JP7200142B2 - 流体内で試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置 - Google Patents

流体内で試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置 Download PDF

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Description

本開示は、毛細管駆動のマイクロ流体システムに関する。詳細には、本開示は、流体内で試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置に関する。
試薬をマイクロ流体デバイス内に統合することは、診断および生命科学における応用例にとって重要である。デバイスの長い保管寿命を可能にする、試薬をマイクロ流体デバイスのチップ上で統合する1つの手法は、乾燥試薬をチップ上で貯蔵し、試験を実施するとき緩衝液または試料流体によってそれらを溶解することである。そのような手法では、課題は、試薬溶解時に体積および濃度など正確な条件を達成することである。マイクロ流体デバイスのスケールにおける場合である低いレイノルズ数の流れ条件を考えると、マイクロ流体デバイス上での試薬の溶解は、極めて速くなり得、充填液の前方にて試薬の蓄積を引き起こし、したがって不均質な溶解をもたらし得る。均質な溶解を得るために、試薬は、或る体積でより良好に分配されなければならない。試薬の分配は、ミキサなど能動的な流体工学的要素によって支援することができるが、これらの流体工学的要素は、作製し実装するのが困難である。より単純な流体構造では、この分配は、純粋に分子拡散に依拠することもできる。しかし、バイオ反応で使用される試薬はしばしば比較的大きい分子(約100kDa)であるため、分子拡散は、長さスケールが小さい場合(約500μm)でさえ10分を超える可能性があり、そのようなデバイスでは試料を入れてから回答までの時間が速いことが望ましいので、これは望ましくない。
流体内での試薬の均質な溶解を達成するために、毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置が提供される。この装置は、第1の端部にて流体を受け取るためのチャネルと、流体の流れをチャネルの第2の端部に達したとき停止するように制御するようにチャネルの第2の端部に配置された弁と、乾燥試薬を保持するための1つまたは複数の構造物と、チャネルによって流体が受け取られてから所定の時間後、弁を開けるためのアクチュエータとを備える。1つまたは複数の構造物はそれぞれ、チャネルの幅より大きい幅を有し、1つまたは複数の構造物は、流体がチャネルから1つまたは複数の構造物に入ることが可能になり、そこに保持されている乾燥試薬を溶解し、チャネル内に拡散して戻るように、チャネルに流体結合される。
上記の、ならびに追加の目的、特徴、および利点は、同じ符号が同様の要素のために使用される添付の図面を参照して、本明細書に記載の実施形態の以下の例示的および非限定的な詳細な説明を通じてよりよく理解されることになる。
実施形態による、流体内で試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置の概略的な上面図。 さらなる実施形態による、流体内で試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置の概略的な上面図。 実施形態による、流体内の2つの異なるタイプの試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置の概略的な上面図。 実施形態による、毛細管駆動のマイクロ流体システム流体内で試薬を溶解するための方法のフローチャート。
少なくとも一部には、従来技術の前述の問題を解決することが目的である。具体的には、毛細管駆動のマイクロ流体システムにおいて流体内の乾燥試薬の均質な溶解を達成することが目的である。
第1の態様によれば、上記の目的は、流体内で試薬を溶解するための毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける装置によって達成され、この装置は、
第1の端部にて流体を受け取るためのチャネルと、
流体の流れをチャネルの第2の端部に達したとき停止するように制御するようにチャネルの第2の端部に配置された弁と、
乾燥試薬を保持するための1つまたは複数の構造物と、
1つまたは複数の構造物はそれぞれ、チャネルの幅より大きい幅を有し、
1つまたは複数の構造物は、流体がチャネルから1つまたは複数の構造物に入ることが可能になり、そこに保持されている乾燥試薬を溶解し、チャネル内に拡散して戻るように、チャネルに流体結合され、
チャネルによって流体が受け取られてから所定の時間後、弁を開けるためのアクチュエータとを備える。
使用時、上記の装置は、以下のように働く。緩衝液流体または試料流体など流体がマイクロ流体システムにおける装置の上流で追加される。毛細管力が流体をチャネル内に引き込む。チャネルの幅は構造物の幅より小さいので、チャネルによって生成される毛細管圧力は、構造物のものより大きい。その結果、流体は、構造物を満たすより速くチャネルを満たす。このようにして、充填液の前方における試薬の蓄積は回避される。次いで、流体流が弁によって停止される。各構造物では、流体で充填された後で、試薬が溶解され、チャネル内に拡散して戻る。チャネル内で均質な溶解に達したとき、弁が作動され、流体は弁を通って流出し、したがって溶解試薬をさらなる処理および/または分析のために輸送する。
本明細書で使用されるとき、チャネルまたは構造物の幅は、概してチャネルまたは構造物の寸法を意味する。具体的には、幅は、チャネルまたは構造物内に、およびそれらを通って流れるとき流体の気液界面が遭遇することになるチャネルまたは構造物の最大寸法を意味する。
チャネル、弁、および1つまたは複数の構造物は、たとえばエッチング技法を使用することによってマイクロ流体システムが形成される、半導体チップ、プラスチックチップ、または半導体およびプラスチックチップの混成などチップの表面上に形成され得る。1つまたは複数の構造物は、たとえば、それぞれ前記チップの表面上の凹部である。
1つまたは複数の構造物は、概して、形状乾燥試薬を保持する目的に適している任意の形状を有してもよい。1つまたは複数の構造物の3次元形状は、たとえば球形、半球形、だ円形、半だ円形、または円筒形であってよい。製作のために使用されるエッチング技法は、1つまたは複数の構造物は、典型的には円筒形形状を有してもよい。したがって、実施形態では、1つまたは複数の構造物は、それぞれが円形断面を有してもよく、円形断面の直径は、チャネルの幅より大きい。円形形状は、製作するのが容易である点で有利である。さらに、円形形状は、試薬が1つまたは複数の構造物内でスポッティングされるとき有益となり得る。試薬の液滴は、典型的には球面を有する。構造物の容積を肥大させる(これは、不必要に高い試薬消費をもたらすことになる)必要なしに液滴を1つまたは複数の構造物内で安全に着地させるために、液滴の円形形状に合致する円形形状を有することが有利である。
1つまたは複数の構造物は、チャネルに沿って配置された複数の構造物を備えてもよい。たとえば、複数の構造物は、チャネルに沿ってアレイのようなパターンで配置されてもよい。複数の構造物を有し、それらをチャネルに沿って配置することによって、チャネルの長さに沿って流体が試薬と混合されるので、溶解の均質性がさらに改善される。
複数の構造物は、さらにチャネルの長さに沿って等距離に配置され得る。複数の構造物をチャネルの全長に沿って等距離に配置することによって、チャネル内で均質な溶解に達するために必要とされる時間を、チャネルの長さから独立したものとすることができる。これは、試薬内の分子が均質な溶解に達する前に拡散する必要がある距離が、チャネルの長さではなく1つまたは複数の構造物間の距離によって制限されるからである。これは、チャネルの長さを反応の体積要件に基づいて設計することができ、それは溶解時間と干渉しない点で有利である。また、これは、試薬の比較的大きな体積を、試薬分配時間を増やすことなしに流体に提供することができる点で有利である。これに対して、溶解時間はむしろ、チャネルの幅、構造物の幅、チャネルと構造物との間の接続の長さ、および隣り合う構造物間の距離に依存するだけになる。1つまたは複数の構造物がチャネルに沿って等しくない距離で配置されている場合、2つの構造物間の最長距離が、得られる溶解時間を決定づけるものになることに留意されたい。
より大きな分子は、典型的にはより小さな分子よりゆっくり拡散する。したがって、溶解時間は分子サイズによって影響を受ける。したがって、より大きな分子を含む試薬の場合、より小さな分子の場合より多数の構造物を含むことが有利である。このようにして、試薬を保持する構造物は、拡散長さ、すなわち分子が拡散するために必要とする距離が低減されるように互いに近づけて配置されることになる。したがって、複数の構造物の数および複数の構造物間の距離は、乾燥試薬内の分子のサイズに依存し得る。より大きな分子の場合、典型的にはより小さな分子の場合より多数の構造物、したがってより小さな距離が選択される。
いくつかの応用例は、異なる乾燥試薬、すなわち異なるタイプの乾燥試薬が貯蔵時に物理的に分離されることを必要とする。そのような場合、装置は、第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物と、第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物とを備えてもよい。このようにして、装置は、異なる構造物内で異なる試薬を、制限された追加の溶解時間でスポッティングするための解決策を提供し得る。これは、3つ以上の異なるタイプの試薬に拡大される、すなわち第3のタイプの試薬を保持するための第3の複数の構造物などがあり得ることを理解されたい。
さらに、第1の複数の構造物間の距離および第2の複数の構造物間の距離は、第1のタイプ第2のタイプの乾燥試薬の分子サイズに応じて設計されてもよい。たとえば、第1の複数の構造物の構造物は、互いに第1の距離に配置されてもよく、第2の複数の構造物の構造物は、互いに第2の異なる距離に配置されてもよい。
1つまたは複数の構造物のそれぞれは、通路を介してチャネルに流体結合されてもよい。通路の長さもまた、拡散時間に影響を及ぼし、したがって設計パラメータとして見られてもよい。より詳細には、装置は、第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物と、第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物とを備えてもよく、第1の複数の構造物の各構造物は、第1の長さを有する第1の通路を介してチャネルに流体結合され、第2の複数の構造物の各構造物は、第1の長さとは異なる第2の長さを有する第2の通路を介してチャネルに流体結合される。このようにして、通路は、試薬のタイプおよび試薬の分子サイズに応じて異なる長さを有するように設計されてもよい。一般に、より大きな分子の場合、より小さな分子の場合より短い通路が使用され得る。
1つまたは複数の構造物は、チャネルの側壁に流体結合されてもよい。1つまたは複数の構造物は、チャネルの両側壁に沿って配置されてもよい。さらに、第1の側壁に沿って配置された構造物のチャネルに沿った位置は、第2の側壁の側壁に沿って配置された構造物のチャネルに沿った位置に対してずらされてもよい。このようにして、拡散長さ、すなわち試薬が拡散するために必要とする長さは、さらに削減され、したがって総溶解時間をさらに削減し得る。
異なる試薬タイプが使用される場合、第1の複数の構造物は、チャネルの第1の側壁に沿って配置されてもよく、第2の複数の構造物は、チャネルの第2の、反対側の側壁に沿って配置されてもよい。
所定の時間(その後、弁が開かれる)は、チャネル内で試薬の均質な溶解に達するための時間に対応し得る。具体的には、所定の時間は、チャネル内で試薬の均質な溶解に達するための時間以上であってもよい。チャネル内で試薬の均質な溶解に達するための時間は、装置の設計パラメータに基づいて計算され得る。したがって、この時間は、事前に計算されてもよく、したがって所定の時間である。具体的には、所定の時間は、乾燥試薬の分子サイズ、および1つまたは複数の構造物間の距離に依存し得る。また、試薬の均質な溶解に達するための時間は、チャネルの幅、構造物の幅、およびチャネルと構造物との間の通路の長さに依存し得る。しかし、特に均質な溶解に達するための時間は、少なくとも本明細書に記載のいくつかの実施形態の場合、チャネルの長さから独立している。均質な溶解に達するための時間を計算する目的では、装置は、任意選択で、装置の設計パラメータの入力に基づいて所定の時間、すなわち流体取入れと弁が開くときとの間の時間を計算するプロセッサまたは他の処理デバイスを備える。さらに、プロセッサまたは処理デバイスは、所定の時間後、弁を開くようにアクチュエータを制御するように、アクチュエータに関連付けられてもよい。
弁は、(受動)毛細管トリガ弁であってもよい。毛細管トリガ弁は、製作するのが容易であり、製作コストが低いことを暗示しており、信頼できる性能を有する。代替として、弁は、電気トリガ式弁であってもよく、アクチュエータは、アクチュエータから電気制御信号を受けたとき弁を開かせる電気アクチュエータの形態にあってもよい。
第2の態様によれば、第1の態様の装置を備える診断デバイスが提供される。
第3の態様によれば、毛細管駆動のマイクロ流体システム流体内で試薬を溶解するための方法が提供され、この方法は、
チャネルの第1の端部において流体を提供することと、それにより、流体は毛細管力によってチャネルに引き込まれる、
チャネルの第2の端部に配置された弁により、チャネル内の流体の流れをチャネルの第2の端部に達したとき停止するように制御することと、
ここにおいて、乾燥試薬を保持する1つまたは複数の構造物がチャネルに流体結合され、1つまたは複数の構造物は、それぞれチャネルの幅より大きい幅を有し、それにより、流体がチャネル内に引き込まれるとき、流体は、チャネルから1つまたは複数の構造物に入り、そこに保持されている乾燥試薬を溶解し、チャネル内に拡散して戻る、
アクチュエータにより、流体がチャネルに提供された所定の時間後、開くように弁を制御することと、それにより、試薬が溶解された流体がチャネルから流出する、を含む。
第2の態様および第3の態様は、概して第1の態様と同じ特徴および利点を有し得る。さらに、本発明の概念は、別段明示的に述べられていない限り、特徴のすべての可能な組合せに関することに留意されたい。
次に、例示的な実施形態について、添付の図面を参照して、以下、より完全に述べる。しかし、本発明の概念は、多数の異なる形態で実施され得、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施形態は、徹底し完全にするために提供されており、本発明の概念の範囲を当業者に完全に伝える。
図1は、毛細管駆動のマイクロ流体システムの一部である装置100を概略的に示す。装置100は、たとえば、半導体チップ上に、またはラボ・オン・チップ診断デバイスなど診断デバイスのカートリッジ内に実装されてもよい。チャネル、弁、構造物などは、当技術分野で知られているようにエッチング技法を使用することによってチップの表面内に形成されてもよい。
装置100は、チャネル102を備える。チャネル102は、第1の端部103で装置100の上流のマイクロ流体システムから、たとえばチャネル107を介して液体の流体を受け取るように構成される。流体は、毛細管力によってチャネル107内に引き込まれる。弁105は、チャネル102の第2の端部104に配置される。弁105は、最初、閉構成にある。したがって、チャネル102内の流体流が弁105に達したとき、流体流は停止される。さらに、装置100は、弁105を開く、すなわち弁105の構成を閉構成から開構成に変化させるためのアクチュエータ108を備える。アクチュエータ108は、チャネル102内の流体が弁105を通って、装置100の下流に配置されている、ここではチャネル109によって表されるマイクロ流体システムの一部に流出し得るように、チャネル102によって流体が受け取られてから所定量の時間後、弁105を開くように構成されてもよい。本願の文脈では、所定の時間は、以下でさらに述べるように、チャネル102内で試薬の均質な溶解に達するための時間に対応する。例として、弁105は、受動毛細管トリガ弁であってもよい。そのような場合、アクチュエータ108は、トリガチャネル108内の流体が弁105に達したとき弁105を作動させるトリガチャネル108の形態にあってもよい。代替として、弁105は、電気トリガ式弁であってもよく、アクチュエータ108は、電気制御信号をアクチュエータ108から受けたとき弁105を開かせる電気アクチュエータの形態にあってもよい。
さらに、装置は、乾燥試薬を保持するための1つまたは複数の構造物106を備える。したがって、構造物106は、乾燥試薬用のホルダまたはレセプタクルとして見られてもよい。対象の試薬は、典型的には、予め1つまたは複数の構造物106のそれぞれにおいてスポッティングおよび乾燥される。
1つまたは複数の構造物106は、装置が実装されるチップの表面内の凹部の形態にあってもよい。図1の例に示されているように、1つまたは複数の構造物106は、円形形状を有してもよいが、他の形状も可能である。
1つまたは複数の構造物106は、チャネル102の側壁に流体結合される。より詳細には、1つまたは複数の構造物106のそれぞれが通路110を介してチャネル102の側壁に結合されてもよい。このようにして、流体は、通路110を介してチャネル102から1つまたは複数の構造物106に入ることが可能になる。このようにして、流体は、1つまたは複数の構造物106内に引き込まれ得る。
図1の引き伸ばされた部分に示されているように、構造物106の幅W2は、チャネルの幅W1より大きい。チャネルおよび構造物の高さは同じである。幅W1および幅W2は、チャネル102および1つまたは複数の構造物106内の毛細管圧力に直接関係するので、これは、チャネル102によって生成される毛細管圧力が1つまたは複数の構造物106によって生成される毛細管圧力より大きいことを暗示する。その結果、流体は、構造物106より速くチャネル102を満たす。円形断面を有する構造物106の場合、幅W2は、円形形状の直径に対応する。しかし、本明細書で使用されるチャネルまたは構造物の幅は、概して、チャネルまたは構造物内に、およびそれらを通って流れるとき流体の気液界面が遭遇することになるチャネルまたは構造物の最大寸法を意味する。
流体は、構造物106に入るとき、そこに保持されている試薬を溶解し、次いでチャネル102内に拡散して戻ることになる。このようにして、構造物106内の試薬は、流体によって拾い上げられ、したがって構造物106は、ピックアップ構造物(または円形形状の場合、ピックアップ円)と称されてもよい。したがって、流体が試薬を溶解したとき、試薬内の分子は、チャネル102内に拡散し始める。構造物106はチャネル102よりゆっくり満たされるので、充填液の前方における試薬の蓄積は回避される。拡散プロセスの開始時、分子の濃度は、チャネル102内で不均質であることになる。しかし、しばらくすると分子の濃度はチャネル102内で均質になり、その時点で、アクチュエータ108は、弁105は流体をチャネル102の外に出すために開いてもよい。
原理的には、1つの構造物106を有することが十分である。しかし、溶解時間、すなわちチャネル102内での分子の均質な濃度に達するまでの時間は、複数の構造物106がある場合、著しく低下し得る。なぜなら、溶解時間は、分子が拡散する必要がある距離に直接関係するからである。したがって、図1に示されているように、複数の構造物106は、チャネル102の長さLに沿って配置されてもよい。複数の構造物106は、等距離、たとえば互いに距離Dに配置されてもよい。これは、均質な濃度に達する前に分子がどれだけ遠くに拡散することを必要とするかに対して制限をもたらす。さらに、より大きな分子は、典型的には、より小さな分子よりゆっくり拡散する。したがって、距離Dは、より大きな分子の場合、より小さな分子の場合より小さなDが選択されるように、分子サイズに応じて設計されてもよい。通路110の長さW3もまた、溶解時間に影響を及ぼすことになる。通路110のより長い長さW3は、より長い溶解時間をもたらすことになる。なぜなら、試薬内の分子がより長い距離を拡散する必要があるからである。
上記に鑑みて、幅W1、W2、長さW3、および距離Dは、装置100の設計パラメータである。これらが設定された後で、溶解時間、すなわちチャネル102内で均質な溶解に達するための時間が、手元の試薬について計算されてもよい。そのように計算された溶解時間は、いつ弁105を開けるために作動させるか決定するために使用され得る、すなわち弁105は、チャネル内での均質な溶解が達成されたとき、またはその後開かれるべきである。
1つの実験では、図1の実施形態の1つまたは複数の構造物106は、直径100μmの円筒形形状を有し、チャネル102の幅は、30μmであった。分子量50kDaの抗体が試薬として使用された。これらの状況下で、均質な溶解がチャネル102内で達成されるまで約1分かかった。
図1の実施形態では、1つまたは複数の構造物106は、チャネル102の1つの側壁に沿って配置されている。図2は、代わりに構造物106がチャネル102の両側壁に沿って配置されている装置200を示す。チャネル102の側壁の1つに沿った構造物106の位置は、チャネル102の他の側壁に沿った構造物106の位置に対してずらされてもよい。たとえば、1つの側壁に沿った位置は、他の側壁に沿った位置間の距離の半分だけずらされてもよい。両側壁を使用することにより、装置は、チャネル102に沿って構造物106によりフィットすることができ、チャネルに沿って位置をずらすことによって、チャネルに沿った構造物間の距離Dは、削減され得る。たとえば、図2の実施形態における距離Dは、図1の実施形態に比べて半分である。したがって、溶解時間がさらに削減され得る。
1つの実験では、図2の実施形態の1つまたは複数の構造物106は、直径100μmの円筒形形状を有し、チャネル102の幅は、30μmであった。分子量150kDaの抗体が試薬として使用された。そのような状況下で均質な溶解がチャネル102内で達成されるまで約3.5分かかった。
図3は、別々に貯蔵されることを必要とする2つの異なるタイプの乾燥試薬を溶解するための装置300を示す。装置300は、第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物106aと、第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物106bとを備える点で装置100および200とは異なる。図2の装置200と同様に、構造物は、チャネル102の両側壁に沿って配置されている。具体的には、第1の複数の構造物106aはチャネル102の第1の側壁に沿って配置され、第2の複数の構造物106bは、チャネル102の第2の側壁に沿って配置されている。第1の複数の構造物106aの構造物は、互いに第1の距離D1に配置され、第2の複数の構造物106bの構造物は、互いに第2の距離D2に配置される。第1の距離D1と第2の距離D2は、異なってもよい。たとえば、第1の距離D1は、第1の試薬の分子サイズに基づいて設計されてもよく、第2の距離D2は、第2の試薬の分子サイズに基づいて設計されてもよい。距離D1および距離D2は、チャネル102内での第1の試薬の均質な濃度に達するための時間が、チャネル102内での第2の試薬の均質な濃度に達するための時間と同じ、またはおよそ同じであるように設計されてもよい。
さらに、第1の複数の構造物の通路110aの長さW3aは、第2の複数の構造物の通路110bの長さW3bとは異なるように設計されてもよい。たとえば、長さW3および長さW3は、第1の試薬および第2の試薬の分子サイズに基づいて、より大きな分子がより小さな分子よりゆっくり拡散するという事実を補償するように設計されてもよい。
さらに、第1の複数の構造物106aの幅W2aおよび第2の複数の構造物106bの幅W2bは、異なるように設計されてもよい。この場合も、幅W2aおよび幅W2bは、異なる試薬の分子サイズに基づいて設計されてもよい。
上記に鑑みて、距離D1および距離D2、構造物106a、106bの幅W2a、W2b、ならびに通路110の長さW3a、W3bはすべて、チャネルの幅W1に加えて最終的な溶解時間に影響を及ぼす設計パラメータである。たとえば、距離D1および距離D2、ならびに/または構造物106a、106bの幅W2a、W2b、ならびに/または通路110の長さW3a、W3bは、チャネル102内での第1の試薬の均質な濃度に達するための時間が、チャネル102内での第2の試薬の均質な濃度に達するための時間と同じ、またはおよそ同じであるように設計されてもよい。
次に、装置100、200、300の使用について図4のフローチャートを参照して述べる。
ステップS02では、チャネル102の第1の端部にて流体が提供される。チャネル102は毛細管チャネル、すなわち毛細管寸法のチャネルであるため、これにより流体が毛細管力によってチャネル102内に引き込まれる。流体は、たとえば血液または尿など生物学的流体であってよい。
ステップS04では、チャネル内での流体の流れは、チャネルの第2の端部104に達したとき停止するように制御される。これは、弁105を閉構成で配置することによって達成され得る。毛細管トリガ弁など受動弁105が使用される場合、乾燥している限り、すなわち流体がトリガチャネル108内の弁105に達していない限り閉構成にあることになる。これは、通常、そのような弁105の初期構成となる。電気制御式弁など別の弁技術が使用される場合、弁105は、たとえば適切な制御信号を弁105に送ることによってなど、能動的に閉構成に設定される必要があってもよい。
流体は、チャネル102内に引き込まれるとき、1つまたは複数の構造物106、106a、106bに入る、すなわち毛細管力により構造物106、106a、106b内にさらに引き込まれることになる。しかし、構造物106、106a、106bの幅W2、W2a、W2bがチャネル102の幅W1より大きいため、構造物106、106a、106bは、上述のようにチャネル102よりゆっくり満たされることになる。流体は、1つまたは複数の構造物106、106a、106bに入るとき、構造物106、106a、106b内に保持されている乾燥試薬を溶解することになる。したがって、乾燥試薬の分子は、構造物106、106a、106b内の流体内で溶解されることになる。次いで、分子は、チャネル102内に拡散して戻り始めることになる。上述のように、分子がチャネル102内に拡散する速度は、分子のサイズに依存することになる。最初、チャネル102内の分子、すなわち試薬の濃度は不均一となり、濃度は、1つまたは複数の構造物106、106a、106bがチャネル102に注ぎ込む位置でより高くなる。典型的には、構造物106、106a、106bがチャネル102内に注ぎ込む各位置での試薬の濃度は、構造物106、106a、106bがチャネル102内に注ぎ込む位置にピークがあるガウス分布に従う。しかし、時間の経過につれて、また分子がさらに拡散するにつれて、ガウス分布の標準偏差はより大きくなり、また、隣り合う構造物105、106a、106bの対応するガウス分布に対する重なり合いがより著しくなる。したがって、所定量の時間をいくらか過ぎた後、チャネル102内の試薬の濃度は、均一、または少なくとも本質的に均一になる。
その所定量の時間が経過した後、すなわち試薬の均一または少なくとも本質的に均一な濃度がチャネル102内で達成されたとき、弁105は、アクチュエータ108により開くように制御される。毛細管トリガ弁など受動弁105の場合、これは弁を濡らすように弁105のトリガチャネル内の流体を通すことによって達成され得、したがってチャネル102内に保持された流体を、弁105を通して流出させる。電気制御式弁など他の弁技術が使用される場合、これは代わりに、開くように弁105に適切な制御信号を送ることによって達成され得る。
本明細書の実施形態は、上記の例に限定されない。様々な代替、修正、および均等物が使用され得る。したがって、本開示は、本明細書に記載の特定の形態に限定されるべきでない。本開示は添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、上述のもの以外の実施形態が特許請求の範囲内で等しく可能である。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける流体内で試薬を溶解するための装置(100、200、300)であって、
第1の端部(103)において流体を受け取るためのチャネル(102)と、
前記流体の流れを前記チャネルの第2の端部(104)に達したとき停止するように制御するように前記チャネル(102)の前記第2の端部(104)に配置された弁(105)と、
乾燥試薬を保持するための1つまたは複数の構造物(106)と、
ここで、前記1つまたは複数の構造物(106)は、それぞれ前記チャネル(102)の幅(W1)より大きい幅(W2)を有し、
前記1つまたは複数の構造物(106)は、前記流体が前記チャネル(102)から前記1つまたは複数の構造物(106)に入ることが可能になり、そこに保持された前記乾燥試薬を溶解し、前記チャネル(102)内に拡散して戻るように、前記チャネル(102)に流体結合されるものであり、
前記チャネル(102)によって前記流体が受け取られてから所定の時間後、前記弁(105)を開けるためのアクチュエータ(108)と、
を備える装置。
[2] 前記チャネル(102)、前記弁(105)、および前記1つまたは複数の構造物(106)は、チップの表面上に形成され、前記1つまたは複数の構造物(106)はそれぞれ、前記チップの前記表面上の凹部である、[1]に記載の装置(100、200、300)。
[3] 前記1つまたは複数の構造物(106)はそれぞれ、円形断面を有し、前記円形断面の直径(W2)は、前記チャネル(102)の幅(W1)より大きい、[1]または[2]に記載の装置(100、200、300)。
[4] 前記1つまたは複数の構造物(106)は、前記チャネル(102)に沿って配置された複数の構造物を備える、[1]から[3]のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
[5] 前記複数の構造物(106)は、前記チャネル(102)の長さ(L)に沿って等距離に配置される、[4]に記載の装置(100、200、300)。
[6] 前記複数の構造物の数および前記複数の構造物間の距離(D)は、前記乾燥試薬内の分子のサイズに依存する、[5]に記載の装置(100、200、300)。
[7] 前記1つまたは複数の構造物(106)は、
第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物(106a)と、
第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物(106b)とを備え、
前記第1の複数の構造物(106a)の前記構造物は、互いに第1の距離(D1)に配置され、前記第2の複数の構造物(106b)の前記構造物は、互いに第2の異なる距離(D2)に配置される、[1]から[6]のいずれか一項に記載の装置(300)。
[8] 前記1つまたは複数の構造物は、
第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物(106a)と、
第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物(106b)とを備え、
前記第1の複数の構造物(106a)の各構造物は、第1の長さ(W3a)を有する第1の通路(110a)を介して前記チャネル(100)に流体結合され、前記第2の複数の構造物(106b)の各構造物は、前記第1の長さ(W3a)とは異なる第2の長さ(W3b)を有する第2の通路(110b)を介して前記チャネル(102)に結合される、[1]から[7]のいずれか一項に記載の装置(300)。
[9] 前記第1の複数の構造物(106a)は、前記チャネル(102)の第1の側壁に沿って配置され、前記第2の複数の構造物(106b)は、前記チャネル(102)の第2の、反対側の側壁に沿って配置される、[7]または[8]に記載の装置(300)。
[10] 前記所定の時間は、前記チャネル(102)内での前記試薬の均質な溶解に達するための時間以上である、[1]から[9]のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
[11] 前記所定の時間は、前記乾燥試薬の分子サイズおよび前記1つまたは複数の構造物(106)間の距離(D)に依存する、[1]から[10]のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
[12] 前記弁は毛細管トリガ弁である、[1]から[11]のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
[13] [1]から[12]のいずれか一項に記載の装置を備える診断デバイス。
[14] 毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける流体内で試薬を溶解するための方法であって、
チャネル(102)の第1の端部(103)において流体を提供することと、それにより前記流体は毛細管力によって前記チャネル(102)に引き込まれるものであり、
前記チャネル(102)の第2の端部(104)に配置された弁(105)により、前記チャネル(102)内の前記流体の流れを前記チャネル(102)の前記第2の端部(104)に達したとき停止するように制御することと、
ここにおいて、乾燥試薬を保持する1つまたは複数の構造物(106)が前記チャネル(102)に流体結合され、前記1つまたは複数の構造物(106)はそれぞれ、前記チャネル(102)の幅(W1)より大きい幅(W2)を有し、それにより、流体が前記チャネル(102)内に引き込まれるとき、前記流体は、前記チャネル(102)から前記1つまたは複数の構造物(106)に入り、そこに保持されている前記乾燥試薬を溶解し、前記チャネル(102)内に拡散して戻るものであり、
アクチュエータ(108)により、前記流体が前記チャネル(102)に提供された所定の時間後、前記弁(105)を開くように制御することと、それにより、前記試薬が溶解された前記流体が前記チャネル(102)から流出するものである、を含む方法。

Claims (14)

  1. 毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける流体内で試薬を溶解するための装置(100、200、300)であって、
    第1の端部(103)において流体を受け取るためのチャネル(102)と、
    前記流体の流れを前記チャネルの第2の端部(104)に達したとき停止するように制御するように前記チャネル(102)の前記第2の端部(104)に配置された弁(105)と、
    乾燥試薬を保持するための1つまたは複数の構造物(106)と、
    ここで、前記1つまたは複数の構造物(106)は、それぞれ前記チャネル(102)の幅(W1)より大きい幅(W2)を有し、
    前記1つまたは複数の構造物(106)は、それぞれが通路(110)を介して前記チャネル(102)の側壁に流体接続されることで、前記流体が前記通路(110)を介して前記チャネル(102)から前記1つまたは複数の構造物(106)に入り、そこに保持された前記乾燥試薬を溶解し、前記通路(110)を介して前記チャネル(102)内に拡散して戻ることが可能となっており、
    前記チャネル(102)によって前記流体が受け取られてから所定の時間後、前記弁(105)を開けるためのアクチュエータ(108)と、
    を備える装置(100、200、300)。
  2. 前記チャネル(102)、前記弁(105)、および前記1つまたは複数の構造物(106)は、チップの表面上に形成され、前記1つまたは複数の構造物(106)はそれぞれ、前記チップの前記表面上の凹部である、請求項1に記載の装置(100、200、300)。
  3. 前記1つまたは複数の構造物(106)はそれぞれ、円形断面を有し、前記円形断面の直径(W2)は、前記チャネル(102)の幅(W1)より大きい、請求項1または2に記載の装置(100、200、300)。
  4. 前記1つまたは複数の構造物(106)は、前記チャネル(102)に沿って配置された複数の構造物を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
  5. 前記複数の構造物(106)は、前記チャネル(102)の長さ(L)に沿って等距離に配置される、請求項4に記載の装置(100、200、300)。
  6. 前記乾燥試薬が前記構造物に供給され、前記複数の構造物の数および前記複数の構造物間の距離(D)は、前記乾燥試薬内の分子のサイズに依存する、請求項5に記載の装置(100、200、300)。
  7. 前記1つまたは複数の構造物(106)は、
    第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物(106a)と、
    第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物(106b)とを備え、
    前記第1の複数の構造物(106a)の前記構造物は、互いに第1の距離(D1)に配置され、前記第2の複数の構造物(106b)の前記構造物は、互いに第2の異なる距離(D2)に配置される、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置(300)。
  8. 前記1つまたは複数の構造物は、
    第1のタイプの試薬を保持するための第1の複数の構造物(106a)と、
    第2のタイプの試薬を保持するための第2の複数の構造物(106b)とを備え、
    前記第1の複数の構造物(106a)の各構造物は、第1の長さ(W3a)を有する第1の通路(110a)を介して前記チャネル(100)に流体結合され、前記第2の複数の構造物(106b)の各構造物は、前記第1の長さ(W3a)とは異なる第2の長さ(W3b)を有する第2の通路(110b)を介して前記チャネル(102)に結合される、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置(300)。
  9. 前記第1の複数の構造物(106a)は、前記チャネル(102)の第1の側壁に沿って配置され、前記第2の複数の構造物(106b)は、前記チャネル(102)の第2の、反対側の側壁に沿って配置される、請求項7または8に記載の装置(300)。
  10. 前記乾燥試薬が前記構造物に供給され、前記所定の時間は、前記チャネル(102)内での前記試薬の均質な溶解に達するための時間以上である、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
  11. 前記乾燥試薬が前記構造物に供給され、前記所定の時間は、前記乾燥試薬の分子サイズおよび前記1つまたは複数の構造物(106)間の距離(D)に依存する、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
  12. 前記弁は毛細管トリガ弁である、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の装置を備える診断デバイス。
  14. 毛細管駆動のマイクロ流体システムにおける流体内で試薬を溶解するための方法であって、
    チャネル(102)の第1の端部(103)において流体を提供することと、それにより前記流体は毛細管力によって前記チャネル(102)に引き込まれるものであり、
    前記チャネル(102)の第2の端部(104)に配置された弁(105)により、前記チャネル(102)内の前記流体の流れを前記チャネル(102)の前記第2の端部(104)に達したとき停止するように制御することと、
    ここにおいて、乾燥試薬を保持する1つまたは複数の構造物(106)のそれぞれが通路(110)を介して前記チャネル(102)の側壁に流体結合され、前記1つまたは複数の構造物(106)はそれぞれ、前記チャネル(102)の幅(W1)より大きい幅(W2)を有し、それにより、流体が前記チャネル(102)内に引き込まれると、前記流体は、前記通路(110)を介して前記チャネル(102)から前記1つまたは複数の構造物(106)に入り、そこに保持されている前記乾燥試薬を溶解し、前記通路(110)を介して前記チャネル(102)内に拡散して戻るものであり、
    アクチュエータ(108)により、前記流体が前記チャネル(102)に提供された所定の時間後、前記弁(105)を開くように制御することと、それにより、前記試薬が溶解された前記流体が前記チャネル(102)から流出するものである、
    を含む方法。
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