JP7205050B2 - 密閉型蓄電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電池のような密閉型蓄電装置の内部構造に関する。
電極体および電解液を収容した外装缶を封口して形成する密閉型電池として、外装缶と外装缶の開口を塞ぐ封口体とを、かしめなどの機械的な圧着により封止するタイプと、レーザ溶接などの溶接によって封止するタイプが一般的に採用されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開2014-99262号公報 特開2014-102912号公報
いずれのタイプにおいても外装缶が一方の電極端子を兼ね、圧着封止タイプでは、絶縁部材を介して外装缶に圧着固定された封口体が他方の電極端子となり、溶接封止タイプでは、封口体に絶縁部材を介して取り付けられた端子部材が他方の電極端子となる。圧着封止タイプでは、絶縁部材を含めたかしめが行われる部分の体積や、封口体自体の体積によって封止部分の体積が増大する。溶接封止タイプでは、溶接封止が行われる部分自体の体積は圧着封止タイプに比べて低減されるものの、溶接代分の体積はなお必要であるし、端子部材と封口体との間の絶縁部材の体積も小さいとはいえない。また、いずれのタイプにおいても、電極体上部におけるリードタブの取り回しなどのための無駄な空間(デッドスペース)が存在している。このように、従来の密閉式電池では、封止構造周辺の体積低減が十分になされていない。
本発明の目的は、上記の課題を解決するために、密閉型蓄電装置における、主として封止構造周辺の、電力生成に寄与しない無駄な空間を低減して体積エネルギー密度を向上させることにある。
前記した目的を達成するために、本発明に係る密閉型蓄電装置は、正極体と負極体とがセパレータを介して積層または捲回されてなる電極体と、前記電極体を収納する外装ケースと、
を備える密閉型蓄電装置であって、
前記外装ケースが、
一方の電極の端子を兼ねる有底筒状のケース本体であって、底部に他方の電極のリード体を挿通させる挿通孔を有するケース本体と、
他方の電極の端子を構成する平板状電極端子部材と、
前記平板状電極端子部材と前記ケース本体の底部との間に介在して、前記平板状電極端子部材を、前記挿通孔を覆うように前記ケース本体の底部の外表面に接着させる、絶縁性素材で形成された接着性のシール部材と、
を有している。
この構成によれば、有底筒状のケース本体の開口部側でなく、底部側に電極端子部材を配置するので、圧着や溶接といった接合が不要となり、さらに、接着性のシール部材および平板状の電極端子部材によって端子側の封止を行うので、密閉型蓄電装置における封止構造周辺の無駄な空間を大幅に削減することが可能となる。
本発明の一実施形態において、前記外装ケースが、さらに、前記ケース本体の底部と反対側に形成された開口部に溶接によって接合された、ほぼ平板状の蓋板部材を有していてもよい。この構成によれば、ケース本体の、電極端子部材が配置される底部と反対側の部分に蓋板部材を配置して溶接により接合するので、蓋板部材の構造を簡素化することができる。その結果として蓄電装置全体の寸法が低減されるとともに、組立工程も簡易化することができる。
本発明の一実施形態において、前記シール材がヒートシール材であってもよい。この構成によれば、ヒートシール部材を用いて封止を行うことにより、従来の封止構造と遜色ない密閉性を、比較的簡易な工程によって実現することができる。
以上のように、本発明に係る密閉型蓄電装置によれば、主として封止構造周辺の、電力生成に寄与しない無駄な空間が低減されるので、体積エネルギー密度が向上する。
本発明の第1実施形態に係る密閉型蓄電装置を示す部分破断断面図である。 本発明の第2実施形態に係る密閉型蓄電装置を示す部分破断断面図である。 本発明の一実施例に係る電池の放電特性を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1に、本発明の第1実施形態に係る密閉型蓄電装置を示す。本実施形態に係る密閉型蓄電装置は、円筒形の電池、より具体的にはリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池1」という。)として構成されている。
電池1は、正極体3と負極体5とをセパレータ7を介して捲回してなる電極体9と、電極体9を収納する外装ケース11とを備えている。本実施形態における外装ケース11は、有底筒状(この例では有底円筒状)のケース本体13と、平板状電極端子部材15と、シール部材17と、蓋板部材19とを備えている。
ケース本体13は金属(この例ではアルミニウム合金)製であり、一方の電極の端子、この例では正極端子を兼ねている。ケース本体13の底部13a(同図における上部)には、他方の電極の集電のためのリード体21、この例では負極リード体21を挿通させる挿通孔23を有している。挿通孔23は、ケース本体13の底部13aの中央部に、この底部13aを貫通する貫通孔として形成されている。
電極体9は、巻き芯を兼ねる負極リード体21の回りにシート状の負極体5、セパレータ7および正極体3が捲回された捲回体として形成されている。負極リード体21は、第1絶縁体25を介して挿通孔23の内周面と絶縁された状態で、挿通孔23からケース本体13の外部へ挿通されている。本実施形態における負極リード体21としては、中空のピン状部材であるスプリングピンを使用している。後に説明するように、本実施形態で採用する構造を有する電池において、捲回型電極体9のリード体21兼巻き芯として中空のピン状部材を使用した場合、電池の組立工程において、このリード体21の中空部21aを利用して電解液の注入を容易に行うことができる。
第1絶縁体25は、より具体的には、円盤状の基部25aと、基部25aの中心部に設けられた突起部25bとを有する。突起部25bの中心部に負極リード体21を挿通および嵌合させる嵌合孔27が形成されている。このように構成された第1絶縁体25は、基部25aがケース本体13の底部13aの底面に接し、突起部25bがケース本体13の挿通孔23に嵌合された状態でケース本体13の内側に取り付けられている。第1絶縁体25の突起部25bの嵌合孔27に負極リード体21が嵌合、挿通されている。また、第1絶縁体25の基部25aによって、負極体5とケース本体13の底部13aとの絶縁が図られている。
ケース本体13の、底部13aと反対側の端部に形成された開口部13bは蓋板部材19によって閉塞、密閉されている。蓋板部材19はほぼ平板状かつ円盤状に形成された部材である。ここでの「ほぼ平板状」とは、全体として平板形状であるが、強度を確保するための凹凸や開裂型のガス放出弁が設けられていることなどにより完全な平滑面を有しない形状を含むことを意味する。この例では、蓋板部材19は、ケース本体13と同一の金属材料、すなわちアルミニウム合金で形成されている。蓋板部材19は、ケース本体13の開口部13bに、溶接、この例ではレーザ溶接によって接合されている。蓋板部材19の内面には円盤状の第2絶縁体29が設置されており、第2絶縁体29によって蓋板部材19と負極体5および負極リード体21との絶縁が図られている。電極体9は、その外周面に正極体3(正極体3の芯体である金属シート)が露出するように捲回されており、正極体3が直接ケース本体13の内周面13cに接触している。
負極リード体21の、ケース本体13の外部にわずかに突出した先端には、他方の電極の端子、この例では負極端子を構成する平板状電極端子部材15が接合されている。この例では、スポット溶接によって負極リード体21の先端に平板状電極端子部材15が接合されている。平板状電極端子部材15とケース本体13の底部13aの外表面との間に、絶縁性素材で形成された接着性のシール部材17が介在している。このシール部材17を介して、平板状電極端子部材15が、挿通孔23を覆うようにケース本体13の底部13aの外表面に接着されている。
シール部材17は、中心部に負極端子部材の挿通孔を有する円盤シート状の部材である。シール部材17は、金属製のケース本体13と平板状電極端子部材15間を電気的に絶縁し、かつ接着することが可能であり、さらに当該電池に使用される電解質に対する耐久性を有する任意の素材から形成することができる。本実施形態では、シール部材17はヒートシール材から形成されている。非水系電解質を用いる本実施形態において、ヒートシール材としては、例えば、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等の金属接着性樹脂を使用することができる。例えばニッケル水素二次電池のような水溶液系の電解質を用いる電池の場合には、例えばナイロンをヒートシール材として用いることもできる。
図2に、本発明の第2実施形態に係る密閉型蓄電装置を示す。本実施形態に係る密閉型蓄電装置は、角形の電池1として構成されている。以下、主として第1実施形態と異なる点について説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する場合がある。
本実施形態において、電極体9は、正極体3と負極体5とをセパレータ7を介して積層してなる電極体9である。また、本実施形態における外装ケース11は、有底筒状(この例では有底角筒状)のケース本体13と、平板状電極端子部材15と、シール部材17と、蓋板部材19とを備えている。
ケース本体13は金属(この例ではステンレス鋼)製であり、一方の電極の端子、この例では負極端子を兼ねている。ケース本体13の底部13a(同図における上部)には、他方の電極のリード体21、この例では正極リード体21を挿通させる挿通孔23を有している。挿通孔23は、ケース本体13の底部13aの中央部に、この底部13aを貫通する貫通孔として形成されている。
電極体9は、矩形シート状の正極体3と負極体5とを、セパレータ7を介して対向するように交互に積層した積層体として形成されている。本実施形態における正極リード体21は、電極体9の最上部に積層された正極体3の芯体である金属シート(この例ではアルミニウム箔)を部分的に切り起こしたタブとして形成されている。このタブ状の正極リード体21は、第1絶縁体25を介して挿通孔23の内周面と絶縁された状態で、挿通孔23からケース本体13の外部へ挿通されている。
本実施形態では、第1絶縁体25は、シート状の基部25aと、基部25aの中心部に設けられた角筒状の突起部25bとを有する。突起部25bの中心部が正極リード体21を挿通させる挿通孔23が形成されている。このように構成された第1絶縁体25は、基部25aがケース本体13の底部13aの底面に接し、突起部25bがケース本体13の挿通孔23に接着された状態でケース本体13の内側に取り付けられている。
ケース本体13の、底部13aと反対側の端部に形成された開口部13bは蓋板部材19によって閉塞、密閉されている。本実施形態における蓋板部材19は、開口部13bの形状に合わせた、矩形のほぼ平板状に形成された部材である。この例では、蓋板部材19は、ケース本体13と同一の金属材料、すなわちステンレス鋼で形成されている。蓋板部材19の内側面に、電極体9の最下部に積層された負極体5の芯体である金属シート(この例では銅箔)が直接接触している。ケース本体13の内壁面には、図示しない絶縁シートが装着されており、これによって正極体3との絶縁が図られている。
正極リード体21の、ケース本体13の外部にわずかに突出した先端には、正極端子を構成する平板状電極端子部材15が接合されている。この例では、スポット溶接によって負極リード体21の先端に平板状電極端子部材15が接合されている。平板状電極端子部材15とケース本体13の底部13aの外表面との間に、絶縁性素材で形成された接着性のシール部材17が介在している。このシール部材17を介して、平板状電極端子部材15が、挿通孔23を覆うようにケース本体13の底部13aの外表面に接着されている。
シール部材17は、中心部に正極のリード体21の挿通孔を有する短冊形状のシート状部材である。本実施形態では、シール部材17はヒートシール材から形成されている。なお、本実施形態では、第1絶縁体25もシール部材17と同一の素材から形成されている。
以上説明した各実施形態に係る密閉式蓄電装置(電池1)によれば、有底筒状のケース本体13の開口部13b側でなく、底部13a側に平板状の電極端子部材15を配置するので、圧着や溶接といった接合が不要となり、さらに、接着性のシール部材17および平板状の電極端子部材15によって端子側の封止を行うので、密閉型蓄電装置における封止構造周辺の無駄な空間を大幅に削減することが可能となる。
なお、上記の説明で示したケース本体13、蓋板部材19、絶縁体25,29、正負極芯体等を形成する素材は例示に過ぎず、電池の種類、仕様等に応じて、一般的に用いられている材料から適宜選択してよい。
本発明に係る構造は、外装ケース11内のデッドスペースが特に大きくなりがちな小型電池や扁平形電池、例えば、外形寸法の外径/高さ比が2/3以上の円筒形電池や、最小辺寸法が5mm以下の超扁平形電池、外径が曲面で構成された電池等に適用することが特に効果的である。もっとも、本発明に係る構造は、このような大きさ、形状の電池に限らず、いかなる寸法、形状の密閉型電池にも適用することができる。
また、各実施形態において、本発明が適用される密閉式蓄電装置として円筒形および角形の電池を例として説明したが、本発明は、例えばキャパシタのような電池以外の密閉式蓄電装置にも適用することができる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1電池の作製)
下記の仕様の小型円筒形のリチウムイオン二次電池を作製し、実施例1電池とした。
電池サイズ:φ11.6mm×高さ10.8mm(CR-1/3Nと同サイズ)
外装ケース(ケース本体):アルミニウム合金缶(肉厚0.5mm,底部にφ3.0mmの挿通孔あり)
外装ケース(蓋板部材):アルミニウム合金円板
正極体:活物質 コバルト酸リチウム/芯体 アルミニウム箔(厚み16μm)/電極厚み:115μm/電極サイズ:8.5mm×145mm
負極体:活物質 黒鉛系合剤/芯体 銅箔(厚み16μm)/電極厚み:115μm/電極サイズ:9.5mm×150mm
セパレータ:ポリエチレン微多孔膜(20μm厚)
電解液:EC/DMC=3/7の溶媒に電解質として1MのLiPFを溶解したもの
上記の仕様の円筒形電池を、以下の手順で作製した。
上記の正極体、負極体とセパレータとを、φ2.0のステンレス製中空スプリングピンを巻芯として捲回し、最外周外側がアルミニウム箔となる電極体9を構成した。設計容量は約50mAhである。
電極体の上下両端にポリプロピレン製の絶縁板(実施形態の第1絶縁体、第2絶縁体)を設置し、ケース本体に挿入した。缶底(実施形態の底部)側には、巻き芯を兼ねる負極リード体であるスプリングピンを挿通させる挿通孔が形成されている。また、第1絶縁体である絶縁板にはφ3.0×0.5mmの突起部も設けられている。第2絶縁体29である絶縁板は単純な円板である。ケース本体の開口部に蓋板部材を嵌合させ、レーザ溶接によってシールした。
上記のように外装ケースに電極体を挿入したものを100℃で1時間真空乾燥した。その後、ドライボックス内で電解液をスプリングピンの中空孔から所定量注液した。注液後に所定時間放置した後、容量の10%に相当する電気量を充電し、ガスを発生させた。その後、予め片面にヒートシール材がシールされたニッケル円板(実施形態の平板状電極端子部材)でケース本体の底部にヒートシールして封止した。この組立体をドライボックスから取り出した後、ニッケル円板とスプリングピンをスポット溶接で接合し、規定の初期充放電を行って完成電池とした。
(電池内部空間の比較)
実施例1電池と、これと同サイズのCR-1/3N電池の内部空間を比較した結果を下表1に示す。なお、リチウムイオン二次電池である実施例1電池と、リチウム1次電池であるCR-1/3N電池では電池系が異なるが、内部空間という構造面の比較を行うため、実施例1電池と同サイズのCR-1/3N電池を比較例電池として比較する。

Figure 0007205050000001
実施例1電池では、比較例電池に比べて電極の有効幅を約20%増加させることができた。このような電極の有効幅の増大は、電池容量の増大に直接寄与する。また、実施例電池では捲回された電極体の外周に露出させた芯体を直接ケース本体の内周面に接触させているのに対し、比較例電池では電極体と外装ケースとの間に内缶を介在させていることから、実施例1電池では、比較例電池に比べて、外装ケース内径と電極体の外径とのギャップが低減される。実施例1電池では、電極体の外径を比較例電池の電極体よりも0.4~0.5mm程度大きくすることが可能である。この外径寸法は今回試作した電極体仕様で半周~1周分に相当する。最外周の1周分は容量に対する寄与率が大きく、φ10mmの外周と想定した場合で電極が30mm程度延長できることになり、実施例1電池では30%程度の容量増に相当する。これらの結果から、実施例1電池の構造では、従来品に比べて、電池内の無駄な空間を大幅に減少させることができ、体積エネルギー密度を向上させるために極めて効果的であることが理解される。
(保存試験結果)
密閉性の比較を行うため、実施例1電池と、市場で入手可能な3000mAhクラスの18650サイズの円筒形リチウムイオン二次電池と3548120サイズのラミネート電池(リチウムイオン二次電池)とを60℃90%環境下で所定期間保存し、容量劣化率を比較した。下表2にその結果を示す。
Figure 0007205050000002
実施例1電池の保存特性は、大容量の円筒形電池である比較例1電池と比べて遜色のない特性であり、ラミネート電池である比較例2電池と比べるとむしろ良好な特性が得られた。これらの結果から、実施例1電池でも従来の市販電池と比べて遜色のない十分な密閉性が確保できていることが確認された。
(実施例2電池の作製)
電池を使用する機器によっては、電池を装着するために実質的に必要となる機器側の体積に対するエネルギー密度の観点から、円筒型電池よりも角形電池が有利となる場合もある。そこで、本発明に係る構造を適用し、実施例2電池として、まだ市場に出ていない下記の仕様の小型角形のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電特性を確認した。
電池サイズ:□11.5mm×厚さ5.4mm
外装ケース(ケース本体,蓋板部材):SUS304製(肉厚0.2mm,底部にφ3.0mmの挿通孔あり)
正極体:活物質 コバルト酸リチウム/芯体 アルミニウム箔(厚み15μm)/電極厚み:115μm/電極サイズ:9.5mm×9.0mm
負極体:活物質 黒鉛系合剤/芯体 銅箔(厚み15μm)/電極厚み:115μm/電極サイズ:10.5mm×10.0mm
セパレータ:ポリエチレン微多孔膜(20μm厚)
電解液:EC/DMC=3/7の溶媒に電解質として1MのLiPFを溶解したもの
上記の仕様の角形電池を、以下の手順で作製した。
上記の正極体、負極体とセパレータとを、図2に示した態様でそれぞれ5層積層し、最上部に正極芯体であるアルミニウム箔が、最下部に負極芯体である銅箔が配置された積層体である電極体を構成した。設計容量は35mAhである。
ケース本体の底部の外表面には、正極の平板状電極端子部材である0.1mm厚のアルミニウムシートがヒートシール材を介してヒートシールされており、これによって挿通孔が封止されている。電極体をケース本体に挿入した後に100℃で1時間真空乾燥し、その後、ドライボックス内で電解液を所定量注液した。注液後に密閉容器内に収納して所定時間放置した後、容量の10%に相当する電気量を充電し、ガスを発生させた。その後、ケース本体の開口部に蓋板部材を嵌合させ、レーザ溶接によってシールした。この組立体をドライボックスから取り出した後、アルミニウムシートと正極リードタブをスポット溶接で接合し、規定の初期充放電を行って完成電池とした。
(充放電試験結果)
以下の充放電条件で充放電サイクル試験を行った。
・充電:定電流-定電圧:0.2C-4.2V(0.02Cカット)
・放電:定電流:0.2C(3.0Vカット)
この試験における1回目の放電特性を図3に示す。放電容量として3.0Vカットで設計通りの35mAhが得られた。また、500サイクル後の放電容量維持率は約79%であり、実用上問題ないサイクル特性が得られた。
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
1 電池
3 正極体
5 負極体
7 セパレータ
9 電極体
11 外装ケース
13 ケース本体
13a ケース本体の底部
13b ケース本体の開口部
15 平板状電極端子部材
17 シール部材
19 蓋板部材
21 リード体
23 挿通孔

Claims (5)

  1. 正極体と負極体とがセパレータを介して積層または捲回されてなる電極体と、
    前記電極体を収納する外装ケースと、
    を備える密閉型蓄電装置であって、
    前記外装ケースが、
    一方の電極の端子を兼ねる有底筒状のケース本体であって、底部に他方の電極のリード体を挿通させる挿通孔を有するケース本体と、
    他方の電極の端子を構成する平板状電極端子部材と、
    前記平板状電極端子部材と前記ケース本体の底部との間に介在して、前記平板状電極端子部材を、前記挿通孔を覆うように前記ケース本体の底部の外表面に接着させる、絶縁性素材で形成された接着性のシール部材と、を有し、
    前記シール部材および前記平板状電極端子部材によって端子側の封止がなされており、
    前記挿通孔を覆っている前記平板状電極端子部材と前記底部との間に介在する前記シール部材がシート状部材である、密閉型蓄電装置。
  2. 請求項1に記載の密閉型蓄電装置において、前記外装ケースが、さらに、前記ケース本体の前記底部と反対側に形成された開口部に溶接によって接合された、平板状の蓋板部材を有する密閉型蓄電装置。
  3. 請求項1または2に記載の密閉型蓄電装置において、前記シール部材がヒートシール材から形成されている密閉型蓄電装置。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の密閉型蓄電装置において、前記外装ケースが前記ケース本体の内側に取り付けられた絶縁体を更に有して成る密閉型蓄電装置。
  5. 請求項4に記載の密閉型蓄電装置において、前記リード体は前記絶縁体を介して前記挿通孔の内周面と絶縁された状態となっている密閉型蓄電装置。
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