JP7200539B2 - 超電導マグネット - Google Patents

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Description

この発明は、超電導マグネットに関する。
特開平10-321430号公報(特許文献1)および特開平6-237020号公報(特許文献2)には、冷凍機と超電導コイルとを熱的に接触させて超電導コイルを冷却する、伝導冷却型の超電導マグネットが開示される。
特許文献1では、冷凍機は、中間部に第1段冷却ステージを有し、下端部に第2段冷却ステージを有しており、内部に封入されたヘリウムガスを圧縮、断熱膨張を繰り返すことにより、第1段冷却ステージに70K前後の低温を発生し、第2段冷却ステージに10K以下の極低温を発生する。励磁電流供給手段は、真空容器と熱シールドとの間の常電導導体部分と、熱シールド内部の高温超電導導体部分と、超電導コイルに接続する超電導導体部分とで構成されている。第1段冷却ステージは熱シールドに接続されており、第2段冷却ステージは超電導コイルに熱的に接続されている。
特許文献2では、冷凍機の第1段冷却ステージと第1の接続冷却板との間に、第2の絶縁フランジを挟んで固定する。温度300Kの常温端子と、温度80K~70Kの第1の接続冷却板との間に常電導電流リードを接続する。第1の接続冷却板の固定孔に、超電導電流リードの一方端部を挿入して半田付けにより固定する。第1段冷却ステージが電流リードのサーマルアンカーとして機能する。
特開平10-321430号公報 特開平6-237020号公報
本発明の一態様の目的は、冷凍機の第1冷却ステージを大型化することなく、電流リードを介した超電導コイルへの熱侵入を抑制することができる超電導マグネットを提供することである。
本発明の一態様に係る超電導マグネットは、第1の電極および第2の電極を有する超電導コイルと、超電導コイルを収容する容器と、第1の電流リードと、第2の電流リードと、超電導コイルを冷却する冷凍機とを備える。第1の電流リードは、容器外部の電源の第1の端子と超電導コイルの第1の電極との間に電気的に接続される。第2の電流リードは、電源の第2の端子と超電導コイルの第2の電極との間に電気的に接続される。冷凍機は、容器を冷却するための柱状形状の第1冷却ステージと、超電導コイルを冷却するための第2冷却ステージとを含む。第1の電流リードは、容器外部に配置され、一方端子が第1の端子に電気的に接続される第1のリード要素と、容器内部に配置され、一方端子が第1の電極に接続される第2のリード要素とを有する。第2の電流リードは、容器外部に配置され、一方端子が第2の端子に電気的に接続される第3のリード要素と、容器内部に配置され、一方端子が第2の電極に接続される第4のリード要素とを有する。超電導マグネットは、導電性の第1の伝熱部材と、導電性の第2の伝熱部材とをさらに備える。第1の伝熱部材は、第1冷却ステージの側面に熱的に接触して配置され、第1のリード要素の他方端子と第2のリード要素の他方端子とを電気的に接続する。第2の伝熱部材は、第1の伝熱部材と電気的に絶縁されるとともに、第1冷却ステージの側面に熱的に接触して配置され、第3のリード要素の他方端子と第4のリード要素の他方端子とを電気的に接続する。
上記によれば、冷凍機の第1冷却ステージを大型化することなく、電流リードを介して超電導コイルへの熱侵入を抑制することができる超電導マグネットを提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る超電導マグネットの全体構成を示す断面図である。 図1に示した超電導マグネットにおける電流リードの構成を説明するための部分拡大図である。 実施の形態1に係る超電導マグネットにおける伝熱部材の構成を示す外観図である。 図2の線IV-IV線に沿う断面図である。 伝熱部材を第1冷却ステージに取り付ける過程を説明するための図である。 伝熱部材の変更例を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る超電導マグネットにおける伝熱部材の構成を示す外観図である。 図7の線VIII-VIIIに沿う断面図である。 被測定対象の磁化特性の測定時における、超電導コイルの通電電流および発生磁場、コイル温度、ならびに冷凍機およびコンプレッサの作動/停止の時間変化を示す図である。 比較例に係る超電導マグネットの電流リードの構成を説明するための部分拡大図である。 図10の線XI-XIに沿う断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る超電導マグネット100(図1参照)は、第1の電極1aおよび第2の電極1bを有する超電導コイル1と、超電導コイル1を収容する容器(熱シールド4)と、容器外部の電源15の第1の端子15aと超電導コイル1の第1の電極1aとの間に電気的に接続される第1の電流リード30aと、電源15の第2の端子15bと超電導コイル1の第2の電極1bとの間に電気的に接続される第2の電流リード30bと、超電導コイル1を冷却する冷凍機20とを備える。冷凍機20は、容器4を冷却するための柱状形状の第1冷却ステージ21と、超電導コイル1を冷却するための第2冷却ステージ22とを含む。第1の電流リード30a(図2参照)は、容器4の外部に配置され、一方端子が第1の端子15aに電気的に接続される第1のリード要素31aと、容器4の内部に配置され、一方端子が第1の電極1aに接続される第2のリード要素32aとを有する。第2の電流リード30b(図2参照)は、容器4の外部に配置され、一方端子が第2の端子15bに電気的に接続される第3のリード要素31bと、容器4の内部に配置され、一方端子が第2の電極1bに接続される第4のリード要素32bとを有する。超電導マグネット100(図3および図4参照)は、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触して配置され、第1のリード要素31aの他方端子と第2のリード要素32aの他方端子とを電気的に接続する、導電性の第1の伝熱部材25Aと、第1の伝熱部材25Aと電気的に絶縁されるとともに、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触して配置され、第3のリード要素31bの他方端子と第4のリード要素32bの他方端子とを電気的に接続する、導電性の第2の伝熱部材25Bとをさらに備える。
上記超電導マグネット100によれば、電流リード30a,30bのサーマルアンカーとなる伝熱部材25A,25Bは冷凍機20の第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触して配置されるため、側面21Aを利用して、第1冷却ステージ21と伝熱部材25A,25Bとの接触面積を稼ぐことができる。これによると、第1冷却ステージ21を大型化することなく、伝熱部材25A,25Bの放熱性能を高めて電流リード30a,30bを介した熱侵入を低減することができる。また、第1冷却ステージ21を収容するクライオスタット5の大型化も回避することができるため、冷凍機20およびコンプレッサ40の消費電力の増加が抑えられる。この結果、冷凍機20およびコンプレッサ40の運転効率を向上させることができる。
(2)上記(1)に係る超電導マグネット100(図4参照)は、第1冷却ステージ21の側面21Aと第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bの各々との間に配置された絶縁部材19をさらに備える。
これによると、絶縁部材19によって第1冷却ステージ21と伝熱部材25A,25Bとを電気的に絶縁することで、第1の伝熱部材25Aと第2の伝熱部材25Bとの電気的絶縁を保つことができる。絶縁部材19は、好ましくは薄膜の絶縁シートであり、例えばカプトンシートが好適に用いられる。
(3)上記(2)に係る超電導マグネット100(図4参照)は、絶縁部材19と第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bの各々との間に配置された熱伝導性を有するシム部材24a,24bをさらに備える。
これによると、シム部材24a,24bによって、伝熱部材25A,25Bと絶縁部材19との面同士の接合において、接合面に対して高い密着性を得ることができる。
シム部材24a,24bは好ましくは、熱伝導性が高く、極低温環境でも展性および延性を有する材料により構成され、例えばインジウムシートが好適に用いられる。これによると、シム部材24a,24bは、低加圧でも変形するため、伝熱部材25A,25Bと絶縁部材19との面同士の接合において、接合面に対して高い密着性を得ることができる。また、第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bをねじ26Aで締結するときに、ねじ26Aの締め付け力を受けてシム部材24a,24bが変形することで、締め付け力の偏りを緩和することができ、結果的に接触面圧を均一にすることができる。さらに、シム部材24a,24bは電流リード30a,30bから伝熱部材25A,25Bが受けた熱を第1冷却ステージ21に伝えることができ、伝熱部材25A,25Bのサーマルアンカーとしての機能をサポートすることができる。
(4)上記(1)から(3)に係る超電導マグネット100(図4参照)において、第1冷却ステージ21は円柱形状を有している。第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bの各々は、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触する凹面250を有する板状部材を含む。凹面250の曲率半径R2は、第1冷却ステージ21の側面21Aの曲率半径R1よりも大きい。
この構成によれば、絶縁部材19およびシム部材24a,24bを介在させて伝熱部材25A,25Bを側面21Aに固定するときに、第1冷却ステージ21の側面21Aを変形させることなく、凹面250と側面21Aとを接触させることができる。
(5)上記(1)から(3)に係る超電導マグネット100(図7および図8参照)において、第1冷却ステージ21は円柱形状を有している。第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bの各々は、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触する凹面250を有するブロック部材を含む。凹面250の曲率半径R2は、第1冷却ステージ21の側面21Aの曲率半径R1よりも大きい。
これによると、絶縁部材19およびシム部材24a,24bを介在させて伝熱部材25A,25Bを側面21Aに固定するときに、第1冷却ステージ21の側面21Aを変形させることなく、凹面250と側面21Aとを接触させることができる。また、伝熱部材25A,25Bの各々をブロック部材で構成することで、伝熱部材の熱容量が大きくなるため、伝熱部材が吸収できる熱量を増やすことができる。これにより、電流リード30a,30bからの熱侵入をより効果的に抑制することができる。
(6)上記(1)から(5)に係る超電導マグネット100(図4参照)において、第1の伝熱部材25Aと第2の伝熱部材25Bとは、第1冷却ステージ21の側面21Aを介して対向して配置される。超電導マグネット100は、第1の伝熱部材25Aと第2の伝熱部材25Bとを接続することにより、第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bを第1冷却ステージ21の側面21Aに固定するように構成された絶縁性の接続部材26Aをさらに備える。
これによると、第1の伝熱部材25Aおよび第2の伝熱部材25Bを、互いに電気的に絶縁した状態で、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触させることができる。
(7)上記(6)に係る超電導マグネット100(図6参照)において、接続部材は、第1の伝熱部材25Aと第2の伝熱部材25Bとを締結する絶縁性の締結部材(ねじ26A)と、第1の伝熱部材25Aと第2の伝熱部材25Bとの締結部分に配置された絶縁性のスペーサ28とを含む。
この構成によれば、締結部材(ねじ26A)を締め付けることで、伝熱部材25A,25Bを第1冷却ステージ21の側面21Aに接触させることができる。ただし、ねじ26Aの締め付け力を大きくすると、側面21Aが変形してしまうおそれがあるため、締め付け力の管理が必要となる。第1の伝熱部材25Aと第2の伝熱部材25Bとの締結部分に絶縁性のスペーサ28を配置することで、締め付け力が許容値を超えないように制限されるため、締め付け力の厳密な管理を省略することができる。
(8)上記(1)から(7)に係る超電導マグネット100(図1参照)は、超電導コイル1に電流を供給する電源15と、冷凍機20に冷媒を供給するコンプレッサ40と、超電導コイル1の通電電流を制御するとともに、冷凍機20およびコンプレッサ40の起動および停止を制御する制御装置50とをさらに備える。制御装置50(図9参照)は、冷凍機20およびコンプレッサ40を停止させた状態において超電導コイル1の通電電流を変化させる一方で、超電導コイル1の通電電流を一定値に保った状態において冷凍機20およびコンプレッサ40を起動させる。
本発明の一態様に係る超電導マグネット100においては、伝熱部材25A,25Bを第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触させる構成を採用するため、第1冷却ステージ21を大型化することなく、伝熱部材25A,25Bの熱容量を増やすことが可能である(図7および図8参照)。伝熱部材25A,25Bの熱容量が増えると、伝熱部材が吸収できる熱量が増えるため、冷凍機20およびコンプレッサ40を一時的に停止させた状態で、電流リード30a,30bを介した熱侵入を抑制することができる。
これによると、超電導マグネット100を被測定対象の電磁気的特性評価を行なう測定装置に適用する場面において、超電導コイル1が変動磁場を発生している測定期間に冷凍機20およびコンプレッサ40を停止させ、磁場を一定値に固定している非測定期間に冷凍機20およびコンプレッサ40を作動させるという制御を行なうことができる。これによると、超電導コイル1の冷却性能を低下させることなく、振動の無い状態で変動磁場を用いて被測定対象の磁化特性を測定することができるため、被測定対象の電磁気的特性評価を高精度に行なうことが可能となる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る超電導マグネットの全体構成を示す断面図である。図1に示されるように、超電導マグネット100は、超電導コイル1を冷凍機20で冷却する冷凍機冷却型の超電導機器である。超電導マグネット100は、超電導コイル1と、クライオスタット5と、熱シールド4と、冷凍機20と、ホース41と、コンプレッサ40と、電源15と、外部配線33a,33bと、接続端子34a,34bと、電流リード30a,30bと、制御装置50とを備える。
超電導コイル1は、超電導線材が巻回されることによって形成されており、合計4個のコイル2A~2Dの積層体を含む。超電導線材は、例えば、ビスマス(Bi)系酸化物超電導体のような酸化物超電導体と、この酸化物超電導体を被覆するシースとを含んでもよい。シースは、例えば、銀または銀合金により形成されてもよい。
コイル2A~2Dの各々は、2つのパンケーキコイルを互いに積層したダブルパンケーキコイルである。超電導コイル1の軸方向Axは、各コイルの巻軸の方向に対応するとともに、コイル2A~2Dの積層方向に対応する。
最上層のコイル2Dには電極1aが接続される。最下層のコイル2Aには電極1bが接続される。電極1a,1bは積層体の同じ側(図1では紙面の左側)から引き出される。電極1aは「第1の電極」の一実施例に対応し、電極1bは「第2の電極」の一実施例に対応する。
超電導コイル1は、熱シールド4に収容される。熱シールド4は、クライオスタット5内に収容される。熱シールド4およびクライオスタット5は、ステンレスまたはアルミニウムからなる金属またはFRP(Fiber Reinforced Plastics)で形成される。熱シールド4およびクライオスタット5の内部は、真空になるように図示しない減圧装置により減圧される。熱シールド4は超電導コイル1を収容する「容器」の一実施例に対応する。クライオスタット5および熱シールド4内には、磁場が印加される試料(図示せず)を収めるための磁場印加領域SCが設けられる。
冷凍機20は、クライオスタット5に取り付けられ、固定される。図1の例では、冷凍機20はクライオスタット5の上面に形成された開口部5Aに取り付けられる。冷凍機20は、2段式冷凍機であり、第1冷却ステージ21と、第2冷却ステージ22と、冷却ヘッド23とを有する。冷凍機20は、例えばGM(Gifford McMahon)冷凍機である。
冷凍機20は、ホース41を通じて、冷媒を圧縮するコンプレッサ40に接続される。コンプレッサ40で高圧に圧縮された冷媒(例えばヘリウムガス)は冷凍機20に供給される。この冷媒は冷凍機20内部のモータにより駆動されるディスプレーサによって膨張されることにより、冷凍機20に内設された蓄冷材が冷却される。膨張することにより低圧となった冷媒はコンプレッサ40に戻されて再び高圧化される。
冷凍機20の第1冷却ステージ21、第2冷却ステージ22および冷却ヘッド23は、クライオスタット5に収容される。第1冷却ステージ21および第2冷却ステージ22は、冷凍機20の長手方向に沿って直列に接続される。第1冷却ステージ21および第2冷却ステージ22は柱状の形状(例えば円柱形状)を有しており、内部にディスプレーサ(図示せず)を収めている。冷凍機20およびコンプレッサ40の作動中、冷媒を断熱膨張および断熱圧縮するために、ディスプレーサが一定周期で往復運動している。
第1冷却ステージ21によって熱シールド4が冷却される。熱シールド4は、クライオスタット5から超電導コイル1への輻射熱の侵入を遮断する。熱シールド4は、第1冷却ステージ21によって、例えば液体窒素温度77Kまで冷却可能である。
第2冷却ステージ22には、冷却ヘッド23が取り付けられる。冷却ヘッド23は、超電導コイル1を冷却するためのものである。超電導コイル1は、第2冷却ステージ22によって運転温度(例えば20K)まで冷却される。
熱シールド4内には支持台6が固定されており、支持台6の一方側の上面には冷却ヘッド23の端部が配置される。冷却ヘッド23の端部と支持台6の上面との間には、5枚の伝熱板10(10A~10E)の一方端部が重ねて配置される。冷却ヘッド23の端部と5枚の伝熱板10とはボルト7で一体的に締結される。
伝熱板10は、コイル2A~2Dの積層体と冷却ヘッド23とを互いに繋いでいる。伝熱板10のコイル2に取り付された部分では、伝熱板10は、隣り合うコイル2の間に配置される。これにより、コイル2と伝熱板10とが交互に積層された構成となっている。伝熱板10の材料は、熱伝導率および可撓性が大きい材料が好ましく、例えばアルミニウム(Al)または銅(Cu)である。Al(またはCu)の純度は99.9%以上が好ましい。伝熱板10は絶縁体を有していてもよく、絶縁体を有していなくてもよい。
支持台6の他方側の上面には、コイル2A~2Dの積層体が搭載される。コイル2の軸方向における一方端部には支持台6が配置され、他方端部にはフランジ3が配置される。フランジ3および支持台6は、固定部材8により、コイル2A~2Dの積層体の上端面および下端面を挟んだ状態で固定される。
図1の例では、固定部材8は、連結用ボルトおよびナットを含む。フランジ3および支持台6の各々にはコイル2A~2Dの積層体の外周に沿って複数の貫通孔が形成されている。フランジ3の貫通孔と支持台6の貫通孔とに連結用ボルトが挿入された状態で、連結用ボルトの先端部にはナットが接続固定されている。
電流リード30aは、クライオスタット5外部の電源15の端子15a(例えば正極端子)と超電導コイル1の電極1aとの間に電気的に接続される。電流リード30bは、電源15の端子15b(例えば負極端子)と超電導コイル1の電極1bとの間に電気的に接続される。
具体的には、クライオスタット5の壁部には、外部電源接続用の接続端子34a,34bが設けられている。接続端子34aは、クライオスタット5とは電気的に絶縁されている。接続端子34aと電源15の端子15aとの間には外部配線33aが配設される。接続端子34bと電源15の端子15bとの間には外部配線33bが配設される。電流リード30aは、クライオスタット5の内部に配置され、接続端子34aを介して外部配線33aと電気的に直列に接続される。電流リード30bは、クライオスタット5の内部に配置され、接続端子34bを介して外部配線33bと電気的に直列に接続される。
電流リード30aは、リード要素31a,32aを有する。電流リード30bは、リード要素31b,32bを有する。リード要素31a,31bは、熱シールド4の外部に配置される。リード要素31aの一方端子は、接続端子34aおよび外部配線33aを介して電源15の端子15aに電気的に接続される。リード要素31bの一方端子は、接続端子34bおよび外部配線33bを介して電源15の端子15bに電気的に接続される。リード要素31a,31bは、銅(Cu)またはアルミニウム(Al)などの低抵抗のワイヤからなる常電導電流リードである。
リード要素32a,32bは、熱シールド4の内部に配置される。リード要素32aの一方端子は、超電導コイル1の電極1aに接続される。リード要素32bの一方端子は、超電導コイル1の電極1bに接続される。リード要素32a,32bは、酸化物超電導線材からなる高温超電導電流リードである。
図2は、図1に示した超電導マグネット100における電流リード30a,30bの構成を説明するための部分拡大図である。
図2に示すように、リード要素31aの他方端子とリード要素32aの他方端子とは、伝熱部材25により電気的に接続される。これにより、リード要素31aおよびリード要素32aは、電源15の端子15aと超電導コイル1の電極1aとの間に電気的に直列接続され、電流リード30aを構成する。電流リード30aは「第1の電流リード」の一実施例に対応し、リード要素31aは「第1のリード要素」に対応し、リード要素32aは「第2のリード要素」に対応する。
リード要素31bの他方端子とリード要素32aの他方端子とは、伝熱部材25により電気的に接続される。リード要素31aおよびリード要素32aは、電源15の端子15bと超電導コイル1の電極1bとの間に電気的に直列接続され、電流リード30bを構成する。電流リード30bは「第2の電流リード」の一実施例に対応し、リード要素31bは「第3のリード要素」に対応し、リード要素32bは「第4のリード要素」に対応する。
伝熱部材25は、冷凍機20の第1冷却ステージ21に取り付けられている。伝熱部材25は、常電導電流リードであるリード要素31a,31bと高温超電導電流リードであるリード要素32a,32bとをそれぞれ電気的に接続するための接続部として機能するとともに、常電導電流リードからの熱侵入を抑制するためのサーマルアンカーとして機能する。常電導電流リードで発生したジュール熱が伝熱部材25を経由して第1冷却ステージ21に伝導することで、常電導電流リードからの熱侵入が抑制される。
図1に戻って、超電導マグネット100において、電源15の端子15aから出力された電流(正方向の電流)は、外部配線33a、接続端子34aおよび電流リード30a(リード要素31a,32a)を通って超電導コイル1の電極1aに導かれ、超電導コイル1の電極1bから電流リード30b(リード要素31b,32b)、接続端子34bおよび外部配線33bを通って電源15の端子15bに戻る。また、電源15の端子15bから出力された電流(負方向の電流)は、これと逆向きの経路を流れる。これにより、超電導コイル1が励磁される。
制御装置50は、超電導コイル1に通電する電流を制御するとともに、冷凍機20およびコンプレッサ40の起動および運転を制御する。一例として、制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などの記憶部とを含むマイクロコンピュータを主体として構成される。
次に、図3および図4を用いて、伝熱部材25の詳細な構成について説明する。
図3は、伝熱部材25の構成を示す外観図である。図4は、図2の線IV-IV線に沿う断面図である。
図3に示すように、伝熱部材25は、2つの伝熱部材25A,25Bにより構成される。第1冷却ステージ21は円柱状の形状を有している。伝熱部材25A,25Bの各々は、第1冷却ステージ21の側面21Aに沿って延びるとともに、側面21Aに熱的に接触して配置される。第1冷却ステージ21の側面21Aとは、円柱の2つの平行な円の円周方向に延びる面である。
伝熱部材25Aは、リード要素31aの他方端子とリード要素32aの他方端子とを電気的に接続する。伝熱部材25Bは、リード要素31bの他方端子とリード要素32bの他方端子とを電気的に接続する。伝熱部材25Aは「第1の伝熱部材」の一実施例に対応し、伝熱部材25Bは「第2の伝熱部材」の一実施例に対応する。
伝熱部材25A,25Bは、導電性を有するとともに、熱伝導率が大きい材料から構成される。伝熱部材25A,25Bは、例えば銅(Cu)またはアルミニウム(Al)などから構成される。
伝熱部材25A,25Bの各々は、板状部材により構成される。板状部材の厚みは例えば5~10mmである。図4に示すように、板状部材は、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触する凹面250を有している。板状部材は、さらに、凹面250から両側に延在した延在部251を有している。この延在部251には貫通孔27a,27b,26Bが形成されている。
伝熱部材25Aの一方の延在部251の貫通孔27aにはリード要素31aの端子が挿入されて固定される。この延在部251の貫通孔27bにはリード要素32aの端子が挿入されて固定される。
なお、図3では示されていないが、伝熱部材25Bの一方の延在部251の貫通孔27aにはリード要素31bの端子が挿入されて固定される。この延在部251の貫通孔27bにはリード要素32bの端子が挿入されて固定される。各リード要素の端子は、例えば半田付けによって対応する貫通孔に固定される。
図4に示すように、伝熱部材25A,25Bは、第1冷却ステージ21の側面21Aを介して対向して配置されている。伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとは、延在部251の貫通孔26Bに挿通されたねじ26Aが締め付けられることによって接続される。したがって、ねじ26Aの締め付け力によって、伝熱部材25A,25Bの各々の凹面250と第1冷却ステージ21の側面21Aと間の接触面圧を高めることができる。ねじ26Aは、絶縁性材料から構成される。一例として、ねじ26Aは、GFRP(Grass Fiber Reinforced Plastics)により構成される。ねじ26Aは「締結部材」の一実施例に対応し、「接続部材」を実現する。
ただし、伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとを電気的に絶縁するために、伝熱部材25Aの延在部251と伝熱部材25Bの延在部251との間にはクリアランスが設けられている。
第1冷却ステージ21の側面21Aと伝熱部材25A,25Bの各々の凹面250との間には絶縁部材19が配置されている。絶縁部材19は、例えばカプトンシートである。カプトンシートの厚みは例えば75μm程度である。薄膜の絶縁部材19によって第1冷却ステージ21と伝熱部材25A,25Bとを電気的に絶縁することで、伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとの電気的絶縁を保っている。
絶縁部材19と伝熱部材25Aの凹面250との間にはシム部材24aが配置される。絶縁部材19と伝熱部材25Bの凹面250との間にはシム部材24bが配置される。シム部材24a,24bは、熱伝導性が高く、極低温環境でも展性および延性を有する材料により構成される。シム部材24a,24bは例えばインジウムシートである。インジウムシートの厚みは例えば50~200μm程度である。シム部材24a,24bは、低い加圧でも変形するため、伝熱部材25の凹面250と絶縁部材19との面同士の接合において、接合面に対して高い密着性を得ることができる。
また、ねじ26Aの締め付け力を受けてシム部材24a,24bが変形することで、締め付け力の偏りを緩和することができる。第1冷却ステージ21は内部にディスプレーサ18を収めているため、締め付け力が部分的に大きくなって側面21Aが変形すると、ディスプレーサ18の往復運動を阻害する可能性がある。したがって、伝熱部材25A,25Bの凹面250と側面21Aとの接触面圧が側面21Aの周方向に沿って均一であることが求められる。シム部材24a,24bが締め付け力の偏りを緩和することで、接触面圧を均一にすることができる。
さらに、シム部材24a,24bは熱伝導性が高いことから、リード要素31a,31bから伝熱部材25A,25Bが受けた熱を第1冷却ステージ21に伝えることができ、伝熱部材25A,25Bのサーマルアンカーとしての機能をサポートすることができる。
なお、伝熱部材25A,25Bの凹面250の曲率半径(図中のR2)は、第1冷却ステージ21の側面21Aの曲率半径(図中のR1)よりも大きい。例えばR1=40~50mm、R2=38~48mmである。このようにすると、絶縁部材19およびシム部材24a,24bを介在させて伝熱部材25A,25Bを側面21Aに固定するときに、側面21Aを変形させることなく、凹面250と側面21Aとを接触させることができる。
次に、図5を用いて、伝熱部材25A,25Bを第1冷却ステージ21に取り付ける過程について説明する。
図5(A)に示すように、最初に、第1冷却ステージ21の側面21Aの外周に絶縁部材19を巻き付ける。例えば厚み75μm程度のカプトンシートを側面21Aに巻き付ける。
次に、図5(B)に示すように、絶縁部材19の表面にシム部材24a,24bを貼り付ける。例えば厚み50μm程度のインジウムシートを絶縁部材19の表面に貼り付ける。図5(B)では、シム部材24aのみが示されているが、側面21Aを挟んでシム部材24aと対向するように、シム部材24bが貼り付けられる。
なお、図5(B)では、絶縁部材19にシム部材24a,24bを貼り付ける構成を示したが、伝熱部材25A,25Bの凹面250にシム部材24a,24bをそれぞれ貼り付ける構成としてもよい。
次に、図5(C)に示すように、シム部材24a,24bを覆うように、伝熱部材25A,25Bが取り付けられる。延在部251の貫通孔26Bに挿入されたねじ26Aを締め付けることによって伝熱部材25A,25Bが接続され、第1冷却ステージ21の側面21Aに伝熱部材25A,25Bが固定される。
ねじ26Aの締め付け力を大きくすると、伝熱部材25A,25Bの凹面250と側面21Aとの接触をすることができる一方で、側面21Aが変形してしまうおそれがある。したがって、ねじ26Aの締め付け力を厳密に管理する必要がある。
図6に示すように、伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとの締結部分に絶縁性のスペーサ28を配置してもよい。スペーサ28は、例えばGFRPまたはテフロン(登録商標)により構成される。
スペーサ28は、伝熱部材25Aの延在部251と伝熱部材25Bの延在部251との間に配置される。スペーサ28には貫通孔26Bと連通する貫通孔が形成されており、ねじ26Aを締め付けることによって、2つの延在部251に挟まれて固定される。スペーサ28は、ねじ26Aの締め付け力が許容値を超えないように制限する機能を有する。したがって、上述したねじ26Aの締め付け力の厳密な管理を省略することができる。
次に、実施の形態1に係る超電導マグネット100の作用効果について説明する。
ここで、比較例として、従来の超電導マグネットにおける電流リードの構成について説明する。図10は、比較例に係る超電導マグネットの電流リードの構成を説明するための部分拡大図である。図11は、図10の線XI-XIに沿う断面図である。
なお、比較例に係る超電導マグネットの全体構成は、伝熱部材の構成を除いて、図1に示した実施の形態1に係る超電導マグネット100の全体構成と基本的に同じであるため、説明は繰返さない。
図10に示すように、比較例に係る超電導マグネットにおいて、伝熱部材250は、2つの伝熱部材300A,300Bにより構成される。伝熱部材300Aは、リード要素31aの他方端子とリード要素32aの他方端子とを電気的に接続する。伝熱部材300Bは、リード要素31bの他方端子とリード要素32bの他方端子とを電気的に接続する。伝熱部材300A,300Bは、銅(Cu)またはアルミニウム(Al)など、導電性を有するとともに、熱伝導率が大きい材料から構成される。
図11に示すように、伝熱部材300A,300Bの各々は、扇形の形状を有する板状部材により構成される。伝熱部材300A,300Bの各々は第1冷却ステージ21のフランジ部分21Bと熱的に接触する。伝熱部材300A,300Bの各々とフランジ部分21Bとの間には絶縁部材210が配置される。絶縁部材210によって第1冷却ステージ21と伝熱部材300A,300Bとを電気的に絶縁することにより、伝熱部材300Aと伝熱部材300Bとを電気的に絶縁することができる。
伝熱部材300A,300Bは、実施の形態1で示した伝熱部材25A,25Bと同様に、常電導電流リードであるリード要素31a,31bと高温超電導電流リードであるリード要素32a,32bとをそれぞれ電気的に接続するための接続部として機能するとともに、常電導電流リードからの熱侵入を抑制するためのサーマルアンカーとして機能する。常電導電流リードで発生したジュール熱が伝熱部材300A,300Bを経由して第1冷却ステージ21に放熱されることで、常電導電流リードからの熱侵入が抑制される。
比較例では、伝熱部材300A,300Bを第1冷却ステージ21のフランジ部分21Bと熱的に接触させているため、伝熱部材300A,300Bとフランジ部分21Bとの接触面積を稼ぐことで伝熱部材300A,300Bの放熱性能を向上させることができる。伝熱部材300A,300Bとフランジ部分21Bとの接触面積を稼ぐためには、フランジ部分21Bの外径を大きくするとともに、伝熱部材300A,300Bの外径を大きくすればよい。
しかしながら、フランジ部分21Bおよび伝熱部材300A,300Bの外径を大きくすると、クライオスタット5に第1冷却ステージ21を出し入れするために、クライオスタット5の開口部5Aの内径も大きくする必要が生じる。開口部5Aをフランジ部分21Bを出し入れできる十分な大きさにすることで、クライオスタット5が大型化することが懸念される。クライオスタット5が大型化すると、クライオスタット5から超電導コイル1への輻射熱の侵入量が増えるため、熱シールド4を冷却するために多くの電力が必要となる。これにより、冷凍機20およびコンプレッサ40は、消費電力が増大するため、運転効率が低下することが懸念される。
これに対して、図2および図3に示したように、実施の形態1では、伝熱部材25A,25Bを第1冷却ステージ21の側面21Aと熱的に接触させているため、伝熱部材25A,25Bを側面21Aに沿って延ばすことによって、伝熱部材25A,25Bと側面21Aとの接触面積を稼ぐことができる。これによると、比較例のようにフランジ部分21Bを大きくする必要がないため、クライオスタット5の開口部5Aも大きくする必要がない。したがって、クライオスタット5を大型化することなく、伝熱部材25A,25Bの放熱性能を高めることができる。
また、クライオスタット5の大型化が回避されることで、クライオスタット5からの輻射熱の侵入量の増加が抑えられるため、冷凍機20およびコンプレッサ40の消費電力の増加を抑えることができる。よって、冷凍機20およびコンプレッサ40の効率的な運転を実現することができる。
以上説明したように、実施の形態1に係る超電導マグネットによれば、冷凍機20の第1冷却ステージ21を大型化することなく、伝熱部材25A,25Bの放熱性能を高めることができるため、電流リードを介した熱侵入を低減することができる。
また、第1冷却ステージ21を収容するクライオスタット5の大型化も回避することができるため、冷凍機20およびコンプレッサ40の消費電力の増加が抑えられ、結果的に冷凍機20およびコンプレッサ40の運転効率を向上させることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、図7および図8を用いて、伝熱部材25の他の構成例について説明する。
図7は、実施の形態2に係る超電導マグネットにおける伝熱部材25の構成を示す外観図である。図8は、図7の線VIII-VIIIに沿う断面図である。
図7に示すように、伝熱部材25は、2つの伝熱部材25A,25Bにより構成される。実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、伝熱部材25A,25Bは、常電導電流リードであるリード要素31a,31bと高温超電導電流リードであるリード要素32a,32bとをそれぞれ電気的に接続するための接続部として機能するとともに、常電導電流リードからの熱侵入を抑制するためのサーマルアンカーとして機能する。ただし、実施の形態2は、伝熱部材25A,25Bの形状が実施の形態1とは異なる。
具体的には、実施の形態2において、伝熱部材25A,25Bの各々は、ブロック部材により構成される。ブロック部材は、第1冷却ステージ21の側面21Aに熱的に接触する凹面250を有している。ブロック部材には凹面250の周囲に貫通孔27a,27b,26Bが形成されている。貫通孔27aはブロック部材の上面に形成され、貫通孔27b(図示せず)はブロック部材の下面に形成される。貫通孔26Bは、ブロック部材を第1冷却ステージ21の径方向に貫通するように形成される。
伝熱部材25Aの貫通孔27aにはリード要素31aの端子が挿入されて固定され、貫通孔27bにはリード要素32aの端子が挿入されて固定される。
伝熱部材25Bの貫通孔27aにはリード要素31bの端子が挿入されて固定され、貫通孔27bにはリード要素32bの端子が挿入されて固定される。各リード要素の端子は、例えば半田付けによって対応する貫通孔に固定される。
図7に示すように、伝熱部材25A,25Bは、第1冷却ステージ21の側面21Aを介して対向して配置されている。伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとは、貫通孔26Bに挿通されたねじ26Aが締め付けられることによって接続される。したがって、ねじ26Aの締め付け力によって、伝熱部材25A,25Bの各々の凹面250と第1冷却ステージ21の側面21Aと間の接触面圧を高めることができる。ただし、伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとを電気的に絶縁するために、伝熱部材25Aの延在部251と伝熱部材25Bの延在部251との間にはクリアランスが設けられている。
なお、伝熱部材25Aと伝熱部材25Bとの締結部分には、図6に示した絶縁性のスペーサ28を配置してもよい。ねじ26Aの締め付け力の厳密な管理を不要とすることができる。
第1冷却ステージ21の側面21Aと伝熱部材25A,25Bの各々の凹面250との間には絶縁部材19が配置されている。絶縁部材19は、例えばカプトンシートである。カプトンシートの厚みは例えば75μm程度である。
絶縁部材19と伝熱部材25Aの凹面250との間にはシム部材24aが配置される。絶縁部材19と伝熱部材25Bの凹面250との間にはシム部材24bが配置される。シム部材24a,24bは、例えばインジウムシートである。
なお、伝熱部材25A,25Bの凹面250の曲率半径(図中のR2)は、第1冷却ステージ21の側面21Aの曲率半径(図中のR1)よりも大きい。例えばR1=40~50mm、R2=38~48mmである。このようにすると、絶縁部材19およびシム部材24a,24bを介在させて伝熱部材25A,25Bを側面21Aに固定するときに、側面21Aを変形させることなく、凹面250と側面21Aとを接触させることができる。
実施の形態2では、伝熱部材25A,25Bをブロック部材で構成したことにより、伝熱部材25A,25Bを板状部材で構成した場合に比べて、伝熱部材25A,25Bの熱容量を大きくすることができる。熱容量が大きくなることで、伝熱部材25A,25Bは吸収できる熱量が増えるため、常電導電流リード(リード要素31a,31b)からの熱侵入をより効果的に抑制することができる。
これによると、実施の形態2に係る超電導マグネット100を、被測定対象の電磁気的特性評価を行なう測定装置に適用する場合において、高い精度の評価を実現することができる。以下の説明では、実施の形態2に係る超電導マグネット100を、振動試料型磁力計(VSM:Vibrating Sample Magnetometer)に適用する場合を想定する。
振動試料型磁力計では、超電導コイル1に磁場を発生させて、磁場印加領域SC(図1)に設置した被測定対象を一定振幅、一定周波数にて振動させる。このときの被測定対象の磁化の程度を検出コイルに誘起する磁気誘導電圧として取り込み測定する。
制御装置50(図1)は、被測定対象の磁化特性の測定時において、予め設定された磁場発生パターンに従って超電導コイル1に磁場を発生させるために、超電導コイル1に通電する電流を制御する。
しかしながら、測定時において、冷凍機20およびコンプレッサ40が作動中であるときには、ディスプレーサおよびコンプレッサ40が発生する機械的な振動が超電導コイル1や被測定対象に伝わり、信号ノイズを発生させるおそれがあある。この信号ノイズは、評価の高精度化および高感度化を阻害する要因となり得る。
そこで、制御装置50(図1)は、通電電流の制御に並行して、冷凍機20およびコンプレッサ40の起動および停止を制御する。具体的には、制御装置50は、超電導コイル1が発生する磁場を変化させている状態において、冷凍機20およびコンプレッサ40を停止させる一方で、磁場を一定値に固定している状態において、冷凍機20およびコンプレッサ40を作動させる。
これによると、冷凍機20およびコンプレッサ40を停止させた状態において超電導コイル1に変動磁場を発生させることにより、振動の無い状態で被測定対象の磁化特性を測定することができる。しかしながら、一方で、冷凍機20およびコンプレッサ40の停止中は第1冷却ステージ21の冷却能力が低下するため、伝熱部材25A,25Bを冷却することができない。その結果、常電導電流リードの熱を受けて伝熱部材25A,25Bの温度が上昇し、超電導コイル1への熱侵入量が増えることが懸念される。
実施の形態2では、伝熱部材25A,25Bの熱容量が大きいため、常電導電流リードが発生した熱を伝熱部材25A,25Bが吸収することができる。これにより、冷凍機20およびコンプレッサ40の停止中であっても、伝熱部材25A,25Bの温度上昇が抑えられるため、常電導電流リードからの熱侵入を抑制することができる。
図9は、被測定対象の磁化特性の測定時における、超電導コイル1の通電電流および発生磁場、超電導コイル1の温度(コイル温度とも称する)、ならびに冷凍機20およびコンプレッサ40の作動/停止の時間変化を示す図である。
図9を参照して、磁化特性の測定時には、制御装置50は、超電導コイル1の通電電流を制御することにより、所定の磁場発生パターンに従って超電導コイル1に磁場を発生させる。図9の例では、磁場発生パターンの一例として、α[T]→-α[T]→α[T]の順で強度が変化する磁場を1サイクルとする。
1サイクルには、磁場を変化させない、すなわち超電導コイル1の通電電流を一定値に保つためのインターバルが設けられている。具体的には、時刻t1から時刻t2までの間に通電電流を変化させることによって磁場をα[T]から0[T]に変化させた後、時刻t2から時刻t3までの期間をインターバルとして、通電電流を一定値(電流値=0)に保つことによって磁場を一定値(0[T])に固定させる。
次に、インターバルが終了した時刻t3から時刻t4までの時間に通電電流を再び変化させることによって、磁場を0[T]→-α[T]→0[T]の順に変化させ、その後、時刻t4から時刻t5までの期間をインターバルとして、通電電流を一定値(電流値=0)に保つことによって磁場を0[T]に固定させる。最後に、時刻t5から時刻t6までの期間、通電電流を変化させて磁場を0[T]からα[T]に変化させる。
制御装置50は、上述した1サイクルにおいて、超電導コイル1が変動磁場を発生している期間に冷凍機20およびコンプレッサ40を停止(オフ)させ、磁場を一定値に固定している期間(インターバル)に冷凍機20およびコンプレッサ40を作動(オン)させる。コイル温度は1サイクルのうち、変動磁場を発生している時間に上昇し、インターバルにおいて低下する。変動磁場を発生している時間は、伝熱部材25A,25Bが常電導電流リードの熱を吸収することで、超電導コイル1への侵入を抑制する。変動磁場を発生させる時間、すなわち、冷凍機20およびコンプレッサ40を停止させる時間は、伝熱部材25A,25Bの熱容量と常電導電流リードの発熱量とに応じて設定することができる。発熱量が一定である場合、伝熱部材25A,25の熱容量が大きいものほど、変動磁場を発生させる時間を長くすることができる。
これによると、超電導コイル1の冷却性能を低下させることなく、振動の無い状態で変動磁場を用いて被測定対象の磁化特性を測定することができる。したがって、被測定対象の電磁気的特性評価を高精度に行なうことが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 超電導コイル
2 積層体
2A~2D コイル
3 フランジ
4 熱シールド
5 クライオスタット
5A 開口部
6 支持台
7 ねじ
10,10A~10E 伝熱板
15 電源
15a,15b 電極
18 ディスプレーサ
19 絶縁部材
20 冷凍機
21 第1冷却ステージ
21A 側面
21B フランジ部分
22 第2冷却ステージ
23 冷却ヘッド
24a,24b シム部材
25,25A,25B,300,300A,300B 伝熱部材
26A ねじ
27a,27b,26B 貫通孔
28 スペーサ
30a,30b 電流リード
31a,31b,32a,32b リード要素
33a,33b 外部配線
34a,34b 接続端子
40 コンプレッサ
41 ホース
50 制御装置
100 超電導マグネット
250 凹面
251 延在部
SC 磁場印加領域

Claims (9)

  1. 第1の電極および第2の電極を有する超電導コイルと、
    前記超電導コイルを収容する容器と、
    前記容器外部の電源の第1の端子と前記超電導コイルの前記第1の電極との間に電気的に接続される第1の電流リードと、
    前記電源の第2の端子と前記超電導コイルの前記第2の電極との間に電気的に接続される第2の電流リードと、
    前記超電導コイルを冷却する冷凍機とを備え、
    前記冷凍機は、
    前記容器を冷却するための柱状形状の第1冷却ステージと、
    前記超電導コイルを冷却するための第2冷却ステージとを含み、
    前記第1の電流リードは、前記容器外部に配置され、一方端子が前記第1の端子に電気的に接続される第1のリード要素と、前記容器内部に配置され、一方端子が前記第1の電極に接続される第2のリード要素とを有し、
    前記第2の電流リードは、前記容器外部に配置され、一方端子が前記第2の端子に電気的に接続される第3のリード要素と、前記容器内部に配置され、一方端子が前記第2の電極に接続される第4のリード要素とを有し、
    前記第1および第3のリード要素は、常電導金属材料からなり、
    前記第1冷却ステージの側面に熱的に接触して配置され、前記第1のリード要素の他方端子と前記第2のリード要素の他方端子とを電気的に接続する、導電性の第1の伝熱部材と、
    前記第1の伝熱部材と電気的に絶縁されるとともに、前記第1冷却ステージの側面に熱的に接触して配置され、前記第3のリード要素の他方端子と前記第4のリード要素の他方端子とを電気的に接続する、導電性の第2の伝熱部材とをさらに備え、
    前記第1の伝熱部材と前記第2の伝熱部材とは、前記第1冷却ステージの前記側面を介して対向して配置されており、
    前記第1の伝熱部材と前記第2の伝熱部材とを接続することにより、前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材を前記第1冷却ステージの前記側面に固定するように構成された絶縁性の接続部材をさらに備える、超電導マグネット。
  2. 前記第1冷却ステージの前記側面と前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材の各々との間に配置された絶縁部材をさらに備える、請求項1に記載の超電導マグネット。
  3. 前記絶縁部材と前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材の各々との間に配置された熱伝導性を有するシム部材をさらに備える、請求項2に記載の超電導マグネット。
  4. 前記第1冷却ステージは円柱形状を有しており、
    前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材の各々は、前記第1冷却ステージの前記側面に熱的に接触する凹面を有する板状部材を含み、
    前記凹面の曲率半径は、前記第1冷却ステージの前記側面の曲率半径よりも大きい、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  5. 前記第1冷却ステージは円柱形状を有しており、
    前記第1の伝熱部材および前記第2の伝熱部材の各々は、前記第1冷却ステージの前記側面に熱的に接触する凹面を有するブロック部材を含み、
    前記凹面の曲率半径は、前記第1冷却ステージの前記側面の曲率半径よりも大きい、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  6. 前記接続部材は、
    前記第1の伝熱部材と前記第2の伝熱部材とを締結する絶縁性の締結部材と、
    前記第1の伝熱部材と前記第2の伝熱部材との締結部分に配置された絶縁性のスペーサとを含む、請求項に記載の超電導マグネット。
  7. 前記超電導コイルに電流を供給する前記電源と、
    前記冷凍機に冷媒を供給するコンプレッサと、
    前記超電導コイルの通電電流を制御するとともに、前記冷凍機および前記コンプレッサの起動および停止を制御する制御装置とをさらに備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
  8. 前記制御装置は、前記冷凍機および前記コンプレッサを停止させた状態において前記超電導コイルの通電電流を変化させる一方で、前記超電導コイルの通電電流を一定値に保った状態において前記冷凍機および前記コンプレッサを起動させる、請求項に記載の超電導マグネット。
  9. 前記第1冷却ステージは、前記容器と接続されたフランジ部分をさらに有し、
    前記第1および第2の伝熱部材は、前記第1冷却ステージの柱状形状の前記側面に熱的に接触して配置される、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の超電導マグネット。
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