ここで、組立て及び製造のシステム、構成要素及び方法の実施形態について添付の図を参照して説明する。これらの図全体にわたり、同様の番号は、同様又は類似の要素を指す。いくつかの実施形態、例及び例示について以下に開示するが、本明細書に記載する本発明は、具体的に開示する実施形態、例及び例示の範囲を超え、本発明の他の用途及び明らかな修正形態並びにそれらの均等物を含み得ることが当業者に理解されるであろう。本明細書に提示する説明で使用される術語は、本発明の特定の具体的な実施形態の詳細な説明とともに使用されているという理由のみで、何らかの限定的又は制限的な形態で解釈されることを意図するものではない。追加として、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含み得、いずれの単一の特徴もその所望の属性を単独で担うものではなく、本明細書に記載する本発明を実施するために不可欠であることもない。
本開示は、患者への呼吸療法の送達のための呼吸マスクシステム又はマスクアセンブリ100に関する。例えば、図1及び2は、シール及びフレームアセンブリなどのマスクインターフェース102と、ヘッドギアアセンブリ200とを含むマスクアセンブリ100の例示的な実施形態を示す。マスクインターフェース102は、使用中に使用者の鼻及び/又は口の周囲及び/又は使用者の鼻孔の内部をシールするシール又はクッション104と、シール104を支持し、シール104をヘッドギア200及び/又はガス送達導管110に結合するフレーム106とを含む。シール104は、使用中、フレーム106に取り外し可能に結合することができる。ヘッドギア200は、使用中、使用者の顔の適切な位置でマスクインターフェース102を支持する。
図示の例では、シール104は、鼻マスク、特に使用中に患者の鼻孔の内側をシールするピローマスクである。図示された構成では、シール104は、患者/使用者の鼻の下面をシールする二次鼻下又はネーザル下シール部分を含む。シール104は、患者/使用者の鼻の下に、鼻に対して横方向に延在する顔の部分に沿って且つ使用者の上唇に沿って二次シールを形成するように構成される。
ヘッドギア200は、使用中に使用者の頭部の後部及び上部を包むように構成されたハロ部分又はハローストラップ204(図3)と、使用中に使用者の頬の一方に沿って延在するように構成された前部又はサイドストラップ208の対と、ヨーク又はコレクタ202とを含む。各前部ストラップ208の第1の端部は、ハローストラップ204に取り付けられている。図示の例では、各前部ストラップ208は、接合部207で及び/又はそれを介してハローストラップ204に取り付けられている。各前部ストラップ208の第2の反対側の端部は、ヨーク202の一端から延在し、且つ/又はそれに結合される。ヨーク202は、本明細書でより詳細に記載する方法などにおいて、ヘッドギア200をマスクインターフェース102に結合するためにフレーム106に結合する、例えば取り外し可能に結合する。
ヘッドギア200は、自動的に調整可能であり得、且つ/又はヘッドギアが比較的低い抵抗で長さを短縮し、より大きい抵抗でヘッドギアの長さの増加に抵抗することを可能にする1つ又は複数の方向ロックを組み込むことができる。好ましくは、方向ロックは、マスクアセンブリ100によって生成される少なくともブローオフ力に抵抗するように構成され、いくつかの構成では、ある程度のホース引張力にも抵抗し得る。いくつかの構成では、方向ロックのロック力に打ち勝って、インターフェースアセンブリを装着/脱ぐためにヘッドギアを長くすることができる。いくつかの形態では、ヨーク202は、自動調整可能なヘッドギアシステムで使用されるフィラメントのコレクタを形成し得る。フィラメントは、サイドアーム208内に延在することができる。サイドアーム208又はその一部は、自動ヘッドギア調整機構の編組要素を形成するか又は含むことができ、フィラメントは、編組要素内に延在することができる。1つ又は複数の弾性要素(又は他の適切な付勢構成)を設けて、ヘッドギア200に後退力を加えるように構成することができ、これによりヘッドギア200の周囲が短くなるか、又は編組要素などのヘッドギア200の一部の長さが短くなる傾向がある。いくつかの構成では、弾性要素が編組要素に組み込まれる。ヨーク202は、1つ又は複数の方向ロックを組み込むことができ、そのそれぞれは、1つ又は複数のロック部材を含み得る。各ロック部材は、一般にワッシャの形態であり、本明細書では「ロックワッシャ」又は「ワッシャ」と呼ばれることがある。すなわち、ロックワッシャは、フィラメントが通過する開口部を画定する比較的平坦な部材であり得る。ロックワッシャは、ヘッドギアを伸ばす間にフィラメントと摩擦係合するように構成することができるが、ヘッドギアの後退中に摩擦の低減された動き又は比較的摩擦のない動きを可能にする。方向ロック又はワッシャ機構は、ヨーク/コレクタ202の端部に組み込まれ得、ヨーク/コレクタ202の本体は、本体内にフィラメントを受け入れるために実質的に中空であり得る。ヘッドギア又はその任意の部分は、本出願人の米国特許出願公開第2016/0082217号明細書、2015年9月16日に出願された米国特許出願公開第14/856,193号明細書及びPCT国際公開第2016/043603号に開示された実施形態のいずれかに従って構成することができる。それらの全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
図3に示すように、ハローストラップ204は、上部205及び後部206を含む。上部205と後部206との間の境界線203は、例えば、略平行に又は図示のようにサイドストラップ208の長手方向軸に沿って接合部207を通して延在することができる。図示された配置では、上部205は、使用中、使用者の頭頂部を越えて延在する。後部206は、使用中、使用者の後頭部にわたって延在する。上部205及び後部206は、一体的に形成され、連続(ループ)ストラップを形成する。サイドストラップ208は、使用中に使用者の耳よりも上の部分で使用者の頬に沿ってヨーク202まで延在する。サイドストラップ208は、使用中、使用者の目の下を通過する。図示の実施形態では、サイドストラップ208は、ハローストラップ204に永久的に接続されている。
ハローストラップ204の後部206の幅は、図4に示すように、ヘッドギア200の(ヘッドギア200の正面から見たとき(図4に示すように)又は後部から見たときの)中心線201に向かって増加する。中心線201に沿って又はそれに平行に延在する後部206の幅Wr(換言すれば、ヘッドギア200が使用中に使用者の頭部に配置されているときに使用者の後頭部に接触する後部206の最も遠位又は最も後方の地点)は、したがって、後部206の最大幅であり、接合部207に隣接する後部206の幅よりも大きい。使用者の後頭部に向かって広くなる幅は、有利により大きい接触面積をハローストラップ204と使用者の頭部との間に提供し、使用中、ヘッドギア200を使用者の頭部に固定する一助となり、より狭いストラップに比べて快適性を高めることができる。使用者の後頭部に向かって広くなる幅は、同様に又は代わりに、マスクアセンブリ100を着用及び/又は脱ぐときに使用者がより簡単に及び/又はより直感的に掴むことができる把持位置を提供することができる。触覚フィードバックを提供するために材料の追加層を追加することで把持位置の機能及び審美面をさらに改善することができる。
各サイドストラップ208は、図11に示すように、編組コア210を含むことができる。編組コア210の第1の端部は、自動調整可能ヘッドギアシステムのフィラメント220の1つに結合される。編組コア210の第2の反対側の端部は、本明細書でより詳細に記載するように、オーバーモールドツール300内のサイドストラップ208の位置を支援するように位置決め及び設計された位置決め特徴部212を含む。本明細書でより詳細に記載するように、位置決め特徴部212を含む編組コア210の第2の端部は、ハローストラップ204に結合される。編組コア210は、図示のように、第2の端部及び/又は位置決め特徴部212に近接した拡張領域214を含むことができる。拡張領域214は、自動調整可能ヘッドギアシステムの編組要素216を編組コア210に接続するための位置を提供することができる。
編組コア210は、サイドストラップ208の支持ビームとして機能することができる。編組コア210は、可撓性であるが、フィラメント220よりも比較的より剛性であり得る。その原因は、例えば、編組コア210が、フィラメント220よりも比較的硬い又は剛性の材料から作られるか又はそれを含むため、及び/又は編組コア210及びフィラメント220の相対寸法のためである(例えば、編組コア210は、フィラメント220よりも厚くすることができ、これは、フィラメント220に比べて編組コア210により大きい剛性を与えることができる)。編組コア210は、フィラメント220のみと比較して、調整機構の調整長さの少なくとも一部に追加の構造を提供することにより、調整機構の安定性を有利に向上させる。例えば、編組コア220は、編組要素216に構造及び支持を提供し、マスクインターフェース102に加えられた負荷を、ヨーク202を介してヘッドギア200に伝達する編組要素216の能力を改善し、それにより使用者の顔の上でのマスクの安定性を改善する。フィラメントの座屈の減少は、調整機構の作動長さを短縮又は最小化するのに役立ち得る。編組コア210に関する追加の詳細は、本出願人の米国仮特許出願第62/525,643号明細書に見出すことができ、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
図12及び13に示されるように、図示された編組要素216は、形状が管状であり、編組コア210を囲む(位置決め特徴部212を除いて)。編組要素216は、フィラメント220の一部も囲むことができる。編組要素216は、編組コア210に接続、例えば永久的に接続される。図示の実施形態では、編組要素216の第1の端部が拡張領域214で編組コア210に接続される。編組要素216は、編組コア210の残りの部分にもフィラメント220にも接続されておらず、その結果、編組要素216は、伸びることができ、したがって編組コア210の残りの部分及びフィラメント220に対して並進できるようになっている。図12に示すように、拡張領域214で編組コア210に接続された第1の端部の反対側の編組要素216の第2の端部は、ヨーク202の端部キャップ250に接続、例えばオーバーモールドされる。
図示の例では、図7に示すように、ハローストラップ204とサイドストラップ208との間の接合部207は、サイドストラップ208をハローストラップ204に永久的に接続するオーバーモールド部分によって形成されるか又はそれを含むことができる。ハローストラップ204は、イントラモールドプロセスを介して形成することができ、その例は、本出願人のPCT国際公開第2016/043603号に記載されており、その全体は、本明細書に組み込まれる。「イントラモールド」は、溶融プラスチックをテキスタイルケーシングに適用することにより、一体構造としてプラスチックコア及びテキスタイルケーシングとして構成要素を形成することを含む。「イントラモールド」されたストラップ又は他の任意の構成要素は、テキスタイルケーシングに溶融プラスチックを適用することにより形成された構成要素である。図8に示すように、バーストスルー突起260は、イントラモールドプロセス中に形成され、ハローストラップ204の上部205と後部206との間の境界線203又はその近傍にハローストラップ204から延在する。「バーストスルー成形」は、本出願人のPCT国際公開第2017/158476号に記載されており、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。バーストスルー成形は、上記のイントラモールドの変形である。バーストスルー成形プロセスは、溶融プラスチックをテキスタイルケーシングに導入し、溶融プラスチックをテキスタイルケーシングの一部に押し通すことを含む。バーストスルー成形プロセスにより形成された構成要素は、テキスタイルケーシングと一体に形成された単一のプラスチックコアを含み、単一のプラスチックコアは、テキスタイルケーシングを通して延在する部分を有する。バーストスルー突起260のそれぞれは、オーバーモールドツール300内のハローストラップ204の位置を支援するように位置決め及び設計された位置決め特徴部262を含む。
図9に示すように、オーバーモールドツール300は、2つの位置決め特徴部302、304を含む。第1の位置決め特徴部302は、図10及び14に示すようにハローストラップ204の位置決め特徴部262と係合、インターロック又は相互作用する。第2の位置決め特徴部304は、図14に示されるように、サイドストラップ208の編組コア210の位置決め特徴部212と係合、インターロック又は相互作用する。ハローストラップ204及びサイドストラップ208がオーバーモールドツール300に適切に位置決めされると、図15に示されるように、バーストスルー突起260及び位置決め特徴部212を含むサイドストラップ208の編組コア210の端部は、オーバーモールドされて接合部207を形成する。接合部207のオーバーモールド材料は、編組要素216を編組コア210にさらに固定するために、図示のように編組コア210の拡張部214に接続された編組要素216の一部を覆うことができる。代わりに、接合部207のオーバーモールド材料は、編組コア210への編組要素216の唯一又は主要な接続であり得る。オーバーモールドは、ハローストラップ204とサイドストラップ208との間に永久的な接続を形成し、その結果、その2つが分離できないようにする。図6~7及び15に示すように、オーバーモールドされた接合部207は、非対称である。接合部207の下縁部(すなわちハローストラップ204の後部206に向かって位置付けられ、それに面する接合部207の縁部)は、使用者が接合部207を使用者の耳の上方に配置することを促進するために、図示のように湾曲又は輪郭を付けることができる。図示の実施形態では、接合部207の下縁部は、接合部の反対側の上縁部よりも長い。下縁部は、上縁部よりも大きい曲率半径を有する。ハローストラップ204に沿って又は隣接して延在する接合部207の縁部は、上部205に沿って延在するよりも、ハローストラップ204の後部206に沿ってさらに延在する。
ヨーク202は、使用中、フレーム106に結合、例えば取り外し可能に結合する。図示された例では、ヨーク202は、湾曲した又は前方に面した凸状プロファイルを有する。図16~20に示されるように、ヨーク202は、ヨーク位置決め特徴部254を含む。ヨーク位置決め特徴部254は、フレーム106の対応する特徴部と整列するように設計され、使用中、フレーム106とヨーク202との正しい整列を案内及び/又は示す一助となる。ヨーク位置決め特徴部254と、フレーム106の対応する特徴部との間の相互作用は、同様に又は代わりに、ヨーク202とフレーム106との間の相対的な横方向の力に抵抗することにより、ヨーク202をフレーム106に固定する一助となり得る。図示の例では、ヨーク位置決め特徴部254は、ヨーク202の上部後面又は縁部に沿って延在する。ヨーク202は、フレーム106上の対応するヨーク接続突起160(図21~25に示す)と整列及び相互作用してヨーク202をフレーム106に取り外し可能に接続する接続凹部256を含むことができる。図示の例では、ヨーク202は、4つの接続凹部256を含む(ヨーク202の頂面又は上面に2つ及びヨーク202の底面又は下面に2つ)。図示の例では、ヨーク202の上面の接続凹部256間の距離は、ヨーク202の下面の接続凹部256間の距離よりも大きい。
図17及び18に示されるように、ヨーク202の底面は、底面の中央部分が凹状であるように湾曲した輪郭を有する。換言すれば、ヨーク202は、ヨーク202の中央部又は中間部に高さが減少した領域258を有し、その結果、ヨーク202の中心線でのヨーク202の高さ(上面から底面まで測定される)は、ヨーク202の横端部における(すなわちエンドキャップ250における及び/又はそれに隣接する)ヨーク202の高さよりも低い。ヨーク202の非対称の高さは、フレーム106への接続のためのヨーク202の正しい向きを示すのに役立ち得、且つ/又は美的魅力を提供し得る。高さが減少した領域258は、フレーム106、特にガス送達導管110に接続するフレーム106の部分を収容することもできる。図19~20に示すように、ヨーク202の厚さ(前面から後面まで測定される)は、ヨーク202の長さ全体(一方の横方向端部から他方の横方向端部まで測定される)にわたって実質的に均一又は一定であり、その結果、横方向端部に近い厚さT1は、ヨーク202の中心線に沿って厚さT2に等しいか又は略等しい。
図21~26に示されるように、フレーム106は、本体134と、本体から延在する突出又は放射状構造135とを含む。突出構造135は、フレーム本体を部分的又は完全に円周方向に取り囲むことができるフランジ、スカート又は壁、例えば周囲壁の形態であり得る。突出構造135は、前面112及び後面114を有する。フレームは、入口カラー108及び出口カラー140を含む。入口及び出口カラーは、フレーム本体を少なくとも部分的に画定する。入口カラー108は、前面112から突出し、出口カラー140は、後面114から突出する。したがって、壁135は、入口カラー108及び/又は出口カラー140に対して概ね又は実質的に半径方向に延在する。入口カラー108は、入口開口部109を画定し、出口カラー140は、出口開口部142を画定する。使用中、導管110は、入口カラー108に結合され、シール104は、出口カラー140に結合される。入口及び出口カラーは、流体連通しているチューブの形態である。導管110によって入口開口部109を介してフレーム106に供給されたガスは、入口カラー108から出口カラー140までフレーム106を通過し、出口開口部142を介してシール104に供給され、使用者に送達される。入口及び出口カラーの断面形状は、異なる。入口及び出口カラーは、互いに角度を付けて配置されたそれぞれの長手方向軸に沿って延在する。したがって、フレーム本体には、曲がったチューブ構成が設けられる。前面112は、前面112にわたって横方向に延在する凹部領域154を含む。凹部領域154は、ヨーク202がフレーム106に結合されるときにヨーク202を受け入れる。図示の実施形態では、凹部領域154は、入口カラー108の上に位置付けられる。したがって、ヨーク202は、ヨーク202がフレーム106に結合されると、入口カラー108の上でフレーム106に接触する。
図示の例では、フレーム106は、凹部領域154から上方に延在し、次に前方に湾曲して凹部領域154の上に張り出す壁135の一部として形成された2つのクリップ又は張り出し部156を含む。張り出し部156は、ヨーク202を受け入れる凹部領域154の上部境界を形成する。ヨーク202をフレーム106に結合するために、ヨーク202を凹部領域154に水平に、すなわち前後方向にクリップ又はスナップ留めすることができる。いくつかの例では、ヨーク202をフレーム106から取り外すために、ヨーク202の底縁部に続く凹部領域154からヨークを回転又は旋回させることができる。代わりに、ヨーク202をヨーク202の1つの横方向端部に続く凹部領域154から旋回又は引き出すことができる。図示の形態では、張り出し部156は、ギャップ158によって分離されている。ヨーク202が凹部領域154に受け入れられると、ヨーク位置決め特徴部254は、図27に示されるようにギャップ158に受け入れられる。いくつかの構成では、ヨーク位置決め特徴部254は、ギャップ158に密に受け入れられる。これは、ヨーク202をフレーム106と適切に整列させるのに役立ち、且つ/又はヨーク202をフレーム106に結合するのに役立ち得る。図示のように、ヨーク位置決め特徴部254及び張り出し部156は、ヨーク202がフレーム106に結合されると、ヨーク位置決め特徴部254が、ヨーク位置決め特徴部254及び張り出し部156の上面、及び/又は後面、及び/又は前面に沿って張り出し部156と同一平面になるようなサイズ及び形状である。張り出し部156は、ギャップ158内のヨーク位置決め特徴部254の位置決めにより、ヨーク202とフレーム106との間の相対的な横方向の動きを抑制又は制限することを促進し得る。
各張り出し部156は、張り出し部156の前方に湾曲した部分の下面から凹部領域154に向かって突出するヨーク接続突起160を含む。フレーム106は、凹部領域154の下壁又は境界から凹部領域154に延在する2つの追加のヨーク接続突起160を含む。ヨーク202が凹部領域154に受け入れられると、フレーム106のヨーク接続突起160は、ヨーク202の接続凹部256に受け入れられる。図示の例では、張り出し部156から延在するヨーク接続突起160間の距離は、凹部領域154の下壁から延在するヨーク接続突起160間の距離より大きい。張り出し部156から延在するヨーク接続突起160及び凹部領域154の下壁から延在するヨーク接続突起160の間隔は、それぞれヨーク202の上面の接続凹部256とヨーク202の底面の接続凹部256との間の間隔に一致する。張り出し部156のヨーク接続突起160は、ヨーク202の上面の接続凹部256に受け入れられ、凹部領域154の下壁又は境界に沿って位置付けられたヨーク接続突起160は、ヨーク202の底面の接続凹部256に受け入れられる。ヨーク接続突起160と接続凹部256との係合は、ヨーク202とフレーム106との間の取り外し可能な接続を可能にする。他の例では、フレーム、例えば張り出し部156及び凹部領域154の下壁は、接続凹部を含むことができ、ヨーク202は、接続突起を含むことができる。
図示の形態では、入口カラー108は、前面112から、直接又は垂直に外向きではなく、下向きに斜めに延在する。このような構成により、導管110は、直接外向きではなく、幾分下向きになり(使用者の頭部が直立位置にあるとき)、これは、フレーム106上の導管110からのホースの生じ得る抗力を減らすのに役立ち得る。そのような構成は、同様に又は代わりに、下向きの角度により使用中に導管110が患者の視界からいくらか外れることを可能にするため、患者により邪魔にならない感覚を提供し得る。入口カラー108は、導管110の入口カラー108への接続を保持及び/又は可能にする突起116を含む。図示の例では、突起116は、入口カラー108の縁部(すなわち壁135から離れて位置する縁部)の近く又はそれに隣接する入口カラー108の内面から内側に突出している。突起116は、内面の周囲全体に沿って円周方向に延在することができるか、又は1つ又は複数のセグメントで内面の周囲に部分的にのみ延在することができる。導管110は、突起116を介して又はそれを用いてカラー108に結合することができ、例えば不可逆的又は永久的に結合することができる。入口カラー108は、複数のバイアス通気孔118を含むことができる。図示の例では、複数のバイアス通気孔118は、入口カラー108の周囲に配置されているが、入口カラー108の周囲全体には延在しない。バイアス通気孔118は、入口カラー108の底部の周囲に延在しなくてもよいか又は省略され得る。この配置は、バイアス通気孔118を通る流れが使用者に向けられることを防止又は抑制する一助となり得る。流れが使用者に向けられると、入口カラー108、したがって導管110の下向きの角度により、使用中に不快感を引き起こす可能性がある。
出口カラー140は、シール104(又は本明細書に記載のシールクリップ)を出口カラー140に接続及び保持することを促進する凹部などの1つ又は複数の接続特徴部144を含む。シール104又はシールクリップは、接続特徴部144及び/又は締まり嵌めを介して出口カラー140に結合することができる。シール104又はシールクリップが出口カラー140に押し付けられると、壁135は、シール104又はシールクリップの停止部として機能し、例えば触覚及び/又は視覚的合図を提供することにより、シール104が又はシールクリップがフレーム106に完全に結合されたことを使用者に示す。
本明細書に記載されるように、ヨーク202は、ヘッドギア200をフレーム106に結合し、自動調整可能なヘッドギアシステムのフィラメント220のためのコレクタ又はハウジングとして機能することができる。図28~37に示されるように、ヨーク202は、ヨーク前部230、ヨーク後部232、フィラメント分割インサート240、2つのワッシャハウジング270及びヨーク202の各横方向端部に1つずつの2つのエンドキャップ250を含む。ヨーク前部230及びヨーク後部232は、概ねC字形の断面を有することができ、ここで、例えば図37に示すように、ヨーク前部230は、後方に面する凹面であり、ヨーク後部232は、前方に面する凹面であり、結合されると、それらの間に空間を形成する。図示の例では、ヨーク後部232の横方向端部は、エンドキャップインサート238を含むか又はそれによって形成される。各エンドキャップインサート238は、図32に示すように、エンドキャップインサート238の後面から突出するエンドキャップ接続突起239を含む。図示の例では、ヨーク後部232は、図31~32に示されるように、ヨーク位置決め特徴部254及び接続凹部256を含む。
ヨーク前部230及びヨーク後部232は、例えば、締まり嵌め又はスナップ嵌めを介して互いに結合され得る。図示の例では、ヨーク前部230は、図34に示すように、ヨーク前部230の上壁の内面から下方に突出する突起234と、ヨーク前部230の下壁の内面から上方に突出する突起234とを含む。突起234は、ヨーク前部230の一部又は全長に沿って延在することができる。ヨーク後部232は、図37に示すように、ヨーク後部232の上壁の外面に凹部236を含み、ヨーク後部232の下壁の外面に凹部236を含む。同様に図37に示すように、ヨーク前部230とヨーク後部232とが一緒に結合されるとき、ヨーク前部230の突起234は、ヨーク前部230とヨーク後部232とを一緒に固定するためにヨーク後部232の凹部236に受け入れられる。
各ワッシャハウジング270は、図28B、28C、28D及び28Eに示すように、自動調整可能なヘッドギアシステムのロック機構の一部として機能する1つ又は複数のワッシャ272を収容する。フィラメント220は、図示のようにワッシャ272を通して延在する。ワッシャ272は、同じ(図28D及びE)又は異なる(図28C)場合がある。ワッシャ272が実線で示される位置にあり、ワッシャ開口部の軸がフィラメント220の長手方向軸と整列するか又はより密接に整列すると、フィラメント220は、図28C、D若しくはEの右から左への方向に、又は関連するヘッドギアの円周若しくはヘッドギアの一部の長さを短くする傾向のある方向に相対的に低い抵抗量でワッシャ272の開口部を通して移動することができる。これは、ワッシャ272又は方向ロックの解放又はロック解除位置と呼ぶことができる。フィラメント220の反対方向(図28C、D若しくはEの左から右、又は関連するヘッドギアの周囲若しくはヘッドギアの一部の長さを増加させる傾向のある方向)の動きに応答して、ワッシャ272は、ワッシャ272とフィラメント220との間の摩擦接触の結果として移動に対する抵抗が解放位置よりも相対的に大きい点線で示される位置まで又はそこに向かってフィラメント220とともに移動する。これは、ワッシャ272又は方向ロックのロック位置と呼ぶことができる。好ましくは、ロック位置でのフィラメント220の移動に対する抵抗は、ヘッドギアの全体構成(例えば、採用される方向ロックの数)を考慮して、所与の治療のためのインターフェース内の加圧ガスによって生成されるブローオフ力に抵抗するのに十分である。図示された方向ロックの他の変形又は他のタイプの方向ロックを採用することもできる。そのようなロック機構の例は、PCT国際公開第2017/158544号及び米国特許出願公開第2016/0082217号明細書に示され記載されており、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
端部キャップ250は、ヨーク前部230及びヨーク後部232を互いに固定し、サイドストラップ208をヨーク202に結合し、且つ/又はフィラメント220のヨーク202への入口を提供するのに役立ち得る。図35~36に示すように、各エンドキャップ250の後壁の内面は、接続凹部252を含む。接続凹部252は、エンドキャップ250をエンドキャップインサート238に固定するのに役立つように、エンドキャップ250がエンドキャップインサート238に結合されると、エンドキャップ接続突起239を受け入れる。各エンドキャップ250の後壁の内側縁部(すなわちエンドキャップ250がヨーク前部230及び/又はヨーク後部232に結合されるとき、エンドキャップ250の残りの部分に対して内側に位置するエンドキャップ250の縁部)は、接続凹部252がエンドキャップインサート238のエンドキャップ接続突起239を受け入れるように、エンドキャップ250を適所に案内することを促進する凹状先行縁部253を含むことができる。図示された実施形態では、凹状先行縁部253は、内側端部とエンドキャップ250の後壁の内面との間の角に沿って位置付けられる。各エンドキャップ250の横方向の端部又は壁(すなわちエンドキャップ250がヨーク202に結合されるとき、ヨーク202の横方向端部を形成するエンドキャップ250の端部又は壁)は、図36に示されるように開口部280を含む。各開口部280は、フィラメント220の1つを受け入れて、フィラメント220がサイドストラップ208からエンドキャップ250を通過し、ヨーク202に入ることを可能にする。
ヨーク202を組み立てるために、フィラメント分割インサート240及び2つのワッシャハウジング270がヨーク後部232に配置され、ヨーク前部230はヨーク後部232に結合される。各エンドキャップ250は、エンドキャップインサート238の1つに結合することができる。ヨーク前部230とヨーク後部232とが互いに結合されると、フィラメント分割インサート240及び2つのワッシャハウジング270は、ヨーク前部230とヨーク後部232との間に配置及び固定される。
各サイドストラップ208からのフィラメント220は、2つのフィラメント220がヨーク202を通り抜けるようにヨーク202内に延在する。フィラメント分割インサート240は、ヨーク202の内部を分離して、2つのフィラメント220のための別個のライン経路を作り出す。図29~30に示すように、第1のライン経路282は、フィラメント分割インサート240の前部及びヨーク前部230によって少なくとも部分的に画定され、第2のライン経路284は、フィラメント分割インサート240の後部及びヨーク後部232によって少なくとも部分的に画定される。したがって、一方のフィラメント220は、フィラメント分割インサート240の前の第1のライン経路282にあり、他方のフィラメント220は、フィラメント分割インサート240の後ろの第2のライン経路284にある。第1のフィラメント220は、第1のエンドキャップ250及び第1のワッシャハウジング270のワッシャを通過して第1のライン経路282に入る。第2のフィラメント220は、第2のエンドキャップ250及び第2のワッシャハウジング270を通過して第2のライン経路284に入る。
図29~39に示されるように、第1及び第2のライン経路282、284は、フィラメント220がライン経路に入る端部でより高い高さ又は幅を有する。これは、フィラメント220がワッシャハウジング270を出た直後又は出て直ちにフィラメント220に鋭い曲がりが形成されることを防止又は阻止するのに有利に役立つことができ、ワッシャがフィラメント220と適切に係合することを促進し得る。これは、同様に又は代わりに、フィラメント220及びヘッドギアの後退中、フィラメント220がヨーク202の内部形状に引っかかることを防止又は阻止するのに役立ち得る。
分離されたライン経路は、2つのフィラメント220間の干渉を防止又は阻止する。ライン経路282、284は、前後方向に分離されるため、ワッシャハウジング270及びその中に収容されるワッシャの両方を図28に示すように同じ方向に向けることができる。ワッシャハウジング270及びワッシャを同じ方向に向けることは、2つのサイドストラップ208の動作間の一貫性を提供するのに有利に役立つ。ライン経路が前後方向に分離されておらず、両方のワッシャハウジング270が同じ方向に向けられた場合、2つのフィラメント220は、互いに干渉し、例えばバッキング、ジャミング及び/又はもつれを引き起こす可能性があり、それにより自動調整可能なヘッドギア機構の円滑な動作が妨げられる可能性がある。ワッシャハウジング270及びワッシャの向きを反対にする(例えば、一方が他方に対して上下逆になる)と、ライン経路が上下方向に分離されることを許容し得るため、不均一な動作並びに/又はサイドストラップ208及び/若しくは方向ロック間の摩耗が発生する可能性がある。
図38~42は、フレーム106に結合することができる導管110の例示的な実施形態を示す。導管フレームコネクタ190は、図42に示すように導管110の第1の端部に結合、例えばオーバーモールドされる。導管フレームコネクタ190は、導管110をフレーム106に結合、例えば永久的に結合する。導管フレームコネクタ190は、締まり嵌めを介してフレーム106に結合することができる。スイベルコネクタ192は、導管110の第2の反対端部に結合、例えばオーバーモールドされる。スイベルコネクタ192は、CPAPホース又は他のガス供給チューブへの回転可能且つ取り外し可能な接続を可能にするスイベル194に導管110を結合する。図示された例では、スイベルコネクタ192は、拡大リング191と、拡大リング191から遠位に(導管110から離れる方に)延在する突起193とを含む。スイベル194は、突起193に結合される。スイベル194が突起193に押し付けられることにより、スイベル194が拡大リング191に当接するまで、スイベル194は、スイベルコネクタ192に結合することができる。
スイベル194は、CPAPホース又は他のガス供給チューブをフレーム106及びシール104から少なくとも部分的に切り離すことができる。図40に示すように、スイベル194は、スイベルコネクタ192及び導管110から分離して、フレーム106及びシール104をCPAPホース又はガス供給チューブから取り外すことができる。スイベル194は、スイベル196をスイベルコネクタ192及び導管110から分離するためにスイベル196を把持する場所についての改善された把持及び/又は触覚フィードバックを使用者に提供するために、グリップ196、例えばスカラップ突起を含むことができる。スイベル194は、スイベルコネクタ192に対して旋回することができ、これは、導管110からCPAPホース又はガス供給チューブにかかる力を分離することを促進し得る。
図43~51に示すように、マスクインターフェース102は、シール104とシールクリップアセンブリ又はシールクリップ122とを含むシールアセンブリを含むことができる。図示の構成では、シールクリップ122は、シールクリップ部材122a、122bの対を含む。シールアセンブリは、フレーム106の出口カラー140に取り付けられる。シール104は、図51に示されるように、シール104のベース部121によって囲まれたガス入口開口部120を含む。シール104は、例えばエラストマー、シリコーン、ゴムなど、張力下で伸びることができるが、張力を取り除くと元の形状に実質的に戻る伸縮性のある弾性材料から形成され得る。シールクリップ122は、シール104をフレーム106に結合することを可能にするか又は補助する剛性構成要素を提供することができる。代わりに、シール104のベース部121は、ベース部121の内側(又は別の適切なシール構造)が出口カラー140の外面を実質的に囲み、且つそれに対してシールを形成するようにフレーム106の出口カラー140の周りに伸びるように構成され得る。クリップは、出口カラー上に伸びるように構成されたエラストマー(好ましくはシールよりも剛性が高い)から形成することもできる。
本明細書に記載されるように、出口カラー140の外面は、凹部などの1つ又は複数の接続特徴部144を含むことができる。シールクリップ122は、シールクリップ122を介してシール104を出口カラー140に結合及び固定するのに役立つ、図43及び45に示す対応する突起などの1つ又は複数の対応する接続特徴部124を含むことができる。シール104及び/又はシールクリップ122が出口カラー140に押し付けられると、対応する接続特徴部144、124は、互いに係合して、シール及び/又はシールクリップ122が出口カラー140から引き抜かれること及び/又は出口カラー140に対して回転することを阻止するのに役立ち得る。出口カラー140並びにシール104及び/又はシールクリップ122は、非対称の形状を有することができ、これは、シール104及びシールクリップ122が出口カラー140上で又は出口カラー140に対して回転することを防止又は阻止するのに役立ち得る。
図44に示すように、図示の例では、シールアセンブリは、シール104、内側クリップ部分又は部材122a及び外側クリップ部分又は部材122bを含む。内側クリップ部材122a及び外側クリップ部材122bは、ガス入口120を形成する開口部を画定するカラー又はリングを形成し得る。ガス入口120は、フレーム106の出口カラー140と実質的に同じ形状(例えば、非円形)及び寸法であり得る。内側クリップ部材122aは、出口カラー140の外面を実質的に取り囲んでシールするように構成された内面を含むことができる。内側クリップ部材122aは、シール104の内部空洞内、例えばベース部121の内側の周囲に配置することができる。外側クリップ部材122bは、シールの外面、例えばベース部121の外側の周囲に配置することができる。内側クリップ部材122a及び外側クリップ部材122bが例えば締まり嵌め接続123を介して互いに接続されると、シール104、例えばベース部121は、したがって、図45に示すように内側クリップ部材122aと外側クリップ部材122bとの間にクランプされる。シール104は、シール104に対するクリップ122の適切な位置合わせ及び位置決めに役立つ位置合わせ特徴部126を含むことができる。図51に示すように、位置合わせ特徴部126は、ベース部121の内部に沿って位置付けることができる。
上述のように、図示の例では、シール104は、使用中、患者の鼻孔の内側をシールするピローマスクであり、患者/使用者の鼻の下面をシールする二次鼻下又はネーザル下部分を含む。シール104は、患者/使用者の鼻の下に、鼻に対して横方向に延在する顔の部分に沿って且つ使用者の上唇に沿って気密シールを形成するように構成される。シール104は、患者/使用者の鼻孔の内側を実質的にシールする突起又は鼻ピローを含む。シール104の残りの部分は、使用者の鼻の周りで膨張して適合し、シール104を適切に配置又は位置決めし、シール104を支持し、且つ/又は移動中に鼻ピローと使用者の鼻孔との間のシールが漏れた場合の二次シールとして機能するのに役立つ。本明細書に記載され、且つ/又は本明細書に記載されるマスクアセンブリで使用できるシールに関する追加情報は、本出願人のPCT国際公開第2017/160166号に見出すことができ、これは、ここで、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載されるように、ヘッドギア200は、自動的に調整可能であり得る。マスクアセンブリ100を着用及び/又は脱ぐために、使用者は、ヨーク202、フレーム106及びシール104から又はそれらに対してハローストラップ204を引き離すことができる。これにより、サイドストラップ208の編組要素216が引き伸ばされ、フィラメント220(編組コア210及び接合部207を介してハローストラップ204に対して固定されている)がヨーク202内にヨーク202に対してスライドして、ヘッドギア200の長さ又はサイズ全体を増加させる。マスクアセンブリ100が使用者の頭部及び顔に位置付けられると、使用者は、ハローストラップ204を離し、ヘッドギア200の長さ又はサイズ全体が減少又は収縮し、使用者の頭部に合わせて自動的に調整又はサイズ調整することを可能にする。マスクアセンブリ100を着用するために、サイドストラップ208ではなく、ハローストラップ204の後部206を掴んで引っ張るように使用者を促し、案内することを促進するために、ハローストラップ204は、図52及び53に示されるようにテクスチャー加工された内面290を含むことができる。この例では、テクスチャー加工された内面290は、ハローストラップ204の全体の周りに延在する。図54及び55は、テクスチャー加工された内面290がハローストラップ204の内面の一部のみを覆う変形例を示す。この例では、テクスチャー加工された内面290は、ハローストラップ204の後部206の一部のみに配置されている。この例では、ハローストラップ204のテクスチャー加工された部分290と非テクスチャー加工部分との間に比較的鋭い境界がある。図56及び57は、テクスチャー加工された内面290がハローストラップ204の内面の一部のみ、例えば図示のようにハローストラップ204の後部206の一部のみを覆う別の変形例を示す。しかしながら、この例では、テクスチャー加工された表面290の部分には、次第に小さくなる縁部がある。換言すれば、テクスチャー加工された表面290又はパターンは、テクスチャー加工された表面290の部分が鋭く画定された縁部又は明確な移行点を有さないようにゆっくり又は徐々にフェードアウトし、非テクスチャー加工部分に溶け込む。テクスチャー加工された表面290は、ハローストラップ204の内面全体の周りに延在するか又はその一部のみに延在するかにかかわらず、ディンプル(図示)、リブ、クロス、スパイラル及び/又は他の設計又はテクスチャーの1つ又は複数を含むことができる。
ハローストラップ204の上部205及び後部206は、例えば、図58に示されるように異なる色であり得る。サイドストラップ208は、後部206と同じ色であり得る。サイドストラップ208と後部206とを同じ色にすることは、同じ色のサイドストラップ208と後部206とがヨーク202から使用者の後頭部を周るループを形成するため、使用者に対するヘッドギア200の正しい向きを強調するのに役立ち得る。いくつかの例では、上部205と後部206とは、編成され、一片に編まれ、且つ/又は他の方法で図示のように2つの色が徐々に弱まるか若しくは互いに混合するように構成され得る。
図59~61は、ヨーク202及びフレーム106の変形例を示す。上述のように、図示のヨーク202は、ヨーク位置決め特徴部254を含む。フレーム106は、ギャップによって分離される2つの張り出し部156を含む。ヨーク202がフレーム106に結合されると、フレーム位置決め特徴部254は、張り出し部156間のギャップに配置される。フレーム位置決め特徴部254及び張り出し部156は、ヨーク位置決め特徴部254がヨーク位置決め特徴部254及び張り出し部156の上面及び後面に沿って張り出し部156と同一平面上にあるようなサイズ及び形状である。この例では、ヨーク位置決め特徴部254は、図27の例のヨーク位置決め特徴部254よりも比較的大きいか又は長く、張り出し部156は、図27の例の張り出し部156よりも比較的小さいか又は短い。
図62~65は、ヨーク202及びフレーム106の別の変形例を示す。この例では、ヨーク202は、中央部分354と、中央部分354の各横方向端部から延在する2つの横方向部分356とを含む。横方向部分356は、中央部分354よりも大きい厚さ及び高さを有する。各横方向部分356は、図63に示すように、中央部分354に対して横方向部分356の後側又は裏側の横方向部分356の内側端部又は表面に凹部358を含む。フレーム106は、2つの横方向突起155を含み、それぞれヨーク202を受け入れる凹部領域154の各横方向端部又は縁部から外側又は横方向に延在する。ヨーク202がフレーム106に結合されると、横方向突起155は、図64~65に示すようにヨーク202の横方向部分356の凹部358に受け入れられ、ヨーク202をフレーム106に固定する。
図66~70は、ヨーク202及びフレーム106の別の変形例を示す。この例では、フレーム106は、図62~65の例のような2つの横方向突起155を含む。ヨーク202は、2つの凹部又は開口部368を含む。図示の例では、各凹部又は開口部368は、図67に示すように、ヨークの後面から突出するループ366内に又はループ366によって形成される。ヨーク202がフレーム106に結合されると、横方向突起155は、図66及び68~69に示すようにヨーク202の凹部368に受け入れられ、ヨーク202をフレーム106に固定する。
図71~73は、ヨーク202及びフレーム106の別の変形例を示す。この例では、フレーム106は、フレーム106から前方に延在する2つの上部張り出し部157及び2つの下部張り出し部159を含む。上部張り出し部157は、下向きの凹面であり、上部張り出し部159は、上向きの凹面である。ヨーク202は、上部張り出し部157と下部張り出し部159との間の領域に受け入れられる。ヨーク202と上部張り出し部157及び下部張り出し部159との間の締まり嵌めは、ヨーク202を所定の位置に保持する。ヨーク202及び/又はフレーム106は、1つ又は複数の位置決め特徴部(例えば、ヨーク位置決め特徴部254)を含むことができ、フレーム106に対してヨーク202を適切に中心に置くことを促進する。
図74は、呼吸療法を患者に送達するための呼吸マスクシステム又はマスクアセンブリ2100のさらなる例を示す。このシステムの特徴のいずれも、上又は下で記載されている特徴で置き換えることができ、その結果、明示的に示されていない新しい組合せになることがある。
マスクシステムは、シール及びフレームアセンブリ2102などのマスクインターフェースと、ヘッドギアアセンブリ2200とを含むことができる。マスクインターフェース2102及びヘッドギアアセンブリ2200は、ヘッドギア2200をマスクインターフェース2102に取り付ける接続システムを含むことができる。ヘッドギア2200をマスクインターフェース2102に取り付けるために、様々な形態の接続システムを使用することができる。マスクインターフェース2102は、様々なタイプのヘッドギアとともに使用することができる。ヘッドギア2200は、様々なマスクインターフェースで使用することができる。
マスクインターフェース又はシール及びフレームアセンブリ2102は、患者の口及び/又は鼻の周り及び/又は下をシールするためのシール2104と、シール2104を支持し、ヘッドギア2200にシール2104を取り付けるためのフレーム2106とを含むことができる。フレーム2106は、マスクインターフェース2102を介して患者にガスを送達するためのガス導管2110に取り付けるように構成されたガス入口を含むことができる。
呼吸マスクシステムのヘッドギア2200は、使用中に患者の顔にマスクインターフェース2102を保持する。ヘッドギア2200は、通常、マスクインターフェース2102に取り付けられ、患者の顔に対してマスクインターフェース2102をシールするために患者の後頭部の周りに巻き付く。
いくつかの例では、ヘッドギアアセンブリ2200は、マスクインターフェース2102に取り付けるように構成されたヨーク又はコレクタ2202を含む。いくつかの例では、マスクインターフェース2102は、ヨーク2202とマスクインターフェース2102とが一緒に取り付けられたとき、ヨーク2202の少なくとも一部を受け入れる凹部領域を含む。
ヨーク2202は、ヘッドギア2200のストラップに取り付けることができる。図74に示す例では、ヘッドギア2200は、ストラップのアセンブリを含み、それは、患者の後頭部に巻き付くように構成された後部ストラップ2204と、患者の頭頂部を越えて巻き付くように構成された上部ストラップ2206と、使用中に患者の頬に沿って延在するように構成された前部ストラップ2208の対とを含む。いくつかの例では、各前部ストラップ2208は、後部コネクタ2205により、ヘッドギアアセンブリ2200の後部ストラップ2204、例えば後部ストラップ2204の自由端2207又は自由端2207に結合されたコネクタに取り付けられる。各前部ストラップ2208は、コネクタが取り付けられ得る自由端を含み得る。各コネクタは、ヨーク2202上に位置する相補的なストラップコネクタと係合し得る。前部ストラップ2208とヨーク2202との間の接続は、スナップ嵌め接続、スクリュ及びねじタイプ接続又はフック接続など、適切な形態の接続であり得る。いくつかの例では、ヨーク2202は、ヨーク2202の各横方向端部にエンドキャップ2203を含む。各エンドキャップ2203は、コネクタとして機能することができ、図74に示すように前部ストラップ2208の1つに結合することができる。
いくつかの例では、ヘッドギアは、自動的に調整可能であり、且つ/又はヘッドギアが比較的低い抵抗で長さを短縮し、ヘッドギアの長さの増加に抵抗することを可能にする1つ又は複数の方向ロックを組み込むことができる。いくつかの構成では、方向ロックのロック力に打ち勝って、インターフェースアセンブリを着用及び脱ぐためにヘッドギアを長くすることができる。いくつかの例では、ヨーク2202は、自動調整可能なヘッドギアシステムで使用されるフィラメントのコレクタを形成する。
いくつかの例では、例えば図74に示すように、各前部ストラップ2208は、フィラメント2300を含み、フィラメント2300は、非弾性であり得、弾性編組などの弾性カバー2302内に延在し、且つ/又はそれによって覆われる。示されるように、フィラメント2300の長手方向軸は、弾性編組の長手方向軸と整列する(例えば、平行又は同軸である)ことができる。弾性編組は、後退手段又は付勢要素として機能して、引き伸ばし又は長さを増した後にヘッドギアを後退させるか又はヘッドギアの長さを短くすることができる。弾性編組の代わりに又はそれに加えて、他の後退手段又は付勢要素、例えば弾性フィラメント又は他の部材、任意の適切なタイプのバネ、反動機構又は本明細書に記載のいずれかを含むが、それに限定されない任意の他の適切な付勢要素を使用することができる。いくつかの例では、エンドキャップ2203は、弾性編組2302の端部にオーバーモールドされる。ヨーク2202又はヘッドギアの別の部分は、1つ又は複数の制限機構又は方向ロックを組み込むことができ、そのそれぞれは、ワッシャ機構2312(例えば、図75Aに示す)を含むことができ、ワッシャ機構2312は、ヘッドギアの伸長中にフィラメント2300と摩擦係合するように構成され得るが、ヘッドギアの後退中に比較的摩擦のない動きを可能にする。ワッシャ機構は、ヨーク/コレクタ2202の端部、例えばエンドキャップ2203又はエンドキャップ2203に隣接する又はその近くのヨーク/コレクタ2202の部分に組み込まれ得る。ヨーク/コレクタ2202の本体は、本体内にフィラメント2300を受け入れるために実質的に中空であり得る。いくつかの例では、ヨーク2202は、図83Aに示されるように、ヘッドギアの両側からヨーク2202内に延在するフィラメント2300を収容するための上部及び下部ライントラック2201を含む。
各ワッシャ機構2312は、円筒シャフト2314と、(図75Aに示されるように)シャフトから延在するアーム2316とを含むことができる。円筒シャフト2314は、ワッシャ機構2312を収容することができるワッシャハウジング2310と実質的に同じ幅であり、アーム2316は、より狭い。図示の構成では、アーム2316は、第1のセクション2316a及び第2のセクション2316bを含み、第1のセクション2316aは、円筒シャフト2314から半径方向又は垂直に延在し、第2のセクション2316bは、第1のセクション2316aの端部から鈍角で延在する。アーム2316の第2のセクション2316bは、フィラメント2300を受け入れるように構成された中央に位置する開口部を含む。フィラメント2300に張力を加えると、ワッシャ2312がロック位置及び/又は開位置間で前後に旋回する。例えば、図77B、79B及び81Bは、図の左側に向かう方向にフィラメント2300に力が加えられるロック構成の方向ロックを示す。この構成でフィラメント2300に加えられる力により、ワッシャ2312が旋回し、その結果、方向ロックを通るフィラメント2300の経路は、非線形であるか又は蛇行し、フィラメントの動きが制限される。図77C、79C及び81Cは、図の右側に向かう方向に力がフィラメント2300に加えられる、開いた構成の方向ロックを示す。この構成では、ワッシャ2312は、フィラメント2300の経路が実質的に直線になるように旋回される。これにより、フィラメント2300が方向ロックを介して実質的に自由に引っ張られる滑らかな経路が提供される。ヘッドギア又はその任意の部分は、本出願人の米国特許出願公開第2016/0082217号明細書、2015年9月16日に出願された米国特許出願公開第14/856,193号明細書及びPCT国際公開第2016/043603号に開示された実施形態のいずれかに従って構成することができ、それらの全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの例では、本開示によるフレーム2106及び/又はヘッドギア2200は、ヘッドギア2200とマスクインターフェース2102及び/又はフレーム2106との間の接合部又は接続を安定させるのに役立つ1つ又は複数の特徴部、例えば支持ビームを含み、これは、使用中の患者の顔に対するマスクのシールを安定させるのに役立ち得る。
例えば、図75A~77Cは、細長い相互係合部材又はアームの形態の支持ビームが、自動調節可能なヘッドギアシステムに構造及び支持を提供し、それが使用者の顔に対するシール2104の回転に抵抗する一助となり得る例を示す。図示された例では、相互係合部材又はアームは、内側レール2420及び外側レール2410を含み、これらは、内側レール2420及び外側レール2410のアセンブリ全体の長さを変えるために(したがって、関連するヘッドギアの長さを変えるために)互いに伸縮し合うことができる。図76A~76Bに示されるように、外側レール2410及び内側レール2420は、互いにインターロックする。いくつかの例では、内側レール2420及び/又は外側レール2410は、半剛性である。内側レール2420及び外側レール2410は、マスクインターフェース2102のフレーム又はサイドアーム2105、例えばフレーム2106、ヨーク2202、及び/又はフレーム2106、及び/又はヨーク2202の延長部に組み込むことができ、それらは、使用中に使用者の頬の上で延在する。図示された例では、外側レール2410は、サイドアーム2105から延在し、且つ/又はそれに結合される。図示された例では、内側レール2420は、ヘッドギア2200、例えば後部ストラップ2204から延在し、且つ/又はそれに結合される。他の例では、内側レール2420は、サイドアーム2105から延在し、且つ/又はそれに結合され得、外側レール2410は、例えば、後部ストラップ2204でヘッドギア2200から延在し、且つ/又はそれに結合され得る。内側レール2420及び外側レール410は、ヘッドギア2200の前部ストラップ2208に含まれるか、その一部又は全部として機能するか又はそれに取って代わることができる。ヘッドギア2200は、2組の内側レール2420及び外側レール2410を含み、使用中の使用者の顔の両側に1組ずつある。
図76Aに示されるように、内側レール2420は、細長いベース部2422から垂直又は実質的に垂直に突出する2つの細長い突起2424を含む。突起2424は、互いに離間している。外側レール2410は、細長いベース部2412から垂直又は実質的に垂直に突出する2つの細長い突起2414を含む。外側レール2410の突起2414は、内側レール2420の突起2424の間隔よりも広いか又は大きい距離だけ互いに離間している。内側レール2420の突起2424は、外側レール2410の突起2414の内側に又はその間に位置付けられる。図示の例では、外側及び内側レール2410、2420は、ベース部2412、2422と反対側の各突起2414、2424の端部にフランジ2416、2426を含む。内側レール2420のフランジ2426は、外側に突出し、外側レール2410のフランジ2416は、内側に突出する。図76Aに示されるように、外側レール2410のフランジ2416は、内側レール2420のフランジ2426と係合又は接触する。フランジ2416、2426の係合又は接触は、内側レール2420及び外側レール2410を一緒に固定するのに役立つ保持特徴部を形成する。内側レール2420及び外側レール2410は、使用中に互いに対して(例えば、長手方向に、互いに向かって及び離れるように、且つ/又はベース部2412、2422の長手方向軸に平行に延在する軸に沿って)スライドすることができる。
制限機構又はワッシャ機構2312を収容することができるワッシャハウジング2310を内側レール2420又は外側レール2410に結合することができる。図示の例では、ワッシャハウジング2310は、内側レール2420のそれぞれの端部に固定される(すなわち使用中の使用者の顔の各側に1つ)。図示の例では、自動調整機構は、非弾性フィラメント2300及び反動弾性体2304を含む。フィラメント2300の一端2301は、内側レール2420又は外側レール2410に対して固定又は留めることができる。非弾性フィラメント2300の反対側の端部は、図75Bに示されるように、例えばクリンプ又はシャトル2306によって反動弾性体2304に接合され得る。非弾性フィラメント2300の長手方向軸は、反動弾性体2304の長手方向軸と整列する(例えば、平行又は同軸である)ことができる。非弾性フィラメント2300、反動弾性体2304及び/又はシャトル2306の少なくとも一部は、ハウジング又はチューブ2308内に収容することができ、且つ/又はその中をスライドすることができる。チューブ2308は、フィラメント2300及び反動弾性体2304が内部でスライドするための低い又は比較的低い摩擦のハウジングを提供する。チューブ2308は、フィラメント2300及び反動弾性体2304を、自動調節機構の機能を低下させる可能性がある外力、例えばピローとの接触による干渉から保護するのに役立つ。
図77A~77Cは、使用中の内側レール2420及び外側レール2410を含むヘッドギア2200の動作を示す。図77Aに示すように、ニュートラル位置では、内側レール2420及び外側レール2410は、完全又は最大の範囲で重なり、ヘッドギアは、最小サイズ又は長さである。ヘッドギア2200は、マスクインターフェース2102をヘッドギア2200から引き離し、それにより伸長力を加えることにより、例えば着用及び/又は脱ぐために伸張又は伸長され得る。マスクインターフェース2102がヘッドギア2200から引き離されるとき、内側レール2420と外側レール2410とは、互いに対してスライドし、内側レール2420と外側レール2410との間の重なりを減らし、ヘッドギア2200の長さを増大する。内側レール2420と外側レール2410とが互いに離れる方にスライドするとき、図77Bに示すように、フィラメント2300がワッシャハウジング2310を通して引っ張られ、ワッシャ2312が係合して伸長に抵抗を与え、反動弾性体2304が伸張されて張力下に置かれる。伸長力が解放されると、図77Cに示すように、ヘッドギア2200は、自動的に後退する。反動弾性体2304の内力により、反動弾性体2304は、反動及び/又は後退する。反動弾性体2304によって提供される後退力は、フィラメント2300を、ワッシャハウジング2310を通して引き戻し(伸長中と反対方向に)、これにより、ワッシャ2312は、解放され、ワッシャハウジング2310を通して移動するフィラメント2300に対する抵抗を低減又は最小化する。フィラメント2300がワッシャハウジング2310を通して引き戻されるとき、外側レール2410及び内側レール2420が互いに向かって引き戻され、ヘッドギア2200の長さが短縮される。
図78A~79Cは、内側レール2420及び外側レール2410の形態の支持ビームと非弾性フィラメント2300とを含む自動ヘッドギア調整機構の別の例示的実施形態を示す。ヘッドギアは、2つのそのような調整機構を含むことができ、使用中、使用者の顔の両側に1つずつ置かれる。図示の例では、外側レール2410は、フレーム2106から延在し、それに結合され、且つ/又はそれに対して比較的より近くに位置付けられ、内側レール2420は、ヘッドギア又はワッシャハウジング2310から延在し、それに結合され、且つ/又はそれに対して比較的より近くに位置付けられる。他の例では、内側レール2420は、フレーム2106から延在し、それに結合され、且つ/又はそれに対して比較的より近くに位置付けられ、外側レール2410は、ヘッドギア又はワッシャハウジング2310から延在し、それに結合され、且つ/又はそれに対して比較的より近くに位置付けられる。図78A~79Cの実施形態は、内側レール2420、外側レール2410及びワッシャハウジング2310を囲む弾性チューブ2324も含む。弾性チューブ2324は、例えば、編み材料又は編組材料などの生地、シリコーン又はTPE(熱可塑性エラストマー)から作製することができるか又はそれを含むことができる。図示された例では、弾性チューブ2324の第1の端部は、外側レール2410に固定され、弾性チューブ2324の他端は、ワッシャハウジング2310又は別のヘッドギア構成要素に固定される。内側レール2420と外側レール2410とが逆になっている例では、弾性チューブ2324の第1の端部は、内側レール2420に固定される。フィラメント2300の一端は、内側レール2420又は外側レール2410に対して固定又は留めることができる。非弾性フィラメント2300の反対端部は、エンドストップ2303を形成するか又は含む。非弾性フィラメント2300の長手方向軸は、弾性チューブ2324の長手方向軸と整列する(例えば、平行又は同軸である)ことができる。
図78C及び79Aは、ヘッドギアのニュートラル位置を示し、ここで、内側レール2420及び外側レール2410は、その最大又は最大範囲まで重なり、ヘッドギアは、最小サイズ又は最小長さにある。ヘッドギア2200が例えば着用及び/又は脱ぐために伸張又は伸長されると、内側レール2420及び外側レール2410は、内側レール2420及び外側レール2410の長手方向軸に平行に延在する軸に沿って互いに離れる方向にスライドし、その結果、図78D及び79Bに示されるように、それらの間の重なりが減少し、フィラメント2300は、ワッシャハウジング2310を通して引っ張られ、ワッシャ2312は、フィラメントと係合して伸長に対して抵抗を提供し、伸長に抵抗する弾性チューブ2324は、伸張され、張力下に置かれる。エンドストップ2303は、弾性チューブ2324が伸張することができる量の停止部又は制限部を提供する。ワッシャハウジング2310は、ヘッドギアが伸長中にその最大長さに達したときにエンドストップ2303に接触し、エンドストップ2303は、ワッシャハウジング2310とフィラメント2300との互いに対するさらなる運動又は移動の可能性を防止、抑制又は低減する。伸長力が解放されると、ヘッドギア2200は、図79Cに示すように、使用者の頭部の周囲に一致又は実質的に一致し得るバランスの取れたフィット位置であり得るフィット位置に向かって自動的に後退する。バランスの取れたフィット位置は、ヘッドギアの保持力が、ヘッドギアを伸長しようとする治療によって誘発される力(例えば、ブローオフ力)及び/又は他の力(例えば、ホースの引っ張り力)と釣り合うヘッドギアの位置又は長さ(サイズ)であり得る。弾性チューブ2324の内力により、弾性チューブ2324は、反動及び/又は後退する。弾性チューブ2324によって提供される後退力は、外側レール2410をワッシャハウジング2310に向かって押し戻し、且つ/又はワッシャハウジング2310及びワッシャ2312を通してフィラメント2300を押し戻し(伸長中と反対方向に)、これにより、ワッシャ2312は、解放され、ワッシャハウジング2310を通して移動するフィラメント2300への抵抗を低減又は最小化する。
図80A~81Cは、伸縮部材を含む自動ヘッドギア調整機構の例示的な実施形態を示す。ヘッドギアは、2つのこのような調整機構を含むことができ、使用中、使用者の頭部の両側に1つずつ置かれる。示されるように、調整機構は、外側部材2430、内側部材2432、非弾性フィラメント2300、ワッシャハウジング2310及び弾性チューブ2438を含む。内側部材2432は、外側部材2430内に配置され、内側部材2432及び外側部材2430は、互いに対してスライドすることができる。伸縮式の内側部材2432及び外側部材2430は、支持ビームとして作用することができる。弾性チューブ2438は、内側部材2432、外側部材2430及びワッシャハウジング2310を取り囲む。図示の例では、外側部材2430は、ワッシャハウジング2310に結合され、弾性チューブ2438の第1の端部は、内側部材2432に固定され、弾性チューブ2438の他端は、ワッシャハウジング2310又は別のヘッドギア構成要素に固定される。他の例では、内側部材2432をワッシャハウジング2310に結合することができ、弾性チューブ2438の第1の端部を外側部材2430に固定することができる。弾性チューブ2438は、例えば、編み材料又は編組材料などの生地、シリコーン又はTPE(熱可塑性エラストマー)から作製することができるか又はそれを含むことができる。フィラメント2300の一端は、内側部材2432又は外側部材2430に対して固定又は留めることができる。非弾性フィラメント2300の反対側の端部は、エンドストップ2303を形成するか又は含む。フィラメント2300の長手方向軸は、弾性チューブ2438の長手方向軸と整列する(例えば、平行又は同軸である)ことができる。
図80C及び81Aに示されているニュートラル位置では、内側部材2432及び外側部材2430は、それらの完全又は最大範囲まで重なり、ヘッドギアは、その最小サイズ又は長さである。ヘッドギア2200が例えば着用及び/又は脱ぐために伸張又は伸長されると、内側部材2432及び外側部材2430は、互いの間の重なりが減少するように互いに対してスライドし、フィラメント2300は、ワッシャハウジング2310を通して引かれ、ワッシャ2312は、フィラメントと係合して伸長に対する抵抗を提供し、図80D及び81Bに示されるように、伸長に抵抗する弾性チューブ2438が伸張され、張力下に置かれる。エンドストップ2303は、内側部材2432及び外側部材2430の互いに対するスライド及び/又は弾性チューブ2438が伸張することが許される量に停止部又は制限部を提供することができる。ワッシャハウジング2310は、ヘッドギアが伸長中にその最大長に達したときにエンドストップ2303に接触し、エンドストップ2303は、ワッシャハウジング2310とフィラメント2300との互いに対するさらなる運動又は移動の可能性を防止、抑制又は低減する。伸長力が解放されると、図81Cに示すように、ヘッドギア2200は、自動的に後退する。弾性チューブ2438の内力により、弾性チューブ2438は、反動及び/又は後退する。弾性チューブ2438によって提供される後退力は、外側部材2430と内側部材2432との間の重なりが増加するように外側部材2430と内側部材2432とを互いに向かって押し戻し、且つ/又はワッシャハウジング2310を通してフィラメント2300を押し戻し(伸長中と反対方向に)、これにより、ワッシャは、解放され、ワッシャハウジング2310を通して移動するフィラメント2300への抵抗を低減又は最小化する。
いくつかの状況では、自動調整可能なヘッドギア機構のフィラメントは、後退中に座屈するか又は曲がることがある。これは、調整機構及び/又はヘッドギアが使用者にフィットするように小さいサイズに滑らかに後退する可能性を防止、抑制又は低減し得、これによりマスクインターフェースと使用者の顔との間のシール性が損なわれ得、且つ/又は使用者の快適性が低減し得る。フィラメントを曲げるか又は座屈するのに必要な力が、ワッシャ機構によってフィラメントに加えられる抵抗力よりも小さい場合、フィラメントは、座屈する可能性がある。その後、フィラメントがワッシャハウジング及びワッシャに入る前に、フィラメントは、曲がるか又は座屈し得る。例えば、図82A~82Bは、弾性編組2302内に配置されて延在する非弾性フィラメント2300を含む自動調整可能なヘッドギア機構の例を示す。編組2302の一端は、ヨーク2202の端部に結合され、編組2302の他端は、ヘッドギアの後部ストラップ2204に結合される。図82Bは、フィラメント2300が座屈した状態を示す。フィラメントが潜在的に曲がるか又は座屈する問題は、編組2302がより広い範囲のサイズ調整を提供するために増加したニュートラル又は最小の長さを有する実施形態において強調され得る。
この問題に対処するために、いくつかの例では、図83A~83Cに示すように、自動調整可能なヘッドギア機構は、編組2302内に収容されてスライドする編組コア2440の形態の支持ビームを含む。フィラメント2300は、例えば、オーバーモールドにより、編組コア2440に永久的に接合することができる。編組コア2440は、プラスチック製のヘッドギア又はヘッドギア構成要素と一体に形成することができ、且つ/又は例えば上述のイントラモールドにより、ヘッドギアストラップ、例えば後部ストラップ2204に永久的に接合することができる。イントラモールドプロセス及びイントラモールドされた製品の例は、PCT国際公開第2016/043603号及び米国特許出願公開第2016/0074614号明細書に記載されており、これらは、ここで、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態におけるイントラモールドされたヘッドギアストラップは、一体化されたプラスチックコアを有する布地のチューブを含む。これらの実施形態における編組コアは、布層を越えるそのプラスチックコアの延長部を含み得る。すなわち、編組コアは、一体化された布層のないプラスチックを含む。編組コア2440は、柔軟であり得るが、例えば編組コア2440がフィラメント2300よりも比較的硬い又は剛性の材料から作られているか含むため、及び/又は編組コア2440及びフィラメント2300の相対的な寸法のため、フィラメント2300よりも比較的柔軟であり得る(例えば、編組コア2440は、フィラメント2300よりも厚くすることができ、これは、フィラメント2300と比較して編組コア2440により大きい剛性を提供することができる)。弾性編組2302は、編組コア2440の長さに実質的に等しい最小長さX1を有することができる。編組コア2440は、フィラメント2300単独と比較して調整機構の調整長さの少なくとも一部に追加構造を提供することにより、調整機構の安定性を有利に高める。例えば、編組コア2440は、編組2302に構造と支持を提供し、ヨーク2202を介してマスクインターフェース2102に加えられた負荷をヘッドギア2200に伝達する編組2302の能力を改善し、それにより使用者の顔に対するマスクの安定性を改善する。フィラメントの座屈の減少は、調整機構の作動長さを短縮又は最小化するのに役立ち得る。図示された例では、ワッシャハウジング2310は、使用中にマスクインターフェースに結合するヨーク2202に含まれ、フィラメント2300は、ワッシャハウジング2310を通してヨーク2202内のライントラック2201に延在する。ヘッドギアは、2つのそのような調整機構を含むことができ、使用中、使用者の頭部の両側に1つずつ置かれる。
例えば、図83Aに示すニュートラル位置では、編組コア2440は、(例えば、図示のように)エンドキャップ2203に当接するか、又は(例えば、図87に示されるように且つ本明細書において又はヨーク202を含まない例及び/又は図75A~81Cに示される例においてより詳細に記載されるようにエンドキャップ2203を通して延在することによって)ワッシャハウジング2310に当接する。ヘッドギア2200が例えば着用及び/又は脱ぐために伸張又は伸長されると、弾性編組2302が伸張され、編組コア2440及び非弾性フィラメント2300が弾性編組2302内でスライドし、フィラメント2300がワッシャハウジング2310を通して引っ張られ、ワッシャは、図83Bに示すように、伸長に対する抵抗を提供するために係合する。弾性編組2302は、最大延長長さX2を有する。弾性編組2302が伸張されると、弾性編組2302は、編組コア2440によって部分的に支持され、弾性編組2302の長さは、フィラメント2300によってのみ支持される。弾性編組2302がその最大又は完全範囲及びその最大長さで伸張されると、編組コア2440によって支持されていない弾性編組2302の長さYは、X2とX1との差に等しい。伸長力が解放されると、図83Cに示すように、ヘッドギア2200は、自動的に後退する。弾性編組2302の内部力は、弾性編組2302を反動及び/又は後退させる。弾性編組2302によって提供される後退力は、フィラメント2300を、ワッシャハウジング2310を通して押し戻し(伸長中と反対方向に)、これにより、ワッシャは、解放され、ワッシャハウジング2310を通して移動するフィラメント2300に対する抵抗を低減又は最小化する。ヘッドギアが使用者にフィットされると、ヘッドギアは、図83Cに示すようにバランスの取れたフィット長さで安定する。バランスの取れたフィット長さは、使用者の頭部の周囲に一致するか又は実質的に一致し得る。バランスの取れたフィット長さでは、弾性編組2302は、使用者の頭部のサイズに依存して、最小長さX1~最大長さX2の長さを有することができ、編組コア2440によって支持されていない弾性編組2302の長さZは、Y未満であり得る。
図84A~84Bは、編組コア2440の例示的な実施形態を示す。フィラメント2300は、例えば、オーバーモールドによって編組コア2440の自由端2442に永久的に接合することができる。編組コア2440の固定端2444は、例えば、オーバーモールド又はイントラモールドにより、ヘッドギアストラップ、例えば後部ストラップ2204に永久的に接合することができる。固定端2444における隣接する又はその近くの編組コア2440の一部は、編組コア2440とヘッドギアストラップとの間の機械的接続の強度を改善する一助となるように設計された形状2448を含むことができる。形状2448は、図示のようにリブ付きの縁部及び/又は開口部を含むことができる。他の任意の適切な形状を使用することができる。開口部は、ヘッドギアストラップのオーバーモールド材料と編組コア440との間の機械的結合の形成を促進し得る。
図示の例では、編組コア2440は、湾曲しており、これにより、使用中、編組コア2440が使用者の頭部の湾曲に従うことが可能になり得る。編組コア2440の湾曲は、同様に又は代わりに、非使用時及び/又は着用及び脱ぐ間、(例えば、ヘッドギア2200がフープ状の構造又は形状を保持又は維持できるように)ヘッドギア2200を開いた状態に保つのに役立ち得、これは、ヘッドギア2200の使用者への簡単な取り付けを改善するのに役立ち得る。編組コア2440は、ヘッドギアストラップ又は編組がそれ自体及び/又はヘッドギアの他の部分と絡むか又はもつれる可能性を防止、抑制又は低減するのに役立ち得る。編組コア2440の湾曲は、フィラメント2300を正しい方向でワッシャハウジング2310に案内する一助となり得、これは、調整機構が効果的に機能することを妨げる可能性のあるフィラメント2300のねじれを低減又は最小化する一助となり得る。
編組コア2440は、編組2302が図83Bに示されるように完全に伸長されるとき、編組2302の幅よりも狭いか又はそれよりも小さい幅Wを有する。この幅の差は、編組コア2440と編組2302との間の摩擦が編組2302の伸長を制限することを低減又は防止するのに役立ち得る。編組コア2440の幅Wは、編組コア2440の厚さTよりも大きい。幅Wと比較してより小さい厚さTは、編組コア2440が厚さT及び/又は湾曲の方向に撓むことを可能にし、これによりヘッドギアが使用者の頭部の形状により容易に適合することが可能になり得る。厚さTと比較して増加した幅Wは、使用中の使用者に対して上下方向のマスクインターフェース2102の安定性を提供するのに役立つ。編組コア2440の幅は、自由端2442に向かってテーパ状にすることができる(すなわち、その結果、自由端2442は、固定端2444に近い編組コア2440の部分よりも狭くなる)。テーパ状の幅は、ヘッドギアのサイズが収縮しているとき、自由端2442が弾性編組2302の内側に突っかかるか又は引っかかる可能性を防止、抑制又は低減するのに役立ち得る。テーパ状の幅により、編組コア2440の長さに沿って力を均等に分散することが可能になり得る。テーパ状の幅により、自由端2442が固定端2444よりも柔軟になり、これは、自由端2442とフィラメント2300との間の柔軟性の差を低減することができる。代わりに、編組コア2440がフィラメント2300よりも著しく剛性である場合、フィラメント2300と編組コア2440との間の接合部又はその付近にヒンジ点が形成される可能性がある。したがって、フィラメント2300は、制限機構によって適用される力の結果としてヒンジ点で曲がるか又はねじれる可能性が高いことがあり得、これは、調整機構の機能を低下させる可能性がある。いくつかの例では、編組コア2440は、図85Aに示されるように、ノッチ2450、すなわち減少した厚さの領域を含む。ノッチ2450は、自由端2442の近く又は固定端2444よりも自由端2442の比較的近くに位置付けることができる。ノッチ2450は、フィラメント2300の近くで向上した柔軟性を提供することができ、これは、フィラメント2300をワッシャハウジング2310に案内するのに役立ち得る。ノッチ2450は、剛性の突然の変化の結果として、編組コア2440とフィラメント2300との間の接合部が、フィラメント2300が曲がるか又はねじれるヒンジ点になる可能性を防止、抑制又は低減するのに役立ち得る。
いくつかの例では、例えば図85A及び85Bに示されるように、単一の射出成形プロセスショットで2つの編組コア2440を形成することができ、これにより製造の容易さ及び効率を改善することができる。
図86A~86Bは、編組コア2440の別の例示的実施形態を示す。図86A~86Bの編組コア2440の幅Wは、図84A~84Bの例と比較して自由端2442に向かって増加したテーパを有する。テーパは、編組コア2440の長さに沿ってフィラメント2300に加えられる負荷をより均等に分散することを促進し得る。固定端2444における隣接する又はその近くの編組コア2440の一部は、編組コア2440とヘッドギアストラップとの間の機械的接続の強度の向上に役立つ設計された形状2448を含むことができる。形状2448は、オーバーモールドツールとの位置合わせを改善するのに役立ち得る。図示された例では、形状2448は、ヘッドギアストラップ、例えばイントラモールドされたヘッドギアストラップの端部内にオーバーモールドされた端部Aを含む。端部Aは、編組コア2440とヘッドギアストラップとの間の機械的接合部の一部を形成する開口部2452を含むことができる。図示の例では、端部Aは、長方形であるが、端部Aは、任意の適切な形状にすることができ、且つ/又はヘッドギアストラップとともに形成されたオーバーモールド接合部に強度を提供する切り欠き、隆起及び/又は他の特徴を含むことができる。編組コア2440の部分Bは、オーバーモールドツール内で編組コア2440を位置合わせするのに役立ち得る。示されるように、部分Bは、端部Aに隣接することができる。部分Bは、材料がオーバーモールドツールに注入されるときに編組コア2440が動く可能性を防止、抑制又は低減するために、オーバーモールドツールの突起を受け入れる開口部2454を含むことができる。いくつかの実施形態では、部分Bは、図86Bに示されるように、編組コア2440の端部A及び残りの部分C(例えば、部分Bから自由端442まで延在する部分)の厚さT1及びT3に比べて増大した厚さT2を有する。増大した厚さT2により、編組コア2440の外面をオーバーモールドツール内の金型キャビティの内面に当接させることが有利に可能になり、これは、ツール内の編組コア2440の位置合わせ及び位置決めを改善するのに役立ち得る。
いくつかの例では、編組コア2440は、編組2302が完全に伸長されるときの編組2302の幅よりも広いか又は大きい幅Wを有することができる。これにより、編組コア2440及び編組2302は、調整機構の軟質停止部を提供し、編組2302が伸長されて編組コア2440の幅と同じ幅まで幅が低減されたとき、調整機構、したがってヘッドギアサイズのさらなる伸長を最小化又は防止することが可能になり得る。編組2302の幅が編組コア2440の幅に一致するように編組2302が伸長されると、編組コア2440と編組2302との間の摩擦は、編組2302のさらなる伸長を制限する。この軟質停止部は、フィラメント2300がワッシャとの接触から離脱される可能性を防止、抑制又は低減し得る。離脱は、調整機構が適切に機能する可能性を防止、抑制又は低減し得る。いくつかの例では、編組コア2440の厚さは、編組コア2440の幅よりも大きくすることができる。この配置は、使用中の使用者の頭部に対し半径方向の剛性を高めることができ、且つ/又は使用者の顔の上でのマスクの左右の移動を低減するのに役立ち得る。
いくつかの例では、例えば図87に示すように、ヘッドギアがニュートラル(最小長さ)位置にあるとき、編組コア2440は、エンドキャップ2203又はヨーク2202の端部内に延在することができる。この構成は、編組コア2440とヨーク2202との間の係合を増強することができ、これは、マスクの安定性を改善する一助となり得る。この構成は、同様に又は代わりに、非使用時、編組2302がねじれる可能性並びに/又はヨーク2202及び/若しくはインターフェース2102がヘッドギア2200に対して反転する可能性を防止、抑制又は低減するのに役立ち得る。自由端2442がエンドキャップ2203又はヨーク2202内に延在する距離が大きくなるほど、ヘッドギアが使用者に取り付けられたときに編組コア2440がヨーク2202と係合する可能性が高くなる。
図88~97を参照して、鼻マスクインターフェース3100のさらなる例の鼻シール構成要素3102をさらに詳細に記載する。鼻シール3102は、柔軟で軟質であり、シリコーン材料又は他の適切な材料から形成することができる。
図88に示される鼻シール3102の顔接触側、すなわち着用者側を参照すると、概して(3120)で示される接触面は、使用者の鼻梁にわたること含む使用者の鼻の周りをシールするように構成される。この例では、接触面3120は、鼻を取り囲み、使用者の鼻の周りをシールする。この実施形態では、鼻シールの接触面部分は、紅唇の上及び鼻孔の下の位置でなど、使用者の顔の上唇領域に接触するように構成された、概して3121で示される上唇領域を含む。接触面3120は、シール3102の底部の上唇領域3121と、シール3102の上部の鼻梁領域に対応するか又はその近位の領域3125との間に延在する左右頬、すなわちサイド領域3123も含む。接触面3120の頬領域3123は、使用者の内側頬面及び/又は鼻の両側で使用者の横方向鼻面に接触するように構成される。接触面3120の鼻梁領域3125は、鼻の上に延在し、使用者の鼻の鼻梁領域に接触し、2つの頬領域3123を接続するように構成される。接触面3120の全体的な形状及び構成は、ヘッドギアを介して使用者の頭部に固定されたとき及び鼻マスクのインターフェースがガスの流れを受け取るとき、鼻の周囲で使用者の顔の輪郭に密に適合するように、且つ使用者の鼻の周りに密に係合するように構成される。鼻シール3102は、膨張型であると考えることができる。なぜなら、圧力下でシールが使用者の顔に対して顔接触面3120を押し付け、上唇、内側頬、横方向鼻及び鼻梁の1つ又は複数を含む使用者の顔の輪郭に対して実質的にシールを形成するように変形するからである。
鼻シール3102の接触面3120は、シール3102がシールハウジング3104に組み付けられたときにマスク空洞に至る鼻受容開口部を画定する内周縁3122で終端する。
図96及び97を参照すると、鼻シール3102は、顔接触面部分3120及び側壁部分3126によって実質的に画定され、側壁部分3126は、シールの周囲で接触面3120から後方に延在し、シールハウジング3104の開口部3140に結合するか又は接続可能なシールの外部又は外側の概ね3127で示される接続縁部で終端する。上述のように、この例では、鼻シール3102は、シールハウジングに解放可能に接続可能であり、側壁3126の終縁部は、シールハウジング3104の開口部3140に設けられた相補的な周辺隆起又は延長部と係合するように構成された周囲チャネル3128を含む。前述のように、代替実施形態では、柔軟性鼻シール3102は、オーバーモールド、溶接又は他の接続方法を介してなど、シールハウジング3104に永久的又は半永久的に接続又は結合することができる。さらなる代替例では、インターフェースには、鼻シールの外部又は外側の接続縁部3127に対応するように成形された半剛性又は剛性のクリップ構成要素が提供され得る。そのような例では、シールの接続縁部3127は、シールの外側に剛性縁部又は部分を提供するように、剛性クリップ構成要素にオーバーモールド又は他の方法で永久的に接続され得る。剛性クリップ構成要素は、相補的なベース又はハウジング構成要素と係合するか又は別の方法で接続することにより、鼻シールをベース又はハウジングに結合するように構成され得る。
図97に示されるように、鼻シールの顔接触面3120は、鼻シールの側壁3126部分から内側に曲がるか又は延在するフランジを形成する。この実施形態では、側壁3126の終縁部3127における領域又はそれに向かう領域は、接続チャネル3128を収容するように又は別の方法で鼻シールの全体形状に外側で安定性を提供するように、側壁の残りの部分及び鼻シールの接触面部分に対して厚くなった領域であり得る。
考察したように、鼻シール3102は、鼻シール3102が剛性ハウジング3104に対して柔軟であるように、柔軟で軟質の材料から形成される。例として、シール3102は、シリコーン材料又は同様のものから形成され得る。
鼻シール3102は、鼻シール3102がシールハウジング3104に組み付けられたとき、シールの各側間及びマスク空洞3106内で鼻シールにわたって少なくとも延在するか又は横方向に吊るされる鼻下支持体3124(又は鼻マスクスリング)を含む。鼻下支持体3124は、前述のように鼻マスクが着用されて使用されるときに生成される、結果として生じる持上げ力に対抗するように使用者の鼻の鼻下表面の少なくとも一部に接触するように構成される。
この例では、鼻下支持体は、鼻シールの対向する左側と右側との間で鼻シールにわたって少なくとも横方向に延在する。示されるように、鼻下支持体は、鼻シール開口部3106の後ろ又は後方に配置又は位置付けられる。鼻下支持体3124は、取り外し不可能であるという点で鼻シールに固定接続される。一形態では、鼻下支持体3124は、鼻シール内に一体成形される。代替形態では、鼻シール3102の鼻下支持部又は部分を別個に形成し、その後、接着剤又は溶接などを介して鼻シール内に固定式に結合できるか、又はそれは、シールハウジングに接続され得ることが理解されるであろう。
この例では、鼻下支持構成3124は、シールの対向する側間に吊るされるなど、鼻シールにわたって鼻シール内に延在する細長い主要横方向部分又はバンド3129を含む。図89、92及び97を参照すると、鼻下支持体の主要横方向部分3129は、接触面3120の少なくとも周囲開口縁部3122から隔離又は移動された位置で鼻シールから接続又は延在するが、この例では、横方向部分3129が頬及び/又は横方向鼻領域3123における接触面3120の使用者の顔とのシール係合又は変形性を阻害又は低減しないように、接触面3120から完全に分離又は変位される。この例では、主要横方向部分3129は、鼻シールの対向する側壁3126部分の内面の位置3131から接触面3120の後方に延在するか又は位置3131に接続されている。この例では、接続位置3131は、側壁3126の終縁部3127に一致するか又はそれを含むが、これは、必須ではない。
この例では、鼻下支持体3124は、主要横方向部分3129から中央に延在し、上唇領域3121において接触面3120の開口縁部3122に結合又は接続される中央延在部3132をさらに含む。代替例では、中央延在部3132は、代わりに、シールの開口縁部3122の下の接触面3120の上唇領域3121の下部に接続され得るか、又は接触面3120の後方にある鼻シールの側壁3126の下部に接続されるなど、接触面3121から少なくとも部分的若しくは全体的に変位若しくは隔離された位置で接続され得る。
主要横方向部分3129及び中央延在部3132を含む鼻下支持体3124は、使用中の使用者の鼻の鼻下表面の少なくとも一部に接触するように構成され且つ/又は向けられる接触表面を提供する。この構成では、主要横方向部分3129の主接触面は、例えば、柱の先端及び鼻の先端に向かう翼状リムの部分を含み得る、使用者の鼻の鼻下表面の先端の少なくとも一部と係合するように構成される。中央延在部3132は、使用者の鼻の鼻下表面の柱領域又は鼻の先端と基部との間の柱の少なくとも一部、しかし、好ましくは基部から延在する柱の大部分に接触するように構成される。鼻下支持体の最終的な接触表面積は、使用者の鼻の形状及びサイズに依存する。鼻下支持体の構成は、中央延在部3132の両側のオープンスペース3134と整列する傾向がある使用者の鼻孔を実質的に閉塞することなく、鼻下表面の1つ又は複数の最大部分に接触するように設計されている。使用者の鼻のサイズ及び形状に依存して、鼻下支持体3124は、一般に、最良の場合、使用者の鼻孔の閉塞を完全に回避するが、最悪の場合でも片方又は両方の鼻孔を部分的にのみ閉塞するように構成される。
図示の通り、鼻下支持体3124の接触面は、一般に、使用者の鼻の鼻下表面に係合するように鼻シールに対して方向付けられ且つ構成される。この例において、鼻下支持体3124の一部は、シールの成形中に形成された鼻シールの一体的な細いウェブ又はストリップである。例えば、鼻下支持体の、その接触面に直交する厚さは、鼻下支持体の任意の位置で接触面の対応する幅より著しく小さい。一構成において、鼻下支持体部分の厚さは、鼻シールの接触面3120の領域におけるシールの厚さと実質的に同様であり得る。
この例において、鼻下支持体3124の主要横方向部分3129の幅は、鼻シールの対向する側間でその長さに沿って変化し得る。本例において、主要横方向部分3129の幅W1は、鼻シールの中央から各側に向かって次第に増加し得る。この例において、鼻下支持体3124の中央延在部3132の幅W2は、それが主要横方向部分3129から接触面3120に延在するにつれて幅W2が次第に増加する。代替例において、主要横方向部分又は中央延在部のいずれか又は両方の幅は、それらの長さに沿って均一であり得るか、又はそれらの長さに沿って代替的な幅プロファイルを有し得ることが理解されるであろう。
図97を参照すると、中央シール軸BBは、弛緩状態にあるとき(例えば、非使用時)の、接触面3120の中心で外側最上接点と外側最下接点との間で接線方向に延在するとして定義される。図97に示されるように、鼻下支持体の中央領域における鼻下支持体3124の接触面の少なくとも一部(例えば、中央領域における鼻下支持体の接触面と一致して延在する軸CCにより示されている)は、鼻下支持体の接触面がシール軸BBと平行でないか又は整列していないように、シール軸BBに対して角度θで延在する。この例において、鼻下支持体3124の中央領域における接触面は、およそ30~およそ90度、より好ましくはおよそ45~およそ75度の範囲、より好ましくはおよそ60度でシール軸BBからオフセットされた角度で方向付けられている。中央領域における少なくとも鼻下支持体の主鼻接触部分又は表面のこの角度方向は、使用者の鼻が鼻シール内にあるとき、その鼻の鼻下表面の一般的又は典型的な角度方向と実質的に整列するように構成される。
上で説明したように、鼻下支持体3124は、固定式に接続されるか、又は鼻シール3102の一体的な構成要素である。添付図面は、静止状態、すなわち使用されていない状態における鼻シールとその鼻下支持体3124とを示す。鼻シールの接触面3120のように、鼻下支持体3124も、鼻マスクインターフェースが使用時に使用者の顔に固定されるか又は他の方法で着用されると、その形状及び位置がスリング状効果を伴って使用者の鼻の鼻下表面に従い得るように、軟質で柔軟であるか又は曲げやすいように構成される。典型的には、鼻下支持体は、いずれの方向にも非伸縮性であるが、代替例ではある程度の伸縮性を有し得る。
図98~118を参照して、鼻マスクインターフェース3200の鼻シール3202をさらに詳細に記載する。鼻シール3202は、柔軟で軟質であり、当業者に理解されるようにシリコーン材料又は他の適切な材料から形成され得る。
図98に示される鼻シール3202の顔接触側、すなわち着用者側を参照すると、接触面は、概して3220で示され、使用者の鼻梁にわたること含む使用者の鼻の周りをシールするように構成される。この例では、接触面3220は、鼻の少なくとも一部を取り囲み、使用者の鼻のその部分の周りをシールする。鼻シールの接触面3220は、紅唇の上及び鼻孔の下の位置でなど、使用者の顔の上唇領域に接触するように構成された、概して3221で示される上唇領域を含む。接触面3220は、シールの底部の上唇領域3221と、鼻シール3202の上部の鼻梁領域に対応するか又はその近位の上部領域3225との間に延在する左右頬、すなわちサイド領域3223も含む。接触面3220の頬領域3223は、使用者の内側頬面及び/又は鼻の両側で使用者の横方向鼻面に接触するように構成される。接触面3220の鼻梁領域3225は、鼻の上に延在し、使用者の鼻の鼻梁領域に接触し、2つの頬領域3223を接続するように構成される。以下でより詳細に説明されるように、この例では、鼻シール3202は、従来の鼻マスクよりも低いプロファイル高さ寸法を含み、その結果、接触面の鼻梁領域3225は、使用者の目の間の使用者の鼻の低い方の先端と鼻梁の高い方の突端との間の鼻梁の位置で鼻梁の中央領域で使用者の鼻梁に接触するように構成される。この例では、接触面3220の鼻梁領域3225は、使用者の目より下にある鼻梁の領域で使用者の鼻梁に接触するように構成される。一例では、鼻シールの鼻梁領域3225は、鼻孔と鼻梁の中心との間に画定された領域で使用者の鼻梁に接触するように構成される。一例では、鼻シールの鼻梁領域3225は、使用者の鼻の下半分に接触するように構成される。
図103を参照すると、この例では、接触面3220の鼻梁領域3225は、接触面の残りの部分に対して窪んでいる、3245で示される中央の谷領域又は部分を含む。谷領域3245は、使用者の鼻梁と係合するように構成され、使用者の鼻梁に実質的に適合するように成形されている。
接触面3220の全体的な形状及び構成は、ヘッドギアを介して使用者の頭部に固定されたとき及び鼻マスクインターフェースがガスの流れを受けるとき、鼻の周りの使用者の顔の輪郭に密閉適合し、使用者の鼻の周りに密閉係合するように構成される。この例では、鼻シールは、圧力下でシールが使用者の顔に対して顔接触面3220を押し付け、上唇、内側頬、横方向鼻及び鼻梁の1つ又は複数を含む使用者の顔の輪郭に対して実質的にシールを形成するように変形するため、膨張型であると考えることができる。
鼻シール3202の接触面3220は、マスク空洞に至る鼻受入れ開口部又は鼻マスク開口部3206を画定する内周縁部3222で終端する。マスク空洞は、鼻シール3202がシールハウジング3204に組み付けられるか又は接続されると画定又は形成される。図99を参照すると、図98の顔接触側とは反対の鼻シールの外側が示されている。鼻シール3202の外側は、シールハウジング3204に接続する。この例では、鼻シール202の外側は、シールハウジング3204を受け入れるか若しくはそれと接続するための外側又はハウジング開口部3228を画定する接続縁部3227で終端する。
図102を参照すると、鼻シール3202の外側の接続縁部3227は、単一の平面と一致しないか又は単一の平面内に延在する。図99及び102を参照すると、鼻シールの外側の接続縁部3227は、上縁部3227Aと、下縁部3227Bと、上縁部3227A及び下縁部3227B間に延在する横方向側縁部3227C、3227Dとを含む。上縁部3227Aは、横方向側縁部3227C及び3227Dの後方に突出している。下縁部3227Bの少なくとも中央部分は、横方向縁部3227の後方に突出し得る。上側接続縁部3227Aの少なくとも中央部分は、横方向縁部3227C、3227Dの両方及び下縁部3227Bを越えて後方に突出する。図104に示されるように、上縁部3227Aは、鼻シールの中心の頂点まで外向きに突出するか又は膨らむ。
鼻シール3202の顔接触側に形成された鼻マスク開口部3206は、人間の鼻の自然な幾何学的形状に適合するように略又は半三角形の形状である。鼻シール3202の外側のハウジング開口部3228は、形状が略又は半長方形である。
図98及び99を参照すると、鼻下支持体3224を見ることができ、鼻下支持体3224は、鼻シール3202への又は鼻シール3202内の3つの接続点又は取り付け点を有する略凹形又はU字形である。示されるように、鼻下支持体3224は、鼻シール3202内の対向する上部横方向位置又は表面に位置する2つの上部接続点3231間にスリング又はハンモックのように吊り下げられる。特に、上部横方向接続部3231は、鼻シール3202の内面に配置され、鼻開口部3206の中央頂点領域の両側に1つずつ置かれる。鼻下支持体3224の横方向接続部3231は、鼻下支持体3224の内面又は接触面が横方向接続点3231で又はそれに向かって実質的に対面又は対向するように垂直方向に構成又は配置される。特に、鼻下支持体3224の横方向接触面は、横方向接続点3231で又はそれに向かって互いに実質的に平行であり得る。鼻下支持体3224は、鼻シールの中央底部に又は鼻シールの中央底部に向かって第3の接続部をさらに含む。底部中央接続点3232は、鼻開口部206を画定する鼻シールの接触面3220の縁部3222の中央底部領域に結合するか又はそこで結合する。鼻下支持体3224及びその接続について後にさらに詳細に説明する。
図102~104を参照すると、鼻シール3202は、顔接触面部分3220(図98に示す)と、シールの周囲で接触面から後方に延在し、シールハウジング3204に結合するか又はそれに接続されるシールの外部又は外側で接続縁部3227において終端する側壁部分3226(図102に示す)とによって実質的に画定される。鼻シール3202は、鼻シールの顔接触側の鼻開口部縁部3222から鼻シールの外側の接続縁部3227まで延在する可変厚さプロファイル又は領域を含み得る。
鼻シール3202は、少なくとも、鼻開口部縁部3222から側壁部分3226に位置する中間周辺境界3235まで延在する概して3233で示される第1の前部領域と、中間周辺移行境界3235からシールの外側の接続縁部3227まで延在する第2の後部領域3234とを含む。
前部領域3233は、接触面3220と、接触面3220に隣接して鼻シールの側壁部分3226の少なくとも一部とを含む。後部領域3234は、移行境界3235から接続縁部3227まで後方に延在する側壁部分3226の残りの部分を含む。
図107を参照すると、接触面を含む鼻シールの前部領域3233は、鼻シールの後部領域3234に比べて平均的に薄く、すなわち厚さが低減している。鼻シールは、前部領域3233内に追加の第3の厚さ領域3236をさらに含む。特に、前部領域3233は、鼻開口部縁部3222に隣接するより薄い縁部領域3236に移行する。縁部領域3236は、前部領域3233の残りの部分よりも薄い。縁部領域3236は、前部領域3233のわずかな部分である。
記載された厚さプロファイルは、鼻シール3202に安定性を提供し、使用者の鼻とのシール係合を強化する。特に、より厚い後部領域3234は、鼻シール全体の形状に安定性を提供する一方、接触面3220を含む前部領域3233の厚さの減少は、鼻シールの使用者の鼻との適合を促進する。さらに、鼻開口部縁部3222の周囲の縁部領域3236は、接触面3220の最も薄い部分であり、使用者の快適性及びシール適合性を向上させる。後部領域3234、前部領域3233及び縁部領域3236の厚さは、それぞれの領域内で均一であり得るか、又は領域内で様々な厚さを有し得ることが理解されるであろう。例えば、後部領域3234は、接触縁部3227から中間移行境界3235まで厚さが徐々に減少する。前部領域3233は、大部分及びわずかな薄肉縁部3236において実質的に均一な厚さであり、縁部3236は、前部領域の大部分と比較して低減した均一な厚さを有する。前部領域3233の大部分は、図107の本体移行領域3237に示されるように、より薄い縁部領域3236に徐々に移行する。図107に示されるように、鼻シールの顔接触面3220は、鼻シールの側壁部分3226から内側に湾曲又は延在するフランジを形成し、フランジは、薄くされた縁部3236を含む。
鼻シール3202の鼻下支持体3224は、マスク空洞内で鼻シールの中央部分にわたって少なくとも延在するか又は横方向に吊るされる鼻スリング又はハンモックの形態である。鼻下支持体3224は、鼻マスクが着用されると生じ、且つ使用中に前述のように流れる加圧ガスによって生じるいかなる持上げ力も相殺するように、使用者の鼻の鼻下表面の少なくとも一部に接触するように構成される。
鼻下支持体3224は、鼻シールの外側エンベロープ内に完全に画定又は封入され、すなわちシールハウジングに接続する鼻シールの外側の接続縁部3227及び鼻開口部3206の接触面縁部3222を越えて突出又は延在しない。しかしながら、代替例では、鼻下支持体3224の少なくとも一部は、接続縁部3227によって画定されるハウジング開口部を超えて突出し得ることが理解されるであろう。
鼻下支持体3224は、鼻シールの左側と右側との間で鼻シール3203の中央領域にわたって横方向に吊るされる。示されるように、鼻下支持体は、鼻シールの顔接触側の鼻開口部又は開口3206の後ろ又は後方に配置又は位置付けられる。鼻下支持体3224は、この実施形態では取り外しできないという点で鼻シールに固定式に接続される。一形態では、鼻下支持体は、鼻シール内に一体成形される。代替形態では、鼻シールの鼻下支持部又は部分は、別個に形成され、次いで接着剤又は溶接等を介して鼻シール内に固定式に結合することができるか、又はそれは、シールハウジングに接続することができる。
鼻下支持構成3224は、鼻シールの少なくとも一部にわたって鼻シール内に横方向に延在する細長い主要横方向部分又はバンド3229を含む。図98~99、及び105~107、及び108を参照すると、鼻下支持体3224の主要横方向部分3229は、鼻開口部3206の頂点領域に対してシールの両側で鼻シールの上部内面に配置されたそれぞれの上部接続点3231に各反対側の端部で吊るされるか又は接続される。鼻下支持体3224の主要横方向部分3229の遠位端は、例えば、リブ3241の形態のそれぞれの補強部分又は領域を介して鼻シールの内面に接続されている。リブ3241は、鼻シール内面内の上部横方向位置から実質的に垂直方向に延在し、接続位置3231で主要横方向部分3229のそれぞれの遠位端に延在又は接続する。リブ3241は、鼻下支持体3224の主要横方向部分3229と一体成形されている。また、主要横方向部分3229の端部のリブ3241は、鼻下支持体及び主要横方向部分3229の一部とみなされ得ることも理解されるであろう。換言すれば、補強部分又は領域3241は、主要横方向部分の延長部又は単に主要横方向部分の端部とみなすことができる。代わりに、補強部分又は領域は、主要横方向部分の端部に接続されるか、又は一体的に形成される別個の構成要素若しくは構造であるとみなすことができる。補強部分又はリブ3241の機能及び効果は、いずれの解釈でも実質的に同じままである。
図106を参照すると、リブ3241は、後部領域3234及び前部領域3233の一部を含む鼻シールの内面の領域に結合されるか又はそこから延在する周縁部の一部にある。リブは、後部領域3234の一部と、接触面を含む前部領域3233の大部分とにわたって延在するが、鼻開口部に隣接する薄くなった縁部領域3236を除く。しかしながら、代替例では、リブ3241は、薄くなった縁部領域3236の少なくとも一部から延在するか、それに接触するか、又はその中に延在し得ることが理解されるであろう。鼻シール壁のより厚い後部領域3234とともに延在するか又はそれに一致するリブの部分において、鼻下支持体の主要横方向部分3229は、それぞれのリブ3241に接続する。リブ3241は、鼻下支持体3224の主要横方向部分3229に鼻シール内の強固な接続を提供し、鼻の両側で患者に接触する鼻シールのエリア又は領域の剛性を高めることにより、鼻シールへの構造的支持の二重機能も提供する。特に、リブ3241は、接触面3220の鼻梁領域に関連する接触面3220(図103を参照されたい)の上部谷領域3245の両側に位置するか又はその両側に配置される。特に、リブ又はパネル3241は、鼻シールが過度の圧縮力でつぶれることを防ぐ一方、鼻下支持体と鼻シールの内面との確実な接続も可能にする。
いくつかの形態では、リブは、マスクが過度に締められたときに使用者にフィードバックを与えるように直接的又は間接的に機能することもできる。以下でさらに記載するように、リブの座屈は、例えば、ヘッドギアの締め付けにより鼻シールの増大した圧縮下で使用者の鼻を圧迫するように、且つ/又はリブに隣接するか又は関連する接触面の部分を鼻の側面に密に徐々に押し付けるように鼻下支持体の形状を変形又は変更するように構成され得る。換言すれば、リブの座屈は、最初にインターフェースとの増加/改善されたシールを提供し、その部分の漏れを最小限に抑えるが、ヘッドギアが意図した制限を超えて締め付けられると、座屈するリブは、ヘッドギアがきつすぎることを示すフィードバックを提供しながらさらなる圧迫を提供する。
図106を参照すると、凹部領域又はゾーン3243は、リブ3241の前部3242aと、鼻下支持体3224の主要横方向部分3229に接続する後部3242bとの間に提供又は形成される。この凹部領域3243は、各リブ3241に座屈ゾーン又は軸3242を形成する。座屈軸3242は、厚さ領域移行境界3235及び凹部領域3243の頂点からその間にそれに向かって延在する。
いくつかの構成において、座屈軸3242は、使用者によって着用されたときに鼻シールがその深さ寸法で圧縮される場合、使用中にリブ3241が鼻シールの関連する側壁の隣接する内面に向かって外向きに座屈することを可能にする。リブのこの座屈は、リブ3241の前部領域3242aが使用者の鼻に向かって内側に曲がるか又は圧縮し、使用中に形成されたシールを強化することを可能にし、また鼻下支持体を使用者の鼻下表面に持ち上げることもできる。
他の構成では、座屈軸3242は、使用者によって着用されたときに鼻シールがその深さ寸法で圧縮される場合、使用中にリブ3241が互いに内側に座屈することを可能にする。このリブの内側への座屈により、鼻下支持体3224が少なくとも横幅方向に締め付けられるか又はクローズアップされ、これは、鼻下支持体に使用者の鼻の表面を圧迫させるか又は締め付けさせるように作用する。換言すれば、リブの内側への座屈により、鼻下支持体の主要横方向部分の横方向領域の接触面が互いに向かって移動し、使用者の鼻を圧迫するように鼻下支持体のU字型を効果的に狭めるか又は締め付ける。
凹部領域3243は、深さ(すなわちシールの内面に接続されたリブの縁部からリブの自由周縁部までの距離)又は表面面積がリブの他の部分に対して減少したリブ3241の領域又はゾーンであり得る。
図99を参照すると、鼻下支持体の上部接続位置3231は、鼻シールの横方向端部又は側面の境界に位置する。特に、垂直接続リブ3241及び接続点3231は、それぞれの側で鼻シールの外側横幅に対してオフセットされている。接続位置3231間の距離は、一般に、図98及び99の3242Aで示される鼻開口部の最も外側の幅以下である。特に、鼻下支持体の主要横方向部分3229の接続点3231は、鼻シールに関連して鼻開口部3206と同じ幅のゾーン内に位置している。接続リブ3241は、鼻梁に対して使用者の頬及び/又は外側鼻又は横方向鼻面と係合する位置で接触面の上部横方向頬領域3223の接触面3220から延在する。
図108を参照すると、鼻下支持体3224の主要横方向部分3229は、接触面3220から鼻シールの外側の接続縁部3227の最も外側の部分まで延在する寸法における鼻シールの全体的な深さプロファイルのおよそ中間又は中央の深さにおいて、鼻シール3202にわたって横方向に延在するように配置される。しかしながら、代替形態では、主要横方向部分は、接触面に近いか又は遠いかに関係なく、他の深さで鼻シールにわたって横方向に延在するように配置することができ、鼻シールの外側接続縁部3227又は主要エンベロープを越えて延在又は突出する部分も有し得る。
鼻下支持体3224は、2つの上部横方向接続部3231に加えて、鼻シールへの第3の接続部も含む。鼻下支持体は、3232で示されるように鼻シールの中央下部又は底部に接続される。鼻下支持体3224の下側中央接続部は、主要横方向部分3229から中央に延在し、鼻シールの上唇領域3221において接触面3220の鼻開口部縁部3222に結合又は接続される中央延在部又は接続部3232の形態である。中央接続部3232は、略砂時計幅のプロファイルを有する。特に、鼻開口部縁部3222及び主要横方向バンド3229との境界面の両方における中央接続部3232の幅寸法は、中央又は中央領域における中央接続部3232の幅寸法よりも大きい。例えば、中央接続部3232は、接触面3220の鼻開口部縁部3222と結合又は一体的に形成された第1の端部3232Aから、鼻下支持体3224の主要横方向バンド3229と結合又は一体的に形成された第2の端部3232Bまで延在する細長い部分である(図99、100及び105を参照されたい)。中央接続部3232の幅寸法は、その端部3232A、3232Bのそれぞれから幅が減少した中心又は中央領域に向かって徐々に減少し、略砂時計幅の寸法プロファイルを提供する。
図106及び107を参照すると、鼻下支持体の中央接続部3232は、接続部3232の接触面を横断する方向に変化する厚さプロファイルを含む。中央接続部3232の厚さは、主要横方向部分3229の第2の端部3232Bから鼻開口部縁部3222の第1の端部3232Aまでテーパし、すなわち幅が減少する。例えば、第2の端部3232Bでの中央接続部3232の厚さは、その領域において主要横方向部分又はバンド3229の厚さと実質的に等しいか又は均一であり、その厚さは、第2の端部3232Bから又は接続部分3232の中央領域の地点において鼻開口部縁部3222における第1の端部3232Aの低減した厚さまでテーパし、すなわち低減する。第1の端部3232Aにおける低減した厚さは、接触面の鼻開口部縁部3222の厚さと実質的に等しいか又は均一である。例えば、その第1の端部3232Aにおける中央接続部3232の厚さは、鼻シールの接触面3220の薄肉縁部領域3236の厚さと実質的に等しいことができる。
特に図98~99及び105を参照すると、鼻下支持体3224は、上部横方向接続部3231間の鼻下支持体の横幅にわたって湾曲したプロファイルで構成されている。湾曲プロファイルは、いくつかの形態で鼻下支持体の横幅にわたって変化し得るが、代わりに均一な湾曲を有する場合もある。示されているように、湾曲プロファイルは、変化する。鼻下支持体3224の主要横方向部分3229の接触面は、上部横方向接続部3231に延在する残りの横方向又は外側領域3236のより平坦な湾曲プロファイルに対して、中央又は中心領域3235でより急な湾曲プロファイルを有する。例えば、3235で示される中心領域では、主要横方向部分3229には、中心領域3235内で実質的に均一な第1の曲率半径が設けられている。中心領域3235の両側で残りの横方向部分3236の曲率半径は、一定であるか又は変化し得るが、一般に、全体的により平坦な湾曲であるように、中心領域3235の第1の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する。主要横方向部分3229は、平坦領域を全く有さないその横幅全体にわたって湾曲した接触面プロファイルであるか又はそれを含む。
鼻下支持体3224の主要横方向部分3229の接触面の幅は、鼻シールの対向する側面間の長さに沿って変化し得る。主要横方向部分3229は、中心領域3235に3238で示される実質的に均一な幅を含み、その幅は、外側横方向領域3236で接続点3231に向かって徐々に増加する。
図107を参照すると、中心シール軸AGは、鼻シールが弛緩状態(例えば、非使用時)にあるとき、接触面3220の中心領域の最も外側の上部及び下部接触点間で接線方向に延在するものとして定義される。図107に示すように、中心領域の鼻下支持体の接触面の少なくとも一部は、軸AHで示され、シール軸AGに対して3239で定義又は示された角度で延在し、その結果、鼻下支持体の接触面は、シール軸AGと平行でないか又は整列されない。鼻下支持体3224の中心領域の接触面は、およそ40°~およそ80°、より好ましくはおよそ45°~およそ75°、さらにより好ましくはおよそ50°~およそ70°、さらにより好ましくはおよそ55°~およそ65°の範囲でシール軸AGからオフセットされた角度で向けられる。示されるように、中心接続部3232の少なくとも一部は、対応するか又は整列した角度オフセットも有する。
上で説明したように、鼻下支持体3224は、鼻シール3202に固定接続されるか又はその一体構成要素である。図面は、静止状態、すなわち使用されていない鼻シール3202及びその鼻下支持体3224を示す。鼻シールの接触面3220と同様に、鼻下支持体3224も、鼻マスクインターフェースが使用者の顔に固定されているか又は着用されている場合、その形状及び位置が使用者の鼻下表面にスリング又はハンモックのように適合し得るように軟質で柔軟であるように構成される。鼻下支持体は、いずれの方向にも伸縮性がないが、代替形態では同じ方向にある程度の伸縮性を有し得る。
鼻下支持体3224の主要横方向部分3229又はバンドは、鼻下支持体の横幅にわたるいくらかの湾曲を有する略U字形である。代替形態では、鼻下支持体は、平坦なセクション若しくは部分又は全体的により長方形若しくは正方形の形状を有し得る。例えば、図112を参照すると、3224Aで示された鼻下支持体は、実質的に平坦な中心水平部分3229Aと、中心水平部分3229Aのそれぞれの端から上向きに伸び、それぞれが接続点3229Cで直接又は先行の例のようにリブを介して鼻シールの各上部側面の内面に接続する2つの実質的に垂直又は直立する部分3229Bとを有し得る。
鼻シール3202の全体の高さ対全体の横幅の比は、およそ1:1~およそ1:1.4の範囲であり、この実施形態例ではおよそ1:1.2である。鼻シールの全体の高さ対全体の横幅対全体の深さの比は、およそ1:1:0.6~およそ1:1.4:1の範囲であり、この例ではおよそ1:1.2:0.8である。
例として、スケール感を提供するために、1つの鼻シール構成の態様の主要な寸法を記載する。図98を参照すると、3242Bで中心領域に示される接触表面縁部3222によって規定される鼻開口部の高さは、およそ8mm~およそ43mmの範囲、好ましくはおよそ23mmであり、3242Aで示される鼻開口部の最外幅は、およそ24mm~およそ49mmの範囲、好ましくはおよそ34mmである。3242Dで示される鼻シールの全体高さは、およそ22mm~およそ72mmの範囲、好ましくはおよそ47mmであり、3242Cで示される全体幅は、およそ47mm~およそ87mmの範囲、好ましくはおよそ57mmである。低減した幅の中央領域の中心接続部3232の幅は、3242Eで示されるように、およそ2mm~およそ15mmの範囲、好ましくはおよそ3mmである。図103を参照すると、3243Aで示される鼻シールの全体の深さは、およそ29mm~およそ49mmの範囲、好ましくはおよそ39mmである。3243Bで示される横方向接触面とハウジング開口部の横方向縁部との間の鼻シールの深さは、およそ21mm~およそ36mmの範囲、好ましくはおよそ31mmである。接触面3220の中心鼻梁谷部3245と対応する中央ハウジング開口縁部3227との間の鼻シールの深さは、およそ18mm~およそ33mmの範囲、好ましくはおよそ28mmである。鼻シールの外側の接続縁部3227の外側横方向地点間の鼻シールの横幅は、およそ40mm~およそ50mmの範囲、好ましくはおよそ49mmである。図105を参照すると、鼻開口部3206の底縁部3222と鼻シール3202の底面との間の鼻シールの高さは、およそ5mm~およそ20mmの範囲である。
図109を参照すると、3244Aで示される主要横方向部分の接触面を横断する方向の鼻下支持体3224の主要横方向部分3229の厚さは、およそ0.2mm~およそ3mm、好ましくはおよそ1.1mmである。主要横方向部分3229の中心から延在する中心接続部3232は、同様の厚さで始まり、次にそれが接触面3220の鼻開口部縁部3222に接続するにつれて、示されるようにより薄い厚さに移行する。この例示的実施形態では、接触面の縁部領域3236の厚さは、およそ0.2mmである。
鼻シールの様々な態様の寸法は、異なるサイズの患者に提供するために変更され得る。鼻シール及びインターフェースは、小、中、大又は多数のサイズカテゴリなど、多数の様々なサイズで提供され得る。鼻シールは、小型-中型サイズ及び中型-大型サイズなど、2つのサイズで提供され得る。例として、図110~118を参照して、中型-大型鼻シールと比較した小型-中型鼻シールの寸法的態様を一例として提供する。図110及び111を参照すると、鼻下支持体の主要横方向バンド3229の中心領域3235の曲率半径Rは、およそ8mm~およそ18mmの範囲であり、好ましくは小型-中型鼻シールではおよそ12.5mmであり、中型-大型鼻シールの場合、中心領域3235は、より長く、およそ14mmの実質的に一定のより大きい曲率半径を含む。図113及び114を参照すると、中央の薄い領域の中心接続部3232の幅は、小型-中型サイズ構成ではおよそ2.9mmであり、中型-大型サイズ構成ではおよそ4.12mmである。図115及び116を参照すると、主要横方向部分3229の中心領域の軸AHとシール接線軸AGとの間の3239で示される角度オフセットは、小型-中型サイズ構成ではおよそ64°であり、中型-大型構成ではおよそ58°である。図117及び118を参照すると、鼻シールの接触面の鼻梁領域は、前述のように凹んだ谷部分3245を含む。この例では、3245Bで示される谷領域3245の深さは、小型-中型構成と中型-大型構成との両方でおよそ7mmである。3245Aで示される谷領域の幅は、およそ7mm~およそ17mmの範囲であり、好ましくは小型-中型サイズ構成ではおよそ13.8mm、中型-大型構成ではおよそ14.1mmである。
記載したように、鼻シールは、全体的に、寸法的に及び/又は図99に示すように外側から且つ図98に示すように正面若しくは顔接触側から見たときに略長方形の形状を有するように構成される。
図119~128は、上述の先行例から適合された呼吸マスクシステムのさらなる実施形態を記載する。しかしながら、先行例からの特徴は、本実施形態との新しい組合せに組み合わせることができ、実際、既に記載したような過去の例の間に組合せが存在し得る。
図119は、患者への呼吸療法の送達のためのマスクアセンブリ4100を特徴とする概要を示す。アセンブリは、シールモジュール4104及びフレームアセンブリ4106などのマスクインターフェース4102と、ヘッドギアアセンブリ4200とを含む。使用中、シール又はクッション4123は、使用者の鼻及び/又は口の周り又は使用者の鼻孔の内側をシールする。フレーム4106は、シールモジュール4104を支持し、シール4123をヘッドギア4200及び/又はガス供給導管4110に効果的に結合する。シールモジュール4104は、使用中、ヨーク4202によってフレーム4106に取り外し可能に結合することができる。シールは、鼻下スリングを有し、図88~118に関して図示及び記載したシールと同様の形状である。
シール4104をさらに支持/接続するヨーク4202とフレーム4106との間の接続特徴部は、単独又は様々な組合せにおいて、先行の例のいずれかに関して考察した特徴部と類似している。さらに、ヘッドギア4200は、少なくとも図11~15、28及び74~83を参照して上で概説した調整機能を優先的に含む。前述のように、ヘッドギアのサイドストラップは、弾性編組4302などの弾性部分を使用し得、それにより、上記のように、非弾性フィラメント4300及びワッシャ構成と組み合わせて伸張された後、ヘッドギアを後退させるか又はヘッドギアの長さを短縮する後退手段又は付勢要素として機能するようにする。クリップ構成4122(図128A及び128B)は、例えば、先行例を参照して前述した類似の方法でシールモジュール4104をフレーム4106に取り外し可能に接続する。
先行の例との違いは、ヘッドギアに力を向け、ストラップを患者の目から遠ざけるために、サイドストラップ4302の編組内で湾曲した支持ビーム又は連結部材4444を使用することである。一例として、図11に示すような直線状の支持ビーム210の代わりに湾曲した支持ビーム4444が用いられる。支持ビーム又は支持ビームは、ヘッドギアの調整機構の弾性部分である編組のコアとして機能する。
編組は、弾性部分として機能するが、フィラメントは、その中に延在する非弾性部分である。ワッシャ構成又は均等な構成が制限機構として機能する。湾曲した支持ビーム又は支持ビームは、非弾性部分に結合し、ヘッドギアの一部に沿って延在する。前述のように、支持ビームの少なくとも一部は、その長手方向の伸長に沿って湾曲している。支持ビーム及び弾性部分の構成は、好ましくは、ヘッドギアのサイドストラップを形成する。しかしながら、ヘッドギアのサイドストラップと後部ハローストラップとの間の交差部に位置する制限機構など、ハロ部分が調整可能な構成を提供する他の構成が考えられ得る。
図120を参照すると、シールモジュール4104、フレーム4106、ヨーク4202及びヘッドギアのサイドストラップ4302部分の拡大斜視図が示されている。特に見えるのは、図12及び図28に示された配置と同様のヨーク4202のエンドキャップ4250であり、例えば、ここで、ワッシャハウジング270は、ヨーク4202の各遠位端に配置され、ヘッドギアの調整に関連するフィラメント4220(図122)を受け入れる。この機構は、先行の例を参照して上で詳しく記載されている。
同様に先行の例を参照して詳述されるのは、マスクフレーム4106に取り外し可能に接続されるヨーク4202であり、それによりヘッドギア構成4250をマスクフレーム4106及びシールモジュール4104から分離することができる。シールモジュール4104も、シールクリップ構成を介してマスクフレーム4106の反対側から取り外し可能であり、その代替策が前述されている。
2つの取り外し可能な接続の態様により、アセンブリを3つの主要な構成要素、例えばマスクフレーム4106、シールモジュール4104及びヘッドギア4200に分解することが可能になる。バイアス通気孔4445は、導管接続部に近接してマスクフレーム4106上に見える。
図121及び122は、マスク及びヘッドギアアセンブリの側面図を示し、図122は、編組サイドストラップ4102(サイドストラップ4102内のその位置を示す)上の湾曲した支持ビーム4444の重ね合わせ図を示す。支持ビームは、ヘッドギアのオーバーモールドされた接続部4207及びヘッドギアストラップに接合され、そのプロセスは、図8~15を参照して前述した。
また、前述のように、自動調整機構及び方向ロックは、使用中のマスクアセンブリによって生成される少なくともブローオフ力に抵抗するように構成され、いくつかの構成ではある程度のホース引張力にも抵抗し得る。
図122は、サイドストラップ4302内の連結部材4444のおよその位置を示す。使用中、支持ビーム4444は、編組のコアとしてストラップの内側に配置され、一端4447でオーバーモールドを介してヘッドギアストラップに接続される。端部4447の小さい穴4446は、モールドアセンブリ内の湾曲した支持ビームの位置決めを支援する。支持ビームの下端部4458は、いくつかの実施形態では、オーバーモールドにより、ヘッドギア調整フィラメント4220に接続される。
支持ビーム4444の下端部は、第1の軸4501に沿って延在し、非弾性部分、例えばフィラメント4220に接続されるように構成された第1の部分4458として機能する。一方、ヘッドギア接続端部4447は、第2の軸4502に沿って延在し、上部及び/又は後部ストラップに接続されるように構成された第2の部分として機能する。好ましくは、第2の軸4502は、第1の軸4501と実質的に平行である。
支持ビーム4444は、第1の部分4458と第2の部分4447との間の曲線に沿って延在する移行部分4459を含む。移行部分4459は、使用者の頭部上の位置にあるとき、第2の部分4447から下方に延在する。第1の部分4458は、移行部分からマスクに向かって延在することが好ましい。
図122によって最もよく分かるように、第2の部分4447は、使用者の耳の位置の上方でヘッドギア4200に接続される。好ましくは、第2の部分4447は、上部及び後部ストラップを提供するハローストラップに接続する。
支持ビームは、使用時に使用者の顔の輪郭に対して横方向にいくらか柔軟であるが、描かれた平面内で長手方向にその湾曲形状を保持し、それにより、使用中、力をヘッドギアとシールとの間に確実に向ける一方、同時にサイドストラップを使用者の目から遠ざける。換言すれば、支持ビームは、非弾性部分の長手方向軸に垂直な方向の非弾性部分よりも、支持ビームの長さに垂直な方向の座屈に対してより大きい抵抗を示す。
支持ビーム4444は、およそ40mm、例えばそれぞれ第1の部分及び第2の部分の軸間の距離の全体的な垂直降下を特徴とし得、ここで、水平方向の長さは、およそ75mmである。湾曲した支持ビーム4444は、およそ0.8mmの厚さで約3mmの高さを有する。湾曲は、使用中、その後方接続端部4447から移行部4459を通して、実質的に水平である第1の部分4458に向かって滑らかに反転することが明らかであろう。上述のように、第1の部分4458及び第2の部分4447の軸は実質的に平行であるが、移行部分4459の軸に従うか又は後方に湾曲する第2の部分など、力の分布に応じて代替構成が考えられ得る。
図124A及び124Bは、本実施形態の湾曲した支持ビーム4444と比較した(例えば、図11に描かれたタイプの)直線状の支持ビームの比較を示す。図124Bの実施形態によって提供されるヘッドギア力ベクトルの変更は、ブローオフ力をヘッドギアの保持力と整列させながら、患者インターフェースを安定化する役割を果たす。
支持ビームの内部曲線及びその後の形状を考慮することにより、異なるブローオフ力ベクトルを有するシールを、前の例を参照して記載したようなヘッドギアとともに使用することが可能になる。例えば、図43で参照されるシールは、例えば、図126~128に描かれるような他のシール構成と比較して、異なるブローオフ力ベクトル及び異なる安定性の問題を有する可能性がある。サイドストラップ及び/又は支持ビームの形状を変更すると、共通のヘッドギアタイプを複数のシール構成で使用することが可能になる。
現在好ましい実施形態を上で概説したが、支持ビームは、ある範囲の可能な寸法を有することができる。例えば、20~60mmの垂直落下、50~100mmの水平長さ、1~15mmの高さ及び/又は0.5~1mmの厚さである。好ましくは、支持ビームの幅は、その長さに沿って例えば少なくとも移行部分4459において実質的に一定である。支持ビームの厚さは、その長さに沿って例えば少なくとも移行部分4459において実質的に一定であることが好ましい。
図124Aと比較した図124Bの湾曲サイドストラップは、図88~118に示されるシールなど、使用者の顔の上でのシールの垂直支持のかなりの部分について鼻下スリング/ハンモックに依存する特定の鼻シールに適したヘッドギアの力ベクトルに影響を及ぼす角度の変化を提供する。しかしながら、湾曲部材及び/又は湾曲サイドストラップ構成は、本明細書に記載の例のいずれかと組み合わせて実装及び構成することができる。
図125A~125Cは、使用者のサイジングガイドを示す。サイジングガイドは、特定の人に最適なシールモジュールサイズの推奨事項を示すために、使用者又はアドバイザーが使用できる周辺機器である。すなわち、図88以降に示すタイプの適切なシールモジュールの選択を支援する。このような使用者インターフェース(すなわち患者の顔に接触するシール構成要素)には、サイズを選択するための2つの異なる測定ポイント、すなわちシールの横幅(幅)及びハンモック(スリング)角度があり、これは、選択する最良のシールモジュールに関連するより複雑な決定を下すことができる。写真のサイジングガイドは、両方のアスペクトを同時に測定でき、意思決定プロセスを簡素化する。
使用中、シリコーンガードの形態である上唇接触部分4448が使用者の上唇に対して配置される。ガード4448は、好ましくは、使用者の顔に対して垂直の向きに維持されるべきである基部4449から突出する。第1の(横幅)測定パネル4450は、基部4448から垂直に延在するが、図125Cに示されるように、使用者の鼻に接触する際に横幅測定パネル4450を折り畳み、旋回させるヒンジとして機能する柔軟なホルダ4451内に配置される。
使用者の鼻の横幅は、パネル4450の表面にエッチングされた測定マーキング4452を覆うことにより決定される。推奨される測定は、使用者の鼻がパネル4450を覆う間、依然として見えるマーキングである。同時に、変位された横幅測定パネル4450の旋回角度は、分度器(より一般的には「角度リーダー」と呼ぶことができる)として機能するサイドパネル4453によって取得可能である。この角度オフセット測定は、使用者又はアドバイザーがシールの特定のスリング特性、例えば高スリング又は低スリングを選択することを支援できる一方、シールの一般的な幅は横幅測定マーキング4452から決定される。
したがって、サイズガイド装置は、使用者の顔から所定の距離で基部にヒンジ接続された変位可能な直立面接触パネルからなると言うことができる。使用者の鼻に接触すると、直立パネルは、直立位置から角度を付けて変位可能である。角変位は、好ましくは、変位可能なパネルの縁部に対して垂直に配置された第2の固定された直立壁上のマーキングによって測定される。さらに、好ましくは、変位可能なパネル上のマーキング、例えば幅のマーキングを使用者の鼻と整列させて、寸法の特定の特性を決定することができる。鼻の幅の寸法は、シールモジュールのサイズに対応する小、中、大のカテゴリにグループ化することができる。好ましくは、サイジング装置は、特に横幅測定パネルの変位が分度器の壁を通して見えるように、部分的又は全体的に透明な材料で作られる。
図126A及び126Bは、インターフェースクリップ4122a(例えば、図45と構造が類似)及びマスクフレーム4106を有するシールモジュールの破断図を示す。この実施形態は、シール4123から構成された3部品構造の形態のシールモジュール4104を詳述し、内部クリップ剛性部材4122a及び外部クリップ剛性部材4122bは、例えば、締まり嵌め接続を介して互いに接続され、シール4123の環状フランジ4123aがその間にクランプされている。内側及び外側のクリップを一緒に接続することは、シールモジュール4104の完成をもたらす1回限りの操作である。クリップの両方の部材は、シール4123の柔らかい材料と比較して比較的剛性の材料である。部材4122a及び4122bは、シールと異なる密度又は硬度であり得る。クリップ部材には、審美的な改善及びサポートの追加など、二次的な利点がある。
図127は、成形中にスリング部分4129がシールの外側に位置するシール4123成形中間体を示す。成形中間体は、最終的に、例えば図88及び89に類似したシール構造に形成される中間製品である。成形中間体では、スリングは、その中心延長部によってシールの縁部に接続され、スリングアームは、接続されない。
成形中間体をシール構造に形成するために、スリングアーム4129は、その縁部が中心延長部4132と接続されている開口部を通して引っ張ることができる。続いて、オーバーモールド、接着剤、ボタン、クリップ、磁石、溶接又は他の化学的及び/又は機械的プロセスなどの適切な手段により、スリングアームは、所定の位置、例えばシールの内面及び/又はシール4123の内部特徴部の上に接続される。スリング4129をシール本体の外側に形成することにより、結果として得られる構造により、多数の接続点が可能になり、したがって、スリングの角度は、利用可能な角度の範囲から選択でき、1つの工具のみを必要とする。図127は、スリングアームの可能な接続点4455を示し、これは、シール開口部から引っ張ると、複数の場所4456の1つに配置することができる。換言すれば、鼻支持の角度などのスリング特性は、特定のシールのサイズに対して調整することができる。
図127のシール4123は、追加の製造ステップを必要とすることなく、シールハウジング上にオーバーモールドすることができる。スリングを外部で成形することにより、メイン開口部からコアをスライドさせるのに十分な(例えば、シリコーンの)シールを変形させることにより、ツールコアを取り外すことができる。スリングが所定の位置に成形される代替のシナリオでは、ツールコアの取り外しが複雑になり、シールをシールハウジングに直接オーバーモールドすることができなくなる。
図128A及び128Bは、一実施形態による3ピースシールモジュールアセンブリの詳細を提供する。このアセンブリは、シール4104、シールハウジング4122及びオーバーモールド接続部4454を含む。この実施形態は、機械的接着によってシールクッション4123を剛性基板(すなわちハウジング4122)に結合するオーバーモールド形状を提供する。特に、図128Aに見られるように、複数の開口部を有するチャネル4457は、図128Bの最終形態でオーバーモールド接続部4454の下に配置される。チャネル4457は、オーバーモールド材料で占められ、シールハウジング4122を永久的にシール4123に取り付ける。
内部スリングを必要とするシールの独特の幾何学的形状のため、すなわちスリング/ハンモックがシール/ハウジングをツールから取り外すのが困難であることを示すため、シールをシールハウジング上に直線に成形する従来のオーバーモールド方法を使用することは、困難であり得る。多段階プロセスでシールアセンブリを作ることにより、面倒な問題が軽減又は排除され得る。基本的に、シールとシールハウジングとは、別々に成形され、その後、シールとシールハウジングとは、オーバーモールドツールに配置され、所定の位置にロックされ、その後、別のオーバーモールド材料がシールとシールハウジングとの間のキャビティに注入され、2つの構成要素を永久的に接合する。
本開示を特定の実施形態及び例に関連して記載してきたが、当業者は、本開示が具体的に開示された例を超えて他の代替例及び/又は用途並びに明らかな修正形態及び均等物に及ぶことを理解するであろう。加えて、いくつかの変形例を詳細に示し、記載してきたが、本開示の範囲内である他の修正形態が当業者に容易に明らかになるであろう。また、実施形態の特定の特徴及び態様の様々な組合せ又は下位組合せを作ることができ、それは、依然として本開示の範囲内に含まれることも考えられる。例えば、一例に関連して上に記載した特徴は、本明細書で記載する異なる例とともに使用することができ、その組合せは、依然として本開示の範囲内に入る。本開示の実施形態の様々なモードを形成するために、開示された実施形態の様々な特徴及び態様を互いに組み合わせるか又は置換できることを理解されたい。したがって、本明細書の開示の範囲は、上記の特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図されている。したがって、特に明記しない限り又は明らかに矛盾しない限り、本発明の各実施形態は、本明細書に記載のその本質的な特徴に加えて、本明細書に開示された本発明のそれぞれの他の実施形態から本明細書に記載の1つ又は複数の特徴を含み得る。
特定の態様、実施形態又は例に関連して記載される特徴、材料、特性又はグループは、本セクション又は本明細書の他の場所に記載される他の態様、実施形態又は例に矛盾しない限り適用可能であると理解されるべきである。(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)本明細書に開示されているすべての特徴及び/又はそのように開示されている方法若しくはプロセスのすべてのステップは、そのような特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組み合わせることができる。保護は、前述の実施形態の詳細に限定されない。保護は、(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)本明細書で開示された特徴の新規なもの若しくは新規な組合せ又はそのように開示された方法若しくはプロセスのステップの新規なもの若しくは新規な組合せに及ぶ。
さらに、別個の実装形態に関連して本開示に記載される特定の特徴は、単一の実装形態で組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実装形態に関連して記載されている様々な特徴は、複数の実装形態で個別に又は適切な下位組合せで実装することもできる。さらに、特定の組合せで機能するものとして特徴が上で記載されている場合があるが、特許請求された組合せからの1つ又は複数の特徴は、場合によりその組合せから削除でき、その組合せは、下位組合せ又は下位組合せの変形形態として特許請求され得る。
文脈上断りを明らかに必要としない限り、説明及び特許請求の範囲全体にわたり、「含む」、「含んでいる」などの単語は、排他的又は網羅的な意味ではなく、包括的な意味、すなわち「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。本明細書で使用される条件言語、とりわけ「~することができる」、「~することができ得る」、「~する可能性がある」、「~し得る」、「例えば」などは、概して、別途具体的な指示がない限り又は使用される文脈で他の形で理解されない限り、特定の実施形態が特定の特徴、要素及び/又は状態を含むが、他の実施形態を含まないことを伝えることが意図される。したがって、そのような条件言語は、概して、特徴、要素及び/又は状態が1つ又は複数の実施形態に何らかの方法で必要とされることを示唆することが意図されるものではなく、また1つ又は複数の実施形態が、著者入力又は指示の有無にかかわらず、何らかの特定の実施形態でこれらの特徴、要素及び/又は状態が含まれるかどうか又は実行すべきかどうかを決定する論理を必ず含むことを示唆することが意図されるものでもない。
「複数」という用語は、アイテムの2つ以上を指す。数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状及び他の特徴の列挙は、「約」又は「およそ」という用語が数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状又は他の特徴に先行する場合と同様に解釈されたい。「約」又は「およそ」という用語は、数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状及び他の特徴が正確である必要はなく、必要に応じて、許容公差、変換係数、端数計算、測定誤差など、及び当業者に知られている他の要因を反映して近似すること及び/又はより大きく若しくは小さくし得ることを意味する。数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状及び他の特徴の列挙も、「実質的に」という用語が数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状又は他の特徴に先行する場合と同様に解釈されたい。「実質的に」という用語は、列挙する特徴、パラメータ又は値が正確に実現される必要はなく、その特徴が提供することが意図された影響を除外しないことを考慮して、例えば公差、測定誤差、測定精度の制限及び当業者に知られている他の要因を含む逸脱又は変動が生じ得ることを意味する。
数値データは、本明細書では、範囲形式で表現又は提示することができる。そのような範囲形式は、利便性及び簡潔性のためにのみ使用され、したがって、その範囲の限界として明示的に列挙されている数値だけでなく、各数値及び下位範囲が明示的に列挙された場合と同様に、その範囲内に包含される個々の数値又は下位範囲のすべてを含むと柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例として、「1~5」の数値範囲は、明示的に列挙されている約1~約5の値だけでなく、記載されている範囲内の個々の値及び下位範囲も含むと解釈されたい。したがって、この数値範囲内には、2、3及び4などの個々の値並びに「1~3」、「2~4」及び「3~5」などの下位範囲が含まれる。この同じ原理は、1つの数値のみを列挙する範囲(例えば、「1より大きい」)にも当てはまり、記載されている範囲又は特徴の広さにかかわらず当てはまるべきである。
利便性のため、共通の一覧内に複数のアイテムを提示することができる。しかし、これらの一覧は、一覧の各部材が別個の固有の部材として個々に識別される場合と同様に解釈されたい。したがって、そのような一覧の個々の部材は、逆の内容が指示されない限り、共通のグループ内に存在することのみに基づいて、同じ一覧の何らかの他の部材と事実上均等であると解釈されるべきではない。さらに、「及び」及び「又は」という用語は、アイテムの一覧とともに使用される場合、列挙されたアイテムのいずれか1つ又は複数を単独で又は他の列挙されたアイテムと組み合わせて使用することができるという点で広義に解釈されたい。「代わりに」という用語は、2つ以上の代替手段の1つの選択を指し、文脈上別途明らかに指示されない限り、それらの列挙された代替手段のみ又は一度に列挙された代替手段の1つのみにこの選択を限定することを意図するものではない。
本明細書における何らかの従来技術の参照は、その従来技術が世界のいずれかの国の努力分野で共通の一般知識の一部を形成しているという肯定でも、何らかの形態の提案でもなく、そのように解釈されるべきでもない。
上記の説明において、その周知の均等物を有する整数又は構成要素に言及したとき、それらの整数は、個々に記載した場合と同様に本明細書に組み込まれる。
本発明は、個別に又は集合的に、本出願の明細書において言及又は例示した部分、要素及び特徴を前記部分、要素又は特徴の2つ以上のあらゆる組合せでも含むものと広義に考えることができる。
本明細書に記載する好ましい実施形態に対する様々な変更形態及び修正形態が当業者に明らかになることに留意されたい。そのような変更形態及び修正形態は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明に付随する利点を減少させることなくなされ得る。例えば、必要に応じて、様々な構成要素の位置を変えることができる。したがって、そのような変更形態及び修正形態は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。さらに、特徴、態様及び利点のすべてが本発明を実行するのに必ずしも必要とされるとは限らない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって定義されることが意図される。