JP6311019B2 - 鋼管用ねじ継手 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼管の連結に用いられるねじ継手に関する。
油井、天然ガス井等(以下、総称して「油井」ともいう)においては、地下資源を採掘するためにケーシング、チュービング等の油井管(OCTG:Oil Country Tubular Goods)と呼ばれる鋼管が使用される。鋼管は順次連結され、その連結にねじ継手が用いられる。
鋼管用ねじ継手の形式は、カップリング型とインテグラル型に大別される。カップリング型の場合、連結対象の一対の管材のうち、一方の管材が鋼管であり、他方の管材がカップリングである。この場合、鋼管の両端部の外周に雄ねじ部が形成され、カップリングの両端部の内周に雌ねじ部が形成される。そして、鋼管とカップリングが連結される。インテグラル型の場合、連結対象の一対の管材がともに鋼管であり、別個のカップリングを用いない。この場合、鋼管の一端部の外周に雄ねじ部が形成され、他端部の内周に雌ねじ部が形成される。そして、一方の鋼管と他方の鋼管が連結される。
一般に、雄ねじ部が形成された管端部の継手部分は、雌ねじ部に挿入される要素を含むことから、ピンと称される。一方、雌ねじ部が形成された管端部の継手部分は、雄ねじ部を受け入れる要素を含むことから、ボックスと称される。これらのピンとボックスは、管材の端部であるため、いずれも管状である。
鋼管用ねじ継手では、ピンの雄ねじ部がボックスの雌ねじ部にねじ込まれ、これに伴ってテーパねじの雄ねじ部と雌ねじ部が嵌め合い密着する。基本的には、この雄ねじ部と雌ねじ部との嵌め合い密着によるねじシールにより、ねじ継手の密封性能が確保される。
近年、油井においては、水平掘り、傾斜掘り等の掘削技術が普及しつつあり、ねじ継手に高いトルクが負荷される状況にある。このため、高い耐トルク性能を有するねじ継手の需要が高まっている。更に、上記の掘削技術が適用される油井環境は、高温・高圧という過酷な環境になっている。このような過酷な環境にも対応するため、ねじ継手には、高い耐トルク性能のみならず、高い密封性能が要求される。
一般に、カップリング型のねじ継手はインテグラル型よりも密封性能に優れることから多用される。
高い耐トルク性能を有するねじ継手としては、楔型ねじとも称されるダブテイル型のテーパねじを採用したものがある。楔型ねじでは、雄ねじ部のねじ山幅がねじの弦巻き線に沿って右ねじの進む方向に先細りに狭くなり、相対する雌ねじ部のねじ溝幅もねじの弦巻き線に沿って右ねじの進む方向に先細りに狭くなる。また、荷重面及び挿入面のいずれも負のフランク角を有しており、締結が完了したときに、荷重面同士及び挿入面同士が接触することで、ねじ部全体が強固に嵌まり合う。更に、締結が完了した状態において、ねじ部のねじ山頂面とねじ谷底面が互いに接触し密着する。これらにより、楔型ねじを採用したねじ継手は、密封性能を確保しつつ、高い耐トルク性能を発揮できる。
しかし、楔型ねじによるねじシールの場合、雄ねじ部及び雌ねじ部それぞれについて、曲率半径等の製造公差を厳密に設定し、互いを密着させなければ、シールの形成が不十分になる。また、ねじシールは、実質的に完全ねじの領域でしか形成されないことから、不完全ねじの領域の長さを多めに設計してしまうと、期待どおりの密封性能が得られないおそれがある。特に、内圧又は外圧がねじ継手に過大に負荷されると、ねじシールの隙間に高圧の流体が浸入し、漏れが発生するリスクがある。
以上のとおり、ねじシールのみで確保できる密封性能には限界がある。このため、従来から、ねじシールとは別個に内シール及び外シールを設置することにより、内圧及び外圧に対する密封性能の確保が図られている。内シールは、ピンの雄ねじ部の前方となるピンの先端部に設けられたシール面と、これに対応してボックスに設けられたシール面との接触により形成される。外シールは、ピンの雄ねじ部の後方に設けられたシール面と、これに対応してボックスに設けられたシール面との接触により形成される。
例えば、米国特許出願公開第2010/0181763号明細書(特許文献1)及び国際公開WO2004/106797号公報(特許文献2)には、ねじシールに加えて内シール及び外シールが設置されたねじ継手が記載されている。それらの特許文献のうちの特許文献2のねじ継手では、締結が完了した状態において、ねじ部のねじ山頂面とねじ谷底面との間に隙間が設けられる。この隙間が、締結時に塗布された余剰の潤滑剤(以下、「ドープ」ともいう)を収容し、ドープによる異常な圧力上昇の防止に寄与する。
特許文献1及び2に記載された従来のねじ継手では、確かに圧力に対する密封性能は向上する。しかし、外シールが設置されたねじ継手の場合、ピンの危険断面(雄ねじ部の後端部の断面、すなわち雄ねじ部の最も管本体側の断面)の断面積が減少し、耐引張性能が低下する。このため、外シールの設置は、ねじ継手の強度の観点でいえば、望ましくない。
内シールが設置されたねじ継手の場合、ピン先端部のシール面の領域で十分な肉厚が確保されていないことから、過大な外圧が負荷されたときに、そのシール面の領域が塑性変形する。このため、密封性能を発揮できなくなるおそれがある。
米国特許出願公開第2010/0181763号明細書 国際公開WO2004/106797号公報
ねじ継手において、過大な圧力(内圧又は外圧)が負荷されたときに流体の漏れが発生することが重大な問題となる。とりわけ、楔型ねじを採用したねじ継手においては、圧力に対する密封性能を如何に確実に確保できるかが重要である。
本発明の目的は、下記の特性を有する鋼管用ねじ継手を提供することである:
楔型ねじ、すなわちダブテイル形状のテーパねじによる高い耐トルク性能を維持しつつ、高い密封性能を確実に発揮できること。
本発明の一実施形態による鋼管用ねじ継手は、管状のピンと、管状のボックスとから構成され、前記ピンが前記ボックスにねじ込まれて前記ピンと前記ボックスが締結される鋼管用ねじ継手である。
前記ピンは、前記ピンの管本体から先端に向けて順に、ダブテイル形状のテーパねじの雄ねじ部と、シール面を含むリップ部と、を備える。
前記ボックスは、前記ピンの前記雄ねじ部に対応するダブテイル形状のテーパねじの雌ねじ部と、前記リップ部に対応するシール面を含む凹部と、を備える。
前記リップ部は、前記雄ねじ部から前記ピンの先端に向けて順に、首部と、前記シール面を含むシーリングヘッド部と、を備える。
前記シーリングヘッド部における前記シール面の領域の最大外径が、前記首部における前記雄ねじ部との境界位置での外径よりも大きい。
上記のねじ継手は、前記シーリングヘッド部の内径が管本体の内径よりも小さい構成とすることができる。この構成の場合、前記リップ部の内周面が、前記ピンの先端側から順に、先端側ほど拡大するテーパ面と、このテーパ面に連なる円筒面と、を含み、前記テーパ面と前記円筒面との境界を規準とし、前記円筒面の管軸方向の長さが3mm以上であることが好ましい。これらの構成に代えて、上記のねじ継手は、前記シーリングヘッド部の内径が管本体の内径よりも大きい構成とすることができる。
上記のねじ継手は、下記の構成とすることが好ましい。
締結が完了した状態で、前記雄ねじ部のねじ山頂面と前記雌ねじ部のねじ谷底面との間、及び前記雄ねじ部のねじ谷底面と前記雌ねじ部のねじ山頂面との間のうちの少なくとも一方に隙間が設けられる。
上記のねじ継手は、下記の構成とすることが好ましい。
前記シーリングヘッド部における前記シール面の領域の最大外径位置での肉厚が管本体の肉厚の55%以上80%以下であり、前記首部の最小肉厚が管本体の肉厚の45%以上70%以下である。
上記のねじ継手は、以下の構成とすることが好ましい。
締結が完了した状態で、前記リップ部の先端面と、前記ボックスの前記凹部の管本体側の端と、の隙間が0.1mm以上3.0mm以下である。
上記のねじ継手は、以下の構成とすることが好ましい。
前記雄ねじ部及び前記雌ねじ部のテーパ角が、管軸に対して1°以上5°以下である。
上記のねじ継手は、以下の構成とすることが好ましい。
前記首部の外周面が円筒面であり、
前記シーリングヘッド部の外周面が、前記首部の外周面に連なり管軸に対して5°以上20°以下で拡大するテーパ面と、このテーパ面に連なる円筒面と、前記シール面として前記円筒面に連なる曲率面及び前記ピンの先端側ほど縮小するテーパ面から構成されるシール面と、を含む。
上記のねじ継手は、以下の構成とすることが好ましい。
前記リップ部の前記シール面がテーパ面を含み、このテーパ面のテーパ角が管軸に対して3°以上10°以下である。
上記のねじ継手は、以下の構成とすることが好ましい。
前記雄ねじ部及び前記雌ねじ部それぞれのねじ高さが1.0mm以上3.0mm以下である。
本発明の鋼管用ねじ継手は、下記の顕著な効果を有する:
楔型ねじ、すなわちダブテイル形状のテーパねじによる高い耐トルク性能を維持しつつ、高い密封性能を確実に発揮できること。
図1は、第1実施形態の鋼管用ねじ継手を示す縦断面図である。 図2は、第1実施形態の鋼管用ねじ継手におけるねじ部を示す縦断面図である。 図3は、第1実施形態の鋼管用ねじ継手におけるピンの先端部の一例を示す縦断面図である。 図4は、第2実施形態の鋼管用ねじ継手におけるピンの先端部の一例を示す縦断面図である。 図5は、実施例1における耐トルク性能の評価結果を示す図である。 図6は、実施例1における密封性能の評価結果を示す図である。 図7は、実施例2におけるFEM解析のモデルを模式的に示す図である。 図8は、実施例2における密封性能の評価結果を示す図である。 図9は、実施例3におけるFEM解析のモデルを模式的に示す図である。 図10は、実施例3における密封性能の評価結果を示す図である。
本発明者らは、楔型ねじによるねじシールを採用しつつも内外シールを有しない従来のねじ継手について、特に外圧に対する密封性能に問題があることを突き止めていた。これは、本発明者らが実施した弾塑性有限要素法による数値シミュレーション解析、及びその結果の評価に基づく。そこで、本発明者らは、まず、前記特許文献1及び2に記載されたねじ継手のように、外シールの設置、更には内シールの設置により、外圧に対して密封性能の向上を図ることを検討した。
しかし、前述のとおり、外シールの設置によってねじ継手の耐引張性能が低下する。そこで、本発明者らは、内シールを積極的に活用し、内圧に対する密封性能を維持するとともに、外圧に対しても密封性能を確保することができないかと考え、その態様を検討した。
ピンは、雄ねじ部から管軸方向に伸び出すリップ部を備える。このリップ部の外周面に内シールを構成するシール面が設けられる。外圧は、ねじ継手の外部からねじ部を浸透し、ピンのリップ部のシール面近傍に達する。ピンのリップ部に達した外圧は、リップ部の縮径を促し、シール面の接触を緩めるように作用する。
本発明者らは、その現象を防ぐため、ピンのリップ部の剛性を増加し、リップ部の縮径変形を抑制することが有効であると考え、リップ部の形状に着目した。
リップ部の剛性を増加するには、単純にはリップ部の外径を拡大し、その肉厚を厚くすればよい。確かに、リップ部の肉厚を厚くすれば、外圧に対する密封性能は向上する。しかし、ピンにおいて、リップ部の外径を極端に拡大し、その肉厚を極端に厚くすると、雄ねじ部のねじ切り開始位置がリップ部の外径拡大に伴ってピンの外周側に寄る。このため、ねじ高さを低くするか、又はねじ部の長さを当初の設計よりも短縮せざるを得ない。その結果、楔型ねじによる高い耐トルク性能が失われる可能性がある。
また、リップ部の外径拡大に伴い、ボックスにおけるシール面の領域で肉厚を維持しようすれば、ボックス(例:カップリング)の外径が増加せざるを得ない。そうすると、多重構造の井戸の構成上、内外のねじ継手間でクリアランスが著しく狭まる。したがって、ボックスの外径増加は望ましくない。
仮に、ボックスの外径を維持しつつ、ピンのリップ部の外径を拡大してリップ部の肉厚を増加すれば、ボックスにおけるシール面の領域の肉厚が減少せざるを得ない。この場合、内圧に対する密封性能がかえって低下するおそれがある。
以上のことから、本発明者らは、高い密封性能を確実に確保しつつ、楔型ねじによる高い耐トルク性能を維持するためには、ピンのリップ部の形状及びその肉厚を適正化することが有効であるという考えに至った。
本発明のねじ継手は、以上の着想をもとに検討を重ねた結果に基づき、完成されたものである。以下に、本発明の鋼管用ねじ継手の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の鋼管用ねじ継手を示す縦断面図である。図2は、その鋼管用ねじ継手におけるねじ部を示す縦断面図である。図3は、その鋼管用ねじ継手におけるピンの先端部の一例を示す縦断面図である。図1〜図3に示すように、第1実施形態のねじ継手は、楔型ねじ(ダブテイル型のテーパねじ)を採用したカップリング型のねじ継手であり、ピン10とボックス20とから構成される。
ピン10は、ピン10の管本体から先端に向けて順に、雄ねじ部11と、リップ部12とを備える。リップ部12は、雄ねじ部11に連なって管軸CL方向に伸び出す。このリップ部12は、ピン10の先端に向けて順に、首部14と、シーリングヘッド部15とに区分される。シーリングヘッド部15には、シール面13が設けられる。
一方、ボックス20は、ボックス20の先端から管本体に向けて順に、雌ねじ部21と、凹部22とを備える。雌ねじ部21は、ピン10の雄ねじ部11に対応して設けられる。凹部22は、ピン10のリップ部12に対応して設けられる。この凹部22には、ピン10のシール面13に対応してシール面23が設けられる。
ピン10の首部14は、雄ねじ部11とシーリングヘッド部15をつなぐ。首部14の外周面14aは、管軸CLを中心とする円筒面(以下、「ネック外周円筒面」ともいう)である。図3に示すねじ継手では、首部14の内周面14bは、雄ねじ部11側では管本体の内径と同じ円筒面(以下、「ネック内周円筒面」ともいう)14baを含み、シーリングヘッド部15側ではピン10の先端側ほど直径が縮小するテーパ面(以下、「ネック内周テーパ面」ともいう)14bbを含む。ただし、ネック内周円筒面14baが無い場合もある。
シーリングヘッド部15の外周面15aは、首部14の外周面14aに連なりピン10の先端側ほど直径が拡大するテーパ面(以下、「ヘッド外周内側テーパ面」ともいう)15aaを含む。このヘッド外周内側テーパ面15aaには、管軸CLを中心とする円筒面(以下、「ヘッド外周円筒面」ともいう)15abが連なる。このヘッド外周円筒面15abには、シール面13が連なる。シール面13は、例えば、曲率面(以下、「シール曲率面」ともいう)13aとテーパ面(以下、「シールテーパ面」ともいう)13bから構成される。シール曲率面13aは、円弧等の曲線を管軸CL周りに回転して得られる回転体の周面に相当する面である。シールテーパ面13bは、ピン10の先端側ほど直径が縮小するテーパ面である。
図3に示すねじ継手では、シーリングヘッド部15の内周面15bは、ネック内周テーパ面14bbと同一のテーパ角で連なるテーパ面(以下、「ヘッド内周内側テーパ面」ともいう)15baを含む。このヘッド内周内側テーパ面15baには、管軸CLを中心とする円筒面(以下、「ヘッド内周円筒面」ともいう)15bbが連なる。このヘッド内周円筒面15bbには、ピン10の先端側ほど直径が僅かに拡大するテーパ面(以下、「ヘッド内周先端テーパ面」ともいう)15bcが連なる。ただし、ヘッド内周内側テーパ面15baが無い場合もある。この場合、ヘッド内周円筒面15bbは、首部14の領域内に伸出し、ネック内周テーパ面14bbにつながる。
シーリングヘッド部15におけるシール面13の領域の最大外径Dは、首部14における雄ねじ部11との境界位置での外径Dよりも大きい。首部14における雄ねじ部11との境界位置は、雄ねじ部11へのねじ切り開始位置に相当する。この構成により、ピン10のリップ部12においては、雄ねじ部11へのねじ切り開始位置をピン10の外周側に寄らせることなく、シール面13を有するシーリングヘッド部15の肉厚を厚くすることができる。
とりわけ、第1実施形態のねじ継手では、シーリングヘッド部15の内径dが管本体の内径dよりも小さくなっている。シーリングヘッド部15の内径dは、ヘッド内周円筒面15bbの領域で最も小さい。これは、予め、ピン10の先端部にスウェージ加工を施しておくことにより容易に実現できる。ヘッド内周先端テーパ面15bc及びヘッド内周円筒面15bbは、スウェージ加工後の切削加工によって形成される。ネック内周テーパ面14bbは、仕様に応じ、スウェージ加工ままの表面であったり、切削加工を施されたりする。シーリングヘッド部15の内径dが管本体の内径dよりも小さいので、シーリングヘッド部15の外径をそれほど拡大させなくても、シーリングヘッド部15の肉厚を十分に厚くすることが可能である。
ピン10の雄ねじ部11とボックス20の雌ねじ部21は、互いに噛み合うダブテイル形状のテーパねじ(楔型ねじ)である。雄ねじ部11の荷重面11cと雌ねじ部21の荷重面21c、及び雄ねじ部11の挿入面11dと雌ねじ部21の挿入面21dは、いずれも、管軸CLに対して1°〜10°程度の負のフランク角θを有する。雄ねじ部11と雌ねじ部21は、それぞれ互いのねじ込みを可能にし、締結が完了した状態では、荷重面11c、21c同士及び挿入面11d、21d同士が接触し、ねじ部全体が強固に嵌まり合う状態となる。ピン10のシール面13とボックス20のシール面23は、ピン10のねじ込みに伴って互いに接触し、締結が完了した状態では嵌め合い密着して締まりばめの状態となり、面接触による内シールを形成する。
このように第1実施形態のねじ継手は、楔型ねじを採用しているので、高い耐トルク性能を維持することが可能となる。
しかも、シール面13を有するシーリングヘッド部15の肉厚を増加させることができるため、シール面13の領域の剛性が増加する。これにより、外圧がリップ部12のシール面13近傍に達したとしても、そのシール面13による内シールが高い密封性能を発揮する。そのシール面13の領域の縮径変形が抑制されるからである。もっとも、その内シールは、本質的な機能として、内圧に対しても高い密封性能を発揮する。
更に、雄ねじ部11へのねじ切り開始位置をピン10の外周側に寄らせなくてもよいので、ねじ高さを高く維持したまま、ねじ部の長さを確保することができる。これにより、楔型ねじによる高い耐トルク性能が十分に確保される。
以下に、第1実施形態のねじ継手の好適な態様について補足する。
第1実施形態のねじ継手では、締結が完了した状態において、雄ねじ部11のねじ山頂面11aと雌ねじ部21のねじ谷底面21bとの間に、隙間31が設けられる。この隙間31によって、ドープによる異常な圧力上昇を防止することができる。一方、雄ねじ部11のねじ谷底面11bと雌ねじ部21のねじ山頂面21aとは互いに接触する。ただし、雄ねじ部11のねじ山頂面11aと雌ねじ部21のねじ谷底面21bとの間、及び雄ねじ部11のねじ谷底面11bと雌ねじ部21のねじ山頂面21aとの間の両方に隙間が設けられてもよい。雄ねじ部11のねじ谷底面11bと雌ねじ部21のねじ山頂面21aとの間にのみ隙間が設けられてもよい。その隙間の好ましい範囲は、0.05〜0.5mmである。この範囲内であれば、雄ねじ部11と雌ねじ部21のかみ合い高さが確保され、高いトルク性能を発揮できるからである。
雄ねじ部11及び雌ねじ部21のテーパ角は、管軸CLに対して1°以上5°以下であることが好ましい。ねじ部のテーパ角が大きすぎると、ねじ部の長さが短くなりすぎて、耐トルク性能が低下する。一方、ねじ部のテーパ角が小さすぎると、ねじ部の長さが長くなりすぎて、製造コストが増大する。そのテーパ角のより好ましい下限は1.5°であり、更に好ましい下限は2°である。そのテーパ角のより好ましい上限は4°である。
雄ねじ部11及び雌ねじ部21それぞれのねじ高さは、1.0mm以上3.0mm以下であることが好ましい。ねじ高さが高すぎると、製造コストが増大する上、ボックス20の肉厚が減少し、内圧に対する密封性能が低下する。一方、ねじ高さが低すぎると、耐トルク性能が低下する。ねじ高さのより好ましい下限は1.2mmであり、更に好ましい下限は1.5mmである。
ピン10のリップ部12を構成するシーリングヘッド部15において、シール面13の領域の最大外径位置での肉厚が管本体の肉厚の55%以上80%以下であることが好ましい。シール面13領域の肉厚が薄すぎると、剛性が低下することから、外圧に対する密封性能を確保できない。一方、シール面13領域の肉厚が厚すぎると、剛性が高くなる。その反面、シール面13領域の厚肉化をシーリングヘッド部15の外径の拡大で対処する場合、ボックス20のシール面23の径が拡大し、これに伴うボックス20の肉厚減少により、内圧に対する密封性能が低下するおそれがある。また、シール面13領域の厚肉化をシーリングヘッド部15の内径の縮小で対処する場合は、シーリングヘッド部15の内径、特にヘッド内周円筒面15bbの内径を、API規格で規定された内径に抑える必要がある。
これに対し、ピン10のリップ部12を構成する首部14の最小肉厚は、管本体の肉厚の45%以上70%以下であることが好ましい。首部14の最小肉厚が薄すぎると、首部14の剛性が低下することから、外圧に対する密封性能を確保できない。一方、首部14の最小肉厚が厚すぎると、ねじ切り開始位置がピン10の外周側に寄るため、ねじ高さを低くするか、又はねじ部の長さを短縮する事態が生じ、楔型ねじによる耐トルク性能が発揮されない。
シーリングヘッド部15の外周面15aのうち、首部14の外周面14aに連なるヘッド外周内側テーパ面15aaのテーパ角は、管軸CLに対して5°以上20°以下であることが好ましい。ヘッド外周内側テーパ面15aaのテーパ角が大きいと、シーリングヘッド部15の肉厚増加に伴いシール面13の領域の剛性が高くなる反面、ボックス20の肉厚が減少し、内圧に対する密封性能が低下する。一方、ヘッド外周内側テーパ面15aaのテーパ角が小さすぎると、シール面13の領域の肉厚を確保することができず、外圧に対する密封性能が低下する。
リップ部12の内周面14b及び15bのうち、ヘッド内周円筒面15bb(首部14の領域まで伸出した場合も含む)の管軸CL方向の長さLは、3mm以上であることが好ましい。この長さLは、ヘッド内周先端テーパ面15bcとヘッド内周円筒面15bbとの境界を基準とする長さである。ヘッド内周先端テーパ面15bcの管軸CL方向の長さLは、8〜12mm程度である。ヘッド内周円筒面15bbの長さLが短すぎると、シーリングヘッド部15の剛性が十分に増加しないことから、外圧に対する密封性能を確保できない。長さLのより好ましい下限は4mm以上である。一方、その長さLは長ければ長いほどよい。ただし、長さLはスウェージ加工の度合いに依存する。このため、長さLの好ましい上限は15mm以下である。
リップ部12のシール面13を構成するシールテーパ面13bについて、そのテーパ角は、管軸CLに対して3°以上10°以下であることが好ましい。シールテーパ面13bのテーパ角が大きいと、シール面13の領域の先端部で肉厚の減少に伴い剛性が低下することから、外圧に対する密封性能が低下する。一方、シールテーパ面13bのテーパ角が小さすぎると、ねじ継手に引張荷重が負荷されたときに、シール面13、23同士がすべり、両者の接触を喪失するおそれがある。
締結が完了した状態において、ピン10のリップ部12の先端面と、ボックス20の凹部22の管本体側の端と、の間には隙間30が設けられる(図1参照)。その隙間30は、0.1mm以上3.0mm以下であることが好ましい。その隙間30がないと、締結の過程で、ピン10の先端面がボックス20の凹部22に不用意に接触する。そのため、雄ねじ部11と雌ねじ部21の嵌め合いが不十分となり、耐トルク性能が得られない。一方、その隙間30が大きすぎると、その隙間30の近傍において、ねじ継手内を流通する流体の乱流が発生し、エロージョンを誘発する可能性がある。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の鋼管用ねじ継手におけるピンの先端部の一例を示す縦断面図である。図4に示す第2実施形態のねじ継手は、前記図1〜図3に示す第1実施形態のねじ継手を変形したものであり、第1実施形態と重複する説明は適宜省略する。
第2実施形態のねじ継手では、リップ部12を構成する首部14の内周面14bのうち、ネック内周テーパ面14bbは、ピン10の先端側ほど直径が拡大するテーパ面となっている。これにより、シーリングヘッド部15の内径dが管本体の内径dよりも大きい。もっとも、第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、シーリングヘッド部15におけるシール面13の領域の最大外径Dは、首部14における雄ねじ部11との境界位置での外径Dよりも大きい。したがって、第2実施形態のねじ継手によっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。
ただし、第2実施形態の場合、シール面13領域の肉厚の拡大は、シール面13領域の外径の拡大をもたらす。このため、ボックス20のシール面23の径が拡大し、これに伴うボックス20の肉厚減少により、内圧に対する密封性能が低下するおそれがある。この点で、第1実施形態の方が優位である。
その他、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、上記の実施形態のねじ継手は、カップリング型のみならずインテグラル型にも適用することができる。
本発明による効果を確認するため、弾塑性有限要素法による数値シミュレーション解析を実施した。
[実施例1]
<試験条件>
FEM解析のモデルは、楔型ねじを採用したカップリング型の油井管用ねじ継手をベースとした。本発明例として、前記図1〜図3に示す第1実施形態のねじ継手に基づくモデルを作製した。比較例として、シーリングヘッド部におけるシール面の領域の最大外径がネック部のねじ切り開始位置での外径よりも小さい従来一般的なねじ継手のモデルを作製した。各モデルの主要寸法は下記の表1のとおりである。
Figure 0006311019
共通の条件は下記のとおりである。
・ねじ継手(鋼管)のサイズ:7−5/8[inch]×55.3[lb./ft.]
・鋼管(ピン)及びカップリング(ボックス)のグレード:API規格のT95(降伏応力が95[ksi](655[MPa])の炭素鋼)
<評価方法>
FEM解析では、締結が完了した状態の各モデルにISO13679 Series A試験を模擬した荷重履歴を負荷した。その際に、トルク線図が降伏し始める点(降伏トルク)の値を採用し、この値を比較することにより、耐トルク性能を評価した。また、その履歴の内圧サイクル(第一、第二象限)及び外圧サイクル(第三、第四象限)におけるシール面のシール接触力(シール面の平均シール接触圧とシール接触幅の積)の最小値(この値が高いほどシール面の密封性能が良いことを意味する)を比較することにより、密封性能を評価した。
<試験結果>
図5は、実施例1における耐トルク性能の評価結果を示す図である。図6は、実施例1における密封性能の評価結果を示す図である。図5に示すように、本発明例及び比較例のいずれも高い耐トルク性能を発揮することができた。図6に示すように、比較例では、シール面の接触が失われた。これに対し、本発明例では、密封性能が格段に高くなった。
[実施例2]
<試験条件>
FEM解析のモデルは、楔型ねじを採用したカップリング型の油井管用ねじ継手をベースとし、前記図1〜図4に示す第1、第2実施形態のねじ継手に基づき、リップ部の形状を種々変更した。具体的には、図7に示すように、シーリングヘッド部の内径を変更し、これにより、管本体の肉厚に対するシーリングヘッド部におけるシール面領域の最大外径位置での肉厚の比率(以下、「管本体に対するシール部の肉厚比」ともいう)を、50%、56%、61%、74%及び83%の5段階に変更した。各モデルの主要寸法は下記の表2のとおりである。
Figure 0006311019
共通の条件は下記のとおりである。
・ねじ継手(鋼管)のサイズ:7[inch]×35.0[lb./ft.]
・鋼管(ピン)及びカップリング(ボックス)のグレード:API規格のL80(降伏応力が80[ksi](552[MPa])の炭素鋼)
試験No.1〜3は、前記図4に示す第2実施形態のねじ継手に基づくものであり、シーリングヘッド部の内径が管本体の内径よりも大きい。試験No.4、5は、前記図3に示す第1実施形態のねじ継手に基づくものであり、シーリングヘッド部の内径が管本体の内径よりも小さい。
<評価方法>
前記実施例1と同様に、締結が完了した状態の各モデルにISO13679 Series A試験を模擬した荷重履歴を負荷し、シール面のシール接触力の最小値を比較することにより、密封性能を評価した。
<試験結果>
図8は、実施例2における密封性能の評価結果を示す図である。図8に示す結果から、管本体に対するシール部の肉厚比の増加、すなわちリップ部の肉厚増加に伴って、密封性能が向上することがわかった。特に、リップ部の肉厚増加の度合いについては、管本体に対するシール部の肉厚比が55%以上であれば、密封性能を十分に確保できることがわかった。
[実施例3]
<試験条件>
FEM解析のモデルは、楔型ねじを採用したカップリング型の油井管用ねじ継手をベースとし、前記図1〜図3に示す第1実施形態のねじ継手に基づき、リップ部の形状を種々変更した。具体的には、図9に示すように、ヘッド内周円筒面の長さを2mm、3mm、4mm及び5mmの4段階に変更した。各モデルの主要寸法は下記の表3のとおりである。
Figure 0006311019
共通の条件は下記のとおりである。
・ねじ継手(鋼管)のサイズ:3−1/2[inch]×9.2[lb./ft.]
・鋼管(ピン)及びカップリング(ボックス)のグレード:API規格のL80(降伏応力が80[ksi](552[MPa])の炭素鋼)
<評価方法>
前記実施例1及び2と同様に、締結が完了した状態の各モデルにISO13679 Series A試験を模擬した荷重履歴を負荷し、シール面のシール接触力の最小値を比較することにより、密封性能を評価した。
<試験結果>
図10は、実施例3における密封性能の評価結果を示す図である。図10に示す結果から、ヘッド内周円筒面の長さの増加に伴って、密封性能が向上することがわかった。特に、ヘッド内周円筒面の長さが3mm以上であれば、密封性能を十分に確保できることがわかった。
本発明のねじ継手は、地下資源を掘削し、生産し、又は搬送する際に使用される鋼管の連結に有効に利用できる。地下資源とは、原油、天然ガス、シェールガス、メタンハイドレート等の化石燃料をはじめ、地下水、温泉といった気体又は液体状の地下資源である。
10:ピン、 11:雄ねじ部、
11a:ねじ山頂面、 11b:ねじ谷底面、
11c:荷重面、 11d:挿入面、
12:リップ部、 13:シール面、
14:首部、 15:シーリングヘッド部、
20:ボックス、 21:雌ねじ部、
21a:ねじ山頂面、 21b:ねじ谷底面、
21c:荷重面、 21d:挿入面、
22:凹部、 23:シール面、 30、31:隙間、
:シーリングヘッド部におけるシール面の領域の最大外径、
:首部における雄ねじ部との境界位置での外径、
:シーリングヘッド部の内径、 d:管本体の内径、
CL:管軸、 L:シーリングヘッド内周円筒面の管軸方向の長さ、
:シーリングヘッド内周先端テーパ面の管軸方向の長さ

Claims (9)

  1. 管状のピンと、管状のボックスとから構成され、前記ピンが前記ボックスにねじ込まれて前記ピンと前記ボックスが締結される鋼管用ねじ継手であって、
    前記ピンは、前記ピンの管本体から先端に向けて順に、ダブテイル形状のテーパねじの雄ねじ部と、シール面を含むリップ部と、を備え、
    前記ボックスは、前記ピンの前記雄ねじ部に対応するダブテイル形状のテーパねじの雌ねじ部と、前記リップ部に対応するシール面を含む凹部と、を備え、
    前記リップ部は、前記雄ねじ部から前記ピンの先端に向けて順に、首部と、前記シール面を含むシーリングヘッド部と、を備え、
    前記シーリングヘッド部における前記シール面の領域の最大外径が、前記首部における前記雄ねじ部との境界位置での外径よりも大きく、
    前記シーリングヘッド部の内径が管本体の内径よりも小さく、
    前記リップ部の内周面が、前記ピンの先端側から順に、先端側ほど直径が拡大するテーパ面と、このテーパ面に連なる円筒面と、前記ピンの先端側ほど直径が縮小する内側テーパ面を含む、鋼管用ねじ継手。
  2. 請求項に記載の鋼管用ねじ継手であって
    記テーパ面と前記円筒面との境界を規準とし、前記円筒面の管軸方向の長さが3mm以上である、鋼管用ねじ継手。
  3. 請求項1又は2に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    締結が完了した状態で、前記雄ねじ部のねじ山頂面と前記雌ねじ部のねじ谷底面との間、及び前記雄ねじ部のねじ谷底面と前記雌ねじ部のねじ山頂面との間のうちの少なくとも一方に隙間が設けられる、鋼管用ねじ継手。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    前記シーリングヘッド部における前記シール面の領域の最大外径位置での肉厚が管本体の肉厚の55%以上80%以下であり、
    前記首部の最小肉厚が管本体の肉厚の45%以上70%以下である、鋼管用ねじ継手。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    締結が完了した状態で、前記リップ部の先端面と前記ボックスの前記凹部との隙間が0.1mm以上3.0mm以下である、鋼管用ねじ継手。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    前記雄ねじ部及び前記雌ねじ部のテーパ角が、管軸に対して1°以上5°以下である、鋼管用ねじ継手。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    前記首部の外周面が円筒面であり、
    前記シーリングヘッド部の外周面が、前記首部の外周面に連なり管軸に対して5°以上20°以下で拡大するテーパ面と、このテーパ面に連なる円筒面と、前記シール面として前記円筒面に連なる曲率面及び前記ピンの先端側ほど縮小するテーパ面から構成されるシール面と、を含む、鋼管用ねじ継手。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    前記リップ部の前記シール面がテーパ面を含み、このテーパ面のテーパ角が管軸に対して3°以上10°以下である、鋼管用ねじ継手。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
    前記雄ねじ部及び前記雌ねじ部それぞれのねじ高さが1.0mm以上3.0mm以下である、鋼管用ねじ継手。
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