JP7191317B2 - 炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭酸カルシウムの製造方法に関し、特に炭酸カルシウムを凝集させて濾過する方法に関する。
特許文献1には、炭酸カルシウムを凝集させて沈殿炭酸カルシウムを製造する方法が開示されている。特許文献1の発明は、炭酸カルシウム粒子が懸濁した水溶液のpHを6.5~9.5に調節して炭酸カルシウム懸濁液のゼータ電位を-1~20mVに調節することにより、炭酸カルシウムの凝集体を生成するものである。また、高分子電解質等の添加剤や分散助剤を添加しても良い旨記載されている。
また、特許文献2には、水処理用凝集剤として、ポリ塩化アルミニウム(PAC)や硫酸バンド等の無機系凝集剤が開示されている。この凝集剤により、懸濁物のフロック化と沈降分離が迅速に実行できると記載されている。
特表2001-501905号公報 特開2010-172882号公報
特許文献1に記載のように炭酸カルシウム懸濁液のゼータ電位を調節する方法では、炭酸カルシウム以外の他の金属イオン等が混在している場合、炭酸カルシウムの凝集体であるか否かの判定がし難い。しかも、添加剤や分散助剤を添加した場合、これら添加剤等が水溶液に溶解するため、水溶液の再利用が困難である。
特許文献2に記載のような凝集剤を用いて炭酸カルシウムを凝集させる方法が考えられるが、水溶液のpHが酸性を示すため、水溶液を廃棄する前に中和処理が必要となるだけでなく、水溶液の再利用も困難である。
そこで、カルシウムイオンが溶出した水溶液を再利用しながら炭酸カルシウムを迅速に濾過できる炭酸カルシウムの製造方法が望まれている。
本発明に係る炭酸カルシウムの製造方法の特徴構成は、DL-アラニンを含有する中性アミノ酸含有水溶液にカルシウムを含む固形物を添加して、カルシウムイオンを溶出させる溶出工程と、前記溶出工程で前記カルシウムイオンが溶出した前記中性アミノ酸含有水溶液に炭酸ガスを導入して炭酸カルシウムを析出させる析出工程と、前記炭酸カルシウムが分散した前記中性アミノ酸含有水溶液に塩基性炭酸マグネシウムを添加することにより前記炭酸カルシウムを凝集させる凝集工程と、を備えた点にある。
本方法では、溶出工程において中性アミノ酸含有水溶液を用いているため、カルシウムイオンと中性付近(pH=約4~8)の等電点を示すアミノ酸(以下、中性アミノ酸と称する)とがキレート反応を起こして、固形物からカルシウムイオンを速やかに分離させることができる。特に、中性アミノ酸は水に対する飽和溶解度が高いので、溶液中の中性アミノ酸濃度を高めてキレート反応を促進させることが可能となり、カルシウムイオンの溶出効率を高めることができる。しかも、カルシウムイオンと中性アミノ酸とはキレート反応を起こしているので、炭酸ガスの導入によって、炭酸カルシウムを効率よく析出させると共に、中性アミノ酸を分離回復させることが可能となる。
また、本発明者らは、析出した炭酸カルシウムによって懸濁した中性アミノ酸含有水溶液にマグネシウム塩を添加することにより、炭酸カルシウムの表面のみをマグネシウム塩が被覆して速やかに凝集し肥大化することを見出した。よって、本方法によれば、炭酸カルシウムのみを速やかに凝集させて沈降させることが可能となるので、炭酸カルシウムを迅速に濾過することができる。さらに、炭酸カルシウムが析出した中性アミノ酸含有水溶液は中性を示すため、ポリ塩化アルミニウム等の凝集剤を用いた場合のように中和処理が必要なく、中性アミノ酸が分離回復した中性アミノ酸含有水溶液を効率的に再利用することができる。
このように、カルシウムイオンが溶出した水溶液を再利用しながら炭酸カルシウムを迅速に濾過できる炭酸カルシウムの製造方法を提供できた。
他の特徴構成は、前記凝集工程において、前記固形物に含まれるカルシウムイオンに対する前記塩基性炭酸マグネシウのマグネシウムイオンのモル比は、0.02以上0.25以下である点にある。
本方法のようにカルシウムイオンに対するマグネシウムイオンのモル比を0.02以上0.25以下とすれば、炭酸カルシウムの沈降速度を高めながら、マグネシウム塩の添加量を最小限にすることができる。
本実施形態に係る再生方法のフロー図である。 本実施形態に係る製造装置の概略図である。 アミノ酸含有水溶液を繰り返して使用したときのカルシウムイオンの溶出率(mоl%)と析出率(mоl%)とを示すグラフである。 アミノ酸の等電点とカルシウムイオンの溶出量(mоl/L)との関係を示す図である。 アミノ酸の等電点とカルシウムイオンの溶出量(mоl/L)との関係を示す図である。 凝集した炭酸カルシウム粒子を拡大したSEM写真である。 懸濁液の界面が沈降した距離の経時変化を示す図である。 塩基度と最大沈降速度との関係を示す図である。 凝集した炭酸カルシウム粒子のXRD分析結果を示す図である。 中性アミノ酸含有水溶液の比重の変化を示す比較図である。 炭酸カルシウムのろ過時間を示す比較図である。
以下に、本発明に係る炭酸カルシウムの製造方法の実施形態について、図面に基づいて説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
[炭酸カルシウムの製造方法]
図1に示すように、本実施形態に係る炭酸カルシウムの製造方法は、中性アミノ酸含有水溶液にカルシウムを含む固形物を添加して中性アミノ酸含有水溶液にカルシウムイオンを溶出させる第1溶出工程(溶出工程)と、第1溶出工程でカルシウムイオンが溶出した中性アミノ酸含有水溶液に炭酸ガスを接触させて炭酸カルシウムを析出させる第1析出工程(析出工程)と、炭酸カルシウムが分散した中性アミノ酸含有水溶液にマグネシウム塩を添加することにより炭酸カルシウムを凝集させる第1凝集工程(凝集工程)と、を備えている。また、炭酸カルシウムの製造方法は、炭酸カルシウム及び固形物残渣を回収する第1回収工程と、を備えていると好適である。
さらに、本実施形態に係る炭酸カルシウムの製造方法は、第1回収工程後の中性アミノ酸含有水溶液に新たな固形物を添加して、中性アミノ酸含有水溶液にカルシウムイオンを溶出させる第2溶出工程(溶出工程)と、第2溶出工程でカルシウムイオンが溶出した中性アミノ酸含有水溶液に炭酸ガスを接触させて炭酸カルシウムを析出させる第2析出工程(析出工程)と、中性アミノ酸含有水溶液に分散した炭酸カルシウムにマグネシウム塩を添加することにより炭酸カルシウムを凝集させる第2凝集工程(凝集工程)と、炭酸カルシウム及び固形物残渣を回収する第2回収工程と、を備えていると好適である。この第2溶出工程,第2析出工程及び第2回収工程は、2回以上繰り返し実行することができる。
(固形物)
カルシウムを含む固形物として、例えば、天然鉱物、廃材、製造工程で排出される副産物等が挙げられる。
天然鉱物としては、例えば、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、アルミン酸塩、硫酸塩、水酸化物、塩化物等のそれぞれの単体や水和物等が挙げられる。そのような天然鉱物の具体例としては、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、アルミン酸カルシウム等からなる群から選択される少なくとも1つを主成分とする岩石、あるいは当該岩石の風化物ないし粉砕物等が挙げられる。
また、廃材や製造工程で排出される副産物の具体例としては、セメント水和固形物で固化されたコンクリート、当該コンクリートを含む建築廃材、粉砕物や製鋼工程で排出される副産物の製鋼スラグ、銅精錬スラグ、キュポラスラグ、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、廃棄物焼却で発生するフライアッシュ又はこれらの溶融スラグ、製紙工程で発生するペーパスラッジ、都市ゴミ又は汚泥等が挙げられる。
(中性アミノ酸含有水溶液)
本実施形態における中性アミノ酸含有水溶液とは、中性付近(pH=約4~8)の等電点を示すアミノ酸を含む水溶液を意味する。アミノ酸は、中性アミノ酸のみで構成することが好ましいが、中性アミノ酸の他に必要に応じて、塩基性アミノ酸や酸性アミノ酸を混合させたり、溶液を安定に維持するために通常使用される公知の添加剤等を含有させたりしても良い。尚、中性アミノ酸に塩基性アミノ酸又は/及び酸性アミノ酸を混合させた場合には、中性アミノ酸含有水溶液の等電点が中性付近(pH=約4~8)とするのが好ましい。
また、中性アミノ酸含有水溶液とは、所定量の中性アミノ酸、酸性アミノ酸及び塩基性アミノ酸の少なくとも一つを含有した水溶液にpH調整剤を混合することで、等電点が中性付近(pH=約4~8)となる水溶液でも良い。pH調整剤としては、酸性アミノ酸に塩基性アミノ酸を混合しても良いし、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを混合しても良く、特に限定されない。また、必要に応じて、溶液を安定に維持するために通常使用される公知の添加剤等を含有させても良い。
中性アミノ酸とは、アミノ基及びカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物であって、pHが約5~7に等電点を有するものを意味する。具体的には、生体のタンパク質に含まれる、イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン、トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパラギン、システィン、チロシン、アラニン、グルコサミン、グリシン、プロリン、セリンが挙げられるが、中性アミノ酸含有水溶液をより多く安定して繰り返し使用するのに特に好ましい中性アミノ酸としてはアラニンが挙げられる。塩基性アミノ酸とは、2つ以上のアミノ基を持つ有機化合物であって、アルカリ性側に等電点を有するものを意味し、具体的には、生体のタンパク質に含まれる、リシン、アルギニン、ヒスチジンが挙げられる。酸性アミノ酸とは、2つのカルボキシル基を持つアミノ酸であって、酸性側に等電点を有するグルタミン酸やアスパラギン酸が挙げられる。尚、上述したアミノ酸に限定されず、N-アセチル-D-グルコサミンなどのN保護アミノ酸やC保護アミノ酸を使用しても良い。
中性アミノ酸含有水溶液等に含有させるアミノ酸の量は、中性アミノ酸含有水溶液に添加される固形物の量に依存するものであり、例えば、固形物中に含まれるカルシウムの総モル数のおよそ0.01倍以上の量で添加すれば良いが、固形物の量が一定であればアミノ酸濃度が高い方が好適である。また、アミノ酸の種類に応じて水に対する飽和溶解度が異なっており、中性アミノ酸の飽和溶解度は、酸性アミノ酸又は塩基性アミノ酸に比べて高い傾向にある。このため、水溶液中に含まれるアミノ酸濃度を効率よく高めることができるのは、中性アミノ酸又はpH調整剤を混合して等電点を中性付近とした各種アミノ酸である。
先ず、所定量の中性アミノ酸を含む中性アミノ酸含有水溶液や、例えば、所定量の塩基性アミノ酸と所定量の酸性アミノ酸とを混合して生成される中性アミノ酸含有水溶液を調製する。次いで、第1溶出工程(第2溶出工程も同様、以下単に「溶出工程」と称する)において、調製した中性アミノ酸含有水溶液に対して、カルシウムを含む固形物を添加して、例えば、しばらくの間静置するか、あるいは公知の攪拌装置を用いて攪拌,混合して、カルシウムイオンを中性アミノ酸含有水溶液に溶出させる。
具体的に言うと、例えば、中性アミノ酸に固形物を添加したときのカルシウムイオンの溶出反応は、例えば以下のようなものが想定される。
(1)2HL+Ca(OH) → Ca(HL) 2++2OH
(2)2HL+Ca(OH) → CaL+2H
ここで、Lは、中性アミノ酸の配位子を指す。
これら(1)や(2)から分かるように、固形物に含まれるカルシウムが、アミノ酸のカルボキシル基やアミノ基とキレート反応を起こし、キレート錯体(Ca(HL) 2+、CaL)が生成される。このとき、カルシウムイオン(Ca2+)と結合していた水酸化物イオン(OH)が解離するため、水溶液がアルカリ側にシフトする。
尚、中性アミノ酸含有水溶液の使用量、静置時間、攪拌装置の攪拌速度、攪拌する際の温度、及び攪拌時間などの溶出工程における各種条件に関しては作業者が適宜調節して良いが、例えば、攪拌装置を使用して固形物の溶出工程を実施する場合、攪拌装置の攪拌速度はおよそ300rpm~500rpm、攪拌する際の温度はおよそ10℃~70℃、攪拌時間はおよそ0.5分以上が好適である。
(炭酸ガス)
CO(炭酸ガス)は、純粋な炭酸ガスに限らず、炭酸ガスを含む気体であれば適用できる。例えば、液化天然ガス(LNG),液化石油ガス(LP)等の気体燃料、ガソリン,軽油等の液体燃料、石炭等の固体燃料等を燃焼させて発生する燃焼排ガス等を炭酸ガスとして用いることができる。
第1析出工程(第2析出工程も同様、以下単に「析出工程」と称する)において炭酸ガスを中性アミノ酸含有水溶液に接触させる方法は、公知の方法により行うことができ、特に制限はない。例えば、中性アミノ酸含有水溶液に炭酸ガスをバブリングする(吹き込む)方法、中性アミノ酸含有水溶液と炭酸ガスとを同一容器に封入して振とうする方法等が挙げられる。また、炭酸ガスとして燃焼排ガス等を用いる場合には、中性アミノ酸含有水溶液と接触させる前に吸着フィルタ等を通過させて、塵埃等を除去しても良い。尚、析出工程は任意の温度で実施できるが、温度が高いほど炭酸ガスが溶け込み難くなるため、70℃以下で使用することが好ましい。
析出工程にて炭酸ガスを使用した場合、固形物から溶出したカルシウムイオンと炭酸とが反応して、炭酸カルシウムが生成されて析出する。具体的には、上述の(1),(2)で示した溶出反応後の水溶液に、炭酸ガスを接触させたときの析出反応は、以下のようになる。
(3)Ca(HL) 2++HCO → CaCO+2HL+H
(4)CaL+CO 2- → CaCO+2L
析出工程においてキレート錯体を含有する水溶液に炭酸ガスを吹き込むと、キレート錯体からカルシウムイオンが分離して炭酸カルシウムが生成されると共に、キレート錯体から中性アミノ酸などが分離して、元の中性アミノ酸含有水溶液の状態が回復される。すなわち、中性アミノ酸は、カルシウムを固形物から分離して炭酸カルシウムを生成するための触媒として働き、繰り返し使用できるので有益である。
ところで、炭酸ガスが所望の緩衝能を発揮できる範囲として、第一酸解離定数に対して±1.5の範囲であることが知られている。そこで、本実施形態においては、中性アミノ酸含有水溶液の等電点が、炭酸ガスの第一酸解離定数に対して±1.5の範囲内であるのが好ましい。これは、炭酸ガス((3)、(4)における左辺)の緩衝能範囲と回復するアミノ酸((3)、(4)における右辺)の緩衝能範囲とが重なることでバランスが取れ、炭酸ガスの消費と炭酸カルシウムの析出とが促進されるためである。
炭酸ガスの第一酸解離定数とは、HCO→HCO +HとなるときのpHであり、pKa1=6.35となる。このため、中性アミノ酸含有水溶液の等電点は、4.75~7.85の範囲内であることが好ましい。尚、アミノ酸の緩衝能範囲が等電点から±1.5であれば、アミノ酸はある程度の緩衝能を発揮するので、炭酸ガスとアミノ酸との緩衝能範囲が重なるよう中性アミノ酸含有水溶液の等電点は、約4~8の範囲であれば良い。
析出工程にて析出した炭酸カルシウムは、中性アミノ酸含有水溶液に分散しているため、中性アミノ酸含有水溶液が懸濁液となっている(図6の添加直後参照)。そこで、その後の第1凝集工程において、炭酸カルシウムが分散した中性アミノ酸含有水溶液にマグネシウム塩を添加して、炭酸カルシウムを凝集させる第1凝集工程(第2凝集工程も同様、以下単に「凝集工程」と称する)を行う。これは、析出した炭酸カルシウムによって懸濁した中性アミノ酸含有水溶液にマグネシウム塩を添加することにより、炭酸カルシウムの表面のみをマグネシウム塩が被覆して速やかに凝集し肥大化することを、本発明者らが見出したためである。これにより、炭酸カルシウムを速やかに凝集させて沈降させることができる。
マグネシウム塩としては、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム等が用いられる。特に、炭酸カルシウムの凝集効果が高い炭酸マグネシウムが好ましい。
その後の第1回収工程(第2回収工程も同様、以下単に「回収工程」と称する)において、濾過等の公知の方法により炭酸カルシウムを回収することができる。本実施形態では、凝集工程において炭酸カルシウムを凝集させて沈降させているので、濾過時間を極めて短縮できる。回収された炭酸カルシウムは、例えば、ショットブラスト等の防爆材(防火材)、又は、製紙、顔料、塗料、プラスチック、ゴム、織編物等の産業において充填材として利用することができる。
(装置構成)
図2に示すように、固形物残渣の再生方法に用いられる再生装置は、反応容器1、攪拌機2、反応容器1内の溶液の温度を調整する水浴槽3、流量調整器4,5、混合装置6、計測計7、計算機8を備えている。
反応容器1では、中性アミノ酸含有水溶液を投入した後、この中性アミノ酸含有水溶液に所定量の固形物を投入して混合水溶液が調製される。そして、攪拌機2を用いて所定の回転数(例えば300rpm)で所定時間(例えば10分間)混合水溶液を攪拌して、固形物からカルシウムイオンを溶出させる(溶出工程)。このとき、反応容器1の温度は、常温であることが好ましい。この溶出工程の間、計測計7によって反応容器1内の混合水溶液中のpH、酸化還元電位、温度、カルシウムイオン濃度(Ca2+濃度)を計測する。そして、計算機8を用いて、反応容器1に投入する前の固形物に含まれる組成に対して、溶出したカルシウムイオン濃度を演算する。
また、炭酸ガスとして炭酸ガス(CO)と窒素(N)ガスとの混合ガスを用い、炭酸ガスと窒素ガスとを、それぞれ流量調整器4,5で流量を調整しつつ、混合装置6において所定の混合比で混合して反応容器1内に供給する。これによって、カルシウムイオンが溶出した中性アミノ酸含有水溶液に炭酸ガスを接触させて炭酸カルシウムを析出させる(析出工程)。そして、析出した炭酸カルシウムを含む中性アミノ酸含有水溶液にマグネシウム塩を添加して炭酸カルシウムを凝集させ、沈降させる(凝集工程)。次いで、カルシウムイオンが溶出した固形物残渣を取り出すと共に、沈降した炭酸カルシウムを濾過により回収し、残りの濾液(中性アミノ酸含有水溶液)を採取する(回収工程)。この濾液に、新たな固形物を投入し、上述した溶出工程,析出工程,凝集工程及び回収工程というこの一連のプロセスを複数回繰り返す。
(実施例1)
中性アミノ酸含有水溶液を繰り返して使用した場合に、その中性アミノ酸含有水溶液によりカルシウムの抽出能力が維持されるか否かを確認するため、図2に示す装置を用いて、同じ中性アミノ酸含有水溶液に対して、溶出工程、析出工程、及び回収工程という一連のプロセスを繰り返し実施し、各プロセスにおけるカルシウムイオンの溶出率と析出率とを調べた。
中性アミノ酸としてDL-アラニン2.40gを含有する中性アミノ酸含有水溶液(100mL)を調製し、固形物として、セメント(化学分析用ポルトランドセメント、(社)セメント協会、211R化学分析用標準試料)2.40gを添加して混合水溶液を調製し、実施例1と同様に10分間攪拌してカルシウムイオンを溶出させた(溶出工程)。尚、このときのセメント中のCaOのモル数:添加したDL-アラニンのモル数=1:1とした。
この溶出工程の間、計測計7によって反応容器1内の混合水溶液のpH、酸化還元電位、温度を測定することによって、カルシウムイオンの溶出率(Ca溶出率:混合水溶液中のCaOの物質量(モル)/固形物中のCaOの物質量(モル)×100(%))を調べた。
次いで、混合水溶液中の固形物残渣を取り出して濾液を採取し、この濾液に対して、模擬燃焼排ガスを導入してバブリングして炭酸カルシウムを析出させた(析出工程)。
模擬燃焼排ガスは、炭酸ガス(CO)と窒素(N)ガスとの混合ガスを用いた。模擬燃焼排ガスは、炭酸ガスと窒素ガスとを、それぞれ流量調整器4,5で流量を調整しつつ、混合装置6において所定の混合比で混合して供給した。本実施例では、模擬燃焼排ガスの組成を10vol%CO+90vol%Nとして、1リットル/分で90分間導入した。
次いで、析出した炭酸カルシウムを吸引濾過により回収して濾液(中性アミノ酸含有水溶液)を採取した(回収工程)。回収した炭酸カルシウムを乾燥して計量し、カルシウムイオンの析出率(Ca析出率:溶出工程で溶出したカルシウムイオンの量に対する炭酸カルシウム中のカルシウムの割合)を調べた。
次いで、採取した濾液(中性アミノ酸含有水溶液)に対して、別の固形物としてセメント2.40gを再び添加して、上述と同様に第2の溶出工程、析出工程、回収工程という一連のプロセスを実施した。このようにして、本実施例では、同じ中性アミノ酸含有水溶液に対して、溶出工程、析出工程、回収工程というこの一連のプロセスを5回繰り返して実施した。
各プロセスにおけるカルシウムイオンの溶出率(Ca溶出率)と析出率(Ca析出率)の結果を図3に示す。図3に示すように、多少のばらつきはあるものの、同じアミノ酸含有水溶液を少なくとも5回繰り返して使用したとしても、Ca溶出率の大きな低下は見られなかった。よって、中性アミノ酸含有水溶液は、固形物から炭酸カルシウムを析出させる触媒として繰り返し使用できることが確認できた。
(実施例2)
本実施例では、析出工程において塩を析出させる前段階である、固形物からカルシウムイオンを溶出させる量について、酸性ガスの第一酸解離定数(pKa1)の±1.5の範囲内に等電点を有するアミノ酸が、他のアミノ酸に比べて優位であることを確認する。
本実施例では、炭酸ガスの第一酸解離定数の±1.5の範囲内に等電点を有するアミノ酸(L-システィン、L-アラニン、DL-アラニン、L-プロリン、グリシン)や、他のアミノ酸(L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、L-アルギニン)を含有するアミノ酸含有水溶液100mLを、各種アミノ酸ごとに調整した。次いで、セメント及びスラグのそれぞれに含まれるCaOの物質量(モル)と各種アミノ酸の物質量(モル)との比率を1:1とし、実施例1と同様の溶出工程により、固形物を投入してから10分経過後の混合水溶液中の溶出Ca濃度(mоl/L)を測定した。
この測定した溶出Ca濃度(mоl/L)を、各種アミノ酸の飽和溶解度(1Lの水に対して飽和状態となるときのアミノ酸の物質量)に換算して、各種アミノ酸の等電点(pH)とカルシウムイオンの溶出量(mоl/L)との関係をプロットした(図4~図5)。図4に示すように、固形物がセメントの場合、炭酸ガスの第一酸解離定数(pKa1=6.35)の近傍(概ねpH=4~8)に等電点を持つアミノ酸では、他のアミノ酸に比べてカルシウムイオンの溶出量が高いことが分かる。一方、pH=4~8より酸性側又はアルカリ性側においては、カルシウムイオンの溶出量が少ない。また、図5に示すように、固形物がスラグの場合においても同様の傾向が見られた。
これは、中性付近に等電点を持つアミノ酸の飽和溶解度は、酸性アミノ酸又は塩基性アミノ酸に比べて高い傾向にあるからである。すなわち、カルシウムイオンの溶出率が小さくても、アミノ酸含有水溶液に溶解できるアミノ酸の飽和溶解度が大きければ、カルシウムイオンの溶出量の絶対値が高くなる。このため、後の析出工程で炭酸ガスを接触させると、カルシウムイオンの溶出量に比例して塩の析出量は増大する。さらに、中性付近に等電点を持つアミノ酸の緩衝能範囲は、炭酸ガスの第一酸解離定数の±1.5の範囲と重なるので、塩の析出とアミノ酸の分離回復を促進させる。よって、アミノ酸含有水溶液の等電点が、炭酸ガスの第一酸解離定数の±1.5の範囲内にあることで、二酸化炭素の消費量を増大させることができる。
(実施例3)
図6を用いて、炭酸カルシウムが炭酸マグネシウムによって凝集されることを検証する。
1.7mоl/LのDL-アラニンを含有する飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物としてCaOを添加して混合水溶液(メスシリンダー100ml)を調製した。飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物を添加(浸漬)してCaOを全量溶解させた後、炭酸ガスを導入し得られた炭酸カルシウム(Ca濃度0.8mоl)に対して、塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO・Mg(OH)・5HO)をMgCO換算で0.1mоl(Mg2+/Ca2+=0.125)添加し、室温で一定時間静置した。
図6に示すように、混合水溶液の上澄み部と懸濁部との界面が時間の経過と共に降下している(上の写真参照)。炭酸カルシウム粒子の表面SEM写真(下の写真参照、凝集体)より明らかなように、炭酸カルシウムの表面を炭酸マグネシウムが被覆して凝集体が形成され、時間の経過と共に凝集体が肥大化している。この結果から、炭酸カルシウムの表面を炭酸マグネシウムが被覆した凝集体の体積が増加したことによって、炭酸カルシウムの沈降速度が増加することが理解される。
(実施例4)
図7~図9を用いて、炭酸マグネシウムの沈降速度を最大化できる、固形物に含まれるカルシウムイオンに対するマグネシウム塩のマグネシウムイオンのモル比(Mg2+/Ca2+、以下「Mg/Ca」と称する)について検証する。
図7の例では、1.7mоl/LのDL-アラニンを含有する飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物としてCaOを添加して混合水溶液(メスシリンダー100ml)を調製した。飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物を添加(浸漬)してCaOを全量溶解させた後、炭酸ガスを導入し得られた炭酸カルシウム(Ca濃度0.8mоl)に、塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO・Mg(OH)・5HO)をMgCO換算で0.01mоl,0.05mоl及び0.1mоlの3種類添加し、室温で一定時間静置した。また、比較例として、炭酸ガスを導入して得られた炭酸カルシウム(Ca濃度0.8mоl)をそのまま室温で一定時間静置した。
図7には、混合水溶液の上澄み部と懸濁部との界面が移動した距離(沈降距離)の経時変化が示されている。上澄み部と懸濁部との界面の沈降距離(炭酸カルシウムの沈降距離)は、塩基性炭酸マグネシウムの添加量が0.05mоl(Mg/Ca=0.0625)及び0.1mоl(Mg/Ca=0.125)のときに急激に増加し、約120分~200分で炭酸カルシウムの沈降が終了した。一方、塩基性炭酸マグネシウムの添加量が0.01mоl(0.0125)のときは、炭酸マグネシウムを添加しない場合と同様に、沈降距離が緩やかに増大し、1200分で炭酸カルシウムの沈降が終了した。この結果から、Mg/Caが0.02以上であれば、炭酸カルシウムの沈降速度を高めることができる点が検証された。
図8の例では、1.7mоl/LのDL-アラニンを含有する飽和中性アミノ酸含有水溶液に、固形物としてCa濃度が0.4mоl,0.6mоl及び0.8mоlのCaOを3種類添加して混合水溶液(メスシリンダー100ml)を調製した。飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物を添加(浸漬)してCaOを全量溶解させた後、炭酸ガスを導入し得られた炭酸カルシウムに塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO・Mg(OH)・5HO)をMgCO換算で0.01mоl,0.05mоl及び0.1mоlの3種類添加し、室温で一定時間静置した。つまり、Ca濃度0.4mоlに対してMg/Ca=0.025,0.125及び0.25の3種類、Ca濃度0.6mоlに対してMg/Ca=0.017,0.083及び0.167の3種類、Ca濃度0.8mоlに対してMg/Ca=0.0125,0.0625及び0.125の3種類となる。
図8には、混合水溶液の上澄み部と懸濁部との界面が移動する最大沈降速度が示されている。図8に示すように、Ca濃度0.6mоlに対してMg/Ca=0.017のときとCa濃度0.8mоlに対してMg/Ca=0.0125のときは、界面の最大沈降速度が小さいため、炭酸カルシウムの沈降速度が小さく、炭酸カルシウムの沈降時間を要することが分かる。一方、それ以外のMg/Ca(0.02以上)であれば、炭酸カルシウムの沈降速度を高めることができる。この結果から、Mg/Caが0.02以上0.25以下であれば、炭酸カルシウムの沈降速度を高めることができる点が検証された。尚、Ca濃度0.4mоlに対してMg/Ca=0.25、Ca濃度0.6mоlに対してMg/Ca=0.167、Ca濃度0.8mоlに対してMg/Ca=0.125とした場合でも、Ca濃度0.4mоlに対してMg/Ca=0.125、Ca濃度0.6mоlに対してMg/Ca=0.083、Ca濃度0.8mоlに対してMg/Ca=0.0625とした場合に対して最大沈降速度に変化がない(又は最大沈降速度が低下している)こと。このため、炭酸マグネシウムを節約する観点から、Mg/Caが0.02以上0.125以下であることが望ましい。
図9の上図には、Ca濃度0.8mоlに対してMgCO換算で0.1mоl(Mg/Ca=0.125)添加したときに得られた炭酸マグネシウム粒子のXRD(X線回折分析)の解析結果が示されている。また、図9の下図には、Ca濃度0.8mоlに対して炭酸マグネシウムを添加しないときのXRD(X線回折分析)の解析結果が示されている。図9の上図には炭酸マグネシウムのピーク値が出現していることから、混合水溶液に含まれる炭酸カルシウム粒子の表面を炭酸マグネシウムが被覆して凝集体が形成されていることが理解できる。尚、凝集工程で得られた炭酸カルシウム粒子は、ヴァテライトが主成分で、カルサイトや炭酸マグネシウムが微量含まれていた。
(実施例5)
図10を用いて、凝集剤として炭酸マグネシウムを用いた場合は、従来の凝集剤(ポリ塩化アルミニウム(PAC))と比べて炭酸カルシウムの沈降効果が高いことを検証する。尚、図10に示す横軸(時間)は、底を10とする対数表示である。
1.7mоl/LのDL-アラニンを含有する飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物としてCaOを添加して混合水溶液を調製した。飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物を添加(浸漬)してCaOを全量溶解させた後、炭酸ガスを導入し得られた炭酸カルシウム(Ca濃度0.4mоl)に、塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO・Mg(OH)・5HO)をMgCO換算で0.04mоl(Mg/Ca=0.1)添加した本実施例と、ポリ塩化アルミニウム(PAC)を40ppm添加した比較例とを共に、メスシリンダーを用いて100ccの懸濁液を室温で一定時間静置した。
図10には、中性アミノ酸含有水溶液の上澄み部(メスシリンダーの90ccの位置)の比重を計測した結果が示されている。同図より、凝集剤として炭酸マグネシウムを用いた場合の本実施例は、ポリ塩化アルミニウム(PAC)を用いた比較例に比べて60分以上で中性アミノ酸含有水溶液の比重が小さくなっていることが分かる。これにより、PACを用いた比較例は炭酸カルシウムを速やかに沈降させることが可能であるが、炭酸カルシウムの沈降量は本実施例に比べて小さいことが理解できる。よって、本実施例のように炭酸マグネシウムを凝集剤として用いた方が、より多くの炭酸カルシウムを沈降させることができる。
(実施例6)
図11を用いて、凝集剤として炭酸マグネシウムを用いた場合は濾過時間を短縮できることを検証する。
1.7mol/LのDL-アラニンを含有する飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物としてCaOを添加して混合水溶液を調製した。飽和中性アミノ酸含有水溶液に固形物を添加(浸漬)してCaOを全量溶解させた後、炭酸ガスを導入し得られた炭酸カルシウム(Ca濃度0.4mоl)に、本実施例として、塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO・Mg(OH)・5HO)をMgCO換算で0.01mоl(Mg/Ca=0.025),0.05mоl(Mg/Ca=0.125)及び0.1mоl(Mg/Ca=0.25)の3種類添加し、室温で60分静置した。また、比較例として、炭酸ガスを導入し得られた炭酸カルシウム(Ca濃度0.4mоl)をそのまま室温で60分静置した。次いで、炭酸マグネシウムにより凝集した炭酸カルシウムが含まれる中性アミノ酸含有水溶液100mlをガラス濾過機で濾過し、濾過時間を測定した。
図11に示されるように、炭酸マグネシウムを添加しない比較例は濾過時間として15分要したが、炭酸カルシウムを添加した本実施例は濾過時間として1.1分~1.6分(濾過時間が比較例に比べて10分の1)に短縮された。これは、炭酸カルシウム粒子が炭酸マグネシウムによって肥大化され、比較例に比べて濾過フィルタの目詰まりを抑制できたため、短時間で炭酸カルシウムを濾過できたと推測される。
本発明は、炭酸カルシウムを凝集させて濾過する方法に利用可能である。
1 反応容器
2 攪拌機
3 水浴槽
4 流量調整器
5 流量調整器
6 混合装置
7 計測計
8 計算機

Claims (2)

  1. DL-アラニンを含有する中性アミノ酸含有水溶液にカルシウムを含む固形物を添加して、カルシウムイオンを溶出させる溶出工程と、
    前記溶出工程で前記カルシウムイオンが溶出した前記中性アミノ酸含有水溶液に炭酸ガスを導入して炭酸カルシウムを析出させる析出工程と、
    前記炭酸カルシウムが分散した前記中性アミノ酸含有水溶液に塩基性炭酸マグネシウムを添加することにより前記炭酸カルシウムを凝集させる凝集工程と、を備えた炭酸カルシウムの製造方法。
  2. 前記凝集工程において、前記固形物に含まれるカルシウムイオンに対する前記塩基性炭酸マグネシウのマグネシウムイオンのモル比は、0.02以上0.25以下である請求項1に記載の炭酸カルシウムの製造方法。
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