JP7201033B2 - 音データ処理装置、音データ処理方法及びプログラム - Google Patents

音データ処理装置、音データ処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、音データ処理装置音データ処理方法及びプログラムに関する。
従来から、音声通信や音声のストリーミング配信等で、デジタル波形データである音データを含むデータパケットを定期的に受信して、その音データを再生する場合において、データパケットが欠落した箇所を修復する技術が知られている。
例えば非特許文献1には、有声音の区間でパケットが欠落した場合に、欠落前の最後の数ミリ秒の音データをテンプレートとして、このテンプレートの中から未再生のパケットと最も一致する部分を探し、その発見した部分の音データを、ピッチを調整して欠落部分に反復して埋め込むことにより、欠落部分の修復を行う技術が記載されている。また、非特許文献1には、埋め込む音データと元の音データとの境界では、埋め込む音データと元のデータとの加重平均を取って、両者をなだらかに繋ぎ合わせることも記載されている。
また、音データを含むデータパケットを定期的に受信して、その音データを再生する技術については、特許文献1及び特許文献2にも記載されている。
特開2014-110525号公報 特開2014-110526号公報
Colin Perkins著,小川晃通監訳,「マスタリングTCP/IP RTP編」,株式会社オーム社、2004年4月15日,p.202-203
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、音データを受信して出力する場合に、出力すべき音データを適切なタイミングで受信できなくてもユーザにあまり違和感を与えることなく代替の音データを出力する動作を、確実性よく行えるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明のプログラムは、コンピュータに、音データを受信してその受信した音データを第1バッファに格納する受信手順と、上記受信手順で受信した音データを第2バッファに格納する手順と、所定の要求を検出した場合に上記第1バッファに格納されている音データを出力する出力手順と、上記受信手順において音データの受信の欠落が発生したことを検出した場合に、上記第2バッファに格納されている音データのうち、上記出力手順による出力がまだされていない未出力の音データと似た部分に続く音データを選択して、その選択した箇所の音データを上記未出力の音データの直後に書き込む第1書込手順とを実行させるためのプログラムであって、上記第1書込手順において、上記未出力の音データと似た部分を、上記第1バッファに格納されているデータのうち新しい方の、上記未出力の音データの量に応じた範囲のデータである比較用データに基づき、上記第2バッファをサーチして特定するプログラムである。
このようなプログラムにおいて、上記第1書込手順において、上記未出力の音データの量が所定の閾値よりも多い場合、上記第2バッファに格納されている音データのうち、上記未出力の音データの新しい方から所定サンプル数分を上記比較用データとするとよい。
さらに、上記第1書込手順において、上記未出力の音データの量が所定の閾値よりも少ない場合、上記第2バッファに格納されている音データのうち、上記第1バッファに格納されている既に送信済みの音データと上記未出力の音データとを繋げた音データを上記比較用データとするとよい。
また、上記所定の記憶領域が、音データを格納するための第2バッファを備え、上記コンピュータに、上記受信手順で受信した音データを上記第2バッファに格納する手順と、上記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が所定の閾値以下になったことを検出した場合に、上記第2バッファに格納されている音データから上記未出力の音データに続けるべき箇所を選択して、その選択した箇所の音データを上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む第2書込手順とをさらに実行させるためのプログラムであるとよい。
また、上記所定の記憶領域が、音データを格納するための第3バッファを備え、上記コンピュータに、上記受信手順において音データの受信の欠落が発生したことを検出した場合に、上記第2バッファに格納されている音データを上記第3バッファにコピーするコピー手順をさらに実行させるためのプログラムであるとよい。
さらに、上記コピー手順が、上記第2バッファに格納されている上記音データを上記第3バッファにコピーすると共に、上記第2バッファをクリアする手順であるとよい。
さらに、上記第2書込手順が、上記第2バッファに格納されている音データから上記未出力の音データに続けるべき箇所を選択できない場合に、上記第3バッファに格納されている音データから上記未出力の音データに続けるべき箇所を選択して、その選択した箇所の音データを上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であるとよい。
また、上記記憶領域が、音データを格納するための一時バッファを備え、上記第2書込手順が、上記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が所定の閾値以下になったことを検出した場合に、上記一時バッファに所定量以上の未使用の音データが記憶されていなければ、上記未出力の音データに続けるべき箇所の音データを上記一時バッファに書き込んだ後、上記一時バッファに格納されている音データを上記所定量だけ上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であるとよい。
あるいは、上記記憶領域が、音データを格納するための一時バッファを備え、上記第2書込手順が、上記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が所定の閾値以下になったことを検出した場合に、上記一時バッファに所定量以上の未使用の音データが記憶されていなければ、上記未出力の音データに続けるべき箇所の音データを上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込むことに代えて、上記未出力の音データに続けるべき箇所の音データを上記一時バッファに書き込んだ後、上記一時バッファに格納されている音データを上記所定量だけ上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であるとよい。
また、上記第2書込手順が、上記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が上記所定の閾値以下になったことを検出した場合に、上記一時バッファに上記所定量以上の未使用の音データが記憶されていれば、上記一時バッファに格納されている前回の書き込みの続きの音データを、上記所定量だけ上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であるとよい。
あるいは、上記第2書込手順が、上記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が上記所定の閾値以下になったことを検出した場合に、上記一時バッファに上記所定量以上の未使用の音データが記憶されていれば、上記第2バッファに格納されている音データから上記未出力の音データに続けるべき箇所を選択することに代えて、上記一時バッファに格納されている前回の書き込みの続きの音データを、上記未出力の音データに続けるべき箇所として上記所定量だけ上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であるとよい。
また、上記の各プログラムにおいて、上記第2書込手順が、上記第1バッファに音データを書き込む場合に、該書き込もうとする音データの振幅を、上記未出力の音データの振幅に合わせる振幅調整を行う手順であるとよい。
あるいは、上記の各プログラムにおいて、上記受信手順が、音データの受信の欠落が発生し、その後欠落箇所の後の音データを受信した場合に、その受信した音データを、上記第1バッファの、上記欠落がなかったとした場合にその音データを書き込むべき位置へ書き込む手順であるとよい。
さらに、上記記憶領域が、音データを格納するための第2バッファを備え、上記コンピュータに、上記受信手順で受信した音データを上記第2バッファに格納する手順と、上記欠落箇所の後の音データが書き込まれる位置が、上記未出力の音データの末尾よりも後ろである場合に、上記第2バッファに格納されている音データから上記未出力の音データに続けるべき箇所を選択して、その箇所の音データを上記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順とをさらに実行させるためのプログラムであるとよい。
さらに、上記受信手順は、上記欠落箇所の後の音データを上記第1バッファに書き込む場合、上記第1バッファの該書き込んだ音データよりも後ろに、上記第2バッファから選択されて上記第1バッファに書き込まれた音データがあれば、その音データを削除する手順を含むとよい。
また、この発明は、上記した具体的な態様の他、システム、方法、プログラム、記録媒体等、任意の態様で実施することができる。
以上のようなこの発明の構成によれば、音データを受信して出力する場合に、出力すべき音データを適切なタイミングで受信できなくてもユーザにあまり違和感を与えることなく代替の音データを出力する動作を、確実性よく行うことができる。
この発明の音データ処理装置の一実施形態であるPCのハードウェア構成を示す図である。 図1に示したPCに実現させる音データ処理機能の概略構成を示す図である。 図2に示した音データ処理部の機能の構成をより詳細に示す図である。 補間の準備を含む、通常状態での音データの送受信動作について説明するための図である。 補完バッファの補間用データを用いた補完動作の流れを示す図である。 補間バッファのバックアップ及びクリア動作の流れを示す図である。 図1に示したPCのCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。 図7のステップS15で実行する音データ要求時の処理のフローチャートである。 図8の続きの処理のフローチャートである。 図9のステップS33で実行する振幅調整処理のフローチャートである。 図7のステップS13で実行するパケット到着時の処理のフローチャートである。 図11の続きの処理のフローチャートである。 オーディオバッファ中の未送信データと新たに到着したパケットの音データとの関係の例を示す図である。 その別の例を示す図である。 第1変形例における音データ処理部の構成を示す、図3と対応する図である。 第2変形例における音データ処理部の構成を示す、図3と対応する図である。 第3変形例における音データ処理部の構成を示す、図3と対応する図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔実施形態:図1乃至図14〕
図1に、この発明の音データ処理装置の一実施形態のハードウェア構成を示す。
図1に示す音データ処理装置は、ハードウェアとしては汎用コンピュータであるPC(パーソナルコンピュータ)である。より具体的には、PC100は、CPU101、フラッシュメモリ102、RAM103、通信I/F104、表示器105、操作子106、音信号出力部107を備え、これらがシステムバス108によって接続されている。
これらのうちCPU101は、PC100全体の動作を制御する制御部であり、フラッシュメモリ102に記憶された所要のプログラムを実行して所要のハードウェアを制御することにより、図2及び図3を用いて説明するものをはじめとする種々の機能を実現する。
フラッシュメモリ102は、CPU101が実行する制御プログラムや電源を切っても保存しておく必要のあるデータ等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。HDD(ハードディスクドライブ)を併用してもよい。
RAM103は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU101のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
通信I/F104は、音データの供給源となるサーバ装置等の外部装置と通信するためのインタフェースである。通信方式は、有線無線を問わず、また、ピアツーピア、ネットワークを問わず、任意のものを採用可能である。
表示器105は、CPU101からの制御に従い種々の画面を表示する、液晶ディスプレイ等による表示部である。
操作子106は、ユーザからの操作を受け付けるための操作部であり、ディスプレイに積層されたタッチパネルに加え、キーやスイッチ等により構成することができる。
音信号出力部107は、スピーカやヘッドホン等の音出力装置を接続し、その音出力装置へ音信号を出力するためのインタフェースである。ここでは、音信号出力部107がDA変換機能を備え、PC100が処理するデジタルの音データをアナログの音信号に変換して出力するものとするが、デジタル出力を行う構成とすることも妨げられない。
この実施形態では、以上のPC100のCPU101に所要のプログラムを実行させて所要のハードウェアを制御させることにより、オーディオストリーミングサーバ等の音データ供給源からオーディオ形式のデジタル音データを受信すると共に、その音データを、スピーカ等の音出力装置へ、音出力に適した形式及びタイミングで出力する音データ処理機能を実現させ、音データ処理装置として機能させる。このことにより、PC100は、音出力装置に、音データ供給源から受信した音データに基づく音を、ほぼリアルタイムで出力させることができる。
次に、図2に、PC100に実現させる音データ処理機能の概略構成を示す。
図2に示す制御部120が、CPU101により実現される機能と対応する。この制御部120は、ネットワークドライバ121、オーディオドライバ122及び音データ処理部200の機能を備える。
これらのうちネットワークドライバ121は、通信I/F104を介した音データの送受信を行う機能を備える。この実施形態では、この送受信機能のうち、複数のパケットに分割された一連の音データを順次受信する機能に注目する。ネットワークドライバ121は、音データを含むパケットを受信すると、これを音データ処理部200に渡して、そこに含まれる音データをバッファさせる。1つのパケットには、オーディオ形式のデジタル波形データである音データが所定のサンプル数含まれる。
音データ処理部200は、ネットワークドライバ121から渡されるパケットに含まれる音データをバッファし、オーディオドライバ122からの要求に応じて所定のサンプル数ずつオーディオドライバ122に出力する出力部の機能を備える。また、音データ処理部200は、バッファされている音データのサンプル数が少なくなり、オーディオドライバ122からの出力要求に応えられなくなる恐れがある場合や、パケットの欠落が判明した場合に、過去に受信した音データに基づき、不足分や欠落分を補う補間処理を行う機能も備える。この補間処理については後に詳述する。
オーディオドライバ122は、音信号出力部107に連続的に音信号の出力を行わせるために必要な音データを音信号出力部107に供給する機能を備える。オーディオドライバ122は、必要なタイミングで必要なサンプル数(ここでは一定値とするがこれに限られない)の音データを音データ処理部200から取得して、各サンプルの音データを、音信号出力部107からの出力に適したタイミングで音信号出力部107へ供給する。
次に、図3に、図2に示した音データ処理部200の機能の構成をより詳細に示す。
図3に示すように、音データ処理部200は、受信部211、保存部212、出力部213、補間部214、およびバッファ管理部215の機能を備える。また、音データ処理部200は、音データを格納するための記憶領域として、オーディオバッファ221(第1バッファ)、補間バッファ222(第2バッファ)、バックアップバッファ223(第3バッファ)、および一時バッファ224を備えている。これらの各バッファは、例えばRAM103に設けることができる。
上記各部のうち、受信部211は、ネットワークドライバ121から音データ(ここでは一定のサンプル数とするがこれに限られない)を含むパケットを受信する機能を備える。この受信に係る動作が、受信手順の動作である。パケットには通し番号が付されており、番号順に受信されるべきものであるが、順番が入れ替わったりパケットが欠落(前回到着したパケットと連続しない、より後の番号のパケットが次に到着すること)したりした場合には、この通し番号によりこれを容易に把握することができる。また、受信部211は、受信したパケットに含まれる音データをパケットの通し番号と共に保存部212に渡す。
なお、各パケットに、当該パケットに含まれる音データがどのタイミングで再生されるべきものかを再生開始からの経過時間等で示すタイムスタンプを付しておくとよい。音データの先頭のタイムスタンプがあれば、当該タイムスタンプとパケットに含まれる音データのサンプル数とから、末尾の再生タイミングを算出できる。このようなタイムスタンプを用いれば、各パケットに含まれる音データのサンプル数が一定でない状態で途中のパケットが欠落しても、後のパケットの到着時点で、そのパケットに含まれる音データを、受信済みパケットに含まれる音データの末尾の何サンプル後で再生すればよいかを計算できる。
保存部212は、受信部211から受け取った音データを、オーディオバッファ221及び補間バッファ222へそれぞれ書き込む機能を備える。オーディオバッファ221及び補間バッファ222はそれぞれリングバッファであり、保存部212は、基本的には、最も新しいサンプルの次のサンプルを格納すべきアドレスを示す各バッファの書き込みポインタの位置から始まる領域に、パケット1つ分の音データを書き込み、書き込んだ分だけ各バッファの書き込みポインタの位置を動かす。しかし、オーディオバッファ221については、パケットの欠落が発生した場合など、現在の書き込みポインタの位置と異なる位置から書き込みを開始すべき場合もある。
また、保存部212は、パケットの欠落やオーディオバッファ221に格納されているサンプル数の減少など、オーディオバッファ221中の音データの補間のトリガとなる事象を検出した場合に、補間部214に対して補間の実行を指示する機能も備える。何がトリガとなるかについては、後に詳述する。さらに、保存部212は、パケットの欠落を検出した場合に、バッファ管理部215に対しこれを通知する機能も備える。
次に、出力部213は、オーディオドライバ122からの所定の音データ送信要求を検出したことに応じて、オーディオバッファ221から必要なサンプル数(ここでは一定値とするがこれに限られない)の音データを格納順に読み出してオーディオドライバ122へ送信する機能を備える。出力部213は、未送信の音データの中で最も古いサンプルが格納されたアドレスを示す読み出しポインタの位置から順に新しいサンプルの方へ向かって音データを読み出し、読み出した分だけ読み出しポインタの位置を動かす。
また、出力部213は、読み出しポインタの位置を保存部212に伝える機能も有し、保存部212は、書き込みポインタと読み出しポインタのアドレス差から、オーディオバッファ221に格納されているサンプル数をリアルタイムで把握することができる。なお、補間が行われた場合には、保存部212は、補間により書き込まれたサンプル数の情報にも基づいて、オーディオバッファ221に格納されているサンプル数を把握する。
補間部214は、保存部212からの指示に基づき補間を実行すると共に、その実行結果として、補間処理によりオーディオバッファ221に格納した音データのサンプル数を保存部212に通知する機能を備える。ここで、本明細書において、補間とは、何らかの理由(例えばパケットが欠落したり到着が送れたりしたこと)により、オーディオバッファ221内に、出力部213が出力すべき(未出力の)音データを十分なサンプル数確保できない場合に、音データ処理部200が最近受け取った音データ、あるいは過去に受け取ってバックアップした音データに基づき、出力音の聴感になるべく影響を与えないように、不足する音データを生成してオーディオバッファ221に書き込むことをいう(この際に必要に応じてフェードイン、フェードアウト、クロスフェード等の加工を施すことも含む)。この補間動作の詳細については後述するが、この実施形態では、この補間に際して一時バッファ224を利用する。
バッファ管理部215は、保存部212からパケットの欠落が生じた旨の通知を受けたことに応じて、補間バッファ222に格納されている音データをバックアップバッファ223にコピーするバックアップと、補間バッファ222のクリアとを実行する機能を備える。この動作の意義についても後述する。
次に、図3に示した各部が実行する音データの処理動作について、図4乃至図6を用いて説明する。これらの図に示すサンプル数は一例であり、図に示したものに限られないことはもちろんである。
まず図4に、補間の準備を含む、通常状態での音データの送受信動作を示す。
図4に示すように、音データ処理部200へは、音データ供給源から供給される複数の受信パケットPが順次到着する。ここでは、各受信パケットPは96(=B1)サンプルの音データを含む。
音データ処理部200においては、受信部211がその各受信パケットPを受け取って保存部212へ渡し、保存部212がそのパケットに含まれる音データを、オーディオバッファ221と補間バッファ222へそれぞれ書き込む。このとき、どちらも書き込み時点で既に格納されている最新のサンプルの続きの位置へ書き込む。オーディオバッファ221と補間バッファ222へは同じ音データを書き込むが、補間バッファ222に書き込まれたデータは、補間処理に用いるデータという意味で「補間用データ」と呼ぶことにする。
なお、補間バッファ222への書き込みに際しては、バッファの容量が一杯になったら、古いデータを削除する。ただし、リングバッファを用いる場合には、単に、書き込みポインタが記憶領域の末尾まで移動したら先頭に戻すだけで、新しいサンプルをその時点で最も古いサンプルに上書きすることができる。この書き込みポインタの直後の位置が、現在最も古いサンプルの格納位置、すなわち補間用データの先頭位置となる。
この構造は基本的にはオーディオバッファ221でも変わらないが、オーディオバッファ221では、まだ出力部213により読み出されて送信されていないサンプル(「未送信データ」と呼ぶ)が、有効に格納されている音データであると取り扱う。
ここで、出力部213は、オーディオドライバ122からの要求に応じてオーディオバッファ221の読み出しポインタの位置から始まる128(=B2)サンプルの音データを読み出して送信データDとして出力し、読み出した分だけ読み出しポインタを後ろにずらす。従って、この読み出しポインタの位置が未送信データの先頭である。このとき、出力部213が読み出した音データ自体をオーディオバッファ221の記憶領域から削除する必要はないが、音データ処理部200は、読み出しポインタより前で書き込みポインタ以降の領域を、有効なデータが格納されていない空の領域であるとして取り扱うので、実質的には削除したことになる。
なお、通常状態では、オーディオバッファ221に格納される未送信データは256サンプル程度になるように各部の動作タイミングが調整される。未送信データの量が多くなりすぎると、音データがオーディオバッファ221に長時間滞留することになり、パケットの受信から音の出力までのタイムラグが増加してしまう一方、未送信データの量が少なすぎると、パケットの到着が少し遅れただけでオーディオバッファ221の音データが枯渇することになり、(補間はできるとはいえ)音出力に支障を来すことになる。ここでは、これらのバランスを考慮して、未送信データ量の目標値を定めている。また、オーディオバッファ221のサイズは、音データの出力遅延等により想定より多い未送信データが滞留する可能性もあることを考慮して、目標値の2倍の512サンプル分としている。
一方、補間用データのサイズにはこのような制約はないので、補間バッファ222のサイズについては、補間処理のために十分な量の補間用データが確保できることと、メモリ資源の有効活用とを考慮して、適当なサイズとすればよい。補間用データには連続性が求められるため、パケットの脱落が頻発する環境ではあまり大きなサイズの補間用データを作成できないことにも留意するとよい。ここでは、これらを考慮して補間バッファ222のサイズは1024サンプル分としている。
次に図5に、補間バッファ222の補間用データを用いた補間動作の流れを示す。
補間動作が行われるのは、大きく分けて、オーディオバッファ221内の未送信データが減ってしまい、出力部213が読み出すための未送信データが不足する(又は不足が予想される)場合及び、パケットが欠落したことにより、欠落箇所の手前の音データと欠落箇所の後の音データとの間を埋める必要が生じた場合である。図5に示すのは、前者の場合の例であり、これが起こるのは、例えばパケットの到着が遅延している場合等である(その後パケットの欠落が判明する場合もある)。
いずれにせよ、保存部212は、読み出しポインタと書き込みポインタのアドレスから、図5(a)に示すようにオーディオバッファ221に十分な量の未送信データが格納されていないことを検出すると、補間部214に対して補間の実行を指示し、補間部214はこの指示に応じて補間処理を実行する。
この補間処理において、一時バッファ224にはまだデータが格納されていないとすると、補間部214はまず、図5(a)に示すように、補間バッファ222に格納されている補間用データの中から、オーディオバッファ221に残っている未送信データと似た部分をサーチする。未送信データの量が多い場合は、新しい方から所定サンプル数のみを用いてもよい。また、未送信データの量が少なすぎる場合は、読み出しポインタより前の位置の、既に送信済みのデータを未送信データと繋げて、その繋げたデータと似た部分をサーチしてもよい。
また、ここでは、オーディオバッファ221における最新の未送信データがパケット由来のものであれば、その部分は補間用データの最新の部分と一致することと、補間処理を行うためには、発見した部分の後ろに十分な量の補間用データが存在する必要があることとを考慮し、サーチは、補間用データの前半部分に対してのみ行う。しかし、範囲は半分に限られず、より狭い範囲や広い範囲に対して行うことも妨げられない。
また、サーチのアルゴリズムは、例えば、補間用データ中で、少しずつずらした位置の、比較対象の未送信データと同じサンプル数の連続した音データをそれぞれ候補として用意し、未送信データ側の各サンプル値と補間用データ側の各サンプル値とで積和を取って正規化した値を、双方のデータの相関を表す類似度として求め、類似度が最も大きい候補を、「似た部分」のサーチ結果とするものが考えられる。一定以上の類似度の候補が見つかった場合に、その時点でサーチを終了してもよい。
類似度Lは、例えば、未送信データ側の各サンプル値をX=(x,x,・・・,x)、補間用データ側の各サンプル値をY=(y,y,・・・,y)として、X,Yをそれぞれベクトルとして見た場合に、L=(X・Y)/(|X||Y|)によりベクトル同士がなす角のコサイン値として求めることが考えられる。ただし、X・YはベクトルXとベクトルYの内積であり、|X|はベクトルXの大きさである。しかし、共分散や相関係数など他の方法で類似度を求めることも妨げられない。
いずれにせよ、サーチ結果の「似た部分」を、図5では類似領域231として表している。補間処理の基本的な考え方は、この類似領域231がオーディオバッファ221の未送信データ(の末尾)と似ていることから、類似領域231に続く補間用データも、未送信データに続くべき音データと似ていると推定し、類似領域231に続く補間用データを、未送信データに続ける音データとしてオーディオバッファ221に書き込む、というものである。
そして、類似領域231が特定されると、補間部214は、図5(b)に示すように、補間バッファ222に格納されている補間用データのうち、類似領域231以降の部分(類似領域231自体も含む)を、まず一時バッファ224にコピーする。一時バッファ224のサイズは、補間バッファ222と同じにするとよい。また、類似領域231より後ろの部分が、未送信データに続けるべき箇所の音データであり、類似領域231自体は、未送信データと補間用データとの接続を滑らかに行うべく、未送信データとクロスフェードさせるために用いる音データである。
図5(b)の後、補間部214は、図5(c)に示すように、一時バッファ224の先頭にある類似領域231の音データと、オーディオバッファ221の未送信データとをクロスフェードさせた音データを生成し、オーディオバッファ221の未送信データをその生成した音データに置き換える(上書きする)。そして、その直後(時系列で次以降のサンプルを書き込むべき領域)に、一時バッファ224中の、類似領域231の直後の所定サンプル数の音データをコピーする。このことにより、オーディオバッファ221には、未送信データの末尾と補間用データとが滑らかに繋がった音データが格納されることになる。コピーするサンプル数は、ここでは256(=B3)サンプルとするが、この値には限られないし、一定であることにも限られない。また、一時バッファ224においては、オーディオバッファ221の場合と同様、音データを出力(コピー)した場合に、その分だけ読み出しポインタを後ろにずらし、出力した音データは、バッファ内に存在しないものとして取り扱う。
ここまでで、一度の補間処理が完了する。なお、図5(c)のクロスフェードとコピーに当たっては、補間用データの振幅(レベル)を調整することが望ましいが、この点については図10を用いて後述する。
なお、図5(c)~(e)では、元々の由来を分かりやすくするために、補間処理によりオーディオバッファ221に書き込まれた音データに補間用データと同じハッチングを付している。しかし、補間処理によりオーディオバッファ221に書き込まれた音データは、以後、元々オーディオバッファ221に格納されていた音データと区別せずに、一連の未送信データとして取り扱われる。
また、図5(c)の後もパケットが到着せず、再度オーディオバッファ221に十分な量の未送信データが格納されなくなった状態を、図5(d)に示した。保存部212は、このことを検出すると、再度補間部214へ補間の実行を指示する。
補間部214は、この指示に応じて補間処理を実行する。そしてこのときには、図5(e)に示すように、一時バッファ224内に、まだオーディオバッファ221にコピーしていない未使用の補間用データが、十分な量(コピー1回分の256サンプル以上)残っている。
従って、補間部214は、図5(a)のような類似領域231のサーチを行うことなく、図5(e)に示すように、一時バッファ224に格納されている未使用の補間用データの、先頭から所定サンプルを、オーディオバッファ221の、未送信データの直後にコピーする。このときには、未送信データの末尾は、今回コピーしようとする補間用データと元々繋がっていたデータであるので、クロスフェードを行わずに繋げても滑らかにつながり、出力音に違和感が生じる可能性は低いと考えられる。
以上のように、類似領域231をサーチした際に、サーチ結果に基づき補間用データをなるべく多く一時バッファ224に記憶させておけば、一時バッファ224に十分な量の補間用データが格納されている間は、補間処理においてサーチを省略しても、十分な品質の補間を行うことができる。補間処理においては類似領域231のサーチが負荷の大きい処理であるので、これを省略できれば、負荷軽減の効果は大きい。
この実施形態では、補間バッファ222のサイズはオーディオバッファ221の2倍であるが、上述のように補間バッファ222のサイズ上限の制約は小さいため、さらに大きいサイズの補間バッファ222を用いてもよい。大きなサイズの補間バッファ222を用いる場合には、一時バッファ224にコピーできる補間用データのサイズもその分大きくなることが期待でき、負荷軽減の効果は一層大きくなる。
次に図6に、補間バッファ222のバックアップ及びクリア動作の流れを示す。
ここで、補間バッファ222に格納される補間用データは、補間後の音データにノイズが混じらないよう、連続性(途中に欠落がないこと)が保証された音データであることが求められる。音データ処理部200に到着するパケットに欠落がない限りは、各パケットの音データを到着順に補間バッファ222に書き込んでいくことでこの連続性は保証される。
図6(a)は、この連続性が保証された状態の補間用データを示し、その末尾は、第nパケット由来の音データである。
この状態で、保存部212が次に第(n+2)パケットを受け取った場合を考える。このことは、第(n+1)パケットが(後で到着する可能性はあるが)欠落したことを意味するものである。そして、この第(n+2)パケットを補間用バッファ222に続けて書き込んでしまうと、補間用データの連続性が保証されなくなってしまう。そこで、保存部212は、パケットの欠落を検出すると、バッファ管理部215にこれを通知する。
そして、この通知を受けたバッファ管理部215は、まず図6(b)に示すように、連続性が保証された状態の補間用データを、補間バッファ222からバックアップバッファ223にコピーする。バックアップバッファ223の補間用データもなるべく新しいものの方がよいので、このコピーは上書きコピーでよい。バックアップバッファ223は補間バッファ222と同サイズである。また、バッファ管理部215はその後、補間バッファ222をクリアする。
これらの処理が完了すると、バッファ管理部215はその旨を保存部212に通知し、保存部212は、この通知を受けた後で、第(n+2)パケットの音データを補間バッファ222に書き込む。補間バッファ222はクリアされているから、このとき書き込んだ音データが、この時点での補間用データの先頭となる。
以上のように、パケットの欠落が生じた時点で補間バッファ222を一旦クリアしてしまえば、簡単な処理で、補間用データの連続性を保証しつつ、補間用データとして、直近の音データを用いることができる。しかし、図6(c)に示すような、補間バッファ222のクリア直後の状態で補間処理を行う必要が生じると、十分な長さの補間用データがなく、適切な補間処理を行うことができない可能性がある。
バックアップバッファ223は、このような事態を防止するために設けたものである。すなわち、補間部214は、補間処理に際して、図5(a)のサーチで補間バッファ222内に未送信データと似たデータを発見できない場合には、図6(d)に示すように、同様なサーチをバックアップバッファ223に格納された補間用データに対して行う。バックアップバッファ223のデータは、補間バッファ222のデータに比べれば少々古いものの、少し前に実際に受信した音データであり、バックアップバッファ223のデータを用いても、十分に信頼性の高い補間処理を行うことができる。
すなわち、バックアップバッファ223を設けることにより、補間用データの連続性保証と、常に補間処理が可能な状態とを、低い処理負荷で両立させることができる。
非特許文献1に記載のような、パケットの欠落部の音データを修復する技術においては、修復した部分の音に違和感を発生させないために、修復時に書き込む音データは、パケットの欠落がない、連続したものであることが求められる。しかし、パケットの欠落が頻繁に発生する環境においては、連続性が保証された直近の音データを修復用に確保することは、必ずしも容易ではない。
また、非特許文献1に記載の技術は、パケットが欠落した箇所を修復するものであるが、パケットが欠落していない場合でも、到着遅れが発生すると、再生に必要な音データのサンプルを確保できない事態が生じ得る。このような場合でも音データの再生を続けるためには、何らか対処が必要であるが、非特許文献1はこのような事態に対処するための技術を示していない。
すなわち、不足する音データを、修復と同様な手法により取得するとしても、どのようなタイミングでどれだけの音データを取得すればよいか不明であり、非特許文献1に記載の技術を適用しても効率のよい処理はできない。
これに対し、この実施形態では、音データを受信して出力する場合に、出力すべき音データを適切なタイミングで受信できなくてもユーザにあまり違和感を与えることなく代替の音データを出力する動作を、低い処理負荷で確実性よく行えるようにすることができる。
なお、補間バッファ222に十分な量の補間用データがある場合であっても、未送信データとの類似度が十分高い領域を発見できなかった場合には、バックアップバッファ223をサーチするようにしてもよい。また、バックアップバッファ223を複数(n個)設けて、直前n回の補間バッファ222のクリア時の補間用データをそれぞれ保持しておき、新しい方から順に補間処理時のサーチをトライするようにすることも考えられる。
次に、図7乃至図12を用いて、以上の音データ処理装置100においてCPU101が実行する、音データの入出力及び補間に関連する処理について説明する。なお、これらのフローチャートに示す処理は、音データ処理部200の機能と対応するものであり、CPU101が所要のプログラムを実行することにより行うものであるが、その一部又は全部を処理回路により実現することも妨げられない。
まず図7に、メイン処理のフローチャートを示す。
CPU101は、音データ処理部200の機能の起動時に、図7のフローチャートに示すメイン処理を開始し、以後、音データ処理部200の機能が有効である間はこの処理の実行を続ける。
図7の処理において、CPU101はまず初期処理を実行する(S11)。この処理は、ネットワークドライバ121と音データ処理部200とを接続して音データの取得に係る通信機能を有効にする処理、オーディオドライバ122と音データ処理部200とを接続して音データの出力機能を有効にする処理、各バッファのサイズ設定処理等を含む。
以後、CPU101は、音データを含むパケットが到着したことに応じて図11,図12に示すパケット到着時の処理を実行し(S12,S13)、オーディオドライバ122から音データの要求があったことに応じて図8,図9に示す音データ要求時の処理を実行する(S14,S15)。
次に、図8及び図9に、図7のステップS15で実行する音データ要求時の処理のフローチャートを示す。
この処理において、CPU101はまず、オーディオドライバ122へ送信するB2サンプルの未送信データがオーディオバッファ221に格納されているか否か判断する(S21)。通常状態ではこの判断はYesになるが、この場合には、CPU101は、オーディオバッファ221の先頭からB2サンプルの未送信データを読み出してオーディオドライバ122に渡し(S22)、読み出したデータをオーディオバッファ221から削除して(S23)、元の処理に戻る。また、ステップS23の削除は、上述したように、読み出しポインタの移動により実質的に行うことができる。これらの処理は、図4の出力側の動作と対応するものである。
一方、ステップS21でNoの場合には、補間が必要であることがわかる。そこで、CPU101は、B3サンプルの未使用データが一時バッファ224に格納されているか否か判断する(S24)。ここでYesであれば、図5(a)に示したサーチを行う必要はないので、CPU101は、一時バッファ224の先頭からB3サンプルを、オーディオバッファ221の最新のデータの直後にコピーし(S25)、コピーしたデータを一時バッファ224から削除する(S26)。以上で補間処理が完了し、オーディオドライバ122に対して音データを送信できる状態になるので、CPU101はステップS22以降の処理を実行する。
また、ステップS24でNoであれば、CPU101は、図5(a)に示したサーチを行う。すなわち、補間バッファ222に格納されている、古い方から所定範囲のサンプルの中で、オーディオバッファ221中の未送信データと似た部分をサーチする(S27)。ここで適当な部分がみつからなければ(S28のNo)、バックアップバッファ223に格納されているデータに対しても同様なサーチを行う(S29)。
これらのいずれでも適当な部分がみつからない場合(S30のNo)、補間を行うことはできないため、CPU101は、エラー処理として、オーディオバッファ221中の未送信データをフェードアウトさせるように加工して(S31)、ステップS22に進む。ステップS31の処理は、未送信データの末尾で音が急に途切れてノイズが発生することを防止するためのものであり、このケースでは、フェードアウト後次のパケットが到着するまでは、ステップS22で無音の音データをオーディオドライバ122に渡すことになる。
また、ステップS27又はS29のサーチで適切な部分(類似領域231)がみつかった場合(S28又はS30のYes)、処理は図9のステップS32に進む。なお、適切な部分とは、未送信データとの類似度(相関)が十分に高く、かつ後続に適切な長さの(少なくともB3サンプルの)補間用データが存在する部分である。
図9の処理において、CPU101はまず、ステップS27又はS29で発見した類似領域231以降の補間用データを、一時バッファ224にコピーする(S32)。この処理は、図5(b)と対応し、コピー元は補間バッファ222の場合とバックアップバッファ223の場合とがある。
次に、CPU101は、図10に示す振幅調整処理を実行する(S33)。この処理については後述する。
その後、CPU101は、一時バッファ224の先頭にある類似領域231のデータを、オーディオバッファ221の未送信データとクロスフェードさせ(S34)、一時バッファ224の類似領域231の後ろのB3サンプル分の音データを、オーディオバッファ221のクロスフェード済みデータの続きの領域にコピーする(S35)。さらに、ここでクロスフェード又はコピーしたサンプルのデータを、一時バッファ224から削除する(S36)。この削除も、上述したように、読み出しポインタの移動により実質的に行うことができる。以上のステップS34乃至S36の処理は、図5(c)と対応する。
以上でステップS24がNoの場合の補間処理が完了し、オーディオドライバ122に対して音データを送信できる状態になるので、CPU101は次にステップS22以降の処理を実行する。
以上の処理により、オーディオバッファ221中の未送信データをオーディオドライバ122へ出力する出力手順の処理と、オーディオバッファ221中の未送信データが不足する場合の補間処理に係る補間手順の処理とを実行することができる。
なお、オーディオバッファ221中の未送信データの不足は、音データの要求をトリガに判定あるいは検出する必要はない。その他のタイミングでも随時監視し、不足を検出した場合に、ステップS25及びS26あるいはステップS27乃至S36の補間処理を実行してもよい。補間処理に割けるリソースが少ない場合には、オーディオドライバ122からの音データの要求がある前に補間処理を開始し、処理時間を十分確保することも有効である。
次に、図10に、図9のステップS33で実行する振幅調整処理のフローチャートを示す。
図10の処理において、CPU101はまず、オーディオバッファ221中の未送信データの最大振幅と、ステップS32でコピーされた一時バッファ224中の類似領域231の音データの最大振幅とを求める(S51,S52)。対象範囲内に、振幅として信頼性のある値を求められる程度のサンプル数がない場合には、サンプル値の絶対値の最大値を、最大振幅として採用してもよい。
次に、CPU101は、ステップS52で求めた類似領域231の音データの最大振幅の方が大きい場合に(S53のYes)、ステップS51,S52で求めた2つの最大振幅の比だけ、一時バッファ224に格納された補間用データ全体の振幅を下げる(S54)。すなわち、補間用データの振幅を、未送信データの振幅に合わせて調整する。未送信データの最大振幅の方が大きい場合には(S53のNo)、振幅の調整は行わない。
以上の後、元の処理に戻る。
以上のような振幅調整を行うと、未送信データに係る音と、補間用データに係る音とが、より滑らかに繋がって聞こえるようにすることができる。すなわち、補間箇所で出力音が聞き手に与える違和感を低減することができる。
この効果は,ステップS53の判断がなくても、すなわち、未送信データと類似領域231の音データのどちらの最大振幅が大きいかに関わらず振幅調整を行っても、ある程度は得ることができる。しかし、例えば音楽でよくある減衰音は、途中で音量が大きくなる箇所があると人の耳に目立って聞こえる一方、途中からより小さな音量に減衰してしまっても、それほど不自然に聞こえない。このため、類似領域231の音データの方が最大振幅が大きい場合のみ、補間用データの振幅を下げる調整を行う方が、より聞き手に違和感を感じさせないような結果が得られる。
次に、図11及び図12に、図7のステップS13で実行するパケット到着時の処理のフローチャートを示す。この処理について、図13及び図14も参照しつつ説明する。
この処理において、CPU101はまず、前回のパケットと連続するパケットが到着したか、または初回のパケットが到着したかのどちらかであるか否かを判断する。これらのどちらかであれば(S61のYes)、補間処理は不要と判断する。これは、図13(a)に示すように、オーディオバッファ221に対し、第nパケットのデータの直後に第(n+1)パケットのデータを書き込める場合である。初回のパケットである場合には、補間処理を行うことなくオーディオバッファ221の先頭に音データを書き込める。
通常状態ではステップS61はYesになるはずである。この場合、CPU101は、到着したパケットに含まれる音データを、オーディオバッファ221の最新の音データの直後に書き込む(S62)。また、補間バッファ222の音データを古い方から1パケット分削除し(S63)、到着したパケットに含まれる音データを、補間バッファ222の最新の音データの直後に書き込んで(S64)、元の処理に戻る。
ステップS62で書き込むデータとステップS64で書き込むデータとは同じものである。また、ステップS64の書き込みにより、同時にステップS63を実行できるようにする構成を取り得ることは、図4の説明で述べた通りである。以上のステップS62乃至S64の処理は、図4の書き込み側の動作と対応するものである。
一方、パケットの欠落が発生する等してステップS61でNoの場合、CPU101は補間処理の必要性について検討する。まず、CPU101は、パケットの欠落が発生しており、かつ、オーディオバッファ221の未送信データの後端(最新のサンプル)が、以前に到着したパケットの音データである、という条件が満たされるか否か判断する(S65)。
ここでYesとなるのは、図13(b)に示すように、第nパケットの次に第(n+k)パケット(kは2以上の自然数)が到着したが、第nパケットの音データをオーディオバッファ221に書き込んだ後、補間処理が行われていない場合である。この場合、補間処理を行って、第nパケットの音データと第(n+k)パケットの音データとの間を、補間用データで埋める必要がある。
そこで、この場合、CPU101はまず、オーディオバッファ221中で、到着したパケットの音データを本来格納すべき位置を算出する(S66)。この位置は、1パケット当たりのサンプル数が一定であれば、現在の書き込みポインタの位置から、1パケット当たりのサンプル数のkだけ後ろにずらした位置となる。また、上述したように、各パケットにタイムスタンプを付す場合、そのタイムスタンプが示す時刻に基づき、現在の書き込みポインタの位置から何サンプル分だけ後ろにずらした位置とすればよいかを算出できる。
次に、CPU101は、図8のステップS27乃至S30と同様に、補間バッファ222あるいはバックアップバッファ223に格納された補間用データの中から、オーディオバッファ221の最新のB4サンプルの音データと似た類似領域をサーチする(S67)。B4は、次のステップS68でクロスフェードさせる範囲のサンプル数であり、サーチの精度も考慮して適宜定めればよい。
次に、CPU101は、ステップS67で発見した類似領域以降の補間バッファ222又はバックアップバッファ223の音データ(補間用データ)を、オーディオバッファ221に格納された未送信データの最新のB4サンプルとクロスフェードさせつつ、パケットの欠落による抜けた音データを埋められるだけオーディオバッファ221に書き込む(S68)。この補間処理は一回限りなので一時バッファ224は利用しない。なお、類似部分がみつからなければステップS68の処理は実行できないが、類似部分以降の音データのサンプル数が足りない場合には、データがある範囲でステップS68の書き込みを行う。
そして、CPU101は、ステップS68で十分なサンプル数を書き込めたか否か判断する(S69)。ここでYesであれば、補間処理を適切に実行できたと判断し、CPU101は、到着したパケットの音データを、ステップS68で書き込んだ音データの末尾とクロスフェードさせつつ、オーディオバッファ221のうち当該パケットの音データを本来格納すべき位置に書き込む(S70)。本来格納すべき位置とは、パケットロスがなかったとした場合に格納すべき位置である。以上でオーディオバッファ221への書き込みは完了である。
その後、CPU101は、パケットの欠落により補間バッファ222中の補間用データの連続性が保証できなくなったため、補間バッファ222の音データをバックアップバッファ223にコピーすると共に、補間バッファ222をクリアする(S71)。この処理は、図6と対応するものである。ステップS67及びS68での補間処理は、まだ連続性が保証できている状態の補間用データを用いて行ったことになる。
また、CPU101は、一時バッファ224もクリアする(S72)。これは、ステップS70の処理により、未送信データの末尾が、前回の補間処理による補間用データではなくなり、一時バッファ224のデータを次回の補間処理に利用できなくなったためである。その後、処理はステップS63に進み、補間バッファ222への書き込みを行って元の処理に戻る。
一方、ステップS69でNoの場合、図12のステップS75に進んで更なる補間処理を試みる。
また、ステップS65でNoの場合、処理は図12のステップS73に進む。ここでは、CPU101は、パケットの欠落が発生しており、かつ、オーディオバッファ221の未送信データの後端が、以前の補間処理で書き込まれた補間用データである、という条件が満たされるか否か判断する(S73)。補間処理においてどのアドレス範囲に補間用データを書き込んだかを記録しておけば、それを参照してステップS73の判断を行うことができる。
ここでYesとなるのは、前回受信したパケットの音データをオーディオバッファ221に書き込んだ後で補間処理を行った場合である。この場合には、補間処理を行って、音データの隙間を補間用データで埋めたり、逆に余分な補間用データを取り除いたりする必要がある。
いずれにせよ、CPU101は、ステップS73でYesの場合、まず到着したパケットの音データを本来格納すべき位置を算出する(S74)。この処理は、ステップS66と同じものである。
その後、CPU101は、補間用データが格納されている範囲と今回到着した第(n+k)パケットを書き込むべき位置との位置関係に応じた処理を行う(S75の分岐)。この位置関係には図14(a)~図14(d)に示す4通りが想定される。
すなわち、図14(a)に示すように、ドットハッチングで示した補間用データとパケットの音データの格納位置との間に隙間があるケース、図14(b)に示すように、補間用データと上記格納位置とがちょうど隣り合うケース、図14(c)に示すように、補間用データと上記格納位置とが一部重なるケース、図14(d)に示すように、上記格納位置が補間用データ内に包含されるケースである。図11のステップS69からステップS75に進んだ場合には、このうち図14(a)のケースになると考えられる。
各ケースにおいて実行される処理について説明すると、補間用データと格納位置との間に隙間があるケースでは、CPU101は、図11のステップS67乃至S70と同じ処理を実行する(S76)。この場合、オーディオバッファ221の最新のB4サンプルの音データはパケット由来の音データではなく補間用データであるが、処理としてはステップS67乃至S70と同じでよい。この処理により、今回到着したパケットの音データをオーディオバッファ221に書き込むと共に、既に格納されている補間用データとの間に生じる隙間を、更なる補間用データにより埋めることができる。
また、補間用データと格納位置とがちょうど隣り合うケースでは、CPU101は、補間用データの後端をフェードアウトさせ、その直後から、今回到着したパケットの音データがフェードインするように、オーディオバッファ221を書き換える(S77)。この場合、補間用データとパケットの音データとが重複する箇所がないため、クロスフェードができないので、フェードインフェードアウトを用いたものである。
また、補間用データと格納位置とが一部重なるケースでは、CPU101は、今回到着したパケットの音データを、既にオーディオバッファ221に格納されている補間用データとクロスフェードさせつつ、ステップS74で求めた本来の格納位置へ書き込む(S78)。
また、格納位置が補間用データ内に包含されるケースでは、CPU101は、今回到着したパケットの音データを、既にオーディオバッファ221に格納されている補間用データとクロスフェードさせつつ、ステップS74で求めた本来の格納位置へ書き込み、今回到着したパケットの音データより後ろにある補間用データを削除する(S79)。既に格納されている補間用データは、以前のパケットの音データに基づき補間したものと想定されるため、今回到着したパケットの音データの後ろに繋げるデータとしては不適当と考えられるためである。
CPU101は、以上のステップS76乃至S79のいずれかの処理の後、図11のステップS72の場合と同様、図11のステップS71へ進む。すなわち、補間バッファ222のバックアップバッファ223へのコピーと、補間バッファ222及び一時バッファ224のクリアとを行う(S71,S72)。
また、ステップS73でNoの場合には、過去のパケットが後から届いた等の場合が考えられるが、この場合にはエラー処理を行って(S80)、オーディオバッファ221や補間バッファ222への書き込みは行わずに図11及び図12の処理を終了する。
以上の処理により、受信した音データを受信順にオーディオバッファ221及び補間バッファ222に書き込む音データ保存手順の処理と、パケットの欠落を検出した場合に補間バッファ222のバックアップとクリアを行うバッファ管理手順の処理と、パケットの欠落箇所を埋めるための補間処理とを実行することができる。
〔変形例:図15乃至図17〕
以上で実施形態の説明を終了するが、装置の具体的な構成、具体的な処理の手順、取り扱う音データの形式やサンプル数、通信の方式などが、上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
また、この発明の実施形態は、図3に示した各部を全て備えているものに限られることもない。
例えば、図15には、一時バッファ224を備えない例を示している。この例では、図5の補間動作において、図5(b)の時点で、補間バッファ222からオーディオバッファ221へ、直接補間用データのコピーを行う。この構成では、補間処理を行う度に類似領域231のサーチを行うことになるが、十分な処理能力のあるハードウェアを用いれば、大きな遅れなくこの処理を実行可能である。
また、図16には、バックアップバッファ223を備えない例を示している。この例では、パケットの欠落を検出した場合、補間バッファ222の内容を特段バックアップせずにクリアする。このようにすると、クリア後少しの間は補間処理に支障を来すが、パケットの欠落が希な環境であれば、補間処理に支障を来す時間は少なく、このことが音出力に与える影響は小さい。
また、図17には、バックアップバッファ223と一時バッファ224のいずれも備えない例を示している。この例では、図15の例で説明した変形と図16の例で説明した変形の双方を適用することになる。
また、これらの他、図10に示した振幅調整処理も、必須ではなく、この処理を省略することも可能である。
また、上述した実施形態では、オーディオバッファ221が1つである例について説明した。しかし、音データ処理装置が受信するパケットに複数チャンネル分の音データが含まれ、それらをチャンネル毎に用意されたオーディオバッファ221に格納して出力する装置においても、この発明は適用可能である。この場合、補間バッファ222、バックアップバッファ223及び一時バッファ224も、チャンネル毎に設け、チャンネル毎に補間動作を行えばよい。また、チャンネル毎に、図8及び図9の処理におけるB2、B3及び、図11の処理におけるB4の値が異なっていてもよい。
また、上述した実施形態では、この発明を汎用コンピュータにより実現する例について説明したが、専用ハードウェアを用いて実現してもよいことはもちろんである。また、ストリーミング配信される音や音声付き動画を再生する場合だけでなく、電話回線やインターネット回線を通じて音声通信(通話)や画像付きの音声通信を行う場合における音データの受信及び出力にも、この発明を適用可能である。
また、出力される音データあるいは音信号の用途は、スピーカ等の発音装置による音出力に限られず、記録や、さらに他の装置への転送に用いる場合でも、本発明を適用可能である。
また、上述した実施形態の音データ処理装置の機能は、任意に複数の装置に分散して設けることもできる。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明を利用すれば、音データを受信して出力する場合に、出力すべき音データを適切なタイミングで受信できなくてもユーザにあまり違和感を与えることなく代替の音データを出力する動作を、確実性よく行うことができる。従って、処理能力の低いハードウェアを用いても、品質の良い音データを出力することが可能になる。
100:PC(音データ処理装置)、101:CPU、102:フラッシュメモリ、103:RAM、104:通信I/F、105:表示器、106:操作子、107:音信号出力部、108:システムバス、120:制御部、121:ネットワークドライバ、122:オーディオドライバ、200:音データ処理部、211:受信部、212:保存部、213:出力部、214:補間部、215:バッファ管理部、221:オーディオバッファ、222:補間バッファ、223:バックアップバッファ、224:一時バッファ、231:類似領域

Claims (17)

  1. コンピュータに、
    音データを受信して該受信した音データを第1バッファに格納する受信手順と、
    前記受信手順で受信した音データを第2バッファに格納する手順と、
    所定の要求を検出した場合に前記第1バッファに格納されている音データを出力する出力手順と、
    前記受信手順において音データの受信の欠落が発生したことを検出した場合に、前記第2バッファに格納されている音データのうち、前記出力手順による出力がまだされていない未出力の音データと似た部分に続く音データを選択して、その選択した箇所の音データを前記未出力の音データの直後に書き込む第1書込手順と
    を実行させるためのプログラムであって、
    前記第1書込手順において、前記未出力の音データと似た部分を、前記第1バッファに格納されているデータのうち新しい方の、前記未出力の音データの量に応じた範囲のデータである比較用データに基づき、前記第2バッファをサーチして特定することを特徴とするプログラム。
  2. 請求項1に記載のプログラムであって、
    前記第1書込手順において、前記未出力の音データの量が所定の閾値よりも多い場合、前記第2バッファに格納されている音データのうち、前記未出力の音データの新しい方から所定サンプル数分を前記比較用データとすることを特徴とするプログラム。
  3. 請求項1又は2に記載のプログラムであって、
    前記第1書込手順において、前記未出力の音データの量が所定の閾値よりも少ない場合、前記第2バッファに格納されている音データのうち、前記第1バッファに格納されている既に送信済みの音データと前記未出力の音データとを繋げた音データを前記比較用データとすることを特徴とするプログラム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプログラムであって、
    前記所定の記憶領域は、音データを格納するための第2バッファを備え、
    前記コンピュータに、
    前記受信手順で受信した音データを前記第2バッファに格納する手順と、
    前記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が所定の閾値以下になったことを検出した場合に、前記第2バッファに格納されている音データから前記未出力の音データに続けるべき箇所を選択して、その選択した箇所の音データを前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む第2書込手順と
    をさらに実行させるためのプログラム。
  5. 請求項に記載のプログラムであって、
    前記所定の記憶領域は、音データを格納するための第3バッファを備え、
    前記コンピュータに、
    前記受信手順において音データの受信の欠落が発生したことを検出した場合に、前記第2バッファに格納されている音データを前記第3バッファにコピーするコピー手順
    をさらに実行させるためのプログラム。
  6. 請求項に記載のプログラムであって、
    前記コピー手順は、前記第2バッファに格納されている前記音データを前記第3バッファにコピーすると共に、前記第2バッファをクリアする手順であることを特徴とするプログラム。
  7. 請求項5又は6に記載のプログラムであって、
    前記第2書込手順は、前記第2バッファに格納されている音データから前記未出力の音データに続けるべき箇所を選択できない場合に、前記第3バッファに格納されている音データから前記未出力の音データに続けるべき箇所を選択して、その選択した箇所の音データを前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項4乃至7のいずれか一項に記載のプログラムであって、
    前記記憶領域は、音データを格納するための一時バッファを備え、
    前記第2書込手順は、前記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が所定の閾値以下になったことを検出した場合に、前記一時バッファに所定量以上の未使用の音データが記憶されていなければ、前記未出力の音データに続けるべき箇所の音データを前記一時バッファに書き込んだ後、前記一時バッファに格納されている音データを前記所定量だけ前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であることを特徴とするプログラム。
  9. 請求項4乃至7のいずれか一項に記載のプログラムであって、
    前記記憶領域は、音データを格納するための一時バッファを備え、
    前記第2書込手順は、前記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が所定の閾値以下になったことを検出した場合に、前記一時バッファに所定量以上の未使用の音データが記憶されていなければ、前記未出力の音データに続けるべき箇所の音データを前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込むことに代えて、前記未出力の音データに続けるべき箇所の音データを前記一時バッファに書き込んだ後、前記一時バッファに格納されている音データを前記所定量だけ前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項8又は9に記載のプログラムであって、
    前記第2書込手順は、前記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が前記所定の閾値以下になったことを検出した場合に、前記一時バッファに前記所定量以上の未使用の音データが記憶されていれば、前記一時バッファに格納されている前回の書き込みの続きの音データを、前記所定量だけ前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であることを特徴とするプログラム。
  11. 請求項8又は9に記載のプログラムであって、
    前記第2書込手順は、前記第1バッファに格納されている未出力の音データの量が前記所定の閾値以下になったことを検出した場合に、前記一時バッファに前記所定量以上の未使用の音データが記憶されていれば、前記第2バッファに格納されている音データから前記未出力の音データに続けるべき箇所を選択することに代えて、前記一時バッファに格納されている前回の書き込みの続きの音データを、前記未出力の音データに続けるべき箇所として前記所定量だけ前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順であることを特徴とするプログラム。
  12. 請求項4乃至11のいずれか一項に記載のプログラムであって、
    前記第2書込手順は、前記第1バッファに音データを書き込む場合に、該書き込もうとする音データの振幅を、前記未出力の音データの振幅に合わせる振幅調整を行う手順であることを特徴とするプログラム。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載のプログラムであって、
    前記受信手順は、音データの受信の欠落が発生し、その後欠落箇所の後の音データを受信した場合に、その受信した音データを、前記第1バッファの、前記欠落がなかったとした場合にその音データを書き込むべき位置へ書き込む手順であることを特徴とするプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムであって、
    前記記憶領域は、音データを格納するための第2バッファを備え、
    前記コンピュータに、
    前記受信手順で受信した音データを前記第2バッファに格納する手順と、
    前記欠落箇所の後の音データが書き込まれる位置が、前記未出力の音データの末尾よりも後ろである場合に、前記第2バッファに格納されている音データから前記未出力の音データに続けるべき箇所を選択して、その箇所の音データを前記第1バッファの最新の音データの直後に書き込む手順とをさらに実行させるためのプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムであって、
    前記受信手順は、前記欠落箇所の後の音データを前記第1バッファに書き込む場合、前記第1バッファの該書き込んだ音データよりも後ろに、前記第2バッファから選択されて前記第1バッファに書き込まれた音データがあれば、その音データを削除する手順を含むことを特徴とするプログラム。
  16. 音データを受信して該受信した音データを第1バッファに格納する受信部と、
    前記受信部が受信した音データを第2バッファに格納する格納部と、
    所定の要求を検出した場合に前記第1バッファに格納されている音データを出力する出力部と、
    前記受信部が音データの受信の欠落が発生したことを検出した場合に、前記第2バッファに格納されている音データのうち、前記出力部による出力がまだされていない未出力の音データと似た部分に続く音データを選択して、その選択した箇所の音データを前記未出力の音データの直後に書き込む書込部とを備え
    前記書込部は、前記未出力の音データと似た部分を、前記第1バッファに格納されているデータのうち新しい方の、前記未出力の音データの量に応じた範囲のデータである比較用データに基づき、前記第2バッファをサーチして特定することを特徴とする音データ処理装置。
  17. 音データ処理装置が、
    音データを受信して該受信した音データを第1バッファに格納する受信手順と、
    前記受信手順で受信した音データを第2バッファに格納する手順と、
    所定の要求を検出した場合に前記第1バッファに格納されている音データを出力する出力手順と、
    前記受信手順で音データの受信の欠落が発生したことを検出した場合に、前記第2バッファに格納されている音データのうち、前記出力手順による出力がまだされていない未出力の音データと似た部分に続く音データを選択して、その選択した箇所の音データを前記未出力の音データの直後に書き込む書込手順とを実行し、
    前記書込手順において、前記未出力の音データと似た部分を、前記第1バッファに格納されているデータのうち新しい方の、前記未出力の音データの量に応じた範囲のデータである比較用データに基づき、前記第2バッファをサーチして特定することを特徴とする音データ処理方法。
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