開示される実施形態は、サプライチェーン、例えば、小売サプライチェーンでの使用のための注文履行システムとして説明され得る。実施形態は、製造者から受容される製品のケースに対する小売店から注文を履行することについて、あるいは本明細書では「各個」(他の一般的に使用される類義語としては、「ピース」、「物品」、「アイテム」が挙げられる)と呼ばれる、かかるケース内に収容された別個の製品単位、又はケース未満の量で店舗もしくは個々の消費者によって注文された概して任意の物品に対する注文を履行することについて開示される。実施形態は、製造オペレーション内の部品及び仕掛品の保管及び出庫などの他の用途で使用され得るが、使用の1つの分野は、小売サプライチェーンでの注文履行である。
実施形態は、以下の主要構成要素サブシステムである、
(1)ピッキングストックを保持し、床から天井までの全ての利用可能な体積を使用することによって、空間利用を最大化するように概して構成されたマルチレベルラック構造と、
(2)ラック構造体及びワークステーション内の保管場所間の製品のコンテナ(ピッキングストック)の移動を操作することを含む、実施形態に応じた様々な移送及び輸送機能を実施する自律車両である、移動車両又はロボットと、
(3)人又はロボットピッカーが、実施形態に応じて、ケース又は各個をいくつかの形態の注文コンテナ内に直接移送するか、又は中間ロボットに移送して、その後、中間ロボットが注文コンテナに移送する、ワークステーションと、
(4)システム全体のオペレーションを管理する、コンピュータ、ソフトウェア、及び通信構成要素を備える、集中制御システムと、を有し得る。運用システムはまた、製品が、ピッキングストックを補充するためにシステム内に導入され、かつ完成された注文が、最終的に顧客に配送されるようにシステムから放出される、1つ以上の入力/出力インターフェースを含み得るが、そのインターフェースの詳細は、異なるアプリケーションにわたって変化するであろう。
代表的な各個ピッキング実施形態において、各個は、例えば、小売サプライチェーン内で操作される最も小粒の単位である。通常、「各個ピッキング」又は「ピースピッキング」と呼ばれる、各個に対する注文を履行するプロセスは、履行プロセスの最も労働集約的であり得、特に、ピッカーが注文された各個をピックするために静止製品保管場所に移動する、従来からの「ピッカー対商品」プロセスモデルを使用する。代表的な実施形態において、「トート」という単語は、保管又は操作される材料を保持するコンテナに対するマテリアルハンドリングの分野で一般的に使用される用語であり、以下、製品及び注文コンテナの両方を意味するように使用される。
ピッカーのスループットを最大化し、かつ非常に高いレベル又はさらに総レベルの自動化を達成するために、開示される実施形態は、自律ロボット車両が各個のコンテナを、静止ピッカー(人又はロボット)が注文された各個をコンテナからピックする、ワークステーションまで輸送する、「商品対ピッカー」プロセスモデルを実装する。ピックされた各個は、その後、結局、店舗又は消費者のいずれかの顧客に最終的に配送するための注文コンテナ内に配置され得る。
例として、2つの各個ピッキング実施形態が本明細書に開示され、その間の本質的な差異は、各個が注文コンテナ内に輸送される「載置」プロセスである。第1の実施形態(「E-1」)において、この移送プロセスは、各個が単一の移動で製品コンテナから直接、注文コンテナ内に移送される、「直接載置」プロセスである。第2の実施形態(「E-2」)は、この移送が2つの移動においてなされる「間接載置」プロセスを特徴とし、2つの移動は、ピックされた各個が、まず、各個を輸送する中間運搬装置として機能する別の移動ロボットに載置され、その後、それを注文コンテナ内に載置する。
E-1(直接載置)及びE-2(間接載置)の両方は、以下の7個の要素又はサブシステムであり得る、
(1)注文を履行するために使用される各個のピッキングストックを収容する、製品トート(以下、「Pトート」と呼ばれる」)と、
(2)注文を履行するためにピックされた各個を収容する、注文トート(以下、「Oトート」と呼ばれる)と、
(3)積荷、通常(ただし常時ではない)トートを移送及び輸送する、以下、「Tボット」(又は包括的に「ボット」)と呼ばれる、ロボット車両と、
(4)保管されたトート(Pトート及びOトートの両方)に対する、またさらに中で動作するボットに対する構造的支持を提供する、トート保管構造(以下、「TSS」と呼ばれる)と、
(5)人又はロボットピッカーがPトートから各個を取り出し、実施形態に応じて、それらをOトート又は別のTボット内に配置する、ピッキングワークステーションと、
(6)システム内のリソースの大部分(様々なロボットの全てを含む)を管理し、注文履行プロセス全体及び全ての関連プロセスを統合し、システムの人のオペレータ及び外部システムに状態及び制御インターフェースを提供する、ソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク設備からなる、中央制御システム(以下、「CCS」と呼ばれる)と、
(7)Tボットが、システムを離れるトートを放出し、かつシステムに入るトートを受容する、入力/出力(「I/O」)インターフェースと、を含み得る。
E-2(直接載置)は、2つの追加の要素又はサブシステムである、
(8)ピッキングワークステーションでピックされた各個を受容及び保持し、その後、それらをターゲットOトート内に移送する、各個移送アセンブリを備える、Tボット(かかるボットは、以下、「各個ボット」又は単に「Eボット」と呼ばれる)と、
(9)積載されるOトートに対する、及び中で動作するOボット及びEボットに対する構造的支持を提供する、注文積載構造(以下、「OLS」と呼ばれる)と、をさらに含む。
これらの要素及びそれらのそれぞれの相互オペレーションは、以下により詳細に説明される。これらのシステムと関連付けられるものが、故障したロボット車両の除去での使用のための保守ホイスト、ロボット車両格納及び安全な人のアクセスのための安全機構、防火システムなどのような、追加の付随的設備及びサブシステムであることが理解されるべきである。
図1Aを参照すると、注文履行システム10の一例の概略的な上からの平面図が示されている。本実施形態は、図面に示される実施形態を参照して説明されることになるが、本発明が、多くの形態の代替的な実施形態で具現化され得ることが理解されるべきである。加えて、任意の適切なサイズ、形状、又は材料もしくは要素のタイプが使用され得る。注文履行システム10及び開示される実施形態は、説明される特徴を有し得る、及び/又はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる「Automated Systems for Transporting Payloads」と題され、2014年3月14日に出願された米国特許出願第14/213,187号に説明される、任意の適切な組み合わせの特徴を有し得る。また図1Bを参照すると、注文履行システム10の例の側面図が示されている。注文履行システム10は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造12は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造14が示され、これにより、移動ロボットは、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション16が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又はロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム18が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース20が、拍車を有するコンベヤとして示され、移動ロボットは、拍車において、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。
ここで、図2を参照すると、注文履行システム30の例の上面図が示されている。注文履行システム30は、通路及び乗り継ぎ傾斜路を使用して構成されており、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に、製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造32は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造34、34’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション36、36’が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム38が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース40が、拍車を有するコンベヤとして示され、モバイルロボットは、拍車において、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。
ここで、図3を参照すると、注文履行システム60の例の上面図が示されている。注文履行システム60は、移動ロボットタワーを使用して構成され、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造62は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造64、64’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション66、66’が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム68が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース70が、拍車を有するコンベヤとして示され、移動ロボットは、拍車において、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。システム60は、システムI/O70がそれ自体のデッキを有することを可能にする垂直軌道又はタワーを利用し得る。
ここで、図4を参照すると、注文履行システム90の例の上面図が示されている。注文履行システム90は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造92は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造94が示され、これにより、移動ロボットは、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション96が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム98が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース100が、拍車を有するコンベヤとして示され、移動ロボットは、拍車において、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。
ここで、図5を参照すると、注文履行システム120の例の上面図が示されている。注文履行システム120は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造122は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造124が示され、これにより、移動ロボットは、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション126が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム128が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース130が、拍車を有するコンベヤとして示され、移動ロボットは、拍車において、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。システム120は、システムI/O130がそれ自体のデッキを有することを可能にする垂直軌道又はタワーを利用し得る。
ここで、図6A及び6Bを参照すると、注文履行システム150の例の上面図及び側面図がそれぞれ示されている。注文履行システム150は、シングルエンド双方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で双方向に走行し、ワークステーションは、単一端に構成される。注文履行システム150は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造152は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造154が示され、これにより、移動ロボットは、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション156が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム158が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース160が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。システム150は、システムI/O160がそれ自体のデッキを有することを可能にする垂直軌道又はタワーを利用し得る。注文履行システム150は、注文積載構造162をさらに有し得、注文積載構造162は、移動ロボットがトートの両側からトートにアクセスし得ることを除いて、トート保管構造152と同様の特徴を有する。トートは、双方向164様式でシステム150を通して走行する。
ここで、図7A及び7Bを参照すると、注文履行システム180の例の上面図及び側面図がそれぞれ示されている。注文履行システム180は、ダブルエンド双方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で双方向に走行し、ワークステーションは、両端に構成される。注文履行システム180は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造182は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造184、184’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション186、186’が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム188が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース190が示され、モバイルロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。システム180は、システムI/O190がそれ自体のデッキを有することを可能にする垂直軌道又はタワーを利用し得る。注文履行システム180は、注文積載構造192、192’をさらに有し得、注文積載構造192、192’は、移動ロボットがトートの両側からトートにアクセスし得ることを除いて、トート保管構造182と同様の特徴を有する。トートは、双方向194様式でシステム180を通して走行する。
ここで、図8A及び8Bを参照すると、注文履行システム210の例の上面図及び側面図がそれぞれ示されている。注文履行システム210は、ダブルエンド一方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で一方向に走行し、ワークステーションは、両端からアクセス可能なシステム210の側部に構成される。注文履行システム210は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造212は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造214、214’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション216が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム218が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース220が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。システム210は、システムI/O220がそれ自体のデッキを有することを可能にする垂直軌道又はタワーを利用し得る。トートは、一方向224様式でシステム210を通して走行する。
ここで、図9を参照すると、注文履行システム240の例の上面図が示されている。注文履行システム240は、直接載置のダブルエンド一方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で一方向に走行し、ワークステーションは、両端からアクセス可能な直接載置ワークステーションとしてシステム240の側部に構成される。注文履行システム240は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造242は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造244、244’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション246が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム248が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース250が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。トートは、一方向252様式でシステム240を通して走行する。
ここで、図10A及び10Bを参照すると、注文履行システム270の例の上面図及び側面図がそれぞれ示されている。注文履行システム270は、直接載置のシングルエンド双方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で双方向に走行し、ワークステーションは、一端からアクセス可能な直接載置ワークステーションとしてシステム270の一端に構成される。注文履行システム270は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造272は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造274が示され、これにより、移動ロボットは、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション276が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム278が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース280が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。トートは、双方向282様式でシステム270を通して走行する。
ここで、図11を参照すると、注文履行システム300の例の上面図が示されている。注文履行システム300は、直接載置のダブルエンド双方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で双方向に走行し、ワークステーションは、両端からアクセス可能な直接載置ワークステーションとしてシステム300の両端に構成される。注文履行システム300は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造302は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造304、304’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション306、306’が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム308が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース310が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。トートは、双方向312様式でシステム300を通して走行する。
ここで、図12を参照すると、注文履行システム330の例の上面図が示されている。注文履行システム330は、間接載置のシングルエンド双方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で双方向に走行し、ワークステーションは、中央からアクセス可能な間接載置ワークステーションとしてシステム330の一端に構成される。注文履行システム330は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造332は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造334、334’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション336が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム338が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース340が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。注文履行システム330は、注文積載構造342をさらに有し得、注文積載構造342は、移動ロボットがトートの両側からトートにアクセスし得ることを除いて、トート保管構造332と同様の特徴を有する。トートは、双方向344様式でシステム330を通して走行する。
ここで、図13を参照すると、注文履行システム360の例の上面図が示されている。注文履行システム360は、間接載置のダブルエンド一方向フローシステム構成に示され、これにより、移動ロボットは、通路内で一方向に走行し、ワークステーションは、中央からアクセス可能な間接載置ワークステーションとしてシステム360の一側部に構成される。注文履行システム360は、トートを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共に製品トート及び注文トートを有し得る。トート保管構造362は、保管されたトートに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造364、364’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。ピッキングワークステーション366が示され、これらは、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トートから取り出し、システム構成に応じて、それらを注文トート又は移動ロボットのいずれか内に配置する。中央制御システム368が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力/出力インターフェース370、370’が示され、移動ロボットは、システムに入るトート(充填された製品トート及び空の注文トート)を受容し、システムを離れるトート(空の製品トート及び充填された注文トート)を放出する。注文履行システム360は、注文積載構造372をさらに有し得、注文積載構造372は、移動ロボットがトートの両側からトートにアクセスし得ることを除いて、トート保管構造362と同様の特徴を有する。トートは、一方向374様式でシステム360を通して走行する。
ここで、図14を参照すると、注文履行システム390の例の上面図が示されている。注文履行システム390は、代表的なケースピッキング構成に示される。注文履行システム390は、ケースを移送及び輸送する自律移動ロボット又は車両と共にケースを有し得る。ケース保管構造392は、保管されたケースに対する、またさらにその中で動作する移動ロボットに対する構造的支持として示され、より詳細に説明されることになる。移動ロボット乗り継ぎ構造394、394’が示され、これにより、移動ロボットが、ラック構造及びワークステーションに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ複数の高さで保管レーンに交差する垂直軌道又は傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。パレタイジングワークステーション396が示され、これは、複数の高さに配列化され、人又はロボットピッカーは、棚からケースを取り出し(移動ロボットによって配置された後)、それらをパレット上に配置し、それらは、包まれてコンベヤ又はその他を介して排出され得る。中央制御システム398が示され、これは、例えば、図19に関して説明されることになるように、システムリソースを管理するソフトウェア、コンピュータ、及びネットワーク機器からなる。入力インターフェース400が示され、移動ロボットは、移動ロボットが1つ以上のケースをケース保管構造392に輸送し得るコンベヤを介して、システムに入るケースを受容する。
ここで、図15及び16A~Bを参照すると、販売構成で構成された注文履行システムの例の側面図、正面図及び上面図がそれぞれ示されている。また図17及び18を参照すると、注文履行システムの例の部分等角図がそれぞれ示されている。ここで、注文履行システムは、注文販売機械420もしくは「OVM」又はその他として説明され得る。注文販売機械420は、例えば、配送された商品を販売する店舗又は任意の他の適切な用途で利用され得る、ロボット車両及びラックシステムの代替、例えば、縮小された変形例を示す。例えば、車両技術は、「ラストマイル」配送問題に適用されるように、電子商取引で使用され得る。例えば、「ピュアプレイ」電子商取引企業は、注文の大多数を顧客の家まで配送せざるを得ず、これは、コストが掛かり得る。セルフサービス店舗の運用及びオンライン販売の両方を行う小売業者は、一般的に「クリックアンドコレクト」と呼ばれる、店舗場所まで注文をピッキングする選択を顧客に提案するが、実際には、このモデルは、店舗人員に追加かつ予測不可能な負荷を与え、顧客による延長された待ち時間などを結果としてもたらし得る。ここで、注文販売機械420は、非常に狭い床面積(又は土地)を必要とするが、大量の注文を安全に保持し得る自動化された解決策を提供し、また便利な要求に応じたアクセス及び短い業務時間も顧客に提供する。ここで、注文販売機械420は、例えば、ロボット車両基盤システムを備える、電子商取引履行センターと併せて運用する、注文販売機械(OVM)と呼ばれ得るロボット車両基盤の「マイクロ倉庫」であり得る。一態様において、顧客注文を収容する注文トート(「Oトート」)は、OVMに配送され、OVM内に保管され、その後、要求に応じて顧客に提示され得、ロボット車両が、全ての必要なトート保管及び出庫機能を実施する。ここで、図15~18は、注文販売機械420システムの一実施形態を示し、これは、2つの対向するマルチレベル保管モジュール424、426の単一通路422、通路の一端又は代替的に両端のボットタワー428、430、各ボットタワー上のI/Oインターフェース432、434、少なくとも1つのロボット車両436(又はTボット/トートボット)、並びにI/Oインターフェース432、434への有線接続及びTボットへの無線通信を有するコントローラ438を備える。Tボットは、任意の保管レベルにアクセスするために垂直タワーを使用し、所与のレベルの任意のトート位置にアクセスするために通路内の水平ボット軌道を使用する。トート440はまた、入力/出力インターフェースのために使用されるタワーの一側部上の3つの連続トート位置を除いて、各タワーに隣接して保管され得、トートは、配送中に受容及び取り出され、また顧客は、トート内に収容されたその注文を受容する。OVMは、単一Tボットのみで動作し得る。代替的に、1つよりも多いTボットが提供され得、例えば、第2のロボット車両(又はより多い)が、有効であり得、例えば、スループットが、配送のプロセス中に向上され、それによって、トラック及び運転手の両方の滞留時間を最小化し、顧客サービスレベルが、注文ピックアップ業務時間ピックアップの低減によって、及び2人の顧客に同時にサービスを行う能力によって、改善される。同様に、OVMは、通路の一端の単一ボットタワーによって動作し得るが、通路の各端のタワーを構成することは、2人の顧客に同時に(又は1人の顧客に配送プロセスと同時に)サービスに行うことを可能にする、2つのI/Oインターフェースを提供するので、有効であり得る。
I/Oインターフェースは、単一トートを保持する棚442、移動可能なアクセスパネル444、及びタッチ画面ディスプレイ446などのヒューマン/マシンインターフェース(HMI)からなる。アクセスパネル及びHMIの両方は、コントローラに接続され、コントローラによって制御される。アクセスパネルは、全てのアクセスをブロックする閉位置と、2つ以上の開位置との間で選択的に移動可能である。完全開位置は、棚上のトートが、完全に取り出されること、又は外部トートが棚上に配置されることを可能にし、この位置は、配送業務中に使用される。他方の開位置は、トートが典型的に複数の注文を収容することになる際に、顧客に、その顧客の個々の注文に対応するトートの中身に手の届くアクセスを提供する。図17は、スライド式シャッターを含む出力ポートを示し、図18は、ヒンジ付きカバー、例えば、シャッターを係止するために1つ以上のソレノイドを有するカバー(正面に示される)を含む代替出力ポートを示す。これに代えて、カバーはまた、買い物客が商品を出庫しているときに能動的磁石によって開いて保持されてもよい。加えて、カバーは、ダンパを有して、それらがシャッターを閉じさせなくてもよい。一態様において、2つのI/Oポートは、それらを異なって構成することにも有用であり得る。おそらくは、左側は、1/4に分割され、右側は、フルアクセスである。トートに応じて、それらは、区分化アクセス又はフルアクセス側に向けられてもよい。これに代えて、任意の適切な組み合わせが使用され得る。
システムのオペレーションは、概して、2つのタイプの業務である、トート取り出し/挿入業務及び注文ピックアップ業務を伴う。取り出し/挿入業務は、オペレータがOVM内の保管庫内に配置される新しいトートと到着したとき、配送のプロセス中に生じる。オペレータは、復路トートをI/Oインターフェースに運び、HMIと対話して、コントローラにアクセスパネルを完全開位置に開かせ、システム内のTボットによる取り出し/挿入業務を開始させる。各取り出し/挿入業務において、T-Botは、往路(典型的には空の)トートを保管庫から出庫し、それをI/Oインターフェースに輸送し、それを棚上に配置し、これに際して、オペレータは、それを取り出す。オペレータは、その後、Tボットが保管庫内に輸送する棚上に復路トートを配置し得る。取り出し/挿入業務は、それぞれ取り出し又は挿入される往路又は復路トートがなくなるまで、継続する。オペレータは、その後、履行センターに戻され、続いて将来の注文を収容するために再使用される、取り出された往路トートと共に離れる。
顧客が注文をピックアップするためにOVMに到着したとき、顧客は、I/OインターフェースでHMIと対話して、顧客の識別情報を検証し、これに際して、コントローラは、Tボットによって実施される1つ以上の注文ピックアップを開始する。各々のかかる業務は、その顧客によって注文されたアイテムを収容しているトートを保管庫から出庫し、トートをI/Oインターフェースに輸送し、それを棚上に配置する、Tボットによって開始する。棚上のOトートの到着に際して、コントローラは、アクセスパネルを動作させて、顧客の注文アイテムの上に即座に開口を作成し、これに際して、顧客は、アイテムをトートから取り出す。一度、全てのアイテムが取り出されると、コントローラは、アクセスパネルを閉じ、Tボットにトートを保管庫に戻すように命令する。
この説明は、顧客への電子商取引注文の移送に焦点を当てているが、同一システムが、小さいコンビニエンスストアで今日見出されるものに等しいSKUの品揃えを収容し得る、非常に大規模な製品販売機械を実装するために一般的に使用され得ることが容易に確認され得る。本出願において、トートは、注文トートではなく製品トートであり、HMIとの顧客対話は、遠隔履行センターから配送された、注文された製品をピックアップするのではなく、Pトート内に収容されたアイテムを注文することを伴うことになり、つまり、顧客の注文は、OVMで即座に履行される。その点において、同一OVMは、両方の機能を一度に実施し得る。
OVMの空間効率を例示するために、示される具体的な実施形態は、おおよそ幅が2メートル、長さ及び高さの両方が6メートルであり得、そのため、12平方メートルの設置面積を有する。ここで、実施形態は、340個のトートの最大保管容量を有し得る。複数の注文又はSKUが、それぞれOトート又はPトート内に収容され得、さらに効率的オペレーションのために必要な空のトート位置を許容するため、このOVMは、500~2,000の顧客注文及び/又はSKUを保管し得る。
ここで、図19を参照すると、制御システム450の概略図が示されている。制御システム450は、倉庫管理システム452、カスタマイズ可能なインターフェース層454、在庫及び性能データリポジトリ456、ロボット/車両マスタコントローラ458、ロボット車両内蔵コントローラ460、及びワークステーションコントローラ462を有し得る。追加のモジュールが、追加の設備、例えば、追加のマテリアルハンドリングモジュール、ロボット、安全性、又はその他を制御するために提供されてもよい。制御システム450は、より多い又はより少ないモジュールもしくはサブモジュールによってさらに構成されてもよい。ロボット/車両マスタコントローラ458は、スケジュールオプティマイザ、発送規則、注文管理、補充マネージャ、UI、ロボットマネージャ、トラフィックマネージャ、保管マネージャ、安全システムマネージャ、及びワークステーションマネージャなどのモジュールを有し得る。ワークステーションコントローラ462は、トート又は注文トートマネージャ、UI、安全システムマネージャ、ビジョンシステム及び照明コントローラなどのモジュールを有し得る。代替態様において、より多い又はより少ないモジュールが提供され得る。実施形態の一例は、オペレーションを実施するための機械によって実行可能な命令のプログラムを有形に具現化する、機械によって読み取り可能な非一時的プログラム記憶デバイス(例えば、メモリ456など)を備え得、オペレーションは、注文履行システムを少なくとも部分的に制御することを含む。
説明されるように注文履行システムは、少なくとも部分的に、任意の適切な組み合わせ又は部分的組み合わせで、単独又は他の構成要素及びサブシステムとの組み合わせで構成され得る、共通構成要素及びサブシステムを共有する。注文履行システムは、在庫(又は「ピッキングストック」)の保管用のマルチレベルラック構造を含み得、これは、保管庫内に製品を保持する棚モジュールのための床から天井までの全ての利用可能な体積を使用することによって空間利用を最大化するように概して構成され、棚モジュールは、通路によって分離され、これにより、ロボットが製品保管場所にアクセスし、かつ複数の「階層」に水平に細分され、各階層が複数の保管レベルを含む。注文履行システムは、移動可能ロボット(「ボット」)、自由移動する、即ち、システムの全部分への完全なアクセスを有し、かつ実施形態に応じて様々な移送及び輸送機能、例えば、ラック構造内の保管場所とワークステーションとの間の製品のコンテナの移動を実施する自律車両をさらに含み得る。注文履行システムは、ボット乗り継ぎ構造をさらに含み得、これにより、ボットは、ラック構造、ワークステーション及び所与の階層上のI/Oインターフェースに交差する平坦乗り継ぎデッキ上を水平に、かつ1つの階層(通路傾斜路)又は複数の階層(乗り継ぎ傾斜路)内の保管レベルのいずれかに交差する垂直路又は斜めの傾斜路上で垂直に、3次元に走行する。注文履行システムは、人又はロボットが、実施形態に応じて、ピックされた各個又はケースを注文コンテナ内に直接輸送するか、又は中間ロボットに輸送して、その後、注文コンテナに輸送する、ワークステーションをさらに含み得る。注文履行システムは、入力出力インターフェースをさらに含み得、これにより、製品は、ピッキングストックを補充するためにシステム内に導入され(入力)、ピックされた注文は、最終的に顧客に配送されるようにシステムから排出される(出力)。注文履行システムは、コンピュータ、ソフトウェア、及び通信構成要素を備える中央制御システムをさらに含み得、これは、システム全体のオペレーションを管理する。したがって、全体又は部分的に全ての適切な組み合わせが提供され得る。
代表的な注文履行システム、並びにそれらの準構成要素及びシステムの適切な組み合わせの文脈において、様々な運用シナリオ及びサブシステムが、ここで、より詳細に説明されることになる。
説明される注文履行技術は、主として、個々のアイテム単位(「各個」)に対する注文、例えば、在庫を補充するためにより小さなセルフサービス店舗によって行われた注文(例えば、薬、日用雑貨又はその他)、又はエンドユーザによって行われた注文(直販)を履行するために小売サプライチェーンでの使用のためのものであり得る。代替的に、又は組み合わせて、説明される注文履行技術は、ケースピッキング、例えば、セルフサービス店舗によってその在庫を補充するために行われた製品のケースに対する注文の履行に適用され得、商品対パレタイザプロセスを使用する。
これらの注文は、製品のコンテナの全ての移動を実施するために、閉じた、構造化された、3次元環境内で動作する、自由移動の移動ロボットを使用する「商品対ピッカー」プロセスで充填され得、該プロセスは、1)入ってくる製品コンテナを受容すること、及びピッキングストックを補充するためにラック構造内の保管庫内に配置すること、注文を履行する必要がある際にコンテナを保管庫から出庫すること、それらのコンテナを、人又はロボットが各個を取り出すピッキングワークステーションに輸送すること、その後、コンテナを保管庫に戻すこと、並びに最終的に空のコンテナを、別の使用サイクルに対して再充填されるようにシステムから排出することと、2)入ってくる空の注文コンテナを受容すること、それらを、未確定の顧客配送が保持されるように、注文された各個を受容する位置に配置すること、充填された注文コンテナを必要に応じて保管庫に配置すること、及び顧客への配送のために充填された注文コンテナをシステムから排出することと、を含む。移動ロボットは、システムの動作環境内で全ての3次元、即ち、2つの水平次元及び垂直次元で移動する自己充足能力を有することによって、全ての保管場所、全てのワークステーション、並びに全ての受容及び発送場所を含む、システムの動作環境内の全ての場所に直接、完全にランダムかつ自律的なアクセスを有し得る。2つの代替例が開示されており、それらの間の差異は、製品コンテナから注文コンテナへの輸送に使用されるプロセスに関する。1)直接載置実施形態において、ピックされた各個は、製品コンテナから注文コンテナに直接輸送され、これは、当分野で一般的に実施されるプロセスモデルであり、2)間接載置実施形態において、ピックされた各個は、製品コンテナ内に直接輸送されないが、中間ロボット内に輸送され、その後、中間ロボットが、それらを輸送し、それらを、割り当てられた注文コンテナ内に移送する。
直接載システム
直接載置システムにおいて、各個は、製品‐トートから直接、注文品‐トートへ移送される。このプロセスは、各移送の数を最小化にすることができるので、所定の用途に必要な設備投資を最小化にすることができる。以下で説明する間接載置実施形態と比較すると、プロセスには、いくつかの違いがある。第1の違いは、ワークステーションの特異性であり、すなわち、いったん所定の顧客注文からの注文品ラインを受け取るように指定されたO‐トートが所定のワークステーションに割り当てられると、それらの注文品ラインを遂行するための各個の取り出しは、その特定のワークステーションでのみ実行することができ、そのことは、それらの割り当てられた宛先に到達しようとしている間に互いに干渉するロボットによる遅延につながる可能性がある。第2の違いは、第1の違い及び多数のO‐トートが同時に処理されるマルチ注文ワークステーションの利用に関連し、そのことは、取り出しワークステーションが、他のすべての同時に実行可能なO‐トートと各取り出しリソースを共用しているので、所定のO‐トートの場合の注文完了待ち時間、すなわち、トートが取り出しワークステーションで費やす時間を延ばす。
直接載置システムは、8つの要素又はサブシステムを有し得る。製品トート(Product Tote、「P‐トート」)は、注文を履行するのに用いられる各個の取り出し在庫品のコンテナである。注文品‐トート(Order Tote、「O‐トート」)は、特定の注文を履行するためにすでに取り出されている各個のコンテナである。自立移動ロボットは、トートを移送及び搬送するロボット(T‐ボット)である。ボットタスクは、典型的には、2つのセグメントからなる往復トランザクションであり、第1のセグメントは、TSS内の保管場所からのトートの取り除き及び宛先への搬送であり、第2のセグメントは、その同じ宛先からTSS内の保管場所へのトートの返却であり、そのため、ボットはほぼ常時、トートがペイロードを搭載した状態で走行している。P‐トートを取り扱うT‐ボットはP‐ボットと称し、一方、O‐トートを取り扱うT‐ボットは、O‐ボットと称し、所定のT‐ボットは、トランザクションごとに役割を切り替えることができ、例えば、1つのトランザクションではP‐ボットとして実行することができ、その後すぐに、ちょうど次のトランザクションではO‐ボットとして実行することができる。トート保管構造(「Tote-Storage Structure、「TSS」)は、ロボットがトート保管位置にアクセスできるようにする通路によって分けられた保管場所にトートを保持するモジュールを棚に載せるために、床から天井までの利用可能なすべての立体空間を利用することによって、空間利用性を最大化するように全般的に構成された、保管したトート(P‐トート及びO‐トートの両方)及びその中で動作するボットのための構造的支持を提供している。ボット‐通行構造体(Bot-Transit Structures、「BTS」)は、ボットが三次元で、すなわち、ラック構造とワークステーションとを相互接続する平坦な通行デッキ上では水平方向に、また、複数の高度において、保管レーンとワークステーションとを相互接続する垂直軌道では垂直方向に走行することを可能にしている。代わりに、ボット‐通行構造体(「BTS」)は、通路傾斜路モジュールと、通行傾斜路と、通行デッキと、を備えていてもよい。取り出しワークステーションは、複数の高度において配列され、そこで人又はロボットピッカーが、P‐トートから各個を取り除き、それらを実施形態に応じて、O‐トート又はロボットに置く。中央制御システム(Central Control System、「CCS」)は、ソフトウェアと、コンピュータと、ネットワーク機器とからなり、システムは、(様々なロボットをすべて含む)システムリソースを管理し、注文履行プロセスの全体及び関連するすべてのプロセスを統合し、システムの人のオペレータ及び外部システムに対するステータス及び制御インターフェースを提供している。1つ以上の入力/出力(Input/Output、「I/O」)インターフェースにおいて、T‐ボットは、システムに入るトート(詰め込まれたP‐トート及び空のO‐トート)を受け取り、また、システムから出て行くトート(空のP‐トート及び詰め込まれたO‐トート)を放出する。
CCSによって直接又は間接的に制御される操作プロセス
P‐トートは、取り出しワークステーションへ流れ、それにより、T‐ボットは、注文済み製品を収容しているP‐トートを、TSS内の保管場所から出庫し、特定の目的の注文品トートの位置に基づいて、P‐トートを指定された取り出しワークステーションへ搬送し、その後、P‐トートをTSS内の保管場所へ返却する。典型的には、P‐トートは、最後に残っている各個が取り出されて、そのトートが空である場合でも、TSS内の保管場所へ返却される。返却された各P‐トートの保管位置は、同じT‐ボットによって取り扱われる次のトートとの近接に基づいて選択される。
O‐トートは、取り出しワークステーションへ流れ、また取り出しワークステーションから流れ、それにより、O‐ボットは、顧客によって注文された各個を詰め込むように、空のO‐トートをワークステーションへ配送し、また、詰め込まれたO‐トートをワークステーションから取り除き、詰め込まれたO‐トートの取り除き、及び空のO‐トートの配送は、典型的には、同じ往復トランザクションで行われる。典型的には、O‐ボットは、まず、空のO‐トートをTSS内の保管場所から取り除き、そのトートを、放出のためにI/Oインターフェースへ搬送し、即時に詰め込まれたO‐トートを取り出して、そのワークステーションから去る。そして、詰め込まれたO‐トートは、典型的には、顧客への配送が未履行であるTSS内の保管位置に搬送されるが、それらのトートは、代わりに、即時の配送のために、直接I/Oインターフェースまで搬送することもできる。TSSに保管されている詰め込まれた各O‐トートの保管位置は、同じT‐ボットによって取り扱われる次のトートとの近接に基づいて選択される。
ワークステーションにおける取り出し及び載置は、P‐ボットが、1つ以上の各個をすべてのP‐トートから取り除き、指定されたO‐トート内に置く人又はロボットピッカーにP‐トートを差し出す(以下で、より詳細に説明する)場合に行われる。
注文品の出荷及びO‐トートの誘導が行われ、それにより、T‐ボットは、TSS内の保管場所から(又は代わりに、取り出しワークステーションから直接)、顧客へ配送するためのシステムから放出すべき詰め込まれたO‐トートを取り除き、それらをI/Oインターフェースへ搬送する。ここで、空のO‐トートは、I/Oインターフェースを介してシステム内に誘導され、典型的には、T‐ボットによってTSS内の保管位置まで搬送され、そこで、取り出しワークステーションへの搬送が未履行の状態になるが、それらのトートは、必要に応じて即座にワークステーションへ直接、状況に応じて(及びより効率的に)搬送することができる。各々入ってくる空のO‐トートのTSSの保管位置は、同じT-ボットによって取り扱われる次のトートとの近接に基づいて選択される。
取り出し在庫品の補充及びP‐トートの再利用が行われ、それにより、T‐ボットは、I/Oインターフェースにおいて、入って来る詰め込まれたP‐トートを受け取り、それらをTSS内の保管場所(又は、場合により直接、取り出しワークステーション)へ搬送する。T‐ボットは、空のP‐トートをTSS内の保管場所から取り除き、補充するためにシステムから放出されるように、それらをI/Oインターフェースへ配送する。TSSに保管されている詰め込まれた各P‐トートの保管位置は、同じT‐ボットによって取り扱われる次のトートとの近接に基づいて選択される。
直接載置システム構成要素
P‐トート及びO‐トート
P‐トート及びO‐トートは、どのT‐ボットも、いずれかの一定幅のトート移送機構によって取り扱うことができ、そのため、P‐ボット及びO‐ボットの両方の役割を実行することができるように、寸法が同一になっているのが好ましい。例えば、どちらのトートも、600mmの長さと、400mmの幅と、300mmの高さの、幅広く使用されている標準サイズを有することができ、高さは、特定の製品の品揃え及び典型的な注文サイズのための最も有効な容積に基づく用途依存である。P‐トートは、各々が異なるSKUを収容することができる複数の区画に細分化することができ、この場合、そのトートは、「マルチSKU」P‐トートと呼ばれる(「SKU」は、最小在庫管理単位(stock-keeping unit)の頭字語であり、一意の製品を意味する)。同様に、O‐トートは、複数の区画に細分化することができ、又は、複数の独立した輸送用コンテナを収容することができ、この場合、そのトートは、「マルチ注文」O‐トートと呼ばれる。
トート保管構造(「TSS」)
トート保管構造は、トートを保持するための保管システムであり、通路で隔てられた複数のスチールラックモジュールを備えている。ラックモジュールは、フレームアセンブリを、トートを保管場所で支持する水平ビームをそれに取り付ける垂直柱として用いる。通路に面するビームの形状は、「ボットビーム」と呼ばれる、ボットのホイールのための走行面を提供するビームの底面からの水平方向伸長部を含む。棚のデザインは、ボットがトートを移送するのに用いる方法によって決まり、i)ボットがトートを持ち上げる場合、2つのビームは、必要な支持体にすぎず、また、トートは、縦1列だけ保管され(隣接する通路間に2つのトート)、ii)ボットが棚を横切ってトートをスライドさせる場合は、ビーム間のトート支持、例えば、金網が必要であり、ボットは、昇降移送と比較してコストがそれほどかからないが、保管ラックは、より多くのコストがかかる。しかし、スライド移送は、縦2列のトート保管を可能にし(隣接する通路間に4つ以上のトート)、そのことは、保管密度を向上させ、及び単列保管と比較して建築費が低下する。
トート保管構造は、「段」、すなわち、相互接続された保管レベルの群を形成するように、水平方向に細分化することができる。段数が多ければ多いほど、より多くのボットが、過度に混雑することなく、システム内で動作することができるので、段の数はスループット因数である。通路内での各段の細分化は、単一の「保管ゾーン」を作り出し、床が設けられて、それにより、メンテナンス技術者は、そのゾーンに入って、何らかの問題を解決することができ、単一のゾーンは、そのようなメンテナンスのための訪問中には、すべてのボットの活動を停止させなければならないが、システムの残りの部分は動作し続けることができる。
ボット‐通行構造体(「BTS」)
ボット‐通行構造体は、車道として機能する平坦な構造である通行デッキを有してもよく、それにより、ボットは、TSS通路と、取り出しワークステーションとの間の水平方向の2次元で移動することができる。デッキは、典型的には、スチール支持フレーム上の合板パネルで構成することができる。通行デッキは、複数の高度で垂直方向に、具体的には、ワークステーションレベルごとに位置付けられている。
BTS‐垂直方向の代替例
垂直方向軌道(又は、単に「垂直部」)は、それによって、ボットが、上下の垂直方向に移動して、通路内のどの保管レベルにも、又は、どのワークステーションレベルにも移動することができる構造的サブアセンブリである。通路の一端又は両端に通行デッキがあるか否かにより、各通路の一端又は両端に2つの垂直部がある。一方の垂直部は、上がる走行のためのものであり、他方は、下がる走行のためのものである。垂直部は、通路と通行デッキとの間に位置決めされ、上方垂直部は通行デッキに取り付けられ、下方垂直部は、通路に取り付けられている。図43A及び図43Bは、車両の等角図を垂直傾斜路1170と共に示す。ここで、ロボット1172は、垂直部1174を昇ることができる。ここで、カウンタレールは、カウンタベアリングが入ることのできる垂直方向の切れ目を有している。ここでは、ロボット1172が、左側から水平方向に入っている上方傾斜路用の受動スイッチ1176が示されている。図43Bでは、ロボット1172は、垂直部1174を昇っており、スイッチ1176は、ボットが昇るための方向から押し出されている。下方傾斜路の場合、スイッチは、通常、開いており、ボットが外側の水平方向レールに出られるように、押して閉じてもよい。各垂直部は、U字状溝に溶接された標準的なローラチェーンで構成されている4つの垂直方向チェーン軌道を含み、すなわち、ロボットの4つのスプロケットギヤ1178が、それらのチェーン軌道に係合している。ギヤ軸の端部においてベアリング1182に係合して、ボットのスプロケットがチェーン軌道に適切に係合したままでいることを確実にするカウンタレール1180が、各チェーン軌道に結合されている。ボットが垂直部に入っているか、又は垂直部から出ている場合に、ベアリングがカウンタレール溝に出入りすることを可能にするが、ボットが出ることなく、当該レベルを通る場合には、ベアリングが溝から離れるのを防ぐヒンジ式ゲートスイッチ1176が、各入口/出口レベルにある。また、各垂直部は、ボットが傾斜路に入るか、又は、傾斜路から出ることができる各高度における、対向するチェーン軌道間に位置決めされた1対の水平ボットレール1184も含み、該レールは、各保管レベルのボットビーム及び各通行デッキに接続している。レールピッチ(レール間の距離)は、通路のボットビームへの接続の箇所においては、通路の幅と同じであるが、チェーン軌道の近傍においては、上昇又は下降するボットが、レール間を通過することを可能にするために、ボットの幅よりもわずかに大きく広がっている。4つのチェーン軌道の各々の間近に隣接するボットレールには隙間が存在し、それにより、垂直部を上昇又は下降するボットのスプロケットホイールアクスルが、レールを通過することを可能にする。上方垂直部には、上昇中に、ボットが、そのスーパーキャパシタを再充電できるように、充電レールを備えてもよい。また、図41A及び図41Bも参照すると、それぞれ、垂直傾斜路1110を有する車両の側面図及び等角図が示されている。ここで、車両1140は、ロボットの垂直上昇構成で垂直部1114を昇る。この実施形態における違いは、ギヤ1142が、走行方向に対して直角であることである。ここで、ギヤ1142は、「外側水平方向軌道」内のギャップから伸長して昇る。ロボット車両には、サーボモータが、ロボット車両のレベル変動を維持し、またラッキング(racking)をなくすように調節できるように、ピッチ及び回転変動を検出するための電子レベルが設けられてもよい。また、図42A及び図42Bも参照すると、開示される実施形態の態様による車両の等角図が示されている。
次に、図47A及び47Bも参照すると、垂直部1262に係合しているロボット車両1260の等角図が示されている。図47Aは、「ユニシャフト(Unishaft)」ボット前部を示し、一方、図47Bは、「ユニシャフト」ボット後部を示す。また、図48A~図48Eを参照すると、直交駆動ユニットのリンク機構1290の端面図が示されている。また、図49A~図49Eを参照すると、直交駆動ユニットのリンク機構1320の背面図が示されている。また、図50A~図50Eを参照すると、直交駆動ユニットのリンク機構1320の等角図が示されている。図50Aは、ホイールイン、スプロケットイン、すなわち、ラックシステムを介して駆動しているときの位置を示す。図50Bは、ホイールアウト、スプロケットイン、すなわち、垂直ゾーンを介して水平に駆動しているときの位置を示す。図50Cは、ホイールアウト、スプロケットアウト、完全に伸長していないカウンタベアリング、すなわち、ボットが垂直部チェーンまで上昇駆動するときの位置を示す。図50Dは、ホイールアウト、スプロケットアウト、ロボット車両が下がるか、又は、水平レール上に着地する準備ができている状態でのカウンタベアリングアウトを示す。図50Eは、ホイールイン、スプロケットアウト、カウンタベアリングアウト、すなわち、ボットが水平方向のレールを介して昇っているときの位置を示す。
次に、図44A及び図44Bを参照すると、代替的な実施形態の垂直上昇車両の等角正面図が垂直傾斜路1200と共に示されている。また、図45A~図45Dを参照すると、それぞれ、直交駆動ユニット1230の端面図、側面図、上面図及び等角図が示されている。また、図46A~図46Dを参照すると、直交駆動ユニット1230の端面図が示されている。直交駆動ユニットのリンク機構駆動部は、中心リンクが垂直方向に作動している状態で示されている。図46Aは、ホイールイン、スプロケットインを示す。図46Bは、ホイールアウト、スプロケットインを示す。ここで、中心リンクの端部は同じ位置にあり、また、リンク機構は、ホイールが、ばねによって受動型に乗り越え駆動することを可能にする。図46Cは、ホイールアウト、スプロケットアウトを示す。図46Dは、ホイールイン、スプロケットインを示す。ここで、駆動ホイールは、ボットのホイールから離脱され、モータの中心から駆動されるスプロケットの中心までの距離は13mmほどであり、そのベルトを係合させて同時にスプロケットを駆動させる。ここで、リンク機構は、オーバーセンターラッチのような、垂直チェーン内のスプロケットの堅固な係合を水平方向に生じさせている。この実施形態では、上部スプロケットは受動型であり、また回転軸におけるボットの安定性のために使用され得る。
BTS‐受動型傾斜路代替例
通路傾斜路(受動型軌道の実施形態)は、所定の保管ゾーン(1つの通路の1つの段区間)内の保管レベルと、その段の通行デッキとを相互接続する構造的サブアセンブリ(モジュール)である。図37A~図37Cは、実施例の車両及び傾斜路990の側面図及び平面図を示し、図37Dは、実施例の車両及び傾斜路モジュール990′の側面図を示す。各通路傾斜路モジュールは、通行デッキと、相互接続された保管レベルのいずれかとの間をボットが移動するための経路を提供している。移動は、システムトポロジにより、双方向又は一方向のいずれか、すなわち、それぞれ、シングルエンド形又はダブルエンド形にすることができる。各傾斜路モジュールは、1つ1つが、ボット994の4つのホイールの各々のためのものである4つの直交傾斜路軌道992を含み、それらの直交傾斜路軌道は、U字状の溝に溶接された受動型ローラチェーンで構成されている。各軌道上のローラチェーンは、ロボットの4つのスプロケットホイールのうちの1つによって係合されている。4つの軌道は、ロボットが、直交傾斜路を上昇又は下降していくときに、水平状態を維持することを可能にする。各傾斜路モジュールはまた、ボットが傾斜路に入ることができ、又は、傾斜路から出ることができる各高度における傾斜路軌道間に位置決めされた1対の水平方向ボットレール996も含む。ボットレールは、一方の側において、傾斜路の上部で通行デッキに、及び他方の側においては、この保管ゾーン内の各保管レベルに接続している。傾斜路を下降するボットは、傾斜路の上部でのみ、通行デッキから傾斜路に入ることができ、また図37Dを見て分かるように、ゾーン内のどの保管レベルでも傾斜路から出ることができる(どちらの方向においても、逆の操作は必要ない)。傾斜路を上昇するボットは、保管レベルのうちの1つのみから傾斜路に入ることができ、かつ通行デッキへの傾斜路の上部でのみ傾斜路から出ることができる(どちらの方向においても、逆の操作は必要ない)。レールピッチ(レール間の距離)は、ピッチが増加する、傾斜路軌道近傍の「傾斜路ゾーン」を除いて、通路幅と同じである。4つの傾斜路軌道の各々の間近に隣接するボットレール内には隙間が存在し、それにより、傾斜路を上昇又は下降するボットのスプロケットホイールアクスルがレールを通過することが可能になる。
通行傾斜路は、システム内の複数の段を相互接続する構造的サブアセンブリである。各通行傾斜路は、相互接続された通行デッキ間、すなわち、段間をロボットが移動するための経路を提供している。通行傾斜路上での走行は、スループットを最大化するために、初期設定で一方向になっているが、1つ以上の通行傾斜路上での走行を妨げる動作上の問題の結果として必要な場合には、(より低いスループットでの)双方向にすることができる。基本的構造は、通路傾斜路の構造と同じであり、例えば、各入/出高度にボットレールを備えた4つのローラチェーン傾斜路軌道である。構成は、両端において、すべてのボットレールが、各段の通行デッキに接続している点が異なっている。傾斜路を上昇又は下降するボットは、どの段からも傾斜路に入ることができ、かつ他のどの段でも出ることができ、(最上段からを除いて)下降する場合の進入時、及び(最下段にを除いて)上昇する場合の退出時に、逆の操作が必要となる。上昇走行を伴う通行傾斜路には、ボットが、上昇中に、そのスーパーキャパシタを再充電できるように、充電レールが備えられている。
次に、図39Aを参照すると、車両の側面図が傾斜路1050とともに示されている。また、図39B~図39Eを参照すると、車両の等角図が傾斜路1050と共に図示されている。図39Aは、傾斜路1052及び軌道1054の側面図を示す。ロボット車両1056は、どのレベルでも傾斜路1052に入ることができ、また、どのレベルでも傾斜路1052から出ることができる。図39Aは、最下レベルで入ること及び最上レベルで出ることのみを示している。図39Bは、「傾斜路」1052を昇っているロボット車両1056を示している。昇りモードでは、それらのホイールは、それらが「外側水平軌道」間を上昇することを可能にするために、「中に(in)」引っ込められている。それらのホイールスプロケットは、「傾斜路」内に直線状に取り付けられた「受動型ローラチェーン」に係合するように「外に」伸長されている。図39Cは、傾斜路1052を昇っているロボット車両1056の拡大図を示す。「外側水平軌道」1054内の「切れ目」1058は、「スプロケットアクスル」1060が通過することを可能にしている。ここで、完全に受動型な軌道及び傾斜路システムは、その構造内にスイッチ又は移動部材がない状態で実現されている。図39Dは、「非傾斜路ゾーン」内のロボット車両1056を示す。「非傾斜路ゾーン」では、ロボット車両1056は、保管面積を減らすために、ロボット車両1056を可能な限り細長くするために、「内側水平軌道」上でホイール及びスプロケットを「イン(in)」にした状態で駆動する。ロボット車両1056が、昇ることなく「傾斜路ゾーン」を通過する場合、車両は、ホイールが「イン」の状態で、ロボット車両1056の幅を跨ぐ「外側水平軌道」に乗る、そのホイールを「外に(out)」伸長する。図39Eは、ロボット車両1056が、ちょうど最上レベルの傾斜路を出たことを示している。ロボット車両1060は、「内側水平軌道」に隣接する受動保管位置にトートを配送している。また、図40A~図40Dを参照すると、スプロケット1080が傾斜路に係合している状態のホイールの概略側面図を示す。ここで、カウンタベアリング1082は、カウンタレール1084に係合し、一方、チェーン1086は、スプロケット1088によって係合されている。図40A及び図40Bは、初期係合を示し、この場合、チェーンの噛み合いを可能にし、また係合摩耗を制限するために、ゴム製裏張りが設けられてもよい。図40C及び図40Dは、傾斜路をさらに前進していく状態を示している。
BTS‐能動型傾斜路代替例
能動型傾斜路はまた、ボットのスプロケットホイールによって係合される4つのローラチェーン傾斜路軌道も使用する。図38A~図38Dは、車両の側面図、端面図及び平面図を傾斜路1020と共に示す。ここで、車両1022は、傾斜路1024を昇るか、又は下降している。図は、受動型傾斜路構成に関する代替例を示している。この場合、傾斜路は、ロボットによって作動させることができる、又は、傾斜路上に位置付けられたモータで作動することができるスイッチ1026を含む。モータは、ロボットによって局所的に、又は、中央資材制御システム(Material Control System、MCS)によって命令される。ここで、傾斜路軌道は、受動型ではなく能動型であり、すなわち、各傾斜路の進入及び退出箇所には、スプロケットホイールがそれらのセグメントに係合したときに車両がとる経路を制御するために、複数のセグメントのうちのいずれかを適所に切り換えることができる機構がある。この傾斜路構造は、受動型軌道構造と比較して単純化されて、ロボットのコストを低減するが、複雑性及び傾斜路に関するコストが増大し、典型的な適用は、受動型軌道の実施形態を好むであろうが、保管場所をあまり必要としないが、高スループットを必要とする適用は、能動型軌道の方を好む可能性がある。
T‐ボット
T‐ボットは、ほぼ長方形のシャシー及びボディパネルを有する車両ロボットである。例として、図25A、図25B及び図25Cは、それぞれ、実施例の車両又はトートボット「T‐ボット」660の側面図、上面図及び端面図を示す。T‐ボットは、CCSとの通信用の無線LAN(802.11x)インターフェースを含む、オンボード制御のコンピュータシステムを有していてもよい。T‐ボットは、位置付け、ナビゲーション、ペイロード移送などに必要なセンサを有していてもよい。図33は、車両駆動部又はトート移送機構900の部分側面図を示す。T‐ボットは、ボットがP‐トート又はO‐トートを、そのペイロードベイと、TSS、ワークステーション、I/Oインターフェースにおけるトート載置位置との間で移動させる、トート移送機構900を有していてもよい。トートのスライドに関する代替例として、ロボット車両には、トートを持ち上げることができるようにするアセンブリが設けられていてもよい。ここで、図33は、1つの駆動モータを用いる、伸縮式のトート伸長及び持ち上げ/下ろし部の側面図を示す。スライドステージは、前に出ているステージに固定されたループベルト又はケーブルを用いて伸長される。第1の移動ステージは、ステージが、左又は右に十分に伸長した状態での持ち上げ及び下ろしを実行できるように、側面が楕円形の平行ベアリングを備えたチェーン駆動部に追従する。また、図34A及び34Bを参照すると、トート移送機構900が伸長された状態での実施例の車両930の等角図が図示されている。図34Aは、持ち上げていてもよく、又は、持ち上げていなくてもよい、直線状スライド伸長レールを備えたP‐ボット又はO‐ボットとして機能するロボット車両を示す。同様に、図34Bは、P‐ボット又はO‐ボットとして作動するロボット車両の底面図を示す。ロボット車両の底部の後部にあるキャスタホイールは、例えば、ラックシステム内又は傾斜路上にないときのデッキ上での操縦を可能にする。ここで、ロボットは、移送機構をロボットのいずれかの側(両利き)まで伸長することによってトートを車上に積載し、目的のトートを係合し、その後、引っ込めることによって、車上のトートを引き寄せる。さらに、ボットは、(すでにトートに係合されている)機構をいずれかの側まで伸長することによってトートを積み下ろし、トートを目的の位置に置き、トートを解放するし、その後、機構を引っ込める。ボットは、支持面の全域でトートをスライドさせることができ、又は、引っ込み/伸長の前にトートを持ち上げることができ、そのことは、トートの下の面を支持する必要性をなくすであろう。また、図31A及び図31Bを参照すると、それぞれ、車両840の側面図及び端面図が図示されている。また、図31C及び図31Dを参照すると、車両840の等角図が図示されている。図31Aは、ホイール842、スプロケット844及びトート846を示すロボット車両840の側面図を示す。上部左には、電子機器及びエネルギー蓄積用のウルトラキャパシタ848が見える。トート846は、示されているフラップ850と共に駆動ベルト848を用いて、保管場所に押し込まれ/引き寄せられる。
次に、図32を参照すると、車両駆動部870のホイール/スプロケットアセンブリの部分等角図が示されている。ここで、ソリッドスプロケットシャフト872は、中空駆動シャフト876内に収容されている中空ホイールシャフト874内に収容されている。これらのシャフトは、軸移動を可能にするために、IGUSポリマーブッシングによって連動及び分離されている。駆動シャフト876は、フランジベアリング878によって支持され、また示されている歯付きプーリ880によって駆動される。スプロケットの端部及びホイールシャフトは、独立して伸長されるか、又は引っ込められるスラストベアリングによって支持されている。伸長及び引っ込みは、リンク機構、伸縮ばねを備えたケーブル、又は、空気圧式アクチュエータによって駆動され得る。各ロボット車両は、4つの作動ホイールアセンブリを有し、各アセンブリは、アクチュエータにスライド可能に取り付けられている中空駆動シャフトに取り付けられた外側円筒形走行ホイールを有している。アクスル及びホイールは、作動時に、2つのホイール位置(引っ込み位置及び伸長位置)の間で伸長可能であり、かつ引っ込め可能である。次に、図30A~図30Dを参照すると、実施例の車両810の等角図が図示されている。これらの図は、ロボット車両のホイール及びスプロケットの4つの状態を示し、図34Aは、ホイールイン、スプロケットインを示し、図34Bは、ホイールアウト、スプロケットインを示し、図34Cは、ホイールイン、スプロケットアウトを示し、図34Dは、ホイールアウト、スプロケットアウトを示す。傾斜路に関連して説明されるであろうように、4つすべての状態が必要である。昇ることなく傾斜路ゾーンを通過する場合、その状態は、「外側水平軌道」に係合するためにホイール「アウト」である。「上方傾斜路」に入る場合、その状態は、「傾斜路ゾーン」に近づくときはホイール「アウト」であり、いったん、第1のホイールが第1の傾斜路を通過すると、スプロケットは「外に」伸長され、いったん、車両が昇り始めると、ホイールは、ロボット車両が、「外側水平軌道」間に収まることができるように、「中に」引っ込められる。傾斜路を昇っているとき、又は、傾斜路を下降しているときは、その状態は、ホイール「イン」、スプロケット「アウト」である。「上方傾斜路」を出て、出るべき軌道のすぐ上に昇るときは、その状態は、伸長されたホイール「アウト」であり、傾斜路を後ろ向きに「外側水平軌道」上に下へ下り、「水平軌道」に後ろ向きに上り、スプロケットを「中に」引っ込めて前方へ進む。「下方傾斜路」に入る場合、その状態は、傾斜路ゾーンに近づくときはホイール「アウト」であり、いったん、第1のホイールが第1の傾斜路を通過すると、スプロケットは「外に」伸長される。ロボット車両が後ろ向きで「外側水平軌道」を上った後、傾斜路を後方に上る場合、ホイールは「中に」引っ込められ、ロボット車両は、下方傾斜路に進む。「下方傾斜路」を出て、ロボット車両が、出るためのレベルに近づくと、ホイールは、「外側水平軌道」に着地するために「外に」伸長される。いったん、軌道上に乗ると、スプロケットは「中に」引っ込められる。いったん、「傾斜路ゾーン」を立ち退くと、ホイールは「中に」引っ込められる。また、図29A~図29Cを参照すると、同心シャフトとは対照的な平行シャフトを有している代替実施形態例の車両駆動部780が示されている。駆動部780は、エンコーダ及びブレーキ782を備えた駆動モータと、スプロケット及びベアリング784を備えた第1の駆動シャフトと、スプロケット及びベアリング786を備えた第2の駆動シャフトと、を有している。走行ホイールを水平面で走行させる。
ダイレクト‐載置ワークステーションの実施形態A
次に、図20A及び図20Bを参照すると、それぞれ、実施例のワークステーション480の立面図及び平面図が図示されている。直接載置ワークステーション480は、ピッカー対トートのマルチ注文ワークステーション構造であり、この場合、同時に詰め込まれている複数のO‐トート482は、保持ラック486上で静止したままの状態であり、また、ピッカー484は、各載置上の目的のトートまで移動する。この実施形態は、以下で説明するワークステーションの実施形態Bよりもシンプルにすることができるが、ピッカーの部分に関して、より多くの移動を必要とし、それにより、スループットが低下する可能性がある。
ワークステーションサブシステムは、トート保持ラック486を有している。ピッカー484の各側でピッカーのすぐ隣には、O‐ボット488による後方アクセスを伴う、1つのトート保持ラックがある。空のO‐トートは、O‐ボットにより保持ラック上に置かれ、詰め込まれるまでそこに留まり、その後、O‐ボットによって取り除かれる。P‐ボット用傾斜取付具490が、ピッカー484のすぐ前に無限軌道取付具として示されている。ここで、P‐ボット492は、一方の側から取付具490内に連続的に送られ、指定された数の各個を搭載したP‐トートから取り除くピッカーのために定位置で停止し、その後、他方の側から取付具の外部へ送られてワークステーションを出る。取付具は、ピッカー484が、搭載したP‐トート494に到達して、トートから各個を取り除くのを容易にするために、ボットをピッカー484に対して約30°傾けている。傾斜取付具と、場合により、取付具に通じている待機レーンには、ボットが、ワークステーションへの各移動時に、スーパーキャパシタを再充電できるように、充電レールが備え付けられている。マシン‐ビジョンシステム(Machine-Vision Subsystem、「MVS」)496が、ボット傾斜取付具の真上に取り付けられた状態で示されており、そこには、取り出し位置におけるP‐トートを見下ろす(必要に応じて、照明を含む)カメラアセンブリがあり、また、各保持ラックの上には、ラック上のO‐トートを見下ろすカメラアセンブリがある。それらのカメラは、ピッカーの手の移動に追従し、及び取り出し精度を確認するために、取り出し/載置トランザクションの前後に、目的のトートの内容物を分析するようにプログラムされているビジョンコンピュータに接続されている。ここで、ピッカーは、そのプロセスを容易にするために、グローブを着用してもよい。目的イルミネータが、各カメラアセンブリに取り付けられた状態で示されており、それは光源、例えば、カメラの視野内の任意のトート内の任意の位置を対象とすることができるレーザ又はスポットライトであり、その目的は、取り出すべき目的のSKUの位置と、取り出した各個を置くべき目的のO‐トート内の目的の位置との両方を照らすことにより、オペレータが取り出し/載置を正確に実行するのを支援することである。ピッカーインターフェースが示されており、そこでワークステーション制御コンピュータは、ピッカーからの情報を受け取り、かつピッカーに情報を提供することができ、すなわち、1)各取り出し/載置サイクルに伴ってデクリメントされる、目的のP‐トートから取り出すのに必要な各個の残りの数を表示する表示スクリーン498、及び2)ピッカーが着用するヘッドセット500、これは、ピッカーが合成音声入力を受信することが(任意選択的に背景音楽を聴くことも)できるイヤフォンスピーカーと、ピッカーが音声認識能力を介してコンピュータへ入力を提供することができるマイクロフォンと、を含む。ワークステーション制御コンピュータ(Workstation Control Computer、「WCC」)は、ワークステーションで各個を取り出すことに関連するすべてのプロセス及び活動を管理する。これは、CSSの一部として実行される「論理」コンピュータ、又は代替的に、1つ以上のワークステーションの制御に特化され、またネットワーク(有線又は無線)を通じて、CSSと通信する独立した物理コンピュータのいずれかとすることができる。WCCは、ピッカー、マシン‐ビジョンサブシステム、目的イルミネータ及びP‐ボットが、WCCの制御下で動作しているときに、それらとインターフェースし、すなわち、P‐ボットが、ワークステーション待機への入口に到達したときに、CCSは、そのボットの制御をWCCに渡す。
ワークステーションプロセスは、P‐ボットがすでに傾斜取付具内にあり、及びO‐トートが保持ラック上にある状態で始まり、ワークステーションにおいて詰め込むべき注文品ラインがこれ以上なくなるまで再帰的に繰り返される以下の工程を有することができる。WCCは、取り出し位置及び載置位置の両方を照らすように、2つの目的イルミネータを作動させる。MVSは、P‐トート及び目的のO‐トートの「以前の」画像を取り込む。WCCは、現在の注文品ラインに対して取り出されるように残っている各個の数と、目的のO‐トートを示すグラフィックの両方をスクリーンに表示し、また同じ情報に関する音声入力を、ヘッドフォンを介して合成する。MVSは、P‐トートを見下ろすカメラによって、取り出し中のピッカーの手の動きを追跡し、ピッカーが、正しいSKUを取り出していること、すなわち、手が、取り出した各個と共に取り出しゾーンから去ったことを確認し、MVSは、P‐トートの「以後の」画像を取り込み、「以前の」画像との比較によって、少なくとも1つの各個がP‐トートから取り除かれていることを確認し、WCCは、取り出すべき各個の数に関するスクリーン上の表示をデクリメントし、取り出した各個が、現在のSKUトランザクションの最後の物である場合、WCSは、P‐ボットに、傾斜取付具から退却するように命令し、次のP‐ボットに、傾斜取付具に送るように命令し、及び取り出し待機にあるすべての他のP‐ボットに、ボット位置を1つ進めるように命令し、このようにして、ピッカーがO‐トート内に載置している間に、P‐ボットのインデックス化が行われ、そのため、ピッカーが、P‐ボットの到着を待たなければならないということは決してない。MVSは、目的のO‐トートを見下ろすカメラによって、載置中のピッカーの手の動きを追跡して、ピッカーが、正しいO‐トート内の正しい位置に載置したことを確認し、すなわち、空いた手が載置ゾーンから離れた場合に、MVSは、P‐トートの「以後の」画像を取り込んで、「以前の」画像との比較によって、少なくとも1つの各個がすでにO‐トート内に載置されていることを確認する。
直接載置ワークステーションの実施形態B
次に、図21A及び図21Bを参照すると、それぞれ、実施例のトート対ピッカー型マルチ注文ワークステーション510の平面図及び立面図を示す。トート対ピッカー型マルチ注文ワークステーション510が示され、そこでは、ピッカー512は静止したままの状態で、載置位置に常に目的のO‐トートが1つだけあるように、O‐トート514が、到着するP‐トート516の順番に一致する順番でピッカーに差し出される。この構造は、実施形態Aと比較して、O‐トートを移動するが、ピッカーの部分に関して必要な移動が著しく少なく、かつより高いピッカースループットを可能にする機構を有している。
ワークステーションサブシステムは、取り出した各個をP‐トートから受け取る順番で、O‐トートを載置位置に移動させるトート取り扱いサブシステム(Tote-Handling Subsystem、「THS」)518を有し、セグメント化されたコンベヤ520と、垂直リシーケンサ522と、2つのクロス移送部524とを含む。セグメント化されたローラコンベヤの2つのレーン、すなわち、「載置レーン」526と「返却レーン」528が示されている。載置レーンは、ピッカーのすぐ右隣りに位置付けられ、トートをピッカーに向けて移動して通過させる4つのセグメントからなっている。「入力セグメント」は、O‐ボットが、空のO‐トートを置く箇所であり、各新たなトートは、「準備セグメント」まで前方に移動するまでセグメント上に留まっている。「準備セグメント」は、「載置セグメント」上の現在のO‐トートにすべてを載置することが完了した後に、各個を受け取るように次のO‐トートを保持する。「載置セグメント」は、ピッカーが、取り出した各個をその中に置く目的のO‐トートを保持する。「撤去セグメント」は、O‐トートを「載置セグメント」から離れて移動させ、すなわち、各トートは、その直後に、クロス移送部‐1によってコンベヤの返却レーン上に押し出される。返却レーンは、ピッカーから載置レーンの反対側に位置付けられ、またO‐トートを、載置レーンとは反対の方向に搬送する3つの論理セグメントからなっている。「返却セグメント」は、O‐トートを後にリシーケンサセグメント上へ移動する2つの物理的コンベヤセグメントを備えている論理セグメントであり、第1のセグメントは、載置レーンからトートプッシャー‐1を介してO‐トートを受け取り、第2のセグメントは、リシーケンシングセグメント用のバッファとして機能する。「リシーケンサセグメント」は、垂直リシーケンサ内の物理的セグメントのうちのいずれかによって異なる時間に占有される返却レーン内の論理位置である。「出力セグメント」は去っていく詰め込まれたO‐トートをリシーケンサセグメントから受け取り、O‐ボットによる取り出しのために保持する。垂直リシーケンサは、複数の物理的コンベヤセグメントサブアセンブリがそれに取り付けられる電動フレームを備えているアセンブリであり、垂直リシーケンサは、その物理的コンベヤセグメントのいずれかを、返却コンベヤレーンと位置合わせすることができ、またリシーケンサセグメントとして機能できるように、垂直方向に移動する。クロス移送部が示され、そこには、例えば、O‐トートを押すことにより、2つのコンベヤレーン間でトートを移送する2つの機構がある。クロス移送部‐1は、載置レーンの撤去セグメントからのトートを、返却レーンの返却セグメント上に移動する。クロス移送部‐2は、返却レーンのリシーケンサセグメントからのトートを、載置レーンの準備セグメント上に移動する。P‐ボット用傾斜取付具530は、ピッカーのすぐ前方の無限軌道式取付具として図示されている。P‐ボット532は、一方の側から取付具内に連続的に送られ、指定された数の各個を搭載したP‐トートから取り除くピッカーのために定位置で停止し、その後、他方の側から取付具の外部へ送られてワークステーションを出る。取付具は、ピッカーが、搭載したP‐トートに到達し、トートから各個を取り除くのを容易にするために、ボットをピッカーに対して約30°傾斜させている。傾斜取付具と、取付具に通じている待機レーンには、ボットが、ワークステーションへの各移動時に、スーパーキャパシタを再充電できるように、充電レールが備え付けられている。マシン‐ビジョンサブシステム(MVS)534が、ボット傾斜取付具の真上に取り付けられ、取り出し位置におけるP‐トート516を見下ろす(必要に応じて、照明を含む)カメラアセンブリであり、また、載置セグメントの上には、載置位置における目的のO‐トートを見下ろすカメラアセンブリが取り付けられている。すべてのカメラは、ピッカーの手の移動に追従して、取り出し/載置トランザクションの前後に、目的のトートの内容物を分析するようにプログラムされているビジョンコンピュータに接続されている。目的イルミネータが、各カメラアセンブリに取り付けられ、それは光源、例えば、カメラの視野内の任意のトート内の任意の位置を対象とすることができるレーザ又はスポットライトであり、その目的は、取り出すべき目的のSKUの位置と、取り出した各個を置くべき目的のO‐トート内の目的の位置の両方を照らすことにより、オペレータが取り出し/載置を正確に実行するのを支援することである。ピッカーインターフェースが設けられており、そこでワークステーション制御コンピュータは、ピッカーからの情報を受け取り、またピッカーに情報を提供することができる。すなわち、1)表示スクリーン536である。
ワークステーションプロセスは、P‐ボットがすでに傾斜取付具内にあり、及びO‐トートがTHS内にある状態(載置位置における目的のO‐トートを含む)で始まる以下の工程を有することができ、それらの工程は、ワークステーションにおいて詰め込むべき注文品ラインがこれ以上なくなるまで再帰的に繰り返される。WCCは、取り出し位置及び載置位置の両方を照らすように、2つの目的イルミネータを作動させる。MVSは、P‐トート及び目的のO‐トートの「以前の」画像を取り込む。WCCは、現在の注文品ラインに対して取り出されるように残っている各個の数をスクリーンに表示し、及び同じ情報に関する音声入力を、ヘッドフォンを介して合成する。MVSは、P‐トートを見下ろすカメラによって、取り出し中のピッカーの手の動きを追跡して、ピッカーが、正しいSKUを取り出ししていること、すなわち、手が、取り出した各個と共に取り出しゾーンから去ったことを確認する。MVSは、P‐トートの「以後の」画像を取り込み、「以前の」画像との比較によって、少なくとも1つの各個がP‐トートから取り除かれていることを確認する。WCCは、取り出すべき各個の数に関するスクリーン上の表示をデクリメントする。これが、現在のSKUトランザクションの最後の取り出しである場合、WCSは、P‐ボットに、傾斜取付具から退却するように命令し、次のP‐ボットに、傾斜取付具に送るように命令し、及び取り出し待機にあるすべての他のP‐ボットに、ボット位置を1つ進めるように命令し、このようにして、ピッカーがO‐トート内に載置している間に、P‐ボットのインデックス化が行われ、そのため、ピッカーが、P‐ボットの到着を待たなければならないということは決してない。MVSは、目的のO‐トートを見下ろすカメラによって、載置中のピッカーの手の動きを追跡して、ピッカーが、目的のO‐トート内の正しい位置に載置したことを確認し、すなわち、空いた手が載置ゾーンから離れたことを確認する。MVSは、P‐トートの「以後の」画像を取り込んで、「以前の」画像との比較によって、少なくとも1つの各個がすでにO‐トート内に載置されていることを確認する。これが、このサイクルでの現在の目的のO‐トートに対する最後の載置であった場合には、すなわち、次の載置は、異なるO‐トートのためである場合、WCCは、THSに、マルチトート、マルチ工程移動シーケンスを実行させる。現在の目的のO‐トートは、載置セグメントから撤去セグメントへ向かって前方に移動され、同時に、準備セグメント上のO‐トートは、載置セグメント上の現在の目的のO‐トートとして定位置に着くように前方に移動される。クロス移送部‐2は、O‐トートを、リシーケンサセグメントから準備セグメントへ移動させ、又は、入力セグメント上の空のO‐トートが、準備セグメント上に移動される。クロス移送部‐1は、前の目的のO‐トートを、撤去セグメント全域から、返却セグメントの受取り部へ移動させる。返却セグメントのバッファ部上のO‐トートは、現在空のリシーケンサセグメント上に向かって前方に移動される(及びトートが、その最後の各個を受け取っている場合には、その移動は、出力セグメント上まで続行し、それは、O‐ボットによる取り出しを待つ)。前の目的のO‐トートは、返却セグメントの受け取り部から、そのセグメントのバッファ部まで移動する。垂直リシーケンサは、必要に応じて、そのコンベヤセグメントのうちの1つを、リシーケンシングセグメントとして、すなわち、次のO‐トートが準備セグメント上に置かれるセグメント、又は、次の準備トートが、入力セグメントから来る空のO‐トートである場合には、空のセグメントとして載置するために、垂直方向に移動する。
次に、図23A、図23B及び図23Cを参照すると、それぞれ、実施例のワークステーション570、570′及び570″の概略等角図が図示されている。図23Aは、例示的な直接載置ワークステーションを示し、オペレータ572は、それらのワークステーションの前方の製品ボット574から、ワークステーションに隣接する注文品トート576内に移送する。注文品トートは、いったん、製品が置かれると、注文品ボットによって置かれて取り出される。オペレータが、注文品ボット上に留まっている注文品トート内に直接、製品を置く代替例がある。製品ボット及び注文品トート/注文品ボットをワークステーションとしてマッチングさせることは、同期した発送を必要とする。図23Bは、各個ボット578を用いて製品を中に移送しているオペレータ572を示す。この間接載置ワークステーションは、製品ボット及び各個ボットの連続フローを非同期動作で可能にする。各個ボットは、注文品トート位置まで走行して、製品を置く。各個ボットは、それらのコンパートメントを利用して、3つ以上の注文品トートの配送を実行することができる。各個ボットに対する代替例として、オペレータは、製品を注文品トートへ配送する各個ドローン内に製品を置いてもよい。そして、各個ドローンは、取り出された製品トートから自動的に取出して、その製品を直接、注文品トートへ搬送する。図23Cは、直接及び間接混合載置ワークステーションを示す。ここで、ロボット車両は、ワークステーションを、要求に応じて、柔軟に構成及び動作させることができるようになっている。前方には、取り出し及び置き位置を指示する光ビーム580が、オペレータ572の上に図示されている。加えて、すべてのオペレータの移送が正しいことを確実にするために、マシンビジョンソフトウェアを備えた高解像度カメラが、ワークステーションの上に位置付けられている。
次に、図24Aを参照すると、実施例の自動化されたワークステーション600の概略等角図が示されている。また、図24Bを参照すると、実施例の自動化されたワークステーション630の等角図が示されている。代替的な実施形態として、人のワークステーションを、自動化された製品ボット対注文品トート(直接載置)又は製品ボット対各個ボット(間接載置)ワークステーションと置き換えることができる。図24Aは、速度及び高信頼性のためのデュアルガントリシステム602を示す。各ガントリは、例えば、真空、多関節及び様々な製品の各取り出しを可能にするのに適合する複数の把持部を有している。代替例として、ワークステーションは、各種類向けに構成することができる。図24Bは、示されているガントリに対する代替例として用いてもよい6軸関節ロボット632を示す。
入力/出力(「I/O」)インターフェース
I/Oインターフェースは、システムに入って来るトート(詰め込まれたP‐トート及び空のO‐トート)のための進入ポイント、及び出て行くトート(空のP‐トート及び詰め込まれたO‐トート)のための退出ポイントである。T‐ボットは、I/Oインターフェースと、システム内でのトートの起点位置又は宛先位置との間で、すべてのトートを搬送する。一態様では、これは、複数の双方向ベルトコンベヤスパーを有するサブシステムでもある。各スパーは、システムを、それがその中で動作する設備の残りの部分に接続する単一の一方向入力/出力コンベヤラインに接続し、入って来るトートは、このコンベヤライン上で流入し、また、出て行くトートは、同じコンベヤ上を同じ流れの方向に流出する。各コンベヤスパーはさらに、ベルトコンベヤの2つの物理的セグメントを備えている。入力/出力コンベヤラインから最も遠くに(及びI/Oインターフェースの通行デッキに最も接近して)位置付けられ、入って来るトートを保持するインバウンドセグメントと、出て行くトートをI/Oコンベヤライン上へ移動させる前に、それらのトートをほんのしばらく保持するアウトバウンドセグメントである。トート交換トランザクションを実行するときに、T‐ボットが占有する複数のボットスパーが示されている。各ボットスパーは、傾斜路モジュールに用いられるものと同様の1対のボットレールを用いて構成されている。ボットスパーの数は、コンベヤスパーの数よりも少ない数であり、また、ボットスパーは、隣接するコンベヤスパー間に位置決めされているため、各ボットスパーの両側でT‐ボットにアクセス可能なコンベヤスパーがあり、さらに、外側の2つを除く各コンベヤスパーは、2つのボットスパーからアクセスすることができる。
I/Oインターフェースを通って流れるトートのプロセスは、以下の工程を有していてもよい。入って来る各トートは、入力/出力コンベヤラインから、空のコンベヤスパー上に移送されて、まず、コンベヤラインのすぐ近くに隣接するアウトバウンドセグメントに着き、その後、すぐにインバウンドセグメントへ移送されて、そこで、T‐ボットによる取り出しを待つ。(出て行くトートを搭載した状態で)I/Oインターフェースに着く各T‐ボットは、入って来る目的のトートがすでにインバウンドセグメント上で待機している状態で、コンベヤスパーに隣接する空のボットスパーに入る。T‐ボットは、まず、待機中の入って来るトートの傍を通過して、ボットスパーの遠端へ行き、コンベヤスパーのアウトバウンドセグメント上に搭載されていた、出て行くトートを下ろす。そしてすぐに、T‐ボットは、目的の入って来るトートと位置合わせするために逆方向に移動し、それを車上に移送してボットスパーから去り、トートをその宛先位置(典型的には、TSS内の保管位置であるが、場合により取り出しワークステーション)まで搬送する。T‐ボットがすでにコンベヤスパーのアウトバウンドセグメント上に置いている、出て行くトートは、最初の機会で、入力/出力コンベヤライン上に移送されて、システムから離れて搬送される。
間接‐載置システム
間接載置システムにより、各個は、製品‐トートから、O‐トートではなく、各個ボット(Each-Bot、「E‐ボット」)と呼ばれるロボットへ移送され、すなわち、E‐ボットは、その後、T‐ボットによって注文品積載構造体(Order Loading Structure、「OLS」)へ搬送され、そこで、それらは、取り出した各個を目的のO‐トート内に移送する。この方法による、取り出しと載置を切り離すことの基本的な恩恵は、履行のためのワークステーションの特異性をなくすことであり、すなわち、任意の注文品ラインを任意のワークステーションで取り出すことができる。1つの結果は、ボットが、例えば、最も近いワークステーションへ及び/又は取り出し待機内に最小数のP‐ボットがあるワークステーションへ行くことにより、「より楽な経路」を取ることができるため、直接‐載置システムと比較して、ワークステーションへのアクセスのためのP‐ボットによる競合がかなり少ないということである。しかしながら、さらにいっそう重要な利点は、所定のO‐トートに割り当てられた複数の注文品ラインを、複数のワークステーションにおける並行履行のために複数のT‐ボットに割り当てることにより、注文完了待ち時間を劇的に減らすことができるということである。その結果、システムは、ほんの数分ほどで大きな注文を履行することが可能になるであろう。直接‐載置と比較したこの実施形態の主なデメリットは、より多くの設備投資を必要とし、及びパッケージング密度がそれほど高くはなく、そのことは、注文品をトラックで顧客まで配送しなければならない場合に、搬送コストを増大させる可能性があるということである。
システムは、上述した直接‐載置の実施形態と同じ要素/サブシステムに加えて、2つの追加的なものを含む。各々が、ピッカーのワークステーションで、O‐トートのような取り出した各個を受け取ることができるように、O‐トートと同一の外側寸法エンベロープを有する「E‐ボット」、「ポータブル」ロボットは、T‐ボットによる搬送中に、それらの各個を保持し、取り出した各個を目的のO‐トート内へ移送し、E‐ボットは、T‐ボット及びコンベヤを通じて移動する。E‐ボットを運ぶT‐ボットは、「ET‐ボット」と呼ばれる。
間接載置システム構成要素
P‐トート、O‐トート及びTSSは、上述した直接‐載置システムと同じであってもよい。
注文品積載構造体(Order-Loading Structure、「OLS」)は、E‐ボットによる履行のためにO‐トートを保持し、またE‐ボットによる各個のそれらのO‐トート内への移送を容易にするために設計されたラック構造であり、好適な実施形態において、OLSは、TSSの特別な区画である。そのすべてがCCSによって直接又は間接的に制御される動作プロセスは、次のとおりであり得る。取り出しワークステーションへのP‐トートの流れは、上記の直接‐載置システムに関して説明したのと同じであってもよい。OLSへの、及びOLSからのO‐トートの流れ、及び顧客への発送は、以下のとおりである。OLSは、O‐トートを積載する場合にのみ用いられ、それらの中間保管には用いられないので、トートを交換する際に用いるために、トートの位置が意図的に空いたままになっていることを除いて、空であり、詰め込まれるのを待っているか、又は、詰め込まれている最中のO‐トートは絶え間なく詰め込まれ続ける。詰め込まれたO‐トートは一般に、いったんすべての計画されたすべての各個を収容すると、すぐに取り除かれる。CSSは、O‐ボットに、その計画した最大容量までO‐トートを詰め込ませることによってOLSを初期化して、いずれかの目的の詰め込み済みのO‐トートにかなり近い、空いているトート位置が常にあるように、十分な数の空いているトート位置を残し、そこで、O‐ボットは、該詰め込まれたO‐トートを取り除く際に、同じ移動時に空のO‐トートを置くことができる。O‐トートは、各個をO‐トート内へ移送する際に占有するために、E‐ボットのための空きスペースが各トートの真上にあるように、1つ置きのレベルにだけラック上に置かれる。任意の指定された組の注文品ラインを受け取るために、OLS内の任意の空のO‐トートを割り当てることができ、そのため、CCSは通常、新たなO‐トートを作動させる必要があるときはいつでも、最も混雑していない積載レーン上のO‐トートを常に選択することにより、作業負荷を均等に分散しようとする。いったん、能動型なO‐トートの詰め込みが完了すると、O‐トートをOLSから取り除き、それを、顧客への即時の配送のためにI/Oインターフェースへ、又は、中間保管のためにTSS内へ搬送するために、O‐ボットが割り当てられる。目的のO‐トートの位置へ走行する直前に、O‐ボットは、典型的には、空のO‐トートをI/Oインターフェース又はTSSのいずれかから取り上げ、それをOLS内の目的のO‐トートに近接した位置に置いて、作動を待つために、詰め込まれたO‐トートを、空のO‐トートと効率的に置き換える。取り除いたO‐トートがTSSの保管場所に行く場合、その保管位置は、同じT‐ボットによって取り扱われる次のトートに対する近接に基づいて選択され、後の、O‐トートの顧客への発送は、上述した直接‐載置システムの場合と同じである。取り除かれたO‐トートが、システムからの即時の放出及び顧客への配送のためにI/Oインターフェースへ行く場合、出力のために用いられるボットスパーは、同じT‐ボットによって取り扱われる次の入って来るトートに基づいている。ワークステーションでの取り出しのために、P‐ボットは、1つ以上の各個をすべてのP‐トートから取り除き、指定されたE‐ボット内に置く(以下で、より詳細に説明する)人又はロボットピッカーにP‐トートを差し出す。OLSでの載置のために、T‐ボットは、各個を含むE‐ボットをワークステーションで取り上げ、E‐ボットが各個を1つ以上のO‐トート内に移送できるようにOLSまで走行する。このような各移送の場合、a.ET‐ボットは、(トートのいずれかの端部にある可能性のある)目的のO‐トートに隣接する通路、及びO‐トートのレベルの上の1つの積載レベルに入ることができる。ET‐ボットは、目的のO‐トートのすぐ上の位置まで走行し、E‐ボットの中心を、下の目的のO‐トートの中心に位置合わせする。b.T‐ボットは、移送すべき各個を収容している各個ハンドラが、目的のO‐トートの真上にあるように、E‐ボットをラック上に伸長させる。c.そして、E‐ボットは、各個ハンドラに、収容された各個を目的のO‐トートまで移送させる。各個ハンドラの実施形態により、これは、各個の制御されていない降下、又は、穏やかな制御された降下であってもよい。d.移送が完了した後、ET‐ボットは、E‐ボットを車上に戻して引っ込め、次の目的のO‐トートに進むか、又は、より多くの各個を受け取るためにワークステーションへ戻る。取り出し在庫品の補充及びP‐トートの再利用は、上述した直接‐載置システムの場合と同様に行われる。
OLSは、完全に独立した構造とすることができるが、OLSとして機能するように、TSS内の特定の通路に特化するように設けてもよく、それにより、追加的な通行デッキが必要となることを避けられる。OLS通路は、それらの長さをかなり短くすることができること、及び棚は、典型的には、奥行きがなく、好ましくは、通常のトート保管TSSの場合と同様に、少なくとも2つのトートの代わりに、隣接する通路間で1つのトートだけを保持することを除いて、通常の保管通路と同一に構成してもよい。この違いの理由は、ET‐ボットに、(2つの最も外側の棚モジュール上のトートを除いて)一方の側だけの代わりに、目的のO‐トートの両側へのアクセスを与えることであり、そのことは、詰まりによる遅延の可能性を大幅に少なくするであろう。「積載レベル」という用語は、「保管レベル」ではなく、ボットがそこで動作することができる各個別の高度を指すのに用いられている。O‐ボットは、O‐トートを、OLS内の1つ置きのレベルに、例えば、奇数の積載レベル(底部から頂部まで番号を付ける)に置き、ET‐ボットは、より高い1つ置きのレベル、例えば、偶数の積載レベルで動作する。
BTS及びT‐ボットは、上述した直接‐載置システムの場合と同じであってもよい。
E‐ボット、各個ハンドラ及び各マニピュレータ
次に、図26A、図26B及び図26Cを参照すると、それぞれ、実施例の各個ボット「E‐ボット」モジュール690の端面図、側面図及び上面図が示されている。また、図27A、図27B及び図27Cを参照すると、それぞれ、E‐ボットモジュール690を備えた実施例の車両720の側面図、上面図及び端面図が示されている。E‐ボットは、O‐トートと同一の物理的寸法を有する自律移送機構とすることができ、それは各個を受け取り、搬送中にT‐ボットによってそれらを保持し、その後、各個を目的のO‐トート内に移送する。E‐ボットは、O‐トートの同じ幅及び長さと、ボットの全高が、所定のシステム内で動作できる最大値になるような高さと、を有する構造フレームを有していてもよい。ロボットの動作を制御する制御マイクロコンピュータは、CCSと通信する無線ネットワークインターフェースを備えてもよい。ロボットの動作に電力を供給する再充電可能なバッテリが設けられてもよい。E‐ボットが使用されていない場合、バッテリを再充電するための電力を供給するOLS内の区画に保管してもよい。その所要の機能を実行するのに必要なセンサ群からなるアレイが設けられてもよい。各々が、各個を受け取って保持する複数の各個ハンドラ693は、ロボットの制御マイクロコンピュータの制御下で、各個をO‐トートへ移送する。所定の各個ハンドラ内に置かれたすべての各個は、同じ製品からなっていてもよく、また単一の注文品ラインに関連していてもよいが、複数の各個ハンドラを、必要に応じて、単一のマルチユニット注文品ラインに用いることができる。各個ハンドラの2つの実施形態が記載される。
固定幅の各個ハンドラ
次に、図35A、図35B、図36A及び図36Bを参照すると、固定幅各個ハンドラ963を備えた実施例のロボット車両960の等角図が示されている。図35Aは、各個ボットとして機能するロボット車両の平面図が示されている。ロボット車両は、それを各個ボットに変形させることを可能にするために、各個モジュール962を引き出している。この各個モジュール962は、「各個」を注文品トート964に載せることを可能にする作動底部ホッパードアを備えた3つのコンパートメントを有している。図35Bは、各個ボットの側面図を、下の注文品トート964と共に示す。ホッパードアは、製品を各個ボット962から注文品トート964に置くことができるように開いた状態で示されている。図36Aは、注文品トート964の上の各個ボット962の別の図を示す。図36Bは、上から見た、ホッパードアを備えた各個ボット962を示す。ホッパードアとは対照的に、以下で説明するように、引っ込め可能な構造資材を、製品を注文品トートまで下ろすのに用いてもよい。固定幅各個ハンドラは、その幅を、中に置かれた各個に合うように変えることができない複数のコンパートメントからなる。各コンパートメントの床は、収容された各個を底部から落下させて、目的のO‐トート内に入れるために、例えば、航空機の爆弾倉ドアのようなアクチュエータによって開くことができる。この実施形態は、機構的にシンプルであり、またすべての各個を、各個ハンドラの固定幅に合わせることができるように、物品の寸法範囲が十分に制限されている用途、及びO‐トートの高さよりも高い最大高さから落下する各個が、それがO‐トート内部でぶつかる落下済みの各個を損傷させないように、取り扱われる製品が壊れやすくない用途に適している。
可調幅の各個ハンドラ
次に、図26~図28を参照すると、可調幅各個ハンドラは、各々が、1対のマニピュレータと共に、各個の寸法の広範な変動に適応することができ、また落下をわずかに伴うか、又は全く伴わない各個の穏やかな移送を実行することができる複数の可撓性積載キャリヤ692からなる。積載キャリヤ692は、吊り下げ式のファイルフォルダに形が似ている。それは、柔軟な材料からなる矩形のフォルダシートから構成され、その幅は、O‐トートの幅よりも小さく、該シートは、各端部において、堅い吊り下げバーに取り付けられている。各吊り下げバーは、実際には、2つの独立したセグメント、すなわち、E‐ボットの全幅であり、また積載キャリヤの吊り下げ手段を形成しているハンガーセグメント694と、ハンガーセグメントに付着し、かつハンガーセグメントから取り外すハンドルセグメント696とからなっている。ハンドルセグメントは、フォルダシートに永続的に取り付けられ、またフォルダシートと同じ幅である。積載キャリヤの受取り及び搬送機能は、2つの吊り下げバーを一緒に、またE‐ボットフレームの両側に置かれた端部を持って行くことによって実現される。そして、引き出し内の吊り下げファイル内に資材を入れることができる方法と同じ方法で、可撓性フォルダシートが、各個を中に置くことができるポーチを形成するように折れ曲がる。
各マニピュレータ
各マニピュレータ698は、マニピュレータを、それによって吊り下げ積載キャリヤの上で、E‐ボットの長さに沿って前後に移動させることができる直線動作のための装置を含む。吊り下げバーのハンドルセグメントを把持しかつ取り扱う装置が示されている。電動ローラなどの、ケーブルによって取り扱い装置に取り付けられた回転運動用装置を用いて、マニピュレータは、積載キャリヤを下降及び上昇させることができる。制御マイクロコンピュータの制御下で協働して動作する2つのマニピュレータは、図28A~図28Fを見て分かるように、以下の工程を実行することによって、各積載キャリヤの開口の幅を調節する。すなわち、a)各マニピュレータは、それ自体を、積載キャリヤの吊り下げバーの1つの上に位置決めして、それを吊り下げセグメントから取り外すことなく、ハンドルセグメントを把持する。b)一方又は両方のマニピュレータは、E‐ボットの長さに沿って直線状に移動し、それによって、一方又は両方の吊り下げバーを移動させて、互いに向かって移動させることにより、積載キャリヤの開口のサイズを小さくし、及び互いに離して移動させることにより、開口を大きくする。制御マイクロコンピュータの制御下で協働して作動する2つのマニピュレータは、以下の工程を実行することにより、各個を積載キャリヤからO‐トートへ移送する。すなわち、a)各マニピュレータは、それ自体を、積載キャリヤの吊り下げバーの1つの上に位置決めし、ハンドルセグメントを把持し、それを吊り下げセグメントから取り外す。b)両マニピュレータは、ハンガーセグメントからの離間距離を十分に形成するように、互いに向かって移動する。c)両マニピュレータは、回転運動手段を作動させて、底部が、トート内の下の最も高い物体のすぐ上になるまで、積載キャリヤをトート内へ下げる。d)一方のマニピュレータは、回転の方向を逆にし、他方のマニピュレータは、同じ方向の回転を続け、両マニピュレータは、互いに向かってゆっくり移動する。このことは、フォルダシートの一端を上方へ引っ込めさせ、また他端を下方へ移動させ続け、フォルダ内に収容された各個は、フォルダシートの素材に沿ってスライドし、また定位置で転がってもよい。e)最終的に、マニピュレータは協働し、フォルダシートは、十分に垂直になり、ある箇所で、収容された各個は、積載キャリヤからO‐トート内へ落下する。f)その時点で、積載キャリヤの下端を取り扱うマニピュレータ、及び今や空の積載キャリヤは、マニピュレータまで戻して引っ込められる。
間接載置ワークステーション
次に、図22A及び図22Bを参照すると、それぞれ、実施例のワークステーション540の立面図及び平面図が示されている。どちらのワークステーションの実施形態も、例えば、直接載置ワークステーションA又はBに用いることができるが、トート対ピッカーバージョンBは、ピッカースループットがより高くなる可能性があり、及び「任意のワークステーションでの任意の注文品ライン」という性能によって可能となる、より高いP‐ボットスループットを活かしてもよい。どの実施形態に関するワークステーションの基本的な動作は、本質的には、上述した直接‐載置の実施形態と同じであるが、特定の注文品ラインを履行するために、各個が積載キャリヤに置かれるまで、E‐ボットは、どの特定の顧客の注文品にもつながれていないということに関連する以下の違いを伴う。注文品ラインのE‐ボット及び積載キャリヤへの割り当ては、本質的に任意であってもよく、そのため、取り出した各個は、典型的には、順番に積載キャリヤに入れられ、すなわち、E‐ボット542は、E‐ボットが各P‐ボットの到着から、すべての積載キャリヤが詰め込まれ、及び546取り出し及びT‐ボットによるOLSへの搬送の準備ができるまで、その積載キャリヤ544の各個を次々に詰め込む。各P‐ボットのワークステーションへの到着に先立って、目的のE‐ボットは、この積載キャリヤに入れられる各個の寸法に基づいて、各積載キャリヤの開口を特定の幅に設定するように、CSSによって命令される。ワークステーションの実施形態Bの垂直リシーケンサは、間接‐載置モデルの下での取り出し動作中には、本質的に作動しなくてもよい。空のE‐ボットは、ワークステーションへの到着時に、載置コンベヤラインの入力セグメントに載置されて、載置セグメントにおいて、すべての積載キャリヤが詰め込まれるまで、このラインを通って単純に進み、その時点では、それは返却コンベヤラインまで移送されて、リシーケンスセグメントを直接通って、それがT‐ボットによる取り上げを待っている出力セグメントまで移動する。
I/Oインターフェースは、上述した直接‐載置システムの場合と同じであってもよい。
システムトポロジ
主にピークスループット要件により、所定のシステムに用いることのできるシステムトポロジのいくつかの変形例がある。最もシンプルなものから最も複雑なものまであり、それらは以下を含む。
シングルエンド形の双方向フロー
ワークステーション及びボット通行構造体は、TSSの一方の端部のみに位置付けられている。T‐ボットは、一方の端部でのみ通路を出入りするので、通路内での走行は、当然のことながら双方向である。ワークステーションレベルでの出入りの箇所は混雑するので、通路の数と、ワークステーションレベルの数は、システムのスループット能力を決める際の要因である。すなわち、通路及びワークステーションレベルが多ければ多いほど、システム内では、このシステムのスループット能力は、より大きくなる。このトポロジは、低位から中位のスループット要件を伴う用途に適している。
ダブルエンド形の双方向フロー
ワークステーション及びボット通行構造体は、通路内での双方向走行を伴って、TSSの両端部に位置付けられている。通路の出入り箇所の数と、ワークステーションレベルの数(これらは、各側で等しいと仮定する)を2倍にすることにより、このトポロジは、高スループットを伴う用途に適している。また、それは多くの場合、目的のSKUの位置に最も近接して位置付けられているボットへの割り当てに関する優先度を与えることによって、走行回数を最適化することができるので、ボットの生産性を向上させる可能性も有している。この構成は、取扱量が時間と共に増加する用途の拡大の自然経路を提供する。
ダブルエンド形の一方向フロー
極度に高いスループットを要する用途では、このトポロジは、すべてのボットを同じ方向に走行させることにより、ボットトラフィックのフローを最適化する。ボットは常に、TSSの一方の端部で通路に入り、通路の全長を走行し、及び通路の他方の端部から出て、極度に高いスループットレートを支援する循環フローを形成している。さらに、通路の出口端部において、通行デッキへのT‐ボットの移動は、ボット群が通行デッキに同時に移動して、TSSの側に位置付けられたワークステーションへ流れるボットのストリームを形成するまで、それらのボットが通路出口にほんの一瞬の間立ち寄るように同期させることができる。すべての移動は、通路の長さの少なくとも2倍の距離を有しているので、それらのボットは、先のトポロジの場合よりも長い距離を走行しなければならないが、このフローパターンは、極度に高いスループットボリュームでの双方向の走行を伴って起きる可能性のある、ひどい混雑や行き詰まり状態を回避する。
次に、図51A~図51Jには、ボット5100が示されている。ボット5100は、特記しない限り、上述したボットと実質的に同様であってもよい。この態様では、ボット5100は、互いに縦方向に離間配置された前端部5100Aと後部/後端部5100Bとを有するフレームを含む。フレーム5100Fは、例えば、上述したものと実質的に同様であり、以下にさらに説明するようなトート5200を保持するためのペイロード保持領域/床5180を形成する。フレーム5100Fは、任意の適切な方法で矢印5999の方向に横方向に移動可能である、移動可能及び/又は不平もしくは付勢されたサブフレーム5170A、5170Bを含む。例えば、1つ以上のリニアアクチュエータ5175の駆動ロッド/部材がボット5100の縦方向の中心線CLに向かって横方向内側に方向5999で各サブフレームを移動するために各サブフレーム5170A、5170Bに連結されるように、1つ以上のリニアアクチュエータ5175(又は他の適切な駆動モータ)をフレーム5100Fに取り付けてもよい。一態様では、単一のモータが両方のサブフレーム5170A、5170Bをボット5100の縦方向の中心線CLに向かって横方向内側に移動させるように、共通の駆動部をサブフレーム5170A、5170Bの両方に連結してもよい。一態様では、共通の駆動部は、対向するスクリュトランスミッション又は任意の他の適切な駆動部を有するスクリュ駆動部であってもよい。一態様では、1つ以上の横方向付勢部材5171をフレーム5100Fと各サブフレーム5170A、5170Bとの間に配設して、各サブフレーム5170A、5170Bを方向5999で横方向外側に付勢してもよい。理解されるように、それぞれのばね又は横方向付勢部材5171(任意の適切な構成を有し得る)は、各サブフレーム5170A、5170Bに独立した横方向の適合性(例えば、駆動部、自由走行、又はボットのガイドホイールに対する部分的な側面閉塞又は障害)を提供する。
ボット5100は、サブフレーム5170A、5170Bのうちのそれぞれの1つに取り付けられた水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bを含む。走行ホイール5110A、5110Bは、駆動ホイール(本明細書では駆動ホイール5110A、5110Bと呼ぶ)として構成され、また各ホイールが他の駆動ホイール5110A、5110Bとは独立して個別に駆動され得るように、それぞれの駆動モータ5110DA、5110DBに連結されている。他の態様では、駆動ホイール5110A、5110Bは、共通の駆動モータによって一斉に駆動されてもよい。一態様では、各駆動ホイール5110A、5110Bは、ベルト/プーリ、チェーン/スプロケット、駆動シャフトなどの任意の適切なトランスミッションによって、それぞれの駆動モータ5110DA、5110DBに連結される。例えば、一態様では、各駆動ホイール5110A、5110Bは、それぞれの駆動モータ5110DA、5110DBの出力シャフトに取り付けられたピニオンギヤ5110PGを有するチェーン駆動部(他の態様では、ベルト又はギヤ駆動部が使用されてもよい)を介してそのそれぞれのモータに連結される。アイドラギヤ5110DGは、(後述されるように)ホイールシャフト5110WSに接続され、任意の適切なチェーン5110CNによってピニオンギヤ5110PGに駆動可能に連結される。一態様では、ピニオンギヤ5110PGは、アイドラギヤ5110DGよりも小さいが、他の態様では、ピニオンギヤ及び駆動ギヤは任意の適切なギヤ比(例えば、ギヤの減速又は増速)を有してもよい。駆動ホイール5110A、5110Bは、ホイールシャフト5110WSが駆動されると、駆動ホイール5110A、5110Bがそれぞれのホイールシャフト5110WSで駆動されるように、ホイールシャフト5110WSのうちのそれぞれの1つに取り付けられる。
自動走行ホイール5121A、5121Bは各々、ホイール対として構成され、各ホイール対は、水平ボット走行5998の方向に対して互いにインラインで配列されたそれぞれのホイール5120A、5120B、及び5120C、5120Dを含む。走行ホイールは、アイドラホイール(例えば、非駆動ホイール)であってもよい。ボット5100はまた、アイドラガイドホイールがボット5100の実質的に各角部に配設されるように、各サブフレーム5170A、5170B上に配設された横方向アイドラガイドホイール5150も含む。自律移動ロボット又はボット5100が水平走行のためにデッキによって支持されているときに、2つの駆動ホイール(本明細書では牽引駆動部とも呼ぶ)及びキャスタホイール5160が共通の表面に係合するように、キャスタホイール5160をフレーム5100F上に配設してもよい。また、ボット5100が水平走行のためにレールによって係合及び支持されている場合、2つの駆動ホイール5110A、5110B、及び走行ホイール5121A、5121Bは、レール上でボット5100を支持するためにレールに係合する。
一態様では、ボット5110は、本明細書に記載のマルチレベルトート保管構造体の保管レベル間でレールに沿ってボット5110を駆動するための上昇走行駆動部を含む。一態様では、上昇走行駆動部は、それぞれの駆動シャフト5140Sに取り付けられた駆動ギヤ5140A、5140Bを含む。駆動ギヤ5140A、5140Bは、例えば、アイドラギヤ5110DG及び/又はピニオンギヤ5110PGに対してサイズが合わせられ、ピニオンギヤ5110PG及びアイドラギヤ5110DGによって提供される駆動比と比較して、ボット5110の上昇走行を達成するための任意の適切な減速比を駆動ホイール5110A、5110Bに提供する。駆動シャフト5140Sの各々は、ホイールシャフト5110WS及び駆動シャフト5140が方向5999に互いに同軸に移動可能であるように、ホイールシャフト5110WSのうちのそれぞれの1つと同軸である。アイドラギヤ5110DGは、各アイドラギヤ5110DGがそれぞれの駆動モータ110DA、5110DBによって駆動されるとき、それぞれの駆動シャフト5140Sがアイドラギヤ5110DGと共に回転するように、駆動シャフト5140Sのうちのそれぞれの1つに取り付けられている。ホイールシャフト5110WS及び駆動シャフト5140Sは、駆動シャフト5140Sの回転がそれぞれのホイールシャフト5110WSの回転を駆動する(例えば、例えばスプライン、四角形、六角形などの係合により方向5999に互いに対してシャフトを移動させることを可能にする)ように、互いに噛み合うように配列されている。したがって、駆動ホイール5110A及び駆動ギヤ5140Aは、共通駆動部5110DAによって駆動され、駆動ホイール5110B及び駆動ギヤ5140Bは、共通駆動部5110DBによって駆動される(例えば、ボット5100は水平横断及び上昇横断の両方の共通駆動部を有する)。
ガイドベアリング/ホイール5140Gは、それぞれの駆動ドラフト5140S及び駆動ギヤ5140A、5140Bとは独立して回転するように、各駆動シャフト5140Sの端部に取り付けられてもよい(又は駆動ギヤ5140A、5140Bに取り付けられてもよい)。ガイドベアリング5140Gは、各駆動ギヤ5140A、5140Bと同心に位置付けられ、それぞれの駆動ギヤ5140A、51040Bより小さい直径を有するが、他の態様では、ガイドベアリング5140Gは、駆動ギヤ5140A、51040Bに対して任意の適切なサイズを有し得る。各ガイドベアリング5140G(及び駆動ギヤ5140A、5140B)は、係合位置にあるときにガイドベアリング5140G(及び駆動ギヤ歯車5140A、5140B)がボットフレーム5100Fから延び出し得、また離脱位置にあるときにガイドベアリング5140G(及び駆動ギヤ歯車5140A、5140B)が窪むか又はフレーム5100Fと同一面上にあり得る、係合位置と離脱位置との間でフレーム5100Fに対して方向5999において移動可能であるように、それぞれのシャフト5140Sに取り付けられる。ガイドベアリング5140Gは、フレーム5100Fに移動可能に取り付けられたカウンタベアリング/ホイール5130と協働する。例えば、各カウンタベアリング5130は、係合位置にあるときにカウンタベアリング5130がボットフレーム5100Fから延び出し得、また離脱位置にあるときにカウンタベアリング5130が窪むか又はフレーム5100Fと同一面上になり得る、係合位置と離脱位置との間でフレーム5100Fに対して方向5999において移動可能であるように、それぞれのシャフト5130Sに取り付けられる。カウンタベアリング5130は、後述するように、ボット5100が上昇軌道5190から片持ち支持されるように、それぞれのシャフト5130Sとは独立に回転し、またガイドベアリング5140Gから方向5997に任意の適切な距離GZだけ離間配置されている。
各シャフト5130Sは、シャフト5130Sが方向5999に向かって互いに近づきかつ遠ざかって伸長されかつ引っ込められるように、例えば対向するスクリュ駆動部又は他のリニアアクチュエータなどの任意の適切な駆動部5130Dに接続されてもよい。図51Iに最もよく見られるように、シャフト5130Sは、上昇サブフレームフレーム5170C、5170Dに取り付けられており、各サブフレーム5170C、5170Dは、シャフト5130S及びカウンタベアリング5130を方向5999に移動するために共通駆動部5130D(対向する駆動ねじを含み得る)によって他のサブフレーム5170C、5170Dに連結及び接続されている。また図51Iにも見られるように、サブフレーム5170C、5170Dは、サブフレーム5170C、5170Dの方向5999への移動をガイドするために、任意の適切な数のガイドGRR1、GRR2に移動可能に取り付けられている。一態様では、サブフレーム5170A、5170Bはまた、サブフレーム5170A、5170Bの方向5999への移動をガイドするための任意の適切なガイドGRR2にも取り付けられている。一態様では、シャフト5140S及び5130Sは、本明細書に記載のように、カウンタベアリング5130、駆動ギヤ5140A、5140B、及びガイドベアリング5140Gが一斉に中心線CLから横方向に伸長し、かつ一斉に中心線CLに向かって横方向に引っ込んで、上昇軌道5190を係合及び離脱するように、共に上昇サブフレーム5170C、5170Dに取り付けられて、共通駆動部5130Dと方向5999で一斉に駆動される。
また、図51E~図51Jを参照すると、上昇軌道5190は、ボットとマストとの接合面が共通の平面内にある共通係合平面を有する2つの柱又はマスト構造体(本明細書ではタワー5190Tと呼部)を形成する。上昇軌道5190は、例えば、ボットタワー428、430に関して上述したものと同様の方法でマルチレベルトート保管構造体内に配設されて、各ボットがマルチレベル保管構造体の異なるレベル間を横断することを可能にする。一態様では、タワー5190Tは、タワー5190Tの上昇軌道5190が水平レールHRRに沿って横断中にタワー5190Tの上昇軌道51090の間をボット5100が通過することを可能にするためにボット走行通路の反対側の水平レールHRRの外側に配設されるように、上述したものと実質的に同様の方法で(ボット5100が横断する)水平レールHRRに対して配列される(ただし、この態様では、上述したように4つではなく2つの上昇軌道がタワー5190Tに存在する)。タワー5190T内の各上昇軌道5190は、実質的に互いに類似しているが、上昇軌道5190がボット走行通路の反対側(これは例えば水平レールHRR及びボット走行通路の1つ以上の側に沿った保管位置によって画定される)に置かれるように構成されるように、互いに反対側にある。
各上昇軌道5190は、駆動面5190Dと、駆動面5190Dの反対側に配設され、上昇軌道5190の厚さによって分離されたガイド面5190Bとを有する。駆動面は、駆動ギヤ5140A、5140Bと噛み合うように構成されたギヤラック5195を含む。駆動面5190Dはまた、ガイドベアリング5140Gと接合するように構成されたベアリング部材5190Gも含む。一態様では、ベアリング部材5190Gは、少なくともベアリング部材5190Gがギヤラック5195と駆動ギヤ5140A、5140Bとの間の係合の深さを設定するように(例えば、ギヤラック5195を超えて駆動面5190Dから伸長することによって)ギヤラック5195に対して位置決めされる。他の態様では、駆動ギヤ5140A、5140Bに対するガイドベアリング5140Gの直径は、少なくともガイドベアリング5140Gがギヤラック5195と駆動ギヤ5140A、5140Bとの間の係合の深さを設定するように(例えば、ガイドベアリング5140Gの直径は、駆動ギヤ5140A、5140Bの直径よりも小さい)サイズが合わせられる。他の態様では、ガイドベアリング5140Gとベアリング部材5190Gとの組み合わせは、駆動ギヤ5140A、5140Bとギヤラック5195との間の係合の深さを設定する。ガイド面5190Bは、カウンタベアリング5130と接合するように構成された実質的に平坦な面であってもよい。
上述したように、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121B、並びにカウンタベアリング5130、駆動ギヤ5140A、51040B(それらのそれぞれのガイドベアリング5140Gと組み合わせられている)は各々、横方向に伸長された位置と横方向に引っ込められた位置との間で移動可能である。一態様では、ボット5100が、例えば水平レールHRRに沿って横断する場合、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bは横方向に伸長された位置にあり、一方、カウンタベアリング5130、駆動ギヤ5140A、51040B(それたのそれぞれのガイドベアリング5140Gと組み合わせられている)は、図51Aに示すように横方向に引っ込められた位置にある。一態様では、ボット5100は、例えばタワー5190Tに沿って横断する場合、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bは横方向に引っ込められた位置にあり、一方、カウンタベアリング5130、駆動ギヤ5140A、51040B(それらのそれぞれのガイドベアリング5140G)は、図51C及び図51Dに示すように横方向に伸長された位置にある。ボット5100の水平方向から上昇方向への横断の一例として、ボット5100は、カウンタベアリング5130及び駆動ギヤ5140A、5140B(及びそれらのそれぞれのガイドベアリング5140G)がボット横断通路のそれぞれの側で上昇軌道5190に位置合わせされるように、横方向に伸長された位置で水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bで水平レールHRRに沿って走行してもよい。理解されるように、ボット5100が水平レールHRRに沿って横断する間、カウンタベアリング5130、駆動ギヤ5140A、51040B、及びガイドベアリング5140Gは横方向に引っ込められた位置にあり、水平レールHRRの外側に沿って位置決めされた上昇軌道5190との接触を回避する。ボット5100は、タワー5190Tの上昇軌道5190に対してボット5100を位置決めするための任意の適切なセンサ又はオドメトリを含んでもよい。ボット5100のシャフト5130S、5140Sは、ボット5100が上昇軌道51090と位置合わせされ、またタワー5190Tを横切るときに、カウンタベアリング5130が上昇軌道5190のガイド面5190Bの上に位置付けられかつガイド面5190Bに実質的に係合され、一方、ガイドベアリング5140G(及び駆動ギヤ510A、51040B)が上昇軌道5190の駆動面5190D側に位置付けられかつベアリング部材5190Gに実質的に係合される(また駆動ギヤ5140A、5140Bがギヤラック5195に係合される)ように、方向5998で互いから縦方向に離間配置される。
上昇軌道5190と位置合わせされると、カウンタベアリング5130、駆動ギヤ5140A、51040Bは(ガイドベアリング5140Gと共に)、カウンタベアリング5130が上昇軌道5190のガイド面5190Bに実質的に係合され、ガイドベアリング5140G及び駆動ギヤ5140A、5140Bがベアリング部材5190Gギヤラック5195のそれぞれのものに実質的に係合されるように、例えば、駆動部5130Dにより横方向に伸長される。駆動ギヤの横方向の伸長時にそれぞれのギヤラック5195との駆動ギヤ5140A、5140Bの最初の噛み合いを容易にするために、駆動ギヤ5140A、5140Bの1つ以上の歯及び/又はラックの1つ以上の歯は(駆動ギヤと各保管レベルのラックとの間の最初の係合領域で)、例えば駆動ギヤ5140A、5140Bが駆動ギヤ5140A、5140Bの歯とギヤラック5195の歯との間に実質的に結合することなくラック歯の間でスライドすることを可能にするように傾斜が付けられ/面取りされてもよい。駆動ギヤ5140A、5140B、及びそれぞれのギヤラック5195の位置合わせはまた、例えば、水平レールHRRの走行面、上昇軌道5190のガイド面5190B、及び/又はガイドベアリング5190Gなどの保管構造体のより多くのガイド面の1つによって促進されてもよい。一態様では、ギヤラック5195及び駆動ギヤ5140A、5140Bの硬度は、駆動ギヤ5140A、5140Bが上昇走行駆動の摩耗要素であり、また交換可能であるようなものである(例えば、駆動ギヤの硬度は、ギヤラックの硬度よりも柔らかい)。
一態様では、駆動部5110DA、5110DBは、ボット5100がタワー5190Tに沿って方向5997に横断し、その結果、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bが水平レールHRRから持ち上げられるように駆動ギヤ51040A、5140Bを駆動するように作動される。水平走行ホイールは、例えばリニアアクチュエータ5175によって横方向に引っ込められた位置に移動され、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bの横方向に引っ込められた位置は、ボット5100が方向5997の水平レールHRRの間を通過することができるようなものである。水平レールHRRは、上昇軌道5190に対して位置決めされ、またカウンタベアリング5130及び駆動ギヤ5140A、5140B(及びそれぞれのガイドベアリング5140G)、並びにそれぞれのシャフト/ボットアクスル5140S、5130SがそれぞれのギャップG1、G2を通過して、ボット5100のタワー5190Tに沿った横断を可能にするようなサイズであるギャップG1、G2を含む。各ギャップG1、G2は、ボット5100が水平レールHRRを横断している間、駆動ホイール5110A、50110BがギャップG1、G2を通過することができるように、サイズが合わせられてもよい。ホイール連結部内の各ホイール5120A、5120B、5120C、5120Dは、1つのホイールがギャップG1、G2を通過するときにホイール連結部5121A、5121B内の他のホイールが水平レールHRRに沿って走行してギャップG1、G2を乗り越えるボット5100の連続した不変の安定性を維持する(例えば、図51Cを参照)ように、互いから縦方向に離間配置されてもよい。
図51E~図51Jに見られるように、タワー5190Tの上昇軌道5190は、タワー5190Tとボット5100との間の共通の係合平面がボット5100とタワー5190Tとの間ただしボット5100の一端(例えば前端5100A)における連結部(上述のとおり)によって画定され、その結果、ボット5100がタワー5190Tから片持ち支持されて、ボット5100とタワー5190Tとの間の係合(例えば、ボット5100とタワー5190Tとの連結)が過度に制限されないように、ボット5100を係合するように配設される。他の態様では、タワー51090Tとボット5100との間の連結部は、連結部がボット5100上でしかし一方の横方向側にあるように配列されてもよい。他の態様では、タワー5190Tとボット5100との間の連結部は、ボット5100の後端5100Bにあってもよい。
ボット5100の上昇方向から水平方向への横断の一例として、ボット5100は、タワー5190Tの上昇軌道5190を係合するように横方向に伸長されたカウンタベアリング5130、ガイドベアリング5140G、及び駆動ギヤ5140A、5140Bによってタワー5190Tに沿って走行してもよい。水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bは、横方向に引っ込められた位置にあってもよい。ボット5100は、タワー5190Tに沿って走行し、その結果、ボット5100は、マルチレベル保管構造体の所定レベル上の水平レールHRRと実質的に位置合わせされてもよい。ボット5100は、所定の水平レールHRRに対してタワー5190Tに沿ってボット5100を位置決めするための任意の適切なセンサ又はオドメトリを含んでもよい。水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bは、横方向に伸長された位置に伸長され、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bは、伸長されるときに水平レールHRRのうちのそれぞれのものと垂直方向に位置合わせされ、かつ水平レールHRRのうちのそれぞれのものの上方に(又は実質的に上に)位置付けられる。駆動部5110DA、5110DBは、水平走行ホイール5110A、5110B、及び5121A、5121Bが水平レールHRRと実質的に接触するように、ボット5100を下げるように作動されてもよい。カウンタベアリング5130、ガイドベアリング5140G、及び駆動ギヤ5140A、5140Bは、横方向に引っ込み、タワーを離脱し、水平レールHRRに沿ったボット5100の移動を可能にする。
次に、図51E、図51F、図51I及び図51Jを参照すると、ボット5100は、1つ以上のフリッパ(キャッチ又はパドルとも呼ばれる)5230A、5230B、5240A、5240Bを含むトート移送システムを含み、1つ以上のフリッパは、縦方向に離間配置されたペイロード領域5180の側壁5180S1、5180S2に隣接して位置付けられ、トート5300をボット5100へ及びボット5100から移送するためにトート5300の反対側に係合する(本明細書に記載のとおり)。本明細書に記載するように、フリッパ5230A、5230B、5240A、5240Bは、トートをボットのペイロード領域5180から及びボットのペイロード領域5180へ押して引っ張る。一態様では、トート移送システムは、ボット5100の反対側面にトートを係合させるように構成された両側のキャッチである。例えば、一態様では、1つ以上のフリッパ5230A、5230Bが再循環双方向トラバーサ5230T(図51F)に取り付けられ、再循環双方向トラバーサ5230Tは、フリッパ5230A、5230Bが側壁5180S2の上方及び横方向外側に伸長するように、フレーム5100F(図51Jに示すとおり)及びの側壁5180S2のうちの1つ以上に取り付けられ、一方、他の態様では、フリッパは、トートをボット5100へ及びボット5100から移送するために横方向に伸長する1つ以上の剛性リニアスライダに取り付けられた(例えば、展開位置にあるときにフィンガがトートに係合する引っ込み位置と展開位置との間の)作動可能部材であってもよい。再循環双方向トラバーサ5230Tは、フレーム5100Fの実質的に横方向の対向する両側に配設された第1のスプロケット5230G1及び第2のスプロケット5230G2を含む実質的に連続したループ横断部材であってもよい。第1及び第2のスプロケット5230G1、5230G2は、チェーン5231などの横断部材によって互いに連結され、フリッパ5230A、5230Bは、チェーン5231が回転すると、フリッパ5230A、5230Bがチェーン5231と一緒に回転するようにチェーン5231に取り付けられる。フリッパ5230A、5230Bは、互いに対向するようにチェーン5231上に配設される(例えば、フリッパ5230A、5230Bは、チェーン5231の周りに等しく離間配置される)。トート移送システムの構成要素に関してチェーン及びスプロケットが記載されているが、他の態様では、ベルト及びプーリ、ギヤ列などの任意の適切な駆動部材を使用してもよいことを理解されたい。
再循環双方向トラバーサ5230Tは、任意の適切なトランスミッションによってトート移送駆動モータ5200に連結される。例えば、一態様では、第1及び第2のスプロケット5230G1、5230G2のうちの1つは従動スプロケット5222に連結され、従動スプロケット5222並びに第1及び第2のスプロケット5230G1、5230G2のうちの1つは、一斉に回転するように共通のシャフト上に位置付けられる。駆動スプロケット5223がフレームに取り付けられ、例えばチェーン5221によって従動スプロケット5222に連結される。一態様では、駆動スプロケット5223は、駆動モータ5200が、フリッパ5230A、5230Bの再循環双方向移動に作用するように、駆動モータ5200に連結されかつ駆動モータ5200によって駆動される駆動シャフト5220に任意の適切な方法で取り付けられる。
1つ以上のフリッパ5240A、5240Bはまた、再循環双方向トラバーサ5240T(図51F)に取り付けられ、再循環双方向トラバーサ5240Tは、フリッパ5240A、5240Bが側壁5180S1の上方及び横方向外側に伸長するように、フレーム5100F(図51Fに示すように)及び側壁5180S1のうちの1つに取り付けられる。再循環双方向トラバーサ5240Tは、再循環双方向トラバーサ5240Tと実質的に同様であり、またフレーム5100Fの実質的に横方向の対向する両側に配設された第1のスプロケット5240G1と第2のスプロケット5240G2とを含む実質的に連続したループ横断部材である。第1及び第2のスプロケット5240G1、5240G2は、チェーン5241によって互いに連結され、フリッパ5240A、5240Bは、チェーン5241が回転するとフリッパ5240A、5240Bがチェーン5241と一緒に回転するように、チェーン5241に取り付けられる。フリッパ5240A、5240Bは、互いに対向するようにチェーン5241上に配設される(例えば、フリッパ5240A、5240Bは、チェーン5241の周りに等しく離間配置される)。
再循環双方向トラバーサ5240Tは、任意の適切なトランスミッションによってトート移送駆動モータ5200(例えば、トラバーサ5230T、5240Tは共通のモータによって駆動される)に連結される。例えば、一態様では、第1及び第2のスプロケット5240G1、5240G2のうちの1つは従動スプロケット5210(図51I)に連結され、従動スプロケット5210並びに第1及び第2のスプロケット5240G1、5240G2のうちの1つは、一斉に回転するように共通のシャフト上に位置付けられる。駆動スプロケット5212がフレームに取り付けられ、例えばチェーン5211によって従動スプロケット5210に連結される。一態様では、駆動スプロケット5212は、駆動シャフトによってフレームに接続され、スプロケット5203(図51J)はまた、駆動シャフトにも取り付けられている(例えば、スプロケット5212、5203は一斉に回転するように共通シャフト上に位置付けられている)。駆動スプロケット5201は、駆動シャフト5220に取り付けられ、駆動モータ5200がフリッパ5240A、5240Bの再循環双方向移動に作用するようにチェーン5202によってスプロケット5203に連結される。他の態様では、スプロケット5212は、駆動シャフト5220に直接連結されてもよい。
上述したように、共通駆動部5200は、両方の再循環双方向トラバーサ5230T、5240Tを駆動するが、他の態様では、各再循環双方向トラバーサ5230T、5240Tは、任意の適切なトランスミッションが各再循環双方向トラバーサ5230T、5240Tをそれぞれの駆動部に接続する、それぞれの駆動部(例えば、別個の駆動部によって駆動される)を有してもよい。一態様では、フリッパ5230A、5240Aは、フリッパ5230Aがフリッパ5240Aと実質的に同じ位置に横方向に位置付けられるように(例えば、フリッパ5230A、5240Aがトートを実質的に同じ時間に係合及び離脱するように)、それぞれのチェーン5231、5241上に配設されてもよい。同様に、フリッパ5230B、5240Bは、フリッパ5230Bがフリッパ5240Bと実質的に同じ位置に横方向に位置付けられるように(例えば、フリッパ5230B、5240Bがトートを実質的に同じ時間に係合及び離脱するように)それぞれのチェーン5231、5241上に配設されてもよい。一態様では、1対のフリッパ5230A、5240Aは、トートをボット5100からトート保持位置に押すように構成された押し部材であり、一方、他の1対のフリッパ5230B、5240Bは、トートをトート保持位置からをボット5100上に引っ張るように構成された引っ張り部材であってもよい。
一態様では、図52Aも参照すると、フリッパ5230A、5240A(例えば押し部材)は、フリッパ5230B、5240B(例えば、引っ張り部材)とは異なる構成を有してもよい。例えば、押しフリッパ5230A、5240Aは、引っ張りフリッパ5230B、5240Bの長さL2よりも短い長さL1を有してもよく、一方、他の態様では、フリッパ5230A、5240A、5230B、5240Bは、実質的に同じ構成を有していてもよい。押しフリッパ5230A、5240Aの長さL1は、フリッパ5230A、5240Aがトート5300上で何ら持ち上げ力(又は方向5997の力)を生成することなく、トートをボット5100から押すように構成されるような任意の適切な長さであってもよい。引っ張りフリッパ5230B、5240Bの長さL2は、フリッパ5230B、5240Bがトート5300のそれぞれのキャッチ面又は部材5300C1、5300C2、5300C3、5300C4と係合するカム又は傾斜路面を画定するような任意の適切な長さであってもよく、フリッパ5230B、5240Bとそれぞれのキャッチ面5300C1、5300C2、5300C3、5300C4との係合により、揚力FL成分及び引っ張り力FP成分の両方を有する接触力F(図52K参照)がある方向に生じる。一態様では、揚力力成分FLは、トート5300がボット5100のトート保持位置5350とペイロード領域5180との間に位置決めされた(トート保持領域又はボットを有するような)任意の位置ずれ部又は縁部の上に持ち上げられるように、トート5300をボット5100のペイロード領域5180にカムし、一方で、他の態様では、トート5300は、縁部もしくは位置ずれ部の上又はトート保持位置5350とペイロード領域5180との間のトート5300の通過を容易にするように、丸められるか又は面取りされた縁部を有していてもよい。
図52A~52Jを参照すると、トート保持場所5350とボット5100との間のトート5300移送の代表的なオペレーションが提供されることになる。一態様において、ボット5100は、所定のトート保持場所5350まで水平レールHRRを横断する(図55、ブロック5801)。ボット5100は、トート保持場所5350に対するボット5100の場所決定を容易にするための任意の適切なセンサ又はオドメトリを含み得る。トート5300が、積荷エリア5180と実質的に整列されたとき、フリッパ5230B、5240B(及びフリッパ5230A、5240A)は、フリッパがそれぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2の下かつ後に延在して、図52Kに関して上に説明されたようにトート5300をボット5100の積荷エリア5180内にカム動作させるように、方向5399に回転される(図55、ブロック5803)。フリッパ5230B、5240Bは、トート5300が、図52Dに示されるように積荷エリア5180内の所定の積荷位置に位置するまで、トートがトート保持場所5350からボット5100の積荷エリア5180まで方向5999Aに側方に引っ張られるように方向5399に移動し続ける(図55、ブロック5804)。一態様において、ボット5100は、トート5300が積荷エリア5180内の所定の位置に到達したときに、再循環双方向トラバーサ5230T、5240Tの移動を停止するための、積荷エリア5180に対するトート5300の位置を検知する任意の適切なセンサを含む。トート5300をボットからトート保持場所5350まで、トートがボット5100上に移送された、ボット5100の同一側から移送するために、フリッパ5230B、5240B(及びフリッパ5230A、5240A)は、フリッパ5230B、5240Bがトート5300のそれぞれのキャッチ表面5300C3、5300C4に接触するように、方向5398に移動される(図55、ブロック5806)。フリッパ5230B、5240Bは、トート5300がボット5100から部分的に押し出されるように、フリッパ5230B、5240Bがトート5300のそれぞれのキャッチ表面5300C3、5300C4と係合解除するまで、フリッパ5230B、5240Bがトート5300を方向5999Bに側方に押すように、方向5398に移動し続ける(図55、ブロック5808)。フリッパ5230A、5230A(及びフリッパ5230B、5240B)は、フリッパ5230A、5240Aがそれぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2に係合するように、方向5398に移動し続け、方向5398のフリッパ5230A、5240Aのさらなる移動は、トート5300を方向5999Bに側方にボット5100から押し出し、トート5300は、フリッパ5230A、5240Aが方向5398に移動する際に、フリッパ5230A、5240Aがそれぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2と係合解除するとき、トート保持場所5350内に最終的に位置付けられる(図55、ブロック5811)。フリッパ5230A、5230B、5240A、5240Bは、図52Jに示されるようにフリッパ5230A、5230B、5240A、5240Bの開始又はホーム位置まで方向5399又は方向5398に移動され、ホーム位置は、ボット5100の中心線CLに沿ったものであり得るか、又はフリッパ5230A、5230B、5240A、5240Bの走行の経路に沿った任意の他の適切な位置であり得る(図55、ブロック5812)。
トート5300が、トート5300がボット5100上に押された側方側ではなく、反対の側方側ボット5100から押し出される場合、図52Dを参照すると、フリッパ5230B、5240B(それぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2と係合される)は、フリッパ5230B、5240Bがそれぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2と係合解除するまで、トート5300を方向5999Aにボットから部分的に押し出すように方向5399に移動する(図55、ブロック5814)。フリッパ5230A、5240A(フリッパ5230B、5240Bと共に)は、フリッパ5230A、5240Aがそれぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2と係合解除して、トート5300を、上に説明されたものと実質的に同様の様式でトート保持場所に最終的に位置付けるまで、フリッパ5230A、5240Aが、それぞれのキャッチ表面5300C1、5300C2に係合して、トート5300を方向5999Aに押すように、方向5399に移動し続け(図55、ブロック5816)、フリッパ5230A、5240A、5230B、5240Bは、開始位置に戻される(図55、ブロック5812)。
別の態様において、ボット5100は、再循環双方向トラバーサ5400T(上に説明された再循環双方向トラバーサ5230T、5240Tと実質的に同様である)に装着された1つ以上のフリッパ(キャッチ又はパドルとも呼ばれる)5400を含むトート移送システムを含むが、この態様において、再循環双方向トラバーサ5400Tは、トート5300の一側部(例えば、底側5300B又は前側/前面5300Fなど)に係合するように構成されている。この態様において、再循環双方向トラバーサ5400Tは、方向5999に側方に移動するように、ボット5100のフレーム5100F(リニアベアリング又はスライドなど)に移動可能に装着されているフレーム5400TFを含む。例えば、リニアドライブ5410(ソレノイド、又は他のリニアアクチュエータなど)は、フレーム5100Fに装着され、かつフレーム5400TFが以下に説明されることになるように方向5999に移動するように、任意の適切なトランスミッションによってフレーム5400TFに接続され得る。リニアドライブ5410は、双方向駆動(ボット5100がボット5100の両側からトートを積荷及び荷降ろしするときなど)であるが、一方で他の態様において、リニアドライブ5410は、一方向駆動(ボット5100がボット5100の単一側方側からトートを積荷及び荷降ろしするときなど)である。再循環双方向トラバーサ5400Tはまた、フレーム5400TFの対向端に配設されたスプロケット5407、5408、及びスプロケット5407、5408の間でフレーム5400TFに装着されたスプロケット5405を含む。スプロケット5405、5407、5408は、チェーン5406によって互いに連結され、1つ以上のフリッパ5400が、上に説明されたものと同様の様式でチェーンと調和して移動するようにチェーンに装着される。スプロケット5405、5407、5408及びチェーン5406は、ボット横断表面(ボットが走行するデッキ又はレールなど)の平面と実質的に平行である共通平面内に配置され得る。スプロケット5405は、共通シャフトがフレーム5400TFによって支持される、スプロケット5404を有する共通シャフト上に装着される。駆動部5401(これもフレーム5400TFに装着される)は、駆動部5401の出力に装着されたスプロケット5403を有し、スプロケット5403は、駆動部5401の作動が、方向5991、5992のうちの1つ以上への1つ以上のフリッパ5400の移動を引き起こすように、チェーン5402によってスプロケット5404に連結される。
ここで、図53A~53Kを参照すると、再循環双方向トラバーサ5400Tを含むトート移送システムの代表的なオペレーションが説明されることになる。上に説明されたものと同様の様式において、ボット5100は、トート5300が、ニュートラル又は開始位置にある(例えば、ボット5100の中心線CLに沿って実質的に中心に置かれる)再循環双方向トラバーサ5400Tによってボット5100の積荷エリア5180と整列されるように、水平レールHRRに沿って位置付けられる。フリッパ5400は、フリッパ5400がピックされる(例えば、ボット5100に輸送される)トート5300の方に側方に伸長するように、方向5991、5992の一方に駆動部5401によって駆動される(図56、ブロック5900)。リニアドライブ5410は、フリッパ5400が、例えば、トート保持場所5350Aに位置するトート5300の底に位置するキャッチ表面5300C5を側方に通過して伸長されるように、再循環双方向トラバーサ5400Tを方向5999Bに駆動するように作動される(図56、ブロック5902)。フリッパは、キャッチ表面5300C5に係合するように方向5991に駆動され(フリッパとキャッチ表面との間の接触方向が積荷エリア内へのトートの横断方向と実質的に平行になるように)、かつトート5300を積荷エリア5180内に引き込み(図56、ブロック5904)、リニアドライブ5410もまた、トート5300を積荷エリア5180内に引き込む、方向5999Aに再循環双方向トラバーサ5400Tを移動させるように作動される(図56、ブロック5906)。
一態様において、トート5300は、ボット5100の共通側方側にピック及び配置される。この態様において、再循環双方向トラバーサ5400Tは、フリッパ5400が図53Gに示されるようにキャッチ表面5300C5から離間されるように、リニアドライブ5410によって方向5999Bに移動される(図56、ブロック5908)。フリッパ5400は、フリッパがキャッチ表面5300C5の方に側方に伸長する(ただしそこから長手方向にオフセットする)ように方向5991に移動され(図56、ブロック5910)、リニアドライブ5410は、再循環双方向トラバーサ5400Tを方向5999Aに移動させて、フリッパ5400をキャッチ表面5300C5の側方外向きに配置する(図56、ブロック5912)。フリッパ5400は、方向5992に移動されて、キャッチ表面5300C5に係合し(フリッパとキャッチ表面との間の接触方向が積荷エリアを離れるトートの横断方向と実質的に平行であるように)、トート5300を、図53Jに示されるようにトート保持場所5300Aまで積荷エリア5180の外に押す(図56、ブロック5914)。リニアドライブ5410は、再循環双方向トラバーサ5400Tを方向5999Bに移動させて、最終的にトート5300を、図53Kに示されるようにトート保持場所5350Aに位置付けるために、トート5300をトート保持場所5350A内にさらに押す(図56、ブロック5916)。再循環双方向トラバーサ5400Tは、ボット5100が他のトート5300をピッキング/配置するための保管システムを通って横断し得るために、再循環双方向トラバーサ5400Tが、ニュートラル位置などの積荷エリア5180内に配設されるように、方向5999Aに移動される。
一態様において、トート5300は、ピックされ、ボット5100の反対側方側に、及びそこから配置される。再び図53Fを参照すると、トート5300は、上に説明されたように、トート保持場所5350Aから積荷エリア5180内に引き込まれる。フリッパ5400は、図53Hに示されるものと実質的に同様の様式でフリッパ5400がキャッチ表面5300C6(トート5300の底、かつキャッチ表面5300C5からトート5300の反対側に位置する)の方に側方に伸長する(ただしそこから長手方向にオフセットする)ように、方向5992に移動される(図56、ブロック5918)。一態様において、再循環双方向トラバーサ5400Tは、方向5999Aに移動されて、フリッパ5400がキャッチ表面5300C6を通過して回転することを可能にするように、フリッパ5400とキャッチ表面5300C6との間の隙間を提供し得る。リニアドライブ5410は、フリッパ5400が図53Jに示されるものと実質的に同様の様式でキャッチ表面5300C6の側方外向きに配設されるように、再循環双方向トラバーサ5400Tを方向5999Bに移動させる(図56、ブロック5920)。フリッパは、方向5991に移動されて、キャッチ表面5300C6に係合し(フリッパとキャッチ表面との間の接触方向が積荷エリアを離れるトートの横断方向と実質的に平行であるように)、トートをトート保持場所5350Bの方に方向5999Aに押す(図56、ブロック5922)。リニアドライブ5410は、再循環双方向トラバーサ5400Tを方向5999Aに移動させて、トートを方向5999Aにさらに押し、図53Kに示されるものと実質的に同様の様式で最終的にトート5300をトート保持場所5350B内に位置付ける(図56、ブロック5924)。再循環双方向トラバーサ5400Tは、ボット5100が他のトート5300をピッキング/配置するための保管システムを通って横断し得るために、再循環双方向トラバーサ5400Tが、ニュートラル位置などの積荷エリア5180内に配設されるように、方向5999Bに移動される。
ここで、図54A及び54Gを参照すると、注文履行ワークステーション5500が示される。1つのワークステーション5500が図54Aに示されるが、保管庫及び構造5563(本明細書に説明される保管構造と実質的に同様である)が、任意の適切な数のワークステーション5500を有し得ることが理解されるべきである。例えば、図54Gは、少なくとも3つのワークステーション5500が各保管庫レベル上に配設される、ワークステーション5500の代表的な構成を例示するが、他の態様において、任意の適切な数のワークステーションは、各保管庫レベル上に配設され得る。異なるレベルのワークステーション5500は、互いに上に積み重ねられているか、又は千鳥配列に積み重ねられるなどの、互いから垂直にオフセットされ得る。一態様において、各ワークステーション5500は、2つの乗り継ぎデッキ5550A、5550Bに通信可能に接続されるが、一方で他の態様において各ワークステーション5500は、任意の適切な数の乗り継ぎデッキに通信可能に接続され得る。一態様において、各乗り継ぎデッキ5550A、5550Bは、それぞれの保管庫レベルに対応し得るが、一方で他の態様において、乗り継ぎデッキ5550A、5550Bは、共通保管庫レベルに対応し得る(例えば、各保管庫/ピッキングレベルと関連付けられた1つよりも多い乗り継ぎデッキが存在する)。別の態様において、乗り継ぎデッキ(又は通路)に位置するか、又はそうでなければ接続される(又はその中に配設される)タワー(昇降軌道5190と実質的に同様)が存在し得、タワーは、ボット5100が、積み重ねられた乗り継ぎデッキ5550A、5550B(又は通路)間を保管構造の任意の所望される/所定のレベルまで走行し得るように、異なる保管庫レベルの乗り継ぎデッキ5550A、5550B(又は通路)のうちの1つ以上を別のタワーとの走行ループと通信可能に接続する。ワークステーション5500は、1つ以上の各個をボット5100のうちの1つのトート(例えば、Pトート)からボット5100のうちの別の1つのトート(例えば、Oトート)内の「載置」場所に輸送するピッカー5520を収容するように構成される。ワークステーション5500は、複数の高さで配列化され、人又はロボットピッカーは、各個を製品トート(Pトート)から取り出し、システム構成に応じて、かつ上に説明されたものと実質的に同様の様式で、それらを注文トート(Oトート)又は移動ロボットのいずれか内に配置する。一態様において、ワークステーション5500は、搬送レーン又は通路5501、5502、5503、5504、昇降タワー5190T及びピックステーション5530に配設されたピッカープラットフォーム5510を含む。ワークステーション5500は、各乗り継ぎデッキ上のボット5100がワークステーション5500へのアクセスを有するように、各乗り継ぎデッキレベルに配設される。図54Aに例示される代表的な態様において、2つの乗り継ぎデッキレベル5550A、5550Bが示され、これらが共通ワークステーション5500に接続されているが、他の態様において、任意の適切な数の乗り継ぎデッキレベルが、共通ワークステーション5500に接続されてもよい。
搬送レーン5501、5502、5503、5504の各々は、それぞれの乗り継ぎデッキ5550A、5550Bと通信している、それぞれの入口及び/又は出口5500Eを有する。図54Aに見られ得るように、搬送レーン5501、5504は、乗り継ぎデッキ5550Bと通信している入口/出口5500Eを有するが、一方で搬送レーン5502、5503は、乗り継ぎデッキ5550Aと通信している入口/出口5500Eを有する。搬送レーン5501~5504は、トート保管/保持場所へのアクセスを提供する通路に関して上に説明されたレールHRRと実質的に同様であるレールWRRを含む。また図54Aに見られ得るように、昇降タワー5190TWA~5190TWDは、昇降タワー5190Tに関して上に説明されたものと実質的に同様の様式で、搬送レーンの積み重ねを互いに接続する。昇降タワー5190TWA~5190TWDは、上に説明された昇降タワー5190Tと実質的に同様である。一例として、昇降タワー5190TWA、5190TWBは、ボット5100が搬送レーン5503、5504間を横断し得るように、搬送レーン5503、5504を接続する。昇降タワー5190TWC、5190TWDは、ボット5100が搬送レーン5501、5502間を横断し得るように、搬送レーン5501、5502を接続する。
一態様において、搬送レーン5501~5504及びタワー5190TWQ~5190TWDのうちの1つ以上は、Pトート及びOトートがそれぞれのPボット及びOボットによってピッカー5520に提示されるとき、ピッカー5520が、ピックステーション5530に隣接してタワー5190TWQ、5190TWCによって画定されたピック/配置位置から各個をピッキング及び配置するためにPトート及びOトートを視認し、それらにアクセスし得るように、Pトート及びOトートが角度付けられるように、乗り継ぎデッキ5550A、5550B及びオペレータプラットフォーム5510に対して角度付けられ得る(例えば、傾けられるか、又は傾斜される)。他の態様において、搬送レーン5501~5504及びタワー5190TWQ~5190TWDは、任意の適切な空間的配向でトートをピッカー5520に提示するために、ピックステーション5530及び/又は乗り継ぎデッキ5550A、5550Bとの任意の空間的関係を有し得る。
一態様において、搬送レーン5501~5504、昇降タワー5190TWA~5190TWD及びピックステーション5530は、独立製品ボット(Pボット)及び注文ボット(Oボット)の経路及び位置と対称構造を有する。この態様において、左/右の対称的配置が存在するように、側方対称性(方向5599における)が存在し得る。例えば、左/右の対称的配置は、Pトートを搬送するPボットが、ワークステーション5500の右側に配置され、一方でOトートを搬送するOボットが、ワークステーション5500の左側に配置されるようなものであり得る。他の態様において、Pボット及びPトートは、ワークステーション5500の左側にあってもよく、一方でOボット及びOトートは、ワークステーション5500の右側にあってもよい。
一態様において、Pボット及びOボットの両方のための専用ボットフロー入口及び出口搬送レーンが存在する。例えば、ピックステーション5530へのボットのフローは、ボットが下の搬送レーンから上の搬送に、又は他の態様において、上の搬送レーンから下の搬送レーンに走行するようなものであり得る。例えば、ボットが下の搬送レーンから上の搬送レーンに走行する場合、ピックされる各個を搬送するPボットは、1つ以上の下/底の搬送レーン5501に入り、各個がピックされ得るように1つ以上の上の搬送レーン5502までタワー5190TWCを横断し、Pボットは、1つ以上の上の搬送レーン5502を使用してワークステーションを出る。同様に、例えば、各個が配置されることになるOトートを搬送するOボットは、1つ以上の下/底の搬送レーン5504に入り、各個が配置され得るように1つ以上の上の搬送レーン5503までタワー5190TWAを横断し、Oボットは、1つ以上の上の搬送レーン5503を使用してワークステーションを出る。他の態様において、ワークステーションへのボットの入口は、ボットが上の搬送レーン5502、5503及び下の搬送レーン5501、5504に入り、そこから出得るように時間を合わせられ、タワー2190TWA~5190TWDは、ボットが共通搬送レーン5501~5504に入り、そこから出るときなどに、互いに通過するボットを走行させるために用いられる。上に説明された実施例において、Pトートを搬送するPボットのフロー及びOトートを搬送するOボットのフローは、両方が下の搬送レーンから上の搬送レーンへの矢印5598の方向、又は両方が上の搬送レーンから下の搬送レーンへの矢印5597の方向などの、両方が一般的に共通方向である。しかしながら、他の態様において、Pボット及びOボットのうちの1つ以上のフローは、上の搬送レーンから下の搬送レーンへの矢印5597の方向であってもよい。例えば、Pボット及びPトートのフローは、方向5598であり得るが、一方でOボット及びOトートのフローは、方向5597であり得、逆もあり得る。
一態様において、ワークステーション5500の各側(例えば、製品側及び注文側)は、専用フロー方向昇降タワーを有する。例えば、ワークステーション5500の製品側の昇降タワー5190TWCは、ボットの上方フロー専用であり得るが、一方でワークステーション5500の製あり得、品側のタワー5190TWDは、ボットの下方フロー専用であり得、逆もあり得る。同様に、ステーション5500の注文側の昇降タワー5190TWAは、ボットの上方フロー専用であり得るが、一方でワークステーション5500の注文側のタワー5190TWBは、ボットの下方フロー専用であり得、逆もあり得る。ワークステーション5500のそれぞれの注文又は製品側の各タワー5190TWA~5190TWDに対するボットの専用フローは、例えば、上に説明されたものと実質的に同様の様式で、ワークステーション5500のそれぞれの注文及び製品側の搬送レーン5501~5504のレベル間の方向5597、5598のうちの1つ以上で昇降フローループを生成する。上記のように、2つの搬送レーンのみがワークステーションの各側で互いに上に積み重なって示されているが、他の態様において(図54Fに示されるように)、ワークステーションの各側は、2つの搬送レーンよりも多いか又は少ないなどの、互いに上に積み重ねられた任意の適切な数の搬送レーンを有し得る。2つよりも多い搬送レーンが、ワークステーション5500の製品側及び/又は注文側に、互いに上に積み重ねられて提供される場合、タワー5190TWA~5190TWDは、ボットが、搬送レーンの積み重ねの最も上の搬送レーン5502と最も下の搬送レーンとの間に配設された中間搬送レーンILからタワーに入る/出ることを可能にする、中間の入口及び出口を有し得る。
上に説明されたように、ピックステーション5530に隣接するタワー5190TWA、5190TWCは、ボット(例えば、Pトート及びOトート)のピック/配置位置を画定する。例えば、ピック位置は、ボットがタワー5190TWA、5190TWCとそれぞれの最も上の搬送レーン5502、5503との間を乗り継ぎすることを可能にする、タワーに沿った位置のタワー5190TWA、5190TWCの頂部に実質的にあるように、タワー5190TWA、5190TWCによって画定され得る。上に説明されたように、タワー5190TWA、5190TWCは、Pトート及びOトートを任意の適切な空間的配向でピッカー5520に提示するためにピックステーション5530に対して角度付けられ得る。一態様において、タワー5190TWA、5190TWCのそれぞれの1つと昇降ループを形成する他のタワー5190TWB、5190TWD(例えば、ピック/配置位置を画定する、ピッカー5520からタワー5190TWA、5190TWCの反対側の搬送レーン5501~5504に沿って配設される)は、タワー5190TWA、5190TWCと同一角度で角度付けられ得るか、又はピックステーション5530に対して任意の適切な異なる角度で角度付けられ得る。一態様において、タワー5190TWB、5190TWDは、実質的に直立(例えば、垂直)であり得る。一態様において、上に説明されたように、搬送レーン5501~5504はまた、乗り継ぎデッキ5550A、5550B(及び/又は中間デッキIL)とオペレータプラットフォーム5510との間の傾斜路を形成するために、ピックステーションに対して角度付けられ得、傾斜路は、タワー5190TWA~5190TWD及びそれぞれの搬送レーン5501~5504のうちの1つ以上の間の実質的直交整列を可能にして、タワー5190TWA~5190TWDから搬送レーン5501~5504への、及びその逆のボット5100の乗り継ぎのための制約及び繰り返し係合の緩和を容易にする。一態様において、タワー傾斜/角度は、傾斜路ピッチを確立又は画定する。
一態様において、ワークステーション5500は、任意の適切な機械-ビジョンサブシステム(「MVS」)5560を含み、これは、上に説明されたものと実質的に同様であり得る。例えば、MVS5560は、任意の適切な視覚インジケータ(例えば、ディスプレイ及び/又は光源)、任意の適切な聴覚インジケータ、任意の適切なモーションセンサ/カメラ、任意の適切なビームセンサ/ライトカーテン(例えば、ビーム/カーテンセンサの遮断)、溝トラッキングシステム、又はピック場所を示す、配置場所を示す、ピックされる/配置される数量を示す、ピッカー5520の手の動きをトラッキングする、ピックを検証する、及び/もしくは配置を検証するための任意の他の適切なデバイスを含み得る。一態様において、コントローラ5500Cは、本明細書に説明されるワークステーション5500の態様を制御するために提供され、コントローラ5500Cは、ワークステーション5500、中央制御システムCCS(上に説明されたものなどの)、ボット5100コントローラ又はそれらの組み合わせに常駐する。コントローラ5500Cは、本明細書に説明されるように各個のピック及び配置をもたらすために機械ビジョンシステム5560と通信する。
一態様において、コントローラ5500Cは、有効なピックを識別及び検証するように構成され、コントローラ5500Cは、ピックがPボットからもたらされたことの確認をPボットに発行する。Pボットは、Pボットがコントローラ5500Cから発行されたピック確認を受信したとき、Pボットがピックステーション5530から自動的に移動するように構成されている(例えば、Pボットコントローラがプログラムされる)。一態様において、Pボットコントローラは、ピック確認の受信に際して、Pボットがそれぞれの搬送レーン5502の出口に横断するか、又は他の実施形態において、Pボットが、タワー5190TWDなどのタワー内に入って、ピック列に再度入るために入口搬送レーン5501に戻るように、プログラムされ得る。
一態様において、コントローラ550Cは、有効な配置を識別及び検証するように構成され、コントローラ5500Cは、配置がOボットからもたらされたことの確認をOボットに発行する。Oボットは、Oボットがコントローラ5500Cから発行された配置確認を受信したとき、Oボットがピックステーション5530から自動的に移動するように構成されている(例えば、Oボットコントローラがプログラムされる)。一態様において、Oボットコントローラは、配置確認の受信に際して、Oボットがそれぞれの搬送レーン5503の出口に横断するか、又は他の実施形態において、Oボットが、タワー5190TWBなどのタワー内に入って、配置列に再度入るために入口搬送レーン5504に戻るように、プログラムされ得る。一態様において、Oボットは、Oボットが乗り継ぎデッキへピックステーション5530を出る、コントローラ5500CがOボットに注文完了コマンドを発行したときまで、配置列に再び入り得る。
一態様において、図58及び59を参照すると、ワークステーション5500を通る各ボットフロー(例えば、Pボット及びOボット)は、ピッカーとPボットとOボットとの間の同期を維持するペーシングによってピッカーを補助するフィードバックループ(図58及び59に概略的に示される)を有するピック/配置イベント(ピック/配置イベントは、例えば、Pボットによって搬送されたPトートからの各個の取り出し、及び/又はOボットによって搬送されたOトート内への各個の配置)をもたらすように、所定の動作サイクル及びペーシング/時間基準を有する。一態様において、Pボットの動作サイクル及びペーシングは、Oボットの動作サイクル及びペーシングと実質的に同様である。一態様において、対応する動作サイクルに対する各ピック/配置イベント(例えば、矢印5598の方向のボット上昇フローによる)は、それぞれのワークステーションイベントを画定する3つの動きの動作セットを含み、それぞれのワークステーションイベントは、Pボット(又はOボット)をピック(又は配置)場所に位置付けること、各個をピッキング及び配置し、ピックステーション5530からのPボット又はOボットの出発(それぞれのPボット又はOボット列のいずれかに再び入るためのタワーへの横断のためにワークステーション5500を出る)ための命令を提供することを含む。他の態様において、動作セットの3つよりも多い又は少ない動き(ピック/配置ワークステーションイベントに対してピッカー、Oボット及びPボットのそれぞれ)が存在してもよく、動作セットの動きの数は、ワークステーションを通るボットフローに依存し得る。
3つの動きの動作セット内の各動作は、3つの動きの動作セットの各動作の時間基準に対して、したがって結合されたセットの総時間基準に対して、所定の割合を有する所定の時間基準(例えば、各動作の開始/初期化から終了/完了まで約1秒、他の態様において、時間基準は、約1秒よりも長くてもよく、又は短くてもよい)を有し得る。一態様において、Pボット及びOボットの動作は、整合又は同期化されるが、例えば、Oボットの動作が、時間基準の半分のペーシングスケールに沿って、又は以下に説明されることになるように任意の他の適切な部分時間基準オフセットに沿って、Pボットの動作からオフセットされ得るなどの、部分時間基準によってオフセットされる(動作PB1~PB3及びOB1~OB3を測定されたPボット及びOボットに関して図59に示されるように)。ピッカー5520の各々の手もまた、以下に説明されることになるように、Pボットの動きとの対応する基準内でPボットから各個をピッキングし、かつOボットの動きとの対応する基準内でOボットに各個を配置することをもたらすように、ピッカー5520の他方の手と調整又は同期化される。
一態様において、各個のそれぞれのピック及び配置に対するピッカー5520動作(図59のピッカー測定動作P1~P3を参照)は、上に説明されたように、対応するPボット動作PB1~PB3及び/又は対応するOボット動作OB1~OB3を制御し、コントローラ5500Cは、例えば、Pボット及びOボットがピックステーション5530から出発するなどの、後続ボット動作を開始するためのピック及び配置確認をPボット及びOボットに発行する。一態様において、ピッカーのピック/配置イベントはまた、整合するか、又は同期化された3つの動きの動作セットを有し(他の実施形態において、動作セットには3つよりも多い又は少ない動きが存在し得る)、これは、上に説明されたワークステーションイベント動作セット、及び以下に説明されるペーシングを維持する際にピッカーを補助するフィードバックループと共に生じる。例えば、一態様において、ピッカー5520の3つの動きの動作セットは、ピックステーション5530のピック場所に位置するPボットによって搬送されたPトートから各個をピッキングすること、各個をピッカーの右手からピッカーの左手(又はその逆)に移すこと、及びピックステーション5530のピック場所に位置するOボットによって搬送されたOトートに各個を配置することを含む。ピッカーの3つの動きの動作セットの動作の各々は、以下により詳細に説明されることになるように、各対応するボットのペーシングスケールに沿って、かつ互いに整合する基準内で実施される。
例えば、図54A~54Dも参照すると、各ピック/配置イベントは、PボットAがピック位置にある状態(図54A、54B及び58参照)、ピッカーの右手がPボットAによって搬送されたPトートの内側にある状態で開始し、ピッカーの右手は、PボットAによって搬送されたPトートから各個をピックする(図57、ブロック5700)。PボットAがピック位置に位置した状態で、PボットBは、PボットAの下のタワー5190TWC内の「準備位置」にある(図54A及び58参照)。ピッカーの左において、2つの注文ボットOボットA、OボットBが割り出されており、OボットAが、搬送レーン5503に沿ってワークステーション5500を出る(又は他の態様において、Oボット列に再び入るためにタワー5190TWBを降りる)、前の注文ラインからのものであり、OボットBが、準備位置から配置位置にタワー5190TWAに沿って上昇する、現在の注文ラインのためのものである(図54B、54C及び58、図57、ブロック5702参照)。ピッカーの右手は、ピックされた各個を搬送するPボットAによって搬送されたPトートから取り出され(ピッカー測定動作P1参照)、それにより、ピッカーの右手がピック地点と移送中間地点との間(例えば、Pボットピック場所とOボット配置場所との間のほぼ中間の空間内の地点)間のほぼ真ん中にあるとき、コントローラ5500Cが有効ピック確認をPボットAに発行し、PボットAがピック位置から離れて加速し、ワークステーション5500を出て(Pボット測定動作PB1参照)、例えば、上の乗り継ぎデッキ5550Aに向かうか、又は他の態様において、Pボット列に再び入るためにタワー5190TWDに入るが(図57、ブロック5704)、一方でOボットBは、コントローラによって配置位置内に移動するようにコマンドされる(Oボット測定動作OB1)。移送中間地点において、ピックされた各個は、ピッカーの右手からピッカーの左手に移され、左手は、ピックされた各個を配置場所に引き続き搬送し、右手は、ピック場所に戻る(図57、ブロック5705)。Pボットがピッカーから離れて移動すると、(各個を配置するためのピッカーの右手からピッカーの左手へのピックされた各個の輸送及び移送と同時に)PボットBは、準備位置からピック位置に移動又は割り出され(Pボット測定動作PB2)、例えば、ほぼ、ピッカーの手がそのトートに戻る移送中間地点とピック地点との間のほぼ真ん中にあるとき、ピック位置に到着する(図57、ブロック5707)。またピックされた各個の位相と同時に、PボットCは、下の乗り継ぎデッキ5550Bからワークステーション5500に入り、Pボット列に入るためにワークステーションの前方に移動する(図57、ブロック5709)。
ピッカー5520は、OボットBによって搬送されたOトートにピックされた各個を配置し(図57、ブロック5711)、PボットBは、ピック位置に到着する(Pボット測定動作PB2)。ピッカー55820は、OボットBによって搬送されたOトートからピッカーの左手を取り出し(ピッカー測定動作P2参照)、それにより、ピッカーの左手が、配置地点と移送中間地点との間のほぼ真ん中にあるとき、コントローラ5500Cは、有効配置確認をOボットBに発行し、OボットBは、ピック位置から離れて加速し(Oボット測定動作OB2参照)、ワークステーション5500を出て、例えば、上の乗り継ぎデッキ5550Aに向かうか、又は他の態様において、Oボット列に再び入るためにタワー5190TWBに入る(図57、ブロック5713)。Oボットがピッカーから離れて移動すると、(及び移送中間地点へのピッカーの左手の運動、及びピック場所へのピッカーの右手の運動と同時に)ピッカーは、各個をPボットBからピックし(ピッカー測定動作P3)、これは、上に説明されたように、ワークステーションからのPボットBの出発(Pボット測定動作PB3)、配置位置へのOボットCの到着(Oボット測定動作OB3)をトリガーし、OボットCは、準備位置から配置位置に移動又は割り出されて、例えば、ほぼ、ピッカーの左手が移送中間地点と配置場所との間のほぼ真ん中にあるとき、配置位置に到着する(図57、ブロック5715)。またピッカーの左手の運動と同時に、OボットDは、下の乗り継ぎデッキ5550Bからワークステーション5500に入り、Oボット列に入るためにワークステーションの前方に移動する(図57、ブロック5717)。
上に説明されたピック/配置イベントにおいて、ワークステーション5500は、例えば、感覚同期システム5805(例えば、ペーシングシステム5802)及び視覚同期システム(例えば、ピック対ライトシステム5810)を含む二重同期システムを利用し、これは、中央制御システムCCS(上に説明された)又はコントローラ5500Cなどの任意の適切なコントローラの一部であり得るか、又はそれらに接続され得る。組み合わせにおいて、ペーシングシステム5800及びピック対ライトシステム5810は、示されるようにピッカーフィードバックループを画定する。感覚同期システム5805は、上に説明されたピッカー及びボットの動きの時間基準内に拍子(例えば、イベント基準に対応するか、又はそれを設定する、及び拍子に対する所定の関係、例えば、上記の1秒のイベント時間を有する)を提供する聴覚刺激、触覚刺激などのような、ピッカー5520に対する感覚刺激入力を含み、拍子は、動きのペーシングを設定し、ペーシングによってピッカーを補助するフィードバックループ信号を提供する。例えば、該感覚刺激は、所望される周波数の正確かつ明白な拍子を有する音楽を含み得る。感覚同期システム5805は、注文出力及びボットフローのためのコントローラ5500C内のフィードバックループ5820を画定し、ピックステーションからのボットの出発は、上に説明されたようにピッカー5500の有効ピック/配置動作5830、P1~P3によって制御される。視覚同期システム5810(上に説明されたピック対ライト、プレイス対ライトなどのピック/配置場所インジケータを含む)は、ピッカー5520を各個に対するピック及び配置場所に導き、注文出力がもたらされるように、ピッカー及びボットの動きのペーシングを褒める。
図60A、 60B、 60C、 60D、 60E、 60F、及び 60Eは、開示された実施形態の態様による、水平運動から垂直運動への車両推移の段階的進行を表す。具体的には、ボット5100の形態の車両が示され、これは、本開示のいずれかの場所に示されるように、別途明記されない限り、本開示全体を通して説明されるボットと実質的に同様であり得る。
図60A~60Cにおいて、ボット5100は、ページにわたって右から左に水平に走行する。図60D~ 60Eにおいて、駆動ギヤ5140B(及び図示されないが、反対側の駆動ギヤ5140A)及びガイドベアリングは、ボット5100の本体から離れて側方に伸長されて、昇降軌道5190と係合する。各昇降軌道5190は、駆動表面5190D、及び駆動表面5190Dの反対に配設され、昇降軌道5190の厚みによって分離されたガイド表面5190Bを有し、駆動表面は、本明細書のいずれかの場所に説明及び示されるように、ギヤラック5195を含む。
図60F~60Gにおいて、ボット5100は、昇降軌道5190を垂直に上に走行する。
開示された実施形態の1つ以上の態様によれば、垂直横断及び駆動装置は、
保管及び出庫システムの自動化された車両横断通路内に水平レールに対して配置された2つのマストを備え、2つのマストの各々は、自動化された車両横断通路の反対側に対向して配置されており、マストの各々は、
ラック並びにアイドラベアリング係合及びガイド表面を有する一側部であって、アイドラベアリング係合及びガイド表面が、ラックが駆動部に係合して、それぞれのマストに沿った自動化された車両の横断をもたらすように、自動化された車両の駆動部をラックに位置付けるように構成されている、一側部と、
カウンターレールを有する反対側部であって、少なくともカウンターレール並びにアイドラベアリング係合及びガイド表面が、自動化された車両を2つのマストから片持ちすることをもたらすように、カウンターレールが、自動化された車両のカウンターホイールに係合するように構成されている、反対側部と、を含む。
開示される実施形態の1つ以上の態様によれば、2つのマストの各々は、水平レールが通過するギャップを含み、水平レールは、自動化された車両の水平横断ホイールに係合するように位置付けられている。
開示された実施形態の1つ以上の態様によれば、ピック及び配置ワークステーションは、
ピック場所及び配置場所に隣接して配設されたオペレーションステーションと、
オペレーションステーションでオペレータと通信する感覚同期システムと、
オペレータステーションでオペレータと通信する視覚同期システムと、を備え、感覚同期システム及び視覚同期システムは、ペーシングのフィードバックループを含むペーシングシステムを画定し、フィードバックループは、オペレーションの動きと、ピック及び配置場所とインターフェース接続するボットの動きと、の間のピックイベントに相関する。
要約すると、一実施形態において、本技術は、水平デッキ及び1つ以上の垂直保管ラックを含む注文履行センター内を走行するための移動ロボットに関し、1つ以上の保管ラックの垂直保管ラックは、垂直保管ラックのそれぞれのレベルで互いから離間配置された複数の水平レールと、互いから離間配置され、垂直保管ラックの複数のレベル間に伸長している、少なくとも一対の軌道と、を含み、移動ロボットが、水平デッキの周りの少なくとも2つの非平行方向で移動ロボットを駆動し、かつ垂直保管ラックのレベルで一対の水平レールに沿って移動ロボットを駆動するように構成された複数の水平牽引駆動部と、一対の軌道に沿って移動ロボットを駆動するように構成された複数の垂直牽引駆動部と、複数の水平牽引駆動部及び複数の垂直牽引駆動部にトルクを供給するためのモータと、を備える。
別の実施形態において、本技術は、水平デッキ及び1つ以上の垂直保管ラックを含む注文履行センター内を走行するための移動ロボットに関し、1つ以上の保管ラックの垂直保管ラックは、垂直保管ラックのそれぞれのレベルで互いから離間配置された複数の水平レールと、互いから離間配置され、垂直保管ラックの複数のレベル間に伸長している、少なくとも一対の軌道と、を含み、移動ロボットが、水平デッキに係合して、水平デッキの周りの少なくとも2つの非平行方向で移動ロボットを移動するための第1の複数のホイールと、垂直保管ラックのレベルで一対の水平レールに係合して、一対の水平レールに沿って移動ロボットを移動するための第2の複数のホイールと、一対の軌道に係合して、垂直保管ラックの複数のレベル間で一対の軌道に沿って移動ロボットを移動させるための複数の駆動ギヤと、を備える。
さらなる実施形態において、本技術は、水平デッキ及び1つ以上の垂直保管ラックを含む注文履行センター内を走行するための移動ロボットに関し、1つ以上の保管ラックの垂直保管ラックは、垂直保管ラックのそれぞれのレベルで互いから離間配置された複数の水平レールと、互いから離間配置され、垂直保管ラックの複数のレベル間に伸長している、少なくとも一対の軌道と、を含み、移動ロボットが、モータと、モータによって回転するように駆動されて、垂直保管ラックのレベル上で一対の離間配置された水平レールに沿って移動ロボットを前進させるように構成された複数の水平牽引駆動部と、モータによって回転するように駆動されて、一対の軌道に沿って移動ロボットを前進させるように構成された複数の垂直牽引駆動部と、を備え、複数の垂直牽引駆動部は、複数の垂直牽引駆動部が一対の駆動内で係合して、移動ロボットの垂直運動を可能にする伸長位置と、複数の垂直牽引駆動部が、一対の軌道を通過する複数の水平レールに沿った移動ロボットの走行を妨害しない引っ込み位置との間を移動するようにさらに構成されている。
さらなる実施形態において、本技術は、水平デッキ及び1つ以上の垂直保管ラックを含む注文履行センター内を走行するための移動ロボットに関し、1つ以上の保管ラックの垂直保管ラックは、垂直保管ラックのそれぞれのレベルで互いから離間配置された複数の水平レールと、互いから離間配置され、垂直保管ラックの複数のレベル間に伸長している、少なくとも一対の垂直軌道と、を含み、移動ロボットが、モータと、モータによって駆動されるように構成された第1のシャフトと、移動ロボットの反対側の一対のホイールであって、第1のシャフトと回転するように構成され、垂直保管ラックのレベル上で一対の離間配置された水平レールに沿って移動ロボットを前進させるように構成された、一対のホイールと、モータによって駆動されるように構成された第2のシャフトと、移動ロボットの反対側の一対の駆動ギヤであって、第2のシャフトと回転するように構成され、一対の垂直軌道に沿って移動ロボットを前進させるように構成された、一対の駆動ギヤと、を備え、第2のシャフトは、第1のシャフトと同軸であり、第1のシャフトに対して並進して、一対の駆動ギヤを、一対の駆動ギヤが一対の垂直軌道内で係合して移動ロボットの垂直運動を可能にする伸長位置と、一対の駆動ギヤが、一対の垂直軌道を通過する一対の水平レールに沿った移動ロボットの走行を妨害しない引っ込み位置との間で移動させるように構成されている。
別の実施形態において、本技術は、水平デッキ及び1つ以上の垂直保管ラックを含む注文履行センター内でアイテムを輸送するためのシステムに関し、1つ以上の保管ラックの垂直保管ラックは、垂直保管ラックのそれぞれのレベルで互いから離間配置された複数の水平レールと、互いから離間配置され、垂直保管ラックの複数のレベル間に伸長している、少なくとも一対の垂直軌道と、を含み、移動ロボットが、輸送中にアイテムを支持するための支持手段と、水平デッキの周りの少なくとも2つの非平行方向に支持手段を駆動し、かつ垂直保管ラックのレベル上で一対の水平レールに沿って支持手段を駆動するための水平駆動手段と、一対の軌道に沿って支持手段を駆動するための垂直駆動手段と、水平駆動手段及び垂直駆動手段にトルクを供給するためのトルク生成手段と、を備える。
さらなる実施形態において、本技術は、水平デッキ及び1つ以上の垂直保管ラックを含む注文履行センター内でアイテムを輸送するためのシステムに関し、1つ以上の保管ラックの垂直保管ラックは、垂直保管ラックのそれぞれのレベルで互いから離間配置された複数の水平レールと、互いから離間配置され、垂直保管ラックの複数のレベル間に伸長している、少なくとも一対の垂直軌道と、を含み、移動ロボットが、輸送中にアイテムを支持するための支持手段と、垂直保管ラックのレベル上で一対の水平レールに沿って支持手段を駆動するための水平駆動手段と、一対の軌道に沿って支持手段を駆動するための垂直駆動手段と、垂直駆動手段を、垂直駆動手段が一対の軌道内で係合して支持手段の垂直運動を可能にする伸長位置と、垂直駆動手段が、一対の軌道を通過する一対の水平レールに沿った支持手段の走行を妨害しない引っ込み位置との間で移動させるための引き込み手段と、を備える。
以下の実施形態A~Lは、保管棚に、及び保管棚からコンテナを輸送するためのボットの実施形態を例示する。
実施形態A
保管棚に、及び保管棚からコンテナを輸送するために注文履行センター内を走行するための移動ロボットであって、コンテナは、第1端、第1端の反対の第2端、並びに第1端と第2端との間に伸長する第1及び第2の対向側部を含み、第1の側部は、第1端に近接する第1のキャッチ表面及び第2端に近接する第2のキャッチ表面を含み、移動ロボットが、
第1及び第2の対向方向に移動ロボットの側部に対して循環するように装着されている第1のフリッパと、
第1及び第2の対向方向に移動ロボットの側部に対して循環するように装着されている第2のフリッパと、を備え、
第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第1のフリッパが、第1のキャッチ表面に係合し、かつ第1の方向の動きの第1の範囲にわたる第1のフリッパの循環に際して、コンテナ部経路を移動ロボットから保管棚に移動させるように構成され、
第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第2のフリッパが第2のキャッチ表面に係合し、かつ第1の方向の動きの第2の範囲にわたる第2のフリッパの循環に際して、移動ロボットから保管棚へのコンテナの移送を完了するように構成されている、移動ロボット。
実施形態B
第2のフリッパは、動きの第1の範囲の間、第2のキャッチ表面から係合解除される、実施形態Aの移動ロボット。
実施形態C
第1のフリッパは、動きの第2の範囲の間、第1のキャッチ表面から係合解除される、実施形態Bの移動ロボット。
実施形態D
第1のフリッパは、第2のフリッパよりも長い、実施形態Aの移動ロボット。
実施形態E
第1及び第2のフリッパは、第1及び第2のスプロケット上で支持された閉ループチェーンに装着されている、実施形態Aの移動ロボット。
実施形態F
第1のフリッパは、チェーンに装着され、第1のフリッパが、第1のスプロケットの周りを回転し、かつ動きの第1の範囲の間に第1のキャッチ表面を清掃するまで、第1のキャッチ表面との係合によって容器を移動させる、実施形態Eの移動ロボット。
実施形態G
第2のフリッパは、チェーンに装着され、第2のフリッパが、第1のスプロケットの周りを回転し、かつ動きの第2の範囲の間に第2のキャッチ表面を清掃するまで、第2のキャッチ表面との係合によって容器を移動させる、実施形態Fの移動ロボット。
実施形態H
第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第1のフリッパが、第2のキャッチ表面に係合し、かつ循環トラバーサが第2の方向で動きの第3の範囲にわたって循環する際にコンテナを保管棚から移動ロボット上に移動させるように構成されている、実施形態Aの移動ロボット。
実施形態I
移動ロボットの反対側の第1及び第2の保管棚に、及びそれらからコンテナを輸送するために注文履行センター内を走行するための移動ロボットであって、コンテナは、第1端、第1端の反対の第2端、並びに第1端と第2端との間に伸長する第1及び第2の対向側部を含み、第1の側部は、第1端に近接する第1のキャッチ表面及び第2端に近接する第2のキャッチ表面を含み、移動ロボットが、
移動ロボット上に装着され、かつ第1及び第2の対向方向に循環するように構成された循環支持体と、
循環支持体上に装着された第1のフリッパと、
循環支持体上に装着された第2のフリッパと、を備え、第1及び第2のフリッパは、互いに正反対の位置で循環支持体上に装着され、
循環支持体、第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第1のフリッパが、第1のキャッチ表面に係合し、かつ循環支持体が第1の方向で動きの第1の範囲にわたって循環する際に、コンテナ部経路を移動ロボットから第1の保管棚に移動させるように構成され、
循環支持体、第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第2のフリッパが、第2のキャッチ表面に係合し、かつ循環支持体が第1の方向で動きの第2の範囲にわたって循環する際に、移動ロボットから第1の保管棚へのコンテナの移送を完了するように構成されている、移動ロボット。
実施形態J
循環支持体、第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第1のフリッパが、第2のキャッチ表面に係合し、かつ循環支持体が第2の方向で動きの第3の範囲にわたって循環する際に、コンテナ部経路を移動ロボットから第2の保管棚に移動させるように構成され、
循環支持体、第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第2のフリッパが、第1のキャッチ表面に係合し、かつ循環支持体が第2の方向で動きの第4の範囲にわたって循環する際に、移動ロボットから第2の保管棚へのコンテナの移送を完了するように構成されている、実施形態Iの移動ロボット。
実施形態K
循環支持体、第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第1のフリッパが、第2のキャッチ表面に係合し、かつ循環支持体が第2の方向で動きの第5の範囲にわたって循環する際に、コンテナを第1の保管棚から移動ロボット上に移動させるように構成されている、実施形態Iの移動ロボット。
実施形態L
循環支持体、第1のフリッパ及び第2のフリッパは、第1のフリッパが、第1のキャッチ表面に係合し、かつ循環支持体が第1の方向で動きの第6の範囲にわたって循環する際に、コンテナを第2の保管棚から移動ロボット上に移動させるように構成されている、実施形態Kの移動ロボット。
以下の実施形態M~JJは、ワークステーションに、及びワークステーションから移動するボットによってワークステーションで製品コンテナと注文コンテナとの間でアイテムを移送するためのシステムの実施形態を例示する。
実施形態M
注文履行センター内で製品コンテナと注文コンテナとの間でアイテムを移送するためのシステムであって、
製品コンテナを受容する製品側ピック位置、及び注文コンテナを受容する注文側配置位置を含むワークステーションであって、アイテムが、注文を履行するために製品側ピック位置の製品コンテナから注文側配置位置の注文コンテナに移送され、移送位置が、製品側ピック位置及び注文側配置位置のうちの少なくとも一方を含む、ワークステーションと、
移送位置に、及び移送位置から製品及び注文コンテナのうちの少なくとも一方を搬送するための移動ロボットであって、移動ロボットが、移送位置に向かう複数のレベルのうちの1つのレベルに沿って移動ロボットを移動させるように構成された第1の一組の駆動部を備え、移動ロボットが、移送位置に向かう複数のレベル間で移動ロボットを移動させるように構成された第2の一組の駆動部を備える、移動ロボットと、を備える、システム。
実施形態N
第1の一組の駆動部は、製品側ピック位置及び注文側配置位置の両方に向かうレベルに沿って移動ロボットを移動させるように構成され、第2の一組の駆動部は、製品側ピック位置及び注文側配置位置の両方に向かう複数のレベル間で移動ロボットを移動させるように構成されている、実施形態Mのシステム。
実施形態O
移動ロボットのうちの第1の移動ロボットは、移動ロボットのうちの第2の移動ロボットが複数のレベル間を移動する際に、移送位置に向かうレベルに沿って移動する、実施形態Mのシステム。
実施形態P
レベルは、第1のレベルを含み、システムは、複数のレベルのうちの第2のレベルをさらに含み、第1の一組の駆動部は、移送位置から離れて第2のレベルに沿って移動ロボットを移動させるようにさらに構成されている、実施形態Mのシステム。
実施形態Q
移動ロボットのうちの第1の移動ロボットは、移送位置に向かう第1のレベルに沿って移動するが、一方で移動ロボットのうちの第2の移動ロボットは、移送位置から離れる第2のレベルに沿って移動する、実施形態Pのシステム。
実施形態R
複数のレベルは、第1及び第2のレベル移送区分を含み、第2の一組の駆動部は、移送位置に向かう第1の方向に第1のレベル移送区分に沿ってレベル間で移動ロボットを移動させるように構成され、第2の一組の駆動部は、移送位置から離れる、第1の方向の反対の第2の方向に第2のレベル移送区分に沿ってレベル間で移動ロボットを移動させるように構成されている、実施形態Mのシステム。
実施形態S
移動ロボットのうちの1つの移動ロボットは、移送位置に向かうレベルに沿って移動し、その後、移送位置に位置付けられるように第1のレベル移送区分に沿ってレベル間で移動する、実施形態Rのシステム。
実施形態T
レベルは、第1のレベルを含み、移動ロボットは、移送位置に位置付けられた後、複数のレベルのうちの第2のレベルに沿って移送位置から離れて移動する、実施形態Sのシステム。
実施形態U
移動ロボットは、移送位置に位置付けられた後、第2のレベル移送区分に沿って移送位置から離れてレベル間で移動する、実施形態Sのシステム。
実施形態V
注文履行センター内で製品コンテナと注文コンテナとの間でアイテムを移送するためのシステムであって、
製品コンテナを受容する製品側ピック位置、及び注文コンテナを受容する注文側配置位置を含むワークステーションであって、アイテムが、注文を履行するために製品側ピック位置の製品コンテナから注文側配置位置の注文コンテナに移送され、移送位置が、製品側ピック位置及び注文側配置位置のうちの少なくとも一方を含む、ワークステーションと、
移送位置に、及び移送位置から製品及び注文コンテナのうちの少なくとも一方を搬送するための移動ロボットと、
移動ロボットを支持するための支持構造と、を備え、支持構造が、
複数のレベルであって、第1の移動ロボットが複数のレベルのうちの第1のレベルに沿って移送位置の方に移動し、かつ第2の移動ロボットが複数のレベルのうちの第2のレベルに沿って移送位置から離れて移動する、複数のレベルと、
複数のレベルを通る1つ以上のレベル移送区分と、を含み、第1の移動ロボットが、1つ以上のレベル移送区分のうちの第1のレベル移送区分に沿って移送位置の方にレベル間を移動する、システム。
実施形態W
製品側ピック位置及び注文側配置位置の各々は、移動ロボットが製品側ピック位置の方に、及びそこから離れて移動し、一方で移動ロボットが注文側配置位置の方に、及びそこから離れて移動するように、複数のレベル及び1つ以上のレベル移送区分に接続されている、実施形態Vのシステム。
実施形態X
第1及び第2の移動ロボットは、第1及び第2のレベルに沿って移送位置の方に、及びそこから離れて第1及び第2のロボットを移動させるための水平牽引駆動部を含む、実施形態Vのシステム。
実施形態Y
第1及び第2の移動ロボットは、第1のレベル移送区分に沿って移送位置の方にレベル間で第1のロボットを移動させるための垂直牽引駆動部を含む、実施形態Vのシステム。
実施形態Z
第1の移動ロボットは、第1のレベルに沿ってワークステーションの端位置まで移動し、その後、移送位置に位置付けられるように、第1のレベル移送区分に沿ってレベル間を移動する、実施形態Vのシステム。
実施形態AA
第1の移動ロボットは、移送位置に位置付けられるように、第1のレベル移送区分に沿って上方に移動する、実施形態Zのシステム。
実施形態BB
第2の移動ロボットは、第1のロボットが第1のレベル移送区分から移送位置に到着した際に、移送位置から離れて第2のレベルに沿って移動する、実施形態Zのシステム。
実施形態CC
1つ以上のレベル移送区分は、第2のレベル移送区分を含み、第2の移動ロボットは、第2のレベルに沿って移動位置から離れて移動した後、第2のレベル移送区分に沿って移送位置から離れて移動する、実施形態BBのシステム。
実施形態DD
第1の移動ロボットは、第1のレベル移送区分に沿って第1のレベルに移動し、その後、第1のレベルに沿って移送位置に移動する、実施形態Vのシステム。
実施形態EE
1つ以上のレベル移送区分は、第2のレベル移送区分を含み、第2の移動ロボットは、第1のロボットがレベル上の移送位置に到着した際に、移送位置から離れて第2のレベル移送区分に沿ってレベル間を移動する、実施形態DDのシステム。
実施形態FF
第2の移動ロボットは、第2のレベル移送区分に沿って移送位置から離れて移動した後、第2のレベルに沿って移送位置から離れて移動する、実施形態EEのシステム。
実施形態GG
注文履行センター内で製品コンテナと注文コンテナとの間でアイテムを移送するためのシステムであって、
製品コンテナを受容する製品側ピック位置、及び注文コンテナを受容する注文側配置位置を含むワークステーションであって、アイテムが、注文を履行するために製品側ピック位置の製品コンテナから注文側配置位置の注文コンテナに移送され、移送位置が、製品側ピック位置及び注文側配置位置のうちの少なくとも一方を含む、ワークステーションと、
移動ロボットを支持するための支持構造であって、
複数のレベルと、
レベル移送区分と、を含む、支持構造と、
移送位置に、及び移送位置から製品及び注文コンテナのうちの少なくとも一方を搬送するための移動ロボットと、を備え、移動ロボットのうちの第1の移動ロボットが、
複数のレベルのうちの第1のレベルに沿って移送位置の方に第1の移動ロボットを移動させるための、かつ複数のレベルのうちの第2のレベルに沿って移送位置から離れて第1の移動ロボットを移動させるための水平駆動部と、
移送位置から上方に第1の移動ロボットを移動させるための垂直駆動部と、を備える、システム。
実施形態HH
前記移送位置は、注文側配置位置であり、移動ロボットのうちの第2の移動ロボットは、
第1のレベルに沿って製品側ピック位置の方に第2の移動ロボットを移動させるための、かつ第2のレベルに沿って製品側ピック位置から離れて第2の移動ロボットを移動させるための水平駆動部と、
製品側ピック位置まで上方に第2の移動ロボットを移動させるための垂直駆動部と、を備える、システム。
実施形態II
第1のロボットは、第2のロボット上の製品コンテナから第1のロボットの注文コンテナへの製品の移送後、第2のロボットが、製品側ピック位置から出発する際に、注文側配置位置に留まる、実施形態HHのシステム。
実施形態JJ
第2のロボットは、第2のロボット上の製品コンテナから第1のロボットの注文コンテナへの製品の移送後、第1のロボットが、注文側配置位置から出発する際に、製品側ピック位置に留まる、実施形態HHのシステム。
上記の説明が単に例示的であることが理解されるべきである。様々な代替及び変更が当業者によって考案され得る。例えば、様々な従属請求項に明記された特徴は、任意の適切な組み合わせで互いに組み合わせられ得る。加えて、上に説明された異なる実施形態からの特徴は、新しい実施形態に選択的に組み合わせられ得る。したがって、説明は、全てのかかる代替、変更及び変形を包含することを意図される。