JP7187653B1 - クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クッション性を備えると共に、バックライティングにより、文字、図形又は模様又はこれらの組み合わせの意匠が浮かびあがるようにした成形樹脂製品の端面の美観を高め、輪郭部にアクセントを与え、成形樹脂製品の意匠性を向上させる、成形樹脂製品の製造方法を提供する。【解決手段】射出成形金型に輪郭部材15と、樹脂シート積層体とを設置する工程と、射出成形金型内に溶融合成樹脂を射出し、冷却、固化する工程とから成り、樹脂シート積層体を製造する工程が、透光性のある第1の樹脂シート11の表面側又は裏面側あるいは透光性のあるクッション性樹脂シート13の表面側に、意匠・マスク印刷層21とスモーク印刷層22とを設けるステップと、第1の樹脂シートの裏面側に透光性のあるクッション性樹脂シートを配置するステップと、クッション性樹脂シートの裏面側に透光性のある第2の樹脂シート12を配置するステップと、から成る製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、家電等のパネルや自動車のインスツルメントパネルに組み込まれる計器盤、スイッチ盤等に使用される成形樹脂製品に係るものであり、更に詳細には、クッション性を備えると共に、バックライティングすることにより、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠が浮かびあがるようにした成形樹脂製品であって、成形樹脂製品の端面の美観を高めると共に、成形樹脂製品の輪郭部にアクセントを与え、成形樹脂製品の意匠性を向上させた成形樹脂製品に係る。
特許文献1には、透光性のある領域を備えると共に、クッション性を備えた表示パネルが開示されている。 この表示パネルの透光性のある領域には、加飾層を設けると共に、表示パネルの裏面側には、光源としてのLEDと検知手段としてのタクトスイッチが配置されている。
この表示パネルでは、LEDを発光させると、その光は、加飾層と光透過性を有する各層を透過し、加飾層に設けた意匠が表示パネルの表面側に浮かびあがるようになっている。
しかしながら、特許文献1に開示された表示パネルでは、光透過性を有する表皮を、クッション層の表面に接着又は溶着させると共に、表皮の端末を基材の裏側に巻き込んだ状態で、表皮をクッション層および基材に固定している(特許文献1の段落[0025]参照)。
このように、特許文献1に開示された表示パネルでは、光透過性を有する表皮が表示パネルの輪郭部(側端面)を覆うようにしていたため、表示パネルの輪郭部では、見る角度によっては、表示パネルを構成するクッション層や基材の輪郭部(側端面)が視認されることがあり、表示パネルとしての加飾性(意匠性)を損なってしまうという問題があった。
特に、表示パネルのクッション性を重視してクッション層の板厚を厚くすると、クッション層の輪郭部(側端面)が、より視認されやすくなり、表示パネルとしての加飾性(意匠性)を、より損なうという問題があった。
特開2020-24832号公報
本発明は、上述したような背景技術に鑑みなされたものであり、クッション性を備えると共に、バックライティングすることにより、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠が浮かびあがるようにした成形樹脂製品において、成形樹脂製品の端面の美観を高めると共に、成形樹脂製品の輪郭部にアクセントを与え、成形樹脂製品の意匠性を向上させることを課題とするものである。
上記課題を解決するために、第1の観点に係る発明では、クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品の製造方法であって、射出成形金型に、成形樹脂製品の輪郭部に沿うように予め成形された輪郭部材を設置する工程と、射出成形金型に、第1の樹脂シートと、クッション性樹脂シートと、第2の樹脂シートとから成り、輪郭部材の内側に沿うように予めトリミングされた樹脂シート積層体を、第1の樹脂シートが成形樹脂製品の表面側に配置されるようにして設置する工程と、輪郭部材と、樹脂シート積層体と、射出成形金型とによって画成される空間に溶融合成樹脂を射出した後、溶融合成樹脂を冷却して固化する工程と、から成り、樹脂シート積層体を製造する工程が、透光性のある第1の樹脂シートの表面側又は裏面側、あるいは透光性のあるクッション性樹脂シートの表面側に、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を浮かびあがるようにするための意匠・マスク印刷層と、意匠・マスク印刷層の意匠に色付けをするためのスモーク印刷層を設けるステップと、第1の樹脂シートの裏面側にクッション性樹脂シートを配置するステップと、クッション性樹脂シートの裏面側に透光性のある第2の樹脂シートを配置するステップと、から成る構成の成形樹脂製品の製造方法とした。
また、第2の観点に係る発明では、第1の観点に係る発明のクッション性を備え、加飾された成形樹脂製品の製造方法であって、樹脂シート積層体を製造する工程において、第1の樹脂シートの裏面側、又は、第2の樹脂シートの表面側、又は裏面側に電極を含む電気回路を備えた導電性印刷層を設けるステップを更に備える構成の成形樹脂製品の製造方法とした。
更に、第3の観点に係る発明では、
クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品であって、光透過性を備え、成形樹脂製品の表面側に配置された第1の樹脂シートと、光透過性を備え、第1の樹脂シートの裏面側に配置されたクッション性樹脂シートと、光透過性を備え、クッション性樹脂シートの裏面側に配置された第2の樹脂シートと、光透過性を備え、第2の樹脂シートの裏面側に配置された射出成形樹脂部と、成形樹脂製品の輪郭部に配置され、第1の樹脂シート、クッション性樹脂シート、第2の樹脂シート、および射出成形樹脂部の端面を覆って配置された輪郭部材とから成り、第1の樹脂シートの表面側又は裏面側、あるいはクッション性樹脂シートの表面側には、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を浮かびあがるようにするための意匠・マスク印刷層と、意匠・マスク印刷層の意匠に色付けをするためのスモーク印刷層が設けられている構成の成形樹脂製品とした。
また、第4の観点に係る発明では、第3の観点に係る発明のクッション性を備え、加飾された成形樹脂製品において、第1の樹脂シートの裏面側、又は、前記第2の樹脂シートの表面側、又は裏面側に電極を含む電気回路を備えた導電性印刷層が更に設けられている構成の成形樹脂製品とした。
第1の観点に係る発明では、クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品の製造方法において、成形樹脂製品の輪郭部に沿うように予め成形された輪郭部材を射出成形金型に設置した後、インモールド成形する工程を採用したため、成形樹脂製品の端面の美観を高めると共に、成形樹脂製品の輪郭部にアクセントを与え、成形樹脂製品の意匠性を向上させることが可能となった。
特に、成形樹脂製品のクッション性を重視してクッション性樹脂シートの板厚を厚くしたとしても、クッション性樹脂シートの輪郭部(側端面)が、視認されることがなく、成形樹脂製品としての加飾性(意匠性)とクッション性を両立させることが可能となった。
また、第2の観点に係る発明では、更に導電性印刷層を設けるステップを設けたため、加飾性(意匠性)とクッション性を両立させると共に、スイッチ機能を備えた成形樹脂製品を提供することが可能となった。
更に、第3の観点に係る発明では、クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品において、射出成形樹脂部の端面を覆うようにして、輪郭部材を配置したため、成形樹脂製品の端面の美観を高めると共に、成形樹脂製品の輪郭部にアクセントを与え、成形樹脂製品の意匠性を向上させることが可能となった。
特に、成形樹脂製品のクッション性を重視してクッション性樹脂シートの板厚を厚くしたとしても、クッション性樹脂シートの輪郭部(側端面)が、視認されることがないため、成形樹脂製品としての加飾性(意匠性)とクッション性を両立させることが可能となった。
また、第4の観点に係る発明では、更に導電性印刷層を設けたため、加飾性(意匠性)とクッション性を両立させると共に、スイッチ機能を備えた成形樹脂製品を提供することが可能となった。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る成形樹脂製品の1例であって、成形樹脂製品の部分断面図を示したものであり、成形樹脂製品の全板厚を模式的に示した図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る成形樹脂製品の1例であって、部分断面図を示したものであり、成形樹脂製品の全板厚を模式的に示した図である。 図3は、本発明の第1および第2の実施形態に係る成形樹脂製品の製造工程を示したフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係る成形樹脂製品の製造工程の内の、樹脂シート積層体を製造する工程のフローチャートを示したものである。 図5は、第2の実施形態に係る成形樹脂製品の製造工程の内の、樹脂シート積層体を製造する工程のフローチャートを示したものである。
以下、本発明の第1の実施形態に係る成形樹脂製品1について、図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る成形樹脂製品1の1例であって、成形樹脂製品1の部分断面図を示したものであり、成形樹脂製品1の全板厚を模式的に示した図である。 したがって、図1に示す各構成要素の板厚、形状等は、実際の成形樹脂製品1の各構成要素の板厚、形状等を反映したものではないことに留意されたい。
なお、本明細書において使用される「表面側」という用語は、「成形樹脂製品1の表側であって、成形樹脂製品1のユーザーが通常視認することができる面側」を意味し、「裏面側」という用語は、「表面側の反対側の面」を意味する(図1、図2参照)。
また、本明細書において使用される「輪郭部」という用語は、成形樹脂製品1の外周端部の他、成形樹脂製品1に開口部が設けられている場合には、開口部の端部をも含むものである。
第1の実施形態に係る成形樹脂製品1は、表面側に配置された第1の樹脂シート11と、第1の樹脂シート11の裏面側に配置されたクッション性樹脂シート13と、クッション性樹脂シート13の裏面側に配置された第2の樹脂シート12と、第2の樹脂シート12の裏面側に配置された射出成形樹脂部14と、成形樹脂製品1の輪郭部1-1に配置され、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12、および射出成形樹脂部14の端面を覆って配置された輪郭部材15とから成る。
第1の樹脂シート11の材料としては、透光性エラストマーを使用することができる。 具体的には、透明または半透明なシリコン、フッ素、ウレタンゴム系の熱硬化性エラストマー、あるいはスチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系の熱可塑性エラストマー等のシートを第1の樹脂シート11の材料として使用することができる。 第1の樹脂シート11の板厚は特に限定されるものではないが、0.2~1mm程度の板厚のシートを使用することが望ましい。
クッション性樹脂シート13の材料としては、透光性があって柔軟性の高い樹脂材料が使用される。具体的には、ウレタンやPPフォームが適しているが、これに限定されるものではなく、オレフィン系の発泡体やシリコーン系の発泡体を使用することもできる。 あるいは、シリコーン樹脂そのものを使用することもできる。
クッション性樹脂シート13の板厚は特に限定されるものではないが、クッション性樹脂シート13の板厚が、最終製品である成形樹脂製品1のクッション性に影響を与える要素となり、クッション性樹脂シート13の板厚を厚くすることにより成形樹脂製品1のクッション性が増大するため、要求される成形樹脂製品1のクッション性の程度によって、クッション性樹脂シート13の板厚が設定される。
通常、クッション性樹脂シート13の板厚は、第1の樹脂シート11や第2の樹脂シート12の板厚よりも厚く設定される。
第2の樹脂シート12の材料としては、透光性があって比較的耐熱温度の高い樹脂材料が使用される。 具体的には、透明または半透明なポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂とアクリル樹脂の積層体等のシートを第2の樹脂シート11の材料として使用することができる。
第2の樹脂シート12の板厚は、特に限定されるものではないが、第1の樹脂シート11の板厚と同程度の板厚としても良い。
一般に、クッション性樹脂シート13は軟化温度が低いため、インモールド成形時に溶融した射出成形樹脂を射出成形金型に注入し、溶融した射出成形樹脂をクッション性樹脂シート13に直接接触させてしまうと、溶融した射出成形樹脂の熱と圧力によってクッション性樹脂シート13が大きく変形することになる。 このような現象を防止するために、クッション性樹脂シート13と射出成形樹脂部14との間に、第2の樹脂シート12が配置されている。
射出成形樹脂部14は、インモールド成形時に、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、および第2の樹脂シート12の裏面側に溶融した射出成形樹脂を射出成形金型に注入し、これを冷却、固化させて形成したものである。
射出成形樹脂部14の材料としては、透明または半透明なポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等を使用することができる。
この射出成形樹脂部14によって、成形樹脂製品1に所定の剛性、強度を付与することが可能となる。
第1の樹脂シート11の表面側又は裏面側、あるいはクッション性樹脂シート13の表面側には、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を浮かびあがるようにするための意匠・マスク印刷層21が設けられている。
この意匠・マスク印刷層21は、第1の樹脂シート11を部分的に遮光することによって文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠が浮かびあがるようにするためのものであって、意匠・マスク印刷を行った部分(遮光部)は、原則として光透過性を有しないようになっている。
意匠・マスク印刷層21は、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷等の既存の印刷手法を使って印刷することができる。 また、意匠、マスク印刷層21は部分的に遮光することを目的に行うものであるため、遮光の程度を高めるために複数回の印刷を重ねて施工するようにしても良い。
また、意匠・マスク印刷層21の色彩は、特に限定されるものではないが、遮光するための印刷層であるということから、黒色とすることが望ましい。
第1の樹脂シート11の表面側又は裏面側、あるいはクッション性樹脂シート13の表面側には、光透過性のスモーク印刷層22が設けられている。 スモーク印刷層22にはカラー印刷が施されており、意匠・マスク印刷層21にカラーフィルター的な色付けをするものであって、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を際立たせる効果を与えるものである。
また、スモーク印刷層22は、意匠・マスク印刷層21の透光部と遮光部との境や光源装置を目立たなくする効果を有すると共に、スモーク印刷層22のカラーインキの調色によって、1つの光源(例えば、1色のLED光源)であっても、多色点灯が可能となる。
また、スモーク印刷層22のカラーインキの調光によって、1つの光源であっても、複数の照度の意匠(例えば、照度が強い意匠と照度が弱い意匠)を同時に表示することが可能となる。
スモーク印刷層22は、意匠、マスク印刷層21と同様な既存の印刷手法を使って印刷することができる。
第1の樹脂シート11の表面側又は裏面側に設けられた意匠・マスク印刷層21およびスモーク印刷層22の施工順については、特に限定されるものではない。
例えば、第1の樹脂シート11にスモーク印刷層22を設け、その外側に意匠・マスク印刷層21を設けるようにしても良いし、その逆であっても良い。
輪郭部材15は、成形樹脂製品1の輪郭部1-1に配置され、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12、および射出成形樹脂部14の端面を覆って配置される。 このように輪郭部材15は、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12、および射出成形樹脂部14の端面を視認できないようにするものであるため、成形樹脂製品1の端面の美観を高めることが可能となる。
特に、成形樹脂製品1のクッション性を重視してクッション性樹脂シート13の板厚を厚くすると、成形樹脂製品1の端部においてクッション性樹脂シート13の端部が目立って視認されるようになり、輪郭部材15が無いと成形樹脂製品1の端面の美観を損ねてしまうが、輪郭部材15を配置することによりクッション性樹脂シート13の端部が目立って視認されるようなことがなく、成形樹脂製品1の端面の美観を高めることができる。
また、輪郭部材15の外面の全体、または外面の一部に美観を高めた塗装や、金属メッキ等を施すことにより、成形樹脂製品1の輪郭部1-1にアクセントを与え、成形樹脂製品の意匠性を更に向上させることが可能となる。
輪郭部材15の材料としては、第2の樹脂シート12の材料と同様な合成樹脂の他、木材、金属、FRP(繊維強化プラスチック)などの材料を使用することができる。 なお、輪郭部材15の材料は、光透光性、光不透光性のいずれであっても良いが、成形樹脂製品1の端部の視認性を排除するために、光透光性の材料を使用する場合、遮光処理(塗装、遮光印刷、メッキ処理等)することが望ましい。
なお、成形樹脂製品1の第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12の間に、接着剤層24を介在させて、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12を互いに接合させて一体化させても良い。
成形樹脂製品1の接着剤層24に使用される接着剤としては、特に限定されるものではなく、加熱硬化型、湿気硬化型、および感圧型の接着剤を使用することができ、シート状接着剤、のり状接着剤、両面テープ状接着剤、バインダーインキ接着剤等のいずれの形態の接着剤でも使用することができる。
また、第1の樹脂シート11の表面側に意匠・マスク印刷層21やスモーク印刷層22が設けられていない場合、第1の樹脂シート11の表面側に、例えば、皮革模様の凹凸を設け、成形樹脂製品1の意匠性を更に高めるようにしても良い。
次に、本発明の第2の実施形態に係る成形樹脂製品1について、図2に基づいて説明する。なお、本発明の第2の実施形態に係る成形樹脂製品1は、上述した第1の実施形態に係る成形樹脂製品1と同じ構成を有する部分が多いため、ここでは、第1の実施形態に係る成形樹脂製品1と異なる点についてのみ説明することとする。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る成形樹脂製品1の1例であって、成形樹脂製品1の部分断面図を示したものであり、成形樹脂製品1の全板厚を模式的に示した図である。 したがって、図2に示す各構成要素の板厚、形状等は、実際の成形樹脂製品1の各構成要素の板厚、形状等を反映したものではないことに留意されたい。
本発明の第2の実施形態に係る成形樹脂製品1が第1の実施形態に係る成形樹脂製品1と異なる点は、第2の実施形態に係る成形樹脂製品1では、第1の樹脂シート11の裏面側、又は、第2の樹脂シート12の表面側、又は裏面側に電極を含む電気回路を備えた導電性印刷層23を備えていることにある。
導電性印刷層23は、透光性であって、電極を含む電気回路を備えており、この電極位置に指を近づけることにより、静電容量が変化し、この静電容量の変化を検知することにより入力装置(例えば、スイッチ)として機能させることが可能となる。
導電性印刷層23は、意匠・マスク印刷層21と同様な既存の印刷手法を使って印刷することができる。
第2の実施形態に係る成形樹脂製品1のその他の構成については、第1の実施形態に係る成形樹脂製品1の構成と同じであるため、ここでは、説明を省略する。
次に、図3~5に基づき、本発明の第1および第2の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程について説明する。
図3は、本発明の第1および第2の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程を示したフローチャートであり、図4は、第1の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程の内の、樹脂シート積層体10を製造する工程のフローチャートを示したものである。 また、図5は、第2の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程の内の、樹脂シート積層体10を製造する工程のフローチャートを示したものである。
本発明の第1および第2の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程は、以下に説明する3つの工程から成り立っている。
射出成形金型に輪郭部材15を設置する工程100では、射出成形金型のキャビティ内に、輪郭部材15が設置される。 この輪郭部材15は、成形樹脂製品1の輪郭部1-1の形状に沿うように予め成形されている。
次に、射出成形金型に樹脂シート積層体10を設置する工程200では、第1の樹脂シート11と、クッション性樹脂シート13と、第2の樹脂シート12から構成される樹脂シート積層体10であって、輪郭部材15の内側形状に沿うようにトリミングされた樹脂シート積層体10が、射出成形金型のキャビティ内に設置された輪郭部材15の内側に設置される。 このとき、第1の樹脂シート11が成形樹脂製品1の表面側に配置されるようにして設置する。
なお、この樹脂シート積層体10は、後で詳述する各ステップを経て製造されたものである。
次に、射出成形金型内に溶融合成樹脂を射出し、冷却・固化する工程300では、射出成形金型の上型と下型を重ね合わせた後、輪郭部材15と、樹脂シート積層体10と、射出成形金型とによって画成される空間であって、樹脂シート積層体10の裏面側に溶融合成樹脂を射出し、溶融合成樹脂を冷却して固化させる。
溶融合成樹脂が固化することにより射出成形樹脂14部が形成され、輪郭部材15、第1の樹脂シート、クッション性樹脂シート13と、第2の樹脂シート12、および射出成形樹脂14部が一体化され、これを射出成形金型から取り出すことにより成形樹脂製品1が完成する。
次に、第1の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程の内の、樹脂シート積層体10を製造する工程について説明する。
まず、第1の樹脂シート11又はクッション性樹脂シート13に意匠・マスク印刷層21と、スモーク印刷層22を設けるステップ211では、透光性のある第1の樹脂シート11の表面側又は裏面側、あるいは透光性のあるクッション性樹脂シート13の表面側に、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を浮かびあがるようにするための意匠・マスク印刷層21と、意匠・マスク印刷層21の意匠に色付けをするためのスモーク印刷層22を印刷する。
次に、第1の樹脂シート11の裏面側にクッション性樹脂シート13を配置するステップ213では、第1の樹脂シート11の裏面側に光透過性を有するクッション性樹脂シート13を配置する。
次に、クッション性樹脂シート13の裏面側に第2の樹脂シート12を配置するステップ214では、クッション性樹脂シート13の裏面側に光透過性を有する第2の樹脂シート12を配置する。
なお、上述した第1の樹脂シート11とクッション性樹脂シート13の間、及びクッション性樹脂シート13と第2の樹脂シート12の間には、接着剤層24を介在させ、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12を互いに接合させて一体化させても良い。
次に、重ねられた第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12をトリミングするステップ215では、重ねられて接着剤層24により一体化された第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、第2の樹脂シート12を、輪郭部材15の内側形状に沿うようにトリミングする。
なお、成形樹脂製品1が全体的に立体的な曲面を持つような形状を有する場合には、樹脂シート積層体10をそのような立体的な曲面を持つように予め賦形しておくこともできる。
以上のステップを経て第1の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程において使用される樹脂シート積層体10が完成する。
次に、第2の実施形態に係る成形樹脂製品1の製造工程の内の、樹脂シート積層体10を製造する工程について説明する。
第2の実施形態に係る樹脂シート積層体10の製造工程が、第1の実施形態に係る樹脂シート積層体10の製造工程と異なるのは、第1の樹脂シート11の裏面側、又は、第2の樹脂シート12の表又は裏面側に導電性印刷層23を設けるステップ222が追加されている点にあり、これ以外の点については、第1および第2の実施形態に係る樹脂シート積層体10の製造工程は同じである。
第1の樹脂シート11の裏面側、又は、第2の樹脂シート12の表又は裏面側に導電性印刷層23を設けるステップ222では、第1の樹脂シート11の裏面側、又は、第2の樹脂シート12の表面側、又は裏面側に電極を含む電気回路を備えた導電性印刷層23を印刷する。
なお、図4および図5に示すフローチャートにおいて、意匠・マスク印刷層21、スモーク印刷層22、導電性印刷層23を、第1の樹脂シート11および第2の樹脂シート12に印刷する順序は特に限定されるものではなく、少なくとも、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、および第2の樹脂シート12を接着剤層24を介して重ね合わせる前に、意匠・マスク印刷層21、スモーク印刷層22、導電性印刷層23を、第1の樹脂シート11、クッション性樹脂シート13、および第2の樹脂シート12に印刷すれば良い。
1 成形樹脂製品
1-1 輪郭部
10 樹脂シート積層体
11 第1の樹脂シート
12 第2の樹脂シート
13 クッション性樹脂シート
14 射出成形樹脂部
15 輪郭部材
21 意匠・マスク印刷層
22 スモーク印刷層
23 導電性印刷層
24 接着剤層
100 射出成形金型に輪郭部材を設置する工程
200 射出成形金型に樹脂シート積層体を設置する工程
300 射出成形金型内に溶融合成樹脂を射出し、冷却・固化する工程
211、221 第1の樹脂シート又はクッション性樹脂シートに意匠・マスク印刷層と、スモーク印刷層を設けるステップ
222 第1の樹脂シートの裏面側、又は、第2の樹脂シートの表又は裏面側に導電性印刷層を設けるステップ
213、223 第1の樹脂シートの裏面側にクッション性樹脂シートを配置するステップ
214、224 クッション性樹脂シートの裏面側に第2の樹脂シートを配置するステップ
215、225 重ねられた第1の樹脂シート、クッション性樹脂シート、第2の樹脂シートをトリミングするステップ


Claims (4)

  1. クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品の製造方法であって、
    射出成形金型に、成形樹脂製品の輪郭部に沿うように予め成形された輪郭部材を設置する工程と、
    射出成形金型に、第1の樹脂シートと、クッション性樹脂シートと、第2の樹脂シートとから成り、輪郭部材の内側に沿うように予めトリミングされた樹脂シート積層体を、第1の樹脂シートが成形樹脂製品の表面側に配置されるようにして設置する工程と、
    輪郭部材と、樹脂シート積層体と、射出成形金型とによって画成される空間に溶融合成樹脂を射出した後、溶融合成樹脂を冷却して固化する工程と、
    から成り、
    当該樹脂シート積層体を製造する工程が、
    透光性のある第1の樹脂シートの表面側又は裏面側、あるいは透光性のあるクッション性樹脂シートの表面側に、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を浮かびあがるようにするための意匠・マスク印刷層と、意匠・マスク印刷層の意匠に色付けをするためのスモーク印刷層を設けるステップと、
    第1の樹脂シートの裏面側にクッション性樹脂シートを配置するステップと、
    クッション性樹脂シートの裏面側に透光性のある第2の樹脂シートを配置するステップと、
    から成ることを特徴とする成形樹脂製品の製造方法。
  2. 請求項1に記載のクッション性を備え、加飾された成形樹脂製品の製造方法であって、
    前記樹脂シート積層体を製造する工程において、
    第1の樹脂シートの裏面側、又は、第2の樹脂シートの表面側、又は裏面側に電極を含む電気回路を備えた導電性印刷層を設けるステップを更に備える
    ことを特徴とする成形樹脂製品の製造方法。
  3. クッション性を備え、加飾された成形樹脂製品であって、
    光透過性を備え、成形樹脂製品の表面側に配置された第1の樹脂シートと、
    光透過性を備え、第1の樹脂シートの裏面側に配置されたクッション性樹脂シートと、
    光透過性を備え、クッション性樹脂シートの裏面側に配置された第2の樹脂シートと、
    光透過性を備え、第2の樹脂シートの裏面側に配置された射出成形樹脂部と、
    成形樹脂製品の輪郭部に配置され、第1の樹脂シート、クッション性樹脂シート、第2の樹脂シート、および射出成形樹脂部の端面を覆って配置された輪郭部材とから成り、
    第1の樹脂シートの表面側又は裏面側、あるいはクッション性樹脂シートの表面側には、文字、図形、又は模様、又はこれらの組み合わせの意匠を浮かびあがるようにするための意匠・マスク印刷層と、意匠・マスク印刷層の意匠に色付けをするためのスモーク印刷層が設けられている、
    ことを特徴とする成形樹脂製品。
  4. 請求項3に記載のクッション性を備え、加飾された成形樹脂製品において、
    前記第1の樹脂シートの裏面側、又は、前記第2の樹脂シートの表面側、又は裏面側に電極を含む電気回路を備えた導電性印刷層が更に設けられている、
    ことを特徴とする成形樹脂製品。


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