JP7189961B2 - 鋼管用ねじ継手 - Google Patents

鋼管用ねじ継手 Download PDF

Info

Publication number
JP7189961B2
JP7189961B2 JP2020549975A JP2020549975A JP7189961B2 JP 7189961 B2 JP7189961 B2 JP 7189961B2 JP 2020549975 A JP2020549975 A JP 2020549975A JP 2020549975 A JP2020549975 A JP 2020549975A JP 7189961 B2 JP7189961 B2 JP 7189961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thread
pin
male
wedge
box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020549975A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020075365A1 (ja
Inventor
洋介 奥
貞男 堂内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Vallourec Oil and Gas France SAS
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Vallourec Oil and Gas France SAS
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Vallourec Oil and Gas France SAS, Nippon Steel Corp filed Critical Vallourec Oil and Gas France SAS
Publication of JPWO2020075365A1 publication Critical patent/JPWO2020075365A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7189961B2 publication Critical patent/JP7189961B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B17/00Drilling rods or pipes; Flexible drill strings; Kellies; Drill collars; Sucker rods; Cables; Casings; Tubings
    • E21B17/02Couplings; joints
    • E21B17/04Couplings; joints between rod or the like and bit or between rod and rod or the like
    • E21B17/042Threaded
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L15/00Screw-threaded joints; Forms of screw-threads for such joints
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L15/00Screw-threaded joints; Forms of screw-threads for such joints
    • F16L15/06Screw-threaded joints; Forms of screw-threads for such joints characterised by the shape of the screw-thread

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Description

本開示は、鋼管用ねじ継手に関する。
例えば、油井や天然ガス井等(以下、総称して「油井」ともいう)の試掘又は生産、オイルサンドやシェールガス等の非在来型資源の開発、二酸化炭素の回収や貯留(CCS(Carbon dioxide Capture and Storage))、地熱発電、あるいは温泉等では、油井管と呼ばれる鋼管が用いられる。鋼管同士の連結には、ねじ継手が用いられる。
この種の鋼管用ねじ継手の形式は、カップリング型とインテグラル型とに大別される。カップリング型の場合、連結対象の一対の管材のうち、一方の管材が鋼管であり、他方の管材がカップリングである。この場合、鋼管の両端部の外周に雄ねじが形成され、カップリングの両端部の内周に雌ねじが形成される。そして、鋼管の雄ねじがカップリングの雌ねじにねじ込まれ、これにより両者が締結されて連結される。インテグラル型の場合、連結対象の一対の管材がともに鋼管であり、別個のカップリングを用いない。この場合、鋼管の一端部の外周に雄ねじが形成され、他端部の内周に雌ねじが形成される。そして、一方の鋼管の雄ねじが他方の鋼管の雌ねじにねじ込まれ、これにより両者が締結されて連結される。
一般に、雄ねじが形成された管端部の継手部分は、雌ねじに挿入される要素を含むことから、「ピン」と称される。一方、雌ねじが形成された管端部の継手部分は、雄ねじを受け入れる要素を含むことから、「ボックス」と称される。これらのピン及びボックスは、管材の端部であるため、いずれも管状である。
例えば大深度の油井に用いられるねじ継手に対しては、浅い部分では油井管の自重による大きな引張荷重が負荷され、深い部分では熱膨張による大きな圧縮荷重が負荷される。
米国再発行特許第30647号明細書(特許文献1)、米国特許第6158785号明細書(特許文献2)、及び国際公開WO2015/194193号(特許文献3)は、楔形ねじを用いたねじ継手を開示する。楔形ねじのねじ山幅は螺旋方向に沿って徐々に変化する。楔形ねじは、ダブテイル形とも称され、高いトルク性能を得ることができる。しかし、特許文献1~3のいずれにも楔形ねじのねじ山幅の変化率は全く記載されていない。
特表2012-512347号公報(特許文献4)もまた、楔形ねじを用いたねじ継手を開示する。雄ねじ領域の両端付近では、雄スタビングフランク間のリード及び雄ロードフランク間のリードはともに一定である。同様に、雌ねじ領域の両端付近でも、雌スタビングフランク間のリード及び雌ロードフランク間のリードはともに一定である。したがって、ねじ領域の両端付近では、ねじ山幅は一定である。ロードフランク間のリードとスタビングフランク間のリードとの間に差があることは認められるが、その差の具体的な数値は全く記載されていない。
本明細書は、以下の先行技術文献を引用により援用する。
米国再発行特許第30647号明細書 米国特許第6158785号明細書 国際公開WO2015/194193号 特表2012-512347号公報
開示の概要
楔形ねじの荷重面及び挿入面は負のフランク角を有するため、楔形ねじは締結時にかしめ合うことで高いトルク性能を発揮する。また、楔形ねじは、締結を容易にするために、ねじ山幅がピン又はボックスの先端に近づくに連れて狭くされることがある。言い換えれば、荷重面ピッチと挿入面ピッチとの間に差がある。このピッチ差は「デルタリード」と呼ばれる。デルタリードは、ピン及びボックスの先端付近のねじ山幅を決定する。
ねじピッチの絶対値による影響を考慮し、デルタリードに代えて、「ウェッジ比(Wedge Ratio)」が用いられることもある。ウェッジ比は、デルタリードを荷重面ピッチで除したもので、荷重面ピッチに対するデルタリードの比率としてパーセンテージで表示される。
ウェッジ比が大きいということは、ねじ山幅の減少率も大きいことを意味する。ウェッジ比が大きいと、ねじ山幅がピン及びボックスの先端付近で狭くなる。ねじ山幅が狭いと、大きな引張荷重がかかったとき、楔形ねじが耐えきれず、ねじ山そのものが破壊される可能性がある。そのため、ウェッジ比の設定には注意が必要である。以下、楔形ねじが引張荷重に耐えうる性能を「引張性能」という。
上記特許文献4(特表2012-512347号公報)は、ウェッジ比の適正化を開示する。しかし、ウェッジ比が引張性能に加えてトルク性能に及ぼす影響を評価した文献は存在しない。
本開示の目的は、高いトルク性能と高い引張性能を両立できる鋼管用ねじ継手を提供することである。
本発明者らは、トルク性能及び引張性能をともに向上させる適正なウェッジ比について鋭意検討を重ねた結果、ウェッジ比を変化させることにより高いトルク性能と高い引張性能を両立できることを見出した。
本開示に係る鋼管用ねじ継手は、管状のピンと、管状のボックスとを備える。管状のピンは、鋼管の一方の先端部に形成される。管状のボックスは、ピンが挿入されてピンと締結される。ピンは、雄ねじを含む。雄ねじは、ピンの外周に形成され、楔形ねじで構成される。ボックスは、雌ねじを含む。雌ねじは、雄ねじに対応し、ボックスの内周に形成され、楔形ねじで構成される。ねじ継手は、次の式(1)を満たす。
3%≦(LP-SP)/LP≦8% (1)
式(1)中、LPは雄ねじの荷重面間のピッチである。SPは雄ねじの挿入面間のピッチである。
図1は、実施の形態に係る鋼管用ねじ継手の管軸方向に沿った縦断面図である。 図2は、図1中の雄ねじ及び雌ねじを拡大した縦断面図である。 図3は、荷重面ピッチが8.64mmの場合におけるウェッジ比と降伏トルクとの関係を示すグラフである。 図4は、荷重面ピッチが10.8mmの場合におけるウェッジ比と降伏トルクとの関係を示すグラフである。 図5は、荷重面ピッチが7.2mmの場合におけるウェッジ比と降伏トルクとの関係を示すグラフである。 図6は、荷重面ピッチが8.64mmの場合におけるウェッジ比と相当塑性ひずみとの関係を示すグラフである。 図7は、荷重面ピッチが10.8mmの場合におけるウェッジ比と相当塑性ひずみとの関係を示すグラフである。 図8は、荷重面ピッチが7.2mmの場合におけるウェッジ比と相当塑性ひずみとの関係を示すグラフである。
本実施の形態に係る鋼管用ねじ継手は、管状のピンと、管状のボックスとを備える。管状のピンは、鋼管の一方の先端部に形成される。管状のボックスは、ピンが挿入されてピンと締結される。ピンは、雄ねじを含む。雄ねじは、ピンの外周に形成され、楔形ねじで構成される。ボックスは、雌ねじを含む。雌ねじは、雄ねじに対応し、ボックスの内周に形成され、楔形ねじで構成される。ねじ継手は、次の式(1)を満たす。
3%≦(LP-SP)/LP≦8% (1)
式(1)中、LPは雄ねじの荷重面間のピッチである。SPは雄ねじの挿入面間のピッチである。
好ましくは、上記ねじ継手は、次の式(2)を満たす。
4%≦(LP-SP)/LP≦7% (2)
上記ねじ継手は、次の式(3)を満たしていてもよい。
-10度≦α≦-1度 (3)
式(3)中、αは雄ねじの荷重面及び挿入面のフランク角である。
雄ねじ及び雌ねじは、完全ねじで構成される完全ねじ部を含んでいてもよい。完全ねじ部は、鋼管の軸方向において、40~60mmの長さを有していてもよい。
以下、図面を参照し、本実施の形態に係る鋼管用ねじ継手を説明する。図中同一及び相当する構成には同一の符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
図1を参照して、本実施形態に係る鋼管用ねじ継手1は、管状のピン10と、管状のボックス20とを備える。ピン10は、鋼管2の一方の先端部に形成される。ボックス20は、ピン10が挿入されてピン10と締結される。以下、鋼管2の先端部以外の部分を特に「鋼管本体」という場合がある。
ピン10は、雄ねじ11を含む。雄ねじ11は、ピン10の外周に形成される。ボックス20は、雌ねじ21を含む。雌ねじ21は、雄ねじ11に対応し、ボックス20の内周に形成される。より具体的には、雄ねじ11は、ピン10の外周に螺旋状に形成される。雌ねじ21は、ボックス20の内周に螺旋状に形成される。雄ねじ11及び雌ねじ21は、テーパねじで構成される。雄ねじ11及び雌ねじ21はまた、楔形ねじで構成される。
図2を参照して、雄ねじ11の荷重面111及び雌ねじ21の荷重面211は、フランク角αを有する。雄ねじ11の挿入面112及び雌ねじ21の挿入面212は、フランク角βを有する。フランク角αは、管軸(鋼管2の軸)TAに垂直な平面VPに対する荷重面111,211の角度である。フランク角βは、管軸TAに垂直な平面VPに対する挿入面112,212の角度である。荷重面111,211又は挿入面112,212が平面VPと平行な場合、フランク角は0度である。雄ねじ11の荷重面111が平面VPよりもピン10の先端側に傾倒している場合(言い換えれば、雌ねじ21の荷重面211が平面VPよりもボックス20の先端側に傾倒している場合)、荷重面111,211のフランク角αは正である。反対に、雄ねじ11の荷重面111が平面VPよりもピン10の鋼管本体側に傾倒している場合(言い換えれば、雌ねじ21の荷重面211が平面VPよりもボックス20の鋼管本体側に傾倒している場合)、荷重面111,211のフランク角αは負である。また、雄ねじ11の挿入面112が平面VPよりもピン10の鋼管本体側に傾倒している場合(言い換えれば、雌ねじ21の挿入面212が平面VPよりもボックス20の管本体側に傾倒している場合)、挿入面112,212のフランク角は正である。反対に、雄ねじ11の挿入面112が平面VPよりもピン10の先端側に傾倒している場合(言い換えれば、雌ねじ21の挿入面212が平面VPよりもボックス20の先端側に傾倒している場合)、挿入面112,212のフランク角は負である。楔形ねじのフランク角α及びβはいずれも負である。
特に限定されないが、雄ねじ11及び雌ねじ21は全て完全ねじで構成され、不完全ねじは存在しないのが好ましい。全てのねじ11,21を完全ねじで構成すれば、雄ねじ11と雌ねじ21の接触面積が増加し、トルク性能が向上する。完全ねじ部(完全ねじで構成される雄ねじ11及び雌ねじ21)の長さは、例えば40~60mmである。
鋼管用ねじ継手1は、次の式(1)を満たす。
3%≦(LP-SP)/LP≦8% (1)
好ましくは、鋼管用ねじ継手1は、次の式(2)を満たす。
4%≦(LP-SP)/LP≦7% (2)
式(1)及び(2)中、LPは雄ねじ11の荷重面111間のピッチ(以下、「荷重面ピッチ」という。)である。SPは雄ねじ11の挿入面112間のピッチ(以下、「挿入面ピッチ」という。)である。(LP-SP)/LPはウェッジ比を表す。荷重面ピッチLPは、雌ねじ21の荷重面211間のピッチと等しい。挿入面ピッチSPは、雌ねじ21の挿入面212間のピッチと等しい。
すなわち、ウェッジ比の上限は8%、好ましくは7%である。ウェッジ比の下限は3%、好ましくは4%である。
鋼管用ねじ継手1は、次の式(3)を満たす。
-10度≦α≦-1度、かつ、-10度≦β≦-1度 (3)
式(3)中、αは雄ねじ11の荷重面111のフランク角である。βは雄ねじ11の挿入面112のフランク角である。雄ねじ11の荷重面111のフランク角αは、雄ねじ11の挿入面112のフランク角βと同じであってもよく、又は異なっていてもよい。雄ねじ11の荷重面111のフランク角αは、雌ねじ21の荷重面211のフランク角αと実質的に同じである。雄ねじ11の挿入面112のフランク角βは、雌ねじ21の挿入面212のフランク角βと実質的に同じである。
厳密には、荷重面ピッチLP、挿入面ピッチSP、及びフランク角α,βは、締結前の値が用いられる。
本実施の形態は、雄ねじ11及び雌ねじ21を楔形ねじで構成し、かつ、そのウェッジ比を3~8%に設定しているため、高いトルク性能と高い引張性能を両立することができる。
ねじ継手1は、カップリング型でもインテグラル型でもよい。カップリング型ねじ継手は、2つのピンと、カップリングとを備える。一方のピンは、一方の鋼管の先端部に形成される。他方のピンは、他方の鋼管の先端部に形成される。カップリングは、2つのボックスを含む。一方のボックスは、カップリングの一方端部に形成される。他方のボックスは、カップリングの他方端部に形成される。一方のボックスは、一方のピンが挿入されて一方のピンと締結される。他方のボックスは、一方のボックスの反対側に形成され、他方のピンが挿入されて他方のピンと締結される。一方、インテグラル型ねじ継手は、2本の鋼管を互いに接続するためのものであり、ピンと、ボックスとを備える。インテグラル型ねじ継手では、一方の鋼管がピンを備え、他方の鋼管2がボックスを備える。
以上、実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。
本実施の形態の効果を検証するため、有限要素法(FEM)によってトルク性能及び引張性能を評価した。評価対象を楔型ねじ継手とし、以下の鋼管を用いた。
サイズ:9-5/8インチ(管本体外径:244.48mm、管本体内径:216.8mm)
材料:API規格の油井管材料L80(公称耐力YS=552MPa(80ksi))
ねじテーパ:1/12
ねじ長さ:50mm(ピン)、60mm(ボックス)
ねじ高さ:1.8mm
フランク角:-5度(荷重面及び挿入面の両方とも)
荷重面ピッチ:7.2mm、8.64mm、又は10.8mm
ウェッジ比:2~10%
挿入面ピッチ:ウェッジ比に応じて逆算
評価対象のねじ継手は、図1に示されるように、雄ねじ11及び雌ねじ21のみで構成される。雄ねじ11及び雌ねじ21は全て楔形ねじかつ完全ねじで構成される。
表1は、解析に供試した27種類のねじ継手(サンプル)の寸法等を示す。
Figure 0007189961000001
解析の際には、図1に示されるねじ継手1をベースにして、雄ねじ11及び雌ねじ21の寸法を変更し、トルク性能及び引張性能を評価した。
[トルク性能の評価]
トルク性能については、締結トルク線図において締結トルクが降伏し始める値MTV(Maximum Torque Value)を降伏トルクと定義し、その値で評価した。
[引張性能の評価]
引張性能については、ねじ継手1が降伏する引張荷重と同等の荷重を締結されたねじ継手に負荷し、雄ねじ11及び雌ねじ21の中で最も先端側に位置するねじの荷重面111,211及び挿入面112,212の付け根部分に生じる相当塑性ひずみの最大値で評価した。本発明者らの実管試験からの経験上、相当塑性ひずみが0.08程度になると、ねじ山が破壊するリスクが高くなる。そのため、相当塑性ひずみの閾値を0.08として、これよりも低い値であれば引張性能に優れると評価した。ただし、さらに安全側に余裕を見て、相当塑性ひずみの閾値を0.070としてもよい。
[解析結果]
図3~図5は、有限要素解析で得た降伏トルクの値を示す。横軸にウェッジ比、縦軸にそれに対応するMTVの値をプロットした。ねじピッチに関係なく、MTVはウェッジ比に応じて増加し、特に2~3%の領域で最も上昇した。図3及び図5で確認できる通り、ウェッジ比が9%付近でMTVが最大になり、その後、下降に転じた。
トルク性能が増加した要因として以下の点が考えられる。ウェッジ比が高いと、ピン10の先端付近でねじ山幅が狭くなり、ねじ山幅が狭いピン10をねじ山幅が広いボックス20で締付けることにより、高い接触圧が発生したためと考えられる。
図6~図8は、前述した通り、引張荷重を締結されたねじ継手1にかけたときに生じる相当塑性ひずみの最大値とウェッジ比との関係を示すグラフである。この相当塑性ひずみは、雄ねじ11及び雌ねじ21の中で最も先端側に位置するねじの荷重面111,211及び挿入面112,212の付け根部分に生じるものである。
図6に示されるように、荷重面ピッチLP=8.64mmの場合、ウェッジ比が9%以上になると、雄ねじに生じる相当塑性ひずみの最大値が0.070を超え、ウェッジ比が10%になると、相当塑性ひずみの最大値が0.080を超えることが判明した。
図7に示されるように、荷重面ピッチLP=10.8mmの場合、ウェッジ比が10%になっても、相当塑性ひずみが0.070に達しなかった。ただし、ウェッジ比が高くなるに連れて雄ねじに生じる相当塑性ひずみが急激に上昇する傾向が認められた。
図8に示されるように、荷重面ピッチLP=7.2mmの場合、ウェッジ比が9%以上になると、雄ねじに生じる相当塑性ひずみの最大値が0.080を超え、ウェッジ比が10%になると、雄ねじ及び雌ねじともに、0.080を超え、ねじが破壊される可能性が高くなることが判明した。
上記結果より、トルク性能を向上するには、ウェッジ比は高いほど良い。しかし、前述の通り、ウェッジ比が高すぎると、ピン(雄ねじ)及び/又はボックス(雌ねじ)の先端付近のねじ山が破壊されるリスクが高くなるため、ウェッジ比は8%以下としておいたほうが良い。また、ねじ山幅の減少はねじ底幅の増加に等しく、ねじ切り時のパス数の増加、インサートの寿命の低下につながることから、製造の観点からも極端に高いウェッジ比も望ましくない。以上より、適切なウェッジ比は3~8%であった。
1:鋼管用ねじ継手
10:ピン
11:雄ねじ
20:ボックス
21:雌ねじ
111,211:荷重面
112,212:挿入面
LP:荷重面ピッチ
SP:挿入面ピッチ

Claims (2)

  1. 鋼管用ねじ継手であって、
    前記鋼管の一方の先端部に形成される管状のピンと、
    前記ピンが挿入されて前記ピンと締結される管状のボックスとを備え、
    前記ピンは、
    前記ピンの外周に形成され、楔形ねじで構成される雄ねじを含み、
    前記ボックスは、
    前記雄ねじに対応し、前記ボックスの内周に形成され、楔形ねじで構成される雌ねじを含み、
    前記雄ねじ及び前記雌ねじは、完全ねじで構成される完全ねじ部を含み、
    前記完全ねじ部は、前記鋼管の軸方向において、40~60mmの長さを有し、
    次の式(1)を満たす、鋼管用ねじ継手。
    %≦(LP-SP)/LP≦8% (1)
    式(1)中、LPは前記雄ねじの荷重面間のピッチであり、SPは前記雄ねじの挿入面間のピッチである。
  2. 請求項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    次の式(3)を満たす、鋼管用ねじ継手。
    -10度≦α≦-1度、かつ、-10度≦β≦-1度 (3)
    式(3)中、αは前記雄ねじの荷重面のフランク角であり、βは前記雄ねじの挿入面のフランク角である。
JP2020549975A 2018-10-11 2019-07-24 鋼管用ねじ継手 Active JP7189961B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018192229 2018-10-11
JP2018192229 2018-10-11
PCT/JP2019/028958 WO2020075365A1 (ja) 2018-10-11 2019-07-24 鋼管用ねじ継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020075365A1 JPWO2020075365A1 (ja) 2021-04-30
JP7189961B2 true JP7189961B2 (ja) 2022-12-14

Family

ID=70164875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020549975A Active JP7189961B2 (ja) 2018-10-11 2019-07-24 鋼管用ねじ継手

Country Status (11)

Country Link
US (1) US11391097B2 (ja)
EP (1) EP3865752B1 (ja)
JP (1) JP7189961B2 (ja)
CN (1) CN112469938B (ja)
AR (1) AR116681A1 (ja)
BR (1) BR112021000168B1 (ja)
CA (1) CA3122795C (ja)
MX (1) MX2020014227A (ja)
RU (1) RU2759043C1 (ja)
SA (1) SA520420520B1 (ja)
WO (1) WO2020075365A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3473798B1 (en) * 2017-10-20 2020-03-11 Vallourec Oil And Gas France Threaded connection partially in a self-locking engagement
EP4102025B1 (en) 2021-06-07 2023-06-07 Vallourec Oil And Gas France Self-locking threaded connection partially in non-locking engagement

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015534614A (ja) 2012-09-21 2015-12-03 ヴァルレック オイル アンド ガスフランス 管状ねじ接続
WO2015194193A1 (ja) 2014-06-20 2015-12-23 新日鐵住金株式会社 鋼管用ねじ継手
JP2016533462A (ja) 2013-07-18 2016-10-27 ヴァルレック オイル アンド ガス フランス 炭化水素坑井を掘削し稼働するためのねじ接続を形成するアセンブリ、および得られるねじ接続
JP2017145192A (ja) 2011-01-18 2017-08-24 株式会社オハラ 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
WO2018135267A1 (ja) 2017-01-18 2018-07-26 新日鐵住金株式会社 鋼管用ねじ継手

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US30647A (en) 1860-11-13 Improvement in forming cartridge-cases
US3989284A (en) * 1975-04-23 1976-11-02 Hydril Company Tubular connection
USRE30647E (en) 1975-04-23 1981-06-16 Hydril Company Tubular connection
US4822081A (en) * 1987-03-23 1989-04-18 Xl Systems Driveable threaded tubular connection
US6158785A (en) 1998-08-06 2000-12-12 Hydril Company Multi-start wedge thread for tubular connection
US6976711B2 (en) * 2002-04-19 2005-12-20 Hydril Company Lp Threaded connection especially for radially plastically expandable conduit
GB0221220D0 (en) * 2002-09-13 2002-10-23 Weatherford Lamb Expanding coupling
BRPI0817497B1 (pt) * 2007-10-03 2019-02-12 Vallourec Mannesmann Oil & Gas France Junta rosqueada para tubos de aço
FR2939861B1 (fr) * 2008-12-16 2010-12-24 Vallourec Mannesmann Oil & Gas France Joint tubulaire a filetage autobloquant utilise dans l'industrie du petrole
FR2944553B1 (fr) * 2009-04-17 2011-06-03 Vallourec Mannesmann Oil & Gas Composant tubulaire pour le forage et l'exploitation des puits d'hydrocarbures et joint filete resultant
CN101824969A (zh) * 2010-04-09 2010-09-08 衡阳华菱连轧管有限公司 双台肩双密封面螺纹接头及采用该螺纹接头的无接箍式油井管
FR2979968B1 (fr) * 2011-09-13 2014-06-27 Vallourec Mannesmann Oil & Gas Ensemble pour la realisation d'un joint filete pour le forage et l'exploitation des puits d'hydrocarbures et joint filete resultant
EP3473798B1 (en) * 2017-10-20 2020-03-11 Vallourec Oil And Gas France Threaded connection partially in a self-locking engagement
EP3865753B1 (en) * 2018-10-11 2022-12-07 Nippon Steel Corporation Threaded coupling for steel pipe

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017145192A (ja) 2011-01-18 2017-08-24 株式会社オハラ 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
JP2015534614A (ja) 2012-09-21 2015-12-03 ヴァルレック オイル アンド ガスフランス 管状ねじ接続
JP2016533462A (ja) 2013-07-18 2016-10-27 ヴァルレック オイル アンド ガス フランス 炭化水素坑井を掘削し稼働するためのねじ接続を形成するアセンブリ、および得られるねじ接続
WO2015194193A1 (ja) 2014-06-20 2015-12-23 新日鐵住金株式会社 鋼管用ねじ継手
WO2018135267A1 (ja) 2017-01-18 2018-07-26 新日鐵住金株式会社 鋼管用ねじ継手

Also Published As

Publication number Publication date
US20210246737A1 (en) 2021-08-12
CN112469938A (zh) 2021-03-09
BR112021000168A2 (pt) 2021-04-20
CA3122795C (en) 2023-07-11
US11391097B2 (en) 2022-07-19
BR112021000168B1 (pt) 2023-12-19
CN112469938B (zh) 2022-09-20
CA3122795A1 (en) 2020-04-16
MX2020014227A (es) 2021-04-13
AR116681A1 (es) 2021-06-02
RU2759043C1 (ru) 2021-11-09
EP3865752B1 (en) 2022-12-07
EP3865752A1 (en) 2021-08-18
EP3865752A4 (en) 2021-11-10
WO2020075365A1 (ja) 2020-04-16
SA520420520B1 (ar) 2022-09-21
JPWO2020075365A1 (ja) 2021-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6151376B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
JP7237084B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
JP6776372B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
JP7185059B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
JP6831018B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
BR112016026808B1 (pt) Junta rosqueada para canos de aço
JP7189961B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
WO2020070968A1 (ja) 鋼管用ねじ継手
US12018777B2 (en) Threaded connection for steel pipe
JP6703191B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
JP7065977B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
JP6900470B2 (ja) 鋼管用ねじ継手
OA21386A (en) Threaded joint for steel pipe.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210812

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220302

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220302

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220314

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220315

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20220527

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20220531

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220621

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220705

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20221004

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20221101

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20221129

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20221129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7189961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150