JP7189059B2 - 発泡シート及び発泡シートの製造方法 - Google Patents
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Description
ポリオレフィン系樹脂組成物で構成された発泡シートであり、
一表面に開口し厚み方向途中までの深さの穴が複数設けられている、穴あき発泡シートである。
無荷重下における厚みをTnとし、100gf/0.785cm2の荷重下における厚みをTaとしたときに、下記式(1)に示される圧縮率が15~30%であってもよい。
圧縮率(%)=(Tn-Ta)/Tn×100・・・(1)
ポリオレフィン系樹脂組成物で構成された発泡シートの片面に複数の穴を設ける穴あけ工程を実施して、一表面に開口し厚み方向途中までの深さの穴が複数設けられた穴あき発泡シートを取得することを備える。
前記穴あけ工程よりも前の前記発泡シートの引裂強さをS1とし、前記穴あき発泡シートの引裂強さをS2としたときに、下記式(2)に示される引裂強さ低下率が12%未満であってもよい。
引裂強さ低下率(%)=(S1-S2)/S1×100・・・(2)
穴数は、SEM画像において任意に選択される1cm2からなる区画10箇所における各区画内に形成された穴の数の算術平均値とする。1cm2からなる区画を形成する境界線に、外縁が交差する穴が存在する場合、該穴の数は、該穴の区画内における開口面積を該穴の全体の開口面積により割った値に換算して、穴数に加算される。
穴径は、SEM画像において任意に選択される穴P10個の穴径の算術平均値とする。各穴Pの穴径は、次のようにして求められる。すなわち、穴径は、穴Pの外縁における任意の2点を結ぶ直線のうちの最長の直線X1、及び、直線X1に直交する直線であって穴Pの外縁における任意の2点を結ぶ直線のうちの最長の直線Y1を定め、式[(直線X1の長さ)+(直線Y1の長さ)]/2により求められる値とする。
有穴率(%)=[穴数(個/cm2)]/[気泡数(個/cm2)]×100・・・(3)
ここで、気泡数(個/cm2)は、式[気泡数(個/cm2)]=1/[平均気泡径(cm)]2により算出される値とする。また、平均気泡径(cm)は、上記一表面側のSEM画像において任意に選択される気泡5個の気泡径の算術平均値とする。各気泡径は、気泡の外縁における任意の2点を結ぶ直線のうちの最長の直線X2、及び、直線X2に直交する直線であって気泡の外縁における任意の2点を結ぶ直線のうちの最長の直線Y2を定め、式[(直線X2の長さ)+(直線Y2の長さ)]/2により求められる値とする。
圧縮率(%)=(Tn-Ta)/Tn×100・・・(1)
0<c≦0.5G(G:加工前発泡シートRの厚み)・・・(4)
引裂強さ低下率(%)=(S1-S2)/S1×100・・・(2)
ポリオレフィン系樹脂として低密度ポリエチレン樹脂(LDPE、株式会社NUC製、密度:922kg/m3、MFR:0.2g/10分)100質量部に対して、非イオン性の界面活性剤(花王ケミカル社製)1.4質量部、及び気泡調整剤マスターバッチ(三協化成株式会社製、アゾジカルボンアミド含有マスターバッチ)0.04質量部を配合し、タンデム押出機の第一押出機(シリンダー径:φ90mm)に供給し、押出機内の最高到達温度が215℃となるように溶融混錬した。また、第一押出機の途中から発泡剤としてノルマルブタン15質量部を圧入して押出混練を行った。この第一押出機での溶融混錬後は、第一押出機に連結された第二押出機(シリンダー径:φ180mm)で発泡適正温度域である110℃付近まで冷却し、出口直径100mm(スリット幅:0.4mm)のサーキュラーダイを介して大気中に押出発泡した。このときの押出温度は116℃であった。押出発泡された筒状発泡体を、エアーを吹き付けて冷却した後、直径380mm、長さ500mmの冷却マンドレル上を添わせて冷却し、冷却マンドレルの後部側に設けたカッターで押出方向に沿って筒状発泡体を切断し、長尺帯状の加工前発泡シートとした。加工前発泡シートを巻取り速度30.1m/分で巻き取った。得られた加工前発泡シートの厚みは3mmであった。また、同様の原料組成、設備、温度条件にて、加工前発泡シートの巻取り速度15.3m/分として厚み5mmの加工前発泡シート、及び、加工前発泡シートの巻取り速度90.0m/分として厚み1mm加工前発泡シートを得た。
上記で得られた厚み3mmの加工前発泡シートに、図3に示すような加工装置を用いて加工を実施した。針ロール及び受ロールを回転させながら、各ロールの隙間に加工前発泡シートを通過させ、複数の穴を形成した。このとき、針がシートから受ける抵抗を低減させ且つ穴径を所定の大きさに調節するために、針の温度を80℃に加温した。また、加工時に、針を傷つけないように、受ロールは表面が金属ブラシ状のものを使用した。得られた穴あき発泡シートを巻取りロール状とした。得られた穴あき発泡シートの穴数を上記の方法により算出すると、44個/cm2であった。図6及び図7は、得られた穴あき発泡シートの断面及び複数の穴が開口した表面を撮影したSEM画像を示す。図6から、図1の模式図に示すような穴が発泡シートに形成されていることが認められる。図7から、発泡シートの表面に6つの穴の開口が形成されていることが認められる。
針の温度を95℃に加温した以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。
厚み5mmの加工前発泡シートを用い、針の温度を110℃に加温した以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。
厚み1mmの加工前発泡シートを用いた以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。
厚み3mm、1mm及び5mmの加工前発泡シートを、それぞれ比較例1~3として評価した。
穴数を1.5個/cm2に設定した以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。図8は、得られた発泡シートの複数の穴が開口した表面を撮影したSEM画像を示す。図8及び図7を比較すると、比較例4の発泡シートの方が、実施例1の発泡シートと比較して、気泡数に対する穴数が少ないことが認められ、有穴率が小さいことが認められる。
穴数を9個/cm2に設定した以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。図9は、得られた発泡シートの穴が開口した表面を撮影したSEM画像を示す。図9及び図6より、比較例5及び実施例1の発泡シートを比較すると、比較例5の発泡シートの方が、気泡数に対する穴数の割合が少ないことが認められ、すなわち有穴率が小さいことが認められる。
針の温度を110℃に加温した以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。
厚み1mmの加工前発泡シートを用い、針の温度を110℃に加温した以外は、実施例1と同様にして、発泡シートを取得した。
尚、連続気泡率は、次のようにして測定した。すなわち、発泡シートから25×25mmの切片を複数切り出し、この切片を厚みが約5cmとなるように重ね合わせて試料を作製し、該試料の実体積Vをマイクトメリティックス乾式自動密度計(株式会社島津製作所製、型式:アキュピックII 1340(V1.0))を用いて測定した。また、試料の外形からその見掛け体積V0を算出した。V及びV0の測定値から次式により連続気泡率(%)を算出した。
連続気泡率(%)=(V0-V)/V0×100
P:穴、L1:易圧縮層、L2:難圧縮層、a:穴により連通した気泡の厚み、
2:加工装置、20:巻き出し部、22:巻き取り部、24:針ロール、26:受ロール、
R:加工前発泡シート、c:針ロールと受ロールとの隙間の最短距離
Claims (4)
- ポリオレフィン系樹脂組成物で構成され且つ厚みが1~5mmの発泡シートであり、
一表面に開口し厚み方向途中までの深さの穴が複数設けられ、連続気泡率が50%以上である、穴あき発泡シート。 - 無荷重下における厚みをTnとし、100gf/0.785cm2の荷重下における厚みをTaとしたときに、下記式(1)に示される圧縮率が15~30%である、請求項1に記載の穴あき発泡シート。
圧縮率(%)=(Tn-Ta)/Tn×100・・・(1) - ポリオレフィン系樹脂組成物で構成され且つ厚みが1~5mmの発泡シートの片面に複数の穴を設ける穴あけ工程を実施して、一表面に開口し厚み方向途中までの深さの穴が複数設けられた穴あき発泡シートを取得することを備え、
前記穴あけ工程では、表面に複数の針を備えた針ロールと、表面が金属ブラシで形成された受けロールとの間に前記発泡シートを通過させて該発泡シートの片面に前記針ロールで前記複数の穴を形成する、穴あき発泡シートの製造方法。 - 前記穴あけ工程よりも前の前記発泡シートの引裂き強さをS1とし、前記穴あき発泡シートの引裂き強さをS2としたときに、下記式(2)に示される引裂強さ低下率が12%未満である、請求項3に記載の穴あき発泡シートの製造方法。
引裂強さ低下率(%)=(S1-S2)/S1×100・・・(2)
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