JP7197077B2 - 信号制御装置 - Google Patents
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Description
また、上記のような高度道路交通システムを想定した無線通信の標準規格が既に策定されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、交差点の信号情報を車載通信機に送信するシステムの場合、通常、中央装置と通信する交通信号制御機に、ITS無線システムのITS無線路側機を専用回線で接続する構成となる(例えば、特許文献2参照)。
しかし、ITS無線路側機の構成要素を交通信号制御機の筐体に収容する場合、無線信号の変復調部を含む無線送受信部など、比較的高温に弱い構成要素でも適切に動作することが望まれる。
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1) 本実施形態の信号制御装置は、筐体と、前記筐体内に収容された、交通信号制御機に必要な複数の構成要素である第1機器と、前記筐体内に収容された、ITS無線路側機に必要な複数の構成要素である第2機器と、を備えており、前記第1機器には、信号灯器を駆動する灯器駆動部が含まれ、前記第2機器には、無線信号の変復調部を含む無線送受信部が含まれ、前記筐体内における機器のレイアウトに、前記灯器駆動部の発熱に伴う無線送受信部の高温化を抑制するレイアウトが含まれる。
この場合、筐体の内部空間の上部に滞留する空気により無線送受信部が高温化するのを抑制することができる。従って、無線送受信部を適切に動作させることができる。
この場合、筐体の内部空間の上部に滞留する空気により無線送受信部が高温化するのをより有効に抑制することができる。従って、無線送受信部をより適切に動作させることができる。
(5) なお、前記長手方向は、前記筐体の左右方向に対応してもよいが、前記筐体の上下方向に対応することが好ましい。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
図1は、本実施形態に係る信号制御装置1の外観構成を示す斜視図である。
図1Aは、外扉4及び内扉5を閉鎖した状態の信号制御装置1の斜視図である。図1Bは、外扉4を開放しかつ内扉5を閉鎖した状態の信号制御装置1の斜視図である。
具体的には、筐体2は、手前側が開口するように形成された鋼製の筐体本体3と、筐体本体3の開口部に設けられた鋼製の外扉4及び内扉5とを有する。
筐体本体3の右側開口縁部の内周側には、複数(図例では3つ)の蝶番7が取り付けられている。内扉5は、複数の蝶番7によって筐体本体3に回動自在に取り付けられた開き戸よりなる。
また、外扉4を開放した状態で、閉鎖中の内扉5を手前に引くことにより、内扉5を開放することができる。これにより、筐体本体3の内部空間が露わになり、筐体本体3の内部に収容された制御機器などにアクセス可能となる。
図2は、信号制御装置1の機能的構成を示すブロック図である。
図2において、ハッチング付きのブロックは、交通信号制御機に必要な機能部を示す。コーナー部分が黒塗りのブロックは、ITS無線路側機に必要な機能部を示す。
図2に示すように、信号制御装置1は、1つの筐体2の内部に、交通信号制御機に必要な機能部と、ITS無線路側機に必要な機能部の双方が収容されている。
信号制御装置1は、交通信号制御機に必要な複数の構成要素として、信号制御部11、灯器駆動部12、送受信部(TTR)13、インタフェース部14、GPSアンテナ(オプション)15、及び電源部16を、筐体2の内部に有する。
信号制御部11のCPUが実行する制御プログラムには、交通管理者が運用する中央装置との通信制御プログラムや、灯器駆動部12の制御プログラムなどが含まれる。
信号制御部11は、決定したタイミングで各灯色のオン/オフの切り替え信号を灯器駆動部12に出力する。
灯器駆動部12のリレーユニットは、信号制御部11から入力されるオン/オフの切り替え信号に応じて、信号灯器17に含まれる各灯(青色灯、黄色灯及び赤色灯など)に供給する電圧(例えば、AC100V)を入り切りする。これにより、信号制御部11が指定する所定のタイミングで信号灯器17の信号灯色が変化する。
送受信部13は、例えば、上記の相互変換を行う通信チップが実装されたネットワークカードよりなる。送受信部13の通信チップは、回路構成が不変の論理回路であってもよいし、FPGA(Field Programmable Array)を含んでいてもよい。
送受信部13は、例えば、超音波式の車両感知器などの信号制御用感知器18から感知信号を受信すると、受信した感知信号を中央装置に転送する。
インタフェース部14に含まれるコネクタ端子台は、回路基板のプリント配線により互いに接続されている。もっとも、所定のコネクタ端子台間の接続をスイッチング操作によって遮断することもできる。
なお、アンテナ15は、GPSに準拠するアンテナに限らず、その他の衛星測位システム(例えば、みちびきなどの準天頂衛星システム)に準拠するアンテナであってもよい。
電源部16には、例えば、ブレーカ、AC/DCコンバータ、及び定電圧回路などの各種の電力機器が含まれる。
信号制御装置1は、ITS無線路側機に必要な複数の構成要素として、送受信部21、無線送受信部22、インタフェース部23、GPSアンテナ24、ITS無線アンテナ25、及び電源部26を、筐体2の内部に有する。
ITS無線路側機用のCPUが実行する制御プログラムには、交通管理者が運用する中央装置との通信制御プログラムや、無線通信のための通信制御プログラムなどが含まれる。
無線送受信部22は、所定の通信規格に則って通信パケットと搬送信号との相互変換を行う通信チップが実装されたネットワークカードよりなる。無線送受信部22の通信チップは、回路構成が不変の論理回路であってもよいし、FPGAを含んでいてもよい。
無線送受信部22の変復調部は、ITS無線アンテナ25から入力された無線信号を電気信号に復調して無線送受信部22の通信チップに出力する。
無線送受信部22は、中央装置から車両向けの提供情報(渋滞情報など)を受信すると、受信した車両向けの提供情報をITS無線アンテナ25に出力し、車両にブロードキャスト送信する。
例えば、交差点の信号情報を車両に提供する場合は、送受信部13は、信号制御部11が生成した信号情報を無線送受信部22に転送する。無線送受信部22は、受信した信号情報をITS無線アンテナ25に出力する。これにより、交差点の流入路を走行中の車両に、当該交差点の信号情報をブロードキャストすることができる。
無線送受信部22は、受信した感知信号をITS無線アンテナ25に出力する。これにより、交差点の流入路を走行中の車両に、当該交差点の他の流入路を走行中の車両情報を事前に送信することができる。
なお、アンテナ24は、GPSに準拠するアンテナに限らず、その他の衛星測位システム(例えば、みちびきなどの準天頂衛星システム)に準拠するアンテナであってもよい。
電源部26には、例えば、ブレーカ、AC/DCコンバータ、及び定電圧回路などの各種の電力機器が含まれる。
図3は、信号制御装置1の電力供給ユニットPSの構成例を示すブロック図である。図3において、直線は交流配電線を示し、破線は直流配電線を示す。
図3に示すように、本実施形態の電力供給ユニットPSは、2系統の電源部16,26を含む。以下、交通信号制御機の機能部11~14に電力を供給する系列を「第1系列」といい、ITS無線路側機の機能部21~23に電力を供給する系列を「第2系列」という。
信号機用ブレーカ31の上流側は、商用電源に通じる。信号機用ブレーカ31の下流側には、2種類のコンバータ32,33及び灯器用ブレーカ34が並列に接続されている。灯器用ブレーカ34の下流側には、灯器駆動部12が接続されている。
第1コンバータ32は、商用電源から供給される交流を直流に変換し、変換後の直流の電圧を信号制御部11に供給する。第2コンバータ33は、商用電源から供給される交流を直流に変換し、変換後の直流の電圧を、送受信部13及びインタフェース部14にそれぞれ供給する。
ITS無線用ブレーカ41の上流側は、商用電源に通じる。ITS無線用ブレーカ41の下流側には、AC/DCコンバータよりなるコンバータ42が接続されている。コンバータ42は、商用電源から供給される交流を直流に変換し、変換後の直流の電圧を送受信部21、無線送受信部22、及びインタフェース部23にそれぞれ供給する。
図4は、外扉4及び内扉5を開放した状態の信号制御装置1の正面図である。なお、図4では、各アンテナ15,24,25の図示が省略されている。
図4に示すように、本実施形態の信号制御装置1では、交通信号制御機に必要な機器11~14,16とITS無線路側機に必要な機器21~23,26が、筐体本体3の内部空間3A及び内扉5の内面5Aの適所にそれぞれ設置されている。
交通信号制御機用のインタフェース部14は、内部空間3Aの最上部奥側に設置され、ITS無線路側機用のインタフェース部23は、内部空間3Aの最上部手前側に設置されている。すなわち、インタフェース23は、インタフェース部14の手前に重なる状態で配置されている。
電力供給ユニットPSを構成する両電源部16,26の各構成要素は、内部空間3Aの最下部に設置さされている。
このうち、第1系列の各コンバータ32,33は、内部空間3Aの奥側に設置され、第2系列のコンバータ42は、内部空間3Aの手前側に設置されている。すなわち、コンバータ42は、コンバータ32,33の手前に重なる状態で配置されている。
このうち、第1系列の信号機用ブレーカ31と灯器用ブレーカ34は、内部空間3Aの最下部の右端部に近接した状態で設置されている。第2系列のITS無線用ブレーカ41は、第1系列の信号機用ブレーカ31の左側に設置されており、両者の間には僅かな隙間が介在する。
交通信号制御機用の送受信部13は、内面5Aの最上部に取り付けられ、交通信号制御機用の信号制御部11は、内面5Aにおける送受信部13の直ぐ下の位置に近接して取り付けられている。
ITS無線路側機用の無線送受信部22は、内面5Aの最下部におけるやや右側よりの位置に取り付けられている。
従って、交通管理者の作業員は、外扉4が開放されかつ内扉5が閉鎖された図1Bの状態において、交通信号制御機の動作状態を目視で確認できるとともに、表示部13Aに対する操作入力を実行することができる。
従って、交通管理者の作業員は、外扉4が開放されかつ内扉5が閉鎖された図1Bの状態において、ITS無線路側機の動作状態を目視で確認できるとともに、表示部21Aに対する操作入力を実行することができる。
図5は、筐体2内における無線送受信部22の好ましい配置例の説明図である。
本実施形態の信号制御装置1において、交通信号制御機用の灯器駆動部12は、内部にリレーを含みかつ信号灯器17に供給する交流電圧が高いことから、筐体2内に収容される他の機器に比べて発熱量が多く高温になり易い。
そこで、本実施形態では、筐体2内における機器のレイアウトに、灯器駆動部12の発熱に伴う無線送受信部22の高温化を抑制するレイアウトが含まれる。
より具体的には、筐体2内における無線送受信部22の設置範囲の上端位置は、筐体2内における灯器駆動部12の設置範囲Hの上端位置Puより下方の位置とすればよい。これにより、無線送受信部22が内部空間3Aの上部に滞留する空気で高温化するのが抑制される。
上記の考え方に基づき、本実施形態の信号制御装置1においては、無線送受信部22は、内扉5の内面5Aの最下部に取り付けられ、下端位置Pdよりも大きく離れた低い位置に配置されている(図4及び図5参照)。
図6は、筐体2内における無線送受信部22の他の好ましい配置例の説明図である。
図6の信号制御装置1では、筐体本体3の内部空間3Aに、シャーシ型のハウジング3Bが収容されている。
ハウジング3Bは、縦方向に長い同じ形状の複数のスロットSL1~SL5を左右方向に並べた構造である。従って、各スロットSL1~SL5には、同じ所定形状の回路基板を着脱自在に装着可能である。なお、スロット数は図例の5つに限定されない。
図6の例では、灯器駆動部12の回路基板がスロットSL2に装着され、無線送受信部22の回路基板がスロットSL4に装着されているので、両者の間に1つの空きスロットSL3が存在する。
図6の例では、スロットSL1~SL5の長手方向が筐体2の上下方向に対応するハウジング3Bを例示したが、ハウジング3Bは、スロットSL1~SL5の長手方向が筐体2の左右方向に対応する構造であってもよい。
すなわち、ハウジング3Bは、左右方向に長い同じ形状のスロットSL1~SL5を縦方向(上下方向)に並べた構造であってもよい。この場合、無線送受信部22の回路基板を灯器駆動部12の回路基板よりも下方のスロットに装着することが好ましい。
また、回路基板をスロットSL1~SL5に挿入する方向は、外扉4(及び内扉5)を開いた筐体2の開口面と交差する方向が好ましい。図6の例では、回路基板を挿入する方向が開口面の法線方向であり、回路基板をスロットSL1~SL5に装着し易い。
上述の実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態において、信号制御装置1の筐体2は、外扉4のみを有する単一扉構造の筐体であってもよい。
また、上述の実施形態では、スロットに回路基板が挿入される方向、スロットの長手方向、及びそれらと交差する方向であるスロットが並ぶ方向は、それぞれ直交しているが、複数のスロットを並べられればよく、直交に限定されない。
また、上述の実施形態では、長手方向を有するスロットの形状は長方形であるが、回路基板が装着できる形状であればよく、長方形に限定されない。
2 筐体
3 筐体本体
3A 内部空間
3B ハウジング
4 外扉
5 内扉
5A 内面
6 蝶番(外扉用)
7 蝶番(内扉用)
8 錠前
11 信号制御部
12 灯器駆動部
13 送受信部(TTR)
13A 表示部
14 インタフェース部
15 GPSアンテナ
16 電源部(交通信号制御機用:第1系列)
17 信号灯器
18 信号制御用感知器
19 モデム
21 送受信部
21A 表示部
22 無線送受信部
23 インタフェース部
24 GPSアンテナ
25 ITS無線アンテナ
26 電源部(ITS無線路側機用:第2系列)
27 DSSS用感知器
31 信号機用ブレーカ
32 第1コンバータ
33 第2コンバータ
34 灯器用ブレーカ
41 ITS無線用ブレーカ
42 コンバータ
PS 電力供給ユニット
Claims (3)
- 筐体と、
前記筐体内に収容された、交通信号制御機に必要な複数の構成要素である第1機器と、
前記筐体内に収容された、ITS無線路側機に必要な複数の構成要素である第2機器と、を備えており、
前記第1機器には、信号灯器を駆動する灯器駆動部が含まれ、
前記第2機器には、無線信号の変復調部を含む無線送受信部が含まれ、
前記筐体内における機器のレイアウトに、前記灯器駆動部の発熱に伴う無線送受信部の高温化を抑制するレイアウトが含まれ、
前記筐体は、開口部を有する筐体本体と、前記筐体本体の前記開口部に設けられた外扉及び内扉とを有し、
前記灯器駆動部は、前記筐体本体の内部空間に収容され、
前記無線送受信部は、前記内扉の内面に取り付けられる信号制御装置。 - 前記無線送受信部の設置範囲の上端位置は、前記灯器駆動部の設置範囲の上端位置より下方の位置である請求項1に記載の信号制御装置。
- 前記無線送受信部の設置範囲の上端位置は、前記灯器駆動部の設置範囲の下端位置より下方の位置である請求項2に記載の信号制御装置。
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