目標値に維持するように前記DC-DC変換部に指示する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記AC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記制御目標値を、通常時における制御目標値よりも大きく設定することにより、前記DC-DC変換部の動作を、前記DC電圧を前記通常時における制御目標値に維持させる動作から、前記通常時における制御目標値よりも大きい値に維持させる動作に切り替えさせることを特徴とする直流配電システム。
  2. 前記制御部は、前記閾値電圧よりも低下した前記AC電圧が、前記閾値電圧以上に復帰した場合に、前記制御目標値を前記通常時における制御目標値に復帰させることを特徴とする、請求項1に記載の直流配電システム。
  3. 前記交流電力を遮断するための遮断器を備えた、請求項1または2に記載の直流配電システム。
  4. 負荷を接続するための直流回路と、
    電力系統からの交流電力を整流して直流電力に変換する受動的な回路であって、接続された前記直流回路に前記直流電力を供給する整流器と、
    蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部とを有した蓄電装置と、を備えた直流配電システムの制御方法であって、
    前記交流電力のAC電圧を監視し、
    前記AC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、
    前記直流回路のDC電圧を通常時における制御目標値にさせるように前記DC-DC変換部の動作を制御する状態から、
    前記蓄電部に蓄えられた電力を前記直流回路に供給し、前記直流回路のDC電圧が前記通常時における制御目標値よりも大きくなるように、前記DC-DC変換部の動作を制御する状態に切り替えることを特徴とする、直流配電システムの制御方法。
  5. 電力系統からの交流電力を整流して直流電力に変換する受動的な回路である整流器により変換した前記直流電力を負荷に対して供給する前記整流器に接続された直流回路に接続される蓄電装置であって、
    蓄電部と、前記蓄電部と前記直流回路との間に接続されるDC-DC変換部と、前記直流回路のDC電圧を制御目標値に維持するように前記DC-DC変換部に指示する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記交流電力のAC電圧が、通常時より小さい所定の閾値電圧よりも低下した場合に、前記制御目標値を、通常時における制御目標値よりも大きく設定することにより、前記DC-DC変換部の動作を、前記DC電圧を前記通常時における制御目標値に維持させる動作から、前記通常時における制御目標値よりも大きい値に維持させる動作に切り替えさせることを特徴とする、蓄電装置。
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