JP7203575B2 - ウエハアライメント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエハアライメント装置に関する。
半導体ウエハを回転チャックで支持して回転させ、回転中の半導体ウエハのエッジの位置をラインセンサで検出して、半導体ウエハの位置を検出するウエハアライメント装置が知られている。ロボットアームと回転チャックとの間で半導体ウエハの受け渡しが行われる。半導体ウエハの受け渡しを行う際には、ロボットアームの先端のウエハ支持部が、半導体ウエハのうち回転チャックに接していない部分を支持する。半導体ウエハの受け渡しを可能にするために、回転チャックは半導体ウエハの中央部分を支持し、ロボットアームは半導体ウエハの中央部分より外側を支持する。
大きな半導体ウエハのアライメントを行う場合には、中央部分で回転チャックに支持された半導体ウエハの外周部分が自重で下がり、半導体ウエハに反り(撓み)が生じる。半導体ウエハに撓みが生じた状態でエッジを検出すると、半導体ウエハの位置の検出結果に、撓みによる誤差が生じてしまう。
下記の特許文献1、2に、ウエハの撓みを矯正する装置が開示されている。特許文献1に開示された装置では、チャックの吸着面とウエハとの間に介在する異物が原因となってウエハが浮き上がってしまうことを防止するために、吸着面の上面に凹部を設けて吸着面とウエハとの接触面積を小さくしている。この凹部内に流体を導入することにより、凹部の底面側への自重による撓みを矯正している。
特許文献2に開示された装置では、ウエハの外周縁部を係止してウエハを保持し、ウエハの裏面に噴き付ける気体の圧力を制御して撓みを調整している。
特開平9-266242号公報 特開2007-225480号公報
従来の撓み矯正装置は、固定されたウエハの撓みを矯正する用途に使用することはできるが、ウエハを回転させながら処理を行うような装置に適用することはできない。本発明の目的は、ウエハを回転させてウエハのエッジの位置を検出することによりウエハのアライメントを行う際に、回転しているウエハの撓みを矯正してウエハのエッジの位置を検出するウエハアライメント装置を提供することである。
本発明の一観点によると、
ウエハの中央部分を支持して、ウエハを回転させる回転支持部と、
前記回転支持部に支持されているウエハのエッジの位置を検出するエッジ検出器と、
前記回転支持部に支持されているウエハの回転を許容し、自重によるウエハの撓みを矯正する撓み矯正部と
を有し、
前記撓み矯正部は、複数の浮上パッドで構成され、
前記回転支持部に直径200mmのウエハを支持した状態で、平面視において前記複数の浮上パッドの各々の一部分が前記直径200mmのウエハと重なり、かつ前記回転支持部に直径300mmのウエハを支持した状態で、前記複数の浮上パッドは前記直径300mmのウエハの内側に位置するウエハアライメント装置が提供される。
撓み矯正部がウエハの撓みを矯正するため、撓みに起因する位置精度の低下を抑制し、エッジ検出器で高精度にエッジの位置を検出することができる。また、撓み矯正部はウエハの回転を許容するために、ウエハを回転させながらエッジ検出器でウエハのエッジを検出することができる。
図1は、実施例によるウエハアライメント装置の各構成部品の平面的な位置関係を示す図である。 図2Aは、実施例によるウエハアライメント装置を側方から見たときの概略図であり、図2Bは、浮上パッドを持たないウエハアライメント装置を側方から見た概略図である。 図3は、他の実施例によるウエハアライメント装置の撓み矯正部及びウエハを、ウエハの半径方向に沿ってみたときの概略図である。 図4は、ウエハアライメント装置のロボットアーム、ウエハカセット、ウエハアライメント装置、及びウエハ処理チャンバの平面レイアウトを示す概略図である。
図1及び図2を参照して、実施例によるウエハアライメント装置について説明する。
図1は、実施例によるウエハアライメント装置の各構成部品の平面的な位置関係を示す図である。基台10に、回転支持部11、エッジ検出器12、及び複数の浮上パッド13が取りつけられている。
回転支持部11は、チャック機構及び回転機構を含んでいる。チャック機構は、ウエハ20の中央部分でウエハ20をほぼ水平に支持して吸着する。回転機構は、チャック機構と共に、チャック機構に吸着されたウエハ20を回転させる。制御部18が、回転支持部11の回転を制御する。水平面をxy面とするxyz直交座標系を定義する。エッジ検出器12は、回転支持部11に支持されて回転しているウエハ20のエッジの位置を検出する。検出結果が制御部18に入力される。エッジ検出器12として、例えばx軸方向に長いラインセンサを用いることができる。ラインセンサは、x軸に平行で、回転支持部11の回転中心を通過する仮想直線と、ウエハ20の縁との2つの交点のうち一方の交点のx軸方向の位置を検出する。さらに、エッジ検出器12は、ウエハ20に形成されたノッチ21の位置を検出する。
平面視において回転支持部11を取り囲むように、複数の浮上パッド13が配置されている。複数の浮上パッド13は、回転支持部11に支持されたウエハ20に、ウエハ20の回転を許容した状態で、ウエハ20に非接触で上方に向かう力を与える。この力により、ウエハ20の自重によって下方に下がった部分が鉛直上方に持ち上げられてウエハ20の撓みが矯正される。ウエハ20に与える上向きの力は、ウエハ20の撓んだ部分に加わっている重力の作用と釣り合って、ウエハ20を水平面に沿う平板な形状に戻すことができる大きさとするとよい。複数の浮上パッド13は、ウエハ20の撓みを矯正する撓み矯正部を構成する。
回転支持部11には、大きさの異なる種々のウエハ20が支持される。図1において、例えば直径300mmのウエハ20を実線で示し、直径200mmのウエハ20を破線で示す。アライメント対象のウエハ20のうち最も小さなウエハ20(例えば直径200mmのウエハ)を回転支持部11に支持した状態で、平面視において複数の浮上パッド13の各々の一部分がウエハ20と重なるように、複数の浮上パッド13が配置されている。アライメント対象のウエハ20のうち最も大きなウエハ20(例えば直径300mmのウエハ)を回転支持部11に支持した状態で、複数の浮上パッド13は、平面視においてウエハ20の内側に配置される。
基台10に設けられた並進移動機構14が、回転支持部11に支持されるウエハ20の大きさに応じて、ウエハ20の縁がエッジ検出器12の検出可能範囲に収まるように、回転支持部11をx軸方向に移動させる。制御部18が並進移動機構14の動作を制御する。さらに、並進移動機構14は、複数の浮上パッド13も、回転支持部11と一緒にx軸方向に移動させる。
ロボットアーム30がその上面にウエハ20を支持して、回転支持部11の横方向(図1においてy軸の負の方向)から回転支持部11の上方まで移送して回転支持部11にウエハ20を引き渡す。さらに、ロボットアーム30は、回転支持部11からウエハ20を受け取って横方向(図1においてy軸の負の方向)に引き出す。撓み矯正部を構成する複数の浮上パッド13は、平面視において、回転支持部11へのロボットアーム30の進入路と重ならない位置に配置されている。
図2Aは、実施例によるウエハアライメント装置を側方から見たときの概略図である。基台10に、回転支持部11、エッジ検出器12、及び複数の浮上パッド13が取り付けられている。回転支持部11は、ウエハ20の中心部分を吸着して、ウエハ20を回転させる。浮上パッド13は、例えば多孔質部材を含む。エア供給装置15から多孔質部材にエアが供給され、多孔質部材から上方に向かってエアが噴き出す。このエアによって、ウエハ20に、上方に向かう力が与えられる。浮上パッド13はウエハ20に接触しないため、ウエハ20は回転支持部11に固定されて回転することができる。
エッジ検出器12が、ウエハ20のエッジのやや上方に配置されている。エッジ検出器12は、ウエハ20のエッジのx軸方向の位置を検出する。ウエハ20を回転させながらウエハ20のx軸方向の位置を検出することにより、ノッチ21(図1)を検出することができる。また、回転中に検出されたエッジの位置に基づいて、ウエハ20の中心位置を算出することができる。
次に、本実施例によるウエハアライメント装置の動作について説明する。
最初に、ロボットアーム30がアライメントすべきウエハ20を保持して回転支持部11の上方まで移送し、回転支持部11に引き渡す。このとき、回転支持部11の回転中心と、ウエハ20の中心とが、粗く位置合わせされる。回転支持部11は、ウエハ20を吸着して回転する。
制御部18が、回転支持部11を制御してウエハ20を回転させながら、エッジ検出器12によるウエハ20のエッジのx軸方向の位置の検出結果を取得する。回転支持部11の回転角と、エッジ検出器12によるエッジの位置の検出結果とに基づいて、回転支持部11の回転中心に対するウエハ20の中心のずれ量とずれの方向、及びノッチ21の回転方向に関する位置を算出する。制御部18は、回転支持部11を制御して、ウエハ20の回転方向のアライメントを行う。具体的には、ノッチ21を基準位置に位置させる。さらに、回転方向のアライメントが終了した状態でのウエハ20の中心のx座標及びy座標を算出する。
制御部18は並進移動機構14を制御して、ウエハ20の中心をx軸方向の規定位置に移動させる。これにより、ウエハ20のx軸方向に関するアライメントが終了する。ウエハ20のy軸方向に関するアライメントは、ロボットアーム30の進入の深さを制御することにより行う。
次に、図2Bに示した比較例によるウエハアライメント装置と比較して、本実施例の優れた効果について説明する。
図2Bは、浮上パッド13(図2A)を持たないウエハアライメント装置を側方から見た概略図である。回転支持部11に支持されたウエハ20は、自重によって、中心部に対して周辺部が下がる方向に撓む。この撓みのために、エッジ検出器12で検出される箇所のエッジのx軸方向の位置が変化する。その結果、エッジの検出位置に誤差が生じてしまう。さらに、回転方向に関するノッチ21(図1)の検出位置にも誤差が生じてしまう。
本実施例では、複数の浮上パッド13からなる撓み矯正部がウエハ20の撓みを矯正するため、撓みに起因するエッジの検出位置の誤差が少なくなるという効果が得られる。また、回転支持部11が小さなウエハ20を支持しているときでも、平面視において複数の浮上パッド13の各々の少なくとも一部がウエハ20と重なるため、種々の大きさのウエハ20のアライメントを行うことができる。
次に、図1及び図2Aに示した実施例の変形例について説明する。
図1及び図2Aに示した実施例では、複数の浮上パッド13から上方にエアを噴き出してウエハ20の下面に上向きの力を印加する。これに対し、本変形例では、撓み矯正部として、ウエハ20の上方に非接触吸着パッドを配置し、ウエハ20の上面に負圧を発生させることにより、ウエハ20の撓みを矯正する。本変形例のように、ウエハ20の上方に撓み矯正部を配置しても、上記実施例と同様の効果が得られる。
次に、図3を参照して他の実施例によるウエハアライメント装置について説明する。以下、図1及び図2Aに示した実施例によるウエハアライメント装置と共通の構成については説明を省略する。
図3は、本実施例によるウエハアライメント装置の撓み矯正部及びウエハ20を、ウエハ20の半径方向に沿って見たときの概略図である。本実施例では、図1及び図2Aに示した浮上パッド13に代えて、ローラ式支持機構16が配置されている。ローラ式支持機構16は、ウエハ20の下面に接して、ウエハ20に対して上方に向かう力を加えるローラ16Aを含む。ローラ16Aの回転軸16Bの延長線が、回転支持部11(図1)の回転中心を通過する。ウエハ20の回転に応じてローラ16Aが回転するため、ウエハ20の回転が妨げられることはない。
図1及び図2Aの実施例では、撓み矯正部として非接触式の浮上パッド13を用いたが、図3に示した実施例のように、撓み矯正部として接触式のローラ式支持機構16を用いてもよい。
次に、図4を参照して、上記実施例によるウエハアライメント装置を用いたウエハ処理装置について説明する。
図4は、ウエハ処理装置のロボットアーム30、ウエハカセット31、ウエハアライメント装置32、及びウエハ処理チャンバ33の平面レイアウトを示す概略図である。ロボットアーム30の周囲に2つのウエハカセット31、ウエハアライメント装置32、及びウエハ処理チャンバ33が配置されている。一方のウエハカセット31に未処理のウエハ20が収納されており、他方のウエハカセット31に処理済のウエハ20が収納される。ウエハアライメント装置32として、上記実施例によるウエハアライメント装置が用いられる。ウエハ処理チャンバ33内で、レーザアニール等の処理が行われる。
次に、図4に示したウエハ処理装置の動作について説明する。まず、ロボットアーム30がウエハカセット31から未処理のウエハ20を取り出し、ウエハアライメント装置32の回転支持部11(図1、図2A)にウエハ20を引き渡す。ウエハアライメント装置32は、x軸方向(図1)及び回転方向についてウエハ20の位置決めを行うとともに、y軸方向についてウエハ20の位置を検出する。
ロボットアーム30が、ウエハアライメント装置32からウエハ20を搬出するときに、ウエハ20のy軸方向の位置に応じて、ウエハアライメント装置32へのロボットアーム30の進入の深さを調整することにより、ロボットアーム30に対してウエハ20のy軸方向の位置決めを行う。
ロボットアーム30は、ウエハアライメント装置32から搬出したウエハ20をウエハ処理チャンバ33に搬入する。ウエハ処理チャンバ33内でウエハ20に対する処理が終了すると、ロボットアーム30は処理済のウエハ20をウエハ処理チャンバ33から搬出し、ウエハアライメント装置32を経由して処理済用のウエハカセット31に収容する。このとき、ウエハアライメント装置32では、ウエハ20をウエハカセット31に戻した際のノッチの位置を指定の位置に合わせる位置修正処理を行う。
図4に示したウエハ処理装置においては、上記実施例によるウエハアライメント装置32が用いられるため、ウエハ20の自重による撓みを抑制し、高精度の位置合わせ及び位置検出を行うことができる。
上述の各実施例は例示であり、異なる実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。複数の実施例の同様の構成による同様の作用効果については実施例ごとには逐次言及しない。さらに、本発明は上述の実施例に制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 基台
11 回転支持部
12 エッジ検出器
13 浮上パッド
14 並進移動機構
15 エア供給装置
16 ローラ式支持機構
16A ローラ
16B 回転軸
18 制御部
20 ウエハ
21 ノッチ
30 ロボットアーム
31 ウエハカセット
32 ウエハアライメント装置
33 ウエハ処理チャンバ

Claims (4)

  1. ウエハの中央部分を支持して、ウエハを回転させる回転支持部と、
    前記回転支持部に支持されているウエハのエッジの位置を検出するエッジ検出器と、
    前記回転支持部に支持されているウエハの回転を許容し、自重によるウエハの撓みを矯正する撓み矯正部と
    を有し、
    前記撓み矯正部は、複数の浮上パッドで構成され、
    前記回転支持部に直径200mmのウエハを支持した状態で、平面視において前記複数の浮上パッドの各々の一部分が前記直径200mmのウエハと重なり、かつ前記回転支持部に直径300mmのウエハを支持した状態で、前記複数の浮上パッドは前記直径300mmのウエハの内側に位置するウエハアライメント装置。
  2. 前記複数の浮上パッドは、前記回転支持部に支持されるウエハの周方向に不等間隔で配置されている請求項1に記載のウエハアライメント装置。
  3. さらに、前記回転支持部の横方向からウエハを前記回転支持部の上方まで移送し、前記回転支持部にウエハを引き渡し、前記回転支持部からウエハを受け取って横方向に引き出すロボットアームを有する請求項1または2に記載のウエハアライメント装置。
  4. 前記撓み矯正部は、平面視において、前記回転支持部への前記ロボットアームの進入路と重ならない位置においてウエハに上方に向かう力を与える請求項3に記載のウエハアライメント装置。
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