JP6900470B2 - 鋼管用ねじ継手 - Google Patents

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Description

本開示は、鋼管用ねじ継手に関する。
例えば、油井や天然ガス井等(以下、総称して「油井」ともいう)の試掘又は生産、オイルサンドやシェールガス等の非在来型資源の開発、二酸化炭素の回収や貯留(CCS(Carbon dioxide Capture and Storage))、地熱発電、あるいは温泉等では、油井管と呼ばれる鋼管が用いられる。鋼管同士の連結には、ねじ継手が用いられる。
鋼管用ねじ継手の形式は、カップリング型とインテグラル型とに大別される。カップリング型の場合、連結対象の一対の管材のうち、一方の管材が鋼管であり、他方の管材がカップリングである。この場合、鋼管の両端部の外周面に雄ねじ部が形成され、カップリングの両端部の内周面に雌ねじ部が形成される。そして、鋼管の雄ねじ部がカップリングの雌ねじ部にねじ込まれ、これにより両者が締結されて連結される。インテグラル型の場合、連結対象の一対の管材がともに鋼管であり、別個のカップリングを用いない。この場合、鋼管の一端部の外周面に雄ねじ部が形成され、他端部の内周面に雌ねじ部が形成される。そして、一方の鋼管の雄ねじ部が他方の鋼管の雌ねじ部にねじ込まれ、これにより両者が締結されて連結される。
一般に、雄ねじ部が形成された管端部の継手部分は、雌ねじ部に挿入される要素を含むことから、ピンと称される。一方、雌ねじ部が形成された管端部の継手部分は、雄ねじ部を受け入れる要素を含むことから、ボックスと称される。これらのピン及びボックスは、管材の端部であるため、いずれも管状である。
ねじ継手には、内部からの流体の圧力(以下、「内圧」という)及び外部からの流体の圧力(以下、「外圧」という)に対して優れた密封性能が要求される。このため、ねじ継手には、メタル接触によるシール部が設けられる。シール部は、ピンシール面と、ピンシール面の径よりもわずかに小さい径を有するボックスシール面とで構成される。ピンシール面の径とボックスシール面の径との差をシール干渉量という。ねじ継手が締結されるとシール面同士が締まりばめの状態となり、ピンシール面の縮径及びボックスシール面の拡径が発生する。これらのシール面がそれぞれ元の径に戻ろうとする弾性回復力により、シール面が全周密着し、密封性能が発揮される。この時、シール干渉量が大きいほどシール面の接触圧が高くなり密封性能が高くなる。
近年、高温高圧の過酷環境となる大深度の井戸の開発が増加している。これらの井戸で使用されるねじ継手には、特に優れた密封性能が要求される。
優れた密封性能を発揮するねじ継手として、例えば特許文献1に開示されているように、ノーズ構造を有するねじ継手が知られている。特許文献1のねじ継手において、ピンは、先端側から鋼管本体側に向かって順に、ピンショルダ面、ピンシール面、及び雄ねじ部を備える。ボックスは、ボックスショルダ面、ボックスシール面、及び雌ねじ部を備える。ピンには、ノーズ部が設けられている。ノーズ部は、ピンショルダ面とピンシール面との間に位置づけられる。ノーズ部の外周面は、締結状態においてボックスに接触しない。ノーズ部は、ピンシール面の周辺の剛性を増加させる。よって、ねじ継手に外圧が負荷された場合であっても、ピンシール面の縮径変形が生じにくく、実質(実際)のシール干渉量の低下を抑制することができるため、外圧に対する密封性能を向上させることができる。
特許文献2にも、ノーズ構造を有するねじ継手が開示されている。特許文献2には、ピンリップ部の長さをL、雄ねじ部の先端からシール位置までの距離をxとしたとき、x/Lを0.2〜0.8とするのが好適であることが記載されている。特許文献2において、シール位置は、ねじ結合の際にボックスシール面と最初に接触するピンリップ部の外周面上の部位である。
本明細書は、以下の先行技術文献を引用により援用する。
特許4535064号公報 特許5776222号公報
開示の概要
上記各特許文献に記載のねじ継手では、ノーズ構造によって密封性能の向上を図っている。しかしながら、これらのねじ継手の密封性能は、さらに向上する余地があると考えられる。
本開示は、優れた密封性能を有する鋼管用ねじ継手を提供することを目的とする。
本開示に係る鋼管用ねじ継手は、管状のピンと、管状のボックスとを備える。ピンは、鋼管本体につながって設けられている。ボックスは、ピンが挿入されてピンと締結される。ピンは、ノーズ部と、ピンショルダ面と、雄ねじ部と、ピンシール面とを有する。ノーズ部は、ピンの先端部を構成する。ピンショルダ面は、ノーズ部の先端面に設けられる。雄ねじ部は、ノーズ部よりも鋼管本体側において、ピンの外周面に設けられる。ピンシール面は、ノーズ部と雄ねじ部との間において、ピンの外周面に設けられる。ボックスは、ボックスショルダ面と、雌ねじ部と、ボックスシール面とを有する。ボックスショルダ面は、ピンショルダ面に対応してボックスの内奥に設けられる。ボックスショルダ面は、締結状態においてピンショルダ面と接触する。雌ねじ部は、雄ねじ部に対応してボックスの内周面に設けられる。ボックスシール面は、ピンシール面に対応してボックスの内周面に設けられる。ボックスシール面は、締結状態においてピンシール面と接触する。ノーズ部の外周面は、締結状態においてボックスの内周面と隙間を空けて対向する。ねじ継手は0.4≦x/L≦0.55を満たす。ここで、xは、ピンシール面のうち締結過程でボックスの内周面に最初に接触する位置であるシール位置と雄ねじ部のピンシール面側の端との間の管軸方向の距離であり、Lは、ピンの先端と雄ねじ部のピンシール面側の端との間の管軸方向の距離である。
本開示によれば、優れた密封性能を鋼管用ねじ継手に付与することができる。
図1は、x/Lの値と外圧密封性能との関係を模式的に示すグラフである。 図2は、第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手の概略構成を示す縦断面図である。 図3は、図1に示すねじ継手のピンの先端部分を示す縦断面図である。 図4は、第2実施形態に係る鋼管用ねじ継手の概略構成を示す縦断面図である。 図5は、図4に示すねじ継手のピンの先端部分を示す縦断面図である。 図6は、実施例及び比較例に係るねじ継手について、x/Lの値と密封性能との関係を示すグラフである。
上記各特許文献に記載のねじ継手では、締結状態において、ピンショルダ面とボックスショルダ面との接触によってショルダ部が形成され、ピンシール面とボックスシール面との接触によってシール部が形成される。ショルダ部とシール部との間には、ノーズ部が配置されている。このため、ねじ継手に過大な圧縮荷重が加わってショルダ部が変形したとしても、その影響がシール部に及びにくい。その結果、良好な密封性能が維持される。
ノーズ部は、シール部の剛性を増加させる。このため、ねじ継手に外圧が負荷された場合であっても、シール部の縮径変形が生じにくく、実質のシール干渉量の低下を抑制することができる。よって、良好な外圧密封性能を得ることができる。
上述したように、特許文献2には、パラメータx/Lを0.2〜0.8とするのが好適であると記載されている。しかしながら、特許文献2では、x/Lを0.2〜0.8とすることによる効果は検証されていない。特許文献2には、x/L=0.7であるねじ継手の実施例が開示されているのみである。しかも、これらの実施例は、x/L=0.7とすることによって何らかの効果が得られることを示すものではない。特許文献2に記載されているx/Lの範囲は、具体的な根拠に欠けるものである。
本発明者等が検討したところによれば、x/Lの値の変化は、外圧密封性能の向上及び低下の双方に影響する。このため、最終的に得られる密封性能は、x/Lの値が密封性能の向上に及ぼす影響の大きさと、x/Lの値が密封性能の低下に及ぼす影響の大きさとのバランスによって決まると考えられる。以下、図1を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、x/Lの値と外圧密封性能との関係を模式的に示すグラフである。図1の線a1,a2は、外圧密封性能を向上又は低下させる要因別に、x/Lの値と外圧密封性能との関係を示したものである。図1の線Aは、線a1,a2を総合したものであり、x/Lの値と最終的に得られる外圧密封性能との関係を示す。
まず、図1において線a1で示す関係について説明する。
x/Lの値が大きくなると、ピンリップ部において、相対的にノーズ部の長さが短くなる。このため、シール部の剛性が低下する。また、x/Lの値が大きい場合、ピンリップ部において、シール位置から雄ねじ部の前端までの距離は相対的に長くなる。すなわち、シール位置がねじのかみ合い部から離れることになるため、外圧が負荷されたときにシール部が縮径変形しやすくなる。よって、線a1で示すように、x/Lの値が大きくなるにつれて外圧密封性能が低下していくと考えられる。
x/Lの値が小さくなると、ノーズ部の長さが相対的に長くなり、シール位置から雄ねじ部の前端までの距離は相対的に短くなる。これにより、シール部の剛性が向上し、シール位置がねじのかみ合い部に近くなってシール部の縮径変形が生じにくくなる。よって、線a1で示すように、x/Lの値が小さくなるにつれて外圧密封性能が向上すると考えられる。
次に、図1において線a2で示す関係について説明する。
上述したように、x/Lの値が大きくなると、シール位置から雄ねじ部の前端までの距離が相対的に長くなる。これにより、シール位置がねじのかみ合い部から遠くなるため、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の減少が生じにくくなる。よって、線a2で示すように、x/Lの値が大きくなるにつれて外圧密封性能が向上すると考えられる。ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の減少が小さい場合、内圧密封性能も向上すると考えられる。
x/Lの値が小さくなると、シール位置から雄ねじ部の前端までの距離が相対的に短くなり、シール位置がねじのかみ合い部に近くなる。このため、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の減少が生じやすくなる。よって、線a2で示すように、x/Lの値が小さくなるにつれて外圧密封性能が低下する。このとき、内圧密封性能も低下すると考えられる。
このように、x/Lの値の変化は、シール部の剛性、シール部の縮径変形の容易性、及びシール部の実質干渉量の減少に影響を及ぼす。最終的な密封性能は、図1において線Aで示すように、シール部の剛性及びシール部の縮径変形の容易性に対するx/Lの影響(線a1)と、シール部の実質干渉量の減少に対するx/Lの影響(線a2)とを総合して定まることになる。本発明者等は、最終的に優れた密封性能を得るために最適なx/Lの範囲が存在すると考えた。
本発明者等は、x/Lの最適範囲を検討した。その結果、本発明者等は、x/Lが0.4以上であれば、ねじ部の干渉によってシール部の実質干渉量が減少することがほとんどなく、特に内圧に対して、良好な密封性能が得られることを見いだした。
本発明者等の検討結果によれば、外圧密封性能は、x/Lが大きくなるにつれて低下する傾向にある。本発明者等は、x/Lが0.55以下であれば、ノーズ部の長さの減少によるシール部の剛性低下という悪影響よりも、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の減少抑制という効果の方が大きく、特に外圧密封性能が向上することを見いだした。
本発明者等は、以上の知見に基づいて、実施形態に係る鋼管用ねじ継手を完成させた。
実施形態に係る鋼管用ねじ継手は、管状のピンと、管状のボックスとを備える。ピンは、鋼管本体につながって設けられている。ボックスは、ピンが挿入されてピンと締結される。ピンは、ノーズ部と、ピンショルダ面と、雄ねじ部と、ピンシール面とを有する。ノーズ部は、ピンの先端部を構成する。ピンショルダ面は、ノーズ部の先端面に設けられる。雄ねじ部は、ノーズ部よりも鋼管本体側において、ピンの外周面に設けられる。ピンシール面は、ノーズ部と雄ねじ部との間において、ピンの外周面に設けられる。ボックスは、ボックスショルダ面と、雌ねじ部と、ボックスシール面とを有する。ボックスショルダ面は、ピンショルダ面に対応してボックスの内奥に設けられる。ボックスショルダ面は、締結状態においてピンショルダ面と接触する。雌ねじ部は、雄ねじ部に対応してボックスの内周面に設けられる。ボックスシール面は、ピンシール面に対応してボックスの内周面に設けられる。ボックスシール面は、締結状態においてピンシール面と接触する。ノーズ部の外周面は、締結状態においてボックスの内周面と隙間を空けて対向する。ねじ継手は0.4≦x/L≦0.55を満たす。ここで、xは、ピンシール面のうち締結過程でボックスの内周面に最初に接触する位置であるシール位置と雄ねじ部のピンシール面側の端との間の管軸方向の距離であり、Lは、ピンの先端と雄ねじ部のピンシール面側の端との間の管軸方向の距離である(第1の構成)。
第1の構成によれば、x/Lが0.4以上0.55以下に設定されている。x/Lが0.4以上0.55以下の範囲にあれば、良好な内圧密封性能を維持しつつ、外圧密封性能を向上させることができる。よって、ねじ継手に対し、優れた密封性能を付与することができる。
上記ねじ継手において、シール位置におけるピンの横断面積は、鋼管本体の横断面積の35%以上であってもよい(第2の構成)。
第2の構成によれば、ピンシール面及びボックスシール面で構成されるシール部の横断面積を十分に確保することができる。このため、ピンリップ部について、高い剛性を維持することができる。よって、外圧密封性能をさらに向上させることができる。
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については同一の符号を付し、同じ説明を繰り返さない。説明の便宜上、各図において、構成を簡略化又は模式化して示したり、一部の構成を省略して示したりする場合がある。
[第1実施形態]
図2は、第1実施形態に係る鋼管用ねじ継手1の概略構成を示す縦断面図である。縦断面とは、ねじ継手1の管軸CLを含む平面で切断した断面である。横断面とは、管軸CLに垂直な平面で切断した断面をいう。本実施形態は、インテグラル型のねじ継手に適用することもできるし、カップリング型のねじ継手に適用することもできる。
図2に示すように、ねじ継手1は、管状のピン10と、管状のボックス20とを備える。ボックス20にはピン10が挿入され、ピン10とボックス20とが締結される。
ピン10は、鋼管本体2につながって設けられている。鋼管本体2とは、ピン10を含む鋼管においてボックス20に挿入されない部分である。鋼管は、例えば、鋼管である。以下、説明の便宜上、ピン10の管軸方向において、ピン10の先端側を前側、鋼管本体2側を後側と称する場合がある。
ピン10は、ノーズ部11と、ピンショルダ面12と、ピンシール面13と、雄ねじ部14とを有する。ピンショルダ面12、ノーズ部11、ピンシール面13、及び雄ねじ部14は、ピン10の前方から後方に向かってこの順で配置されている。ピン10のうち、雄ねじ部14よりも前方の部分をピンリップ部15と称する。ピンリップ部15は、ノーズ部11、ピンショルダ面12、及びピンシール面13を含む。
ノーズ部11は、ピン10の先端部分を構成する。ノーズ部11は、筒状をなす。ノーズ部11の外周面の形状は、円筒の外周面に相当する形状、又はピン10の先端側に向かって外径が小さくなる円錐台の外周面に相当する形状とすることができる。ノーズ部11の外周面は、上記円筒の外周面及び/又は円錐台の外周面と、円弧等の曲線を管軸CL周りに回転して得られる回転体の外周面とを組み合わせた形状を有していてもよい。
ノーズ部11の先端面、つまりピン10の先端面には、ピンショルダ面12が設けられる。ピンショルダ面12は、ピン10の先端面の一部又は全部を構成する。ピンショルダ面12は、管軸方向と交差するように配置された環状面である。ピンショルダ面12は、外周部が内周部よりも前方に位置するように、管軸CLに垂直な面に対して傾倒している。ピンショルダ面12は、管軸CLに対して実質的に垂直であってもよい。
ピンシール面13は、ノーズ部11よりも鋼管本体2側に配置されている。ピンシール面13は、ピン10の外周面に設けられる。ピンシール面13は、ノーズ部11に隣接して設けられる。
ピンシール面13は、テーパ面及び/又は曲面を含む。例えば、ピンシール面13は、ピン10の先端側に向かって外径が小さくなる円錐台の外周面に相当する形状、又は、円弧等の曲線を管軸CL周りに回転して得られる回転体の外周面に相当する形状を有する。ピンシール面13は、上記円錐台の外周面及び回転体の外周面を組み合わせた形状を有していてもよい。
ピンリップ部15の外周面は、単一のテーパ面であってもよいし、複数のテーパ面を含んでいてもよい。ピンリップ部15の外周面が複数のテーパ面を含む態様において、ピンシール面13が実質的にテーパ面で構成されている場合、ノーズ部11の外周面は、ピンシール面13のテーパ角よりも小さい(緩い)又は大きい(急な)テーパ角を有するテーパ面で構成することができる。
本実施形態では、ピンリップ部15の外周面は、複数のテーパ面で構成されている。具体的に説明すると、ノーズ部11の外周面は、実質的にテーパ面である。ピンシール面13も、実質的にテーパ面である。ノーズ部11の外周面のテーパ角は、ピンシール面13のテーパ角よりも小さい。ピンリップ部15の外周面の勾配は、ノーズ部11とピンシール面13との境界部分で変化している。ピンシール面13は、ノーズ部11の外周面と曲面を介して設けられていてもよい。
ピンリップ部15の外周面のうちピンシール面13よりも後方の部分は、実質的に、ピンシール面13よりもテーパ角が小さいテーパ面である。ピンリップ部15の外周面の勾配は、上記後方部分とピンシール面13との境界部分で変化している。ピンシール面13は、当該後方部分と曲面を介して設けられていてもよい。あるいは、上記後方部分とピンシール面13は単一のテーパ面であってもよい。
ノーズ部11の外周面、及び/又はピンリップ部15の外周面のうちピンシール面13よりも後方の部分は、円筒の外周面で構成されていてもよい。
図2において、ピンシール面13のシール位置Pから雄ねじ部14の前端までの管軸方向の距離をx、ピン10の先端から雄ねじ部14の前端までの管軸方向の距離をLで表す。距離Lは、ピンリップ部15の長さである。シール位置P及び距離x,Lについては、後で詳しく説明する。
雄ねじ部14は、管軸方向においてピンリップ部15の後方に配置される。雄ねじ部14は、ピン10の外周面に設けられる。雄ねじ部14は、テーパねじで構成されている。
ボックス20は、ノーズ受部21と、ボックスショルダ面22と、ボックスシール面23と、雌ねじ部24とを備える。以下、説明の便宜上、ボックス20の管軸方向において、ボックス20が設けられている鋼管又はカップリングの管端側を外側、その反対側を内側又は奥側と称する場合がある。ボックスショルダ面22、ノーズ受部21、ボックスシール面23、及び雌ねじ部24は、ボックス20の内側から外側に向かってこの順で配置されている。
ノーズ受部21は、ボックス20のうち、ピン10のノーズ部11に対応する部分である。ノーズ受部21は、ボックスの奥端部分を構成する。締結状態において、ノーズ受部21の内周面は、ノーズ部11の外周面と隙間を空けて対向する。すなわち、締結状態において、ノーズ部11の外周面はボックス20の内周面に接触しない。
ノーズ受部21の内周面の形状は、特に限定されるものではない。ノーズ受部21の内周面は、円筒の内周面で構成されていてもよいし、ボックス20の奥側に向かって内径が小さくなるテーパ面で構成されていてもよい。ノーズ受部21の内周面は、上記円筒の内周面及び/又はテーパ面と、円弧等の曲線を管軸CL周りに回転して得られる回転体の内周面とを組み合わせた形状を有していてもよい。
ボックスショルダ面22は、ピンショルダ面12に対応して、ボックス20の内奥に設けられる。ボックスショルダ面22は、ピンショルダ面12と同様、管軸方向と交差するように配置された環状面である。
ボックスショルダ面22は、締結状態においてピンショルダ面12に接触して、ピンショルダ面12とともにショルダ部を形成する。ピンショルダ面12及びボックスショルダ面22は、ピン10のねじ込みを制限するストッパの役割を担う。ピンショルダ面12及びボックスショルダ面22は、継手内部において、ねじの締め付け軸力を発生させる役割を担う。
ボックスシール面23は、管軸方向においてノーズ受部21よりも外側に配置される。ボックスシール面23は、ピンシール面13に対応して、ボックス20の内周面に設けられる。
ピンシール面13及びボックスシール面23は、干渉量を有する。すなわち、非締結状態において、ピンシール面13は、ボックスシール面23の径よりもわずかに大きい径を有する。ピンシール面13及びボックスシール面23は、締結状態では嵌め合い密着して締まりばめの状態となる。ピンシール面13及びボックスシール面23は、締結状態においてメタル接触によるシール部を形成する。
ボックスシール面23は、ピンシール面13に向かって突出した形状を有する。ただし、ボックスシール面23は、ピンシール面13に向かって突出していなくてもよい。ボックスシール面23は、締結状態において少なくとも一部がピンシール面13に密着可能であればよい。ボックスシール面23は、様々な形状に形成することができる。
雌ねじ部24は、雄ねじ部14に対応して、ボックス20の内周面に設けられる。雌ねじ部24は、雄ねじ部14を構成するテーパねじと噛み合うテーパねじで構成されている。締結状態において、雌ねじ部24は、雄ねじ部14とともにねじ部を形成する。
雄ねじ部14及び雌ねじ部24の各荷重面は、0°未満のフランク角を有する。特に限定されるものではないが、雄ねじ部14及び雌ねじ部24は、台形ねじで構成することができる。雄ねじ部14及び雌ねじ部24は、1条ねじ又は2条ねじで構成されることが好ましい。
図3は、ピン10の先端部分を拡大して示した縦断面図である。
図3に示すように、ピン10の縦断面視において、雄ねじ部14の前端部分のねじ山は、その一部が切り取られた不完全な形状を有する。当該ねじ山には、ピン10の先端側且つ内周側に向かって傾斜する斜面であるベベル14aが形成されている。ピン10の縦断面視において、ベベル14aの延長線L14と、ピンリップ部15の外周面のうちベベル14aに隣接する部分15aの延長線L15との交点を、雄ねじ部14の前端と定義する。
シール位置Pは、ピンシール面13のうち、締結過程においてボックス20(図2)の内周面に最初に接触する部分の位置である。上述した通り、Lは、ピン10の最先端から雄ねじ部14の前端までの管軸方向の距離である。xは、シール位置Pから雄ねじ部14の前端までの管軸方向の距離である。
本実施形態では、x/Lの値が所定の範囲内となるように、ピンリップ部15の長さL、及びシール位置Pから雄ねじ部14の前端までの距離xが設定される。具体的には、x/Lは、0.4以上0.55以下であり、好ましくは0.4以上0.5未満である。長さLの値及び距離xの値は、それぞれ、非締結状態における値とする。
シール位置Pにおけるピン10の横断面積は、鋼管本体2(図2)の横断面積の好ましくは35%以上であり、より好ましくは50%以上である。シール位置Pにおけるピン10の横断面積の上限は、例えば、鋼管本体2の横断面積の70%である。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係る鋼管用ねじ継手1Aの概略構成を示す縦断面図である。図5は、ねじ継手1Aにおけるピン10Aの先端部分を拡大して示した縦断面図である。ねじ継手1Aは、インテグラル型のねじ継手であってもよいし、カップリング型のねじ継手であってもよい。
本実施形態に係るねじ継手1Aは、ピンリップ部15A、及びピンリップ部15Aに対応するボックス20Aの一部を除き、第1実施形態に係るねじ継手1と同様の構成を有する。本実施形態では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図4及び図5に示すように、ピンリップ部15Aの外周面は、凸曲面15bで構成されている。すなわち、ピンリップ部15Aの外周面は、ボックス20A側に突出する曲面である。ピンリップ部15Aの外周面は、全体に亘ってその曲率が急激に変化しない、滑らかな連続面である。ピンリップ部15Aの外周面は単一曲率の凸曲面でもよいし、複数の曲面を含んでいてもよい。
図5に示すように、ピン10Aの縦断面視において、雄ねじ部14の前端部分のねじ山は、その一部が切り取られた不完全な形状を有する。当該ねじ山には、ピン10の先端側且つ内周側に向かって傾斜する斜面であるベベル14aが形成されている。ピン10の縦断面視において、ベベル14aの延長線L14と、ピンリップ部15の外周面の凸曲面15bの延長線L15との交点を、雄ねじ部14の前端と定義する。
ボックス20Aの内周面のうちピンリップ部15Aに対応する部分は、ピンリップ部15Aの外周面に対応した形状を有する。すなわち、ボックス20Aの内周面のうちピンリップ部15Aに対応する部分は、締結状態において、ボックスシール面23Aがピンシール面13Aに接触し、且つノーズ受部21Aがノーズ部11Aに接触しない形状に形成される。
ボックスシール面23Aは、テーパ面を有する。ただし、ボックスシール面23Aの形状は、これに限定されるものではない。上述した通り、ボックスシール面23Aは、様々な形状を有することができる。
本実施形態に係るねじ継手1Aにおいても、第1実施形態と同様、x/Lは、0.4以上0.55以下、好ましくは0.4以上0.5未満に設定される。
シール位置Pにおけるピン10Aの横断面積は、鋼管本体2(図4)の横断面積の好ましくは35%以上であり、より好ましくは50%以上である。シール位置Pにおけるピン10Aの横断面積の上限は、例えば、鋼管本体2の横断面積の70%である。
[実施形態の効果]
上述したように、x/Lの値が大きくなると、ノーズ部11,11Aの長さが相対的に短くなってシール部の剛性の低下が生じやすくなり、ねじのかみ合い部からシール部までの距離が相対的に長くなってシール部の縮径変形が生じやすくなる。その一方で、x/Lの値が大きくなると、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の減少は生じにくくなる。すなわち、x/Lの値が大きい場合、シール部の剛性及びシール部の縮径変形という観点では外圧密封性能が低下すると考えられるが、シール部の実質干渉量という観点では外圧密封性能及び内圧密封性能が向上すると考えられる。
x/Lの値が小さくなると、シール部の剛性の低下及びシール部の縮径変形は生じにくくなるが、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の減少が生じやすくなる。x/Lの値が小さい場合、シール部の剛性及びシール部の縮径変形という観点では外圧密封性能が向上すると考えられるが、シール部の実質干渉量という観点では外圧密封性能及び内圧密封性能が低下すると考えられる。
このように、x/Lの値の変化は、密封性能の向上及び低下の双方に影響を及ぼす。最終的な密封性能は、x/Lの値の密封性能向上に対する影響と密封性能低下に対する影響とのバランスで定まる。
x/Lが0.4よりも小さい場合、雄ねじ部14の前端からシール位置Pまでの距離xが短くなり、ねじ部とシール部との距離が近くなって、ねじ部の干渉がシール部の実質干渉量の低下を引き起こす。x/Lが0.4よりも小さい場合、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の低下の影響が大きいため、特に内圧密封性能が低下する。
x/Lが0.55よりも大きい場合、ノーズ部11,11Aの長さが相対的に短くなることによるシール部の剛性の低下の影響、及びシール部がねじのかみ合い部から離れることによるシール部の縮径変形の容易化の影響が大きくなる。このため、特に外圧密封性能が低下する。
上記各実施形態に係るねじ継手1,1Aは、x/Lが0.4以上0.55以下となるように構成されている。このため、x/Lの値が密封性能の向上に及ぼす影響と密封性能の低下に及ぼす影響とが好ましいバランスとなり、外圧密封性能及び内圧密封性能をともに向上させることができる。
上記各実施形態に係るねじ継手1,1Aにおいて、シール位置Pにおけるピン10,10Aの横断面積は、好ましくは鋼管本体2の横断面積の35%以上とされる。これにより、シール部の横断面積を十分に確保することができるため、ピンリップ部15,15Aについて高い剛性を維持することができる。よって、外圧密封性能をさらに向上させることができる。
シール部の剛性が高すぎる場合、締結中に焼付きが発生する可能性が高くなる。締結中の焼付きの発生を抑制するため、上記各実施形態に係るねじ継手1,1Aにおいて、位置Pにおけるピン10,10Aの横断面積は、好ましくは鋼管本体2の横断面積の70%以下とされる。
以上、実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
本開示に係る鋼管用ねじ継手による効果を確認するため、弾塑性有限要素法による数値シミュレーション解析を実施した。
[試験条件]
パラメータx/Lが異なる複数の供試体について、有限要素解析を実施して性能の差を比較した。各供試体は、図1に示す基本構造を有するカップリング型のねじ継手である。共通の試験条件を以下に示す。
(1)鋼管の寸法
7”x29#(外径:177.8mm,肉厚:10.4mm)
(2)鋼管のグレード
API規格のP110(公称降伏応力が110ksiの炭素鋼)
(3)ねじの寸法(全てのねじで共通の条件)
ねじピッチ:5.08mm,荷重面のフランク角:−3°,挿入面のフランク角:10°,挿入面すき間:0.15mm
有限要素解析では、材料を等方硬化の弾塑性体とし、弾性係数を210GPa、0.2%耐力として降伏強度が110ksi(758.3MPa)になるように、各供試体をモデル化したものを使用した。
[評価方法]
各供試体に対してねじの締め付けの解析を行った後、ISO13679 CAL4 Series A試験を模擬した荷重を負荷し、外圧及び内圧に対する密封性能を評価した。内外圧に対する密封性能は、それぞれ、荷重履歴の内圧サイクル(第1,第2象限)及び荷重履歴の外圧サイクル(第3,第4象限)におけるシール部の周方向の単位長さ当たりの接触力の最小値によって評価した。接触力の最小値が大きいほど密封性能が優れていることを意味する。
表1に、各供試体の試験条件及び評価を示す。図6は、各供試体のx/Lの値及び内外圧に対する密封性能をプロットしたグラフである。
Figure 0006900470
密封性能は、供試体#10(x/L=0.7)の性能を1.00とした相対値を用いて、以下の3水準で評価した。
・優:内圧サイクルにおける接触力(内圧密封性能)が1.00以上 且つ 外圧サイクルにおける接触力(外圧密封性能)が1.10以上
・良:内圧密封性能が1.00以上 且つ 外圧密封性能が1.05以上
・不可:内圧密封性能が1.00未満 又は 外圧密封性能が1.05未満
供試体#4〜8は本開示の範囲内の実施例であり、供試体#1〜3,9〜10は本開示の範囲外の比較例である。すなわち、供試体#4〜8では、x/Lが0.4以上及び0.55以下であり、供試体#1〜3,9〜10では、x/Lが0.4未満又は0.55よりも大きい。
表1及び図6に示すように、供試体#1〜3では、x/Lが0.4未満であったため、ねじ部とシール部の距離が近く、ねじの干渉がシール部の実質干渉量の低下を引き起こした。よって、供試体#1〜3では、内圧密封性能が1.00未満となり、不芳であった。
表1及び図6に示すように、供試体#4〜8では、x/Lが0.4以上であったため、ねじ部とシール部との距離が十分離れており、ねじ部の干渉がシール部の実質干渉量の低下を引き起こさなかった。よって、供試体#4〜8では、内圧密封性能が1.00以上となり、良好であった。
また、供試体#4〜8では、x/Lを0.55以下としたことにより、シール部の近傍でねじ部が十分にかみ合い、外圧が負荷されてもシール部が縮径しにくかった。よって、供試体#4〜8では、外圧密封性能が1.05以上となり、良好であった。
x/Lが0.4以上0.5未満の供試体#4〜6については、特に優れた外圧密封性能を得ることができた。供試体#4〜6では、外圧密封性能が1.10以上となり、非常に良好であった。
表1及び図6に示すように、供試体#9〜10では、x/Lが0.55よりも大きかったため、ねじ部とシール部の距離が十分に離れており、ねじ部の干渉によるシール部の実質干渉量の低下が生じなかった。よって、供試体#9〜10の内圧密封性能には、特に問題はなかった。
しかしながら、x/Lが0.55よりも大きい供試体#9〜10では、シール部とねじのかみ合い部との距離が遠いため、外圧が負荷されたときにシール部の縮径変形が生じやすくなった。よって、供試体#9〜10では、外圧密封性能が1.05未満となり、不芳であった。
以上のように、x/Lを0.4以上0.55以下に設定することで、外圧及び内圧の双方について、優れた密封性能が得られることを確認することができた。また、x/Lを0.4以上0.5未満とすれば、特に優れた外圧密封性能が得られることを確認することができた。

Claims (2)

  1. 鋼管用ねじ継手であって、
    鋼管本体につながって設けられた管状のピンと、
    前記ピンが挿入されて前記ピンと締結される管状のボックスと、を備え、
    前記ピンは、
    前記ピンの先端部を構成するノーズ部と、
    前記ノーズ部の先端面に設けられるピンショルダ面と、
    前記ノーズ部よりも前記鋼管本体側において、前記ピンの外周面に設けられる雄ねじ部と、
    前記ノーズ部と前記雄ねじ部との間において、前記ピンの外周面に設けられるピンシール面と、を有し、
    前記ボックスは、
    前記ピンショルダ面に対応して前記ボックスの内奥に設けられ、締結状態において前記ピンショルダ面と接触するボックスショルダ面と、
    前記雄ねじ部に対応して前記ボックスの内周面に設けられる雌ねじ部と、
    前記ピンシール面に対応して前記ボックスの内周面に設けられ、締結状態において前記ピンシール面と接触するボックスシール面と、を有し、
    前記ピンシール面は、テーパ面で構成され、前記ノーズ部の外周面は、前記ピンシール面のテーパ角よりも小さいテーパ角を有するテーパ面で構成されており、
    前記ピンの外周面のうち、前記雄ねじ部と前記ピンシール面との間の外周面は、前記ピンシール面のテーパ角よりも小さいテーパ角を有するテーパ面で構成されており、
    前記ノーズ部の外周面は、締結状態において前記ボックスの内周面と隙間を空けて対向し、
    前記ねじ継手は0.4≦x/L≦0.55を満たす、ここで、xは、前記ピンシール面のうち締結過程で前記ボックスの内周面に最初に接触する位置であるシール位置と前記雄ねじ部の前記ピンシール面側の端との間の管軸方向の距離であり、Lは、前記ピンの先端と前記雄ねじ部の前記ピンシール面側の端との間の管軸方向の距離である、ねじ継手。
  2. 請求項1に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    前記シール位置における前記ピンの横断面積は、前記鋼管本体の横断面積の35%以上である、ねじ継手。
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