以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[実施形態1]
まず、図1を参照して、本実施形態の空気環境調整システム1を説明する。図1は、本実施形態に係る空気環境調整システム1を示す図である。図1に示すように、本実施形態の空気環境調整システム1は、調理装置2と、空気清浄装置3とを備える。調理装置2は、食材を調理する。本実施形態において、空気清浄装置3は、消臭装置として機能する。具体的には、空気清浄装置3は、空気環境から臭いの原因因子を除去する。空気清浄装置3(消臭装置)は、空気環境調整装置の一例である。
続いて図2~図4を参照して、本実施形態の調理装置2を説明する。図2は、本実施形態に係る調理装置2を示す斜視図である。本実施形態において、調理装置2は、スチームオーブンレンジである。図2に示すように、調理装置2は、直方体形状のケーシング21と、扉22と、ハンドル23と、耐熱ガラス24と、操作パネル25と、排気ダクト28とを備える。
ケーシング21は、筐体の一例であり、扉22は、開閉カバー部材の一例である。ケーシング21は、正面に開口を有する。扉22は、ケーシング21の正面に取り付けられる。扉22は、ケーシング21に対して開閉自在である。扉22が閉じることにより、ケーシング21の開口が閉塞され、扉22が開くことにより、ケーシング21の開口が露出する。本実施形態において、扉22は、ケーシング21の正面の下端側の辺を中心に回動する。ハンドル23は、扉22の上部に取り付けられる。ユーザは、ハンドル23を操作して、扉22をケーシング21に対して開閉させることができる。耐熱ガラス24は、扉22の略中央に取り付けられる。
操作パネル25は、表示部26と、ボタン群27とを有する。表示部26は、調理レシピを表示する。本実施形態において、表示部26はタッチディスプレイであり、ユーザの操作を受け付ける。タッチディスプレイは、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイのようなディスプレイ装置と、ディスプレイ装置の表示面に配置されたタッチセンサとを有する。タッチセンサは、例えば静電容量方式のタッチセンサ又は抵抗膜方式のタッチセンサである。ユーザは、タッチディスプレイを操作して、表示部26に表示させる調理レシピを変更することができる。
ボタン群27は、スタートキーを含む。ユーザは、スタートキーを押下することにより、調理装置2に対して調理の開始を指示することができる。調理装置2は、スタートキーが押下されると、表示部26に表示されている調理レシピに対応する調理動作を実行する。
排気ダクト28は、ケーシング21の上部の右後部分に配置される。排気ダクト28は、ケーシング21内で発生した蒸気を排出する。
続いて図3を参照して、本実施形態の調理部を説明する。図3は、本実施形態に係る調理装置2の構成を示す図である。図3に示すように、調理装置2は、加熱庫210と、水タンク220と、蒸気発生装置230と、蒸気供給管240と、蒸気導入室250と、循環ユニット260と、蒸気ダクト270と、過熱蒸気生成ヒータ280と、マグネトロン290と、回転アンテナ291と、回転アンテナ用モータ292とを備える。本実施形態において、食材を調理する調理部は、水タンク220と、蒸気発生装置230と、蒸気供給管240と、蒸気導入室250と、循環ユニット260と、蒸気ダクト270と、過熱蒸気生成ヒータ280と、マグネトロン290と、回転アンテナ291と、回転アンテナ用モータ292とを含む。本実施形態の調理部は、加熱調理部である。調理部は、図1を参照して説明したケーシング21に収容される。
加熱庫210は、収容部の一例である。加熱庫210は、食材Fを収容する。ユーザは、図1を参照して説明した扉22を開けて、加熱庫210内に食材Fを収容した後、図1を参照して説明した扉22を閉める。図2は、トレイT上の網Nに載置された食材Fを例示している。
加熱庫210は、吸込口211と、第1蒸気吹出口212と、第2蒸気吹出口213とを有する。吸込口211は、加熱庫210の右側壁に形成される。吸込口211は、加熱庫210の内部空間と蒸気導入室250とを連通させる。第1蒸気吹出口212は、加熱庫210の上側壁に形成される。第1蒸気吹出口212は、加熱庫210の内部空間と蒸気ダクト270とを連通させる。第2蒸気吹出口213は、加熱庫210の左側壁に形成される。第2蒸気吹出口213は、加熱庫210の内部空間と蒸気ダクト270とを連通させる。
水タンク220は、水を収容する。蒸気発生装置230は、水タンク220を加熱して飽和水蒸気を生成する。飽和水蒸気は、蒸気供給管240を介して蒸気導入室250に供給される。蒸気導入室250は、加熱庫210の右側面に隣接する。
循環ユニット260は、蒸気吸込口261と、循環ファン262と、循環ファン用モータ263と、蒸気供給口264とを有する。
蒸気吸込口261は、循環ユニット260の内部空間と蒸気導入室250とを連通させる。循環ファン262は、循環ユニット260内に配置される。循環ファン用モータ263は循環ファン262を回転させる。蒸気供給口264は、蒸気ダクト270の端部と連通接続する。循環ファン262が回転することにより、蒸気導入室250に供給された飽和水蒸気が蒸気吸込口261から循環ユニット260内に吸引され、循環ユニット260内に吸引された飽和水蒸気が、蒸気供給口264を介して蒸気ダクト270に供給される。
蒸気ダクト270は、第1ダクト部271と、屈曲部272と、第2ダクト部273とを有する。蒸気供給口264は、第1ダクト部271の右側端と連通接続する。第1ダクト部271は、加熱庫210の上側面に固定される。第1ダクト部271は、第1蒸気吹出口212を介して、加熱庫210の内部空間と連通する。屈曲部272は、加熱庫210の左上隅に配置され、加熱庫210の上側面から加熱庫210の左側面にかけて延びる。第1ダクト部271の左側端は屈曲部272の右側端と接続する。
第2ダクト部273は、加熱庫210の左側面に固定される。第2ダクト部273は、第2蒸気吹出口213を介して、加熱庫210の内部空間と連通する。第2ダクト部273の上側端は屈曲部272の下側端と接続する。
過熱蒸気生成ヒータ280は第1ダクト部271内に収容される。過熱蒸気生成ヒータ280は、第1ダクト部271に供給された飽和水蒸気を加熱して、過熱蒸気を生成する。過熱蒸気は、100℃を超える過熱状態にまで加熱された蒸気である。過熱蒸気の一部は、第1ダクト部271から第1蒸気吹出口212を介して加熱庫210の内部空間に供給される。過熱蒸気の他の一部は、第2ダクト部273から第2蒸気吹出口213を介して加熱庫210の内部空間に供給される。
加熱庫210の内部空間に供給された過熱蒸気は、食材Fを加熱する。また、加熱庫210の内部空間に供給された過熱蒸気は、循環ファン262の回転により、吸込口211を介して蒸気導入室250へ吸い込まれる。蒸気導入室250へ吸い込まれた過熱蒸気は、循環ファン262の回転により、循環ユニット260を介して蒸気ダクト270へ供給された後、再度、加熱庫210の内部空間に供給される。
マグネトロン290及び回転アンテナ用モータ292は、ケーシング21の下部に設けられる。マグネトロン290はマイクロ波を発生する。マイクロ波は、導波管によって加熱庫210の下部中央に導かれる。回転アンテナ291は、加熱庫210の下部に設けられる。回転アンテナ用モータ292は、回転アンテナ291を回転させる。回転アンテナ291が回転することにより、マイクロ波が撹拌されながら加熱庫210内を上方に向かって放射される。この結果、食材Fが加熱される。
以上、図3を参照して本実施形態の調理部について説明した。本実施形態の調理部によれば、例えば、食材Fを焼く、食材Fを蒸す、食材Fを煮る、又は食材Fを温めることができる。具体的には、調理装置2は、食材Fを焼く際に過熱蒸気を生成する。また、調理装置2は、食材Fを蒸す、食材Fを煮る、又は食材Fを温める際に、マグネトロン290からマイクロ波を発生させる。あるいは、調理装置2は、食材Fを蒸す、食材Fを煮る、又は食材Fを温める際に、非過熱蒸気を生成する。非過熱蒸気は、蒸気発生装置230が生成する飽和水蒸気である。したがって、非過熱蒸気を用いて食材Fを調理する際に、過熱蒸気生成ヒータ280は駆動しない。また、非過熱蒸気を用いて食材Fを調理する際に、循環ファン用モータ263は駆動しない。換言すると、循環ファン262は回転しない。
続いて図4を参照して、本実施形態の調理装置2を更に説明する。図4は、本実施形態に係る調理装置2の構成を示すブロック図である。図4に示すように、調理装置2は、制御部201と、扉開閉検知センサ202と、送信部203とを更に備える。
制御部201は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサを備える。また、制御部201は、制御プログラムを記憶する記憶部を備える。記憶部は、例えばRAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)のような半導体メモリを有する。記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)のようなストレージデバイスを更に有してもよい。プロセッサは、記憶部に記憶された制御プログラムを実行して、調理装置2の各部の動作を制御する。制御部201は、例えばマイクロコンピュータである。
制御部201の記憶部は、複数の調理レシピを記憶する。調理レシピは、食材Fの調理方法を示す情報を含む。調理方法は、例えば、「食材Fを焼く」、「食材Fを蒸す」、「食材Fを煮る」、又は「食材Fを温める」のいずれかを示す。また、調理レシピは、加熱プロファイルの情報、及び調理終了タイミング情報を含む。加熱プロファイルは、加熱温度の推移と、加熱時間とを示す。調理終了タイミング情報は、調理装置2による調理動作が終了するタイミングである調理終了タイミングを示す。具体的には、調理終了タイミング情報は、調理時間を示す。調理時間は、調理開始から調理終了までにかかる時間である。なお、加熱温度の推移は、一定温度を示す場合がある。この場合、加熱温度は、所定の時間、一定の温度で推移する。
制御部201は、表示部26に調理レシピを表示させる。具体的には、制御部201は、食材Fの調理方法及び調理時間を表示部26に表示させる。また、制御部201は、表示部26(タッチディスプレイ)に対するユーザの操作を検知する。例えば、制御部201は、ユーザの操作に応じて、表示部26に表示させる調理レシピを変更する。
制御部201は、ボタン群27に対するユーザの操作を検知する。例えば、制御部201は、ボタン群27に含まれるスタートキーの押下を検知すると、表示部26に表示されている調理レシピに基づいて、調理部の動作を制御する。詳しくは、制御部201は、表示部26に表示されている調理レシピに対応する調理方法及び加熱プロファイルに基づいて、蒸気発生装置230、過熱蒸気生成ヒータ280、マグネトロン290、循環ファン用モータ263、及び回転アンテナ用モータ292の動作を制御する。
本実施形態において、制御部201の記憶部は、調理レシピごとに、臭い情報を記憶する。臭い情報は、調理装置2が食材Fを調理する際に発生する臭いのレベルを示す。
具体的には、臭い情報は、調理終了時点において食材Fから発生する臭いのレベルを示す。臭いのレベルは、例えば、「弱」、「中」、又は「強」である。以下、調理終了時点において発生する臭いのレベルを「調理終了時の臭いレベル」と記載する場合がある。また、調理終了時の臭いレベルを示す情報を「調理終了時臭いレベル情報」と記載する場合がある。
調理レシピが、調理中に臭気濃度の高い臭いを発生させる調理方法を示す場合、臭い情報は、臭気濃度の高い臭いが発生するタイミングである第1タイミング(臭い発生タイミング)と、第1タイミングで発生する臭いのレベルとを更に示す。調理レシピが、調理の途中で臭気濃度が低くなる調理方法を示す場合、臭い情報は、臭気濃度が低くなるタイミングである第2タイミング(臭いレベル低下タイミング)と、第2タイミングで発生する臭いのレベルとを更に示す。なお、臭い情報は、複数の第1タイミングを示す場合がある。同様に、臭い情報は、複数の第2タイミングを示す場合がある。
以下、第1タイミングで発生する臭いのレベルを「第1臭いレベル」と記載し、第2タイミングで発生する臭いのレベルを「第2臭いレベル」と記載する場合がある。また、第1タイミングと、第1臭いレベルとを示す情報を「第1タイミング情報」と記載し、第2タイミングと、第2臭いレベルとを示す情報を「第2タイミング情報」と記載する場合がある。なお、第2臭いレベルを示す情報は、省略されてもよい。
臭い情報は、制御部306の記憶部に、調理レシピに関連付けられて予め記憶されている。あるいは、臭い情報は、ユーザが操作パネル25を操作することにより、制御部306の記憶部に、調理レシピに関連付けられて記憶される。
扉開閉検知センサ202は、図2を参照して説明した扉22の開閉を検知する。扉開閉検知センサ202は、例えば光学式センサである。扉開閉検知センサ202は、扉22が開状態であることを示す信号、又は扉22が閉状態であることを示す信号の少なくとも一方を出力する。
送信部203は、例えばLANボード(Local Area Network)又は無線LANボードを有する。送信部203は、インターネット回線に接続し、クラウドサーバーのような外部のサーバーを介して、図1を参照して説明した空気清浄装置3と通信可能に接続する。制御部201は、調理装置2の調理部が食材Fの調理を開始すると、送信部203に調理レシピに属する情報を送信させる。例えば、制御部201は、ボタン群27に含まれるスタートキーの押下を検知すると、送信部203に調理レシピに関する情報を送信させる。本実施形態において、調理レシピに属する情報は、調理終了タイミング情報と臭い情報とを含む。
本実施形態の送信部203は更に、扉22が開いたことを示す扉開情報を空気清浄装置3へ送信する。具体的には、制御部201は、扉開閉検知センサ202の検知結果に基づいて扉22が開いたことを検知すると、扉開情報を送信部203に送信させる。
以上、図2~図4を参照して本実施形態の調理装置2を説明した。続いて図5~図10を参照して、本実施形態の空気清浄装置3を説明する。図5は、本実施形態に係る空気清浄装置3を示す斜視図である。
本実施形態の空気清浄装置3は、照明機能を有し、例えば天井に設置される。図5に示すように、空気清浄装置3は、ケース31と、アダプタ32と、口金33と、空気清浄フィルタ34とを備える。
ケース31は、略円筒形状を有し、軸方向の両端が開口している。ケース31の下側端の開口は吹出口35として機能する。ケース31の上側端はアダプタ32の下側端と接続する。
また、ケース31は吸気口36を有する。吸気口36は、ケース31の側壁部に形成される。詳しくは、吸気口36は、ケース31の周方向の全周にわたって形成される。空気清浄フィルタ34は、吸気口36の内面側に着脱可能に取り付けられる。吸気口36は、ケース31の内側空間を介して吹出口35と連通する。換言すると、ケース31内に、吸気口36と吹出口35とを連通する通風路が形成される。
口金33は、アダプタ32の上側端に設けられる。口金33は、例えば天井に設けられたソケットに取り付けられる。この結果、空気清浄装置3にソケットを介して電力が供給される。
続いて図6を参照して、空気清浄装置3を更に説明する。図6は、本実施形態に係る空気清浄装置3の構成を示すブロック図である。図6に示すように、空気清浄装置3は、送風機301と、イオン発生器302と、照明部303と、受信部304と、タイマ305と、制御部306とを備える。送風機301及びイオン発生器302は、調整空気を生成する調整空気生成部を構成する。
送風機301、イオン発生器302、及び照明部303は、図1を参照して説明したケース31内に収容される。詳しくは、送風機301、イオン発生器302、及び照明部303は、図1を参照して説明したケース31内の通風路に配置される。
送風機301は、通風路に風を発生させる。具体的には、送風機301が駆動することにより、図1を参照して説明した吸気口36からケース31内に空気が吸い込まれる。ケース31内に吸い込まれた空気は、通風路を通過して、図1を参照して説明した吹出口35から吹き出す。送風機301は、例えば軸流ファン、遠心ファン又は貫流ファンのような風を発生させる装置である。
イオン発生器302は、消臭成分生成部の一例である。本実施形態のイオン発生器302は、臭いの原因因子を除去する消臭成分として、プラスイオンH+(H2O)m(mは任意の自然数)及びマイナスイオンO2
-(H2O)n(nは任意の自然数)を生成する。これらのイオンは、通風路を流れる空気中に放出される。この結果、イオン発生器302から発生したイオンが、図1を参照して説明した吹出口35から空気清浄装置3(ケース31)の外部へ放出される。なお、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nを含む風は、空気環境を調整する調整空気の一例である。
具体的には、イオン発生器302は、2組の放電電極と誘導電極とを備える。また、イオン発生器302は、高電圧発生回路を備える。高電圧発生回路は、放電電極及び誘導電極の各組に高電圧を印加する。放電電極及び誘導電極の各組に高電圧が印加されると、各組の両電極間に生じる放電により、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nが生成される。
プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nは、空気中に浮遊する細菌を殺菌する効果や、空気中に浮遊する臭いの原因因子を分解して消臭する効果を有する。したがって、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nが空気清浄装置3(ケース31)の外部へ放出されることにより、空気環境から臭いの原因因子を除去することができる。
照明部303は、図1を参照して説明した吹出口35付近、換言すると通風路の出口付近に配置される。照明部303は、LED(Light Emitting Diode)のような発光素子を含む。発光素子が発光することにより、空気清浄装置3の下方の領域が照らされる。
受信部304は、例えばLANボード又は無線LANボードを有する。受信部304は、インターネット回線に接続し、クラウドサーバーのような外部のサーバーを介して、図1~図4を参照して説明した調理装置2と通信可能に接続する。受信部304は、調理装置2から調理レシピに属する情報を受信する。本実施形態において、受信部304は、調理終了タイミング情報及び臭い情報を受信する。
タイマ305は、受信部304が調理レシピに属する情報を受信すると、計時を開始する。
制御部306は、例えばCPU又はMPUのようなプロセッサを備える。また、制御部306は、制御プログラムを記憶する記憶部を備える。記憶部は、例えばRAM、及びROMのような半導体メモリを有する。プロセッサは、記憶部に記憶された制御プログラムを実行して、空気清浄装置3の各部の動作を制御する。制御部306は、例えばマイクロコンピュータである。
制御部306は、受信部304が調理レシピに属する情報を受信すると、記憶部に調理レシピに属する情報を記憶させて、タイマ305を作動させる。また、制御部306は、記憶部に記憶した調理レシピに属する情報に基づいて、送風機301及びイオン発生器302の動作を制御する。
詳しくは、本実施形態の空気清浄装置3は、複数の運転モードを有する。具体的には、空気清浄装置3は、運転停止モード、送風量「弱」モード、送風量「中」モード、及び送風量「強」モードを有する。運転モードが運転停止モードである場合、空気清浄装置3は、送風機301及びイオン発生器302が動作していない状態となる。運転モードが、送風量「弱」モード、送風量「中」モード、及び送風量「強」モードのいずれかである場合、空気清浄装置3は、空気清浄運転を実行する。具体的には、制御部306が、送風機301及びイオン発生器302を動作させる。
運転モードが送風量「弱」モードである場合、制御部306は、送風機301による送風量を「弱」に設定する。運転モードが送風量「中」モードである場合、制御部306は、送風機301による送風量を「中」に設定する。運転モードが送風量「強」モードである場合、制御部306は、送風機301による送風量を「強」に設定する。送風量「強」モードにおける送風量は、送風量「中」モードにおける送風量よりも多く、送風量「中」モードにおける送風量は、送風量「弱」モードにおける送風量よりも多い。
制御部306は、調理レシピに属する情報に含まれる臭い情報に基づいて、送風機301の送風量を調整する。具体的には、臭いのレベルが「強」である場合、制御部306は、送風量「強」モードで送風機301を動作させる。臭いのレベルが「中」である場合、制御部306は、送風量「中」モードで送風機301を動作させる。臭いのレベルが「弱」である場合、制御部306は、送風量「弱」モードで送風機301を動作させる。
より具体的には、制御部306は、調理終了タイミング情報及び調理終了時臭いレベル情報を参照し、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達すると、調理終了時の臭いレベルに対応する運転モードで送風機301を動作させる。
また、制御部306は、受信部304が第1タイミング情報を受信した場合、記憶部に記憶した第1タイミング情報を参照し、タイマ305のカウンタ値が第1タイミング(臭い発生タイミング)に達すると、第1臭いレベルに対応する運転モードで送風機301を動作させる。
また、制御部306は、受信部304が第2タイミング情報を受信した場合、記憶部に記憶した第2タイミング情報を参照し、タイマ305のカウンタ値が第2タイミング(臭いレベル低下タイミング)に達すると、第2臭いレベルに対応する運転モードで送風機301を動作させる。なお、第2タイミング情報が第2臭いレベルを示さない場合、制御部306は、第1タイミング前の運転モードで送風機301を動作させる。第1タイミング前の運転モードが運転停止モードである場合、制御部306は、送風機301の動作を停止させる。
続いて図6~図10を参照して空気清浄装置3の動作を説明する。図7~図10は、本実施形態に係る空気清浄装置3の動作を示すフローチャートである。詳しくは、図7~図10は、空気清浄装置3の制御部306によって実行される処理を示す。図7~図10に示す処理は、受信部304が調理レシピに属する情報を受信すると開始される。
図7に示すように、受信部304が調理レシピに属する情報を受信すると、制御部306は、受信部304が受信した調理レシピに属する情報を記憶して(ステップS1)、タイマ305に計時動作を開始させる(ステップS2)。
制御部306は、タイマ305に計時動作を開始させると、受信部304が第1タイミング情報を受信したか否かを判定する(ステップS3)。具体的には、制御部306は、記憶部に第1タイミング情報が記憶されているか否かを判定する。換言すると、制御部306は、受信した調理レシピに関する情報に、第1タイミング情報が含まれるか否かを判定する。
制御部306は、受信部304が第1タイミング情報を受信したと判定すると(ステップS3のYes)、タイマ305のカウンタ値が第1タイミングに達したか否かを判定する(ステップS4)。制御部306は、タイマ305のカウンタ値が第1タイミングに達していないと判定すると(ステップS4のNo)、再度、タイマ305のカウンタ値が第1タイミングに達したか否かを判定する(ステップS4)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が第1タイミングに達したと判定すると(ステップS4のYes)、第1タイミング情報に基づいて空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS5)。具体的には、制御部306は、第1臭いレベルに応じて空気清浄装置3の運転モードを調整する。換言すると、制御部306は、第1臭いレベルに応じて送風機301の送風量を調整する。
より詳しくは、制御部306は、第1タイミング前における運転モードの送風量と、第1臭いレベルに対応する運転モードの送風量とを比較する。比較の結果、第1タイミング前における運転モードの送風量が、第1臭いレベルに対応する運転モードの送風量と比べて少ない場合、制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを第1臭いレベルに対応する運転モードに変更する。第1タイミング前における運転モードの送風量が、第1臭いレベルに対応する運転モードの送風量と同じである場合、制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを、第1タイミング前における運転モードのまま維持する。第1タイミング前における運転モードの送風量が、第1臭いレベルに対応する運転モードの送風量と比べて多い場合、制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを第1臭いレベルに対応する運転モードに変更する。あるいは、制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを、第1タイミング前における運転モードのまま維持する。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、図8に示すように、受信部304が第2タイミング情報を受信したか否かを判定する(ステップS6)。具体的には、制御部306は、記憶部に第2タイミング情報が記憶されているか否かを判定する。換言すると、制御部306は、受信した調理レシピに属する情報に、第2タイミング情報が含まれるか否かを判定する。
制御部306は、受信部304が第2タイミング情報を受信したと判定すると(ステップS6のYes)、タイマ305のカウンタ値が第2タイミングに達したか否かを判定する(ステップS7)。制御部306は、タイマ305のカウンタ値が第2タイミングに達していないと判定すると(ステップS7のNo)、再度、タイマ305のカウンタ値が第2タイミングに達したか否かを判定する(ステップS7)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が第2タイミングに達したと判定すると(ステップS7のYes)、第2タイミング情報に基づいて空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS8)。具体的には、制御部306は、第2臭いレベルに応じて空気清浄装置3の運転モードを調整する。換言すると、制御部306は、第2臭いレベルに応じて送風機301の送風量を調整する。
なお、第2タイミング情報が第2臭いレベルを示さない場合、制御部306は、第1タイミング前の運転モードと第1タイミング後の運転モードとを比較する。第1タイミング前の運転モードを示す情報は、第1タイミングに達した際に記憶部に記憶される。比較の結果、第1タイミング前の運転モードと第1タイミング後の運転モードとが異なる場合、制御部306は、第1タイミング前の運転モードを設定する。第1タイミング前の運転モードと第1タイミング後の運転モードとが同じである場合、制御部306は、第1タイミング後の運転モードを維持する。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する(ステップS9)。あるいは、制御部306は、受信部304が第1タイミング情報を受信していないと判定すると(図7に示すステップS3のNo)、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する。また、制御部306は、受信部304が第2タイミング情報を受信していないと判定すると(図8に示すステップS6のNo)、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達していないと判定すると(ステップS9のNo)、再度、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する(ステップS9)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したと判定すると(ステップS9のYes)、調理終了タイミング情報に基づいて空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS10)。具体的には、制御部306は、調理終了時の臭いレベルに応じて空気清浄装置3の運転モードを調整する。換言すると、制御部306は、調理終了時の臭いレベルに応じて送風機301の送風量を調整する。より詳しくは、第1タイミングでの運転モードの調整と同様に、制御部306は、調理終了タイミング前における運転モードの送風量と、調理終了時の臭いレベルに対応する運転モードの送風量とを比較し、比較の結果に基づいて、運転モードを調整する。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、タイマ305のカウンタ値を参照して、調理終了タイミングから第1所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS11)。第1所定時間は、制御部306の記憶部に記憶されている。例えば、ユーザが、空気清浄装置3の操作装置を操作して、第1所定時間を設定してもよい。空気清浄装置3の操作装置は、例えばリモートコントローラである。リモートコントローラは、ユーザの操作に対応するコードを示す赤外線を空気清浄装置3へ送信する。第1所定時間は、例えば5分又は10分である。
制御部306は、第1所定時間が経過していないと判定すると(ステップS11のNo)、再度、第1所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS11)。
制御部306は、第1所定時間が経過したと判定すると(ステップS11のYes)、空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS12)。具体的には、制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを、受信前運転モードに変更する。受信前運転モードは、受信部304が調理レシピに属する情報を受信する前の運転モードである。受信前運転モードを示す情報は、受信部304が調理レシピに属する情報を受信した際に記憶部に記憶される。
詳しくは、制御部306は、受信前運転モードと調理終了タイミング後の運転モードとを比較する。比較の結果、受信前運転モードと調理終了タイミング後の運転モードとが異なる場合、制御部306は、受信前運転モードを設定する。受信前運転モードと調理終了タイミング後の運転モードとが同じである場合、制御部306は、調理終了タイミング後の運転モードを維持する。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、図9に示すように、扉開情報の受信履歴があるか否かを判定する(ステップS13)。具体的には、制御部306は、調理終了タイミングから第1所定時間が経過するまでの間に、受信部304が扉開情報を受信したか否かを判定する。換言すると、制御部306は、調理終了後にユーザが扉22を開いたか否かを判定する。
制御部306は、扉開情報の受信履歴がないと判定すると(ステップS13のNo)、タイマ305のカウンタ値を参照して、調理終了タイミングから第2所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS14)。第2所定時間は、制御部306の記憶部に記憶されている。例えば、ユーザが、空気清浄装置3の操作装置を操作して、第2所定時間を設定してもよい。第2所定時間は、例えば30分又は60分である。
制御部306は、第2所定時間が経過していないと判定すると(ステップS14のNo)、再度、第2所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS14)。
制御部306は、第2所定時間が経過したと判定すると(ステップS14のYes)、扉開情報の受信履歴があるか否かを判定する(ステップS15)。具体的には、制御部306は、調理終了タイミングから第2所定時間が経過するまでの間に、受信部304が扉開情報を受信したか否かを判定する。
制御部306は、扉開情報の履歴がないと判定すると(ステップS15のNo)、タイマ305による計時動作を終了させる(ステップS16)。この結果、タイマ305のカウンタ値は初期値に戻る。
制御部306は、タイマ305による計時動作を終了させた後、受信部304が扉開情報を受信したか否かを判定する(ステップS17)。制御部306は、受信部304が扉開情報を受信していないと判定すると(ステップS17のNo)、再度、受信部304が扉開情報を受信したか否かを判定する(ステップS17)。
制御部306は、受信部304が扉開情報を受信したと判定すると(ステップS17のYes)、図10に示すように、タイマ305に計時動作を開始させる(ステップS18)。
制御部306は、タイマ305に計時動作を開始させると、調理終了タイミング情報に基づいて空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS19)。詳しくは、第1タイミングでの運転モードの調整と同様に、制御部306は、第2所定時間経過後における運転モードの送風量と、調理終了時の臭いレベルに対応する運転モードの送風量とを比較し、比較の結果に基づいて、運転モードを調整する。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、タイマ305のカウンタ値を参照して、第1所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS20)。
制御部306は、第1所定時間が経過していないと判定すると(ステップS20のNo)、再度、第1所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS20)。
制御部306は、第1所定時間が経過したと判定すると(ステップS20のYes)、空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS21)。具体的には、調理終了タイミング後における運転モードの調整と同様に、制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを受信前運転モードに変更する。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、タイマ305による計時動作を終了させて(ステップS22)、図7~図10に示す処理を終了する。あるいは、制御部306は、調理終了タイミングから第1所定時間が経過するまでの間に、受信部304が扉開情報を受信したと判定した場合(図9のステップS13のYes)、又は、調理終了タイミングから第2所定時間が経過するまでの間に、受信部304が扉開情報を受信したと判定した場合に(図9のステップS15のYes)、タイマ305による計時動作を終了させて(ステップS22)、図7~図10に示す処理を終了する。
以上、図6~図10を参照して空気清浄装置3の動作を説明した。なお、図7~図10に示す処理では、調理終了タイミングから第2所定時間が経過するまでの間にユーザが扉22を開いていない場合、運転モードを調整する処理が1回実行されたが、調理終了タイミング後、一定の時間が経過する度に、運転モードを調整する処理が実行されてもよい。
以上、図1~図10を参照して本発明の実施形態1を説明した。本実施形態によれば、調理開始時に調理装置2から空気清浄装置3へ送信される所定の情報(調理レシピに属する情報)に基づいて空気清浄装置3の動作が制御される。したがって、ユーザは、調理装置2を操作することにより、空気環境を調整することができる。具体的には、ユーザが調理装置2を操作することにより、調理によって発生する臭いを除去することができる。
また、本実施形態によれば、調理によって発生する臭いのレベルに応じて、空気清浄装置3の運転モードを調整することができる。したがって、調理によって発生する臭いのレベルに対して適切な送風量で消臭を行うことができる。換言すると、調理によって発生する臭いのレベルに対して、空気清浄装置3から送風される風の送風量が多すぎたり、少なすぎたりすることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、調理装置2による調理が終了するタイミングで、空気清浄装置3の運転モードを調整することができる。一般的に、ユーザは、調理装置2による調理が終了すると調理装置2の扉22を開く。調理装置2の扉22が開くと、調理中に発生した臭いが、調理装置2の加熱庫210から空気環境へ漏れ出る。したがって、調理装置2の加熱庫210から空気環境へ臭いが漏れ出るタイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整することができる。この結果、適切なタイミングで空気環境から臭いを除去することができる。
また、本実施形態によれば、調理中に臭いが発生するタイミングで、空気清浄装置3の運転モードを調整することができる。すなわち、食材又は調理方法によっては、調理装置2の扉22が閉じている状態であっても、調理中に発生した臭いが調理装置2から空気環境へ漏れ出る可能性がある。したがって、調理中に臭いが発生するタイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整することにより、適切なタイミングで空気環境から臭いを除去することができる。
また、本実施形態によれば、調理中に発生した臭いのレベルが、調理の途中で低くなるタイミングで、空気清浄装置3の運転モードを調整することができる。したがって、調理中に調理装置2から空気環境へ漏れ出る臭いのレベルの変化に応じて、適切な送風量で消臭を行うことができる。換言すると、臭いのレベルに対して送風量が多すぎたり、少なすぎたりすることを抑制できる。また、調理中に調理装置2から空気環境へ漏れ出る臭いのレベルが、調理の途中でユーザが気にならないレベルまで低下する場合、空気清浄装置3の動作を停止させることができる。あるいは、調理開始前の運転モードで空気清浄装置3を動作させることができる。
また、本実施形態によれば、調理装置2による調理の終了直後にユーザが扉22を開かない場合であっても、ユーザが扉22を開いたタイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整することができる。したがって、調理装置2から空気環境へ臭いが漏れ出るタイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整して、空気環境から臭いを除去することができる。
なお、本実施形態では、調理によって発生する臭いのレベルに応じて送風機301の送風量を制御したが、調理によって発生する臭いのレベルに応じて、イオン発生器302から発生させるイオンの量を制御してもよい。
また、本実施形態のイオン発生器302は、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nを生成したが、イオン発生器302は、臭いの原因因子を除去する消臭成分として、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)n以外のプラスイオン及びマイナスイオンを生成してもよいし、マイナスイオンのみを生成してもよい。
また、本実施形態の空気清浄装置3は、イオン発生器302を備えたが、イオン発生器302は省略されてもよい。この場合、空気清浄フィルタ34により、空気環境から臭いの原因因子が除去される。具体的には、空気清浄フィルタ34により、臭いの原因因子が捕獲される。空気清浄フィルタ34は、臭い除去フィルタの一例であり、例えばHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate AirFilter)である。
また、本実施形態の空気清浄装置3は、調理終了タイミングにおいて運転モードを調整したが、空気清浄装置3は、扉開情報を受信した際にのみ運転モードを調整してもよい。
[実施形態2]
続いて図1~図6、及び図11を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、空気清浄装置3の動作が実施形態1と異なる。
まず図4を参照して、本実施形態の調理装置2について説明する。本実施形態において、調理装置2の制御部201は、送信部203に調理終了タイミング情報を送信させる。
続いて図6及び図11を参照して、空気清浄装置3の動作を説明する。図11は、本実施形態に係る空気清浄装置3の動作を示すフローチャートである。詳しくは、図11は、空気清浄装置3の制御部306によって実行される処理を示す。図11に示す処理は、受信部304が調理終了タイミング情報(調理レシピに属する情報)を受信すると開始される。
図11に示すように、受信部304が調理終了タイミング情報を受信すると、制御部306は、受信部304が受信した調理終了タイミング情報を記憶して(ステップS31)、タイマ305に計時動作を開始させる(ステップS32)。
制御部306は、タイマ305に計時動作を開始させると、タイマ305のカウンタ値が、調理終了タイミングよりも所定の時間前のタイミングに達したか否かを判定する(ステップS33)。所定の時間は、制御部306の記憶部に記憶されている。例えば、ユーザが、空気清浄装置3の操作装置を操作して、所定の時間を設定してもよい。所定の時間は、例えば5分又は10分である。以下、調理終了タイミングよりも所定の時間前のタイミングを「第3タイミング」と記載する場合がある。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が第3タイミングに達していないと判定すると(ステップS33のNo)、再度、タイマ305のカウンタ値が第3タイミングに達したか否かを判定する(ステップS33)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が第3タイミングに達したと判定すると(ステップS33のYes)、空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS34)。
具体的には、制御部306は、現在の運転モードにおける送風量よりも送風量が多い運転モードを設定する。あるいは、制御部306は、所定の運転モードにおける送風量と現在の運転モードにおける送風量とを比較して、送風量が多い方の運転モードを設定する。所定の運転モードは、制御部306の記憶部に記憶されている。例えば、ユーザが、空気清浄装置3の操作装置を操作して、所定の運転モードを設定してもよい。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する(ステップS35)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達していないと判定すると(ステップS35のNo)、再度、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する(ステップS35)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が調理終タイミングに達したと判定すると(ステップS35のYes)、空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS36)。具体的には、制御部306は、空気清浄運転を停止させる。より詳しくは、制御部306は、送風機301の動作、及びイオン発生器302の動作を停止させる。
制御部306は、空気清浄装置3の動作を停止させると、タイマ305による計時動作を終了させて(ステップS37)、図11に示す処理を終了する。
以上、図1~図6、及び図11を参照して本発明の実施形態2について説明した。本実施形態によれば、調理装置2による調理が終了する前に空気環境から臭いを除去することができる。したがって、調理装置2の扉22をユーザが開いたときに、料理から発生する臭いを際立たせることができる。
なお、本実施形態では、調理終了タイミングで空気清浄運転を停止させたが、空気清浄装置3は、調理装置2から扉開情報を受信して、調理装置2の扉22が開いたタイミングで空気清浄運転を停止してもよい。
[実施形態3]
続いて図2~図6及び図12~図20を参照して本発明の実施形態3について説明する。但し、実施形態1、2と異なる事項を説明し、実施形態1、2と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態3は、空気環境調整システム1が実施形態1、2と異なる。
まず図12を参照して、本実施形態の空気環境調整システム1を説明する。図12は、本実施形態に係る空気環境調整システム1を示す図である。図12に示すように、本実施形態の空気環境調整システム1は、調理装置2と、空気清浄装置3と、調湿装置4と、空気調和装置5とを備える。本実施形態において、空気清浄装置3は、殺菌装置として機能する。空気清浄装置3、調湿装置4及び空気調和装置5はそれぞれ空気環境調整装置の一例である。
続いて図4を参照して、本実施形態の調理装置2について説明する。本実施形態において、送信部203は、図11を参照して説明した空気清浄装置3、調湿装置4及び空気調和装置5と通信可能に接続する。
制御部201の記憶部は、調理レシピごとに、蒸気排出タイミング情報と、熱発生タイミング情報とを記憶する。蒸気排出タイミング情報は、調理装置2による調理動作の実行中に、図2を参照して説明した排気ダクト28から蒸気が排気されるタイミングを示す。以下、排気ダクト28から蒸気が排気されるタイミングを「蒸気排出タイミング」と記載する。熱発生タイミング情報は、調理装置2が食材Fを調理することによって食材Fから熱が発生するタイミングを示す。以下、食材Fから熱が発生するタイミングを「熱発生タイミング」と記載する。
制御部201は、調理装置2の調理部が食材Fの調理を開始すると、送信部203を介して、空気清浄装置3に調理終了タイミング情報を送信する。また、制御部201は、調理装置2の調理部が食材Fの調理を開始すると、送信部203を介して、調湿装置4に蒸気排出タイミング情報を送信する。また、制御部201は、調理装置2の調理部が食材Fの調理を開始すると、送信部203を介して、空気調和装置5に熱発生タイミング情報を送信する。
続いて図6を参照して、本実施形態の空気清浄装置3について説明する。本実施形態において、送風機301及びイオン発生器302は、調整空気生成部を構成する。また、イオン発生器302は、殺菌成分生成部の一例であり、細菌を殺菌する殺菌成分を生成する。
具体的には、イオン発生器302は、細菌を殺菌する殺菌成分として、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nを生成する。具体的には、実施形態1において説明したように、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nは、殺菌効果を有する。したがって、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nが空気清浄装置3の外部へ放出されることにより、空気環境に含まれる細菌を殺菌することができる。なお、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nを含む風は、空気環境を調整する調整空気の一例である。
続いて図6及び図13を参照して空気清浄装置3の動作を説明する。図13は、本実施形態に係る空気清浄装置3の動作を示すフローチャートである。詳しくは、図13は、空気清浄装置3の制御部306によって実行される処理を示す。図13に示す処理は、受信部304が調理終了タイミング情報(調理レシピに属する情報)を受信すると開始される。
図13に示すように、受信部304が調理終了タイミング情報を受信すると、制御部306は、受信部304が受信した調理終了タイミング情報を記憶して(ステップS41)、タイマ305に計時動作を開始させる(ステップS42)。
制御部306は、タイマ305に計時動作を開始させると、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する(ステップS43)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達していないと判定すると(ステップS43のNo)、再度、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したか否かを判定する(ステップS43)。
制御部306は、タイマ305のカウンタ値が調理終了タイミングに達したと判定すると(ステップS43のYes)、空気清浄装置3の運転モードを調整する(ステップS44)。
具体的には、制御部306は、現在の運転モードにおける送風量よりも送風量が多い運転モードを設定する。あるいは、制御部306は、所定の運転モードにおける送風量と現在の運転モードにおける送風量とを比較して、送風量が多い方の運転モードを設定する。所定の運転モードは、制御部306の記憶部に記憶されている。例えば、ユーザが、空気清浄装置3の操作装置を操作して、所定の運転モードを設定してもよい。
制御部306は、空気清浄装置3の運転モードを調整すると、タイマ305による計時動作を終了させて(ステップS45)、図13に示す処理を終了する。
以上、図6及び図13を参照して空気清浄装置3(殺菌装置)の動作を説明した。本実施形態によれば、調理装置2による調理が終了するタイミングで、空気中に浮遊する細菌を殺菌することができる。したがって、調理装置2の加熱庫210から運び出された料理に細菌が付着することを抑制することができる。
なお、本実施形態では、調理終了タイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整したが、空気清浄装置3は、調理装置2から扉開情報を受信して、調理装置2の扉22が開いたタイミングで運転モードを調整してもよい。
また、本実施形態では、調理終了タイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整したが、調理終了タイミングよりも所定の時間前のタイミングで空気清浄装置3の運転モードを調整してもよい。
続いて図14~図17を参照して、調湿装置4を説明する。図14は、本実施形態に係る調湿装置4を示す斜視図である。調湿装置4は、空気に含まれる水分を除湿する除湿機能、及び空気の湿度を高める加湿機能を有する。本実施形態において、調整空気は、除湿された空気と、加湿された空気とを含む。
図14に示すように、調湿装置4は、ケーシング41を備える。ケーシング41は、吸込口42と、第1吹出口43aと、第2吹出口43bとを有する。吸込口42は、ケーシング41の背面に形成されている。第1吹出口43aは、ケーシング41の上面に形成されている。第2吹出口43bは、ケーシング41の前面上部に形成されている。吸込口42から吸い込まれた空気は、加湿又は除湿されて、第1吹出口43a及び第2吹出口43bから吹き出される。
続いて図15を参照して、調湿装置4について更に説明する。図15は、調湿装置4の構成を示す図である。図15に示すように、調湿装置4は、送風機44、空気清浄フィルタ45、除湿部46、及び加湿部47を備える。送風機44、空気清浄フィルタ45、除湿部46、及び加湿部47は、ケーシング41の内部に配置される。本実施形態において、送風機44、除湿部46、及び加湿部47は、調整空気生成部を構成する。
空気清浄フィルタ45は、ケーシング41の背面側に配置される。したがって、吸込口42を通過した空気は、空気清浄フィルタ45を介して吸い込まれる。
送風機44は、両翼ファン441、ファンケース442、ファンモータ443、及びダクト444を備える。両翼ファン441は、遠心方向に空気を排出するファンであり、回転することで、中央部分から空気を吸い込むとともに、外周に向かう気流を発生させる。なお、両翼ファン441に替えて、ターボファン又は高圧軸流ファンが使用されてもよい。
両翼ファン441は、ファンケース442の内部に回転可能に配置されている。ファンケース442はダクト444と連結しており、両翼ファン441の周方向に発生した気流をダクト444に向けて吹出す。
両翼ファン441は、ファンモータ443の出力軸に取り付けられている。ファンモータ443はファンケース442に固定されており、ファンモータ443が駆動することで、両翼ファン441が回転する。ダクト444は、両翼ファン441の回転によって発生した気流を第1吹出口43a及び第2吹出口43bに導く。
除湿部46は、蒸発器461及び凝縮器462を備える。除湿部46は、通過する気流を冷却して空気に含まれる水分を結露させることで、空気に含まれる水分を取り除く(除湿する)。具体的には、除湿部46は、冷凍サイクル装置を含む。冷凍サイクル装置は、冷媒を循環させ、冷媒の相変化を利用して、空気を冷却する。冷凍サイクル装置は、蒸発器461、凝縮器462、圧縮機、膨張器等を含む。蒸発器461及び凝縮器462は、熱交換器である。
除湿部46は、ケーシング41の正面側において送風機44に近接して配置される。ファンケース442は、熱交換器側吸気口445aを有しており、送風機44の駆動により、熱交換器側吸気口445aからファンケース442に空気が吸い込まれる。この結果、蒸発器461及び凝縮器462のフィンの隙間を流れる気流が発生する。
蒸発器461は、気流を冷却し、凝縮器462は気流を暖める。この結果、蒸発器461において空気中の水分が結露する。凝縮器462は、蒸発器461で冷やされた気流を高温の冷媒との熱交換で暖める。
加湿部47は、加湿ロータ471、加湿部モータ472、加湿トレイ473、及び加湿フィルタ474を備える。加湿ロータ471は、円筒部を有し、円筒部の内側において加湿フィルタ474を保持する。加湿部モータ472は加湿ロータ471を回転させる。加湿ロータ471の下部は、加湿トレイ473の内側に配置される。加湿フィルタ474は、吸水性を有する。加湿ロータ471が回転すると、加湿トレイ473に溜まっている水が加湿フィルタ474全体行き渡り、加湿フィルタ474に水が供給される。具体的には、加湿フィルタ474は、無数の微小隙間を有し、毛細管現象によって加湿フィルタ474の全体に水が行き渡る。
加湿部47は、送風機44に対して除湿部46よりも背面側に設けられる。ファンケース442は、加湿部側吸気口445bを有しており、送風機44の駆動により、加湿部側吸気口445bからファンケース442に空気が吸い込まれる。この結果、加湿ロータ471の円筒部の内部を軸方向に流れる気流が発生し、加湿フィルタ474から気流に対して水が供給される。すなわち、気流が加湿される。
続いて図16を参照して調湿装置4を更に説明する。図16は、本実施形態に係る調湿装置4の構成を示すブロック図である。図16に示すように、調湿装置4は、受信部401、タイマ402、及び制御部403を更に備える。
受信部401は、例えばLANボード又は無線LANボードを有する。受信部401は、インターネット回線に接続し、クラウドサーバーのような外部のサーバーを介して、図1~図4を参照して説明した調理装置2と通信可能に接続する。受信部401は、調理装置2から調理レシピに属する情報を受信する。本実施形態において、受信部401は、蒸気排出タイミング情報を受信する。
タイマ402は、受信部401が蒸気排出タイミング情報(調理レシピに属する情報)を受信すると、計時を開始する。
制御部403は、例えばCPU又はMPUのようなプロセッサを備える。また、制御部403は、制御プログラムを記憶する記憶部を備える。記憶部は、例えばRAM、及びROMのような半導体メモリを有する。プロセッサは、記憶部に記憶された制御プログラムを実行して、調湿装置4の各部の動作を制御する。制御部403は、例えばマイクロコンピュータである。
本実施形態において、制御部403は、受信部401が蒸気排出タイミング情報を受信すると、記憶部に蒸気排出タイミング情報を記憶させて、タイマ402を作動させる。また、制御部403は、記憶部に記憶した蒸気排出タイミング情報に基づいて、送風機44、除湿部46、及び加湿部47の動作を制御する。
詳しくは、調湿装置4は、複数の運転モードを有する。具体的には、調湿装置4は、運転停止モード、除湿モード、及び加湿モードを有する。運転モードが運手停止モードである場合、調湿装置4は、送風機44、除湿部46、及び加湿部47が動作していない状態となる。運転モードが除湿モードである場合、調湿装置4は除湿運転を実行する。この場合、制御部403は、送風機44、及び除湿部46を動作させる。運転モードが加湿モードである場合、調湿装置4は加湿運転を実行する。この場合、制御部403は、送風機44、及び加湿部47を動作させる。
より詳しくは、調湿装置4が除湿運転中に、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達すると、制御部403は、除湿量を増加させる。具体的には、制御部403は、図2を参照して説明した圧縮機の回転速度を制御して、冷媒の送出量を制御することにより、除湿量を調整する。また、調湿装置4が加湿運転中に、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達すると、制御部403は、加湿量を低減させる。具体的には、制御部403は、図2を参照して説明した加湿部モータ472を制御して、加湿量を調整する。また、運転モードが運手停止モードである場合に、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達すると、制御部403は、調湿装置4を除湿運転させる。
続いて図16及び図17を参照して、調湿装置4の動作を説明する。図17は、本実施形態に係る調湿装置4の動作を示すフローチャートである。詳しくは、図17は、調湿装置4の制御部403によって実行される処理を示す。図17に示す処理は、受信部401が調理レシピに属する情報(蒸気排出タイミング情報)を受信すると開始される。
図17に示すように、受信部401が蒸気排出タイミング情報を受信すると、制御部403は、受信部401が受信した蒸気排出タイミング情報を記憶して(ステップS51)、タイマ402に計時動作を開始させる(ステップS52)。
制御部403は、タイマ402に計時動作を開始させると、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達したか否かを判定する(ステップS53)。
制御部403は、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達していないと判定すると(ステップS53のNo)、再度、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達したか否かを判定する(ステップS53)。
制御部403は、タイマ402のカウンタ値が蒸気排出タイミングに達したと判定すると(ステップS53のYes)、加湿量又は除湿量を調整する(ステップS54)。
具体的には、調湿装置4が加湿運転している場合、制御部403は、加湿部モータ472の回転速度を調整して、加湿量を低減させる。調湿装置4が除湿運転している場合、制御部403は、圧縮機の回転速度を調整して、除湿量を増加させる。また、調湿装置4が加湿運転も除湿運転もしていない場合、制御部403は、送風機44及び除湿部46を作動させて、調湿装置4に除湿運転を実行させる。
制御部403は、加湿量又は除湿量を調整すると、タイマ402による計時動作を終了させて(ステップS55)、図17に示す処理を終了する。
以上、図16及び図17を参照して調湿装置4の動作を説明した。本実施形態によれば、調理装置2から蒸気が排出されても、空気中の水分量の増加を抑制することができる。
なお、本実施形態の調湿装置4は、冷凍サイクルによって除湿を行う構成を備えたが、調湿装置4は、空気中の水分を吸着する乾燥剤を用いて除湿を行う除湿部を備えてもよい。
また、本実施形態の調湿装置4は、蒸気排出タイミングで加湿量又は除湿量を調整したが、調湿装置4は、蒸気排出タイミングよりも所定の時間前のタイミングで加湿量又は除湿量を調整してもよい。
また、本実施形態の空気環境調整システム1は、調湿装置4を備えたが、空気環境調整システム1は、除湿装置と加湿装置とのうちの少なくとも一方を備えてもよい。
また、本実施形態の調湿装置4は、蒸気排出タイミングに応じて加湿量又は除湿量を調整したが、調湿装置4は、調理終了タイミング情報に基づいて、加湿量又は除湿量を調整してもよい。具体的には、調湿装置4は、調理終了タイミング又は調理終了タイミングよりも所定の時間前のタイミングで加湿量又は除湿量を調整してもよい。あるいは、調湿装置4は、扉開情報に基づいて、加湿量又は除湿量を調整してもよい。具体的には、調湿装置4は、扉開情報を受信した際に、加湿量又は除湿量を調整してもよい。
また、本実施形態の調湿装置4は、蒸気排出タイミングに応じて加湿量又は除湿量を調整したが、調湿装置4は、調理装置2から排出される蒸気の量の変化に応じて加湿量又は除湿量を調整してもよい。
具体的には、調理装置2の制御部201が、調理レシピごとに、蒸気量増加タイミング情報と、蒸気量減少タイミング情報とを記憶し、送信部203を介して、調湿装置4に蒸気量増加タイミング情報及び蒸気量減少タイミング情報を送信する。
蒸気量増加タイミング情報は、排気ダクト28から排気される蒸気の量が増加するタイミングを示す。あるいは、蒸気量増加タイミング情報は、排気ダクト28からの蒸気の排気が開始されるタイミングを示す。蒸気量減少タイミング情報は、排気ダクト28から排気される蒸気の量が減少するタイミングを示す。あるいは、蒸気量減少タイミング情報は、排気ダクト28から蒸気が排気されなくなるタイミングを示す。
調湿装置4の制御部403は、受信部401が受信した蒸気量増加タイミング情報及び蒸気量減少タイミング情報に基づいて、加湿量又は除湿量を調整する。詳しくは、調湿装置4の制御部403は、蒸気量増加タイミング情報が示すタイミングに応じて、加湿量を低減させるか、除湿量を増加させる。また、調湿装置4の制御部403は、蒸気量減少タイミング情報が示すタイミングに応じて、加湿量を増加させるか、除湿量を低減させる。
続いて図18~図20を参照して、空気調和装置5を説明する。図18は、本実施形態に係る空気調和装置5を示す斜視図である。空気調和装置5は、暖められた空気を送風する機能と、冷やされた空気を送風する機能とを有する。本実施形態において、調整空気は、暖められた空気と、冷やされた空気とを含む。
図18に示すように、空気調和装置5は、室内機51と、室外機52とを備える。室内機51は室内に設置される。室外機52は、屋外に設置される。室内機51は、筐体53を備える。筐体53は、吸込口54と、吹出口55とを有する。吸込口54は、筐体53の上面に形成されており、吹出口55は、筐体53の前面下部に形成されている。筐体53の内部には、吸込口54と吹出口55とを連通させる空気通路が形成されている。
続いて図19を参照して、空気調和装置5を更に説明する。図19は、本実施形態に係る空気調和装置5の構成を示すブロック図である。図19に示すように、空気調和装置5は、圧縮機501と、切換弁502と、受信部503と、タイマ504と、制御部505とを更に備える。
なお、空気調和装置5は、一般的な空気調和装置と同様に、圧縮機501及び切換弁502以外にも、室内熱交換と、室内ファンと、室外熱交換器と、膨張弁とを備える。具体的には、図1を参照して説明した室内機51が、室内熱交換と、室内ファンとを備える。また、図1を参照して説明した室外機52が、室外熱交換器と、膨張弁と、圧縮機501と、切換弁502とを備える。室内熱交換、室内ファン、室外熱交換器、膨張弁、圧縮機501、及び切換弁502は、調整空気生成部を構成する。
圧縮機501は、冷媒を圧縮する。切換弁502は、冷媒サイクルを、冷房運転サイクルと、暖房運転サイクルとの間で切り替える。具体的には、切換弁502は、冷房運転時に、圧縮機501によって圧縮された冷媒を、室外熱交換器に送る。また、切換弁502は、暖房運転時に、圧縮機501によって圧縮された冷媒を、室内熱交換器に送る。したがって、冷房運転サイクルでは、圧縮機501、切換弁502、室外熱交換器(凝縮器)、膨張弁、室内熱交換器(蒸発器)、切換弁502、圧縮機501の順に冷媒が循環する。この結果、室内熱交換器で吸収した室内の熱が室外熱交換器で室外に放出される。また、暖房運転サイクルでは、圧縮機501、切換弁502、室内熱交換器(凝縮器)、膨張弁、室外熱交換器(蒸発器)、切換弁502、圧縮機501の順に冷媒が循環する。この結果、室外熱交換器で吸収した室外の熱が室内熱交換器で室内に放出される。
受信部503は、例えばLANボード又は無線LANボードを有する。受信部503は、インターネット回線に接続し、クラウドサーバーのような外部のサーバーを介して、図1~図4を参照して説明した調理装置2と通信可能に接続する。受信部503は、調理装置2から調理レシピに属する情報を受信する。本実施形態において、受信部503は、熱発生タイミング情報を受信する。
タイマ504は、受信部503が熱発生タイミング情報(調理レシピに属する情報)を受信すると、計時を開始する。
制御部505は、室内機用制御部と、室外機用制御部とを含む。室内機用制御部と室外機用制御部とは互いに通信可能に接続されている。室内機用制御部は、室内機51(図1)の各部の動作を制御する。室外機用制御部は、室内機用制御部から送信される指令信号に応じて、室外機52(図2)の各部の動作を制御する。本実施形態の室内機用制御部は、受信部503が受信した熱発生タイミング情報に基づいて、室外機用制御部に送信する指令信号を生成する。
室内機用制御部及び室外機用制御部はそれぞれ、例えばCPU又はMPUのようなプロセッサを備える。また、室内機用制御部及び室外機用制御部はそれぞれ、制御プログラムを記憶する記憶部を備える。記憶部は、例えばRAM、及びROMのような半導体メモリを有する。
室内機用制御部のプロセッサは、記憶部に記憶された制御プログラムを実行して、室内機51(図1)の各部の動作を制御する。室外機用制御部のプロセッサは、記憶部に記憶された制御プログラムを実行して、室外機52(図1)の各部の動作を制御する。したがって、室内機用制御部のプロセッサは、タイマ504を制御する。また、室内機用制御部のプロセッサは、受信部503が受信した情報を記憶部に記憶させる。室外機用制御部のプロセッサは、圧縮機501及び切換弁502を制御する。室内機用制御部及び室外機用制御部の各々は、例えばマイクロコンピュータである。
本実施形態において、制御部505は、受信部503が熱発生タイミング情報を受信すると、記憶部に熱発生タイミング情報を記憶させて、タイマ504を作動させる。また、制御部505は、記憶部に記憶した熱発生タイミング情報に基づいて、圧縮機501の動作を制御する。
詳しくは、空気調和装置5は、複数の運転モードを有する。具体的には、空気調和装置5は、運転停止モード、暖房モード、及び冷房モードを有する。運転モードが運手停止モードである場合、空気調和装置5は、冷房運転も暖房運転も実行していない状態となる。換言すると、空気調和装置5は、室内ファン、室外ファン、及び圧縮機501が動作していない状態となる。運転モードが暖房モードである場合、空気調和装置5は暖房運転を実行する。この場合、制御部505は、室内ファン、室外ファン、及び圧縮機501を動作させる。また、制御部505は、圧縮機501によって圧縮された冷媒が室内熱交換器に送られるように切換弁502を制御する。運転モードが冷房モードである場合、調湿装置4は冷房運転を実行する。この場合、制御部505は、室内ファン、室外ファン、及び圧縮機501を動作させる。また、制御部505は、圧縮機501によって圧縮された冷媒が室外熱交換器に送られるように切換弁502を制御する。
より詳しくは、空気調和装置5が暖房運転中に、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達した場合、制御部505は、暖房温度を下げる。具体的には、制御部505は、圧縮機501の回転数を制御して、暖房温度を低下させる。暖房温度は、暖房運転時に吹出口55(図1)から送出される空気の温度を示す。また、空気調和装置5が冷房運転中に、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達した場合、制御部505は、冷房温度を下げる。具体的には、制御部505は、圧縮機501の回転数を制御して、冷房温度を低下させる。冷房温度は、冷房運転時に吹出口55(図1)から送出される空気の温度を示す。また、運転モードが運手停止モードである場合に、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達すると、制御部505は、空気調和装置5を冷房運転させる。
続いて図19及び図20を参照して、空気調和装置5の動作を説明する。図20は、本実施形態に係る空気調和装置5の動作を示すフローチャートである。詳しくは、図20は、空気調和装置5の制御部505によって実行される処理を示す。図20に示す処理は、受信部503が調理レシピに属する情報(熱発生タイミング情報)を受信すると開始される。
図20に示すように、受信部503が熱発生タイミング情報を受信すると、制御部505は、受信部503が受信した熱発生タイミング情報を記憶して(ステップS61)、タイマ504に計時動作を開始させる(ステップS62)。
制御部505は、タイマ504に計時動作を開始させると、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達したか否かを判定する(ステップS63)。
制御部505は、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達していないと判定すると(ステップS63のNo)、再度、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達したか否かを判定する(ステップS63)。
制御部505は、タイマ504のカウンタ値が熱発生タイミングに達したと判定すると(ステップS63のYes)、暖房温度又は冷房温度を調整する(ステップS64)。
具体的には、空気調和装置5が暖房運転している場合、制御部505は、圧縮機501の回転速度を調整して、暖房温度を下げる。空気調和装置5が冷房運転している場合、制御部505は、圧縮機501の回転速度を調整して、冷房温度を下げる。空気調和装置5が暖房運転も冷房運転もしていない場合、制御部505は、室内ファン、室外ファン、及び圧縮機501を作動させて、空気調和装置5に冷房運転を実行させる。
制御部505は、暖房温度又は冷房温度を調整すると、タイマ504による計時動作を終了させて(ステップS65)、図20に示す処理を終了する。
以上、図19及び図20を参照して空気調和装置5の動作を説明した。本実施形態によれば、調理装置2によって食材Fが加熱されて、調理装置2の周囲の温度が上昇する際に、空気調和装置5から送風される空気の温度を下げることができる。
なお、本実施形態では、熱発生タイミングで暖房温度又は冷房温度を調整したが、熱発生タイミングよりも所定の時間前のタイミングで暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。
また、本実施形態の空気調和装置5は、熱発生タイミング情報を用いて暖房温度又は冷房温度を調整したが、空気調和装置5は、蒸気排出タイミング情報を用いて暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。
また、本実施形態の空気環境調整システム1は、空気調和装置5を備えたが、空気環境調整システム1は、冷房装置と暖房装置とのうちの少なくとも一方を備えてもよい。
また、本実施形態の空気調和装置5は、熱発生タイミングに応じて暖房温度又は冷房温度を調整したが、空気調和装置5は、調理終了タイミング情報に基づいて、暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。具体的には、空気調和装置5は、調理終了タイミング又は調理終了タイミングよりも所定の時間前のタイミングで暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。あるいは、空気調和装置5は、扉開情報に基づいて、暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。具体的には、空気調和装置5は、扉開情報を受信した際に、暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。
また、本実施形態の空気調和装置5は、熱発生タイミングに応じて暖房温度又は冷房温度を調整したが、空気調和装置5は、食材Fから発生する熱の大きさ(熱量)の変化に応じて暖房温度又は冷房温度を調整してもよい。
具体的には、調理装置2の制御部201が、調理レシピごとに、熱量増加タイミング情報と、熱量減少タイミング情報とを記憶し、送信部203を介して、空気調和装置5に熱量増加タイミング情報及び熱量減少タイミング情報を送信する。
熱量増加タイミング情報は、食材Fから発生する熱の熱量が増加するタイミングを示す。あるいは、熱量増加タイミング情報は、食材Fからの熱の発生が開始するタイミングを示す。熱量減少タイミング情報は、食材Fから発生する熱の熱量が減少するタイミングを示す。あるいは、熱量減少タイミング情報は、食材Fから熱が発生しなくなるタイミングを示す。
空気調和装置5の制御部505は、受信部503が受信した熱量増加タイミング情報及び熱量減少タイミング情報に基づいて、暖房温度又は冷房温度を調整する。詳しくは、空気調和装置5の制御部505は、熱量増加タイミング情報が示すタイミングに応じて暖房温度又は冷房温度を下げる。また、空気調和装置5の制御部505は、熱量減少タイミング情報が示すタイミングに応じて暖房温度又は冷房温度を上げる。
以上、図面(図1~図20)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素及び複数の処理は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。また、ある実施形態に示される処理のうちのある処理を別の実施形態の処理に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される処理のうちのいくつかの処理を実施形態から削除してもよい。
例えば、図12に示す空気環境調整システム1は、調理装置2、空気清浄装置3(殺菌装置)、調湿装置4及び空気調和装置5を備えたが、空気環境調整システム1は、消臭装置を更に備えてもよい。
また、本発明による実施形態では、調理装置2が、空気清浄装置3、調湿装置4及び空気調和装置5とインターネット回線を介して通信可能に接続されたが、調理装置2は、空気清浄装置3、調湿装置4及び空気調和装置5と近距離無線通信方式によって通信可能に接続されてもよい。あるいは、調理装置2は、空気清浄装置3、調湿装置4及び空気調和装置5とLANケーブルを介して直接接続されてもよい。
また、本発明による実施形態では、ボタン群27に含まれるスタートキーをユーザが押下することにより調理装置2が調理を開始する構成を説明したが、調理装置2は予約機能を有してもよい。この場合、調理装置2は、現在時刻が予約時刻に達すると調理を開始する。予約時刻は、ユーザが操作パネル25を操作して設定する。
また、本発明による実施形態において調理装置2はスチームオーブンレンジであったが、調理装置2は、スチームオーブンレンジに限定されない。調理装置2は、食材を調理する電子機器であればよく、例えば、オーブンレンジ、電子レンジ、オーブントースター、又は炊飯器であり得る。
また、本発明による実施形態において、天井設置型の空気清浄装置を説明したが、空気清浄装置は床置き型であってもよい。以下、床置き型の空気清浄装置3Aについて図21及び図23を参照して説明する。
図21は、他の実施形態に係る空気清浄装置3Aを示す斜視図である。図21に示すように、空気清浄装置3Aは、本体ケース61と、前パネル62と、上面パネル63とを備える。本体ケース61、前パネル62及び上面パネル63は、ハウジングを構成する。上面パネル63は吹出口64を有し、本体ケース61と前パネル62の隙間に吸込口65が形成される。
図22は、他の実施形態に係る空気清浄装置3Aの構成を示す図である。図22に示すように、空気清浄装置3Aは、集塵フィルタ601と、脱臭フィルタ602と、送風機603と、ダクト604と、イオン発生器302とを備える。
送風機603が駆動すると、吸込口65からハウジング内に空気が吸い込まれる。吸込口65から吸い込まれた空気は、集塵フィルタ601及び脱臭フィルタ602を通過して、送風機603の入口から、送風機603内部に吸い込まれる。ダクト604の一端は、送風機603の出口と接続し、ダクト604の他端は吹出口64と接続している。送風機603内部に吸い込まれた空気は、ダクト604を通過して、吸込口65から空気清浄装置3Aの外部に吹き出される。イオン発生器302はダクト604内に配置されて、ダクト604を流れる空気中に、プラスイオンH+(H2O)m及びマイナスイオンO2
-(H2O)nを放出する。