JP7199828B2 - トナー - Google Patents
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Description
帯電立ち上がりのため、トナー側からのアプローチとしてはトナー用荷電制御剤の開発、外添による流動性向上などによる試みがなされてきている。一方、プロセス側からのアプローチとして帯電付与部材との摩擦機会を増やすことや注入帯電などによる試みがなされてきている。トナーの主たる帯電手段は摩擦によるため、トナーの耐摩擦性が向上すれば、帯電立ち上がりのためにプロセス側からも更なるアプローチを取ることができる。
例えば、1成分現像においては規制ブレードニップ幅、規制ブレードの材料、現像ローラー回転速度などが挙げられる。2成分現像においてもキャリアとの混合撹拌速度などが挙げられる。特に、現像ローラーの回転速度を上げることは帯電の観点だけでなく、紙上へのトナーの載り量を増やすこともできるため、着色力や色域など高画質化の面でもメリットが大きい。このように、電子写真の高速化や高画質化のため、トナーには一層の耐摩擦性の向上が求められている。
トナーの耐摩擦性を向上させるための技術として、特許文献1にはトナーの分子量分布におけるメインピークをシャープ化した上でピーク分子量を規定し、アゾ鉄化合物を添加する技術が開示されている。また、特許文献2には、カプセル膜の硬度が1N/m以上3N/m未満のカプセル材料に熱硬化性樹脂を含ませるなどしたトナーが開示されている。
本発明の目的は、従来のトナーよりも現像部における耐摩擦性を大幅に向上したトナーを提供することである。それにより、高速高画質化のためのプロセス設計の自由度を上げることができ、高印字で高速連続印字を行った場合においても帯電の立ち上がりが良好で、スジやゴーストが発生しにくいトナーを提供することにある。
前述の通り、トナーの耐摩耗性を上げるための従来からの技術思想は、トナーが強いシェアに耐えられる様にする方向性で検討されてきた。一方、これらの技術を用いた場合でもプロセス条件によってはトナーが耐えられない場合がある。この理由として、以下のように考えている。
現像機内でトナーが受けるシェアは強いシェアだけでは無く、金属部材や外添剤などの硬い物質と擦れるなどの弱いシェアも受けている。この様な擦れによる弱いシェアは一見すると影響無いと思われていたが、トナー粒子よりも硬い物質に引っ掻かれると、トナー粒子表面にはミクロな傷など小さな変化が生じることが分かった。そして、現像ローラー回転速度や現像剤撹拌速度を増加させた場合は、これが何度も何度も繰り返され、やがて変化は大きくなる。これらによるトナー変化を防ぐためには強いシェアに耐えられるトナー設計だけではなく、弱いシェアによるとても小さな変化に備える必要があることを見出した。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、最大荷重2.0×10-4Nの条件で測定したときのマルテンス硬度が、200MPa以上1100MPa以下である。
トナーの測定においては、一般的な粒径は3μm~10μmであるから、ナノインデンテーション法が好ましく用いられる測定方法である。発明者らの検討によると本発明の効果を発現するための硬度の規定として、引っ掻き硬さを表すマルテンス硬度が適当であった。これは、トナーが現像機内で金属や外添剤などの硬い物質に引っ掻かれることに対する強さを表し得るのが引っ掻き硬さであるためと考えている。
順に従って、得られた荷重-変位曲線から算出することができる。本発明においては、前記ISO規格に準拠した装置として、超微小押し込み硬さ試験機「ENT-1100b」(株式会社エリオニクス製)を用いる。測定方法は、装置に付属の「ENT1100操作マニュアル」に記載されているが、具体的な測定方法は以下の通りである。
圧子には装置に付属の先端が20μm四方の平面である平圧子(チタン製圧子、先端はダイヤモンド製)を用いて測定する。トナーの様に小径かつ球形の物体、外添剤が付着している物体、表面に凹凸が存在する物体においては、尖った圧子を用いると測定精度に大きな影響を与えるため平圧子を用いる。試験の最大荷重は2.0×10-4Nに設定して行う。この試験荷重に設定することで、現像部においてトナー1粒が受けるストレスに相当する条件で、トナーの表層を破壊せずに硬度を測定することが可能である。本発明においては、耐摩擦性が重要であるから表層を破壊せずに維持したまま硬さを測ることが重要である。
測定に際しては、粒子径D(μm)が上記条件を満たす任意のトナー100粒を選んで測定を行う。測定の際に入力する条件は以下の通りである。
試験モード :負荷-除荷試験
試験荷重 :20.000mgf(=2.0×10-4N)
分割数:1000step
ステップインターバル:10msec
解析メニュー「データ解析(ISO)」を選択して測定を行うと、測定後に装置付属ソフトでマルテンス硬度が解析され、出力される。トナー100粒について上記測定を行って、その相加平均値を本発明におけるマルテンス硬度とする。
つまり、規制ブレードニップ幅増、現像ローラー回転速度増、キャリア混合撹拌速度増など選択の幅が広がる。その結果、高印字で高速連続印字を行った場合においても帯電の立ち上がりが良好で、スジやゴーストが発生しにくいトナーを提供することが可能となった。
当該マルテンス硬度が200MPaよりも低い場合には本発明の効果が満足に得られない。好ましい値は250MPa以上であり、より好ましい値は300MPa以上である。一方、当該マルテンス硬度が1100MPaよりも高いと、場合によっては規制ブレードや現像ローラーなどの部材を傷つける原因となる場合もあるので注意が必要である。好ま
しい値は1000MPa以下であり、より好ましい値は900MPa以下である。
従来のトナーは大きなシェアに耐える技術思想であるため、現像で耐える硬さを確保しようとすると、必然的にクリーニング部や定着部などではその硬さが仇となる場合があった。本発明のトナーは各工程で受けるシェアに応じて適切な硬さを取ることができる。最大荷重9.8×10-4Nの条件で測定されるマルテンス硬度が5MPa以上であると、クリーニングブレードにてトナーが潰れにくいため、ブレード融着しにくく、クリーニング不良が発生しにくい。一方、100MPa以下であると、硬さが適切であるため、転がりによるすり抜けが起きにくい。
最大荷重9.8×10-4Nの条件で測定されるマルテンス硬度の測定においては、上記最大荷重2.0×10-4Nの条件での測定方法において、試験荷重を9.8×10-4Nにして測定する。
最大荷重9.8×10-4Nの条件で測定されるマルテンス硬度は、トナーに含まれる結着樹脂の分子量やガラス転移温度Tg、架橋設計などにより制御できる。
一般的なトナーに用いられている有機樹脂のマルテンス硬度は、最大荷重2.0×10-4Nの条件で測定すると50MPa~80MPa程度である。さらに樹脂設計や分子量を上げるなどして硬度を上げた場合でも120MPa以下程度である。さらに、磁性体やシリカといったフィラーを表層近傍に充填して熱硬化させた場合でも180MPa以下程度であり、本発明のトナーは一般的なトナーに比べて大幅に硬い。
具体的な例示として、上記特定の硬度をとり得る物質としては有機ケイ素重合体が挙げられ、材料の選択として有機ケイ素重合体のケイ素原子に直接結合している炭素原子の数や炭素鎖長などによって硬度を調整することが可能である。トナー粒子が、有機ケイ素重合体を含有する表層を有し、該有機ケイ素重合体のケイ素原子に直接結合している炭素原子の数が、ケイ素原子1個当たり、平均1個以上3個以下(好ましくは1個以上2個以下、より好ましくは1個)であると、上記特定の硬度に調整しやすいため好ましい。
である。
本発明において特に好ましいのは以下の方法である。まず、結着樹脂及び着色剤を含むトナーのコア粒子を製造して水系媒体に分散し、コア粒子分散液を得る。この時の濃度はコア粒子分散液総量に対し、コア粒子の固形分が10質量%以上40質量%以下となる濃度で分散することが好ましい。そして、該コア粒子分散液の温度は35℃以上に調整しておくことが好ましい。また、該コア粒子分散液のpHは有機ケイ素化合物の縮合が進みにくいpHに調整することが好ましい。有機ケイ素重合体の縮合が進みにくいpHは物質によって異なるため、最も反応が進みにくいpHを中心として、±0.5以内が好ましい。
一方、有機ケイ素化合物は加水分解処理を行ったものを用いることが好ましい。例えば、有機ケイ素化合物の前処理として別容器で加水分解しておく。加水分解の仕込み濃度は有機ケイ素化合物の量を100質量部とした場合、イオン交換水やRO水などイオン分を除去した水40質量部以上500質量部以下が好ましく、より好ましくは水100質量部以上400質量部以下である。加水分解の条件としては、好ましくはpHが2~7、温度が15~80℃、時間が30~600分である。
得られた加水分解液とコア粒子分散液とを混合して縮合に適したpH(好ましくは6~12、又は1~3、より好ましくは8~12)に調整することで、有機ケイ素化合物を縮合させながらトナーのコア粒子表面に表層付けすることができる。縮合と表層付けは35℃以上で60分間以上行うことが好ましい。また、縮合に適したpHに調整する前に35℃以上で保持する時間を調整することで表面のマクロ構造を調整可能であるが、特定のマルテンス硬度を得やすくするため、3分以上120分以下が好ましい。
以上のような手段によって反応残基を減らすことができ、表層に凹凸を形成させることができ、更に凸間にネットワーク構造を形成させることができるため、上記特定のマルテンス硬度のトナーを得られやすい。
有機ケイ素重合体を含有する表層を用いる場合には、有機ケイ素重合体の固着率が90%以上100%以下であることが好ましい。より好ましくは、95%以上である。固着率がこの範囲であれば耐久使用を通じてのマルテンス硬度の変化が小さく、帯電を維持することができる。有機ケイ素重合体の固着率の測定方法は後述する。
トナー粒子が表層を有する場合、表層とはトナーコア粒子を被覆してトナー粒子の最表面に存在する層である。有機ケイ素重合体を含有する表層は従来のトナー粒子に比べてとても硬い。そのため、定着性の観点からトナー粒子表面の一部に表層が形成されていない部分を設けることも好ましい。
ただし、有機ケイ素重合体を含有する表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合(以下、表層の厚み2.5nm以下の割合ともいう)が、20.0%以下であることが好ましい。この条件は、トナー粒子の表面のうち少なくとも80.0%以上が、2.5nm以上の有機ケイ素重合体を含有する表層で構成されていることを近似している。すなわち、本条件を満たすと、有機ケイ素重合体を含有する表層が十分にコア表面を被覆することとなる。より好ましくは10.0%以下である。測定は透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた断面観察により規定できるが、詳細は後述する。
トナー粒子が有機ケイ素重合体を含有する表層を有する場合、式(1)で表される部分構造を有することが好ましい。
R-SiO3/2 式(1)
(Rは炭素数1以上6以下の炭化水素基を示す。)
合体としてのSi原子とO原子を考えると、Si原子2個でO原子3個を有することになるため、-SiO3/2と表現される。この有機ケイ素重合体の-SiO3/2構造は、多数のシロキサン結合で構成されるシリカ(SiO2)と類似の性質を有することが考えられる。従って、従来の有機樹脂により表層形成されたトナーに比べて無機物に近い構造のため、マルテンス硬度を高くすることが可能であると考えられる。
前述の通り、Si原子の4つの原子価のうち、3つが酸素原子と結合し、さらにそれら酸素原子が別のSi原子と結合することが、-SiO3/2の部分構造の意味である。もし、そのうち酸素1つがシラノール基であったとすると、その有機ケイ素重合体の部分構造はR-SiO2/2-OHで表現される。さらに、酸素2つがシラノール基であれば、その部分構造はR-SiO1/2(-OH)2となる。これら構造を比較すると、より多くの酸素原子がSi原子と架橋構造を形成するほうが、SiO2で表わされるシリカ構造に近い。そのため-SiO3/2骨格が多いほど、トナー粒子表面の表面自由エネルギーを低くすることができるため、環境安定性及び耐部材汚染に優れた効果がある。
式(1)で表される部分構造のピーク面積の割合は、有機ケイ素重合体形成に用いる有機ケイ素化合物の種類及び量、並びに、有機ケイ素重合体形成時の加水分解、付加重合及び縮合重合の反応温度、反応時間、反応溶媒及びpHによって制御することができる。
本発明において、上記Rは炭素数が1以上3以下の脂肪族炭化水素基であることが、帯電性及びカブリ防止のさらなる向上のためにより好ましい。帯電性が良好であると、転写性が良く転写残トナーが少ないためドラム、帯電部材及び転写部材の汚染が良化する。
炭素数が1以上3以下の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、又はビニル基が好ましく例示できる。環境安定性と保存安定性の観点から、より好ましくは、Rはメチル基である。
トナー粒子の表層に存在する有機ケイ素重合体は、具体的には、アルコキシシランに代表されるケイ素化合物の加水分解及び縮重合によって生成されることが好ましい。
さらに、ゾルゲル法は、液体から出発し、その液体をゲル化することによって材料を形
成しているため、様々な微細構造及び形状をつくることができる。特に、トナー粒子が水系媒体中で製造される場合には、有機ケイ素化合物のシラノール基のような親水基による親水性によってトナー粒子の表面に析出させやすくなる。上記微細構造及び形状は反応温度、反応時間、反応溶媒、pHや有機ケイ素化合物の種類及び量などによって調整することができる。
トナー粒子の表層の有機ケイ素重合体は、下記式(Z)で表される構造を有する有機ケイ素化合物の縮重合物であることが好ましい。
R1の炭化水素基(好ましくはアルキル基)により疎水性を向上することができ、環境
安定性に優れたトナー粒子を得ることができる。また、炭化水素基として芳香族炭化水素基であるアリール基、例えばフェニル基を用いることもできる。R1の疎水性が大きい場
合、様々な環境において帯電量変動が大きくなる傾向を示すことから、環境安定性を鑑みてR1は炭素数1以上3以下の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、メチル基である
ことがより好ましい。
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン、メチルエトキシジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルメトキシジクロロシラン、メチルエトキシジクロロシラン、メチルジメトキシクロロシラン、メチルメトキシエトキシクロロシラン、メチルジエトキシクロロシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルジアセトキシメトキシシラン、メチルジアセトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジメトキシシラン、メチルアセトキシメトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジエトキシシラン、メチルトリヒドロキシシラン、メチルメトキシジヒドロキシシラン、メチルエトキシジヒドロキシシラン、メチルジメトキシヒドロキシシラン、メチルエトキシメトキシヒドロキシシラン、メチルジエトキシヒドロキシシラン、のような三官能性のメチルシラン。
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリヒドロキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリアセトキシシ
ラン、プロピルトリヒドロキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリクロロシラン、ブチルトリアセトキシシラン、ブチルトリヒドロキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリアセトキシシラン、ヘキシルトリヒドロキシシランのような三官能性のシラン。
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリアセトキシシラン、フェニルトリヒドロキシシランのような三官能性のフェニルシラン。
ジメチルジエトキシシラン、テトラエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリイソシアネートシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメトキシシラン、ビニルエトキシジメトキシシラン、ビニルエトキシジヒドロキシシラン、ビニルジメトキシヒドロキシシラン、ビニルエトキシメトキシヒドロキシシラン、ビニルジエトキシヒドロキシシラン、のような三官能性のビニルシラン。
有機ケイ素重合体の含有量が0.5質量%以上であることで、表層の表面自由エネルギーを更に小さくすることができ、流動性が向上し、部材汚染やカブリの発生を抑制することができる。10.5質量%以下であることで、チャージアップを発生し難くすることができる。有機ケイ素重合体の含有量は有機ケイ素重合体形成に用いる有機ケイ素化合物の種類及び量、有機ケイ素重合体形成時のトナー粒子の製造方法、反応温度、反応時間、反応溶媒及びpHによって制御することができる。
トナー粒子は、結着樹脂を含有する。結着樹脂は特段限定されず、従来公知のものを用いることができる。ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂などが好ましい。ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂及びその他の結着樹脂として、以下の樹脂又は重合体が例示できる。
ポリスチレン、ポリビニルトルエンのようなスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-アクリル酸ブチル共重合体、スチレン-アクリル酸オクチル共重合体、スチレン-アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチル
ケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体のようなスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂。これら結着樹脂は単独又は混合して使用できる。
ポリエステル樹脂としては、下記に挙げるカルボン酸成分とアルコール成分とを縮重合させたものを用いることができる。カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、及び、トリメリット酸が挙げられる。アルコール成分としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、及び、ペンタエリスリトールが挙げられる。
高温時におけるトナーの粘度変化の改良を目的として結着樹脂が重合性官能基を有していてもよい。重合性官能基としては、ビニル基、イソシアナート基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基が挙げられる。
結着樹脂の分子量をコントロールする為に、重合性単量体の重合に際して、架橋剤を添加してもよい。
例えば、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、ビス(4-アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA 日本化薬)、及び以上のアクリレートをメタクリレートに変えたもの。
架橋剤の添加量としては、重合性単量体100質量部に対して0.001質量部以上15.000質量部以下であることが好ましい。
トナー粒子は、離型剤を含有することが好ましい。トナー粒子に使用可能な離型剤としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムのような石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスのような天然ワックス及びその誘導体、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸のような脂肪酸、あるいはその酸アミド、エステル、及びケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、シリコ-ン樹脂が挙げられる。なお、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。
離型剤の含有量は、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して5.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
トナー粒子は、着色剤を含有する。着色剤は特段限定されず、例えば以下に示す公知のものを使用することができる。
黄色顔料としては、黄色酸化鉄、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキなどの縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物が用いられる。具体的には以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、155、168、180。
橙色顔料としては以下のものが挙げられる。
パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK。
C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254。
青色顔料としては、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBGなどの銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66。
緑色顔料としては、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGが挙げられる。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、
硫化亜鉛が挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、非磁性フェライト、マグネタイト、上記黄色系着色剤、赤色系着色剤及び青色系着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。これらの着色剤は、単独又は混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。
必要により、重合阻害性のない物質により着色剤の表面処理を施してもよい。
なお、着色剤の含有量は、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して3.0質量部以上15.0質量部以下であることが好ましい。
トナー粒子は荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては、公知のものが使用できる。特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナー粒子を直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系媒体に溶出する成分を実質的に含まない荷電制御剤が特に好ましい。
荷電制御剤として、トナー粒子を負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。
有機金属化合物及びキレート化合物として、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、又はエステル類、ビスフェノールのようなフェノール誘導体類なども含まれる。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーンが挙げられる。
ニグロシン及び脂肪酸金属塩のようなによるニグロシン変性物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム-1-ヒドロキシ-4-ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのような4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩のようなオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高級脂肪酸の金属塩;樹脂系荷電制御剤。
これら荷電制御剤は単独で又は2種類以上組み合わせて含有することができる。これらの荷電制御剤の添加量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
トナー粒子は、外添せずにトナーとすることもできるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、いわゆる外添剤である流動化剤、クリーニング助剤などを添加してトナーとしてもよい。
外添剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などの無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。外添剤のBET比表面積は、10m2/g以上450m2/g以下であることが好ましい。
することができる。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上3質量部以下である。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
この様なポジ帯電粒子を有すると、耐久使用を通して転写効率が良好である事が明らかとなった。当該粒径のポジ帯電粒子であることで、トナー粒子表面で転がり可能であり、感光ドラムと転写ベルトの間で摩擦されてトナーの負帯電が促進され、結果的に転写バイアス印加によるポジ化を抑制しているためと考えられる。本発明のトナーは表面が硬いことが特徴であり、ポジ帯電粒子がトナー粒子表面に固着又は埋没しにくいため、転写効率を高く維持できる。
なお、本発明におけるポジ帯電粒子とは日本画像学会から提供される標準キャリア(アニオン性:N-01)と混合撹拌して摩擦帯電させた時に正極性に帯電する粒子である。
外添剤の個数平均粒子径の測定は、走査型電子顕微鏡「S-4800」(日立製作所製)を用いて行う。外添剤が外添されたトナーを観察して、最大20万倍に拡大した視野において、ランダムに100個の外添剤の一次粒子の長径を測定して個数平均粒子径を求める。観察倍率は、外添剤の大きさによって適宜調整する。
ポジ帯電粒子の種類としては、ハイドロタルサイト、酸化チタン、及びメラミン樹脂等が好ましい。この中でも特にハイドロタルサイトが好ましい。
窒化ホウ素はへき開性を有する材料である。本発明の硬度範囲のトナーであれば、外添操作によって、窒化ホウ素がへき開されると同時にトナー粒子表面に成膜されることが明らかとなった。そして、窒化ホウ素を有すると、耐久使用を通して現像部材、特に現像ローラーへのトナーの融着を抑制することが可能となる。そのため、補給系であっても耐久使用を通してトナーの帯電量を維持することが可能となった。
また、窒化ホウ素は熱伝導率が高い材料である。そのため、現像時に部材との摺擦で発生した熱を逃がしやすく、熱によるトナー粒子の材料の染み出しを抑制する効果があるものと推察している。窒化ホウ素のトナー粒子に対する固着率は、80%以上100%以下であることが好ましく、85%以上98%以下であることがより好ましい。固着率がこの
範囲であれば、現像ローラーへの融着をより効果的に抑制することが可能となる。
本発明のトナーは、磁性又は非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金など、公知の材料からなる磁性粒子を用いることができる。これらの中ではフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアとしては、体積平均粒径が15μm以上100μm以下のものが好ましく、25μm以上80μm以下のものがより好ましい。
トナー粒子の製造方法は公知の手段を用いることができ、混練粉砕法や湿式製造法を用いることができる。粒子径の均一化や形状制御性の観点からは湿式製造法を好ましく用いることができる。さらに、湿式製造法には懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合凝集法、乳化凝集法などを挙げることができる。
ここでは懸濁重合法について説明する。懸濁重合法においてはまず、結着樹脂を生成するための重合性単量体、着色剤及び必要に応じてその他の添加剤をボールミル、超音波分散機のような分散機を用いてこれらを均一に溶解又は分散させた重合性単量体組成物を調製する(重合性単量体組成物の調製工程)。このとき、必要に応じて多官能性単量体や連鎖移動剤、また、離型剤としてのワックスや荷電制御剤、可塑剤などを適宜加えることができる。懸濁重合法における重合性単量体として、以下に示すビニル系重合性単量体が好適に例示できる。
を有する撹拌機や分散機により、重合性単量体組成物からなる液滴を所望のトナー粒子のサイズに形成する(造粒工程)。
造粒工程における水系媒体は分散安定剤を含有していることが、トナー粒子の粒径制御、粒度分布のシャープ化、製造過程におけるトナー粒子の合一を抑制するために好ましい。分散安定剤としては、一般的に立体障害による反発力を発現させる高分子と、静電気的な反発力で分散安定化を図る難水溶性無機化合物とに大別される。難水溶性無機化合物の微粒子は、酸やアルカリにより溶解するため、重合後に酸やアルカリで洗浄することにより溶解させて容易に除去することができるため、好適に用いられる。
リン酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ヒドロキシアパタイド。上記分散安定剤に有機系化合物、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプンを併用しても構わない。これら分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.01質量部以上2.00質量部以下使用することが好ましい。
さらに、これら分散安定剤の微細化のため、重合性単量体100質量部に対して、0.001質量部以上0.1質量部以下の界面活性剤を併用してもよい。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムが好ましく用いられる。
重合工程では容器内の温度分布が均一になる様に攪拌操作を行うことが好ましい。重合開始剤を添加する場合、任意のタイミングと所要時間で行うことができる。また、所望の分子量分布を得る目的で重合反応後半に昇温してもよく、さらに、未反応の重合性単量体、副生成物などを系外に除去するために反応後半、または反応終了後に、一部水系媒体を蒸留操作により留去してもよい。蒸留操作は常圧又は減圧下で行うことができる。
2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリルのようなアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、tert-ブチルパーオキシイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert-ブチルヒドロパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、tert-ブチルパーオキシピバレート、クメンヒドロパーオキサイドのようなパーオキサイド系開始剤。
これらの重合開始剤は単独又は複数を併用して使用でき、重合性単量体の重合度を制御するために、連鎖移動剤、重合禁止剤等をさらに添加し用いることも可能である。
トナー粒子の粒径は、高精細かつ高解像の画像を得るという観点から重量平均粒径が3.0μm以上10.0μm以下であることが好ましい。トナーの重量平均粒径は細孔電気抵抗法により測定することができる。例えば「コールター・カウンター Multisizer 3」(ベックマン・コールター(株)製)用いて測定することができる。こうして得られたトナー粒子分散液は、トナー粒子と水系媒体を固液分離する濾過工程へと送られる。
有機ケイ素重合体を有する表層を形成する場合は、水系媒体中でトナー粒子を形成する場合には水系媒体中で重合工程などを行いながら前述のように有機ケイ素化合物の加水分解液を添加して該表層を形成させることができる。重合後のトナー粒子の分散液をコア粒子分散液として用いて、有機ケイ素化合物の加水分解液を添加し、該表層を形成させてもよい。また、混練粉砕法など水系媒体以外の場合には得られたトナー粒子を水系媒体に分散してコア粒子分散液として用いて、前述のように有機ケイ素化合物の加水分解液を添加し、該表層を形成させることができる。
<NMR測定用のトナー粒子のTHF不溶分の分離法>
トナー粒子のテトラヒドロフラン(THF)不溶分は、以下のようにして得ることができる。
トナー粒子10.0gを秤量し、円筒濾紙(東洋濾紙製No.86R)に入れてソックスレー抽出器にかける。溶媒としてTHF200mLを用いて20時間抽出し、円筒濾紙中の濾物を40℃で数時間真空乾燥を行って得られたものをNMR測定用のトナー粒子のTHF不溶分とする。
なお、外添剤などでトナー粒子の表面が処理されている場合は、下記方法によって外添剤を除去し、トナー粒子を得る。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。遠心分離用チューブ(容量50mL)に上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6mL入れ分散液を作製する。この分散液にトナー1.0gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブをシェイカーにて350spm(strokes per min)、20分間振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(容量50mL)に入れ替えて、遠心分離機(H-9R 株式会社コクサン製)にて3500rpm、30分間の条件で分離する。この操作により、トナー粒子と外れた外添剤が分離する
。トナーと水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、最上層に分離したトナーをスパチュラ等で採取する。採取したトナーを減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、トナー粒子を得る。この操作を複数回実施して、必要量を確保する。
トナー粒子に含有される有機ケイ素重合体における、式(1)で表される部分構造の確認には以下の方法を用いる。
式(1)のRで表される炭化水素基は、13C-NMRにより確認する。(13C-NMR(固体)の測定条件)
装置:JEOL RESONANCE製 JNM-ECX500II
試料管:3.2mmφ
試料:NMR測定用のトナー粒子のテトラヒドロフラン不溶分 150mg
測定温度:室温
パルスモード:CP/MAS
測定核周波数:123.25MHz(13C)
基準物質:アダマンタン(外部標準:29.5ppm)
試料回転数:20kHz
コンタクト時間:2ms
遅延時間:2s
積算回数:1024回
当該方法にて、ケイ素原子に結合しているメチル基(Si-CH3)、エチル基(Si
-C2H5)、プロピル基(Si-C3H7)、ブチル基(Si-C4H9)、ペンチル基(Si-C5H11)、ヘキシル基(Si-C6H13)またはフェニル基(Si-C6H5)などに起因するシグナルの有無により、式(1)のRで表される炭化水素基を確認する。
トナー粒子のTHF不溶分の29Si-NMR(固体)測定を、以下の測定条件で行う。
(29Si-NMR(固体)の測定条件)
装置:JEOL RESONANCE製 JNM-ECX500II
試料管:3.2mmφ
試料:NMR測定用のトナー粒子のテトラヒドロフラン不溶分 150mg
測定温度:室温
パルスモード:CP/MAS
測定核周波数:97.38MHz(29Si)
基準物質:DSS(外部標準:1.534ppm)
試料回転数:10kHz
コンタクト時間:10ms
遅延時間:2s
積算回数:2000~8000回
上記測定後に、トナー粒子のテトラヒドロフラン不溶分の、置換基及び結合基の異なる複数のシラン成分をカーブフィティングにて下記X1構造、X2構造、X3構造、及びX4構造にピーク分離して、それぞれピーク面積を算出する。
X1構造:(Ri)(Rj)(Rk)SiO1/2 式(2)
X2構造:(Rg)(Rh)Si(O1/2)2 式(3)
X3構造:RmSi(O1/2)3 式(4)
X4構造:Si(O1/2)4 式(5)
本発明においては、トナー粒子のTHF不溶分の29Si-NMRの測定で得られるチャートにおいて、前記有機ケイ素重合体の全ピーク面積に対する式(1)の構造に帰属されるピーク面積の割合が20%以上であることが好ましい。
なお、上記式(1)で表される部分構造をさらに詳細に確認する必要がある場合、上記13C-NMR及び29Si-NMRの測定結果と共に1H-NMRの測定結果によって同定
してもよい。
本発明において、トナー粒子の断面観察は以下の方法により行う。
トナー粒子の断面を観察する具体的な方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分分散させた後、40℃の雰囲気下で2日間硬化させる。得られた硬化物からダイヤモンド刃を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出す。このサンプルを透過型電子顕微鏡(JEOL製JEM-2800)(TEM)で1万~10万倍の倍率に拡大し、トナー粒子の断面を観察する。
結着樹脂と表層材料の原子量の違いを利用し、原子量が大きいとコントラストが明るくなることを利用して確認を行うことができる。材料間のコントラストを付けるためには四酸化ルテニウム染色法及び四酸化オスミウム染色法を用いる。
当該測定に用いた粒子は、上記TEMの顕微鏡写真より得られたトナー粒子の断面から円相当径Dtemを求め、その値が後述の方法により求めたトナー粒子の重量平均粒径D4の±10%の幅に含まれるものとする。
上述のように、JEOL製JEM-2800を用い、加速電圧200kVでトナー粒子断面の暗視野像を取得する。次にGatan社製EELS検出器GIF Quantamを用い、Three Window法によりマッピング像を取得して表層を確認する。
次いで、円相当径Dtemがトナー粒子の重量平均粒径D4の±10%の幅に含まれるトナー粒子1個について、トナー粒子断面の長軸Lと、長軸Lの中心を通りかつ垂直な軸L90の交点を中心にして、トナー粒子断面を均等に16分割する(図1参照)。次に、該中心からトナー粒子の表層へ向かう分割軸をそれぞれAn(n=1~32)、分割軸の長さをRAn、表層の厚みをFRAnとする。
そして、32本存在する各分割軸上における有機ケイ素重合体を含有する表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合を求める。平均化するため、トナー粒子10個の測定を行い、トナー粒子1個あたりの平均値を計算する。
TEM写真より得られたトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)は以下の方法で求める。まず、1つのトナー粒子に対して、TEM写真より得られるトナー粒子の断面から求めた円相当径Dtemを下記式に従って求める。
[TEM写真より得られたトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)]=(RA1+RA2+RA3+RA4+RA5+RA6+RA7+RA8+RA9+RA10+RA11+RA12+RA13+RA14+RA15+RA16+RA17+RA18+RA19+RA20+RA21+RA22+RA23+RA24+RA25+RA26+RA27+RA28+RA29+RA30+RA31+RA32)/16
トナー粒子10個の円相当径を求め、粒子1個あたりの平均値を計算してトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)とする。
[有機ケイ素重合体を含有する表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である割合]=〔{有機ケイ素重合体を含有する表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である分割軸の数}/32〕×100
この計算をトナー粒子10個に対して行い、得られた10個の表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である割合の平均値を求め、トナー粒子の表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である割合とした。
細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3)と、専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)を用いる。アパーチャー径は100μmを用い、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、ベックマン・コールター社製のISOTON II(商品名)が使用できる。なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は(標準粒子10
.0μm、ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON II(商品名)に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。ここにコンタミノンN(商品名)(精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetora150、日科機バイオス(株)製)
の水槽内にイオン交換水所定量とコンタミノンN(商品名)を約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー(粒子)約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー(粒子)を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
有機ケイ素重合体の含有量の測定は、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中にトナー粒子4gを入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE-32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ2mm、直径39mmに成型したペレットを用いる。
有機ケイ素重合体を含まないトナー粒子100質量部に対して、シリカ(SiO2)微
粉末を0.5質量部添加し、コーヒーミルを用いて充分に混合する。同様にして、トナー粒子100質量部に対して、シリカ微粉末を5.0質量部、10.0質量部それぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、PETを分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi-Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中のSiO2添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。次に、
分析対象のトナー粒子を、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi-Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー粒子中の有機ケイ素重合体含有量を求める。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。遠心分離用チューブ(容量50mL)に上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6mL入れ分散液を作製する。この分散液にトナー1.0gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブをシェイカーにて350spm(strokes per min)、20分間振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(容量50mL)に入れ替えて、遠心分離機(H-9R 株式会社コクサン製)にて3500rpm、30分間の条件で分離する。トナーと水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、最上層に分離したトナーをスパチュラ等で採取する。採取したトナーを含む水溶液を減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥する。乾燥品をスパチュラで解砕し、蛍光X線でケイ素の量を測定する。水洗後のトナーと初期のトナーの測定対象の元素量比から固着率(%)を計算する。
各元素の蛍光X線の測定は、JIS K 0119-1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は10mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリング直径10mmの中に水洗後のトナーと初期のトナーを約1g入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE-32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで60秒間加圧し、厚さ約2mmに成型したペレットを用いる。
上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
トナー中の定量方法としては、例えばケイ素量はトナー粒子100質量部に対して、例えば、シリカ(SiO2)微粉末を0.5質量部添加し、コーヒーミルを用いて充分混合する。同様にして、シリカ微粉末を2.0質量部、5.0質量部となるようにトナー粒子とそれぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、PETを分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi-Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中のSiO2添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。次に、分析対象のトナーを、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi-Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー中の有機ケイ素重合体の
含有量を求める。上記方法により算出した初期のトナーの元素量に対して、水洗後のトナーの元素量の比率を求め固着率(%)とした。
有機ケイ素重合体の固着率の測定方法において、測定対象の元素をポジ帯電粒子に含まれる元素とする。例えば、ハイドロタルサイトの場合にはマグネシウムとアルミニウムを測定対象とする。それ以外は同様の方法にてポジ帯電粒子の固着率を測定する。
有機ケイ素重合体の固着率の測定方法において、測定対象の元素をホウ素とする。それ以外は同様の方法にて窒化ホウ素の固着率を測定する。トナーを補給して4000枚出力後の窒化ホウ素の固着率も同様の方法にて測定する。
<水系媒体1の調製工程>
反応容器中のイオン交換水1000.0部に、リン酸ナトリウム(12水和物)(ラサ工業社製)14.0部を投入し、窒素パージしながら65℃で1.0時間保温した。
T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、12000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水10.0部に9.2部の塩化カルシウム(2水和物)を溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。さらに、水系媒体に10質量%塩酸を投入し、pHを5.0に調整し、水系媒体1を得た。
撹拌機、温度計を備えた反応容器に、イオン交換水60.0部を秤量し、10質量%の塩酸を用いてpHを3.0に調整した。これを撹拌しながら加熱し、温度を70℃にした。その後、表層用有機ケイ素化合物であるメチルトリエトキシシラン40.0部を添加して2時間以上撹拌して加水分解を行った。加水分解の終点は目視にて油水が分離せず1層になったことで確認を行い、冷却して表層用有機ケイ素化合物の加水分解液を得た。
・スチレン :60.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 :6.5部
前記材料をアトライタ(三井三池化工機株式会社製)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5.0時間分散させて、顔料分散液を調製した。前記顔料分散液に下記材料を加えた。
・スチレン:20.0部
・n-ブチルアクリレート:20.0部
・架橋剤(ジビニルベンゼン):0.3部
・飽和ポリエステル樹脂:5.0部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸との重縮合物(モル比10:12)、ガラス転移温度Tg=68℃、重量平均分子量Mw=10000、分子量分布Mw/Mn=5.12)
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃):7.0部
これを65℃に保温し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
水系媒体1の温度を70℃、T.K.ホモミクサーの回転数を12000rpmに保ちながら、水系媒体1中に重合性単量体組成物を投入し、重合開始剤であるt-ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加した。そのまま該撹拌装置にて12000rpmを維持しつつ10分間造粒した。
造粒工程の後、攪拌機をプロペラ撹拌羽根に換え150rpmで攪拌しながら70℃を保持して5.0時間重合を行い、85℃に昇温して2.0時間加熱することで重合反応を行ってコア粒子を得た。コア粒子を含むスラリーの温度を55℃に冷却してpHを測定したところ、pH=5.0だった。55℃で撹拌を継続したまま、表層用有機ケイ素化合物の加水分解液を20.0部添加してトナーの表層形成を開始した。そのまま30分保持した後に、水酸化ナトリウム水溶液を用いてスラリーを縮合完結用にpH=9.0に調整して更に300分保持し、表層を形成させた。
重合工程終了後、トナー粒子のスラリーを冷却し、トナー粒子のスラリーに塩酸を加えpH=1.5以下に調整して1時間撹拌放置してから加圧ろ過器で固液分離し、トナーケーキを得た。これをイオン交換水でリスラリーして再び分散液とした後に、前述のろ過器で固液分離した。リスラリーと固液分離とを、ろ液の電気伝導度が5.0μS/cm以下となるまで繰り返した後に、最終的に固液分離してトナーケーキを得た。
得られたトナーケーキは気流乾燥機フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業製)にて乾燥を行い、更にコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて微粗粉をカットしてトナー粒子1を得た。乾燥の条件は吹き込み温度90℃、乾燥機出口温度40℃、トナーケーキの供給速度はトナーケーキの含水率に応じて出口温度が40℃から外れない速度に調整した。
トナー粒子1の断面TEM観察においてケイ素マッピングを行い、表層にケイ素原子が存在すること、有機ケイ素重合体を含有するトナー粒子の表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合が、20.0%以下であることを確認した。以降の実施例においても、有機ケイ素重合体を含有する表層は同様のケイ素マッピングで表層にケイ素原子が存在すること、表層の厚み2.5nm以下である分割軸の数の割合が20.0%以下であることを確認した。本実施例においては、得られたトナー粒子1を外添せずにそのままトナー1として用いた。
<マルテンス硬度の測定>
発明を実施するための形態で述べた方法により測定を行った。
<固着率の測定方法>
[トナーの物性の測定方法]にて述べた方法により測定を行った。
市販のキヤノン製レーザービームプリンタLBP7600Cの改造機を用いた。改造点は、評価機本体及びソフトウェアを変更することにより、現像ローラーの回転速度を1.8倍の周速で回転するように設定した。具体的には、改造前の現像ローラーの回転速度は周速200mm/secであるのを、改造後の回転速度は360mm/secとした。
LBP7600Cのトナーカートリッジに、トナー40gを装填した。そして、そのトナーカートリッジを常温常湿NN(25℃/50%RH)の環境下で24時間放置した。当該環境下で24時間放置後のトナーカートリッジを上記LBP7600Cに取り付けた。
帯電立ち上がり、DローラーSi量、転写性及び再転写性の評価においては、NN環境で、35.0%の印字率画像をA4用紙横方向で4,000枚までプリントアウトした後に評価を行った。帯電立ち上がりの評価は初期にも行った。
LETTERサイズのXEROX4200用紙(XEROX社製、75g/m2)にハーフトーン(トナーの載り量:0.2mg/cm2)の画像をプリントアウトし、現像スジの評価をした。C以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:現像ローラー上にも、画像上にも排紙方向の縦スジは見られない。
B:現像ローラーの両端に周方向の細いスジが5本以下見られる。または画像上に排紙方向の縦スジがほんの少し見られる。
C: 現像ローラーの両端に周方向の細いスジが6本以上20本以下見られる。または画
像上に細かいスジが5本以下見られる。
D:現像ローラー上に21本以上のスジが見られる。または、画像上に1本以上の顕著なスジ、あるいは6本以上の細かいスジが見られる。
3cm幅のベタ画像縦ラインとベタ白縦ラインの繰り返しで構成される画像を連続10枚印字させてから、ハーフトーン画像を一枚印字させ、画像上に残る前画像の履歴を目視で判断した。なお、ハーフトーン画像の画像濃度はマクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルタを使用して、反射濃度測定を行い反射濃度0.4になるように調整した。
A:ゴースト発生なし。
B:目視で一部に軽微な前画像の履歴が確認できる。
C:目視で一部に前画像の履歴が確認できる。
D:目視で全体的に前画像の履歴が確認できる。
トナーの載り量が0.2mg/cm2であるハーフトーン画像を5枚印刷し、評価した。
A:クリーニング不良画像なし、帯電ローラー汚れもなし。
B:クリーニング不良画像なし、帯電ローラー汚れあり。
C:ハーフトーン画像上にクリーニング不良が少し確認できる。
D:ハーフトーン画像上にクリーニング不良が目立つ。
ベタ画像を10枚出力する。10枚目の出力中に強制的にマシンを停止して、規制ブレードを通過した直後の現像ローラー上のトナー帯電量を測定する。現像ローラー上の帯電量の測定は、図2の透視図に示すファラデーケージを用いて行った。内部(図の右側)を減圧状態にして現像ローラー上のトナーが吸い込まれるようにし、トナーフィルター33を設けてトナーを捕集した。なお、31は吸引部であり、32はホルダーである。この捕集したトナーの質量Mとクーロンメーターにて直接測定した電荷Qより、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、トナー帯電量(Q/M)として、以下の通りランク付けした。
A:-40μC/g未満
B:-40μC/g以上-30μC/g未満
C:-30μC/g以上-20μC/g未満
D:-20μC/g以上
上記4000枚の印字後、使用したカートリッジから現像ローラーを取り出し、ブロワーでトナーを除去する。現像ローラーの長手方向で10cmの部分の表面を面積が5mm×5mm、厚みが1mmになるようカッターでそぎ取り、試料台にカーボンテープで固定する。サンプルを固定した試料台をPtイオンスパッター(E-1045、HITACHI製)の試料室に入れ、放電電流15mA、放電時間20秒、Ptターゲットからの試料表面までの距離を3cmに設定し、真空度7.0PaにてPtを蒸着する。得られた試料を走査型電子顕微鏡(JSM-7800、日本電子社製)で観察する。観察条件は以下の通りである。
観察モード:SEM
検出器:LED
フィルタ:3
照射電流:8
WD:10.0mm
加速電圧:5kV
観察視野を500倍に合わせ、EDS(NORAN System 7、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)分析を行う。以下のように条件を設定し、元素の設定にて炭素、酸素、ケイ素、白金を選択し、視野全域の電子線イメージの収集を実行する。(EDS)
ライフタイムのリミット:30秒
時定数:Rate1
その後、スペクトルの定量を行い、炭素、酸素、ケイ素、白金の各元素の割合(原子%)を求める。得られたケイ素の割合(原子%)を白金の割合(原子%)で除した値を、その視野における現像ローラーSi量とする。3視野について上記現像ローラーSi量を測定し、その平均値を最終的な現像ローラーSi量(atm%)とし、以下の基準で評価した。
A:1.00未満
B:1.00以上、3.00未満
C:3.00以上、5.00未満
D:5.00以上
転写性(転写残濃度)の評価を行った。ベタ画像を出力し、ベタ画像形成時の感光体上の転写残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープを用いてテーピングしてはぎ取った。はぎ取った粘着テープを紙上に貼ったものの濃度から、粘着テープのみを紙上に貼ったものの濃度を差し引いた濃度差を算出した。そして、その濃度差の値から、以下のようにして判定した。なお、濃度はX-Riteカラー反射濃度計(X-rite社製、X-rite 500Series)で測定した。
(評価基準)
A:濃度差が0.05未満
B:濃度差が0.05以上0.10未満
C:濃度差が0.10以上0.40未満
D:濃度差が0.40以上
ブラック位置に現像剤を入れていない現像器をセットし、評価するシアントナーの載り量が0.6mg/cm2となるように現像電圧を調整し、画像を出力した。ブラック位置の現像器の感光体に再転写したトナーを、透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取った。はぎ取った粘着テープを紙上に貼ったものの濃度から、粘着テープのみを紙上に貼ったものの濃度を差し引いた濃度差を算出した。そして、その濃度差の値から、以下のようにして判定した。なお、濃度は前記したX-Riteカラー反射濃度計で測定した。
A:濃度差が0.05未満
B:濃度差が0.05以上0.10未満
C:濃度差が0.10以上0.40未満
D:濃度差が0.40以上
“重合工程”における加水分解液を添加するときの条件、及び添加後の保持時間を表1のように変えた以外は、実施例1と同様の方法でトナーを作製した。なお、スラリーのpH調整は塩酸及び水酸化ナトリウム水溶液で行った。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
実施例1で得られたトナー粒子1に対して、表2のように外添を行い、トナーを作製した。外添の方法は、トナー粒子100部に対し、表2に記載の部数の外添剤をSUPERMIXER
PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3000rpmで10分間混
合を行った。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
“表層用有機ケイ素化合物の加水分解工程”において用いる表層用有機ケイ素化合物を表1のように変えた以外は、実施例1と同様の方法でトナーを作製した。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
[実施例42~実施例46]
“重合工程”における加水分解液を添加する時の条件を表1のように変えた以外は、実施例1と同様の方法でトナーを作製した。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
“重合工程”における加水分解液を添加する時の条件、及び添加後の保持時間を表1のように変えた以外は、実施例1と同様の方法でトナーを作製した。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
[比較例3]
“表層用有機ケイ素化合物の加水分解工程”は行わなかった。代わりに、表層用有機ケイ素化合物のメチルトリエトキシシラン8部をモノマーのまま“重合性単量体組成物の調製工程”で添加した。
“重合工程”では70℃に冷却してpH測定を行った後、加水分解液の添加を行わなかった。70℃で撹拌を継続したまま、水酸化ナトリウム水溶液を用いてスラリーを縮合完結用にpH=9.0に調整して更に300分保持して表層を形成させた。
それ以外は実施例1と同様の方法でトナーを作製した。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
比較例3において、“重合性単量体組成物の調製工程”で添加するメチルトリエトキシ
シランを15部に変えた。
それ以外は比較例3と同様の方法でトナーを作製した。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
[比較例5]
比較例3において、“重合性単量体組成物の調製工程”で添加するメチルトリエトキシシランを30部に変えた。
それ以外は比較例3と同様の方法でトナーを作製した。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
<結着樹脂1の製造例>
・テレフタル酸 25.0mol%
・アジピン酸 13.0mol%
・トリメリット酸 8.0mol%
・プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2.5mol付加物) 33.0mol
%
・エチレンオキサイド変性ビスフェノールA(2.5mol付加物) 21.0mol%
上記に示す酸成分及びアルコール成分の合計100部と、エステル化触媒として2-エチルヘキサン酸錫0.02部を4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び撹拌装置を装着し、窒素雰囲気下にて230℃に昇温して反応を行った。反応終了後、生成物を容器から取り出し、冷却、粉砕し、結着樹脂1を得た。
モノマー組成比及び反応温度を以下の通り変更した以外は、結着樹脂1と同様の方法で、結着樹脂2を作製した。
・テレフタル酸 50.0mol%
・トリメリット酸 3.0mol%
・プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2.5mol付加物) 47.0mol
%
・反応温度 190℃
結着樹脂1:70.0部
結着樹脂2:30.0部
磁性酸化鉄粒子:90.0部
(個数平均粒径0.14μm、Hc=11.5kA/m、σs=84.0Am2/kg、σr=16.0Am2/kg)
フィッシャートロプシュワックス(融点105℃):2.0部
荷電制御剤1(下記構造式):2.0部
なお、図3における符号は以下の通り。
1:スクリュー部、2:第1ニーディング部、3:第2ニーディング部、4:第3ニーディング部、5:モーター
トナー粒子100部に対し、疎水性シリカ微粉末(BET140m2/g、シランカップリング処理及びシリコーンオイル処理、疎水化度78%)1.0部、及びチタン酸ストロンチウム(D50;1.2μm)3.0部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、比較用トナー6を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
特開2015-45860号公報の実施例に記載の磁性トナー粒子1を作製した。バインダー中に磁性体がフィラーとして存在し、表面が熱処理されている物である。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
比較例1で得られたトナー粒子に対して、表2のように外添を行い、トナーを作製した。外添の方法はトナー粒子100部に対し、表2に記載の部数の外添剤をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3000rpmで10分間混合を行った。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3及び4に示す。
1:スクリュー部、2:第1ニーディング部、3:第2ニーディング部、4:第3ニーディング部、5:モーター
Claims (11)
- 結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子が、有機ケイ素重合体を含有する表層を有し、
最大荷重2.0×10-4Nの条件で測定したときのマルテンス硬度が、200MPa以上1100MPa以下である、
ことを特徴とするトナー。 - 最大荷重9.8×10-4Nの条件で測定したときのマルテンス硬度が、5MPa以上100MPa以下である、請求項1に記載のトナー。
- 前記有機ケイ素重合体のケイ素原子に直接結合している炭素原子が、ケイ素原子1個当たり、平均1個以上3個以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記有機ケイ素重合体の固着率が、90%以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記有機ケイ素重合体が、下記式(1)で表される部分構造を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のトナー。
R-SiO3/2 式(1)
(Rは、炭素数1以上6以下の炭化水素基を示す。) - 前記式(1)中のRが、炭素数1以上3以下の炭化水素基である、請求項5に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、その表面にポジ帯電粒子を有し、
該ポジ帯電粒子の個数平均粒子径が、0.10μm以上1.00μm以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載のトナー。 - 前記ポジ帯電粒子の前記トナー粒子に対する固着率が、5%以上75%以下である、請求項7に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、その表面にハイドロタルサイトを有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、その表面に窒化ホウ素を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記窒化ホウ素の前記トナー粒子に対する固着率が、80%以上である、請求項10に記載のトナー。
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