JP7187679B2 - ガスセンサ素子及びガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ素子及びガスセンサに関する。
従来、自動車の排気ガスなどの被測定ガスにおけるNOxなどの所定のガスの濃度を検出するセンサ素子を備えたガスセンサが知られている。また、こうしたガスセンサにおいて、センサ素子の表面に多孔質保護層を形成することが知られている。例えば、特許文献1,2では、プラズマ溶射によりアルミナ等の耐熱性粒子をセンサ素子の表面に付着させて、多孔質保護層を形成することが記載されている。この多孔質保護層を形成することで、例えば被測定ガス中の水分の付着によるセンサ素子の割れ等を抑制できる。
特開2016-109685号公報 特開2016-065853号公報
このようなガスセンサのセンサ素子は、通常駆動時の温度が高温(例えば800℃など)であり、水分の付着で急激に冷えることによるセンサ素子の割れをさらに抑制することが望まれていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、ガスセンサ素子の耐被水性を向上させることを主目的とする。
本発明は、上述した主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のガスセンサ素子は、
酸素イオン伝導性の固体電解質層を備えた素子本体と、
前記素子本体の少なくとも一部を被覆し、面方向熱伝導率λs[W/mK]と厚さ方向熱伝導率λt[W/mK]との比である熱伝導率比R(=λs/λt)が1.6以上である保護層と、
を備えたものである。
このガスセンサ素子では、素子本体の少なくとも一部が保護層で被覆されている。ここで、保護層の熱伝導率比R(=面方向熱伝導率λs/厚さ方向熱伝導率λt)が大きいほど、保護層の厚さ方向への熱伝導よりも保護層の面方向(厚さ方向に垂直な方向)への熱伝導が生じやすいから、保護層の表面に水分が付着した場合に素子本体の一部のみが急激に冷えることが抑制される。そして、熱伝導率比Rが1.6以上であることで、素子本体の一部のみが急激に冷えることによるクラックの発生を抑制する効果、すなわちガスセンサ素子の耐被水性を向上させる効果が得られる。
本発明のガスセンサ素子において、前記保護層は、前記厚さ方向熱伝導率λtが1.6W/mK以下であってもよい。
本発明のガスセンサ素子において、前記保護層は、厚さが300μm以上であってもよい。厚さが300μm以上では、ガスセンサ素子の耐被水性が不十分になりにくい。前記保護層の厚さは400μm以下としてもよい。
本発明のガスセンサ素子は、前記素子本体の外側に配設された外側電極、を備え、前記保護層は、少なくとも前記外側電極を被覆していてもよい。こうすれば、保護層は被測定ガスに含まれる被毒物質から外側電極を保護する役割も果たすことができる。
本発明のガスセンサ素子において、前記素子本体は、長尺な直方体形状であり、前記保護層は、前記素子本体のうち長手方向の一端面と、該一端面に垂直な4つの面の前記一端面側から該素子本体の前記長手方向で距離Lまでの領域と、を被覆していてもよい(ただし、0<距離L<素子本体の長手方向の長さ)。このように保護層が5つの面を被覆することで、例えば保護層が4面以下の面しか被覆しない場合と比べて、ガスセンサ素子の耐被水性がより向上する。
本発明のガスセンサは、上述したいずれかの態様のガスセンサ素子、を備えたものである。そのため、このガスセンサは、上述した本発明のガスセンサ素子と同様の効果、例えばガスセンサ素子の耐被水性が向上する効果が得られる。本発明のガスセンサは、前記ガスセンサ素子を固定する固定部材と、前記ガスセンサ素子の長手方向の一端を覆う保護カバーと、を備えていてもよい。
ガスセンサ100の縦断面図。 センサ素子101の構成の一例を概略的に示した斜視図。 図2のA-A断面図。 多孔質保護層91aの面方向と厚さ方向とを示す説明図。 プラズマガン170を用いたプラズマ溶射の説明図。 他のセンサ素子201の断面図。 実験例1~7の熱伝導率比Rと耐被水量との関係を示すグラフ。
次に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態であるガスセンサ100の縦断面図、図2はセンサ素子101の構成の一例を概略的に示した斜視図、図3は図2のA-A断面図である。また、図1に示したようなガスセンサ100の構造は公知であり、例えば特開2012-210637号公報に記載されている。
ガスセンサ100は、センサ素子101と、センサ素子101の長手方向の一端(図1の下端)を覆って保護する保護カバー110と、センサ素子101を封入固定する素子封止体120と、素子封止体120に取り付けられたナット130と、を備えている。このガスセンサ100は、図示するように例えば車両の排ガス管などの配管140に取り付けられて、被測定ガスとしての排気ガスに含まれる特定ガス(本実施形態ではNOx)の濃度を測定するために用いられる。センサ素子101は、素子本体101aと、素子本体101aを被覆する多孔質保護層91と、を備えている。
保護カバー110は、センサ素子101の一端を覆う有底筒状の内側保護カバー111と、この内側保護カバー111を覆う有底筒状の外側保護カバー112とを備えている。内側保護カバー111及び外側保護カバー112には、被測定ガスを保護カバー110内に流通させるための複数の孔が形成されている。センサ素子101の一端は、内側保護カバー111で囲まれた空間内に配置されている。
素子封止体120は、円筒状の主体金具122と、主体金具122の内側の貫通孔内に封入されたセラミックス製のサポーター124と、主体金具122の内側の貫通孔内に封入されタルクなどのセラミックス粉末を成形した圧粉体126と、を備えている。センサ素子101は素子封止体120の中心軸上に位置しており、素子封止体120を前後方向に貫通している。圧粉体126は主体金具122とセンサ素子101との間で圧縮されている。これにより、圧粉体126が主体金具122内の貫通孔を封止すると共にセンサ素子101を固定している。
ナット130は、主体金具122と同軸に固定されており、外周面に雄ネジ部が形成されている。ナット130の雄ネジ部は、配管140に溶接され内周面に雌ネジ部が設けられた取付用部材141内に挿入されている。これにより、ガスセンサ100は、センサ素子101の一端や保護カバー110の部分が配管140内に突出した状態で、配管140に固定できるようになっている。
センサ素子101の素子本体101aは、図2及び図3に示すように長尺な直方体形状をしている。以下には、センサ素子101について詳説するが、説明の便宜上、センサ素子101の長手方向を前後方向、センサ素子101の厚み方向を上下方向、センサ素子101の幅方向を左右方向と称することとする。
図3に示すように、センサ素子101は、それぞれがジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性固体電解質層からなる第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6との6つの層が、図面視で下側からこの順に積層された構造を有する素子である。また、これら6つの層を形成する固体電解質は緻密な気密のものである。係るセンサ素子101は、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の加工および回路パターンの印刷などを行った後にそれらを積層し、さらに、焼成して一体化させることによって製造される。
センサ素子101の一先端部(前方向の端部)であって、第2固体電解質層6の下面と第1固体電解質層4の上面との間には、ガス導入口10と、第1拡散律速部11と、緩衝空間12と、第2拡散律速部13と、第1内部空所20と、第3拡散律速部30と、第2内部空所40とが、この順に連通する態様にて隣接形成されてなる。
ガス導入口10と、緩衝空間12と、第1内部空所20と、第2内部空所40とは、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画されたセンサ素子101内部の空間である。
第1拡散律速部11と、第2拡散律速部13と、第3拡散律速部30とはいずれも、2本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。なお、ガス導入口10から第2内部空所40に至る部位をガス流通部とも称する。
また、ガス流通部よりも先端側から遠い位置には、第3基板層3の上面と、スペーサ層5の下面との間であって、側部を第1固体電解質層4の側面で区画される位置に基準ガス導入空間43が設けられている。基準ガス導入空間43には、NOx濃度の測定を行う際の基準ガスとして、例えば大気が導入される。
大気導入層48は、多孔質セラミックスからなる層であって、大気導入層48には基準ガス導入空間43を通じて基準ガスが導入されるようになっている。また、大気導入層48は、基準電極42を被覆するように形成されている。
基準電極42は、第3基板層3の上面と第1固体電解質層4とに挟まれる態様にて形成される電極であり、上述のように、その周囲には、基準ガス導入空間43につながる大気導入層48が設けられている。また、後述するように、基準電極42を用いて第1内部空所20内や第2内部空所40内の酸素濃度(酸素分圧)を測定することが可能となっている。
ガス流通部において、ガス導入口10は、外部空間に対して開口してなる部位であり、該ガス導入口10を通じて外部空間からセンサ素子101内に被測定ガスが取り込まれるようになっている。第1拡散律速部11は、ガス導入口10から取り込まれた被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。緩衝空間12は、第1拡散律速部11より導入された被測定ガスを第2拡散律速部13へと導くために設けられた空間である。第2拡散律速部13は、緩衝空間12から第1内部空所20に導入される被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。被測定ガスが、センサ素子101外部から第1内部空所20内まで導入されるにあたって、外部空間における被測定ガスの圧力変動(被測定ガスが自動車の排気ガスの場合であれば排気圧の脈動)によってガス導入口10からセンサ素子101内部に急激に取り込まれた被測定ガスは、直接第1内部空所20へ導入されるのではなく、第1拡散律速部11、緩衝空間12、第2拡散律速部13を通じて被測定ガスの圧力変動が打ち消された後、第1内部空所20へ導入されるようになっている。これによって、第1内部空所20へ導入される被測定ガスの圧力変動はほとんど無視できる程度のものとなる。第1内部空所20は、第2拡散律速部13を通じて導入された被測定ガス中の酸素分圧を調整するための空間として設けられている。係る酸素分圧は、主ポンプセル21が作動することによって調整される。
主ポンプセル21は、第1内部空所20に面する第2固体電解質層6の下面のほぼ全面に設けられた天井電極部22aを有する内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6の上面の天井電極部22aと対応する領域に外部空間に露出する態様にて設けられた外側ポンプ電極23と、これらの電極に挟まれた第2固体電解質層6とによって構成されてなる電気化学的ポンプセルである。
内側ポンプ電極22は、第1内部空所20を区画する上下の固体電解質層(第2固体電解質層6および第1固体電解質層4)、および、側壁を与えるスペーサ層5にまたがって形成されている。具体的には、第1内部空所20の天井面を与える第2固体電解質層6の下面には天井電極部22aが形成され、また、底面を与える第1固体電解質層4の上面には底部電極部22bが形成され、そして、それら天井電極部22aと底部電極部22bとを接続するように、側部電極部(図示省略)が第1内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に形成されて、該側部電極部の配設部位においてトンネル形態とされた構造において配設されている。
内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23とは、多孔質サーメット電極(例えば、Auを1%含むPtとZrO2とのサーメット電極)として形成される。なお、被測定ガスに接触する内側ポンプ電極22は、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
主ポンプセル21においては、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に所望のポンプ電圧Vp0を印加して、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に正方向あるいは負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間の酸素を第1内部空所20に汲み入れることが可能となっている。
また、第1内部空所20における雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を検出するために、内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、基準電極42によって、電気化学的なセンサセル、すなわち、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80が構成されている。
主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力V0を測定することで第1内部空所20内の酸素濃度(酸素分圧)がわかるようになっている。さらに、起電力V0が一定となるように可変電源25のポンプ電圧Vp0をフィードバック制御することでポンプ電流Ip0が制御されている。これによって、第1内部空所20内の酸素濃度は所定の一定値に保つことができる。
第3拡散律速部30は、第1内部空所20で主ポンプセル21の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第2内部空所40に導く部位である。
第2内部空所40は、第3拡散律速部30を通じて導入された被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度の測定に係る処理を行うための空間として設けられている。NOx濃度の測定は、主として、補助ポンプセル50により酸素濃度が調整された第2内部空所40において、さらに、測定用ポンプセル41の動作によりNOx濃度が測定される。
第2内部空所40では、あらかじめ第1内部空所20において酸素濃度(酸素分圧)が調整された後、第3拡散律速部30を通じて導入された被測定ガスに対して、さらに補助ポンプセル50による酸素分圧の調整が行われるようになっている。これにより、第2内部空所40内の酸素濃度を高精度に一定に保つことができるため、係るガスセンサ100においては精度の高いNOx濃度測定が可能となる。
補助ポンプセル50は、第2内部空所40に面する第2固体電解質層6の下面の略全体に設けられた天井電極部51aを有する補助ポンプ電極51と、外側ポンプ電極23(外側ポンプ電極23に限られるものではなく、センサ素子101の外側の適当な電極であれば足りる)と、第2固体電解質層6とによって構成される、補助的な電気化学的ポンプセルである。
係る補助ポンプ電極51は、先の第1内部空所20内に設けられた内側ポンプ電極22と同様なトンネル形態とされた構造において、第2内部空所40内に配設されている。つまり、第2内部空所40の天井面を与える第2固体電解質層6に対して天井電極部51aが形成され、また、第2内部空所40の底面を与える第1固体電解質層4には、底部電極部51bが形成され、そして、それらの天井電極部51aと底部電極部51bとを連結する側部電極部(図示省略)が、第2内部空所40の側壁を与えるスペーサ層5の両壁面にそれぞれ形成されたトンネル形態の構造となっている。なお、補助ポンプ電極51についても、内側ポンプ電極22と同様に、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
補助ポンプセル50においては、補助ポンプ電極51と外側ポンプ電極23との間に所望の電圧Vp1を印加することにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間から第2内部空所40内に汲み入れることが可能となっている。
また、第2内部空所40内における雰囲気中の酸素分圧を制御するために、補助ポンプ電極51と、基準電極42と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81が構成されている。
なお、この補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81にて検出される起電力V1に基づいて電圧制御される可変電源52にて、補助ポンプセル50がポンピングを行う。これにより第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧は、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御されるようになっている。
また、これとともに、そのポンプ電流Ip1が、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80の起電力の制御に用いられるようになっている。具体的には、ポンプ電流Ip1は、制御信号として主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80に入力され、その起電力V0が制御されることにより、第3拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となるように制御されている。NOxセンサとして使用する際は、主ポンプセル21と補助ポンプセル50との働きによって、第2内部空所40内での酸素濃度は約0.001ppm程度の一定の値に保たれる。
測定用ポンプセル41は、第2内部空所40内において、被測定ガス中のNOx濃度の測定を行う。測定用ポンプセル41は、第2内部空所40に面する第1固体電解質層4の上面であって第3拡散律速部30から離間した位置に設けられた測定電極44と、外側ポンプ電極23と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4とによって構成された電気化学的ポンプセルである。
測定電極44は、多孔質サーメット電極である。測定電極44は、第2内部空所40内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。さらに、測定電極44は、第4拡散律速部45によって被覆されてなる。
第4拡散律速部45は、セラミックス多孔体にて構成される膜である。第4拡散律速部45は、測定電極44に流入するNOxの量を制限する役割を担うとともに、測定電極44の保護膜としても機能する。測定用ポンプセル41においては、測定電極44の周囲の雰囲気中における窒素酸化物の分解によって生じた酸素を汲み出して、その発生量をポンプ電流Ip2として検出することができる。
また、測定電極44の周囲の酸素分圧を検出するために、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、測定電極44と、基準電極42とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82が構成されている。測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された起電力V2に基づいて可変電源46が制御される。
第2内部空所40内に導かれた被測定ガスは、酸素分圧が制御された状況下で第4拡散律速部45を通じて測定電極44に到達することとなる。測定電極44の周囲の被測定ガス中の窒素酸化物は還元されて(2NO→N2+O2)酸素を発生する。そして、この発生した酸素は測定用ポンプセル41によってポンピングされることとなるが、その際、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された起電力V2が一定となるように可変電源46の電圧Vp2が制御される。測定電極44の周囲において発生する酸素の量は、被測定ガス中の窒素酸化物の濃度に比例するものであるから、測定用ポンプセル41におけるポンプ電流Ip2を用いて被測定ガス中の窒素酸化物濃度が算出されることとなる。
また、測定電極44と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、基準電極42とを組み合わせて、電気化学的センサセルとして酸素分圧検出手段を構成するようにすれば、測定電極44の周りの雰囲気中のNOx成分の還元によって発生した酸素の量と基準大気に含まれる酸素の量との差に応じた起電力を検出することができ、これによって被測定ガス中のNOx成分の濃度を求めることも可能である。
また、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、外側ポンプ電極23と、基準電極42とから電気化学的なセンサセル83が構成されており、このセンサセル83によって得られる起電力Vrefによりセンサ外部の被測定ガス中の酸素分圧を検出可能となっている。
このような構成を有するガスセンサ100においては、主ポンプセル21と補助ポンプセル50とを作動させることによって酸素分圧が常に一定の低い値(NOxの測定に実質的に影響がない値)に保たれた被測定ガスが測定用ポンプセル41に与えられる。したがって、被測定ガス中のNOxの濃度に略比例して、NOxの還元によって発生する酸素が測定用ポンプセル41より汲み出されることによって流れるポンプ電流Ip2に基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を知ることができるようになっている。
さらに、センサ素子101は、固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、センサ素子101を加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ部70を備えている。ヒータ部70は、ヒータコネクタ電極71と、ヒータ72と、スルーホール73と、ヒータ絶縁層74と、圧力放散孔75と、を備えている。
ヒータコネクタ電極71は、第1基板層1の下面に接する態様にて形成されてなる電極である。ヒータコネクタ電極71を外部電源と接続することによって、外部からヒータ部70へ給電することができるようになっている。
ヒータ72は、第2基板層2と第3基板層3とに上下から挟まれた態様にて形成される電気抵抗体である。ヒータ72は、スルーホール73を介してヒータコネクタ電極71と接続されており、該ヒータコネクタ電極71を通して外部より給電されることにより発熱し、センサ素子101を形成する固体電解質の加熱と保温を行う。
また、ヒータ72は、第1内部空所20から第2内部空所40の全域に渡って埋設されており、センサ素子101全体を上記固体電解質が活性化する温度に調整することが可能となっている。
ヒータ絶縁層74は、ヒータ72の上下面に、アルミナ等の絶縁体によって形成されてなる絶縁層である。ヒータ絶縁層74は、第2基板層2とヒータ72との間の電気的絶縁性、および、第3基板層3とヒータ72との間の電気的絶縁性を得る目的で形成されている。
圧力放散孔75は、第3基板層3を貫通し、基準ガス導入空間43に連通するように設けられてなる部位であり、ヒータ絶縁層74内の温度上昇に伴う内圧上昇を緩和する目的で形成されてなる。
また、素子本体101aは、図2,3に示すように、一部が多孔質保護層91により被覆されている。多孔質保護層91は、素子本体101aの6個の表面のうち5面にそれぞれ形成された多孔質保護層91a~91eを備えている。多孔質保護層91aは、素子本体101aの上面の一部を被覆している。多孔質保護層91bは、素子本体101aの下面の一部を被覆している。多孔質保護層91cは、素子本体101aの左面の一部を被覆している。多孔質保護層91dは、素子本体101aの右面の一部を被覆している。多孔質保護層91eは、素子本体101aの前端面の全面を被覆している。なお、多孔質保護層91a~91dの各々は、自身が形成されている素子本体101aの表面のうち、素子本体101aの前端面から後方に向かって距離L(図3参照)までの領域を全て覆っている。また、多孔質保護層91aは、外側ポンプ電極23が形成された部分も被覆している。多孔質保護層91eは、ガス導入口10も覆っているが、多孔質保護層91eが多孔質体であるため、被測定ガスは多孔質保護層91eの内部を流通してガス導入口10に到達可能である。多孔質保護層91は、素子本体101aの一部(ここでは素子本体101aの前端面を含む、前端面から距離Lまでの部分)を被覆して、その部分を保護するものである。多孔質保護層91は、例えば被測定ガス中の水分等が付着して素子本体101aにクラックが生じるのを抑制する役割を果たす。また、多孔質保護層91aは、被測定ガスに含まれるオイル成分等の被毒物質が外側ポンプ電極23に付着するのを抑制して、外側ポンプ電極23の劣化を抑制する役割を果たす。なお、距離Lは、ガスセンサ100において素子本体101aが被測定ガスに晒される範囲や、外側ポンプ電極23の位置などに基づいて、(0<距離L<素子本体101aの長手方向の長さ)の範囲で定められている。本実施形態では、距離Lは、素子本体101aの前端から外側ポンプ電極23の後端までの前後方向の距離よりも大きい。
多孔質保護層91は、多孔質体であり、構成粒子としてセラミック粒子を含むことが好ましく、アルミナ,ジルコニア,スピネル,コージェライト,チタニア,及びマグネシアの少なくともいずれかの粒子を含むことがより好ましい。本実施形態では、多孔質保護層91はアルミナ多孔質体からなるものとした。多孔質保護層91の気孔率は例えば5体積%~40体積%である。多孔質保護層91の気孔率は20体積%以上としてもよい。多孔質保護層91の厚さは例えば100μm以上としてもよいし、300μm以上としてもよい。多孔質保護層91の厚さは例えば500μm以下としてもよいし、400μm以下としてもよい。
多孔質保護層91aは、面方向熱伝導率λs[W/mK]と厚さ方向熱伝導率λt[W/mK]との熱伝導率比R(=λs/λt)が1.6以上となっている。図4は、多孔質保護層91aの面方向と厚さ方向とを示す説明図である。図4は、センサ素子101の上下左右方向に沿った断面図である。図4に示すように、多孔質保護層91aが配設された面(素子本体101aの上面)に沿った方向、すなわち前後左右方向が、多孔質保護層91aの面方向である。また、多孔質保護層91aの面方向に垂直な方向、すなわち上下方向が、多孔質保護層91aの厚さ方向である。多孔質保護層91aの面方向熱伝導率λsは、センサ素子101から切り出した多孔質保護層91aを用いて測定した面方向の熱拡散率と比熱と密度との積として算出した。面方向の熱拡散率は、ISO22007-3に準拠して光交流法で測定した。比熱は、JIS-K7123に準拠して示差走査熱量計(DSC)で測定した。密度は、重量とノギスで測定した体積とから算出した。多孔質保護層91aの厚さ方向熱伝導率λtは、センサ素子101から切り出した多孔質保護層91aを用いて測定した厚さ方向の熱拡散率と比熱と密度との積として算出した。厚さ方向の熱拡散率は、JIS-R1611に準拠してレーザーフラッシュ法により測定した。比熱及び密度は、面方向熱伝導率λsの導出に用いた値と同じ値とした。
多孔質保護層91b~91eについても、上記と同様にして面方向熱伝導率λs及び厚さ方向熱伝導率λtをそれぞれ測定して、熱伝導率比Rを導出することができる。多孔質保護層91b~91eの各々の面方向は、素子本体101aのうち多孔質保護層91b~91eの各々が配設された面に沿った方向である。例えば多孔質保護層91cの面方向は上下前後方向であり、多孔質保護層91eの面方向は上下左右方向である。
本実施形態では、多孔質保護層91a~91eのいずれについても、熱伝導率比Rが1.6以上であるものとした。すなわち、多孔質保護層91が全体として「熱伝導率比R≧1.6」を満たしているものとした。
次に、こうしたガスセンサ100の製造方法について説明する。ガスセンサ100の製造方法では、まず素子本体101aを製造し、次に素子本体101aに多孔質保護層91を形成してセンサ素子101を製造する。
素子本体101aを製造する方法について説明する。まず、6枚の未焼成のセラミックスグリーンシートを用意する。そして、第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6のそれぞれに対応して、各セラミックスグリーンシートに電極や絶縁層、ヒータ等のパターンを印刷する。次に、このように各種のパターンを形成した6枚のセラミックスグリーンシートを積層して積層体とする。その積層体を切断して素子本体101aの大きさに切り分け、所定の焼成温度で焼成して、素子本体101aを得る。
次に、素子本体101aに多孔質保護層91を形成する方法について説明する。本実施形態では、プラズマ溶射により多孔質保護層91a~91eを1層ずつ形成していくものとした。図5は、プラズマガン170を用いたプラズマ溶射の説明図である。なお、図5では、例として多孔質保護層91aを形成する様子を示しており、プラズマガン170を断面で示している。プラズマガン170は、プラズマを発生させる電極となるアノード176及びカソード178と、それらを覆う略円筒状の外周部172と、を備えている。外周部172は、アノード176と絶縁するための絶縁部(インシュレータ)173を備えている。外周部172の下端には、多孔質保護層91の形成材料である粉末溶射材料184を供給するための粉末供給部182が形成されている。外周部172とアノード176との間には水冷ジャケット174が設けられており、これによりアノード176を冷却可能となっている。アノード176は筒状に形成されており、下方に向けて開口したノズル176aを有している。アノード176とカソード178との間には、上方からプラズマ発生用ガス180が供給される。
多孔質保護層91aを形成する際には、プラズマガン170のアノード176とカソード178との間に電圧を印加し、供給されたプラズマ発生用ガス180の存在下でアーク放電を行って、プラズマ発生用ガス180を高温のプラズマ状態にする。プラズマ状態となったガスは、高温且つ高速のプラズマジェットとしてノズル176aから噴出する。一方、粉末供給部182からは、キャリアガスと共に粉末溶射材料184を供給する。これにより、粉末溶射材料184はプラズマにより加熱溶融及び加速されて素子本体101aの表面(上面)に衝突し、急速固化することで、多孔質保護層91aが形成される。
プラズマ発生用ガス180としては、例えばアルゴンガスなどの不活性ガスを用いることができる。アルゴンガスの流量は例えば40~50L/min,供給圧力は例えば0.5~0.6MPaである。アノード176とカソード178との間に印加する電圧は、例えば80~90Vの直流電圧であり、電流は例えば300~400Aである。
粉末溶射材料184は、上述した多孔質保護層91の材料となる粉末であり、本実施形態ではアルミナ粉末とした。粉末溶射材料184の粒径は例えば1μm~50μmであり、20μm~30μmがより好ましい。粉末溶射材料184の供給に用いるキャリアガスとしては、例えばプラズマ発生用ガス180と同じアルゴンガスを用いることができる。キャリアガスの流量は例えば3~5L/minであり、供給圧力は例えば0.5~0.6MPaである。
プラズマ溶射を行う際は、プラズマガン170におけるプラズマガスの出口であるノズル176aとセンサ素子本体101aにおける多孔質保護層91を形成する面(図5では素子本体101aの上面)との距離Wを、150mm~200mmとすることが好ましい。本実施形態では、距離Wは180mmとした。多孔質保護層91を形成する面積に応じて、適宜プラズマガン170を移動(図5では左右方向に移動)させながらプラズマ溶射を行ってもよいが、その場合も距離Wは上述した範囲に保つことが好ましい。プラズマ溶射を行う時間は、形成する多孔質保護層91の膜厚や面積に応じて、適宜定めればよい。多孔質保護層91a~多孔質保護層91dのように、素子本体101aの表面の一部(前端から後方に向かって距離Lまでの領域)に多孔質保護層91を形成する場合には、多孔質保護層91を形成しない領域をマスクで覆っておいてもよい。
粉末溶射材料184の材質及び粒径の少なくとも一方を調整したり、粉末溶射材料184に多孔質保護層91の材料となる粉末だけでなく造孔材も添加したり、その造孔材の材質,粒径,添加割合を調整したり、又は造孔材を添加しないようにしたりすることによって、多孔質保護層91の熱伝導率比Rを調整することができる。また、プラズマ発生時の条件(プラズマ発生用ガス180の流量,供給圧力,印加電圧,電流)や、上述した距離Wを調整することによっても、多孔質保護層91の熱伝導率比Rを調整することができる。例えば、多孔質保護層91の構成粒子が厚さ方向につぶれた形状になるほど、多孔質保護層91内の厚さ方向の粒子の数が多くなり面方向の粒子の数が少なくなるため、熱伝導率比Rが高くなりやすい。そのため、構成粒子が厚さ方向につぶれた形状になるようにプラズマ発生時の条件を調整して、熱伝導率比Rを比較的高い値にすることで、熱伝導率比Rを調整することもできる。例えば、印加電圧や電流を比較的高い値に設定することで、粉末溶射材料184が溶融しやすくなり、構成粒子がセンサ素子本体101aの表面に衝突した際に厚さ方向につぶれた形状になりやすい。
多孔質保護層91b~91eについても、素子本体101aに形成する面が異なる点以外は同様にして1層ずつ形成する。プラズマ溶射は、例えば大気及び常温の雰囲気にて行う。多孔質保護層91a~91eのうち2以上を同時に形成してもよい。以上により、素子本体101aの上下左右の面及び前端面には多孔質保護層91a~91eがそれぞれ形成されて多孔質保護層91となり、センサ素子101が得られる。
センサ素子101を得ると、用意したサポーター124,圧粉体126内にこのセンサ素子101を貫通させ、図1の上側から主体金具122の内側の貫通孔内にこれらを挿入して、センサ素子101を素子封止体120で固定する。そして、ナット130や保護カバー110などを取り付けることで、ガスセンサ100が得られる。
こうして構成されたガスセンサ100の使用時には、配管140内の被測定ガスが保護カバー110内に流入してセンサ素子101に到達し、多孔質保護層91を通過してガス導入口10内に流入する。そして、センサ素子101は、ガス導入口10内に流入した被測定ガス中のNOx濃度を検出する。このとき、被測定ガスに含まれる水分も保護カバー110内に侵入して、多孔質保護層91の表面に付着する場合がある。素子本体101aは、上述したようにヒータ72により固体電解質が活性化する温度(例えば800℃など)に調整されており、センサ素子101に水分が付着すると温度が急激に低下して素子本体101aにクラックが生じる場合がある。ここで、多孔質保護層91の熱伝導率比R(=面方向熱伝導率λs/厚さ方向熱伝導率λt)が大きいほど、多孔質保護層91の厚さ方向への熱伝導よりも多孔質保護層91の面方向(厚さ方向に垂直な方向)への熱伝導が生じやすいから、多孔質保護層91の表面に水分が付着した場合に素子本体101aの一部のみが急激に冷えることが抑制される。そして、熱伝導率比Rが1.6以上であることで、素子本体101aの一部のみが急激に冷えることによるクラックの発生を抑制する効果、すなわちセンサ素子101の耐被水性を向上させる効果が得られる。熱伝導率比Rが高いほど、耐被水性がより向上する。そのため、熱伝導率比Rは2.0以上が好ましい。熱伝導率比Rは2.5以下としてもよい。
また、厚さ方向熱伝導率λtが小さいほど、多孔質保護層91の厚さ方向への熱伝導が抑制されて、耐被水性が向上しやすい。そのため、厚さ方向熱伝導率λtは1.6W/mK以下が好ましく、1.0W/mK以下がより好ましく、0.5W/mK以下がさらに好ましい。厚さ方向熱伝導率λtは、0.3W/mK以上としてもよい。
面方向熱伝導率λsが大きいほど、多孔質保護層91の面方向への熱伝導が生じやすくなり、耐被水性が向上しやすい。そのため、面方向熱伝導率λsは0.9W/mK以上が好ましく、1.0W/mK以上がより好ましく、2.0W/mK以上がさらに好ましく、2.5W/mK以上が一層好ましい。面方向熱伝導率λsは、3.0W/mK以下としてもよい。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のセンサ素子101が本発明のガスセンサ素子に相当し、素子本体101aが素子本体に相当し、多孔質保護層91が保護層に相当する。また、外側ポンプ電極23が外側電極に相当し、素子本体101aのうち多孔質保護層91eに被覆された前端面が素子本体のうち長手方向の一端面に相当し、素子封止体120が固定部材に相当する。
以上説明した本実施形態のガスセンサ100によれば、センサ素子101は、酸素イオン伝導性の固体電解質層(各層1~6)を備えた素子本体101aと、素子本体101aの少なくとも一部を被覆する多孔質保護層91と、を備えている。そして、多孔質保護層91の熱伝導率比Rが1.6以上であることで、センサ素子101の耐被水性を向上させることができる。
また、多孔質保護層91の厚さが300μm以上であることで、センサ素子101の耐被水性が不十分になりにくい。
さらに、センサ素子101は、素子本体101aの外側に配設された外側ポンプ電極23を備え、多孔質保護層91は、少なくとも外側ポンプ電極23を被覆している。これにより、多孔質保護層91は被測定ガスに含まれる被毒物質から外側ポンプ電極23を保護する役割も果たすことができる。
そして、素子本体101aは、長尺な直方体形状であり、多孔質保護層91は、素子本体101aのうち長手方向の一端面(前端面)と、一端面に垂直な4つの面の一端面側から素子本体101aの長手方向で距離Lまでの領域と、を被覆している(ただし、0<距離L<素子本体の長手方向の長さ)。このように多孔質保護層91が素子本体101aの5つの面(ここでは上下左右面及び前面)を被覆することで、例えば多孔質保護層91が素子本体101aのうち4面以下の面しか被覆しない場合と比べて、センサ素子101の耐被水性がより向上する。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、多孔質保護層91a~91eのいずれについても、熱伝導率比Rが1.6以上であるものとしたが、これに限られない。多孔質保護層91a~91eの少なくとも1つについて、熱伝導率比Rが1.6以上であればよい。多孔質保護層91a~91eのうち1つでも熱伝導率比Rが1.6以上であれば、その多孔質保護層については耐被水性が向上する効果が得られる。ただし、多孔質保護層91a~91eのうち熱伝導率比Rが1.6以上である多孔質保護層は多い方が好ましい。また、素子本体101aの上下左右の面のうち、被測定ガス流通部と、被測定ガス流通部との距離が最も小さい面(上述した実施形態では素子本体101aの上面)と、の間の部分は、特にクラックが生じやすい。そのため、上述した実施形態では、多孔質保護層91a~91eのうち、少なくとも多孔質保護層91aの熱伝導率比Rが1.6以上であることが好ましい。
上述した実施形態では、多孔質保護層91は多孔質保護層91a~91eを有するものとしたが、これに限られない。多孔質保護層91は素子本体101aの少なくとも一部を被覆していればよい。例えば、多孔質保護層91が多孔質保護層91a~91eのうち1以上を備えなくてもよい。
上述した実施形態では、プラズマ溶射により多孔質保護層91を形成したが、これに限られない。例えば、高速フレーム溶射,アーク溶射,レーザー溶射などの他の溶射により多孔質保護層91を形成してもよい。あるいは、溶射に限らず他の製法(例えばスクリーン印刷,ディッピング,モールドキャスト法など)によって素子本体101aの表面にスラリーを用いた塗膜を形成し、塗膜を焼成することで多孔質保護層91を形成してもよい。このようなスラリーは、例えば多孔質保護層91の原料粉末(セラミック粒子など)を溶媒に分散させて作成することができる。また、スラリーには焼結助剤(バインダー)と造孔材との少なくとも一方を添加することが好ましい。モールドキャスト法を用いる場合は、スラリーにさらに有機溶媒、分散剤及びゲル化剤(例えばイソシアネート類とポリオール類)を添加する。塗膜を焼成して多孔質保護層91を形成する場合は、塗膜の焼成と素子本体101aの焼成とを同時に行ってもよい。また、このようなスラリーを用いて多孔質保護層91を形成する場合、スラリーに長手方向を有する原料、例えばアルミナなどのセラミック原料からなる繊維を含有させてもよい。この場合、この繊維の長手方向が多孔質保護層91の面方向に沿うようにすれば、面方向熱伝導率λsが大きくなりやすいため、熱伝導率比Rを大きくしやすい。例えば、ディッピングで多孔質保護層91を形成する場合、素子本体101aを繊維を含むスラリー中に浸漬した後、素子本体101aの長手方向に沿って素子本体101aを引き抜くことが好ましい。こうすれば、素子本体101aの上下左右面に残るスラリー中の繊維の長手方向が、素子本体101aの長手方向に沿いやすい。その結果、多孔質保護層91a~91dの熱伝導率比Rが大きくなりやすくなる。
上述した実施形態では、ガスセンサ100のセンサ素子101は第2内部空所40に第4拡散律速部45で被覆された測定電極44を備えるものとしたが、特にこの構成に限られるものではない。例えば、図6のセンサ素子201のように、測定電極44を被覆せずに露出させ、その測定電極44と補助ポンプ電極51との間にスリット状の第4拡散律速部60を設けてもよい。第4拡散律速部60は、第2内部空所40で補助ポンプセル50の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを奥の第3内部空所61に導く部位である。第4拡散律速部60は、第3内部空所61に流入するNOxの量を制限する役割を担う。このような構成のセンサ素子201であっても、上述した実施形態と同様に、測定用ポンプセル41によりNOx濃度を検出できる。なお、図6のうち図1と同じ構成要素については同じ符号を付した。
上述した実施形態では、素子本体101aは複数の固体電解質層(層1~6)を有する積層体としたが、これに限られない。素子本体101aは、酸素イオン伝導性の固体電解質層を少なくとも1つ含んでいればよい。例えば、図3において第2固体電解質層6以外の層1~5は固体電解質層以外の材質からなる層(例えばアルミナからなる層)としてもよい。この場合、センサ素子101が有する各電極は第2固体電解質層6に配設されるようにすればよい。例えば、図3の測定電極44は第2固体電解質層6の下面に配設すればよい。また、基準ガス導入空間43を第1固体電解質層4に設ける代わりにスペーサ層5に設け、大気導入層48を第1固体電解質層4と第3基板層3との間に設ける代わりに第2固体電解質層6とスペーサ層5との間に設け、基準電極42を第2内部空所40よりも後方且つ第2固体電解質層6の下面に設ければよい。
上述した実施形態では、NOx濃度を検出するガスセンサ100を例示したが、酸素濃度を検出するガスセンサやアンモニア濃度を検出するガスセンサに本発明を適用してもよい。
以下には、センサ素子を具体的に作製した例を実施例として説明する。実験例1~4が本発明の実施例に相当し、実験例5~7が比較例に相当する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
上述した実施形態のセンサ素子101の製造方法に従って、図2,3に示したセンサ素子101を作成して実験例1とした。具体的には、まず、前後方向の長さが67.5mm、左右方向の幅が4.25mm、上下方向の厚さが1.45mmの素子本体101aを作製した。なお、素子本体101aを作製するにあたり、セラミックスグリーンシートは、安定化剤のイットリアを4mol%添加したジルコニア粒子と有機バインダーと有機溶剤とを混合し、テープ成形により成形した。
続いて、素子本体101aの表面に、多孔質保護層91a,91b,91c,91d,91eを形成して多孔質保護層91とし、実験例1のセンサ素子101とした。多孔質保護層91を形成するプラズマ溶射の条件は、以下のようにした。プラズマ発生用ガス180として、アルゴンガス(流量50L/min)を用いた。アノード176とカソード178との間に印加する電圧は、82Vの直流電圧とした。電流は350Aであった。粉末溶射材料184としては、平均粒径が20~30μmであるアルミナ粉末に造孔材を添加した粉末を用いた。粉末溶射材料184の供給に用いるキャリアガスは、アルゴンガス(流量5L/min)とした。距離Wは、180mmとした。距離Lは、10mmとした。また、プラズマ溶射は、大気及び常温の雰囲気にて行った。形成された多孔質保護層91a~91eの厚さをマイクロメータにより測定したところ、いずれも300μmであった。また、多孔質保護層91aの面方向熱伝導率λsを上述した方法で測定したところ、0.94W/mKであった。多孔質保護層91aの厚さ方向熱伝導率λtを上述した方法で測定したところ、0.38W/mKであった。これらの測定にあたり、面方向の熱拡散率は、アルバック理工製の光交流法熱定数測定装置(Laser PIT)を用いて測定した。厚さ方向の熱拡散率は、アルバック理工製のレーザーフラッシュ法熱定数測定装置(TC7000)を用いて測定した。比熱は、BRUKER製の示差走査熱量計(DSC)(TG-DTA2000SR)を用いて測定した。したがって、多孔質保護層91aの熱伝導率比Rは2.47(=0.94/0.38)であった。後述する耐被水量の測定時には多孔質保護層91aに水滴をたらしているため、熱伝導率λs,λt及び熱伝導率比Rは、いずれも多孔質保護層91aの値を測定した。ただし、実験例1の多孔質保護層91b~91eのいずれについても、熱伝導率λs,λt及び熱伝導率比Rは多孔質保護層91aにおける値とほぼ同じであった。
[実験例2~7]
所望の特性となるようそれぞれの実験例にて粉末溶射材料184の平均粒径を調整しつつ、必要に応じて造孔材を添加し、それ以外は実験例1と同様にして、実験例2~7のセンサ素子101を作製した。具体的には、実験例2では、粉末溶射材料184として、アルミナに造孔材を添加した粉末を用いた。実験例3,4では、粉末溶射材料184として、スピネルに造孔材を添加した粉末を用いた。実験例5では、粉末溶射材料184として、ジルコニアに造孔材を添加した粉末を用いた。実験例6では、粉末溶射材料184として、スピネルの粉末を用いた。実験例7では、粉末溶射材料として、アルミナの粉末を用いた。
[耐被水性の評価]
実験例1~7のセンサ素子101について、多孔質保護層91の性能(センサ素子101の耐被水性)を評価した。具体的には、まず、ヒータ72に通電して温度を800℃とし、センサ素子101を加熱した。この状態で、大気雰囲気中で主ポンプセル21,補助ポンプセル50,主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80,補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81等を作動させて、第1内部空所内20内の酸素濃度を所定の一定値に保つように制御した。そして、ポンプ電流Ip0が安定するのを待った後、多孔質保護層91aに水滴をたらし、ポンプ電流Ip0が所定の閾値を超えた値に変化したか否かに基づいて、センサ素子101のクラックの有無を判定した。なお、水滴による熱衝撃でセンサ素子101にクラックが生じると、クラック部分を通過して第1内部空所内20内に酸素が流入しやすくなるため、ポンプ電流Ip0の値が大きくなる。そのため、ポンプ電流Ip0が実験で定められる所定の閾値を超えている場合に、水滴でセンサ素子101にクラックが生じたと判定した。また、水滴の量を徐々に増やして複数回の試験を行い、クラックが生じなかった最大の水滴の量を耐被水量とした。そして、実験例1~7のセンサ素子101を10本ずつ用意し、10本の耐被水量の平均値を実験例1~7の各々について導出した。この耐被水量の平均値が9μL未満は不良,9μL以上は良好として、実験例1~7のセンサ素子101の耐被水性を評価した。
実験例1~7の厚さ方向熱伝導率λt,面方向熱伝導率λs,熱伝導率比R,耐被水量,及び評価結果を、表1にまとめて示す。図7は、実験例1~7の熱伝導率比Rと耐被水量との関係を示すグラフである。
Figure 0007187679000001
表1及び図7からわかるように、熱伝導率比Rが1.6以上である実験例1~4は、耐被水量が9μL以上となっており耐被水性が高いことが確認できた。実験例1~4間の比較から、熱伝導率比Rが高いほど耐被水量が多いすなわち耐被水性が向上することが確認できた。また、実験例5では、厚さ方向熱伝導率λtが小さくとも、熱伝導率比Rが1.6未満の場合には耐被水性が不良となっていた。この結果から、厚さ方向熱伝導率λtの値を小さくすることよりも熱伝導率比Rの値を1.6以上とすることの方が耐被水性の向上に寄与すると考えられる。
本出願は、2019年3月29日に出願された日本国特許出願第2019-067137号を優先権主張の基礎としており、引用によりその内容の全てが本明細書に含まれる。
本発明は、自動車の排気ガスなどの被測定ガスにおけるNOxなどの所定のガスの濃度を検出するセンサ素子を備えたガスセンサの製造産業に利用可能である。
1 第1基板層、2 第2基板層、3 第3基板層、4 第1固体電解質層、5 スペーサ層、6 第2固体電解質層、10 ガス導入口、11 第1拡散律速部、12 緩衝空間、13 第2拡散律速部、20 第1内部空所、21 主ポンプセル、22 内側ポンプ電極、22a 天井電極部、22b 底部電極部、23 外側ポンプ電極、25 可変電源、30 第3拡散律速部、40 第2内部空所、41 測定用ポンプセル、42 基準電極、43 基準ガス導入空間、44 測定電極、45 第4拡散律速部、46 可変電源、48 大気導入層、50 補助ポンプセル、51 補助ポンプ電極、51a 天井電極部、51b 底部電極部、52 可変電源、60 第4拡散律速部、61 第3内部空所、70 ヒータ部、71 ヒータコネクタ電極、72 ヒータ、73 スルーホール、74 ヒータ絶縁層、75 圧力放散孔、80 主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル、81 補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル、82 測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル、83 センサセル、91,91a~91e 多孔質保護層、100 ガスセンサ、101 センサ素子、101a 素子本体、110 保護カバー、111 内側保護カバー、112 外側保護カバー、120 素子封止体、122 主体金具、124 サポーター、126 圧粉体、130 ナット、140 配管、141 取付用部材、170 プラズマガン、172 外周部、173 絶縁部、174 水冷ジャケット、176 アノード、176a ノズル、178 カソード、180 プラズマ発生用ガス、182 粉末供給部、184 粉末溶射材料、201 センサ素子。

Claims (5)

  1. 酸素イオン伝導性の固体電解質層を備えた素子本体と、
    前記素子本体の少なくとも一部を被覆し、面方向熱伝導率λs[W/mK]と厚さ方向熱伝導率λt[W/mK]との熱伝導率比R(=λs/λt)が1.6以上である保護層と、
    を備え
    前記保護層は、前記厚さ方向熱伝導率λtが0.3W/mK以上0.5W/mK以下である、
    ガスセンサ素子。
  2. 前記保護層は、厚さが300μm以上である、
    請求項1に記載のガスセンサ素子。
  3. 請求項1又は2に記載のガスセンサ素子であって、
    前記素子本体の外側に配設された外側電極、
    を備え、
    前記保護層は、少なくとも前記外側電極を被覆している、
    ガスセンサ素子。
  4. 前記素子本体は、長尺な直方体形状であり、
    前記保護層は、前記素子本体のうち長手方向の一端面と、該一端面に垂直な4つの面の前記一端面側から該素子本体の前記長手方向で距離Lまでの領域と、を被覆している(ただし、0<距離L<素子本体の長手方向の長さ)、
    請求項1~のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載されたガスセンサ素子、
    を備えたガスセンサ。
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