JP7188415B2 - 楔型引留クランプ、および電線に固定装着された状態にある楔型引留クランプの連結板を交換する方法 - Google Patents

楔型引留クランプ、および電線に固定装着された状態にある楔型引留クランプの連結板を交換する方法 Download PDF

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Description

本発明は、楔型引留クランプ、および電線に固定装着された状態にある楔型引留クランプの連結板を交換する方法に関する。
楔型引留クランプは、鉄塔間に電線が張られて延線が完了した後に、所定の弛みに調節しながら電線を鉄塔の碍子に取り付けるために用いられる部材である。従来の楔型引留クランプとしては、主として片楔型引留クランプと両楔型引留クランプが挙げられる。
片楔型引留クランプ100は、MATとも呼ばれ、例えば図1に示すように、クランプ本体110の断面U字形の溝部G内に電線Wを挿入した後に、挿入した電線Wの上方に位置する、三角形状をした楔押え部材115、およびクランプ本体110の両外面側に位置する一対の連結板130、130のそれぞれの一端部130a、130aに、センターボルト140を挿通させ、その後、クランプ本体110の溝部G内に圧入される楔部材120と、楔押え部材115との楔効果によって、電線Wに固定装着され、また、一対の連結板130、130の一端部130a、130aは、クランプ本体110の両外面側位置に回動可能に取り付けられ、さらに、連結板130、130の他端部130b、130bは、鉄塔などの支持構造物(図示せず)に連結可能な構造を有する。
また、両楔型引留クランプ200は、MBTとも呼ばれ、図2(a)に示すように、電線の緊線作業時に、C形断面をもつ1対の対向片(被覆部材)212a、212bを蝶番結合させて開閉するクランプ本体210の内部に電線を抱持させ、このクランプ本体210と、これに抱持された電線との上下隙間に一対の楔部材(図示せず)を圧入させて、両者を固定し、クランプ本体210の両側面部215、215に各々回転自在に支持された一対の連結板230、230の一端部230a、230aを軸支し、これらの連結板230、230の他端部を、支持構造物(図示せず)を構成する碍子等の絶縁部材に連結させて、支持物に電線を引留める構造を有する。
ところで、架空送電設備において、電線張替前に碍子装置類の改修が必要となる場合があり、電線引留にMAT(片楔型引留クランプ)が使用されている場合、塩害地区など腐食が激しい箇所では、引留クランプを構成する部品のうち、腐食が生じやすい「鋼部品」を定期的に交換することが必要になる。
また、引留クランプを構成する部品のうち、例えば連結板は、碍子を挟んで鉄塔に連結する部品であるため鋼を用い、また、センターボルトやナット等の連結部品にも鋼を用いるのが一般的である。
しかしながら、特許文献1(図1)に示す片楔型引留クランプ100は、クランプ本体110の側面部に取り付けられている連結板130を取り外して新しい連結板に交換する場合、クランプ本体110からセンターボルト140を引き抜かないと連結板130が取り外せない構造になっている。加えて、センターボルト140も交換することを考えると、結局のところ、クランプ本体110から楔押え部材115や楔部材120を抜いて引留クランプ100全体を解体しなければならず、これは、現場で作業する際の引留クランプ100の解体作業および組立作業をする際の部品点数が増えて作業者の工数が増加するとともに、引留クランプ100の解体・設置時の作業性も劣るという問題がある。
加えて、引留クランプ100を解体した後に、新品の引留クランプを電線Wに固定装着する場合、クランプ本体110の内部への楔部材120の取付けは、通常、設置場所で作業者が圧入装置を用いて楔部材120を大きな押込力で圧入して行うため、最初に引留クランプ100を固定装着していた電線Wの位置と同じ位置に楔部材120を取り付けると、電線Wが損傷する恐れがあるため、通常は、電線Wに対する取付位置をずらして引留クランプ100を取り付けるのが一般的であり、取付位置をずらすと、ずらした分のジャンパ線の取り込みが必要になり、さらには連結板130の延長等の対策が必要になるという問題も生じる。
また、特許文献2に示す両楔型引留クランプ200は、図2(a)に示すように、連結板230の一端部230aに形成した貫通孔231と、クランプ本体210の両側面部215、215にそれぞれ形成した貫通孔216に、クランプ本体210の両側面部215、215の外面側から1対の取付ピン240をそれぞれ挿入し、その後、1対の取付ピン240のそれぞれを、図2(b)に示すように、開放状態にあるクランプ本体210の内面側から白抜矢印方向Fにカシメることによって、1対の連結板230、230をクランプ本体210の両側面部215、215に取り付ける構成を採用する。このため、取付け後の連結板215は、クランプ本体210から分離することができない。
なお、特許文献2には、連結板210の取付けを、取付ピン240をカシメる方法以外にも、1対の取付ピン240の代わりに、両端にそれぞれ固定ネジ部と突出ネジ部を形成した1対の両ネジボルト(図示せず)を用い、両ネジボルトの固定ネジ部を、クランプ本体の両側面部に形成したネジ穴に螺合させ、両ネジボルトの突出ネジ部を、連結板の一端を挿通させてナットで締結する構成も開示している。かかる構成を有する楔型引留クランプは、電線に固定装着されている状態で連結板を取り外すことが可能である。
このようにクランプ本体210に連結板230をねじ連結で取り付ける構成を採用した場合、例えば強風や地震等によって電線Wに外力が作用すると、連結板230は、鉄塔の碍子と、電線Wに固定装着されている引留クランプ200とに連結されているため、大きな張力が作用することになるため、クランプ本体210に連結板230を取り付ける取付ボルト240が取付孔216に対して、ねじ連結が緩む方向に回転する可能性がある。このため、かかる構成を有する楔型クランプ200は、長期間にわたって継続使用した場合に信頼性が万全ではなく、改善の余地があった。
このため、楔型引留クランプは、電線に固定装着されている状態で、連結板の取外し作業を行わない限りはクランプ本体と連結板との連結状態では連結が解除されることなく、また、連結板の交換時には取外しが容易な連結手段として、ねじ連結以外の取外し可能な連結方法を開発することが望ましい。
特許第5479807号公報 特許第5534961号公報
本発明の目的は、電線に固定装着されている状態で、連結板の取外し作業を行わない限りはクランプ本体と連結板との連結が解除されることがなく、また、連結板の交換時には取外しが容易な楔型引留クランプおよび、電線に固定装着された状態にある楔型引留クランプの連結板を交換する方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)蝶番結合により開閉可能に形成される1対の被覆部材を有するクランプ本体と、電線を挟んだ位置関係で前記電線に取り付けられる1対の楔部材と、前記1対の被覆部材が閉じた状態で互いに対向する位置関係にある前記クランプ本体の両側面部のそれぞれの外面側に、一端部が回転自在に支持され、他端部が支持構造物を構成する絶縁部材に連結される1対の連結板とを備え、電線の緊線作業時に、前記クランプ本体を構成する前記1対の被覆部材を閉じることで形成した内部空間に、前記1対の楔部材を取り付けた前記電線を圧入することによって、前記クランプ本体が前記電線に固定装着される楔型引留クランプにおいて、前記楔型引留クランプは、前記1対の連結板のそれぞれの一端部に形成した貫通孔を貫通させるとともに、前記クランプ本体の前記両側面部のそれぞれに形成した、前記側面部の厚さ方向に貫通する取付孔に挿入して係合させることによって、前記1対の連結板が、前記クランプ本体の前記両側面部のそれぞれに対して、取り外し可能に装着される1対の取付ボルトを備え、前記取付孔は、前記側面部の前記外面位置から前記厚さ方向に向かって、外面側孔部分、中間孔部分および内面側孔部分の3つの孔部分に区画するとき、前記中間孔部分に、ねじ切りされためねじ部を有し、前記めねじ部の内径寸法が、前記外面側孔部分および前記内面側孔部分のいずれの内径寸法よりも小さく、前記1対の取付ボルトの各々は、頭部と軸部とを有し、前記軸部は、先端部分にねじ切りされたおねじ部と、前記おねじ部から前記頭部の側に向かって延在する部分であり、前記めねじ部の内径寸法と同等以下の外径寸法をもつ小径部と、前記小径部から前記頭部の側に向かって延在する部分であり、前記小径部の外形寸法よりも大きく、かつ前記取付孔の前記外面側孔部分の内径寸法と同等以下の外径寸法をもつ大径部とを有することを特徴とする楔型引留クランプ。
(2)前記取付ボルトは、前記大径部がねじ切りされていない円筒部である、上記(1)に記載の楔型引留ランプ。
(3)前記楔型引留クランプは、前記クランプ本体が前記電線に固定装着されている状態を維持したまま、前記1対の連結板および前記取付ボルトの交換が可能な構造を有する、上記(1)または(2)に記載の楔型引留クランプ。
(4)前記1対の連結板および前記取付ボルトの材質は、いずれも鋼である、上記(1)、(2)または(3)に記載の楔型引留クランプ。
(5)電線に固定装着された状態にある、上記(1)から(4)までのいずれか1項に記載の楔型引留クランプの連結板を交換する方法であって、前記取付ボルトの前記頭部に、前記クランプ本体の前記取付孔から前記取付ボルトを引き抜く方向に力を加えながら、前記取付ボルトをねじ外し方向に逆回転させて、前記おねじ部のねじ山およびねじ溝が、前記取付孔の前記めねじ部のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、前記おねじ部が前記外面側孔部分に達するまで、前記取付ボルトを後退移動させることにより、前記楔型引留クランプを前記電線に固定装着した状態のまま、前記取付ボルトおよび前記連結板を前記クランプ本体から取り外す第1工程を含む、楔型引留クランプの連結板を交換する方法。
(6)前記第1工程後に、別の取付ボルトを、別の連結板の貫通孔と、前記クランプ本体の前記取付孔とに順次挿入し、前記別の取付ボルトの前記頭部に、前記クランプ本体の前記取付孔に前記別の取付ボルトを押し込む方向に力を加えながら、前記取付ボルトをねじ込む方向に正回転させて、前記おねじ部のねじ山およびねじ溝が、前記取付孔の前記めねじ部のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、前記おねじ部が前記内面側孔部分に達するまで、前記別の取付ボルトを前進移動させることにより、前記楔型引留クランプを前記電線に固定装着した状態のまま、前記別の取付ボルトおよび前記別の連結板を前記クランプ本体に取り付ける第2工程をさらに含む、上記(5)に記載の楔型引留クランプの連結板を交換する方法。
本発明によれば、電線に固定装着されている状態で、連結板の取外し作業を行わない限りはクランプ本体と連結板との連結が解除されることがなく、また、連結板の交換時には取外しが容易な楔型引留クランプおよび、電線に固定装着された状態にある楔型引留クランプの連結板を交換する方法を提供することが可能になった。
図1は、従来(特許文献1)の片楔型引留クランプ(MAT)の分解斜視図である。 図2は、従来(特許文献2)の両楔型引留クランプ(MBT)の分解斜視図である。 図3は、本発明に従う実施形態の楔型引留クランプの分解斜視図である。 図4は、図3の楔型引留クランプの側面図であって、電線に固定装着した状態で示す。 図5は、図3の楔型引留クランプの上面図であって、電線に固定装着した状態で示す。 図6は、図3の楔型引留クランプを構成する取付ボルトの正面図である。 図7は、図3の楔型引留クランプを構成するクランプ本体の断面図であって、閉じた状態のクランプ本体を、取付孔の延在方向を含む平面で切断したものである。 図8は、図3の楔型引留クランプを構成するクランプ本体の断面図であって、図7のクランプ本体の両側面部の外面側に、1対の連結板を1対の取付ボルトで取り付けたときの状態で示す。 図9は、電線に固定装着された状態にある楔型引留クランプのクランプ本体から連結板を交換する方法を説明するための概念図である。
次に、本発明に従う楔型引留クランプの実施形態について、添付図面を参照しながら以下で詳細に説明する。
(楔型引留クランプ)
図3~図5は、本発明に従う実施形態の楔型引留クランプを示したものであって、図3が楔型引留クランプを構成する部材(部品)ごとに分解して示した分解斜視図、図4が側面図、図5が上面図であり、図4および図5はいずれも楔型引留クランプを電線に固定装着した状態で示す。
図示した楔型引留クランプ1は、両楔型引留クランプ(MBT)であって、主として、クランプ本体10と、1対の楔部材20a、20bと、1対の連結板30、30とを備えている。
<クランプ本体>
クランプ本体10は、蝶番結合により開閉可能に形成され、図3ではU字断面状をもつ1対の被覆部材12a、12bを有する。
クランプ本体10は、電線Wに装着する前の状態では、図3に示すように両端部10a、10b同士を離隔させて開き、また、電線Wに装着する際には、電線Wの周りに被せてから、図4および図5に示すようにクランプ本体10の両端部10a、10bを接近させて閉じた状態にする。クランプ本体10は、閉じた状態で見て、蝶番結合が位置する部分を含む上面部13と、両端部10a、10bが位置する部分を含む下面部14と、上面部13と下面部14との間に位置し、連結板30を連結する外面を含む側面部15(図7参照)とで主に構成されている。
そして、閉じた状態のクランプ本体10の内部には、電線Wと、電線Wに取り付けた1対の楔部材20a、20bとが収容される内部空間S(図7参照)が形成される。収容される楔部材20a、20bの外面と接触する、内部空間Sを形成するクランプ本体10の内面形状、特に、1対の楔部材20a、20bの、電線Wを挟んだ内面24bとは反対の外面24aに対応したクランプ本体10の上下内面10cの形状は、例えば図3および図7に示すように、クランプ本体10の幅中央位置同士が互いに最も接近した位置関係、上下内面の頂点位置が向かい合ったV字状の断面形状にすることが好ましい。
特に、クランプ本体10の上下内面形状10c、10cを、1対の楔部材20a、20bの表面24a、24aの形状に合わせてV字断面形状とすることによって、クランプ本体10の内部空間Sに、1対の楔部材20a、20aを取り付けた電線Wを矢印方向Pに圧入すると、クランプ本体10が開くことはなく、むしろクランプ本体10が閉じる方向に力が作用する構造になる。このため、クランプ本体10が閉じた状態を保持するためのボルトやナットのような連結手段を設けることは不要である。
クランプ本体10の材質は、電線Wに固定装着される楔型引留クランプ1の使用環境が、例えば塩害地区など腐食が激しい箇所である場合もあるので、耐食性に優れた金属、例えばアルミニウム合金を用いることが好ましい。また、クランプ本体10は、電線Wへの固定装着を行う際の作業性の点から、軽量であることが好ましく、この点から、アルミニウム合金を用いることがより好適である。
<楔部材>
1対の楔部材20a、20bは、楔型引留クランプ1を電線Wに固定装着するために必要な部材であって、電線Wを挟んだ位置関係で電線Wに取り付けられる。1対の楔部材20a、20bは、楔作用を発揮するため、先端に向かって、幅寸法と厚さ寸法が小さくなるような先細形状を有している。また、楔部材20a、20bは、電線Wを挟んだ内面24bとは反対の外面24aを、クランプ本体10の内面形状10cと同じ形状にすることが好ましく、特に、上述したようにV字断面形状とすることが好ましい。
1対の楔部材20a、20bの電線Wへの取付け方法としては、例えば、図3に示すように、1対の楔部材20aおよび20bの後端部の、電線Wを挟んだ部分よりも両外側の位置に、一方の楔部材20aが貫通穴21a、21a、他方の楔部材20bがめねじ穴21b、21bをそれぞれ有し、一方の楔部材20aの貫通穴21a、21aと、他方の楔部材20bのめねじ穴21b、21bに、一方の楔部材20aの外面24a側からボルト22を挿入し、他方の楔部材20bのめねじ穴21b、21bにボルト22のおねじ部を螺合させることによってねじ連結する方法が挙げられる。
楔部材20a、20bの材質は、電線Wに固定装着される楔型引留クランプ1の使用環境が、例えば塩害地区など腐食が激しい箇所である場合もあるので、耐食性に優れた金属、例えばアルミニウム合金を用いることが好ましい。また、楔部材20a、20bは、電線Wへの固定装着を行う際の作業性の点から、軽量であることが好ましく、この点から、アルミニウム合金を用いることがより好適である。
楔型引留クランプ1は、電線Wの緊線作業時に、クランプ本体10を構成する1対の被覆部材12a、12bを閉じることで形成した内部空間Sに、1対の楔部材20a、20bを取り付けた電線Wを圧入することによって、電線Wに固定装着することができる。
<連結板>
1対の連結板30、30は、一端部30a、30aが、1対の被覆部材12a、12b(クランプ本体10)が閉じた状態で互いに対向する位置関係にあるクランプ本体10の両側面部15、15のそれぞれの外面15a、15a側に回転自在に支持され、他端部30b、30bが、鉄塔などの支持構造物(図示せず。)を構成する、碍子のような絶縁部材(図示せず。)に連結される。
1対の連結板30、30の一端部30a、30aを、クランプ本体10の両側面部15、15に回転自在に取り付ける構成としては、例えば図3では、クランプ本体10の側面部15の外面15aから取付孔16を覆う位置まで断面L字状に延出させ、連結板15の一端部30aの厚さ以上の離隔スペースを、クランプ本体10の側面部15の外面15aとの間に設けた延出部18を形成するとともに、クランプ本体10の取付孔16に対応する延出部18の位置に、取付ボルト40が、クランプ本体10の取付孔16に取り付ける際に、最初に挿入されるガイド孔19を形成した構成を示しているが、かかる構成だけには限定されない。
連結板30は、鉄塔のような支持構造物で電線Wを懸架するため、支持構造物の碍子等の絶縁部材に連結される部材である。連結板30には、電線Wの自重を支持しているため、常に張力が作用することになる。このため、連結板30は、アルミニウム合金よりも強度の高い材料、例えば鋼で構成することが好ましい。
ところで、電線Wに固定装着される楔型引留クランプ1の使用環境が、例えば塩害地区など腐食が激しい箇所である場合、楔型引留クランプ1を構成する部材のうち、連結板30や取付ボルト40は、アルミニウム合金製である他の部材に比べて腐食しやすい。
このため、楔型引留クランプ1を、上述したような腐食環境下で使用する場合には、早期に交換することが必要である。また、楔型引留クランプ1を構成する部材のうち、クランプ本体10や楔部材20は、通常はアルミニウム合金製であるため、腐食しやすい連結板30や取付ボルト40だけを交換できる方法があれば、電線Wに固定装着されている楔型引留クランプ1から楔部材20を引き抜く作業を行わなくてもよく、連結板30や取付ボルト40を交換しただけで継続して使用することができる点で好ましい。
<本発明の主な特徴構成>
そこで、本発明の楔型引留クランプ1の主な特徴構成は、クランプ本体10の側面部15の外面15a側に連結板30を取り付けるのに用いられる取付ボルト40の形状と、取付ボルト40が取り付けられる、クランプ本体10に形成した取付孔16の形状の適正化を図ることにある。
より具体的には、本発明の楔型引留クランプ1は、1対の連結板30、30のそれぞれの一端部30a、30aに形成した貫通孔31,31を貫通させるとともに、クランプ本体10の両側面部15、15のそれぞれに形成した、側面部15,15の厚さ方向Xに貫通する取付孔16、16に挿入して係合させることによって、1対の連結板30、30が、クランプ本体10の両側面部15、15のそれぞれに対して、取り外し可能に装着される1対の取付ボルト40、40を備え、取付孔16、16は、図7に示すように、側面部15、15の外面位置15a、15aから厚さ方向Xに向かって、外面側孔部分16a、中間孔部分16bおよび内面側孔部分16cの3つの孔部分に区画するとき、中間孔部分16bに、ねじ切りされためねじ部17を有し、めねじ部17の内径寸法d2が、外面側孔部分16aの内径寸法d1および内面側孔部分16cの内径寸法d3よりも小さく、1対の取付ボルト40、40の各々は、頭部41と軸部42とを有し、軸部42は、先端部分にねじ切りされたおねじ部43と、おねじ部43から頭部41の側に向かって延在する部分であり、めねじ部17の内径寸法d2と同等以下の外径寸法D2をもつ小径部44と、小径部44から頭部41の側に向かって延在する部分であり、小径部44の外径寸法D2よりも大きく、かつ取付孔16の外面側孔部分16aの内径寸法d1と同等以下の外径寸法D3をもつ大径部45とを有することにある。
これによって、楔型引留クランプ1のクランプ本体10に取り付けられた連結板30は、取外し作業を行わない限り、クランプ本体10から分離することはなく、また、楔型引留クランプ1を電線Wに固定装着した状態のままで、クランプ本体10の側面部15から連結板30を容易に取り外せて、別の連結板に短時間で交換することが可能になる。
<取付孔>
クランプ本体10に形成した取付孔16は、クランプ本体10の側面部15に連結板30を取り付けるために用いる取付ボルト40を挿入し、ねじ込むことによって取り付けるための孔形状を有している(図7、図8参照)。取付孔16の具体的な孔形状は、図7に示すように、側面部15、15の外面位置15a、15aから厚さ方向Xに向かって、外面側孔部分16a、中間孔部分16bおよび内面側孔部分16cの3つの孔部分に区画するとき、中間孔部分16bに、ねじ切りされためねじ部17を有している。めねじ部17は、内径寸法d2が、外面側孔部分16aおよび内面側孔部分16cのいずれの内径寸法d1およびd3よりも小さい。なお、図7では、外面側孔部分16aの内径寸法d1および内面側孔部分16cの内径寸法d3がともに同じである場合を示しているが、内径寸法d1およびd3は異なる寸法にしてもよい。
<取付ボルト>
1対の取付ボルト40、40の各々は、頭部41と軸部42とを有する。図6は、図3に示す取付ボルト40を拡大して示す正面図である。
頭部41の形状は、特に限定はしないが、クランプ本体10の側部15から飛び出ていると、コロナ放電が生じやすく、コロナ放電が生じると、電力損失、電波障害、通信障害等を引き起こす原因となることから、取付ボルト40は、頭部41の形状が半球状である丸頭ボルトを用いることが好ましい。
軸部42は、図6に示すように、先端側から順に、おねじ部43と小径部44と大径部45とで構成されている。
おねじ部43は、軸部42の先端部分にねじ切りされて形成されたものである。すなわち、取付ボルト40を、取付孔16内において、前進する方向(ねじ込み方向)に回転(正回転)および後退する方向(ねじ外し方向)に回転(逆回転)させることによって、おねじ部43のねじ山およびねじ溝が、取付孔16のめねじ部17のねじ溝およびねじ山にかみ合いながら、取付孔16内を前進移動および後退移動のいずれもが可能な外形寸法D1を有している。
また、おねじ部43の外径寸法D1は、取付孔16のめねじ部17の内径寸法d2よりも大きくなるので、取付孔16に対して取付ボルト40を引き抜く方向F1に力を作用させたとしても、取付ボルト40を逆回転させない限りは、取付孔16のめねじ部17のねじ山が、取付ボルト40の引抜方向F1への移動を阻止するストッパーとして機能して、おねじ部43のねじ山が引抜方向F1への移動ができない構造を有することから、取付ボルト40が取付孔16に確実に取り付けることができ、その結果、連結板30をクランプ本体10に取り付けることができる。
さらに、おねじ部43は、図8に示すように、取付ボルト40を取付孔16に取り付けた状態で、取付孔16の内面側孔部分16cに位置する部分である。しかしながら、取付ボルト40(おねじ部43)の先端が、取付孔16の内面から内部空間Sに飛び出していると、内部空間Sの正規位置に楔部材20を挿入できなくなる恐れがある、このため、おねじ部43の軸方向寸法L1は、取付孔16の内面側孔部分16cの軸方向寸法l3と同等以下にすることが好ましい。
なお、おねじ部43のねじ山が、取付孔16の内面側孔部分16cとの接触によって損傷するのを確実に防止する構成にする場合には、おねじ部43の外径寸法D1は、取付孔16の内面側孔部分16cの内径寸法d3よりも小さいことが好ましい。
小径部44は、おねじ部43から頭部41の側に向かって延在する部分である。小径部44は、めねじ部17の内径寸法d2と同等以下の外径寸法D2を有している。これによって、取付ボルト40を取付孔16に取り付けた状態で、小径部44は、取付孔16のめねじ部17の位置まで挿入されて、めねじ部17と対向して位置する取付ボルト40の軸部42の部分である。
なお、取付孔16への取付ボルト40の取付け時に、取付孔16のめねじ部17のねじ山が、取付ボルト40の小径部44との接触によって損傷するのを確実に防止する構成にする場合には、小径部44の外径寸法D2は、めねじ部17の内径寸法d2よりも小さいことが好ましい。
また、小径部44は、図8に示すように、取付ボルト40を取付孔16に取り付けた状態で、取付孔16の中間孔部分16b(より厳密には、めねじ部17)に位置する部分である。しかしながら、小径部44の軸線方向寸法L2が、取付孔16の中間孔部分16bの軸線方向寸法l2よりも短いと、おねじ部43をめねじ部17に完全にねじ込む前に、大径部45がめねじ部17にぶつかるため、それ以上のねじ込みはできないため、おねじ部43を取付孔16の内面側孔部分の位置に移動させることはできない。このため、小径部44の軸線方向寸法L2は、取付孔16のめねじ部17の軸線方向寸法l2と同等以上とすることが必要であるが、特に、取付孔16の軸線方向への取付ボルト40のがたつきを防止して、クランプ本体10に連結板30を強固に取り付ける場合には、小径部44の軸線方向寸法L2は、めねじ部17の軸線方向寸法l2と同じにすることがより好適である。
大径部45は、小径部44から頭部41の側に向かって延在する部分である。大径部45は、小径部44の外径寸法D2よりも大きく、かつ取付孔16の外面側孔部分16aの内径寸法d1と同等以下の外径寸法D3を有している。これによって、取付ボルト40を取付孔16に取り付けた状態で、大径部45は、取付孔16の外面側孔部分16aの位置まで挿入されて、外面側孔部分16aに対向して位置し、本実施形態では、図8に示すように、クランプ本体10の延出部18に形成したガイド孔19、連結板30の貫通孔31、および取付孔16の外面側孔部分16aに対向して延在するように構成した場合を示している。
また、取付ボルト40の大径部45は、連結板30が連結されている部分であって、連結板30に作用する引張荷重によって変形せずに高強度を有することが好ましい。このため、大径部45は、ねじ切りされていない円筒部として形成することが好ましい。
さらに、大径部45の外径D3は、取付孔16の外面側孔部分16aの内径d1と実質同じにすることが、取付孔16の径方向への取付ボルト40のがたつきを防止する上で好ましい。さらにまた、大径部45の軸線方向寸法L3は、クランプ本体10の延出部18の外面位置18aから、取付孔16のめねじ部17と外面側孔部分16aとの境界位置Bまでの軸線方向長さl4と実質同じにすることが、がたつきを防止する点で好ましい。
また、取付ボルト40は、高強度であることが必要であるため、取付ボルト40の材質は、軟鋼等の鋼で構成することが好ましい。
<取付孔に対する取付ボルトの取付および取外し方法>
取付孔16に取付ボルト40を取り付ける場合、まず、取付ボルト40の先端部分であるおねじ部43の先端が、取付孔16の外面側孔部分16aと中間孔部分16bとの境界位置Bに達するまで、取付ボルト40の軸部42を取付孔16内に挿入する。
次に、取付ボルト40のおねじ部43のねじ山およびねじ溝が、取付孔16のめねじ部17のねじ溝およびねじ山のそれぞれにかみ合いながら前進移動するように、取付ボルト40を取付孔16に対してねじ込む方向に正回転させて、おねじ部43のねじ山およびねじ溝が、めねじ部17のねじ溝およびねじ山から完全に外れるまで取付ボルト40をねじ込む。
この結果、取付ボルト40のおねじ部43が、取付孔16の内面側孔部分16cに到達する。これによって、取付ボルト40のおねじ部43が、取付孔16のめねじ部17よりも奥に位置する内面側孔部分16cに収容されるので、取付ボルト40を取付孔16から引抜方向F1に引っ張ったとしても、おねじ部43が取付孔16のめねじ部17に引っかかり、引抜方向F1へは移動できないので、取付孔16に対する取付ボルト40の抜けが防止できる結果として、クランプ本体10の取付孔16に、取付ボルト40を確実に取り付けることができる。
加えて、取付ボルト40は、取付孔16への取付け手段がねじ連結ではないので、取付ボルト40を回転させても、ねじが緩んで外れるという恐れもないので、取付孔16への取付状態を確実に維持することができる。
また、取付孔16から取付ボルト40を取り外す場合、クランプ本体10の取付孔16から引抜方向F1に取付ボルト40に対して力を加えながら、取付ボルト40をねじ外し方向に逆回転させて、おねじ部43のねじ山およびねじ溝が、取付孔16のめねじ部17のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、外面側孔部分16aに達するまで、取付ボルト40を後退移動させた後に引き抜くことによって、取付ボルト40を取付孔16から簡単に引き抜くことができる。
取付孔16から引抜方向F1に取付ボルト40に対して力を加える方法としては、特に限定はしないが、例えば、取付ボルト40の頭部41の両側面に、取付ボルト40の軸線方向Zに対して直交する方向に延在する孔(例えば1対の止め穴または貫通孔)を設け、かかる孔に、棒または治具を差し込んで引っ張ることによって行うか、あるいは、取付ボルト40の頭部41の頂面に逆ねじ加工を予めねじ穴を施しておき、そのねじ穴にボルト部をねじ込んでから引っ張ることによって行うことができる。
楔型引留クランプ1は、クランプ本体10が電線Wに固定装着されている状態を維持したまま、1対の連結板30および取付ボルト40の交換が可能な構造を有することが好ましい。これによって、楔型引留クランプ1を構成する部材(部品)のうち、一部の部材(連結板30および取付ボルト40)だけを交換すれば済み、しかも、クランプ本体10や楔部材20は電線Wに固定装着されたままで継続使用することができるので、新品の楔型引留クランプに総取り換えする場合に比べてコストが安くなり、また、作業性も向上する。
(楔型引留クランプの連結板を交換する方法)
次に、上述した楔型引留クランプ1の連結板30を交換する方法の一例について、以下で説明する。なお、本実施形態の楔型引留クランプ1の連結板30を交換する方法は、特に楔型引留クランプ1が電線Wに固定装着された状態の場合であっても可能である。
本発明に従う楔型引留クランプ1の連結板30を交換する方法は、楔型引留クランプ1を電線Wに固定装着した状態のまま、取付ボルト40および連結板30をクランプ本体10から取り外す第1工程を含む。図9は、電線Wにカムアロング60を装着して張力を預けた後、鉄塔Mの碍子(図示せず)に連結されていた連結板の他端部の連結を外し、電線Wに固定装着された状態にある楔型引留クランプのクランプ本体10の取付孔16から取付ボルト40を取り外した直後の状態を示したものであって、さらに、連結板30、楔部材20a、20bを電線Wに取り付けるためのボルト22、およびジャンパ金具50の交換をするときの状態を説明するための概念図である。
第1工程は、取付ボルト40の頭部41に、図8に示すように、クランプ本体10の取付孔16から取付ボルト40を引抜方向F1に力を加えながら、取付ボルト40をねじ外し方向に逆回転させて、おねじ部43のねじ山およびねじ溝が、取付孔16のめねじ部17のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、おねじ部43が外面側孔部分16aに達するまで、取付ボルト40を後退移動させることにより、楔型引留クランプ1を電線Wに固定装着した状態のまま、取付ボルト40および連結板30をクランプ本体10から取り外すことができる。
なお、図9では、連結板30を取り外した後に、楔部材20a、20bを電線Wに取り付けるためのボルト22、および楔部材20a、20bにねじ連結されているジャンパ金具50も取り外した場合を示している。なお、図9に示すように楔型引留クランプ1を電線Wに固定装着した状態では、楔部材20a、20bは、既にクランプ本体10に圧入されており、楔部材20a、20bとクランプ本体10とは、両者一体となって電線Wに強固に固定されているので、楔部材20a、20bを電線Wに取り付けるためのボルト22、22を取り外したとしても、楔部材20a、20bは、クランプ本体10から外れる(解体される)ことはない。このため、楔型引留クランプ1全体を解体することなく、ボルト22、22についても、楔型引留クランプ1が電線Wに固定装着された状態で、簡単に交換することができる。
また、本発明に従う楔型引留クランプ1の連結板30を交換する方法は、第1工程後に、楔型引留クランプ1を電線Wに固定装着した状態のまま、別の取付ボルトおよび別の連結板をクランプ本体に取り付ける第2工程をさらに含むことが好ましい。
第2工程は、別の取付ボルトを、別の連結板の貫通孔と、クランプ本体の取付孔とに順次挿入し、別の取付ボルトの頭部に、クランプ本体の取付孔に別の取付ボルトを挿入する方向に力を加えながら、別の取付ボルトをねじ込む方向に正回転させて、おねじ部のねじ山およびねじ溝が、取付孔のめねじ部のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、おねじ部43が内面側孔部分に達するまで、別の取付ボルトを前進移動させることにより、楔型引留クランプを電線Wに固定装着した状態のまま、別の取付ボルトおよび別の連結板をクランプ本体に取り付けることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の概念および特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含み、本発明の範囲内で種々の改変を行うことができる。
1 楔型引留クランプ
10 クランプ本体
10a、10b クランプ本体の端部
12a、12b 被覆部材
13 上面部
14 下面部
15 側面部
16 取付孔
16a 外面側孔部分
16b 中間孔部分
16c 内面側孔部分
17 めねじ部
18 延出部
19 ガイド孔
20、20a、20b 楔部材
21a 貫通穴
21b めねじ穴
22 ボルト
24a 外面(または表面)
、24b 内面(または表面)
30 連結板
30a 連結板の一端部
30b 連結板の他端部
31 貫通孔
40 取付ボルト
41 頭部
42 軸部
43 おねじ部
44 小径部
45 大径部
50 ジャンパ金具
60 カムアロング
d1 取付孔の外面側孔部分の内径寸法
d2 取付孔の中間孔部分(またはめねじ部)の内径寸法
d3 取付孔の内面側孔部分の内径寸法
D1 取付ボルトのおねじ部の外径寸法
D2 取付ボルトの小径部の外径寸法
D3 取付ボルトの大径部の外径寸法
l1 取付孔の外面側孔部分の軸方向寸法
l2 取付孔の中間孔部分(またはめねじ部)の軸方向寸法
l3 取付孔の内面側孔部分の軸方向寸法
L1 取付ボルトのおねじ部の軸方向寸法
L2 取付ボルトの小径部の軸方向寸法
L3 取付ボルトの大径部の軸方向寸法
F 白抜き矢印方向
F1 引抜方向
P 矢印方向
S 内部空間
W 電線
X 側面部の厚さ方向
Z 取付孔の軸線方向

Claims (6)

  1. 蝶番結合により開閉可能に形成される1対の被覆部材を有するクランプ本体と、
    電線を挟んだ位置関係で前記電線に取り付けられる1対の楔部材と、
    前記1対の被覆部材が閉じた状態で互いに対向する位置関係にある前記クランプ本体の両側面部のそれぞれの外面側に、一端部が回転自在に支持され、他端部が支持構造物を構成する絶縁部材に連結される1対の連結板と
    を備え、
    電線の緊線作業時に、前記クランプ本体を構成する前記1対の被覆部材を閉じることで形成した内部空間に、前記1対の楔部材を取り付けた前記電線を圧入することによって、前記クランプ本体が前記電線に固定装着される楔型引留クランプにおいて、
    前記楔型引留クランプは、
    前記1対の連結板のそれぞれの一端部に形成した貫通孔を貫通させるとともに、前記クランプ本体の前記両側面部のそれぞれに形成した、前記側面部の厚さ方向に貫通する取付孔に挿入して係合させることによって、前記1対の連結板が、前記クランプ本体の前記両側面部のそれぞれに対して、取り外し可能に装着される1対の取付ボルトを備え、
    前記取付孔は、
    前記側面部の前記外面位置から前記厚さ方向に向かって、外面側孔部分、中間孔部分および内面側孔部分の3つの孔部分に区画するとき、
    前記中間孔部分に、ねじ切りされためねじ部を有し、前記めねじ部の内径寸法が、前記外面側孔部分および前記内面側孔部分のいずれの内径寸法よりも小さく、
    前記1対の取付ボルトの各々は、
    頭部と軸部とを有し、
    前記軸部は、
    先端部分にねじ切りされたおねじ部と、
    前記おねじ部から前記頭部の側に向かって延在する部分であり、前記めねじ部の内径寸法と同等以下の外径寸法をもつ小径部と、
    前記小径部から前記頭部の側に向かって延在する部分であり、前記小径部の外形寸法よりも大きく、かつ前記取付孔の前記外面側孔部分の内径寸法と同等以下の外径寸法をもつ大径部と
    を有することを特徴とする楔型引留クランプ。
  2. 前記取付ボルトは、前記大径部がねじ切りされていない円筒部である、請求項1に記載の楔型引留ランプ。
  3. 前記楔型引留クランプは、前記クランプ本体が前記電線に固定装着されている状態を維持したまま、前記1対の連結板および前記取付ボルトの交換が可能な構造を有する、請求項1または2に記載の楔型引留クランプ。
  4. 前記1対の連結板および前記取付ボルトの材質は、いずれも鋼である、請求項1、2または3に記載の楔型引留クランプ。
  5. 電線に固定装着された状態にある、請求項1から4までのいずれか1項に記載の楔型引留クランプの連結板を交換する方法であって、
    前記取付ボルトの前記頭部に、前記クランプ本体の前記取付孔から前記取付ボルトを引き抜く方向に力を加えながら、前記取付ボルトをねじ外し方向に逆回転させて、前記おねじ部のねじ山およびねじ溝が、前記取付孔の前記めねじ部のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、前記おねじ部が前記外面側孔部分に達するまで、前記取付ボルトを後退移動させることにより、前記楔型引留クランプを前記電線に固定装着した状態のまま、前記取付ボルトおよび前記連結板を前記クランプ本体から取り外す第1工程を含む、楔型引留クランプの連結板を交換する方法。
  6. 前記第1工程後に、別の取付ボルトを、別の連結板の貫通孔と、前記クランプ本体の前記取付孔とに順次挿入し、前記別の取付ボルトの前記頭部に、前記クランプ本体の前記取付孔に前記別の取付ボルトを押し込む方向に力を加えながら、前記取付ボルトをねじ込む方向に正回転させて、前記おねじ部のねじ山およびねじ溝が、前記取付孔の前記めねじ部のねじ溝およびねじ山のそれぞれとかみ合いながら、前記おねじ部が前記内面側孔部分に達するまで、前記別の取付ボルトを前進移動させることにより、前記楔型引留クランプを前記電線に固定装着した状態のまま、前記別の取付ボルトおよび前記別の連結板を前記クランプ本体に取り付ける第2工程をさらに含む、請求項5に記載の楔型引留クランプの連結板を交換する方法。
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