JP7197260B2 - 中空糸膜モジュール、海水淡水化システム、海水を淡水化する方法、海水より淡水を製造する方法、中空糸膜モジュールの運転方法、ろ過方法、および中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール、海水淡水化システム、海水を淡水化する方法、海水より淡水を製造する方法、中空糸膜モジュールの運転方法、ろ過方法、および中空糸膜モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束を備えた中空糸膜モジュールおよびその製造方法に関するものであり、特に耐圧性を向上させた中空糸膜モジュール、その製造方法、ならびに、例えば、海水を淡水化する方法、海水より淡水を製造する方法およびろ過方法のような、高圧力での中空糸膜モジュールの運転方法に関するものである。
気液吸収、脱気、ろ過用等の用途で、精密ろ過膜、限外ろ過膜を利用した膜ろ過法に用いられる膜として、中空糸膜が知られている。中空糸膜を用いた膜モジュールは、膜面積が大きく、装置を小型化できるために、種々の膜分離の用途に広く利用されている。この種の膜モジュールとして、その両端が樹脂部で固定された複数の中空糸膜からなる中空糸膜束を備えるものが知られている。
中空糸膜モジュールを用いたろ過方法は、原水を中空糸膜の内表面側から外表面側へ透過しろ過水を得る内圧ろ過方式と、外表面側から内表面側へ透過する外圧ろ過方式に大別される。
ろ過運転時に中空糸膜束を挿入したモジュールケースにはモジュールケースの内側から外側への陽圧が加わるため、モジュールケースには運転条件に応じた耐圧性が求められる。ろ過の用途によっては、モジュールケースに高い耐圧性が求められることがある。
例えば、海水を淡水化する用途において、高い耐圧性が求められることがある。海水を淡水化するために、前処理フィルターとして精密ろ過膜や限外ろ過膜が用いられる。通常、前処理フィルターと脱塩処理を行う逆浸透膜フィルターとの間にはバッファータンクが設けられる。しかしながら近年、システムの省スペース化やバッファータンクに使用する薬剤の量を低減することを目的として、バッファータンクを介さず、前処理フィルターと逆浸透フィルターとを直接接続する脱塩システムが望まれてきている。このような構成において、逆浸透膜に加えられる圧力を保つために、前処理フィルターのモジュールケースにおいても、本来ろ過に必要とされる圧力以上の高い耐圧性が求められる。
また、炭酸水等の飲料水をろ過する用途において、高い耐圧性が求められることがある。炭酸水等の飲料水のろ過では、ガスを溶解させたままろ過運転を行う必要があるため、2次側の圧力を通常よりも高く保つ必要がある。そのため、結果としてろ過圧力が高くなり、モジュールケースに大きな負荷をかける場合がある。モジュールケース一体型の膜モジュールの場合、耐圧性を向上するにはガラス繊維入りの樹脂のような弾性率の高い素材をケース素材として用いる方法が知られている(特許文献1)。
特開2009-160561号公報
しかしながら、ガラス繊維入りの樹脂を用いたとしても、ろ過運転の条件によってはパイプ部の肉厚を増加する必要が出てくる。この場合、パイプ部の内側に厚さを増す場合と、外側に増す場合が考えられる。内側方向に向かって厚さを増した場合、ろ過面積が減少してしまい製品としての性能が低下してしまう。一方パイプ部の外側方向に向かって厚さを増やした場合、ろ過面積は維持できるものの、パイプ部を押出し成型するためのダイスをその都度用意する必要があり、設備投資が膨大となってしまう。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、モジュールケースに含有するガラス繊維の長さおよび方向を定めることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
複数の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束がモジュールケースに挿入され、該中空糸膜束の両端部がポッティング材により一体化された、中空糸膜モジュールにおいて、
前記モジュールケースが、内表面側はプラスチック層と、外表面側は層状のガラス繊維強化樹脂部とを含む積層構造であり、前記ガラス繊維強化樹脂部の少なくとも一部がガラス繊維を含有し、
前記ガラス繊維は、前記モジュールケースの管軸方向に対して60°から120°の角度で、長さ3cm以上延伸し
前記プラスチック層の外表面の算術平均粗さでの面粗さが1μm以上であ
ことを特徴とする中空糸膜モジュール。
〔2〕
前記ガラス繊維強化樹脂部を含有するモジュールケースの少なくとも一部において、前記モジュールケースの肉厚に対する前記層状のガラス繊維強化樹脂部の肉厚の割合が5%以上50%以下となる
ことを特徴とする〔1〕に記載の中空糸膜モジュール。
〔3〕
前記ガラス繊維強化樹脂部が、前記ガラス繊維により編まれたガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つ、ならびに熱硬化性樹脂から構成される
ことを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の中空糸膜モジュール。
〔4〕
前記ガラス繊維強化樹脂部が、前記ガラス繊維の布状体、および熱硬化性樹脂から構成されることを特徴とする
ことを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の中空糸膜モジュール。
〔5〕
前記ガラス繊維が、少なくとも前記管軸の外周を720°以上連続して延伸している
ことを特徴とする〔1〕から〔4〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュール。
〔6〕
前記ガラス繊維強化樹脂部中の、前記ガラス繊維を有するガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つが、前記モジュールケース内でらせん状に巻回され、
巻回しにより前記管軸方向において隣接する、前記ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの前記管軸方向の重なり割合が3%以上70%以下である
ことを特徴とする〔3〕に記載の中空糸膜モジュール。
〔7〕
前記ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの幅が、30mm以上140mm以下である
ことを特徴とする〔3〕または〔6〕に記載の中空糸膜モジュール。
〔8〕
前記ガラスクロス、前記ロービングクロス、および前記チョップドストランドマットの少なくとも1つの1平方メートルあたりの重量が、50g以上600g以下である
ことを特徴とする〔3〕、〔6〕、〔7〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュール。
〔9〕
前記ガラスクロスの外周に、前記ロービングクロスおよび前記チョップドストランドマットの少なくともいずれかが被覆されている
ことを特徴とする〔3〕、〔6〕から〔8〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュール。
〔10〕
前記ガラス繊維強化樹脂部を形成する樹脂が、エポキシ樹脂である
ことを特徴とする〔1〕から〔3〕、〔6〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュール。
〔11〕
海水をろ過する、〔1〕から〔10〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュールと、
前記中空糸膜モジュールによるろ液を脱塩する、逆浸透膜モジュールと、を備え、
前記中空糸膜モジュールおよび前記逆浸透膜モジュールが、直接接続またはポンプを介して接続されている
ことを特徴とする海水淡水化システム。
〔12〕
海水を、〔1〕から〔10〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュールによりろ過する、ろ過工程と、
前記ろ過工程によるろ液を、前記中空糸膜モジュールに直接接続される逆浸透膜によって、前記ろ過工程の圧力を加圧した圧力下で脱塩する脱塩工程と、を備える
ことを特徴とする海水を淡水化する方法。
〔13〕
原液を、〔1〕から〔10〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュールによりろ過するろ過工程と、
前記ろ過工程によるろ液を、前記中空糸膜モジュールに直接接続される逆浸透膜によって前記ろ過工程の圧力を加圧した加圧下で脱塩する脱塩工程と、を備える
ことを特徴とする淡水を製造する方法。
〔14〕
〔1〕から〔10〕のいずれか1の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.5MPa膜内外差圧で、最大で0.8MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側に原液を供給して、最大で0.3MPaの圧力で該中空糸膜の内表面側からろ液を取出すろ過工程と、
連続する2回の前記ろ過工程の間に、前記中空糸膜を少なくとも1回、逆洗浄する、逆洗工程と、を備える
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
〔15〕
〔1〕から〔10〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.4MPa膜内外差圧で、最大で1.0MPaの圧力で該中空糸膜の内表面側に発泡性飲料を供給して、最大で0.6MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側からろ液を取出す、ろ過工程と、
前記中空糸膜を定期的に逆洗浄する、逆洗工程と、を備える
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
〔16〕
〔1〕から〔10〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.1MPa膜内外差圧で、最大で0.8MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側に70℃以上80℃以下の原水を供給して、最大で0.8MPaの圧力で該中空糸膜の内表面側からろ液を取出す、ろ過工程を備え、
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
〔17〕
〔1〕から〔10〕のいずれか1に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.3MPa膜内外差圧で、最大で1.2MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側に20℃以上30℃以下の原水を供給して、最大で1.2MPaの圧力でろ液を取出す、ろ過工程を備える
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
〔18〕
炭酸ガスを3.92g/L以上含有する飲料のろ過方法であって、
前記ろ過方法は、前記飲料を、少なくとも〔1〕から〔10〕のいずれか1の中空糸膜モジュールによりろ過する、ろ過工程を有し、
前記ろ過工程における最大圧力が1.0MPa以下である
ことを特徴とするろ過方法。
〔19〕
ろ過工程と、逆洗工程と、を繰り返すろ過方法であって、
前記ろ過工程においては、原液が、少なくとも〔1〕から〔10〕のいずれか1の中空糸膜モジュールによりろ過され、
前記ろ過工程における最大圧力が1.0MPa以下であり、
前記逆洗工程における最大圧力が前記ろ過工程の50%以下の範囲である
ことを特徴とするろ過方法。
〔20〕
複数の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束がモジュールケースに挿入され、該中空糸膜束の両端部がポッティング材により一体化された、中空糸膜モジュールの製造方法であって、
前記中空糸膜モジュールのモジュールケースの内表面側にプラスチック層を形成し、該プラスチック層の外表面に算術平均粗さでの面粗さが1μm以上になるように処理を施して、外表面側に層状のガラス繊維強化樹脂部を形成する工程を備え、
前記ガラス繊維強化樹脂部中のガラス繊維の長さが3cm以上であり、
前記ガラス繊維は、前記モジュールケースの管軸方向に対して、60°から120°の角度で巻回されている
ことを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
〔21〕
前記ガラス繊維強化樹脂部中の、前記ガラス繊維を有するガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つが前記モジュールケース内でらせん状に巻回され、
巻回しにより前記管軸方向において隣接する前記ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの前記管軸方向の重なり割合が3%以上70%以下である
ことを特徴とする〔20〕に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
〔22〕
前記ガラス繊維を含むガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの幅が30mm以上140mm以下である
ことを特徴とする〔20〕に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
本発明によれば、耐圧性に優れ、かつろ過面積を減少させることなく、要求される耐圧に柔軟に対応できるハウジングケースを備える中空糸膜モジュールを提供することができる。
本発明の一実施形態による中空糸膜モジュールを示す縦端面図である。 図1の中空糸膜モジュールの変形例を示す縦端面図である。 図1のモジュールケースにおけるガラス繊維を含有する部分の断面図である。 図1のモジュールケースにおけるプラスチック部の外周面を被覆するガラス繊維のガラス繊維を含有する部分の断面図である。 図1のモジュールケース内におけるガラス繊維の傾斜を示す図である。 図1のモジュールケース内におけるガラス繊維の布状体の巻回しの態様を示す図である。 本発明の一実施形態に係る海水淡水化システムの構成図である。 本発明の一実施形態に係る中空糸膜モジュールを用いた、発泡性飲料のろ過システムの例を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る中空糸膜モジュールを用いた、超純水製造システムの例を示す構成図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について、詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明はその要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
図1、2に示す、本実施形態に係る中空糸膜モジュール10は、例えば、上水処理用途又は食品精製用途、超純水製造用途に用いられる。本実施形態の中空糸膜モジュール10は、中空糸膜11、ポッティング材12、及びモジュールケース13を備えている。
中空糸膜11は多孔質であり、通過する流体をろ過する。本実施形態においては、中空糸膜11は、複数本の中空糸膜11を束ねた中空糸膜束としてモジュールケース13に挿入された状態で収容されている。
なお、中空糸膜11の材質は特に制限されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アクリロニトリル、ならびに酢酸セルロース等が用いられている。中でも、結晶性を有する、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンービニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、及びポリフッ化ビニリデン等の結晶性熱可塑性樹脂は、強度発現の面から好適に用いることができる。さらに好適には、疎水性ゆえ耐水性が高く、通常の水系液体のろ過において耐久性が期待できる、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができる。特に好適には、耐薬品性等の化学的耐久性に優れるポリフッ化ビニリデンを用いることができる。ポリフッ化ビニリデンとしては、フッ化ビニリデンホモポリマーや、フッ化ビニリデンの比率が50モル%以上であるフッ化ビニリデン共重合体が挙げられる。フッ化ビニリデン共重合体としては、フッ化ビニリデンと、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化塩化エチレンまたはエチレンから選ばれた1種以上との共重合体が挙げられる。ポリフッ化ビニリデンとしては、フッ化ビニリデンホモポリマーがもっとも好ましい。
中空糸膜11のサイズは特に限定しないが、中空糸膜11の内径0.4~3mm、外径0.8~6mm、膜厚0.2~1.5mm、中空糸膜の阻止孔径0.02~1μm、膜間差圧0.1~1.0MPaの耐圧性を備えたものが好ましく用いられる。
ポッティング材12は、中空糸膜11の少なくとも一部をモジュールケース13に固定している。本実施形態においては、ポッティング材12は、中空糸膜11の両端部と一体化して、後述するモジュールケース13のハウジング本体14に固定されている。本実施形態において、ポッティング材12は、中空糸膜11の外周面及びハウジング本体14の内周面の間にポッティング材12を充填して硬化させることにより、形成されている。
なお、ポッティング材12の材質は特に制限されないが、例えば、二液混合型硬化性樹脂が適用され、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、及びシリコーン樹脂等が好適に用いられている。ポッティング材12は、粘度、可使時間、硬化物の硬度や機械的強度、及び原液に対する物理的及び化学的安定性、中空糸膜11との接着性、モジュールケース13との接着性を勘案して、適切に選定することが望ましい。例えば、製造時間の短縮化及び生産性の向上の観点からは、可使時間の短いウレタン樹脂を用いることが好ましい。また、機械的強度が求められる場合は、機械的耐久性を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、ポッティング材12にはこれらの樹脂を複数用いてもよい。
モジュールケース13は、中空糸膜11を収容している。モジュールケース13のサイズは特に限定しないが、全長700~2500mm、外径500~2500mmであることが好ましい。モジュールケースの肉厚は2~20mmであることが望ましく4~18mmであることがより望ましい。モジュールケース13は、ハウジング本体14及び2つのキャップ部材15を備えている。
ハウジング本体14は、本実施形態において、全体として筒状の筒状体であり、当該筒状体の内部に中空糸膜11を収容している。ハウジング本体14は、本実施形態において、別部材である、パイプ状部16および2つのヘッダ部17を備えている。ただし、パイプ状部16およびヘッダ部17は分割されない単一の部材であってもよい。
パイプ状部16は、本実施形態において、筒状をなしている。パイプ状部16の軸方向の両端部それぞれに、ヘッダ部17が係合している。本実施形態においては、パイプ状部16と両ヘッダ部17とを接着することにより、一体化されたハウジング本体14が形成されている。
ヘッダ部17は、本実施形態において、筒状部を有している。ヘッダ部17は、ヘッダ部17の筒状部の内部とパイプ状部16の内部とが連通し、かつ互いに軸線が一致するように、パイプ状部16に係合されている。
ヘッダ部17は、本実施形態において、ノズル部18を有している。ヘッダ部17の筒状部の側面に、当該筒状部の軸方向に対して垂直に突出するノズル部18が設けられている。ノズル部18は、ヘッダ部17の軸方向においてポッティング材12よりもパイプ状部16側に設けられている。
開放されているノズル部18(図1の例では、上側のノズル部18、図2例では上下両方のノズル部18)は、ヘッダ部17の内部及び外部の間で流体を通過させるポートとして機能する。したがって、ノズル部18は、ハウジング本体14の内周面、各中空糸膜11の外周面、及びポッティング材12の露出面によって画定される内部空間に外部から流体を流入させ得、また当該内部空間から外部に流体を流出させ得る。
キャップ部材15は、本実施形態において、一端が開放された筒状又はテーパ形状をなしている。キャップ部材15の開放された端は、ハウジング本体14の軸方向の両端において、ハウジング本体14に係合している。本実施形態において、キャップ部材15は、ナット19によりハウジング本体14に固定されている。なお、キャップ部材15とポッティング材12及びハウジング本体14の少なくとも一方との間にはOリング20が設けられ、キャップ部材15とハウジング本体14により画定される内部空間が液密に密封されている。
キャップ部材15の閉鎖端又はテーパ形状部の細径部側に、管路21が設けられている。管路21は、ハウジング本体14の軸方向に平行に突出している。管路21は、キャップ部材15の内部及び外部間で流体を通過させるポートとして機能する。したがって、管路21は、キャップ部材15及びポッティング材12によって画定される内部空間に外部から流体を流入させ得、また当該内部空間から外部に流体を流出させ得る。
さらに、図1の例において、中空糸膜11の長手方向の一方の端はポッティング材12及びキャップ部材15が画定する空間に開口を露出し(図面上側)、他方の端はポッティング材12に埋設され、下位項は閉鎖されている(図面下側)。中空糸膜11が埋設されている側のポッティング材12には、軸方向に沿った貫通孔thが形成されている。また、中空糸膜11が埋設されている側のノズル部18は閉鎖されている。
このような構成の中空糸膜モジュール10では、例えば、中空糸膜11が埋設されている側の管路21(図面下側)を通じて中空糸膜モジュール10に流入させた原液は、貫通孔thから、ハウジング本体14の内周面、中空糸膜11の外周面、および両ポッティング材12の露出面により画定される内部空間に流入する。当該内部空間に流入した原液は、解放されたノズル部18(図面上側)に向かってハウジング本体14の中空部内を通過しながら、一部が中空糸膜11によってろ過される。ろ過されたろ液が中空糸膜11の中空部内を通過して、開口が露出している側の管路21(図面上側)から排出される。また、解放されたノズル部18まで通過した原液が、濃縮液として排出される。
なお、図2に示すように、中空糸膜モジュール10において、中空糸膜11の長手方向の両端が、ポッティング材12及びキャップ部材15が画定する空間に開口を露出し、いずれのポッティング材12にも貫通孔が形成されず、さらにいずれのノズル部18も解放されている構成であってよい。
このような構成の中空糸膜モジュール10では、例えば、一方の管路21から中空糸膜モジュール10に流入させた原液は、他方の管路21に向かって中空糸膜11の中空部内を通過しながら、一部が中空糸膜11によってろ過される。ろ過されたろ液は、ハウジング本体14の内周面、中空糸膜の外周面、及び両ポッティング材12の露出面により画定される内部空間に流入する。当該内部空間に流入したろ液がノズル部18から排出される。また、中空糸膜の中空部内を他方の管路21まで通過した原液が、濃縮液として当該他方の管路21から排出される。あるいは、中空糸膜モジュール10の一方のノズル部18に原液を流入させることにより、ろ液が管路21から排出され、濃縮液が他方のノズル部18から排出されてもよい。
モジュールケース13の少なくとも一部分は、ガラス繊維を含有している。本実施形態において、モジュールケース13の中のハウジング本体14が、ガラス繊維を含有している。より具体的には、本実施形態において、ハウジング本体14において筒状であるパイプ状部16およびヘッダ部17の少なくともいずれかがガラス繊維を含有している。さらに具体的には、本実施形態において、パイプ状部16およびヘッダ部17がガラス繊維を含有している。
モジュールケース13は、熱可塑性プラスチックにより構成されるプラスチック部とガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂部を有している。プラスチック部は射出成型、押出し成型等により製造することができ、部分的なパーツを予め成型し、後から熱溶着や溶剤接合、接着剤により接合してもよいし、予め一体型を成型してもよい。プラスチック部の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ABS樹脂及び塩化ビニル樹脂、および、変性ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。ガラス繊維強化樹脂部は、モジュールケース13における、ガラス繊維を含有する部分に設けられている。ガラス繊維強化樹脂部は、ガラス繊維とともに、さらに硬化性樹脂を含んでいる。硬化性樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂である。本実施形態においては、硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂である。
図3に示すように、本実施形態では、モジュールケース13の肉厚方向において、プラスチック部22およびガラス繊維強化樹脂部23が積層されている。さらに本実施形態では、モジュールケース13の肉厚方向の内側に層状のプラスチック部22が配置され、外表面側に層状のガラス繊維強化樹脂部23が配置されている。
モジュールケース13のガラス繊維を含有する部分において、モジュールケース13の肉厚に対する、ガラス繊維強化樹脂部23の被覆層の肉厚の割合は5%以上50%以下であることが望ましい。すなわち、(ガラス繊維強化樹脂部23の被覆層の肉厚(mm)/モジュールケース13の肉厚(mm))×100の値が5%以上50%以下であることが望ましい。当該割合が5%より低いと、耐圧補強の効果が十分に得られない場合がある。また、当該割合が50%よりも高いと耐圧効果はあるものの、ガラス繊維強化樹脂部23の成型時に発生する硬化発熱が大きくなりすぎ、プラスチック部22を膨張させてしまい、硬化後のモジュールケース13の全長が変動してしまう等の問題が発生する可能性がある。
本実施形態においてガラス繊維強化樹脂部23を構成している、ガラス繊維は、長さ3cm以上延伸している。また、図4に示すように、当該ガラス繊維24は、プラスチック部22の管軸の外周を少なくとも720°以上連続して延伸していることが望ましい。ガラス繊維24が連続的にプラスチック部22を延伸していることにより、プラスチック部22が径方向に内圧負荷を受けても、局所的に大きな変異が発生する部位が存在しないため、耐圧性を均一に向上することができる。
また、図5に示すように、ガラス繊維24は、モジュールケース13の管軸方向に対して、60°~120°の角度θで延伸している。より好ましくは、ガラス繊維24は当該管軸方向に対して、75°~105°の角度θで、いっそう好ましくは、85°~95°の角度θで延伸している。ガラス繊維24が管軸方向に対して90°に近い角度で延伸されていることで、内圧による径方向のケース膨張を抑えることができる。
ガラス繊維24の表面は熱硬化性樹脂との接着性を向上するためにシランカップリング剤による処理を施したものであってもよい。
ガラス繊維24は、本実施形態において、例えば、ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットのように、加工された布状体の内部で連続し、プラスチック部22を被覆している。ガラスクロスは、捻りをかけたガラス繊維の束であるストランドを用いて編んだ布状体である。ロービングクロスは、ストランドに捻りを加えていない状態のものを用いて編んだ布状体である。
ガラスクロスおよびロービングクロスの種類は特に限定しないが、平織、あや織、目抜き平織、朱子織等を用いることができる。また、ガラスクロスおよびロービングクロスの1平方メートルあたりの重量は50g/m2~600g/m2が望ましく、100g/m2~500g/m2がより望ましく、200g/m2~400g/m2がさらに望ましい。50g/m2よりも軽い場合、多重に積層しなければ十分な強度が得られず、かつ、積層工程が煩雑になる。また、600g/m2よりも重い場合、ガラスクロスまたはロービングクロスのプラスチック部に対する追従性が悪くなり、密着性が悪くなる可能性がある。
ガラス繊維24の布状体の幅は、30mm以上140mm以下であることが望ましい。幅が30mmよりも狭いと1回あたりの被覆に要する作業時間が長くなってしまう。一方140mmよりも幅が広くなると、巻回している際、ガラス繊維24の布状体がよじれてしまい、しわが発生しやすくなる可能性がある。
図6に示すように、ガラス繊維24の布状体25は、モジュールケース13の管状の部分にらせん状に巻回されている。巻回しにより管軸方向において隣接する、ガラス繊維24の布状体25の重なり割合は、平均で3%以上70%以下であることが好ましく、10%~50%がより望ましく、20%~40%がさらに望ましい。なお、布状体25の重なり割合とは、管軸方向における、布状体25の幅に対する布状体25の重なり幅の割合である。重なる割合が3%より低いと、巻回する場所によって布状体25が重ならない場所が発生する可能性がある。また70%よりも高い場合、工程上時間がかかり、効率的ではない。
本実施形態では、種類の異なるガラス繊維24の布状体25が、複数積層されていてもよい。例えば、モジュールケース13のプラスチック部22をガラスクロスが被覆し、当該ガラスクロスが被覆された外周をロービングクロスおよびチョップドストランドマットの少なくとも一方が被覆してもよい。または、プラスチック部22をロービングクロスが被覆し、当該ロービングクロスが被覆された外周をガラスクロスおよびチョップドストランドマットの少なくとも一方が被覆してもよい。または、プラスチック部22をチョップドストランドマットが被覆し、当該チョップドストランドマットが被覆された外周をガラスクロスおよびロービングクロスの少なくとも一方が被覆してもよい。
ガラス繊維強化樹脂部23に用いられる熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を使用することができるが、エポキシ樹脂がより好適に用いられる。エポキシ樹脂の主剤としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6ヘキサンジールジグリシジルエーテル等を単独または適宜配合し用いることができる。また硬化剤としてはアミン系硬化剤、酸無水物等が用いられるが、常温で硬化するためにはアミン系硬化剤を用いることが好ましい。上記主剤、硬化剤を配合し混合初期の粘度が500mPa・s以上5000mPa・s以下となることが望ましい。5000mPa・sより粘度が高いとガラス繊維中にエポキシ樹脂が含浸しづらくなりガラス繊維強化樹脂部23中に気泡が残留しやすくなる。また500mPa・s以下となった場合は、一度含浸したエポキシ樹脂がガラス繊維24中から垂れてしまい、所望の形状のまま硬化することができなくなるおそれがある。
次に、上述した中空糸膜モジュール10の製造方法について説明する。中空糸膜モジュール10の製造工程の説明においては、ポッティング材12としてウレタン樹脂を使用した場合について記載する。但し、ウレタン樹脂に限定されるわけではなく、他の樹脂を使用した場合でも同様の製造工程にて中空糸膜モジュール10を製造することができる。なお、本実施形態では、機械的強度の向上の観点から、ポッティング材12としてエポキシ樹脂が用いられる。または、本実施形態では、製造時間の短縮化および生産性の向上の観点から、ポッティング材12としてウレタン樹脂が用いられる。
中空糸膜11はモジュールケース13に挿入できるように円筒状に中空糸膜束を整えることで、膜モジュールあたりの膜面積、すなわちろ過面積を最大化することができる。中空糸膜束の外周には保護用のネットをさらに被覆してもよい。ネットの素材は特に限定しないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニルコポリマー等が望ましい。中空糸膜の充填率を高くしすぎると、原液もしくはろ過液の流れが悪くなったり、運転時の逆洗工程における洗浄効率が低下する。運転方法にもよるが、モジュールケース13の内径に対する、モジュールケース13に挿入する中空糸膜11の断面積の総和が40~70%になることが望ましい。中空糸膜束の両端部は後段のポッティング工程でポッティング剤により閉塞しないように目止めしておくことが望ましい。目止めに用いる素材としてはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、およびシリコン樹脂等が用いられる。
目止めした中空糸膜束を所望の形状に成型したプラスチック部22に挿入した後、プラスチック部22の両端部にポッティング剤を用いて接着するポッティング工程を行う。接着方法としてはプラスチック部22の中央部を中心として回転させることにより発生する遠心力を利用してポッティング材12を導入する遠心接着法と、プラスチック部22を縦置きし、ヘッド差を利用してポッティング材12を導入する静置接着法がある。接着方法は、中空糸膜モジュール10の全長やモジュールケース13の径、使用するポッティング剤の混合初期粘度やポットライフにより、適宜選択することができる。ポッティング材12が硬化した後に、さらに高温で養生する時間を設けてもよい。完全にポッティング材12が硬化した後に、目止めした部分を除去し、中空糸膜11の端部を開口させる。
本実施形態においては、中空糸膜束のプラスチック部22へのポッティング工程の後にガラス繊維強化樹脂部23の被覆工程を説明しているが、被覆工程を接着工程の前に実施してもよい。
プラスチック部22とガラス繊維強化樹脂部23との接着性を向上させるための処理をプラスチック部22の外表面に施してもよい。処理方法は特に限定しないが、化学処理、プラズマ処理、粗面化処理等が挙げられる。また粗面化の手段としては、サンドペーパーやサンドブラストを用いることができるが、粗面化後に発生する発塵を取り除くことが接着性を維持するために重要である。粗面化の目安としては算術平均粗さで面粗さ(以下Ra)が1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。測定方法はJIS B 0601:1994に基づく。
上述のポッティング工程後に、ガラス繊維強化樹脂部23の被覆工程を行う。被覆工程においては、ガラスクロスおよびロービングクロス等の布状体25を連続的に被覆する場合、フープ巻きと呼ぶ、布状体25をプラスチック部22に部分的に重ねながら巻回することで良好な耐圧強度を保持することができる。なお、フープ巻きは、軸方向に略垂直に巻く巻き方であり、軸方向に微小に傾斜させてらせん状に巻く巻き方も含んでいる。巻回する際は布状体25とプラスチック部22との間に隙間が発生しないように延伸させることが望ましい。上述のように、フープ巻きを行うときに布状体25同士が重なる割合は、平均で3%~70%が望ましく、10%~50%がより望ましく、20%~40%がさらに望ましい。
上述のように、フープ巻きに用いるガラスクロスの幅はモジュールケース13の径にもよるが、30mm~140mmが適している。巻回時は専用の装置を用いてもよいし、手作業で実施してもよい。この時、プラスチック部22を管軸方向中心に回転させながら巻回してもよい。
要求される設計耐圧に応じて、前述のフープ巻きを繰り返し行ってもよい。
さらに必要であれば、フープ巻きを施した外周部に、ガラスクロスを覆うことが可能な面積を有するロービングクロスを被覆してもよい。この時ロービングクロスの片端部が、他端部と少なくとも1cm以上、望ましくは3cm以上、より望ましくは5cm以上オーバーラップしていてもよい。またモジュールケース13のノズル部18等は適宜ロービングクロスを予め定長切断し、しわが極力少なくなるように被覆することが重要である。さらにノズル部18のような形状部分には後述する熱硬化性樹脂の含浸後も気泡が残りやすい傾向がある。そのため、ローラー等で気泡を取り除くことで耐圧性を十分に発揮することができる。
さらに必要に応じて、チョップドストランドマットをロービングクロスの外周部に被覆してもよい。
上述のロービングクロス、ガラスクロス、およびチョップドストランドマット等のガラス繊維24の布状体25には、熱硬化性樹脂が含浸される。ガラス繊維24の布状体25への熱硬化性樹脂の含浸は、プラスチック部22への巻回し前に行われていても、巻回し後に行われてもよい。ガラス繊維24の布状体25に含浸した熱硬化性樹脂を室温で硬化させた後、使用している中空糸膜11およびモジュールケース13の素材にもよるが、50℃~80℃の温度で養生することが望ましい。熱硬化性樹脂が完全に硬化することにより、耐候性、耐薬品性、および耐久性を確保することができる。
養生後は必要に応じてガラス繊維強化樹脂部23の表層をサンディングしてもよい。
以上のように構成された中空糸膜モジュール10によれば、例えば、ノズル部18を介して原水を中空糸膜モジュール10に導入することにより、中空糸膜11によってろ過されたろ過水が管路21の少なくとも一方を介して中空糸膜モジュール10から排出されると共に、ノズル部18の残りの一方を介して濃縮水が中空糸膜モジュール10から排出される。(外圧式ろ過、図2参照)
また、管路21のいずれか一方を介して原液を中空糸膜モジュール10に導入することにより、管路21の残りの一方を介して濃縮水が中空糸膜モジュール10から排出されると共に、中空糸膜11によってろ過されたろ過水が二つのノズル部18を介して中空糸膜モジュール10から排出される(内圧式ろ過、図2参照)。
また、プラスチック部22の外周にガラス繊維強化樹脂部23を被覆することにより、原水等の原液とガラス繊維強化樹脂部23との接触を防止し得る。したがって、中空糸膜モジュール10は、原液とガラス繊維24が含まれる樹脂との接触が好ましくない用途にも適用し得る。
以下、本実施形態に係る中空糸膜モジュール10を用いたろ過システムに関して具体的に説明する。
図7に示すように、本実施形態に係る海水淡水化システム26は、ろ過システム27および脱塩システム28を含んでいる。
ろ過システム27は、ろ過フィードポンプ29、ストレイナ30、および耐圧性を有する中空糸膜モジュール10を含んでいる。ろ過フィードポンプ29は、取水した海水を中空糸膜モジュール10に供給する。ストレイナ30は、海水中の径の比較的大きな異物を除去する。中空糸膜モジュール10は、海水をろ過する。なお、取水した海水は、加圧して中空糸膜モジュール10に送液される前に、加圧浮上分離法により前処理されていてもよい。
脱塩システム28は、脱塩フィードポンプ32、および逆浸透膜モジュール33を含んでいる。脱塩フィードポンプ32は、中空糸膜モジュール10のろ液を加圧して、逆浸透膜モジュール33に供給する。逆浸透膜モジュール33は、中空糸膜モジュール10のろ液を脱塩する。なお、脱塩システム28において、脱塩フィードポンプ32が設けられていなくてもよい。すなわち、中空糸膜モジュール10が、逆浸透膜モジュール33に直接、接続されていてもよい。
本発明の中空糸膜モジュール10が耐圧性を有しているので、中空糸膜モジュール10と逆浸透膜モジュール33との中間にバッファータンクを設置しなくても、中空糸膜モジュール10の破損またはろ液の漏水が発生することなく安定的に脱塩工程を連続的に行うことが可能となる。バッファータンクを設置しないことにより海水淡水化システム26の設置面積の減少とバッファータンクに使用する薬品に係るコストを低減することができる。
図8に示すように、発泡性飲料を清澄化するろ過システム34は、耐圧性を有する中空糸膜モジュール10、原液タンク35、ろ液タンク36、ループ配管37、返送配管38、供給配管39、およびろ液配管40を有する。原液タンク35は、未ろ過の発泡性飲料を収容する。ろ液タンク36は、ろ過後の発泡性飲料を収容する。ループ配管37は、中空糸膜モジュール10の下側および上側の管路21に環状に接続する。返送配管38は、ループ配管37から濃縮液を原液タンク35に返送する。供給配管39は、原液タンク35の下端を、ループ配管37における中空糸膜モジュール10の1次側入口近傍に接続する。ろ液配管40は、中空糸膜モジュール10のノズル部18の上下どちらか1箇所もしくは2箇所を、ろ液タンク36に接続する。
中空糸膜モジュール10は、未ろ過の発泡性飲料をろ過する。図8に示すろ過システム34における中空糸膜モジュール10は、図2に示す、中空糸膜11の外表面側に原液が供給され、内表面側からろ液が取出される外圧ろ過方式のモジュールであってもよい。あるいは、図8に示すろ過システム34における中空糸膜モジュール10は、図2に示す、中空糸膜11の内表面側に原液が供給され、外表面側からろ液が取出される内圧ろ過方式のモジュールであってもよい。
ろ液タンク36には、飲料中に3.92g/L以上で溶解している炭酸ガスが飲料中から抜けないようにするため、ろ液が加圧された状態で保持されている。そのため、中空糸膜モジュール10の2次側には、膜間差圧にもよるが、最大で0.6MPaの圧力が加えられる場合がある。
さらに、詳細には、中空糸膜モジュール10は、外圧ろ過方式では、供給水側の圧力の最大値が0.5MPa以上0.8MPa以下、ろ過水側の圧力の最大値が0.3MPa以下、膜内外面差圧の最大値が0.5MPa以下、かつ連続するろ過工程の間に一回以上の逆洗工程が入る運転条件で運転される場合がある。逆洗工程における供給水側の圧力の最大値は、ろ過工程の50%以下の範囲であって、例えば、0.2MPaである。
また、中空糸膜モジュール10は、内圧ろ過方式では、供給水側の圧力の最大値が0.6MPa以上1.0MPa以下、ろ過水側の圧力の最大値が0.6MPa以下、膜内外面差圧の最大値が0.4MPa以下、かつろ過工程とともに定期的に逆洗工程が入る運転条件で運転される場合がある。逆洗工程における供給水側の圧力の最大値は、ろ過工程の50%以下の範囲である。
本発明の中空糸膜モジュール10は、モジュールケース13のプラスチック部外周がガラス繊維強化樹脂部23で補強されているため、内圧ろ過を行った場合、中空糸膜11の内表面の1次側に最大1MPa、長期間に渡って最大0.6MPaで繰り返し加圧されてもモジュールケース13の破損なく運転を継続することができる。
図9に示すように、微粒子を取り除くことで超純水を製造するシステム41は、耐圧性を有する中空糸膜モジュール10、供給配管42、排出配管43、およびろ液配管44を含む。供給配管42は、中空糸膜モジュール10のノズル部18に接続されている。排出配管43は、他方のノズル部18から濃縮水を排出する。ろ液配管44は、中空糸膜モジュール10からろ過水を取水させる。中空糸膜モジュール10によりろ過された水は、例えば50nm以上の微粒子が1個/mL以下に抑えられており、半導体の生産に使用する超純水として用いることができる。
例えば、上述の超純水を製造するシステム41において、中空糸膜モジュール10は、70℃以上80℃以下の原水が供給される運転条件においては、外圧ろ過方式で、供給水側の圧力の最大値が0.5MPa以上0.8MPa以下、ろ過水側の圧力の最大値が0.5MPa以上0.8MPa以下、かつ膜内外面差圧の最大値が0.1MPa以下の運転条件で運転される場合がある。
また、例えば、上述の超純水を製造するシステム41において、中空糸膜モジュール10は、20℃以上30℃以下の原水が供給される運転条件においては、外圧ろ過方式で、供給水側の圧力の最大値が0.8MPa以上1.2MPa以下、ろ過水側の圧力の最大値が0.8MPa以上1.2MPa以下、かつ膜内外面差圧の最大値が0.3MPa以下の運転条件で運転される場合がある。
本実施形態における外圧ろ過式の中空糸膜モジュール10は耐圧性を有しているので、例えば、15m3/hを超えるような高い透水量を得るために、原水を供給する側の圧力が常温で最大1.2MPaまであったとしても、ケースの破損なくろ過運転を行うことができる。さらに70℃から80℃の熱水中でも最大0.8MPaの原水を供給する側の圧力でろ過運転を行うことができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
以下、実施例で用いた測定方法および試験方法について説明する。
(ガラス繊維強化樹脂部の厚さ)
ガラス繊維強化樹脂部の厚さを以下の通りに測定した。被覆後のモジュールケースをガラス繊維強化樹脂部の断面が露出するように切断し、3か所測定したものを平均し算出した。
(中空糸膜の内径及び外径)
中空糸膜の内径及び外径は、以下のようにして求めた。中空糸膜を膜長手方向に垂直な向きにカミソリ等で薄く切り、走査型電子顕微鏡を用いて断面の内径の長径と短径、外径の長径と短径を測定し、以下の式(1)、(2)式により、それぞれ内径と外径を決定した。なお、本実施形態では任意に選んだ中空糸膜、20本についてそれぞれ内径および外径を測定し、相加平均値を算出することで求めた。
Figure 0007197260000001
(中空糸膜の膜厚方向の厚さ)
中空糸膜の膜厚方向の厚さを、以下のようにして測定した。上述したように、中空糸膜の内径(A)および外径(B)を測定し、以下の式(3)に基づいて、中空糸膜の膜厚方向の厚さを求めた。
中空糸膜の厚さ = ( B - A ) / 2・・・(3)
なお、本実施形態では任意に選んだ中空糸膜、20本についてそれぞれ膜厚を測定し、相加平均値を算出することで中空糸膜の膜厚を求めた。
(瞬時破壊試験)
瞬時破壊試験は、中空糸膜モジュールに内圧を印加し、ケースが破壊された時の圧力を破壊時圧力とした。予め中空糸膜モジュールの内部を水で満たしノズル部2か所とキャップ部1か所をシールした。残る1か所のキャップ部から空気圧を0.2MPa/secで徐々に加えた。試験時の水温、気温は実施例1~8および比較例1、2では23℃で実施した。一方、実施例9と比較例3では80℃の水温条件下で実施した。
(ガラス繊維の長さ測定)
ガラス繊維の長さは、X線CT装置を用いて透過観察により測定した。装置としては、株式会社リガク製の高分解能3DX線顕微鏡 nano3DXを用いた。また、上記の手法による測定が困難な場合には、加熱炉等により繊維強化樹脂部のガラス繊維以外の成分を焼失させた後、光学顕微鏡または電子顕微鏡を用いてガラス繊維の長さを観察した。
(実施例1)
実施例1では、モジュールケースの素材として、プラスチック部にはABS樹脂(旭化成(株)製、商品名「IM10」)を用いた。プラスチック部の外表面には、接着性を向上させるため、予めサンドペーパーで粗面化を施した。#100のサンドペーパーで粗面化を実施したところ、粗面化後の表面粗さ(Ra)は6.6μmであった。パイプ状部におけるプラスチック部の外周部に、幅100mmの包帯状のガラスクロス(前田硝子(株)製、ECM13100-A)同士が平均で3%重なるように連続的に巻回した。この時、モジュールケースの管軸と略平行になるガラス繊維を経糸、略垂直に配置されるガラス繊維を緯糸とした場合、経糸の長さは約100mm、緯糸の長さは約18mであった。ガラスクロスは経糸と緯糸を交互に直交して織り込まれた平織を使用した。その後、巻回したガラスクロスの外周に、シート状のチョップドストランドマット(日東紡績(株)製、MC300-A)を巻回した。チョップドストランドマットを構成するガラス繊維の平均長さは5cmであり、それらがランダムにシート状に配置され、バインダーによりガラス繊維同士が固定されているものを使用した。巻回後にエポキシ樹脂を含浸させ、ローラーを使ってエアーを押出し密着させた。同様に、ヘッダ部にもガラスクロスとチョップドストランドマットを巻回した。エポキシ樹脂は主剤としてJER811(三菱ケミカル製)、硬化剤としてトリエチレンテトラミン(TETA)(東ソー製)、反応性希釈剤としてSR-TMP(阪本薬品製)を混合したものを用いた。ガラスクロスおよびチョップドストランドマットにエポキシ樹脂を含浸させた後、50℃の環境で8時間養生しエポキシ樹脂を硬化させることにより実施例1の中空糸膜モジュールを製造した。
実施例1の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、プラスチック部、ガラス繊維強化樹脂部、中空糸膜、およびポッティング材の材質およびサイズ等の諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例1の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
Figure 0007197260000002
(実施例2)
実施例2では、パイプ状部のプラスチック部の外周部に被覆する包帯状のガラスクロス同士が平均で30%以上重なるように連続的に巻回した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。実施例2の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例2の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(実施例3)
実施例3では、パイプ状部のプラスチック部の外周部に被覆する包帯状のガラスクロス同士が平均で50%以上重なるように連続的に巻回した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。実施例3の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例3の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(実施例4)
実施例4では、パイプ状部のプラスチック部の外周部に被覆する包帯状のガラスクロス同士が平均で60%以上重なるように連続的に巻回した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。実施例4の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例4の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(実施例5)
実施例5では、パイプ状部のプラスチック部の外周部に被覆する包帯状のガラスクロス同士が平均で70%以上重なるように連続的に巻回した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。実施例5の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例5の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(実施例6)
実施例6では、パイプ状部のプラスチック部の外周部に被覆する包帯状のガラスクロス同士が平均で70%以上重なるように連続的に巻回した。その後、シート状のロービングクロスをさらに被覆した。シート端部が5cm程度オーバーラップするように被覆した。最後にチョップドストランドマットを実施例1と同様に被覆した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。実施例6の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例5の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(比較例1)
比較例1ではパイプ状部およびヘッダ部のプラスチック素材としてガラス短繊維が30%含まれたABS樹脂(旭化成(株)社製、R240A)を用いた。ガラス短繊維の平均長さは600μmであった。モジュールケースのプラスチック部外表面にはガラス強化繊維樹脂部の被覆を実施しなかった。また、モジュールケースのプラスチック部の肉厚が、実施例1のモジュールケースのプラスチック部およびガラス繊維強化樹脂部の肉厚の合計と同一となるように、モジュールケースを成型した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。比較例1の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、比較例1の中空糸膜モジュールでは、4.3MPaで破壊された。破壊箇所はモジュールケースのパイプ状部であった。
(比較例2)
比較例2ではパイプ状部およびヘッダ部のプラスチック素材としてガラス短繊維が含まれていないABS樹脂(旭化成(株)製、商品名「IM10」)を用いた。モジュールケースのプラスチック部外表面にはガラス強化繊維の被覆を実施しなかった。また、モジュールケースのプラスチック部の肉厚が、実施例1のモジュールケースのプラスチック部およびガラス繊維強化樹脂部の肉厚の合計と同一となるように、モジュールケースを成型した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。比較例2の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、比較例2の中空糸膜モジュールでは、3.6MPaで破壊された。破壊箇所はモジュールケースのパイプ状部であった。
(実施例7)
実施例7では、モジュールケースのパイプ状部およびヘッダ部のプラスチック部の素材として、ポリスルホン(PSf)(ソルベイ社製、UDEL)を用いた。包帯状のガラスクロスは1平方メートルあたりの重量が約300g、幅は50mmの素材を使用した。そして、ガラスクロスをパイプ状部の外周部に、クロス同士が平均で30%重なるように連続的に巻回した。その後、シート状のロービングクロスとチョップドストランドマットを交互に2層ずつ積層した。それ以外の諸条件は実施例1と同様である。実施例7の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例7の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(実施例8)
実施例8では、包帯状のガラスクロスの重なり割合を70%とした以外の諸条件は、実施例7と同様である。実施例8の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例8の中空糸膜モジュールでは、少なくとも5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(比較例3)
比較例3では、モジュールケースのプラスチック部の素材は、実施例7と同じものを使用したが、ガラス繊維強化樹脂部を設けなかった。これ以外の諸条件は、実施例7と同様である。比較例3の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、比較例3の中空糸膜モジュールでは、3.1MPaでモジュールケースは破壊された。破断箇所はパイプ状部とヘッダ部の接合箇所であった。
(実施例9)
実施例9では、モジュールケースのパイプ状部およびヘッダ部のプラスチック部の素材として、実施例7と同じPSfを用いた。包帯状のガラスクロス同士が70%ずつ重なるように巻回した。ガラスクロスを合計2層積層した。その後、シート状のロービングクロスとチョップドストランドマットを交互に2層ずつ積層した。これ以外の諸条件は、実施例7と同様である。実施例9の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、実施例9の中空糸膜モジュールでは、5MPaまでモジュールケースは破壊されなかった。
(比較例4)
比較例4ではモジュールケースにおけるプラスチック部の素材は、実施例9と同じものを使用したが、ガラス繊維強化樹脂部を設けなかった。これ以外の諸条件は、実施例9と同様に行い、比較例4の中空糸膜モジュールを製造した。比較例4の中空糸膜モジュールに対して、瞬時破壊試験を行った。試験結果を、諸条件とともに表1に記載した。表1に示すように、比較例4の中空糸膜モジュールでは、3.2MPaでモジュールケースは破壊された。破断箇所はパイプ状部とヘッダ部の接合箇所であった。
(運転方法に関する実施例)
(実施例10)
(海水淡水化)
実施例10では、実施例1の中空糸モジュールを、図7に示した海水淡水化システムにおいて、脱塩システムと直接接続するように配置して、海水の脱塩処理の前処理フィルターとして外圧ろ過運転を行った。ろ過運転時、中空糸膜モジュールのモジュールケースには最大0.8MPaの内圧が印加された。ろ過運転の途中、30分に1度の頻度で逆洗による膜洗浄を実施した。中空糸膜モジュールにより前処理された海水を直接脱塩システムに送液し脱塩処理したところ、逆浸透膜のファウリングを抑えることができた。上記の運転を6年間相当継続したが、モジュールケースに破損は確認されなかった。
(比較例5)
比較例5では、比較例1の中空糸膜モジュールを、実施例10において配置した中空糸膜モジュールの代わりに配置して、海水の脱塩処理の前処理フィルターとして外圧ろ過運転を行った。運転は、実施例10と同じ条件で行った。運転初期はモジュールケースが破損することなくろ過を行えたが、4年間相当経過したタイミングでモジュールケースのパイプ状部にクラックが生じ、液漏れが発生した。
(実施例11)
実施例11では、実施例7の中空糸膜モジュールを、図8に示した発泡性飲料を清澄化するろ過システムにおける中空糸膜モジュールとして配置して、内圧ろ過運転を行った。対象液として、アルコール発酵後のスパークリングワインをろ過した。ろ過初期の供給圧力は0.6MPa、ろ過水側の圧力は0.6MPaとして定流量ろ過を行った。その後、供給圧力が1.0MPaに達したところでろ過を停止し、ろ過水側から逆洗による洗浄工程を実施した。上記の運転を1000サイクル実施したが、モジュールケースにクラックは発生することなく運転を継続することができた。
(比較例6)
比較例6では、比較例3の中空糸膜モジュールを、実施例11において配置した中空糸膜モジュールの代わりに使用して、アルコール発酵後のスパークリングワインをろ過した。運転は実施例11と同じ条件で行った。運転初期はモジュールケースが破損することなくろ過を行えたが、4年間相当経過したタイミングでモジュールケースのパイプ状部とヘッダ部の接続箇所にクラックが生じ、液漏れが発生したため、ろ過運転を継続することが不可能となった。
(実施例12)
(超純水)
実施例12では、実施例9の中空糸膜モジュールを、図9に示した超純水を製造するシステムにおける中空糸膜モジュールとして接続し、超純水を製造する外圧ろ過運転を行った。供給水側の圧力は1.2MPa、ろ過水側圧力が1.1MPaとなるように設定した。ろ過流量が15m3/hである定流量ろ過を1か月間継続した。原水の温度は23℃とした。1か月後に中空糸膜モジュールのリーク検査を行ったところ、中空糸膜およびモジュールケースの破損は確認されなかった。
(比較例7)
比較例7では、比較例4の中空糸膜モジュールを、実施例12において接続した中空糸膜モジュールの代わりに使用して、超純水を製造する外圧ろ過運転を行った。運転は、実施例12と同じ条件で行った。運転初期はモジュールケースが破損することなくろ過を行えたが、3週間経過したタイミングでモジュールケースのパイプ状部とヘッダ部との接続箇所にクラックが生じ、液漏れが発生したためろ、過運転を継続することが不可能となった。
(実施例13)
実施例13では、実施例12の超純水を製造するシステムにおいて、供給水側の圧力は0.8MPa、ろ過水側圧力が0.75MPaとなるように設定した。また、処理水の温度が80℃であること以外は、実施例12と同じ条件で運転を行った。1か月後に中空糸膜モジュールのリーク検査を行ったところ、中空糸膜およびモジュールケースの破損は確認されなかった。
(比較例8)
比較例8では、比較例4の中空糸膜モジュールを、実施例13において接続した中空糸膜モジュールの代わりに使用して、超純水を製造する外圧ろ過運転を行った。運転は、実施例13と同じ条件で行った。運転初期はモジュールケースが破損することなくろ過を行えたが、2週間経過したタイミングでモジュールケースのパイプ状部とヘッダ部との接続箇所にクラックが生じ、液漏れが発生したため、ろ過運転を継続することが不可能となった。
10 中空糸膜モジュール
11 中空糸膜
12 ポッティング材
13 モジュールケース
14 ハウジング本体
15 キャップ部材
16 パイプ状部
17 ヘッダ部
18 ノズル部
19 ナット
20 Oリング
21 管路
22 プラスチック部
23 ガラス繊維強化樹脂部
24 ガラス繊維
25 ガラス繊維の布状体
26 海水淡水化システム
27 ろ過システム
28 脱塩システム
29 ろ過フィードポンプ
30 ストレイナ
32 脱塩フィードポンプ
33 逆浸透膜モジュール
34 発泡性飲料を清澄化するろ過システム
35 原液タンク
36 ろ液タンク
37 ループ配管
38 返送配管
39 供給配管
40 ろ液配管
41 超純水を製造するシステム
42 供給配管
43 排出配管
44 ろ液配管
th 貫通孔

Claims (22)

  1. 複数の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束がモジュールケースに挿入され、該中空糸膜束の両端部がポッティング材により一体化された、中空糸膜モジュールにおいて、
    前記モジュールケースが、内表面側にプラスチック層と、外表面側に層状のガラス繊維強化樹脂部とを含む積層構造であり、前記ガラス繊維強化樹脂部の少なくとも一部がガラス繊維を含有し、
    前記ガラス繊維は、前記モジュールケースの管軸方向に対して60°から120°の角度で、長さ3cm以上延伸し
    前記プラスチック層の外表面の算術平均粗さでの面粗さが1μm以上であ
    ことを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 前記ガラス繊維強化樹脂部を含有するモジュールケースの少なくとも一部において、前記モジュールケースの肉厚に対する前記層状のガラス繊維強化樹脂部の肉厚の割合が5%以上50%以下となる
    ことを特徴とする請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記ガラス繊維強化樹脂部が、前記ガラス繊維により編まれたガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つ、ならびに熱硬化性樹脂から構成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記ガラス繊維強化樹脂部が、前記ガラス繊維の布状体、および熱硬化性樹脂から構成されることを特徴とする
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記ガラス繊維が、少なくとも前記管軸の外周を720°以上連続して延伸している
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
  6. 前記ガラス繊維強化樹脂部中の、前記ガラス繊維を有するガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つが、前記モジュールケース内でらせん状に巻回され、
    巻回しにより前記管軸方向において隣接する、前記ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの前記管軸方向の重なり割合が3%以上70%以下である
    ことを特徴とする請求項3に記載の中空糸膜モジュール。
  7. 前記ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの幅が、30mm以上140mm以下である
    ことを特徴とする請求項3または6に記載の中空糸膜モジュール。
  8. 前記ガラスクロス、前記ロービングクロス、および前記チョップドストランドマットの少なくとも1つの1平方メートルあたりの重量が、50g以上600g以下である
    ことを特徴とする請求項3、6、7のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
  9. 前記ガラスクロスの外周に、前記ロービングクロスおよび前記チョップドストランドマットの少なくともいずれかが被覆されている
    ことを特徴とする請求項3、6から8のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
  10. 前記ガラス繊維強化樹脂部を形成する樹脂が、エポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項1から3、6のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
  11. 海水をろ過する、請求項1から10のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュールと、
    前記中空糸膜モジュールによるろ液を脱塩する、逆浸透膜モジュールと、を備え、
    前記中空糸膜モジュールおよび前記逆浸透膜モジュールが、直接接続またはポンプを介して接続されている
    ことを特徴とする海水淡水化システム。
  12. 海水を、請求項1から10のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュールによりろ過する、ろ過工程と、
    前記ろ過工程によるろ液を、前記中空糸膜モジュールに直接接続される逆浸透膜によって、前記ろ過工程の圧力を加圧した圧力下で脱塩する脱塩工程と、を備える
    ことを特徴とする海水を淡水化する方法。
  13. 原液を、請求項1から10のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュールによりろ過するろ過工程と、
    前記ろ過工程によるろ液を、前記中空糸膜モジュールに直接接続される逆浸透膜によって前記ろ過工程の圧力を加圧した加圧下で脱塩する脱塩工程と、を備える
    ことを特徴とする淡水を製造する方法。
  14. 請求項1から10のいずれか1項の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.5MPa膜内外差圧で、最大で0.8MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側に原液を供給して、最大で0.3MPaの圧力で該中空糸膜の内表面側からろ液を取出すろ過工程と、
    連続する2回の前記ろ過工程の間に、前記中空糸膜を少なくとも1回、逆洗浄する、逆洗工程と、を備える
    ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
  15. 請求項1から10のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.4MPa膜内外差圧で、最大で1.0MPaの圧力で該中空糸膜の内表面側に発泡性飲料を供給して、最大で0.6MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側からろ液を取出す、ろ過工程と、
    前記中空糸膜を定期的に逆洗浄する、逆洗工程と、を備える
    ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
  16. 請求項1から10のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.1MPa膜内外差圧で、最大で0.8MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側に70℃以上80℃以下の原水を供給して、最大で0.8MPaの圧力で該中空糸膜の内表面側からろ液を取出す、ろ過工程を備え、
    ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
  17. 請求項1から10のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜において、最大で0.3MPa膜内外差圧で、最大で1.2MPaの圧力で該中空糸膜の外表面側に20℃以上30℃以下の原水を供給して、最大で1.2MPaの圧力でろ液を取出す、ろ過工程を備える
    ことを特徴とする中空糸膜モジュールの運転方法。
  18. 炭酸ガスを3.92g/L以上含有する飲料のろ過方法であって、
    前記ろ過方法は、前記飲料を、少なくとも請求項1から10のいずれか1項の中空糸膜モジュールによりろ過する、ろ過工程を有し、
    前記ろ過工程における最大圧力が1.0MPa以下である
    ことを特徴とするろ過方法。
  19. ろ過工程と、逆洗工程と、を繰り返すろ過方法であって、
    前記ろ過工程においては、原液が、少なくとも請求項1から10のいずれか1項の中空糸膜モジュールによりろ過され、
    前記ろ過工程における最大圧力が1.0MPa以下であり、
    前記逆洗工程における最大圧力が前記ろ過工程の50%以下の範囲である
    ことを特徴とするろ過方法。
  20. 複数の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束がモジュールケースに挿入され、該中空糸膜束の両端部がポッティング材により一体化された、中空糸膜モジュールの製造方法であって、
    前記中空糸膜モジュールのモジュールケースの内表面側にプラスチック層を形成し、該プラスチック層の外表面に算術平均粗さでの面粗さが1μm以上になるように処理を施して、外表面側に層状のガラス繊維強化樹脂部を形成する工程を備え、
    前記ガラス繊維強化樹脂部中のガラス繊維の長さが3cm以上であり、
    前記ガラス繊維は、前記モジュールケースの管軸方向に対して、60°から120°の角度で巻回されている
    ことを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  21. 前記ガラス繊維強化樹脂部中の、前記ガラス繊維を有するガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つが前記モジュールケース内でらせん状に巻回され、
    巻回しにより前記管軸方向において隣接する前記ガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの前記管軸方向の重なり割合が3%以上70%以下である
    ことを特徴とする請求項20に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  22. 前記ガラス繊維を含むガラスクロス、ロービングクロス、およびチョップドストランドマットの少なくとも1つの幅が30mm以上140mm以下である
    ことを特徴とする請求項20に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
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