JP7202241B2 - 投受光器 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信により車両との間で路車間通信を行うための投受光器に関する。
路車間通信システムを利用した交通情報サービスとして、光ビーコンや電波ビーコン、FM多重放送を用いたいわゆるVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)が実用化されている。このうち、光ビーコンは、近赤外線を通信媒体とした光無線通信により、路側に設置される光ビーコン装置と車載機との間で双方向通信(路車間通信)を行うものである。光ビーコン装置は、主に、車載機との間で投光および受光を行う投受光器と、この投受光器を制御する光ビーコン制御機とで構成される。投受光器から車載機への通信はダウンリンク(以下適宜「DL」と呼称する)と呼ばれ、車載機から投受光器への通信はアップリンク(以下適宜「UL」と呼称する)と呼ばれる。
また、光ビーコン装置を構成する投受光器において、車両感知光の発光および反射光の受光を行って通過した車両を感知し、通過台数を計数する車両感知部を備えたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。車両感知光と光ビーコンとの互いの混入をできるだけ抑制するために、車両感知部による車両感知光の照射領域は、投受光器による路車間通信に係る通信領域よりも交通流下流側に規定されている。
特開2014-160441号公報
しかし、車両を感知するための車両感知光には路車間通信と同じ近赤外域の光が用いられ、その車両感知領域は、路車間通信領域の交通流下流側部分と近接している。また、車両の上面は水平面だけではないため、車両感知光が当たった反射光は、まっすぐに車両感知部に反射する光だけでなく、色々な方向に反射し得る。そのため、車両感知部の車両感知動作(車両感知光の発光および反射光の受光)が、アップリンク信号の受信の妨げになる場合があった。すなわち、投受光器が受信するアップリンク信号に車両感知光の反射光が重畳されてしまい、場合によっては受信波形に影響してアップリンク信号の受信に失敗する事態が生じ得るため、問題であった。特に、第2アップリンクの通信は一度しか行われない仕様となっているため、第2アップリンク信号の確実な受信が求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、車両から送信される第2アップリンク信号を確実に受信することができる技術の提供を目的とする。
上記課題を解決するための第1の発明は、
所定の路車間通信プロトコルに従った光ビーコン制御機の制御に基づいて、所定車線を走行する車両との間でダウンリンク信号の送信およびアップリンク信号の受信を行って路車間通信を行う光通信部と、前記所定車線の前記路車間通信に係る通信領域の下流側において車両感知光の発光および反射光の受光を行って車両を感知する車両感知部と、を備えた投受光器であって、
前記路車間通信プロトコルは、第1ダウンリンク信号を繰り返し送信し、当該第1ダウンリンク信号を受信した車両からの第1アップリンク信号を受信した場合に第2ダウンリンク信号の送信を開始し、当該第2ダウンリンク信号を受信した車両からの第2アップリンク信号を受信する通信手順として定められ、
前記第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知する検知部と、
前記検知部による検知に応じて、前記車両感知部による前記車両感知光の発光を停止する第1の発光停止制御を行う発光停止制御部と、
を備えた投受光器である。
第1の発明によれば、第1アップリンク信号に後続して送信される第2アップリンク信号の受信がされ始めた時点で、車両感知光の発光を停止する制御を行うことができる。これによれば、第2アップリンク信号の受信時に車両感知光の発光および反射光の受光が停止されるので、車両から送信される第2アップリンク信号を確実に受信することが可能となる。
また、第2の発明は、
所定の路車間通信プロトコルに従った光ビーコン制御機の制御に基づいて、所定車線を走行する車両との間でダウンリンク信号の送信およびアップリンク信号の受信を行って路車間通信を行う光通信部と、前記所定車線の前記路車間通信に係る通信領域の下流側において車両感知光の発光および反射光の受光を行って車両を感知する車両感知部と、を備えた投受光器であって、
前記路車間通信プロトコルは、第1ダウンリンク信号を繰り返し送信し、当該第1ダウンリンク信号を受信した車両からの第1アップリンク信号を受信した場合に第2ダウンリンク信号の送信を開始し、当該第2ダウンリンク信号を受信した車両からの第2アップリンク信号を受信する通信手順であって、前記第1アップリンク信号に前記第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータが含まれる場合には、前記第2ダウンリンク信号の送信を開始し、当該第2ダウンリンク信号を受信した車両からの前記第2アップリンク信号の受信の後に、前記第1ダウンリンク信号の繰り返し送信に処理が戻される通信手順として定められ、
前記受信した前記第1アップリンク信号に前記データが含まれているか否かを判定するデータ有無判定部と、
前記データ有無判定部により前記データが含まれていると判定された場合に、前記車両感知部による前記車両感知光の発光を停止する第2の発光停止制御を行う発光停止制御部と、
を備えた投受光器である。
第2の発明によれば、受信した第1アップリンク信号に第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータが含まれている場合に、車両感知光の発光停止制御を行うことができる。
また、第3の発明は、
前記路車間通信プロトコルは、前記第2ダウンリンク信号を繰り返し送信することを含み、
前記発光停止制御部は、前記第2ダウンリンク信号の送信が停止された場合に、前記車両感知部における前記車両感知光の発光を停止する第3の発光停止制御を行う、
第1又は第2の発明の投受光器である。
第3の発明によれば、第2ダウンリンク信号の送信停止を受けて、車両感知光の発光停止制御を行うことができる。
また、第4の発明は、
前記第3の発光停止制御は、前記第2ダウンリンク信号が開始され、当該第2ダウンリンク信号の初回の送信が停止された場合に、前記車両感知部における前記車両感知光の発光を停止する、
第3の発明の投受光器である。
第4の発明によれば、第2ダウンリンク信号が開始され、当該第2ダウンリンク信号の初回の送信が停止されたことを受けて、車両感知光の発光停止制御を行うことができる。
また、第5の発明は、
前記車両感知光の発光停止から予め定められる所定時間が経過した後、前記車両感知光の発光を再開させる制御を行う発光再開制御部、
を更に備えた第1~第4の何れかの発明の投受光器である。
第5の発明によれば、発光停止から所定時間が経過した後に、車両感知光の発光を再開させることができる。
また、第6の発明は、
前記車両感知部は、前記反射光の受光レベルが所与の閾値範囲内か否かを判定することで車両の有無を判定する判定部と、過去直近所定時間の間の前記受光レベルの移動平均に基づいて前記閾値範囲を設定する設定部であって、前記車両感知光の発光が停止された場合には停止直前の前記受光レベルに基づいて前記閾値範囲を設定する閾値設定部と、を有する、
第1~第5の何れかの発明の投受光器である。
第6の発明によれば、反射光の受光レベルが、過去直近所定時間の間の受光レベルの移動平均に基づき設定された閾値範囲内か否かによって、車両の有無を判定することができる。そして、車両感知光の発光が停止している間は、停止直前の受光レベルに基づいて閾値範囲が設定される。これによれば、発光再開直後において閾値範囲が不適切な範囲になることを防止し、車両の誤感知を抑制することが可能となる。
路車間通信システムの全体構成例を示す図。 路車間通信用の通信領域と、車両感知用の車両感知領域とを説明するための概略側面図。 路車間通信用の通信領域と、車両感知用の車両感知領域とを説明するための概略俯瞰図。 路車間通信の手順を説明するためのフローチャート。 投受光器および光ビーコン制御機の機能構成例を示すブロック図。 受信部の内部構成例を示すブロック図。 車両感知部の内部構成例を示すブロック図。 受光部における反射光の受光レベルの変化を模式的に示す図。 車両感知処理の流れを説明するフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
[全体構成]
図1は、本実施形態における路車間通信システム1の全体構成例を示す図である。図1に示すように、路車間通信システム1は、路側に設置された光ビーコン装置10と、道路Rを走行する車両9に搭載された車載機90との間で、路車間通信を行うよう構成されている。路車間通信は、光通信による双方向通信で実現される。
光ビーコン装置10は、道路Rの車線L毎に設置されて対応する車線(以下適宜「対象車線」と呼称する)Lを通信対象エリアとする複数の投受光器30と、各投受光器30を制御する光ビーコン制御機20とを備える。光ビーコン制御機20と各投受光器30とは、有線或いは無線通信によって通信接続されている。
光ビーコン制御機20は、道路Rの脇に立設された支柱60の下部に設置される。この光ビーコン制御機20は、ネットワークを介して交通管制システム等の中央装置(以下「上位装置」と呼称する)と接続されており、上位装置からDL情報を取得して各投受光器30から送信させるとともに、各投受光器30が受信した車載機90からのUL情報を上位装置に送信する。路車間通信の手順(投受光器30による光信号の送受信)は、所定の路車間通信プロトコルに従った光ビーコン制御機20の制御に基づいて、進行実行される。
投受光器30は、支柱60の上部から道路Rを横切るように水平方向に架設されたバー62に対し、対象車線Lの直上となる位置に固定されて設置される。この投受光器30は、図2に示すように、路車間通信を行うための光通信部40と、車両9を感知するための車両感知部50と、を備える。
光通信部40は、対象車線Lを走行する車両9の車載機90との間でダウンリンク信号の送信およびアップリンク信号の受信を行って、路車間通信を行う。ダウンリンク信号は、DL情報を搬送する近赤外域の光信号であり、アップリンク信号は、UL情報を搬送する近赤外域の光信号である。
車両感知部50は、近赤外域の車両感知光の発光および反射光の受光を行って、対象車線Lを走行する車両9を感知する。この車両感知部50は光センサを用いて構成され、その投受光器30の直下位置付近を通過した車両9を感知するように、当該投受光器30に内蔵される。
[通信領域]
図2および図3は、路車間通信用の通信領域と、車両感知用の車両感知領域とを説明するための概略図であり、図2が側面図、図3が俯瞰図である。
投受光器30と車載機90との間で行われる路車間通信の領域は予め規定されており、ダウンリンクのための通信領域がダウンリンク領域DA、アップリンクのための通信領域がアップリンク領域UAとして規定される。ダウンリンク領域DAは、光通信部40から車載機90への投光領域であり、アップリンク領域UAは、投受光器30が車載機90からの投光を受光する受光領域である。
そして、ダウンリンク領域DAおよびアップリンク領域UAは、投受光器30の直下位置近傍から交通流上流側に広がる範囲において所定の規格で定められている。具体的には、ダウンリンク領域DAは、投受光器30を道路の上方頂点として道路上流側の始端DAs~道路下流側の終端DAeの範囲に定められ、アップリンク領域UAは、投受光器300を道路の上方頂点として道路上流側の始端UAs~道路下流側の終端UAeの範囲に定められる。
特徴的なのは、アップリンク領域UAの始端UAsとダウンリンク領域の始端DAsとが共通位置に定められているのに対して、アップリンク領域UAの終端UAeがダウンリンク領域DAの終端DAeよりも上流側に定められていることである。アップリンクで搬送されるデータ量よりもダウンリンクで搬送されるデータ量の方が多いからである。
一方、車両感知領域SAは、投受光器30の直下位置近傍において、路車間通信の領域より下流側(より詳細には、ダウンリンク領域DAの終端DAeよりも下流側)の領域とされる。この車両感知領域SAは、車両感知部50からの車両感知光の投光領域であって、車両感知部50が当該車両感知光の反射光を受光する受光領域である。
[通信手順について]
アップリンクの通信には、データの伝送速度が比較的に低速な通信(例えば64kbps)である第1アップリンクの後、比較的に高速な通信(例えば256kbps)である第2アップリンクを行う仕様(以下適宜「新仕様」という)と、第1アップリンクのみを行う仕様(以下適宜「旧仕様」という)とがある。第1アップリンクでは、第1の周波数帯(例えば64kHz付近)の第1アップリンク信号を送信し、第2アップリンクでは、第2の周波数帯(例えば256kHz付近)の第2アップリンク信号を送信する。新仕様による路車間通信の方が、第2アップリンクの通信を行い、且つ第1アップリンクより速い速度で通信を行う分、旧仕様よりも多くの情報を車載機90から光ビーコン装置10へと送信することができる。一方、ダウンリンクの通信では、新仕様および旧仕様共に第1ダウンリンク(第1ダウンリンク信号の送信)の後、第2ダウンリンク(第2ダウンリンク信号の送信)を行う。第1ダウンリンクと第2ダウンリンクのデータ伝送速度は同じ(例えば1024kbps)である。
そして、各車線Lを走行する車両9に搭載されて光ビーコン装置10の通信相手となる車載機90には、新仕様に対応したものや、新仕様には非対応(旧仕様)のものが混在して含まれる。そのため、本実施形態の路車間通信プロトコルは、光ビーコン制御機20において、通信相手の車載機90が新仕様に対応しているか否かに応じた制御を行うための通信手順として定められる。具体的には、図4に示す通信手順として定められる。図4は、路車間通信の手順を説明するためのフローチャートであり、左側が光ビーコン制御機20側の処理の流れを示し、右側が車載機90側の処理の流れを示している。車載機90側の処理の流れは、新仕様に対応している場合の処理の流れとして示している。
先ず、光ビーコン制御機20は、第1ダウンリンク信号の送信(第1DL送信)を繰り返し且つ継続的に行い、第1アップリンク信号の受信を待機する(ステップR10→R20:NO)。すなわち、通信領域(ダウンリンク領域DA)内に車載機90が現れるのを待機する。第1DL送信では、車線通知情報、現在位置情報、メッセージ情報、簡易図形情報、渋滞リンク情報等のDL情報が送信される。
一方、車載機90側も、第1ダウンリンク信号を受信できるかを常時判断しており(ステップB10:NO)、ダウンリンク領域DA内に進入することで第1ダウンリンク信号を受信できた場合には(ステップB10:YES)、第1アップリンク信号の送信を行う(ステップB20:第1UL送信)。第1UL送信では、車載機が搭載された車両に係る旅行時間計測情報や車両計測情報、当該車載機が搭載された車両を識別するための車両ID等が送信される。
光ビーコン制御機20は、第1ダウンリンク信号の繰り返し送信の間に第1アップリンク信号を受信できた場合には第1ダウンリンク信号の送信を停止し(ステップR20:YES)、当該第1UL送信に係る送信情報(UL情報等)を検出して、上位装置へ送信する(ステップR30)。続いて、第2ダウンリンク信号の送信を開始する(ステップR40:第2DL送信)。第2DL送信では、一部内容が第1DL送信と重複する場合があるが、車線通知情報、渋滞・旅行時間リンク情報、旅行速度リンク情報、路線信号情報、第2アップリンク信号の受け入れ可否を示すフラグ情報等が送信される。第2DL送信で送信される車線通知情報には、先の第1UL送信で受信した車両IDが含まれる。
その後、光ビーコン制御機20は、ステップR30で検出した送信情報に「第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータ」が含まれているか否かによって、通信相手の車載機90が新仕様に対応しているか否かを判定する(ステップR45)。本実施形態では、後述する機種フラグ領域において、機種フラグの値として新仕様に対応している場合に所定の値が設定され、「第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータ」が含まれていることを示す。その場合は、第2アップリンク信号の受信を待機する判定をして(ステップR45:YES)、ステップR50に移行する。一方、当該データが含まれていなければ車載機90が新仕様に対応していないと判定して第2アップリンク信号の受信を待機せずに(ステップR45:NO)、第2ダウンリンク信号を所定の時間が経過するまで繰り返し送信する(ステップR70)。
一方、第1アップリンク信号を送信した車載機90は、第2ダウンリンク信号の受信を待機する(ステップB30)。続いて、受信時の待機時間がタイムアウトを示す所定時間に達していなければ(ステップB34:NO)、信号を受信して当該第2DL送信に係る送信情報に含まれる車線通知情報に自車両の車両IDが含まれているか否か、すなわち、自車両宛ての第2ダウンリンク信号であるか否かを判定する(ステップB40)。自車両宛てでない場合および信号を何も受信しなければ(ステップB40:NO)、ステップB20に戻って再度第1UL送信を行い、受信時の待機時間がタイムアウトを示す所定時間に達するまで第1UL送信および第2ダウンリンク信号の受信の待機を繰り返す。そして、受信時の待機時間がタイムアウトを示す所定時間に達すると(ステップB34:YES)、最初のステップB10に処理が戻される。そして、自車両宛ての場合には(ステップB40:YES)、第2DL送信に係る送信情報に第2アップリンク信号の受け入れが可能である旨を示すフラグ情報が含まれているか否かを判定する(ステップB50)。
第2アップリンク信号の受け入れが可能である旨を示すフラグ情報が含まれていれば(ステップB50:YES)、第2UL送信を行い(ステップB60)、含まれていなければ新仕様に対応していない光ビーコン装置10と判定して(ステップB50:NO)、第2UL送信は行わない。第2UL送信では、プローブ情報と呼ばれる情報、例えば第1UL送信で送信される車両計測情報よりも詳細な車両計測情報等が送信される。
光ビーコン制御機20は、第2アップリンク信号を受信できた場合には(ステップR50:YES)、当該第2UL送信に係る送信情報を検出して上位装置へ送信する(ステップR60)。また、第2アップリンク信号の受信成否に関わらず、すなわち、車載機90が新仕様および旧仕様の何れの場合も、所定時間の間(或いは所定回数送信するまで)第2DL送信を繰り返し行い(ステップR45~R70)、その後、最初のステップR10に処理が戻される。
一方、第2アップリンク信号を送信した車載機90は、第2DL送信に係る送信情報の受信が完了するまで、或いは、所定時間が経過してタイムアウトするまで、第2ダウンリンク信号の受信を行う(ステップB70~B80)。その後、最初のステップB10に処理が戻される。
なお、新仕様に対応していない車載機90の処理手順は、当該車載機90宛ての第2ダウンリンク信号を受信した後(ステップB40:YES)、第2DL送信に係る送信情報に第2アップリンク信号の受け入れが可能である旨を示すフラグ情報が含まれているか否かの判定(ステップB50)および第2UL送信(ステップB60)を行わずに、第2ダウンリンク信号の受信処理(ステップB70~B80)を行い、最初のステップB10に処理が戻される手順となる。
以上が光ビーコンの通信手順であるが、特徴的なのは、限られた通信領域内で、投受光器30と、高速移動し得る車載機90との間でより確実に通信を実現するための手順となっていることである。例えば、第1アップリンク信号は、未達の場合に再送をする仕組みが定められている上、送信フレームが少なく、再送の仕組みもあるために受信確率が高い。対して、第2アップリンク信号は、未達か否かに関わらず1回の送信で終了となり、車載機90は、光ビーコン装置10において第2アップリンク信号が正常に受信されてUL情報を正しく検出できたかどうかを知るすべをもたない。他方、ダウンリンク信号については、複数回の送信が行われる。
[アップリンク信号のフォーマットについて]
アップリンク信号のフレームには、フレームの開始を示す同期用の符号が格納される同期部と、ヘッダ情報が格納されるヘッダ部と、UL情報が格納される実データ部と、誤り検出符号が格納される誤り符号検出部とが含まれ、光ビーコンの規約に従ってそれぞれに規定のバイト数が割り当てられる。
そして、本実施形態では、第1アップリンク信号のフレームにおいて、例えばヘッダ部に、予め機種フラグの格納領域(機種フラグ領域)を定義しておく。この機種フラグ領域には、その車載機90が新仕様の対応機種か否かに応じた値が格納される。例えば、新仕様に対応している場合の値を「1」、非対応(旧仕様)の場合の値を「0」等とすることで、旧仕様の車載機90では未設定の箇所を機種フラグ領域に設定することができる。機種フラグ領域は、その第1アップリンク信号に「第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータ」が含まれるか否かを判定する際に参照され、「1」の場合に当該データが含まれていると判定する。本実施形態では、データ有無判定部475が当該判定を行う際に参照される他、光ビーコン制御機20が図4に示したステップR45の判定を行う際にも参照される。
[車両感知光の発光停止制御について]
車両感知領域SAは、図2等に示したように、路車間通信領域の下流側の部分と近接している。そして、上記したように、車両感知光には路車間通信と同じ近赤外域の光が用いられることから、車両感知部50による車両感知動作(車両感知光の発光および反射光の受光)が光通信部40におけるアップリンク信号の受信の妨げになり、アップリンク信号を確実に受信できない場合が起こり得た。具体的には、光通信部40で受信されたアップリンク信号に車両感知光の反射光が重畳されてしまい、当該アップリンク信号によって搬送された送信情報(UL情報)を正しく検出できない事態が生じ得た。しかし、第2アップリンク信号については、上記したように一度しか送信が行われず、加えて、車載機90は光ビーコン装置10が第2アップリンク信号を受信できたかを確認できない仕組みとなっているため、第2アップリンク信号の確実な受信が求められている。
そこで、投受光器30は、第2アップリンク信号の受信時において一時的に、車両感知光の発光を停止する制御を行う。車載機90から送信された第2アップリンク信号を、投受光器30にて確実に受信するためである。本実施形態では、第2アップリンク信号の受信に関する条件を含む所定の停止条件の充足を監視し、停止条件を満たした場合に、車両感知部50による車両感知光の発光を停止する制御を行う。本実施形態では、「第2アップリンク信号が受信され始めたこと」および「第1アップリンク信号が受信されたことを受けて当該第2ダウンリンク信号の送信が開始され初回の第2DL送信が停止されたこと」の2つの停止条件を判定する。
そして、投受光器30は、第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知した場合に、車両感知部50による車両感知光の発光を停止する制御を行う(第1の発光停止制御に相当)。
また、投受光器30は、第2ダウンリンク信号の送信が開始され初回の第2DL送信が停止された場合に、車両感知部50による車両感知光の発光を停止する制御を行う(第3の発光停止制御に相当)。
[光ビーコン装置の詳細構成]
図5は、光ビーコン装置10を構成する投受光器30および光ビーコン制御機20の機能構成例を示すブロック図である。投受光器30の符号には、対応する車線L毎にA,B,・・・を付記して投受光器(A)30A,投受光器(B)30B,・・・と記すが、何れの投受光器30も同様に構成される。
1.投受光器
先ず、投受光器30において光通信部40は、送信部41と、受信部43とを備える。
送信部41は、光ビーコン制御機20からの送信指示に従って、ダウンリンク領域DAに向けた第1ダウンリンク信号の送信(第1DL送信)および第2ダウンリンク信号の送信(第2DL送信)を実行する機能部である。この送信部41は、発光部や電圧印加部等を備える。
受信部43は、車載機90からの第1アップリンク信号および第2アップリンク信号を受信するための機能部である。図6は、受信部43の内部構成例を示すブロック図である。図6に示すように、受信部43は、受光部45と、第1UL用受信回路部47と、第2UL用受信回路部49とを備える。
受光部45は、車載機90からアップリンク領域UAに向けて第1アップリンク信号や第2アップリンク信号として送信された光信号を受光するための受光素子を有して構成され、受光光の強度変化に応じた電気信号(受光信号)を第1UL用受信回路部47および第2UL用受信回路部49へ出力する。
第1UL用受信回路部47および第2UL用受信回路部49は、受光部45の受光信号をデジタル信号に変換する。本実施形態では、第1UL用受信回路部47は、第1の周波数帯の第1アップリンク信号の増幅・抽出に特化した回路部として構成され、第2UL用受信回路部49は、第2の周波数帯の第2アップリンク信号の増幅・抽出に特化した回路部として構成される。そして、これら第1UL用受信回路部47と第2UL用受信回路部49とに受光部45の受光信号が並列に入力され、第1UL用受信回路部47からはビットデータであるデジタル信号とされた第1アップリンク信号のみが、第2UL用受信回路部49からはビットデータであるデジタル信号とされた第2アップリンク信号のみがそれぞれ出力される構成となっている。出力された第1アップリンク信号および第2アップリンク信号は、光ビーコン制御機20へ送信される。
具体的には、第1UL用受信回路部47は、64kbps用の第1増幅部471、第1ローパスフィルタ(第1LPF)472、および第1AD変換部473と、第1検知部474と、データ有無判定部475とを有して構成される。
第1増幅部471は、受光部45の受光信号を増幅し、第1ローパスフィルタ472へ出力する。第1ローパスフィルタ472は、第1増幅部471の増幅信号のうち、第1の周波数帯に基づく遮断周波数より低い信号成分を抽出して第1AD変換部473へ出力する。第1AD変換部473は、第1ローパスフィルタ472の通過信号をAD変換し、デジタル信号(ビットデータ)を得る。
第1検知部474は、第1AD変換部473の変換信号に基づいて、第1アップリンク信号が受信され始めたことを検知する。具体的には、第1検知部474は、アップリンク信号のフレームの頭に付される符号列から、第1アップリンク信号のフレームなのか第2アップリンク信号のフレームなのかの判別を行う。そして、第1アップリンク信号のフレームと判別したことをもって、第1アップリンク信号が受信され始めたことを検知する。
データ有無判定部475は、第1検知部474において第1アップリンク信号が受信され始めたことが検知された場合に、当該第1アップリンク信号に係る送信情報に「第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータ」が含まれているか否かを判定する。本実施形態では、第1アップリンク信号を構成する所定フレームの所定の機種フラグ領域に機種フラグの値として新仕様に対応している場合の値が設定されている場合に、「第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータ」が含まれていると判定する。そして、当該データが含まれている場合に、その旨の通知信号(第1の通知信号)を車両感知部50の感知処理部500へ出力する。
一方、第2UL用受信回路部49は、256kbps用の第2増幅部491、第2ローパスフィルタ(第2LPF)493、および第2AD変換部495と、検知部としての第2検知部497とを有して構成される。
第2増幅部491は、受光部45の受光信号を増幅し、第2ローパスフィルタ493へ出力する。第2ローパスフィルタ493は、第2増幅部491の増幅信号のうち、第2の周波数帯に基づく遮断周波数より低い信号成分を抽出して第2AD変換部495へ出力する。第2AD変換部495は、第2ローパスフィルタ493の通過信号をAD変換し、デジタル信号を得る。
第2検知部497は、第2AD変換部495の変換信号に基づいて、第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知する。具体的には、第2検知部497は、アップリンク信号の先頭フレームの頭に付される符号列から、続くフレームが第1アップリンク信号のフレームなのか第2アップリンク信号のフレームなのかの判別を行う。そして、第2アップリンク信号のフレームと判別したことをもって第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知して、その旨の通知信号(第2の通知信号)を感知処理部500へ出力する。
図5に戻る。車両感知部50は、車両感知動作を行う機能部である。図7は、車両感知部50の内部構成例を示すブロック図である。図7に示すように、車両感知部50は、発光部51と、受光部53と、切替部55と、停止直前レベル保持部57と、感知処理部500とを備える。
発光部51は、近赤外光を発光するための発光素子を有して構成され、所定周期のパルス光を車両感知光として車両感知領域SAに投光する。
受光部53は、車両感知光の反射光を受光するための受光素子を有して構成され、車両感知領域SAに投光されて車両9や道路R等で反射した車両感知光の反射光を受光し、電気信号に変換して切替部55へ出力する。
切替部55は、受光部53からの電気信号(受光部53が受光した反射光の受光強度:受光レベル)と、停止直前レベル保持部57に保持されている停止直前レベルとを切り替えて、何れか一方を選択的に感知処理部500の閾値設定部550および車両有無判定部560へ出力するためのスイッチ回路である。
停止直前レベル保持部57は、発光停止制御部520によって車両感知光の発光が停止された場合に、直前の受光部53の受光レベル(以下適宜「停止直前レベル」という)を保持して切替部55へ出力する。
感知処理部500は、発光制御部510と、発光停止制御部520と、切替制御部530と、受光レベル記録処理部540と、閾値設定部550と、車両有無判定部560と、記憶部570と、を備え、車両感知光の発光制御を行って車両9を感知する車両感知処理を行う。この感知処理部500は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、ICメモリ等の電子部品によって実現される。例えば、感知処理部500は、ASICやFPGA等のハードウェア回路によって実現される回路ブロックとすることができる。その場合は、感知処理部500を、車両感知プログラム571の処理に対応する各種動作を行う回路として構成する。また、感知処理部500は、プログラムを実行することによりソフトウェアとして実現される処理ブロックとすることもできる。或いは、各機能部のそれぞれを専用回路で構成することとしてもよい。本実施形態では、ソフトウェアとして実現される処理ブロックとして説明する。
発光制御部510は、発光部51による車両感知光の発光を制御する。この発光制御部510は、発光再開制御部511を含む。発光再開制御部511は、発光停止制御部520が車両感知光の発光停止制御を行った場合に、当該発光停止制御の時点から所定の停止時間が経過した後、発光部51による車両感知光の発光を再開させる制御を行う。
発光停止制御部520は、上記した2つの停止条件の充足を監視する。そして、何れかの停止条件を満たした場合に、車両感知光の発光停止制御を行う(第1,第2の発光停止制御)。また、発光停止制御部520は、何れかの停止条件を満たした場合に、当該時点で受光レベル履歴データ573に格納されている最新の受光レベル、或いは当該時点の受光部53の受光レベルを停止直前レベルとして、停止直前レベル保持部57に書き込む制御を行う。
切替制御部530は、切替部55の選択を切り替える制御を行う。具体的には、発光停止制御部520が車両感知光の発光停止制御を行った場合に、切替部55の選択を停止直前レベル保持部57に切り替える。また、発光再開制御部511が車両感知光の発光再開制御を行った場合に、切替部55の選択を受光部53に切り替える。ここでの切り替えによって、車両感知光の発光が停止されている間は、停止直前レベルが受光レベル記録処理部540、閾値設定部550、および車両有無判定部560へ出力される。一方、車両感知光の発光停止がされていない間は、受光部53の受光レベルが受光レベル記録処理部540、閾値設定部550、および車両有無判定部560へ出力される。
受光レベル記録処理部540は、受光レベル記録処理を行って、切替部55から入力された受光レベルを記憶部570に記録する。本実施形態では、過去直近所定時間分の受光レベルを受光レベル履歴データ573として随時更新・記憶する。ただし、過去直近所定時間分に限らず、全データを記憶しておく構成としてもよい。
閾値設定部550は、車両感知動作を行っている間、閾値設定処理を行って、車両9の有無を判定するのに用いる判定用閾値を随時更新・設定する。そして、車両有無判定部560は、車両感知動作を行っている間、車両有無判定処理を行って、切替部55から入力される受光レベルを閾値判定して、車両9の有無を判定する。
ここで、図8を参照して、閾値設定部550による閾値の設定と、車両有無判定部560による閾値判定について説明する。図8は、受光部53の受光レベルの変化を模式的に示す図であり、閾値設定部550によって設定される閾値を併せて示している。
先ず、閾値設定部550は、判定用閾値として、図8に示す下限閾値T11および上限閾値T13を設定する。本実施形態では、受光レベル履歴データ573に格納された過去直近所定時間分の受光レベルの移動平均を算出し、算出結果を基準に下限閾値T11と上限閾値T13とを判定用閾値として随時更新・設定する。天気や時間帯等の環境変化の影響を抑えて車両感知を適正に行うためである。
そして、車両有無判定部560は、閾値設定部550によって随時更新・設定される下限閾値T11および上限閾値T13を用い、車両9の有無を判定する。具体的には、切替部55を介して入力される受光部53の受光レベルが下限閾値T11から上限閾値T13の間の閾値範囲内の場合は、車両無しと判定する。一方、受光レベルが低下して下限閾値T11を下回った場合や、受光レベルが上昇して上限閾値T13を超えた場合は、車両9が通過した(車両有り)と判定する。
ところで、本実施形態の投受光器30では、所定の停止条件を満たした場合に車両感知光の発光を停止するが、当該発光停止による受光レベルの低下が車両9の誤感知を招く。具体的には、図8の太点線で示すように、発光停止制御を行ったタイミングで受光レベルは大きく低下することから、そのままでは受光レベルが下限閾値T11を下回ったとして車両有りと判定されてしまう。
また、閾値設定部550は、過去直近所定時間分の受光レベルの移動平均に基づいて判定用閾値(下限閾値T11および上限閾値T13)を設定するため、当該発光停止中の受光レベルの低下によって判定用閾値が不適切な値に設定される問題が生じる。具体的には、発光停止直後から判定用閾値(下限閾値T11および上限閾値T13)は徐々に低い値に更新設定されるようになる。そして、車両感知光の発光を再開した直後には、移動平均の対象時間は、当該時点の過去直近所定時間(例えば図8中に矢印で示す期間)に発光停止の期間が含まれるため、判定用閾値(下限閾値T11および上限閾値T13)は、発光停止前よりもかなり低い値に設定されてしまう。そうすると、発光再開直後に、車両が存在しないにも関わらず感知してしまう誤感知が起こり得た。
そこで、本実施形態では、車両感知光の発光停止を受けて発光停止制御部520が停止直前レベル保持部57に停止直前レベルを記録させ、発光停止中は切替制御部530が切替部55の選択を停止直前レベル保持部57に切り替える(図8の太実線で示す通りとなる)。これにより、発光停止中の受光レベルが停止直前レベルに保持されて、受光レベル履歴データ573に記録される。受光レベルが一定の停止直前レベルに保たれるため、判定用閾値(下限閾値T11および上限閾値T13)も一定に保持されることとなる(図8に示す一点鎖線および二点鎖線の通りとなる)。したがって、発光再開直後において閾値範囲が適切に設定されているため、車両9の誤感知を抑制できる。
図7に戻る。記憶部570には、車両感知部50を動作させ、車両感知部50が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。本実施形態では、記憶部570には、車両感知プログラム571と、受光レベル履歴データ573とが格納される。車両感知プログラム571は、感知処理部500を発光制御部510、受光レベル記録処理部540、発光停止制御部520、切替制御部530、閾値設定部550、および車両有無判定部560として機能させて、感知処理部500が車両感知処理を行うためのプログラムである。
2.光ビーコン制御機
図5に戻る。光ビーコン制御機20は、操作部201と、表示部203と、通信部205と、処理部210と、記憶部240とを備える。
操作部201は、例えばボタンスイッチやタッチパネル等の入力装置で実現され、路車間通信システム1の管理者の操作に応じた操作信号を処理部210に出力する。表示部203は、例えばLEDや7セグメント表示器、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置で実現され、処理部210からの表示信号に従った各種表示を行う。なお、これら操作部201および表示部203は、処理部210や記憶部240とともに光ビーコン制御機20の筐体内に収められており、歩行者等の一般人が操作したり視認することはできない。
通信部205は、有線或いは無線の通信装置で実現され、ネットワークを介して外部装置(例えば上位装置)との通信を行う。
処理部210は、例えばCPU等のプロセッサや、ASIC、FPGA等の集積回路、ICメモリ等の電子部品によって実現され、記憶部240に記憶されたプログラムやデータ、上位装置から取得したデータ等に基づいて、光ビーコン制御機20の全体制御を行う。また、処理部210は、各投受光器30(30A,30B,・・・)に対応する信号処理部として、投受光器用信号処理部220(220A,220B,・・・)を有する。
投受光器用信号処理部220は、送信信号処理部221と、受信信号処理部225とを有する。
送信信号処理部221は、第1DL送信と、第2DL送信とを投受光器30に行わせる制御を担う。第1DL送信および第2DL送信では、各投受光器30A,30B,・・・が共通のデータ(DL情報)を送信(投光)する。DL情報は、随時最新のデータが上位装置から取得される。この送信信号処理部221は、第1ダウンリンク信号の繰り返し送信の間に第1アップリンク信号が受信されたことを受けて、第2DL送信を繰り返して第2ダウンリンク信号を複数回送信するが(図4のステップR40~R70を参照)、車載機90は、初回の第2DL送信に係る送信情報において車線通知情報に自車両の車両IDが含まれていること(図4のステップB40を参照)および第2アップリンク信号の受け入れが可能である旨を示すフラグ情報が含まれていること(図4のステップB50を参照)を確認して第2UL送信を行う(図4のステップB60を参照)。そのため、送信信号処理部221は、第2ダウンリンク信号の送信を停止する制御を行う第2DL送信停止制御部223を含む。この第2DL送信停止制御部223は、初回の第2DL送信を停止した場合に、その旨の通知信号(第3の通知信号)を車両感知部50の感知処理部500へ出力する。
受信信号処理部225は、投受光器30からの第1アップリンク信号や第2アップリンク信号からUL情報等の送信情報を検出し、上位装置に送信する。
記憶部240は、ICメモリやハードディスク等の記憶装置で実現される。この記憶部570には、光ビーコン制御機20が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、上位装置から取得したDL情報や、受信信号処理部225が検出した送信情報、車両感知部50から送信された車両9の感知結果等が投受光器30別に格納される。
[車両感知光の発光停止制御の手順]
図9は、感知処理部500が行う車両感知処理の流れを説明するフローチャートである。ここで説明する処理は、感知処理部500が車両感知プログラム571を読み出して実行することにより実現される。
車両感知処理では先ず、発光制御部510が、発光部51による車両感知光の発光制御を開始する(ステップS1)。また、受光レベル記録処理部540が受光レベル記録処理を開始し(ステップS3)、閾値設定部550が閾値設定処理を開始し(ステップS5)、車両有無判定部560が車両有無判定処理を開始する(ステップS7)。
その後は、発光停止制御部520が、「第2アップリンク信号が受信され始めたこと」および「第1アップリンク信号が受信されたことを受けて当該第2ダウンリンク信号の送信が開始され初回の第2DL送信が停止されたこと」の2つの停止条件の充足を監視する。すなわち、発光停止制御部520は、第2検知部497から第2の通知信号が入力された場合に前者の停止条件を満たすと判定し(ステップS9:YES)、第1の発光停止制御を行って車両感知光の発光を停止する(ステップS11)。また、第2DL送信停止制御部223から第3の通知信号が入力された場合に後者の停止条件を満たすと判定し(ステップS13:YES)、第3の発光停止制御を行って車両感知光の発光を停止する(ステップS15)。
ステップS11又はステップS15の発光停止制御を行ったならば、切替制御部530が、切替部55の選択を停止直前レベル保持部57に切り替える制御を行う(ステップS17)。その後、停止時間の計時を開始する(ステップS19)。
そして、停止時間が経過したならば(ステップS23:YES)、切替制御部530が、切替部55の選択を受光部53に切り替える制御を行う(ステップS25)。その後、発光再開制御部511が、発光部51による車両感知光の発光再開制御を行う(ステップS27)。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1アップリンク信号に後続して送信される第2アップリンク信号の受信がされ始めたことを条件に、所定の停止時間の間車両感知光の発光を停止する制御を行うことができる。また、第2ダウンリンク信号の送信が開始され初回の第2DL送信が停止された場合にも、停止時間の間車両感知光の発光を停止する制御を行うことができる。そして、発光停止から所定時間が経過した後に、第2アップリンク信号の受信完了とみなして車両感知光の発光を再開させることができる。これによれば、第2アップリンク信号の受信時に車両感知光の発光および反射光の受光を停止することができ、車両9から送信される第2アップリンク信号を確実に受信することが可能となる。
また、発光停止中における受光レベルを当該発光停止の直前の受光レベルに保持しておくことができるので、発光再開直後において閾値範囲(判定用閾値;下限閾値T11および上限閾値T13)が不適切な範囲となることを防止し、車両9の誤感知を抑制できる。
また、本実施形態では、第2アップリンク信号が受信され始めたことの検知において、その送信主体は問わない。これによれば、対象車線Lとは別の車線Lを走行する車両9の車載機90から送信された第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知した場合にも、車両感知光の発光が停止されることとなる。
ここで、投受光器30は、隣接する車線Lを走行する車両9の車載機90から送信された第2アップリンク信号を受信する場合もあり得るが、受信した場合はこれを光ビーコン制御機20に送信することで、隣接車線Lの投受光器30がそれらの受信に失敗した場合のデータの補完等に用いることができる。よって、送信主体は意識せずに第2アップリンク信号の受信時に車両感知光の発光を停止することによれば、隣接車線Lを走行する車両9の車載機90から送信された第2アップリンク信号であっても、確実に受信して光ビーコン制御機20に送信することができる。したがって、光ビーコン制御機20における送信情報の検出時において、検出した送信情報を、対象車線Lとは異なる他の車線Lに係る送信情報のデータ補完等に適宜用いることができる。
また、一方で、隣接車線Lの車載機90からの第2アップリンク信号を受信した場合は、当該隣接車線Lにおいて投受光器30が車載機90との間で第2アップリンクの通信を行っていることが想定される。したがって、送信主体は意識せずに第2アップリンク信号の受信時に車両感知光の発光を停止することにより、対象車線Lでの車両感知動作が隣接車線Lにおける第2アップリンク信号の受信の妨げになる事態を防止できる。
なお、上記した実施形態では、第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知した場合に車両感知光の発光を停止するとともに、第2ダウンリンク信号の送信が開始され初回の第2DL送信が停止された場合にも、車両感知光の発光を停止することとした。これに対し、第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知した場合にのみ発光停止制御を行って、車両感知光の発光を停止することとしてもよい。
また、別の停止条件として、「第1アップリンク信号に第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータが含まれること」を更に判定するようにしてもよい。その場合は、投受光器30は、第1アップリンク信号に当該データが含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合に、車両感知部50による車両感知光の発光を停止する制御を行う(第2の発光停止制御に相当)。具体的には、車両感知部50において発光停止制御部520が、データ有無判定部475から第1の通知信号が入力された場合に当該停止条件を満たすと判定し、第2の発光停止制御を行って車両感知光の発光を停止する。
また、上記実施形態では、発光停止中も閾値設定処理および車両有無判定処理を行うこととした。これに対し、発光停止中は閾値設定処理および車両有無判定処理を一時停止するとしてもよい。そして、所定の停止時間を経て車両感知光の発光を再開させた場合に、一時停止していた閾値設定処理および車両有無判定処理についても再開させる構成としてもよい。
1 路車間通信システム、10 光ビーコン装置、30(30A,30B,・・・) 投受光器、40 光通信部、41 送信部、43 受信部、45 受光部、47 第1UL用受信回路部、471 第1増幅部、472 第1ローパスフィルタ、473 第1AD変換部、474 第1検知部、475 データ有無判定部、49 第2UL用受信回路部、491 第2増幅部、493 第2ローパスフィルタ、495 第2AD変換部、497 第2検知部、50 車両感知部、51 発光部、53 受光部、55 切替部、57 停止直前レベル保持部、500 感知処理部、510 発光制御部、511 発光再開制御部、520 発光停止制御部、530 切替制御部、540 受光レベル記録処理部、550 閾値設定部、560 車両有無判定部、570 記憶部、571 車両感知プログラム、573 受光レベル履歴データ、20 光ビーコン制御機、210 処理部、220(220A,220B,・・・) 投受光器用信号処理部、221 送信信号処理部、223 第2DL送信停止制御部、225 受信信号処理部、240 記憶部、90 車載機、9 車両、L 車線

Claims (6)

  1. 所定の路車間通信プロトコルに従った光ビーコン制御機の制御に基づいて、所定車線を走行する車両との間でダウンリンク信号の送信およびアップリンク信号の受信を行って路車間通信を行う光通信部と、前記所定車線の前記路車間通信に係る通信領域の下流側において車両感知光の発光および反射光の受光を行って車両を感知する車両感知部と、を備えた投受光器であって、
    前記路車間通信プロトコルは、第1ダウンリンク信号を繰り返し送信し、当該第1ダウンリンク信号を受信した車両からの第1アップリンク信号を受信した場合に第2ダウンリンク信号の送信を開始し、当該第2ダウンリンク信号を受信した車両からの第2アップリンク信号を受信する通信手順として定められ、
    前記第2アップリンク信号が受信され始めたことを検知する検知部と、
    前記検知部による検知に応じて、前記車両感知部による前記車両感知光の発光を停止する第1の発光停止制御を行う発光停止制御部と、
    を備えた投受光器。
  2. 所定の路車間通信プロトコルに従った光ビーコン制御機の制御に基づいて、所定車線を走行する車両との間でダウンリンク信号の送信およびアップリンク信号の受信を行って路車間通信を行う光通信部と、前記所定車線の前記路車間通信に係る通信領域の下流側において車両感知光の発光および反射光の受光を行って車両を感知する車両感知部と、を備えた投受光器であって、
    前記路車間通信プロトコルは、第1ダウンリンク信号を繰り返し送信し、当該第1ダウンリンク信号を受信した車両からの第1アップリンク信号を受信した場合に第2ダウンリンク信号の送信を開始し、当該第2ダウンリンク信号を受信した車両からの第2アップリンク信号を受信する通信手順であって、前記第1アップリンク信号に前記第2アップリンク信号の送信が後続することを示すデータが含まれる場合には、前記第2ダウンリンク信号の送信を開始し、当該第2ダウンリンク信号を受信した車両からの前記第2アップリンク信号の受信の後に、前記第1ダウンリンク信号の繰り返し送信に処理が戻される通信手順として定められ、
    前記受信した前記第1アップリンク信号に前記データが含まれているか否かを判定するデータ有無判定部と、
    前記データ有無判定部により前記データが含まれていると判定された場合に、前記車両感知部による前記車両感知光の発光を停止する第2の発光停止制御を行う発光停止制御部と、
    を備えた投受光器。
  3. 前記路車間通信プロトコルは、前記第2ダウンリンク信号を繰り返し送信することを含み、
    前記発光停止制御部は、前記第2ダウンリンク信号の送信が停止された場合に、前記車両感知部における前記車両感知光の発光を停止する第3の発光停止制御を行う、
    請求項1又は2に記載の投受光器。
  4. 前記第3の発光停止制御は、前記第2ダウンリンク信号が開始され、当該第2ダウンリンク信号の初回の送信が停止された場合に、前記車両感知部における前記車両感知光の発光を停止する、
    請求項3に記載の投受光器。
  5. 前記車両感知光の発光停止から予め定められる所定時間が経過した後、前記車両感知光の発光を再開させる制御を行う発光再開制御部、
    を更に備えた請求項1~4の何れか一項に記載の投受光器。
  6. 前記車両感知部は、前記反射光の受光レベルが所与の閾値範囲内か否かを判定することで車両の有無を判定する判定部と、過去直近所定時間の間の前記受光レベルの移動平均に基づいて前記閾値範囲を設定する設定部であって、前記車両感知光の発光が停止された場合には停止直前の前記受光レベルに基づいて前記閾値範囲を設定する閾値設定部と、を有する、
    請求項1~5の何れか一項に記載の投受光器。
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