JP7196361B2 - 車両の車輪用のタイヤを組み立てるための方法及び設備 - Google Patents

Description

本発明は、車両の車輪用のタイヤを組み立てるための方法及び設備に関する。

車両の車輪用のタイヤは、通常、カーカス構造を備え、カーカス構造は、略トロイダル状の構成に応じた形状を有し、軸方向に両端を有する少なくとも１つのカーカスプライを含む。この両端は、各環状固着構造に係合され、各環状固着構造は、大抵、少なくとも１つの充填インサートが通常付与されて回転軸から径方向に離間したテーパ状の「ビードコア」と呼ばれる少なくとも１つの略円周円環状のインサートから形成される。環状固着構造は、通常、「ビード」の名称で特定されるエリアに配される。ビードは、各搭載リム上のタイヤのいわゆる「装着時直径」に略対応した内径を有する。

タイヤはまた、カーカスプライに対して径方向外側の位置に配された少なくとも１つのベルトストリップと、ベルトストリップに対して径方向外側のトレッドバンドとを備えたクラウン構造を備える。トレッドバンド上には、通常、縦方向及び横方向の窪みが成形され、これらの窪みは、所望のトレッドパターンを規定するように配置される。トレッドバンドとベルトストリップとの間には、ベルトストリップとトレッドバンド自体との安定的な接続を得るのに好適な特性を有したエラストマー材料で作成された、いわゆる「下地層」を介在させることができる。

タイヤはまた、同一のタイヤの回転軸に直交する中間面に対して、タイヤの軸方向外側の表面を表す、エラストマー材料で作成された、一対のいわゆる側壁を備える。例えば、これらの側壁は、環状固着構造、カーカスプライ、ベルトストリップ、及び任意でトレッドバンドの少なくとも一部に対して、軸方向外側の表面を表す。

「チューブレス」タイヤでは、カーカスプライに対して径方向内側の位置に、少なくとも１つのエラストマー材料の層があり、大抵、気密性を有した「ライナー」と称され、通常、１つのビードからもう一方まで延設される。

タイヤの製造サイクルは、タイヤ自体の種々の構造的部品を作成、及び／又は、組付けする組み立てプロセスの後、組み立てられたグリーンタイヤを、所望の外形及びトレッドパターンに応じてタイヤの構造を規定するように適合された成形及び加硫プロセスの実施される成形及び加硫ラインに移すことを提供する。

「エラストマー材料」という用語は、少なくとも１つのエラストマーポリマーと、少なくとも１つの補強充填剤とを含有した組成を示すことが意図されている。このような組成はまた、例えば、架橋剤、及び／又は、可塑剤のような添加物も含有することができる。架橋剤の存在により、このような材料は、最終的な製造品を形成するように加熱を通じて架橋可能となる。

「グリーンタイヤ」という用語は、組み立てプロセスから得られたものの、まだ成形及び加硫の施されていないタイヤを示すことが意図されている。

「完成品タイヤ」という用語は、組み立てプロセスから得られ、次いで成形及び加硫の施された完成品のタイヤを示すことが意図されている。

「タイヤ」という用語は、完成品タイヤ又はグリーンタイヤを示すことが意図されている。

「軸方向の」、「軸方向に」、「径方向の」、「径方向に」、「周方向の」、及び「周方向に」という用語は、タイヤ、又はタイヤの製造プロセスで使用されるドラムを参照して使用される。

特に、「軸方向の」及び「軸方向に」という用語は、タイヤ又はドラムの回転軸に略平行な方向に配置／測定され、又は延びる参照／大きさを示すことが意図されている。

「径方向の」及び「径方向に」という用語は、タイヤ又はドラムの回転軸に直交する方向に配置／測定され、又は、延び、このような回転軸を含んだ平面内に横たわる参照／大きさを示すことが意図されている。

「周方向の」及び「周方向に」という用語は、タイヤ又はドラムの回転軸周辺に延びる円周に沿って配置／測定され、又は延びる参照／大きさを示すことが意図されている。

タイヤの「部品」又は「構造的部品」という用語は、自身の機能又はその一部を実施することのできる、その任意の一部を示すことが意図されている。タイヤの構造的部品の例として、ライナー、アンダーライナー、摩耗防止インサート、ビードコア、ビードフィラー、カーカスプライ、ベルトストリップ、ベルト下層、トレッドバンドの下地層、側壁、側壁インサート、トレッドバンド、繊維又は金属の補強部、エラストマー材料で作成された補強要素等、又はこれらの一部が挙げられる。

「カーカス構造」という用語は、少なくとも１つのカーカスプライを含む略円筒形態のスリーブを示すことが意図されている。通常、スリーブは、タイヤのビードを形成するように適合された各環状固着構造に係合される軸方向両端を有する。各環状固着構造は、少なくとも１つの充填インサートが付与されることが好ましい、「ビードコア」と称される略円周円環状のインサートを備えることが好ましい。カーカス構造はまた、摩耗防止インサート、ライナー、アンダーライナー、複合体、側壁インサート、補強部、アンダーベルトインサートのうちの少なくとも１つを備えることが好ましい。

「クラウン構造」という用語は、少なくとも（少なくとも１つのベルトストリップを備えた）ベルト構造とトレッドバンドとで形成されたアセンブリを示すことが意図されている。

「処理中のタイヤ」という用語は、カーカス構造、及び／又は、クラウン構造を構成する少なくとも１つの第１の部品の組み立てから、完成品タイヤの取得までを行う関連組み立てプロセスのうちのいずれかのステップの中途にあるタイヤを示すことが意図されている。

「処理中のカーカス構造」又は「処理中のクラウン構造」という用語は、各々、カーカス構造又はクラウン構造を構成する少なくとも１つの第１の部品の組み立てから、カーカス構造又はクラウン構造の完全な取得までを行う関連組み立てプロセスのうちのいずれかのステップの中途にあるカーカス構造又はクラウン構造を示すことが意図されている。

「マニピュレータ」という用語は、形成ドラム（例えば、第１段階のドラム又は第２段階のドラム）を支持し、これらを独立して３つのデカルト軸Ｘ、Ｙ、Ｚに沿って移動させるように適合された非擬人化直角座標ロボットを示すことが意図されている。マニピュレータは、少なくとも１つの軸周り、より好ましくは、デカルト軸Ｘ、Ｙ、Ｚの少なくとも２つの軸周りに形成ドラムを回転させる能力を有することが好ましい。

「定常状態動作」という用語は、タイヤ組み立て設備の通常動作状況を示すことが意図されるため、例えば、製造バッチの交換に関連して発生し得る設備自体の一時的な起動期間又は停止期間を除外する。

「半完成品」という用語は、タイヤの構造的部品を形成するために事前に製造された製品（換言すると、タイヤの作成前に、通常はタイヤ組み立て設備の外部で製造されたもの）を示すことが意図されている。製造品は、全幅で事前製造される。換言すると、半完成品は、半完成品が形成するように適合されたタイヤの構造的部品の幅（タイヤの軸方向に測定したもの）と等しくなるように、事前にサイズを調整した幅を有する。製造品はまた、完全長で事前製造可能である。換言すると、半完成品は、半完成品が形成するように適合されたタイヤの構造的部品の長さ（タイヤの周方向に測定したもの）と等しくなるように、事前にサイズを調整した長さを有することができる。タイヤの構造的部品は、円筒形又はトロイダル状の配置面上の周囲に半完成品を巻き付け、適当なサイズになるように半完成品を横方向に切断し、切断した半完成品の端部を突き合わせ接合することにより、形成される。あるいは、完全長で事前製造された半完成品の場合、切断ステップが省略される。事前製造された半完成品は、（例えば、好適な保管リール上に）保管された後、タイヤ製造設備で使用されるのに相応しい。半完成品は、エラストマー材料のみで作成可能であるか、又は繊維、及び／又は、金属、及び／又は、ハイブリッド材料の少なくとも１つのコードで補強可能である。通常、製造された製品は、平坦な形状の断面のプロファイルを有する。

「初期半完成品」という用語は、タイヤ自体の組み立てに際して、タイヤの構造的部品を現場で（タイヤ組み立て設備内で）組み立てるのに使用されるように適合されたサイズに切断された、連続長尺要素、及び／又は、リボン様要素を示すことが意図される。このような初期半完成品は、組み立て対象のタイヤの構造的部品幅（タイヤの軸方向に測定されたもの）より小さな幅を有する。このような初期半完成品は、半完成品の事前製造とそれに続く保管とを要することなく、前述のタイヤの構造的部品のうちの１つ以上を、タイヤ自体の組み立て中、現場で組み立てるために、適切な量で使用されるのに相応しい。タイヤの構造的部品の組み立てのために、初期半完成品は、通常、互いに隣り合わせに配置面上に配される（換言すると、一方の隣に他方を配し、及び／又は、少なくとも部分的に径方向に並置される）。したがって、半完成品の場合には、好適な半完成品を単に配置し、任意でサイズを合わせて切断することにより、タイヤの構造的部品を組み立てることができる一方、タイヤの構造的部品を作成するために、隣同士で配されなければならず、及び／又は、他の初期半完成品の上方に並置されなければならない初期半完成品では、上記のようにしてタイヤの構造的部品を組み立てることは不可能である。

「連続長尺要素」という表現は、エラストマー材料のみで作成されるか、連続長尺要素自体の長手方向への伸長に対して平行に延び、少なくとも１つのエラストマー材料の層内に組み込まれるか、又は、少なくとも部分的に被覆された（繊維、及び／又は、金属材料の）少なくとも１つのコードを備えた、長尺製造品の形状を有する初期半完成品を示すことが意図されている。

「ストリップ様要素」という用語は、ストリップ様要素自体の長さ及び長手方向伸長に対して平行に延び、少なくとも１つのエラストマー材料の層に組み込まれるか、又は少なくとも部分的に被覆された、通常、繊維、及び／又は、金属、及び／又は、ハイブリッド材料の１つ以上のコードを備え、断面が平坦なプロファイルを有し、自身の幅より大きな長さを有するようなサイズに切断された、リボン様製造品の形状を有する初期半完成品を示すことが意図されている。

「技術的柔軟性」という用語は、各タイヤに対して、エラストマー材料の種別により、又は、繊維、金属、又はハイブリッド補強コードの種別によって異なる半完成品／初期半完成品を使用する可能性を示すことが意図されている。

「組み立てサイクル時間」という用語は、定常状態動作状況において、設備から処理中の１つのタイヤが出されてから、次のタイヤが出されるまでの間に経過する時間を示すことが意図されている。

国際特許出願公開第２０１０／０７０３７４号は、車両の車輪用のグリーンタイヤを組み立てる設備であって、
－第１の形成ドラム上に設けられ、連続順に応じて配置された複数の作業ステーションを備えた少なくとも１つのカーカス構造組み立てラインと、
－処理中の関連カーカス構造を備えた第１の形成ドラムを、連続順の任意の第１の作業ステーションから、連続順のうち、第１の作業ステーションに隣接しない他の任意の第２の作業ステーションまで移送する少なくとも１つの第１の移動を実施することにより、第１の形成ドラムのみが、少なくとも１つの第１の移動中、第１及び第２の作業ステーションを通過するように適合された少なくとも１つの第１の取り扱い装置と、
－少なくとも１つの第２の形成ドラム上に設けられ、連続順に応じて配置された複数の作業ステーションを備えた少なくとも１つのクラウン構造組み立てラインと、
－処理中の関連クラウン構造を備えた第２の形成ドラムを、連続順の任意の第１の作業ステーションから、連続順のうちの第１の作業ステーションに隣接しない他の任意の第２の作業ステーションまで移送する少なくとも１つの第１の移動を実施することにより、第２の形成ドラムのみが、少なくとも１つの第１の移動中、第１及び第２の作業ステーションを通過するように適合された少なくとも１つの第２の取り扱い装置と、
－第１の形成ドラム上のカーカス構造を整形して、これを処理中のタイヤのクラウン構造に組付けるように適合された、処理中のタイヤの少なくとも１つの整形及び組付けステーションとを備える設備を記載している。

国際特許出願公開第２０１２／１４６９８８号は、タイヤの製造プロセスであって、
－第１段階のドラム上にカーカス構造を組み立てることと、
－クラウン構造を組み立てることと、
－第１段階のドラム上、又は形成ドラム上のカーカス構造にクラウン構造を連結することとを備え、
クラウン構造を組み立てることは、少なくとも部分的にベルト構造を作成するために、少なくとも１つのベルト層を補助ドラム上に形成することと、ベルト構造を、補助ドラムからサービスドラムに移送することと、サービスドラムによって移送されたベルト構造の周辺に、互いに隣り合わせに配されたコイルを形成することにより、エラストマー材料で作成された少なくとも１つの連続長尺要素の巻き付けを行うことで、トレッドバンドを形成することとを備える、プロセスを記載している。

前述のソリューションに対して、本出願人は、高品質のタイヤ製造を維持すると同時に、レイアウトをコンパクト化し、タイヤの組み立て設備が占有するスペースを低減するニーズを認識してきた。

本出願人は、構造的及び論理的観点から（特に、組み立て設備での要素の配置について）、使用されるリソースの管理、作業ステーションへのアクセス性、所要組み立て時間及び投資の最少化という観点で利点が得られるように、タイヤの製造を簡素化及び分断するニーズについても認識してきた。

本出願人は、以上のニーズが、設備内の形成ドラムのフローを好適に管理することで満足され得ることを認識してきた。

より正確には、本出願人は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム上のＮ個のカーカス構造と、Ｍ個の第２段階の形成ドラム上のＭ個のクラウン構造とを、同時且つ独立して組み立てることと、各組み立て経路／ラインの１つ以上の位置間で、Ｎ個の第１段階の形成ドラムとＭ個の第２段階の形成ドラムとを移動するように、２つのマニピュレータの補助により、このようなドラムを管理することと、最終的に、各形成ドラムから分離されたカーカス構造とクラウン構造とが送達され、組み立て経路／ラインの所定の最終位置において組み立てサイクルを終える整形及び組付け機械を通過することにより、以上のニーズが満足され得ることを発見した。

本発明は、その第１の態様によると、車両の車輪用のタイヤを組み立てる方法に関連する。

クラウン構造組み立てラインにおいて、Ｍ個の各クラウン構造を組み立てるため、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移動させることを含み、Ｍは、１以上の整数であることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン内での移動は、少なくとも１つのベルト層を含むクラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第１の初期位置から第１の最終位置までの第１の経路に沿って実施されることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン内での移動は、少なくともトレッドバンドを含むクラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第１の中間位置及び第２の中間位置を通過する、第２の初期位置から第２の最終位置までの第２の経路に沿って実施されることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインにおいて、Ｎ個の各カーカス構造を組み立てるため、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを、第３の中間位置を通過し、第３の初期位置から第３の最終位置まで移動させることを含み、Ｎは、１以上の整数であることが好ましい。

処理中のＭ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラムを、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第２の初期位置から第１の中間位置まで移送するように取り扱う第１のマニピュレータの補助により、クラウン構造組み立てラインの第２の経路に入る、処理中のＭ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラムのフローを管理することを含むのが好ましい。Ｍ＞１では、第１のマニピュレータは、１つずつ順にＭ個の第２段階の形成ドラムの移送を取り扱うのがより好ましい。

以下を取り扱う第１のマニピュレータの補助により、第２の中間位置内に到着する、Ｍ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラムのフローを管理することを含むのが好ましく、以下とは、
・整形及び組付け機械に関連付けられた第１の積み降ろし装置にクラウン構造を送達することと、
・各第２段階の形成ドラムを第２の最終位置内に運ぶこととである。

以下を取り扱う第２のマニピュレータの補助により、第３の中間位置内に到着する、Ｎ個の各カーカス構造を搬送するＮ個の第１段階の形成ドラムのフローを管理することを含むのが好ましく、以下とは、
・整形及び組付け機械に関連付けられた第２の積み降ろし装置にカーカス構造を送達することと、
・各第１段階の形成ドラムを第３の最終位置内に運ぶこととである。

第１の積み降ろし装置及び第２の積み降ろし装置は、各々、カーカス構造のトロイダル状整形及びカーカス構造のクラウン構造への組付けの実施を取り扱う整形及び組付け機械の整形ドラム上への、クラウン構造及びカーカス構造の各関連付けを取り扱うのが好ましい。

本発明は、その第２の態様によると、車両の車輪用のタイヤを組み立てる設備に関連する。

クラウン構造組み立てラインは、Ｍ個の第２段階の形成ドラム上にＭ個のクラウン構造を組み立てるために提供され、Ｍは、１以上の整数であることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインは、少なくとも１つのベルト層を含むクラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第１の初期位置で開始し、第１の最終位置で終了する第１の経路を備えることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインは、少なくともトレッドバンドを含むクラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第１の中間位置及び第２の中間位置を通過する、第２の初期位置で開始し、第２の最終位置で終了する第２の経路を備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインは、第３の中間位置を通過し、第３の初期位置から第３の最終位置まで、Ｎ個の第１段階の形成ドラム上にＮ個のカーカス構造を組み立てるように設けられ、Ｎは、１以上の整数であることが好ましい。

整形及び組付けステーションは、第１の積み降ろし装置、第２の積み降ろし装置、及び整形ドラムを装備した整形及び組付け機械を備えて設けられることが好ましい。

第１のマニピュレータは、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第２の初期位置、第２の最終位置、第１の中間位置、及び第２の中間位置、並びに、第１の積み降ろし装置が内部に配された作業エリアを有して設けられることが好ましい。

第２のマニピュレータは、カーカス構造組み立てラインの第３の最終位置及び第３の中間位置、並びに、第２の積み降ろし装置が内部に配された作業エリアを有して設けられることが好ましい。

第１のマニピュレータは、処理中のＭ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラムを、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第２の初期位置から第１の中間位置まで移送するように構成されることが好ましい。Ｍ＞１では、第１のマニピュレータは、１つずつ順にＭ個の第２段階の形成ドラムの第２の初期位置から第１の中間位置までの移送を取り扱うのがより好ましい。

第１のマニピュレータは、第２の中間位置内に到着する、Ｍ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラムを管理し、Ｍ個のクラウン構造を第１の積み降ろし装置に送達するとともに、各第２段階の形成ドラムを第２の最終位置に送達するように構成されることが好ましい。Ｍ＞１では、第１のマニピュレータは、１つずつ順にＭ個のクラウン構造を第１の積み降ろし装置に送達するように取り扱うのがより好ましい。

第２のマニピュレータは、第３の中間位置内に到着する、Ｎ個の各カーカス構造を搬送するＮ個の第１段階の形成ドラムを管理し、Ｎ個のカーカス構造を第２の積み降ろし装置に送達するとともに、各第１段階の形成ドラムを第３の最終位置に送達するように構成されることが好ましい。Ｎ＞１では、第２のマニピュレータは、１つずつ順にＮ個のカーカス構造を第２の積み降ろし装置に送達するように取り扱うのがより好ましい。

第１及び第２段階のドラムの上述のフローを管理する２つのマニピュレータの提供及び前述の使用と、２つのクラウン構造組み立て経路における同一の第２段階の形成ドラムの使用と、各第１及び第２段階の形成ドラムから分離されたカーカス構造及びクラウン構造の双方とともに動作する整形及び組付け機械の提供とにより、タイヤ組み立て設備内での第１及び第２段階の形成ドラムのフローを、コンパクトなスペース内で迅速に管理できるようになる。さらに、クラウン構造の組み立てを２つの別個の経路に分割することにより、使用される技術及び／又はリソースに関して２つの経路における組み立てを異ならせ、高品質のタイヤ製造を得ることができるようになる。さらに、２つの別個の経路が存在することにより、使用されるリソース／技術の種別により分離された専用通路の配置が可能になり、例えば、異なるサイズのタイヤ、及び／又は、異なる構造的部品を作成するために修正が必要となる場合、リソースへのアクセスと、その移動及び管理を容易にすることができるようになる。

したがって、全体として、使用されるリソースのレイアウト及び管理の簡易化、並びに、組み立て時間、所要の占有スペース、及び投資の最少化といった、以上に概要を示した目的が達成される。コンパクトなレイアウトにより、通常、設備監督を担うオペレータが良好な視認性を得ることもできるようになる。

上述の態様のうちの少なくとも１つに係る本発明は、以下の好適な特徴のうちの少なくとも１つを有することができる。

Ｍ及びＮは、５以上の整数であることが好ましい。Ｍ及びＮは、整数６であることがより好ましい。

クラウン構造の部品の第１の部分の組み立ては、半完成品の配置を通じて実施されることが好ましい。

クラウン構造の部品の第２の部分の組み立ては、初期半完成品の配置を通じて実施されることが好ましい。

１つ以上の移送装置の補助により、１つ以上の作業ステーションを通過して、第１の中間位置から第２の中間位置まで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移動するように設けられるのが好ましい。１つ以上の移送装置は、少なくとも１つの擬人化ロボットを備えることが好ましく、少なくとも６つの移動軸を有するロボットアームを備えることがより好ましい。

可動シャトルの補助により、１つ以上の作業ステーションを通過して、第１の初期位置から第２の最終位置まで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移動するように設けられるのが好ましい。

シャトルは、好適なモータによって移動され、好適なガイドに沿って、好ましくは２つの反対の走行方向に移動することができるのが好ましい。これらのガイドは、直線状であるのが好ましい。

Ｍ個の第２段階の形成ドラムは、クラウン構造組み立てラインの第１の経路に沿って移動されることが好ましい。Ｍ＞１では、Ｍ個の第２段階の形成ドラムは、クラウン構造組み立てラインの第１の経路に沿って、１つずつ順に移動されることがより好ましい。

１つ以上の移送装置の補助により、１つ以上の作業ステーションを通過して、第３の初期位置から第３の中間位置まで、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移動させるように設けられるのが好ましい。

カーカス構造組み立てライン内での移動は、少なくとも１つのカーカスプライを含むカーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第３の初期位置で開始する第１の経路に沿って実施されることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン内での移動は、摩耗防止インサートと側壁の一部とのうちの少なくとも１つを含むカーカス構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第３の中間位置を通過し、第３の最終位置で終了する第２の経路に沿って実施されることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン内での移動は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム上で、処理中の各カーカス構造の軸方向両端を各環状固着構造に係合することを実施するため、カーカス構造組み立てラインの第１の経路と第２の経路との間のビード形成ステーション内に、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移動させることを含むことが好ましい。Ｎ＞１では、Ｎ個の第１段階の形成ドラム上で順に、処理中の各カーカス構造の軸方向両端の各環状固着構造への係合を実施するように設けられるのがより好ましい。

カーカス構造の部品の第１の部分の組み立ては、半完成品の配置を通じて実施されることが好ましい。

カーカス構造の部品の第２の部分の組み立ては、初期半完成品の配置を通じて実施されることが好ましい。

カーカス構造の部品の第１の部分の組み立てに使用される半完成品は、繊維、及び／又は、金属、及び／又は、ハイブリッド材料のコードで補強されたエラストマー材料で作成されることが好ましい。これらのコードは、互いに平行に配置され、半完成品の長手方向伸長に対して或る角度に向けられることが好ましい。

クラウン構造の部品の第１の部分の組み立てに使用される半完成品は、繊維、及び／又は、金属、及び／又は、ハイブリッド材料のコードで補強されたエラストマー材料で作成されることが好ましい。これらのコードは、互いに平行に配置され、半完成品の長手方向伸長に対して或る角度に向けられることが好ましい。

カーカス構造の部品の第２の部分の組み立てに使用される初期半完成品は、エラストマー材料のみで作成されることが好ましい。

クラウン構造の部品の第２の部分の組み立てに使用される初期半完成品は、エラストマー材料のみで作成されることが好ましい。

クラウン構造の部品の第２の部分の組み立ては、各第２段階の形成ドラム上に連続長尺要素のコイルを、互いに隣同士に、及び／又は、少なくとも部分的に径方向に並置することによって実施されることが好ましい。

カーカス構造の部品の第２の部分の組み立ては、各第１段階の形成ドラム上に連続長尺要素のコイルを、互いに隣同士に、及び／又は、少なくとも部分的に径方向に並置することによって実施されることが好ましい。

第１段階の形成ドラムの数Ｎは、第２段階の形成ドラムの数Ｍと等しいことが好ましい。

一実施形態において、第１の最終位置は、第１の初期位置に合致する。

一実施形態において、第２の最終位置は、第２の初期位置に合致する。

一実施形態において、第２の最終位置は、第１の初期位置に合致する。

一実施形態において、第１の初期位置、第１の最終位置、第２の初期位置、及び第２の最終位置は合致する。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムは、１つ以上の作業ステーション間を、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って移動されるのが好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムは、可動シャトルを通じて、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って移動されるのが好ましい。

シャトルは、好適なモータによって移動され、好適なガイドに沿って、好ましくは反対向きの２つの走行方向に移動可能であることが好ましい。これらのガイドは、直線状であることがより好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って移動されるのが好ましい。Ｎ＞１では、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを１つずつ順に移動するように設けられるのがより好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムは、各々、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って、一対の軸方向両側のサポートリングに関連付けられることが好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムは、ビード形成ステーション内において、且つ、カーカス構造組み立てラインの第２の経路に沿って、一対のサポートリングから分離されることが好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラム上のＮ個のカーカス構造の組み立てと、Ｍ個の第２段階の形成ドラム上のＭ個のクラウン構造の組み立てとは、独立して行われることが好ましく、好ましくは非同期的に行われる。

本方法は、車両の車輪用のタイヤの組み立て設備の定常状態動作に適用されることが好ましい。

第２の積み降ろし装置は、Ｎ個の各第１段階のドラムから分離されたＮ個のカーカス構造を、第２のマニピュレータから受け取り、これらを整形ドラムに関連付けるように構成されることが好ましい。Ｎ＞１では、第２の積み降ろし装置は、Ｎ個の各第１段階のドラムから分離されたＮ個のカーカス構造を、１つずつ順に第２のマニピュレータから受け取り、これらを整形ドラムに関連付けるように構成されることがより好ましい。

第１の積み降ろし装置は、Ｍ個の各第２段階の形成ドラムから分離されたＭ個のクラウン構造を、第１のマニピュレータから受け取り、これらを各カーカス構造上で整形ドラムに関連付けるように構成されることが好ましい。Ｍ＞１では、第１の積み降ろし装置は、Ｍ個の各第２段階の形成ドラムから分離されたＭ個のクラウン構造を、１つずつ順に、第１のマニピュレータから受け取り、これらを各カーカス構造上で整形ドラムに関連付けるように構成されることがより好ましい。

整形及び組付け機械は、Ｎ個のカーカス構造のトロイダル状整形と、整形ドラム上でのＭ個のクラウン構造への組付けとを実施するように構成されることが好ましい。Ｎ及びＭが１より大きい場合、整形及び組付け機械は、Ｎ個のカーカス構造のトロイダル状整形と、整形ドラム上でのＭ個のクラウン構造への組付けとを、１つずつ順に実施するように構成されることがより好ましい。

第１のマニピュレータは、３つのデカルト軸に沿ったＭ個の第２段階の形成ドラムの移動と、デカルト軸のうちの少なくとも２つの軸の周りの回転とを許容するように、少なくとも５の自由度を備える非擬人化直角座標ロボットであることが好ましい。これは、ドラムの回転軸（Ｘ軸に合致／平行する）周りの回転と、その回転軸が鉛直の向きである（３つのデカルト軸のうちの１つ、例えば、Ｚ軸に平行する）位置から、その回転軸が水平の向きである（３つのデカルト軸のうちの別の１つに平行する、例えば、Ｘ軸に平行する）位置までの、ドラムの変位とを許容するためである。

第２のマニピュレータは、３つのデカルト軸に沿ったＮ個の第１段階の形成ドラムの移動と、デカルト軸のうちの少なくとも２つの軸周りの回転とを許容するように、少なくとも５の自由度を備える非擬人化直角座標ロボットであることが好ましい。これは、ドラムの回転軸（Ｘ軸に合致／平行する）周りの回転と、その回転軸が鉛直の向きである（３つのデカルト軸のうちの１つ、例えば、Ｚ軸に平行する位置から、その回転軸が水平の向きである（３つのデカルト軸のうちの別の１つに平行する、例えば、Ｘ軸に平行する）位置までの、ドラムの変位とを許容するためである。

第１のマニピュレータは、第２の初期位置からＭ個の第２段階の形成ドラムをピックアップし、その回転軸を鉛直の向きにして、これらを第１の中間位置まで送達するように構成されることが好ましい。

第１のマニピュレータは、第２の中間位置からＭ個の第２段階の形成ドラムを、その回転軸を鉛直の向きにしてピックアップするように構成されることが好ましい。

Ｍ個のクラウン構造の第１の積み降ろし装置への送達において、第１のマニピュレータは、各第２段階の形成ドラムを、その回転軸を水平の向きにして支持するように構成されることが好ましい。

Ｍ個の第２段階の形成ドラムの第２の最終位置への送達において、第１のマニピュレータは、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを、その回転軸を鉛直の向きにして支持するように構成されることが好ましい。

第２のマニピュレータは、第３の中間位置からＮ個の第１段階の形成ドラムを、その回転軸を鉛直の向きにしてピックアップするように構成されることが好ましい。

Ｎ個のカーカス構造の第２の積み降ろし装置への送達において、第２のマニピュレータは、各第１段階の形成ドラムを、その回転軸を水平の向きにして支持するように構成されることが好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムの第３の最終位置への送達において、第２のマニピュレータは、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを、その回転軸を鉛直の向きにして支持するように構成されることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路は、半完成品の配置を通じてクラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備えることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第２の経路は、初期半完成品の配置を通じてクラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインは、少なくとも１つのカーカスプライを含むカーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第３の初期位置で開始する第１の経路を備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインは、摩耗防止インサート及び側壁の一部のうちの少なくとも１つを含むカーカス構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第３の中間位置を通過し、第３の最終位置で終了する第２の経路を備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインはまた、Ｎ個の第１段階の形成ドラム上で、処理中の各カーカス構造の軸方向両端を各環状固着構造に係合させることを実施するため、カーカス構造組み立てラインの第１の経路と第２の経路との間にビード形成ステーションを備えることが好ましい。Ｎ＞１では、ビード形成ステーションは、Ｎ個の第１段階の形成ドラム上で順に、処理中の各カーカス構造の軸方向両端の各環状固着構造への係合を実施するように構成されることがより好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路は、半完成品の配置を通じてカーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第２の経路は、初期半完成品の配置を通じてカーカス構造の部品の第２の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備えることが好ましい。

この設備は、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第１の中間位置から、第１のマニピュレータの作業エリアの外側に配された第１のシートまで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移送するように適合された第１の並進サポートを備えることが好ましい。Ｍ＞１では、第１の並進サポートは、第１の中間位置から第１のシートまで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを１つずつ順に移送するように適合されることがより好ましい。

この設備は、第１のマニピュレータの作業エリアの外側に配された、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第２のシートから、第２の中間位置まで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移送するように適合された第２の並進サポートを備えることが好ましい。Ｍ＞１では、第２の並進サポートは、第２のシートから第２の中間位置まで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを１つずつ順に移送するように適合されることがより好ましい。

この設備は、第２のマニピュレータの作業エリアの外側に配された、カーカス構造組み立てラインの第２の経路の第３のシートから、第３の中間位置まで、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移送するように適合された第３の並進サポートを備えることが好ましい。Ｎ＞１では、第３の並進サポートは、第３のシートから第３の中間位置まで、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを１つずつ順に移送するように適合されることがより好ましい。

第１及び第２の並進サポートは、各々、Ｍ個の第２段階のドラムを、その回転軸を鉛直の向きにして受け取るように適合されることが好ましい。Ｍ＞１では、第１及び第２の並進サポートは、各々、Ｍ個の第２段階のドラムを、その回転軸を鉛直の向きにして１つずつ順に受け取るように適合されることがより好ましい。

第３の並進サポートは、Ｎ個の第１段階のドラムを、その回転軸を鉛直の向きにして受け取るように適合されることが好ましい。Ｎ＞１では、第３の並進サポートは、Ｎ個の第１段階のドラムを、その回転軸を鉛直の向きにして１つずつ順に受け取るように適合されることがより好ましい。

この設備は、クラウン構造組み立てラインの第２の経路内で、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移動させる少なくとも１つの移送装置を備えることが好ましい。

この設備は、クラウン構造組み立てラインの第２の経路内で、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第１のシートから、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の第２のシートまで、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移動させる少なくとも１つの移送装置を備えることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第２の経路内でＭ個の第２段階の形成ドラムを移動させるための少なくとも１つの移送装置は、少なくとも１つの擬人化ロボットを備えることが好ましく、少なくとも６つの移動軸を有したロボットアームを備えたものがより好ましい。

この設備は、カーカス構造組み立てラインの第１の経路の荷降ろしステーションからビード形成ステーションまで、及び、ビード形成ステーションからカーカス構造組み立てラインの第２の経路の第１の作業ステーションまで、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移送する少なくとも１つの移送装置を備えることが好ましい。Ｎ＞１では、少なくとも１つの移送装置は、カーカス構造組み立てラインの第１の経路の荷降ろしステーションからビード形成ステーションまで、及び、ビード形成ステーションからカーカス構造組み立てラインの第２の経路の第１の作業ステーションまで、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを１つずつ順に移送するように適合されることがより好ましい。

この設備は、カーカス構造組み立てラインの第２の経路内で、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移動するための少なくとも１つの移送装置を備えることが好ましい。

この設備は、カーカス構造組み立てラインの第２の経路内で、カーカス構造組み立てラインの第２の経路の第１の作業ステーションから、カーカス構造組み立てラインの第２の経路の第３のシートまで、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移動するための少なくとも１つの移送装置を備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第２の経路内でＮ個の第１段階の形成ドラムを移動するための少なくとも１つの移送装置は、少なくとも１つの擬人化ロボットを備えることが好ましく、少なくとも６つの移動軸を有するロボットアームを備えたものがより好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路は、第１の経路の２つの端部の間に順に配置された複数の作業ステーションを含むことが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路は、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを複数の作業ステーションの間で移動させるように構成された可動シャトルを備えることが好ましい。

このシャトルは、複数の作業ステーションの空間的配列と同一又は異なる順に、複数の作業ステーションの間でＭ個の第２段階の形成ドラムを移動させるように構成されることが好ましい。

可動シャトルは、クラウン構造組み立てラインの第１の経路に沿って、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを移動させるように構成されることが好ましい。Ｍ＞１では、可動シャトルは、クラウン構造組み立てラインの第１の経路に沿って、１つずつ順にＭ個の第２段階の形成ドラムを移動するように構成されることがより好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路の２つの端部のうちの一方には、第１の経路の積み降ろしステーションが配されることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路の積み降ろしステーションは、第１の初期位置に合致し、ひいては、第１の最終位置に合致することが好ましい。

シャトルは、積み降ろしステーションから反対向きの２つの走行方向にＭ個の第２段階の形成ドラムを移動させた後、これらを積み降ろしステーション内に戻すように構成されることが好ましい。

シャトルは、好適なモータによって移動され、好適なガイドに沿って、好ましくは直線状に移動することができるのが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路は、第１の経路の２つの端部の間に、順に配された複数の作業ステーションを備えることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路の２つの端部のうちの一方に、第１の経路の積み降ろしステーションが配されることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路の積み降ろしステーションは、第３の初期位置に合致することが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路は、複数の作業ステーションの空間的配列と同一又は異なる順に、複数の作業ステーションの間でＮ個の第１段階の形成ドラムを移動させるように構成された可動シャトルを備えることが好ましい。

可動シャトルは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移動させるように構成されることが好ましい。Ｎ＞１では、可動シャトルは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路に沿って、１つずつ順にＮ個の第１段階の形成ドラムを移動させるように構成されることがより好ましい。

可動シャトルは、積み降ろしステーションから反対向きの２つの走行方向に、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを移動させた後、これらを積み降ろしステーション内に戻すように構成されることが好ましい。

シャトルは、好適なモータによって移動され、好適なガイドに沿って、好ましくは直線状に移動することができるのが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路の積み降ろしステーションは、軸方向の伸長が処理中のタイヤの幾何学的特徴に対応するように、Ｎ個の第１段階の形成ドラムを配置するように構成されることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路及び第２の経路は、実質的にデカルト軸の３つのうちの２つ（例えば、Ｙ及びＸ）に各々平行な２つの方向に沿って延びることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路及び第２の経路は、実質的にデカルト軸の３つのうちの２つ（例えば、Ｙ及びＸ）に各々平行な２つの方向に沿って延びることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路と、カーカス構造組み立てラインの第１の経路とは、互いに前後に対向していることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第２の経路及びカーカス構造組み立てラインの第２の経路とは、ともに、初期半完成品配置エリアを形成することが好ましい。

初期半完成品配置エリアは、クラウン構造組み立てラインの第１の経路と、カーカス構造組み立てラインの第１の経路との２つの端部を超えて延びることが好ましい。

初期半完成品配置エリアは、内側スペースの範囲を規定するように、クラウン構造組み立てラインの第１の経路と、カーカス構造組み立てラインの第１の経路とに略直交して延びることが好ましい。

整形及び組付けステーションは、内側スペース内に配されることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路、カーカス構造組み立てラインの第１の経路、及び略直交する初期半完成品配置エリアは、全体として、略Ｃ字型又はＵ字型の経路を形成することが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路は、略直線状であることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路は、略直線状であることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路及びカーカス構造組み立てラインの第１の経路は、略平行であることが好ましい。

ビード形成ステーションは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路の端部の近くに配置されることが好ましい。

ビード形成ステーションは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路と、カーカス構造組み立てラインの第２の経路との間のコーナーエリアに配置されることが好ましい。

ビード形成ステーションは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路と、初期半完成品配置エリアとの間のコーナーエリアに配置されることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路は、半完成品を保管するように適合された保管エリアと関連付けられることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第１の経路は、関連する保管エリアに保管された半完成品を受け取り、これらをＮ個の第１段階の形成ドラム上に配するように適合されたフィーダに関連付けられることが好ましい。

整形及び組付けステーションが配された内側スペースに対して、保管エリア及び関連フィーダは、カーカス構造組み立てラインの第１の経路の外側に配されることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路は、半完成品を保管するように適合された保管エリアを備えることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第１の経路は、関連する保管エリアに保管された半完成品を受け取り、Ｍ個の第２段階の形成ドラム上にこれらを配するように適合されたフィーダに関連付けられることが好ましい。

整形及び組付けステーションが配された内側スペースに対して、保管エリア及び関連フィーダは、クラウン構造組み立てラインの第１の経路の外側に配されることが好ましい。

カーカス構造組み立てラインの第２の経路は、初期半完成品を分配するように適合された少なくとも１つの分配装置（例えば、押し出し機等）を備えることが好ましい。整形及び組付けステーションが配された内側スペースに対して、分配装置は、カーカス構造組み立てラインの第２の経路の外側に配されることが好ましい。

クラウン構造組み立てラインの第２の経路は、初期半完成品を分配するように適合された少なくとも１つの分配装置（例えば、押し出し機等）を備えることが好ましい。整形及び組付けステーションが配された内側スペースに対して、分配装置は、クラウン構造組み立てラインの第２の経路の外側に配されることが好ましい。

各分配装置は、初期半完成品を構成する材料の好適なコンテナに関連付けられることが好ましい。

ビード形成ステーションは、ビードコア保管ステーションに関連付けられることが好ましい。

Ｎ個の第１段階の形成ドラムは、略円筒形であることが好ましい。

Ｍ個の第２段階の形成ドラムは、円筒形から僅かな凸状（トロイダル状）まで、可変の外形を有することが好ましい。

設備はまた、成形及び加硫ラインを備えることが好ましい。

設備はまた、整形及び組付けステーションから出た整形済みのグリーンタイヤを成形及び加硫ラインに移送するように適合された移送装置を備えることが好ましい。

整形及び組付けステーションでは、整形及び組付けステーションから出た整形済みのグリーンタイヤを受け取り、成形及び加硫ラインへの移送を待機するように適合された好適な待機ステーションが設けられることが好ましい。

設備は、整形及び組付けステーションによって特徴付けられたグリーンタイヤの組み立てサイクル時間を有することが好ましい。組み立てサイクル時間は、１００ｓ未満であることが好ましく、９０ｓ以下であることがより好ましい。

本発明の特徴及び効果は、非限定的な例として挙げられたいくつかの例示的な実施形態の以下の詳細な説明によって明らかとなるものであり、説明は、添付の図面を参照して行う。

本発明に係る方法及び設備で作成可能なタイヤの径方向片側断面を示す。 本発明の一実施形態に係る車両の車輪用のタイヤを製造する設備を概略的に示す。 本発明のさらなる実施形態に係る車両の車輪用のタイヤを製造する設備を概略的に示す。 本発明の一実施形態に係るマニピュレータに対して、Ｘ、Ｙ、Ｚ軸と、Ｘ、Ｙ軸の２軸の周辺の回転を概略的に示す。 図３の設備のレイアウトを概略的に示す。

図１は、車両の車輪用のタイヤを製造する設備１において製造可能なタイヤ２の一例を示している。

タイヤ２は、その回転軸Ｒに直交する中央平面Ａを有する（図２中、タイヤ２の断面に対する回転軸Ｒの位置が、全体的に指標として概略的に示されていることが特定されるはずである）。中央平面Ａは、タイヤ２を、第１の軸方向半分２ａと第２の軸方向半分とに分割する。図示を簡易にするため、図２では、タイヤ２の第１の軸方向半分２ａのみが示されており、もう一方の半分は、（上述の中央平面Ａに対して対称でなくてもよいトレッドパターンを除いて）実質的にミラーイメージである。

タイヤ２は、１つ又は２つのカーカスプライ４ａ、４ｂを有するカーカス構造３を備えることが必須である。不浸透性エラストマー材料の層、すなわち、いわゆるライナー５は、カーカスプライ４ａ、４ｂの内部に付与される。２つの環状固着構造６（そのうち、軸方向半分２ａのもののみを図２中に示す）は、（中央平面Ａに対して）軸方向の対向位置で、カーカスプライ４ａ、４ｂの各軸方向端部に係合される。２つの環状固着構造６は、各々、径方向外側の位置に、エラストマーフィラー６ｂを担持するいわゆるビードコア６ａを備える。２つの環状固着構造６は、タイヤ２と各搭載リムとの間の係合が通常発生する、「ビード」７（そのうち、軸方向半分２ａのもののみを図２中に示す）の名称で通常特定されるエリア付近に一体化される。ベルト層８ａ、８ｂを備えたベルト構造８は、カーカスプライ４ａ、４ｂの周りに周方向に付与され、トレッドバンド９は、ベルト構造８の上に周方向に並置される。ベルト構造８は、上述の層８ａ、８ｂに対して径方向外側の位置に、さらなるいわゆるゼロ度層（図示せず）を備えることができる。ベルト構造８は、各々、カーカスプライ４ａ、４ｂと、ベルト構造８の軸方向に対向する端縁部のうちの一方との間に配置される、いわゆる「ベルト下インサート」１０にも関連付けられることができる。２つの側壁１１は、各々、各ビード７からトレッドバンド９の対応する横方向縁部まで延び、カーカスプライ４ａ、４ｂ上の（中央平面Ａに対して）軸方向の対向位置に付与される。トレッドバンド９の各横方向縁部付近の各側壁１１の部分と、各側壁１１付近のトレッドバンド９の各位置とのアセンブリは、タイヤの肩部１２として知られている。

図２は、本発明の一実施形態に係る車両の車輪用のタイヤ２を製造する設備１を示している。

特に、図２を参照すると、設備１は、カーカス構造組み立てライン１００と、クラウン構造組み立てライン２００と、整形及び組付け機械３００とを備える。

設備の定常状態動作において、カーカス構造組み立てライン１００は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０上にＮ個のカーカス構造を（Ｎ＞１では同時に）組み立てるように適合される。一方、クラウン構造組み立てライン２００は、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０上にＭ個のクラウン構造を（Ｍ＞１では同時に）組み立てるように適合される。この目的のため、カーカス構造組み立てライン１００及びクラウン構造組み立てライン２００は、各々、１つ以上の作業ステーション（図示せず）を備え付ける。

Ｎ及びＭは、１以上の整数であり、５以上であることが好ましく、６であることがさらに好ましい。好適な実施形態において、以下の説明において考慮すると、Ｎ＝Ｍ＞１である。

第１段階の形成ドラム１１０は、略円筒形であることが好ましい。

第２段階の形成ドラム２１０は、円筒形から僅かに凸状まで可変の外形を有することが好ましい。

クラウン構造組み立てライン２００は、以下の経路に沿って、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０上にＭ個のクラウン構造を組み立てるように適合される。
－少なくとも１つのベルト層を含むクラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第１の初期位置Ｐ１１で開始し、第１の最終位置Ｐ１２で終了する第１の経路２２０
－少なくともトレッドバンドを含むクラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第１の中間位置ＰＩ１及び第２の中間位置ＰＩ２を通過し、第２の初期位置Ｐ２１で開始し、第２の最終位置Ｐ２２で終了する第２の経路２３０

カーカス構造組み立てライン１００は、第３の中間位置ＰＩ３を通過して、第３の初期位置Ｐ３１から第３の最終位置Ｐ３２まで、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０上に、Ｎ個のカーカス構造を組み立てるように適合される。

整形及び組付け機械３００は、整形及び組付け機械３００に関連付けられた、第１の積み降ろし装置３１０と第２の積み降ろし装置３２０とを備える整形及び組付けステーション３０１の一部である。

整形及び組付け機械３００は、カーカス構造組み立てライン１００から漸次到着するＮ個のカーカス構造を、１つずつ順に整形し、これらを、クラウン構造組み立てライン２００から漸次到着するＭ個の各クラウン構造に組付けることで、グリーンタイヤを得るように適合される。整形及び組付け機械３００は、カーカス構造を整形し、これらを、整形ドラム３３０上で各クラウン構造に組付けるように適合される。したがって、各第１段階のドラム１１０と第２段階のドラム２１０とから分離したカーカス構造とクラウン構造とに対して動作を行う。

Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０は、カーカス構造組み立てライン１００におけるＮ個の第１段階の形成ドラム１１０に対して独立して、且つ、同時に、クラウン構造組み立てライン２００内で移動された後、整形及び組付けステーション３０１に向かって運搬される。ＮがＭと異なる場合、及び／又は、カーカス構造組み立てライン１００とクラウン構造組み立てライン２００との間の組み立てサイクル時間が異なる場合、各クラウン及びカーカス構造を整形及び組付けステーション３０１で解放するのを待機するドラムのための好適な待機位置を設けることができる。

組み立てられたグリーンタイヤは、整形及び組付け機械３００から出た後、設備１の成形及び加硫ライン７００に移送されるが、ここでは、完成品タイヤを得るため、所望の外形及びトレッドパターンに応じてタイヤの構造を規定するように適合された成形及び加硫プロセスが実施される。

成形及び加硫ライン７００は、整形及び組付け機械３００から到着した組み立て済みのグリーンタイヤを保管するように適合された保管エリア７１０と、複数の加硫機（図示せず）を備えた成形及び加硫エリア７２０とを備える。成形及び加硫ライン７００はまた、保管エリア７１０から複数の加硫機までグリーンタイヤを移送するように適合された移動装置（図示せず）を備える。さらに、これは、整形及び組付け機械３００から保管エリア７１０まで組み立て済みのグリーンタイヤを移送するように適合された移動装置（図示せず）に関連付けられる。

設備１はまた、第１のマニピュレータ５００と、第２のマニピュレータ４００とを備える。

第１のマニピュレータ５００は、３つのデカルト軸Ｘ、Ｙ、Ｚに沿ったＭ個の第２段階の形成ドラム２１０の移動と、２つのデカルト軸Ｘ及びＹの周りの回転とを許容する、少なくとも５の自由度を備えた非擬人化直角座標ロボットであることが好ましい。これにより、好都合なことに、第２段階の形成ドラム２１０の回転軸（Ｒ軸に合致するＸ軸）周りの回転と、その回転軸が鉛直に向く（Ｚ軸に平行）位置から、その回転軸が水平に向く（例えば、Ｘ軸に平行）位置までのドラムの変位とを許容する。

第２のマニピュレータ４００は、３つのデカルト軸Ｘ、Ｙ、Ｚに沿ったＮ個の第１段階の形成ドラム１１０の移動と、２つのデカルト軸Ｘ及びＹの周りの回転とを許容する、少なくとも５の自由度を備えた非擬人化直角座標ロボットであることが好ましい。これにより、好都合なことに、第１段階の形成ドラム１１０の回転軸（Ｒ軸に合致するＸ軸）周りの回転と、その回転軸が鉛直に向く（Ｚ軸に平行）位置から、その回転軸が水平に向く（例えば、Ｘ軸に平行）位置までのドラムの変位とを許容する。

Ｘ、Ｙ、Ｚ軸と、上述のＸ及びＹ軸周りの回転とが、図４に概略的に示されている。

（通常、略球状の作業ボリュームを有する）擬人化ロボットに対して、（通常、略直方体状の作業ボリュームを有する）直角座標ロボットは、好都合なことに、より限定的なバルクで、幅広い作業エリアでＸＹ面内で動作が可能となる。これは、占有スペースの低減という点、さらに精度及び安全性の点で（同一の作業エリアを得るように考慮すると、擬人化ロボットは、非常に長いアームを備えていなければならない）好都合である。

第１のマニピュレータ５００は、第１の積み降ろし装置３１０と、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の第２の初期位置Ｐ２１、第２の最終位置Ｐ２２、第１の中間位置ＰＩ１、及び第２の中間位置ＰＩ２とが内部に配された作業エリア（図示せず）で、第２段階のドラム２１０に対して動作可能である。

第２のマニピュレータ４００は、第２の積み降ろし装置３２０と、カーカス構造組み立てライン１００の第３の最終位置Ｐ３２及び第３の中間位置ＰＩ３とが内部に配された作業エリア（図示せず）で、第１段階のドラム１１０に対して動作可能である。

図２中、破線矢印で概略的に示されるように、第１のマニピュレータ５００は、処理中のＭ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラム２１０を、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の第２の初期位置Ｐ２１から第１の中間位置ＰＩ１まで１つずつ順に移送することと、第２の中間位置ＰＩ２内に到着した、Ｍ個の各クラウン構造を搬送するＭ個の第２段階の形成ドラム２１０を管理して、（各第２段階の形成ドラム２１０から分離された）Ｍ個のクラウン構造を第１の積み降ろし装置３１０に１つずつ順に送達するとともに、各第２段階の形成ドラム２１０を第２の最終位置Ｐ２２に１つずつ順に送達することと、の双方を行うように構成される。

第１のマニピュレータ５００は、第２の初期位置Ｐ２１からＭ個の第２段階の形成ドラム２１０をピックアップし、これらを、その回転軸を鉛直に向けて第１の中間位置ＰＩ１まで送達するように構成されることが好ましい。

第１のマニピュレータ５００は、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０を、その回転軸を鉛直に向けて第２の中間位置ＰＩ２からピックアップするように構成されることが好ましい。

通常、ドラムの変位動作中、鉛直に向けることで、重力を利用し、可能性のある弾性リターンの問題を回避するので、送達動作を簡易化することができる。

第１の積み降ろし装置３１０へのＭ個のクラウン構造の送達中、第１のマニピュレータ５００は、各第２段階の形成ドラム２１０を、その回転軸を水平に向けて支持するように構成されることが好ましい。整形及び組付け機械３００で使用される整形ドラム３３０が回転軸を水平に向けて動作するため、ここでは水平に向けることが求められる。直角座標ロボットでは、軸の位置決めにおいて可能性のある補正が、補正対象の単一の軸に作用することで発生するため、擬人化ロボットに対して、第１マニピュレータ５００のような直角座標ロボットは、第２段階の形成ドラム２１０が回転軸を水平に向けて支持される送達動作を、より高い信頼度で実施することができることが観察されるはずである。一方、擬人化ロボットでは、軸の位置を補正するために、運動学的にリンクした多数の軸に作用する必要がある。

Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０を第２の最終位置Ｐ２２に送達する間、第１のマニピュレータは、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０を、その回転軸を鉛直に向けて支持するように構成されることが好ましい。

図２中、破線矢印で概略的に示されるように、第２のマニピュレータ４００は、第３の中間位置ＰＩ３内に到着した、Ｎ個の各カーカス構造を搬送するＮ個の第１段階の形成ドラム１１０を管理して、（各第１段階の形成ドラム１１０から分離された）Ｎ個の各カーカス構造を第２の積み降ろし装置３２０に１つずつ順に送達するとともに、各第１段階の形成ドラム１１０を第３の最終位置Ｐ３２に１つずつ順に送達するように構成される。

第２のマニピュレータ４００は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を、その回転軸を鉛直に向けて第３の中間位置ＰＩ３からピックアップするように構成されることが好ましい。

Ｎ個のカーカス構造を第２の積み降ろし装置３２０に送達する間、第２のマニピュレータ４００は、各第１段階の形成ドラム１１０を、その回転軸を水平に向けて支持するように構成されることが好ましい。以上に観察されたとおり、擬人化ロボットに対して、第２のマニピュレータ４００のような直角座標ロボットは、第１段階の形成ドラム１１０が回転軸を水平に向けて支持されるこの動作を、より高い信頼度で実施することができることが強調される。

Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０が第３の最終位置Ｐ３２に送達される間、第２のマニピュレータ４００は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を、その回転軸を鉛直に向けて支持するように構成されることが好ましい。

第２の積み降ろし装置３２０及び第１の積み降ろし装置３１０は、各々、整形ドラム３３０上での組み立て済みのカーカス構造のトロイダル状整形と、組み立て済みのクラウン構造への組付けとを実施するために、送達されてきた組み立て済みのカーカス構造及び組み立て済みのクラウン構造を、整形及び組付け機械３００に送達するように適合される。

特に、第２の積み降ろし装置３２０は、Ｎ個の各第１段階のドラム１１０から分離されたＮ個のカーカス構造を１つずつ順に第２のマニピュレータ４００から受け取り、これらを整形ドラム３３０に関連付けるように構成される。

第１の積み降ろし装置３１０は、Ｍ個の各第２段階の形成ドラム２１０から分離されたＭ個のクラウン構造を１つずつ順に第１のマニピュレータ５００から受け取り、これらを各カーカス構造上で整形ドラム３３０に関連付けるように構成される。

好適な実施形態において、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０は、１つ以上の好適な作業ステーション（図示せず）に半完成品を配することにより、クラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるように適合される。一方、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０は、１つ以上の好適な作業ステーション（図示せず）に初期半完成品を配することにより、クラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるように適合される。

図３は、図２に示された実施形態と同一の機能的及び構造的特徴を有する第２の実施形態に係る設備１が示されており（図２の成形及び加硫ライン７００は、図示の簡略化のために省略されている）、以降に述べるさらなる特徴に加え、上述の説明も参照されなければならない。

図３の実施形態において、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２２０は、複数の作業ステーション（図示せず）を備える。クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０に沿って、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０のうちの１つが一度に移動される。

このような作業ステーションは、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０の２つの端部の間に順に配され、第１の初期位置Ｐ１１が、２つの端部のうちの一方に位置決めされ、第１の最終位置Ｐ１２に合致することが好ましい。

特に、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０に沿って、各第２段階の形成ドラム２１０は、第１の初期位置Ｐ１１から複数の作業ステーションのうちの１つ以上の間を進む／戻るように移動された後、第１の最終位置Ｐ１２に合致する第１の初期位置Ｐ１１に戻る。

各第２段階の形成ドラム２１０は、このような複数の作業ステーションの空間的配列と同一又は異なる順で、複数の作業ステーションの間を移動されることができる。

クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０に沿って、各第２段階の形成ドラム２１０は、可動シャトル（図示せず）を通じて移動されることが好ましい。シャトルは、好適なモータによって移動され、好適なガイド（直線状であることが好ましい）に沿って、第１の最終位置Ｐ１２に合致する第１の初期位置Ｐ１１から／までの反対向きの２つの走行方向に移動可能であることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０の複数の作業ステーションは、各第２段階の形成ドラム２１０上で、所定のレシピに応じて、少なくとも１つのベルト層を含む処理中のクラウン構造の部品の第１の部分を形成するように配置される。特に、各第２段階の形成ドラム２１０は、処理中のタイヤ毎にプログラム可能／構成可能な参照仕様書に規定された順に応じて、第１の経路２２０の作業ステーションの間で移動されることが好ましい。これにより、好都合なことに、高度な技術的柔軟性を得ることができるようになる。

好適な実施形態によると、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０の作業ステーションは、半完成品の配置により、処理中のクラウン構造の部品の第１の部分を形成するように配置される。このような半完成品は、繊維、及び／又は、金属、及び／又は、ハイブリッド材料のコードで補強されたエラストマー材料で作成されることが好ましい。このようなコードは、互いに平行に配置され、半完成品の長手方向伸長に対して或る角度に向けられることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０は、半完成品を保管するように適合された保管エリア２６０に関連付けられることが好ましい。クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０は、関連の保管エリア２６０に保管された半完成品を受け取り、これらを第２段階の形成ドラム２１０上に配するように適合されたフィーダ２７０に関連付けられることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０は、例えば、以下の作業ステーションのうちの少なくとも一部を備える。
－任意のベルト下インサート付与ステーション（このようなステーションがカーカス構造組み立てライン１００の第１経路１２０に既に含まれない場合に設けられる）
－少なくとも１つのベルト層付与ステーション
－下地層付与ステーション

図３に示される好適な実施形態において、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０は、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０がクラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０から漸次出る際に沿って移動する複数の作業ステーション（図示せず）を備える。

図３に示される実施形態において、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の第２の初期位置Ｐ２１及び第２の最終位置Ｐ２２は合致する。

さらに、好適な実施形態（図示せず）において、第１の初期位置Ｐ１１、第１の最終位置Ｐ１２、第２の初期位置Ｐ２１、及び第２の最終位置Ｐ２２は合致する。この場合、新たな組み立てサイクルを開始するために、Ｍ個の第２段階のドラム２１０の第１の最終位置Ｐ１２から第２の初期位置Ｐ２１（これらは合致するため）までの移送と、第２の最終位置Ｐ２２から第１の初期位置Ｐ１１（これらは合致するため）までの移送を取り扱うのは、第１のマニピュレータ５００である。これと異なる場合には、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０を移送するように適合された好適な移送装置（図示せず）が、位置Ｐ１２及びＰ２１の間と、位置Ｐ２２及びＰ１１の間に設けられるであろう。第１の初期位置Ｐ１１（第１の最終位置Ｐ１２に合致）から第２の初期位置Ｐ２１（第２の最終位置Ｐ２２に合致）までの移送と、第２の最終位置Ｐ２２（第１の初期位置Ｐ２１に合致）から第１の初期位置Ｐ１１（第１の最終位置Ｐ１２に合致）までの移送とが、図３中、相対位置間で２つの破線矢印により、概略的に示されている。

各第２段階の形成ドラム２１０は、このような複数の作業ステーションの空間的配列と同一又は異なる順で、第２の経路２３０の複数の作業ステーションの間を移動可能である。

第２の経路２３０の複数の作業ステーションは、所定のレシピに応じて、各第２段階の形成ドラム２１０上に、少なくともトレッドバンドを含む処理中のクラウン構造の部品の第２の部分を形成するように配置される。特に、各第２段階の形成ドラム２１０は、処理中のタイヤ毎にプログラム可能／構成可能な参照仕様書に規定された順に応じて、第２の経路２３０の作業ステーション間を移動されることが好ましい。これにより、好都合なことに、高度な技術的柔軟性を得ることができるようになる。

好適な実施形態によると、第２の経路２３０の作業ステーションは、初期半完成品の配置を通じて、処理中のクラウン構造の部品の第２の部分を形成するように配置される。

この目的のために、第２の経路の各作業ステーションは、参照符号２８０で全体的に示される初期半完成品の好適な分配及び配置装置（例えば、押し出し機）を備える。第２の経路２３０の少なくともいくつかの作業ステーションは、各々、処理中のタイヤの所定のレシピに応じて、分配される初期半完成品の種別を選択することができるように、（好ましくはエラストマー材料の種別によって）異なる初期半完成品を分配するように適合された２つ以上の分配装置２８０を備えることが好ましい。これにより、好都合なことに、高度な技術的柔軟性を得ることができるようになる。

このような初期半完成品は、エラストマー材料のみで作成されることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０は、初期半完成品を構成する材料の好適なコンテナを備えた保管エリア２９０に関連付けられることが好ましい。分配装置２８０は、関連の保管エリア２９０から初期半完成品受け取り、これらを第２段階の形成ドラム２１０に配するように適合される。

クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０は、第２段階の形成ドラム２１０を第２の経路２３０のステーション間で移動し、且つ、初期半完成品を第２段階の形成ドラム２１０上に配するステップ中、これらを支持するように適合された複数の移送装置２８２を備えることが好ましい。

移送装置２８２は、擬人化ロボットであることが好ましく、少なくとも６つの移動軸を有するロボットアームを備えたものであることが好ましい。

図３に示される実施形態において、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０は、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０を、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の第１の中間位置ＰＩ１から、第１のマニピュレータ５００の作業エリアの外側にある第１のシートＳ１まで、１つずつ順に移送するように適合された第１の並進サポート２８３を備える。

クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０はまた、Ｍ個の第２段階の形成ドラム２１０を、第１のマニピュレータ５００の作業エリアの外側に配されたクラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の第２のシートＳ２から、第２の中間位置ＰＩ２まで、１つずつ順に移送するように適合された第２の並進サポート２８４を備えることが好ましい。

第１及び第２の並進サポート２８３及び２８４は、各々、Ｍ個の第２段階のドラム２１０を、その回転軸を鉛直に向けて１つずつ順に受け取るように適合されることが好ましい。

移送装置２８２は、Ｍ個の第２段階の形成ドラムを、第１のシートＳ１から開始して第２のシートＳ２まで、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の作業ステーション間で移動するように適合される。

第１の並進サポート２８３が存在するため、第１のマニピュレータ５００が一旦、Ｍ個の第２段階のドラム２１０を、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の第２の初期位置Ｐ２１から第１の中間位置ＰＩ１まで移送すると、これらは、その後、第１のシートＳ１まで第１の並進サポート２８３によって移送され、その後、移送装置２８２によって第１のシートＳ１からピックアップされる。

さらに、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０の作業ステーションに沿った組み立てプロセスが一旦終了すると、移送装置２８２は、Ｍ個の第２段階のドラム２１０を第２のシートＳ２まで搬送し、その後、Ｍ個の第２段階のドラムは、第２の並進サポート２８４によって第２の中間位置ＰＩ２に移送される。

２つのシートＳ１及びＳ２がマニピュレータ５００の作業エリアの外側にあるため、移送装置２８２とマニピュレータ５００との間で可能性のある危険な干渉が回避される。このソリューションはまた、クラウン構造組み立てライン２００内の安全なエリアの管理を向上させる。

クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０は、以下の作業ステーションのうちの少なくとも１つを備える。
－第２段階の形成ドラム２１０の周辺の連続長尺要素のコイル化により付与を行う、少なくとも１つのトレッドバンド付与ステーション
－第２段階の形成ドラム２１０の周辺の連続長尺要素のコイル化により付与を行う、側壁の一部の付与ステーション

図３の実施形態において、カーカス構造組み立てライン１００は、少なくとも１つのカーカスプライを含むカーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第３の初期位置Ｐ３１で開始する第１の経路１２０と、摩耗防止インサート及び側壁の一部のうちの少なくとも１つを含むカーカス構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第３の中間位置ＰＩ３を通過し、第３の最終位置Ｐ３２で終了する第２の経路１３０とを備える。

好適な実施形態（図示せず）において、第３の初期位置Ｐ３１は、第３の最終位置Ｐ３２に合致する。この場合、新たなカーカス構造組み立てサイクルを開始するために、第３の最終位置Ｐ３２から第３の初期位置Ｐ３１（これらは合致するため）までのＮ個の第１段階のドラム１１０の移送を取り扱うのは、第２のマニピュレータ４００である。これと異なる場合には、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を移送するように適合された好適な移送装置（図示せず）が、第３の最終位置Ｐ３２と第３の初期位置Ｐ３１との間に設けられるであろう。第３の最終位置Ｐ３２から第３の初期位置Ｐ３１までの移送は、図３中に、２つの位置の間の破線矢印で概略的に示されている。

図示の実施形態において、カーカス構造組み立てライン１００は、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０と第２の経路１３０との間にビード形成ステーション１４０を備える。ビード形成ステーション１４０は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０上で１つずつ順に、各環状固着構造への処理中のカーカス構造の軸方向の両端の係合を実施するように適合される。ビード形成ステーション１４０は、ビードコアと称される環状固着構造の保管ステーション１５０に関連付けられる。

カーカス構造組み立てライン１００はまた、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０から出たＮ個の第１段階の形成ドラム１１０をビード形成ステーション１４０に１つずつ順に移送するように適合された移送装置１４２と、ビード形成ステーション１４０から出たＮ個の第１段階の形成ドラム１１０をカーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０に１つずつ順に移送するように適合された移送装置１４４とを備える。このような移送装置１４２、１４４は、各々、（好ましくは、少なくとも６つの移動軸を有するロボットアームを備えた）擬人化ロボット、又は、３つのデカルト軸Ｘ、Ｙ、Ｚに応じた移動、好ましくは、２つのデカルト軸Ｘ及びＹの周りの回転を許容する非擬人化直角座標移動装置を備えることができる。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０からビード形成ステーション１４０までのＮ個の第１段階の形成ドラム１１０の移送は、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の荷降ろしステーションから発生することが好ましい。

図示の実施形態において、このような荷降ろしステーションは、第３の初期位置Ｐ３１からなる。特に、図３の実施形態において、カーカス構造組み立てライン１００の第３の初期位置Ｐ３１は、（新たな組み立てサイクルの開始準備の整った）第１の経路１２０に入る空の第１段階のドラム１１０と、（ビード形成ステーション１４０におけるカーカス構造の組み立てサイクルを継続する準備の整った）第１の経路１２０から出た、処理中の各カーカス構造を搬送する第１段階のドラム１１０との両方が通過するカーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の入口／出口の位置（又は、同様に、ドラム積み降ろし位置）として作用する。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の入口位置等である第３の初期位置Ｐ３１は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を、これらの軸方向伸長が処理中のタイヤの外形的特徴に対応するように配置するよう構成されることが好ましい。

図３に示される好適な実施形態において、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０は、複数の作業ステーション（図示せず）を備える。カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０に沿って、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０が１つずつ移動される。

このような作業ステーションは、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の２つの端部間で順に配置されることが好ましく、第３の初期位置Ｐ３１は、この２つの端部のうちの一方に位置決めされる。各第１段階の形成ドラム１１０は、このような複数の作業ステーションの空間的配列と同一又は異なる順に、複数の作業ステーションの間で移動可能であることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０に沿って、各第１段階の形成ドラム１１０は、第３の初期位置Ｐ３１から開始して複数の作業ステーションのうちの１つ以上の間で移動された後、第３の初期位置Ｐ３１内に戻されることが好ましい。カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０に沿って、各第１段階の形成ドラム１１０は、可動シャトル（図示せず）で移動されることが好ましい。シャトルは、好適なモータによって移動され、（好ましくは、直線状である）好適なガイドに沿って、第３の初期位置Ｐ３１から／までの反対向きの２つの走行方向に移動できることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の複数の作業ステーションは、所定のレシピに応じて、各第１段階の形成ドラム１１０上で、処理中のカーカス構造の部品の第１の部分を形成するように配置される。特に、各第１段階の形成ドラム１１０は、処理中のタイヤ毎にプログラム可能／構成可能な参照仕様書に規定された順に応じて、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の作業ステーションの間を移動されることが好ましい。これにより、好都合なことに、高度な技術的柔軟性を得ることができるようになる。

好適な実施形態によると、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０の作業ステーションは、半完成品の配置により、処理中のカーカス構造の部品の第１の部分を形成するように配置される。このような半完成品は、繊維、及び／又は、金属、及び／又は、ハイブリッド材料のコードで補強されたエラストマー材料で作成されることが好ましい。このようなコードは、互いに平行に配置され、半完成品の長手方向伸長に対して或る角度に向けられることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０は、半完成品を保管するように適合された保管エリア１６０に関連付けられることが好ましい。カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０は、関連の保管エリア１６０に保管された半完成品を受け取り、これらを第１段階の形成ドラム１１０上に配するように適合されたフィーダ１７０に関連付けられることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０は、例えば、以下の作業ステーションのうちの少なくとも一部を含む。
－ライナー付与ステーション
－アンダーライナー付与ステーション
－少なくとも１つのカーカスプライ付与ステーション
－任意の金属及び／又は繊維補強付与ステーション
－任意のベルト下インサート付与ステーション

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０は、ビード形成ステーション１４０内で別途行われるビード形成動作を提供しない。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０に沿って、カーカス構造の部品の第１の部分の組み立ては、一対の軸方向に対向するサポートリング（図示せず）に関連付けられた第１段階の形成ドラム１１０で実施されることが好ましい。

ビード形成ステーション１４０内で、及び、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０に沿って、第１段階の形成ドラム１１０は、一対のサポートリングから分離される。

図３に示される好適な実施形態において、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０がビード形成ステーション１４０から漸次出る際に沿って移動する複数の作業ステーション（図示せず）を備える。

各第１段階の形成ドラム１１０は、このような複数の作業ステーションの空間的配列と同一又は異なる順に、第２経路１３０の複数の作業ステーションの間を移動されることができる。

カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の複数の作業ステーションは、所定のレシピに応じて、各第１段階の形成ドラム１１０上で、処理中のカーカス構造の部品の第２の部分を形成するように配置される。特に、各第１段階の形成ドラム１１０は、処理中のタイヤ毎にプログラム可能／構成可能な参照仕様書に規定された順に応じて、第２の経路１３０の作業ステーション間を移動されることが好ましい。これにより、好都合なことに、高度な技術的柔軟性を得ることができるようになる。

好適な実施形態によると、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の作業ステーションは、初期半完成品の配置を通じて、処理中のカーカス構造の部品の第２の部分を形成するように配置される。

この目的のために、第２の経路１３０の作業ステーションは、各々、図３中、参照符号１８０で全体的に示された初期半完成品の好適な分配及び配置装置（例えば、押し出し機）を装備する。カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の少なくともいくつかの作業ステーションは、各々、処理中のタイヤの所定のレシピに応じて、分配される初期半完成品の種別を選択できるように、（好ましくは、エラストマー材料の種別によって）異なる初期半完成品を分配するように適合された２つ以上の分配装置１８０を装備することが好ましい。これにより、好都合なことに、高度な技術的柔軟性を得ることができるようになる。

このような初期半完成品は、エラストマー材料のみで作成されることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０は、初期半完成品を構成する材料の好適なコンテナを備えた保管エリア１９０に関連付けられることが好ましい。分配装置１８０は、関連の保管エリア１９０から初期半完成品を受け取り、これらを第１段階の形成ドラム１１０上に配するように適合される。

カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０は、第１段階の形成ドラム１１０を、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の作業ステーション間で移動し、第１段階の形成ドラム１１０上への初期半完成品の配置ステップ中、これらを支持するように適合された複数の移送装置１８２を備えることが好ましい。

移送装置１８２は、擬人化ロボットであることが好ましく、少なくとも６つの移動軸を有するロボットアームを備えるものであることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を、第２のマニピュレータ４００の作業エリアの外側に配されたカーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の第３のシートＳ３から第３の中間位置ＰＩ３まで１つずつ順に移送するように適合された第３の並進サポート１８３を備えることが好ましい。

第３の並進サポート１８３は、Ｎ個の第１段階のドラム１１０を、その回転軸を鉛直に向けて１つずつ順に受け取るように適合される。

移送装置１８２は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の第１の作業ステーションから開始してカーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の第３のシートＳ３まで、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の作業ステーション間を移動させるように適合される。

第３の並進サポート１８３があるため、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０の作業ステーションに沿った組み立てプロセスが一旦終了すると、移送装置１８２は、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０を、第３のシートＳ３に置き去ることができ、Ｎ個の第１段階の形成ドラム１１０はそこから、第３の並進サポート１８３により、第３の中間位置ＰＩ３まで移送される。

第３のシートＳ３が第２のマニピュレータ４００の作業エリアの外側にあるため、移送装置１８２とマニピュレータ４００との間で可能性のある危険な干渉が回避される。このソリューションはまた、カーカス構造組み立てライン１００内の安全エリアの管理を向上させる。

カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０は、例えば、以下の作業ステーションのうちの少なくとも１つを備える。
－第１段階の形成ドラム１１０周りの連続長尺要素のコイル化により付与を行う、摩耗防止インサート付与ステーション
－第１段階の形成ドラム１１０周りの連続長尺要素のコイル化により付与を行う、側壁の一部の付与ステーション

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０は、略直線状であることが好ましい。

クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０は、略直線状であることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０とクラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０とは、略平行であることが好ましい。

図３に示される実施形態において、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０及び第２の経路２３０は、実質的にＹ軸及びＸ軸に各々平行な２つの方向に沿って延びる。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０及び第２の経路１３０もまた、実質的にＹ軸及びＸ軸に各々平行な２つの方向に沿って延びることが好ましい。

カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０及びクラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０は、互いに正面で対向することが好ましい。

図３に示される好適な実施形態において、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０及びクラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０はともに、第３の初期位置Ｐ３１及び第１の初期位置Ｐ１１を超えて初期半完成品配置エリア６００を形成する。

図５に概略的に示されるように、初期半完成品配置エリア６００は、整形及び組付けステーション３０１が配された内側スペース７３０の範囲を規定するように、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０及びクラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０に対して略直交して延びる。

図５に概略的に示されるように、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０、及び略直交する初期半完成品配置エリア６００は、全体として、略Ｃ字型又はＵ字型の経路を形成することが好ましい。

ビード形成ステーション１４０は、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０と第２の経路１３０との間のコーナーエリアに配置されることが好ましい。

整形及び組付けステーション３０１が配された内側スペース７３０に対して、半完成品の保管エリア１６０、２６０及び関連のフィーダ１７０、２７０は、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０と、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０との外側に配される。

出願人は、図３及び図５に示される実施形態は、カーカス構造の組み立てとクラウン構造の組み立てとの双方を２つの経路に分割し、第１の経路では半完成品を使用し、第２の経路では初期半完成品を使用し、同時にともにグループ化し、種々のステップに関与する作業ステーションを好適に配置することで、好都合なことに、使用されるリソースのレイアウト及び管理の簡易化、作業ステーションへの良好なアクセス性、並びに、組み立て時間、リソース数、所要のスペース及び投資の最短化を達成するのを可能にし、同時に手頃なコストで高度の性能及び技術的柔軟性を維持できるようにするものであると考えている。特に、カーカス構造及びクラウン構造の部品の一部を組み立てるために初期半完成品を使用することで、性能及び技術的柔軟性の観点で、完成品タイヤを最適化できるようになる。さらに、カーカス構造及びクラウン構造の部品の他の部分を組み立てるために半完成品を使用することで、設備のリソースのレイアウト及び管理を簡易化し、所要のリソース、スペース、及び投資を低減することができるようになる。また全体としてＣ字型又はＵ字型に整形された経路に応じた、種々のステップに関与する作業ステーションのグループ化及び配置により、好都合なことに、製造設備の監督を担うオペレータが関与する種々の作業ステーションの良好な視認性を得ることができる内側スペース７３０の範囲を規定することができるようになる。さらに、全体としてＣ字型又はＵ字型の経路により、使用されるリソース（例えば、半完成品のリール、初期半完成品を構成する材料のコンテナ、初期半完成品の分配器、ビードコア等）を種々の組み立て経路内で種別によって分離及びグループ化することを最適化できるようになる。特に、カーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるための半完成品１６０のリールと、ビードの形成のためのビードコア１５０とは、カーカス構造組み立てライン１００の第１の経路１２０に沿ってグループ化及び保管することができ、クラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるための半完成品２６０のリールは、クラウン構造組み立てライン２００の第１の経路２２０に沿って保管可能であり、一方で、初期半完成品を構成する材料のコンテナ１９０、２９０および関連の分配装置１８０、２８０は、カーカス構造組み立てライン１００の第２の経路１３０と、クラウン構造組み立てライン２００の第２の経路２３０とによって形成された初期半完成品配置エリア６００に沿ってグループ化及び配置可能である。このような分離により、例えば、異なるサイズ及び／又は異なる構造的部品のタイヤを製造するために半完成品のリール、及び／又は、初期半完成品を構成する材料のコンテナを交換する必要がある場合、リソースの種別によって分離された専用の通路を提供することができるようになり、上述のリソースへのアクセスとそれらの管理を容易にすることができるようになる。

Claims (30)

1. 車両の車輪用のタイヤ（２）を組み立てる方法であって、
   －クラウン構造組み立てライン（２００）において、Ｍ個の各クラウン構造を組み立てるため、Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を移動することであって、Ｍは、１以上の整数であり、前記移動は、少なくとも１つのベルト層を含む前記クラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第１の初期位置（Ｐ１１）から第１の最終位置（Ｐ１２）までの第１の経路（２２０）に沿って実施され、少なくともトレッドバンドを含む前記クラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第１の中間位置（ＰＩ１）及び第２の中間位置（ＰＩ２）を通過する、第２の初期位置（Ｐ２１）から第２の最終位置（Ｐ２２）までの第２の経路（２３０）に沿って実施されることと、
   －カーカス構造組み立てライン（１００）において、Ｎ個の各カーカス構造を組み立てるため、Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）を、第３の中間位置（ＰＩ３）を通過し、第３の初期位置（Ｐ３１）から第３の最終位置（Ｐ３２）まで移動させることであって、Ｎは、１以上の整数であることと、
   －処理中のＭ個の各クラウン構造を搬送する前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を、前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）の前記第２の初期位置（Ｐ２１）から前記第１の中間位置（ＰＩ１）まで移送するように取り扱う第１のマニピュレータ（５００）の補助により、前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２２０）に入る、処理中の前記Ｍ個の各クラウン構造を搬送する前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）のフローを管理することと、
   －以下を取り扱う前記第１のマニピュレータ（５００）の補助により、前記第２の中間位置（ＰＩ２）内に到着する、前記Ｍ個の各クラウン構造を搬送する前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）のフローを管理することであって、以下とは、
   ・整形及び組付け機械（３００）に関連付けられた第１の積み降ろし装置（３１０）に前記クラウン構造を送達することと、
   ・前記各第２段階の形成ドラム（２１０）を前記第２の最終位置（Ｐ２２）内に運ぶことであることと、
   －以下を取り扱う第２のマニピュレータ（４００）の補助により、前記第３の中間位置（ＰＩ３）内に到着する、前記Ｎ個の各カーカス構造を搬送する前記Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）のフローを管理することであって、以下とは、
   ・前記整形及び組付け機械（３００）に関連付けられた第２の積み降ろし装置（３２０）に前記カーカス構造を送達することと、
   ・前記各第１段階の形成ドラム（１１０）を前記第３の最終位置（Ｐ３２）内に運ぶことであることと、を備え、
   前記第１の積み降ろし装置（３１０）及び前記第２の積み降ろし装置（３２０）は、前記カーカス構造のトロイダル状整形及び前記カーカス構造の前記クラウン構造への組付けの実施を取り扱う前記整形及び組付け機械（３００）の整形ドラム（３３０）上への、前記クラウン構造及び前記カーカス構造の各関連付けを取り扱う、方法。
2. 前記クラウン構造の部品の前記第１の部分の前記組み立ては、半完成品の配置を通じて実施される、請求項１に記載の方法。
3. 前記クラウン構造の部品の前記第２の部分の前記組み立ては、初期半完成品の配置を通じて実施される、請求項１又は２に記載の方法。
4. 前記カーカス構造組み立てライン内での前記移動は、少なくとも１つのカーカスプライを含む前記カーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるための、前記第３の初期位置（Ｐ３１）で開始する第１の経路（１２０）に沿って実施される、請求項１から３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記カーカス構造組み立てライン内での前記移動は、摩耗防止インサートと側壁の一部とのうちの少なくとも１つを含む前記カーカス構造の部品の第２の部分を組み立てるための、前記第３の中間位置（ＰＩ３）を通過し、前記第３の最終位置（Ｐ３２）で終了する第２の経路（１３０）に沿って実施される、請求項４に記載の方法。
6. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）内での前記移動はまた、前記Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）上で、処理中の前記各カーカス構造の軸方向両端を各環状固着構造に係合することを実施するため、前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第１の経路（１２０）と前記第２の経路（１３０）との間のビード形成ステーション（１４０）内に、前記Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）を移動させることを含む、請求項４又は５に記載の方法。
7. 前記カーカス構造の部品の前記第１の部分の前記組み立ては、半完成品の配置を通じて実施される、請求項４から６のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記カーカス構造の部品の前記第２の部分の前記組み立ては、初期半完成品の配置を通じて実施される、請求項５から７のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記第１の最終位置（Ｐ１２）は、前記第１の初期位置（Ｐ１１）に合致する、請求項１から８のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記第２の最終位置（Ｐ２２）は、前記第２の初期位置（Ｐ２１）に合致する、請求項１から９のいずれか一項に記載の方法。
11. 前記第２の最終位置（Ｐ２２）は、前記第１の初期位置（Ｐ１１）に合致する、請求項１から１０のいずれか一項に記載の方法。
12. 車両の車輪用のタイヤ（２）を組み立てる設備（１）であって、
    －Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）上にＭ個のクラウン構造を組み立てるためのクラウン構造組み立てライン（２００）であって、Ｍは、１以上の整数であり、前記クラウン構造組み立てライン（２００）は、少なくとも１つのベルト層を含む前記クラウン構造の部品の第１の部分を組み立てるための、第１の初期位置（Ｐ１１）で開始し、第１の最終位置（Ｐ１２）で終了する第１の経路（２１０）と、少なくともトレッドバンドを含む前記クラウン構造の部品の第２の部分を組み立てるための、第１の中間位置（ＰＩ１）及び第２の中間位置（ＰＩ２）を通過する、第２の初期位置（Ｐ２１）で開始し、第２の最終位置（Ｐ２２）で終了する第２の経路（２３０）とを備える、前記クラウン構造組み立てライン（２００）と、
    －第３の中間位置（ＰＩ３）を通過し、第３の初期位置（Ｐ３１）から第３の最終位置（Ｐ３２）まで、Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）上にＮ個のカーカス構造を組み立てるように設けられ、Ｎは、１以上の整数である、カーカス構造組み立てライン（１００）と、
    －第１の積み降ろし装置（３１０）、第２の積み降ろし装置（３２０）、及び整形ドラム（３３０）を装備した整形及び組付け機械（３００）を備えた整形及び組付けステーション（３０１）と、
    －前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）の前記第２の初期位置（Ｐ２１）、前記第２の最終位置（Ｐ２２）、前記第１の中間位置（ＰＩ１）、及び前記第２の中間位置（ＰＩ２）、並びに、前記第１の積み降ろし装置（３１０）が内部に配された作業エリアを有する第１のマニピュレータ（５００）と、
    －前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第３の最終位置（Ｐ３１）及び前記第３の中間位置（ＰＩ３）、並びに、前記第２の積み降ろし装置（３２０）が内部に配された作業エリアを有する第２のマニピュレータ（４００）と、を備え、
    －前記第１のマニピュレータ（５００）は、処理中のＭ個の各クラウン構造を搬送する前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を、前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）の前記第２の初期位置（Ｐ２１）から前記第１の中間位置（ＰＩ１）まで移送することと、前記第２の中間位置（ＰＩ２）内に到着する、前記Ｍ個の各クラウン構造を搬送する前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を管理し、前記Ｍ個のクラウン構造を前記第１の積み降ろし装置（３１０）に送達するとともに、前記各第２段階の形成ドラム（２１０）を前記第２の最終位置（Ｐ２１）に送達することとの双方を行うように構成され、
    －前記第２のマニピュレータ（４００）は、前記第３の中間位置（ＰＩ３）内に到着する、前記Ｎ個の各カーカス構造を搬送する前記Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）を管理し、前記Ｎ個のカーカス構造を前記第２の積み降ろし装置（３２０）に送達するとともに、前記各第１段階の形成ドラム（１１０）を前記第３の最終位置（Ｐ３１）に送達することを行うように構成される設備（１）。
13. 前記第１のマニピュレータ（５００）は、３つのデカルト軸（Ｘ、Ｙ、Ｚ）に沿った前記Ｍ個の第２段階の形成ドラムの移動と、２つの前記デカルト軸（Ｘ、Ｙ）の周りの回転とを許容するように、少なくとも５の自由度を備える非擬人化直角座標ロボットである、請求項１２に記載の設備（１）。
14. 前記第２のマニピュレータ（４００）は、３つのデカルト軸（Ｘ、Ｙ、Ｚ）に沿った前記Ｎ個の第１段階の形成ドラムの移動と、２つの前記デカルト軸（Ｘ、Ｙ）の周りの回転とを許容するように、少なくとも５の自由度を備える非擬人化直角座標ロボットである、請求項１２又は１３に記載の設備（１）。
15. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第１の経路（２２０）は、半完成品の配置を通じて、前記クラウン構造の部品の前記第１の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備える、請求項１２から１４のいずれか一項に記載の設備（１）。
16. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）は、初期半完成品の配置を通じて、前記クラウン構造の部品の前記第２の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備える、請求項１２から１５のいずれか一項に記載の設備（１）。
17. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）は、少なくとも１つのカーカスプライを含む前記カーカス構造の部品の第１の部分を組み立てるための、前記第３の初期位置（Ｐ３１）で開始する第１の経路（１２０）を備える、請求項１２から１６のいずれか一項に記載の設備（１）。
18. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）は、摩耗防止インサート及び側壁の一部のうちの少なくとも１つを含む前記カーカス構造の部品の第２の部分を組み立てるための、前記第３の中間位置（ＰＩ３）を通過し、前記第３の最終位置（Ｐ３２）で終了する第２の経路（１３０）を備える、請求項１７に記載の設備（１）。
19. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）はまた、前記Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）上で、処理中の前記各カーカス構造の軸方向両端を各環状固着構造に係合させることを実施するため、前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第１の経路（１２０）と前記第２の経路（１３０）との間にビード形成ステーション（１４０）を備える、請求項１８に記載の設備（１）。
20. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第１の経路（１２０）は、半完成品の配置を通じて、前記カーカス構造の部品の前記第１の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備える、請求項１７から１９のいずれか一項に記載の設備（１）。
21. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第２の経路（１３０）は、初期半完成品の配置を通じて、前記カーカス構造の部品の前記第２の部分を組み立てるように適合された少なくとも１つの作業ステーションを備える、請求項１８から２０のいずれか一項に記載の設備（１）。
22. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）の前記第１の中間位置（ＰＩ１）から、前記第１のマニピュレータ（５００）の前記作業エリアの外側に配された第１のシート（Ｓ１）まで、前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を移送するように適合された第１の並進サポート（２８３）をさらに備える、請求項１２から２１のいずれか一項に記載の設備（１）。
23. 前記第１のマニピュレータ（５００）の前記作業エリアの外側に配された、前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）の第２のシート（Ｓ２）から、前記第２の中間位置（ＰＩ２）まで、前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を移送するように適合された第２の並進サポート（２８４）をさらに備える、請求項１２から２２のいずれか一項に記載の設備（１）。
24. 前記第２のマニピュレータ（４００）の前記作業エリアの外側に配された、前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第２の経路（１３０）の第３のシート（Ｓ３）から、前記第３の中間位置（ＰＩ３）まで、前記Ｎ個の第１段階の形成ドラム（１１０）を移送するように適合された第３の並進サポート（１８３）をさらに備える、請求項１２から２３のいずれか一項に記載の設備（１）。
25. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第１の経路（２２０）は、前記第１の経路（２２０）の２つの端部の間に順に配置された複数の作業ステーションと、前記Ｍ個の第２段階の形成ドラム（２１０）を前記複数の作業ステーションの間で移動させるように構成された可動シャトルとを備える、請求項１２から２４のいずれか一項に記載の設備（１）。
26. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第１の経路（２２０）の前記２つの端部のうちの一方には、前記第１の初期位置（Ｐ１１）に合致し、ひいては、前記第１の最終位置（Ｐ１２）に合致する積み降ろしステーションがある、請求項２５に記載の設備（１）。
27. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第１の経路（２２０）及び前記第２の経路（２３０）は、実質的に前記デカルト軸（Ｘ、Ｙ、Ｚ）の３つのうちの２つ（Ｙ、Ｘ）に各々平行な２つの方向に沿って延びる、請求項１３から２６のいずれか一項に記載の設備（１）。
28. 前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第１の経路（１２０）及び前記第２の経路（１３０）は、実質的に前記デカルト軸（Ｘ、Ｙ、Ｚ）の３つのうちの２つ（Ｙ、Ｘ）に各々平行な２つの方向に沿って延びる、請求項１４から２７のいずれか一項に記載の設備（１）。
29. 前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第２の経路（２３０）及び前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第２の経路（１３０）は、ともに、初期半完成品配置エリア（６００）を形成する、請求項１２から２８のいずれか一項に記載の設備（１）。
30. 前記初期半完成品配置エリアは、前記整形及び組付けステーション（３０１）が配された内側スペース（７３０）の範囲を規定するように、前記クラウン構造組み立てライン（２００）の前記第１の経路（２２０）と、前記カーカス構造組み立てライン（１００）の前記第１の経路（１２０）とに略直交して延びる、請求項２９に記載の設備（１）。

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