JP7187769B2 - 眼科装置、および眼科装置制御プログラム - Google Patents
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(2) 被検眼を検査する眼科装置おいて実行される眼科装置制御プログラムであって、前記眼科装置のプロセッサによって実行されることで、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔画像を顔撮影手段によって撮影する顔撮影ステップと、前記被検眼の前眼部画像を前眼撮影手段によって撮影する前眼撮影ステップと、前記被検眼に対して検眼手段を3次元的に相対移動させる駆動手段を制御し、前記前眼撮影手段によるアライメント可能領域を前記顔撮影手段と前記被検眼とを結ぶ直線上に移動させた後、前記顔画像に基づいて算出した前記被検眼と前記顔撮影手段との3次元的相対方向に前記検眼手段を移動させている間に、前記前眼撮影手段によって撮影された前記前眼部画像から前記被検眼の瞳孔を検出し、前記瞳孔の中心が前記前眼撮影手段の光軸と重なるように前記駆動手段を制御することによって、前記被検眼のXY座標を算出し、前記3次元的相対方向と、前記XY座標と、に基づいて、前記被検眼のZ座標を算出する算出ステップと、前記駆動手段を制御し、前記Z座標に基づいて前記検眼手段をZ方向に移動させる制御ステップと、を前記眼科装置に実行させること特徴とする。
本実施形態を図面に基づいて簡単に説明する。本実施形態の眼科装置(例えば、眼科装置1)は、例えば、被検眼を検査する。例えば、眼科装置は、被検眼の眼屈折力、角膜曲率、眼圧等を測定してもよいし、被検眼の前眼部、眼底等の画像を撮影してもよい。眼科装置は、例えば、検眼部(例えば、検眼部2)と、駆動部(例えば、駆動部4)と、顔撮影部(例えば、顔撮影部90)と、前眼撮影部(例えば、前眼撮影光学系60)と、制御部(例えば、制御部70)等を備える。検眼部は、例えば、被検眼を検査する。検眼部は、例えば、眼屈折力測定光学系、角膜曲率測定光学系、眼圧測定光学系、眼底撮影光学系、断層像撮影光学系など、種々の検査光学系の少なくとも一つを備えてもよい。駆動部は、被検眼に対して検眼部を3次元的に相対移動させる。顔撮影部は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔の画像を撮影する。前眼撮影部は、例えば、被検眼の前眼部の画像を撮影する。
本開示に係る眼科装置を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、眼科装置として眼屈折力測定装置を例に説明するが、角膜曲率測定装置、角膜形状測定装置、眼圧測定装置、眼軸長測定装置、眼底カメラ、OCT(optical coherence tomography)、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)等の他の眼科装置にも適用可能である。
図1に基づいて、眼科装置の外観を説明する。図1に示すように、本実施例の眼科装置1は、検眼部2と、顔撮影部90と、駆動部4と、を主に備える。検眼部2は、被検眼を検査する。検眼部2は、例えば、被検眼の眼屈折力、角膜曲率、眼圧等を測定する光学系を備えてもよい。また、検眼部2は、被検眼の前眼部、眼底等を撮影するための光学系等を備えてもよい。本実施例では、屈折力を測定する検眼部2を例に説明する。顔撮影部90は、例えば、被検眼の顔を撮影する。顔撮影部90は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影する。駆動部4は、例えば、検眼部2および顔撮影部90を基台5に対して上下左右前後方向(3次元方向)に移動させる。
図2に示すように、本装置1は制御部70を備える。制御部70は、本装置1の各種制御を司る。制御部70は、例えば、一般的なCPU(Central Processing Unit)71、ROM72、RAM73等を備える。例えば、ROM72には、眼科装置を制御するための眼科装置制御プログラム、初期値等が記憶されている。例えば、RAMは、各種情報を一時的に記憶する。制御部70は、検眼部2、顔撮影部90、駆動部4、表示部7、操作部8、顎台駆動部12、記憶部(例えば、不揮発性メモリ)74等と接続されている。記憶部74は、例えば、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、着脱可能なUSBフラッシュメモリ等を記憶部74として使用することができる。
検眼部2は、被検眼の測定,検査,撮影などを行う。検眼部2は、例えば、被検眼の屈折力を測定する測定光学系を備えてもよい。例えば、図3に示すように、検眼部2は、測定光学系20と、固視標呈示光学系40と、指標投影光学系50と、前眼撮影光学系60と、を備えてもよい。
顔撮影部90は、例えば、左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔を撮影するための光学系を備えてもよい。例えば、図3に示すように、本実施例の顔撮影部90は、例えば、撮像素子91と、撮像レンズ92を主に備える。
顔照明光学系80は、被検眼の顔を照明する。顔照明光学系80は、被検者の両眼を含む被検者の顔を照明するために設けられてもよい。顔照明光学系80は、例えば、照明光源81を備える。照明光源81は、赤外光を発する。なお、顔照明光学系80は、顔撮影部90の光軸の周辺を均一に被検眼の顔を照明できるとよい。本実施例では、検眼窓の左右の位置に照明光源81が設けられている。なお、顔照明光学系80は、顔撮影部90を基準として対称的な位置に設けられてもよい。例えば、顔撮影部90を中心として左右対称な位置に設けられてもよいし、上下対称な位置に設けられてもよい。なお、顔照明光学系80は、アライメント用の指標光源よりも指向性の低い光源が用いられる。
以下、本装置1の制御動作について説明する。本装置1は、例えば、被検眼を検査するために、検眼部2と被検眼との位置合わせ(アライメント)を自動で行う。本実施例の眼科装置1は、例えば、前眼撮影光学系60の輝点検出と顔撮影部90での眼検出を並行して行う。制御部70は、前眼部画像P1(図2参照)から輝点(アライメント指標)Tを検出した場合、輝点の位置からXYZ方向のアライメント位置を求めることができる。顔画像P2から被検眼が検出できた場合は、顔画像P2における被検眼の座標と顔撮影部90の情報(例えば、位置情報、カメラパラメータなど)から実質空間の顔撮影部90から見た被検眼の方向が分かる。本実施例ではこの2種類を利用する。前眼撮影光学系60で輝点Tが検出できるまでは顔画像P2で求めた被検眼の方向に基づいて検眼部2を移動させる。制御部70は、例えば、前眼撮影光学系60で輝点が検出できた後は、輝点Tに基づいてアライメントし、アライメントが完了すると測定を開始する。図3のフローチャートに基づいて、制御の流れを説明する。なお、被検者の顔は顔支持部9によって支持されているとする。
制御部70は、顔支持部9に支持された被検者の顔を顔撮影部90によって撮影する。
制御部70は、顔撮影部90によって撮影された顔画像P2に基づいて、顔撮影部90から見た被検眼Eの方向を求める。被検眼の方向は、例えば、3次元的な方向(例えば、空間ベクトル)である。制御部70は、顔画像P2上の被検眼(例えば、瞳孔U)の座標(xe,ye)を求める。例えば、顔画像P2の輝度、エッジ等を解析することによって、被検眼の座標を求めてもよい。
は、カメラ内部パラメータで、fx,fyは焦点距離、sはスキュー歪み、(cx,cy)は画像上の光学中心である。これらは予め顔撮影部90のキャリブレーションを行うことで取得される。また、
は顔撮影部90のカメラ外部パラメータで、
は顔撮影部90の回転成分である。(tX,tY,tZ)は顔撮影部90の平行移動成分(顔撮影部90の位置)である。また、hは任意のスケールである。
ここで、E'の方向ベクトルVを求めるためにはXe':Ye':Ze'の比が分かればよいから、数5において、Xe'=mZe,Ye'=nZeとおくと数6となる。
ただし、h'=h/Zeとする。ここで、未知数はh',m,nの3つであり、数6を展開した連立方程式を解くことによってm,nが求まる。これによって、Xe':Ye':Ze'の比が求まり、その結果E’の方向ベクトルVが求まる。このようにして、制御部70は、顔撮影部90から見た被検眼の方向を求める。
制御部70は、検出された被検眼の方向に基づいて駆動部4を制御し、検眼部2を移動させる。例えば、制御部70は、前眼撮影光学系60によるアライメント可能領域Aaを顔撮影部90と被検眼とを結ぶ直線K上に移動させる。ここで、アライメント可能領域Aaは、例えば、ある位置において前眼撮影光学系60によって撮影された前眼部画像P1から被検眼の3次元的な位置を検出できる領域である。顔撮影部90の位置(tX,tY,tZ)と、前眼撮影光学系60によるアライメント可能領域Aaとの位置関係は、装置の設計上既知であるため、制御部70は、駆動部4によってアライメント可能領域Aaを直線Kに移動させることができる。例えば、制御部70は、図6のように、アライメント可能領域Aaの領域内に直線Kが含まれるように、前眼撮影光学系60を位置Q1から位置Q2に移動させる。ここで、位置Q2は、例えば、直線Kにおいて検眼部2による測定が可能な測定可能範囲Eaの最も顔撮影部90側の位置G1がアライメント可能領域Aaの重心と一致する位置である。なお、測定可能範囲Eaは、例えば、検眼部2の作動距離と駆動部4の駆動範囲によって定まる。
制御部70は、被検眼に方向に移動しながら撮影される前眼部画像P1を随時解析し、指標投影光学系50によって被検眼に投影された輝点T、または瞳孔Uを検出する。例えば、制御部70は、前眼部画像P1の輝度情報に基づいて輝点Tを検出する。また、制御部70は、前眼部画像P1のエッジを検出し、その形状などに基づいて瞳孔Uを検出する。
制御部70は、例えば、ステップS4の検出結果に基づいて前眼部画像P1に輝点Tがあるか否か判定する。例えば、制御部70は、閾値以上の輝度が検出された場合に輝点Tが検出されたと判定し、閾値以上の輝度Tが検出されなかった場合は、輝点Tが検出されなかったと判定してもよい。制御部70は、輝点Tがあった場合はステップS6の処理に進み、輝点Tが無かった場合は、ステップS8の処理に進む。
制御部70は、ステップS4で検出された輝点Tの位置に基づいて、駆動部4を制御し、被検眼に対する検眼部2のXYZ方向のアライメントを行う。
制御部70は、XYZ方向のアライメントが完了すると、検眼部2によって被検眼の測定を開始する。例えば、検眼部2は被検眼の眼屈折力の測定を行う。もちろん、屈折力の測定に限らず、検眼部の種類に応じた種々の測定・撮影等が実行されてもよい。
制御部70は、例えば、ステップS4の検出結果に基づいて前眼部画像P1に瞳孔Uがあるか否かを判定する。制御部70は、瞳孔Uが検出された場合はステップS9の処理に進み、瞳孔Uが検出されなかった場合はステップS3の処理に戻り、再度、前眼部画像を撮影しながら被検眼方向への移動を続ける。
制御部70は、ステップ4において検出された瞳孔Uの位置に基づいてXY方向のアライメントを行う。例えば、瞳孔中心が前眼撮影部60の光軸L3と重なるように駆動部4を制御する。XYアライメントが完了すると、制御部70は、ステップS10に進む。
XY方向のアライメントが完了すると、制御部70は、被検眼のZ座標を算出する。XY方向のアライメントが完了している、つまり、光軸L3上に被検眼があるということは、被検眼のX,Y座標は装置の設計値から既知となる。例えば、前眼撮影光学系60のX,Y座標が、被検眼のXe,Yeと等しくなる。被検者の顔は顔支持部9で固定されているため、被検眼の位置はステップS1から変化がないと仮定すると、数1において未知数はh,Zeとなるため、数1を展開して得られる連立方程式を解くことでZeが求まる。
被検眼のZ座標Zeが求まると、制御部70は、駆動部4を制御し、Z方向のアライメントを完了させる。例えば、制御部70は、被検眼のZ座標Zeと、前眼撮影光学系60のZ座標との間の距離が適正な作動距離となるように、検眼部2を移動させる。Z方向のアライメントが完了すると、制御部70は、ステップS7に進み、被検眼の測定を行う。なお、ステップS11の後に再度ステップS4に戻ってもよい。例えば、制御部70は、ステップS10で算出したZ座標Zeに基づいて検眼部2をZ方向に移動させつつ前眼部画像P1に対する輝点の検出処理を行い、輝点が検出された時点で輝点の位置に基づくXYZ方向のアライメントを行うようにしてもよい。
2 検眼部
4 駆動部
5 基台
6 筐体
9 顔支持部
60 前眼撮影光学系
70 制御部
71 CPU
72 ROM
73 RAM
90 顔撮影部
Claims (3)
- 被検眼を検査する眼科装置であって、
前記被検眼を検査するための検眼手段と、
前記被検眼に対して前記検眼手段を3次元的に相対移動させる駆動手段と、
左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔画像を撮影する顔撮影手段と、
前記被検眼の前眼部画像を撮影する前眼撮影手段と、
前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記前眼撮影手段によるアライメント可能領域を前記顔撮影手段と前記被検眼とを結ぶ直線上に移動させた後、前記顔画像に基づいて算出した前記被検眼と前記顔撮影手段との3次元的相対方向に前記検眼手段を移動させている間に、前記前眼撮影手段によって撮影された前記前眼部画像から前記被検眼の瞳孔を検出し、前記瞳孔の中心が前記前眼撮影手段の光軸と重なるように前記駆動手段を制御することによって、前記被検眼のXY座標を算出し、前記3次元的相対方向と、前記XY座標と、に基づいて、前記被検眼のZ座標を算出し、前記Z座標に基づいて前記検眼手段をZ方向に移動させることを特徴とする眼科装置。 - 前記被検眼の角膜にアライメント指標を投影する指標投影手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記Z座標に基づいて前記検眼手段をZ方向に移動させるとともに、前記前眼部画像に対する前記アライメント指標の検出処理を並行して行い、前記検出処理によって検出された前記アライメント指標の位置に基づいて前記被検眼に対する前記検眼手段のアライメントを行うことを特徴とする請求項1の眼科装置。 - 被検眼を検査する眼科装置おいて実行される眼科装置制御プログラムであって、前記眼科装置のプロセッサによって実行されることで、
左右の被検眼のうち少なくとも一方を含む顔画像を顔撮影手段によって撮影する顔撮影ステップと、
前記被検眼の前眼部画像を前眼撮影手段によって撮影する前眼撮影ステップと、
前記被検眼に対して検眼手段を3次元的に相対移動させる駆動手段を制御し、前記前眼撮影手段によるアライメント可能領域を前記顔撮影手段と前記被検眼とを結ぶ直線上に移動させた後、前記顔画像に基づいて算出した前記被検眼と前記顔撮影手段との3次元的相対方向に前記検眼手段を移動させている間に、前記前眼撮影手段によって撮影された前記前眼部画像から前記被検眼の瞳孔を検出し、前記瞳孔の中心が前記前眼撮影手段の光軸と重なるように前記駆動手段を制御することによって、前記被検眼のXY座標を算出し、前記3次元的相対方向と、前記XY座標と、に基づいて、前記被検眼のZ座標を算出する算出ステップと、
前記駆動手段を制御し、前記Z座標に基づいて前記検眼手段をZ方向に移動させる制御ステップと、
を前記眼科装置に実行させること特徴とする眼科装置制御プログラム。
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JP2017189226A JP7187769B2 (ja) | 2017-09-28 | 2017-09-28 | 眼科装置、および眼科装置制御プログラム |
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